JPH10113763A - 一体マンドレル及びセラミック鋳型を用いて溶融物から製品延長部分を凝固させる方法 - Google Patents

一体マンドレル及びセラミック鋳型を用いて溶融物から製品延長部分を凝固させる方法

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JPH10113763A
JPH10113763A JP9169359A JP16935997A JPH10113763A JP H10113763 A JPH10113763 A JP H10113763A JP 9169359 A JP9169359 A JP 9169359A JP 16935997 A JP16935997 A JP 16935997A JP H10113763 A JPH10113763 A JP H10113763A
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バーナード・パトリック・ビレイ
Melvin Robert Jackson
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Wayne Alan Demo
ワイン・アラン・デモ
Stephen Joseph Ferrigno
スティーブン・ジョセフ・フェリグノ
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    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 方向性配列状態を示す超合金製品の末端上に
一体延長部分を形成するための方法。 【解決手段】 一体マンドレルを取付けた製品2の一部
分又は末端を適合性合金の溶融浴中に浸漬し、次いで製
品2上に一体延長部分を凝固させるのに十分な制御条件
下で該末端を引上げることにより、製品2の末端上に延
長部分が直接に形成され、その際には、製品2の浸漬さ
れた末端及び一体マンドレルを包囲しかつ形成すべき延
長部分の形状を概して規定するキャビティーを具備した
セラミック鋳型が使用され、一体マンドレルを溶融合金
中に浸漬することにより、鋳型の内部でマンドレルが融
解し、かかるマンドレルは、製品末端の融解及び一体延
長部分の凝固を可能にしながら、溶融材料と製品2との
間における緩衝材として作用する、一体マンドレル及び
セラミック鋳型を用いて溶融物から製品延長部分を凝固
させる方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、製品の末端上に一体延長部分
を形成するための方法に関するものである。更に詳しく
言えば本発明は、方向性配列状態のミクロ組織及び超合
金組成を有する製品の末端上に、適合性の合金組成を有
する延長部分を形成するための方法に関する。なお一層
詳しく言えば本発明は、延長部分を形成するためのセラ
ミック鋳型を使用しながら、適合性の合金から成る一体
マンドレルと共に製品の末端を成長用種晶として使用し
て延長部分を溶融合金から直接に方向性凝固させるよう
な上記のごとき方法に関する。かかる方法は、タービン
の動翼(又はバケット)及び静翼(又はノズル)のごと
き翼形羽根部材の先端、並びにタービンシュラウド及び
燃焼器シングルのごとき非翼形製品の先端を補修するた
めに使用することができる。
【0002】
【発明の背景】超合金から方向性配列状態の鋳造構造物
を成長させるための報告された技術は、単純な形材及び
部材を製造するために適した方法から始まって、複雑な
形状を有する製品を製造するために現在使用されている
方法(たとえば、ガスタービンエンジンの高温域におい
て使用されるNi基超合金羽根部材の方向性凝固方法)
にまで進化した。出版された文献〔たとえば、「メタル
ズ・ハンドブック(Metals Handbook) 」(第9版)の第
15巻「鋳造」(ASMインターナショナル社、198
8年)の319〜323頁〕中には、タービン動翼及び
静翼のごとき方向性配列状態の超合金羽根部材を製造す
るための方法の実例が数多く示されている。これらの方
法の大部分は、鋳型のサセプター加熱と共にある種の引
上げ型真空誘導鋳造炉を使用するものである。
【0003】方向性配列状態の超合金を製造するための
鋳造分野のおいては、管を通して溶融材料(たとえば、
金属)を上方に押上げるため、密閉容器内において(た
とえば、不活性ガス又は空気による)流体圧力が溶融材
料に加えられてきた。かかる方法の一例及び関連装置を
開示する特許としては米国特許第3302252号が挙
げられるが、これは冷却された鋳型内に延びる注湯管を
通して製品を上方に連続鋳造する方法に関するものであ
る。鋳造された製品は鋳型から連続的に引上げられる。
【0004】鋳造技術のもう1つの実例は、時にはEF
G法(縁端限定・薄膜供給成長法)と呼ばれるものであ
る。この方法においては、液体金属に外圧が加えられる
のではなく、幅の狭い成形管又はダイの内部における毛
管作用により溶融材料が上方に吸上げられて凝固する。
多くの場合、結晶成長を開始させるため、液体材料に種
晶が導入される。この方法の様々な特徴を開示する代表
的な特許としては、米国特許第3471266、412
0742及び4937053号が挙げられる。
【0005】上記に引用された特許明細書の一部及びそ
の他の文献中に示されているごとく、方向性凝固製品又
は単結晶製品の製造に関する鋳造技術においては、特定
の結晶配列状態〔一次配列状態及び(又は)二次配列状
態〕を有する種晶が使用されていた。それらは、所望の
結晶配列状態を有する製品の凝固を開始させるための手
段を成す。羽根部材の製造に際しても、鋳造用の型(セ
ラミック鋳型)と共に種晶が使用され、それによって部
材の形状及び結晶配列状態が規定される。
【0006】従来、単結晶性又は方向性凝固した細長い
結晶粒から成る製品(たとえば、ターボ機械用エーロフ
ォイル)の構成要素同士を接合する際には、特定の結晶
配列状態を有する個別に鋳造された部材を使用するのは
普通であった。かかる部材を組立てた後、部材間の界面
に沿ってそれらを接合することによって製品が得られ
る。米国特許第3967355及び4033792号は
この種の接合方法に関する特許の代表例であって、米国
特許第4033792号の明細書中には接合界面の両側
における結晶構造を整合させることが望ましいと記載さ
れている。
【0007】上記のごとき鋳造技術を使用することによ
り、羽根部材のごとき方向性配列状態の製品を、単結晶
から成るもの又は多数の柱状結晶粒から成る方向性凝固
結晶構造を有するものとして製造することができる。単
結晶製品及び方向性凝固製品のいずれもが、好適な結晶
配列状態を有するように製造することができる。また、
これらの配列状態は製品の内部において配列状態に関連
する特定の方向に沿った非等方性の物理的及び機械的性
質を生み出すように生成させることができる。羽根部材
のごときタービンエンジン部品用としてしばしば使用さ
れるニッケル基超合金における所望の結晶配列状態は、
<001>結晶方向が部材の長軸に平行であるようなも
のである。その結果、部材の長さ方向に沿った弾性率が
最小限に抑えられる。このような配列状態は、かかる部
材のクリープ強さ、延性及び耐熱疲労性の間に良好なバ
ランスを生み出すことが知られている。このように、本
明細書中に記載のごとく、かかる部材は<001>結晶
方向が部材の成長方向でありかつ部材の長軸に合致する
ように製造されるのである。
【0008】上記のごときタイプの複雑な形状を有する
羽根部材の一例は、米国特許第4010531号明細書
中に記載されたターボ機械用の羽根である。かかる羽根
部材は、末端領域に通じる複雑な中空の内部空間を有す
る翼形の外壁から成る結果、冷却目的のために外壁及び
末端領域を通して中空の内部空間にガスを循環させるこ
とができる。この場合の末端領域は、部材の末端から突
出した翼端部から成っている。
【0009】翼形羽根部材及びその他のガスタービンエ
ンジン部品は極端な環境中において使用されることが多
く、従ってそれらは環境に関連する各種の損傷及び摩耗
機構に暴露されることに成る。かかる損傷及び摩耗機構
としては、高速かつ(又は)高温の空中浮遊粒子の衝突
による浸食、高温の酸化性ガス及び(又は)腐食性ガス
の作用、低サイクル疲労過程、並びに他の部材との摩擦
によって引起こされる機械的摩耗が挙げられる。これら
の機構は、特にかかる部材の末端領域又は翼端部におい
て、亀裂及びその他の損傷を引起こすことが知られてい
る。羽根部材の製造費は比較的高いのが通例であるた
め、翼端部が損傷又は摩耗を受けた際には羽根部材を交
換するのではなく補修することが望ましい場合が多い。
運転中又は製造中のいずれであれ、超合金羽根部材(又
は方向性配列状態のミクロ組織を有するその他の超合金
製品)の翼端部又は末端領域が損傷を受けた場合、それ
らの補修の問題はより複雑かつ困難なものとなる。なぜ
なら、部品の総合性能を低下させないように補修部分の
物理的及び機械的性質を維持することが必要だからであ
る。かかる補修の問題が特に重大となるのはエーロフォ
イルのごとき方向性配列状態の製品においてしばしば所
望されるごとく、補修部分においても方向性配列状態の
ミクロ組織を維持しなければならない場合である。なぜ
なら、補修を行うために使用される材料中に元の方向性
配列状態を複製することは困難だからである。
【0010】タービン動翼の翼端部を補修するために使
用されてきた1つの方法は、溶接又は類似の方法によっ
て損傷又は摩耗を受けた翼端部に材料を追加するという
ものであった。この方法の欠点は、溶接部のミクロ組織
が方向性配列状態を示さず、従って方向性配列状態のミ
クロ組織を有する製品の残部に比べて翼端部又は延長部
分の機械的性質が低下することである。また、現在使用
されている耐酸化性材料の多くは溶接が困難であって、
溶接操作中に亀裂を生じることが知られていた。
【0011】もう1つの方法は、ろう付け、溶接、拡散
接合又は類似の接合方法により、別個に形成された翼端
部をエーロフォイルの末端に付加するというものであっ
た。この方法は、たとえば、米国特許第396735
5、4010531及び4033792号の明細書中に
記載されている。かかる方法を使用する際には、エーロ
フォイルの残部の結晶構造に類似した結晶構造を有する
翼端部を形成すると共に、翼端部及びエーロフォイルの
残部のミクロ組織に対して適合性を示すミクロ組織を結
合層中に生み出すことが望ましい場合がある。
【0012】いずれも本発明の譲受人に譲渡された米国
特許第5291937及び5304039号の明細書中
にはまた、羽根部材のごとき方向性凝固製品の末端上に
延長部分を形成するための2つの方法が記載されてい
る。これらの方法はいずれも、セラミック材料から作製
されたダイ及びダイ増設部を使用すると共に、ダイ増設
部内に溶融材料を押上げるために流体圧力を加える工程
を含んでいる。この場合、延長部分を形成すべき製品の
末端がダイ開口及びダイ増設部の中に配置され、そして
溶融材料に接触させられる。製品の末端と溶融材料との
相互作用が起こるのに十分な時間にわたって製品の末端
を溶融材料と接触した状態に保持したのち、製品の末端
上における延長部分の方向性凝固を可能にする速度で製
品がダイ開口を通して引上げられる。上記の特許明細書
中には、羽根部材(特に、それらの末端領域及び翼端
部)を補修するためにはこれらの方法をいかにして使用
すればよいかが説明されている。
【0013】とは言え、羽根部材のごとき方向性凝固製
品の末端上に延長部分を形成するための新規な方法、と
りわけ引用された特許明細書中に記載された装置(たと
えば、セラミックダイやダイ増設部)及びダイの内部に
溶融材料を押上げるために流体圧力を加えるための手段
を必要としない上記のごとき方法を開発することが望ま
れている。
【0014】
【発明の概要】本発明は、方向性配列状態のミクロ組織
を有する超合金製品(たとえば、羽根部材又はその他の
ガスタービンエンジン部品)あるいはその他の超合金製
品の末端上に、適合性を示す合金材料(好ましくは超合
金材料)の溶融浴から直接に延長部分を形成するための
方法に関する。かかる製品はまた、延長部分を付加すべ
き製品の末端を通して連通する内部の通路を有していて
もよい。かかる方法によって形成される延長部分は、等
軸結晶粒のミクロ組織、方向性配列状態の結晶構造を成
す多数の結晶粒、又は単結晶から成り得る。更にまた、
かかる方法は延長部分をエピタキシャル成長させるため
にも使用することができるのであって、その結果として
製品の方向性配列状態の結晶構造は延長部分にまで継続
して存在することになる。かかる方法に従えば、一体マ
ンドレルを含む方向性配列状態の超合金製品を適合性合
金の溶融浴中に浸漬して一体マンドレルを完全に融解
し、次いで製品を制御下で引上げて延長部分を凝固させ
ることによって延長部分が形成される。かかる方法にお
いてはまた、製品の浸漬部分上に位置しかつマンドレル
を包囲するセラミック鋳型が使用されるが、これは延長
部分の形状を制御するための一手段として役立つ。
【0015】本発明の実施の一態様に従って一般的に述
べれば、(1) 一定の横断面形状、延長部分接合面、及び
前記横断面形状によって規定された外面を有する延長端
部を含んでいて、前記延長端部はまた超合金組成及び方
向性配列状態の結晶構造から成るミクロ組織をも有する
ような製品を選択する工程、(2) 前記延長端部の横断面
形状に適合した横断面形状及び前記延長端部の外面に連
絡する外面を持ったマンドレルを前記延長部分接合面に
取付ける工程、(3) 前記マンドレルによって規定されか
つ一体延長部分の形状を規定するために役立つ形状を持
ったキャビティを有すると共に、前記キャビティに連通
する少なくとも1個のゲート手段を具備するようなセラ
ミック鋳型を前記マンドレルの外面上及び前記延長端部
の外面の少なくとも一部分上に形成する工程、(4) 前記
製品の超合金組成に対して適合性を示す合金組成を有す
る溶融材料の浴中に前記製品の前記延長端部を浸漬する
ことにより、前記ゲート手段を通して前記溶融材料を前
記鋳型の内部に侵入させて前記マンドレルに接触させる
工程、(5) 前記マンドレルが前記延長部分接合面の付近
まで逆融解しかつ融解したマンドレルが前記溶融材料と
混合してその一部となるのに十分であると共に、前記延
長部分接合面が前記溶融材料により加熱されかつミクロ
組織成長用の種晶として前記溶融材料と相互作用を示す
のに十分な時間にわたり、前記マンドレルを前記溶融材
料と接触した状態に保持する工程、並びに(6) 前記延長
端部と前記溶融材料との界面において、前記キャビティ
の形状に従った形状及び前記延長端部のミクロ組織に対
して適合性を示すミクロ組織を有する一体延長部分とし
て前記溶融材料を前記種晶上に凝固させるような速度、
及び温度が前記界面において最高でありかつ前記製品の
内部で前記界面からの距離の増加に応じて低下するよう
な温度勾配を前記製品の内部に維持する制御温度条件を
使用しながら前記延長端部を前記溶融材料から引上げる
工程を含むことを特徴とする、製品上に一体延長部分を
形成するための方法が提供される。
【0016】別の実施の態様に従えば、セラミック鋳型
を現場で形成する代りに予備成形セラミック鋳型を使用
することができる。そうすれば、セラミック鋳型を形成
する必要がなくなる。延長部分の凝固に際して温度勾配
を制御することにより、得られる延長部分のミクロ組織
を制御することができる。たとえば、多数の方向性凝固
結晶粒から成るミクロ組織又は単結晶ミクロ組織を生み
出すことができる。本発明の方法において凝固時に温度
勾配に対する追加の制御を行うためには、延長部分の成
長に際して製品の加熱及び(又は)冷却を行うための追
加の工程を採用すればよい。
【0017】
【発明の詳細な記述】本発明は、超合金材料の溶融浴か
らの凝固により、方向性配列状態を示す超合金製品の末
端上に延長部分を直接に成長させるための新規な方法か
ら成っている。この方法においてはまた、延長部分の形
状の形成を助けるため、セラミック鋳型と、製品に取付
けられかつ鋳型の内部に収容された適合性合金製の一体
マンドレルとが使用される。かかる方法は、成長を開始
させるための種晶又は手段として製品自体を使用するこ
とにより、製品の結晶構造及び総合ミクロ組織に対して
適合性及び連続性を示すような結晶構造及び総合ミクロ
組織を有する延長部分、(特に、延長部分を成長させる
製品の金属学的組織とほとんど識別し得ないミクロ組織
を有する延長部分)を形成するために使用することがで
きる。かかる方法は、上記のごとき製品上に新しい延長
部分を設けるために使用することもできるし、あるいは
既存の延長部分の補修又は交換を行うために使用するこ
ともできる。本発明の方法は、多種多様の製品に対して
使用可能であるが、中空の内部空間、及び延長部分を形
成すべき末端を通して中空の内部空間に連通する開口又
は通路を有する製品上に延長部分を形成するために特に
有用である。すなわち、かかる方法はタービン動翼のご
とき翼形羽根部材の先端部を形成又は補修するために特
に有用である。
【0018】ここで言う「結晶構造」という用語は、全
体的な結晶の形態(たとえば、単結晶、多数の細長い結
晶粒、及びその他の結晶形態)並びにそれらの配列状態
を意味するものである。また、「方向性配列状態」、
「方向性配列」又は類似の用語は、多数の細長い結晶粒
から成る方向性凝固多結晶質組織や単結晶をはじめとす
る、高度の配列状態を示す結晶構造を指す。更にまた、
ここで言う「金属学的組織」という用語は、全体的な化
学組成又は合金組成、並びに結晶構造内の析出物、相、
介在物、樹枝状晶などの大きさ、形状、間隔及び組成の
ごとき特性を包括するものである。たとえば、方向性凝
固を受けた鋳造Ni基超合金は一般にγ’析出物、離隔
した樹枝状晶の腕、及びその他各種の識別可能な相(た
とえば、各種の炭化物相や炭窒化物相)を含んでいる。
結晶構造及び金属学的組織は、化学又は分光分析法や様
々なX線分析法、顕微鏡検査法及び顕微鏡写真法をはじ
めとする各種の公知常用分析技術によって測定しかつ同
定することができる。なお、ここで言う「ミクロ組織」
という用語は、結晶構造及び金属学的組織の両者を包括
するものである。
【0019】図1、2〜3及び4〜5に示されるごと
く、本発明は製品上に一体延長部分を形成するための方
法から成っている。かかる方法は、(1) 一定の横断面形
状(図示せず)、延長部分接合面6、及び該横断面形状
によって規定された外面8を有する延長端部4を含んで
いて、延長端部4はまた超合金組成及び方向性配列状態
の結晶構造から成るミクロ組織10をも有するような製
品2を選択する工程100、(2) 前記延長端部4の横断
面形状に適合した横断面形状及び延長端部4の外面8に
連絡する外面14を持ったマンドレル12を延長部分接
合面6に取付ける工程200、(3) マンドレル12によ
って規定されかつ一体延長部分20の形状を規定するた
めに役立つ形状を持ったキャビティ18を有すると共
に、キャビティ18に連通する少なくとも1個のゲート
手段22を具備するようなセラミック鋳型16をマンド
レル12の外面14上及び延長端部4の外面8の少なく
とも一部分上に形成する工程300、(4) 製品2の超合
金組成に対して適合性を示す合金組成を有する溶融材料
26の浴24中に製品2の延長端部4を浸漬することに
より、ゲート手段22を通して溶融材料26を鋳型16
の内部に侵入させてマンドレル12に接触させる工程5
00、(5) マンドレル12が延長部分接合面6の付近ま
で逆融解しかつ融解したマンドレルが溶融材料26と混
合してその一部となるのに十分であると共に、延長部分
接合面6が溶融材料26により加熱されかつミクロ組織
成長用の種晶として溶融材料26と相互作用を示すのに
十分な時間にわたり、マンドレル12を溶融材料26と
接触した状態に保持する工程600、並びに(6) 延長端
部4と溶融材料26との界面28において、キャビティ
18の形状に従った形状及び延長端部4のミクロ組織1
0に対して適合性を示すミクロ組織29を有する一体延
長部分20として溶融材料26を種晶上に凝固させるよ
うな速度、及び温度が界面28において最高でありかつ
製品2の内部で界面28からの距離の増加に応じて低下
するような温度勾配を製品2の内部に維持する制御温度
条件を使用しながら延長端部4を溶融材料26から引上
げる工程700を含むことを特徴とするものである。
【0020】選択工程100は、延長部分を形成すべき
製品2を選択することから成っている。この場合には、
延長部分を有していない製造されたばかりの製品が選択
されることもあれば、あるいは既存の延長部分に対する
付加又はそれの修正を必要とする製品が選択されること
もある。更にまた、タービンエンジンのごとき用途にお
いて使用された結果、既存の延長部分の修正、交換又は
補修が必要となった製品が選択されることもある。本発
明の製品2は数多くの有用な形態を有し得るが、最も一
般的には一定の横断面形状、延長部分接合面6及び外面
8を有しかつ一体延長部分20を形成すべき延長端部4
を含むものとして特徴づけることができる。超合金製品
2は、数多くの有用な具体例(たとえば、ガスタービン
エンジン部品)の場合、図4、5及び6に示されるごと
く、たとえば長軸30の回りにおける概して長手方向の
配向状態を有している。長手方向の配向状態を有する製
品2の場合、更にそれらは図4及び5に示されるごとく
基端部32、移行部34及び延長端部4を有するものと
して記載することができる。好適な実施の態様において
は、製品2は図6及び8に示されるようなタービン動翼
42のごとき羽根部材を成すエーロフォイルであること
が好ましい。タービン動翼42は基部44、翼形部46
及び翼端部48を有している。これらの基部44、翼形
部46及び翼端部48は、図4及び5に示されるごと
く、基端部32、移行部34及び延長端部4にそれぞれ
対応している。基部44は様々な形態を有し得るが、一
般にはタービンエンジンの他の部分(たとえば、円板又
はブリスク)に動翼42を取付けるための手段から成っ
ている。動翼42がタービン円板と共に使用される場合
には、かかる取付けを行うため、動翼42はシャンク4
4A及びばち形部分44Bのごとき要素を有するのが普
通である。基部44はまた、翼形部の内部に規定された
中空の内部空間(たとえば、内部通路44C又は流路)
と連通するための手段をも有することがある。タービン
動翼42の翼形部46は公知のものであって、一般には
前縁46Cと翼弦に沿って離隔した後縁46Dとを連結
する凹形の圧力側側壁46A及び凸形の吸引側側壁46
Bを有していて、これらの要素は動翼の外端において翼
端部48により互いに連結されている(図6及び8参
照)。翼形部46はまた、使用時に冷却流体(たとえ
ば、空気)を基部44から翼形部46に循環させる目的
で基部44の内部通路44Cに連通する部分的に中空の
内部空間46Eをも有することが多い。このような部分
的に中空の内部空間は、通路又は穴50を通して翼形部
46の外部と連通する蛇行形又は迷路形の冷却流路46
Fから成るのが通例である。冷却流路46Fはまた、端
壁62を貫通する多数の小さい通路74又は穴にも連通
している場合が多い。製品42の使用に際しては、通路
74はやはり冷却流体(たとえば、空気)を流すために
使用される。基部44と反対側の翼形部46の末端には
翼端部48が設けられている。図6、7及び8に示され
るごとく、翼端部48はむく状態のものであってもよい
し(図6)、あるいは端壁62及び周辺に沿って延びる
リム58から成っていてもよい。後者の場合、リム58
は0.02〜0.15インチ程度の厚さを有するのが通
例であり、また端壁62の外面から0.02〜0.25
インチだけ突出している。かかる延長部分の厚さ及び長
さは、動翼42の総合寸法(ガスタービンの動翼は一般
にジェットエンジンの動翼よりも遥かに大きい)及びエ
ンジン内における動翼42の位置をはじめとする幾つか
の因子に依存する。なお、大きい動翼は小さい動翼より
も厚いリムを有するのが通例である。本明細書中に記載
されているごとく、翼端部48は使用中に摩耗又は損傷
を受けることが多い。従って本発明の方法は、一体延長
部分20を付加することにより、一般に延長端部4(す
なわち、タービン動翼42の場合ならば翼端部48)を
補修するために使用することができる。なお、かかる一
体延長部分20はむく状態のものであってもよいし、あ
るいは周辺に沿って延びるリムのみから成るものであっ
てもよい。
【0021】選択された製品2において、延長端部4の
横断面形状は任意の有用な横断面形状であり得る。とは
言え、前述のごとく、かかる横断面形状は図6〜8に示
された延長端部4の斜視図からわかるようにタービン動
翼又は静翼のごときエーロフォイルの横断面形状である
ことが好ましい。延長端部4はまた、延長部分接合面6
をも有している。かかる延長部分接合面6は、所要の延
長部分における所望の形状及び寸法に応じ、平面形状及
び非平面形状を含めた任意適宜の形状及び寸法を有し得
る。本発明の方法は翼形羽根部材上に一体延長部分20
を成長させるために好ましいものであるから、好適な形
状は一般に翼端部48のリム58によって示される翼形
の横断面形状であって、その実例は図6〜8に示されて
いる。延長端部4はまた、任意適宜の形状及び寸法を有
し得る外面8をも有している。翼形羽根部材の場合、外
面8は翼形面53に対応しているが、この翼形面53は
前縁46Cと翼弦に沿って離隔した後縁46Dとを連結
する圧力側側壁46A及び凸形の吸引側側壁46Bによ
って規定された概して複雑な湾曲面から成っている。
【0022】選択された製品2はまた、超合金組成及び
方向性配列状態の結晶構造10をも有している。ここで
言う「超合金」という用語は、540℃より高い温度下
で使用し得ると共に、方向性配列状態の結晶構造を示す
ように加工し得る任意の耐熱合金として定義される。か
かる超合金としては、たとえば、「メタルズ・ハンドブ
ック(Metals Handbook) 」(第10版)の第1巻「性質
及び選択:鉄、鋼及び高性能合金」(ASMインターナ
ショナル社、1990年)の981〜994頁及び99
5〜1006頁に記載されているような公知のNi基、
Fe基及びCo基超合金が挙げられる。なお、この文献
中には多数の鋳造可能な超合金が記載されており、また
特に方向性凝固や単結晶としての製造が可能なNi基超
合金が記載されている。現在、かかる超合金は羽根部材
用途において広く使用されている。とは言え、本発明の
目的にとって好適な超合金としてはまた、現在では超合
金と呼ばれずかつ現在では羽根部材用途のため商業的に
広く使用されているとは言えない耐熱合金、たとえばN
b基及びTi基合金(Nb−Ti合金及びTi−Al合
金を含む)並びにNi−Al合金も挙げられる。ここで
言う超合金の中にはまた、外来的又は内因的に生成され
た強化媒質、中間相又はその他の繊維を含有する上記の
ごとき合金も含まれ得るのであって、その実例としては
外来的に生成されたセラミック、中間相又はその他の繊
維を含有する超合金複合物(たとえば、アルミナ繊維を
含有するNi基合金)及び内因的に生成されたNb−S
i中間相を含有するNb基複合合金が挙げられる。
【0023】既存の延長部分を有する製品(たとえば、
摩耗、酸化又は損傷を受けたタービン動翼)が選択され
た場合には、本発明の方法に従った新しい材料の付加を
容易にするため、必要に応じて製品2から延長端部4又
は翼端部48の一部分を除去することができる。これ
は、マンドレル12を取付ける工程200に先立って延
長端部4の一部分を除去する随意の工程150として図
1中に示されている。たとえば、本発明の方法の以後の
工程における溶融材料との相互作用を促進するため、タ
ービン動翼の翼端部の顕著に酸化された部分を除去する
ことが望ましい場合がある。また、延長端部4が翼端部
48である場合には、翼端部の残部の長さ又は横断面を
より均一なものにするために翼端部48の一部分を除去
することが望ましい場合もある。その結果、たとえば、
タービン動翼の翼端部を溶融材料中に挿入した場合に翼
端部の末端に平坦な表面が得られ、従って延長部分を形
成する材料を凝固させるためにより均一な表面が得られ
ることになる。更にまた、タービン動翼の翼端部の末端
に平坦でない表面(たとえば、鋸歯状のパターン、段付
きのパターン、又はその他の平坦でない表面)が得ら
れ、従って新しい翼端部を形成する材料を凝固させるた
めに不均一な表面が得られるようにして、既存の製品
(たとえば、タービン動翼)から材料を除去することも
できる。なお、製品の末端の加熱に際して新しい結晶構
造の核生成を促進することのある機械的損傷が回避され
るならば、任意適宜の材料除去方法(たとえば、研削、
のこ引き、機械加工、エッチング又はその他の適当な材
料除去方法)を使用することができる。
【0024】選択工程100及び随意の材料除去工程1
50に続く工程は、延長部分接合面6にマンドレル12
を取付ける工程200である。かかるマンドレル12
は、延長部分接合面6に対して適合性を示す任意の超合
金から成っていればよい。ここで言う「適合性」とは、
マンドレル12の取付工程200が本発明方法の残りの
工程(特に溶融材料26中において延長部分接合面6が
ミクロ組織成長用の種晶として示す相互作用)を妨害す
るような製品2の超合金との相互作用を引起こさないこ
とを意味する。「適合性」はまた、マンドレル12が延
長部分接合面6に取付けることのできる超合金材料から
形成されていること、及び取付けを行うために使用され
る手段が形成工程300に耐えるのに十分なだけの耐久
性を有することをも要求する。マンドレル12は適合性
を示す任意の超合金から成っていればよいのであって、
製品2と同じ組成又はミクロ組織を有する必要はない。
取付工程200は、予備成形された合金マンドレルを結
合するために役立つ任意適宜の取付手段(たとえば、拡
散接合方法)を用いて予備成形マンドレルを取付けるこ
とから成り得る。更にまた、マンドレル12を形成する
のに十分な超合金材料を荒仕上状態で延長部分接合面6
に付加し、次いで使用するマンドレル材料を除去するの
に適した公知の材料除去手段を用いて荒仕上状態の材料
からマンドレル12を形成してもよい。取付工程200
の一例としては、公知の手段を用いて延長部分接合面6
にマンドレル材料を吹付成形することにより、マンドレ
ル12を形成するのに十分な荒仕上状態の材料が付加さ
れる。次いで、適宜の公知材料除去手段を用いて荒仕上
状態の材料からマンドレル12を形成すればよい。マン
ドレル12を形成するために使用される材料は、溶融材
料26に対して適合性を示すと共に、浸漬工程500及
び保持工程600に際して延長部分接合面6からの逆融
解を起こし得る任意の超合金材料であり得る。マンドレ
ル12は、図6及び8に示されるような延長端部4の横
断面形状に適合した横断面形状を有している。一般に
は、適合した横断面形状とは延長端部の横断面形状と同
じ横断面形状であればよい。すなわち、製品2がエーロ
フォイルである場合、マンドレル12の横断面形状は同
じ寸法の翼形形状であればよい。とは言え、マンドレル
12が延長端部4と同じ全体的形状を有しながらも、形
成工程300に際してより大きいセラミック鋳型を形成
するためにより大きい寸法を有することが望ましい場合
もある。過大な寸法のマンドレル12は過大な寸法のセ
ラミック鋳型16を生み出し、それはまた過大な寸法の
延長部分を生み出す。かかる過大な寸法の形状は、延長
部分20に対して材料除去又は表面仕上げを施すことが
所望される場合に利用することができる。逆に、マンド
レル12が延長端部4と同じ全体的形状を有しながら
も、過小な寸法の延長部分を生み出すために過小な寸法
を有することも可能である。かかる過小な寸法の形状
は、延長端部4の横断面形状と同じ横断面形状を維持し
ながら延長部分20の外面に被覆層のごとき材料を付加
するために望ましい場合がある。更にまた、マンドレル
12は延長端部4と同じ全体的横断面形状を有すること
が好ましいとは言え、任意の適合した横断面形状を使用
することもできる。この場合における横断面形状の適合
性は、結局、マンドレル12の横断面形状が延長部分2
0に関して所望の形状を生み出すか否かによって判定さ
れる。たとえば、翼端部48用のマンドレルの場合、そ
れの横断面形状はむく状態の翼端部48(図6)又はリ
ム58(図8)の横断面形状であり得る。マンドレル1
2はまた、延長端部4の外面8に連絡する外面14をも
有している。ここで言う連絡とは、外面14と外面8と
が一緒になって連続した表面又はほぼ連続した表面を形
成するような状態を意味することもあれば、あるいは上
記のごとくマンドレル12が延長端部4と異なる横断面
形状又は寸法を有する場合のように両方の外面間に不連
続性が存在する状態を意味することもある。それらの要
素間に不連続性が存在する場合には、幾何学的形状の異
なる表面構造(たとえば、肩部、ネックダウン領域又は
その他の表面構造)によって外面同士が連結又は結合さ
れているとは言え、マンドレル12の外面14は延長端
部4の外面8とやはり連絡しているのである。マンドレ
ル12はまた、図2及び3に示されているごとくに長さ
(L)をも有している。動翼又はバケットのごときエー
ロフォイル上に延長部分を形成するために使用されるマ
ンドレルの場合、マンドレルの長さは約0.02〜0.
25インチの範囲内にあるのが通例であるが、この範囲
は動翼/バケットの翼端部の通常の長さ範囲に対応して
いる。マンドレル12の取付工程200に続く工程は、
図2及び3に示されているごとくマンドレル12の外面
14及び延長端部4の外面8の少なくとも一部分を覆う
ようにセラミック鋳型16を形成する工程300であ
る。セラミック鋳型16は、マンドレル12及び延長端
部4に対して適合性を示す任意の方法によって形成する
ことができる。セラミック鋳型16は、本明細書中に記
載されるごとく、鋳型16を溶融材料26中に挿入した
際に鋳型16が延長端部4から離脱しないようにするの
に十分なだけの長さにわたって延長端部4を覆うように
形成することが必要である。公知の方法としては、スラ
リーからセラミック鋳型を形成するスラリー成形や溶射
成形が挙げられる。スラリーからセラミック鋳型16を
形成するためには、マンドレル12及び延長端部4をス
ラリー中に浸漬してから引上げるか、あるいはそれらの
要素上にスラリーを吹付ければよい。スラリーから形成
されたセラミック鋳型は未焼結の状態にあるが、鋳型の
密度及び機械的強度を高めるためには浸漬工程500に
先立って鋳型を焼結する随意の工程250を実施するこ
とが好ましい。形成工程300はまた、プラズマ溶射法
のごとき公知の方法を用いた溶射成形から成っていても
よい。溶射成形によって形成された鋳型もまた焼結し得
るのが通例であって、こうして焼結された材料は鋳型と
して使用するのに十分な機械的強度を有することにな
る。鋳型16を形成するために使用し得るセラミック材
料としては、アルミナ、ムライト、アルミナ/シリカ混
合物、カルシア及びジルコニアが挙げられる。セラミッ
ク材料の選択は、製品2の超合金及び溶融材料26に対
する鋳型16の適合性を確保するように、とりわけ溶融
材料26又は延長部分20の汚染を回避するように行わ
れる。適合性を確保するという目的の中にはまた、浸漬
工程500、保持工程600及び引上げ工程700に際
して延長端部に対するセラミック材料の十分な付着力を
確保すると共に、これらの工程のそれぞれに際して鋳型
の十分な機械的強度を確保することも含まれ、また更に
は適合性に関するその他の考慮事項が含まれることもあ
る。鋳型16は、本明細書中に記載のごとく、マンドレ
ル12によって規定される形状を有しかつ最初はマンド
レル12によって占拠されるキャビティ18を有してい
る。キャビティ18の形状は一体延長部分20の形状を
規定する。鋳型16は、マンドレル12の形状及び形成
工程300に際してセラミック材料を付加する方法に応
じ、1個の成形体から成ることもあれば、あるいは複数
の成形体から成ることもある。鋳型16はまた、キャビ
ティ18に連通する少なくとも1個のゲート手段22を
具備している。かかるゲート手段22は、溶融材料26
が鋳型16内に侵入し、そして延長部分接合面6と接触
することを可能にする。実施の一態様においては、図2
及び3に示されるごとく、ゲート手段22は鋳型16の
末端に設けられかつ延長端部4の横断面形状と概して同
じ形状を有する開口に過ぎない。別の実施の態様におい
ては、ゲート手段22はキャビティ18内への溶融材料
26の流れを制御又は案内するために役立つ(各種の鋳
造技術において使用されるゲート手段に類似した)制限
ポートから成り得る。ゲート手段22は、たとえばマン
ドレル12の形成時にかかる手段が得られるように形成
前のマンドレル12を改変することにより、形成工程3
00に際して形成することができる。そのためには、た
とえば、形成工程300に際してゲート手段22を形成
するような構造をマンドレル12に組込んでもよいし、
あるいは形成工程300に際してゲート手段22を生み
出すために役立つ部材をマンドレル12に付加してもよ
い。ゲート手段22はまた、形成工程300の一部とし
て(マンドレル12及び延長端部4にセラミック材料を
付加した後にマンドレル12中に通路を設けるような)
材料除去工程を組込むか、あるいは部材を付加すること
によって形成することもできる。鋳型16はまた、汚染
物除去手段36をも具備することが好ましい。かかる汚
染物除去手段36は、浸漬工程500、保持工程600
及び引上げ工程700のいずれかに際して鋳型16内に
汚染物が捕捉されるのを防止するために役立つ。かかる
汚染物としては、捕捉されたガス、合金成分の酸化物、
及びセラミック鋳型16から分離した粒子が挙げられ
る。汚染物除去手段36はまた、鋳型16の内部におけ
る溶融材料26の流れの案内を助けるように構成するこ
ともできる。汚染物除去手段36は、図3に示されるご
とく溶融材料26で満たされた場合に鋳型16から汚染
物を除去することを可能にするただ1つの通路から成っ
ていてもよいし、あるいは複数のかかる要素から成って
いてもよい。かかる手段は、ゲート手段22を形成する
ために使用される方法と同様な方法によって形成するこ
とができる。
【0025】金属製品とセラミックとの間に大きい熱膨
張率の差が存在する場合には、プロセスに随意の工程を
付加すれば有益なことがある。すなわち、マンドレル1
2の取付工程200の後かつセラミック鋳型16の形成
工程300の前において、マンドレル12上及び延長端
部4の外面8上に被膜を設置することができる(工程3
50)。この被膜は一時的なものであって、セラミック
内における金属の熱膨張の差に少なくとも等しいギャッ
プを金属とセラミックとの間に生み出し、それによって
金属が加熱時にセラミックの破壊をもたらす応力を発生
しないようにするために役立つ。かかる被膜は、セラミ
ック鋳型16の形成工程300の後に除去する必要があ
る(工程375)。被膜の厚さは、製品の寸法及び熱膨
張率の差に応じて約0.001〜約0.1インチの範囲
内にあれば適当である。
【0026】本発明方法の別の実施の態様においては、
セラミック鋳型の形成工程300の代りに、延長端部4
の外面8の少なくとも一部分を覆うようにして予備成形
セラミック鋳型16’を取付ける工程400を使用する
ことができる。かかる予備成形セラミック鋳型16’
は、図10〜12に示されるごとく、延長部分接合面6
を少なくとも部分的に包囲すると共に、一体延長部分2
0の形状を規定するために役立つキャビティー18’を
有している。なお、鋳型16’は十分に高密度の焼結セ
ラミックから成ることが好ましい。予備成形セラミック
鋳型16’に関する要求条件は、本明細書中に記載のご
とく現場で形成された鋳型に関するものと本質的に同じ
である。また、かかる鋳型16’は同じセラミック材料
から形成することができる。予備成形セラミック鋳型1
6’は、やはりキャビティ18’に連通する少なくとも
1個のゲート手段22を具備している。かかる鋳型もま
た、汚染物除去手段36’のごとき要素を具備すること
がある。鋳型16’は、公知のセラミック形成方法及び
装置を用いて形成することができる。予備成形後の鋳型
16’は、任意適宜の取付手段を用いて延長端部4に取
付けることができる。具体的には、セラミック及び金属
製品の性質に応じて締まりばめ、任意数の機械的取付装
置、セラミック結合剤、スラリー、セメント又は類似の
材料の使用、あるいはそれらの任意の組合せを使用する
ことができるのであって、これらの取付手段はいずれも
公知である。
【0027】本発明の方法は、超合金延長部分を形成す
るための関連方法(たとえば、米国特許第529193
7及び5304039号明細書中に記載の方法)には見
られない特徴を有していて、それらが従来の方法に比べ
て予想外の利益をもたらしている。たとえば、鋳型の形
成に際し、所望の延長部分の寸法及び形状に応じた鋳型
やダイを個別に製造する必要がない。従って、本発明の
方法は所望の延長部分の設計変更に容易に適応し得る融
通性をもたらす。更にまた、本発明の方法においては、
マンドレルの寸法及び形状を調整しかつ延長部分接合面
に対するそれの配置の仕方を調整することにより、キャ
ビティ(従って延長部分)を延長部分接合面に対して適
合させることができる。更にまた、延長端部を通して中
空製品(たとえば、動翼)の内部空間に連通する要素
(たとえば、通路)を覆うように鋳型を形成することも
可能であって、それにより延長部分の形成に際して犠牲
材料又は遮断層を使用する必要が回避される。その上、
本発明を使用すれば、ゲート手段を通して鋳型内に溶融
材料が流入する状態を制御することも可能であるから、
延長部分接合面への溶融材料の供給方法、従って溶融材
料とミクロ組織成長用種晶としての延長部分接合面との
相互作用を制御するための手段が得られることになる。
また、所望に応じて本発明の鋳型に汚染物除去手段を組
込むことにより、鋳型内(そして得られる延長部分中)
におけるガスやその他の汚染物の捕捉を回避することも
できるが、これは関連方法において見られなかった利点
である。
【0028】再び図1、4及び5について説明すれば、
随意の焼結工程250に続いて浸漬工程500、保持工
程600(図4参照)及び引上げ工程700(図5参
照)が実施される。浸漬工程500は、製品2の超合金
組成に対して適合性を示す合金組成を有する溶融材料2
6の浴24中に製品2の延長端部4を配置することによ
り、ゲート手段22を通して溶融材料26を鋳型16内
に侵入させて延長部分接合面6に接触させることから成
っている。浸漬工程500においては延長端部4と溶融
材料26との緊密な接触が達成される結果、各種の公知
伝熱機構が働き、そして製品2(とりわけ、それの延長
端部4)の温度が溶融材料26の温度付近にまで急速に
上昇し始める。浸漬工程500は製品2の延長端部4を
溶融材料26中に所望の深さまで浸漬することによって
実施されるが、その場合の浸漬深さは製品の性質(たと
えば、それの寸法や合金組成)、溶融材料26の温度、
及び延長端部4の形状(たとえば、平坦な端部又は段付
き端部の別)をはじめとする多数の因子に応じて変化す
る。なお、最大の浸漬深さは上記のごとき因子を考慮し
ながら延長端部4に関して所望される逆融解量によって
制限されるのが普通である。浸漬工程500は任意所望
のやり方で実施することができる。たとえば、段階的に
浸漬したり、所望の深さまでほとんど瞬間的に浸漬した
り、降下速度を徐々に変化させたり、あるいはその他の
任意適宜の方法で浸漬することができ、また上記の方法
を組合わせて使用することもできる。
【0029】溶融材料26は、製品の超合金組成に対し
て適合性を示す合金組成を有していなければならない。
溶融材料26を得るためには、各種の公知方法(たとえ
ば、抵抗加熱、誘導加熱、電子ビーム加熱、レーザ加熱
及びその他の適当な方法)のいずれかを使用することが
できる。かかる加熱は、任意適宜の装置〔たとえば、セ
ラミックるつぼ、(図4及び5に示されるような)水冷
式の銅製るつぼ又は耐火性るつぼ)内において行うこと
ができる。多くの超合金に関しては、かかる加熱は保護
雰囲気(アルゴン)中又は真空中において行うことが好
ましい。Ni基合金から成る溶融材料26を得るための
好適な方法は、図4及び5に示されるごとく、加熱のた
めに公知の誘導加熱手段13及び水冷式の銅製るつぼ1
5又はセラミックを基材とするるつぼを使用し、そして
アルゴン雰囲気を有する密閉室内で加熱を行うというも
のである。水冷式るつぼは、セラミックるつぼ由来のセ
ラミックによる融液の汚染が回避されると共に、溶融材
料26と大気成分(たとえば、窒素及び酸素)との反応
が回避されるという利点を有している。溶融材料26の
合金組成は、製品の超合金組成に対して適合性を有して
いさえすればよい。そうすれば、下記のごとく、後続の
工程の結果として製品2上に一体延長部分20が形成さ
れることになる。一般に、本発明に関連して使用される
「適合性」という用語は、製品と溶融材料から凝固する
延長部分との間に、結晶構造、金属学的組織又はそれら
の両者についてある程度の連続性又は類似性が存在する
ことを意味する。「適合性」という用語はまた、合金間
において、合金元素の喪失、汚染、液体金属脆化、凝固
界面28における脆性相の形成などの悪影響が存在しな
いことをも意味する。更にまた、「適合性」という用語
は製品2と延長部分20との間における機械的及び物理
的性質並びに金属学的組織の不連続性がある程度の制限
を受けることをも意味する。結局のところ、適合性は性
能によって判定しなければならない。ある種の合金から
成る延長部分20を別種の合金から成る製品2上に繰返
して成長させることができ、延長部分20を成長させた
製品2に対して以後の製造工程を容易に施すことがで
き、かつ延長部分20を有する完成した製品2が使用に
際して満足すべき性能を示すならば、上記の一般的説明
に反することがあっても、これら2種の合金は互いに適
合性を有すると結論しなければならない。ここで言う
「‥‥に対して適合性を示す溶融材料」という表現は、
適合性に関する上記の基準を満たす液体状の材料又は合
金を意味するものである。延長部分20の結晶構造及び
金属学的組織は製品2の結晶構造及び金属学的組織と異
なっていてもよいから、製品と延長部分との間に要求さ
れる適合性の程度に応じ、所定の製品2に対して広い選
択範囲の適合性溶融材料を使用することができる。延長
部分20の結晶構造及び金属学的組織が製品2に厳しく
整合していることが所望されるような用途(たとえば、
エピタキシャル成長が所望される場合や延長部分20も
方向性配列状態の結晶構造を有していなければならない
場合)においては、選択範囲は一般により狭くなる。こ
の場合、溶融材料26の合金組成は製品2の合金組成と
同じであるか、あるいはそれに極めて近似していること
が最も望ましい。延長部分の結晶構造及び金属学的組織
が製品に必ずしも整合していなくてもよいような用途
(たとえば、等軸又はその他の非方向性配列状態の結晶
構造で十分な場合)においては、選択範囲は一般により
広くなる。すなわち、溶融材料26の合金組成は製品2
の合金組成とかなり異なっていてもよい。また、ある種
の用途においては、相異なる要求条件に対応して相異な
る性質を発現させるため、製品の結晶構造及び(又は)
金属学的組織と実質的に異なる結晶構造及び(又は)金
属学的組織を生み出すことが望ましいこともある。たと
えば、延長部分に比べて製品の弾性率を低くすると共に
耐クリープ性及び耐疲労性を向上させることが望ましい
場合もあれば、また延長部分の耐摩耗性及び耐酸化性を
高めることが望ましい場合もある。図2及び3中にハッ
チングによって示されているごとく、製品の超合金組成
は溶融材料から製品上に成長させた延長部分の合金組成
と異なっていてもよい。しかるに、引用された特許明細
書中に報告されているごとく、相異なる合金組成が選択
された場合でも、製品の結晶構造と一体性及び連続性を
示すようにして延長部分の結晶構造を成長させることが
できる。このような成長モードは、時には「エピタキシ
ャル成長」と呼ばれることがある。本発明に関連して言
えば、これもまた製品2の合金組成と延長部分20の合
金組成との間における一般に高度の適合性を意味してい
る。また、製品の結晶構造又は金属学的組織あるいはそ
れらの両者が基端部32から延長端部4に向かって変化
していてもよいことが認められよう。このような場合、
製品と延長部分との間の適合性に関する記述は主として
延長部分20と製品2の延長端部4との適合性を指すも
のとする。
【0030】延長端部の一部分が溶融材料により加熱さ
れかつミクロ組織成長用の種晶として溶融材料と相互作
用を示すのに十分な時間にわたる保持工程600は、本
発明の方法にとって重要であると共に極めて変化の大き
い工程である。なぜなら、本明細書中に記載されている
ごとく、相互作用の大きさ及び延長部分が種晶として働
く程度は本発明の方法に従ってかなり変化するからであ
る。材料、装置及び作業条件の組合せに応じ、保持工程
600のために十分な時間は実質的にゼロである場合が
ある。これは、たとえば、製品2のミクロ組織に対して
適合性を示しかつ所期の用途の要求条件を満足するのに
十分なミクロ組織を有する連続した一体延長部分を生み
出すため、製品と溶融材料との間に比較的小さい相互作
用しか必要とされない場合である。延長部分20をエピ
タキシャル成長させる場合のようにより大きい相互作用
が所望される用途においては、平衡化のために十分な時
間はより長くなるのであって、製品と溶融材料との組合
せとの大部分に対して恐らく30分にも達するものと予
想される。より長い時間が必要であると予想される用途
の場合に、必要な時間を推定するためには、製品2及び
溶融材料26に関する既知の伝熱データ又はそれらの測
定値を用いて、延長部分4の所望部分を逆融解するため
に必要な時間を計算すればよい。保持工程600のため
に必要な時間はまた、浸漬工程500のために使用され
る方法及びこの工程に際して使用される時間によっても
影響される。
【0031】浸漬工程500、保持工程600又はそれ
らの両方に際しては、本明細書中に記載されているごと
く、製品と溶融材料との相互作用を促進しかつ制御する
ための手段(たとえば、補助的な加熱、冷却又はそれら
の両方)を使用することが望ましい場合がある。更にま
た、その他公知の手段(たとえば溶融材料を攪拌若しく
は動揺させる手段、又は超音波振動などによって製品を
動揺させる手段)を設けることが望ましい場合もある。
【0032】引上げ工程700は、延長端部4上に延長
部分20が形成され又は成長する工程である。図4及び
5について説明すれば、引上げ工程700は、延長端部
4と溶融材料26との界面28において、製品2の方向
性配列状態のミクロ組織10に対して適合性を示すミク
ロ組織29を有する一体延長部分20として溶融材料2
6を種晶上に凝固させるような速度で延長端部4を溶融
材料26から引上げることから成っている。なお、引上
げ工程700に際しては製品2は界面28と基端部32
との間において温度が低下するような温度勾配を有す
る。引上げ工程700は、下記に一層詳しく説明される
ごとく、延長部分20の所望のミクロ組織特性を生み出
す任意の(固定又は可変)速度で実施することができ
る。引上げ工程700の速度は製品2上における溶融材
料26の凝固特性に依存し、また両者の合金組成、溶融
材料26の温度、製品2内の温度勾配、界面28の温
度、及びその他の因子にも依存する。一体延長部分20
は界面28に形成されるから、延長部分の凝固及び冷却
に際して起こり得る収縮効果及びキャビティからの後退
を別にすれば、それは一般にキャビティ18の形状に対
応した形状を示す。
【0033】浸漬工程500、保持工程600及び引上
げ工程700は、同じ装置を用いて実施することが好ま
しい。これらの工程は、様々な公知の浸漬・保持・引上
げ手段の中から選ばれた任意のものを用いて実施するこ
とができる。適当な浸漬・保持・引上げ手段は、通例、
製品2を保持又は把持するための手段(図示せず)、保
持手段に連結されていて、製品2を溶融材料26中に浸
浸しかつ製品2を溶融材料26から引上げるための駆動
手段(図示せず)、及びこれらの工程に際して駆動手段
の運動を制御するための手段(図示せず)から成ってい
る。製品2を保持するためには、製品2を把持するため
の任意適宜の手段(たとえば、公知のつかみ具又はクラ
ンプ機構)を使用すればよい。なお、浸浸工程500、
保持工程600及び引上げ工程700は、結晶引上げ技
術分野において知られている駆動手段(たとえば、チョ
クラルスキー法又はブリッジマン法を実施するために使
用される駆動手段)に類似する自動化されたプログラマ
ブル計算機制御駆動手段を用いて実施することが好まし
い。また、溶融材料を収容するために使用される装置
は、管理されない機械的振動から可能な限り隔離するこ
とが望ましい。また、上記の制御手段は、製品内の温度
勾配、溶融浴の温度、製品/溶融浴界面の温度及びその
他の因子に関して計算若しくは測定された固定値又は可
変値に基づいて駆動手段の運動を調整し得るものである
ことが望ましい場合もある。浸浸工程500及び引上げ
工程700においては、製品2と溶融材料26との間に
おける相対運動が要求される。本発明の方法において
は、製品2、溶融材料26又はそれらの両方を移動させ
ることによってかかる相対運動を達成することができ
る。とは言え、溶融材料26を静止状態に保ちながら製
品2を移動させることが一般に好ましいものと考えられ
る。
【0034】本発明方法の実施の一態様に従って得られ
る延長部分の一例が、図6及び7中に示された翼形部4
6上に延長部分56として示されている。新しい翼端部
48を構成する延長部分56は、本発明の方法に際して
起こる逆融解を考慮して元の翼端部48中に破線52で
示された界面28上に成長したものである。図7の部分
略図からわかる通り、翼端部48を種晶として使用する
ことにより、適合性を示すミクロ組織を有するむく状態
の延長部分56が得られる。この場合の延長部分56
は、母体を成す翼端部48の結晶粒に対して連続性及び
一体性を示す多数の細長い結晶粒を含んでいる。
【0035】図8の部分略図及び図8中の線7−7に関
する図9の断面図には、ガスタービンエンジン用の空冷
式動翼における別のタイプの翼端部が示されている。こ
のタイプの翼端部は「スクイーラーチップ(squealer ti
p)」と呼ばれることがある。すなわち、特定の運転条件
の下では、それは対向する部材との干渉又は摩擦を起こ
してゼロクリアランスの状態に近付くことがある。かか
る干渉の結果、翼端部48の周辺リム58は摩耗又は損
傷を受けることがある。かかる摩擦条件が存在しなくて
も、長期間にわたる空中浮遊粒子の衝突及び酸化がリム
58の摩耗を引起こし、かつそれの損傷の原因となるこ
とがある。本発明の方法は、上記のごとくにして延長部
分を形成することによってかかる損傷を補修するために
も使用することができる。ただし、この場合における延
長部分56(あるいは本発明の方法のより一般的な説明
を考察する場合には延長部分20)は、むく状態の延長
部分56ではなく、翼端部48のうちで周辺リム58か
ら成る部分のみを延長したものである。リム58上にの
み延長部分を形成するためには、溶融材料と端壁62と
の接触を回避しなければならない。
【0036】リム58の幅が狭い場合(すなわち、損傷
が端壁62の近くまで進行している場合)には、端壁6
2の損傷を回避するため、リム58と溶融材料26との
相互作用を制限すると共にそれを注意深く制御する必要
がある。特に、本明細書中に記載されているごとく、部
分的に中空の内部空間に連通する通路74又は穴のごと
き要素が端壁62中に存在する場合にはそれが重要であ
る。本発明方法の実施の一態様に従えば、図9〜12に
示されるごとく、かかる要素を覆いかつ保護するように
鋳型16が形成される。
【0037】概略断面図である図10〜12には、図9
に示されるごとくに中空の内部空間を有する動翼42の
補修のために本発明の方法を実施する場合における一連
の工程が示されている。上記の内部空間は、たとえば、
流体冷却式のタービン動翼42(又は静翼)中に設けら
れた蛇行状又は迷路状の通路70であり得る。便宜上、
一部の参照番号は以前に使用したものと同じになってい
る。図10は、リム58が溶融材料26に接触しかつそ
れによって部分的に逆融解されたところを示している。
なお、当初のリム末端は破線66によって示されてい
る。図11においては、リム58の逆融解は更に進行
し、そしてリム58の残部が溶融材料26の凝固のため
の種晶として作用するのに十分な逆融解線68にまで達
する。次いで、図12中に矢印54によって示されるご
とく、溶融材料26に接触しながら動翼42が上方に移
動させられる。その結果、上記のごとき界面28におけ
る連続凝固により、破線72より下方の部分から成る延
長部分56が逆融解線68から出発してリム58上に成
長することになる。なお、延長部分56がその一部にお
いてむく状態であり、そして本明細書中に記載されかつ
図8〜12中に示されるごとく中空の内部空間との連通
を可能にするために追加の穴が所望される場合には、公
知の方法を用いてそれらを形成することができる。たと
えば、かかる穴は材料除去技術分野において広く使用さ
れている公知の方法であるレーザ穴あけ、電解加工又は
放電加工によって形成することができる。本発明の方法
においてはまた、溶融材料が種晶として作用する製品の
端部よりも低い融点を有する場合には、溶融材料と種晶
との相互作用の結果として製品の端部が完全に融解する
必要はないことを理解すべきである。必要な点は、界面
を横切って溶融材料中に結晶構造を成長させ得る条件が
界面に存在することだけである。
【0038】再び図1、4及び5について説明すれば、
浸漬工程500、保持工程600、及び溶融材料26か
ら延長端部4を引上げる工程700に際しては、製品2
の内部に温度勾配が設定される。かかる温度勾配は、界
面28と基端部32との間における温度勾配、すなわち
製品2の内部の所定位置における温度が界面28から基
端部32に向かって低下するような温度勾配と見なすこ
とができる。所定の製品2内における温度勾配は、溶融
材料26の温度、製品2の熱伝導率、製品2内の内部通
路を含めた形状、製品2の引上げ速度、及びその他の因
子(たとえば、本発明の方法を実施するために使用され
る装置の構成、及びこれらの工程に際して製品2に適用
されることのある外部加熱源又は外部冷却源の存在)の
関数である。超合金のごとき溶融材料の凝固技術の分野
で知られている通り、凝固が起こる界面の温度勾配は得
られる製品のミクロ組織に影響を及ぼす。超合金に対し
ては、10℃/cm程度の比較的緩やかな温度勾配はよ
り少ない方向性配列状態及びより多い等軸結晶粒組織を
生み出す傾向があるが、これは摂動が一方向でない熱の
流れをもたらすからである。より急な温度勾配(たとえ
ば、25〜150℃/cm)は、界面28における溶融
材料26の樹枝状凝固を促進する条件を界面に生み出す
傾向がある。製品2の内部(とりわけ延長端部及び界面
28付近)における温度勾配はまた、一次及び二次樹枝
状晶の間隔をはじめとする樹枝状成長の性質にも影響を
及ぼす。延長部分内に特定の方向性結晶形態及び方向性
配列状態(すなわち、多結晶質の方向性凝固又は単結晶
の成長)を生み出すことが所望される場合には、界面2
8における温度勾配の制御が特に重要である。本発明の
方法はまた、製品2内における温度勾配を変化させるた
めの随意工程をも含むことができる。かかる工程として
は、(溶融材料26からの伝導以外の)外部加熱手段に
よって製品の延長端部を加熱する工程800、外部冷却
手段を用いて製品から熱を除去する工程900、及び外
部加熱手段によって製品の延長端部を加熱すると共に、
延長端部以外の位置において外部冷却手段により製品を
冷却する工程1000が挙げられる。これらの随意工程
は、本明細書中に記載された浸漬工程500、保持工程
600及び引上げ工程700のいずれか又は全てと共に
使用することができる。外部加熱手段は公知であって、
たとえば、製品の延長端部を加熱するように配置された
独立の誘導コイルの使用が挙げられる。外部冷却手段も
また凝固技術分野において公知であって、たとえば、水
冷チルのごときチル、金属冷却板又はその他の手段の使
用が挙げられる。かかる冷却手段は製品2の基端部32
又は移行部34に取付けられるのが普通であるが、製品
の延長端部上に加熱手段が使用されていない場合には延
長端部にチルを取付けることもできる。これらの工程
は、界面及び製品の内部の両方における温度勾配を制御
するために使用することができる。
【0039】製品2の形状及び本発明の方法における工
程の組合せによっては、同じ溶融材料又は異なる合金組
成物を使用しながら浸漬工程500、保持工程600及
び引上げ工程700を繰返すことが望ましい場合もあ
る。その場合には、これらの工程と共に、上記のごとき
随意の材料除去工程及び(又は)加熱若しくは冷却工程
を繰返すこともできる。
【0040】再び図4及び5について説明すれば、溶融
材料からの凝固技術に精通した当業者にとっては自明の
通り、本発明の方法を用いて形成された延長部分は一般
に未完成の状態にある。それ故、完成状態の延長部分を
得るためには、追加の材料除去、表面仕上又は被覆工程
〔たとえば、研削、機械加工、研磨又はその他の材料除
去及び(若しくは)表面仕上工程、あるいはセラミック
被膜の吹付工程〕の使用が必要となる場合が多い。
【0041】
【実施例1】原子パーセントで表してNi−13.7A
l−7.9Cr−12.3Co−2.1Ta−0.1B
−0.9Mo−1.6W−0.9Re−0.6C−0.
5Hf(不純物を除く)の合金組成物から製造されたタ
ービン動翼を成す既存の羽根部材を、本発明の方法に従
って延長部分を形成するための製品として使用した。本
実施例における評価に際しては、図4〜12に示されか
つ本明細書中に記載されたような先端部の補修を模擬す
るため、タービン動翼の翼形部に延長部分を付加するこ
とが所望された。この鋳造動翼のミクロ組織は、図6に
示されたものと同様な配列状態を示す多数の方向性凝固
結晶粒から成っていた。溶融材料として使用された材料
もまた、公称的に動翼と同じ合金組成を有するものであ
った。かかるNi基超合金の装入物を水冷式の銅製るつ
ぼに入れ、そしてアルゴンガスで満たすことのできる作
業室内に配置した。作業室をアルゴンガスで満たした
後、超合金をるつぼ内で融解した。その際、るつぼ内の
超合金装入物は誘導加熱手段によって融解され、そして
1400℃の温度に加熱された。製品を浸漬し、保持
し、かつ引上げる目的のため、製品は保持手段の内部に
配置された。かかる保持手段は製品に溶接されたボルト
を含むと共に、ディジタル符号器を具備したねじ式駆動
棒から成る駆動手段に取付けられていた。なお、駆動手
段はそれの運動を制御するための手段と相互連結されて
いたが、後者は溶融材料中への製品の延長端部の挿入深
さ、保持時間及び引上げ速度を制御するために役立つ計
算機援用制御装置から成っていた。次に、製品を融液プ
ール中に約1〜5ミリの深さまで降下させ、そして5分
間にわたり保持した。この間に、製品と融液との相互作
用によって挿入部分は逆融解された。更にまた、製品は
超合金融液から延長部分を凝固させるための整列成長用
種晶としても作用した。次に、製品を毎分約10mmの
速度で上方に移動させることにより、製品を融液から引
上げた。かかる引上げ及び方向性凝固は、毎分約6mm
の延長部分が凝固するまで継続された。このようにすれ
ば、製品と同じ多結晶質の方向性凝固結晶構造を有する
延長部分を凝固させることができた。かかる延長部分は
製品の延長端部との連続性及び一体性を示していた。
【0042】本発明の実施によって得られた製品は、基
部と、一定の外部横断面形状を有する部分的に中空の翼
形部を含んでいた。かかる製品は、端壁を有していない
という点から見る限り、本明細書中に記載されたような
タイプの翼端部を含んでいなかった。しかしながら、そ
の形状は翼形部の側壁が約6mmの厚さを有するような
ものであって、これは本明細書中に記載されたごとくに
端壁を有する典型的なタービン動翼の周辺リムに極めて
良く近似している。それ故、本実施例は典型的なタービ
ン動翼の翼端部のミクロ組織及び幾何学的形状に極めて
良く近似しており、従ってかかる翼端部の成長又は補修
を行うための本発明方法を実証するために役立つもので
ある。使用した製品は、方向性配列状態を示す多数の細
長い結晶粒から成る第1の結晶構造を翼形部に有すると
共に、製品の合金組成に基づく第1の金属学的組織を有
していた。翼形部に対して一体性及び連続性を示しなが
ら存在する延長部分は、翼形部の第1の結晶構造に対し
て適合性を示しながらそれの継続部を成す第2の結晶構
造を有すると共に、やはり第1の金属学的組織に対して
連続性及び適合性を示す第2の金属学的組織を有してい
た。ただし、元の製品と新しい翼端部とを成長させるた
めに使用された温度勾配の差に由来して樹枝状晶の腕の
間隔に僅かな差があるため、第2の金属学的組織は第1
の金属学的組織から多少とも識別可能であった。本実施
例はセラミック鋳型の使用を含んでいなかったが、本実
施例中に記載された凝固過程はセラミック鋳型を使用し
た場合に起こる凝固過程を例示している。なお、セラミ
ック鋳型は凝固させる延長部分の形状を規定するもので
ある。
【0043】翼形部と延長部分との間の界面部分は、関
連技術(たとえば、独立に製造された別個の整合する部
材同士を拡散接合する方法)に関して報告されたものと
は異なっていた。幾つかの点で、それは翼端部の連続鋳
造に関して引用された関連特許の明細書中に記載された
界面に類似していた。とは言え、本発明の方法において
は、溶融材料に流体圧力を加えるための手段は全く必要
でない。本発明と多くの関連技術との主たる相違点は界
面にある。本発明においては、延長部分用として選択さ
れた溶融材料から製品の表面上に原子層を次々と付着さ
せることによって延長部分をエピタキシャル成長させる
ことができる。その結果、延長部分の結晶粒は製品と延
長部分との界面を横切って製品の結晶粒と連続性を示し
得る。本発明の方法はまた、二次結晶粒(樹枝状晶)配
列状態を横断方向に整合させることが困難である従来の
界面接合技術とは異なり、かかる二次結晶粒配列状態を
成長させることができる。従って、一次方向ばかりでな
く二次方向においても製品の元の金属学的結晶粒組織又
は配列状態に整合したエピタキシャル成長領域(すなわ
ち補修領域)を形成することができるのである。界面及
び補修領域に等軸結晶粒を有する多くの関連補修方法に
対する利点は、機械的及び金属学的性質の点から見て顕
著である。なぜなら、多くの関連方法を使用した場合、
元の製品の金属学的結晶粒組織は延長部分又は補修領域
に整合していないからである。本体及び延長部分に対し
て異種の合金が選択された場合でも、一般には凝固組織
に隣接した液体中における原子種の急速な混合の結果と
して界面領域中に金属学的組織の漸次移行が生じるもの
と予想される。多くの関連方法においては、多大の注意
を払ってそれを実施したとしても、本体と独立の延長部
分との間に局部的な表面不整及び微小な位置ずれが極め
て起こり易く、その結果として2種の部品間にある種の
低角境界が生じることがある。同様に、いずれかの部品
上の汚染物が界面に捕捉され、それによって接合部を弱
くする可能性も大きい。その上、かかる製品を補修する
ために関連技術を実施した場合には、溶融金属が通路内
に流入して凝固するために通路が閉鎖されるのが通例で
あるという不都合もある。そのような場合には、通路を
再び開放するために追加の機械加工操作が必要となる。
【0044】上記の実施例によれば、母体としての翼形
羽根部材と同じ横断面を有する(翼形羽根部材の翼端部
の補修において要求されるようなタイプの)延長部分を
制御下で成長させ得ることが実証された。この実施例に
はただ1個の延長部分しか含まれていないが、本発明が
複数の延長部分(たとえば、複数のタービン動翼の翼端
部)を同時に成長させる場合にも拡張し得ることは言う
までもない。本発明はまた、通路を有するその他の方向
性配列製品(たとえば、タービン静翼)を補修するため
にも使用することができる。
【0045】引用された特許明細書中にも示されている
通り、延長部分の結晶構造は既存の製品の結晶構造と実
質的に同じでなければならないと結論づけられているに
もかかわらず、延長部分と既存の製品との間には金属学
的組織(特に合金組成)のかなりの相違が存在していて
もよく、また場合によってはそれが好ましくさえあるこ
とが意外にも見出された。このような結果は、本発明の
方法の利用にも適用することができる。
【0046】エーロフォイルのごとき製品上に延長部分
を形成するための関連方法に比べ、本発明の方法は幾つ
かの点で意外な利点を有している。溶接される延長部分
は、それらを形成するために使用される溶接方法の使用
を容易にするような組成、融解特性、流れ特性及び恐ら
くはその他の性質を有していなければならず、従ってそ
れらを付加する製品の組成とは異なる組成を有すること
が多い。また、溶接される延長部分はそれらを形成する
ために使用される溶接方法の性質に基づいて等軸のミク
ロ組織を有するのが通例であり、従って本発明の方法に
よって可能な方向性配列状態のミクロ組織を生成しな
い。拡散接合又はその他の方法によって接合される延長
部分は、本明細書中に記載されているごとく、ボイド及
び(又は)低角粒界のごとき欠陥をしばしば含有するこ
とが知られている。従って、延長部分と製品との界面は
ある種の用途にとって望ましいだけの強度を有していな
い。やはり本明細書中に引用された延長部分を鋳造する
ための関連方法は異なる成形方法を使用するものであっ
て、本発明の方法を使用する際には必要とされない追加
の装置(たとえば、セラミックダイ、ダイ増設部、及び
延長部分を形成するための溶融浴の加圧手段)の使用が
要求される。かかる追加の装置を使用することなく本明
細書中に記載されたような望ましいミクロ組織特性を有
する延長部分を形成することができ、従ってかかる延長
部分を形成するための費用の低減及び上記のごとき装置
による汚染の可能性の排除が達成されるという事実は、
延長部分を鋳造するための関連方法に対する顕著かつ意
外な利点である。
【0047】上記のごとき実施の態様は本発明を例示す
る目的で開示されたものであって、本発明の可能な変形
例の全てを尽くしているわけではない。開示された実施
の態様に関して様々な変形や変更が可能であることは、
当業者にとって容易に理解されよう。かかる変形例や変
更例の全てが前記特許請求の範囲によって包括されてい
ることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を示す工程系統図である。
【図2】本発明の方法に従ってマンドレルを取付ける工
程を示す断面図である。
【図3】本発明の方法に従ってセラミック鋳型を形成す
る工程を示す断面図である。
【図4】本発明の方法を実施するために適した装置の断
面図であって、本発明の方法に従って製品を溶融超合金
材料の浴中に保持する工程を示している。
【図5】本発明の方法を実施するために適した装置の断
面図であって、本発明の方法に従って溶融超合金材料か
ら製品を引上げる工程を示している。
【図6】延長端部又は翼端部を有するタービンエンジン
用のタービン動翼の部分切欠き斜視図である。
【図7】補修済みのタービン動翼の部分略図であって、
本発明の方法に従って形成された延長部分が多数の細長
い結晶粒を含むことを示している。
【図8】空冷式タービン動翼の一例の翼端部の部分略図
である。
【図9】図8に示された翼端部の一部分の線7−7に関
する断面図である。
【図10】部分的に中空の製品に対して本発明の方法を
適用した場合を示す概略断面図である。
【図11】部分的に中空の製品に対して本発明の方法を
適用した場合を示す概略断面図である。
【図12】部分的に中空の製品に対して本発明の方法を
適用した場合を示す概略断面図である。
【符号の説明】
2 製品 4 延長端部 6 延長部分接合面 8 外面 10 ミクロ組織 12 マンドレル 13 誘導加熱手段 14 外面 15 るつぼ 16 鋳型 18 キャビティ 20 一体延長部分 22 ゲート手段 26 溶融材料 28 界面 30 長軸 32 基端部 34 移行部 36 汚染物除去手段 42 タービン動翼 44 基部 46 翼形部 48 翼端部 50 通路又は穴 53 翼形面 56 延長部分 58 リム 62 端壁 74 通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アン・メリンダ・リター アメリカ合衆国、ニューヨーク州、オーバ ニー、プロビデンス・プレイス、4番 (72)発明者 ワイン・アラン・デモ アメリカ合衆国、オハイオ州、ハミルト ン、ジェイフィールド・ドライブ、6412番 (72)発明者 スティーブン・ジョセフ・フェリグノ アメリカ合衆国、オハイオ州、シンシナテ ィ、フォースター・ドライブ、1504番

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1) 一定の横断面形状、延長部分接合
    面、及び前記横断面形状によって規定された外面を有す
    る延長端部を含んでいて、前記延長端部はまた超合金組
    成及び方向性配列状態の結晶構造から成るミクロ組織を
    も有するような製品を選択する工程、(2) 前記延長端部
    の横断面形状に適合した横断面形状及び前記延長端部の
    外面に連絡する外面を持ったマンドレルを前記延長部分
    接合面に取付ける工程、(3) 前記マンドレルによって規
    定されかつ一体延長部分の形状を規定するために役立つ
    形状を持ったキャビティを有すると共に、前記キャビテ
    ィに連通する少なくとも1個のゲート手段を具備するよ
    うなセラミック鋳型を前記マンドレルの外面上及び前記
    延長端部の外面の少なくとも一部分上に形成する工程、
    (4) 前記製品の超合金組成に対して適合性を示す合金組
    成を有する溶融材料の浴中に前記製品の前記延長端部を
    浸漬することにより、前記ゲート手段を通して前記溶融
    材料を前記鋳型の内部に侵入させて前記マンドレルに接
    触させる工程、(5) 前記マンドレルが前記延長部分接合
    面の付近まで逆融解しかつ融解したマンドレルが前記溶
    融材料と混合してその一部となるのに十分であると共
    に、前記延長部分接合面が前記溶融材料により加熱され
    かつミクロ組織成長用の種晶として前記溶融材料と相互
    作用を示すのに十分な時間にわたり、前記マンドレルを
    前記溶融材料と接触した状態に保持する工程、並びに
    (6) 前記延長端部と前記溶融材料との界面において、前
    記キャビティの形状に従った形状及び前記延長端部のミ
    クロ組織に対して適合性を示すミクロ組織を有する一体
    延長部分として前記溶融材料を前記種晶上に凝固させる
    ような速度、及び温度が前記界面において最高でありか
    つ前記製品の内部で前記界面からの距離の増加に応じて
    低下するような温度勾配を前記製品の内部に維持する制
    御温度条件を使用しながら前記延長端部を前記溶融材料
    から引上げる工程を含むことを特徴とする、製品上に一
    体延長部分を形成するための方法。
  2. 【請求項2】 前記溶融材料、前記マンドレル及び前記
    製品の全てがNi基、Fe基、Co基、Ti基又はNb
    基超合金から成る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記界面及び前記製品の内部における温
    度勾配を制御するため、前記浸漬工程、前記保持工程及
    び前記引上げ工程のいずれかに際して前記製品を外部冷
    却手段によって冷却する工程が追加包含される請求項1
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 (1) 一定の横断面形状、延長部分接合
    面、及び前記横断面形状によって規定された外面を有す
    る延長端部を含んでいて、前記延長端部はまた超合金組
    成及び方向性配列状態の結晶構造から成るミクロ組織を
    も有するような製品を選択する工程、(2) 前記延長端部
    の横断面形状に適合した横断面形状及び前記延長端部の
    外面に連絡する外面を持ったマンドレルを前記延長部分
    接合面に取付ける工程、(3) 前記延長部分接合面及び前
    記マンドレルを少なくとも部分的に包囲しかつ一体延長
    部分の形状を規定するために役立つキャビティを有する
    と共に、前記キャビティに連通する少なくとも1個のゲ
    ート手段を具備するような予備成形セラミック鋳型を前
    記延長端部の外面の少なくとも一部分上に取付ける工
    程、(4) 前記製品の超合金組成に対して適合性を示す合
    金組成を有する溶融材料の浴中に前記製品の前記延長端
    部を浸漬することにより、前記ゲート手段を通して前記
    溶融材料を前記鋳型の内部に侵入させて前記マンドレル
    に接触させる工程、(5) 前記マンドレルが前記延長部分
    接合面の付近まで逆融解しかつ融解したマンドレルが前
    記溶融材料と混合してその一部となるのに十分であると
    共に、前記延長部分接合面が前記溶融材料により加熱さ
    れかつミクロ組織成長用の種晶として前記溶融材料と相
    互作用を示すのに十分な時間にわたり、前記マンドレル
    を前記溶融材料と接触した状態に保持する工程、並びに
    (6) 前記延長端部と前記溶融材料との界面において、前
    記キャビティの形状に従った形状及び前記延長端部のミ
    クロ組織に対して適合性を示すミクロ組織を有する一体
    延長部分として前記溶融材料を前記種晶上に凝固させる
    ような速度、及び温度が前記界面において最高でありか
    つ前記製品の内部で前記界面からの距離の増加に応じて
    低下するような温度勾配を前記製品の内部に維持する制
    御温度条件を使用しながら前記延長端部を前記溶融材料
    から引上げる工程を含むことを特徴とする、製品上に一
    体延長部分を形成するための方法。
JP9169359A 1996-06-27 1997-06-26 一体マンドレル及びセラミック鋳型を用いて溶融物から製品延長部分を凝固させる方法 Withdrawn JPH10113763A (ja)

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