JP2003048902A - セルロース誘導体の製造方法 - Google Patents

セルロース誘導体の製造方法

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JP2003048902A
JP2003048902A JP2001239191A JP2001239191A JP2003048902A JP 2003048902 A JP2003048902 A JP 2003048902A JP 2001239191 A JP2001239191 A JP 2001239191A JP 2001239191 A JP2001239191 A JP 2001239191A JP 2003048902 A JP2003048902 A JP 2003048902A
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glutardialdehyde
cellulose
sodium
heparin
cellulose derivative
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Masakazu Hatakeyama
昌和 畠山
Masami Todokoro
正美 戸所
Yasuto Umeda
靖人 梅田
Michitaka Sasaki
通孝 佐々木
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JNC Corp
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Chisso Corp
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シアン化合物を実質的に含有していない、アフ
ィニティ−クロマトグラフィ−用担体として好適な、グ
ルタルジアルデヒドを介してヘパリンナトリウムが導入
されたセルロース誘導体の製造方法を提供することにあ
る。 【解決手段】アミノ化セルロース、グルタルジアルデヒ
ド、ヘパリンナトリウム及び水素化硼素ナトリウムを用
いて、グルタルジアルデヒドを介してヘパリンナトリウ
ムナトリウムが導入されたセルロース誘導体を製造する
か、アミノ化セルロース及びグルタルジアルデヒドを混
合した後に、未反応のグルタルジアルデヒドを除き、ヘ
パリンナトリウムを混合した後に水素化硼素ナトリウム
を混合することにより、ヘパリンナトリウムが導入され
たセルロース誘導体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセルロース誘導体の
製造方法に関し、更に詳しくはグルタルジアルデヒドを
介してヘパリンナトリウムナトリウムが導入されたセル
ロース誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、セルロースに、ヘパリンナト
リウムを反応させてヘパリンナトリウムが導入されたセ
ルロース誘導体を得る方法が検討されている。当該誘導
体を得る方法として、セルロ−スにヘパリンナトリウム
ルおよび各種添加剤を添加してヘパリンナトリウムをセ
ルロ−スに導入する方法が検討されているが、副生成物
の性質によっては、公知公用であるセルロース利用分野
においても、安全性の面で利用出来ない分野があるとい
う点で問題が残る。特に、医療分野におけるセルロース
を用いたアフィニティークロマトグラフィーの用途にお
いては、セルロースにヘパリンナトリウムを導入したセ
ルロース誘導体の効果が明確であっても、副生成物の影
響により利用できない場合がある。また、副生成物の人
体に及ぼす影響が解明されるまでには長期間を要し、予
測されない結果になりうることも考えられるので、該誘
導体の有効性が見出されたならば直ちに該誘導体を製造
する多くの方法を開発し、得られる誘導体の安全性の評
価を行い、早期に市場に提供することが求められてい
る。
【0003】アミノ基を有する不溶性多孔質担体にヘパ
リンナトリウムを結合してなるアフィニティークロマト
グラフィー用担体が特開平4−59796号に、アミノ
基を導入した架橋セルロースゲルであるアミノ−セルロ
ファイン(チッソ社製)を10倍量の蒸留水で洗浄濾過
し、同様の操作を3回繰り返して、ゲルを得、75mlの0.
2Mリン酸緩衝液(pH7.0)+0.1M NaClにヘパリンナト
リウム2.0gを溶かした溶液に、上記ゲル50mlとNaCNBH
30.2gとを加え、60℃で2日間浸透したのち、ゲルを
濾過し、蒸留水で十分洗浄してヘパリンナトリウム固定
担体を得る方法が、特許公報第2796645号に開示
されている。また、NaCNBH3を用いたヘパリン セルロ
−ス ゲルの製造方法が、インタ−ナショナル ジャ−
ナル オブ バイオロジカル マクロモレキュ−ルズ
(International Journal of Biological Macromol
ecules) 22(1998)91-95に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シア
ン化合物を実質的に含有していない、アフィニティ−ク
ロマトグラフィ−用担体として好適な、グルタルジアル
デヒドを介してヘパリンナトリウムが導入されたセルロ
ース誘導体の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、シアン化
合物を実質的に含有していない、アフィニティ−クロマ
トグラフィ−用担体として好適な、ヘパリンナトリウム
が導入されたセルロ−ス誘導体を得るべく鋭意研究し
た。その結果、アミノ化セルロース、グルタルジアルデ
ヒド、ヘパリンナトリウム及び水素化硼素ナトリウムを
用いることによって、シアン化合物を実質的に含有して
いない、グルタルジアルデヒドを介してヘパリンナトリ
ウムナトリウムが導入されたセルロース誘導体を製造で
きることを見出し、また、アミノ化セルロース、グルタ
ルジアルデヒド及びヘパリンナトリウムを混合した後
に、水素化硼素ナトリウムを混合することにより、シア
ン化合物を実質的に含有していない、グルタルジアルデ
ヒドを介してヘパリンナトリウムが導入されたセルロー
ス誘導体を製造できることを見出し、更には、アミノ化
セルロース及びグルタルジアルデヒドを混合した後に、
未反応のグルタルジアルデヒドを除き、ヘパリンナトリ
ウムを混合した後に水素化硼素ナトリウムを混合するこ
とによって、シアン化合物を実質的に含有していない、
ヘパリンナトリウムが導入されたセルロース誘導体が製
造できることを見出し、これらの知見に基づいて本発明
を完成した。
【0006】本発明は以下から構成される。 (1)アミノ化セルロース、グルタルジアルデヒド、ヘ
パリンナトリウム及び水素化硼素ナトリウムを用いて、
グルタルジアルデヒドを介してヘパリンナトリウムが導
入されたセルロース誘導体得ることを特徴とするセルロ
−ス誘導体の製造方法。
【0007】(2)アミノ化セルロース、グルタルジア
ルデヒド及びヘパリンナトリウムを混合した後に、水素
化硼素ナトリウムを混合することにより、グルタルジア
ルデヒドを介してヘパリンナトリウムが導入されたセル
ロ−ス誘導体を得ることを特徴とするセルロ−ス誘導体
の製造方法。
【0008】(3)アミノ化セルロース及びグルタルジ
アルデヒドを混合した後に、未反応のグルタルジアルデ
ヒドを除き、ヘパリンナトリウムを混合し、次いで水素
化硼素ナトリウムを混合することにより、グルタルジア
ルデヒドを介してヘパリンナトリウムが導入されたセル
ロース誘導体を得ることを特徴とするセルロ−ス誘導体
の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明に用いるアミノ化セルロースとしては、後述
するセルロースの構造骨格中の−CH2OH基の部位にエ
ポキシ基を有する化合物を導入し、さらに当該エポキシ
基の部位にアンモニアを導入して、構造骨格中に下記構
造を有するセルロース誘導体を例示することができる。
【0010】
【0011】該アミノ化セルロースの製造方法として
は、下記の方法を例示できる。すなわち、セルロース
に、水、NaOHを加え、攪拌混合後にエピクロルヒドリン
を添加し、30℃×3時間攪拌混合する。その後アンモ
ニアを加え45℃×3時間、攪拌混合する。ろ過後に中
性になるまで水洗し、構造骨格中に上記構造を有するア
ミノ化セルロースを得る方法である。該アミノ化セルロ
−スの原料セルロースとしては、第13改正 日本薬局
方記載の結晶セルロースを例示することができる。
【0012】本発明に用いる水素化硼素ナトリウムは、
構造式NaBH4で示す事ができ、ナトリウム、水素、及び
ホウ酸を混和し、反応させることで得ることができる。
【0013】本発明に用いる、グルタルジアルデヒドと
は、構造式OHCCH2CH2CH2CHOで示す事ができる。ジクロ
ペンタンオソニドを加水分解することで得ることができ
る。
【0014】本発明に用いるヘパリンナトリウムとして
は、第13改正 日本薬局方記載のヘパリンナトリウム
を例示できる。
【0015】本発明により得られるセルロース誘導体と
は、グルタルジアルデヒドの一方の末端のアルデヒド基
及びアミノ化セルロースと、グルタルジアルデヒドの他
方の末端のアルデヒド基及びヘパリンナトリムがアルド
ール縮合されて、構造骨格の一部に下記構造を有するセ
ルロース誘導体である。すなわち、グルタルジアルデヒ
ドは縮合後にはスペーサーアームとなっている。
【0016】
【0017】本発明のセルロース誘導体の製造方法は、
アミノ化セルロース、グルタルジアルデヒド、ヘパリン
ナトリウム及び水素化硼素ナトリウムを用いる。得られ
るセルロース誘導体の収率の点で、アミノ化セルロース
にグルタルジアルデヒド及びヘパリンナトリウムを混合
した後に、水素化硼素ナトリウムを混合することが好ま
しく、より好ましくは、アミノ化セルロース及びグルタ
ルジアルデヒドを混合した後に、未反応のグルタルジア
ルデヒドを除き、ヘパリンナトリウムを混合した後に水
素化硼素ナトリウムを混合する方法であり、更に好まし
くは、ヘパリンナトリウム及びグルタルジアルデヒドを
混合した後に、未反応のグルタルジアルデヒドを除き、
アミノ化セルロースを混合した後に水素化硼素ナトリウ
ムを混合する方法である。
【0018】以下、好適な製造方法を、更に詳述に例示
する。高いヘパリン導入量のセルロ−ス誘導体が得られ
る点から、アミノ化セルロ−スとグルタルジアルデヒド
とを、25〜60℃、より好ましくは30〜60℃、更に好まし
くは40℃〜60℃の温度で、15分〜6時間、より好ましく
は1〜5時間、更に好ましくは2〜4時間、攪拌混合した
後に、好ましくは濾過又は遠心分離等により溶液の分離
を行い、固形状物を水で洗浄して、グルタルジアルデヒ
ドが導入されたセルロース誘導体を得る。
【0019】得られた誘導体、ヘパリンナトリウム、リ
ン酸バッファー(pH7±0.5/2M NaCl)を製造収率の点
で好ましくは25〜60℃、より好ましくは30〜60℃、更に
好ましくは40℃〜60℃の温度で、15分〜4時間、好まし
くは30分〜3時間、更に好ましくは1〜2時間、攪拌混合
した後、1M Na2CO3を添加する。その後、水素化ホウ
酸ナトリウム及び Na2CO3を添加し、好ましくは15分〜
4時間、より好ましくは30分〜3時間、更に好ましくは1
〜3時間、攪拌混合する。その後、濾過又は遠心分離等
により溶液の分離を行い、固形物を水で洗浄し、本発明
のセルロース誘導体を得る。
【0020】アミノ化セルロ−スおよびグルタルジアル
デヒドの配合比は、アミノ基導入量180μmol/g−d
ry、水分率90重量%のアミノ化セルロ−ス及び25重
量%グルタルジアルデヒドの場合、好ましくは1:0.
1〜10重量比、より好ましくは1:0.3〜5重量
比、さらに好ましくは1:0.5〜3重量比である。
【0021】ヘパリンナトリウムと、水分率90重量%
のアミノ化セルロ−ス及びグルタルジアルデヒドを撹
拌、混合、濾過、水洗した物との配合比(前者:後者の
重量比)は、好ましくは1〜10:100重量比、より
好ましくは1〜5:100重量比である。また、水素化
硼素ナトリウムとヘパリンナトリウムの配合比は、好ま
しくは1:1〜20重量比より好ましくは1:1〜15
重量比、さらに好ましくは1:1〜10重量比である。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
する。なお、セルロース又はセルロースから誘導された
誘導体が、水分を吸収した状態をゲルと称する。実施例
に用いた試薬、標準液を下記に示す。 (1)アルブミン溶液:アルブミン200gに0.2molリン
酸(Na−K)バッファー(pH7.0 0.1molNaClにて調
整)を8mlを加えた溶液。 (2)γ−グロブリン溶液:γ−グロブリンに0.2mol
リン酸(Na−K)バッファー(pH7.0 0.1molNaClにて
調整)を8ml加えた溶液。 (3)水溶液:尿素360g及び食塩58.44gを水で溶か
し、1リットルとした水溶液。 (4)標準液:アルブミン溶液を1ml採取し、水溶
液を用い25mlとした液。 (5)還元剤溶液: NaCNBH3を、0.1gを水に5mlに溶
かす。
【0023】実施例に用いた評価方法を下記に示す。 (1)重量(g-dry):ゲル状のアミノ化セルロース又は
セルロース誘導体を温度条件80℃において40分間乾燥し
た重量(単位はg-dryと表記する。) (2)重量(g-wet):水と混合したアミノ化セルロース
又はセルロース誘導体を吸引濾過したのちのゲルの重量
(単位はg-wetと表記する。) (3)水分率:ゲルを温度条件80℃において40分間乾燥
し、乾燥前重量及び乾燥後重量を測定し、下記式にて水
分率を求めた。 水分率=乾燥前重量/乾燥後重量×100
【0024】(4)含水率:ゲルを温度条件80℃におい
て40分間乾燥し、乾燥前重量及び乾燥後重量を測定し、
下記式にて含水率を求めた。 含水率=100/(100−乾燥前重量/乾燥後重量×
100)
【0025】(5)アミノ基導入量:ゲルを80℃×10時
間乾燥し、その乾燥物を3g分解管へ入れ、農硫酸、H2
2水溶液、分解促進剤を更に添加し加熱分解させる。
ケールダール蒸留装置を用い、蒸留してアンモニアを捕
集する。吸収液中のアンモニアをインドフェノール方で
非色定量する。アンモニアを反応させる前のゲルの値を
差し引いた値より、アミノ基導入量を換算し、アミノ基
の導入量の指標とする。
【0026】(6)アルブミン結合量:セルロース誘導
体の製造中において、グルタルジアルデヒドを添加し攪
拌混合し濾過する直前の縣濁溶液を20ml採取しサンプル
とする。採取後直ちにNaCNBH3を0.4g添加し、40℃×3時
間振灯盪させたのち濾過し、水洗する。水洗後のゲル2g
を三角フラスコに採取し、アルブミン溶液を3.2ml加
え、30℃×30分振盪する。還元剤溶液を0.8mlづつ加
えた後、30℃×10時間振盪したのち濾過を行い、水溶液
で洗浄濾過する。ろ液を正確に回収し、これを回収液
とする。アルブミン溶液を1ml採取し、水溶液を
用い25mlとする。これを標準液とする。水溶液を対
照として、標準液、回収液の吸光度(280nm)を測
定する。下記式より、アルブミンの吸着量を求め、グル
タルジアルデヒド導入量の指標とする。
【0027】(7)アルブミン吸着量(mg/g-wet)=
(80−A1×V/A2)/2 A1:回収液の吸光度 A2:標準液の吸光度 V:回収液の容量(ml)
【0028】(8)γ−グロブリン結合量:セルロース
誘導体の製造中において、グルタルジアルデヒドを添加
し攪拌混合し濾過する直前の縣濁溶液を20ml採取しサン
プルとする。採取後直ちにNaCNBH3を0.4g添加し、40℃
×3時間振灯盪させたのち濾過し、水洗する。水洗後の
ゲル2gを三角フラスコに採取し、γ−グロブリン溶液
を3.2ml加え、30℃×30分振盪する。還元剤溶液を0.8
mlづつ加えた後、30℃×10時間振盪したのち濾過を行
い、水溶液で洗浄濾過する。ろ液を正確に回収し、こ
れを回収液とする。γ−グロブリン溶液を1ml採取
し、水溶液を用い25mlとする。これを標準液とす
る。水溶液を対照として、標準液、回収液の吸光
度(280nm)を測定する。下記式より、γ−グロブリン
の結合量を求め、グルタルジアルデヒド導入量の指標と
する。
【0029】(9)γ−グロブリン結合量(mg/g-wet)
=(80−A1×V/A2)/2 A1:回収液の吸光度 A2:標準液の吸光度 V:回収液の容量(ml)
【0030】(10)ヘパリン結合量:ゲルを80℃×10
時間で乾燥し、さらに乳鉢ですりつぶしたのち105℃×4
時間乾燥したのち、その乾燥物を0.05gを秤量し、耐熱
試験管にいれ、さらに塩酸を加えて過熱攪拌する。当該
試験管を水冷した後、遠心分離を行う。分離された上澄
み液を取り、水酸化ナトリウムで中和する。中和後、イ
オンクロマトグラフ法により硫酸イオン量を測定し、乾
燥ゲル重量(g-dry)あたりのヘパリン量(mg)に換算
し、ヘパリン結合量の指標とした。
【0031】(11) 硼酸含有量:ゲル1g-wetに5%
CaCO3溶液1mlを加え、ヒーター上で乾固後、電気炉
で550℃で約1時間灰化を行った。この灰分にHCl1
ml及び水3mlを加え加熱了解後、水にて10ml定容
とし、ICPにて硼素定量を行い、その値を基に硼素含
有量を求めた。この値を硼酸含有量の指標とした。
【0032】(12)シアン化合物含有量:ゲルを5g-w
etを蒸留フラスコにとり、水を加え100mlとする。
これに、アミド硫酸アンモニウム溶液1ml、リン酸1
0ml、EDTA溶液10mlを加え、液量が約50m
lになるまで加熱蒸留する。受器には、NaOH溶液20m
lを入れておく。蒸留が終了したら水を加え、100m
l定容とし試料溶液とする。この試料溶液を、ピリジン
−ピラゾロン吸光光度法、イオンクロマト法にり定量す
る。検出限界値は0.1ppmである。
【0033】実施例1 アミノ基導入量180μmol/g-dry、水分率91.7重
量%、含水率12.0重量%であるゲル状のアミノ化セ
ルロースを200g及び25重量%グルタルジアルデヒ
ド200gをセパブラルフラスコ中に混合し、40℃×
4時間、攪拌翼にて攪拌、混合した。その後、吸引ろ過
を行い、500mlの水で3回洗浄し、吸引ろ過により水とゲ
ルを分離した。得られたゲルの水分率は90.2重量
%、含水率は10.2重量%、吸引ろ過直前のゲルのア
ルブミン吸着量は11.2mg/g-wet、γ−グロブリン結合量
は17.5mg/g-wetであった。次に、当該ゲル120g、ヘ
パリン5g及びNa−Kリン酸緩衝液(pH7.0+0.1molNaC
l)110mlをセパブラルフラスコ中に混合し、50℃
×4時間、攪拌翼にて攪拌混合した。その後、1mol/
lのNa2CO3を11ml添加し、50℃×10分、攪拌、混合
を続ける。その後、NaBH41.2g及び1mol/lのNa2CO3
さらに11ml、添加し、50℃×2時間、攪拌混合を続け
る。その後、吸引ろ過を行い、500mlの水で3回洗浄し、
吸引ろ過により水を分離し、目的とするセルロース誘導
体を得た。得られたゲル状のセルロース誘導体の重量は
110g-wet,水分率は89.8重量%,含水率は9.
8重量%,ヘパリン結合量は8.1mg/g-dry、硼酸有含有
率は0.0028重量%であった。また、シアン化合物
含有量は検出限界以下であった。
【0034】比較例1 75mlの0.2mol Na−Kリン酸緩衝液(pH7.0+0.1molNaC
l)にヘパリン1.0gを溶解させ、セルロースにホルミル
基を導入したセルロ−ス誘導体(商品名:ホルミルセル
ロファインチッソ社製)を50mlを加え、30℃×1時間
振盪した。これにNaCNBH3350gを加え、30℃×8時間
振盪を行った。その後、吸引ろ過を行い、500mlの水で3
回洗浄し、吸引ろ過により水を分離し、セルロース誘導
体を得た。得られたゲル状のセルロース誘導体の水分率
は89.7重量%,含水率は9.8重量%,ヘパリン結
合量は15.3mg/g-dry、硼酸有含有率は0.014重量%
であり、シアン化合物含有量は2.6ppmであった。
【0035】
【発明の効果】本発明のセルロース誘導体の製造方法
は、NaCNBH3を使用していないため、得られたセルロー
ス誘導体はシアン化合物を実質的に含有していない。従
って、より多くの分野、特に医療用アフィニティークロ
マトグラフィーの分野にて好適に使用可能なセルロース
誘導体を提供できるという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 通孝 熊本県水俣市陣内1丁目15番地5号 ラ・ フォーレ里II 201号 Fターム(参考) 4C090 AA05 BA68 BB02 BB12 BB17 BB22 BB24 BB33 BB36 BB55 BB72 BB99 DA06 4G066 AA56D AB05A AC02A AC02B EA02 FA11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノ化セルロース、グルタルジアルデヒ
    ド、ヘパリンナトリウム及び水素化硼素ナトリウムを用
    いて、グルタルジアルデヒドを介してヘパリンナトリウ
    ムが導入されたセルロース誘導体を得ることを特徴とす
    るセルロ−ス誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】アミノ化セルロース、グルタルジアルデヒ
    ド及びヘパリンナトリウムを混合した後に、水素化硼素
    ナトリウムを混合することにより、グルタルジアルデヒ
    ドを介してヘパリンナトリウムが導入されたセルロ−ス
    誘導体を得ることを特徴とするセルロ−ス誘導体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】アミノ化セルロース及びグルタルジアルデ
    ヒドを混合した後に、未反応のグルタルジアルデヒドを
    除き、ヘパリンナトリウムを混合し、次いで水素化硼素
    ナトリウムを混合することにより、グルタルジアルデヒ
    ドを介してヘパリンナトリウムが導入されたセルロース
    誘導体を得ることを特徴とするセルロ−ス誘導体の製造
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114272907A (zh) * 2021-12-30 2022-04-05 洛阳双罗铼材料科技有限公司 一种磁性木质纤维素纳米微球及其应用方法

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CN114272907A (zh) * 2021-12-30 2022-04-05 洛阳双罗铼材料科技有限公司 一种磁性木质纤维素纳米微球及其应用方法

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