JP2003049893A - 液体封入式マウント - Google Patents

液体封入式マウント

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JP2003049893A
JP2003049893A JP2001237357A JP2001237357A JP2003049893A JP 2003049893 A JP2003049893 A JP 2003049893A JP 2001237357 A JP2001237357 A JP 2001237357A JP 2001237357 A JP2001237357 A JP 2001237357A JP 2003049893 A JP2003049893 A JP 2003049893A
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damping member
hole
case
stud
damping
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JP2001237357A
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Noboru Kanayama
登 金山
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体封入式マウントで、振動の減衰特性をリ
アルタイムで制御できるようにする。 【解決手段】 前記減衰部材(14)で仕切られた両空間の
間の連通度を外部から調整し、粘性液(L)の空間間移動
時の抵抗率を制御可能とする抵抗率制御手段(20)を備え
る。これは、減衰部材(14)のスタッド(13)回りに、減衰
部材(14)で仕切られた両空間を連通する貫通孔(14a)を
設け、スタッド(13)の軸心回りに回動自在に設けられ、
前記貫通孔(14a)に対応する位置に貫通孔(22d)を有し、
前記回動によるこの貫通孔(22d)と減衰部材(14)の貫通
孔(14a)との重なり度合に応じて前記両空間の間の連通
度を調整可能とした回動部材(22)と、前記回動部材(22)
及び所定のアクチュエータ(30)の間を相対上下動自在
に、かつ前記回動の方向へ該アクチュエータ(30)により
駆動可能に係合するシャフト(23)とを備えてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコーンオイル
等の液体を封入して振動減衰効果を大きくした液体封入
式マウントに関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル及びダンプトラック等の作
業車両においては、キャブを液体封入式マウントを介し
て車体フレームに装着して、作業時や走行時等に発生す
る振動や衝撃がキャブに伝達するのを低減するようにし
ている。
【0003】図5は、特開平8−254241号公報に
記載された従来の液体封入式マウントの例を示す側面断
面図である。同図において、上部に開口部を有する容器
状のケース71の内部に、ガイドシャフト73の下端部
に一体に形成された減衰部材74が収納されている。減
衰部材74は下方に開口部を向けた略円筒カップ形状を
なし、ケース71の底面と減衰部材74の内部底面との
間にスプリング28を伸縮自在に装着している。ケース
71の下部の内側面は所定の傾斜角を有するテーパ面と
なっており、減衰部材74の外周面の下側には、下端側
が小径となる下向きのテーパ面74aが設けられ、上側
には、上端側が小径となると上向きのテーパ面74bが
設けられている。そして、ケース71の内側面と減衰部
材74の上記テーパ面74aとの間には、所定長さの環
状の隙間H1を形成している。
【0004】ケース71の上部開口部に弾性体76がケ
ース71と一体的に取り付けられており、弾性体76の
軸心位置にはスリーブ27が装着されている。スリーブ
27は、前記ガイドシャフト73に摺動自在に嵌合する
ベアリング72を保持している。また、弾性体76と減
衰部材74の間には、下面にゴムストッパ79を有する
基板77が設けられており、この基板77とスリーブ2
7との間には所定長さの隙間H3が設けられている。ま
た前記ゴムストッパ79と前記減衰部材74の上向きの
テーパ面74bとの間には、所定長さの環状の隙間H2
を形成している。ケース71と弾性体76とガイドシャ
フト73とにより囲まれて密封された空間の内部にはシ
リコーンオイル等の粘性液Lが封入されており、またこ
の空間内に形成された3つの室は前記隙間H1,H2,
H3によって連通している。
【0005】上記のケース71及びガイドシャフト73
はそれぞれキャブ及び車体フレームのいずれか一方に取
り付けられる。車両に発生する振動や衝撃により、ケー
ス71とガイドシャフト73とが相対運動し、減衰部材
74が粘性液Lを攪拌する。このとき発生する抵抗によ
り減衰力が作用し、上記振動や衝撃の緩衝作用が働き、
キャブに伝わる振動及び衝撃を少なくしている。
【0006】このときの減衰抵抗力は、減衰部材74の
各テーパ面74a,74bと、これに対向する部分の流
路長さと、隙間H1,H2,H3に依存しており、ケー
ス71の内面及び減衰部材74の外周面にテーパ面を設
けることにより、減衰部材74の上下振動の振幅の大き
さに応じて隙間H1,H2の大きさを変化させて減衰力
を変化させるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年では、作業
車両のキャブの居住性についての要求が高まって来てお
り、その振動や衝撃に対する乗り心地をより向上するこ
とが重要な課題となっている。そして、キャブの振動や
衝撃を常に最適な状態に減衰させるために、液体封入式
マウントの減衰力をリアルタイムで任意に制御する必要
が生じている。しかしながら、前述の特開平8−254
241号公報に記載の従来の液体封入式マウントでは、
振動の振幅の大きさに応じて減衰力を変化させるから、
振幅に対する減衰特性は非常に改善されるものの、その
減衰特性自体は車両状態が変わっても同一である。この
ため、例えば凸凹の多い荒れ地を走行する場合、大きな
起伏地を走行する場合、及び大きな障害物に乗り上げた
場合などのように、それぞれの車両状態に応じた適切な
減衰特性がリアルタイムで得られない。
【0008】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、振動の減衰特性をリアルタイムで制御で
きる液体封入式マウントを提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1発明は、カップ状のケースの
開口部に弾性体を取り付け、弾性体の略軸心位置に上下
動自在にスタッドを嵌挿し、ケースの内部に突出させた
スタッドの一端部に減衰部材を一体的に取り付け、ケー
スの底面と減衰部材との間に上下方向の付勢力を有する
ばねを装着し、ケースの内側面と減衰部材の外周面との
間に所定の隙間を形成し、ケースとスタッドと弾性体と
で密閉された空間内に粘性液を封入してなる液体封入式
マウントにおいて、前記減衰部材で仕切られた両空間の
間の連通度を外部から調整し、粘性液の空間間移動時の
抵抗率を制御可能とする抵抗率制御手段を備えた構成と
している。
【0010】第1発明によると、抵抗率制御手段により
減衰部材で仕切られた両空間の間の連通度を外部から任
意の時点で調整して、粘性液の空間間移動時の抵抗率を
制御するので、本液体封入式マウントの振動減衰特性を
リアルタイムで制御できる。したがって、作業車両状態
に応じてオペレータの感性に合った適切な振動抑制制御
ができる。
【0011】第2発明は、カップ状のケースの開口部に
弾性体を取り付け、弾性体の略軸心位置に上下動自在に
スタッドを嵌挿し、ケースの内部に突出させたスタッド
の一端部に減衰部材を一体的に取り付け、ケースの底面
と減衰部材との間に上下方向の付勢力を有するばねを装
着し、ケースの内側面と減衰部材の外周面との間に所定
の隙間を形成し、ケースとスタッドと弾性体とで密閉さ
れた空間内に粘性液を封入してなる液体封入式マウント
において、前記減衰部材のスタッドの回りに、減衰部材
で仕切られた両空間の間を連通する貫通孔を設け、スタ
ッドの軸心回りに回動自在に設けられ、減衰部材の前記
貫通孔に対応する位置に貫通孔を有し、前記回動による
この貫通孔と減衰部材の貫通孔との重なり度合に応じて
減衰部材の貫通孔を経由した前記両空間の間の連通度を
調整可能とした回動部材と、前記回動部材及び所定のア
クチュエータの間を相対上下動自在に、かつ前記回動の
方向へ該アクチュエータにより駆動可能に係合するシャ
フトとを備えた構成としている。
【0012】第2発明によると、回動部材をスタッドの
軸心回りに回動自在に設け、この回動部材の回動量を所
定のアクチュエータにより制御することによって、減衰
部材に設けた、該減衰部材で仕切られた両空間の間を連
通する貫通孔と前記回動部材に設けた貫通孔との重なり
度合を調整してこの貫通孔を経由した前記両空間の間の
連通度を調整可能となる。これにより、簡単な、かつ小
型の構造で、スタッドが上下動する時の粘性液の抵抗力
を制御できるようになり、振動の抵抗率を任意に制御可
能となるので、作業車両に多く適用される液体封入式マ
ウントの振動減衰特性をリアルタイムで制御できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態について図面を
参照して説明する。図1は本発明に係る液体封入式マウ
ントの側面断面図であり、図2は図1のX−X視図であ
る。本液体封入式マウントは以下のような抵抗率制御手
段20を備えている。すなわち、上方に向けた開口部を
有する容器状のケース11の内部に、減衰部材14が収
納されている。減衰部材14は下方に向けた開口部を有
するカップ形状をなし、該カップ形状の底部すなわち減
衰部材14の上面部がスタッド13の下部に一体的に、
図示ではボルト32により取り付けられている。減衰部
材14の上面部には、スタッド13の回りに、貫通孔1
4aが所定個数穿設されている。また減衰部材14の上
面部の下面に当接させて、かつスタッド13の軸心回り
に回動自在に回動部材22が設けられている。回動部材
22は、環状板部22aと、この環状板部22aの外周
端部に下方に突出して設けた突起部22bと、該環状板
部22aの内周端近傍に下方に凸状のキャップ部22c
とを接合して、本例では溶接により一体的に形成されて
いる。また、上記回動部材22の下方には環状板部材2
1が設けられ、この環状板部材21とケース11の底面
との間にはばね18が設けられている。このばね18に
より環状板部材21が回動部材22の突起部22bの下
端面に当接して押し付けられており、車両の図示しない
キャビン等の荷重はスタッド13、減衰部材14、回動
部材22及び環状板部材21を介してばね18により支
持されている。
【0014】前記減衰部材14の上面部下面には前記回
動部材22の環状板部22aの上面が当接するようにな
っており、環状板部22aには、図2に示すように減衰
部材14の貫通孔14aに対応する位置に所定大きさの
貫通孔22dが所定個数(図示では4個であるが、1個
でもよい)穿設されている。そして、回動部材22が回
動すると、回動部材22の貫通孔22dは、減衰部材1
4の貫通孔14aと完全に重なって両者間の開口面積が
100%となる全開位置から、減衰部材14の貫通孔1
4aとの重なり部が全く無くて開口面積が0%となる全
閉位置までの範囲内を回動可能となっている。
【0015】また、回動部材22のキャップ部22c及
びケース11の軸心位置にはそれぞれ貫通孔22e,1
1bが穿設されており、この貫通孔22e,11bにシ
ャフト23が挿入されている。シャフト23の先端部外
周面には軸方向のスプライン溝が形成されており、キャ
ップ部22cの前記貫通孔22eの内面にも同じく軸心
方向のスプライン溝が形成されており、このスプライン
溝によりシャフト23は貫通孔22e内で上下方向摺動
自在であり、かつ軸回動方向に駆動自在に係合してい
る。さらに、制御シャフト23の基端部は、ケース11
の前記貫通孔11bに固着した支持部材24により回動
自在に支承されており、シャフト23と支持部材24と
の接触部にはOリング26及びこのOリング26の抜け
止めのためのバックアップリング27を設けている。ま
た、制御シャフト23のケース外側端部にはナット25
で(図ではダブルナット25,25で)駆動用レバー2
8が取り付けられている。さらに、この駆動用レバー2
8の先端部にはステッピングモータ等からなるサーボモ
ータ30が所定のレバー駆動手段を介して連結されてい
る。このレバー駆動手段は、例えば、ボールスクリュウ
とナットによる直動手段、ギアによるレバー揺動手段、
又はリンクによるレバー揺動手段等から構成される。
【0016】また、ケース11の上部開口部には筒状の
弾性体16が一体的に取り付けられており、弾性体16
の軸心位置に装着したスリーブ27により、ベアリング
12を介して前記スタッド13を上下移動自在に支持し
ている。本実施形態では、弾性体16が複数の円筒プレ
ート15a,15b,15cと、ゴム等からなる複数の
環状弾性体16a,16b,16cとの交互の積層構造
で構成された例で示している。また弾性体16と減衰部
材14との間には環状の減衰板17が設けられており、
この減衰板17の外周部は前記弾性体16の外側の円筒
プレート15cと共にケース11に一体的に取り付けら
れている。また、減衰板17の減衰部材14と対向する
面にはゴム等からなる弾性体19が取り付けられてい
る。
【0017】また、ケース11の下部内面は下方に行く
ほど小径となる傾斜角度を有するテーパ面11aで形成
され、減衰部材14の外周面の下側にもこれと同じ向き
の傾斜角度を有するテーパ面14bが形成されている。
ケース11の前記テーパ面11aと減衰部材14の前記
テーパ面14bとの間、減衰部材14と弾性体19又は
減衰板17との間、及び、弾性体19又は減衰板17と
スリーブ27との間には、所定の大きさの隙間H1,H
2,H3がそれぞれ設けられている。
【0018】ケース11と弾性体16とスタッド13と
で囲まれた空間内に粘性液Lが封入されている。また、
この空間は、減衰部材14とケース11の底面との間の
空間A、減衰部材14と弾性体19又は減衰板17との
間の空間B、及び減衰板17と弾性体16との間の空間
Cにそれぞれ仕切られている。空間Cには、内圧の増減
を吸収するため空気が封入されている。そして、空間
A,Bの間は前記隙間H1,H2で常時連通していると
共に、回動部材22の貫通孔22dと減衰部材14の貫
通孔14aとの重なり開口量に応じてその連通度が可変
となる。また、空間B,Cの間は隙間H3で連通してい
る。
【0019】以上の構成による作用及び効果を説明す
る。車両の振動に伴ってスタッ3が上下動すると、振動
部材14が粘性液Lの中を移動するときの粘性液Lの抵
抗力により振動が減衰する。また、ケース11のテーパ
面11a及び減衰部材14のテーパ面14bにより、ス
タッド13の上下振幅に応じて隙間H1の大きさが変化
する。即ち、上記振幅の小さいときは隙間H1が大きい
ので抵抗力が小さく、反対に振幅の大きいときは隙間H
1が小さくなるので抵抗力が大きくなる。このため、振
幅が大きくても大きな減衰力が得られるので、効果的に
振動を減衰できる。
【0020】また、このとき、車両の振動状態に応じて
所定のアルゴリズムに基づきサーボモータ30を駆動
し、シャフト23を介して回動部材22を回動すること
により、回動部材22の貫通孔22dと減衰部材14の
貫通孔14aとの重なり度合を調整して、減衰部材14
の貫通孔14aの開口面積を調整できる。したがって、
この開口面積の調整により、空間Aと空間Bとの間の連
通度を調整して粘性液Lの抵抗力つまり抵抗率を制御で
きるので、スタッドの振動の減衰特性を変化させること
ができる。この結果、車両の振動状態に応じてリアルタ
イムで適宜振動減衰率を任意に設定できるので、セミア
クティブ制御等の制御を容易に行うことができ、感性の
良い制御ができる。
【0021】回動部材22の貫通孔22d及び減衰部材
14の貫通孔14aの形状が、回動軸心に対して半径方
向に長い長孔であるので、回動部材22の回動角度に対
する上記両貫通孔22d,14a間の重なり度を大きく
することができ、よって回動部材22の制御ストローク
(回動角)を小さくして制御の応答性を良くできる。
尚、環状板部22aの貫通孔22d及び減衰部材14の
貫通孔14aの形状を長孔で示したが、本発明はこれに
限定されず、例えば円形、楕円形、多角形、図3に示す
ような扇形、又は自由形状のいずれでも構わない。
【0022】次に、図4により回転部材22の他の実施
態様を説明する。図4は、他の実施態様を示す液体封入
式マウントの側面断面図である。同図において、回動部
材22の環状板部22aの内周端部には、キャップ部2
2cよりも軸心側に突出して突出部22fを設けてい
る。この突出部22fは、押さえ部材31の外周部に設
けた段差部31aに係合して下方から支持されており、
押さえ部材31と共にボルト32でスタッド13に取り
付けてある。
【0023】本実施形態によると、回動部材22の環状
板部22aの内周部は押さえ部材31で支持され、その
外周部は突起部22bを介して環状板部材21で支持さ
れているため、減衰部材14の貫通孔14aから進入す
る粘性液Lの押圧力により回動部材22の環状板部22
aが撓んで変形するのを防止できる。したがって、減衰
部材14と回動部材22の環状板部22aとの密着性
を、前記第1実施形態の構成に比してさらに強固に維持
できるから、回動部材22の回動による減衰部材14の
貫通孔14aを経由した空間Aと空間Bとの間の連通度
の制御が精度良くできる。したがって、粘性液Lの連通
度の可変制御により粘性抵抗率を精密に制御できるの
で、車両状態に応じてリアルタイムで、かつ正確に振動
を低減できる。その他の効果については第1実施形態と
同様であり、ここでは省略する。
【0024】尚、以上の実施形態に記載した具体的な構
成部品は一例であって、本発明はこの構成部品によって
限定されるものでなく、本発明の技術思想を満たす構成
部品であれば良いことは勿論である。例えば、回動部材
22の回動駆動手段としては、上記サーボモータ30に
限定されず、例えばシリンダ、リニアモータ等の直動型
アクチュエータでレバー28の揺動角を制御するように
してもよく、またレバー28を介して駆動するだけでな
くシャフト23を直接駆動するようにしても構わない。
さらに、上記アクチュエータを液体封入式マウント内部
に内蔵する構造であってもよい。また液体封入式マウン
トの構成においても、弾性体16は積層構造とせずに単
一層の構造でも構わないし、ケース11の内面や弾性部
材14の外周面にテーパ面を有する形状でなくても構わ
ない。
【0025】さらに、実施形態では、粘性液Lの空間間
移動時の抵抗率を外部から制御可能とする抵抗率制御手
段20として、減衰部材14に設けた貫通孔14aを経
由した粘性液Lの連通度を制御する構成例で説明した
が、これに限定されず、例えば減衰部材14の外周部に
半径方向に拡縮自在な突出部材を設け、この突出部材の
拡縮を所定のアクチュエータによりリアルタイムで制御
して減衰部材14の外周面とケース11の内側面との隙
間H1を調整可能としても構わない。
【0026】以上説明したように、本発明によると以下
の効果が得られる。抵抗率制御手段によって、減衰部材
で仕切られた上下2つの粘性液室間の間の連通度を外部
から調整し、これにより粘性液の空間間移動時の抵抗率
を制御するようにしたので、リアルタイムで任意に減衰
特性を制御できる。上記抵抗率制御手段として、減衰部
材に対して回動部材をサーボモータ等のアクチュエータ
で所定角度回動することにより、減衰部材に設けた貫通
孔の開口量を全閉から全開までの範囲で任意に調整可能
となる構成とすると、減衰部材で仕切られた両空間の間
の連通度を任意に制御できるので、簡単な構成で容易に
スタッドの上下動に伴う粘性液の抵抗力を任意に制御で
きる。このため、リアルタイムで適切に粘性抵抗率を制
御できるので、車両状態に応じてセミアクティブ制御等
によるオペレータの感性に合った効果的な振動抑制制御
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液体封入式マウントの側面断面図
である。
【図2】図1のX−X視図である。
【図3】減衰特性制御のための貫通孔形状の他例であ
る。
【図4】他の実施態様を示す液体封入式マウントの側面
断面図である。
【図5】従来の液体封入式マウントの側面断面図であ
る。
【符号の説明】
11…ケース、12…ベアリング、13…スタッド、1
4…減衰部材、14a…貫通孔、14b…テーパ面、1
5a,15b,15c…円筒プレート、16…弾性体、
16a,16b,16c…環状弾性体、17…減衰板、
18…ばね、19…弾性体、20…抵抗率制御手段、2
1…環状板部材、22…回動部材、22a…環状板部、
22b…突起部、22c…キャップ部、22d,22e
…貫通孔、22f…突出部、23…シャフト、24…ベ
アリング、27…スリーブ、28…レバー、30…サー
ボモータ、31…押さえ部材、31a…段差部、H1,
H2,H3…隙間、L…粘性液、A,B,C…空間。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カップ状のケース(11)の開口部に弾性体
    (16)を取り付け、弾性体(16)の略軸心位置に上下動自在
    にスタッド(13)を嵌挿し、ケース(11)の内部に突出させ
    たスタッド(13)の一端部に減衰部材(14)を一体的に取り
    付け、ケース(11)の底面と減衰部材(14)との間に上下方
    向の付勢力を有するばね(18)を装着し、ケース(11)の内
    側面と減衰部材(14)の外周面との間に所定の隙間(H1)を
    形成し、ケース(11)とスタッド(13)と弾性体(16)とで密
    閉された空間内に粘性液(L)を封入してなる液体封入式
    マウントにおいて、 前記減衰部材(14)で仕切られた両空間の間の連通度を外
    部から調整し、粘性液(L)の空間間移動時の抵抗率を制
    御可能とする抵抗率制御手段(20)を備えたことを特徴と
    する液体封入式マウント。
  2. 【請求項2】 カップ状のケース(11)の開口部に弾性体
    (16)を取り付け、弾性体(16)の略軸心位置に上下動自在
    にスタッド(13)を嵌挿し、ケース(11)の内部に突出させ
    たスタッド(13)の一端部に減衰部材(14)を一体的に取り
    付け、ケース(11)の底面と減衰部材(14)との間に上下方
    向の付勢力を有するばね(18)を装着し、ケース(11)の内
    側面と減衰部材(14)の外周面との間に所定の隙間(H1)を
    形成し、ケース(11)とスタッド(13)と弾性体(16)とで密
    閉された空間内に粘性液(L)を封入してなる液体封入式
    マウントにおいて、 前記減衰部材(14)のスタッド(13)の回りに、減衰部材(1
    4)で仕切られた両空間の間を連通する貫通孔(14a)を設
    け、 スタッド(13)の軸心回りに回動自在に設けられ、減衰部
    材(14)の前記貫通孔(14a)に対応する位置に貫通孔(22d)
    を有し、前記回動によるこの貫通孔(22d)と減衰部材(1
    4)の貫通孔(14a)との重なり度合に応じて減衰部材(14)
    の貫通孔(14a)を経由した前記両空間の間の連通度を調
    整可能とした回動部材(22)と、 前記回動部材(22)及び所定のアクチュエータ(30)の間を
    相対上下動自在に、かつ前記回動の方向へ該アクチュエ
    ータ(30)により駆動可能に係合するシャフト(23)とを備
    えたことを特徴とする液体封入式マウント。
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