JP2003048559A - 車両用のハンドル位置補正装置、及び車両 - Google Patents

車両用のハンドル位置補正装置、及び車両

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JP2003048559A
JP2003048559A JP2001235122A JP2001235122A JP2003048559A JP 2003048559 A JP2003048559 A JP 2003048559A JP 2001235122 A JP2001235122 A JP 2001235122A JP 2001235122 A JP2001235122 A JP 2001235122A JP 2003048559 A JP2003048559 A JP 2003048559A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドル位置補正を実行する構成としても、
操舵輪に加わる外力が大きい領域で補正を禁止すること
で操舵輪の保持力を確保できる車両用のハンドル位置補
正装置、及び車両を提供する。 【解決手段】 フォークリフト1はコントローラを搭載
し、そのコントローラのROMにマップMが記憶されて
いる。マップMは横軸のパラメータを切れ角Rとし縦軸
のパラメータを車速Vとし、これら2つのパラメータか
ら求まる値を基にマップMを参照してハンドルノブ位置
補正が禁止される。マップMには横加速度の閾値Goが
設定され、マップM上において閾値Goを超える領域X
aでは第1補正と第2補正の両方が禁止される。この閾
値Goは、揚高Yに応じてその値が設定変更される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用のハンドル
位置補正装置、及び車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、フォークリフト等の産業車両で
は、ハンドル操作時に操舵機構が作動してハンドルに応
じた切れ角となるように操舵輪が操舵される。例えば、
この種の操舵機構として、ハンドルの操作量に応じた油
量をステアリングシリンダに供給して操舵輪を操舵させ
る全油圧式のものがある。このハンドルにはハンドルノ
ブが設けられており、ハンドルノブを操作することで荷
役作業等の操作をしながら片手でハンドル操作ができる
ようになっている。そのため、運転者はハンドルノブの
ノブ位置を操舵輪の切れ角がどの程度であるかを判断す
る目安としてハンドル操作を行う場合がある。
【0003】しかし、ハンドルの操作量に応じて吐出さ
れる油量が全てステアリングシリンダの駆動に供給され
るとは限らず、場合によってはオイルリーク等が発生す
る。オイルリーク等が発生すると、ハンドルノブのノブ
位置と操舵輪の切れ角との位置関係にずれが発生し、ハ
ンドルの操作性が悪化する問題が生じてしまう。
【0004】この問題を解決するために、例えば特公平
3−30544号公報や特公平4−24270号公報等
には、操舵輪の切れ角に対するハンドル角のずれを補正
するハンドル角補正装置が開示されている。つまり、図
15に示すようにパワーステアリング装置51はコント
ローラ52を備え、コントローラ52はハンドル角セン
サ53からハンドル回転信号θabs と、シリンダ位置セ
ンサ54からシリンダストローク信号sとを入力する。
【0005】コントローラ52はハンドル回転信号θab
s から目標シリンダストロークxgを求め、シリンダスト
ローク信号sから求まるシリンダストロークxと目標シ
リンダストロークxgとの偏差が許容値を超えると電磁制
御弁55を開弁する。これにより、油圧ライン56,5
7の一方の給送ラインから他方の返送ラインを介して作
動油の一部がタンク58に還流し、ハンドル59が空転
状態となってハンドル位置(ノブ位置)が操舵輪の切れ
角に応じた正規の位置に補正される。
【0006】また、操舵機構にはハンドルと操舵輪とが
機械的に連結されていない電気式のものがあり、この種
の操舵機構として特開平7−206399号公報に開示
された図16に示す操舵装置がある。オーダーピッキン
グトラック61はコントローラ62を備え、コントロー
ラ62はハンドル63の回転角をポテンショメータ64
から入力し、操舵輪65の操舵角をポテンショメータ6
6から入力する。そして、コントローラ62はポテンシ
ョメータ64,66の検知電圧の偏差を算出し、その偏
差に応じた駆動電圧をステアリングモータ67に出力す
る。これにより、操舵輪65はハンドル63の操作角に
応じた切れ角となるように操舵される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の全
電気式操舵機構ではハンドル63が操舵輪65と機械的
に連結されていないために、操舵輪65がエンド位置で
止まってもハンドル63を自由に回転できることから、
ハンドルノブ68のノブ位置(実ノブ位置)が操舵輪6
5の切れ角によって決まるノブ位置(正規ノブ位置)か
ら簡単にずれてしまう現状がある。実ノブ位置が正規ノ
ブ位置に対してずれてしまうと、ノブ位置を目安に操舵
輪65を操舵させた場合に、手の位置によって車両の進
行方向が分からず操作性が悪化する問題があった。それ
に加え、ノブ位置が正規ノブ位置からずれてしまってい
ると、車両が停止しているときにハンドルノブ68の実
位置から操舵輪65の切れ角が分からず、車両発進時に
意図しない方向に発進してしまうこともある。
【0008】これを解消するために、全油圧式操舵機構
と同様の考え方から、ステアリングモータ67の出力を
低減させることによって、実ノブ位置を目標ノブ位置に
追いつかせてノブ位置を補正するハンドルノブ位置補正
方法が考えられる。しかし、この補正方法においては、
ステアリングモータ67の出力を低減することから、操
舵輪65をある一定の角度で保持する保持力が小さくな
ってしまう。このため、横加速度が大きいときやカーブ
走行時等には、操舵輪65に相対的に大きな外力が加わ
ることから、上記ノブ位置補正を行ってステアリングモ
ータ67の出力を低減させると車体の不安定さが増長す
る問題が生じるので、その補正を禁止する補正禁止領域
を設定する必要がある。
【0009】また、車体のバランス(重心)は揚高に応
じて変化するものであり、特にオーダーピッキングトラ
ック61等は運転台69が昇降可能に設けられているこ
とから、運転者が高所に位置して運転する場合がある。
このように運転者が高所に位置しているときには、比較
的小さなゆれであっても揚高によっては大きく感じるこ
とがある。よって、ハンドルノブ位置補正を禁止する領
域を設定するにしても、操舵機構が全油圧式や前電気式
に拘わらず、補正を禁止する必要のある領域で補正を禁
止し、禁止する必要のない領域で補正を禁止しないよう
にするには、揚高を考慮に入れて補正禁止領域を設定す
る必要がある。
【0010】さらに、全油圧式操舵機構のハンドルノブ
位置補正はハンドル59の空転状態を作り出す補正であ
ることから、車両がカーブ走行している際に補正を行う
と、ハンドル59を操作しても操舵輪が操舵されず、ハ
ンドル59に対する操舵輪の追従性が悪いという問題が
生じていた。また、このようなカーブ走行時では、走行
路面から操舵輪に大きな外力が加わるので、操舵輪の保
持力を充分に確保しておく必要がある。
【0011】同様に、全電気式操舵機構の場合であって
も、ハンドルノブ位置補正としてステアリングモータ6
7の出力を低減させるのであれば、操舵輪65の追従性
に関する問題が生じると思われるため、何らかの対策が
必要であった。特に全電気式操舵機構の場合は、ステア
リングモータ67の出力を低減させると、操舵輪65の
保持力も低下してしまうので、操舵輪65の保持力を確
保する対策も必要である。
【0012】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その第1の目的は、ハンドル位置補正を実
行する構成としても、操舵輪に加わる外力が大きい領域
で補正を禁止することで操舵輪の保持力を確保できる車
両用のハンドル位置補正装置、及び車両を提供すること
にある。第2の目的は、第1の目的を達成するととも
に、揚高に対してきめ細かい禁止条件を設定できること
にある。また、第3の目的は、第1の目的を達成すると
ともに、カーブ走行時のハンドルに対する操舵輪の追従
性を確保できることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、ハンドルの実位置を
検出するハンドル位置検出手段と、操舵輪の切れ角を検
出する切れ角検出手段と、揚高を検出する揚高検出手段
と、車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、前
記ハンドル位置検出手段と切れ角検出手段とからの検出
値に基づき、前記ハンドルの実位置と前記操舵輪の切れ
角との間の位置関係にずれが生じたときに、このずれを
なくすように前記ハンドル操作時にハンドル位置補正を
実行する補正実行手段と、前記揚高検出手段からの検出
値に基づき、横加速度の閾値を揚高に応じて設定変更す
る閾値変更手段と、横加速度検出手段からの検出値に基
づき、車両の横加速度が揚高に応じて設定された前記閾
値を超えると前記補正実行手段によるハンドル位置補正
を禁止する補正禁止手段とを備えた。
【0014】この発明によれば、ハンドル位置検出手段
と切れ角検出手段とからの検出値に基づき、ハンドルの
実位置と操舵輪の切れ角との間の位置関係にずれが生じ
たときには、ハンドル操作時において補正実行手段によ
って両者の間のずれがなくなるようにハンドル位置補正
が実行される。このとき、閾値変更手段は揚高検出手段
からの検出値に基づき、横加速度の閾値を揚高に応じて
設定変更し、補正禁止手段は揚高に応じて設定された閾
値を超えると補正実行手段によるハンドル位置補正を禁
止する。ここで、横加速度が大きいときには操舵輪に相
対的に大きな外力が加わるが、ハンドル位置補正の禁止
条件となる横加速度の閾値を揚高に応じて設定変更する
ので、操舵輪に大きな外力が加わるときに操舵輪の保持
力を確保できる上に、その補正禁止条件がきめ細やかな
条件となる。
【0015】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、車速を検出する車速検出手段を備
え、前記補正禁止手段は、横加速度が閾値以下であって
も、前記車速検出手段と切れ角検出手段とからの検出値
に基づき、車両が所定の旋回半径でカーブ走行している
領域では前記補正実行手段によるハンドル位置補正を禁
止する。
【0016】この発明によれば、請求項1に記載の発明
の作用に加え、横加速度が閾値以下となる場合であって
も、車両がカーブ走行している領域では補正禁止手段に
よってハンドル位置補正が禁止されるので、カーブ走行
時のハンドル操作に対する操舵輪の追従性が確保され
る。
【0017】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
2に記載の発明において、前記補正禁止手段は、前記切
れ角検出手段からの検出値に基づき、前記操舵輪の切れ
角が閾値を超える領域では前記補正実行手段によるハン
ドル位置補正を禁止する。
【0018】この発明によれば、請求項1又は2に記載
の発明の作用に加え、操舵輪の切れ角が閾値を超える領
域ではハンドル位置補正が禁止されるので、操舵輪をエ
ンド付近まで操舵した際のハンドル操作に対する操舵輪
の追従性が確保される。
【0019】請求項4に記載の発明では、請求項1〜3
のうちのいずれか一項に記載の発明において、車速を検
出する車速検出手段を備え、前記補正禁止手段は、前記
車速検出手段からの検出値に基づき、車速が閾値を超え
て高速走行している領域では前記補正実行手段によるハ
ンドル位置補正を禁止する。
【0020】この発明によれば、請求項1〜3のうちい
ずれか一項に記載の発明の作用に加え、車速検出手段か
らの検出値に基づき、車速が閾値を超えて高速走行して
いる領域では補正禁止手段によってハンドル位置補正が
禁止されるので、高速時におけるハンドル操作に対する
操舵輪の追従性が確保される。
【0021】請求項5に記載の発明では、車速を検出す
る車速検出手段と、ハンドルの実位置を検出するハンド
ル位置検出手段と、操舵輪の切れ角を検出する切れ角検
出手段と、 前記ハンドル位置検出手段と切れ角検出手
段とからの検出値に基づき、前記ハンドルの実位置と前
記操舵輪の切れ角との間の位置関係にずれが生じたとき
に、このずれをなくすように前記ハンドル操作時にハン
ドル位置補正を実行する補正実行手段と、前記車速検出
手段と切れ角検出手段とからの検出値に基づき、車両が
所定の旋回半径でカーブ走行している領域では前記補正
実行手段によるハンドル位置補正を禁止する補正禁止手
段とを備えた。
【0022】この発明によれば、ハンドル位置検出手段
と切れ角検出手段とからの検出値に基づき、ハンドルの
実位置と操舵輪の切れ角との間の位置関係にずれが生じ
たときには、ハンドル操作時において補正実行手段によ
って両者の間のずれがなくなるようにハンドル位置補正
が実行される。そして、車速検出手段と切れ角検出手段
とからの検出値に基づき、車両がカーブ走行している領
域では、補正実行手段によるハンドル位置補正が補正禁
止手段によって禁止される。ここで、所定の角度でのカ
ーブ走行時には、走行路面から操舵輪に対し、その向き
を直進方向に復元するような相対的に大きな外力が加わ
るが、車両がカーブ走行している領域ではハンドル位置
補正が禁止されるので、操舵輪に大きな外力が加わると
きに操舵輪の保持力を確保できる上に、カーブ走行時の
ハンドル操作に対する追従性も確保される。
【0023】請求項6に記載の発明では、請求項5に記
載の発明において、前記補正禁止手段は、前記切れ角検
出手段からの検出値に基づき、前記操舵輪の切れ角が閾
値を超える領域では前記補正実行手段によるハンドル位
置補正を禁止する。
【0024】この発明によれば、請求項5に記載の発明
の作用に加え、操舵輪の切れ角が閾値を超える領域では
ハンドル位置補正が禁止されるので、操舵輪をエンド付
近まで操舵した際のハンドル操作に対する操舵輪の追従
性が確保される。
【0025】請求項7に記載の発明では、請求項5又は
6に記載の発明において、前記補正禁止手段は、前記車
速検出手段からの検出値に基づき、車速が閾値を超えて
高速走行している領域では前記補正実行手段によるハン
ドル位置補正を禁止する。
【0026】この発明によれば、請求項5又は6に記載
の発明の作用に加え、車速検出手段からの検出値に基づ
き、車速が閾値を超えて高速走行している領域では補正
禁止手段によってハンドル位置補正が禁止されるので、
高速時におけるハンドルに対する操舵輪の追従性が確保
される。
【0027】請求項8に記載の発明では、請求項1〜7
のうちいずれか一項に記載の発明において、前記ハンド
ルの操作速度を検出するハンドル操作速度検出手段を備
え、前記補正禁止手段は、前記ハンドル操作速度検出手
段からの検出値に基づき、前記ハンドルの操作速度が速
い操作速度とみなせる閾値を超えるときにはハンドル位
置補正を禁止する。
【0028】この発明によれば、請求項1〜7のうちい
ずれか一項に記載の発明の作用に加え、ハンドル操作速
度検出手段によってハンドルの操作速度が検出され、ハ
ンドル操作速度検出手段からの検出値に基づき、ハンド
ルの操作速度が閾値を超えると、補正禁止手段によって
ハンドル位置補正が禁止される。よって、車両を緊急操
舵するためにハンドルを高速で回転した場合において、
ハンドル操作に対する操舵輪の追従性が確保される。
【0029】請求項9に記載の発明では、請求項1〜8
のうちいずれか一項に記載の発明において、前記ハンド
ルの操作速度を検出するハンドル操作速度検出手段を備
え、前記補正禁止手段は、前記ハンドル操作速度検出手
段からの検出値に基づき、前記ハンドルの操作速度が遅
い操作速度とみなせる閾値を下回るときにはハンドル位
置補正を禁止する。
【0030】この発明によれば、請求項1〜8のうちい
ずれか一項に記載の発明の作用に加え、ハンドル操作速
度検出手段からの検出値に基づき、ハンドルの操作速度
が閾値を下回ってハンドルが相対的に遅い速度で操作さ
れたときには、補正禁止手段によってハンドル位置補正
が禁止される。よって、ハンドルをゆっくり操作したと
きに、運転者が微量操舵させたいにも拘わらず操舵輪が
操舵しないような不具合が生じない。
【0031】請求項10に記載の発明では、請求項1〜
9のうちいずれか一項に記載の発明において、前記補正
実行手段は、前記操舵輪が前記ハンドルの操作量に応じ
た切れ角となるように、前記操舵輪に操舵力を付与する
駆動手段を備え、前記ハンドルの実位置と前記操舵輪の
切れ角との間の位置関係にずれが生じたときには、前記
駆動手段の出力を抑えることでハンドル位置補正を実行
し、前記補正禁止手段は、前記各禁止条件のうち少なく
とも一つを満たしたときに前記補正実行手段によるハン
ドル位置補正を禁止する。
【0032】この発明によれば、請求項1〜9のうちい
ずれか一項に記載の発明の作用に加え、補正実行手段は
ハンドルの実位置と操舵輪の切れ角との間の位置関係が
ずれたときには、駆動手段の出力を抑えることでハンド
ル位置補正を実行する。そして、補正禁止手段は各補正
禁止条件のうち少なくとも一つを満たしたときにハンド
ル位置補正を禁止するので、各禁止条件成立時において
操舵輪の保持力が低くなるような不具合が生じない。
【0033】請求項11に記載の発明では、請求項1〜
10のうちいずれか一項に記載の発明において、前記駆
動手段が電気式駆動手段であり、前記ハンドル位置検出
手段と切れ角検出手段とからの検出値に基づき、前記電
気式駆動手段が電気的に制御されて前記操舵輪が操舵さ
れる全電気式操舵機構を備えた。
【0034】この発明によれば、請求項1〜10のうち
いずれか一項に記載の発明の作用に加え、全電気式操舵
機構はハンドルと操舵輪が機械的に連結されていないの
で、ハンドルが操舵輪の最大回転位置で規制されること
なく自由に回転する。この構成ではハンドルと操舵輪と
位置関係にずれが生じ易くなるが、ハンドル位置補正を
実行する構成であるので、位置関係のずれが解消され
る。そして、ハンドル位置補正を実行する構成であって
も、操舵輪に相対的に大きな外力が加わるときにはハン
ドル位置補正が禁止され、操舵輪の保持力が確保され
る。
【0035】請求項12に記載の発明において、請求項
1〜11のうちいずれか一項に記載の発明において、前
記補正実行手段は、前記切れ角検出手段からの検出値に
基づき、前記ハンドルの相対角度で該ハンドルの目標位
置を算出し、前記ハンドルの実位置と目標位置との間に
ずれが生じたときに、そのずれをなくすようにハンドル
位置補正を実行する。
【0036】この発明によれば、請求項1〜11のうち
いずれか一項に記載の発明の作用に加え、補正実行手段
はハンドル位置検出手段の検出値からハンドルの実位置
を検出し、切れ角検出手段からの検出値を基に相対角度
でハンドルの目標位置を算出する。そして、補正実行手
段はハンドルの実位置が目標位置に対してずれたとき
に、そのずれをなくすようにハンドルの実位置が目標位
置に近づくように駆動手段の出力を抑えることでハンド
ル位置補正を実行する。
【0037】請求項13に記載の発明では、請求項12
に記載の発明において、前記補正禁止手段は、前記ハン
ドルを操作した際に、その実位置が目標位置に対して離
間する方向に操作されたときに前記補正実行手段による
ハンドル位置補正を禁止する。
【0038】この発明では、請求項12に記載の発明の
作用に加え、ハンドルを操作した際に、ハンドルの実位
置が目標位置に対して離間する方向に操作されたときに
は、補正禁止手段によってハンドル位置補正が禁止され
る。よって、ハンドル位置補正の実行中にハンドル操作
を止めても、補正以前よりもずれが大きくならずに済
む。
【0039】請求項14に記載の発明では、請求項12
又は13に記載の発明において、前記補正実行手段は、
前記ハンドルの実位置が目標位置に対してずれたとき
に、前記駆動手段の出力を抑えて実位置を目標位置に追
いつかせる第1補正実行手段と、ハンドルの実位置と目
標位置が一致したとき、前記駆動手段の出力を抑える第
2補正実行手段とを備え、前記補正禁止手段は、横加速
度が閾値を超えるときに前記第1補正及び第2補正の両
方を禁止する。
【0040】この発明によれば、請求項12又は13に
記載の発明の作用に加え、ハンドルの実位置が目標位置
に対してずれたときには、駆動手段の出力を抑えて実位
置を目標位置に追いつかせる第1補正が第1補正実行手
段によって実行される。また、ハンドルの実位置と目標
位置とが一致したときには、駆動手段の出力を抑える第
2補正が第2補正実行手段によって実行される。そし
て、横加速度が閾値以上となるとき、補正禁止手段によ
って第1補正及び第2補正の両方が禁止されるので、横
加速度が大きいときに駆動手段の出力が抑えられずに済
み、車体の不安定抑制効果が高い。
【0041】請求項15に記載の発明では、請求項12
〜14のうちいずれか一項に記載の発明において、前記
補正実行手段は、前記ハンドルの実位置が目標位置に対
してずれたときに、前記駆動手段の出力を抑えて実位置
を目標位置に追いつかせる第1補正実行手段を備え、前
記補正禁止手段は、前記各禁止条件のうち少なくとも一
つを満たしたときに前記第1補正を禁止する。
【0042】この発明によれば、請求項12〜14のう
ちいずれか一項に記載の作用に加え、ハンドルの実位置
が目標位置に対してずれたときには、駆動手段の出力を
抑えて実位置を目標位置に追いつかせる第1補正が第1
補正実行手段によって実行される。そして、各補正禁止
条件をそれぞれ満たしたときには、補正禁止手段によっ
て第1補正が禁止されるので、それぞれの場合において
駆動手段の出力が抑えられずに済み、車体の不安定抑制
効果が高い。
【0043】請求項16に記載の発明では、車速を検出
する車速検出手段と、ハンドルの実位置を検出するハン
ドル位置検出手段と、操舵輪の切れ角を算出する切れ角
検出手段と、揚高を検出する揚高検出手段と、前記ハン
ドル位置検出手段と切れ角検出手段とからの検出値に基
づき、前記ハンドルの実位置と前記操舵輪の切れ角との
間の位置関係にずれが生じたときに、このずれをなくす
ように前記ハンドル操作時にハンドル位置補正を実行す
る補正実行手段と、前記車速検出手段、切れ角検出手段
及び揚高検出手段とからの検出値に基づいて決まる補正
禁止領域ではハンドル位置補正を禁止する補正禁止手段
とを備えた。
【0044】この発明によれば、ハンドル位置検出手段
と切れ角検出手段とからの検出値に基づき、ハンドルの
実位置と操舵輪の切れ角との間の位置関係にずれが生じ
たときには、ハンドル操作時において補正実行手段によ
って両者の間のずれがなくなるようにハンドル位置補正
が実行される。そして、車速検出手段、切れ角検出手段
及び揚高検出手段とからの検出値に基づいて決まる補正
禁止領域では、補正禁止手段によってハンドル位置補正
が禁止される。従って、この補正禁止領域を操舵輪に相
対的に大きな外力が加わる領域に設定しておけば、この
補正禁止領域ではハンドル位置補正が禁止されるので、
操舵輪に大きな外力が加わるときに操舵輪の保持力が確
保される。
【0045】請求項17に記載の発明では、請求項1〜
16のうちいずれか一項に記載の車両用のハンドル位置
補正装置を備えた車両。この発明によれば、請求項1〜
16のうちいずれか一項に記載の作用と同様の作用が得
られる。
【0046】請求項18に記載の発明では、請求項17
に記載の発明において、車体に対して昇降する運転台が
装備されている。この発明によれば、請求項17に記載
の発明の作用に加え、車体に対して運転台を備えた車両
では、運転台が高所に位置した状態で走行する場合があ
る。このとき、横加速度に対して閾値を設定して、その
閾値を超えるときにハンドル位置補正を禁止するように
しても、閾値が一定だと運転台が高所に位置したとき
に、小さな横加速度でも運転者は大きな横揺れを感じ
る。しかし、横加速度の閾値を揚高に応じて変えること
によって、補正禁止条件をきめ細やかに設定することが
可能になり、横揺れが感じ難くなる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した車両用
のハンドルノブ位置補正装置、及び車両の一実施形態を
図1〜図13に従って説明する。
【0048】図2は、オーダーピッキング型フォークリ
フトの斜視図である。車両としてのオーダーピッキング
型フォークリフト(以下、単にフォークリフトという)
1は車体(機台)2の後部にマスト装置3を装備してい
る。マスト装置3には、運転台4がマスト5に沿って昇
降可能に配備されている。マスト5はアウタマスト6お
よびインナマスト7を備え、インナマスト7の上端にリ
フトシリンダ8のピストンロッド9(図3参照)の先端
が固定されている。そして、リフトシリンダ8が駆動す
ることによって、インナマスト7がアウタマスト6に対
してスライドしてマスト5が伸縮動作する。
【0049】インナマスト7の上端部にはスプロケット
10が取着され、運転台4はそのスプロケット10に掛
装されたチェーン11に吊り下げられた状態で支持され
ている。そして、リフトシリンダ8の駆動時にインナマ
スト7がアウタマスト6に対して伸縮動作することによ
って、運転台4が車体2に対して昇降移動する。運転台
4の下部には一対のフォーク12が取り付けられ、運転
台4の昇降移動に伴ってフォーク12が上下方向で位置
決めされる。
【0050】フォークリフト1は後二輪が従動輪(片側
のみ図示)、前一輪が駆動操舵輪のバッテリ車であり、
車体2に搭載された走行モータ13を駆動源としてい
る。従動輪14は車体2の左右両側から後方へ延出する
左右一対のレグ15の後端部にそれぞれ取り付けられ、
駆動操舵輪(以下、単に操舵輪という)16は車体2の
前部の車幅方向略中央位置に配置されている。
【0051】運転台4の前方正面(図1の右側側面)に
はハンドル17が取り付けられ、このハンドル17を操
作することにより操舵輪16が操舵されてフォークリフ
ト1の進行向きが変えられる。ハンドル17は所定箇所
にハンドルノブ18が形成され、左右方向のどちらも最
大回転量が規制されずに回転できるようになっている。
また、運転台4にはハンドル17の他にインストルメン
トパネル19、操作レバー20、各種スイッチ類(図示
省略)が配設されている。
【0052】図3は、フォークリフト1の概略的構成を
示した模式側面図である。フォークリフト1はコントロ
ーラ21を備え、コントローラ21にはCPU22、R
OM23、RAM24、EEPROM25等が内蔵され
ている。ROM23には、操舵輪16を操舵させる操舵
制御用やハンドルノブ位置補正制御用の制御プログラム
が記憶されている。RAM24にはCPU22の演算結
果等が一時記憶され、EEPROM25には後述するリ
ンク比や補正低減係数K等が記憶される。CPU22は
ROM23に記憶された制御プログラムに従って、操舵
輪制御やノブ位置補正制御を実行する。なお、CPU2
2は横加速度検出手段、補正実行手段、閾値変更手段及
び補正禁止手段を構成する。
【0053】ハンドル17にはハンドル位置検出手段及
びハンドル操作速度検出手段を構成するハンドル角セン
サ26が取り付けられ、ハンドル角センサ26はプーリ
27に巻き掛けられた信号線(電線ケーブル)28を介
してコントローラ21の入力側に接続されている。ハン
ドル角センサ26はロータリエンコーダからなり、図5
(a)に示すようにハンドル17の主軸29に止着され
た円板30と、円板30の半径方向外側に配置された3
つの受光素子31〜33と、発光素子(図示省略)とを
備えている。
【0054】円板30の周縁部には複数(本例では40
個)のスリット34が周方向に等間隔で形成され、その
スリット34の半径方向内側に1つのスリット35が形
成されている。半径方向外側の2つの受光素子31,3
2は、スリット34と相対する位置で周方向に所定の間
隔をおいて並んだ状態で配置されている。また、残り1
つの受光素子33はスリット35と相対する位置に、か
つハンドルノブ18の原点位置に配置されている。
【0055】受光素子31,32はスリット34を介し
て発光素子からの光を受光し、互いに位相が90度ずれ
た図5(b)に示す検出信号(パルス信号)S1,S2
をCPU22にそれぞれ出力する。そして、CPU22
はこれら2つの検出信号S1,S2のエッジを計数する
ことでハンドル17の操作角(ハンドル角H、実ノブ位
置N)を算出する。本例では、ハンドル17の1回転を
160分割した分解能で角度検出され、1つのエッジを
計数するごとに2.25度の値で角度検出される。
【0056】また、受光素子33はスリット35を介し
て発光素子からの光を受光し、図5(b)に示す検出信
号(パルス信号)S3をCPU22に出力する。そし
て、CPU22は検出信号S3のHレベルを検出したと
き、ハンドルノブ18が原点位置に位置したと判断す
る。また、CPU22は検出信号S1の立ち上がりを検
出したときに、検出信号S2がHレベルであれば「右操
舵」、検出信号S2がLレベルであれば「左操舵」と判
断する。さらに、CPU22はハンドル角センサ26か
らの検出信号に基づき、その検出信号S1(S2)のパ
ルス間隔時間からハンドル17のハンドル操作速度Sを
算出する。
【0057】図3に示すように、フォークリフト1は車
体2内に駆動手段及び電気式駆動手段としてのパワース
テアリングモータ(以下、PSモータと記す)36を備
え、このPSモータ36の出力軸36aに取着されたギ
ヤ37が操舵輪16を支持するギヤホイール38に噛合
している。そして、PSモータ36が駆動されると、そ
の駆動力がギヤ37からギヤホイール38へ伝達され
て、操舵輪16がPSモータ36の回転方向に応じた方
向に操舵される。このPSモータ36および走行モータ
13は、コントローラ21によって駆動制御される。
【0058】ギヤホイール38と相対する位置には切れ
角検出手段及び横加速度検出手段を構成するタイヤ角セ
ンサ39が取り付けられ、タイヤ角センサ39はコント
ローラ21の入力側に接続されている。タイヤ角センサ
39は例えばポテンショメータからなり、操舵輪16の
切れ角Rに応じた検出信号(電圧値)をCPU22に出
力する。操舵輪16は左右それぞれ最大約90度まで操
舵可能となっており、CPU22はタイヤ角センサ39
からの検出信号を基にして、その角度範囲内の値で操舵
輪16の切れ角Rを算出する。
【0059】走行モータ13の駆動軸40と相対する位
置には車速検出手段及び横加速度検出手段を構成する車
速センサ41が取り付けられている。車速センサ41は
走行モータ13の駆動軸40の外周面に形成された被検
出部(図示省略)を検出することで駆動軸40の回転に
応じた検出信号(パルス信号)をCPU22に出力す
る。そして、CPU22はその検出信号のパルス間隔時
間からフォークリフト1の車速Vを算出する。
【0060】一方、インナマスト7の上部に取り付けら
れたプーリ27には、ロータリエンコーダからなる揚高
検出手段としての揚高センサ42が取り付けられ、揚高
センサ42はプーリ27の回転量に比例した検出信号
(パルス信号)を出力する。そして、CPU22は揚高
センサ42からの検出信号のパルスをカウントすること
により、フォーク12(運転台4)の揚高Yを算出す
る。ちなみに、CPU22は揚高センサ42により得ら
れるパルスのカウント値を、運転台4が上昇するときに
インクリメントし、下降するときにデクリメントする。
【0061】ここで、操舵輪16とハンドル17とは機
械的に連結されていないことから、ハンドル17と操舵
輪16との間にリンク比を設定する必要がある。リンク
比とはハンドル17と操舵輪16との間の回転比率であ
り、本例ではこのリンク比が「12」と設定され、ハン
ドル17が6回転(360度×6)されると操舵輪16
が一方のエンドから他方のエンド(約180度)まで回
転する。
【0062】図4は、フォークリフト1の電気構成図で
ある。コントローラ21は、走行モータ13に接続され
たモータ駆動回路43と、PSモータ36に接続された
モータ駆動回路44とを備えている。CPU22はハン
ドル角センサ26からの検出信号と、タイヤ角センサ3
9からの検出信号とを入力し、これら信号値に基づき算
出された出力指令値(デューティ値)Dm をモータ駆動
回路44に出力する。モータ駆動回路44はCPU22
からの出力指令値に応じた駆動電流をPSモータ36に
出力し、PSモータ36はその電流値に応じた駆動力
(トルク)を出力するように駆動される。もちろん、P
Sモータ36は電圧制御により駆動されても構わない。
このようにして、全電気式操舵機構では操舵輪16がハ
ンドル17の操作に対した切れ角Rに操舵される。
【0063】CPU22は、第1カウンタ45とハンド
ル位置検出手段を構成する第2カウンタ46とを備えて
いる。これら第1カウンタ45および第2カウンタ46
は、ハンドル角センサ26から出力される各パルス信号
S1,S2の立ち上がり及び立ち下がりの各エッジをカ
ウントし、ハンドル1回転当たり合計160パルスのカ
ウント値をカウントする。これら2つのカウンタのう
ち、第1カウンタ45はPSモータ36に出力する出力
指令値Dm を決めるために使用され、第2カウンタ46
はノブ位置補正制御を実行するために使用される。
【0064】図6は、PSモータ36の出力指令値の計
算方法を説明する説明図である。リンク比が「12」の
場合、操舵輪16が一方のエンドから他方のエンドまで
回動する際にはハンドル17が6回転する。そして、ハ
ンドル17を1回転したときパルスが0〜159までカ
ウントされることから、操舵輪16が直進状態となった
ときを基準として、例えばハンドル17が左操舵された
ときを「−」、右操舵されたときを「+」とすると、第
1カウンタ45はハンドル17の6回転を−480〜+
480の間のカウント値Chとしてカウントする。
【0065】このとき、CPU22は第1カウンタ45
により計数されたカウント値Chを角度換算し、−10
80度(−480/160×360度)から+1080
度(+480/160×360度)の範囲内で、ハンド
ル17のハンドル角Hを算出する。なお、第1カウンタ
45は操舵輪16の左エンド位置以降、すなわち−48
0となるとそれ以下ではカウントダウンを行わず、一方
の右エンド位置以降、すなわち+480となるとそれ以
上ではカウントアップを行わない。
【0066】一方、操舵輪16の切れ角Rは左右それぞ
れ最大90度まで回転可能となっていることから、左最
大操舵を−90度、右最大操舵を+90度とすると、C
PU22はタイヤ角センサ39からの検出信号に基づ
き、−90度〜+90度の範囲内で操舵輪16の切れ角
Rを算出する。そして、CPU22は算出した操舵輪1
6の切れ角Rにリンク比「12」を乗算して、−108
0度〜+1080度の範囲内で切れ角Rをハンドル角H
に換算したハンドル換算値Htを算出する。
【0067】ハンドル角Hとハンドル換算値Htを算出
した後、CPU22はこれら値の差をとってハンドル1
7と操舵輪16との間の差角ΔH(=H−Ht)を算出
し、その差角ΔHの絶対値に所定の係数を乗算してPS
モータ36への出力指令値Dm を算出する。この出力指
令値(デューティ比)Dm は、差角ΔHの絶対値に対し
て図9に示す関係を有しており、差角ΔHの絶対値が0
〜HA の範囲では比例的に増加する値をとり、HA を超
えると100%の値をとる。このHA は、例えば50〜
200度の範囲内の所定値に設定されている。なお、P
Sモータ36はΔH<0のときに左回転(左操舵回転)
され、ΔH>0のときに右回転(右操舵回転)される。
【0068】また、CPU22はハンドル17が切り返
されたとき、または操舵が止められたときに、ハンドル
の位置情報を操舵輪の位置情報に合わせ込む処理を行
う。このとき、CPU22は操舵輪16の切れ角Rに応
じたカウンタ換算値Ctを算出する。そして、CPU2
2は第1カウンタ45に操舵輪16の切れ角Rに応じて
求まるカウンタ換算値Ctをセットする。これにより、
第1カウンタ45のカウント値Chとカウンタ換算値C
tとが一致し、差角ΔHが「0」となってPSモータ3
6に供給される電流値が「0」となる。
【0069】この結果、図8(a)に示す差角ΔHが存
在する状態から図8(b)に示す差角ΔHがなくなった
状態となる。そして、運転者がハンドル17を切り返し
た、または操舵を止めれば、その操舵タイミングでPS
モータ36への電圧出力が停止される。よって、ハンド
ル17が停止されているにも拘わらず、操舵輪16の操
舵が継続されたり、ハンドル17を切り返したにも拘わ
らず操舵輪16の操舵方向が反転しないような不具合が
生じず、運転者の意図に沿った状態に操舵輪16が操舵
される。
【0070】また、例えばフォークリフト1が走行して
いるときに、操舵輪16が走行路面上の障害物に当接し
て、ハンドル17を操作していないにも関わらず、ハン
ドル17に対して操舵輪16の切れ角Rがずれる場合が
ある。このとき、CPU22はハンドル角Hとハンドル
換算値Htと差角ΔHを算出し、この差角ΔHを基にP
Sモータ36を駆動させて、操舵輪16を元の位置に復
帰させる。よって、フォークリフト1の進行方向が運転
者の意図に反して変わらずに済み、ハンドル17の操作
性がよくなる。
【0071】図7は、ハンドルノブ位置補正制御を説明
する説明図である。第2カウンタ46はハンドル17の
回転に対して0〜159の間で計160パルスをカウン
トし、ハンドルノブ18がノブ位置原点と一致して、受
光素子33からの検出信号S3のパルスを検出する度に
そのカウント値がリセットされる。つまり、第2カウン
タ46はハンドルノブ18のノブ位置が最下点にくるノ
ブ位置原点を「0」とし、そのノブ位置原点からハンド
ル17を操舵したときに0〜159までのカウント値C
nをカウントする。CPU22は第2カウンタ46のカ
ウント値Cnから、0〜360度の範囲内で図10に示
すハンドルノブ18の実ノブ位置(実位置)Nを算出す
る。この実ノブ位置Nは、例えばノブ位置原点を基準と
してハンドルノブ18がハンドル17上でなす角度であ
る。
【0072】一方、CPU22は上述したように、−9
0度〜+90度の範囲内で操舵輪16の切れ角Rを算出
し、算出した切れ角Rにリンク比「12」を乗算してハ
ンドル換算値Htを算出している。このとき、CPU2
2はハンドル換算値Htから、第2カウンタ46のカウ
ント値Cnと比較を行うためのカウンタ換算値Ckを算
出する。このカウンタ換算値Ckは0〜159の値であ
り、操舵輪16の切れ角に対応してハンドルノブ18が
いるべき位置に応じた値である。CPU22はカウンタ
換算値Ckから、0〜360度の範囲内で図10に示す
ハンドルノブ18の目標ノブ位置(目標位置)Noを算
出する。
【0073】また、CPU22はハンドル17の操舵を
検出するとその操作方向を検出し、ハンドル17の操作
方向側の経路上で実ノブ位置Nから目標ノブ位置Noへ
至るまでのズレ角Δθを算出する。そして、CPU22
はズレ角Δθが180度以内(図10(a)参照)であ
るときには第1補正を実行し、PSモータ36への出力
指令値Dm に補正低減係数Kを乗算して出力指令値Dm
の値を変化させる。ちなみに、本例では補正低減係数K
の値が「0.5」に設定され、第1補正が実行されるこ
とでPSモータ36への駆動電流値が50%に低減され
る。
【0074】そして、CPU22は補正低減係数Kが乗
算されることで50%に低減された出力指令値Dm (←
K・Dm )をモータ駆動回路44に出力し、この出力指
令値に基づく電流値がPSモータ36に出力される。こ
れにより、PSモータ36が通常よりも低速で回転し、
ハンドル操作時において実ノブ位置Nが目標ノブ位置N
oに追いつくことで、ハンドルノブ18の位置ずれが解
消される。
【0075】一方、CPU22はズレ角Δθが180度
を超える(図10(b)参照)ときには第1補正を実行
しない。この理由として、本例で用いた全電気式操舵機
構はハンドル17とPSモータ36とが機械的にリンク
されていないので、ハンドル17の実ノブ位置Nが目標
ノブ位置Noに対して大きくずれることがある。よっ
て、ハンドル操作方向のズレ角Δθが180度を超える
場合に第1補正を行うと、ハンドル操作を止めるタイミ
ングによってはズレ角Δθが補正以前よりも大きくなる
場合が生じてしまうからである。
【0076】そして、ハンドル17を同一方向に回転し
た場合に、ハンドル17の実ノブ位置Nと目標ノブ位置
Noとの間にΔθ≦180度のずれが生じたときのみ補
正低減係数Kが乗算されるので、PSモータ36の出力
が低減される領域と、出力が低減されない領域とがズレ
角Δθの180度ごとで交互に現れることになる。つま
り、結果として、図11に示すように、ズレ角Δθが1
80度以内のときが補正許可領域となり、ズレ角Δθが
180度を超えるときが補正禁止領域となる。
【0077】また、CPU22は実ノブ位置Nが目標ノ
ブ位置Noと一致したときに第2補正を実行し、PSモ
ータ36へ供給される電流値を「0」に落とす処理を実
行する。つまり、CPU22は第1カウンタ45に操舵
輪16の切れ角Rに応じて決まるカウンタ換算値Ctを
セットすることで差角ΔHを「0」とし、PSモータ3
6へ出力される電流値を「0」にする。
【0078】これは、例えば図12に示すようにフォー
クリフト1を略90度にカーブさせた際に、カーブ終了
時に進行方向を直進状態に戻したときのハンドル操作の
直進安定性を高めるためである。つまり、フォークリフ
ト1をカーブした状態から直進状態に戻す際には、ほぼ
直進状態に復帰したときにハンドル17を原点を中心と
して左右に微操作することがある。このときに第2補正
が実行されることによって、実ノブ位置Nが目標ノブ位
置Noと一致したタイミングでPSモータ36が停止さ
れる。
【0079】ところで、第1補正が実行されると、ハン
ドル17を左右に微操作する際に、実ノブ位置Nが目標
ノブ位置Noに一致する前後で補正許可領域から補正禁
止領域に移行し、PSモータ36の出力が低減された状
態(K=0.5)から、通常の状態(K=1)に切り替
る。しかし、実ノブ位置Nと目標ノブ位置Noが一致す
る瞬間に、PSモータ36の出力が「0」となるので、
PSモータ36の出力が増大せずに済む。従って、ハン
ドル17を左右に微操作する際に操舵輪16が余計に操
舵されることがなくなり、ハンドル17の操作に対する
操舵輪16の直進安定性が確保される。
【0080】図13は、ハンドルノブ位置補正実行時に
CPU22が行う手順を示すフローチャートである。な
お、S160〜S190が第1補正に、S120,S1
30が第2補正に相当する。このフローチャートは、例
えば2.0〜50(msec)の範囲内の所定時間の間
隔で繰り返し実行される。
【0081】まず、ステップ(以下、単にSと記す)1
00では、ハンドル17を切り返した瞬間か、またはハ
ンドル17の操舵を止めた瞬間か否かを判断する。ハン
ドル17が切り返されたとき、または操舵を止めたとき
にはS110に移行し、そうでないときにはS120に
移行する。
【0082】S110では、ハンドル17の位置情報を
操舵輪16の位置情報に合わせる。即ち、CPU22は
第1カウンタ45に操舵輪16の切れ角Rから決まるカ
ウンタ換算値Ctをセットする。これにより、差角ΔH
が「0」となってPSモータ36の出力が「0」とな
り、操舵輪16の操舵が止まる。従って、ハンドル17
が停止されているにも拘わらず、操舵輪16の操舵が継
続されたり、ハンドル17を切り返したにも拘わらず操
舵輪16の操舵方向が反転しないような不具合が生じな
い。
【0083】S120では、ハンドルノブ18の実ノブ
位置Nと、操舵輪16の切れ角Rから決まる目標ノブ位
置Noとが一致したか否かを判断する。即ち、第2カウ
ンタ46のカウント値Cnと、操舵輪16の切れ角Rか
ら決まるカウンタ換算値Ckとが一致したか否かを判断
する。実ノブ位置Nが目標ノブ位置Noに一致していれ
ばS130に進み、一致していなければS140に移行
する。
【0084】S130では、ハンドル17の位置情報を
操舵輪16の位置情報に合わせる。即ち、CPU22は
第1カウンタ45に操舵輪16の切れ角Rから決まるカ
ウンタ換算値Ctをセットする。これにより、例えばハ
ンドル操作中に、実ノブ位置Nと目標ノブ位置Noが一
致する度に、その瞬間の差角ΔHが「0」となってPS
モータ36の出力が一旦停止される。
【0085】よって、走行時の車両直進性を整えるため
にハンドル17を左右に微操作する場合に、PSモータ
36が余計に駆動されずに済み、車両が若干左右に蛇行
ぎみに走行することが抑えられる。特に、フォークリフ
ト1をカーブさせた状態から直進状態に復帰させたとき
に、カーブ走行から直進走行に戻ったときのハンドル操
作に対する直進安定性が確保される。
【0086】S140では、ハンドル17と操舵輪16
の差角ΔHを算出する。即ち、CPU22は第1カウン
タ45のカウント値Chを基にしてハンドル17のハン
ドル角Hを算出するとともに、タイヤ角センサ39から
の検出信号を基にして操舵輪16の切れ角Rからハンド
ル換算値Htを算出する。そして、CPU22はHとH
tの間の差をとって、ハンドル17と操舵輪16との間
の差角ΔHを算出する。
【0087】S150では、差角ΔHに応じたPSモー
タ36の出力指令値Dm を算出する。即ち、CPU22
は差角ΔHの絶対値に図9から決まる所定係数を乗算し
て出力指令値Dm を算出する。
【0088】S160では、ハンドル17の操舵方向を
求める。即ち、CPU22はハンドル角センサ26から
入力する位相のずれた2つのパルス信号を比較処理して
ハンドル17の操作方向を検出する。そして、ハンドル
17が右操舵されたか、左操舵されたかが検出される。
【0089】S170では、ハンドルノブ18の実ノブ
位置Nと目標ノブ位置Noとの間のハンドル操作方向に
おけるズレ角Δθを算出する。即ち、CPU22は第2
カウンタ46のカウント値Cnを基にハンドルノブ18
の実ノブ位置Nを算出するとともに、操舵輪16の切れ
角Rから求まるカウンタ換算値Ckを基にハンドルノブ
18の目標ノブ位置Noを算出する。そして、CPU2
2は図10に示すように、実ノブ位置Nと目標ノブ位置
Noとの間においてハンドル17の操作方向の差をとっ
てズレ角Δθを算出する。
【0090】S180では、ハンドル操作方向のズレ角
Δθが180度以内(Δθ≦180度)か否かを判断す
る。Δθ≦180度が成立するときはS190に移行
し、Δθ≦180度が不成立のときはS200に移行す
る。
【0091】S190では、PSモータ36の出力指令
値Dm に補正低減係数Kを乗算する。本例では、PSモ
ータ36への出力指令値Dm に「0.5」が乗算され、
その乗算結果として50%軽減された出力指令値Dm が
得られる。
【0092】S200では、出力指令値Dm をPSモー
タ36に出力する。つまり、補正低減係数Kが乗算され
た出力指令値Dm が出力されたときには、PSモータ3
6が低速で回転して操舵輪16が操舵される。これによ
り、ハンドル操作の割にPSモータ36の出力が抑えら
れ、実ノブ位置Nが目標ノブ位置Noに追いつくことで
ハンドルノブ18の位置ずれが解消される。一方、補正
低減係数Kが乗算されない出力指令値Dm が出力された
ときには、通常の駆動力でPSモータ36が駆動され
る。
【0093】図1は、ハンドルノブ位置補正を禁止する
か否かを決めるためのマップである。ROM23には図
1に示すマップMが記憶され、このマップMは横軸のパ
ラメータを切れ角Rとし縦軸のパラメータを車速Vとし
ている。CPU22はマップMを参照してハンドルノブ
位置補正(第1補正、第2補正)を禁止するか否かを判
定する。そして、車速Vと切れ角Rとの2つをパラメー
タとして求まるマップM上の座標(V,R)が補正禁止
領域に位置するときにはハンドルノブ位置補正を禁止す
る。この補正禁止領域には第1補正と第2補正の両方を
禁止する領域と第1補正のみを禁止する領域との2種類
が設定されている。なお、本例ではVmax を約9.0
(km/h)と設定している。
【0094】マップMには横加速度Gの閾値Goが設定
されており、マップM上において横加速度Gが閾値Go
を超える領域を補正禁止領域Xaと設定している。この
補正禁止領域Xaでは、第1補正と第2補正の両方を禁
止するように設定されている。つまり、車速Vと切れ角
Rとをパラメータとして求まるマップM上の座標(V,
R)が、補正禁止領域Xaにある場合に第1補正と第2
補正が禁止される。
【0095】ところで、横加速度Gは、切れ角Rから決
まる車両旋回半径をrとして次式により表わされる。 G=V2/r よって、横加速度Gは車速Vと切れ角Rとによって一義
的に決まり、横加速度Gが閾値Goを超える(V2/r
>Goが成立する)組み合わせの領域(V,R)を補正
禁止領域Xaとしている。
【0096】これにより、例えばフォークリフト1を図
12のように略90度にカーブさせた際に、横加速度G
が閾値Go以上となる場合には、第1補正と第2補正の
両方が禁止される。よって、PSモータ36の出力が低
減されずに済み、横加速度Gが原因で走行路面から操舵
輪16に大きな外力が加わっても操舵輪16の保持力が
確保される。また、車体2に大きな横加速度Gが加わっ
ても操舵輪16の保持力が確保されているので、車体2
の不安定化が防止される。
【0097】また、横加速度Gの閾値Goは揚高Yに応
じてその値が変更されるように設定されており、揚高Y
が0〜Y1のときG1、Y1〜Y2のときG2、Y2〜
Y3のときG3となるように設定されている。但し、こ
れらY1〜Y3,G1〜G3には0<Y1<Y2<Y
3、G1>G2>G3の関係にある。よって、揚高Yが
高い場合には車両重心が高くなり、車体2のバランスが
悪化して車体2が不安定な状態となり易いが、揚高Yに
応じて横加速度Gの閾値Goを変更するので、閾値Go
が揚高Yに応じた最も適した値となる。
【0098】特に、オーダーピッキング型のフォークリ
フト1では運転台4がマスト5に沿って昇降する構成で
あることから、運転台4が高い位置にあると横加速度G
が比較的低くても運転者は横揺れを感じ易くなる。しか
し、揚高Yが高いときには横加速度Gの閾値Goが小さ
くなるので、それだけ操舵輪16の保持力が確保され易
く、運転台4が高所に位置しても運転者は横揺れを感じ
難くなる。
【0099】また、マップMは座標(V,R)が補正禁
止領域Xaの範囲外にあっても、フォークリフト1をカ
ーブ走行させる領域では、操舵輪16に比較的大きな外
力が加わって車体2が不安定となる心配があるため、第
1補正を禁止する補正禁止領域Xbを設定している。つ
まり、横加速度Gの閾値Goを下回る領域において、車
速Vが閾値Va(<Vo)を超え、かつ切れ角Rが閾値
Raを超える領域と、切れ角Rが閾値Rb(>Ra)を
超える領域とを補正禁止領域Xbと設定し、マップM上
の座標(V,R)が補正禁止領域Xbにある場合には第
1補正が禁止される。
【0100】この補正禁止領域Xbのうち、閾値Vaお
よび閾値Raを超える領域は図12に示すようにフォー
クリフト1が略90度でカーブ走行している場合であ
る。そして、補正禁止領域Xbでは第1補正が禁止され
るので、カーブ走行が原因で走行路面から操舵輪16に
大きな外力が加わっても操舵輪16の保持力が確保され
る。また、ハンドル17の操作に対する操舵輪16の追
従性も確保され、運転者が意図した通りの旋回半径でカ
ーブできるようになる。
【0101】また、補正禁止領域Xbのうち、切れ角R
が閾値Rbを超える領域は操舵輪16がほぼエンド付近
まで操舵された状態である。よって、操舵輪16の切れ
角Rを大きく切ったことが原因で走行路面から操舵輪1
6に大きな外力が加わっても操舵輪16の保持力が確保
される。また、操舵輪16がエンド付近にあるときのハ
ンドル17の操作に対する操舵輪16の追従性も確保さ
れる。
【0102】マップMは同マップM上の値が補正禁止領
域Xaの範囲外であっても、車速Vが閾値Voを超える
高速走行時の領域では第1補正を禁止するように設定さ
れている。つまり、車速VがVoを超える領域を補正禁
止領域Xcと設定し、マップM上の座標(V,R)が補
正禁止領域Xcにある場合に第1補正が禁止される。よ
って、高速で略直進走行している際においても、ハンド
ル17の操作に対する操舵輪16の追従性が確保され、
運転者が意図した角度に車両の進行方向を変えられる。
【0103】また、車速Vが閾値Va〜Voの範囲で、
切れ角Rが閾値Rc(<Ra)以下の領域を、ハンドル
ノブ位置補正が禁止されない領域Xeとする。このと
き、マップMは補正禁止領域Xa,Xb,Xc,Xeを
除く補正禁止領域Xdでは、ハンドル操作速度Sが設定
値So以下となったときに第1補正を禁止するように設
定されている。この設定値Soは約0.5(rps)に
設定されている。
【0104】これは、走行時においてハンドル17をゆ
っくりと操作するときに、第1補正が行われてPSモー
タ36の出力が低減されてしまうと、操舵輪16を少し
ずつ操舵させたいのに操舵できなくなってしまうからで
ある。なお、領域Xeは切れ角Rがほぼ「0」とみなせ
る領域であって車両不安定要素がないので、第1補正と
第2補正をともに実行できる領域としている。
【0105】また、CPU22はマップMの全領域にお
いて、ハンドル角センサ26から求まるハンドル操作速
度Sが設定値Sa以上となるときに第1補正を禁止す
る。この設定値Saは、例えば2.0(rps)に設定
されている。ところで、走行路面の形状や障害物等によ
り、ハンドル17を高速で回転させてフォークリフト1
を緊急操舵させる場合がある。この状況下で第1補正を
行ってPSモータ36の出力を低減させてしまうと、ハ
ンドル17を回転しているにも拘わらず操舵輪16が充
分に操舵されない状態となることがある。
【0106】しかし、ハンドル17が高速で回転されて
いるとみなし得るハンドル操作速度Sの設定値Saを設
定しておき、ハンドル操作速度Sが設定値Sa以上とな
るときには第1補正を禁止するようにしている。よっ
て、ハンドル17を比較的高速に操作するときに、PS
モータ36の出力が低減されてしまうことがなくなり、
ハンドル17の操作に対する操舵輪16の追従性が確保
される。
【0107】従って、この実施形態では以下のような効
果を得ることができる。 (1)マップMを用いて各補正禁止条件を満たすときに
はハンドルノブ位置補正を禁止するので、操舵輪16に
大きな外力が加わるときにPSモータ36の出力が低く
抑えられずに済み、操舵輪16の保持力が確保される。
よって、ハンドルノブ位置補正を実行することに起因す
る車体2の不安定化を防止できる。
【0108】(2)揚高センサ42により揚高Yを検出
し、横加速度Gの閾値Goが揚高Yに応じて変更される
ので、閾値Goが揚高Yに応じた最も適した値となり、
きめ細かい補正禁止条件を設定できる。特に、オーダー
ピッキング型のフォークリフト1では運転台4が上昇す
る構成であり、運転台4が高い位置にあるときに比較的
小さな横加速度Gでも運転者は横揺れを感じ易い。しか
し、その不安を無くすように横加速度Gの閾値Goが小
さく設定されるので、運転台4が高所に位置しても横揺
れを感じ難い。よって、揚高Yが変化しても、無駄なハ
ンドルノブ位置補正を減らすことができ、必要なノブ位
置補正を確実に実行できる。
【0109】(3)横加速度Gが閾値Goを超える補正
禁止領域Xaでは、第1補正と第2補正をともに禁止す
る。従って、車体2の横加速度Gが大きい不安定な状態
のときにPSモータ36の出力が低減されることがな
く、操舵輪16の保持力が確保され、車体2の不安定化
を防ぐことができる。
【0110】(4)横加速度Gが閾値Go以下であって
も、補正禁止領域Xbでは第1補正を禁止しているの
で、カーブ走行時等ではPSモータ36の出力が低減さ
れずに済む。よって、ハンドル17の操作に対して操舵
輪16の追従性が確保され、運転者が意図したカーブを
描くように操舵輪16を操舵できる。また、操舵輪16
がエンド付近ある場合のハンドル17に対する操舵輪1
6の追従性も確保できる。
【0111】(5)車速Vが閾値Voを超えるとともに
略直進状態で走行している補正禁止領域Xcでは第1補
正を禁止しているので、高速状態のときにPSモータ3
6の出力が低減されずに済む。よって、例えば高速走行
時にハンドル17を操作しても、そのハンドル17の操
作に対する操舵輪16の追従性が確保され、運転者が意
図した通りに操舵輪16を操舵できる。
【0112】(6)ハンドル操作速度Sが設定値Sa以
上となったときには、ハンドルノブ位置補正を禁止する
ようにしたので、フォークリフト1を緊急操舵したとき
にPSモータ36の出力が低減されてしまうことがなく
なり、ハンドル17の操作に対して応答良く操舵輪16
を操舵できる。
【0113】(7)補正禁止領域Xdでは、ハンドル操
作速度Sが設定値So以下となったとき、即ちハンドル
17をゆっくり操作したときには第1補正を禁止してい
るので、ハンドル17のゆっくり操作に合わせて操舵輪
16をゆっくりと操舵させることができる。
【0114】(8)全電気式操舵機構ではハンドル17
が操舵輪16と機械的に連結されていないため、操舵輪
16がエンドに位置してもハンドル17が自由に回転す
ることから、ハンドル17の実ノブ位置Nが目標ノブ位
置Noに対してずれ易い。本例では、このずれをなくす
ためにPSモータ36の出力を低減させてハンドルノブ
位置補正を実行できる上に、この補正を禁止する場合で
あっても、操舵輪16に大きな外力が加わる場合にはノ
ブ位置補正を禁止できる。
【0115】(9)横加速度Gの閾値Goは揚高Yに応
じて、所定の範囲ごとに段階的に設定されるので、簡単
なプログラムで済む。なお、実施形態は前記に限定され
ず、例えば、次の態様に変更してもよい。
【0116】○ 横加速度Gが閾値Go以上となるか否
かの判定はマップMを用いて車速と切れ角Rから判断す
ることに限定されない。例えば、切れ角Rから旋回半径
の逆数値1/rを求め、車速Vを用いて横加速度GをG
=V2/rにより算出し、その値を閾値Goと比較する
ようにしてもよい。
【0117】○ 横加速度Gは車速Vと切れ角Rをパラ
メータとするマップMから求められることに限定されな
い。例えば、車体2に横加速度センサを設け、その横加
速度センサの検出値から横加速度Gを算出してもよい。
また、ヨーレートセンサと車速の2つをパラメータとす
るマップを用意し、そのマップ上の座標から横加速度を
求めてもよい。
【0118】○ 加速度Gの閾値G1,G2,G3の値
は仕様に応じて自由に設定変更してもよい。また、揚高
Yの範囲を指定するY1,Y2,Y3の値も仕様に応じ
て自由に設定変更してもよい。
【0119】○ 横加速度Gの閾値Goは所定の範囲ご
とに段階的に変化する値であることに限らず、揚高Yに
応じて連続的に変化する値としてもよい。 ○ 補正禁止領域Xaでは第1補正と第2補正の両方が
禁止されることに限定されず、第1補正と第2補正のう
ち一方が禁止されればよい。
【0120】○ 補正禁止領域Xb,Xc,Xdでは第
1補正のみを禁止することに限定されず、第1補正と第
2補正の両方を禁止するようにしてもよい。これとは逆
に、補正禁止領域Xb,Xc,Xdで第1補正を禁止し
ないようにしてもよい。
【0121】○ 補正禁止領域XbのマップM上の範囲
は実施形態に限定されず、閾値Ra,Rb,Vaの値を
変更することで設定変更してもよい。また、補正禁止領
域XcのマップM上の範囲も実施形態に限定されず、閾
値Voの値を変えることで補正禁止の範囲を設定変更し
てもよい。
【0122】○ マップMは補正禁止領域Xa,Xb,
Xc,Xdの全てを備えることに限定されない。例え
ば、マップMは補正禁止領域Xaのみが設定されている
ものでもよく、または補正禁止領域Xbのうちのカーブ
走行時の領域のみで補正が禁止されてもよい。また、マ
ップM上の補正禁止領域は、領域Xaとカーブ走行時の
領域とのいずれか一方と、領域Xbと領域Xcと領域X
dと操舵輪16のエンド付近領域とハンドル高速操舵領
域との少なくとも一つとの組み合わせで設定されていれ
ばよい。
【0123】○ 補正禁止領域Xbは、揚高Yに応じて
閾値Ra,Rb,Vaを変えることで領域範囲を変更し
てもよい。 ○ ハンドル17が高速回転しているか否かの判定に用
いられるハンドル操作速度Sの設定値Saは2.0(r
ps)に限定されず、例えば1.8や2.0などハンド
ル17が高速回転しているとみなし得る値であればよ
い。
【0124】○ ハンドル17がゆっくりと操舵されて
いるか否かの判定に用いられるハンドル操作速度Sの設
定値Soは0.5(rps)に限定されず、例えば0.
1や0.3などハンドル17がゆっくりと操作されてい
るとみなし得る値であればよい。また、この判定は補正
禁止領域Xdのみで行われることに限らず、それ以外の
補正禁止領域Xa,Xb,Xcで行ってもよい。
【0125】○ 補正低減係数Kは「0.5」であるこ
とに限定されず、リンク比も「12」であることに限定
されない。つまり、EEPROM25に記憶されたこれ
ら値を書き換えることで、上記以外の値に設定してもよ
い。
【0126】○ 補正低減係数Kは一定値(0.5)で
あることに限定されない。例えば、図14に示すよう
に、補正許可領域においてズレ角Δθが減少するに従っ
て比例関係をもって増加する値としてもよい。
【0127】○ 第1補正の補正許可領域はズレ角Δθ
が180度以内のときに限定されず、180度以内の任
意の値以内のときとしてもよい。 ○ ハンドル位置補正は、操舵輪16の切れ角Rから求
まる目標ノブ位置にハンドル17の実ノブ位置を近づけ
る方式に限定されない。例えば、ハンドル17のハンド
ル角から目標タイヤ角を求め、実タイヤ角が目標タイヤ
角に近づける方式を採用してもよい。
【0128】○ ハンドル17の実ノブ位置Nと目標ノ
ブ位置Noは0〜360度の相対角度で算出されること
に限定されず、絶対角度で算出されてもよい。例えば、
本例では実ノブ位置Nと目標ノブ位置Noが−1080
度〜+1080度の範囲内の絶対角度で算出されてもよ
い。
【0129】○ 全電気式操舵機構は、ハンドル角Hと
ハンドル換算値Htとの差角ΔHに基づき操舵輪16を
駆動する構成に限定されない。例えば、ハンドル操作速
度Sに基づきPSモータ36が駆動されて、操舵輪16
が操舵される構成でもよい。即ち、ハンドル操作速度S
に基づき出力指令値Dm を算出し、その出力指令値Dm
に応じた駆動力でPSモータ36が回動して操舵輪16
が操舵されてもよい。
【0130】○ 操舵輪16を操舵するための操舵機構
は全電気式に限らず、例えばハンドルの操作量に応じた
作動油をステアリングシリンダに供給して操舵輪を操舵
する油圧式であってもよい。
【0131】○ ハンドル17にはハンドルノブ18が
必ずしも設けられていることに限らず、ハンドル17に
ノブがないものでもよい。 ○ 産業車両はオーダーピッキング型フォークリフト1
に限定されず、カウンタバランス式やリーチ式等の他の
様式のフォークリフトでもよい。また、本例のハンドル
ノブ位置補正制御は産業車両に用いることに限らず、自
動車等の車両に用いてもよい。
【0132】前記実施形態及び別例から把握できる技術
的思想について、以下にその効果とともに記載する。 (1)請求項1〜4,8〜15において、前記閾値変更
手段は、所定の範囲ごとに段階的に閾値を変化させる。
この場合、簡単なプログラムで閾値変更ができる。
【0133】(2)請求項2〜15において、前記カー
ブ走行とは、操舵輪の切れ角が略40度以上の範囲の所
定値となった状態で走行することである。この場合、切
れ角が40度以上の状態で走行中であれば操舵輪に相対
的に大きな外力が加わっているとみなせ、このときにハ
ンドル補正を禁止すれば車体の不安定化が防止できる。
【0134】(3)請求項11〜15において、前記全
電気式操舵機構では、操舵輪が外力によってハンドルに
対してずれたとき、前記駆動手段を駆動して前記操舵輪
を元の位置に復帰させる。この場合、操舵輪が外力によ
ってずれたままの状態にならずに済む。
【0135】(4)請求項1〜16、前記技術的思想
(1)〜(3)のうちいずれかのハンドルノブ位置補正
装置を備えた産業車両。 (5)前記技術的思想(4)において、前記産業車両
は、車体に対して運転台が昇降するオーダーピッキング
型である。
【0136】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜18によ
れば、ハンドル位置補正を実行する構成としても、操舵
輪に加わる外力が大きい領域で補正を禁止することで操
舵輪の保持力を確保できる。
【0137】請求項1〜4,8〜15,17,18によ
れば、揚高に対してきめ細かい禁止条件を設定できる。
請求項5〜15,17,18によれば、カーブ走行時の
ハンドルに対する操舵輪の追従性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施形態における補正禁止時に使用するマ
ップ。
【図2】 フォークリフトの斜視図。
【図3】 フォークリフトの概略的構成を示した模式側
面図。
【図4】 フォークリフトの電気的構成を示す電気構成
図。
【図5】 (a)はハンドル角センサの構成を示す構成
図、(b)はハンドル角センサから出力される波形図。
【図6】 PSモータの出力指令値の計算方法を説明す
る説明図。
【図7】 ハンドルノブ位置補正制御を説明する説明
図。
【図8】 (a)はハンドルと操舵輪との間に差角が生
じたときの説明図、(b)はその差角がなくなったとき
の説明図。
【図9】 差角とモータの出力指令値との間の関係図。
【図10】 (a)はズレ角が180度以内のときの状
態図、(b)はズレ角が180度を超えるときの状態
図。
【図11】 ズレ角と補正低減係数との間の関係図。
【図12】 カーブしたときの動作図。
【図13】 ハンドルノブ位置補正の実行手順を示すフ
ローチャート。
【図14】 別例におけるズレ角と補正低減係数との間
の関係図。
【図15】 従来におけるパワーステアリング装置の概
略構成図。
【図16】 従来における電気式のオーダーピッキング
トラックの概略構成図。
【符号の説明】
1…車両としてのフォークリフト、2…車体、4…運転
台、16…操舵輪、17…ハンドル、22…横加速度検
出手段、補正実行手段、閾値変更手段及び補正禁止手段
を構成するCPU、26…ハンドル位置検出手段及びハ
ンドル操作速度検出手段を構成するハンドル角センサ、
36…駆動手段及び電気式駆動手段としてのPSモー
タ、39…切れ角検出手段及び横加速度検出手段を構成
するタイヤ角センサ、41…車速検出手段及び横加速度
検出手段を構成する車速センサ、42…揚高検出手段と
しての揚高センサ、46…ハンドル位置検出手段を構成
する第2カウンタ、G…横加速度、V…車速、R…切れ
角、S…操作速度(ハンドル操作速度)、N…実位置
(実ノブ位置)、No…目標位置(目標ノブ位置)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 113:00 B62D 113:00

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドルの実位置を検出するハンドル位
    置検出手段と、 操舵輪の切れ角を検出する切れ角検出手段と、 揚高を検出する揚高検出手段と、 車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、 前記ハンドル位置検出手段と切れ角検出手段とからの検
    出値に基づき、前記ハンドルの実位置と前記操舵輪の切
    れ角との間の位置関係にずれが生じたときに、このずれ
    をなくすように前記ハンドル操作時にハンドル位置補正
    を実行する補正実行手段と、 前記揚高検出手段からの検出値に基づき、横加速度の閾
    値を揚高に応じて設定変更する閾値変更手段と、 横加速度検出手段からの検出値に基づき、車両の横加速
    度が揚高に応じて設定された前記閾値を超えると前記補
    正実行手段によるハンドル位置補正を禁止する補正禁止
    手段とを備えた車両用のハンドル位置補正装置。
  2. 【請求項2】 車速を検出する車速検出手段を備え、 前記補正禁止手段は、横加速度が閾値以下であっても、
    前記車速検出手段と切れ角検出手段とからの検出値に基
    づき、車両が所定の旋回半径でカーブ走行している領域
    では前記補正実行手段によるハンドル位置補正を禁止す
    る請求項1に記載の車両用のハンドル位置補正装置。
  3. 【請求項3】 前記補正禁止手段は、前記切れ角検出手
    段からの検出値に基づき、前記操舵輪の切れ角が閾値を
    超える領域では前記補正実行手段によるハンドル位置補
    正を禁止する請求項1又は2に記載の車両用のハンドル
    位置補正装置。
  4. 【請求項4】 車速を検出する車速検出手段を備え、 前記補正禁止手段は、前記車速検出手段からの検出値に
    基づき、車速が閾値を超えて高速走行している領域では
    前記補正実行手段によるハンドル位置補正を禁止する請
    求項1〜3のうちいずれか一項に記載の車両用のハンド
    ル位置補正装置。
  5. 【請求項5】 車速を検出する車速検出手段と、 ハンドルの実位置を検出するハンドル位置検出手段と、 操舵輪の切れ角を検出する切れ角検出手段と、 前記ハンドル位置検出手段と切れ角検出手段とからの検
    出値に基づき、前記ハンドルの実位置と前記操舵輪の切
    れ角との間の位置関係にずれが生じたときに、このずれ
    をなくすように前記ハンドル操作時にハンドル位置補正
    を実行する補正実行手段と、 前記車速検出手段と切れ角検出手段とからの検出値に基
    づき、車両が所定の旋回半径でカーブ走行している領域
    では前記補正実行手段によるハンドル位置補正を禁止す
    る補正禁止手段とを備えた車両用のハンドル位置補正装
    置。
  6. 【請求項6】 前記補正禁止手段は、前記切れ角検出手
    段からの検出値に基づき、前記操舵輪の切れ角が閾値を
    超える領域では前記補正実行手段によるハンドル位置補
    正を禁止する請求項5に記載の車両用のハンドル位置補
    正装置。
  7. 【請求項7】 前記補正禁止手段は、前記車速検出手段
    からの検出値に基づき、車速が閾値を超えて高速走行し
    ている領域では前記補正実行手段によるハンドル位置補
    正を禁止する請求項5又は6に記載の車両用のハンドル
    位置補正装置。
  8. 【請求項8】 前記ハンドルの操作速度を検出するハン
    ドル操作速度検出手段を備え、 前記補正禁止手段は、前記ハンドル操作速度検出手段か
    らの検出値に基づき、前記ハンドルの操作速度が速い操
    作速度とみなせる閾値を超えるときにはハンドル位置補
    正を禁止する請求項1〜7のうちいずれか一項に記載の
    車両用のハンドル位置補正装置。
  9. 【請求項9】 前記ハンドルの操作速度を検出するハン
    ドル操作速度検出手段を備え、 前記補正禁止手段は、前記ハンドル操作速度検出手段か
    らの検出値に基づき、前記ハンドルの操作速度が遅い操
    作速度とみなせる閾値を下回るときにはハンドル位置補
    正を禁止する請求項1〜8のうちいずれか一項に記載の
    車両用のハンドル位置補正装置。
  10. 【請求項10】 前記補正実行手段は、前記操舵輪が前
    記ハンドルの操作量に応じた切れ角となるように、前記
    操舵輪に操舵力を付与する駆動手段を備え、前記ハンド
    ルの実位置と前記操舵輪の切れ角との間の位置関係にず
    れが生じたときには、前記駆動手段の出力を抑えること
    でハンドル位置補正を実行し、 前記補正禁止手段は、前記各禁止条件のうち少なくとも
    一つを満たしたときに前記補正実行手段によるハンドル
    位置補正を禁止する請求項1〜9のうちいずれか一項に
    記載の車両用のハンドル位置補正装置。
  11. 【請求項11】 前記駆動手段が電気式駆動手段であ
    り、前記ハンドル位置検出手段と切れ角検出手段とから
    の検出値に基づき、前記電気式駆動手段が電気的に制御
    されて前記操舵輪が操舵される全電気式操舵機構を備え
    た請求項1〜10のうちいずれか一項に記載の車両用の
    ハンドル位置補正装置。
  12. 【請求項12】 前記補正実行手段は、前記切れ角検出
    手段からの検出値に基づき、前記ハンドルの相対角度で
    該ハンドルの目標位置を算出し、前記ハンドルの実位置
    と目標位置との間にずれが生じたときに、そのずれをな
    くすようにハンドル位置補正を実行する請求項1〜11
    のうちいずれか一項に記載の車両用のハンドル位置補正
    装置。
  13. 【請求項13】 前記補正禁止手段は、前記ハンドルを
    操作した際に、その実位置が目標位置に対して離間する
    方向に操作されたときに前記補正実行手段によるハンド
    ル位置補正を禁止する請求項12に記載の車両用のハン
    ドル位置補正装置。
  14. 【請求項14】 前記補正実行手段は、前記ハンドルの
    実位置が目標位置に対してずれたときに、前記駆動手段
    の出力を抑えて実位置を目標位置に追いつかせる第1補
    正実行手段と、ハンドルの実位置と目標位置が一致した
    とき、前記駆動手段の出力を抑える第2補正実行手段と
    を備え、 前記補正禁止手段は、横加速度が閾値を超えるときに前
    記第1補正及び第2補正の両方を禁止する請求項12又
    は13に記載に記載の車両用のハンドル位置補正装置。
  15. 【請求項15】 前記補正実行手段は、前記ハンドルの
    実位置が目標位置に対してずれたときに、前記駆動手段
    の出力を抑えて実位置を目標位置に追いつかせる第1補
    正実行手段を備え、 前記補正禁止手段は、前記各禁止条件のうち少なくとも
    一つを満たしたときに前記第1補正を禁止する請求項1
    2〜14のうちいずれか一項に記載の車両用のハンドル
    位置補正装置。
  16. 【請求項16】 車速を検出する車速検出手段と、 ハンドルの実位置を検出するハンドル位置検出手段と、 操舵輪の切れ角を算出する切れ角検出手段と、 揚高を検出する揚高検出手段と、 前記ハンドル位置検出手段と切れ角検出手段とからの検
    出値に基づき、前記ハンドルの実位置と前記操舵輪の切
    れ角との間の位置関係にずれが生じたときに、このずれ
    をなくすように前記ハンドル操作時にハンドル位置補正
    を実行する補正実行手段と、 前記車速検出手段、切れ角検出手段及び揚高検出手段と
    からの検出値に基づいて決まる補正禁止領域ではハンド
    ル位置補正を禁止する補正禁止手段とを備えた車両用の
    ハンドル位置補正装置。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のうちいずれか一項に
    記載の車両用のハンドル位置補正装置を備えた車両。
  18. 【請求項18】 車体に対して昇降する運転台が装備さ
    れている請求項17に記載の車両。
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