JPH1085928A - セラミック鋳型内のマンドレルの溶融によって製品延長部を形成する方法 - Google Patents

セラミック鋳型内のマンドレルの溶融によって製品延長部を形成する方法

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JPH1085928A
JPH1085928A JP9170818A JP17081897A JPH1085928A JP H1085928 A JPH1085928 A JP H1085928A JP 9170818 A JP9170818 A JP 9170818A JP 17081897 A JP17081897 A JP 17081897A JP H1085928 A JPH1085928 A JP H1085928A
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JP9170818A
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Bernard Patrick Bewlay
バーナード・パトリック・ビレイ
Melvin Robert Jackson
メルビン・ロバート・ジャクソン
Ann Melinda Ritter
アン・メリンダ・リター
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービンエンジン用の翼形羽根部材のよ
うな、方向性配向超合金製品の末端上に一体延長部を形
成するための方法の提供。 【解決手段】 一体マンドレルを取付けた製品の末端部
をセラミック鋳型内で溶融し、次いで一体延長部が製品
上で凝固するのに十分な制御された条件下で上記末端部
を冷却することによって、製品の末端上に延長部を直接
形成する。形成すべき延長部の形状をほぼ画定するキャ
ビティをもつセラミック鋳型が、一体マンドレルを覆う
ように製品の末端部に取り付けられる。鋳型はマンドレ
ル上で現場で形成してもよいし、予備成形してから製品
に取り付けてもよい。本発明の方法で形成した延長部
は、製品のミクロ組織と連続した適合性のミクロ組織を
有する。かかるミクロ組織には、製品のミクロ組織から
延長部をエピタキシャル成長させたものがある。本発明
の方法では、製品内部に温度勾配が樹立されるが、かか
る温度勾配は実施に際して製品を補助的に加熱及び/又
は冷却することによって制御できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製品の末端に一体
延長部を形成するための方法に関する。より詳細には、
本発明は、方向性配向ミクロ組織(directionally orien
ted microstructure) 及び超合金組成を有する製品の末
端に、適合性合金組成を有する延長部を形成するための
方法に関する。さらに詳細には、本発明は、かかる方法
において、製品の末端を、上記末端部に取付けられてい
て上記延長部の形成に使用されるセラミック鋳型内での
適合性合金の一体マンドレルの溶融及び再凝固によって
直接延長部を一方向凝固(directional solidification)
させるための成長用種晶として使用する方法に関する。
この方法は、タービンの動翼(ブレード又はバケット)
や静翼(ベーン又はノズル)のような翼形羽根部材並び
にタービンシュラウド及び燃焼器シングルのような非翼
形製品の先端の補修に使用することができる。
【0002】
【発明の背景】超合金から方向性配向鋳造組織を成長さ
せるためのこれまでに報告された技術は、単純な形材及
び部材を製造するのに適した方法から始まって、複雑な
形状を有する製品を製造するために現在使用されている
方法(例えば、ガスタービンエンジンのホットセクショ
ンで使用されるNi基超合金羽根部材の一方向凝固法)
にまで進化した。例えば「Metals Handbo
ok」第9版第15巻「Casting」319〜32
3頁(ASM International,1988
年)のような刊行物には、タービン動翼及び静翼のよう
な方向性配向超合金羽根部材を製造するための様々な方
法の例が多数記載されている。これらの方法の大部分
は、鋳型のサセプター加熱とともにある種のウィズドロ
アル型(withdrawal-type) の真空誘導鋳造炉を使用する
ものである。
【0003】方向性配向超合金を製造するための鋳造分
野においては、溶融材料(金属など)を管内で上方に押
上げるため、密閉容器内において不活性気体又は空気な
どによる流体圧力が溶融材料に加えられてきた。そうし
た方法の一つとその関連装置を開示した特許として米国
特許第3302252号が挙げられるが、これは冷却鋳
型内部への注湯管を通して製品を上方へと連続鋳造する
方法に関するものである。鋳造品は鋳型から連続的に引
上げられる。
【0004】鋳造技術のもう一つの実例は、EFG法(E
dge-defined, Film-fed Growth process) と呼ばれるこ
ともある方法である。この方法では、液体材料に外圧が
加えられるのではなく、狭い成形管又はダイ内部での毛
管作用によって液体材料が上方に吸上げられて凝固す
る。多くの場合、結晶成長を開始させるために種晶が上
記液体材料中に導入される。この方法の様々な特徴を開
示した代表的な特許としては、米国特許第347126
6号、同第4120742号及び同第4937053号
が挙げられる。
【0005】一方向凝固製品又は単結晶製品の製造に関
連した鋳造技術に関する上記米国特許明細書の一部及び
その他の文献では、所定の結晶配向(一次配向及び/又
は二次配向)を有する種晶が使用されてきた。こうした
種晶は、所望の結晶配向(crystal orientation) を有す
る製品の凝固を開始させるための手段をなす。羽根部材
の製造に際しても、種晶は、部材の形状及び結晶配向を
画定するための鋳造用の型(セラミック鋳型など)と共
に使用される。
【0006】従前、単結晶製品又は一方向凝固した細長
い結晶粒からなる製品(例えばターボ機械用エーロフォ
イルなど)の部品同士を接合する際には、所定の結晶配
向を有する別々に鋳造された部材を使用するのが通例で
あった。こうした複数の部材を集成して、部材間の境界
面に沿ってそれらを接合する。米国特許第396735
5号及び同第4033792号はこのタイプの接合法に
関する特許の代表例であって、米国特許第403379
2号明細書には、接合境界面の両側における結晶組織を
整合させることが望ましい旨記載されている。
【0007】上記のような鋳造技術を用いることによっ
て、羽根部材のような方向性配向製品を単結晶として或
いは多数の柱状晶からなる一方向凝固結晶組織として製
造することができる。単結晶製品及び一方向凝固製品の
いずれも好ましい結晶配向をもつように製造することが
でき、そうした配向を部品内部で形成して部品内部のあ
る特定の方向に非等方性の物理的及び機械的性質を生じ
させることもできる。羽根部材のようなタービンエンジ
ン部品に多用されるニッケル基超合金における望ましい
結晶配向は、部材の長手方向の弾性率が最小限に抑えら
れるように、結晶の<001>方向が部材の長手方向に
平行であるようなものである。かかる配向は、こうした
部材のクリープ強さと延性と耐熱疲労性の良好なバラン
スを与えることが知られている。そこで、こうした部材
は、本明細書中に記載の通り、<001>方向が成長方
向であって部材の長手方向に合致するように製造され
る。
【0008】上述したタイプの複雑な形状を有する羽根
部材の一例は、米国特許第4010531号明細書に記
載されたターボ機械用の羽根部材である。かかる羽根部
材は、冷却のため気体が中空内部空間から外壁及び末端
領域へと循環するように、末端領域へと通じる複雑な中
空内部空間をもった翼形の外壁を有していて、上記末端
領域は部材の末端から突出した翼先端を含んでいる。
【0009】翼形羽根部材その他のガスタービンエンジ
ン部品は極端な環境の中で使用されることが多く、そう
した環境の中で、環境に関連した様々な損傷及び摩耗メ
カニズムに暴露される。そうした損傷及び摩耗メカニズ
ムとしては、高速及び/又は高温の空中浮遊粒子の衝突
によるエロージョン、高温の酸化性及び/又は腐食性ガ
スの作用、低サイクル疲労過程、並びに他の部材との摩
擦によって引起こされる機械的摩耗が挙げられる。こう
したメカニズムは、特に羽根部材の末端領域もしくは翼
先端において、亀裂その他の損傷を引起こすことが知ら
れている。羽根部材の製造コストは比較的高いのが通例
であり、翼先端が損傷又は摩耗した場合、部材を交換す
るよりはその補修を行うほうが望ましい場合が多い。超
合金羽根部材(或いは方向性配向ミクロ組織を有するそ
の他の製品)がその翼先端又は末端領域において損傷し
た場合、その損傷が作動中もしくは生産中のいずれで生
じたものであっても、その補修の問題は一段と複雑かつ
困難なものとなる。部品の全体的性能を損なわないよう
に補修部分の物理的及び機械的性質を維持することが必
要とされるからである。こうした補修の問題は、エーロ
フォイルのような方向性配向製品においてしばしば望ま
れるごとく、補修部分においても方向性配向ミクロ組織
を保持しなければならない場合には、特に重大である。
補修を行うのに使われる材料内で元の方向性配向を複製
することは困難だからである。
【0010】タービン動翼の翼先端の補修に使用されて
きた一つの方法は、溶接又はそれに類する方法によっ
て、損傷又は摩耗した翼先端に材料を追加することであ
る。この方法の短所は、溶接部のミクロ組織が方向性を
もって配向せず、そのため方向性配向ミクロ組織を有す
る残りの製品部分に比べて翼先端又は延長部の機械的性
質が低下してしまうことである。また、現在使用されて
いる耐酸化性材料の多くは溶接が困難で、溶接プロセス
において割れを生じることが知られている。
【0011】もう一つの方法は、ろう付け、溶接、拡散
接合又は類似の接合方法によって、別個に形成した翼先
端をエーロフォイル末端に付け加えるというものであ
る。この方法は、例えば、米国特許第3967355
号、同第4010531号及び同第4033792号明
細書に記載されている。かかる方法を用いる場合、翼先
端にエーロフォイルの残りの部分の結晶組織と類似した
結晶組織を形成するとともに、翼先端及びエーロフォイ
ル残部の両方のミクロ組織と適合性のミクロ組織を接合
部に生じさせることが望まれることがある。
【0012】共に本願出願人に譲渡された米国特許第5
291937号及び同第5304039号明細書には、
羽根部材のような一方向凝固製品の末端に延長部を形成
するための2通りの方法が記載されている。両方法共
に、セラミック材料で作製したダイ及びダイ増設部を用
いており、ダイ増設部内に溶融材料を押込むため流体圧
力を加える。延長部を形成すべき製品末端はダイ開口部
及びダイ増設部の中に入って溶融材料と接触する。製品
末端は、該製品末端が溶融材料と相互作用するのに十分
な時間にわたって溶融材料と接触状態に保たれ、しかる
後、製品末端上での延長部の一方向凝固が起きるような
速度で製品がダイ開口部を通して引上げられる。上記米
国特許明細書には、これらの方法をどのように用いて羽
根部材(特にその末端領域及び翼先端)を補修できるか
説明されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、羽根部
材のような一方向凝固製品の末端に延長部を形成するた
めの新規方法、特に上記米国特許明細書に記載の装置
(例えば、セラミックダイやダイ増設部など)及びダイ
内部に溶融材料を押込むために流体圧力を加えるための
手段を必要としない方法の開発が望まれている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、方向性配向ミ
クロ組織を有する超合金製品(例えば羽根部材その他の
ガスタービンエンジン部品など)或いはその他の超合金
製品の末端に延長部を形成するための方法であって、製
品の末端部の上に取付けられたセラミック鋳型内での適
合性合金(好ましくは超合金)の一体マンドレルの溶融
及び再凝固、次いで溶融マンドレルの制御された冷却及
び凝固によって、該延長部を形成する方法に関する。か
かる製品は、延長部を追加すべき製品の末端を通して連
絡した内部通路を有していてもよい。この方法で形成さ
れる延長部は、等軸結晶粒のミクロ組織、多数の結晶粒
を含む方向性配向結晶組織又は単結晶を含み得る。さら
に、本発明の方法は、製品の方向性結晶組織が延長部に
まで連続するように、延長部のエピタキシャル成長を生
じさせるのにも用いることができる。この方法で形成さ
れる延長部は、方向性配向超合金製品の先端に取付けら
れていてセラミック鋳型内に入れられたマンドレルを完
全に溶融し、次いで溶融マンドレルの制御された再凝固
によって延長部を凝固することによって作られる。上記
セラミック鋳型は、延長部の形状を制御する働きをす
る。
【0015】その一つの実施形態では、本発明は、概説
すれば、製品に一体延長部を設けるための方法であっ
て、 所定の横断面形状、延長部接合面、及び該横断面形状
により画定される外面を有する延長端部を含んでなる製
品であって、上記延長端部がさらに超合金組成及び方向
性配向結晶組織を有する製品を選択する工程、 上記延長端部の横断面形状に適合した横断面形状及び
上記延長端部の外面と連絡した外面をもつマンドレルで
あって、上記超合金組成と適合性の合金組成を有するマ
ンドレルを延長部接合面に取付ける工程、 上記マンドレルによって画定されしかも一体延長部の
形状を画定するのに適合した形状をもつキャビティを有
するセラミック鋳型を上記マンドレルの外面上及び上記
延長端部の外面の少なくとも一部分上に形成する工程、 外部加熱手段の適用によって制御された条件下に上記
マンドレルを溶融する工程であって、該溶融の前又は途
中に、製品、マンドレル及び鋳型の向きを、上記延長部
接合面が溶融マンドレルによって加熱されミクロ組織成
長用の種晶として溶融マンドレルと相互作用するのに十
分な時間にわたり溶融マンドレルが延長部接合面と接触
するように配置する工程、及び 延長部接合面から溶融マンドレルの方向へと移動する
延長端部と溶融マンドレルの界面において、溶融マンド
レルが上記キャビティの形状に大体合致した形状と上記
延長端部のミクロ組織に適合性のミクロ組織とを有する
一体延長部として上記種晶上で凝固するように、制御さ
れた熱条件下で延長端部を冷却する工程であって、上記
制御された熱条件が、製品内部の温度勾配を上記界面に
おいて温度が最高となり該界面からの距離の増加の関数
として製品内部の温度が低下するように維持することか
らなる工程、 を含んでなる方法に関する。
【0016】第二の実施形態では、セラミック鋳型を現
場で形成する代わりに、予備成形セラミック鋳型を利用
し得る。延長部の凝固に際して温度勾配を制御すること
で、得られる延長部のミクロ組織を制御することが可能
になる。例えば、多数の一方向凝固結晶粒からなるミク
ロ組織を生じさせることもできるし、或いは単結晶ミク
ロ組織を生じさせることもできる。本発明の方法におい
て、凝固時の温度勾配をさらに制御するには、延長部の
成長時に製品の加熱工程及び/又は冷却工程を採用すれ
ばよい。
【0017】
【発明の実施の形態】まず、図面について簡単に説明し
ておく。図1は、本発明の方法のフローチャート図であ
る。図2及び図3はそれぞれ本発明の方法におけるマン
ドレルの取付工程及びセラミック鋳型の形成工程を示す
断面図である。
【0018】図4は本発明の方法の実施に適した装置の
断面図であり、本発明において超合金材料の溶融一体マ
ンドレルを製品に対してその上方に保持する工程を示
す。図5は、図4の装置の断面図であり、本発明におい
て溶融超合金一体マンドレルを延長端部側から凝固させ
る工程を示す。図6は、延長端部又は翼先端を有するタ
ービンエンジン用のタービン動翼の部分切欠き斜視図で
ある。
【0019】図7は、補修済みのタービン動翼の部分略
図であって、本発明の方法で形成された延長部をが多数
の細長い結晶粒を含むことを示している。図8は、空冷
式タービン動翼の一例における翼先端の部分略図であ
る。図9は、図8に示す翼先端の線7−7に沿った部分
の断面図である。図10、図11及び図12は、部分的
に中空の製品に本発明の方法を適用したときの概略断面
図である。
【0020】本発明は、超合金材料の溶融一体マンドレ
ルからの延長部の凝固によって、方向性配向を示す超合
金製品の末端に延長部を直接成長させるための新規方法
を包含する。この方法では、延長部の形状形成を補助す
るためのセラミック鋳型を利用する。この方法は、成長
を開始させるための種晶(もしくは手段)として製品自
体を使用することによって、製品の結晶組織及び全体的
ミクロ組織に対して適合性でしかも連続性を示す結晶組
織及び全体的ミクロ組織を有する延長部(特に延長部の
成長の起点となる製品の金属学的組織とほとんど区別で
きないミクロ組織を有する延長部)の形成に使用するこ
とができる。本発明の方法は、かかる製品に新たな延長
部を設けるのに使用することもできるし、或いは既存の
延長部を補修又は交換するのに使用することもできる。
本発明の方法は、多種多様な製品に対して使用可能であ
るが、中空内部空間並びに延長部を形成すべき末端を通
して中空内部空間と連絡した開口又は通路を有する製品
に延長部を形成するのに特に有用である。例えば、本発
明の方法はタービン動翼のような翼形羽根部材の先端部
を形成又は修理するのに特に有用である。
【0021】本明細書で用いる「結晶組織」という用語
は、全体的な結晶形態(例えば、単結晶、多数の細長い
結晶粒、及びその他の結晶形態など)並びにそれらの配
向を意味するものである。また、「方向性配向した」、
「方向性配向」又はこれに類する他の用語は、多数の細
長い結晶粒を含んだ一方向凝固多結晶組織並びに単結晶
を始めとする、高度に配向した結晶組織を意味する。本
明細書で用いる「金属学的組織」という用語は、全体的
な化学組成又は合金組成、並びに結晶組織内部の析出
物、相、介在物及び樹枝状晶(dendrite)などの大きさ、
形状、間隔及び組成のような特性を包括して意味する。
例えば、一方向凝固鋳造Ni基超合金は一般にγ′析出
物、離隔した樹枝状晶の樹枝 (arm)及びその他様々な識
別可能な相(例えば、各種の炭化物相や炭窒化物相な
ど)を含んでいる。結晶組織及び金属学的組織は、化学
分析法、分光分析法、各種X線分析法及び顕微鏡写真法
を始めとする様々な公知の常用分析技術によって測定し
同定することができる。本明細書で用いる「ミクロ組
織」という用語は、結晶組織及び金属学的組織の両者を
含意する。
【0022】図1〜図5に示す通り、本発明は製品の末
端に一体延長部を設けるための方法であって、所定の横
断面形状(図示せず)、延長部接合面(もしくは成長
面)6、及び該横断面形状により画定される外面8を有
する延長端部4を含んでなる製品2で、延長端部8がさ
らに超合金組成及び方向性配向結晶組織10を有する製
品2を選択する工程100;延長端部4の横断面形状に
適合した横断面形状及び延長端部4の外面8と連絡した
外面14をもつマンドレル12を延長部接合面6に取付
ける工程200(図2参照);マンドレル12によって
画定されしかも一体延長部20の形状を画定するのに適
合した形状をもつキャビティ18を有子、しかもキャビ
ティ18と連絡した少なくとも1つのゲート手段を有す
るセラミック鋳型16をマンドレルの外面14上及び延
長端部4の外面8の少なくとも一部分上に形成する工程
300(図3参照);製品の超合金組成と適合性の合金
組成を有する一体マンドレル12を溶融して溶融材料2
6を形成する工程500;延長部接合面6の一部が溶融
マンドレル26によって加熱されかつミクロ組織成長用
の種晶として溶融マンドレル26と相互作用するのに十
分な時間にわたって、溶融マンドレルを製品2の固体延
長端部4に対して保持して延長部接合面6と接触した状
態に保持する工程600(図4参照);延長端部4と溶
融材料26の界面において溶融材料26がキャビティ1
8の形状に合致した形状と延長端部4のミクロ組織に適
合性のミクロ組織とを有する一体延長部20として種晶
上で凝固するような制御された熱条件下及び速度にて、
溶融材料26から一体マンドレル12を延長端部4を起
点として凝固させる工程700(図5参照)であって、
上記の制御された熱条件が、製品2内部の温度勾配を界
面28において温度が最高となり界面28からの距離の
増加の関数として製品2内部の温度が低下するように維
持することからなる工程700、を含んでなる方法(図
1参照)に関する。
【0023】選択工程100は、延長部を形成すべき製
品2を選択することを含んでなる。この工程では、延長
部をもたない製造されたばかりの製品が選択されること
もあれば、或いは既存の延長部への付加又は修正を要す
る製品が選択されることもある。また、タービンエンジ
ンのような用途に使用され、既存の延長部の修正、交換
又は補修が必要となった製品が選択されることもある。
本発明の製品2は多数の有用な形態を有し得るが、大概
は延長端部4を有するものとして特徴付けられ、この延
長端部4に、所定の横断面形状と延長部接合面6と外面
8とをもった一体延長部20が形成される。数多くの有
用な実施形態(例えば、ガスタービンエンジン部品な
ど)の超合金製品2では、超合金製品2は、図4、図5
及び図6に示す通り、概して長手方向(例えばほぼ長軸
30の方向)の配向を有している。長手方向の配向を有
する製品2では、図4及び図5に示す通り、基端部3
2、移行部34及び延長端部4を有するものとして製品
2を説明できる。好ましい実施形態では、製品2は図6
及び図8に示すタービン動翼42の形態の羽根部材など
の、エーロフォイルを含んでなる。タービン動翼42は
基部(もしくは根元部)44、翼部46及び翼先端48
を有しているが、これらは図4及び図5に示す基端部3
2、移行部34及び延長端部4にそれぞれ対応してい
る。基部44は様々な形態を有し得るが、一般には動翼
42をタービンエンジンの他の部分(例えば、ディスク
又はブリスク)取付けるための手段を含んいる。動翼4
2をタービンディスクと共に使用する場合、動翼42は
かかる取付けを行うためにシャンク44A及びダブテー
ル部44Bのような構造を含んでいるのが通例である。
基部44は、翼部の内部に画定された中空内部空間と連
絡するための手段(例えば、内部通路又は流路44C)
をも有していることがある。タービン動翼42の翼部4
6については周知であり、一般に、翼弦に沿って離隔し
た前縁46Cと後縁46Dとをつなぐ凹形圧力側側壁4
6A及び凸形吸引側側壁46B、並びにこれらの構造を
動翼の外端で一つにつなぐ翼先端48を有している(図
6及び図8参照)。翼部46は、また、使用中に空気な
どの冷却流体を基部44から翼部46に循環させるた
め、基部44の内部通路44Cに連絡した部分的に中空
の内部空間46Eも有していることが多い。このような
部分的に中空の内部空間は、通路(もしくは穴)50を
通して翼部46の外部と連絡する蛇行形又は迷路形の冷
却流路46Fからなるのが通例である。冷却流路46F
は、先端壁62を貫通した多数の小さい通路74又は穴
にも連絡している場合が多い。通路74も、製品42の
使用に際して空気などの冷却流体の流れとの関連で用い
られる。翼先端48は翼部46における基部44と反対
側の端にある。図6、図7及び図8を参照すると、翼先
端48はむく(solid) であってもよいし(図6)、或い
は先端壁62とその周辺に突出たリム58を含んでいて
もよい。後者の場合、リム58は0.02〜0.15イ
ンチ程度の厚さを有していて先端壁62の外面から0.
02〜0.25インチだけ突出ているのが通例である
が、かかる突出部分の厚さと長さは、動翼42の全体的
な寸法(ガスタービンのバケットは一般にジェットエン
ジンの動翼よりも遥かに大きい)及びエンジン内での動
翼42の位置を始めとする、幾つかの因子によって左右
される。大型のバケットは一般に小型の動翼よりも厚い
リムを有する。本明細書に記載した通り、翼先端48は
使用中に摩耗又は損傷することが多い。本発明の方法
は、一体延長部20を付け加えることにより、一体延長
部20がむくの形態であると周辺部に突出たリムのみの
形態であるとを問わず、延長端部4全般(タービン動翼
42の場合には翼先端48)の補修に用いることができ
る。
【0024】選択された製品2において、延長端部4の
横断面形状はどのような有用な横断面形状であってもよ
い。ただし、前述の通り、その横断面形状は図6〜図8
に示す延長端部4の斜視図で例示されるような、タービ
ン動翼又は静翼のようなエーロフォイルの横断面形状で
あることが好ましい。延長端部4は、延長部接合面(す
なわち成長面)6も有している。この面は、本発明の方
法を用いた一体延長部20の成長の起点となる面であ
る。延長部接合面6は、必要とされる延長部に望まれる
形状と寸法に応じて、平面又は非平面形を始め、どのよ
うな好適な形状及び寸法を有していてもよい。本発明の
方法は翼形羽根部材に一体延長部20を成長させるのに
好適であることから、好ましい形状は、図6〜図8に例
示したような、翼先端48のリム58で例示される翼形
横断面形状である。延長端部4は外面8も含んでおり、
該外面8はどのような好適な形状及び寸法を有していて
もよい。翼形羽根部材では、外面8は翼面53に対応
し、翼面53は翼弦に沿って離隔した前縁46Cと後縁
46Dとをつなぐ圧力側側壁46Aと凸形吸引側側壁4
6Bとで表される概して複雑な湾曲面からなっている。
【0025】選択される製品2は超合金組成と方向性結
晶組織10も有している。本明細書で用いる「超合金」
という用語は、540℃を上回る温度での使用に適合し
た耐熱合金であって、方向性配向結晶組織を形成するよ
うに加工し得る耐熱合金であると定義される。かかる超
合金には周知の通りNi基、Fe基又はCo基超合金が
あり、例えば「Metals Handbook」第1
0版第1巻「Properties and Sele
ction: Irons, Steels,and
High−Performance Alloys」
(ASM International,1990年)
981〜994頁及び995〜1006頁に記載されて
いる。この文献には多数の鋳造可能な超合金が記載され
ており、一方向凝固又は単結晶として製造可能なNi基
超合金について詳細に記載されている。かかる超合金は
現在羽根部材用に広く使用されている。ただし、本発明
の目的に適う超合金としては、現在では超合金とは呼ば
れておらず羽根部材用に商業的に広く利用されていると
はいえない耐熱合金、例えばNb基及びTi合金(Nb
−Ti合金及びTi−Al合金を含む)並びにNi−A
l合金も挙げられる。これに関連して、超合金には、外
的又は内的に形成した強化媒質を含む合金、例えば外部
で形成したセラミック、中間相又はその他の繊維を含む
超合金複合材(例えば、アルミナ繊維を含んだNi基合
金)或いは内部で生成させたNb−Si中間相を含むN
b基複合合金も包含される。
【0026】既存の延長部を有する製品(例えば、摩
耗、酸化又は損傷したタービン動翼)を選択する場合、
本発明の方法による新しい材料の付加を容易にするた
め、適宜製品2から延長端部4又は翼先端48の一部分
を除去してもよい。この工程は、図1において、マンド
レル12の取付工程200に先立つ延長端部4の一部分
を除去する任意工程150として示してある。例えば、
本発明の方法の後段の工程における溶融材料との相互作
用を促進するため、タービン動翼の翼先端のひどく酸化
された部分を除去するのが望ましいこともある。また、
延長端部4が翼先端48である場合に、翼先端の残りの
部分の長さ又は横断面をより一様なものにするため、翼
先端48の一部分を除去することが望ましいこともあ
る。そうすれば、例えばタービン動翼の翼先端が溶融材
料と接したときに翼先端の端に平坦な面が得られ、延長
部を形成する材料を凝固させるためのより均一な面が得
られることになる。また、既存の製品(例えば、タービ
ン動翼)から材料を除去するに当たっては、タービン動
翼の翼先端の末端に非平坦面(例えば、鋸歯状パター
ン、段付きパターン又はその他の非平坦面)を与えて、
新しい翼先端を形成する材料を凝固させるための不均一
面が得られるように、材料を除去してもよい。製品末端
部の加熱時に新たな結晶組織の核生成を促しかねない機
械的損傷を防ぐことができる限り、適宜どのような材料
除去法(例えば、研削、のこ引き、機械加工、エッチン
グ又はその他の適当な材料除去方法)を用いてもよい。
【0027】選択工程100及び任意工程の材料除去工
程150後の次の工程は、延長部接合面6にマンドレル
12を取付ける工程200である。マンドレル12は、
延長部接合面6と適合性の超合金であればどんな超合金
からなるものでもよい。「適合性」という用語は、マン
ドレル12が、その取付工程200によって、本発明の
方法の後段の工程(特に溶融材料26中でのミクロ組織
成長用の種晶としての延長部接合面6との相互作用)を
妨害するような製品2の超合金との相互作用を引き起こ
さないように適合していることを意味する。「適合性」
には、マンドレル12が延長部接合面6に取付け可能な
超合金材料でできていること、並びにその取付けに用い
られる手段が形成工程300に耐えるだけの十分な耐久
性を有していることも必要とされる。マンドレル12は
任意の適合性超合金からなっていればよく、製品2と同
一の組成又はミクロ組織を有する必要はない。取付工程
200は、任意の好適な取付手段による予備成形マンド
レルの取付け(例えば予備成形合金マンドレルの拡散接
合法による接合)を含んでいてもよい。さらに、マンド
レル12用の十分な材料を延長部接合面6に加えて荒成
形し、次いで利用したマンドレル材料の除去に適した公
知の材料除去手段を用いて荒成形体からマンドレル12
を形成してもよい。取付工程200の一例として、延長
部接合面6に公知の手段でマンドレル12を吹付成形す
れば、マンドレル12を形成するのに十分な荒成形体を
作ることができる。次いで、公知の適当な材料除去手段
を用いれば荒成形体からマンドレル12を形成し得る。
マンドレル12の形成に用いる材料は、セラミック鋳型
の形成工程300並びにその他本発明においてマンドレ
ル12の利用される工程に適合性の超合金であればどん
なものでもよい。マンドレル12は、図6及び図8に示
すような、延長端部4の横断面形状に適合した横断面形
状をもつ。一般に、適合した横断面形状には延長端部の
横断面形状と同じ横断面形状がある。製品2がエーロフ
ォイルである場合には、マンドレル12の横断面形状は
同一寸法の翼形状であり得る。ただし、形成工程300
において大きなセラミック鋳型を形成するために、マン
ドレル12が延長端部4と全体的形状は同一であるが寸
法の大きなものであることが望ましいこともある。大き
めのマンドレル12からは大きめのセラミック鋳型16
が生じ、そうした大きめのセラミック鋳型16は大きめ
の延長部を生じる。このような大きめの構成は、延長部
20について材料除去又は表面仕上げを施すことが望ま
れるときに利用できる。逆に、小さめの延長部が生じる
ように、マンドレル12が延長端部4と全体的形状は同
一であるが、それより小さな寸法をもつことも可能であ
る。こうした小さめの構成は、延長端部4の横断面形状
と同じ横断面形状を維持しつつ延長部20の外面に被覆
層のような材料を付加する場合に望ましいであろう。さ
らに、マンドレル12は延長端部4と同じ全体的横断面
形状を有しているのが好ましいが、どんな適合横断面形
状も利用でき、横断面形状の適合性は結局はマンドレル
12の横断面形状が延長部20に関して所望通りの形状
を生じるか否かによって決まる。例えば、翼先端48用
のマンドレルについては、その横断面形状はむくの翼先
端48の横断面形状(図6)でもよいし、或いはリム5
8(図8)の横断面形状でもよい。マンドレル12は、
延長端部4の外面8と連絡した外面14も有している。
この連絡は、外面14と外面8とが連続面或いはほぼ連
続した表面を形成するようなものでもよいし、或いは上
述の通りマンドレル12が延長端部4とは異なる横断面
形状又は寸法をもつ場合のようにこれらの外面の間に不
連続性が存在するようなものでもよい。これらの構造間
に不連続性が存在する場合、これらの表面を連結又は接
合する部分にジオメトリーの差(ショルダー、ネックダ
ウン領域、その他の表面など)があったとしても、マン
ドレル12の外面14は延長端部4の外面8とやはり連
絡しているといえる。マンドレル12は、図2及び図3
に示す通り、長さ(L)を有する。動翼やバケットなど
のエーロフォイルに延長部を形成するのに使用されるマ
ンドレルでは、マンドレル長は通例約0.02〜0.2
5インチの範囲内であり、動翼/バケットの翼先端の典
型的な長さの範囲に対応する。
【0028】マンドレル12の取付工程200の後の次
の工程は、図2及び図3に示す通り、マンドレル12の
外面14及び延長端部4の外面8の少なくとも一部分を
覆うようにセラミック鋳型16を形成する工程300で
ある。セラミック鋳型16は、マンドレル12と延長端
部4に適合した任意の方法で形成し得る。セラミック鋳
型16は、本明細書で説明した通り、鋳型16を溶融材
料26に挿入した際に鋳型16が延長端部4から離脱し
ないように延長端部4の十分な部分を覆うように形成す
べきである。公知の方法には、セラミック鋳型をスラリ
ーから形成する方法や溶射成形がある。セラミック鋳型
16をスラリーから形成するには、マンドレル12と延
長端部4をスラリー中に浸漬して引上げるか、或いはそ
れらにスラリーを吹付ければよい。スラリーから形成し
たセラミック鋳型は素地(green)の状態で存在し、鋳型
の密度及び機械的強度を高めるために一体マンドレルの
溶融工程500に先立って任意工程としてかかる鋳型の
焼結工程250を実施するのが好ましい。形成工程30
0は、プラズマ溶射法のような周知の方法による溶射成
形を含んでなるものであっていてもよい。溶射成形で形
成された鋳型も焼結し得るが、かかる材料は鋳型として
使用するのに十分な機械的強度を有するのが通例であ
る。鋳型16の形成に使用し得るセラミック材料として
は、アルミナ、ムライト、アルミナ/シリカ混合物、カ
ルシア及びジルコニアが挙げられる。セラミック材料の
選択は、製品2の超合金及び溶融材料26に対する鋳型
16の適合性が確保されるように、特に溶融材料26又
は延長部20の汚染が回避されるように行われる。適合
性を確保するには、溶融工程500、保持工程600及
び一体マンドレルの凝固工程700の各工程に際して鋳
型の十分な機械的強度を確保することのみならず、これ
らの工程の際の延長端部へのセラミック材料の十分な付
着力を確保することも求められ、さらにその他の適合性
について考慮しなければらならないこともある。鋳型1
6は、本明細書に記載の通り、マンドレル12によって
画定される形状を有し、しかも当初マンドレル12によ
って占められるキャビティー18を有している。キャビ
ティー18の形状は一体延長部20の形状を画定する。
鋳型16は、マンドレル12の形状及び形成工程300
におけるセラミック材料の付加方法に応じて、1つの連
続した部分として存在することもあれば複数の部分とし
て存在することもある。鋳型16は、キャビティー18
と連絡した少なくとも1個のゲート手段22を有してい
る。ゲート手段22は、溶融材料26が鋳型16内に入
って延長部接合面6と接触できるようにする。ある実施
形態では、図2及び図3に示す通り、ゲート手段22は
単に鋳型16の端の開口であって、一般に延長端部4の
横断面形状と同じ形状を有する。別の実施形態では、ゲ
ート手段22は、キャビティー18内への溶融材料26
の流れを制御もしくは導く働きをする、各種の鋳造技術
において使用されるゲート手段に類似した限定られた大
きさの口でもよい。ゲート手段22は、例えばマンドレ
ル12の形成時に該手段が形成されるようにその形成前
にマンドレル12を改変することなどによって、形成工
程300時に形成し得る。例えば、形成工程300の際
にゲート手段22を形成するような構成をマンドレル1
2に組込んでもよいし、或いは形成工程300の際にゲ
ート手段22をもたらすような部材をマンドレル12に
加えてもよい。ゲート手段22は、形成工程300に材
料除去工程を組込んで、マンドレル12と延長端部4に
セラミック材料を加えた後でマンドレル12に通路を開
けることによって形成することもできるし、或いは部材
を付加することによって形成することもできる。
【0029】金属製品とセラミックとの間に熱膨張率の
大きな差が存在する場合に、プロセスに任意工程を追加
するのが有益なことがある。マンドレル12の取付工程
200後、セラミック鋳型16の形成工程300前に、
マンドレル12及び延長端部4の外面8に被膜を設けて
もよい(工程350)。この被膜は一時的なもので、加
熱時にセラミックの破壊をもたらしかねない応力を金属
が生じないように、セラミック内にでの金属の熱膨張の
差に少なくとも等しい空隙を金属とセラミックとの間に
生じさせるために用いる。被膜はセラミック鋳型16の
形成工程300後に除去される(工程375)(図示せ
ず)。製品の寸法及び熱膨張率の差に応じて、約0.0
01〜約0.1インチの範囲の被膜の厚さが好適であ
る。本発明の方法の別の実施形態においては、セラミッ
ク鋳型の形成工程300を、延長端部4の外面8の少な
くとも一部分を覆うような予備成形セラミック鋳型1
6′を取付ける工程400で置き換えてもよい。かかる
予備成形セラミック鋳型16′は、図10〜図12に示
す通り、延長部接合面6を少なくとも部分的に取り囲ん
でいてしかも一体延長部20の形状を画定するのに適合
したキャビティー18′を有する。鋳型16′は好まし
くは十分な密度の焼結セラミックである。予備成形セラ
ミック鋳型16′に要求される条件は、本明細書で説明
した現場(in situ) で形成される鋳型についての条件と
基本的に同じであり、かかる鋳型16′も同じセラミッ
ク材料から形成し得る。予備成形鋳型16′もキャビテ
ィ18′と連絡した少なくとも1個のゲート手段を含ん
でいる。かかる鋳型も、夾雑物除去手段36′のような
構造を具備し得る。鋳型16′は周知のセラミック成形
法及び装置を用いて形成し得る。予備成形鋳型16′
は、セラミック及び金属製品の性質に応じて、締まりば
め、任意の数の機械的取付装置、セラミック結合剤、ス
ラリー、セメントその他同様の材料の使用、或いはこれ
らの組合せなど、取付に適した任意の手段を用いて延長
端部4に取付け得る。こうした取付手段は周知である。
【0030】本発明の方法は、米国特許第529193
7及び同5304039号明細書などに記載された超合
金延長部を形成するための関連方法にはみられない特徴
を有しており、かかる特徴により従来の方法に比して予
期し得ない有益な効果が得られる。例えば、鋳型の形成
に際して、寸法及び形状の異なる延長部ごとに鋳型及び
ダイを別々に製造する必要がない。こうして、本発明の
方法では、所望の延長部の設計の変化に容易に適応でき
る融通性が得られる。さらに、本発明の方法では、マン
ドレルの寸法及び形状の調整並びに延長部接合面に対す
る配置の仕方の調整によって、キャビティー(及びそれ
に伴い延長部)を延長部接合面に適合させることができ
る。さらに、延長端部を通して中空製品(動翼など)の
内部空間に連絡した通路のような構造をカバーするよう
に鋳型を形成することも可能であり、延長部の形成に際
して犠牲材や遮蔽材を用いる必要がなくなる。加えて、
本発明を用いれば、ゲート手段を通しての鋳型内への溶
融材料の流入を制御することが可能であるので、延長部
接合面に溶融材料が導入される仕方を制御するための手
段が得られるだけでなく、それに伴って溶融材料とミク
ロ組織成長用種晶としての延長部接合面との相互作用を
制御するための手段が得られる。また、本発明の鋳型は
適宜夾雑物除去手段を組込んで、鋳型内及び得られる延
長部内へのガスその他の夾雑物の混入を回避することも
できるが、これは関連方法にはみられない利点である。
【0031】再び図1、図4及び図5を参照すると、任
意工程の焼結工程250に続く次の工程は一体マンドレ
ル溶融工程500、保持工程600(図4参照)及び凝
固工程700(図5参照)である。一体マンドレル溶融
工程500は、マンドレル12の温度を溶融が始まるま
で上昇させ、製品2の超合金組成と適合性の合金組成を
有する溶融材料26が製品2の延長端部4の延長接合面
6と接触するまで加熱することを含んでなる。一体マン
ドレル溶融工程500は延長端部4と溶融材料26との
緊密な接触を樹立し、そこで様々な公知伝熱機構が起こ
り、製品2の温度、特にその延長端部4の温度が急速に
上昇し始めて溶融材料26の温度に近づく。一体マンド
レル溶融工程500は溶融材料26下の延長端部にて製
品2を固体状態に維持することによって達成されるが、
その際の溶融材料26の望ましい深さは製品の性状(そ
の寸法や合金組成など)、溶融材料26の温度及び延長
端部4の形状(例えば、平坦な端部又は段付き端部の
別)を始めとする数多くの因子によって左右され、溶融
材料26の最大の深さは上記のような諸因子を考慮して
延長端部について望まれる再融解量によって制限される
のが通例である。
【0032】溶融材料26は、製品の超合金組成に適合
性の合金組成を有していなければならない。溶融材料2
6は、例えば抵抗加熱、誘導加熱、電子線加熱、レーザ
加熱及びその他の適当な方法などの数多くの公知の方法
で用意できる。大半の超合金について、かかる加熱はア
ルゴンのような保護雰囲気中又は真空中で行うのが好ま
しい。Ni基合金の溶融材料26を得るための好ましい
方法は、図4及び図5に示す通り、加熱のため公知の誘
導加熱手段13を使用し、かかる加熱をアルゴン雰囲気
中の密閉室内で実施するというものである。この装置
は、溶融材料26と窒素や酸素などの空気中成分との反
応が回避されるという利点をもつ。溶融材料26の合金
組成は、後で述べる通り、後段の工程で製品2に一体延
長部20が形成されるように、製品の超合金組成に適合
性でありさえすればよい。一般に、本発明において、
「適合性」という用語は、溶融材料から凝固した延長部
と製品との間での結晶組織又は金属学的組織又はその両
者のある程度の連続性もしくは類似性を意味する。「適
合性」という用語は、一方の合金が他方の合金に対し
て、合金元素の喪失、汚染、液体金属脆化、凝固界面2
8での脆性相の形成などの悪影響を与えないことも意味
する。「適合性」という用語は、また、製品2と延長部
20との間での機械的・物理的性質及び金属学的組織の
不連続性がある程度限られていることを意味することも
ある。結局、適合性は性能で評価しなければならない。
仮にある合金の延長部20を別の合金の製品2において
繰返し成長させることができ、成長した延長部20をも
つ製品2で後段の製造作業を円滑に進めることができ、
しかも完成した延長部20をもつ製品2が使用に際して
満足できる性能を示すならば、上記の通則に該当しなく
ても、これら2種類の合金は適合性であると結論しなけ
ればならない。本明細書で用いる「‥‥に適合性の溶融
材料」という表現は、適合性についての上記基準を満足
する材料又は合金で液体状態で存在しているものを意味
する。延長部20の結晶組織及び金属学的組織は共に製
品2のものとは異なっていてもよいので、製品と延長部
との間で必要とされる適合性の程度に応じて、ある所定
の製品2に対する適合性溶融材料の許容範囲も広くなり
得る。延長部20の結晶組織及び金属学的組織が製品2
とよく調和していることが望まれるような用途(例え
ば、エピタキシャル成長が望まれる場合や延長部20も
方向性配向結晶組織を有していなければならない場合な
ど)においては、許容範囲は概して狭くなり、溶融材料
26の合金組成は製品2の合金組成と同一もしくは非常
に類似しているのが最も望ましい場合もあろう。延長部
の結晶組織及び金属学的組織が製品と必ずしも調和して
いなくてもよい用途(例えば等軸結晶組織その他の非方
向性配向結晶組織で十分な場合など)においては、許容
範囲は概して広くなり、溶融材料26の合金組成が製品
2の合金組成と全く異なっていてもよい。また、ある種
の用途では、それぞれの異なる必要条件に対応した異な
る性質が発現するように、製品の結晶組織及び/又は金
属学的組織とは実質的に異なる結晶組織及び/又は金属
学的組織を生じさせるのが望ましいこともある。例え
ば、延長部よりも製品の弾性率を低くするとともに耐ク
リープ性及び耐疲労性を向上させることが望ましいこと
もあれば、延長部の耐摩耗性及び耐酸化性を高くするこ
とが望ましいこともある。図2及び図3に斜線の方向を
変えて示した通り、製品の超合金組成は、溶融材料から
製品上で成長させた延長部の合金組成と異なっていても
よい。ただし、上記で引用した米国特許明細書に記載さ
れている通り、異なる合金組成を選択する場合、その組
成の差にもかかわらず延長部の結晶組織が製品の結晶組
織と一体かつ連続して成長するような合金組成を選択す
べきである。こうした成長モードは「エピタキシャル成
長」と呼ばれることもある。本発明に関しては、これも
製品2の合金組成と延長部20の合金組成との一般に高
度の適合性を表すはずである。また、製品の結晶組織又
は金属学的組織又はその両者が基端部32から延長端部
8にかけて変化していてもよく、本明細書における製品
と延長部との間の適合性についての記載は一義的には延
長部20と製品2の延長端部4との適合性のことを指
す。
【0033】延長端部の一部が溶融材料によって加熱さ
れミクロ組織成長用の種晶として溶融材料と相互作用す
るように十分な時間にわたって溶融マンドレルを固体延
長端部4に対して保持する工程600は、本発明の方法
において重要であるだけでなく、極めて変動の大きい工
程である。本明細書で説明した通り、相互作用の大きさ
並びに延長部が種晶として機能する程度(又は範囲)は
本発明の方法ではかなり変化するからである。材料、装
置及び作業条件の組合せによっては、保持工程600に
ついての「十分な時間」が実質的にゼロとなることもあ
る。例えば、製品2のミクロ組織と適合性のミクロ組織
を有していて所期の用途に必要とされる条件を十分満足
する連続一体延長部を生じさせるのに製品2と溶融材料
26との間に比較的小さな相互作用しか必要とされない
場合などである。延長部20をエピタキシャル成長させ
る場合のように、もっと大きな相互作用が望まれる用途
では、平衡化に十分な時間はもっと長く、大半の組合せ
の製品と溶融材料について、30分程度であろうと予想
される。長時間を要することが予想される用途では、所
要時間の推定には、製品2と溶融材料26についての既
知の伝熱データ又はそれらの測定値を用いて、延長端部
4の所望部分の再融解(melt back) に要する時間を計算
すればよい。保持工程600に要する時間は、一体マン
ドレル溶融工程500に用いた方法及びその工程に要し
た時間によっても影響される。
【0034】一体マンドレル溶融工程500、保持工程
600又は両工程に際して、本明細書で説明した通り、
製品と溶融材料の相互作用を促進及び制御するための手
段(例えば、補足的な加熱もしくは冷却又はその両方)
を用いるのが望ましいこともある。さらに、溶融材料内
部を攪拌又は振盪させる手段、或いは超音波振動などで
製品を振盪させる手段など、公知の手段を設けることが
望ましいこともある。
【0035】一体マンドレルを延長端部の位置から凝固
させる工程700は、延長端部4において延長部20が
形成又は成長する工程である。図4及び図5を参照する
と、凝固工程700は、延長端部4と溶融材料26の界
面28の種晶上で溶融材料26が製品2の方向性配向ミ
クロ組織10と適合性のミクロ組織29を有する一体延
長部20として凝固するような速度で、延長端部4と溶
融材料26の温度を下げることを含んでなり、そのた
め、当該凝固工程700の間、製品2は温度勾配をもつ
ようになり、界面28から基端部32に向かって温度が
低下する。凝固工程700は、後述する通り、所望のミ
クロ組織特性の延長部20を生じる速度であればどんな
(一定でも可変でも)速度で実施してもよい。凝固工程
700の速度は、製品2上での溶融材料26の凝固特性
に依存するだけでなく、両者の合金組成、溶融材料26
の温度、製品2内部の温度勾配、界面28の温度及びそ
の他の因子にも依存するであろう。一体延長部20は界
面28で形成されるので、延長部の凝固及び冷却に際し
て起こり得る収縮効果及びキャビティからの引抜きを別
にすれば、一般にキャビティ18の形状と同じ形状を取
るようになる。
【0036】一体マンドレル溶融工程500、保持工程
600及び凝固工程700は、同じ装置を用いて実施す
るのが好ましい。これらの工程は、数多くの周知の溶融
・保持・凝固手段のいずれを用いて実施してもよい。好
適な溶融・保持・凝固手段は、典型的には、製品2を保
持又は把持するための手段(図示せず)、保持手段に接
続していて、溶融材料26生成用の加熱手段へと製品2
を移動し該加熱手段から製品2を引き出すための駆動手
段(図示せず)、及びこれらの工程において駆動手段の
運動を制御するための手段(図示せず)を含んでなる。
製品2を保持するには、例えば公知のつかみ具又はクラ
ンプ機構など、製品2を把持するのに適した任意の手段
を用いればよい。好ましくは、溶融工程500、保持工
程600及び凝固工程700は、結晶引上げ技術で公知
の駆動手段(例えば、チョクラルスキー(Czochralski)
法やブリッジマン(Bridgman)法の実施に用いられる駆動
手段)に類似した自動化プログラム可能コンピューター
制御駆動手段を用いて実施される。また、製品2の上方
に製品2と接触した状態で溶融材料を収容するために用
いられる装置は、管理不能な機械的振動からできるだけ
隔離しておくのが望ましい。また、制御手段は、製品内
部の温度勾配、溶融浴の温度、製品/溶融材料界面の温
度及びその他の因子などの諸因子(定数であることも変
数であることもある)の計算値又は測定値に基づいて、
駆動手段の運動を調整できるようなものが望ましい。溶
融工程500及び凝固工程700では、製品2と溶融材
料26は必ずしも移動させる必要はない。本発明の方法
では、製品2と溶融材料26を静置し、加熱手段のパワ
ーを上げ下げすればよい。出願人の思料するところで
は、位置を制御するよりもパワーを制御するほうが一般
に好ましい。
【0037】本発明の方法の一つの実施形態で得られる
延長部の一例を、図6及び図7に翼部46上の延長部5
6として例示する。延長部56は二点鎖線52から始ま
るが、この二点鎖線52は、上記工程の間に起こる再融
解を考慮に入れて、新しい翼先端48を構成する延長部
56の成長の起点となった元々の翼先端48の界面28
を示している。図6の部分的な略図にみられる通り、翼
先端48を種晶として使用することによって、適合性の
ミクロ組織を有するむくの延長部56が得られるが、該
ミクロ組織は、この例では、母体の翼先端48の結晶粒
と連続性及び一体性のある多数の細長い結晶粒からな
る。
【0038】図8の部分略図並びに図8の線6−6に沿
った図9の断面図に、ガスタービンエンジン用空冷式動
翼の翼先端の別の形態を示す。このタイプの翼先端は、
作動条件によっては対向する部材との干渉又は摩擦を生
じてゼロクリアランス状態に近付くことがあるので、
「スキーラーチップ(squealer tip)」と呼ばれることも
ある。かかる干渉の結果、翼先端48の周辺リム58が
摩耗もしくは損傷することがある。かかる摩擦条件が存
在しなくても、長期にわたる作動の間には、空中浮遊粒
子及び酸化がリム58の摩耗及び損傷を引き起こすこと
もある。本発明の方法はかかる損傷の補修にも使用で
き、上述のようにして延長部を形成すればよい。ただ
し、この事例の延長部56(本発明の方法をより概括的
に説明する上では延長部20)はむくの延長部56では
なく、翼先端48のうちの周辺リム58からなる部分の
みを延長したものである。リム58でのみ延長部を形成
するには、溶融材料と先端壁62との接触を避けなけれ
ばならない。
【0039】リム58の幅が狭い場合、或いは損傷が先
端壁62の近くまで進行している場合には、先端壁62
への損傷を避けるため、リム58と溶融材料26との相
互作用を限定するとともに注意深く制御すべきである。
これは、本明細書で説明したような、先端壁62に部分
的中空内部空間と連絡した通路74又は穴のような構造
が存在する場合に特に重要である。本発明の方法の一つ
の実施形態では、図9〜図12に示す通り、鋳型16を
設けてこのような構造をカバーし保護する。
【0040】概略断面図として示す図10〜図12は、
図9に示すような中空内部空間を有する動翼42の補修
のための本発明の方法の一連の実施工程を例示したもの
である。内部空間は、例えば、流体冷却式タービン動翼
(又は静翼)42の内部に設けられた蛇行状又は迷路状
の通路70であり得る。便宜上、参照符号の一部は上記
で用いたものと同じである。図10は、リム58が溶融
材料26と接触して溶融材料26中に部分的に再融解し
た状態を示している。元々のリム端は二点鎖線66で示
す。図11では、リム58の再融解がさらに進行して、
再融解はリム58の残部が溶融材料26の凝固のための
種晶として作用するのに十分な再融解線68にまで達し
ている。次いで、図12に矢印54で示す通り、動翼4
2を溶融材料12と接触させたまま下方に移動させて加
熱手段の高温域から出し、上述の通り界面28での凝固
を継続することで、二点鎖線72の上側の部分からなる
延長部56を融解線68からの凝固によりリム58上で
成長させる。動翼延長部56の一部でむくで、本明細書
で説明しかつ図8〜図12に例示したような中空内部空
間と連絡させるために追加の穴が所望される場合には、
公知の方法を用いてそれらを形成すればよい。例えば、
そうした穴は、材料除去技術として広く利用されている
公知のレーザ、電解加工又は放電加工法で穴あけするこ
とによって形成できる。本発明の方法では、溶融材料が
種晶として作用する製品端部よりも低い融点を有する場
合に、溶融材料と種晶の相互作用で製品端部の成長用種
晶が必ずしも完全に融解する必要はないと考えられる。
必要なことは、結晶組織が界面を越えた溶融材料中で成
長できるような条件が界面に存在することだけである。
【0041】再び図1、図4及び図5を参照すれば、溶
融工程500、保持工程600並びに溶融材料26から
延長端部4を凝固させる工程700において、製品2の
内部に温度勾配が樹立されるが、かかる温度勾配は界面
28と基端部32の間の温度勾配、すなわち製品2内部
の温度が界面28から基端部32に向かって低下するよ
うな温度勾配とみなすことができる。ある製品2内部の
温度勾配は、溶融材料26の温度、製品2の熱伝導率、
製品2内部の内部通路を始めとする形状、製品2の引取
り速度及びその他の因子(本発明の方法の実施に用いら
れる装置の構成並びに上記の工程に際して製品2に適用
し得る外部加熱源又は外部冷却源の存在など)の関数で
ある。超合金などの溶融材料の凝固技術の分野で周知の
通り、凝固の起こる界面の温度勾配は得られる製品のミ
クロ組織に影響を及ぼす。超合金では、10℃/cm程
度の比較的緩やかな温度勾配は方向性配向が少なくて等
軸結晶粒の多い組織を多く生じる傾向があるが、これは
摂動によって一定方向以外の熱の流れが生じるためであ
る。もっと傾きの急な温度勾配(例えば、25〜150
℃/cm)では、界面28での溶融材料26の樹枝状凝
固を促すような条件を界面に生じる傾向がある。製品2
内部(特に延長端部及び界面28近傍)の温度勾配は、
また、一次及び二次樹枝状晶の間隔を始めとする樹枝状
成長の性状にも影響を与える。延長部内部である特定の
方向性をもった形態及び配向(多結晶質一方向凝固又は
単結晶の成長)を生じることが望まれる場合には、界面
28での温度勾配の制御が特に重要である。本発明の方
法は、製品2内部の温度勾配を変更するための任意工程
を含んでいてもよい。かかる工程としては、外部(すな
わち溶融材料26からの伝導以外の)加熱手段によって
製品の延長端部を加熱する工程800、外部冷却手段を
用いて製品から熱を奪う工程900、並びに製品の延長
端部を外部加熱手段で加熱すると同時に外部冷却手段で
製品を延長端部以外の位置で冷却する工程1000が挙
げられる。これらの任意工程は、上述の溶融工程50
0、保持工程600及び凝固工程700のいずれか又は
全てにおいて採用し得る。外部加熱手段は周知であっ
て、例えば、製品の延長端部が加熱されるように配置さ
れた別個の誘導コイルの使用が挙げられる。外部冷却手
段も凝固技術分野において周知であって、例えば、水冷
チルのようなチル、金属冷却板又はその他の手段の使用
が挙げられる。かかる冷却手段は製品2の基端部32又
は移行部34に取付けられるのが普通であるが、製品の
延長端部に加熱手段が使用されていない場合にはその場
所にチルを取付けることもできる。これらの工程は、界
面及び製品内部双方での温度勾配の制御に使用すること
ができる。
【0042】製品2の形態及び本発明の方法における工
程の組合せによっては、同じ溶融材料又は異なる合金組
成物を使用して溶融工程500、保持工程600及び凝
固工程700を繰返すことが望ましい場合もあり、これ
らの工程と共に、上記のような任意工程としての材料除
去工程及び/又は加熱もしくは冷却工程を繰返すことも
できる。
【0043】再び図4及び5を参照すれば、溶融材料か
らの凝固技術に関する当業者には自明であろうが、本発
明の方法を用いて形成された延長部は一般に仕上げの済
んでいない状態にあり、そのため、完成品としての延長
部を得るために、追加工程としての材料除去、表面仕上
又は被覆工程(例えば研削、機械加工、研磨或いはその
他の材料除去及び/又は表面仕上、セラミック皮膜の溶
射成形)の使用が必要となることが多い。
【0044】
【実施例】実施例1 原子パーセントで表してNi−13.7Al−7.9C
r−12.3Co−2.1Ta−0.1B−0.9Mo
−1.6W−0.9Re−0.6C−0.5Hf(不純
物を除く)の合金組成物から製造されたタービン動翼の
形態の既存の羽根部材を、本発明の方法による延長部形
成のための製品として使用した。この評価に際しては、
図4〜図12に図示しかつ本明細書で説明したような先
端部の補修を模擬すべく、タービン動翼の翼部に延長部
を付加することが望まれた。この鋳造動翼のミクロ組織
は、図6に示すものと同様の配向の多数の一方向凝固結
晶粒からなるものであった。溶融マンドレルとして使用
した材料も動翼と同一の公称合金組成を有するものであ
った。このNi基超合金の原料を、アルゴンガスで充満
できるようにした作業室内に設置された水冷式銅製るつ
ぼに入れた。作業室をアルゴンガスで満たした後、超合
金をるつぼ内で融解した。誘導加熱手段を用いてるつぼ
内の超合金原料を融解し、温度1400℃に加熱した。
製品の溶融・保持及び凝固のため、製品を保持手段内に
配置した。保持手段にはボルトが含まれており、そのボ
ルトに製品を溶接し、それをデジタル符号器を備えたね
じ式駆動棒からなる駆動手段に取付けた。駆動手段はそ
の運動を制御するための手段と接続されており、該制御
手段には、溶融材料中への製品の延長端部の挿入深さ、
保持時間及び引取り速度を制御するためコンピューター
制御装置が含まれていた。その間に、動翼は融液と相互
作用して挿入部分が再融解した。次に、動翼を毎分約1
0mmの速度で融液から移動させて融液から引出した。
引取り及び一方向凝固を、毎分約6mmの延長部が凝固
するまで継続した。こうして、動翼と同一の多結晶質一
方向凝固結晶組織を有する延長部を凝固させることがで
きた。この延長部は上記製品の延長端部との連続性及び
一体性を有していた。
【0045】本発明の実施によって得られた製品は、基
部と、ある外横断面形状を有する部分的に中空の翼部を
含んでいた。この製品は、先端壁を有していないという
点においては本明細書で説明したタイプの翼先端を含ん
でいなかったが、その形状は翼部の壁の厚さが約6mm
というものであり、これは本明細書で説明した先端壁を
有する典型的なタービン動翼の周辺リムに酷似してい
る。このように、この実施例は典型的なタービン動翼の
翼先端のミクロ組織及びジオメトリーに近似しており、
かかる翼先端の成長又は補修について本発明の方法を実
証するものである。用いた製品は翼部に、多数の方向性
配向柱状晶からなる第1の結晶組織と、製品の合金組成
に基づく第1の金属学的組織を有していた。翼部との一
体性及び連続性を示す延長部は、翼部の第1の結晶組織
と連続しかつ適合した第2の結晶組織と、同じく第1の
金属学的組織と連続しかつ適合した第2の金属学的組織
を有していた。ただし、元の製品と新たな翼先端の成長
に用いた温度勾配の差に由来して樹枝状晶の樹枝の間隔
が僅かに異なるため、第2の金属学的組織と第1の金属
学的組織とは多少なりとも識別できた。この実施例はセ
ラミック鋳型の使用を含んでいないが、セラミック鋳型
を使用したときに起こる凝固プロセスはこの実施例に記
載した凝固プロセスで例証される。セラミック鋳型は凝
固延長部の形状を画定する。
【0046】翼部と延長部の界面部分は、関連技術(例
えば、別々に製造した別個の整合する部材同士を拡散接
合する方法)で報告されたものとは異なっている。それ
は、幾つかの点で翼先端の連続鋳造についての関連米国
特許明細書に記載された界面と類似していた。ただし、
本発明の方法では、溶融材料に流体圧力を加えるための
手段は全く必要とされない。本発明と大半の関連技術と
の主な相違点は界面に存する。この実施例では、延長部
用に選択された溶融材料から製品の表面に原子層を次々
と付着させることで延長部をエピタキシャル成長させる
ことができる。こうして、延長部の結晶粒は製品の結晶
粒と界面を越えて連続性を示すようになる。本発明の方
法では二次結晶粒(樹枝状晶)の配向を成長させること
ができ、この点で、かかる二次結晶粒の配向を横断方向
に整合させることが困難な従来の界面接合技術とは異な
る。製品の元の金属学的結晶粒組織又は配向と一次方向
だけでなく二次方向でも整合したエピタキシャル成長領
域(すなわち補修領域)を形成することができる。大半
の関連補修方法では界面及び補修領域に等軸結晶粒を有
しており、元の製品の金属学的結晶粒組織と延長部又は
補修領域とが整合しないので、こうした関連方法に対す
る利点は機械的及び金属学的性質の点で顕著である。本
体と延長部とで異なる合金を選択した場合でも、凝固組
織近傍の液体中での原子種の迅速な混合の結果、大抵は
界面領域で金属学的組織の漸次移行がみられると予想さ
れる。大半の関連方法では、多大の注意を払って実施し
たとしても、本体と独立した延長部との間に局部的な表
面むら及び僅かな位置ずれを生じる可能性が高く、その
結果両者の間にある種の低角度境界が生じることがあ
る。同様に、いずれかの部品上の夾雑物が界面に取り込
まれて接合部を弱体化する可能性も高い。さらに、こう
した製品の補修に関連技術を実施した場合、溶融金属が
通路内に流入・凝固して通路を塞いでしまうのが普通で
あり、不都合であった。そうした場合、通路を開け直す
のに追加の機械加工操作が必要となる。
【0047】上記の実施例は、翼形羽根部材の翼先端の
補修で必要とされるようなタイプの、母体の翼形羽根部
材と同じ横断面を有する延長部の制御された成長が達成
できたことを実証している。この実施例では1個の延長
部だけであるが、本発明を複数の延長部(例えば、複数
のタービン動翼の翼先端)の同時成長にも拡張し得るこ
とは自明であろう。本発明は、通路を有するその他の方
向性配列製品(例えば、タービン静翼)の補修にも使用
できる。
【0048】上記で引用した米国特許にも記載されてい
る通り、延長部の結晶組織は既存の製品の結晶組織と実
質的に同じであるべきであると結論されているが、意外
なことに、延長部と既存の製品とで金属学的組織(特に
合金組成)にかなりの変動があってもよく、時として好
ましいこともあることが判明した。かかる結果は、本発
明の方法の利用に際しても応用できる。
【0049】本発明の方法は、エーロフォイルのような
製品に延長部を形成するための関連方法に比して、幾つ
かの点で予想外の利点を有している。溶接延長部は、そ
の形成に用いられる溶接法の使用を容易にするような組
成、融解特性、流れ特性その他の性質を有していなけれ
ばならず、そのため、延長部を加える製品の組成とは異
なる組成を有することが多い。また、溶接延長部はその
形成に用いられる溶接法の性質上等軸ミクロ組織を有す
るのが通例であって、本発明の方法では可能な方向性配
向ミクロ組織を形成しない。拡散接合その他の方法で接
合した延長部にみられる界面は、本明細書で説明した通
り、ボイド及び/又は低角粒界のような欠陥をしばしば
含むことが知られている。従って、延長部と製品との界
面はある種の用途に望まれるだけの強度を有していな
い。本明細書で引用した延長部を鋳造するための関連方
法は異なる成形方法を用いるもので、本発明の方法の実
施には必要とされない追加の装置(例えば、セラミック
ダイ、ダイ増設部並びに延長部を形成するための溶融浴
の加圧手段)の使用が必要とされる。こうした追加装置
を使用することなく、本明細書に記載した望ましいミク
ロ組織特性を有する延長部を形成することができて、か
かる延長部を形成するためのコスト削減及び上記装置に
よる汚染の可能性の回避が達成されるということは、延
長部の鋳造に関する上記関連方法に対する顕著で予想外
の利点である。
【0050】以上の実施の形態は本発明の説明のために
開示したものであり、本発明について可能なすべての変
形を網羅しているわけではない。上記に示した実施形態
に様々な変形や改変が可能であることは、当業者には容
易に理解されるはずである。こうした変形及び改変はす
べて特許請求の範囲に包含されると理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法のフローチャート図。
【図2】 本発明の方法におけるマンドレルの取付工程
を示す断面図。
【図3】 本発明の方法におけるセラミック鋳型の形成
工程を示す断面図。
【図4】 本発明の方法の実施に適した装置の断面図で
あり、本発明において超合金材料の溶融一体マンドレル
を製品の上に保持する工程を示す。
【図5】 図4の装置の断面図であり、本発明において
溶融超合金一体マンドレルを延長端部側から凝固させる
工程を示す。
【図6】 延長端部又は翼先端を有するタービンエンジ
ン用のタービン動翼の部分切欠き斜視図。
【図7】 補修済みのタービン動翼の部分略図。
【図8】 空冷式タービン動翼の一例における翼先端の
部分略図。
【図9】 図8に示す翼先端の線7−7に沿った部分の
断面図。
【図10】 部分的中空製品に本発明の方法を適用した
ときの概略断面図。
【図11】 部分的中空製品に本発明の方法を適用した
ときの概略断面図。
【図12】 部分的中空製品に本発明の方法を適用した
ときの概略断面図。
【符号の説明】 2 製品 4 延長端部 6 延長部接合面 8 延長端部の外面 10 ミクロ組織 12 マンドレル 13 誘導加熱手段 14 マンドレルの外面 16 鋳型 18 キャビティ 20 一体延長部 26 溶融材料 28 界面 42 タービン動翼 44 基部 46 翼部 48 翼先端 50 通路 53 翼面 56 延長部 58 リム 62 先端壁 74 通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アン・メリンダ・リター アメリカ合衆国、ニューヨーク州、オーバ ニー、プロビデンス・プレイス、4番

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製品に一体延長部を形成するための方法
    であって、 所定の横断面形状、延長部接合面、及び該横断面形状
    により画定される外面を有する延長端部を含んでなる製
    品であって、上記延長端部がさらに超合金組成及び方向
    性配向結晶組織を有する製品を選択する工程、 上記延長端部の横断面形状に適合した横断面形状及び
    上記延長端部の外面と連絡した外面をもつマンドレルで
    あって、上記超合金組成と適合性の合金組成を有するマ
    ンドレルを上記延長部接合面に取付ける工程、 上記マンドレルによって画定されしかも一体延長部の
    形状を画定するのに適合した形状をもつキャビティを有
    するセラミック鋳型を上記マンドレルの外面上及び上記
    延長端部の外面の少なくとも一部分上に形成する工程、 外部加熱手段の適用によって制御された条件下に上記
    マンドレルを溶融する工程であって、該溶融の前又は途
    中に、製品、マンドレル及び鋳型の向きを、上記延長部
    接合面が溶融マンドレルによって加熱されミクロ組織成
    長用の種晶として溶融マンドレルと相互作用するのに十
    分な時間にわたり溶融マンドレルが延長部接合面と接触
    するように配置する工程、及び 延長部接合面から溶融マンドレルの方向へと移動する
    延長端部と溶融マンドレルの界面において、溶融マンド
    レルが上記キャビティの形状に大体合致した形状と上記
    延長端部のミクロ組織に適合性のミクロ組織とを有する
    一体延長部として上記種晶上で凝固するように、制御さ
    れた熱条件下で延長端部を冷却する工程であって、上記
    制御された熱条件が、製品内部の温度勾配を上記界面に
    おいて温度が最高となり該界面からの距離の増加の関数
    として製品内部の温度が低下するように維持することか
    らなる工程、を含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 前記製品がガスタービンエンジンのエー
    ロフォイルである、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記エーロフォイルが長軸、根元部、長
    軸に垂直な翼形横断面と翼先端接合面と先端翼面とをも
    つ翼先端、及び上記根元部と翼先端をつなぐ翼部を有す
    る羽根部材であって、上記翼先端が前記延長端部に対応
    し、上記翼先端接合面が前記延長部接合面に対応し、上
    記先端翼面が前記外面に対応し、かつ上記翼形横断面が
    前記横断面形状に対応する、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記セラミック鋳型を形成する工程がス
    ラリー成形又は溶射成形を含んでなる、請求項1記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 前記界面及び製品内部の温度勾配を制御
    するために、前記溶融工程又は冷却工程のいずれかの工
    程に際して、外部加熱手段で製品の延長端部を加熱する
    工程をさらに含んでなる、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記界面及び製品内部の温度勾配を制御
    するために、前記溶融工程又は冷却工程のいずれかの工
    程に際して、外部冷却手段で製品を冷却する工程をさら
    に含んでなる、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記界面及び製品内部の温度勾配を制御
    するために、前記溶融工程又は冷却工程のいずれかの工
    程に際して、外部加熱手段で製品の延長端部を加熱する
    工程と、外部冷却手段で製品を延長端部以外の位置で冷
    却する工程とをさらに含んでなる、請求項1記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 前記セラミック鋳型を形成する工程の前
    に、前記マンドレルの外面に所定の厚さの被膜を設ける
    工程及び前記溶融工程の前に前に上記被膜を除去する工
    程を含んでなり、上記被膜の厚さがセラミック鋳型とマ
    ンドレルとの離隔距離を含んでなる、請求項1記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 前記被膜を除去する工程の後で、しかも
    前記溶融工程の前に、前記セラミック鋳型を焼結する工
    程をさらに含んでなる、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記被膜の厚さが約0.001〜0.
    1インチの範囲内にある、請求項8記載の方法。
JP9170818A 1996-06-27 1997-06-27 セラミック鋳型内のマンドレルの溶融によって製品延長部を形成する方法 Withdrawn JPH1085928A (ja)

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