JP2003048734A - 強化ガラスおよびこれを用いた合わせガラス - Google Patents

強化ガラスおよびこれを用いた合わせガラス

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JP2003048734A JP2001232359A JP2001232359A JP2003048734A JP 2003048734 A JP2003048734 A JP 2003048734A JP 2001232359 A JP2001232359 A JP 2001232359A JP 2001232359 A JP2001232359 A JP 2001232359A JP 2003048734 A JP2003048734 A JP 2003048734A
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茂之 瀬戸
Koji Imamura
孝治 今村
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    • C03B27/04Tempering or quenching glass products using gas
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    • Y10T428/24Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
    • Y10T428/24628Nonplanar uniform thickness material

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガラス板の軽量化のためにその板厚が薄くなっ
ても充分な強度を得ることができ、特にガラス板の周縁
部において充分な強度を得ることができるようにする。 【解決手段】ガラス板Gの、表面に圧縮応力層が形成さ
れ、内部に引張応力層が形成された強化ガラスであっ
て、ガラス板の板厚tが1.5〜3.5mm、前記圧縮
応力層のガラス板の板厚方向の厚さの最小値aが0.1
5〜0.7mmである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強化ガラスおよび
これを用いた合わせガラスに関し、特に自動車窓用の強
化ガラスおよびこれを用いた合わせガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題への社会的な関心が高ま
りつつあり、自動車業界においては、車体の軽量化を図
り燃費を向上させることが強く求められている。その結
果、自動車関連の部品の軽量化が今まで以上に求められ
るようになり、窓ガラスに対する要求もその例外でな
い。自動車用窓ガラスの軽量化を図る場合、ガラス板を
薄くすることによって軽量化することが試みられている
が、安全性等の観点から容易に実現できないの実状であ
る。
【0003】自動車の窓には種々の安全ガラスが用いら
れ、特にサイドウインドウやリヤウインドウ等には強化
ガラスが通常用いられている。この強化ガラスは加熱さ
れたガラス板を風冷強化することによって作られ、表面
に圧縮応力層を有するとともに内部に引張応力層を有
し、両応力層における応力のバランスによってガラス板
表面に加わる引張力に対向するだけの強度を備えてい
る。
【0004】また、強化ガラスはこのような高い強度を
有するという特徴だけでなく、破損時に粒状の破片にな
って人体を負傷させることが少ないという特徴がある。
これは引張応力層に達する深さのクラックが表面の圧縮
応力層に入ると、両応力層の応力のバランスが崩れて無
数のクラックが四方八方に進行するため、ガラス板の破
片は粒状になって鋭利な破片ができにくいことによる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように安全性向上
のため、自動車用窓には強化ガラスが使用されている
が、ガラス板の軽量化のため板厚を薄くすると、以下の
ような問題が生じることがある。
【0006】ガラス板の板厚を薄くした場合ガラス板表
面の圧縮応力層の厚さも薄くなる。強化ガラスは、加熱
されたガラス板を急冷することによって表面と内部に温
度差を形成し、この温度差によって表面の圧縮応力層と
内部の引張応力層とを形成したものである。したがっ
て、ガラス板の板厚が薄いほどこのような温度差は形成
され難く、ガラス板表面の圧縮応力層の厚さも薄くな
る。その結果、微小のクラックであってもガラス板内部
の引張応力層に到達しやすくなり、ガラス板が破損しや
すくなる。
【0007】また、ガラス板内部の引張応力と表面の圧
縮応力とは、ガラス板全体でバランスがとれており、ガ
ラス板が無限の大きさを持つと仮定すれば、ガラス板表
面の圧縮応力と内部の引張応力とが、板厚方向で釣り合
いがとれることになる。しかし、実際のガラス板は有限
の大きさであるため、急冷時にガラス板端面から冷却さ
れて端面にも圧縮応力層が形成される。このような端面
における圧縮応力とバランスをとるためには、端面から
若干ガラス板の中央寄りに形成された圧縮応力層の厚さ
がガラス板の中央領域に形成された圧縮応力層の厚さよ
りも薄くなる必要があり、その結果、微小なクラックで
ガラス板が破損しやすくなっている。
【0008】そこで、従来においては、ガラス板周縁部
を合成樹脂製のモールディングや金属製のガーニッシュ
で覆って補強することが行われていたが、最近の自動車
では、周縁部や端面をむき出しにしてガラス板を窓開口
部に取り付けるデザインが普及しつつあり、その結果、
圧縮応力層の薄い部分が露出しやすく、今後ますますク
ラックは生じやすいといえる。
【0009】本発明は、ガラス板の軽量化のためにその
板厚が薄くなっても充分な強度を得ることができ、特に
ガラス板の周縁部において充分な強度を得ることができ
る強化ガラスおよびこれを用いた合わせガラスを提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに本発明は、ガラス板の、表面に圧縮応力層が形成さ
れ、内部に引張応力層が形成された強化ガラスであっ
て、ガラス板の板厚tが1.5〜3.5mm、前記圧縮
応力層のガラス板の板厚方向の厚さの最小値aが0.1
5〜0.7mmであることを特徴とする強化ガラスを提
供する。
【0011】また、本発明は、板厚tと、前記圧縮応力
層のガラス板の板厚方向の厚さの最小値aと、前記圧縮
応力層のガラス板の板厚方向の厚さの平均値bとの関係
が、0.1≦a/t≦0.2、かつ、0.15≦b/t
≦0.25であることが好ましい。また、前記ガラス板
が自動車窓用のガラス板であることが好ましい。また、
本発明は、複数枚のガラス板が中間膜を介して接合され
た合わせガラスであって、前記複数枚のガラス板のうち
の少なくとも1枚のガラス板が、前記強化ガラスである
ことを特徴とする合わせガラスを提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一つの実施の形態
について図を用いて説明する。図1は、本発明の一つの
実施の形態を模式的に示す部分断面図である。ここに示
すガラス板Gは自動車用の窓ガラス(サイドガラスやリ
ヤガラスなど)として使用され、エッジ付近の断面を拡
大すると同図のようになる。ガラス板Gの内部には引張
応力層があり、それを取り囲む領域は圧縮応力層となっ
ている。同図では板厚をt、圧縮応力層の最も薄い箇所
の厚さをa、圧縮応力層の平均的な厚さをbとしてい
る。
【0013】〔1.圧縮応力層の厚さ〕窓用ガラス板の
うち外界に露出している部分は、多くの外的要因により
他の物と擦れる環境にある。特に自動車の窓用のガラス
板の車外に露出している部分は、洗車時のブラシをはじ
めとし、多くの物と擦れる環境にある。さらに、自動車
の窓のうちの摺動窓用ガラス板は、窓の開閉によってガ
ラス板の周縁部がサッシュと擦れる。このように他の物
と擦れると、ガラス板表面に擦傷が発生することがあ
る。擦傷は微細な傷であるものの、傷がガラス板の圧縮
応力層を超えて引張応力層に到達すると、ガラス板が破
損する。
【0014】本実施の形態におけるガラス板の板厚は、
1.5〜3.5mmである。3.5mmを超える板厚の
ガラス板では、通常の強化処理によって、板厚の大きさ
に対してある程度の圧縮応力層の厚さが得られる。一方
で、板厚が薄くなるにともなって圧縮応力層の厚さも減
少する傾向にある。
【0015】犯罪者のように悪意をもってガラス板の表
面に傷を与える場合を除き、通常の使用環境において他
の物と擦れることによりガラス板表面に生じる傷の深さ
は、本発明者等の試験および経験的な事実から0.15
mm未満であることが確認されている。以上により、
1.5〜3.5mmの板厚のガラス板において圧縮応力
層の厚さの最小値を0.15mm以上にすることが有効
である。
【0016】また、板厚が1.5〜3.5mmのガラス
板において圧縮応力層の厚さを大きくしようとすると、
通常の強化処理における急冷よりもはるかに急激に冷却
する必要がある。このような急激な冷却は、ブロワの大
型化など設備上きわめて困難である。そのため、本発明
における圧縮応力層の厚さの最小値は0.7mm以下で
ある。
【0017】本実施の形態において、圧縮応力層の厚さ
の最小値aと圧縮応力層の厚さの平均値bとガラス板の
板厚tとは、0.1≦a/t≦0.2、かつ、0.15
≦b/t≦0.25の関係を満たすことが好ましい。以
下その理由を述べる。
【0018】ガラス板の表面の圧縮応力とガラス板内部
の引張応力とをバランスさせるため、ガラス板の表面の
圧縮応力層の厚さとガラス板の内部の引張応力層の厚さ
とが、極端にアンバランスになると、次のような不具合
がある。
【0019】傷付きに対して充分な強度を有する強化ガ
ラスとして、本発明の強化ガラスは圧縮応力層の厚さの
最小値が0.15〜0.7mmである。一方でガラス板
の板厚tは、1.5〜3.5mmである。そこで、本発
明者等によって試験をした結果、0.1≦a/t≦0.
2、かつ、0.15≦b/t≦0.25であることが好
ましいことがわかった。
【0020】本実施の形態における強化ガラスを用い
て、自動車窓用の合わせガラス、特に自動車摺動窓用の
合わせガラスを得ることは好ましい。すなわち、自動車
摺動窓は、防盗性や遮音性の向上のために、板厚が2m
m前後の2枚のガラス板が中間膜を介して接合された合
わせガラスを用いることが提案されている。この場合に
用いるガラス板は、通常の強化ガラスよりも若干強化の
度合を小さくした強化ガラスである。そのため、一般の
強化ガラスを用いた自動車摺動窓に比べて強度が低下す
る。強度、特にガラス板自身の衝突強度の低下は、合わ
せガラスを用いていることから全体として自動車用の窓
としての充分な強度を有する。
【0021】しかし、板厚が小さくなることにより、ガ
ラス板の表面に形成された圧縮応力層の厚さが小さくな
る。自動車摺動窓用のガラス板の周縁部は、窓の開閉時
にサッシュにガイドされることによりサッシュ内のガラ
スランチャンネルに擦れる。そのため、圧縮応力層の厚
さの薄い部分が擦傷の特に発生しやすい環境におかれ
る。したがって、このような自動車摺動窓に合わせガラ
スを用いる場合に、耐擦傷性に優れた本発明の強化ガラ
スを用いることは有益である。
【0022】〔2.製造方法〕ここでガラスGの製造方
法について説明する。まず、所定形状に切断したガラス
板を加熱炉内に搬送し、ガラス軟化点以下の曲げ成形温
度に加熱してから、プレス等により所定形状に成形す
る。その後、曲げ成形されたガラス板をリング状の保持
部材に載置してガラス板の周縁部を支持し、複数並設さ
れた吹き口から高圧の空気を吹き付けることにより風冷
する。この結果、ガラス板Gの表面に圧縮応力層、内部
に引張応力層が形成される。圧縮応力層の厚さはガラス
板の板厚、および空気の吹き付け圧力に応じて変化す
る。
【0023】また、リング上にガラス板を載置して風冷
強化する工法では、リングによって支持されたガラス板
の周縁部の冷却が妨げられ、圧縮応力層の厚さが薄くな
りがちである。そこで、ガラス板の周縁部に吹き付けら
れる冷却風の風量等を調整することにより、ガラス板の
周縁部においても所望の応力層を形成できる。一方で、
冷却時にリングを用いない、ガラス板を搬送しながら風
冷する工法では、ガラス板の支持位置は搬送にともなっ
て随時変化するので、ガラス板の特定の部位の冷却が不
充分になることはない。したがって、ガラス板の部位に
応じた冷却風の調整を行わなくても充分な厚さの圧縮応
力層を形成できるため、本発明ではリングを用いない工
法を用いると好ましい。
【0024】リングを用いない工法としては、特開20
01−2434公報に開示された工法を例示できる。こ
の工法は、ガラス板を加熱炉内で曲げ成形温度まで過熱
した後、上下動する複数のローラ上にガラス板を搬送す
ることで、複数のローラで形成される下に凸形状の湾曲
搬送面に倣うようにガラス板を曲げ成形する工法であ
る。曲げ成形されたガラス板は、同様に上下動する複数
のローラにより冷却ゾーンに搬送され、複数のローラ間
に配された吹き口から吹き付けられる冷却風により、搬
送されながら風冷される。この場合、ガラス板の支持位
置はローラによる搬送にともなって随時変化するので、
ガラス板の特定の部位の冷却が不充分になることはな
い。
【0025】〔3.圧縮応力層の厚さの測定〕次に、圧
縮応力層の厚さの測定方法、および測定のための装置に
ついて、図を参照しながら説明する。図2は、圧縮応力
層の厚さを測定するための測定装置を示す説明図であ
る。同図(a)に示すように、グリーン・レーザなどの
光源1から照射された光10は、ミラー2によって反射
されてから位相差揺動装置3に入射し、入射した光10
の位相は位相差揺動装置3によって所定量可変されてか
らレンズ4に照射される。位相差揺動装置3は、断面が
くさび形の光学部品(以下、くさび3aという)を有す
る。このくさび3aを図の上下方向(図2の両向き矢印
の方向)にスライドすることにより、くさび3aを通過
する光10の距離が変化し、くさび3aから出射する光
10の位相が変化する。
【0026】くさび3aから出射した光10はレンズ4
に入射し、レンズ4に入射した光10はレンズ4の働き
によって所定角度だけ屈折してから、ガラス板G上に載
置されている三角柱形状のプリズム5の端面に入射す
る。プリズム5は屈折液(ガラス板Gと同じ屈折率を有
する液体)を介してガラス板G上に載置されている。レ
ンズ4は通常の円形状のレンズを半分にした形状を有
し、くさび3a同様に図の上下方向(図2の両向き矢印
の方向)に任意にスライドさせることができる。
【0027】このスライドにより、レンズ4から出射す
る光はその照射方向が上下方向に変化するため、プリズ
ム5に入射する位置を調整することができる。プリズム
5に入射した光は、プリズム5を通過してからガラス板
Gに入射し、その際に発生した散乱光11はプリズム5
の斜面から外部に出射し、CCDカメラ6によって撮像
される。撮像によって得られた画像信号は制御装置7に
送信され、制御装置7によって処理された画像信号は表
示装置8に表示される。オペレータ(操作者)は入力装
置9を操作することにより、制御装置7の駆動を制御す
ることができる。
【0028】ここで、図2(b)に示すようにガラス板
G上のプリズム5は、断面形状が二等辺三角形の三角柱
であり、その材質はシリカガラスである。プリズム5の
斜面と直交してCCDカメラ6が設置され、CCDカメ
ラ6が撮像した画像は制御装置7の働きによって表示装
置8に表示される。なお、表示装置8はCRTやLCD
などの一般的な表示装置であり、入力装置9はキーボー
ドやマウスなどの一般的な入力装置である。
【0029】図3は、表示装置8に表示された散乱光1
0,11を模式的に示した平面図である。同図に示すよ
うに表示装置8には、ガラス板Gと、このガラス板Gを
通過する散乱光11とが表示され、また圧縮応力層の厚
さの測定に使用されるマウス・ポインタ8a、カーソル
8b〜8dが表示される。散乱光10は、図中の点Pか
ら45°の角度でガラス板Gに入射し、ガラス板G内で
は散乱光11が数珠つなぎされた複数の微小楕円状の模
様として観察される。ガラス板Gの裏面(点A)に達し
た散乱光11はガラス板Gの表面側に全反射される。反
射した散乱光11の軌跡は上記同様に数珠つなぎの微小
楕円状の模様として観察され、ガラス板Gの表面(点
C)から外部へ出射する。
【0030】オペレータは、図1の入力装置9を操作す
ることによってマウス・ポインタ8aを画面上で任意に
移動させることができる。そして、マウス・ポインタ8
aを所望の位置に移動し、入力装置9の図示しないボタ
ンをクリックすることにより、棒状のカーソル8b、8
cおよび8dを画面内の任意の位置に設置できる。圧縮
応力層の厚さ(この図では距離REに相当)を測定する
ためには、カーソル8bを点Aに合わせて設置し、カー
ソル8dを点Cに合わせて設置する。さらに、カーソル
8cを圧縮応力層と引張応力層との境界上の点Eに合わ
せて設置する。この点Eは図4に示す操作によって見つ
けることができ、以下のとおりである。
【0031】図4は、位相差板揺動装置3の調整によっ
て変化した散乱光11を模式的に示した説明図である。
位相差揺動装置3のくさび3aを上下(図2(a)の両
向き矢印の方向)にスライドさせることにより、ガラス
板Gに入射する光10の位相が変化する。その結果、位
相変化に応じてガラス板G内の微小楕円は散乱光11の
軌跡に沿って前進したり後退したりする。
【0032】ここで、圧縮応力層と引張応力層とでは微
小楕円の移動する向きが正反対になるという性質がある
ことから、図4(b)の状態で光10の位相を進めたり
遅らせたりすると、応力層の境界(図の破線)上にある
点Eを中心として、微小楕円がわき出したり(図4
(a))、吸い込まれたりする(図4(c))。なお、
実際の表示装置8では境界を示す破線や点Eは表示され
ないため、この位相をずらしながら微小楕円の吸い込み
わき出し位置をよく観察し、点Eと思われる位置にカー
ソル8cを設置する。
【0033】こうして3本のカーソル8b、8cおよび
8dが設置されると、制御装置7は線分AB、線分AD
の長さを算出するとともに、AB:AD=BC:DEの
関係(三角形ABCと三角形ADEが相似)と、ガラス
板Gの板厚BCが既知(あらかじめオペレータが入力し
ておく)であることを利用し、圧縮応力層の厚さ(距離
RE)を算出する。
【0034】
【実施例】表1は、自動車のフロントガラスとして使用
される合わせガラスを、種々の曲げ成形工法で試験した
結果を示す。(1)〜(3)はリングを用いずにガラス
板を搬送しながら冷却したもの、(4)および(5)は
リングによりガラス板の周縁部を支持した状態で、周縁
部への冷却風の風量を調整したものである。いずれの場
合(車内側および車外側を含む)においても、板厚tと
圧縮応力層のガラス板の板厚方向の厚さの最小値aとの
関係が0.1≦a/t≦0.2を満たし、かつ、板厚t
と圧縮応力層のガラス板の板厚方向の厚さの平均値bと
の関係が0.15≦b/t≦0.25を満たした。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明は、板厚と圧
縮応力層の厚さとの最適な関係を新たに見出したことに
より、充分な強度を得ることができる強化ガラス板およ
びこれを用いた合わせガラスを提供することができる。
また、本発明を用いることにより、自動車用のリアガラ
スおよびサイドガラスの薄板化を図る際に、圧縮応力層
の最適な厚さを知ることができ、従来よりも車体の軽量
化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態を示す部分断面図で
ある。
【図2】(a)圧縮応力層の厚さを測定するための装置
構成を示すブロック図、(b)α−α’線矢視図であ
る。
【図3】表示装置に表示された散乱光を模式的に示した
平面図である。
【図4】(a)〜(c)位相差を与えた場合の散乱光を
模式的に示した平面図である。
【符号の説明】
G:ガラス板 t:板厚 a:圧縮応力層の厚さの最小値 b:圧縮応力層の厚さの平均値 1:光源 2:ミラー 3:位相差揺動装置 3a:くさび 4:レンズ 5:プリズム 6:CCDカメラ 7:制御装置 8:表示装置 8a:マウス・ポインタ 8b〜8d:カーソル 9:入力装置 10:光 11:散乱光

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス板の、表面に圧縮応力層が形成さ
    れ、内部に引張応力層が形成された強化ガラスであっ
    て、ガラス板の板厚tが1.5〜3.5mm、前記圧縮
    応力層のガラス板の板厚方向の厚さの最小値aが0.1
    5〜0.7mmであることを特徴とする強化ガラス。
  2. 【請求項2】板厚tと、前記圧縮応力層のガラス板の板
    厚方向の厚さの最小値aと、前記圧縮応力層のガラス板
    の板厚方向の厚さの平均値bとの関係が、0.1≦a/
    t≦0.2、かつ、0.15≦b/t≦0.25である
    請求項1に記載の強化ガラス。
  3. 【請求項3】前記ガラス板が自動車窓用のガラス板であ
    る、請求項1または2に記載の強化ガラス。
  4. 【請求項4】複数枚のガラス板が中間膜を介して接合さ
    れた合わせガラスであって、前記複数枚のガラス板のう
    ちの少なくとも1枚のガラス板が、請求項1または2に
    記載の強化ガラスであることを特徴とする合わせガラ
    ス。
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