JP2003051533A - 半導体装置の製造方法および基板処理装置 - Google Patents
半導体装置の製造方法および基板処理装置Info
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Abstract
の発生を防止する。 【解決手段】 CVD装置は、複数枚のウエハ24をボ
ート25で保持して収容する処理室14、ウエハに所望
の膜を形成させる成膜ガスを処理室14へ供給する成膜
ガス供給管20、処理室14へNF3 ガスを供給するク
リーニングガス供給管21、処理室14へコーティング
膜38としてのBTBAS−窒化膜を形成するためのB
TBASガス37と酸素ガス36を供給するコーティン
グガス供給管22A、22Bを備えている。クリーニン
グ工程後のコーティング工程で被着させたコーティング
膜38によりウエハ24と保持溝29との間の摩擦を低
減させることでクリーニング工程後の擦過傷、パーティ
クルの発生を防止できる。 【効果】 クリーニング工程後の擦過傷、パーティクル
の発生を防止することにより、CVD装置ひいてはIC
の製造方法の歩留りを高めることができる。
Description
技術、特に、半導体集積回路装置(以下、ICとい
う。)の製造方法に使用される基板処理装置であって、
半導体素子を含む集積回路が作り込まれるシリコンウエ
ハ(以下、ウエハという。)を処理する基板処理装置の
メンテナンス技術に関し、例えば、ウエハに窒化シリコ
ン(Si3 N4 )や酸化シリコン(SiOx)およびポ
リシリコン等を堆積(デポジション)させる減圧CVD
装置に利用して有効なものに関する。
シリコンや酸化シリコンおよびポリシリコン等のCVD
膜を形成するのにバッチ式縦形ホットウオール形減圧C
VD装置が広く使用されている。バッチ式縦形ホットウ
オール形減圧CVD装置(以下、CVD装置という。)
は、ウエハが搬入されるインナチューブおよびインナチ
ューブを取り囲むアウタチューブから構成されて縦形に
設置されたプロセスチューブと、プロセスチューブによ
って形成された処理室に成膜ガスを供給する成膜ガス供
給管と、処理室を真空排気する排気管と、プロセスチュ
ーブ外に敷設されて処理室を加熱するヒータユニットと
を備えており、複数枚のウエハがボートによって垂直方
向に整列されて保持された状態で処理室に下端の炉口か
ら搬入され、処理室に成膜ガスが成膜ガス供給管から供
給されるとともに、ヒータユニットによって処理室が加
熱されることにより、ウエハの上にCVD膜が堆積する
ように構成されている。
る膜種に関係なく成膜処理回数が増えるに従ってインナ
チューブの内外壁面やアウタチューブの内壁面およびボ
ートの表面等における累積膜厚が増加し、ある累積膜厚
に達すると、パーティクルの発生が急激に増加すること
が知られている。そこで、このようなCVD装置が使用
されたICの製造方法における成膜工程においては、あ
る累積膜厚に達すると、インナチューブおよびアウタチ
ューブ等を予め洗浄されたものと全て交換する作業(以
下、フル交換という。)を実施することにより、パーテ
ィクルの発生を防止することが行われている。
生防止方法においては、インナチューブやアウタチュー
ブ等の取り付け取り外し作業に長時間が消費されるばか
りでなく、プロセスチューブの温度の降下および再上昇
に時間が消費されてしまうため、CVD装置のダウンタ
イム(休止時間)がきわめて長く(例えば、一回当たり
三十時間)なり、成膜工程ひいてはICの製造方法全体
としてのスループットを低下させてしまうという問題点
がある。
して、インナチューブの内外壁面やアウタチューブの内
壁面に堆積した堆積膜をドライエッチングの原理を利用
して除去するセルフクリーニング方法(In−situ
チャンバクリーニング方法と呼ばれることもある。)
が、提案されている。すなわち、このセルフクリーニン
グ方法はプロセスチューブに三弗化窒素(NF3 )ガス
等のエッチングガスをクリーニングガスとして流すこと
により、堆積膜をエッチングによって除去して清浄化
(クリーニング)する方法である。
たセルフクリーニング方法においては、セルフクリーニ
ング方法が実施された直後の最初の成膜工程においてボ
ートの保持部とウエハとの摩擦により、ボートの保持部
付近からパーティクルが発生するという問題点があるこ
とが本発明者によって明らかにされた。
のパーティクルの発生を防止することができる半導体装
置の製造方法および基板処理装置を提供することにあ
る。
の製造方法は、処理室において基板上に薄膜を形成する
成膜工程と、前記処理室に空の基板保持体を収容した状
態でクリーニングガスを供給し前記成膜工程によって堆
積した膜を除去するクリーニング工程と、このクリーニ
ング工程後に前記処理室に空の基板保持体を収容した状
態で少なくとも前記基板保持体の基板保持部に対して成
膜するコーティング工程とを備えていることを特徴とす
る。
によって露出した基板保持体の保持部の表面をコーティ
ング工程によるコーティング膜によってコーティングす
ることにより、クリーニング工程が実施された後の成膜
工程において基板と基板保持体の保持部との摩擦を低減
することができるため、基板保持体の保持部からのパー
ティクルを発生することができる。
面に即して説明する。
の形態に係るICの製造方法の成膜工程に使用されるC
VD装置は、中心線が垂直になるように縦に配されて固
定的に支持された縦形のプロセスチューブ11を備えて
いる。プロセスチューブ11はインナチューブ12とア
ウタチューブ13とから構成されており、インナチュー
ブ12は石英ガラスまたは炭化シリコン(SiC)が使
用されて円筒形状に一体成形され、アウタチューブ13
は石英ガラスが使用されて円筒形状に一体成形されてい
る。
円筒形状に形成されており、インナチューブ12の筒中
空部はボートによって垂直方向に整列した状態に保持さ
れた複数枚のウエハが搬入される処理室14を実質的に
形成している。インナチューブ12の下端開口は被処理
基板としてのウエハを出し入れするための炉口15を実
質的に構成している。したがって、インナチューブ12
の内径は取り扱うウエハの最大外径よりも大きくなるよ
うに設定されている。
ブ12の外径よりも大きく上端が閉塞し下端が開口した
円筒形状に形成されており、インナチューブ12にその
外側を取り囲むように同心円に被せられている。インナ
チューブ12の下端とアウタチューブ13の下端との間
には短尺の円筒形状に形成されたスペーサ16が介設さ
れており、スペーサ16はインナチューブ12およびア
ウタチューブ13についての交換等のためにインナチュ
ーブ12およびアウタチューブ13にそれぞれ着脱自在
に取り付けられている。スペーサ16がCVD装置の機
枠(図示せず)に支持されることにより、アウタチュー
ブ13は垂直に据え付けられた状態になっている。
が接続されており、排気管17は高真空排気装置(図示
せず)に接続されてプロセスチューブ11の内部を所定
の真空度に真空排気し得るように構成されている。排気
管17はインナチューブ12とアウタチューブ13との
間に形成された隙間に連通した状態になっており、イン
ナチューブ12とアウタチューブ13との隙間によって
排気路18が、横断面形状が一定幅の円形リング形状に
構成されている。排気管17がスペーサ16に接続され
ているため、排気管17は円筒形状の中空体を形成され
て垂直に延在した排気路18の最下端部に配置された状
態になっている。
ンジを有する短尺の円筒形状に形成されたマニホールド
19が同軸に配置されており、マニホールド19には成
膜用のガスを供給する成膜ガス供給管20と、クリーニ
ングガスを供給するクリーニングガス供給管21と、ボ
ートの保持部をコーティングするためのガス(以下、コ
ーティングガスという。)を供給するコーティングガス
供給管22A、22Bとがインナチューブ12の炉口1
5にそれぞれ連通するように接続されている。これらの
ガス供給管20、21、22A、22Bによって炉口1
5に供給されたガスは、インナチューブ12の処理室1
4内を流通して排気路18を通って排気管17によって
排気される。なお、成膜ガスとコーティングガスとが同
一である場合は、成膜ガス供給管20とコーティングガ
ス供給管22A、22Bとは同一であってもよい。
シールキャップ23が垂直方向下側から当接されるよう
になっている。シールキャップ23はマニホールド19
の外径と略等しい円盤形状に形成されており、プロセス
チューブ11の外部に設備されたエレベータ(図示せ
ず)によって垂直方向に昇降されるように構成されてい
る。シールキャップ23の中心線上には被処理基板とし
てのウエハ24を保持するためのボート25が垂直に立
脚されて支持されるようになっている。
対の端板26、27と、両端板26、27間に架設され
て垂直に配設された複数本の保持部材28と、各保持部
材28に長手方向に等間隔に配されて互いに対向して開
口するように没設された多数条の保持溝29とを備えて
おり、基板保持部としての各保持溝29間にウエハ24
を挿入されることにより、複数枚のウエハ24を水平に
かつ互いに中心を揃えた状態に整列させて保持するよう
に構成されている。
ューブ11内を加熱するヒータユニット30が、アウタ
チューブ13の周囲を包囲するように同心円に設備され
ており、ヒータユニット30はプロセスチューブ11内
を全体にわたって均一に加熱するように構成されてい
る。ヒータユニット30はCVD装置の機枠に支持され
ることにより垂直に据え付けられた状態になっている。
製造方法における成膜工程を、前記構成に係るCVD装
置を使用してウエハにサイドウオールスペーサのための
窒化膜を形成する場合について、説明する。
のウエハ24を整列させて保持したボート25はシール
キャップ23の上にウエハ24群が並んだ方向が垂直に
なる状態で載置されて、エレベータによって差し上げら
れてインナチューブ12の炉口15から処理室14に搬
入(ローディング)されて行き、シールキャップ23に
支持されたままの状態で処理室14に存置される。この
状態で、シールキャップ23は炉口15をシールした状
態になる。
度(数十〜数万Pa)に排気管17によって排気され
る。また、プロセスチューブ11の内部が所定の温度
(約600℃)にヒータユニット30によって全体にわ
たって均一に加熱される。
2の処理室14に成膜ガス供給管20によって供給され
る。本実施の形態においては、成膜ガス31としては、
BTBAS〔化学名はBis-Tertiary Butyl Amino Silan
e 。化学式はH2 Si{HNC(CH3 )2 }2 〕ガス
とアンモニア(NH3 )ガスとが使用される。便宜上、
図示を省略しているが、BTBASガスとNH3 ガスと
は別々の成膜ガス供給管20によってそれぞれ供給する
ことが望ましい。
12の処理室14を上昇し、上端開口からインナチュー
ブ12とアウタチューブ13との隙間によって形成され
た排気路18に流出して排気管17から排気される。成
膜ガス31は処理室14を通過する際にウエハ24の表
面に接触する。そして、このウエハ24との接触に伴う
成膜ガス31による次式(1)の熱CVD反応により、
ウエハ24の表面にはBTBAS−窒化(Nitrid)膜
(以下、BTBAS−窒化膜という。)が堆積(デポジ
ション)する。
する予め設定された処理時間が経過すると、シールキャ
ップ23が下降されて炉口15が開口されるとともに、
ボート25に保持された状態でウエハ24群が炉口15
からプロセスチューブ11の外部に搬出(アンローディ
ング)される。
流れて行く間にウエハ24だけでなく、インナチューブ
12の内外壁面やアウタチューブ13の内壁面等に接触
するため、これらの表面にもBTBAS−窒化膜が堆積
することになる。図1(b)に示されているように、こ
れらの表面に堆積したBTBAS窒化膜(以下、堆積膜
という。)32は前述した成膜工程が繰り返される毎に
累積して行くため、その累積した堆積膜32の厚さは成
膜のバッチ処理の回数が増えるに従って増加して行くこ
とになる。そして、この累積した堆積膜32は厚さがあ
る値に達すると、剥離し易くなるため、パーティクルの
発生が急激に増加する。
法においては、累積した堆積膜32の厚さがある値に達
すると、CVD装置に対して次のクリーニング工程が図
2に示されているように実施される。
2を除去するクリーニング工程の実施に際しては、図2
に示されているように、ボート25はウエハ24を装填
されない状態でエレベータによって差し上げられてイン
ナチューブ12の炉口15から処理室14に搬入(ロー
ディング)され、シールキャップ23に支持されたまま
の状態で処理室14に存置される。
度(1330Pa〜46550Pa)に排気管17によ
って排気される。また、ヒータユニット30によってプ
ロセスチューブ11の内部が所定の温度(約600℃)
に全体にわたって均一に加熱される。
ューブ12の処理室14にクリーニングガス供給管21
によって供給される。本実施の形態においては、クリー
ニングガス33としては、NF3 ガスが使用される。N
F3 ガスの流量は500ccm(立方センチメートル毎
分)である。クリーニング時間(処理時間)は累積して
いる堆積膜32の厚さに対応して設定する。堆積膜32
の厚さをA(Å)とすると、クリーニング時間Ta
(分)は、次式(2)によって求めることが望ましい。
るエッチングはインナチューブ12の下部から始まり、
上方に徐々に進む。インナチューブ12の内周面のエッ
チングが終了すると、次にインナチューブ12の外周面
を下方にエッチングして行く。ウエハの表面にパーティ
クルの発生を防止することができる堆積膜の適切なエッ
チング量は、インナチューブの外周面の上半分までエッ
チングしてあれば充分である。必要以上に長くエッチン
グすることはパーティクルの弊害の発生を防止すること
ができても、クリーニング時間を無駄に消費してしま
う。ここで、3000Åの堆積膜32が累積している場
合のインナチューブ12を例にとる。クリーニング時間
が10分ではインナチューブ12の内周面の下部まで
が、20分ではインナチューブ12の内周面の上端まで
が、30分ではインナチューブ12の外周面の上半分ま
でがエッチングされる。つまり、3000Åの窒化膜が
堆積している場合には、30分のクリーニング時間が適
切である。このときのクリーニング速度は、3000Å
÷30分=100Å/分となる。
と、プロセスチューブ11の内部が排気管17によって
排気され、プロセスチューブ11の内部に残留している
クリーニングガス33であるNF3 ガスが排出される。
スがプロセスチューブ11の内部に成膜処理供給管20
によって供給され、プロセスチューブ11の内部のクリ
ーニングガス33が押し流される。この排気ステップと
窒素ガスパージステップとは複数回繰り返される。
累積した窒化膜を除去するクリーニング工程が実施され
たことになる。
された直後の成膜工程における最初のバッチ処理におい
ては、ボート25の保持溝29の付近からパーティクル
が発生し、二回目のバッチ以降は保持溝29の付近のパ
ーティクルが減少するという現象が本発明者によって究
明された。この現象は次のような原理によって引き起こ
されるものと考察される。
されているように、ボート25の保持溝29においては
堆積膜32が除去されて石英ガラスの表面が露出した状
態になっている。このため、クリーニング工程後の最初
の成膜工程においては、保持溝29に保持されたウエハ
24は石英ガラスの表面に直接的に接触した状態にな
る。ウエハ24と保持溝29との接触面間には摩擦が存
在し、しかも、ウエハ24のシリコンと保持溝29の石
英ガラスとの間の摩擦力fはきわめて大きい。クリーニ
ング工程後の成膜工程における最初のバッチ処理におい
て、高温の処理室14に搬入された時にウエハ24の熱
膨張が起こることによって、保持溝29との間において
擦れが発生するため、パーティクル34が発生し、ま
た、図4(b)に示されているように、ウエハ24の保
持溝29との接触部位には擦過傷35が発生する。そし
て、発生したパーティクル34は落下して下側に位置す
るウエハ24の上面に、図4(c)に示されているよう
に付着することになる。
最初のバッチ処理におけるパーティクル擦過傷の発生を
防止するために、本実施の形態に係るICの製造方法に
おいては、クリーニング工程の実施後に、少なくとも保
持溝29の表面にコーティング膜38をコーティングす
るコーティング工程がCVD装置に対して実施される。
00℃程度で成膜することができ、かつ、ウエハ24と
の摩擦を低減することができるものが望ましい。前述し
たBTBASガスとNH3 ガスとの反応によって成膜さ
れるBTBAS−窒化膜の処理温度は、600℃であ
る。また、最初のバッチ処理以降の成膜工程においてウ
エハ24と保持溝29との間には擦過傷やパーティクル
の発生が見られないため、BTBAS−窒化膜のウエハ
24との摩擦は小さいものと考えられる。そこで、本実
施の形態においては、コーティング膜38として、BT
BAS−窒化膜が採用されている。
素ガスパージステップによってはプロセスチューブ11
およびボート25の表面に吸着した弗素を完全には除去
することができないため、プレパージガスとしてのNH
3 ガスがプロセスチューブ11の内部へ供給され、プロ
セスチューブ11の内部がNH3 ガスによってパージさ
れる。このときのNH3 ガスの流量は400ccmであ
る。
ガス36がプロセスチューブ11の内部へコーティング
ガス供給管22Bによって流された状態のままで、BT
BASガス37がプロセスチューブ11の内部へコーテ
ィングガス供給管22Aによって供給される。すなわ
ち、本実施の形態においては、コーティング膜38であ
るBTBAS−窒化膜を成膜するために、コーティング
ガスとしては、BTBASガス37とNH3 ガス36と
が使用されている。BTBASガス37の流量は、90
ccmであり、コーティング処理時の圧力は50Paで
ある。ウエハ24と保持溝29の表面との摩擦を低減さ
せるためには、コーティング膜38の厚さは、300Å
以上が必要である。なお、本実施の形態においては、成
膜ガスとコーティングガスとが同一であるので、成膜ガ
ス供給管20とコーティングガス供給管22A、22B
とは同一である方が望ましい。
BASガス37およびNH3 ガス36は、インナチュー
ブ12の処理室14を上昇して、上端開口からインナチ
ューブ12とアウタチューブ13との隙間によって形成
された排気路18に流出して排気管17から排気され
る。BTBASガス37およびNH3 ガス36はプロセ
スチューブ11およびボート25の表面に接触する。こ
の接触によるBTBASガス37およびNH3 ガス36
の熱CVD反応により、図3(b)に示されているよう
に、プロセスチューブ11および保持溝29を含むボー
ト25の表面にはコーティング膜38としてのBTBA
S−窒化膜が堆積する。
する予め設定された処理時間が経過すると、BTBAS
ガス37の供給が停止される。NH3 ガス36はポスト
パージガスとしてプロセスチューブ11の内部へ供給さ
れ続け、プロセスチューブ11の内部がNH3 ガス36
によってパージされる。
BASガス37だけを流すと、コーティング膜38とし
てのBTBAS−窒化膜は形成することができないた
め、コーティング工程の実施に際しては、前述したBT
BASガス37を流す前のプレパージステップにおいて
NH3 ガス36が流される。また、BTBASガス37
の供給とNH3 ガス36の供給とを同時に停止した場合
にはプロセスチューブ11の内部においてBTBASガ
ス37だけが残留する可能性があるため、本実施の形態
においては、BTBASガス37の供給を停止する際
に、NH3 ガス36がポストパージガスとして供給され
続ける。
管17によって排気され、続いて、不活性ガスである窒
素ガスがプロセスチューブ11の内部に成膜ガス供給管
20によって供給され、プロセスチューブ11の内部の
NH3 ガス36およびBTBASガス37が押し流され
る。この排気ステップと窒素ガスパージステップとは複
数回繰り返される。
空状態から大気圧状態に戻される。この後、シールキャ
ップ23が下降されて炉口15が開口されるとともに、
ボート25が炉口15からプロセスチューブ11の外部
に搬出される。
前述した通常の成膜工程が繰り返されることにより、ウ
エハにサイドウオールスペーサのためのBTBAS−窒
化膜がCVD装置によってバッチ処理により順次に成膜
されて行く。
25の保持溝29の表面にはBTBAS−窒化膜からな
るコーティング膜38が被着されているため、保持溝2
9とウエハ24との接触面間における摩擦は低減される
ことなる。したがって、クリーニング工程が実施された
後の成膜工程における最初のバッチ処理において、ウエ
ハ24の熱膨張によってウエハ24と保持溝29との間
に摩擦が発生しても、図5(a)に示されているよう
に、ウエハ24に擦過傷35は殆ど発生しない。このた
め、図5(b)に示されているように、下方のウエハ2
4の保持溝29の付近におけるパーティクル34の付着
も殆ど発生しない。
得られる。
の摩擦を低減するコーティング膜をボートの保持溝に被
着するコーティング工程を実施することにより、ウエハ
と保持溝との間の摩擦をコーティング膜によって低減す
ることができるため、クリーニング工程実施後の成膜工
程における最初のバッチにおいて、ウエハの熱膨張に伴
う擦過傷およびパーティクルの発生を防止することがで
きる。
膜工程の最初のバッチにおけるウエハの擦過傷およびパ
ーティクルの発生を防止することにより、CVD装置ひ
いてはICの製造方法の歩留りを高めることができるた
め、ICの製造方法全体としてのスループットを高める
ことができる。
化膜を使用することにより、実績のある膜種によってウ
エハとの摩擦を効果的に低減することができるため、コ
ーティング工程の付加によるイニシャルコストおよびラ
ンニングコストの増加を抑制することができる。
TBASガスを供給する前にNH3 ガスを供給してプロ
セスチューブの内部をプレパージすることにより、コー
ティング膜としてのBTBAS−窒化膜を当初から確実
に形成することができるため、ボートの保持溝の表面を
BTBAS−窒化膜によって確実にコーティングするこ
とができる。
TBASガスの供給を停止後もNH3ガスを供給してプ
ロセスチューブの内部をポストパージすることにより、
プロセスチューブの内部においてBTBASガスだけが
残留するのを防止することができるため、プロセスチュ
ーブの内部にBTBASガスの生成物が残留するのを防
止することができる。
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変
更が可能であることはいうまでもない。
る膜は、BTBAS−窒化膜に限らず、ポリシリコン膜
や酸化膜等であってもよい。要は、ウエハとの摩擦を低
減することができる膜種であればよい。
ィングガスは、BTBASガスおよびNH3 ガスに限ら
ず、ポリシリコン膜や酸化膜等を成膜するための他のガ
スを使用してもよい。例えば、BTBASガスとO2 ガ
スを用いてBTBAS−酸化膜をコーティングするよう
にしてもよい。
ず、300Å超であってもよい。
ニングガスは、NF3 ガスに限らず、三弗化塩素(Cl
F3 )ガス等の他のエッチングガスであってもよい。
を使用してBTBAS−窒化膜を成膜する場合に限ら
ず、他のガスを使用して他の窒化膜や酸化膜およびポリ
シリコン等を成膜する場合であってもよい。
に基づいて実施するに限らず、実際のパーティクルの発
生状況を検出して不定期的に実施してもよいし、定期的
実施と不定期的実施とを併用してもよい。
ーブとからなるプロセスチューブを備えたバッチ式縦形
ホットウオール形減圧CVD装置に限らず、アウタチュ
ーブだけのプロセスチューブを備えたものや、横形ホッ
トウオール形減圧CVD装置、さらには、枚葉式CVD
装置等の他のCVD装置であってもよい。
ず、酸化処理や拡散だけでなくイオン打ち込み後のキャ
リア活性化や平坦化のためのリフロー等にも使用される
拡散装置等の基板処理装置全般に適用することができ
る。
る場合について説明したが、処理対象はホトマスクやプ
リント配線基板、液晶パネル、コンパクトディスクおよ
び磁気ディスク等であってもよい。
クリーニング工程の実施後に基板との摩擦を低減するコ
ーティング膜を基板保持体の保持部に被着するコーティ
ング工程を実施することにより、基板と保持部との間の
摩擦をコーティング膜によって低減することができるた
め、クリーニング工程実施後の成膜工程における最初の
バッチにおいて、基板の熱膨張に伴う擦過傷およびパー
ティクルの発生を防止することができる。
本発明の一実施の形態であるICの製造方法の成膜工程
を示しており、(a)は正面断面図、(b)は(a)の
b部の拡大断面図である。
る。
は正面断面図、(b)は(a)のb部の拡大断面図であ
る。
めの各説明図である。
めの各説明図である。
…アウタチューブ、14…処理室、15…炉口、16…
スペーサ、17…排気管、18…排気路、19…マニホ
ールド、20…成膜ガス供給管、21…クリーニングガ
ス供給管、22A、22B…コーティングガス供給管、
23…シールキャップ、24…ウエハ(基板)、25…
ボート、26、27…端板、28…保持部材、29…保
持溝、30…ヒータユニット、31…成膜ガス、32…
堆積膜(BTBAS−窒化膜)、33…クリーニングガ
ス、34…パーティクル、35…擦過傷、36…NH3
ガス(コーティングガス)、37…BTBASガス(コ
ーティングガス)、38…コーティング膜(BTBAS
−窒化膜)。
Claims (2)
- 【請求項1】 処理室において基板上に薄膜を形成する
成膜工程と、前記処理室に空の基板保持体を収容した状
態でクリーニングガスを供給し前記成膜工程によって堆
積した膜を除去するクリーニング工程と、このクリーニ
ング工程後に前記処理室に空の基板保持体を収容した状
態で少なくとも前記基板保持体の基板保持部に対して成
膜するコーティング工程とを備えていることを特徴とす
る半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】 基板を収容する処理室と、この処理室に
前記基板に成膜用のガスを供給する成膜ガス供給管と、
前記処理室にクリーニングガスを供給するクリーニング
供給管と、クリーニング後に前記処理室に空の基板保持
体を収容した状態で少なくとも前記基板保持体の基板保
持部に対してコーティングするガスを供給するコーティ
ングガス供給管とを備えていることを特徴とする基板処
理装置。
Priority Applications (1)
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