JP2003048053A - 方向凝固結晶の補修方法 - Google Patents
方向凝固結晶の補修方法Info
- Publication number
- JP2003048053A JP2003048053A JP2001234758A JP2001234758A JP2003048053A JP 2003048053 A JP2003048053 A JP 2003048053A JP 2001234758 A JP2001234758 A JP 2001234758A JP 2001234758 A JP2001234758 A JP 2001234758A JP 2003048053 A JP2003048053 A JP 2003048053A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crystal
- directionally solidified
- repairing
- solidification
- repair
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23P—METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; COMBINED OPERATIONS; UNIVERSAL MACHINE TOOLS
- B23P6/00—Restoring or reconditioning objects
- B23P6/002—Repairing turbine components, e.g. moving or stationary blades, rotors
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 方向凝固結晶翼を加熱して溶融したのち凝固
させて補修する補修方法において、補修後の結晶組織が
母材の結晶組織と同一にする。 【解決手段】 補修部を加熱源3により加熱して溶融さ
せたのち凝固させて補修する。この場合、溶融補修部2
における凝固速度(R)に対する凝固部と溶融部の境界
における温度勾配(G)の比(G/R)が、方向凝固結
晶を生じさせる値以上になるように溶融させるときの入
熱量及び/又は加熱パターンを制御する等によって母材
と同じ結晶方位をもつ方向凝固結晶を溶融補修部2に成
長させることができる。
させて補修する補修方法において、補修後の結晶組織が
母材の結晶組織と同一にする。 【解決手段】 補修部を加熱源3により加熱して溶融さ
せたのち凝固させて補修する。この場合、溶融補修部2
における凝固速度(R)に対する凝固部と溶融部の境界
における温度勾配(G)の比(G/R)が、方向凝固結
晶を生じさせる値以上になるように溶融させるときの入
熱量及び/又は加熱パターンを制御する等によって母材
と同じ結晶方位をもつ方向凝固結晶を溶融補修部2に成
長させることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンやジ
ェットエンジンなどの鋳造翼で、一方向凝固結晶や単結
晶からなる方向凝固結晶をもつ翼を溶融したのち凝固さ
せて補修する方向凝固結晶翼の補修に適用して有用な、
方向凝固結晶の補修方法に関する。
ェットエンジンなどの鋳造翼で、一方向凝固結晶や単結
晶からなる方向凝固結晶をもつ翼を溶融したのち凝固さ
せて補修する方向凝固結晶翼の補修に適用して有用な、
方向凝固結晶の補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高速で回転するタービンやジェットエン
ジンなどの翼には大きな遠心力が作用するため遠心力作
用方向に向いた結晶方位をもつ一方向凝固結晶翼や、翼
全体を単結晶で形成した単結晶翼が使われる。これらの
方向凝固結晶翼には使用によって割れや欠損が生ずる。
また、製造時にも鋳造欠陥が生ずる。
ジンなどの翼には大きな遠心力が作用するため遠心力作
用方向に向いた結晶方位をもつ一方向凝固結晶翼や、翼
全体を単結晶で形成した単結晶翼が使われる。これらの
方向凝固結晶翼には使用によって割れや欠損が生ずる。
また、製造時にも鋳造欠陥が生ずる。
【0003】それらの翼に生じた欠陥は、従来、ろう付
けや溶接によって補修が行なわれて来た。普通鋳造製の
タービン翼などであれば従来の補修方法によっても問題
はないが、一方向凝固結晶翼や単結晶翼という方向凝固
結晶翼に対し従来のろう付けや溶接による補修方法を行
なうと、その補修部分の結晶は方向凝固結晶とならない
ため、その補修部分の強度が低下するという問題が生ず
る。
けや溶接によって補修が行なわれて来た。普通鋳造製の
タービン翼などであれば従来の補修方法によっても問題
はないが、一方向凝固結晶翼や単結晶翼という方向凝固
結晶翼に対し従来のろう付けや溶接による補修方法を行
なうと、その補修部分の結晶は方向凝固結晶とならない
ため、その補修部分の強度が低下するという問題が生ず
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一方向凝固
結晶又は単結晶からなる方向凝固結晶を加熱して溶融し
たのち凝固させて補修する補修方法において、補修後の
結晶組織が母材の結晶組織と同一になるように補修可能
な方向凝固結晶の補修方法を提供することを課題として
いる。
結晶又は単結晶からなる方向凝固結晶を加熱して溶融し
たのち凝固させて補修する補修方法において、補修後の
結晶組織が母材の結晶組織と同一になるように補修可能
な方向凝固結晶の補修方法を提供することを課題として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、単結晶または一方向凝固結晶からなる方向
凝固結晶の補修方法において、熱源により加熱して溶融
させたのち方向凝固させて補修するようにした方向凝固
結晶の補修方法を提供する。
決するため、単結晶または一方向凝固結晶からなる方向
凝固結晶の補修方法において、熱源により加熱して溶融
させたのち方向凝固させて補修するようにした方向凝固
結晶の補修方法を提供する。
【0006】本発明による方向凝固結晶の補修方法にお
いては、熱源により加熱して溶融させたのち凝固させて
補修する場合に、溶融・凝固時の結晶成長を制御するこ
とによって、母材と同一の結晶組織を生じさせることが
できる。
いては、熱源により加熱して溶融させたのち凝固させて
補修する場合に、溶融・凝固時の結晶成長を制御するこ
とによって、母材と同一の結晶組織を生じさせることが
できる。
【0007】また、本発明による方向凝固結晶の補修方
法においては、加熱時の入熱量、加熱時間、加熱速度等
のパラメータを制御して溶融させ、凝固部と溶融部の境
界における温度勾配と凝固速度を、方向凝固結晶が生成
する条件になるようにして溶融・凝固させて行なうこと
ができる。
法においては、加熱時の入熱量、加熱時間、加熱速度等
のパラメータを制御して溶融させ、凝固部と溶融部の境
界における温度勾配と凝固速度を、方向凝固結晶が生成
する条件になるようにして溶融・凝固させて行なうこと
ができる。
【0008】このようにして、本発明によれば、補修部
に対して母材と同じ結晶方位の方向凝固結晶を成長させ
ることができる。
に対して母材と同じ結晶方位の方向凝固結晶を成長させ
ることができる。
【0009】また、前記した本発明の方向凝固結晶の補
修方法においては、方向凝固結晶の補修部を熱源により
加熱して溶融させたのち凝固させて補修するときに、凝
固部と溶融部の境界における凝固速度(R)に対する温
度勾配(G)の比(G/R)が、母材と同一の方向凝固
結晶を生じさせる値以上になるように、溶融させるとき
の入熱量及び/又は加熱パターン等を制御するようにし
て行なうことができる。
修方法においては、方向凝固結晶の補修部を熱源により
加熱して溶融させたのち凝固させて補修するときに、凝
固部と溶融部の境界における凝固速度(R)に対する温
度勾配(G)の比(G/R)が、母材と同一の方向凝固
結晶を生じさせる値以上になるように、溶融させるとき
の入熱量及び/又は加熱パターン等を制御するようにし
て行なうことができる。
【0010】本発明の補修方法では、補修部を溶融させ
るために補修部に与える入熱量や、その入熱量の増加速
度、入熱状態の保持時間、入熱量の減少速度などの加熱
パターンを変えたときに凝固部と溶融部の境界における
凝固速度R(cm/Sec)に対する温度勾配G(℃/
cm)の比G/R(℃・Sec/cm2 )の変化を予じ
め数値解析等によって検討し、このG/Rの値が溶融補
修部に母材と同じ方向凝固結晶を生じさせるために必要
な値以上になるよう入熱量及び/又は加熱パターンを定
める。
るために補修部に与える入熱量や、その入熱量の増加速
度、入熱状態の保持時間、入熱量の減少速度などの加熱
パターンを変えたときに凝固部と溶融部の境界における
凝固速度R(cm/Sec)に対する温度勾配G(℃/
cm)の比G/R(℃・Sec/cm2 )の変化を予じ
め数値解析等によって検討し、このG/Rの値が溶融補
修部に母材と同じ方向凝固結晶を生じさせるために必要
な値以上になるよう入熱量及び/又は加熱パターンを定
める。
【0011】本発明の方向凝固結晶の補修方法では、補
修を一点でなく、熱源を移動させて、所定の長さに亘っ
て補修部を溶融させて補修を行うとき、その移動熱源か
らの入熱量と、その移動熱源の移動速度を併せ制御する
ことによって、前記したG/Rが補修部に方向凝固結晶
を生じさせる値以上になるようにする。
修を一点でなく、熱源を移動させて、所定の長さに亘っ
て補修部を溶融させて補修を行うとき、その移動熱源か
らの入熱量と、その移動熱源の移動速度を併せ制御する
ことによって、前記したG/Rが補修部に方向凝固結晶
を生じさせる値以上になるようにする。
【0012】この場合も、熱源からの入熱量とその熱源
の移動速度を変えたときに前記したG/Rの値がどう変
わるかを予じめ数値解析等によって検討することによっ
て、このG/Rの値が、溶融補修部に母材と同じ方向凝
固結晶を生じさせるために必要な値以上になるよう入熱
量及び/又は熱源の移動速度を定める。こうして得られ
た入熱量及び/又は熱源移動速度になるように加熱源を
制御することによって補修部には母材と同じ方向凝固結
晶を成長させることができる。
の移動速度を変えたときに前記したG/Rの値がどう変
わるかを予じめ数値解析等によって検討することによっ
て、このG/Rの値が、溶融補修部に母材と同じ方向凝
固結晶を生じさせるために必要な値以上になるよう入熱
量及び/又は熱源の移動速度を定める。こうして得られ
た入熱量及び/又は熱源移動速度になるように加熱源を
制御することによって補修部には母材と同じ方向凝固結
晶を成長させることができる。
【0013】こうして得られた入熱量及び/又は加熱パ
ターンに従って、補修を要する補修部に対する加熱源に
よる加熱を制御するだけで、補修部の温度を計測したり
監視することなしに補修部には母材と同じ結晶方位の方
向凝固結晶を成長させることができる。
ターンに従って、補修を要する補修部に対する加熱源に
よる加熱を制御するだけで、補修部の温度を計測したり
監視することなしに補修部には母材と同じ結晶方位の方
向凝固結晶を成長させることができる。
【0014】以上説明した本発明の補修方法によって方
向凝固結晶翼の補修を行う場合は、方向凝固結晶を生じ
させる凝固速度(R)に対する、凝固部と溶融部の境界
における温度勾配(G)の比は、その翼を構成している
材料に応じた値にするが、例えば、タービン翼を構成す
る材料がNi基合金の場合、その値は3×104 ℃・S
ec/cm2 以上である。
向凝固結晶翼の補修を行う場合は、方向凝固結晶を生じ
させる凝固速度(R)に対する、凝固部と溶融部の境界
における温度勾配(G)の比は、その翼を構成している
材料に応じた値にするが、例えば、タービン翼を構成す
る材料がNi基合金の場合、その値は3×104 ℃・S
ec/cm2 以上である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を用いて具体的に説明する。 (第1実施形態)まず、図1に示した第1実施形態によ
る補修方法について説明する。図1において、1は、一
方向凝固結晶や単結晶の方向凝固結晶翼であって、Ni
基超合金製のガスタービン翼、2はその溶融補修部を示
している。溶融補修部2は、加熱源3によって加熱され
る。
図面を用いて具体的に説明する。 (第1実施形態)まず、図1に示した第1実施形態によ
る補修方法について説明する。図1において、1は、一
方向凝固結晶や単結晶の方向凝固結晶翼であって、Ni
基超合金製のガスタービン翼、2はその溶融補修部を示
している。溶融補修部2は、加熱源3によって加熱され
る。
【0016】この加熱源3は、レーザビーム又は電子ビ
ームなど、方向凝固結晶翼1を局所的に加熱できる加熱
源であり、例えば2mmの円形の熱源を有している。こ
の加熱源3によって補修対象個所を初期温度20℃の条
件で、単位面積当りの入熱量120W/mm2 で加熱時
間10秒、その加熱後の入熱量を12W/mm2 ・Se
cで減少させてゆく加熱パターンで加熱した。この加熱
パターンは図2に示してある。
ームなど、方向凝固結晶翼1を局所的に加熱できる加熱
源であり、例えば2mmの円形の熱源を有している。こ
の加熱源3によって補修対象個所を初期温度20℃の条
件で、単位面積当りの入熱量120W/mm2 で加熱時
間10秒、その加熱後の入熱量を12W/mm2 ・Se
cで減少させてゆく加熱パターンで加熱した。この加熱
パターンは図2に示してある。
【0017】以上の加熱条件で方向凝固結晶翼1に溶融
補修部2を形成させたあと凝固させてゆくときの凝固速
度R(cm/Sec)に対する、凝固部と溶融部の境界
における温度勾配G(℃/cm)の比G/Rを数値解析
によって求めたところ4×105 ℃・Sec/cm2 程
度になることがわかった。
補修部2を形成させたあと凝固させてゆくときの凝固速
度R(cm/Sec)に対する、凝固部と溶融部の境界
における温度勾配G(℃/cm)の比G/Rを数値解析
によって求めたところ4×105 ℃・Sec/cm2 程
度になることがわかった。
【0018】これは、ガスタービン翼を形成するのに用
いられる典型的なNi基超合金を溶融後に凝固させたと
きに異結晶を生成させないための条件であるG/Rが3
×104 ℃・Sec/cm2 以上という条件を満たして
いる。従って、前記した図2の加熱パターンによって方
向凝固結晶翼を加熱し溶融、凝固させることにより、母
材と同じ結晶方位をもつ方向凝固結晶を溶融補修部2に
成長させることができる。 (第2実施形態)次に、図3に示した第2実施形態によ
る補修方法について説明する。図3において、1は方向
凝固結晶翼であって、Ni基超合金製のガスタービン
翼、4はその溶融補修部、5は加熱源を示している。こ
の加熱源5は、図3の左右に動く移動熱源であり、この
加熱源5によって溶融補修部4は図の左右に伸びて形成
されている。
いられる典型的なNi基超合金を溶融後に凝固させたと
きに異結晶を生成させないための条件であるG/Rが3
×104 ℃・Sec/cm2 以上という条件を満たして
いる。従って、前記した図2の加熱パターンによって方
向凝固結晶翼を加熱し溶融、凝固させることにより、母
材と同じ結晶方位をもつ方向凝固結晶を溶融補修部2に
成長させることができる。 (第2実施形態)次に、図3に示した第2実施形態によ
る補修方法について説明する。図3において、1は方向
凝固結晶翼であって、Ni基超合金製のガスタービン
翼、4はその溶融補修部、5は加熱源を示している。こ
の加熱源5は、図3の左右に動く移動熱源であり、この
加熱源5によって溶融補修部4は図の左右に伸びて形成
されている。
【0019】この加熱源5もレーザビーム又は電子ビー
ムであって、方向凝固結晶翼1の補修対象個所を直径2
mmの円形で加熱する。この加熱源5によって、初期温
度20℃の条件で、単位面積当りの入熱量120W/m
m2 、加熱源5の移動速度を0.2mm/Secで加熱
する。
ムであって、方向凝固結晶翼1の補修対象個所を直径2
mmの円形で加熱する。この加熱源5によって、初期温
度20℃の条件で、単位面積当りの入熱量120W/m
m2 、加熱源5の移動速度を0.2mm/Secで加熱
する。
【0020】以上の加熱条件で方向凝固結晶翼1に溶融
補修部4を形成させたあと凝固させてゆくときの凝固温
度R(cm/Sec)に対する、凝固部と溶融部の境界
における温度勾配G(℃/cm)の比G/Rを数値解析
によって求めたところ、その値は1×105 ℃・Sec
/cm2 以上であった。
補修部4を形成させたあと凝固させてゆくときの凝固温
度R(cm/Sec)に対する、凝固部と溶融部の境界
における温度勾配G(℃/cm)の比G/Rを数値解析
によって求めたところ、その値は1×105 ℃・Sec
/cm2 以上であった。
【0021】これは、ガスタービン翼を形成するのに用
いられるNi基超合金を溶融後に凝固させたときに異結
晶を生成させないための条件であるG/Rが3×104
℃・Sec/cm2 よりも十分に大きいので、溶融補修
部4には、方向凝固結晶翼1の母材との結晶方位を同じ
にする方向凝固結晶を成長させることができる。
いられるNi基超合金を溶融後に凝固させたときに異結
晶を生成させないための条件であるG/Rが3×104
℃・Sec/cm2 よりも十分に大きいので、溶融補修
部4には、方向凝固結晶翼1の母材との結晶方位を同じ
にする方向凝固結晶を成長させることができる。
【0022】以上、本発明を図示した実施形態に基づい
て具体的に説明したが、本発明がこれらの実施形態に限
定されず特許請求の範囲に示す本発明の範囲内で、その
具体的なやり方に種々の変更を加えてよいことはいうま
でもない。
て具体的に説明したが、本発明がこれらの実施形態に限
定されず特許請求の範囲に示す本発明の範囲内で、その
具体的なやり方に種々の変更を加えてよいことはいうま
でもない。
【0023】例えば、上記実施形態では溶融補修部にお
けるG/Rが溶融補修部に方向凝固結晶を生じさせる値
になる入熱量と加熱パターンであることを数値解析によ
って確認しているが、溶融補修部における凝固速度R
と、凝固部と溶融部の境界における温度勾配Gとを所望
のG/R値を与える加熱パターンや冷却状態を実験的に
定めることによって、所望のG/Rの下に溶融補修部の
凝固が行なわれるよう入熱量や加熱パターン又は加熱源
の移動速度を制御してよい。
けるG/Rが溶融補修部に方向凝固結晶を生じさせる値
になる入熱量と加熱パターンであることを数値解析によ
って確認しているが、溶融補修部における凝固速度R
と、凝固部と溶融部の境界における温度勾配Gとを所望
のG/R値を与える加熱パターンや冷却状態を実験的に
定めることによって、所望のG/Rの下に溶融補修部の
凝固が行なわれるよう入熱量や加熱パターン又は加熱源
の移動速度を制御してよい。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、単結晶
または一方向凝固結晶からなる方向凝固結晶の補修方法
において、熱源により加熱して溶融させたのち方向凝固
させて補修するようにした方向凝固結晶の補修方法を提
供する。
または一方向凝固結晶からなる方向凝固結晶の補修方法
において、熱源により加熱して溶融させたのち方向凝固
させて補修するようにした方向凝固結晶の補修方法を提
供する。
【0025】本発明による方向凝固結晶の補修方法にお
いては、熱源により加熱して溶融させたのち凝固させて
補修する場合に、溶融・凝固時の結晶成長を制御するこ
とによって、母材と同一の結晶組織を生じさせたり、加
熱時の入熱量、加熱時間、加熱速度等のパラメータを制
御して溶融させ、凝固部と溶融部の境界における温度勾
配と凝固速度を、方向凝固結晶が生成する条件になるよ
うにして溶融・凝固させて行ない、補修部に対して母材
と同じ結晶方位の方向凝固結晶を成長させることができ
る。
いては、熱源により加熱して溶融させたのち凝固させて
補修する場合に、溶融・凝固時の結晶成長を制御するこ
とによって、母材と同一の結晶組織を生じさせたり、加
熱時の入熱量、加熱時間、加熱速度等のパラメータを制
御して溶融させ、凝固部と溶融部の境界における温度勾
配と凝固速度を、方向凝固結晶が生成する条件になるよ
うにして溶融・凝固させて行ない、補修部に対して母材
と同じ結晶方位の方向凝固結晶を成長させることができ
る。
【0026】また、本発明の方向凝固結晶の補修方法に
おいては、方向凝固結晶の補修部を熱源により加熱して
溶融させたのち凝固させて補修するときに、凝固部と溶
融部の境界における凝固速度(R)に対する温度勾配
(G)の比(G/R)が、母材と同一の方向凝固結晶を
生じさせる値以上になるように、溶融させるときの入熱
量及び/又は加熱パターン等を制御するようにして行な
うことができる。
おいては、方向凝固結晶の補修部を熱源により加熱して
溶融させたのち凝固させて補修するときに、凝固部と溶
融部の境界における凝固速度(R)に対する温度勾配
(G)の比(G/R)が、母材と同一の方向凝固結晶を
生じさせる値以上になるように、溶融させるときの入熱
量及び/又は加熱パターン等を制御するようにして行な
うことができる。
【0027】また、本発明によれば、方向凝固結晶を生
じさせる凝固速度(R)に対する、凝固部と溶融部の境
界における温度勾配(G)の比を、3×104 ℃・Se
c/cm2 以上となるように制御することによって、方
向凝固結晶をもつNi基合金のタービン翼の補修を良好
に行なうことができる。
じさせる凝固速度(R)に対する、凝固部と溶融部の境
界における温度勾配(G)の比を、3×104 ℃・Se
c/cm2 以上となるように制御することによって、方
向凝固結晶をもつNi基合金のタービン翼の補修を良好
に行なうことができる。
【図1】本発明の第1実施形態による方向凝固結晶翼の
補修方法を示す説明図。
補修方法を示す説明図。
【図2】本発明の第1実施形態における補修部に対する
加熱パターンを示す線図。
加熱パターンを示す線図。
【図3】本発明の第2実施形態による方向凝固結晶翼の
補修方法を示す説明図。
補修方法を示す説明図。
1 方向凝固結晶翼
2 溶融補修部
3 加熱源
4 溶融補修部
5 加熱源
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C30B 29/52 C30B 29/52
33/00 33/00
F01D 5/28 F01D 5/28
// C22F 1/00 606 C22F 1/00 606
607 607
631 631
651 651B
692 692A
(72)発明者 下畠 幸郎
兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号
三菱重工業株式会社高砂研究所内
(72)発明者 月元 晃司
兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号
三菱重工業株式会社高砂研究所内
Fターム(参考) 3G002 EA06
4G077 AA02 BA08 FJ10
Claims (5)
- 【請求項1】 単結晶または一方向凝固結晶からなる方
向凝固結晶の補修方法において、熱源により加熱して溶
融させたのち方向凝固させて補修することを特徴とする
方向凝固結晶の補修方法。 - 【請求項2】 単結晶または一方向凝固結晶からなる方
向凝固結晶の補修方法において、熱源により加熱して溶
融させたのち凝固させて補修する場合に溶融・凝固時の
結晶成長を制御し、母材と同一の結晶組織を生じさせる
ことを特徴とする方向凝固結晶の補修方法。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の方向凝固
結晶の補修方法において、加熱時の入熱量、加熱時間、
加熱速度等のパラメータを制御して溶融させ、凝固部と
溶融部の境界における温度勾配と凝固速度を、方向凝固
結晶が生成する条件になるように溶融・凝固させること
を特徴とする方向凝固結晶の補修方法。 - 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記
載の方向凝固結晶の補修方法において、凝固部と溶融部
の境界における凝固速度(R)に対する温度勾配(G)
の比(G/R)が母材と同一の結晶組織を生じさせる値
以上となるように制御することを特徴とする方向凝固結
晶の補修方法。 - 【請求項5】 前記補修部がNi基合金製の方向凝固結
晶翼の補修部であり、前記凝固速度(R)に対する補修
温度勾配(G)の比(G/R)が3×104℃・Sec
/cm2 以上となるように制御することを特徴とする請
求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の方向凝固結晶
の補修方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001234758A JP2003048053A (ja) | 2001-08-02 | 2001-08-02 | 方向凝固結晶の補修方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001234758A JP2003048053A (ja) | 2001-08-02 | 2001-08-02 | 方向凝固結晶の補修方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003048053A true JP2003048053A (ja) | 2003-02-18 |
Family
ID=19066309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001234758A Withdrawn JP2003048053A (ja) | 2001-08-02 | 2001-08-02 | 方向凝固結晶の補修方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003048053A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005152918A (ja) * | 2003-11-21 | 2005-06-16 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 溶接方法 |
JP2006077325A (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-23 | Snecma | 単結晶金属部品または方向性凝固部品の表面を再生成する方法 |
EP1798316A1 (en) * | 2005-12-16 | 2007-06-20 | United Technologies Corporation | Repair method of crystalline structures by epitaxy |
JP2010038100A (ja) * | 2008-08-07 | 2010-02-18 | Toshiba Corp | ガスタービン部品の熱処理方法及び補修方法並びにガスタービン部品 |
EP2374570A2 (en) | 2010-04-01 | 2011-10-12 | Hitachi Ltd. | Metal deposition method and laser metal deposition apparatus |
US11661644B2 (en) | 2015-08-20 | 2023-05-30 | General Electric Company | Apparatus and method for direct writing of single crystal super alloys and metals |
-
2001
- 2001-08-02 JP JP2001234758A patent/JP2003048053A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005152918A (ja) * | 2003-11-21 | 2005-06-16 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 溶接方法 |
JP4551082B2 (ja) * | 2003-11-21 | 2010-09-22 | 三菱重工業株式会社 | 溶接方法 |
JP2006077325A (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-23 | Snecma | 単結晶金属部品または方向性凝固部品の表面を再生成する方法 |
JP4652930B2 (ja) * | 2004-08-30 | 2011-03-16 | スネクマ | 単結晶金属部品または方向性凝固部品の表面を再生成する方法 |
EP1798316A1 (en) * | 2005-12-16 | 2007-06-20 | United Technologies Corporation | Repair method of crystalline structures by epitaxy |
JP2007160403A (ja) * | 2005-12-16 | 2007-06-28 | United Technol Corp <Utc> | エピタキシャル結晶構造を伝播させるための修復方法 |
US7784668B2 (en) | 2005-12-16 | 2010-08-31 | United Technologies Corporation | Repair method for propagating epitaxial crystalline structures by heating to within 0-100° f of the solidus |
JP2010038100A (ja) * | 2008-08-07 | 2010-02-18 | Toshiba Corp | ガスタービン部品の熱処理方法及び補修方法並びにガスタービン部品 |
EP2374570A2 (en) | 2010-04-01 | 2011-10-12 | Hitachi Ltd. | Metal deposition method and laser metal deposition apparatus |
US11661644B2 (en) | 2015-08-20 | 2023-05-30 | General Electric Company | Apparatus and method for direct writing of single crystal super alloys and metals |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6103402A (en) | Crack free metallic articles | |
US5914059A (en) | Method of repairing metallic articles by energy beam deposition with reduced power density | |
EP3132885B1 (en) | Apparatus and method for direct writing of single crystal super alloys and metals | |
EP2751304B1 (en) | Manufacturing a component of single crystal or directionally solidified material | |
Gäumann et al. | Epitaxial laser metal forming: analysis of microstructure formation | |
KR100593053B1 (ko) | 초내열합금 제품의 레이저 용접 방법 | |
US20040164059A1 (en) | Method for fabricating, modifying or repairing of single crystal or directionally solidified articles | |
US20120213659A1 (en) | Method and device for producing a component of a turbomachine | |
EP1798316B1 (en) | Repair method of crystalline structures by epitaxy | |
KR20000006380A (ko) | 일방향응고주조제품및그제조방법 | |
JP4348423B2 (ja) | 製品の末端上に延長部分を形成するための方法 | |
JP5451463B2 (ja) | タービン翼形部及びその先端構造体を製造する方法 | |
JPH1080748A (ja) | セラミック鋳型を使用した注型によって製品延長部分を形成する方法 | |
JP2003048053A (ja) | 方向凝固結晶の補修方法 | |
US12031447B2 (en) | Method for manufacturing a turbine engine vane and turbine engine vane | |
JPH10113763A (ja) | 一体マンドレル及びセラミック鋳型を用いて溶融物から製品延長部分を凝固させる方法 | |
EP1579018B1 (en) | Heating to control solidification of cast structure | |
JP2014217891A (ja) | ブリッジマンインベストメント鋳造法におけるグレインスターターのための複合の幾何学的設計 | |
JP2000210789A (ja) | 溶接ワイヤ及び補修施工方法 | |
JPH1085928A (ja) | セラミック鋳型内のマンドレルの溶融によって製品延長部を形成する方法 | |
JP2002283043A (ja) | 一方向凝固柱状晶組織を有するタービンブレードの製造方法およびその製造方法で作製したタービンブレード | |
JPH07247802A (ja) | ガスタービン用単結晶ブレードの製造法 | |
JP2002331353A (ja) | 微細な一方向凝固柱状晶組織を有する鋳造体の製造方法 | |
CN113681025A (zh) | 一种增材制造制备镍基合金单晶的方法 | |
JPH07279609A (ja) | 一方向凝固Ni基ガスタービン動翼及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20081007 |