JP2003053067A - シートクッションの製造方法及びシートクッション - Google Patents

シートクッションの製造方法及びシートクッション

Info

Publication number
JP2003053067A
JP2003053067A JP2001243487A JP2001243487A JP2003053067A JP 2003053067 A JP2003053067 A JP 2003053067A JP 2001243487 A JP2001243487 A JP 2001243487A JP 2001243487 A JP2001243487 A JP 2001243487A JP 2003053067 A JP2003053067 A JP 2003053067A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fastener
support member
length
resin material
seat cushion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001243487A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanobu Sakano
雅信 坂野
Hidehiro Uno
秀広 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2001243487A priority Critical patent/JP2003053067A/ja
Publication of JP2003053067A publication Critical patent/JP2003053067A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動する支持部材へのファスナー部材の装入
時にセット位置ずれ等があっても、支持部材の凹溝部内
への液状発泡性樹脂材料の侵入を極力防止してファスナ
ー機能を損わないでファスナー部材を固定一体化できる
ようにする。 【解決手段】 成形型枠4の所定の位置に固定されてラ
イン移動するファスナー支持部材3に、ファスナー部材
2をその係合素子2Bが凹溝部3Aの底面に当接するよ
うに装入セットし、この状態で液状発泡性樹脂材料を成
形型枠4内に注入してファスナー部材2を発泡成形体1
の表面に固定一体化するインサート成形法において、フ
ァスナー部材2の全長L1を、ファスナー支持部材3へ
の装入状態でその長手方向両端とファスナー支持部材3
の両端堰部3B,3Bとの間に液状発泡樹脂材料の溜部
5,5を形成可能な長さに設定している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として自動車を
初めとする車両用シートに用いられるもので、ウレタン
等の発泡性樹脂材料の成形体からなり、この成形体の表
面を被覆する表皮を成形体に固定的かつ着脱可能に被着
するためのファスナー部材を成形体の成形時に一体に固
定化してなるシートクッションの製造方法及びシートク
ッションに関するものである。
【0002】
【従来の技術】かかるシートクッションの製造方法とし
て、成形型枠内の所定位置(ファスナーの取付け予定位
置)にファスナー部材を受容可能な凹溝部を有するファ
スナー支持部材を固定セットし、このファスナー支持部
材の凹溝部内に該ファスナー支持部材と同一長さもしく
はファスナー支持部材よりも少し長いファスナー部材を
装入した後、成形型枠内にウレタン原液等の液状発泡性
樹脂材料を注入し発泡硬化させることにより、ファスナ
ー部材を成形体の表面に固定一体化するインサート成形
法が知られている。
【0003】上記のようなインサート成形法によるシー
トクッションの製造方法では、成形型枠内にウレタン原
液等の液状発泡性樹脂材料を注入した時、その液状発泡
性樹脂材料が、ファスナー支持部材の凹溝部の長手方向
両端からファスナー部材の係合素子が当接している深い
箇所にまで侵入しないようにすることが肝要である。も
し、液状発泡性樹脂材料が凹溝部内の深い箇所にまで侵
入すると、成形体表面に露出するファスナー部材の係合
素子間に樹脂材料が入り込んで硬化し係合素子間に硬化
樹脂片が部分的に混在したり、係合素子の外周に樹脂が
付着硬化したりする等の成形不良の発生によって、ファ
スナー部材本来の機能、つまり、表皮とシートクッショ
ンとの着脱機能が損なわれる恐れがある。
【0004】このような液状発泡性樹脂材料の侵入防止
対策として、従来、例えば特許第2704859号公報
等に開示されているように、ファスナー支持部材におけ
る凹溝部の長手方向両端に、該凹溝部を閉塞する堰部を
設けて液状発泡性樹脂材料の侵入を防ぐ手段を採用した
ものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ファス
ナー部材とファスナー支持部材の長さが同一もしくはフ
ァスナー支持部材よりも少し長いファスナー部材を使用
する限り、従来から採用されている上記のような手段で
は、液状発泡性樹脂材料の凹溝部内への侵入防止機能を
十分に発揮させることができない。すなわち、シートク
ッションの製造は流れ作業方式にライン化されており、
成形型枠に固定されてライン移動しているファスナー支
持部材にファスナー部材を手作業で装入セットする場
合、セット位置ずれによって、ファスナー部材の長手方
向端部がファスナー支持部材の堰部に乗り上げてファス
ナー部材とファスナー支持部材との間に隙間が発生し、
その結果、成形型枠内に注入された液状発泡性樹脂材料
がファスナー支持部材の凹溝部内に侵入して製造された
シートクッション(製品)に上述のようなファスナー機
能を損なう成形不良が発生することは避けられないとい
う問題があった。
【0006】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、ファスナー部材の装入時に多少のセット位置ずれ等
があったとしても、フアスナー支持部材の凹溝部内への
液状発泡性樹脂材料の侵入を確実に防止してファスナー
機能を損なうような成形不良の発生率を著しく低減する
ことができるシートクッショクの製造方法及びシートク
ッションを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係るシートクッショクの製造方
法は、帯状基部の一方の面に複数の係合素子が突出状態
に配設されてなるファスナー部材を受容可能な凹溝部を
有するとともに、長手方向両端には凹溝部を閉塞する堰
部が設けられているファスナー支持部材を成形型枠内の
所定位置に固定セットする工程と、このファスナー支持
部材の凹溝部内にファスナー部材をその係合素子が凹溝
部の底面に当接するように装入する工程と、成形型枠内
に液状発泡性樹脂材料を注入してファスナー部材を成形
体の表面に固定一体化する工程と、脱型しファスナー支
持部材を取り外す工程とからなるシートクッションの製
造方法において、上記ファスナー部材は、ファスナー支
持部材の凹溝部内への装入状態でその長手方向両端とフ
ァスナー支持部材の両端堰部との間に液状発泡性樹脂材
料の溜部を形成可能であるようにその全長がファスナー
支持部材の両端堰部間の長さよりも短い長さに設定され
ていることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明の請求項4に係るシートクッ
ションは、成形型枠内の所定位置に固定セットされたフ
ァスナー支持部材の凹溝部内に、帯状基部の一方の面に
複数の係合素子が突出状態に配設されてなるファスナー
部材をその係合素子が凹溝部底面に当接するように装入
した状態で成形型枠内に液状発泡性樹脂材料を注入し発
泡硬化させることでファスナー部材をその帯状基部が発
泡成形体に埋め込まれて固定一体化してなるシートクッ
ションであって、上記ファスナー部材は、その全長がフ
ァスナー支持部材における凹溝部の長手方向両端を閉塞
する堰部間の長さよりも短い長さに設定されており、こ
の短いファスナー部材の両端とファスナー支持部材の両
端堰部との間に形成される溜部内に液状発泡性樹脂材料
の一部を侵入させてその侵入した発泡性樹脂材料を該溜
部内で発泡硬化させることによりファスナー部材をその
帯状基部の背面及び長手方向の両端部で発泡成形体に固
定一体化していることを特徴とするものである。
【0009】上記のような特徴を有する請求項1及び請
求項4の本発明によれば、ファスナー支持部材の両端堰
部間の長さよりも短い長さに設定されたファスナー部材
を使用して両者間に多少のセット位置ずれがあったとし
ても、ファスナー支持部材への装入状態においては、フ
ァスナー部材の長手方向両端とフアスナー支持部材の両
端堰部との間に液状発泡性樹脂材料の溜部を形成するこ
とが可能であるから、成形型枠内に注入された発泡性樹
脂材料の一部を積極的に溜部内に侵入させ、その侵入し
た発泡性樹脂材料の該溜部内での急激な硬化反応(粘度
の上昇)により、液状発泡性樹脂材料がそれ以上に侵入
する事態を防ぐシール作用が得られるとともに、ファス
ナー部材の浮き上がりも防ぐことが可能である。これに
よって、液状発泡性樹脂材料がファスナー支持部材の凹
溝部内の深い箇所にまで侵入することを確実に防いで成
形体表面に露出するファスナー部材の係合素子間に樹脂
片が部分的に混在したり、係合素子の外周に樹脂が付着
硬化したりする等の成形不良の発生が防止され、ファス
ナー部材本来の機能を正常に保ったシートクッションを
生産性よくライン製造することが可能である。
【0010】特に、本発明に係るシートクッションの製
造方法及びシートクッションにおいて、上記ファスナー
部材として、その長手方向両端とファスナー支持部材の
両端堰部との間に5〜15mmの範囲の溜部を形成可能
な長さに設定されたものを用いることによって、液状発
泡性樹脂材料の溜部内での硬化反応に伴うシール作用を
一層迅速かつ確実にして不良品の発生率をより低減する
ことができる。なお、この点に関しては、後述の実験例
で明らかにする。
【0011】また、本発明に係るシートクッションの製
造方法において、上記ファスナー支持部材の凹溝部内に
装入されたファスナー部材の長手方向両端の係合素子部
分とこれに対向するファスナー支持部材の底面部分との
間に、面状シール材を介在させる構成を採用することに
よって、溜部に侵入した液状発泡性樹脂材料がファスナ
ー部材の長手方向両端の係合素子部分間に入り込んで硬
化したり、係合素子の外周に樹脂が付着硬化したりする
ことも防止して、ファスナー機能の損失を確実に防止で
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にもとづいて説明する。図1は本発明に係るシートクッ
ションの製造方法によって製造されたシートクッション
の一例となる自動車用バケット型座席シートの背凭れ部
の正面図、図2は図1のA−A線での断面図であり、こ
のバケット型座席シートの背凭れ部10は、ウレタン原
液等の液状発泡性樹脂材料を後述する成形型枠内に注入
して発泡成形してなる発泡成形体1と、この発泡成形体
1の表面を被覆する表皮(図示省略)と、その表皮を発
泡成形体1に対して着脱可能に被着するために図3に明
示するように、発泡成形体1における両サイドの隆起部
1A,1Aと背凭れ本体部1Bの間に形成された細長い
溝部1C,1Cの底部に発泡成形体1の成形時に一体に
固定化された凸形のファスナー部材2と、この凸形ファ
スナー部材2に係合離脱するように表皮の裏面に縫い付
けられた凹形のファスナー部材(図示省略)と、から構
成されている。
【0013】上記のようなバケット型座席シートの背凭
れ部10を構成する発泡成形体1の発泡時に凸形ファス
ナー部材2を一体に固定化するインサート成形法の実施
に際しては、図4に示すように、帯状基部2Aの表面に
所定の間隔を隔てて複数の係合素子2Bを突出状態に配
設してなる凸形ファスナー部材2を受容可能な凹溝部3
Aを有するとともに、長手方向両端には凹溝部3Aを閉
塞する堰部3B,3Bが設けられたファスナー支持部材
3が用いられる。
【0014】次に、このようなファスナー支持部材3を
用いて凸形ファスナー部材2を一体に固定化するインサ
ート成形法の各工程について説明する。すなわち、ま
ず、上記ファスナー支持部材3を成形型枠4の所定位置
(ファスナー部材取付け予定位置)に固定セットして、
該ファスナー支持部材3を成形型枠4と共に製造ライン
に沿って移動させる。続いて、その移動経路の所定箇所
でファスナー支持部材3の凹溝部3A内に、図4に示す
ように、ファスナー部材2をその係合素子2Bが凹溝部
3Aの底面3aに当接するように装入セットする。しか
る後、図5に示すように、成形型枠4内にウレタン原液
等の液状発泡性樹脂材料Uを注入して発泡硬化させるこ
とにより、ファスナー部材2をその帯状基部2Aが発泡
成形体1の細長い溝部1C,1Cの底部分に埋め込まれ
た状態で固定一体化する。最後に、成形型枠4を脱離し
ファスナー支持部材3を取り外すことによって、図3に
示したとおり、両サイドの隆起部1A,1Aと背凭れ本
体部1Bの間に形成された細長い溝部1C,1Cの底部
に凸形のファスナー部材2がその係合素子2Bを外向き
にして一体に固定化された発泡成形体1が得られる。
【0015】上記各工程からなるインサート成形法にお
いて用いられる上記凸形ファスナー部材2の全長L1
は、ファスナー支持部材3の両端堰部3B,3B間の長
さL2よりも10〜30mmの範囲で短く設定されてい
る。詳述すると、凸形ファスナー部材2の全長L1は、
図4に示すように、ファスナー部材2をファスナー支持
部材3の凹溝部3A内に装入セットした状態で、ファス
ナー部材2の長手方向両端部2C,2Cとファスナー支
持部材3の両端堰部3B,3Bとの間にそれぞれ、5〜
15mmの範囲の液状発泡性樹脂材料の溜部5,5を形
成可能な長さに設定されている。
【0016】したがって、成形型枠4と共にライン移動
するフアスナー支持部材3にファスナー部材2を手作業
で装入セットする際に多少の位置ずれがあったとして
も、成形型枠4内に注入された発泡性樹脂材料Uの一部
が図5に示すように、溜部5,5内に侵入して該溜部
5,5内で急激に硬化反応(粘度の上昇)し、液状発泡
性樹脂材料Uがそれ以上に凹溝部3Aの奥部に向かって
侵入する事態を防ぐシール作用を発揮することになり、
ファスナー部材2の浮き上がりを防ぐことが可能であ
る。また、ファスナー部材2はその帯状基部2Aの背面
全域が発泡成形体1の細長い溝部1C,1Cの底部分に
埋め込まれるとともに、上記溜部5,5内に侵入して発
泡硬化した発泡成形体部分で長手方向の両端部が挟まれ
るように発泡成形体1にしっかりと固定一体化されるこ
とになる。
【0017】これによって、発泡成形体1に一体固定さ
れて発泡成形体1の表面に露出するファスナー部材2の
係合素子2B間に硬化樹脂片が部分的に混在したり、係
合素子2Bの外周に樹脂が付着硬化したり、あるいは、
ファスナー部材2が発泡成形体1より浮き上がったりす
る等の成形不良の発生を防止してファスナー部材2本来
の機能を正常に保ったバケット型座席シートの背凭れ部
10を歩留りよく、かつ、生産性よく製造することが可
能である。
【0018】図6は本発明の他の実施の形態を示す要部
の縦断面図であり、この他の実施の形態では、ファスナ
ー支持部材3の凹溝部3A内に装入されたファスナー部
材2の長手方向両端の係合素子2B,2B部分とこれが
当接するファスナー支持部材3の凹溝部3Aの底面3a
との間に、薄肉の面状シール材6,6を介在させた状態
で成形型枠4内にウレタン原液等の液状発泡性樹脂材料
Uを注入し発泡硬化させたものであり、この他の実施の
形態によれば、上記溜部5,5内に侵入した発泡性樹脂
材料Uがファスナー部材2の長手方向両端の係合素子2
B,2B部分間に入り込んで硬化したり、係合素子2B
の外周に樹脂が付着硬化したりすることを一層確実に防
止して、所定のファスナー機能を確保することができ
る。
【0019】
【実験例】因みに、本発明者は、ファスナー部材2の全
長L1をファスナー支持部材3の両端堰部3B,3B間
の長さL2よりも10,20,30mm短くして上記溜
部5,5の寸法l1,l2を5,10,15mmに設定
した実施例1,2,3と、ファスナー部材2の全長L1
をファスナー支持部材3の両端堰部3B,3B間の長さ
L2と等しくして溜部5,5の寸法l1,l2を0mm
に設定した比較例1と、ファスナー部材2の全長L1を
ファスナー支持部材3の両端堰部3B,3B間の長さL
2よりも40mm短くして、溜部5,5の寸法l1、l
2を20mmに設定した比較例3と、上記溜部5,5の
寸法l1,l2を5,10,15mmに設定するととも
に、面状シール材6,6を介在させた実施例4,5,6
と、溜部5,5の寸法l1,l2を0mmに設定すると
ともに、面状シール材6,6を介在させた比較例2と、
溜部5,5の寸法l1、l2を20mmに設定するとと
もに、面状シール材6,6を介在させた比較例4とのそ
れぞれについて、ウレタン原液を注入発泡させた場合の
液侵入長さl1’,l2’(これは、ファスナー部材3
の端末よりウレタン原液が侵入した長さ)を測定する実
験を行った。その結果、表1に示すような結果が得られ
た。
【0020】
【表1】
【0021】表1からも明らかなように、本発明に相当
する実施例1〜6の場合は、ウレタン原液の侵入長さl
1’,l2’が5mm以下であって、ファスナー部材2
のファスナー機能を全く損なわない結果(評価−合格)
が得られるのに対して、比較例1〜比較例4の場合は、
ウレタン原液の侵入長さl1’,l2’が20mm以上
にもおよび、ファスナー部材2の端部分の係合素子2B
にウレタンの硬化片が部分的に混在したり、端部分の係
合素子2Bの外周に樹脂が付着硬化したりする等してフ
ァスナー機能が損なわれる結果(評価−不合格)が得ら
れた。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、成形型
枠と共にライン移動するフアスナー支持部材へのファス
ナー部材の装入セット時に多少の位置ずれが生じたとし
ても、ファスナー部材の長手方向両端とフアスナー支持
部材の両端堰部との間に形成される溜部内に液状発泡性
樹脂材料の一部を積極的に侵入させて該溜部内での樹脂
材料の急激な硬化反応(粘度の上昇)により、液状発泡
性樹脂材料がそれ以上に侵入する事態を防ぐシール作用
を発揮させることができるとともに、ファスナー部材の
浮き上がりを防ぐことができる。したがって、液状発泡
性樹脂材料がファスナー支持部材の凹溝部内の深い箇所
にまで侵入することに伴ってファスナー部材の係合素子
間に樹脂片が部分的に混在したり、係合素子の外周に樹
脂が付着硬化したりする等の成形不良の発生を確実に防
止し、ファスナー部材本来の機能を正常に保ったシート
クッションを生産性よくライン製造することができると
いう効果を奏する。
【0023】特に、請求項2及び請求項5に記載のよう
に、ファスナー部材の長さを、その長手方向両端とファ
スナー支持部材の両端堰部との間に5〜15mmの範囲
の溜部を形成可能な長さに設定することにより、液状発
泡性樹脂材料の溜部内での硬化反応に伴うシール作用を
一層迅速かつ確実にして不良品の発生率をより低減する
ことができる。
【0024】また、請求項3に記載のように、面状シー
ル材を用いることによって、上記効果に加えて、溜部に
侵入した液状発泡性樹脂材料がファスナー部材の長手方
向両端の係合素子部分間に入り込んで硬化したり、係合
素子の外周に樹脂が付着硬化したりすることを確実に防
止して、ファスナー機能の損失をより確実に回避するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシートクッションの製造方法によ
って製造された自動車用バケット型座席シートの背凭れ
部の正面図である。
【図2】図1のA−A線での断面図である。
【図3】図2の丸囲いした部分Bの拡大断面図である。
【図4】本発明に係るシートクッションの製造方法のう
ち、成形型枠と共に製造ラインに沿って移動されるファ
スナー支持部材にファスナー部材を装入セットした状態
を示す要部の縦断面図である。
【図5】成形型枠内に液状発泡性樹脂材料を注入した時
の状態を示す要部の縦断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態によるファスナー部材
の装入セット状態を示す要部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 発泡成形体 2 ファスナー部材 2A 帯状基部 2B 係合素子 3 ファスナー支持部材 3A 凹溝部 3B 堰部 4 成形型枠 5 溜部 6 面状シール材 L1 ファスナー部材の全長 L2 ファスナー支持部材の両端堰部間の長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 105:04 B29K 105:04 105:20 105:20 B29L 31:58 B29L 31:58 Fターム(参考) 3B096 AA04 AD07 4F204 AA42 AD16 AD23 AG20 AH26 EA01 EB01 EB12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状基部の一方の面に複数の係合素子が
    突出状態に配設されてなるファスナー部材を受容可能な
    凹溝部を有するとともに、長手方向両端には凹溝部を閉
    塞する堰部が設けられているファスナー支持部材を成形
    型枠内の所定位置に固定セットする工程と、 このファスナー支持部材の凹溝部内にファスナー部材を
    その係合素子が凹溝部の底面に当接するように装入する
    工程と、 成形型枠内に液状発泡性樹脂材料を注入してファスナー
    部材を成形体の表面に固定一体化する工程と、 脱型しファスナー支持部材を取り外す工程とからなるシ
    ートクッションの製造方法において、 上記ファスナー部材は、ファスナー支持部材の凹溝部内
    への装入状態でその長手方向両端とファスナー支持部材
    の両端堰部との間に液状発泡性樹脂材料の溜部を形成可
    能であるようにその全長がファスナー支持部材の両端堰
    部間の長さよりも短い長さに設定されていることを特徴
    とするシートクッションの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記ファスナー部材は、その長手方向両
    端とファスナー支持部材の両端堰部との間に5〜15m
    mの範囲の溜部を形成可能な長さに設定されている請求
    項1に記載のシートクッションの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記ファスナー支持部材の凹溝部内に装
    入されたファスナー部材の長手方向両端の係合素子部分
    とこれに対向するファスナー支持部材の底面部分との間
    には、面状シール材が介在されている請求項1または2
    に記載のシートクッションの製造方法。
  4. 【請求項4】 成形型枠内の所定位置に固定セットされ
    たファスナー支持部材の凹溝部内に、帯状基部の一方の
    面に複数の係合素子が突出状態に配設されてなるファス
    ナー部材をその係合素子が凹溝部底面に当接するように
    装入した状態で成形型枠内に液状発泡性樹脂材料を注入
    し発泡硬化させることでファスナー部材をその帯状基部
    が発泡成形体に埋め込まれて固定一体化してなるシート
    クッションであって、 上記ファスナー部材は、その全長がファスナー支持部材
    における凹溝部の長手方向両端を閉塞する堰部間の長さ
    よりも短い長さに設定されており、この短いファスナー
    部材の両端とファスナー支持部材の両端堰部との間に形
    成される溜部内に液状発泡性樹脂材料の一部を侵入させ
    てその侵入した発泡性樹脂材料を該溜部内で発泡硬化さ
    せることによりファスナー部材をその帯状基部の背面及
    び長手方向の両端部で発泡成形体に固定一体化している
    ことを特徴とするシートクッション。
  5. 【請求項5】 上記ファスナー部材は、その長手方向両
    端とファスナー支持部材の両端堰部との間に5〜15m
    mの範囲の溜部を形成可能な長さに設定されている請求
    項4に記載のシートクッション。
JP2001243487A 2001-08-10 2001-08-10 シートクッションの製造方法及びシートクッション Withdrawn JP2003053067A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001243487A JP2003053067A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 シートクッションの製造方法及びシートクッション

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001243487A JP2003053067A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 シートクッションの製造方法及びシートクッション

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003053067A true JP2003053067A (ja) 2003-02-25

Family

ID=19073573

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001243487A Withdrawn JP2003053067A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 シートクッションの製造方法及びシートクッション

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003053067A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004089690A1 (en) * 2003-04-03 2004-10-21 Velcro Industries B.V. Attaching covers to seat cushions
JP2016097947A (ja) * 2014-11-26 2016-05-30 株式会社タチエス シート

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004089690A1 (en) * 2003-04-03 2004-10-21 Velcro Industries B.V. Attaching covers to seat cushions
US7077473B2 (en) 2003-04-03 2006-07-18 Velcro Industries B.V. Attaching covers to seat cushions
JP2016097947A (ja) * 2014-11-26 2016-05-30 株式会社タチエス シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4420447A (en) Process for producing foam moldings with an insert
JP2018175107A (ja) 車両用クッションパッドの製造法
EP1645391B1 (en) Window assembly-producing method and window plate
WO2013121942A1 (ja) 金型、発泡成形体の製造方法及び発泡成形体
JP2003053067A (ja) シートクッションの製造方法及びシートクッション
US20030197414A1 (en) Shieldless hook and loop fastener
US20070028386A1 (en) Seat cushion with integral cover attachment
JP2021154144A (ja) 座席シート
JPH0970836A (ja) 自動車用シートバックの製造方法
JP5349027B2 (ja) 二層発泡成形方法および装置
JP4936378B2 (ja) クッションパッドの成形型及びクッションパッドの製造方法
JP2005280227A (ja) 樹脂製車両用内装部品の成形方法
JP2012236285A (ja) 衝撃吸収パッドの製造方法、および衝撃吸収パッド
JP2009011451A (ja) 面ファスナ、及び、この面ファスナを備えたクッションパッド、並びに成形型
JP2008238764A (ja) 軟質インサート部品付発泡成形品およびその成形方法
JP7321039B2 (ja) 車両用シートパッド及びその製造方法
JP2003053068A (ja) シートクッションの製造方法
CA2196389A1 (en) Guide member and method for integral foam molding
JPH08155975A (ja) 内装材の製造方法
JP7438415B2 (ja) 車両用クッションパッド及びその製造方法
JP3163956B2 (ja) 内装材の製造方法
JPH11151724A (ja) パッド付き成形品の発泡成形方法
JPH0347163B2 (ja)
JP3150357B2 (ja) 自動車の内装品
JP2007190981A (ja) ウエザストリップ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081104