JP2003048597A - 水ジェット推進艇 - Google Patents

水ジェット推進艇

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JP2003048597A
JP2003048597A JP2001236931A JP2001236931A JP2003048597A JP 2003048597 A JP2003048597 A JP 2003048597A JP 2001236931 A JP2001236931 A JP 2001236931A JP 2001236931 A JP2001236931 A JP 2001236931A JP 2003048597 A JP2003048597 A JP 2003048597A
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oil
engine
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pump
jet propulsion
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JP2001236931A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Muramatsu
仁志 村松
Noboru Suganuma
昇 菅沼
Sadanori Kajiura
貞典 梶浦
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Yamaha Marine Co Ltd
Original Assignee
Sanshin Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイルポンプからのオイル脈動が油圧センサ
ーに影響を与えにくいようにする。 【解決手段】 艇底よりも高い位置にあるシリンダブロ
ック17またはシリンダヘッド19の通路断面積が大き
いオイル供給通路110に対して油圧センサー109を
取付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水ジェット推進艇
に関する。
【0002】
【従来の技術】水ジェット推進艇は、エンジンで駆動さ
れるジェット推進機で発生する噴流を噴射ノズルから噴
射することにより推進するものである。
【0003】このような水ジェット推進艇においては、
エンジンのクランクケースに設置されたオイルフィルタ
ー近傍のクランクケースに油圧センサーが取付けられ
て、オイルポンプからオイルフィルターを経てエンジン
のオイルギャラリーに至るようにクランクケースに形成
されたオイル供給通路の油圧を検出するようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クラン
クケースのオイル供給通路は通路断面積が小さいことか
ら、オイルポンプから圧送されるオイル脈動が油圧セン
サーに影響を与えにくいようにする対策が望まれてい
る。
【0005】本発明は、上記要望に応えるためになされ
たもので、オイルポンプからのオイル脈動が油圧センサ
ーに影響を与えにくいようにした水ジェット推進艇を提
供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、エンジンで駆動されるジェット推進機で
発生する噴流を噴射ノズルから後方に噴射することによ
り推進する水ジェット推進艇において、上記エンジンの
シリンダブロックおよびシリンダヘッドに、オイルポン
プから圧送される潤滑オイルをシリンダヘッド上方の動
弁系に供給するオイル供給通路が形成され、このシリン
ダブロックまたはシリンダヘッドのオイル供給通路に対
して油圧センサーが取付けられていることを特徴とする
水ジェット推進艇を提供するものである。
【0007】本発明によれば、シリンダブロックまたは
シリンダヘッドのオイル供給通路に対して油圧センサー
を取付けることにより、シリンダブロックまたはシリン
ダヘッドのオイル供給通路は、クランクケースのオイル
供給通路の通路断面積よりも通路断面積が大きいことか
ら、オイルポンプから圧送されるオイル脈動が油圧セン
サーに影響を与えにくくなる。また、油圧センサーは、
艇底よりも高い位置にあるシリンダブロックまたはシリ
ンダヘッドに取付けられるので、艇底に溜まった海水に
曝される可能性が少なくなって耐久性が向上するように
なる。
【0008】請求項2のように、上記油圧センサーは、
エンジンの排気通路の下流側に位置して取付けられてい
ると、排気通路の熱が油圧センサーに影響を与えにくく
なって耐久性が向上するようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0010】図1は水ジェット推進艇の側面図、図2は
水ジェット推進艇の平面図、図3はエンジンの右舷側斜
視図、図4はエンジンの左舷側斜視図、図5はエンジン
の要部破断後面図、図6はエンジンの動力伝達装置の側
面図、図7は図6のB−B線断面図、図8はギャケース
の側面図である。
【0011】図1および図2に示すように、水ジェット
推進艇1は、断面略V宇形のハル2aと、その上部に被
着されたデッキ2bとが接合されて一体化された艇体2
を有し、この艇体2内のハル2aの前後方向略中央部に
は、クランク軸12(図5参照)が艇体前後方向に延在
するようにしてエンジン3が複数のエンジンマウント1
6(図3参照)を介して搭載されている。
【0012】上記エンジン3の前方には燃料タンク4が
配置され、エンジン3と燃料タンク4の上方はハッチカ
バー5と一対のカバー部材6とによって覆われている。
【0013】また、エンジン3の上方のデッキ2b上面
にはステアリングハンドル7が設けられるとともに、こ
のステアリングハンドル7の前方には、左右一対の吸気
ダクト(ベンチレーションホース)8がデッキ2bを貫
通してその上端が艇体2の外部に向かって開口してい
る。これら吸気ダクト8により、外気を艇体2内に導入
し、エンジン3への吸気の供給と艇体2内の換気を行う
ようにしている。このデッキ2bには、エンジン3の点
検・整備用の開口2c(図5参照)が形成されている。
【0014】上記ステアリングハンドル7の後方には、
シート9が着脱自在に配設され、このシート9の両側に
は、図2に示すように、左右一対のフートステップ2d
が形成されるとともに、このシート9の後部下方には、
収納ボックス10が配置されている。
【0015】図3〜図5に示すように、上記エンジン3
は、水冷式4気筒4サイクルのエンジンであり、シリン
ダブロック17の下部にクランクケース18が取付けら
れ、シリンダブロック17の上部にシリンダヘッド19
が取付けられている。
【0016】上記シリンダブロック17内の各気筒には
ピストン20が配設され、このピストン20は、コネク
ティングロッド21を介してクランク軸12に連結され
る一方、シリンダヘッド19に形成された吸気ポート1
9aおよび排気ポート19bが吸気バルブ22および排
気バルブ23でそれぞれ開閉されるようになる。これら
バルブ22,23は、カムシャフト24,25により駆
動され、これらカムシャフト24,25はシリンダヘッ
ドカバー28で覆われている。
【0017】上記エンジン3の上方には吸気ボックス4
3が配置され、この吸気ボックス43からスロットルボ
ディ44の吸気通路を通り、吸気ポート19aを介して
吸気される。また、二次空気導入装置(AIS)36が
配置されている。
【0018】上記エンジン3は、ドライサンプ方式の潤
滑装置を備え、エンジン3の後部側には潤滑オイルを溜
めておくオイルタンク27が配置されている。
【0019】上記シリンダヘッ19の排気ポート19b
には、排気管96が接続され、この排気管96は、エン
ジン3の右舷側から前側を通ってエンジン3の左舷側に
回り込んで、後方に向けて延在されている。
【0020】上記排気管96の後端部にはウォータロッ
ク35が接続され、このウォータロック35には、下流
側排気管35a(図2参照)の取付部が形成されてい
る。
【0021】図1に示したように、上記艇体2の後端部
における艇体幅方向の中央部にはジェット推進機11が
配置されており、エンジン3の出力軸14には、カップ
リング15を介してインペラ軸13が連結され、このイ
ンペラ軸13はジェット推進機11内に導入されて、そ
の後端部にはジェット推進機11のインペラハウジング
11aに内蔵された不図示のインペラが取り付けられて
いる。また、ジェット推進機11の後端部には、ステア
リングハンドル7の操舵操作によってその方向が左右に
変化する操向ノズル26が揺動自在に取り付けられてい
る。
【0022】上記水ジェット推進艇1では、エンジン3
によってジェット推進機11が駆動されると、このジェ
ット推進機11において発生する推力によって水上を滑
走するとともに、ジェット推進機11のポンプ作用によ
ってインペラハウジング11aにおけるインペラよりも
下流側の正圧部から海水等が冷却水として取り込まれ、
この冷却水によりエンジン3が冷却されるように構成さ
れている。
【0023】一方、図7に示すように、上記クランクケ
ース18には、各気筒の近傍位置に軸受け部48が設け
られ、これら軸受け部48により、クランク軸12が回
転自在に支持されている。
【0024】このクランクケース18の後端部には、ギ
ャケース60が図示しない取付ボルトで締付固定されて
いる。そして、上記クランク軸12の後端部12bをク
ランクケース18からギャケース60内に突出させて、
この後端部12bを駆動軸39として、この駆動軸39
の後端部39aは、ボールベアリング70を介してギャ
ケース60の軸受部60aで支持されているとともに、
駆動軸39には駆動ギャ71が固定されている。
【0025】上記クランク軸12の後端部12bにはス
プロケット99が設けられ、図6に示すように、このス
プロケット99と、上記吸気バルブ22と排気バルブ2
3を駆動するカムシャフト24,25の各スプロケット
58,59とにカムチェーン55が掛け回されて、この
カムチェーン55は、クランクケース18、シリンダブ
ロック17、シリンダヘッド19、シリンダヘッドカバ
ー28、ギャケース60とによって形成されるカムチェ
ーン室53に配置されている。上記カムチェーン55に
は、チェーンテンショナ52により張力が付与される。
【0026】このように、クランク軸12のクランクケ
ース18からギャケース60内に突出する後端部12b
に、動弁機構を駆動するカムチェーン55を駆動するス
プロケット99を設けることで、カムチェーン55を極
力クランクケース18側に近接して配置することができ
る。
【0027】上記ギャケース60のクランクケース18
側には、支持ハウジング61がボルト62(図8参照)
により締付固定され、この支持ハウジング61の軸受部
61aに設けられたニードルベアリング63と、ギャケ
ース60の軸受部60bに設けられたボールベアリング
64とで出力軸14の両端部が回転可能に支持されて、
この出力軸14には駆動ギャ66が固定されている。上
記ギャケース60には、ボールベアリング64の外側に
シール65が設けられ、オイルが外部に流出しないよう
にしている。
【0028】なお、図12(a)に示すように、上記ニ
ードルベアリング63とボールベアリング64との間の
ギャケースの軸受け部60cにボールベアリング59を
設けて、出力軸14の中間部を回転可能に支持すれば、
出力軸14の剛性を補うことができる。
【0029】上記駆動軸39の駆動ギャ71と出力軸1
4の駆動ギャ66とが噛合して、クランク軸12の駆動
力が駆動軸39を介して出力軸14に伝達されるように
なる。このように、クランク軸12のクランクケース1
8からギャケース60内に突出する後端部12bに、駆
動軸39をクランク軸上に直結して設け、この駆動軸3
9の後端部39aをギャケース60のボールベアリング
70で支持することにより、エンジン3のクランク軸方
向の幅を長くすることなく軸支して、クランク軸12の
駆動力を駆動軸39を介して出力軸14に伝達すること
ができる。
【0030】上記ギャケース60の後面には、オイルポ
ンプ74が取付けられ、このギャケース60の軸受け部
60dで第1オイルポンプ駆動軸80Aが回動可能に支
持されている。
【0031】上記オイルポンプ74は、ポンプケース7
8が第1ポンプカバー77と第2ポンプカバー79とで
保持されて、ポンプケース78内にはオイルポンプ74
を構成するスカベンジ側(吸込み側)ポンプ72とフィ
ード側(送り側)ポンプ73とが設けられて、スカベン
ジ側ポンプ72とフィード側ポンプ73とは第1ポンプ
カバー77と第2ポンプカバー79とで両端支持された
第2オイルポンプ駆動軸80Bに固定されている。そし
て、第2オイルポンプ駆動軸80Bの前端部と第1オイ
ルポンプ駆動軸80Aの後端部とは、軸受け部60dの
後部付近でカップリング部82で結合されている。
【0032】なお、図14に示すように、ギャケース6
0の第1オイルポンプ駆動軸80Aの軸受け部60dの
前側に、第1オイルポンプ駆動軸80Aのオイル溜凹部
80aに連通するオイル供給穴60gを形成するととも
に、軸受け部60dの後側に、カップリング部82に連
通するオイル供給穴60hを形成すると、矢印aで示す
ように、前側のオイル供給穴60gから入った潤滑オイ
ルが後側のオイル供給穴60hから抜けるので、潤滑オ
イルを潤滑させることができる。
【0033】また、メンテナンス時にオイルポンプ74
がギャカバー60に取付けられた状態で、第2オイルポ
ンプ駆動軸80Bを軸受け部60dに挿入しながら第1
オイルポンプ駆動軸80Aにカップリング部82で結合
させるような場合、軸受け部60d内の空気が後側のオ
イル供給穴60hから抜けるので、第2オイルポンプ駆
動軸80Bをスムーズに挿入することができる。
【0034】上記第1オイルポンプ駆動軸80Aには駆
動ギャ81が固定され、この駆動ギャ81は駆動軸39
の駆動ギャ71と噛合して、クランク軸12の駆動力が
駆動軸39を介して第1オイルポンプ駆動軸80Aに伝
達されるようになる。
【0035】この両オイルポンプ駆動軸80A,80B
によりスカベンジ側ポンプ72が駆動されると、エンジ
ン各部を潤滑してクランクケース18内の底部に流れて
きた潤滑オイルを吸い込んでオイルタンク27に回収す
ると共に、フィード側ポンプ73が駆動されると、オイ
ルタンク27内の潤滑オイルを送り出してエンジン3の
各部に供給するようになっている。
【0036】具体的には、フィード側ポンプ73が駆動
されると、オイルタンク27の潤滑オイルが通路83か
らフィード側ポンプ73に送り込まれ、このフィード側
ポンプ73から第1ポンプカバー77に形成された通路
84を通り、逆止弁86を介して通路87からギャケー
ス60の通路89を通ってエンジン3側のオイルフィル
ター98に送られ、このオイルフィルター98で潤滑オ
イルが浄化された後、クランクケース18に形成された
オイル供給通路を通りエンジン3のメインギャラリーに
送られて、エンジン3の各部に供給される。
【0037】上記逆止弁86は、エンジン停止時には第
1ポンプカバー77に形成された通路87を閉じて、オ
イルタンク27内のオイルが通路87からエンジン3側
に流出することを規制している。また、逆止弁86およ
びスプリング86aは、カラー部材88を介してポンプ
ケース78に組み付けられている。
【0038】上記エンジン3の各部に供給される潤滑オ
イルの油圧を検出する油圧センサー109(図10参
照)は、通常はクランクケース18に形成されたオイル
供給通路の油圧を検出するようになっているが、クラン
クケース18のオイル供給通路は通路断面積が小さいこ
とから、オイルポンプ74から圧送されるオイル脈動が
油圧センサー109に影響を与えるおそれがある。
【0039】そこで、図10に示すように、上記エンジ
ン3のシリンダブロック17とシリンダヘッド19に
は、オイルポンプ74から圧送される潤滑オイルをシリ
ンダヘッド19上方の動弁機構(カムシャフト24,2
5等)に供給するオイル供給通路110が形成されてい
ることに着目して、図5および図9にも示すように、エ
ンジン3の排気管96の下流側、例えばウォーターロッ
ク36に近いシリンダブロック(またはシリンダヘッド
19)17の外壁に、オイル供給通路110に対して油
圧センサー109を取付けている。この油圧センサー1
09は、防水ブーツ111(図10参照)で覆うのが好
ましい。
【0040】このように構成すれば、シリンダブロック
17等のオイル供給通路110に対して油圧センサー1
09を取付けることにより、シリンダブロック17等の
オイル供給通路は、クランクケース10のオイル供給通
路の通路断面積よりも通路断面積が大きいことから、オ
イルポンプ74から圧送されるオイル脈動が油圧センサ
ー109に影響を与えにくくなる。また、油圧センサー
109は、艇底よりも高い位置にあるシリンダブロック
17等に取付けるので、艇底に溜まった海水に曝される
可能性が少なくなって耐久性が向上するようになる。
【0041】さらに、油圧センサー109は、エンジン
3の排気管96の下流側に位置して取付けるので、冷却
水で冷却されて比較的低温となった下流側の排気管96
の熱が油圧センサー109に影響を与えにくくなって耐
久性が向上するようになる。
【0042】さらにまた、図5からも明らかなように、
エンジン3が右舷側に傾斜されているから、シリンダブ
ロック17等に取付けられた油圧センサー109は、ク
ランクケース18と排気管96とオイルフィルター98
とで囲まれた空間内に位置するので、艇底に溜まった海
水が跳ね上がろうとしてもクランクケース18、排気管
96、オイルフィルター98でブロックされて海水に曝
される可能性が少なくなって耐久性が向上するようにな
る。
【0043】図11に示すように、上記ギャケース60
のオイルポンプ取付け面には、スカベンジ側ポンプ72
からオイルタンク27に潤滑オイルを回収するための通
路102と、エンジン各部を潤滑してクランクケース1
8内の底部に流れてきた潤滑オイルをスカベンジ側ポン
プ72に吸い込むための通路106と、オイルタンク2
7からフィード側ポンプ73に潤滑オイルを送り込むた
めの通路105と、フィード側ポンプ73からオイルフ
ィルター98を介してエンジン各部に供給するための上
記通路89とが形成されている。
【0044】上記ギャケース60内には、上記カムチェ
ーン55に連れ回る多量の潤滑オイルが落ちてきて、図
8に示したエンジン停止時のオイル溜まりの位置(二点
鎖線b参照)よりも高い位置まで潤滑オイルが多量に溜
まるようになる。このため、溜まった潤滑オイルが駆動
ギャ81でかき回されて空気を噛み込んだり、発熱した
りすることから、ギャケース60内に潤滑オイルが多量
に溜まらないようにすることが好ましい。
【0045】そこで、図8および図11に示したよう
に、エンジン停止時のオイル溜まりの位置の付近のギャ
ケース60のオイルポンプ取付け面に、上記通路106
に連通するオイル回収穴107を形成する。
【0046】このように構成すれば、エンジン各部を潤
滑してクランクケース18内の底部に流れてきた潤滑オ
イルは、クランクケース18のオイル回収穴から通路1
06を通ってスカベンジ側ポンプ72に吸い込まれると
ともに、ギャケース60内に溜まった潤滑オイルは、オ
イル回収穴107からスカベンジ側ポンプ72に直接か
つ迅速に吸い込まれるようになるから、ギャケース60
内に潤滑オイルが多量に溜まらなくなる。
【0047】上記クランク軸12の軸芯には、オイル通
路90が形成され、このオイル通路90から各分岐通路
91を介して各部を潤滑オイルを供給することができ
る。さらに、クランク軸12のオイル通路90に連通し
て、駆動軸39の軸心を貫通するオイル通路92が設け
られ、この駆動軸39のオイル通路92から駆動軸39
のボールベアリング70とギャケース60の軸受部60
aとの間に形成したオイル溜93に潤滑オイルを供給し
てボールベアリング70を潤滑することができる。
【0048】また、駆動軸39のオイル通路92から分
岐オイル通路94、駆動ギャ71のオイル通路95を介
して、駆動ギャ71と出力軸14の駆動ギャ66の噛合
部に潤滑オイルを供給して潤滑することができる。さら
に、上記オイル溜93の潤滑オイルをギャケース60に
形成したオイル通路60fを介して出力軸14のボール
ベアリング64に供給して、ボールベアリング64を潤
滑することができる。
【0049】なお、図13に示すように、上記駆動軸3
9の後端部39aから駆動軸39の軸心を通って駆動ギ
ャ71の幅方向の中間部付近でL字状に折れ曲がったオ
イル通路101を形成するとともに、上記スカベンジ側
ポンプ72からオイルタンク27に潤滑オイルを回収す
るためにギャケース60に形成された上記通路102
に、上記オイル溜93に連通する小穴103を形成す
る。また、上記ボールベアリング70は潤滑オイルがオ
イル溜93から漏れないようにするためにシールベアリ
ングとする。
【0050】このように構成すれば、スカベンジ側ポン
プ72から通路102を通ってオイルタンク27に戻す
ための潤滑オイルの一部を、小穴103、オイル溜9
3、オイル通路101を通って駆動軸39と駆動ギャ7
1とのスプライン結合部104に送り込むことができる
ので、スプライン結合部104の摩耗を少なくすること
ができる。
【0051】一方、上記支持ハウジング61の軸受部6
1aには、潤滑オイルを支持ハウジング外側から出力軸
14の先端部14aに連通してニードルベアリング63
に導くオイル通路61bが形成されている。また、支持
ハウジング61の外側には、オイル通路61bの入口側
下部に、潤滑オイルをオイル通路61bに導く円弧状の
オイル受け61cが形成されている。このように、カム
チェーン55等から飛散する潤滑オイルをオイル受け6
1cで受け、この潤滑オイルをオイル通路61bを介し
て出力軸14の先端部14aのニードルベアリング63
に導いて円滑かつ確実に潤滑することができる。
【0052】図8に示すように、支持ハウジング61の
内側下部には、出力軸14の駆動ギャ66に潤滑オイル
を供給するオイル溜り61dが形成されている。出力軸
14の駆動ギャ66はエンジン運転時でもエンジン停止
時でもオイル溜り61dのオイルに浸るようになるの
で、駆動ギャ66を常に円滑かつ確実に潤滑することが
できる。なお、エンジン停止時には、潤滑オイルは、ギ
ャケース60内の第1オイルポンプ駆動軸80Aの駆動
ギャ81の下端部が浸る程度に溜り、このエンジン停止
時のオイル溜りの位置を二点鎖線bで示す。
【0053】また、支持ハウジング61には、駆動軸3
9の駆動ギャ71に対応する側に、開口部61eが形成
されるとともに、オイル溜り61dの開口部61e側に
は、上方へ延出するオイル切り部61fが形成されて、
図8において矢印方向に回転する出力軸14の駆動ギャ
66に連れ回るオイルを切って出力ロスを軽減できるよ
うにしている。このオイル溜り61dには、オイル切り
部61fと反対側に切欠き61gを形成して、この切欠
き61gにより、出力軸14の駆動ギャ66がオイル溜
り61dに溜る潤滑オイルを掻き揚げて連れ回る潤滑オ
イルを拭き取るようにしている。
【0054】なお、図12に示すように、上記駆動ギャ
66の前端面に凹部66aを形成するとともに、上記支
持ハウジング61の内側に、駆動ギャ66の凹部66a
に入り込んで、外周側から内周側に向かって円弧状に突
出するリブ61hを形成して、このリブ61hの先端6
1iをニードルベアリング63の後端部に接近させる。
【0055】このように構成すれば、駆動ギャ66の回
転で支持ハウジング61の外周側に寄っている潤滑オイ
ルがリブ61hで内周側に導かれるので(矢印c参
照)、ニードルベアリング63を円滑かつ確実に潤滑す
ることができる。
【0056】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明は、シリンダブロックまたはシリンダヘッドのオイル
供給通路に対して油圧センサーを取付けることにより、
シリンダブロックまたはシリンダヘッドのオイル供給通
路は、クランクケースのオイル供給通路の通路断面積よ
りも通路断面積が大きいことから、オイルポンプから圧
送されるオイル脈動が油圧センサーに影響を与えにくく
なる。また、油圧センサーは、艇底よりも高い位置にあ
るシリンダブロックまたはシリンダヘッドに取付けられ
るので、艇底に溜まった海水に曝される可能性が少なく
なって耐久性が向上するようになる。
【0057】また、油圧センサーをエンジンの排気通路
の下流側に位置して取付けると(請求項2)、排気通路
の熱が油圧センサーに影響を与えにくくなって耐久性が
向上するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水ジェット推進艇の側面図である。
【図2】 水ジェット推進艇の平面図である。
【図3】 エンジンの右舷側斜視図である。
【図4】 エンジンの左舷側斜視図である。
【図5】 エンジンの要部破断背面図である。
【図6】 エンジンの動力伝達装置の側面図である。
【図7】 図6のB−B線断面図である。
【図8】 ギャケースの側面図である。
【図9】 油圧センサーを取付けたエンジンの要部平
面図である。
【図10】 油圧センサーの側面図である。
【図11】 ギャカバーのオイルポンプ取付け面を示す
後面図である。
【図12】 (a)は変形例の出力軸部分の拡大平面
図、(b)は支持ハウジングの内面図である。
【図13】 変形例の駆動軸部分の拡大平面図である。
【図14】 変形例のオイルポンプ駆動軸部分の拡大平
面図である。
【符号の説明】
1 水ジェット推進艇 2 艇体 3 エンジン 11 ジェット推進機 12 クランク軸 14 出力軸 17 シリンダブロック 19 シリンダヘッド 39 駆動軸 60 ギャケース 74 オイルポンプ 96 排気管 109 油圧センサー 110 オイル供給通路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01L 23/26 G01L 23/26 (72)発明者 梶浦 貞典 静岡県浜松市新橋町1400番地 三信工業株 式会社内 Fターム(参考) 2F055 AA25 BB20 CC60 DD20 EE40 FF36 FF38 HH03 3G013 AA16 AB00 BD01 BD11 CA00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンで駆動されるジェット推進機で
    発生する噴流を噴射ノズルから後方に噴射することによ
    り推進する水ジェット推進艇において、 上記エンジンのシリンダブロックおよびシリンダヘッド
    に、オイルポンプから圧送される潤滑オイルをシリンダ
    ヘッド上方の動弁系に供給するオイル供給通路が形成さ
    れ、このシリンダブロックまたはシリンダヘッドのオイ
    ル供給通路に対して油圧センサーが取付けられているこ
    とを特徴とする水ジェット推進艇。
  2. 【請求項2】 上記油圧センサーは、エンジンの排気通
    路の下流側に位置して取付けられている請求項1記載の
    水ジェット推進艇。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11315706A (ja) * 1998-04-30 1999-11-16 Suzuki Motor Corp 内燃機関のオイル通路構造
JP2001140618A (ja) * 1999-11-19 2001-05-22 Honda Motor Co Ltd ドライサンプ式エンジンの潤滑装置

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