JP2003048016A - 押出圧力制御システム - Google Patents

押出圧力制御システム

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JP2003048016A JP2001235357A JP2001235357A JP2003048016A JP 2003048016 A JP2003048016 A JP 2003048016A JP 2001235357 A JP2001235357 A JP 2001235357A JP 2001235357 A JP2001235357 A JP 2001235357A JP 2003048016 A JP2003048016 A JP 2003048016A
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Takeji Yamamoto
武治 山本
Atsushi Yakushigawa
敦 薬師川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、油圧回路中のリリーフ弁のオーバ
ライド特性を補正し、設定したラム圧力で金属材料を押
出成形する押出圧力制御システムを提供する。 【解決手段】 被押出金属材料によるビレットを、ダイ
スを備えたコンテナ内に収納し、油圧ポンプ5が駆動す
る油圧シリンダ4によりビレットに押出圧力を加えて押
出成形を行う。操作部8で任意に入力設定されたラム速
度に従って、押出ポンプシーケンス制御部7が油圧ポン
プのポンプ流量を制御する。パイロット形主リリーフ弁
10は、前記押出圧力を設定する。電磁リリーフ弁11
は、前記ポンプ流量に応じて、主リリーフ弁のオーバラ
イド特性を補正して設定押出圧力を維持するように主リ
リーフ弁のリリーフ圧力を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材料の押出成
形に係る押出圧力制御システムに関し、特に、押出圧力
を制御する油圧回路に挿入されたリリーフ弁のオーバラ
イド特性を補正するようにした押出圧力制御システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年において、加工容易な金属材料、例
えば、アルミニウム又はその合金(以降、単にアルミ材
という。)をダイスによって押出成形し、種々のアルミ
製品が製造されている。
【0003】この押出成形においては、当該製品の所定
断面形状が空けられたダイスを用いて、連続的に加圧押
出成形されるものであり、押出成形された長尺の形材を
所定長さにカットされて、個々の製品となる。この押出
成形における圧力は、油圧回路によって作り出されるも
のであり、油圧回路の油圧ポンプの吐出量を制御するこ
とにより、押出速度を調整している。
【0004】そこで、一般的に用いられているダイスに
よるアルミ材押出成形システムについて、図2に、その
概要を示した。
【0005】押出成形されるアルミ材は、製造しようと
する製品に見合った所定の大きさを有する円筒形のビレ
ットBとして形成され、コンテナ1に設けられたビレッ
ト収納部内に挿入される。
【0006】コンテナ1の一端には、当該製品の断面形
状を有するダイス2が配置されており、その他端から
は、ビレットBを押圧するステム3が挿入される。通
常、ステム3の先端には、ダミーブロックが装着されて
いる。ここでは、このブロックを含めてステムと称す
る。
【0007】ステム3は、ビレットBを押圧するため
に、油圧ポンプ5が吐出する油によって作動する油圧シ
リンダ4に接続されている。油圧シリンダ4のラム位置
が油圧によって移動すると、ステム3も移動し、ビレッ
トBを押圧する。そうすると、ビレットBのアルミ材
は、コンテナ1内で加圧され、ダイス2から当該製品の
断面形状の押出形材Wとなって、連続的に押出される。
【0008】なお、図2には、図示していないが、コン
テナ1には、加熱されたビレットを保温できるように、
加熱装置が備えられている。
【0009】押出形材Wは、長尺のものが連続に押出さ
れるため、曲がりが発生しないように、一定の引張力で
引っ張るプラー装置が押出形材Wの端部を把持し、押出
形材Wの押出速度に合わせて走行するようになってい
る。
【0010】押出成形される形材Wの品質管理を行うた
め、ラム位置検出器で、ステム3の移動、即ち、ラム位
置又は速度を検出している。
【0011】図2に示されるような押出成形システムに
おいて、例えば、図3に示されるようなラム速度で、ビ
レットBが押出成形されて1本の長尺形材となる。図3
においては、横軸にラム位置Lを示し、ラム位置検出器
6の出力値に対応し、一方、縦軸に、ステム3がビレッ
トBを押圧するときのラム速度Vを示している。
【0012】ラム位置L1からラム位置L2までの間は、
アップセット区間を表しており、ステム3をラム速度V
1のラム圧力ビレットBに押し当て、一定速度V1で押圧
する。この押圧によって、コンテナ1内のビレット収納
部と、そこに挿入されたビレットBとの間に生じた間隙
をアルミ材で充填するものである。この間隙は、ビレッ
トBが加圧によって押し潰されることにより、ビレット
Bのアルミ材で充填される。
【0013】この充填は、設定圧力を検出したときに終
了し、ラム位置L2において、ラム速度Vを0にして、
ステム3の移動を一時的に止める。このとき、コンテナ
1とステム3を僅かだけ戻すことにより、コンテナ1内
のビレット収納部に残っていた圧縮空気をダイスとコン
テナの間隙より逃してやる。
【0014】次いで、ステム3をラム位置L2に移動
し、ラム位置L2からラム位置L3までの区間において一
定のラム速度V2の押圧を行う。ラム位置L2が、押出開
始点となるが、この区間は、ダイスの保護を目的とする
もので、ダイス内のメタル(アルミ材)のフローが形成
されるまで低速度V2としている。
【0015】ラム位置L3からラム位置L4までの区間で
は、本格的に等速押出を行う。この区間では、ステム3
は、ラム速度V3の一定速度で押圧し、押出形材Wは、
このラム速度V3に対応した速さの押出速度でダイス2
から押出される。プラー装置も、この押出速度に同期し
て走行している。
【0016】コンテナ1内のビレット収納部にアルミ材
が少なくなると、ここに収納したビレットBに対する押
出成形を終了する区間に移行する。ラム位置L5が押出
終了点とすると、ラム位置L4から終了区間に入る。
【0017】ラム位置L5は、ダイス2から見て、アル
ミ材を押出した後において製品に適さないディスカード
又はバット部分、例えば、10〜30mm程度を残した
位置となるが、ラム位置L4は、プラー装置をラム位置
5に応じた押出形材Wの押出長さ位置で停止するよう
に、プラー装置の減速と、コンテナ1内のビレット収納
部におけるアルミ材の減少に伴うアルミ材の温度上昇を
抑制することとが考慮されて決まる。ラム位置L5にお
けるラム速度V4は、押出形材がプラー装置の停止時に
おける慣性力に対し引張られて、形材断面に影響がない
速さに対応して決められる。
【0018】この様なラム速度プロフィールとなるよう
に、油圧ポンプ5のポンプ流量を制御し、油圧シリンダ
4のラムを駆動して、ステム3によりビレットBを加圧
している。
【0019】ここで、上述のラム速度プロフィールによ
る係る設定を適用できる押出圧力制御システムの概要に
ついて説明する。
【0020】ラム圧力は、ラム速度の関数であり、さら
に、このラム速度は、油圧ポンプ5のポンプ流量の関数
となっていることから、ラム速度プロフィールを実現す
るには、油圧ポンプ5のポンプ流量を制御することにな
る。その押出成形システムの概要として、ステム3を駆
動する油圧シリンダ4に油を吐出する油圧ポンプ5の制
御を、図4のブロック図を参照して説明する。
【0021】図4の押出成形における油圧ポンプの押出
圧力制御システムでは、図3に示されるようなラム速度
プロフィールに係るラム位置に対応するラム速度データ
は、オペレータが操作部8に備えられたタッチパネル9
を使用して、押出プレスシーケンス制御部7に格納さ
れ、入力設定される。
【0022】そこで、オペレータによって操作部8に備
えられた押出成形スタートの指示ボタンが押されると、
押出プレスシーケンス制御部7は、内部に格納されたラ
ム速度プロフィールに係る設定データに従って、ポンプ
駆動制御部6に油圧ポンプ5のポンプ流量指令を送出す
る。ポンプ駆動制御部6は、このポンプ流量指令に従っ
てこの指令値に沿った駆動電力を油圧ポンプ5に供給す
る。そして、油圧ポンプ5は、この指令値に対応するポ
ンプ流量を出力して油圧シリンダ4を駆動する。このよ
うに、油圧シリンダ4は、ステム3を設定されたラム速
度プロフィールに従って駆動し、アルミ材に押出成形の
圧力を加える。
【0023】また、油圧ポンプ5の油吐出側にリリーフ
弁10を設け、リリーフ弁の流量限界を調整することに
より、油圧シリンダ4と油圧ポンプ5による油圧回路の
最大圧力を設定できるようになっている。図4におい
て、油圧回路は、二重線で示される。通常、この最大圧
力は押出プレスの最大押出力に見合う圧力に設定する。
例えば、このリリーフ弁10の設定圧力を、250kg
f/cm2のようにする。油圧回路の圧力がこの設定圧
力以上になると、弁が開くことによって油圧回路から油
を逃し、油圧回路の圧力を設定圧力に保持することがで
きる。
【0024】この様に、図4の押出圧力制御システムで
は、押出プレスシーケンス制御部7に格納されたラム速
度プロフィールに従って、油圧ポンプ5のポンプ流量を
制御し、ラム位置に対する所定のラム速度を達成してい
る。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ラム速度を
制御する油圧回路に、設定圧力維持のためのリリーフ弁
10を設けているが、このリリーフ弁には、油圧ポンプ
のポンプ流量に応じたオーバライド特性が発生すること
が知られている。このオーバライド特性の発生状況を図
5に示した。
【0026】図5の特性グラフでは、横軸は、油圧ポン
プのポンプ流量率(%)を、そして、縦軸は、リリーフ
弁のリリーフ圧力(kgf/cm2)をそれぞれ表して
いる。同図では、上述したように、設定圧力を、250
kgf/cm2としている。
【0027】理想的なリリーフ弁であれば、ポンプ流量
率が0%から100%に変動しても、図中の線aで示さ
れるように、油圧回路の圧力が250kgf/cm2
なると弁が開き、当該設定圧力を維持することができ
る。しかし、通常のリリーフ弁であっても、機械的な構
造に起因して、ポンプ流量が小さいと、設定圧力より低
い圧力で弁が開いてしまい、設定圧力に到達しない。ま
た、ポンプ流量が大きくなると、弁は、設定圧力では開
かず、この設定圧力を超えた圧力で開くようになる。こ
のような現象を圧力オーバライドといい、図中におい
て、そのオーバライド特性を曲線bで示した。ポンプ流
量率の変化に対して、図中に斜線で示したように、リリ
ーフ弁が開く圧力に(a−b)の圧力差が発生すること
になる。
【0028】このようなオーバライド特性を有するリリ
ーフ弁を、図4に示される押出圧力制御システムのリリ
ーフ弁10に用いて、例えば、図3に示されるようなラ
ム速度プロフィールに従って油圧ポンプ5のポンプ流量
をシーケンス制御することとなる。
【0029】そこで、ラム速度プロフィールの一部に従
ったラム速度及びラム圧力の制御状態を、図6のグラフ
に示した。このグラフは、押出成形におけるラム位置に
対するラム速度及びラム圧力の変化を表しており、横軸
には、ラム位置Lを示し、そして、縦軸には、ラム速度
Vとラム圧力Pとを示した。ここでも、設定圧力を、2
50kgf/cm2としている。
【0030】ラム位置L0から、ラム速度V1で等速押出
を開始する場合について見ると、押出プレスシーケンス
制御部7から指示されるラム速度データに従って、油圧
ポンプ5のポンプ流量を制御し、油圧シリンダ4を駆動
することになるが、ラム位置L0における油圧ポンプ5
のポンプ流量率は、立ち上り時では小さく、ラム速度V
1になるように大きくなる。ここで、ラム圧力Pも急激
に立ち上がることになるが、このとき、リリーフ弁10
のオーバライド特性が影響して、ラム圧力Pが設定圧力
に到達する前に、リリーフ弁10が開くため、ラム圧力
Pの最大圧力は、オーバライド特性曲線bに沿った圧力
で抑えられことになる。
【0031】シーケンス制御されるべきラム速度Vは、
図6において、実線で示されるが、実際に駆動されるラ
ム速度は、破線で示され、ラム速度プロフィールに比較
して遅れたものとなり、その後、ラム速度V1で駆動さ
れて定速押出が行われる。ラム圧力Pは、図6に示され
るように、定速押出に移行すると、最大圧力から徐々に
下降する。
【0032】そのため、油圧回路が有する能力の限界近
くに設定圧力を置いて、押出圧力を生成しようとして
も、実際に駆動できるラム圧力は、設定圧力を下回った
状態となってしまい、プレス能力を十分に発揮できない
という問題がある。さらに、ラム速度の立ち上りも遅く
なり、押出成形のサイクルタイムが長くなるという問題
もある。
【0033】また、一方、油圧ポンプ5のポンプ流量率
が高い範囲で油圧シリンダ4を駆動する場合には、図5
に示されるように、ラム圧力が設定圧力になっても、リ
リーフ弁10は弁を開かない。このとき、ラム圧力は、
オーバライド特性曲線bに沿った圧力まで上昇し、設定
圧力より高くなる。そのため、設定圧力を超えた圧力分
については、余分にエネルギーを消費することになり、
省エネとして問題となる。さらに、設定圧力を超える
と、ダイスへの過負荷という悪影響があり、そして、超
えた圧力差が大きくなる場合には、押出プレス主要部品
の寿命に悪影響を与えることになりかねない。
【0034】そこで、本発明では、油圧回路中に設けら
れたリリーフ弁のオーバライド特性による圧力変動を補
正することにより、設定圧力に対応した適正なラム圧力
が得られるように圧力制御を行う金属材料を押出成形す
る押出圧力制御システムを提供することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、本発明では、被押出金属材料によるビレットを加
圧しダイスにより押出成形する押出圧力制御システムに
おいて、前記ダイスを備えたコンテナ内に収納された前
記ビレットに押出圧力を加える油圧ポンプ手段と、任意
に入力設定された押出速度に従って前記油圧ポンプ手段
のポンプ流量を制御する制御手段と、前記押出圧力を設
定する主リリーフ手段と、前記ポンプ流量に応じて前記
主リリーフ手段のリリーフ圧力を調整する補助手段とを
備えた。
【0036】そして、前記補助手段は、前記主リリーフ
手段のオーバライド特性を補正して設定押出圧力を維持
するように調整することとした。
【0037】さらに、前記主リリーフ手段が、パイロッ
ト形リリーフ弁であり、前記補助手段が、電磁リリーフ
弁であって、前記パイロット形リリーフ弁のパイロット
圧力を調整するようにした。
【0038】
【発明の実施の形態】次に、金属材料を押出成形する押
出圧力制御システムにおいて、油圧回路中に設けられた
リリーフ弁に係るオーバライド特性による圧力変動を補
正する本発明の実施形態を、図1に示した具体例を参照
して説明する。
【0039】図1に示した押出圧力制御システムは、図
4に示した制御システムを基本としており、同じ構成に
ついては、同じ符号を付してある。そして、この押出圧
力制御システムで制御される油圧シリンダ4によって、
図2に示されるステム3が駆動され、アルミ材ビレット
Bの押出成形を行う。ステム3の押出速度は、操作部8
のタッチパネル9によって入力設定されたラム速度プロ
フィールに従って制御される。このラム速度プロフィー
ルは、押出ポンプシーケンス制御部7に格納されてい
る。
【0040】図1に示された本実施形態による押出圧力
制御システムが、図4のものと異なるところは、さら
に、電磁リリーフ弁11、電磁リリーフ弁制御部12、
そして、ラム圧力補正制御部13を備えていることであ
る。ここで、リリーフ弁10は、油圧回路の設定圧力を
維持するための主リリーフ弁であり、この弁には、パイ
ロット形リリーフ弁を用いる。
【0041】そして、電磁リリーフ弁11は、主リリー
フ弁10のパイロット圧力を調整するように接続され、
補助リリーフ弁となる。ここで、図1において二重線で
示されるように、油圧シリンダ4、油圧ポンプ5、主リ
リーフ弁10、そして、電磁リリーフ弁11によって、
可変圧力供給回路を形成し、主リリーフ弁10のパイロ
ット圧力を電磁リリーフ弁11のリモートコントロール
で連続的に変化させ、ラム圧力を連続的に変化させるこ
とができる。
【0042】次いで、この可変圧力供給回路による主リ
リーフ弁10のオーバライド特性を補正する動作につい
て説明する。
【0043】電磁リリーフ弁制御部12で制御される電
磁リリーフ弁11は、図5に示されるオーバライド特性
曲線bによる斜線部分の圧力差を打ち消す方向に、油圧
ポンプ5のポンプ流量に応じて主リリーフ弁10のパイ
ロット圧力を調整する。そうすると、油圧ポンプ5のポ
ンプ流量が小さい状態でも、主リリーフ弁10のリリー
フ圧力を引き上げて設定圧力にすることができ、また、
そのポンプ流量が大きい状態のときには、そのリリーフ
圧力を引き下げて設定圧力とすることができる。
【0044】ラム圧力補正制御部13では、押出プレス
シーケンス制御部7から送出されるポンプ流量指令に基
づいて、補正パイロット圧力を演算して求める。この補
正パイロット圧力値を、例えば、予め用意された補正テ
ーブルに従って読み出し、その読み出した値を指示値と
して電磁リリーフ弁制御部12に送出する。
【0045】そこで、例えば、図6に示したラム速度プ
ロフィールに従ってラム速度が制御される場合について
見ると、ラム位置L0でラム速度V1に立ち上げると
き、当初のポンプ流量が小さいので、ラム圧力補正制御
部13の動作により、電磁リリーフ弁11が、主リリー
フ弁10のパイロット圧力を引き上げる方向に動作し、
油圧回路の設定圧力で主リリーフ弁10が開くようにす
る。そうすると、ラム圧力Pの最大値は、図6に示した
ラム圧力Pの最大値よりさらに設定圧力に近いものとな
り、ラム圧力Pの曲線全体を設定圧力側に移動させた状
態にすることができる。
【0046】従って、ラム圧力Pを高められることは、
押出成形システムのプレス能力を最大限に利用すること
ができ、このことは、押出開始時のラム速度の立ち上げ
をより早くすることができることを意味し、結果とし
て、押出成形のサイクルタイムを短くすることができ
る。そして、ラム速度の設定がポンプ流量の低域側にあ
る場合でも、プレス能力を十分発揮し、スムースな押出
成形を実施できる。
【0047】また、ラム速度の設定がポンプ流量の高域
側にある場合でも、ポンプ流量に応じた電磁リリーフ弁
11の制御により、主リリーフ弁10のリリーフ圧力を
補正することができる。
【0048】なお、これまで、パイロット形リリーフ弁
10と、電磁リリーフ弁11を用いた場合について説明
してきたが、この電磁リリーフ弁の代わりに、直動形リ
リーフ弁を用いることもできる。この場合には、電磁リ
リーフ弁11でリリーフ圧力を調整するのではなく、圧
力設定ばねを連続的に調節する電動機又は電磁駆動機を
用いても、また、直動形リリーフ弁を複数配備して、段
階的ではあるが、圧力補正を行うことができ、本実施形
態の押出圧力制御システムを実現できる。
【0049】さらに、押出成形する金属材料として、ア
ルミニウム又はその合金であるアルミ材を中心に説明し
たが、押出成形できる他の金属、例えば、銅又はその合
金について押出成形する場合にも、本実施形態による押
出圧力制御システムを適用できる。
【0050】
【発明の効果】以上の様に、本発明によれば、押出圧力
制御システムの油圧回路に設けられたリリーフ弁に係る
オーバライド特性をポンプ流量に応じて補正するように
したので、金属材料の押出成形の開始時におけるラム速
度の立ち上りが早くなり、押出成形のサイクルタイムを
短くでき、押出成形時のラム速度設定が、ポンプ流量の
低域側にある場合でも、プレス能力を十分に発揮し、ス
ムースな押出成形を実現できる。
【0051】また、ラム速度がポンプ流量の高域側で設
定された場合でも、リリーフ弁のリリーフ圧力を上昇さ
せることなく、そのため、余分な損失が生じることもな
く、省エネ効果が得られる。さらに、ダイスへの過負荷
となることを防ぐことができ、しかも、押出成形能力を
フルに稼動させた場合でも、押出プレス設備における部
品の寿命への悪影響を防止できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による押出圧力補正を施した油圧ポンプ
の制御を説明するブロック図である。
【図2】アルミ材ビレットを押出成形する押出成形装置
の概略断面を示す図である。
【図3】ラム位置に対する押出速度を設定したラム速度
プロフィールの具体例を説明する図である。
【図4】従来における設定押出速度に従った油圧ポンプ
の制御を説明するブロック図である。
【図5】リリーフ弁のオーバライド特性を説明する図で
ある。
【図6】押出成形におけるラム位置に対するラム速度及
びラム圧力の変化を説明する図である。
【符号の説明】
1…コンテナ 2…ダイス 3…ステム 4…油圧シリンダ 5…油圧ポンプ 6…ポンプ駆動制御部 7…押出プレスシーケンス制御部 8…操作部 9…タッチパネル 10…主リリーフ弁 11…電磁リリーフ弁 12…電磁リリーフ弁制御部 13…ラム圧力補正制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H089 AA34 BB17 CC01 DA02 DB03 FF03 FF08 GG02 JJ05 4E029 TA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被押出金属材料によるビレットを加圧し
    ダイスにより押出成形する押出圧力制御システムであっ
    て、 前記ダイスを備えたコンテナ内に収納された前記ビレッ
    トに押出圧力を加える油圧ポンプ手段と、 任意に入力設定された押出速度に従って前記油圧ポンプ
    手段のポンプ流量を制御する制御手段と、 前記押出圧力を設定する主リリーフ手段と、 前記ポンプ流量に応じて前記主リリーフ手段のリリーフ
    圧力を調整する補助手段とを有する押出圧力制御システ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記補助手段は、前記主リリーフ手段の
    オーバライド特性を補正して設定押出圧力を維持するよ
    うに調整することを特徴とする請求項1に記載の押出圧
    力制御回路。
  3. 【請求項3】 前記主リリーフ手段が、パイロット形リ
    リーフ弁であり、 前記補助手段が、電磁リリーフ弁であって、前記パイロ
    ット形リリーフ弁のパイロット圧力を調整することを特
    徴とする請求項1又は2に記載の押出圧力制御回路。
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