JP2003053470A - 鋼板材の成形装置および成形方法 - Google Patents

鋼板材の成形装置および成形方法

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JP2003053470A
JP2003053470A JP2001248059A JP2001248059A JP2003053470A JP 2003053470 A JP2003053470 A JP 2003053470A JP 2001248059 A JP2001248059 A JP 2001248059A JP 2001248059 A JP2001248059 A JP 2001248059A JP 2003053470 A JP2003053470 A JP 2003053470A
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heating
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sheet material
forming
forming die
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Koichi Sugimoto
浩一 杉本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼板材に対するその厚さ変更や幅変更の立体
的な加熱加工処理を容易に行うことができる鋼板材の成
形装置および成形方法を提供する。 【解決手段】 位置固定して設けられ、鋼板材1を部分
的に加熱して加熱部Hを生成する加熱手段3と、加熱手
段3に隣接させて位置固定して設けられ、加熱部Hの外
面を成形するために当該加熱部Hの周囲を囲繞する成形
面Fを有する成形型4と、加熱部Hを加熱手段3から成
形型4内に送るために鋼板材1を成形型4に向かって押
圧する送り用グリップ2と、成形型4を挟んで送り用グ
リップ2の反対側に設けられ、鋼板材1に圧縮力Cを加
えて成形型4内に位置する加熱部Hを成形面Fに押し付
けるために、送り用グリップ2による押圧に抗して鋼板
材1を保持する保持用グリップ5とを備えて構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板材に対するそ
の厚さ変更や幅変更の立体的な加熱加工処理を容易に行
うことができる鋼板材の成形装置および成形方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】鉄骨構造物などに適用される鋼板材にあ
っては、鋼板材同士の接合部分の強度を保証するため
に、当該接合箇所で部分的にその厚さを増厚したり、幅
を拡幅するなど、鋼板材の断面積を増大化させることが
行われている。
【0003】拡幅する場合には一般には、別途拡幅分の
鋼板片を作成し、これを溶接などにより鋼板材に一体的
に接合するようにしている。他方、増厚する場合に関し
ては例えば、特開平8−294701号公報に開示され
た方法などを適用することができる。
【0004】この方法は、板厚を増厚すべき部材の一端
をストッパで固定し、他端から圧縮装置で押圧して当該
部材に圧縮力を作用させ、この状態で加熱装置を部材に
沿って移動させながら部材の中間部を部分的に加熱する
ことにより増厚加工するようにしていた。また増厚加工
部分の整形や増厚率の管理などは、移動される加熱装置
から噴出される冷却媒体を、増厚直後の部分に吹き付け
て冷却することにより行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の増厚
加工処理にあっては、加熱装置を移動させるためにその
駆動機構を備える必要があり、成形装置が複雑化すると
いう問題があった。また、部材を適正に加熱するために
は、移動される加熱装置の移動速度を適切に制御する必
要があった。さらに、増厚加工部分の整形や増厚率の管
理などを、増肉直後の部分への冷却媒体の吹き付けによ
っていて、この吹き付けのコントロールが加熱装置の移
動制御とも相俟って、難しいものであると考えられる。
またさらに、加熱装置の移動制御と冷却媒体の吹き付け
制御のみでは、増厚加工は達成可能であるものの、部材
をその幅方向に所望の寸法・形状で拡幅することは難し
く、拡幅加工までも行うことは困難であると考えられ
る。
【0006】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
てなされたもので、鋼板材に対するその厚さ変更や幅変
更の立体的な加熱加工処理を容易に行うことができる鋼
板材の成形装置および成形方法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の鋼板材の成形装置にあっては、位置固定し
て設けられ、鋼板材を部分的に加熱して加熱部を生成す
る加熱手段と、該加熱手段に隣接させて位置固定して設
けられ、加熱部の外面を成形するために当該加熱部の周
囲を囲繞する成形面を有する成形型と、加熱部を上記加
熱手段から上記成形型内に送るために鋼板材を該成形型
に向かって押圧する送り手段と、上記成形型を挟んで上
記送り手段の反対側に設けられ、鋼板材に圧縮力を加え
て該成形型内に位置する加熱部を上記成形面に押し付け
るために、該送り手段による押圧に抗して鋼板材を保持
する保持手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】また、前記成形面は、鋼板材の押圧方向に
沿って加熱部の厚さを変更するテーパ形状、加熱部の幅
を変更するハンチ形状、もしくは加熱部の厚さおよび幅
を変更するテーパ形状とハンチ形状とを組み合わせた形
状からなる成形空間を区画形成することを特徴とする。
【0009】さらに、前記成形型には、加熱部を熱処理
するために冷却手段が備えられていることを特徴とす
る。
【0010】また、前記冷却手段は、前記成形型に鋼板
材の押圧方向に多段に配列されて冷媒が供給される冷媒
通路を備え、これら冷媒通路の冷媒は、前記送り手段側
よりも前記保持手段側で低温に設定されることを特徴と
する。
【0011】他方、本発明の鋼板材の成形方法は、位置
固定して設けた加熱手段によって鋼板材を部分的に加熱
して加熱部を生成し、次いで加熱部を、上記加熱手段に
隣接させて位置固定して設けた成形型内に送り、その
後、鋼板材に圧縮力を加えて加熱部を上記成形型の成形
面に押し付けて成形することを特徴とする。
【0012】また、圧縮力を除去する際の加熱部の温度
を鋼板材のA変態点以上とし、その後、冷却手段によ
り冷却して加熱部を熱処理することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる鋼板材の
成形装置の好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細
に説明する。図1に示すように本実施形態にかかる鋼板
材の成形装置は主に、鋼板材1を押圧して送る送り手段
としての送り用グリップ2と、鋼板材1を部分的に加熱
する加熱手段3と、加熱部Hを成形するための成形型4
と、鋼板材1に圧縮力を作用させるために送り用グリッ
プ2による押圧に抗して鋼板材1を保持する保持手段と
しての保持用グリップ5とが鋼板材1の長さ方向に沿っ
て順次配列されて構成される。
【0014】加熱手段3は、鋼板材1の長さ方向である
送り方向Xに沿って鋼板材1を部分的に加熱するのに必
要な長さ寸法で形成され、これに面する鋼板材1部分を
加熱して加熱部Hを生成するようになっている。また加
熱手段3は、送り動作を妨げないように鋼板材1から僅
かな間隔を隔てて、当該鋼板材1を少なくとも両側から
挟み込むように、好ましくはその周囲を取り囲むように
配置される。加熱手段3の種類は問わないが、高周波誘
導加熱装置などを採用することができる。特にこの加熱
手段3は、図示しない取り付け箇所に位置固定して設け
られ、移動されることなく定位置で鋼板材1を加熱する
ようになっている。
【0015】成形型4は図2にも示すように、鋼板材1
の送り方向X下流側に加熱手段3と隣接させて配置され
るとともに、鋼板材1の送り方向Xに沿って当該鋼板材
1を成形するのに必要な長さ寸法で形成される。この成
形型4は、送り動作を妨げないように送り方向Xに沿っ
て連通する中空角筒状に形成され、この中空角筒形状の
内周面が、加熱部Hの外面を所定の形状に成形すべくそ
の周囲を囲繞する成形面Fとされる。そしてこの成形面
Fに加熱部Hが押し付けられることにより、鋼板材1に
対する所望の成形処理がなされるようになっている。こ
の成形型4も、図示しない取り付け箇所に位置固定して
設けられ、移動されることなく定位置で鋼板材1を成形
するようになっている。
【0016】図2に示した例にあっては、成形型4とし
て、鋼板材1をその本来の厚さから順次厚さが厚くなる
テーパ形状に成形する場合のものが示されていて、成形
面Fはその幅が鋼板材1の幅相当寸法であって、成形面
F間の上下方向隙間Vが鋼板材1の送り方向X下流側か
ら上流側に向かって次第に広がるように形成されてい
る。これにより、成形面Fは、鋼板材1の押圧方向に沿
って加熱部Hの厚さを変更してテーパ形状とする成形空
間を区画形成し、鋼板材1の加熱部Hはこの成形面Fに
押し付けられることにより、増厚成形されるようになっ
ている。
【0017】送り用グリップ2は、鋼板材1の送り方向
Xに沿って加熱手段3の上流側に配置される。送り用グ
リップ2は、鋼板材1を係脱自在に挟み込んで相当の把
持力で把持しつつ、図示しない駆動手段により鋼板材1
の長さ方向に移動され、これにより加熱部Hを加熱手段
3から成形型4内に送るために鋼板材1を成形型4に向
かって押圧するようになっている。また、保持用グリッ
プ5は、鋼板材1の送り方向Xに沿って成形型4の下流
側、すなわち成形型4を挟んで送り用グリップ2とは反
対側に配置される。保持用グリップ5も、鋼板材1を係
脱自在に挟み込んで相当の把持力で把持するようになっ
ている。
【0018】そして、保持用グリップ5および送り用グ
リップ2で把持した状態で、送り用グリップ2により鋼
板材1の送り動作を行うと、保持用グリップ5は送り動
作に抗して鋼板材1の移動を阻止し、その結果これら両
グリップ2,5に挟まれた鋼板材1部分に圧縮力Cが作
用するようになっている。保持用グリップ5は、圧縮力
Cを発生させる際に鋼板材1を挟み込む一方で、加熱部
Hを成形型4に送り込む際には、鋼板材1から離脱され
るようになっている。
【0019】さらに成形型4には図2および図3に示す
ように、加熱部Hを熱処理するための冷却手段6が備え
られる。冷却手段6は、鋼板材1の送り方向Xに互いに
間隔を隔てて、鋼板材1の送り方向Xと直交する方向に
形成された複数の冷却溝7と、これら冷却溝7内それぞ
れに配設されて鋼板材1の押圧方向に多段に配列され、
例えば水や液化窒素などの冷媒が供給される冷媒通路を
構成する冷媒管8とから主に構成される。冷媒管8には
冷却溝7内に冷媒を噴射させて成形型4を冷却するため
の多数の孔部9が形成される。また冷却溝7は、その内
部に噴出されて冷却作用を果たした冷媒を成形型4外方
へ溢出させるためのスリット10を有している。
【0020】そして冷媒管8に供給された冷媒は、冷却
溝7内に流出されて成形型4を冷却し、これにより鋼板
材1の加熱部Hが熱処理されるようになっている。特
に、冷媒の温度は、送り用グリップ2側よりも保持用グ
リップ5側、すなわち成形型4に送られる加熱部Hの先
頭側で低温に設定され、これにより最初に成形型4に押
し付けられる部分を先に固化させ、成形型4への押し付
けが最後になる部分を後で固化させて、加熱部Hを成形
型4の成形空間に合わせた形状に適切に成形できるよう
になっている。
【0021】次に、上記構成を備える鋼板材の成形装置
による鋼板材の成形方法について説明する。図1に示す
ように、本実施形態にかかる鋼板材の成形方法はおおよ
そ3つのステップからなっている。
【0022】ステップ1では、保持用グリップ5を解除
し、鋼板材1を送り用グリップ2で把持した状態で、加
熱手段3により鋼板材1を部分的に加熱して加熱部Hを
生成する。この際、送り用グリップ2による鋼板材1の
把持位置は、加熱部Hを成形型4内に送ったときに送り
用グリップ2が加熱手段3と干渉しない距離だけ加熱手
段3から離れた位置に設定する。
【0023】ステップ2では、保持用グリップ5を解除
した状態で、かつ送り用グリップ2を、鋼板材1を把持
した状態で駆動し、加熱部Hを送ってこれが成形型4内
に位置したときに、送り用グリップ2の駆動を停止す
る。
【0024】ステップ3では、送り用グリップ2および
保持用グリップ5両者で鋼板材1を保持し、この状態で
鋼板材1を成形型4に向かって送る方向Xに送り用グリ
ップ2を駆動し、これにより鋼板材1に圧縮力Cを加え
て、加熱部Hを成形型4の成形面Fに押し付ける。この
押し付けにより、加熱部Hは成形型4の成形面Fに沿っ
て成形されることになる。
【0025】特に、本実施形態にあっては、加熱手段3
および成形型4が位置固定して設けられて、加熱部Hの
成形は専ら成形型4内での成形面Fへの押し付けによっ
て行われる。例えば、成形面Fによって区画された成形
空間の上下方向隙間Vが鋼板材1の送り方向X下流側か
ら上流側に向かって次第に広がるように形成されて加熱
部Hをテーパ形状に成形するものであれば、最初に成形
型4に押し付けられる部分は加熱部H先頭の上下方向隙
間Vの小さい部分であり、他方、成形面Fへの押し付け
が最後になる部分は加熱部H後尾の上下方向隙間Vの大
きい部分であって、圧縮力Cによる加熱部Hの成形は、
上下方向隙間Vの小さい部分の成形面Fに反力をとって
加熱部H後尾が盛り上がるように膨出変形し、この膨出
変形部分が上下方向隙間Vの大きい部分の成形面Fによ
って成形されて、図2および図4に示すように、全体と
して押圧方向先頭が薄く、後尾が厚いテーパ形状TPに
鋼板材1の加熱部Hを成形することができる。
【0026】そしてこの成形段階では、冷却手段6によ
って加熱部Hが適宜冷却され、これにより成形部分の形
状を整えることができる。
【0027】因みに、加熱部Hの最高温度はA変態点
(約1400℃)とし、また送り用グリップ2から作用
させる加圧力は2.5〜10kg/mmの範囲で設定
することが好ましい。
【0028】また、成形型4の温度を冷却手段6によっ
て調整することにより、ステップ3での成形が完了した
段階、すなわち圧縮力Cを除去する際、加熱部Hの温度
がA 変態点よりも50℃前後高い温度(約960℃)
となるようにし、その後引き続いて冷却手段6への冷媒
の供給量などを調節することによって、A変態点から
の熱処理が焼き鈍し処理あるいは焼きならし処理となる
ようにし、成形部分が脆くなるのを防止する。
【0029】上記実施形態にあっては、成形空間とし
て、加熱部Hの厚さを変更するテーパ形状TPのものを
例示して説明したが、図5にはテーパ形状TPに加え
て、鋼板材1をその本来の幅から順次幅が広くなるハン
チ形状HCに成形する場合のものが示されていて、成形
面Fは左右方向隙間Sが鋼板材1の送り方向X下流側か
ら上流側に向かって次第に広がるように形成されてい
る。これにより、成形面Fは、鋼板材1の押圧方向に沿
って加熱部Hの幅も変更してハンチ形状HCとする成形
空間を区画形成し、鋼板材1の加熱部Hはこの成形面F
に押し付けられることにより、拡幅成形されるようにな
っている。またハンチ形状HCのみの場合はこの成形空
間は、その厚さが鋼板材1の厚さ相当の寸法に設定され
る。
【0030】このような鋼板材1の厚さや幅の変更は、 5≦W/t≦10 …(1) 1.5≦γ=(T/t)・(B/b)≦2.0 …(2) γ:加熱部の断面積変更率 W:加熱部の長さ t:加熱部のもとの厚さ b:加熱部のもとの幅 T:テーパ端の厚さ(最大加工厚) B:ハンチ端の幅(最大加工幅) なる条件で成形することが好ましい。
【0031】さらに、本実施形態にあっては、鋼板材1
に減厚部分や縮幅部分を形成することも可能である。加
熱部Hは成形面Fに押し付けることにより成形が可能で
あることから、成形空間の上下方向隙間Vや左右方向隙
間Sを、鋼板材1が本来有する寸法よりも狭めて設定
し、この狭めた部分に向かって加熱部Hを送り込んで当
該加熱部Hを囲繞する成形面Fに押し付けて成形すれ
ば、所望の減厚部分や縮幅部分を備える鋼板材1を成形
することができる。
【0032】以上説明した本実施形態にかかる鋼板材の
成形装置および成形方法にあっては、加熱手段3および
成形型4を位置固定して鋼板材1を成形するようにした
ので、従来のように加熱装置の駆動機構を備える必要が
なく、装置を簡単化することができる。従ってまた、成
形品質に影響を与える加熱装置の移動制御が不要であ
り、成形装置に複雑な制御系を備える必要がなく簡素化
できるとともに、成形方法としても成形管理を容易化す
ることができる。
【0033】そして成形型4の成形面Fへの押し付けに
よって加熱部Hの成形を行うようにしたので、従来のよ
うに加熱装置を移動させつつ、かつ冷却媒体を成形部分
に吹き付けるという複雑なコントロールによる成形装置
および成形方法と比較して、加熱部Hの厚さや幅を変更
する成形を適切かつ確実に行うことができる。また成形
型4内での成形面Fへの押し付けによる成形であるた
め、加熱部Hの可塑性によりその厚さや幅など、その立
体的な加熱加工処理を容易に行うことができ、減厚や縮
幅という加工にも対応させることができる。
【0034】特に、成型空間をテーパ形状やハンチ形
状、もしくはこれらの組み合わせ形状とすることで、鋼
板材1にこれら形状の成形を適切に施すことができる。
【0035】また、成形型4に備えた冷却手段6によ
り、成形時における加熱部Hの固化処理、並びに成形後
の焼き鈍しや焼きならし等の熱処理を適切に実施するこ
とができる。
【0036】さらに、冷媒温度を送り用グリップ2側よ
りも保持用グリップ5側で低温に設定したことにより、
成形開始位置となる鋼板材1の送り方向X先頭側を先に
固化処理できるとともに、成形が遅れる鋼板材1の送り
方向X後尾を緩やかに冷却処理することができ、成形面
を的確に整形することができる。
【0037】そしてこのような成形によって得られた鋼
板材1は、必要な形態が溶接接合なしに成形されてい
て、溶接組立品と比べて、鋼板材1断面の塑性化領域が
拡大されて、その変形能力が高められる。
【0038】図6には、鋼板材の成形方法の変形例が示
されている。鋼板材1の厚さや幅によっては、数回に分
けて成形することが好ましい場合がある。このような場
合には、ステップ4において保持用グリップ5を解除す
るとともに、送り用グリップ2を反対方向Yに駆動し
て、成形型4内に送り込んだ部分を一旦戻し、成形が完
了した部分よりも送り方向X後方の部分を加熱手段3で
加熱して加熱部Hとし、ステップ5でこの加熱部Hを成
形型4内に送り、かつ鋼板材1を保持用グリップ5で把
持して、再度圧縮力Cを加えて新たな加熱部Hを成形面
Fに押し付けて成形するようにすればよい。このような
変形例にあっても、上記実施形態と同様な作用効果を奏
することはもちろんである。
【0039】
【発明の効果】以上要するに、本発明にかかる鋼板材の
成形装置および成形方法によれば、加熱手段および成形
型を位置固定して鋼板材を成形するようにしたので、こ
れらを移動させる機構が不要であり、装置を簡単化する
ことができる。従ってまた、成形品質に影響を与える加
熱手段等の移動制御が不要であり、成形装置に複雑な制
御系を備える必要がなく簡素化できるとともに、成形方
法としても成形管理を容易化することができる。
【0040】そして成形型の成形面への押し付けによっ
て加熱部の成形を行うようにしたので、加熱部の厚さや
幅を変更する成形を適切かつ確実に行うことができる。
また成形型内での成形面への押し付けによる成形である
ため、加熱部の可塑性によりその厚さや幅など、その立
体的な加熱加工処理を容易に行うことができ、減厚や縮
幅という加工にも対応させることができる。
【0041】特に、成型空間をテーパ形状やハンチ形
状、もしくはこれらの組み合わせ形状とすることで、鋼
板材にこれら形状の成形を適切に施すことができる。
【0042】成形型に備えた冷却手段により、成形時に
おける加熱部の固化処理、並びに成形後の焼き鈍しや焼
きならし等の熱処理を適切に実施することができる。
【0043】さらに、冷媒温度を送り手段側よりも保持
手段側で低温に設定したことにより、成形開始位置とな
る鋼板材の送り方向先頭側を先に固化処理できるととも
に、成形が遅れる鋼板材の送り方向後尾を緩やかに冷却
処理することができ、成形面を的確に整形することがで
きる。
【0044】また、圧縮力を除去する際、加熱部の温度
がA変態点以上となるようにし、その後、冷却手段に
よる冷却によってA変態点からの熱処理を焼き鈍し処
理あるいは焼きならし処理とすることにより、成形部分
が脆くなるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる鋼板材の成形装置および成形方
法の一実施形態を示す説明図である。
【図2】図1に示す鋼板材の成形装置の成形型の拡大断
面図である。
【図3】図1に示す鋼板材の成形装置の冷却手段の一部
を示す拡大断面図である。
【図4】図1の鋼板材の成形装置の要部平面視と、それ
によって成形されるテーパ付き鋼板材の側面および平面
を示す説明図である。
【図5】図1の鋼板材の成形装置の要部平面視と、それ
によって成形されるテーパ・ハンチ付き鋼板材の側面お
よび平面を示す説明図である。
【図6】図1に示す鋼板材の成形装置による成形方法の
変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 鋼板材 2 送り用グリップ 3 加熱手段 4 成形型 5 保持用グリップ 6 冷却手段 8 冷媒管 C 圧縮力 F 成形面 H 加熱部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置固定して設けられ、鋼板材を部分的
    に加熱して加熱部を生成する加熱手段と、該加熱手段に
    隣接させて位置固定して設けられ、加熱部の外面を成形
    するために当該加熱部の周囲を囲繞する成形面を有する
    成形型と、加熱部を上記加熱手段から上記成形型内に送
    るために鋼板材を該成形型に向かって押圧する送り手段
    と、上記成形型を挟んで上記送り手段の反対側に設けら
    れ、鋼板材に圧縮力を加えて該成形型内に位置する加熱
    部を上記成形面に押し付けるために、該送り手段による
    押圧に抗して鋼板材を保持する保持手段とを備えたこと
    を特徴とする鋼板材の成形装置。
  2. 【請求項2】 前記成形面は、鋼板材の押圧方向に沿っ
    て加熱部の厚さを変更するテーパ形状、加熱部の幅を変
    更するハンチ形状、もしくは加熱部の厚さおよび幅を変
    更するテーパ形状とハンチ形状とを組み合わせた形状か
    らなる成形空間を区画形成することを特徴とする請求項
    1に記載の鋼板材の成形装置。
  3. 【請求項3】 前記成形型には、加熱部を熱処理するた
    めに冷却手段が備えられていることを特徴とする請求項
    1または2に記載の鋼板材の成形装置。
  4. 【請求項4】 前記冷却手段は、前記成形型に鋼板材の
    押圧方向に多段に配列されて冷媒が供給される冷媒通路
    を備え、これら冷媒通路の冷媒は、前記送り手段側より
    も前記保持手段側で低温に設定されることを特徴とする
    請求項3に記載の鋼板材の加熱装置。
  5. 【請求項5】 位置固定して設けた加熱手段によって鋼
    板材を部分的に加熱して加熱部を生成し、次いで加熱部
    を、上記加熱手段に隣接させて位置固定して設けた成形
    型内に送り、その後、鋼板材に圧縮力を加えて加熱部を
    上記成形型の成形面に押し付けて成形することを特徴と
    する鋼板材の成形方法。
  6. 【請求項6】 圧縮力を除去する際の加熱部の温度を鋼
    板材のA変態点以上とし、その後、冷却手段により冷
    却して加熱部を熱処理することを特徴とする請求項5に
    記載の鋼板材の成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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