JP2003047880A - 粉砕ノズル、補助粉砕ノズル、及びそれらを備えたジェットミル - Google Patents
粉砕ノズル、補助粉砕ノズル、及びそれらを備えたジェットミルInfo
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- JP2003047880A JP2003047880A JP2001239549A JP2001239549A JP2003047880A JP 2003047880 A JP2003047880 A JP 2003047880A JP 2001239549 A JP2001239549 A JP 2001239549A JP 2001239549 A JP2001239549 A JP 2001239549A JP 2003047880 A JP2003047880 A JP 2003047880A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 速度分布がシャープなガス流が得られるとと
もに、ガス流のエネルギー損失が少なく高いエネルギー
効率が得られる粉砕ノズルを提供する。また、ガス流路
から噴射されるガスが旋回流を形成することができる補
助粉砕ノズルを提供する。さらに、砕料が衝突するエネ
ルギーを大きくすることができ、また、砕料同士の衝突
機会が増加し粉砕効率を向上させることができ、さら
に、各々の砕料に適した旋回流の形成をすることができ
自在性に優れるとともに操作性に優れ、装置のコンパク
ト化と省エネルギー性にも優れるジェットミルを提供す
る。 【解決手段】 粉砕ノズル3に、高圧ガス流路3bと、
噴射面3aに形成され前記高圧ガス流路3bを通過した
ガスが噴射するスリット状に形成された噴射口3cと、
を備えている。
もに、ガス流のエネルギー損失が少なく高いエネルギー
効率が得られる粉砕ノズルを提供する。また、ガス流路
から噴射されるガスが旋回流を形成することができる補
助粉砕ノズルを提供する。さらに、砕料が衝突するエネ
ルギーを大きくすることができ、また、砕料同士の衝突
機会が増加し粉砕効率を向上させることができ、さら
に、各々の砕料に適した旋回流の形成をすることができ
自在性に優れるとともに操作性に優れ、装置のコンパク
ト化と省エネルギー性にも優れるジェットミルを提供す
る。 【解決手段】 粉砕ノズル3に、高圧ガス流路3bと、
噴射面3aに形成され前記高圧ガス流路3bを通過した
ガスが噴射するスリット状に形成された噴射口3cと、
を備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、砕料の粉砕に用い
る粉砕ノズル、補助粉砕ノズル、及びそれらを備えた水
平旋回流型のジェットミルに関するものである。
る粉砕ノズル、補助粉砕ノズル、及びそれらを備えた水
平旋回流型のジェットミルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、農薬やトナー等のように熱に弱い
粉体或いはセラミック粉体の生成等多分野に用いられ、
高速ジェットにより粉体同志を衝突させて微粉砕を行う
ジェットミルが種々開発されている。例えば、特公昭6
3−16981号公報(以下、イ号公報という)には、
「高圧ガス噴射用のメインノズルの出口に対向させた衝
突板とノズル出口との間に衝突空間に円形分離室の外周
一部を臨ませ、この円形分離室と前記メインノズルの中
途に連通させた原料供給通路の出口側とを円形分離室の
外周接線方向に延びるバイパス路で連通させ、前記円形
分離室の中央部に微粉体の排出路を接続した超音速ジェ
ットミル」が開示されている。また、同様の構成として
特開昭57−50554号公報、同57−50555号
公報、同57−50556号公報、特開平4−2905
60号公報、同5−184966号公報、同7−275
731号公報、同8−152742号公報、同8−15
5324号公報、同8−182937号公報、同8−2
54855号公報、同8−323234号公報、実公平
3−52110号公報、同7−53715号公報、同7
−8036号公報、実開平6−19836号公報が知ら
れている。
粉体或いはセラミック粉体の生成等多分野に用いられ、
高速ジェットにより粉体同志を衝突させて微粉砕を行う
ジェットミルが種々開発されている。例えば、特公昭6
3−16981号公報(以下、イ号公報という)には、
「高圧ガス噴射用のメインノズルの出口に対向させた衝
突板とノズル出口との間に衝突空間に円形分離室の外周
一部を臨ませ、この円形分離室と前記メインノズルの中
途に連通させた原料供給通路の出口側とを円形分離室の
外周接線方向に延びるバイパス路で連通させ、前記円形
分離室の中央部に微粉体の排出路を接続した超音速ジェ
ットミル」が開示されている。また、同様の構成として
特開昭57−50554号公報、同57−50555号
公報、同57−50556号公報、特開平4−2905
60号公報、同5−184966号公報、同7−275
731号公報、同8−152742号公報、同8−15
5324号公報、同8−182937号公報、同8−2
54855号公報、同8−323234号公報、実公平
3−52110号公報、同7−53715号公報、同7
−8036号公報、実開平6−19836号公報が知ら
れている。
【0003】特公昭63−17501号公報(以下、ロ
号公報という)には、「一端に原料供給口と高圧ガスを
噴射する砕料供給ノズルを隣設開口した固気混合室を形
成し、他端に衝突板を設けかつ高圧ガスを噴出する粉砕
ノズルを配設した旋回粉砕室を形成し、これらの固気混
合室と旋回粉砕室との一端を前記衝突板に対向させた加
速管にて連通し、該加速管外周に整流ゾーンを介して前
記旋回粉砕室と連通する分級室を形成し、さらに該分級
室に前記加速管を囲繞して環状の分級板を設けてその内
側を排出孔に、外側を前記固気混合室に連通させた構成
のジェットミル」が開示されている。
号公報という)には、「一端に原料供給口と高圧ガスを
噴射する砕料供給ノズルを隣設開口した固気混合室を形
成し、他端に衝突板を設けかつ高圧ガスを噴出する粉砕
ノズルを配設した旋回粉砕室を形成し、これらの固気混
合室と旋回粉砕室との一端を前記衝突板に対向させた加
速管にて連通し、該加速管外周に整流ゾーンを介して前
記旋回粉砕室と連通する分級室を形成し、さらに該分級
室に前記加速管を囲繞して環状の分級板を設けてその内
側を排出孔に、外側を前記固気混合室に連通させた構成
のジェットミル」が開示されている。
【0004】特公昭64−9057号公報(以下、ハ号
公報という)には、ロ号公報のジェットミルを改良し、
「衝突板に加速管出口中心に向って中心部が最も突出し
た突起(センターポール)を備えたジェットミル」が開
示されている。
公報という)には、ロ号公報のジェットミルを改良し、
「衝突板に加速管出口中心に向って中心部が最も突出し
た突起(センターポール)を備えたジェットミル」が開
示されている。
【0005】特開平6−254427号公報(以下、ニ
号公報という)には、「高圧ガスを旋回粉砕室内に噴射
して旋回流を形成する複数の粉砕ノズルと、各粉砕ノズ
ルの噴射口に対向して設けられた衝突部材とを備えたジ
ェットミルであって、衝突部材が旋回流方向に沿う下手
側端および上手側端形状が刃状に薄く形成された偏平な
衝突板であり、その衝突面が旋回流の流れ方向にあって
対向粉砕ノズル中心線となす角度αを30〜60度の範
囲に傾斜させて、角度調整可能な取付手段で固定して配
設されたジェットミル」が開示されている。
号公報という)には、「高圧ガスを旋回粉砕室内に噴射
して旋回流を形成する複数の粉砕ノズルと、各粉砕ノズ
ルの噴射口に対向して設けられた衝突部材とを備えたジ
ェットミルであって、衝突部材が旋回流方向に沿う下手
側端および上手側端形状が刃状に薄く形成された偏平な
衝突板であり、その衝突面が旋回流の流れ方向にあって
対向粉砕ノズル中心線となす角度αを30〜60度の範
囲に傾斜させて、角度調整可能な取付手段で固定して配
設されたジェットミル」が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術は、以下の課題を有していた。イ号公報等に記載
の技術では、固定壁に砕料例えば硬度の高いニューセラ
ミックス砕料を高圧ガスのジェット流に随伴して衝突さ
せると衝突する部分から摩耗して凹所が形成され、短時
間に固定壁が損耗し、著しく耐久性に欠けるという問題
点を有していた。
の技術は、以下の課題を有していた。イ号公報等に記載
の技術では、固定壁に砕料例えば硬度の高いニューセラ
ミックス砕料を高圧ガスのジェット流に随伴して衝突さ
せると衝突する部分から摩耗して凹所が形成され、短時
間に固定壁が損耗し、著しく耐久性に欠けるという問題
点を有していた。
【0007】ロ号公報に記載の技術では、イ号公報と同
様の問題点を有するとともに、旋回気流の中央部(減圧
部)に原料を供給するので、粉砕された微粉体が中央に
残留し分級効率が低く、粒度分布が著しく広がるという
問題点を有していた。
様の問題点を有するとともに、旋回気流の中央部(減圧
部)に原料を供給するので、粉砕された微粉体が中央に
残留し分級効率が低く、粒度分布が著しく広がるという
問題点を有していた。
【0008】ハ号公報に記載の技術では、砕料の供給と
微粉体の排出がともに旋回粉砕室の上部で行われること
によって、粉砕ノズルを形成する旋回流の正常な流れが
大きく乱される。このような旋回流の乱れが、圧力損失
を大きくし、その結果、旋回流の速度を低下させるの
で、粉砕能力に欠けるという問題点を有していた。
微粉体の排出がともに旋回粉砕室の上部で行われること
によって、粉砕ノズルを形成する旋回流の正常な流れが
大きく乱される。このような旋回流の乱れが、圧力損失
を大きくし、その結果、旋回流の速度を低下させるの
で、粉砕能力に欠けるという問題点を有していた。
【0009】ニ号公報等に記載の技術では、旋回粉砕室
内に設けられた四個の衝突板による衝突作用を利用する
もので粉砕効率的に優れているが、衝突板の存在により
高速ジェットの旋回流の速度が低下し、粉体の形状が角
形で、粒径分布の調節が困難という問題点を有してい
た。
内に設けられた四個の衝突板による衝突作用を利用する
もので粉砕効率的に優れているが、衝突板の存在により
高速ジェットの旋回流の速度が低下し、粉体の形状が角
形で、粒径分布の調節が困難という問題点を有してい
た。
【0010】また、イ号乃至ニ号公報に開示の粉砕ノズ
ルは、略円形状に形成された噴射口を有しているため、
旋回流の流線を1つの線として2次元的にとらえて解析
され旋回粉砕室が作製されていたため、旋回粉砕室の上
方部(トップライナー部)及び下方部(ボトムライナー
部)では流速が低くなり、大粒子の旋回粉砕室内の滞留
時間が長く、粉砕効率が低いという問題点を有してい
た。さらに、微粉体の粒度の調整はいずれのタイプもジ
ェット流の圧力や風量の変更のみで行っているので、砕
料の特性により旋回流の偏析や微粉体の旋回粉砕室の側
壁等への圧着が生じやすく、旋回粉砕室のリングライナ
ーやトップ、ボトムライナーのライナー部の摩耗が激し
いという欠点を有し、安定した連続生産が不可能という
問題点を有していた。
ルは、略円形状に形成された噴射口を有しているため、
旋回流の流線を1つの線として2次元的にとらえて解析
され旋回粉砕室が作製されていたため、旋回粉砕室の上
方部(トップライナー部)及び下方部(ボトムライナー
部)では流速が低くなり、大粒子の旋回粉砕室内の滞留
時間が長く、粉砕効率が低いという問題点を有してい
た。さらに、微粉体の粒度の調整はいずれのタイプもジ
ェット流の圧力や風量の変更のみで行っているので、砕
料の特性により旋回流の偏析や微粉体の旋回粉砕室の側
壁等への圧着が生じやすく、旋回粉砕室のリングライナ
ーやトップ、ボトムライナーのライナー部の摩耗が激し
いという欠点を有し、安定した連続生産が不可能という
問題点を有していた。
【0011】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、速度分布がシャープなガス流が得られるとともに、
ガス流のエネルギー損失が少なく高いエネルギー効率が
得られるジェットミル用の粉砕ノズルを提供することを
目的とする。また、ガス流路から噴射されるガスが旋回
流を形成することができる補助粉砕ノズルを提供するこ
とを目的とする。さらに、砕料が衝突するエネルギーを
大きくするとともに砕料の旋回粉砕室内での滞留時間を
短くすることができ、また、砕料同士の衝突機会が増加
し粉砕効率を向上させることができ、さらに、各々の砕
料に適した旋回流の形成をすることができ自在性に優れ
るとともに操作性に優れ、装置のコンパクト化と省エネ
ルギー性にも優れるジェットミルを提供することを目的
とする。
で、速度分布がシャープなガス流が得られるとともに、
ガス流のエネルギー損失が少なく高いエネルギー効率が
得られるジェットミル用の粉砕ノズルを提供することを
目的とする。また、ガス流路から噴射されるガスが旋回
流を形成することができる補助粉砕ノズルを提供するこ
とを目的とする。さらに、砕料が衝突するエネルギーを
大きくするとともに砕料の旋回粉砕室内での滞留時間を
短くすることができ、また、砕料同士の衝突機会が増加
し粉砕効率を向上させることができ、さらに、各々の砕
料に適した旋回流の形成をすることができ自在性に優れ
るとともに操作性に優れ、装置のコンパクト化と省エネ
ルギー性にも優れるジェットミルを提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るために本発明の粉砕ノズル、補助粉砕ノズル、及びそ
れらを備えたジェットミルは、以下の構成を有してい
る。
るために本発明の粉砕ノズル、補助粉砕ノズル、及びそ
れらを備えたジェットミルは、以下の構成を有してい
る。
【0013】本発明の請求項1に記載の粉砕ノズルは、
高圧ガス流路と、噴射面に形成され前記高圧ガス流路を
通過したガスが噴射するスリット状に形成された噴射口
と、を備えた構成を有している。この構成により、以下
のような作用が得られる。 (1)噴射口がスリット状なので、巻き込み渦が少なく
速度分布がシャープなエッジ状のガス流が得られる。 (2)壁面からの摩擦損失だけを考慮すればよいので、
ほぼ同じ投影面積を有する略円形状に形成された噴射口
に比べ、高速のガス流を噴射することができ、ガス流の
エネルギー損失が少なく高いエネルギー効率が得られ
る。 (3)噴射口がスリット状なのでエッジ状のガス流が得
られ、高い剪断性で旋回流に吹き込まれるので、旋回粉
砕室の側壁(リングライナー側)に周回する粗粒子をか
き乱し粉砕効率を高めることができる。
高圧ガス流路と、噴射面に形成され前記高圧ガス流路を
通過したガスが噴射するスリット状に形成された噴射口
と、を備えた構成を有している。この構成により、以下
のような作用が得られる。 (1)噴射口がスリット状なので、巻き込み渦が少なく
速度分布がシャープなエッジ状のガス流が得られる。 (2)壁面からの摩擦損失だけを考慮すればよいので、
ほぼ同じ投影面積を有する略円形状に形成された噴射口
に比べ、高速のガス流を噴射することができ、ガス流の
エネルギー損失が少なく高いエネルギー効率が得られ
る。 (3)噴射口がスリット状なのでエッジ状のガス流が得
られ、高い剪断性で旋回流に吹き込まれるので、旋回粉
砕室の側壁(リングライナー側)に周回する粗粒子をか
き乱し粉砕効率を高めることができる。
【0014】ここで、粉砕ノズルの材質としては、鉄
系,アルミニウム系,銅系,チタン系等の金属製や合金
製又はセラミックスを複合させたもの等が用いられ、特
に、硬質合金製が耐磨耗性に優れるため好適に用いられ
る。
系,アルミニウム系,銅系,チタン系等の金属製や合金
製又はセラミックスを複合させたもの等が用いられ、特
に、硬質合金製が耐磨耗性に優れるため好適に用いられ
る。
【0015】噴射口としては、略矩形状,略長円状,略
鼓状,略瓢箪状等に形成されたものや、それらを組み合
わせて十字状や放射状等に形成したものが用いられる。
また、噴射口の短辺と長辺との比(アスペクト比)とし
ては、1:2〜1:30、好ましくは1:5〜1:22
に形成したものが好適に用いられる。アスペクト比が
1:5より小さくなるにつれ巻き込み渦が増加し噴射口
から噴射されるガスの速度分布が広がりエネルギーが拡
散する傾向がみられ、1:22より大きくなるにつれエ
ネルギー効率が低下する傾向がみられるため好ましくな
い。特に、1:2より小さくなるか1:30より大きく
なると、これらの傾向が著しくなるため、いずれも好ま
しくない。なお、噴射口が略長円状,略鼓状,略瓢箪状
等の矩形状以外の形状に形成されている場合には、アス
ペクト比は、噴射口の投影面積と同じ面積を有する矩形
の短辺と長辺との比が用いられる。
鼓状,略瓢箪状等に形成されたものや、それらを組み合
わせて十字状や放射状等に形成したものが用いられる。
また、噴射口の短辺と長辺との比(アスペクト比)とし
ては、1:2〜1:30、好ましくは1:5〜1:22
に形成したものが好適に用いられる。アスペクト比が
1:5より小さくなるにつれ巻き込み渦が増加し噴射口
から噴射されるガスの速度分布が広がりエネルギーが拡
散する傾向がみられ、1:22より大きくなるにつれエ
ネルギー効率が低下する傾向がみられるため好ましくな
い。特に、1:2より小さくなるか1:30より大きく
なると、これらの傾向が著しくなるため、いずれも好ま
しくない。なお、噴射口が略長円状,略鼓状,略瓢箪状
等の矩形状以外の形状に形成されている場合には、アス
ペクト比は、噴射口の投影面積と同じ面積を有する矩形
の短辺と長辺との比が用いられる。
【0016】高圧ガス流路としては、流路に直交する断
面形状をスリット状に形成するものの他、損失が大きく
なるが略円形状等に形成することができる。また、流路
を縮径させた負圧発生部やスロート部等を形成すること
もできる。
面形状をスリット状に形成するものの他、損失が大きく
なるが略円形状等に形成することができる。また、流路
を縮径させた負圧発生部やスロート部等を形成すること
もできる。
【0017】なお、高圧ガス流路の導入部とスロート部
との間に負圧発生部を形成すると、損失が少なく高圧ガ
ス流路に流入された高圧ガスが高速かつ安定して噴射口
から噴射されるため好ましい。ここで、負圧発生部傾斜
角度θ1と吐出部傾斜角度θ2は、粉砕ノズルの軸線に対
し、0.5°<θ1≦θ2、好ましくは0.7°≦θ1≦
θ2で表される。なお、θ1は0.5°<θ1≦9°好ま
しくは0.7°≦θ1≦8°、θ2は2.5〜9°好まし
くは3〜8°に形成される。θ1が0.7°よりも小さ
くなるにつれ負圧の発生量が小さく高圧ガスの吸い込み
が不足する傾向がみられ、8°より大きくなるにつれ同
様に負圧の発生量が小さく吸い込みが不足する傾向がみ
られるため好ましくない。特に、θ1が0.5°より小
さくなるか9°より大きくなると、これらの傾向が著し
くなるためいずれも好ましくない。また、θ2が3°よ
り小さくなるにつれ負圧発生部の入口で圧力損失が生じ
ガスの流速が低下する傾向がみられ、8°より大きくな
るにつれ同様に圧力損失が生じガスの流速が低下する傾
向が認められるため好ましくない。特に、θ2が2.5
°より小さくなるか9°より大きくなると、これらの傾
向が著しくなるためいずれも好ましくない。
との間に負圧発生部を形成すると、損失が少なく高圧ガ
ス流路に流入された高圧ガスが高速かつ安定して噴射口
から噴射されるため好ましい。ここで、負圧発生部傾斜
角度θ1と吐出部傾斜角度θ2は、粉砕ノズルの軸線に対
し、0.5°<θ1≦θ2、好ましくは0.7°≦θ1≦
θ2で表される。なお、θ1は0.5°<θ1≦9°好ま
しくは0.7°≦θ1≦8°、θ2は2.5〜9°好まし
くは3〜8°に形成される。θ1が0.7°よりも小さ
くなるにつれ負圧の発生量が小さく高圧ガスの吸い込み
が不足する傾向がみられ、8°より大きくなるにつれ同
様に負圧の発生量が小さく吸い込みが不足する傾向がみ
られるため好ましくない。特に、θ1が0.5°より小
さくなるか9°より大きくなると、これらの傾向が著し
くなるためいずれも好ましくない。また、θ2が3°よ
り小さくなるにつれ負圧発生部の入口で圧力損失が生じ
ガスの流速が低下する傾向がみられ、8°より大きくな
るにつれ同様に圧力損失が生じガスの流速が低下する傾
向が認められるため好ましくない。特に、θ2が2.5
°より小さくなるか9°より大きくなると、これらの傾
向が著しくなるためいずれも好ましくない。
【0018】負圧発生部長さgは負圧発生部入口径Dの
2〜4.2倍、好ましくは2.2〜3.8倍に形成さ
れ、スロート部長さhはスロート部入口径eの2.25
〜5倍、好ましくは3〜4倍に形成される。負圧発生部
長さgが、負圧発生部入口径Dの2.2倍より小さくな
るにつれ導入部で巻き込み渦を発生し吸い込みの負圧が
小さくなる傾向がみられ、3.8倍より大きくなるにつ
れガス流速が低下する傾向がみられるので好ましくな
い。特に、負圧発生部長さgが負圧発生部入口径Dの2
倍より小さくなるか4.2倍より大きくなると、これら
の傾向が著しいのでいずれも好ましくない。また、スロ
ート部長さhが、スロート部入口径eの3倍より小さく
なるにつれ吐出部の影響をうけ負圧が小さくなるという
傾向がみられ、4倍より大きくなるにつれスロート部で
ガス流速が低下する傾向がみられるので好ましくない。
特に、スロート部長さhがスロート部入口径eの2.2
5倍より小さくなるか5倍より大きくなると、これらの
傾向が著しくなるのでいずれも好ましくない。
2〜4.2倍、好ましくは2.2〜3.8倍に形成さ
れ、スロート部長さhはスロート部入口径eの2.25
〜5倍、好ましくは3〜4倍に形成される。負圧発生部
長さgが、負圧発生部入口径Dの2.2倍より小さくな
るにつれ導入部で巻き込み渦を発生し吸い込みの負圧が
小さくなる傾向がみられ、3.8倍より大きくなるにつ
れガス流速が低下する傾向がみられるので好ましくな
い。特に、負圧発生部長さgが負圧発生部入口径Dの2
倍より小さくなるか4.2倍より大きくなると、これら
の傾向が著しいのでいずれも好ましくない。また、スロ
ート部長さhが、スロート部入口径eの3倍より小さく
なるにつれ吐出部の影響をうけ負圧が小さくなるという
傾向がみられ、4倍より大きくなるにつれスロート部で
ガス流速が低下する傾向がみられるので好ましくない。
特に、スロート部長さhがスロート部入口径eの2.2
5倍より小さくなるか5倍より大きくなると、これらの
傾向が著しくなるのでいずれも好ましくない。
【0019】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の粉砕ノズルであって、前記高圧ガス流路と前記噴射面
の中心軸を通る中心軸面との交角αが、0〜15°であ
る構成を有している。この構成により、請求項1で得ら
れる作用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)交角αを形成することにより噴射口から噴射され
るガス流が3次元的なガス渦を形成し、鉛直方向のガス
流の速度差をより少なくすることができる。
の粉砕ノズルであって、前記高圧ガス流路と前記噴射面
の中心軸を通る中心軸面との交角αが、0〜15°であ
る構成を有している。この構成により、請求項1で得ら
れる作用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)交角αを形成することにより噴射口から噴射され
るガス流が3次元的なガス渦を形成し、鉛直方向のガス
流の速度差をより少なくすることができる。
【0020】ここで、高圧ガス流路と噴射面の中心軸を
通る中心軸面との交角αとしては、0〜15°が好まし
いとされる。交角αが15°より大きくなると、粉砕ノ
ズルをジェットミルに装着したとき、交角αが中心軸面
より旋回粉砕室の側壁側に形成されている場合には、旋
回粉砕室の内壁面の磨耗が大きくなる傾向が著しく、交
角αが中心軸面より旋回粉砕室の中心部側に形成されて
いる場合には、砕料が旋回粉砕室の内壁面へ付着する傾
向が著しいため、いずれも好ましくない。
通る中心軸面との交角αとしては、0〜15°が好まし
いとされる。交角αが15°より大きくなると、粉砕ノ
ズルをジェットミルに装着したとき、交角αが中心軸面
より旋回粉砕室の側壁側に形成されている場合には、旋
回粉砕室の内壁面の磨耗が大きくなる傾向が著しく、交
角αが中心軸面より旋回粉砕室の中心部側に形成されて
いる場合には、砕料が旋回粉砕室の内壁面へ付着する傾
向が著しいため、いずれも好ましくない。
【0021】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の粉砕ノズルであって、前記噴射口が、前記噴射
面の前記中心軸から放射状に形成された2〜12本のス
リット部を備え、前記スリット部の夾角βが72°×l
(l=1,2)、45°×m(m=1,2,3,4)、
30°×n(n=1,2,3,4,5,6)のいずれか
1以上である構成を有している。この構成により、請求
項1又は2で得られる作用に加え、以下のような作用が
得られる。 (1)多種多様な噴射口の形状が得られるので、砕料毎
によって異なる比重や粉砕の難易度等に応じた最適な噴
射口を選択して、最適な旋回流を形成することができ自
在性に優れる。
に記載の粉砕ノズルであって、前記噴射口が、前記噴射
面の前記中心軸から放射状に形成された2〜12本のス
リット部を備え、前記スリット部の夾角βが72°×l
(l=1,2)、45°×m(m=1,2,3,4)、
30°×n(n=1,2,3,4,5,6)のいずれか
1以上である構成を有している。この構成により、請求
項1又は2で得られる作用に加え、以下のような作用が
得られる。 (1)多種多様な噴射口の形状が得られるので、砕料毎
によって異なる比重や粉砕の難易度等に応じた最適な噴
射口を選択して、最適な旋回流を形成することができ自
在性に優れる。
【0022】ここで、スリット部としては、噴射面の中
心軸で連通しているもの、中心軸で連通していないもの
のいずれも用いられる。また、噴射面の中心軸から放射
状に形成されたスリット部に加えて、中心軸から放射状
に形成されていないスリット部を形成することもでき
る。スリット部の形状としては、略矩形状,略長円状,
略鼓状,略瓢箪状等に形成されたものが用いられる。
心軸で連通しているもの、中心軸で連通していないもの
のいずれも用いられる。また、噴射面の中心軸から放射
状に形成されたスリット部に加えて、中心軸から放射状
に形成されていないスリット部を形成することもでき
る。スリット部の形状としては、略矩形状,略長円状,
略鼓状,略瓢箪状等に形成されたものが用いられる。
【0023】夾角βとしては、2本のスリット部の間に
挟まれた角が用いられ、βは0°<β≦180°の範囲
で形成される。なお、スリット部の夾角βが全て等しい
角度に形成された場合、夾角βが72°のときはスリッ
ト部の最大数は3本であり、45°のときはスリット部
の最大数は8本であり、30°のときはスリット部の最
大数は12本である。夾角βは、全て等しい角度に形成
するだけでなく、異なる角度に形成することもできる。
挟まれた角が用いられ、βは0°<β≦180°の範囲
で形成される。なお、スリット部の夾角βが全て等しい
角度に形成された場合、夾角βが72°のときはスリッ
ト部の最大数は3本であり、45°のときはスリット部
の最大数は8本であり、30°のときはスリット部の最
大数は12本である。夾角βは、全て等しい角度に形成
するだけでなく、異なる角度に形成することもできる。
【0024】本発明の請求項4に記載の補助粉砕ノズル
は、断面が略円形状に形成されたガス流路と、前記ガス
流路の内壁面に等間隔に形成された螺旋溝部と、を備え
た構成を有している。この構成により、以下のような作
用が得られる。 (1)螺旋溝部を備えているので、ガス流路から噴射さ
れるガスが旋回流を形成することができる。 (2)比重が小さく径の大きな砕料を、旋回流の破砕ゾ
ーンへ強制的に移動させ粉砕効率を高めることができ
る。
は、断面が略円形状に形成されたガス流路と、前記ガス
流路の内壁面に等間隔に形成された螺旋溝部と、を備え
た構成を有している。この構成により、以下のような作
用が得られる。 (1)螺旋溝部を備えているので、ガス流路から噴射さ
れるガスが旋回流を形成することができる。 (2)比重が小さく径の大きな砕料を、旋回流の破砕ゾ
ーンへ強制的に移動させ粉砕効率を高めることができ
る。
【0025】ここで、螺旋溝部としては、ガス流路の内
壁面に2〜12条、好ましくは3〜8条形成される。螺
旋溝部が3条より少なくなるにつれ旋回流が形成され難
くなる傾向がみられ、旋回溝部が8条より多くなると旋
回流ではなく乱流に近づく傾向がみられるため、いずれ
も好ましくない。特に、旋回溝部が2条より少なくなる
か12条を超えると、これらの傾向が著しくなるためい
ずれも好ましくない。
壁面に2〜12条、好ましくは3〜8条形成される。螺
旋溝部が3条より少なくなるにつれ旋回流が形成され難
くなる傾向がみられ、旋回溝部が8条より多くなると旋
回流ではなく乱流に近づく傾向がみられるため、いずれ
も好ましくない。特に、旋回溝部が2条より少なくなる
か12条を超えると、これらの傾向が著しくなるためい
ずれも好ましくない。
【0026】また、螺旋溝部とガス流路の中心軸を通る
中心軸面との交角γは、1〜30°好ましくは5〜15
°が好適に用いられる。交角γが5°より小さくなるに
つれ旋回流が形成され難くなる傾向がみられ、15°よ
り大きくなるにつれ噴射されるガスの速度が低下する傾
向がみられるため、いずれも好ましくない。特に、交角
γが1°より小さくなるか30°より大きくなると、こ
れらの傾向が著しくなるため、いずれも好ましくない。
中心軸面との交角γは、1〜30°好ましくは5〜15
°が好適に用いられる。交角γが5°より小さくなるに
つれ旋回流が形成され難くなる傾向がみられ、15°よ
り大きくなるにつれ噴射されるガスの速度が低下する傾
向がみられるため、いずれも好ましくない。特に、交角
γが1°より小さくなるか30°より大きくなると、こ
れらの傾向が著しくなるため、いずれも好ましくない。
【0027】本発明の請求項5に記載のジェットミル
は、水平旋回流型のジェットミルであって、中空円盤状
の旋回粉砕室と、前記旋回粉砕室の中心部の上部に配設
された微粉体が排出される微粉排出口と、前記粉砕旋回
室の側壁に配設され砕料を高圧ガスに同伴して導入する
供給ノズルと、前記旋回粉砕室の側壁に噴射口が周壁側
に傾斜して配設され旋回流を形成する請求項1乃至3の
内いずれか1に記載の粉砕ノズルと、を備えた構成を有
している。この構成により、以下のような作用が得られ
る。 (1)スリット状に形成された噴射口を有する粉砕ノズ
ルを備えているので、旋回粉砕室内に高圧ガスを噴射す
る際の巻き込み渦を減少させて旋回粉砕室内の高さ方向
での速度差を小さくすることができるとともに、噴射さ
れる高圧ガス速度を増加させることができ、砕料が衝突
するエネルギーを大きくするとともに砕料の旋回粉砕室
内での滞留時間を短くして、粉砕効率を向上させること
ができる。 (2)高圧ガス流路と中心軸面との交角αが0〜15°
に形成された粉砕ノズルを配設固定することで、旋回粉
砕室内に形成される旋回流に加え、各々の粉砕ノズルか
ら噴射される高圧ガス渦によって砕料同士の衝突機会が
増加し粉砕効率を向上させることができる。 (3)交角αを変えることによって、物性の異なる砕料
毎に旋回粉砕室内に形成される旋回流を制御でき、各々
の砕料に適した旋回流を形成することができる。 (4)粉砕ノズルの噴射口の形状を変えることにより旋
回粉砕室の旋回粉砕室の高さ方向や水平方向の風量や風
速等を変えて多種多様な3次元的な旋回流を形成するこ
とができ、物性の異なる各種の砕料に適した旋回流が得
られるとともに微粉の圧着や偏析を防止することがで
き、さらに粒度調整を容易に行うことができる。 (5)各々の砕料に適した旋回流の形成を、それに適し
た噴射口が形成された粉砕ノズルに交換することで行う
ことができ作業性に優れる。 (6)多種多様な噴射口の形状を有する粉砕ノズルの内
最適なものを選択することで、砕料毎によって異なる比
重や粉砕の難易度等に応じ最適な粉砕効率を得ることが
できる。 (7)粉砕ノズルから噴射される高圧ガス流のエネルギ
ー効率が高いので、高圧ガスを粉砕ノズル等に供給する
高圧ガス源の小型化を図り装置のコンパクト化を図るこ
とができるとともに省エネルギー性に優れる。
は、水平旋回流型のジェットミルであって、中空円盤状
の旋回粉砕室と、前記旋回粉砕室の中心部の上部に配設
された微粉体が排出される微粉排出口と、前記粉砕旋回
室の側壁に配設され砕料を高圧ガスに同伴して導入する
供給ノズルと、前記旋回粉砕室の側壁に噴射口が周壁側
に傾斜して配設され旋回流を形成する請求項1乃至3の
内いずれか1に記載の粉砕ノズルと、を備えた構成を有
している。この構成により、以下のような作用が得られ
る。 (1)スリット状に形成された噴射口を有する粉砕ノズ
ルを備えているので、旋回粉砕室内に高圧ガスを噴射す
る際の巻き込み渦を減少させて旋回粉砕室内の高さ方向
での速度差を小さくすることができるとともに、噴射さ
れる高圧ガス速度を増加させることができ、砕料が衝突
するエネルギーを大きくするとともに砕料の旋回粉砕室
内での滞留時間を短くして、粉砕効率を向上させること
ができる。 (2)高圧ガス流路と中心軸面との交角αが0〜15°
に形成された粉砕ノズルを配設固定することで、旋回粉
砕室内に形成される旋回流に加え、各々の粉砕ノズルか
ら噴射される高圧ガス渦によって砕料同士の衝突機会が
増加し粉砕効率を向上させることができる。 (3)交角αを変えることによって、物性の異なる砕料
毎に旋回粉砕室内に形成される旋回流を制御でき、各々
の砕料に適した旋回流を形成することができる。 (4)粉砕ノズルの噴射口の形状を変えることにより旋
回粉砕室の旋回粉砕室の高さ方向や水平方向の風量や風
速等を変えて多種多様な3次元的な旋回流を形成するこ
とができ、物性の異なる各種の砕料に適した旋回流が得
られるとともに微粉の圧着や偏析を防止することがで
き、さらに粒度調整を容易に行うことができる。 (5)各々の砕料に適した旋回流の形成を、それに適し
た噴射口が形成された粉砕ノズルに交換することで行う
ことができ作業性に優れる。 (6)多種多様な噴射口の形状を有する粉砕ノズルの内
最適なものを選択することで、砕料毎によって異なる比
重や粉砕の難易度等に応じ最適な粉砕効率を得ることが
できる。 (7)粉砕ノズルから噴射される高圧ガス流のエネルギ
ー効率が高いので、高圧ガスを粉砕ノズル等に供給する
高圧ガス源の小型化を図り装置のコンパクト化を図るこ
とができるとともに省エネルギー性に優れる。
【0028】ここで、粉砕ノズルは、旋回粉砕室の側壁
に噴射口を周壁側に傾斜して配設し、側壁に配設された
一の粉砕ノズルの噴射面の中心軸を他の粉砕ノズルの噴
射面の中心軸に向けて配設すると、旋回流の偏析を防止
することができ、砕料の粒子間衝突による粉砕依存度を
向上させて粉砕効率を高めるとともに旋回粉砕室の磨耗
を抑えることができ好ましい。また、交角αを有する粉
砕ノズルは、交角αが噴射面の中心軸を通る中心軸面よ
り旋回粉砕室の側壁側に配設されるようにすると、旋回
半径の大きな旋回流が形成され、砕料の側壁への付着を
防止することができる。また、交角αが噴射面の中心軸
を通る中心軸面より旋回粉砕室の中心側に配設されるよ
うにすると、砕料同士の衝突頻度を高めることができる
とともに、旋回粉砕室の側壁への砕料の衝突を抑制して
側壁の磨耗を防止することができる。また、粉砕ノズル
の外形が噴射面の中心軸に対称に形成されている場合
は、粉砕ノズルを旋回粉砕室に装着する際に、噴射面の
中心軸を中心とした任意の位置で粉砕ノズルを固定して
装着することができる。これにより、砕料の比重や粉砕
の困難性等に応じて旋回粉砕室内に形成される旋回流の
形状を変えることができるので、形成される旋回流の選
択の幅が広がり、砕料に適した旋回流の形成をより容易
にすることができる。なお、旋回粉砕室や供給ノズルの
材質としては、粉砕ノズルの材質と同様のものが用いら
れる。
に噴射口を周壁側に傾斜して配設し、側壁に配設された
一の粉砕ノズルの噴射面の中心軸を他の粉砕ノズルの噴
射面の中心軸に向けて配設すると、旋回流の偏析を防止
することができ、砕料の粒子間衝突による粉砕依存度を
向上させて粉砕効率を高めるとともに旋回粉砕室の磨耗
を抑えることができ好ましい。また、交角αを有する粉
砕ノズルは、交角αが噴射面の中心軸を通る中心軸面よ
り旋回粉砕室の側壁側に配設されるようにすると、旋回
半径の大きな旋回流が形成され、砕料の側壁への付着を
防止することができる。また、交角αが噴射面の中心軸
を通る中心軸面より旋回粉砕室の中心側に配設されるよ
うにすると、砕料同士の衝突頻度を高めることができる
とともに、旋回粉砕室の側壁への砕料の衝突を抑制して
側壁の磨耗を防止することができる。また、粉砕ノズル
の外形が噴射面の中心軸に対称に形成されている場合
は、粉砕ノズルを旋回粉砕室に装着する際に、噴射面の
中心軸を中心とした任意の位置で粉砕ノズルを固定して
装着することができる。これにより、砕料の比重や粉砕
の困難性等に応じて旋回粉砕室内に形成される旋回流の
形状を変えることができるので、形成される旋回流の選
択の幅が広がり、砕料に適した旋回流の形成をより容易
にすることができる。なお、旋回粉砕室や供給ノズルの
材質としては、粉砕ノズルの材質と同様のものが用いら
れる。
【0029】ここで、粉砕ノズルとしては、旋回粉砕室
内に1〜15個好ましくは1〜12個配設されるのが好
ましい。粉砕ノズルの個数が12個より多くなるにつ
れ、旋回流の形状と速度の制御性が低下する傾向がみら
れ、特に、15個より多くなるとこの傾向が著しくなる
とともに構造が複雑になるので好ましくない。
内に1〜15個好ましくは1〜12個配設されるのが好
ましい。粉砕ノズルの個数が12個より多くなるにつ
れ、旋回流の形状と速度の制御性が低下する傾向がみら
れ、特に、15個より多くなるとこの傾向が著しくなる
とともに構造が複雑になるので好ましくない。
【0030】なお、旋回粉砕室の下面中央に略円錐状に
形成されたセンターポールと、旋回粉砕室の中心部の上
部に配設されたアウトレットと、を備え、センターポー
ルの頂点とアウトレットの下端面が旋回粉砕室の高さ方
向の中心面上になるように配設すると、旋回粉砕室内を
粉砕ゾーンと分級ゾーンとに明確に分けることができ、
所定粒度の微粉を旋回粉砕室のアウトレットから微粉排
出口へ排出することができ粒度分布をシャープにすると
ともに、粗粒子を粉砕ノズルや供給ノズルが形成する旋
回流により生じる遠心力によって外周へ飛ばし、砕料同
士の衝突依存度を向上させることができる。アウトレッ
トやセンターポールの材質としては、粉砕ノズルや供給
ノズルと同様のものが用いられる。
形成されたセンターポールと、旋回粉砕室の中心部の上
部に配設されたアウトレットと、を備え、センターポー
ルの頂点とアウトレットの下端面が旋回粉砕室の高さ方
向の中心面上になるように配設すると、旋回粉砕室内を
粉砕ゾーンと分級ゾーンとに明確に分けることができ、
所定粒度の微粉を旋回粉砕室のアウトレットから微粉排
出口へ排出することができ粒度分布をシャープにすると
ともに、粗粒子を粉砕ノズルや供給ノズルが形成する旋
回流により生じる遠心力によって外周へ飛ばし、砕料同
士の衝突依存度を向上させることができる。アウトレッ
トやセンターポールの材質としては、粉砕ノズルや供給
ノズルと同様のものが用いられる。
【0031】本発明の請求項6に記載のジェットミル
は、水平旋回流型のジェットミルであって、中空円盤状
の旋回粉砕室と、前記旋回粉砕室の中心部の上部に配設
された微粉体が排出される微粉排出口と、前記粉砕旋回
室の側壁に配設され砕料を高圧ガスに同伴して導入する
供給ノズルと、前記旋回粉砕室の側壁に噴射口が周壁側
に傾斜して配設され旋回流を形成する粉砕ノズルと、前
記微粉排出口内に配設され高圧ガスを前記旋回粉砕室の
内壁面に向けて噴射する補助ノズルと、を備えた構成を
有している。この構成により、以下のような作用が得ら
れる。 (1)補助ノズルが噴射する高圧ガスが、粗粒子の砕料
が遠心力によって外周(旋回粉砕室の内壁付近)を水平
に旋回する旋回粉砕室内に形成された旋回流を撹乱し、
粗粒子の鉛直方向の運動を誘起し砕料同士の衝突頻度を
増加させ粉砕効率を向上させることができる。
は、水平旋回流型のジェットミルであって、中空円盤状
の旋回粉砕室と、前記旋回粉砕室の中心部の上部に配設
された微粉体が排出される微粉排出口と、前記粉砕旋回
室の側壁に配設され砕料を高圧ガスに同伴して導入する
供給ノズルと、前記旋回粉砕室の側壁に噴射口が周壁側
に傾斜して配設され旋回流を形成する粉砕ノズルと、前
記微粉排出口内に配設され高圧ガスを前記旋回粉砕室の
内壁面に向けて噴射する補助ノズルと、を備えた構成を
有している。この構成により、以下のような作用が得ら
れる。 (1)補助ノズルが噴射する高圧ガスが、粗粒子の砕料
が遠心力によって外周(旋回粉砕室の内壁付近)を水平
に旋回する旋回粉砕室内に形成された旋回流を撹乱し、
粗粒子の鉛直方向の運動を誘起し砕料同士の衝突頻度を
増加させ粉砕効率を向上させることができる。
【0032】ここで、粉砕ノズルとしては、請求項1乃
至3の内いずれか1に記載の粉砕ノズルの他、従来のジ
ェットミルで用いられる略円形状の噴射口を有するもの
等が用いられる。
至3の内いずれか1に記載の粉砕ノズルの他、従来のジ
ェットミルで用いられる略円形状の噴射口を有するもの
等が用いられる。
【0033】本発明の請求項7に記載の発明は、請求項
6に記載のジェットミルであって、前記補助ノズルに代
えて、請求項4に記載の補助粉砕ノズルを備え、前記補
助粉砕ノズルが、前記微粉排出口の中心に配設され前記
旋回粉砕室に形成された旋回流の方向と同方向の旋回流
を前記旋回粉砕室に向けて噴射する構成を有している。
この構成により、請求項6で得られる作用に加え、以下
のような作用が得られる。 (1)旋回粉砕室に形成された水平方向の旋回流が、補
助粉砕ノズルが噴射する旋回流によって安定化され粉砕
効率の安定化を図ることができる。 (2)補助粉砕ノズルによって噴射される旋回流が鉛直
方向の旋回流を発生させるので、旋回粉砕室を水平方向
に旋回する粗粒子に鉛直方向に旋回する粗粒子を衝突さ
せて砕料同士の衝突頻度を高めることができ、粉砕効率
を向上させることができる。 (3)旋回粉砕室内に水平方向の渦と鉛直方向の渦とが
合成された複合渦を形成することができ、砕料同士の複
雑な衝突を生み出し粉砕効率を向上させることができ
る。 (4)補助粉砕ノズルによって噴射する旋回流によっ
て、微粉排出口に向かう粉砕された砕料(微粉)の内、
粒径が大きく慣性力の大きな砕料を主に選択的に旋回粉
砕室に戻すことができ、粒度分布をシャープにすること
ができる。 (5)アウトレットやセンターポール等を要さなくても
粉砕効率を向上させるとともに粒度分布をシャープにす
ることができるので、構造の単純化を図ることができ
る。
6に記載のジェットミルであって、前記補助ノズルに代
えて、請求項4に記載の補助粉砕ノズルを備え、前記補
助粉砕ノズルが、前記微粉排出口の中心に配設され前記
旋回粉砕室に形成された旋回流の方向と同方向の旋回流
を前記旋回粉砕室に向けて噴射する構成を有している。
この構成により、請求項6で得られる作用に加え、以下
のような作用が得られる。 (1)旋回粉砕室に形成された水平方向の旋回流が、補
助粉砕ノズルが噴射する旋回流によって安定化され粉砕
効率の安定化を図ることができる。 (2)補助粉砕ノズルによって噴射される旋回流が鉛直
方向の旋回流を発生させるので、旋回粉砕室を水平方向
に旋回する粗粒子に鉛直方向に旋回する粗粒子を衝突さ
せて砕料同士の衝突頻度を高めることができ、粉砕効率
を向上させることができる。 (3)旋回粉砕室内に水平方向の渦と鉛直方向の渦とが
合成された複合渦を形成することができ、砕料同士の複
雑な衝突を生み出し粉砕効率を向上させることができ
る。 (4)補助粉砕ノズルによって噴射する旋回流によっ
て、微粉排出口に向かう粉砕された砕料(微粉)の内、
粒径が大きく慣性力の大きな砕料を主に選択的に旋回粉
砕室に戻すことができ、粒度分布をシャープにすること
ができる。 (5)アウトレットやセンターポール等を要さなくても
粉砕効率を向上させるとともに粒度分布をシャープにす
ることができるので、構造の単純化を図ることができ
る。
【0034】ここで、補助粉砕ノズルの螺旋溝部の条数
は、2条以上旋回粉砕室の側壁に配設された粉砕ノズル
数以下の条数、好ましくは3条以上旋回粉砕室の側壁に
配設された粉砕ノズル数以下の条数に形成される。螺旋
溝部の条数が3条より少なくなるにつれ旋回流が形成さ
れ難くなる傾向がみられ、旋回粉砕室の側壁に配設され
た粉砕ノズル数より多くなるにつれ、補助粉砕ノズルか
ら噴射されるガスの速度が低下し水平方向の旋回流の安
定化が困難になるとともに鉛直方向の旋回流の形成が困
難になる傾向がみられるため、いずれも好ましくない。
特に、2条より少なくなると、この傾向が著しくなるた
め好ましくない。
は、2条以上旋回粉砕室の側壁に配設された粉砕ノズル
数以下の条数、好ましくは3条以上旋回粉砕室の側壁に
配設された粉砕ノズル数以下の条数に形成される。螺旋
溝部の条数が3条より少なくなるにつれ旋回流が形成さ
れ難くなる傾向がみられ、旋回粉砕室の側壁に配設され
た粉砕ノズル数より多くなるにつれ、補助粉砕ノズルか
ら噴射されるガスの速度が低下し水平方向の旋回流の安
定化が困難になるとともに鉛直方向の旋回流の形成が困
難になる傾向がみられるため、いずれも好ましくない。
特に、2条より少なくなると、この傾向が著しくなるた
め好ましくない。
【0035】また、補助粉砕ノズルから噴射されるガス
の圧力は、粉砕ノズルから噴射されるガスの圧力と略同
一に設定されるのが好ましい。旋回粉砕室で粉砕される
砕料と微粉排出口から排出される微粉とのバランスを最
適にするためである。
の圧力は、粉砕ノズルから噴射されるガスの圧力と略同
一に設定されるのが好ましい。旋回粉砕室で粉砕される
砕料と微粉排出口から排出される微粉とのバランスを最
適にするためである。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本実施の形態1におけるジェッ
トミルの要部断面図であり、図2は図1のA−A線の要
部端面断面図であり、図3は粉砕ノズルの斜視図であ
り、図4は図3のB−B線の要部断面図である。図1に
おいて、1は実施の形態1におけるジェットミル、2は
中空円盤状に形成された旋回粉砕室、3は旋回粉砕室2
に7個配設された粉砕ノズル、4は旋回粉砕室2に1個
配設され砕料を旋回粉砕室2に導入する供給ノズルであ
る。粉砕ノズル3は供給ノズル4を起点として、旋回粉
砕室2の側壁に等間隔に配設されている。5は本体ケー
シング、6は旋回粉砕室2のリングライナー、7,8は
旋回粉砕室2の上下に配設されたトップライナー及びボ
トムライナー、9はボトムライナー8の中央に脱着自在
に配設され上部が略円錐状に形成されたセンターポー
ル、10はセンターポール9と同軸に形成されトップラ
イナー7に脱着自在に配設されたアウトレット、11は
固気混合室2の中央上部に連設され旋回粉砕室2で粉砕
された砕料が排出される微粉排出口、12は高圧ヘッダ
ー、12aは高圧ヘッダー12から粉砕ノズル3や供給
ノズル4に高圧ガスを供給する高圧ガスパイプ、13は
高圧ガスパイプ12aの圧力を調整する圧力調整バルブ
である。
図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本実施の形態1におけるジェッ
トミルの要部断面図であり、図2は図1のA−A線の要
部端面断面図であり、図3は粉砕ノズルの斜視図であ
り、図4は図3のB−B線の要部断面図である。図1に
おいて、1は実施の形態1におけるジェットミル、2は
中空円盤状に形成された旋回粉砕室、3は旋回粉砕室2
に7個配設された粉砕ノズル、4は旋回粉砕室2に1個
配設され砕料を旋回粉砕室2に導入する供給ノズルであ
る。粉砕ノズル3は供給ノズル4を起点として、旋回粉
砕室2の側壁に等間隔に配設されている。5は本体ケー
シング、6は旋回粉砕室2のリングライナー、7,8は
旋回粉砕室2の上下に配設されたトップライナー及びボ
トムライナー、9はボトムライナー8の中央に脱着自在
に配設され上部が略円錐状に形成されたセンターポー
ル、10はセンターポール9と同軸に形成されトップラ
イナー7に脱着自在に配設されたアウトレット、11は
固気混合室2の中央上部に連設され旋回粉砕室2で粉砕
された砕料が排出される微粉排出口、12は高圧ヘッダ
ー、12aは高圧ヘッダー12から粉砕ノズル3や供給
ノズル4に高圧ガスを供給する高圧ガスパイプ、13は
高圧ガスパイプ12aの圧力を調整する圧力調整バルブ
である。
【0037】図2及び図3において、3は粉砕ノズル、
3aは粉砕ノズル3の噴射面、3bは高圧ヘッダー12
から供給される高圧ガスが通過する高圧ガス流路、3c
は噴射面3aに形成され高圧ガス流路3bを通過したガ
スが噴射するスリット状の短辺と長辺との比(アスペク
ト比)が1:2〜1:30に形成された噴射口、3dは
噴射面3aの中心軸を通る中心軸面、αは高圧ガス流路
3bと中心軸面3dとの交角であり0〜15°に調整さ
れている。また、粉砕ノズル3は、一の粉砕ノズル3の
中心軸面3dが旋回流の回転方向(本実施の形態におい
ては左回り)に2個離れた粉砕ノズル3又は供給ノズル
4の中心軸に向くように旋回粉砕室2に配設されてお
り、交角αが中心軸面3dより旋回粉砕室2の側壁(リ
ングライナー6)側に形成されている。図4において、
Z1は粉砕ノズル3の上流側に大きく拡開して形成され
た導入部、Z2は導入部Z1の下流側端部から軸線に対し
緩やかに傾斜して形成された負圧発生部、Z3は軸線に
対し略平行に形成されたスロート部、Z4はスロート部
Z 3の下流側端部から拡開して形成された吐出部、Dは
負圧発生部Z2の入口の長径である負圧発生部入口径、
eはスロート部Z3の入口の長径であるスロート部入口
径、gは負圧発生部Z2の長さである負圧発生部長さ、
hはスロート部Z3の長さであるスロート部長さ、θ1は
粉砕ノズル3の軸線に対する負圧発生部Z2の下流部の
負圧発生部傾斜角度、θ2は粉砕ノズル3の軸線に対す
る吐出部Z4の上流部の吐出部傾斜角度、θ3は粉砕ノズ
ル3の導入部Z1の導入部傾斜角度である。負圧発生部
傾斜角度θ1と吐出部傾斜角度θ2は、粉砕ノズルの軸線
に対し、0.5≦θ1≦θ2、好ましくは0.7≦θ1≦
θ2に形成されている。なお、θ2は2.5〜9°、好ま
しくは3〜8°に形成されている。負圧の発生量を大き
くして高圧ガスの吸い込みを増大させるとともに圧力損
失を抑制し高圧ガスの流速を低下させないためである。
また、負圧発生部長さgは負圧発生部入口径Dの2〜
4.2倍好ましくは2.2〜3.8倍に形成されてい
る。導入部Z1で巻き込み渦を発生させず高圧ガス流速
を低下させないためである。さらに、スロート部長さh
はスロート部入口径eの2.25〜5倍好ましくは3〜
4倍に形成されている。吐出部Z4の影響を受け難くし
スロート部Z3でのガス流速の低下を防止するためであ
る。
3aは粉砕ノズル3の噴射面、3bは高圧ヘッダー12
から供給される高圧ガスが通過する高圧ガス流路、3c
は噴射面3aに形成され高圧ガス流路3bを通過したガ
スが噴射するスリット状の短辺と長辺との比(アスペク
ト比)が1:2〜1:30に形成された噴射口、3dは
噴射面3aの中心軸を通る中心軸面、αは高圧ガス流路
3bと中心軸面3dとの交角であり0〜15°に調整さ
れている。また、粉砕ノズル3は、一の粉砕ノズル3の
中心軸面3dが旋回流の回転方向(本実施の形態におい
ては左回り)に2個離れた粉砕ノズル3又は供給ノズル
4の中心軸に向くように旋回粉砕室2に配設されてお
り、交角αが中心軸面3dより旋回粉砕室2の側壁(リ
ングライナー6)側に形成されている。図4において、
Z1は粉砕ノズル3の上流側に大きく拡開して形成され
た導入部、Z2は導入部Z1の下流側端部から軸線に対し
緩やかに傾斜して形成された負圧発生部、Z3は軸線に
対し略平行に形成されたスロート部、Z4はスロート部
Z 3の下流側端部から拡開して形成された吐出部、Dは
負圧発生部Z2の入口の長径である負圧発生部入口径、
eはスロート部Z3の入口の長径であるスロート部入口
径、gは負圧発生部Z2の長さである負圧発生部長さ、
hはスロート部Z3の長さであるスロート部長さ、θ1は
粉砕ノズル3の軸線に対する負圧発生部Z2の下流部の
負圧発生部傾斜角度、θ2は粉砕ノズル3の軸線に対す
る吐出部Z4の上流部の吐出部傾斜角度、θ3は粉砕ノズ
ル3の導入部Z1の導入部傾斜角度である。負圧発生部
傾斜角度θ1と吐出部傾斜角度θ2は、粉砕ノズルの軸線
に対し、0.5≦θ1≦θ2、好ましくは0.7≦θ1≦
θ2に形成されている。なお、θ2は2.5〜9°、好ま
しくは3〜8°に形成されている。負圧の発生量を大き
くして高圧ガスの吸い込みを増大させるとともに圧力損
失を抑制し高圧ガスの流速を低下させないためである。
また、負圧発生部長さgは負圧発生部入口径Dの2〜
4.2倍好ましくは2.2〜3.8倍に形成されてい
る。導入部Z1で巻き込み渦を発生させず高圧ガス流速
を低下させないためである。さらに、スロート部長さh
はスロート部入口径eの2.25〜5倍好ましくは3〜
4倍に形成されている。吐出部Z4の影響を受け難くし
スロート部Z3でのガス流速の低下を防止するためであ
る。
【0038】以上のように構成された本実施の形態1の
ジェットミルについて、以下その動作を説明する。圧力
調整バルブ13を開弁すると、高圧ガスパイプ12aか
ら粉砕ノズル3と供給ノズル4に高圧ガスが同一圧力で
供給される。供給ノズル4は砕料を高圧ガスとともに旋
回粉砕室2に供給する。粉砕ノズル3から噴射される高
圧ガス流によって旋回粉砕室2には旋回流が生じ、旋回
粉砕室2のリングライナー6側に粉砕ゾーンが形成さ
れ、旋回粉砕室2の中心側に分級ゾーンが形成される。
粉砕ゾーンでは、粉砕ノズル3が噴射するエッジ状の高
圧ガス流が高い剪断性で旋回流に吹き込まれ、旋回流を
周回する粗粒子をかき乱し砕料同士の衝突が頻繁に起こ
り、砕料の微粉砕が行われる。粉砕された微粉は分級ゾ
ーンで分級され、旋回粉砕室2に配設されたアウトレッ
ト10から微粉排出口11を通じて排出される。分級ゾ
ーンで分級されて排出されなかった粗粒子は、旋回によ
り生ずる遠心力によって旋回流の外周を旋回し、粗粒子
同士が衝突されて繰り返し破砕が行われる。
ジェットミルについて、以下その動作を説明する。圧力
調整バルブ13を開弁すると、高圧ガスパイプ12aか
ら粉砕ノズル3と供給ノズル4に高圧ガスが同一圧力で
供給される。供給ノズル4は砕料を高圧ガスとともに旋
回粉砕室2に供給する。粉砕ノズル3から噴射される高
圧ガス流によって旋回粉砕室2には旋回流が生じ、旋回
粉砕室2のリングライナー6側に粉砕ゾーンが形成さ
れ、旋回粉砕室2の中心側に分級ゾーンが形成される。
粉砕ゾーンでは、粉砕ノズル3が噴射するエッジ状の高
圧ガス流が高い剪断性で旋回流に吹き込まれ、旋回流を
周回する粗粒子をかき乱し砕料同士の衝突が頻繁に起こ
り、砕料の微粉砕が行われる。粉砕された微粉は分級ゾ
ーンで分級され、旋回粉砕室2に配設されたアウトレッ
ト10から微粉排出口11を通じて排出される。分級ゾ
ーンで分級されて排出されなかった粗粒子は、旋回によ
り生ずる遠心力によって旋回流の外周を旋回し、粗粒子
同士が衝突されて繰り返し破砕が行われる。
【0039】次に、粉砕ノズルの応用例について、図面
を参照しながら説明する。図5は噴射口が略十字状に形
成された粉砕ノズルの斜視図である。図中、20は粉砕
ノズル、21は略円形状に形成された噴射面、22は噴
射面21の中心軸、23は短辺の長さX1,X2、長辺の
長さY1,Y2のスリット状に形成され噴射面21の中心
軸22で十字状に交差している噴射口、24は高圧ガス
が通過する高圧ガス流路、25は噴射面21の中心軸2
2を通る中心軸面である。なお、高圧ガス流路24と中
心軸面25との交角αは0〜15°に形成されている。
噴射口23のアスペクト比はX1:Y1及びX2:Y2で表
され、いずれも1:2〜1:30の範囲に形成されてい
る。なお、本応用例の粉砕ノズル20は、高圧ガス流路
24に、導入部,負圧発生部,吐出部が形成されていな
いものである。本応用例のように、噴射口の形状、交角
α、アスペクト比を変えることにより、多種多様の砕料
の粉砕に適した高圧ガス流を噴射させることができる。
を参照しながら説明する。図5は噴射口が略十字状に形
成された粉砕ノズルの斜視図である。図中、20は粉砕
ノズル、21は略円形状に形成された噴射面、22は噴
射面21の中心軸、23は短辺の長さX1,X2、長辺の
長さY1,Y2のスリット状に形成され噴射面21の中心
軸22で十字状に交差している噴射口、24は高圧ガス
が通過する高圧ガス流路、25は噴射面21の中心軸2
2を通る中心軸面である。なお、高圧ガス流路24と中
心軸面25との交角αは0〜15°に形成されている。
噴射口23のアスペクト比はX1:Y1及びX2:Y2で表
され、いずれも1:2〜1:30の範囲に形成されてい
る。なお、本応用例の粉砕ノズル20は、高圧ガス流路
24に、導入部,負圧発生部,吐出部が形成されていな
いものである。本応用例のように、噴射口の形状、交角
α、アスペクト比を変えることにより、多種多様の砕料
の粉砕に適した高圧ガス流を噴射させることができる。
【0040】次に、粉砕ノズルの他の応用例について図
面を参照しながら説明する。図6は噴射口の正面形状を
示す正面図である。図6において、30は噴射面21の
中心軸22から放射状に形成されたスリット部、βは2
本のスリット部30の間に挟まれた夾角である。噴射面
21は夾角βが、72°×l(l=1,2)、45°×
m(m=1,2,3,4)、30°×n(n=1,2,
3,4,5,6)のいずれか1以上に形成されたスリッ
ト部30を備えている。(a)は夾角βがl=1の場合
の72°に形成され、(b)は夾角βがn=4の場合の
120°に形成されている。(c)は夾角βがm=2の
場合又はn=3の場合の90°に形成されたスリット部
30が中心軸22で連通していない場合である。この場
合でも、スリット部30が中心軸22で連通している場
合(図5に示す場合)とほぼ同様の旋回流が得られる。
(d)は夾角β 1がm=2の場合又はn=3の場合の9
0°に形成され夾角β2がm=3の場合の135°に形
成されている。(e)は夾角βがm=2の場合又はn=
3の場合の90°に形成されたスリット部30に加え、
中心軸22から放射状に形成されていないスリット部3
1を有している。また、(f)は夾角βがm=4の場合
又はn=6の場合の180°に形成されたスリット部3
0が中心軸22で連通して略鼓状に形成された噴射口3
2を有し、(g)は夾角βがm=4の場合又はn=6の
場合の180°に形成されたスリット部30が中心軸2
2で連通して略瓢箪状に形成された噴射口32を有して
いる。
面を参照しながら説明する。図6は噴射口の正面形状を
示す正面図である。図6において、30は噴射面21の
中心軸22から放射状に形成されたスリット部、βは2
本のスリット部30の間に挟まれた夾角である。噴射面
21は夾角βが、72°×l(l=1,2)、45°×
m(m=1,2,3,4)、30°×n(n=1,2,
3,4,5,6)のいずれか1以上に形成されたスリッ
ト部30を備えている。(a)は夾角βがl=1の場合
の72°に形成され、(b)は夾角βがn=4の場合の
120°に形成されている。(c)は夾角βがm=2の
場合又はn=3の場合の90°に形成されたスリット部
30が中心軸22で連通していない場合である。この場
合でも、スリット部30が中心軸22で連通している場
合(図5に示す場合)とほぼ同様の旋回流が得られる。
(d)は夾角β 1がm=2の場合又はn=3の場合の9
0°に形成され夾角β2がm=3の場合の135°に形
成されている。(e)は夾角βがm=2の場合又はn=
3の場合の90°に形成されたスリット部30に加え、
中心軸22から放射状に形成されていないスリット部3
1を有している。また、(f)は夾角βがm=4の場合
又はn=6の場合の180°に形成されたスリット部3
0が中心軸22で連通して略鼓状に形成された噴射口3
2を有し、(g)は夾角βがm=4の場合又はn=6の
場合の180°に形成されたスリット部30が中心軸2
2で連通して略瓢箪状に形成された噴射口32を有して
いる。
【0041】次に、噴射口の形状と旋回粉砕室に形成さ
れる旋回流の形状との関係、また各々の場合の粉砕に適
した砕料について図面を参照しながら説明する。図7は
粉砕ノズルの噴射口の正面形状とジェットミルに装着し
た場合に形成される旋回流の形状との関係を示す模式図
であり、図8は夾角βが45°×m(m=1,2,3,
4)の2〜8本のスリット部が形成された噴射口の正面
形状を模式的に示した模式図である。なお、図7に示す
旋回流の形状とは、旋回流の中心軸を通る一平面で切断
した旋回粉砕室を見たときのガス流の分布を示すもので
ある。図7において、(a)の場合は旋回粉砕室の全層
に均一に旋回流が形成できるので、比重が2〜5の各種
砕料を高効率で粉砕する場合に適している。(b)の場
合は旋回粉砕室のコーナー部を除く全層に均一に旋回流
が形成できるので、コーナー部への砕料の付着を防止す
るとともに比重が2〜5の各種砕料を高効率で粉砕する
場合に適している。(c)の場合は旋回粉砕室のコーナ
ー部,トップライナー表面やボトムライナー表面におけ
る風量を少なくして旋回粉砕室の高さ方向の中心部の風
量を多くし、旋回粉砕室での砕料同士の衝突頻度を高め
ることができるので、ゴム,熱可塑性樹脂や硬度の高い
セラミックス等の粉砕が困難な砕料を粉砕する場合に適
している。(d)の場合は上層(トップライナー側)に
多量の風量が得られるのでトナーやカーボン等の比重の
小さな砕料(比重2以下程度)に適している。以上のよ
うに、噴射口の形状を変えることにより旋回粉砕室の高
さ方向や水平方向の風量や風速等を変えて多種多様な3
次元的な旋回流を形成することができ、砕料に適した旋
回流が得られる。
れる旋回流の形状との関係、また各々の場合の粉砕に適
した砕料について図面を参照しながら説明する。図7は
粉砕ノズルの噴射口の正面形状とジェットミルに装着し
た場合に形成される旋回流の形状との関係を示す模式図
であり、図8は夾角βが45°×m(m=1,2,3,
4)の2〜8本のスリット部が形成された噴射口の正面
形状を模式的に示した模式図である。なお、図7に示す
旋回流の形状とは、旋回流の中心軸を通る一平面で切断
した旋回粉砕室を見たときのガス流の分布を示すもので
ある。図7において、(a)の場合は旋回粉砕室の全層
に均一に旋回流が形成できるので、比重が2〜5の各種
砕料を高効率で粉砕する場合に適している。(b)の場
合は旋回粉砕室のコーナー部を除く全層に均一に旋回流
が形成できるので、コーナー部への砕料の付着を防止す
るとともに比重が2〜5の各種砕料を高効率で粉砕する
場合に適している。(c)の場合は旋回粉砕室のコーナ
ー部,トップライナー表面やボトムライナー表面におけ
る風量を少なくして旋回粉砕室の高さ方向の中心部の風
量を多くし、旋回粉砕室での砕料同士の衝突頻度を高め
ることができるので、ゴム,熱可塑性樹脂や硬度の高い
セラミックス等の粉砕が困難な砕料を粉砕する場合に適
している。(d)の場合は上層(トップライナー側)に
多量の風量が得られるのでトナーやカーボン等の比重の
小さな砕料(比重2以下程度)に適している。以上のよ
うに、噴射口の形状を変えることにより旋回粉砕室の高
さ方向や水平方向の風量や風速等を変えて多種多様な3
次元的な旋回流を形成することができ、砕料に適した旋
回流が得られる。
【0042】図8において、(a)乃至(d)は上層
(トップライナー側)に多量の風量が得られるのでトナ
ーやカーボン等の比重の小さな砕料に適している。
(e)乃至(h)はトナーやカーボン等の比重の小さな
砕料(比重2程度以下)と比重が大きなセラミックス等
の砕料(比重5程度以上)とが混合された場合であっ
て、(e)乃至(g)は下層(ボトムライナー側)より
も上層(トップライナー側)に多量の風量が得られるの
で比重の小さな砕料の混合率が多い場合に適しており、
(g)は上層(トップライナー側)の風量がより増加す
るので、特にその混合率が大きな場合に適しており、
(h)は逆に、下層(ボトムライナー側)に大きな風量
が得られるので、比重が大きな砕料(比重5程度以上)
の混合率が大きな場合に適している。(i)は旋回粉砕
室の上層,下層ともに大きな風量が得られ、さらに粉砕
ゾーンに大きな風量が得られるので、遠心力によって旋
回粉砕室の粉砕ゾーンの外周を旋回する粗粒子の粉砕効
率を高め、ゴム,熱可塑性樹脂や硬度の高いセラミック
ス等の粉砕が困難な砕料を粉砕する場合や、比重の小さ
な砕料と比重の大きな砕料とが混合された場合に適して
いる。(j)は比重の小さな砕料の粉砕効率を上げて短
時間で旋回粉砕室から排出する場合に適しており、
(k)は比重の大きな砕料とゴム,セラミックス等粉砕
が困難な砕料が混合された場合に適している。(l)及
び(p)はゴム,セラミックス等粉砕が困難な砕料を高
効率で粉砕する場合に適しており、特に(p)は比重の
小さな砕料の場合に適している。(q)及び(r)はゴ
ム,セラミックス等粉砕が困難な砕料を高効率で粉砕し
短時間で旋回粉砕室から排出する場合に適している。
(トップライナー側)に多量の風量が得られるのでトナ
ーやカーボン等の比重の小さな砕料に適している。
(e)乃至(h)はトナーやカーボン等の比重の小さな
砕料(比重2程度以下)と比重が大きなセラミックス等
の砕料(比重5程度以上)とが混合された場合であっ
て、(e)乃至(g)は下層(ボトムライナー側)より
も上層(トップライナー側)に多量の風量が得られるの
で比重の小さな砕料の混合率が多い場合に適しており、
(g)は上層(トップライナー側)の風量がより増加す
るので、特にその混合率が大きな場合に適しており、
(h)は逆に、下層(ボトムライナー側)に大きな風量
が得られるので、比重が大きな砕料(比重5程度以上)
の混合率が大きな場合に適している。(i)は旋回粉砕
室の上層,下層ともに大きな風量が得られ、さらに粉砕
ゾーンに大きな風量が得られるので、遠心力によって旋
回粉砕室の粉砕ゾーンの外周を旋回する粗粒子の粉砕効
率を高め、ゴム,熱可塑性樹脂や硬度の高いセラミック
ス等の粉砕が困難な砕料を粉砕する場合や、比重の小さ
な砕料と比重の大きな砕料とが混合された場合に適して
いる。(j)は比重の小さな砕料の粉砕効率を上げて短
時間で旋回粉砕室から排出する場合に適しており、
(k)は比重の大きな砕料とゴム,セラミックス等粉砕
が困難な砕料が混合された場合に適している。(l)及
び(p)はゴム,セラミックス等粉砕が困難な砕料を高
効率で粉砕する場合に適しており、特に(p)は比重の
小さな砕料の場合に適している。(q)及び(r)はゴ
ム,セラミックス等粉砕が困難な砕料を高効率で粉砕し
短時間で旋回粉砕室から排出する場合に適している。
【0043】なお、粉砕ノズルの外形が噴射面の中心軸
に対称に形成されている場合(図5に示す粉砕ノズルの
場合)は、粉砕ノズルを旋回粉砕室に装着する際に、噴
射面の中心軸を中心とした任意の位置で粉砕ノズルを固
定して装着することができる。これにより、砕料の比重
や粉砕の困難性等に応じて旋回粉砕室内に形成される旋
回流の形状を変えることができるので、形成される旋回
流の選択の幅が広がり、砕料に適した旋回流の形成をよ
り容易にすることができる。
に対称に形成されている場合(図5に示す粉砕ノズルの
場合)は、粉砕ノズルを旋回粉砕室に装着する際に、噴
射面の中心軸を中心とした任意の位置で粉砕ノズルを固
定して装着することができる。これにより、砕料の比重
や粉砕の困難性等に応じて旋回粉砕室内に形成される旋
回流の形状を変えることができるので、形成される旋回
流の選択の幅が広がり、砕料に適した旋回流の形成をよ
り容易にすることができる。
【0044】以上のように本実施の形態1のジェットミ
ルは構成されているので、以下のような作用が得られ
る。 (1)スリット状に形成された噴射口を有する粉砕ノズ
ルを備えているので、旋回粉砕室内に高圧ガスを噴射す
る際の巻き込み渦を減少させて旋回粉砕室内の高さ方向
での速度差を小さくすることができるとともに、噴射さ
れる高圧ガス速度を増加させることができ、砕料が衝突
するエネルギーを大きくするとともに砕料の旋回粉砕室
内での滞留時間を短くして、粉砕効率を向上させること
ができる。 (2)高圧ガス流路と中心軸面との交角αが0〜15°
に形成された粉砕ノズルが配設固定されているので、旋
回粉砕室内に形成される旋回流に加え、各々の粉砕ノズ
ルから噴射される高圧ガス渦によって砕料同士の衝突機
会が増加し粉砕効率を向上させることができる。 (3)噴射口の形状を変えたり、噴射口を噴射面のリン
グライナー側,トップライナー側,ボトムライナー側等
に偏在させて形成することにより旋回粉砕室の高さ方向
や水平方向の風量や風速等を変えて多種多様な3次元的
な旋回流を形成することができ、物性の異なる各種の砕
料に適した旋回流が得られるとともに微粉の圧着や偏析
を防止することができ、また砕料が旋回粉砕室内に滞在
する時間を調整することができ、さらに粒度調整を容易
に行うことができる。 (4)各々の砕料に適した旋回流の形成を、それに適し
た噴射口が形成された粉砕ノズルに交換することで行う
ことができ操作性に優れる。 (5)多種多様な噴射口の形状を有する粉砕ノズルの内
最適なものを選択することで、砕料毎によって異なる比
重や粉砕の難易度等に応じ最適な粉砕効率を得ることが
できる。 (6)粉砕ノズルの高圧ガス流路の導入部とスロート部
との間に負圧発生部を形成することで、損失が少なく高
圧ガス流路に流入された高圧ガスが高速かつ安定して噴
射口から噴射され、安定した粉砕効率が得られる。 (7)粉砕ノズルから噴射される高圧ガス流のエネルギ
ー効率が高いので、高圧ガスを粉砕ノズル等に供給する
高圧ガス源の小型化を図り装置のコンパクト化と省エネ
ルギー性に優れる。
ルは構成されているので、以下のような作用が得られ
る。 (1)スリット状に形成された噴射口を有する粉砕ノズ
ルを備えているので、旋回粉砕室内に高圧ガスを噴射す
る際の巻き込み渦を減少させて旋回粉砕室内の高さ方向
での速度差を小さくすることができるとともに、噴射さ
れる高圧ガス速度を増加させることができ、砕料が衝突
するエネルギーを大きくするとともに砕料の旋回粉砕室
内での滞留時間を短くして、粉砕効率を向上させること
ができる。 (2)高圧ガス流路と中心軸面との交角αが0〜15°
に形成された粉砕ノズルが配設固定されているので、旋
回粉砕室内に形成される旋回流に加え、各々の粉砕ノズ
ルから噴射される高圧ガス渦によって砕料同士の衝突機
会が増加し粉砕効率を向上させることができる。 (3)噴射口の形状を変えたり、噴射口を噴射面のリン
グライナー側,トップライナー側,ボトムライナー側等
に偏在させて形成することにより旋回粉砕室の高さ方向
や水平方向の風量や風速等を変えて多種多様な3次元的
な旋回流を形成することができ、物性の異なる各種の砕
料に適した旋回流が得られるとともに微粉の圧着や偏析
を防止することができ、また砕料が旋回粉砕室内に滞在
する時間を調整することができ、さらに粒度調整を容易
に行うことができる。 (4)各々の砕料に適した旋回流の形成を、それに適し
た噴射口が形成された粉砕ノズルに交換することで行う
ことができ操作性に優れる。 (5)多種多様な噴射口の形状を有する粉砕ノズルの内
最適なものを選択することで、砕料毎によって異なる比
重や粉砕の難易度等に応じ最適な粉砕効率を得ることが
できる。 (6)粉砕ノズルの高圧ガス流路の導入部とスロート部
との間に負圧発生部を形成することで、損失が少なく高
圧ガス流路に流入された高圧ガスが高速かつ安定して噴
射口から噴射され、安定した粉砕効率が得られる。 (7)粉砕ノズルから噴射される高圧ガス流のエネルギ
ー効率が高いので、高圧ガスを粉砕ノズル等に供給する
高圧ガス源の小型化を図り装置のコンパクト化と省エネ
ルギー性に優れる。
【0045】なお、粉砕ノズルの高圧ガス流路には、導
入部,負圧発生部,吐出部が形成されていても、形成さ
れていなくてもよい。
入部,負圧発生部,吐出部が形成されていても、形成さ
れていなくてもよい。
【0046】(実施の形態2)図9は本実施の形態2に
おけるジェットミルの要部断面図であり、図10は補助
粉砕ノズルの斜視図である。なお、実施の形態1で説明
したものと同様のものは、同じ符号を付して説明を省略
する。図9において、40は実施の形態2におけるジェ
ットミル、41は微粉排出口11の中心に配設された補
助粉砕ノズル、42は補助粉砕ノズル41に高圧ガスを
供給するガス供給管、42aはガス供給管42に配設さ
れ高圧ガスの流量を調整する流量調整弁である。図10
において、43は断面が略円形状に形成されたガス流
路、44はガス流路43の内壁面に等間隔に形成された
螺旋溝部、45はガス流路43の中心軸、46は中心軸
45を通る中心軸面、γは螺旋溝部44と中心軸面46
との交角である。なお、本実施の形態においては、粉砕
ノズル3を7個、供給ノズル4を1個備え、それらが等
間隔に旋回粉砕室2に配設されている。また、ガス流路
43に形成された螺旋溝部44の条数は、2条以上、か
つ、旋回粉砕室2に装着された粉砕ノズル3の数(7
個)以下である5条形成され、交角γは1〜30°に形
成されている。これにより、補助粉砕ノズル41は、旋
回粉砕室2に形成される旋回流と同方向の旋回流を噴射
することができる。本実施の形態2のジェットミルが、
実施の形態1と異なる点は、微粉排出口11の中心に補
助粉砕ノズル41が配設されている点と、センターポー
ル及びアウトレットを有していない点である。
おけるジェットミルの要部断面図であり、図10は補助
粉砕ノズルの斜視図である。なお、実施の形態1で説明
したものと同様のものは、同じ符号を付して説明を省略
する。図9において、40は実施の形態2におけるジェ
ットミル、41は微粉排出口11の中心に配設された補
助粉砕ノズル、42は補助粉砕ノズル41に高圧ガスを
供給するガス供給管、42aはガス供給管42に配設さ
れ高圧ガスの流量を調整する流量調整弁である。図10
において、43は断面が略円形状に形成されたガス流
路、44はガス流路43の内壁面に等間隔に形成された
螺旋溝部、45はガス流路43の中心軸、46は中心軸
45を通る中心軸面、γは螺旋溝部44と中心軸面46
との交角である。なお、本実施の形態においては、粉砕
ノズル3を7個、供給ノズル4を1個備え、それらが等
間隔に旋回粉砕室2に配設されている。また、ガス流路
43に形成された螺旋溝部44の条数は、2条以上、か
つ、旋回粉砕室2に装着された粉砕ノズル3の数(7
個)以下である5条形成され、交角γは1〜30°に形
成されている。これにより、補助粉砕ノズル41は、旋
回粉砕室2に形成される旋回流と同方向の旋回流を噴射
することができる。本実施の形態2のジェットミルが、
実施の形態1と異なる点は、微粉排出口11の中心に補
助粉砕ノズル41が配設されている点と、センターポー
ル及びアウトレットを有していない点である。
【0047】以上のように構成された実施の形態2のジ
ェットミルについて、以下その動作を説明する。圧力調
整バルブ13を開弁すると、高圧ガスパイプ12aから
粉砕ノズル3と供給ノズル4に高圧ガスが同一圧力で供
給されるとともに、ガス供給管42から補助粉砕ノズル
41に高圧ガスが供給される。供給ノズル4は砕料を高
圧ガスとともに旋回粉砕室2に供給する。粉砕ノズル3
から噴射される高圧ガス流によって旋回粉砕室2には水
平方向の旋回流が生じる。さらに、螺旋溝部44を備え
た補助粉砕ノズル41から旋回粉砕室2の中心に向かっ
て噴射される旋回流が、ボトムライナー8で反射され上
昇し、上昇した気流がトップライナー7で反射されて下
降することによって、鉛直方向の旋回流が形成される。
この鉛直方向の旋回流により、遠心力によって水平方向
の旋回流の外周を旋回する粗粒子に鉛直方向の運動が誘
起される。鉛直方向の運動が誘起された粗粒子は、水平
方向に旋回する粗粒子と略直交する角度で繰り返し衝突
し互いに粉砕される。さらに、補助粉砕ノズル41によ
って噴射する旋回流によって、微粉排出口11に向かう
粉砕された砕料(微粉)の内、粒径が大きく慣性力の大
きな砕料(粗粒子)が主に選択的に旋回粉砕室2に戻さ
れ、慣性力の小さな微粉のみが微粉排出口11から排出
される。
ェットミルについて、以下その動作を説明する。圧力調
整バルブ13を開弁すると、高圧ガスパイプ12aから
粉砕ノズル3と供給ノズル4に高圧ガスが同一圧力で供
給されるとともに、ガス供給管42から補助粉砕ノズル
41に高圧ガスが供給される。供給ノズル4は砕料を高
圧ガスとともに旋回粉砕室2に供給する。粉砕ノズル3
から噴射される高圧ガス流によって旋回粉砕室2には水
平方向の旋回流が生じる。さらに、螺旋溝部44を備え
た補助粉砕ノズル41から旋回粉砕室2の中心に向かっ
て噴射される旋回流が、ボトムライナー8で反射され上
昇し、上昇した気流がトップライナー7で反射されて下
降することによって、鉛直方向の旋回流が形成される。
この鉛直方向の旋回流により、遠心力によって水平方向
の旋回流の外周を旋回する粗粒子に鉛直方向の運動が誘
起される。鉛直方向の運動が誘起された粗粒子は、水平
方向に旋回する粗粒子と略直交する角度で繰り返し衝突
し互いに粉砕される。さらに、補助粉砕ノズル41によ
って噴射する旋回流によって、微粉排出口11に向かう
粉砕された砕料(微粉)の内、粒径が大きく慣性力の大
きな砕料(粗粒子)が主に選択的に旋回粉砕室2に戻さ
れ、慣性力の小さな微粉のみが微粉排出口11から排出
される。
【0048】以上のように本実施の形態2のジェットミ
ルは構成されているので、実施の形態1で得られる作用
に加え、以下のような作用が得られる。 (1)旋回粉砕室に形成された水平方向の旋回流が、補
助粉砕ノズルが噴射する旋回流によって安定化され粉砕
効率の安定化を図ることができる。 (2)補助粉砕ノズルによって噴射される旋回流が鉛直
方向の旋回流を発生させるので、旋回粉砕室を水平方向
に旋回する粗粒子に鉛直方向に旋回する粗粒子を衝突さ
せて砕料同士の衝突頻度を高めることができ、粉砕効率
を向上させることができる。 (3)旋回粉砕室内に水平方向の渦と鉛直方向の渦とが
合成された複合渦を形成することができ、砕料同士の複
雑な衝突を生み出し粉砕効率を向上させることができ
る。 (4)補助粉砕ノズルによって噴射する旋回流によっ
て、微粉排出口に向かう粉砕された砕料(微粉)の内、
粒径が大きく慣性力の大きな砕料を主に選択的に旋回粉
砕室に戻すことができ、粒度分布をシャープにすること
ができる。 (5)アウトレットやセンターポール等を要さなくても
粉砕効率を向上させるとともに粒度分布をシャープにす
ることができるので、構造の単純化を図ることができ
る。
ルは構成されているので、実施の形態1で得られる作用
に加え、以下のような作用が得られる。 (1)旋回粉砕室に形成された水平方向の旋回流が、補
助粉砕ノズルが噴射する旋回流によって安定化され粉砕
効率の安定化を図ることができる。 (2)補助粉砕ノズルによって噴射される旋回流が鉛直
方向の旋回流を発生させるので、旋回粉砕室を水平方向
に旋回する粗粒子に鉛直方向に旋回する粗粒子を衝突さ
せて砕料同士の衝突頻度を高めることができ、粉砕効率
を向上させることができる。 (3)旋回粉砕室内に水平方向の渦と鉛直方向の渦とが
合成された複合渦を形成することができ、砕料同士の複
雑な衝突を生み出し粉砕効率を向上させることができ
る。 (4)補助粉砕ノズルによって噴射する旋回流によっ
て、微粉排出口に向かう粉砕された砕料(微粉)の内、
粒径が大きく慣性力の大きな砕料を主に選択的に旋回粉
砕室に戻すことができ、粒度分布をシャープにすること
ができる。 (5)アウトレットやセンターポール等を要さなくても
粉砕効率を向上させるとともに粒度分布をシャープにす
ることができるので、構造の単純化を図ることができ
る。
【0049】なお、本実施の形態においては、粉砕ノズ
ルとして、噴射口がスリット状に形成されアスペクト比
が1:2〜1:30に形成されたものを用いたが、略円
形状等の噴射口を有する粉砕ノズルを用いた場合でも同
様の作用を得ることができる。また、補助粉砕ノズルと
して、螺旋溝部が5条形成されているものを用いたが、
2条以上、かつ、旋回粉砕室に装着された粉砕ノズルの
数と同数以下の条数であれば、旋回流を形成することが
でき、同様の作用を得ることができる。
ルとして、噴射口がスリット状に形成されアスペクト比
が1:2〜1:30に形成されたものを用いたが、略円
形状等の噴射口を有する粉砕ノズルを用いた場合でも同
様の作用を得ることができる。また、補助粉砕ノズルと
して、螺旋溝部が5条形成されているものを用いたが、
2条以上、かつ、旋回粉砕室に装着された粉砕ノズルの
数と同数以下の条数であれば、旋回流を形成することが
でき、同様の作用を得ることができる。
【0050】(実施の形態3)図11は本実施の形態3
におけるジェットミルの要部断面図である。なお、実施
の形態1で説明したものと同様のものは、同様の符号を
付して説明を省略する。図11において、50は実施の
形態3におけるジェットミル、51は高圧ガスを旋回粉
砕室2の内壁面に向けて噴射できる微粉排出口11の下
部寄りの位置に配設された補助ノズルである。本実施の
形態3のジェットミルが、実施の形態1と異なる点は、
微粉排出口11内に補助ノズル51が配設されている点
と、センターポール及びアウトレットを有していない点
である。
におけるジェットミルの要部断面図である。なお、実施
の形態1で説明したものと同様のものは、同様の符号を
付して説明を省略する。図11において、50は実施の
形態3におけるジェットミル、51は高圧ガスを旋回粉
砕室2の内壁面に向けて噴射できる微粉排出口11の下
部寄りの位置に配設された補助ノズルである。本実施の
形態3のジェットミルが、実施の形態1と異なる点は、
微粉排出口11内に補助ノズル51が配設されている点
と、センターポール及びアウトレットを有していない点
である。
【0051】以上のように構成された実施の形態3のジ
ェットミルについて、以下その動作を説明する。供給ノ
ズル4は砕料を高圧ガスとともに旋回粉砕室2に供給す
る。粉砕ノズル3から噴射される高圧ガス流によって旋
回粉砕室2には水平方向の旋回流が生じる。さらに、補
助ノズル51から旋回粉砕室2の内壁面に向かって噴射
する高圧ガスが、遠心力によって水平方向の旋回流の外
周を旋回する粗粒子に鉛直方向の運動を誘起する。鉛直
方向の運動が誘起された粗粒子は、水平方向に旋回する
粗粒子と略直交する角度で衝突し互いに粉砕される。
ェットミルについて、以下その動作を説明する。供給ノ
ズル4は砕料を高圧ガスとともに旋回粉砕室2に供給す
る。粉砕ノズル3から噴射される高圧ガス流によって旋
回粉砕室2には水平方向の旋回流が生じる。さらに、補
助ノズル51から旋回粉砕室2の内壁面に向かって噴射
する高圧ガスが、遠心力によって水平方向の旋回流の外
周を旋回する粗粒子に鉛直方向の運動を誘起する。鉛直
方向の運動が誘起された粗粒子は、水平方向に旋回する
粗粒子と略直交する角度で衝突し互いに粉砕される。
【0052】以上のように本実施の形態3のジェットミ
ルは構成されているので、実施の形態1で得られる作用
に加え、以下のような作用が得られる。 (1)砕料同士の衝突頻度が増大するとともに、略直交
した角度で衝突するので衝突時のエネルギーが大きくな
り、粉砕効率を向上させることができる。 (3)センターポール及びアウトレットを要さなくて
も、粉砕効率を向上させることができ、構成を単純化す
ることができる。
ルは構成されているので、実施の形態1で得られる作用
に加え、以下のような作用が得られる。 (1)砕料同士の衝突頻度が増大するとともに、略直交
した角度で衝突するので衝突時のエネルギーが大きくな
り、粉砕効率を向上させることができる。 (3)センターポール及びアウトレットを要さなくて
も、粉砕効率を向上させることができ、構成を単純化す
ることができる。
【0053】なお、本実施の形態においては、粉砕ノズ
ルとして、噴射口がスリット状に形成されアスペクト比
が1:2〜1:30に形成されたものを用いたが、略円
形状等の噴射口を有する粉砕ノズルを用いた場合でも同
様の作用を得ることができる。
ルとして、噴射口がスリット状に形成されアスペクト比
が1:2〜1:30に形成されたものを用いたが、略円
形状等の噴射口を有する粉砕ノズルを用いた場合でも同
様の作用を得ることができる。
【0054】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
する。 (実施例1)短辺0.7mm、長辺13mmの矩形のス
リット状(アスペクト比1:18.6)に形成された噴
射口を有する粉砕ノズル9個、供給ノズル1個の合計1
0個を、内径400mm、高さ70mmに調整された旋
回粉砕室の側壁に等間隔に装着した。粉砕ノズルは、高
圧ガス流路と中心軸面の交角αが0°に形成されたもの
を用いた。また、粉砕ノズルは、噴射口の長辺が旋回粉
砕室の水平面と直交するように旋回粉砕室に装着し、さ
らに、一の粉砕ノズルの中心軸が、旋回流の回転方向に
1個離れた粉砕ノズル又は粉砕ノズルの中心軸に向くよ
うに配設した。旋回粉砕室の側壁に砕料が付着し難い旋
回流を形成するためである。粉砕ノズルのガス圧は86
3kPa(8.8kgf/cm3)、供給ノズルのガス
圧は883kPa(9.0kgf/cm3)、ガス流量
は8.7m3/minに設定した。以上のように設定し
たジェットミルに、50%粒子径D50=17.73μm
のコージェライトを砕料として供給ノズルから供給し粉
砕を行った。砕料供給量は530kg/hとした。 (実施例2)旋回粉砕室に配設された一の粉砕ノズルの
中心軸が、旋回流の回転方向に実施の形態1と同様に2
個離れた粉砕ノズル又は供給ノズルの中心軸に向くよう
に配設した以外は、実施例1と同様の条件で砕料として
のコージェライトを粉砕した。一の粉砕ノズルの中心軸
が旋回流の回転方向に2個離れたノズルの中心軸に向く
ように配設したのは、旋回粉砕室の全層に均一に旋回流
を形成するためである。 (比較例1)口径3.5mmφの噴射口が1個形成され
た粉砕ノズル(比較例1の噴射口の投影面積は実施例1
の噴射口の投影面積とほぼ同じ)を、実施例1で説明し
たジェットミルの粉砕ノズルに代えて、旋回粉砕室に配
設した。なお、砕料供給量は50kg/hとした。 (比較例2)口径3.5mmφの噴射口が1個形成され
た粉砕ノズルを、実施例2のジェットミルの粉砕ノズル
に代えて、旋回粉砕室に配設した。砕料供給量は50k
g/hとした。 (砕料の粉砕結果及び評価)以上のように粉砕条件が設
定された実施例1,実施例2,比較例1,比較例2のジ
ェットミルで粉砕されたコージェライトの粒度分布、及
び粉砕前の粒度分布をレーザー粒度測定器を用いて測定
した。また、比表面積をBET法を用いて測定した。図
12に粉砕前後のコージェライトの粒度分布、(表1)
に実施例1,実施例2,比較例1,比較例2の粉砕条
件、粉砕結果としてコージェライトのD 50(μm)、粉
砕前の砕料の比表面積を1としたときの粉砕後の砕料の
比表面積をまとめて示した。
する。 (実施例1)短辺0.7mm、長辺13mmの矩形のス
リット状(アスペクト比1:18.6)に形成された噴
射口を有する粉砕ノズル9個、供給ノズル1個の合計1
0個を、内径400mm、高さ70mmに調整された旋
回粉砕室の側壁に等間隔に装着した。粉砕ノズルは、高
圧ガス流路と中心軸面の交角αが0°に形成されたもの
を用いた。また、粉砕ノズルは、噴射口の長辺が旋回粉
砕室の水平面と直交するように旋回粉砕室に装着し、さ
らに、一の粉砕ノズルの中心軸が、旋回流の回転方向に
1個離れた粉砕ノズル又は粉砕ノズルの中心軸に向くよ
うに配設した。旋回粉砕室の側壁に砕料が付着し難い旋
回流を形成するためである。粉砕ノズルのガス圧は86
3kPa(8.8kgf/cm3)、供給ノズルのガス
圧は883kPa(9.0kgf/cm3)、ガス流量
は8.7m3/minに設定した。以上のように設定し
たジェットミルに、50%粒子径D50=17.73μm
のコージェライトを砕料として供給ノズルから供給し粉
砕を行った。砕料供給量は530kg/hとした。 (実施例2)旋回粉砕室に配設された一の粉砕ノズルの
中心軸が、旋回流の回転方向に実施の形態1と同様に2
個離れた粉砕ノズル又は供給ノズルの中心軸に向くよう
に配設した以外は、実施例1と同様の条件で砕料として
のコージェライトを粉砕した。一の粉砕ノズルの中心軸
が旋回流の回転方向に2個離れたノズルの中心軸に向く
ように配設したのは、旋回粉砕室の全層に均一に旋回流
を形成するためである。 (比較例1)口径3.5mmφの噴射口が1個形成され
た粉砕ノズル(比較例1の噴射口の投影面積は実施例1
の噴射口の投影面積とほぼ同じ)を、実施例1で説明し
たジェットミルの粉砕ノズルに代えて、旋回粉砕室に配
設した。なお、砕料供給量は50kg/hとした。 (比較例2)口径3.5mmφの噴射口が1個形成され
た粉砕ノズルを、実施例2のジェットミルの粉砕ノズル
に代えて、旋回粉砕室に配設した。砕料供給量は50k
g/hとした。 (砕料の粉砕結果及び評価)以上のように粉砕条件が設
定された実施例1,実施例2,比較例1,比較例2のジ
ェットミルで粉砕されたコージェライトの粒度分布、及
び粉砕前の粒度分布をレーザー粒度測定器を用いて測定
した。また、比表面積をBET法を用いて測定した。図
12に粉砕前後のコージェライトの粒度分布、(表1)
に実施例1,実施例2,比較例1,比較例2の粉砕条
件、粉砕結果としてコージェライトのD 50(μm)、粉
砕前の砕料の比表面積を1としたときの粉砕後の砕料の
比表面積をまとめて示した。
【表1】
(表1)から、実施例1及び実施例2は、砕料供給量が
比較例1及び比較例2の砕料供給量の10.6倍であっ
たにも関わらず、比較例1及び比較例2で粉砕された砕
料と同等の50%粒子径と比表面積が得られた。従っ
て、本発明の粉砕ノズルを備えたジェットミルは、著し
く高い粉砕効率が得られることが明らかになった。
比較例1及び比較例2の砕料供給量の10.6倍であっ
たにも関わらず、比較例1及び比較例2で粉砕された砕
料と同等の50%粒子径と比表面積が得られた。従っ
て、本発明の粉砕ノズルを備えたジェットミルは、著し
く高い粉砕効率が得られることが明らかになった。
【0055】次に、本発明の粉砕ノズルの噴射口から噴
射される高圧ガスの速度を試算した結果を以下に説明す
る。 (比較例3)寸法が4mmφの円形状に形成された噴射
口を有する粉砕ノズルに、ガス流量1.125m3/m
in、ガス圧力686kPa(7kgf/cm3)に設
定したガスを供給したとすると、この場合のノズル中心
部の最大流速は、(ガス流量)÷(噴射口の断面積)=
1.125(m3/min)÷22・π(mm2)=14
93m/secと試算された。なお、噴射口が円形状の
場合は、流速の約33%が壁面からの摩擦損失及び形状
に由来した損失によって失われている。 (実施例3)噴射口がスリット状に形成された場合は、
比較例3の噴射口の投影面積とほぼ同じ面積を有する矩
形の噴射口を備えた粉砕ノズルを想定し最大流速を試算
した。アスペクト比を1:20とすると、噴射口の寸法
は0.8×16mmとなる。一方、スリット形状の場合
は壁面からの摩擦損失のみを考慮すればよい(形状に由
来した損失は考慮しなくてよい)ので、比較例3の4m
mφの円にほぼ内接する3mm平方の正方形の面積と、
0.8×16mmのスリットを複数の正方形に分割した
0.8mm平方の正方形の面積との比較(□0.8mm
の面積は□3mmの面積の1/14)を基にガス流量を
計算し最大流速を試算することができる。この場合、ガ
ス流量は1.125(m3/min)÷14=0.08
04m3/minとなり、摩擦損失等を考慮しないとき
の最大流速は、(ガス流量)÷(噴射口の断面積)=
0.0804(m3/min)÷0.82(mm2)=2
092.6m/secとなる。噴射口がスリット形状の
場合は、壁面からの摩擦損失(約10%)のみを考慮す
ればよいので、ガスの最大流速は約1.3倍(90%÷
67%)の2720m/secが得られる。これは、比
較例3の円形状の噴射口で得られる最大流速の約1.8
倍である。以上の結果、本発明の粉砕ノズルによれば、
高速のガス流を噴射することができ、ガス流のエネルギ
ー損失が少なく高いエネルギー効率が得られることが明
らかになった。
射される高圧ガスの速度を試算した結果を以下に説明す
る。 (比較例3)寸法が4mmφの円形状に形成された噴射
口を有する粉砕ノズルに、ガス流量1.125m3/m
in、ガス圧力686kPa(7kgf/cm3)に設
定したガスを供給したとすると、この場合のノズル中心
部の最大流速は、(ガス流量)÷(噴射口の断面積)=
1.125(m3/min)÷22・π(mm2)=14
93m/secと試算された。なお、噴射口が円形状の
場合は、流速の約33%が壁面からの摩擦損失及び形状
に由来した損失によって失われている。 (実施例3)噴射口がスリット状に形成された場合は、
比較例3の噴射口の投影面積とほぼ同じ面積を有する矩
形の噴射口を備えた粉砕ノズルを想定し最大流速を試算
した。アスペクト比を1:20とすると、噴射口の寸法
は0.8×16mmとなる。一方、スリット形状の場合
は壁面からの摩擦損失のみを考慮すればよい(形状に由
来した損失は考慮しなくてよい)ので、比較例3の4m
mφの円にほぼ内接する3mm平方の正方形の面積と、
0.8×16mmのスリットを複数の正方形に分割した
0.8mm平方の正方形の面積との比較(□0.8mm
の面積は□3mmの面積の1/14)を基にガス流量を
計算し最大流速を試算することができる。この場合、ガ
ス流量は1.125(m3/min)÷14=0.08
04m3/minとなり、摩擦損失等を考慮しないとき
の最大流速は、(ガス流量)÷(噴射口の断面積)=
0.0804(m3/min)÷0.82(mm2)=2
092.6m/secとなる。噴射口がスリット形状の
場合は、壁面からの摩擦損失(約10%)のみを考慮す
ればよいので、ガスの最大流速は約1.3倍(90%÷
67%)の2720m/secが得られる。これは、比
較例3の円形状の噴射口で得られる最大流速の約1.8
倍である。以上の結果、本発明の粉砕ノズルによれば、
高速のガス流を噴射することができ、ガス流のエネルギ
ー損失が少なく高いエネルギー効率が得られることが明
らかになった。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明の粉砕ノズル、補
助粉砕ノズル、及びそれらを備えたジェットミルによれ
ば、以下のような有利な効果が得られる。請求項1に記
載の発明によれば、 (1)噴射口がスリット状なので、巻き込み渦が少なく
速度分布がシャープなエッジ状のガス流が得られる粉砕
ノズルを提供することができる。 (2)壁面からの摩擦損失だけを考慮すればよいので、
ほぼ同じ投影面積を有する略円形状に形成された噴射口
に比べ、高速のガス流を噴射することができ、ガス流の
エネルギー損失が少なく高いエネルギー効率が得られる
粉砕ノズルを提供することができる。 (3)噴射口がスリット状なのでエッジ状のガス流が得
られ、高い剪断性で旋回流に吹き込まれるので、旋回粉
砕室の側壁(リングライナー側)に周回する粗粒子をか
き乱し粉砕効率を高めることができる粉砕ノズルを提供
することができる。
助粉砕ノズル、及びそれらを備えたジェットミルによれ
ば、以下のような有利な効果が得られる。請求項1に記
載の発明によれば、 (1)噴射口がスリット状なので、巻き込み渦が少なく
速度分布がシャープなエッジ状のガス流が得られる粉砕
ノズルを提供することができる。 (2)壁面からの摩擦損失だけを考慮すればよいので、
ほぼ同じ投影面積を有する略円形状に形成された噴射口
に比べ、高速のガス流を噴射することができ、ガス流の
エネルギー損失が少なく高いエネルギー効率が得られる
粉砕ノズルを提供することができる。 (3)噴射口がスリット状なのでエッジ状のガス流が得
られ、高い剪断性で旋回流に吹き込まれるので、旋回粉
砕室の側壁(リングライナー側)に周回する粗粒子をか
き乱し粉砕効率を高めることができる粉砕ノズルを提供
することができる。
【0057】本発明の請求項2に記載の発明によれば、
請求項1の効果に加え、(1)交角αを形成することに
より噴射口から噴射されるガス流が3次元的なガス渦を
形成し、鉛直方向のガス流の速度差をより少なくするこ
とができる粉砕ノズルを提供することができる。
請求項1の効果に加え、(1)交角αを形成することに
より噴射口から噴射されるガス流が3次元的なガス渦を
形成し、鉛直方向のガス流の速度差をより少なくするこ
とができる粉砕ノズルを提供することができる。
【0058】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は2の効果に加え、(1)多種多様な噴射口の形状が
得られるので、砕料毎によって異なる比重や粉砕の難易
度等に応じた最適な噴射口を選択して、最適な旋回流を
形成することができる自在性に優れた粉砕ノズルを提供
することができる。
又は2の効果に加え、(1)多種多様な噴射口の形状が
得られるので、砕料毎によって異なる比重や粉砕の難易
度等に応じた最適な噴射口を選択して、最適な旋回流を
形成することができる自在性に優れた粉砕ノズルを提供
することができる。
【0059】請求項4に記載の発明によれば、
(1)螺旋溝部を備えているので、ガス流路から噴射さ
れるガスが旋回流を形成することができる補助粉砕ノズ
ルを提供することができる。 (2)比重が小さく径の大きな砕料を、旋回流の破砕ゾ
ーンへ強制的に移動させ粉砕効率を高めることのできる
補助粉砕ノズルを提供することができる。
れるガスが旋回流を形成することができる補助粉砕ノズ
ルを提供することができる。 (2)比重が小さく径の大きな砕料を、旋回流の破砕ゾ
ーンへ強制的に移動させ粉砕効率を高めることのできる
補助粉砕ノズルを提供することができる。
【0060】請求項5に記載の発明によれば、
(1)スリット状に形成された噴射口を有する粉砕ノズ
ルを備えているので、旋回粉砕室内に高圧ガスを噴射す
る際の巻き込み渦を減少させて旋回粉砕室内の高さ方向
での速度差を小さくすることができるとともに、噴射さ
れる高圧ガス速度を増加させることができ、砕料が衝突
するエネルギーを大きくするとともに砕料の旋回粉砕室
内での滞留時間を短くして、粉砕効率を向上させること
ができるジェットミルを提供することができる。 (2)高圧ガス流路と中心軸面との交角αが0〜15°
に形成された粉砕ノズルを配設固定することで、旋回粉
砕室内に形成される旋回流に加え、各々の粉砕ノズルか
ら噴射される高圧ガス渦によって砕料同士の衝突機会が
増加し粉砕効率を向上させることができるジェットミル
を提供することができる。 (3)交角αを変えることによって、物性の異なる砕料
毎に旋回粉砕室内に形成される旋回流を制御でき、各々
の砕料に適した旋回流を形成することができる自在性に
優れたジェットミルを提供することができる。 (4)粉砕ノズルの噴射口の形状を変えることにより旋
回粉砕室の旋回粉砕室の高さ方向や水平方向の風量や風
速等を変えて多種多様な3次元的な旋回流を形成するこ
とができ、物性の異なる各種の砕料に適した旋回流が得
られるとともに微粉の圧着や偏析を防止することがで
き、さらに粒度調整を容易に行うことができる操作性に
優れたジェットミルを提供することができる。 (5)各々の砕料に適した旋回流の形成を、それに適し
た噴射口が形成された粉砕ノズルに交換することで行う
ことができ作業性に優れたジェットミルを提供すること
ができる。 (6)多種多様な噴射口の形状を有する粉砕ノズルの内
最適なものを選択することで、砕料毎によって異なる比
重や粉砕の難易度等に応じ最適な粉砕効率を得ることが
できるジェットミルを提供することができる。 (7)粉砕ノズルから噴射される高圧ガス流のエネルギ
ー効率が高いので、高圧ガスを粉砕ノズル等に供給する
高圧ガス源の小型化を図り装置のコンパクト化を図るこ
とができるとともに省エネルギー性に優れたジェットミ
ルを提供することができる。
ルを備えているので、旋回粉砕室内に高圧ガスを噴射す
る際の巻き込み渦を減少させて旋回粉砕室内の高さ方向
での速度差を小さくすることができるとともに、噴射さ
れる高圧ガス速度を増加させることができ、砕料が衝突
するエネルギーを大きくするとともに砕料の旋回粉砕室
内での滞留時間を短くして、粉砕効率を向上させること
ができるジェットミルを提供することができる。 (2)高圧ガス流路と中心軸面との交角αが0〜15°
に形成された粉砕ノズルを配設固定することで、旋回粉
砕室内に形成される旋回流に加え、各々の粉砕ノズルか
ら噴射される高圧ガス渦によって砕料同士の衝突機会が
増加し粉砕効率を向上させることができるジェットミル
を提供することができる。 (3)交角αを変えることによって、物性の異なる砕料
毎に旋回粉砕室内に形成される旋回流を制御でき、各々
の砕料に適した旋回流を形成することができる自在性に
優れたジェットミルを提供することができる。 (4)粉砕ノズルの噴射口の形状を変えることにより旋
回粉砕室の旋回粉砕室の高さ方向や水平方向の風量や風
速等を変えて多種多様な3次元的な旋回流を形成するこ
とができ、物性の異なる各種の砕料に適した旋回流が得
られるとともに微粉の圧着や偏析を防止することがで
き、さらに粒度調整を容易に行うことができる操作性に
優れたジェットミルを提供することができる。 (5)各々の砕料に適した旋回流の形成を、それに適し
た噴射口が形成された粉砕ノズルに交換することで行う
ことができ作業性に優れたジェットミルを提供すること
ができる。 (6)多種多様な噴射口の形状を有する粉砕ノズルの内
最適なものを選択することで、砕料毎によって異なる比
重や粉砕の難易度等に応じ最適な粉砕効率を得ることが
できるジェットミルを提供することができる。 (7)粉砕ノズルから噴射される高圧ガス流のエネルギ
ー効率が高いので、高圧ガスを粉砕ノズル等に供給する
高圧ガス源の小型化を図り装置のコンパクト化を図るこ
とができるとともに省エネルギー性に優れたジェットミ
ルを提供することができる。
【0061】請求項6に記載の発明によれば、(1)補
助ノズルが噴射する高圧ガスが、粗粒子の砕料が遠心力
によって外周(旋回粉砕室の内壁付近)を水平に旋回す
る旋回粉砕室内に形成された旋回流を撹乱し、粗粒子の
鉛直方向の運動を誘起し砕料同士の衝突頻度を増加させ
粉砕効率を向上させることができるジェットミルを提供
することができる。
助ノズルが噴射する高圧ガスが、粗粒子の砕料が遠心力
によって外周(旋回粉砕室の内壁付近)を水平に旋回す
る旋回粉砕室内に形成された旋回流を撹乱し、粗粒子の
鉛直方向の運動を誘起し砕料同士の衝突頻度を増加させ
粉砕効率を向上させることができるジェットミルを提供
することができる。
【0062】請求項7に記載の発明によれば、請求項6
の効果に加え、 (1)旋回粉砕室に形成された水平方向の旋回流が、補
助粉砕ノズルが噴射する旋回流によって安定化され粉砕
効率の安定化を図ることができるジェットミルを提供す
ることができる。 (2)補助粉砕ノズルによって噴射される旋回流が鉛直
方向の旋回流を発生させるので、旋回粉砕室を水平方向
に旋回する粗粒子に鉛直方向に旋回する粗粒子を衝突さ
せて砕料同士の衝突頻度を高めることができ、粉砕効率
を向上させることができるジェットミルを提供すること
ができる。 (3)旋回粉砕室内に水平方向の渦と鉛直方向の渦とが
合成された複合渦を形成することができ、砕料同士の複
雑な衝突を生み出し粉砕効率を向上させることができる
ジェットミルを提供することができる。 (4)補助粉砕ノズルによって噴射する旋回流によっ
て、微粉排出口に向かう粉砕された砕料(微粉)の内、
粒径が大きく慣性力の大きな砕料を主に選択的に旋回粉
砕室に戻すことができ、粒度分布をシャープにすること
ができるジェットミルを提供することができる。 (5)アウトレットやセンターポール等を要さなくても
粉砕効率を向上させるとともに粒度分布をシャープにす
ることができるので、構造の単純化を図ることができる
ジェットミルを提供することができる。
の効果に加え、 (1)旋回粉砕室に形成された水平方向の旋回流が、補
助粉砕ノズルが噴射する旋回流によって安定化され粉砕
効率の安定化を図ることができるジェットミルを提供す
ることができる。 (2)補助粉砕ノズルによって噴射される旋回流が鉛直
方向の旋回流を発生させるので、旋回粉砕室を水平方向
に旋回する粗粒子に鉛直方向に旋回する粗粒子を衝突さ
せて砕料同士の衝突頻度を高めることができ、粉砕効率
を向上させることができるジェットミルを提供すること
ができる。 (3)旋回粉砕室内に水平方向の渦と鉛直方向の渦とが
合成された複合渦を形成することができ、砕料同士の複
雑な衝突を生み出し粉砕効率を向上させることができる
ジェットミルを提供することができる。 (4)補助粉砕ノズルによって噴射する旋回流によっ
て、微粉排出口に向かう粉砕された砕料(微粉)の内、
粒径が大きく慣性力の大きな砕料を主に選択的に旋回粉
砕室に戻すことができ、粒度分布をシャープにすること
ができるジェットミルを提供することができる。 (5)アウトレットやセンターポール等を要さなくても
粉砕効率を向上させるとともに粒度分布をシャープにす
ることができるので、構造の単純化を図ることができる
ジェットミルを提供することができる。
【図1】本実施の形態1におけるジェットミルの要部断
面図
面図
【図2】図1のA−A線の要部断面端面図
【図3】粉砕ノズルの斜視図
【図4】図3のB−B線の要部断面図
【図5】粉砕ノズルの斜視図
【図6】噴射口の正面形状を示す正面図
【図7】粉砕ノズルの噴射口の正面形状と旋回流の形状
との関係を示す模式図
との関係を示す模式図
【図8】夾角βが45°×m(m=1,2,3,4)の
2〜8本のスリット部が形成された噴射口の正面形状を
模式的に示した模式図
2〜8本のスリット部が形成された噴射口の正面形状を
模式的に示した模式図
【図9】本実施の形態2におけるジェットミルの要部断
面図
面図
【図10】補助粉砕ノズルの斜視図
【図11】本実施の形態3におけるジェットミルの要部
断面図
断面図
【図12】粉砕前後のコージェライトの粒度分布を示す
図
図
1 ジェットミル
2 旋回粉砕室
3 粉砕ノズル
3a 噴射面
3b 高圧ガス流路
3c 噴射口
3d 中心軸面
4 供給ノズル
5 本体ケーシング
6 リングライナー
7 トップライナー
8 ボトムライナー
9 センターポール
10 アウトレット
11 微粉排出口
12 高圧ヘッダー
12a 高圧ガスパイプ
13 圧力調整バルブ
20 粉砕ノズル
21 噴射面
22 中心軸
23 噴射口
24 高圧ガス流路
25 中心軸面
30,31 スリット部
32 噴射口
40 ジェットミル
41 補助粉砕ノズル
42 ガス供給管
42a 流量調整弁
43 ガス流路
44 螺旋溝部
45 中心軸
46 中心軸面
50 ジェットミル
51 補助ノズル
α 交角
β 夾角
γ 交角
Z1 導入部
Z2 負圧発生部
Z3 スロート部
Z4 吐出部
D 負圧発生部入口径
e スロート部入口径
g 負圧発生部長さ
h スロート部長さ
θ1 負圧発生部傾斜角度
θ2 吐出部傾斜角度
θ3 導入部傾斜角度
Claims (7)
- 【請求項1】 高圧ガス流路と、噴射面に形成され前記
高圧ガス流路を通過したガスが噴射するスリット状に形
成された噴射口と、を備えていることを特徴とする粉砕
ノズル。 - 【請求項2】 前記高圧ガス流路と前記噴射面の中心軸
を通る中心軸面との交角αが、0〜15°であることを
特徴とする請求項1に記載の粉砕ノズル。 - 【請求項3】 前記噴射口が、前記噴射面の前記中心軸
から放射状に形成された2〜12本のスリット部を備
え、前記スリット部の夾角βが72°×l(l=1,
2)、45°×m(m=1,2,3,4)、30°×n
(n=1,2,3,4,5,6)のいずれか1以上であ
ることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉砕ノズ
ル。 - 【請求項4】 断面が略円形状に形成されたガス流路
と、前記ガス流路の内壁面に等間隔に形成された螺旋溝
部と、を備えていることを特徴とする補助粉砕ノズル。 - 【請求項5】 水平旋回流型のジェットミルであって、
中空円盤状の旋回粉砕室と、前記旋回粉砕室の中心部の
上部に配設され微粉体が排出される微粉排出口と、前記
粉砕旋回室の側壁に配設され砕料を高圧ガスに同伴して
導入する供給ノズルと、前記旋回粉砕室の側壁に噴射口
が周壁側に傾斜して配設され旋回流を形成する請求項1
乃至3の内いずれか1に記載の粉砕ノズルと、を備えて
いることを特徴とするジェットミル。 - 【請求項6】 水平旋回流型のジェットミルであって、
中空円盤状の旋回粉砕室と、前記旋回粉砕室の中心部の
上部に配設され微粉体が排出される微粉排出口と、前記
粉砕旋回室の側壁に配設され砕料を高圧ガスに同伴して
導入する供給ノズルと、前記旋回粉砕室の側壁に噴射口
が周壁側に傾斜して配設され旋回流を形成する粉砕ノズ
ルと、前記微粉排出口内に配設され高圧ガスを前記旋回
粉砕室の内壁面に向けて噴射する補助ノズルと、を備え
ていることを特徴とするジェットミル。 - 【請求項7】 前記補助ノズルに代えて、請求項4に記
載の補助粉砕ノズルを備え、前記補助粉砕ノズルが、前
記微粉排出口の中心に配設され前記旋回粉砕室に形成さ
れた旋回流の方向と同方向の旋回流を前記旋回粉砕室に
向けて噴射することを特徴とする請求項6に記載のジェ
ットミル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001239549A JP2003047880A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | 粉砕ノズル、補助粉砕ノズル、及びそれらを備えたジェットミル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001239549A JP2003047880A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | 粉砕ノズル、補助粉砕ノズル、及びそれらを備えたジェットミル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003047880A true JP2003047880A (ja) | 2003-02-18 |
Family
ID=19070282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001239549A Withdrawn JP2003047880A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | 粉砕ノズル、補助粉砕ノズル、及びそれらを備えたジェットミル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003047880A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005237349A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-09-08 | Hisao Imai | 微粉末海藻の製造方法及びそれを用いて製造された微粉末海藻 |
JP2007275849A (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Sunrex Kogyo Kk | ジェットミルおよびジェット粉砕方法 |
JP2011245362A (ja) * | 2010-05-24 | 2011-12-08 | Aishin Nano Technologies Co Ltd | ジェットミル用グライディングノズル、ジェットミル用エジェクターノズル及びそれらを備えたジェットミル |
JP2016196001A (ja) * | 2010-05-25 | 2016-11-24 | コーニング インコーポレイテッド | コージエライトモノリスにおけるコージエライト膜 |
-
2001
- 2001-08-07 JP JP2001239549A patent/JP2003047880A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005237349A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-09-08 | Hisao Imai | 微粉末海藻の製造方法及びそれを用いて製造された微粉末海藻 |
JP2007275849A (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Sunrex Kogyo Kk | ジェットミルおよびジェット粉砕方法 |
JP2011245362A (ja) * | 2010-05-24 | 2011-12-08 | Aishin Nano Technologies Co Ltd | ジェットミル用グライディングノズル、ジェットミル用エジェクターノズル及びそれらを備えたジェットミル |
JP2016196001A (ja) * | 2010-05-25 | 2016-11-24 | コーニング インコーポレイテッド | コージエライトモノリスにおけるコージエライト膜 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20081007 |