JP2013135126A - 半導体装置の製造方法、基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法、基板処理方法および基板処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な膜質を維持しつつ処理の低温化と生産性向上を満足する半導体装置の製造方法、基板処理方法および基板処理装置を提供する。
【解決手段】処理室に収容された基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給する第1の工程と、基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給しつつ、第2の処理ガスを供給する第2の工程と、第2の処理ガスの供給を停止した状態で、基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給する第3の工程と、基板に第1の処理ガスを第1の流量より大きい第2の流量で供給する第4の工程と、を有し、第1の工程から第4の工程を所定回数繰り返すことにより基板に膜を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、基板処理装置、基板処理方法および半導体装置の製造方法に関し、特に、複数の原料を用いて基板を処理する基板処理装置、基板処理方法および半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置製造工程には基板上に所定の薄膜を形成する成膜工程がある。例えば、ガス状原料の気相での反応を利用して、原料ガス分子に含まれる元素を構成要素とする薄膜を被処理基板上へ堆積するCVD(Chemical Vapor Deposition)法がある。CVD法では、形成する膜を構成する複数の元素を含む複数種類の原料ガス等を同時に被処理基板上に供給して成膜する。一般に、CVD法では、温度に対して依存性を持ち、ステップカバレッジや初期成膜特性等、成膜速度が異なる性質を有する場合がある。また、複数種のガス状原料を用いて、形成する膜を構成する複数の元素を含む複数種類の原料ガス等を交互に被処理基板上に供給して表面反応を利用して成膜する(特許文献1参照)。CVD法に対して被処理基板の温度を低くして処理を行うことができる。
特開2003−297818号公報
しかしながら、近年の半導体デバイスの微細化に伴い、膜質を良好に維持しつつ低い基板温度で成膜することが求められると同時に、生産性の向上も要求される。低温化により成膜時の化学反応に必要なエネルギーの不足を補うために、プラズマ等の励起源の工夫など熱以外の手法によるエネルギーの導入が検討されている。しかし、特殊な励起源の開発が必要である等課題が多い。
本発明の主な目的は、良好な膜質を維持しつつ処理の低温化と生産性向上を満足する半導体装置の製造方法、基板処理方法および基板処理装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
処理室に収容された基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給する第1の工程と、
基板に、第1の処理ガスを前記第1の流量で供給しつつ、第2の処理ガスを供給する第2の工程と、
第2の処理ガスの供給を停止した状態で、基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給する第3の工程と、
基板に第1の処理ガスを第1の流量より大きい第2の流量で供給する第4の工程と、
を有し、第1の工程から第4の工程を所定回数繰り返すことにより基板に膜を形成する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、
処理室に収容された基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給する第1の工程と、
基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給しつつ、第2の処理ガスを供給する第2の工程と、
第2の処理ガスの供給を停止した状態で、基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給する第3の工程と、
基板に第1の処理ガスを第1の流量より大きい第2の流量で供給する第4の工程と、
を有し、第1の工程から第4の工程を所定回数繰り返すことにより基板に膜を形成する基板処理方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、
基板を収容する処理室と、
処理室に第1の処理ガスを供給する第1の処理ガス供給系と、
処理室に第2の処理ガスを供給する第2の処理ガス供給系と、
処理室に、処理ガスを第1の流量で供給した後、第1の処理ガスを第1の流量で供給しつつ第2の処理ガスを供給し、さらに第2の処理ガスの供給を停止した状態で第1の処理ガスを第1の流量で供給し、さらに第1の処理ガスを第1の流量より大きい第2の流量で供給するよう第1の処理ガス供給系、第2の処理ガス供給系を制御する制御部と、
を有する基板処理装置が提供される。
本発明によれば、良好な膜質を維持しつつ処理の低温化と生産性向上を満足する基板処理
装置および半導体装置の製造方法が提供される。
図1は、本発明の好ましい第1の実施形態で好適に用いられる処理炉の一例とそれに付随する部材を説明するための概略構成図であって、処理炉部分を概略縦断面で示す図である。 図2は、図1に示す処理炉のA−A線概略横断面図である。 図3は、本発明の好ましい第1の実施形態のシリコン窒化膜の製造プロセスを説明するためのフローチャートである。 図4は、本発明の好ましい第1の実施形態のシリコン窒化膜の製造プロセスを説明するためのタイミングチャートである。 図5は、本発明の好ましい第2の実施形態のシリコン窒化膜の製造プロセスを説明するためのフローチャートである。 図6は、本発明の好ましい第2の実施形態のシリコン窒化膜の製造プロセスを説明するためのタイミングチャートである。
まず、本発明の好ましい実施の形態の背景について説明する。
例えば、ステップカバレッジ(段差被覆性)の要求が厳しくない場合は、基板温度650℃〜800℃で、DCS(ジクロロシラン、SiHCl)とNH(アンモニア)とを同時に供給して基板上にシリコン窒化膜を形成するCVD法がよく用いられた。一般的にステップカバレッジの要求が厳しくない場合は、成膜速度がより速くなる方法で生産性を重視して利用される。また、ステップカバレッジの向上や成膜温度の低温化が要求されるシリコン窒化膜の成膜では、基板温度450℃〜650℃で、DCSと、熱や熱以外の方法で活性化させたNHとを個別に供給することで基板表面での反応をより詳細に制御する方法も検討されている。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
次に図1、図2を参照して、本発明の各好ましい実施形態で好適に用いられる基板処理装置に使用される処理炉202について説明する。この基板処理装置は、半導体装置の製造に使用される半導体製造装置の一例として構成されているものである。
図1および図2を参照すれば、処理炉202にはウエハ200を加熱するための加熱装置(加熱手段)であるヒータ207が設けられている。ヒータ207は上方が閉塞された円筒形状の断熱部材と複数本のヒータ素線とを備えており、断熱部材に対しヒータ素線が設けられたユニット構成を有している。ヒータ207の内側には、ウエハ200を処理するための石英製の反応管203がヒータ207と同心円状に設けられている。
反応管203の下方には、反応管203の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は反応管203の下端に垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ219は例えばステンレス等の金属からなり、円盤状に形成されている。反応管203の下部開口端部に設けられた環状のフランジとシールキャップ219の上面との間には気密部材(以下Oリング)220が配置され、両者の間は気密にシールされている。少なくとも、反応管203およびシールキャップ219により処理室201が形成されている。
シールキャップ219上にはボート217を支持するボート支持台218が設けられている。ボート支持台218は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料で構成され断熱部として機能すると共にボートを支持する支持体となっている。ボート217は、ボート支持台218上に立設されている。ボート217は例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料で構成されている。ボート217はボート支持台218に固定された底板(図示せず)とその上方に配置された天板(図示せず)とを有しており、底板と天板との間に複数本の支柱212が架設された構成を有している。ボート217には複数枚のウエハ200が保持されている。複数枚のウエハ200は、互いに一定の間隔をあけながら水平姿勢を保持しかつ互いに中心を揃えた状態で反応管203の管軸方向に多段に積載されボート217の支柱212に支持されている。
シールキャップ219の処理室201と反対側にはボートを回転させるボート回転機構267が設けられている。ボート回転機構267の回転軸265はシールキャップを貫通してボート支持台218に接続されており、回転機構267によって、ボート支持台218を介してボート217を回転させることでウエハ200を回転させる。
シールキャップ219は反応管203の外部に設けられた昇降機構としてのボートエレベータ115によって垂直方向に昇降され、これによりボート217を処理室201内に対し搬入搬出することが可能となっている。
以上の処理炉202では、バッチ処理される複数枚のウエハ200がボート217に対し多段に積層された状態において、ボート217がボート支持台218で支持されながら処理室201に挿入され、ヒータ207が処理室201に挿入されたウエハ200を所定の温度に加熱するようになっている。
図1および図2を参照すれば、原料ガスを供給するための2本のガス供給管310、320が接続されている。
処理室201内には、ノズル410、420が設けられている。ノズル410、420は、反応管203の下部を貫通して設けられている。ノズル410にはガス供給管310が接続され、ノズル420にはガス供給管320が接続されている。
ガス供給管310には、上流側から順に、流量制御装置であるマスフローコントローラ312、開閉弁であるバルブ314、ガス溜り315、および開閉弁であるバルブ313が設けられている。
ガス供給管310の下流側の端部は、ノズル410の端部に接続されている。ノズル410は、反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間で、反応管203の内壁の下部より上部に沿ってウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるように設けられている。ノズル410はL字型のロングのノズルとして構成されている。ノズル410の側面には原料ガスを供給する多数のガス供給孔411が設けられている。ガス供給孔411は反応管203の中心を向くように開口している。ガス供給孔411は、下部から上部にわたって同一または、大きさに傾斜をつけた開口面積を有し、同じピッチで設けられている。
ガス供給管310の途中に、ガス供給管310から供給されるガスを溜めるガス溜り315が設けられている。このガス溜り315は、例えば通常の配管よりもガス容量の大きなガスタンク又は螺旋配管などで構成する。ガス溜り315の上流側のバルブ314および下流側のバルブ313を開閉することにより、ガス供給管310から供給されるガスをガス溜り315に溜めたり、ガス溜り315に溜めたガスを処理室201に供給できるようになっている。
さらに、ガス供給管310には、バルブ314およびマスフローコントローラ312との間に、後述の排気管232に接続されたベントライン610およびバルブ612が設けられている。
主に、ガス供給管310、マスフローコントローラ312、バルブ314、ガス溜り315、バルブ313、ノズル410、ベントライン610、バルブ612によりガス供給系301が構成されている。
また、ガス供給管310にはキャリアガス(不活性ガス)を供給するためのキャリアガス供給管510が、バルブ313の下流側で接続されている。キャリアガス供給管510にはマスフローコントローラ512およびバルブ513が設けられている。主に、キャリアガス供給管510、マスフローコントローラ512、バルブ513によりキャリアガス供給系(不活性ガス供給系)501が構成されている。
ガス供給管310では、バルブ313を閉じ、バルブ314を開けた状態で、気体原料ガスがマスフローコントローラ312で流量調整されてガス溜り315に供給され、ガス溜り315に溜められる。所定の量がガス溜り315に溜められると、バルブ314を閉じる。
原料ガスをガス溜り315に供給していない間は、バルブ314を閉じ、バルブ612を開けて、バルブ612を介して原料ガスをベントライン610に流しておく。
そして、原料ガスを処理室201に供給する際には、バルブ314、513を閉じた状態で、バルブ313を開けて、原料ガスをバルブ313の下流のガス供給管310を介して、処理室201に一気に供給する。
ガス供給管320には、上流側から順に、流量制御装置であるマスフローコントローラ322および開閉弁であるバルブ323が設けられている。
ガス供給管320の下流側の端部は、ノズル420の端部に接続されている。ノズル420は、ガス分散空間(放電室、放電空間)であるバッファ室423内に設けられている。バッファ室423内には、さらに後述する電極保護管451、452が設けられている。ノズル420、電極保護管451、電極保護管452がバッファ室423内にこの順序で配置されている。
バッファ室423は、反応管203の内壁とバッファ室壁424とにより形成されている。バッファ室壁424は、反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間に、反応管203内壁の下部より上部にわたる部分に、ウエハ200の積載方向に沿って設けられている。バッファ室壁424のウエハ200と隣接する壁にはガスを供給するガス供給孔425が設けられている。ガス供給孔425は、電極保護管451と電極保護管452との間に設けられている。ガス供給孔425は反応管203の中心を向くように開口している。ガス供給孔425は、反応管203の下部から上部にわたって複数設けられ、それぞれが同一の開口面積を有し、さらに同じピッチで設けられている。
ノズル420は、バッファ室423の一端側に、反応管203の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるように設けられている。ノズル420は、L字型のロングのノズルとして構成されている。ノズル420の側面にはガスを供給するガス供給孔421が設けられている。ガス供給孔421はバッファ室423の中心を向くように開口している。ガス供給孔421は、バッファ室423のガス供給孔425と同様に、反応管203の下部から上部にわたって複数設けられている。複数のガス供給孔421のそれぞれの開口面積は、バッファ室423内とノズル420内の差圧が小さい場合には、上流側(下部)から下流側(上部)まで、同一の開口面積で同一のピッチとするとよいが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって、順次開口面積を大きくするか、ピッチを小さくするとよい。
本実施の形態においては、ノズル420のガス供給孔421のそれぞれの開口面積や開口ピッチを、上流側から下流側にかけて上述のように調節することで、まず、ガス供給孔421のそれぞれから、流速の差はあるもの、流量がほぼ同量であるガスを噴出させる。そしてガス供給孔421のそれぞれから噴出するガスを、一旦、バッファ室423内に導入し、バッファ室423内においてガスの流速差の均一化を行っている。
すなわち、ノズル420のガス供給孔421のそれぞれよりバッファ室423内に噴出したガスはバッファ室423内で各ガスの粒子速度が緩和された後、バッファ室423のガス供給孔425より処理室201内に噴出する。これにより、ノズル420のガス供給孔421のそれぞれよりバッファ室423内に噴出したガスは、バッファ室423のガス供給孔425のそれぞれより処理室201内に噴出する際には、均一な流量と流速とを有するガスとなる。
さらに、ガス供給管320には、バルブ323およびマスフローコントローラ322との間に、後述の排気管232に接続されたベントライン620およびバルブ622が設けられている。
主に、ガス供給管320、マスフローコントローラ322、バルブ323、ノズル420、バッファ室423、ベントライン620、バルブ622によりガス供給系302が構成されている。
また、ガス供給管320にはキャリアガス(不活性ガス)を供給するためのキャリアガス供給管520が、バルブ323の下流側で接続されている。キャリアガス供給管520にはマスフローコントローラ522およびバルブ523が設けられている。主に、キャリアガス供給管520、マスフローコントローラ522、バルブ523によりキャリアガス供給系(不活性ガス供給系)502が構成されている。
ガス供給管320では、気体原料ガスがマスフローコントローラ322で流量調整されて供給される。
原料ガスを処理室201に供給していない間は、バルブ323を閉じ、バルブ622を開けて、バルブ622を介して原料ガスをベントライン620に流しておく。
そして、原料ガスを処理室201に供給する際には、バルブ622を閉じ、バルブ323を開けて、原料ガスをバルブ323の下流のガス供給管320に供給する。一方、キャリアガスがマスフローコントローラ522で流量調整されてバルブ523を介してキャリアガス供給管520から供給され、原料ガスはバルブ323の下流側でこのキャリアガスと合流し、ノズル420、バッファ室423を介して処理室201に供給される。
バッファ室423内には、細長い構造を有する棒状電極471および棒状電極472が、反応管203の下部より上部にわたりウエハ200の積層方向に沿って配設されている。棒状電極471および棒状電極472は、それぞれ、ノズル420と平行に設けられている。棒状電極471および棒状電極472は、それぞれ、上部より下部にわたって電極を保護する保護管である電極保護管451、452により覆われることで保護されている。棒状電極471は、整合器271を介して高周波(RF:Radio
Frequency)電源270に接続され、棒状電極472は基準電位であるアース272に接続されている。この結果、棒状電極471および棒状電極472間のプラズマ生成領域にプラズマが生成される。主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極保護管452、バッファ室423およびガス供給孔425により第1のプラズマ発生構造429が構成される。主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極保護管452、整合器271、高周波電源270によりプラズマ発生器(プラズマ発生部)としての第1のプラズマ源が構成される。第1のプラズマ源は、ガスをプラズマで活性化させる活性化機構として機能する。バッファ室423はプラズマ発生室として機能する。
電極保護管451、電極保護管452は、ボート支持台218の下部付近の高さの位置で、反応管203に設けた貫通孔(図示せず)をそれぞれ介して、バッファ室423内に挿入されている。
電極保護管451および電極保護管452は、棒状電極471および棒状電極472をそれぞれバッファ室423の雰囲気と隔離した状態でバッファ室423内に挿入でき構造となっている。電極保護管451、452の内部が外気(大気)と同一雰囲気であると、電極保護管451、452にそれぞれ挿入された棒状電極471、472はヒータ207による熱で酸化されてしまう。そこで、電極保護管451、452の内部には窒素などの不活性ガスを充填あるいはパージし、酸素濃度を充分低く抑えて棒状電極471、472の酸化を防止するための不活性ガスパージ機構(図示せず)が設けられている。
なお、本実施の形態により発生したプラズマをリモートプラズマと呼ぶ。リモートプラズマとは電極間で生成したプラズマをガスの流れ等により被処理物表面に輸送してプラズマ処理を行うものである。本実施の形態では、バッファ室423内に2本の棒状電極471および472が収容されているため、ウエハ200にダメージを与えるイオンがバッファ室423の外の処理室201内に漏れにくい構造となっている。また、2本の棒状電極471および472を取り囲むように(つまり、2本の棒状電極471および472がそれぞれ収容される電極保護管451および452を取り囲むように)電場が発生し、プラズマが生成される。プラズマに含まれる活性種は、バッファ室423のガス供給孔425を介してウエハ200の外周からウエハ200の中心方向に供給される。また、本実施形態のようにウエハ200を複数枚、主面を水平面に平行にしてスタック状に積み上げる縦型のバッチ装置であれば、反応管203の内壁面、つまり処理すべきウエハ200に近い位置にバッファ室423が配置されている結果、発生した活性種が失活せずにウエハ200の表面に到達しやすいという効果がある。
図1、2を参照すれば、反応管の下部に排気口230が設けられている。排気口230は排気管231に接続されている。ノズル410のガス供給孔411と排気口230は、ウエハ200を挟んで対向する位置(180度反対側)に設けられている。このようにすれば、ガス供給孔411より供給される原料ガスが、ウエハ200の主面上を排気管231の方向に向かって横切るように流れ、ウエハ200の全面により均一に原料ガスが供給されやすくなり、ウエハ200上により均一な膜を形成することができる。
本実施の形態では、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極保護管452、整合器271、高周波電源270により構成されるプラズマ源を備えている。
また、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極保護管452、バッファ室423およびガス供給孔425により構成されるプラズマ発生構造429は、ウエハ200の中心(反応管203の中心)を通る線に対して線対称に設けられているので、両プラズマ発生構造からウエハ200の全面により均一にプラズマが供給されやすくなり、ウエハ200上により均一な膜を形成することができる。
さらに、排気口230もこのウエハ200の中心(反応管203の中心)を通る線上に設けられているので、ウエハ200の全面により均一にプラズマが供給されやすくなり、ウエハ200上により均一な膜を形成することができる。また、さらに、ノズル410のガス供給孔411もこのウエハ200の中心(反応管203の中心)を通る線上に設けられているので、ウエハ200の全面により均一に原料ガスが供給されやすくなり、ウエハ200上により均一な膜を形成することができる。
再び、図1、2を参照すれば、反応管の下部の排気口230には、処理室201内の雰囲気を排気する排気管231が接続されている。排気管231には処理室201内の圧力を検出する圧力検出器(圧力検出部)としての圧力センサ245および圧力調整器(圧力調整部)としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ243を介して真空排気装置としての真空ポンプ246が接続されており、処理室201内の圧力が所定の圧力(真空度)となるよう真空排気し得るように構成されている。真空ポンプ246の下流側の排気管232は廃ガス処理装置(図示せず)等に接続されている。なお、APCバルブ243は、弁を開閉して処理室201内の真空排気・真空排気停止ができ、更に弁開度を調節してコンダクタンスを調整して処理室201内の圧力調整をできるようになっている開閉弁である。主に、排気管231、APCバルブ243、真空ポンプ246、圧力センサ245により排気系が構成される。
反応管203内には温度検出器としての温度センサ263が設置されており、温度センサ263により検出された温度情報に基づきヒータ207への供給電力を調整することで、処理室201内の温度が所望の温度分布となるように構成されている。温度センサ263は、L字型に構成されており、マニホールド209を貫通して導入され、反応管203の内壁に沿って設けられている。
反応管203内の中央部にはボート217が設けられている。ボート217は、ボートエレベータ115により反応管203に対し昇降(出入り)することができるようになっている。ボート217が反応管203内に導入されると、反応管203の下端部がOリング220を介してシールキャップ219で気密にシールされる。ボート217はボート支持台218に支持されている。処理の均一性を向上するために、ボート回転機構267を駆動し、ボート支持台218に支持されたボート217を回転させる。
マスフローコントローラ312、322、512、522、バルブ313、314、323、513、523、612、622、APCバルブ243、加熱用電源250、温度センサ263、圧力センサ245、真空ポンプ246、ボート回転機構267、ボートエレベータ115、高周波電源270等の各部材はコントローラ280に接続されている。コントローラ280は、マスフローコントローラ312、322、512、522の流量制御、バルブ313、314、323、513、523、612、622の開閉動作制御、APCバルブ243の開閉制御および圧力センサ245からの圧力情報に基づく開度調整動作を介した圧力制御、温度センサ263からの温度情報に基づく加熱用電源250からヒータ207への電力供給量調整動作を介した温度制御、高周波電源270から供給される高周波電力の制御、真空ポンプ246の起動・停止制御、ボート回転機構267の回転速度調節制御、ボートエレベータ115の昇降動作制御等をそれぞれ行うようになっている。
次に、上述の基板処理装置を用いて大規模集積回路(LSI:Large
Scale Integration)等を製造する半導体装置(デバイス)の製造工程の一例について説明する。尚、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ280により制御される。
(第1の実施の形態)
基板処理装置を使用して、基板上にシリコン窒化膜を形成する例について説明する。
ここでは第1の元素をシリコン(Si)、第2の元素を窒素(N)とし、第1の元素を含む原料としてシリコン含有原料であるDCSを、第2の元素を含む反応ガスとして窒素含有ガスであるNHを用い、ウエハ200上にシリコン窒化膜を形成する例について図3、図4を参照して説明する。図3は、シリコン窒化膜の製造プロセスを説明するためのフローチャートである。図4は、シリコン窒化膜の製造プロセスを説明するためのタイミングチャートである。
まず、ヒータ207に電力を供給する加熱用電源250を制御して処理室201内を、350℃〜650℃の温度であって例えば550℃となるような温度に保持しておく。
その後、複数枚(100枚)のウエハ200をボート217に装填(ウエハチャージ)する。
その後、真空ポンプ246を起動する。また、炉口シャッタ(図示せず)を開ける。複数枚のウエハ200を支持したボート217は、ボートエレベータ115によって持ち上げられて処理室201内に搬入(ボートロード)される。この状態で、シールキャップ219はOリング220を介して反応管203の下端をシールした状態となる。その後、ボート217をボート駆動機構267により回転させ、ウエハ200を回転させる。
その後、APCバルブ243を開いて真空ポンプ246により処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように真空引きし、ウエハ200の温度が550℃に達して温度等が安定したら、処理室201内の温度を550℃に保持した状態で次のステップを順次実行する。
この際、処理室201内の圧力は、圧力センサ245で測定され、この測定された圧力に基づきAPCバルブ244の開度がフィードバック制御される(圧力調整)。また、処理室201内が所望の温度となるようにヒータ207によって加熱される。この際、処理室201内が所望の温度となるように、温度センサ263が検出した温度情報に基づき加熱用電源250からヒータ207への電力供給具合がフィードバック制御される(温度調整)。
次にNHとDCSガスとを処理室201内に供給することによりシリコン窒化膜を成膜するシリコン窒化膜形成工程を行う。シリコン窒化膜形成工程では次の4つのステップ(ステップ11〜ステップ14)を順次繰り返して実行する。
(ステップ11)
ステップ11では、NHをガス供給系302のガス供給管320よりノズル420のガス供給孔421を介してバッファ室423内に第1の流量で供給する。このとき、棒状電極471および棒状電極472間に高周波電源270から整合器271を介して高周波電力を印加することで、バッファ室423内に供給されたNHガスはプラズマ励起され、活性種としてガス供給孔425から処理室201内に供給されつつガス排気管231から排気される。
NHはマスフローコントローラ322で流量調整されてガス供給管320よりバッファ室423内に供給される。NHは、バッファ室423に供給する前は、バルブ323を閉じ、バルブ622を開けて、バルブ622を介してベントライン620に流しておく。そして、NHをバッファ室423に供給する際には、バルブ622を閉じ、バルブ323を開けて、NHをバルブ323の下流のガス供給管320に供給すると共に、バルブ523を開けて、キャリアガス(N)をキャリアガス供給管520から供給する。キャリアガス(N)の流量はマスフローコントローラ522で調整する。NHはキャリアガス(N)とバルブ323の下流側で合流し混合され、ノズル420を介してバッファ室423に供給される。
NHガスをプラズマ励起することにより活性種として流すときは、APCバルブ243を適正に調整して処理室201内の圧力を133Pa未満であって例えば40〜100Pa、好ましくは約67Paとする。マスフローコントローラ322で制御するNHガスの供給流量は、第1の流量であって例えば0.01〜1slmとする。NHガスをプラズマ励起することにより得られた活性種にウエハ200を晒す時間、すなわちガス供給時間は、例えば2〜10秒とする。なお、高周波電源270から棒状電極471および棒状電極472間に印加する高周波電力は、例えば50Wとなるよう設定する。また、ヒータ207に電力を供給する加熱用電源250を制御して処理室201内を、550℃に保持しておく。
なお、NHガスをプラズマ励起することにより活性種として流すときに、もし、排気管231に設けたAPCバルブ243を閉めて真空排気を止めた状態とすると、NHガスをプラズマ励起することにより活性化された活性種がウエハ200に到達する前に失活してしまい、その結果ウエハ200の表面と反応が起きなくなるという問題があるので、NHガスをプラズマ励起することにより活性種として流す場合には、APCバルブ243を開けて、反応炉20を排気している。
同時に、ガス供給管310の途中につながっているキャリアガス供給管510から、バルブ513を開けてN(不活性ガス)を流すと、DCS側のノズル410やガス供給管310にNHが回り込むことを防ぐことができる。なお、NHが回り込むのを防止するためなので、マスフローコントローラ512で制御するN(不活性ガス)の流量は少なくてよい。
なお、このNHをプラズマ励起することにより活性種として供給しているとき、バルブ313を閉じ、バルブ314を開けた状態で、DCSをマスフローコントローラ312で流量調整してガス溜り315に供給し、ガス溜り315に溜める。所定の量がガス溜り315に溜められると、バルブ314を閉じ、ガス溜り315にDCSを閉じ込める。ガス溜り315内には、圧力が処理室201内の圧力の10倍以上であって例えば13000Pa以上になるようにDCSを溜める。また、ガス溜り315と処理室201との間のコンダクタンスが1.5×10-3m3/s以上になるように装置を構成する。また、処理室201の容積とこれに対する必要なガス溜り315の容積との比として考えると、処理室201の容積が100lの場合においては、ガス溜り315の容積は100〜300ccであることが好ましく、容積比としてはガス溜り315の容積は処理室201の容積の1/1000〜3/1000倍とすることが好ましい。
(ステップ12)
引き続きNHガスをガス供給系302のガス供給管320よりノズル420のガス供給孔421を介してバッファ室423内に供給し、NH3をガス供給系303のガス供給管330よりノズル430のガス供給孔431を介してバッファ室433内に、第1の供給量で供給しつつ、ガス供給系301のガス供給管310、ノズル410よりDCSを処理室201内に供給する。引き続き、棒状電極471および棒状電極472間に高周波電源270から整合器271を介して高周波電力を印加することで、バッファ室423内に供給されたNHガスはプラズマ励起され、活性種としてガス供給孔425から処理室201内に供給されつつガス排気管231から排気される。
まずAPCバルブ243を閉じて、処理室201の排気を止める。その後、ガス溜り315の下流側のバルブ313を開く。これによりガス溜り315に溜められたDCSが処理室201内に一気に供給される。このとき排気管231のAPCバルブ243が閉じられているので、処理室201内の圧力は急激に上昇して2000Pa未満であって例えば約400〜500Paまで昇圧される。DCSを供給するための時間は2〜10秒設定し、その後上昇した圧力雰囲気中に晒す時間を2〜10秒に設定し、合計4〜20秒とした。また、ヒータ207に電力を供給する加熱用電源250を制御して処理室201内を550℃に保持しておく。
このとき、処理室201内に流しているDCSの一部はウエハ200の表面でNHと表面反応し、シリコン窒化膜が形成される。
また、堆積する膜の厚さは、ガスの圧力、流量および暴露時間に依存する。制御部により適宜ガスの圧力、流量および暴露時間を調整することで、堆積する膜が希望の厚さとなるよう制御することが可能である。
(ステップ13)
ステップ13では、引き続きNHガスを第1の供給量でガス供給系302のガス供給管320よりノズル420のガス供給孔421を介してバッファ室423内に供給し、NH3をガス供給系303のガス供給管330よりノズル430のガス供給孔431を介してバッファ室433内に供給した状態で、ガス供給管310のバルブ313を閉めて処理室201へのDCSの供給を停止する。このとき、排気管231のAPCバルブ243を適正に調整して処理室201内の圧力を133Pa未満であって例えば40〜100Pa、好ましくは約67Paとする。マスフローコントローラ322で制御するNHガスの供給流量は、引き続き第1の流量であって例えば0.01〜1slmとする。NHガスをプラズマ励起することにより得られた活性種にウエハ200を晒す時間、すなわちガス供給時間は、例えば2〜10秒とする。
同時に、ガス供給管310の途中につながっているキャリアガス供給管510から、バルブ513を開けてN(不活性ガス)を流すと、DCS側のノズル410やガス供給管310にNHが回り込むことを防ぐことができる。なお、NHが回り込むのを防止するためなので、マスフローコントローラ512で制御するN(不活性ガス)の流量は少なくてよい。
DCSの供給を停止して、NHガスを第1の供給量で処理室201内へ供給することにより、残留するDCSを処理室201内から除去しつつ、ウエハ200と表面反応したDCSと反応し、シリコン窒化膜の形成を促進することができる。
また、このとき同時に、ガス溜り315の上流側のバルブ314を開け、下流側のバルブ313を閉めて、DCSをガス溜り315に溜める。ガス溜り315に所定圧、所定量のDCSが溜まったら上流側のバルブ314も閉めて、ガス溜り315にDCSを閉じ込めておく。
(ステップ14)
所定時間経過後、NHガスの供給流量を第1の流量より多い第2の流量であって、例えば2〜10slm、好ましくは5slmへ変更するようマスフローコントローラ322を制御する。第2の流量でNHガスをガス供給系302のガス供給管320よりノズル420のガス供給孔421を介してバッファ室423内に供給し、NH3をガス供給系303のガス供給管330よりノズル430のガス供給孔431を介してバッファ室433内に供給する。引き続き、棒状電極471および棒状電極472間に高周波電源270から整合器271を介して高周波電力を印加することで、バッファ室423内に供給されたNHガスはプラズマ励起され、活性種としてガス供給孔425から処理室201内に供給されつつガス排気管231から排気される。NHガスをプラズマ励起することにより得られた活性種にウエハ200を晒す時間、すなわちガス供給時間は、例えば10〜120秒とする。APCバルブ243を適正に調整して処理室201内の圧力を、例えば30〜500Paとする。
処理室201内に流しているガスはNHガスをプラズマ励起することにより得られた活性種(NHプラズマ)であり、処理室201内にはDCSガスは流していない。したがって、NHガスは気相反応を起こすことはなく、活性種となった、もしくは活性化されたNHガスは、ウエハ200上に存在するDCSと反応してシリコン窒化膜を形成する。
上記ステップ11〜12を1サイクルとし、少なくとも1回以上行なうことによりウエハ200上に所定膜厚のシリコン窒化膜を成膜する。
所定膜厚のシリコン窒化膜を形成する成膜処理がなされると、N等の不活性ガスを処理室201内へ供給しつつ排気することで処理室201内を不活性ガスでパージする(ガスパージ)。なお、ガスパージは、残留ガスを除去したのち、APCバルブ243を閉じ、バルブ513、523を開いて行うN等の不活性ガスの処理室201内への供給と、その後、バルブ513、523を閉じてN等の不活性ガスの処理室201内への供給を停止すると共に、APCバルブ243を開いて行う処理室201内の真空引きとを繰り返して行うことが好ましい。
その後、ボート回転機構267を止め、ボート217の回転を止める。その後、バルブ513、523を開いて処理室201内の雰囲気をN等の不活性ガスで置換し(不活性ガス置換)、処理室201内の圧力を常圧に復帰する(大気圧復帰)。その後、ボートエレベータ115によりシールキャップ219を下降して、反応管203の下端を開口するとともに、処理済ウエハ200がボート217に支持された状態で反応管203の下端から処理室201の外部に搬出(ボートアンロード)する。その後、反応管203の下端を炉口シャッタ147で閉じる。その後、真空ポンプ246を止める。その後、処理済ウエハ200はボート217より取出される(ウエハディスチャージ)。これにより1回の成膜処理(バッチ処理)が終了する。
本実施形態では、ステップ12でDCSを処理室201内に供給する時は、APCバルブ243を閉じて、処理室201の排気を止めると記載したが、APCバルブ243を完全に閉じず、処理室201の排気が実質的に止まる程度に開けてもよい。
(第2の実施形態)
次に、図5、図6を参照して、第2の実施形態を説明する。
第1の実施形態では、1サイクル中にNHを第1の流量、第2の流量の2つの供給流量で供給したが、本実施形態では、1サイクル中にNHを第4の流量、第5の流量、第6の流量の3つの供給流量で供給する点が第1の実施形態のシリコン窒化膜形成工程と異なるが、他の点は同じである。使用する処理炉202も同じである。以下に、本実施形態におけるシリコン窒化膜形成工程のステップ21〜24について第1の実施形態と異なる点を説明する。
(ステップ21)
ステップ21では、NHを第4の流量でバッファ室423内に供給する。NHの供給流量以外は第1の実施形態と同じである。第4の流量は、例えば1〜5slmとする。
(ステップ22)
ステップ22では、NHを第4の流量より小さい第5の流量でバッファ室423内に供給しつつDCSを処理室201内に供給する。NHの供給流量以外は第1の実施形態と同じである。第5の流量は、例えば0.01〜1slmとする。
(ステップ23)
ステップ23では、DCSの供給を停止した状態で引き続きNHを第5の流量でバッファ室423内に供給する。NHの供給流量以外は第1の実施形態と同じである。
(ステップ24)
ステップ24では、NHを第5の流量より大きい第6の流量でバッファ室423内に供給する。NHの供給流量以外は第1の実施形態と同じである。第6の流量は、例えば2〜10slmとする。
ステップ22ではDCSとの気相反応を抑制するためにNHの分圧を上げず、ステップ21で流量を変化(増加)させることで、処理室内のDCS由来のClやDCSの除去を促進することができる。
なお、第1の実施形態において、NHを第1の流量から第2の流量へと変化させる時や第2の流量から第1の流量へと変化させる時は、それぞれ連続的に徐々に変化させていってもよい。また、第2の実施形態において、NHを第4の流量から第5の流量へと変化させる時、第5の流量から第6の流量へと変化させる時、第6の流量から第4の流量へと変化させる時は、それぞれ連続的に徐々に変化させていってもよい。
上記各実施形態のように、NHをその供給流量を変化させつつも連続的に活性種として処理室201へ供給し、DCSを断続的にパルス状に処理室201へ供給することにより、良好な膜質を維持しつつ処理の低温化が達成され、気相反応がもたらす成膜速度の向上による生産性向上の恩恵を受けつつステップカバレッジの向上を達成することが可能となる。
上記各実施形態では、全てのステップでNHをプラズマ励起することにより活性化して流したが、たとえばステップ11、ステップ13、ステップ21、ステップ23等ではNHをプラズマ励起せずに用いてもよい。
上記各実施形態では、シリコン含有原料としてDCSを用いる例について説明しているが、これに限らず、たとえばシリコン含有原料としてTCS(トリクロロシラン、SiHCl)、HCD(ヘキサクロロジシラン、SiCl)等を用いてもよい。その際、処理温度は各原料における最適値を選択する。
上記各実施形態では、ウエハ200上にシリコン窒化膜を形成する例について説明しているが、これに限らず、たとえばシリコン酸化膜、チタン窒化膜等にも適用可能である。また、2元系の膜種のみならず、チタンシリコン窒化膜、チタンアルミニウム窒化膜等の3元系の膜種にも適用可能である。
上記の各実施形態では、CCP(Capacitively Coupled Plasma)方式の高周波電源を使用したが、ICP(Inductivvely Coupled Plasma)方式の高周波電源を使用しても、同様の効果が得られる。
(本発明の好ましい態様)
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本発明の好ましい一態様によれば、処理室に収容された基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給する第1の工程と、基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給しつつ、第2の処理ガスを供給する第2の工程と、第2の処理ガスの供給を停止した状態で、基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給する第3の工程と、基板に第1の処理ガスを第1の流量より大きい第2の流量で供給する第4の工程と、を有し、第1の工程から第4の工程を所定回数繰り返すことにより基板に膜を形成する半導体装置の製造方法が提供される。
(付記2)
本発明の好ましい他の態様によれば、処理室に収容された基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給する第1の工程と、基板に、第1の処理ガスを第1の流量より小さい第2の流量で供給しつつ、第2の処理ガスを供給する第2の工程と、第2の処理ガスの供給を停止した状態で、基板に、第1の処理ガスを第2の流量で供給する第3の工程と、基板に第1の処理ガスを第2の流量より大きい第3の流量で供給する第4の工程と、を有し、第1の工程から第4の工程を所定回数繰り返すことにより基板に膜を形成する半導体装置の製造方法が提供される。
(付記3)
付記1または2の半導体装置の製造方法であって、第1の処理ガスは窒素含有原料であり、第2の処理ガスはシリコン含有原料であり、基板にシリコン窒化膜が形成される。
(付記4)
処理容器内で成膜温度に加熱された被処理基板にSi含有原料および窒素含有原料を供給してCVD法によりSiNからなる膜を形成する第1ステップと、Si含有原料の供給を停止して窒素含有原料を供給する第2ステップとからなるサイクルを所定回数繰り返し、被処理基板上に所定厚さのSiN膜を成膜する方法であって、
第1ステップに供給する窒素含有原料の供給流量は、第2ステップに供給する窒素含有原料の供給流量より小さい半導体装置の製造方法が提供される。
(付記5)
本発明の好ましい他の態様によれば、処理室に収容された基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給する第1の工程と、基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給しつつ、第2の処理ガスを供給する第2の工程と、第2の処理ガスの供給を停止した状態で、基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給する第3の工程と、基板に第1の処理ガスを第1の流量より大きい第2の流量で供給する第4の工程と、を有し、第1の工程から第4の工程を所定回数繰り返すことにより基板に膜を形成する基板処理方法が提供される。
(付記6)
本発明の好ましい他の態様によれば、基板を収容する処理室と、記処理室に第1の処理ガスを供給する第1の処理ガス供給系と、処理室に第2の処理ガスを供給する第2の処理ガス供給系と、処理室に、処理ガスを第1の流量で供給した後、第1の処理ガスを第1の流量で供給しつつ第2の処理ガスを供給し、さらに第2の処理ガスの供給を停止した状態で第1の処理ガスを第1の流量で供給し、さらに第1の処理ガスを第1の流量より大きい第2の流量で供給するよう第1の処理ガス供給系、第2の処理ガス供給系を制御する制御部と、を有する基板処理装置が提供される。
(付記7)
本発明の好ましい他の態様によれば、シラン系の原料(シリコン含有原料、シリコンプリカーサ)と窒化ガス(窒素含有原料)とを反応室へ供給する手段と、原料ガスの反応により基板に所望の処理をする反応室と、排気装置とを備え、反応室内で被処理基板に窒化珪素膜(SiN)膜を形成する工程で、シリコンプリカーサと窒化ガスを同時に供給するステップと、窒化ガスを供給するステップを順々に繰り返し、所望の膜厚のSiN膜形成を行う半導体装置の製造方法、およびその製造装置が提供される。
(付記8)
本発明の好ましい他の態様によれば、シラン系の原料(シリコン含有原料、シリコンプリカーサ)と窒化ガスとを反応室へ供給する手段と、原料ガスの反応により基板に所望の処理をする反応室と、排気装置とを備え、反応室内で被処理基板に窒化珪素膜(SiN)膜を形成する工程で、シリコンプリカーサと窒化ガスを同時に供給するステップと、第1の流量で窒化ガスを供給するステップと、第2の流量で窒化ガスを供給するステップと、第3の流量で窒化ガスを供給するステップとを順々に繰り返し、所望の膜厚のSiN膜形成を行う半導体装置の製造方法、およびその製造装置が提供される。
(付記9)
付記8の半導体装置の製造方法、およびその製造装置であって、窒化ガスの第1の流量と第3の流量が第2の流量より小さいことを特徴とするSiN膜形成を行う半導体装置の製造方法、およびその製造装置が提供される。
以上、本発明の種々の典型的な実施の形態を説明してきたが、本発明はそれらの実施の形態に限定されない。従って、本発明の範囲は、次の特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。
200 ウエハ
201 処理室
202 処理炉
203 反応管
217 ボート
230 排気口
231 排気管
232 排気管
243 APCバルブ
246 真空ポンプ
301、302 ガス供給系
310、320 ガス供給管
312、322、512、522 マスフローコントローラ
313、314、323、513、523、612、622 バルブ
315 ガス溜り
410、420 ノズル
423 バッファ室
471、472 棒状電極
501、502 キャリアガス供給系(不活性ガス供給系)
510、520 キャリアガス供給管

Claims (3)

  1. 処理室に収容された基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給する第1の工程と、
    前記基板に、前記第1の処理ガスを前記第1の流量で供給しつつ、第2の処理ガスを供給する第2の工程と、
    前記第2の処理ガスの供給を停止した状態で、前記基板に、前記第1の処理ガスを第1の流量で供給する第3の工程と、
    前記基板に前記第1の処理ガスを前記第1の流量より大きい第2の流量で供給する第4の工程と、
    を有し、前記第1の工程から前記第4の工程を所定回数繰り返すことにより前記基板に膜を形成する半導体装置の製造方法。
  2. 処理室に収容された基板に、第1の処理ガスを第1の流量で供給する第1の工程と、
    前記基板に、前記第1の処理ガスを前記第1の流量で供給しつつ、第2の処理ガスを供給する第2の工程と、
    前記第2の処理ガスの供給を停止した状態で、前記基板に、前記第1の処理ガスを第1の流量で供給する第3の工程と、
    前記基板に前記第1の処理ガスを前記第1の流量より大きい第2の流量で供給する第4の工程と、
    を有し、前記第1の工程から前記第4の工程を所定回数繰り返すことにより前記基板に膜を形成する基板処理方法。
  3. 基板を収容する処理室と、
    前記処理室に第1の処理ガスを供給する第1の処理ガス供給系と、
    前記処理室に第2の処理ガスを供給する第2の処理ガス供給系と、
    前記処理室に、前記処理ガスを第1の流量で供給した後、前記第1の処理ガスを前記第1の流量で供給しつつ第2の処理ガスを供給し、さらに前記第2の処理ガスの供給を停止した状態で前記第1の処理ガスを第1の流量で供給し、さらに前記第1の処理ガスを前記第1の流量より大きい第2の流量で供給するよう前記第1の処理ガス供給系、前記第2の処理ガス供給系を制御する制御部と、
    を有する基板処理装置。
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