JP2003051452A - 半導体装置の製造方法および基板処理装置 - Google Patents
半導体装置の製造方法および基板処理装置Info
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Abstract
って成膜する。 【解決手段】 CVD装置は、複数枚のウエハ24をボ
ート25で保持して収容する処理室14、処理室14へ
ウエハにBTBAS−窒化膜を成膜させるBTBASガ
スとNH3 ガスを供給する成膜ガス供給管20、処理室
14へNF3 ガスを供給するクリーニングガス供給管2
1、クリーニング工程後に処理室14へBTBASガス
37と酸素ガス36とを供給するコーティングガス供給
管22A、22Bを備えている。クリーニング工程で処
理室14やボート25に吸着したクリーニングガス中の
弗素34をコーティング工程によるコーティング膜35
で閉じ込め、その後の成膜工程での弗素34の成膜反応
への影響を防止できるため、クリーニング工程前の成膜
と同等の膜厚精度が安定して得られる。 【効果】 成膜工程の各バッチ間の膜厚のばらつきの発
生を防止できる。
Description
技術、特に、半導体集積回路装置(以下、ICとい
う。)の製造方法に使用される基板処理装置であって、
半導体素子を含む集積回路が作り込まれるシリコンウエ
ハ(以下、ウエハという。)を処理する基板処理装置の
メンテナンス技術に関し、例えば、ウエハに窒化シリコ
ン(Si3 N4 )や酸化シリコン(SiOx)およびポ
リシリコン等を堆積(デポジション)させる減圧CVD
装置に利用して有効なものに関する。
シリコンや酸化シリコンおよびポリシリコン等のCVD
膜を形成するのにバッチ式縦形ホットウオール形減圧C
VD装置が広く使用されている。バッチ式縦形ホットウ
オール形減圧CVD装置(以下、CVD装置という。)
は、ウエハが搬入されるインナチューブおよびインナチ
ューブを取り囲むアウタチューブから構成されて縦形に
設置されたプロセスチューブと、プロセスチューブによ
って形成された処理室に成膜ガスを供給する成膜ガス供
給管と、処理室を真空排気する排気管と、プロセスチュ
ーブ外に敷設されて処理室を加熱するヒータユニットと
を備えており、複数枚のウエハがボートによって垂直方
向に整列されて保持された状態で処理室に下端の炉口か
ら搬入され、処理室に成膜ガスが成膜ガス供給管から供
給されるとともに、ヒータユニットによって処理室が加
熱されることにより、ウエハの上にCVD膜が堆積する
ように構成されている。
る膜種に関係なく成膜処理回数が増えるに従ってインナ
チューブの内外壁面やアウタチューブの内壁面およびボ
ートの表面等における累積膜厚が増加し、ある累積膜厚
に達すると、パーティクルの発生が急激に増加すること
が知られている。そこで、このようなCVD装置が使用
されたICの製造方法における成膜工程においては、あ
る累積膜厚に達すると、インナチューブおよびアウタチ
ューブ等を予め洗浄されたものと全て交換する作業(以
下、フル交換という。)を実施することにより、パーテ
ィクルの発生を防止することが行われている。
生防止方法においては、インナチューブやアウタチュー
ブ等の取り付け取り外し作業に長時間が消費されるばか
りでなく、プロセスチューブの温度の降下および再上昇
に時間が消費されてしまうため、CVD装置のダウンタ
イム(休止時間)がきわめて長く(例えば、一回当たり
三十時間)なり、成膜工程ひいてはICの製造方法全体
としてのスループットを低下させてしまうという問題点
がある。
して、インナチューブの内外壁面やアウタチューブの内
壁面に堆積した堆積膜をドライエッチングの原理を利用
して除去するセルフクリーニング方法(In−situ
チャンバクリーニング方法と呼ばれることもある。)
が、提案されている。すなわち、このセルフクリーニン
グ方法はプロセスチューブに三弗化窒素(NF3 )ガス
等のエッチングガスをクリーニングガスとして流すこと
により、堆積膜をエッチングによって除去して清浄化
(クリーニング)する方法である。
たセルフクリーニング方法においては、図5に示されて
いるように、セルフクリーニング方法が実施された直後
に成膜された膜の厚さはセルフクリーニング方法の実施
前と比較して薄くなってしまい、成膜工程の各バッチ間
における膜厚にばらつきが発生し膜厚精度が不安定にな
ってしまうという問題点がある。この理由は、図6に示
されているセルフクリーニング実施後の成膜回数と膜中
の弗素の濃度との関係から、NF3 ガスによるセルフク
リーニング方法の実施後にプロセスチューブの表面に吸
着した弗素(F)の影響を成膜反応が影響を受けてしま
うためと、考察される。
スによるセルフクリーニング方法の実施後において安定
した膜厚精度をもって成膜することができる半導体装置
の製造方法および基板処理装置を提供することにある。
の製造方法は、処理室において基板上に薄膜を形成する
成膜工程と、この成膜工程によって前記処理室に堆積し
た膜を弗素を含むクリーニングガスによって除去するク
リーニング工程と、このクリーニング工程後に前記処理
室から前記基板を搬出した状態で前記成膜工程の膜とは
異なる膜種の膜を前記処理室に堆積させるコーティング
工程とを備えていることを特徴とする。
によって処理室の表面に吸着したクリーニングガス中の
弗素は、コーティング工程によるコーティング膜によっ
て閉じ込められるため、その後の成膜工程において成膜
反応に影響を及ぼすことはない。その結果、クリーニン
グ工程後の成膜工程においても、クリーニング工程前の
成膜と同等の膜厚精度が安定して得られることになる。
面に即して説明する。
形態に係るICの製造方法の成膜工程に使用されるCV
D装置は、中心線が垂直になるように縦に配されて固定
的に支持された縦形のプロセスチューブ11を備えてい
る。プロセスチューブ11はインナチューブ12とアウ
タチューブ13とから構成されており、インナチューブ
12は石英ガラスまたは炭化シリコン(SiC)が使用
されて円筒形状に一体成形され、アウタチューブ13は
石英ガラスが使用されて円筒形状に一体成形されてい
る。
円筒形状に形成されており、インナチューブ12の筒中
空部はボートによって垂直方向に整列した状態に保持さ
れた複数枚のウエハが搬入される処理室14を実質的に
形成している。インナチューブ12の下端開口は被処理
基板としてのウエハを出し入れするための炉口15を実
質的に構成している。したがって、インナチューブ12
の内径は取り扱うウエハの最大外径よりも大きくなるよ
うに設定されている。
ブ12の外径よりも大きく上端が閉塞し下端が開口した
円筒形状に形成されており、インナチューブ12にその
外側を取り囲むように同心円に被せられている。インナ
チューブ12の下端とアウタチューブ13の下端との間
には短尺の円筒形状に形成されたスペーサ16が介設さ
れており、スペーサ16はインナチューブ12およびア
ウタチューブ13についての交換等のためにインナチュ
ーブ12およびアウタチューブ13にそれぞれ着脱自在
に取り付けられている。スペーサ16がCVD装置の機
枠(図示せず)に支持されることより、アウタチューブ
13は垂直に据え付けられた状態になっている。
が接続されており、排気管17は高真空排気装置(図示
せず)に接続されてプロセスチューブ11の内部を所定
の真空度に真空排気し得るように構成されている。排気
管17はインナチューブ12とアウタチューブ13との
間に形成された隙間に連通した状態になっており、イン
ナチューブ12とアウタチューブ13との隙間によって
排気路18が、横断面形状が一定幅の円形リング形状に
構成されている。排気管17がスペーサ16に接続され
ているため、排気管17は円筒形状の中空体を形成され
て垂直に延在した排気路18の最下端部に配置された状
態になっている。
ンジを有する短尺の円筒形状に形成されたマニホールド
19が同軸に配置されており、マニホールド19には成
膜用のガスを供給する成膜ガス供給管20と、クリーニ
ングガスを供給するクリーニングガス供給管21と、所
望の成膜と異なる膜を被着させるためのガス(以下、コ
ーティングガスという。)を供給するコーティングガス
供給管22A、22Bとがインナチューブ12の炉口1
5にそれぞれ連通するように接続されている。これらの
ガス供給管20、21、22A、22Bによって炉口1
5に供給されたガスは、インナチューブ12の処理室1
4内を流通して排気路18を通って排気管17によって
排気される。なお、ガス供給管20、21、22A、2
2Bは一つの供給管に連接され、この一つの供給管を介
して各ガスを供給するような構成であっても構わない。
シールキャップ23が垂直方向下側から当接されるよう
になっている。シールキャップ23はマニホールド19
の外径と略等しい円盤形状に形成されており、プロセス
チューブ11の外部に設備されたエレベータ(図示せ
ず)によって垂直方向に昇降されるように構成されてい
る。シールキャップ23の中心線上には被処理基板とし
てのウエハ24を保持するためのボート25が垂直に立
脚されて支持されるようになっている。
と、両端板26、27間に架設されて垂直に配設された
複数本の保持部材28とを備えており、各保持部材28
に長手方向に等間隔に配されて互いに対向して開口する
ように没設された多数条の保持溝29間にウエハ24を
挿入されることにより、複数枚のウエハ24を水平にか
つ互いに中心を揃えた状態に整列させて保持するように
構成されている。
ューブ11内を加熱するヒータユニット30が、アウタ
チューブ13の周囲を包囲するように同心円に設備され
ており、ヒータユニット30はプロセスチューブ11内
を全体にわたって均一に加熱するように構成されてい
る。ヒータユニット30はCVD装置の機枠に支持され
ることより垂直に据え付けられた状態になっている。
製造方法における成膜工程を、前記構成に係るCVD装
置を使用してウエハにサイドウオールスペーサのための
窒化膜を形成する場合について、説明する。
のウエハ24を整列させて保持したボート25はシール
キャップ23の上にウエハ24群が並んだ方向が垂直に
なる状態で載置されて、エレベータによって差し上げら
れてインナチューブ12の炉口15から処理室14に搬
入(ローディング)されて行き、シールキャップ23に
支持されたままの状態で処理室14に存置される。この
状態で、シールキャップ23は炉口15をシールした状
態になる。
度(数十〜数万Pa)に排気管17によって排気され
る。また、プロセスチューブ11の内部が所定の温度
(約600℃)にヒータユニット30によって全体にわ
たって均一に加熱される。
2の処理室14に成膜ガス供給管20によって供給され
る。本実施の形態においては、成膜ガス31としては、
BTBAS〔化学名はBis-Tertiary Butyl Amino Silan
e 。化学式はH2 Si{HNC(CH3 )2 }2 〕ガス
とアンモニア(NH3 )ガスとが使用される。便宜上、
図示を省略しているが、BTBASガスとNH3 ガスと
は別々の成膜ガス供給管20によってそれぞれ供給する
ことが望ましい。
12の処理室14を上昇し、上端開口からインナチュー
ブ12とアウタチューブ13との隙間によって形成され
た排気路18に流出して排気管17から排気される。成
膜ガス31は処理室14を通過する際にウエハ24の表
面に接触する。そして、このウエハ24との接触に伴う
成膜ガス31による次式(1)の熱CVD反応により、
ウエハ24の表面にはBTBAS−窒化(Nitrid)膜
(以下、BTBAS−窒化膜という。)が堆積(デポジ
ション)する。
する予め設定された処理時間が経過すると、シールキャ
ップ23が下降されて炉口15が開口されるとともに、
ボート25に保持された状態でウエハ24群が炉口15
からプロセスチューブ11の外部に搬出(アンローディ
ング)される。
流れて行く間にウエハ24だけでなく、インナチューブ
12の内外壁面やアウタチューブ13の内壁面およびマ
ニホールド19の内壁面等に接触するため、これらの表
面にもBTBAS−窒化膜が堆積することになる。図1
(b)に示されているように、これらの表面に堆積した
BTBAS窒化膜(以下、堆積膜という。)32は前述
した成膜工程が繰り返される毎に累積して行くため、そ
の累積した堆積膜32の厚さは成膜のバッチ処理の回数
が増えるに従って増加して行くことになる。そして、こ
の累積した堆積膜32は厚さがある値に達すると、剥離
し易くなるため、パーティクルの発生が急激に増加す
る。
においては、累積した堆積膜32の厚さがある値に達す
ると、CVD装置に対して次のクリーニング工程が図2
に示されているように実施される。
2を除去するクリーニング工程の実施に際しては、図2
に示されているように、ボート25はウエハ24を装填
されない状態でエレベータによって差し上げられてイン
ナチューブ12の炉口15から処理室14に搬入(ロー
ディング)され、シールキャップ23に支持されたまま
の状態で処理室14に存置される。
度(1330Pa〜46550Pa)に排気管17によ
って排気される。また、ヒータユニット30によってプ
ロセスチューブ11の内部が所定の温度(約600℃)
に全体にわたって均一に加熱される。
ューブ12の処理室14にクリーニングガス供給管21
によって供給される。本実施の形態においては、クリー
ニングガス33としては、NF3 ガスが使用される。N
F3 ガスの流量は500ccm(立方センチメートル毎
分)である。クリーニング時間(処理時間)は累積して
いる堆積膜32の厚さに対応して設定する。堆積膜32
の厚さをA(Å)とすると、クリーニング時間Ta
(分)は、次式(2)によって求めることが望ましい。
るエッチングはインナチューブ12の下部から始まり、
上方に徐々に進む。インナチューブ12の内周面のエッ
チングが終了すると、次にインナチューブ12の外周面
を下方にエッチングして行く。ウエハの表面でのパーテ
ィクルの発生を防止することができる堆積膜の適切なエ
ッチング量は、インナチューブの外周面の上半分までエ
ッチングしてあれば充分である。必要以上に長くエッチ
ングすることはパーティクルの弊害の発生を防止するこ
とができても、クリーニング時間を無駄に消費してしま
う。ここで、3000Åの堆積膜32が累積している場
合のインナチューブ12を例にとる。クリーニング時間
が10分ではインナチューブ12の内周面の下部まで
が、20分ではインナチューブ12の内周面の上端まで
が、30分ではインナチューブ12の外周面の上半分ま
でがエッチングされる。つまり、3000Åの窒化膜が
堆積している場合には、30分のクリーニング時間が適
切である。このときのクリーニング速度は、3000Å
÷30分=100Å/分となる。
と、プロセスチューブ11の内部が排気管17によって
排気され、プロセスチューブ11の内部に残留している
クリーニングガス33であるNF3 ガスが排出される。
スがプロセスチューブ11の内部に成膜処理供給管20
によって供給され、プロセスチューブ11の内部のクリ
ーニングガス33が押し流される。この排気ステップと
窒素ガスパージステップとは複数回繰り返される。
累積した窒化膜を除去するクリーニング工程が実施され
たことになる。
(b)に示されているように、クリーニングガス33で
あるNF3 ガス中の弗素34がプロセスチューブ11の
インナチューブ12およびボート25の表面に吸着して
いる。そして、図5および図6について前述した通り、
このクリーニング工程が実施された直後に成膜されたバ
ッチの窒化膜の厚さは、この弗素34の影響を受けるこ
とによってクリーニング工程の実施前と比較して薄くな
ってしまい、各バッチ間の膜厚にばらつきが発生し膜厚
の精度が不安定になってしまうという問題点があること
が本発明者によって明らかにされた。
おける膜厚の精度の不安定を防止するために、本実施形
態に係るICの製造方法においては、この弗素34によ
る成膜への影響を防止するために、クリーニング工程の
実施後に、図3(b)に示されているように、弗素34
をコーティング膜35によって閉じ込めるコーティング
工程がCVD装置に対して実施される。
グ膜35としては、600℃程度で成膜することがで
き、かつ、成膜速度が早いものが望ましい。前述したB
TBASガスとNH3 ガスとの反応によって成膜される
BTBAS−窒化膜の成膜速度は、600℃では7Å/
分〜14Å/分程度である。これに対して、BTBAS
ガスと酸素(O2 )ガスとの反応によって成膜されるB
TBAS−酸化(Oxide )膜(以下、BTBAS−酸化
膜という。)の成膜速度は、600℃では25Å/分〜
50Å/分程度である。そこで、本実施の形態において
は、コーティング膜35として、BTBAS−酸化膜が
採用されている。
素ガスパージステップによってはプロセスチューブ11
およびボート25の表面に吸着した弗素34を完全には
除去することができないため、プレパージガスとしての
酸素ガスがプロセスチューブ11の内部へ供給され、プ
ロセスチューブ11の内部が酸素ガスによってパージさ
れる。このときの酸素ガスの流量は200ccmであ
る。
ス36がプロセスチューブ11の内部へコーティングガ
ス供給管22Bによって流された状態のままで、BTB
ASガス37がプロセスチューブ11の内部へコーティ
ングガス供給管22Aによって供給される。すなわち、
本実施の形態においては、コーティング膜35であるB
TBAS−酸化膜を成膜するために、コーティングガス
としては、BTBASガス37と酸素ガス36とが使用
されている。BTBASガス37の流量は、90ccm
であり、コーティング処理時の圧力は15Paである。
なお、本実施の形態のように、成膜工程で用いるガスと
コーティング工程で用いるガスの中に同じガスが含まれ
る場合(本実施の形態においてはBTBASガス)、そ
のガスについては、同一のガス供給管から供給するのが
好ましい。
コーティング膜35の厚さは300Å以上必要である。
この条件であると、成膜速度は、25Å/分であり、コ
ーティング膜35の厚さがB(Å)である場合のコーテ
ィング(処理)時間Tb(分)は、次式(3)によって
求められる。 Tb=B/25・・・(3)
BASガス37および酸素ガス36は、インナチューブ
12の処理室14を上昇し、上端開口からインナチュー
ブ12とアウタチューブ13との隙間によって形成され
た排気路18に流出して排気管17から排気される。B
TBASガス37および酸素ガス36はプロセスチュー
ブ11およびボート25の表面に接触する。この接触に
よるBTBASガス37および酸素ガス36の熱CVD
反応により、図3(b)に示されているように、プロセ
スチューブ11およびボート25の表面にはコーティン
グ膜35としてのBTBAS−酸化膜が堆積する。
化膜が所定の膜厚だけ堆積する予め設定された処理時間
Tbが経過すると、BTBASガス37の供給が停止さ
れる。酸素ガス36はポストパージガスとしてプロセス
チューブ11の内部へ供給され続け、プロセスチューブ
11の内部が酸素ガス36によってパージされる。
ASガス37だけを流すと、コーティング膜35として
のBTBAS−酸化膜は形成することができないため、
コーティング工程の実施に際しては、前述したように、
BTBASガス37を流す前に酸素ガス36が流され
る。また、BTBASガス37の供給と酸素ガス36と
の供給とを同時に停止した場合にはプロセスチューブ1
1の内部においてBTBASガス37だけが残留する可
能性があるため、本実施の形態においては、BTBAS
ガス37の供給を停止する際に、酸素ガス36がポスト
パージガスとして供給され続ける。
管17によって排気され、続いて、不活性ガスである窒
素ガスがプロセスチューブ11の内部に成膜ガス供給管
20によって供給され、プロセスチューブ11の内部の
酸素ガス36およびBTBASガス37が押し流され
る。この排気ステップと窒素ガスパージステップとは複
数回繰り返される。
空状態から大気圧状態に戻される。この後、シールキャ
ップ23が下降されて炉口15が開口されるとともに、
ボート25が炉口15からプロセスチューブ11の外部
に搬出される。
前述した通常の成膜工程が繰り返されることにより、ウ
エハにサイドウオールスペーサのためのBTBAS−窒
化膜がCVD装置によって順次バッチ処理により成膜さ
れて行く。
スチューブ11およびボート25の表面に吸着した弗素
34はコーティング膜35によって閉じ込められた状態
になっていることにより、成膜工程のBTBASガスお
よびNH3 ガスと接触しないため、BTBASガスおよ
びNH3 ガスの熱CVD反応は弗素34の影響を受けな
い。したがって、クリーニング工程が実施された直後の
バッチにおける成膜の厚さは、クリーニング工程の実施
前と比較して薄くなることはなく、成膜工程の各バッチ
間の膜厚のばらつきの発生が防止されるため、成膜工程
の各バッチ間の膜厚の精度は安定する。
た成膜工程の各バッチにおけるBTBAS−窒化膜の膜
厚の推移を示すグラフである。図4において、縦軸には
膜厚(Å)がとられ、横軸はボート上のウエハの位置を
示しており、ボトムはボートの下端を、トップはボート
の上端をそれぞれ示している。実線41は第一バッチの
特性線、破線42は第二バッチの特性線、鎖線43は第
三バッチの特性線をそれぞれ示している。
実施の形態によれば、コーティング工程後に順次実施さ
れた第一バッチ、第二バッチ、第三バッチのBTBAS
−窒化膜の膜厚は安定しており、いずれも目標値を維持
していることが理解される。
られる。
実施後に、弗素をコーティング膜によって閉じ込めるコ
ーティング工程を実施することにより、弗素が成膜工程
のBTBASガスおよびNH3 ガスと接触するのを防止
することができるため、BTBASガスおよびNH3 ガ
スによる熱CVD反応が弗素に影響されるのを未然に防
止することができる。
施された後の成膜工程の各バッチにおける成膜の厚さが
クリーニング工程の実施前と比較して薄くなることを防
止することができるため、成膜工程の各バッチ間におけ
る膜厚のばらつきの発生を防止することができ、成膜工
程の各バッチ間における膜厚の精度を安定させることが
できる。
てBTBAS−酸化膜を使用することにより、600℃
の温度下における成膜速度を25Å/分〜50Å/分程
度と大きく設定することができるため、コーティング工
程の処理時間を短縮することができ、CVD装置の休止
時間を短縮することができ、ひいてはICの製造方法の
スループットを向上することができる。
TBASガスを供給する前に酸素ガスを供給してプロセ
スチューブの内部をプリパージすることにより、コーテ
ィング膜としてのBTBAS−酸化膜を当初から確実に
形成することができるため、プロセスチューブの内部の
表面に吸着した弗素をBTBAS−酸化膜によって確実
にコーティングすることができる。
TBASガスの供給を停止後も酸素ガスを供給してプロ
セスチューブの内部をポストパージすることにより、プ
ロセスチューブの内部においてBTBASガスだけが残
留するのを防止することができるため、プロセスチュー
ブの内部にBTBASガスの生成物が残留するのを防止
することができる。
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更
が可能であることはいうまでもない。
る膜は、BTBAS−酸化膜に限らず、ポリシリコン膜
や窒化膜等であってもよい。
ィングガスは、BTBASガスおよび酸素ガスに限ら
ず、ポリシリコン膜や窒化膜等を成膜するための他のガ
スを使用してもよい。
ず、300Å超であってもよい。
ニングガスは、NF3 ガスに限らず、三弗化塩素(Cl
F3 )ガス等の弗素(F)を含む他のエッチングガスで
あってもよい。
を使用してBTBAS−窒化膜を成膜する場合に限ら
ず、他のガスを使用して他の窒化膜や酸化膜およびポリ
シリコン等を成膜する場合であってもよい。
に基づいて実施するに限らず、実際のパーティクルの発
生状況を検出して不定期的に実施してもよいし、定期的
実施と不定期的実施とを併用してもよい。
ーブとからなるプロセスチューブを備えたバッチ式縦形
ホットウオール形減圧CVD装置に限らず、アウタチュ
ーブだけのプロセスチューブを備えたものや、横形ホッ
トウオール形減圧CVD装置、さらには、枚葉式CVD
装置等の他のCVD装置であってもよい。
ず、酸化処理や拡散だけでなくイオン打ち込み後のキャ
リア活性化や平坦化のためのリフロー等にも使用される
拡散装置等の基板処理装置全般に適用することができ
る。
場合について説明したが、処理対象はホトマスクやプリ
ント配線基板、液晶パネル、コンパクトディスクおよび
磁気ディスク等であってもよい。
弗素を含むエッチングガスによるクリーニング工程の実
施後に、弗素をコーティング膜によって閉じ込めるコー
ティング工程を実施することにより、成膜ガスによる化
学反応が弗素に影響されるのを未然に防止することがで
きるため、クリーニング工程が実施された直後の成膜の
厚さがクリーニング工程の実施前と比較して薄くなるこ
とを防止することができ、成膜工程の各バッチ間におけ
る膜厚のばらつきの発生を防止することができ、成膜工
程の各バッチ間における膜厚の精度を安定させることが
できる。
本発明の一実施の形態であるICの製造方法の成膜工程
を示しており、(a)は正面断面図、(b)は(a)の
b部の拡大断面図である。
は正面断面図、(b)は(a)のb部の拡大断面図であ
る。
は正面断面図、(b)は(a)のb部の拡大断面図であ
る。
の関係を示すグラフである。
…アウタチューブ、14…処理室、15…炉口、16…
スペーサ、17…排気管、18…排気路、19…マニホ
ールド、20…成膜ガス供給管、21…クリーニングガ
ス供給管、22A、22B…コーティングガス供給管、
23…シールキャップ、24…ウエハ(基板)、25…
ボート、26、27…端板、28…保持部材、29…保
持溝、30…ヒータユニット、31…成膜ガス、32…
堆積膜(BTBAS−窒化膜)、33…クリーニングガ
ス、34…弗素、35…コーティング膜(BTBAS−
酸化膜)、36…酸素ガス(コーティングガス)、37
…BTBASガス(コーティングガス)、41…第一バ
ッチの特性線、42…第二バッチの特性線、43…第三
バッチの特性線。
Claims (2)
- 【請求項1】 処理室において基板上に薄膜を形成する
成膜工程と、この成膜工程によって前記処理室に堆積し
た膜を弗素を含むクリーニングガスによって除去するク
リーニング工程と、このクリーニング工程後に前記処理
室から前記基板を搬出した状態で前記成膜工程の成膜と
は異なる膜種の膜を前記処理室に堆積させるコーティン
グ工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製
造方法。 - 【請求項2】 基板を収容する処理室と、この処理室に
前記基板に成膜させる成膜用のガスを供給する成膜ガス
供給管と、前記処理室にクリーニングガスを供給するク
リーニングガス供給管と、クリーニング後に前記処理室
から前記基板を搬出した状態で前記成膜とは異なる膜種
の膜を前記処理室に堆積させるガスを供給するコーティ
ングガス供給管とを備えていることを特徴とする基板処
理装置。
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