JP2003047001A - 遠隔音声映像通信システム - Google Patents

遠隔音声映像通信システム

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JP2003047001A
JP2003047001A JP2001286418A JP2001286418A JP2003047001A JP 2003047001 A JP2003047001 A JP 2003047001A JP 2001286418 A JP2001286418 A JP 2001286418A JP 2001286418 A JP2001286418 A JP 2001286418A JP 2003047001 A JP2003047001 A JP 2003047001A
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signal
audio
site
unit
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Toshiyuki Matsuo
利幸 松尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現場と本部の緊密な連携及び円滑な現場活動
を両立させる遠隔音声映像通信システムを提供する。 【解決手段】 通信回線経由で現場用システム2を通
じ、撮影される現場映像を見ながら本部にいる専門家が
音声映像等で現場へ指示を与えることができるので、救
急など各種活動が効果的となる。特に、現場用システム
2では、信号の変換・圧縮・伸張・送受信といった負荷
の大きい処理はコンピュータなどを用いた信号処理ユニ
ットPで処理するので、現場活動者が身に付けるウェア
ラブルユニットWは軽量小型で済み、救急など緊急活動
を妨げることもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠隔地と音声や映
像を通信する技術の改良に関するもので、特に、遠隔地
の専門家が現場の映像を見て現場へ指示を出せるととも
に、救急などの緊急活動を円滑に行えるようにしたもの
である。
【0002】
【従来の技術】現代のような高度分業化社会では専門分
野が細分化し、専門性が高くなるほど専門家養成の社会
的コストは増大し、専門家の数は限定される。このた
め、災害対策や救急監視などの各分野における現況とし
ては、専門家が現場に出向くのではなく、管理センター
や指令センターといった本部から現場の要員に対し音声
で対応する場合が多い。
【0003】例えば、我国の救急システムにおいては、
病院外の傷病者について救急要請があった場合、救急隊
員が救急現場に急行し傷病者を早急に病院に搬送する
が、道路の混雑などで搬送に長時間を要すると傷病者の
生命や予後に影響を及ぼすケースも考えられる。このた
め、事故現場や傷病者搬送中等の救急現場で、救急隊員
は、傷病者に対する所定範囲の救命処置が許されてい
る。
【0004】従来、このような場合、担当の救急隊員は
音声の無線通信により、災害救急情報センタ等に常駐す
る医師に傷病者の症状を言葉で伝達し、医師は、救急隊
員の言葉を頼りに傷病者の症状を判断し、同様に音声の
無線通信で救急隊員にその傷病者に対する救命処置の指
示を行っている。
【0005】なお、さらに災害救急情報センターは、傷
病者の搬送病院の手配を行い、災害救急情報センターの
医師は手術の必要性等を搬送病院に連絡するとともに、
救急隊員に対し搬送病院の指示を行い、救急隊員は、医
師の指示に基づいて救命処置を行いながら、傷病者を搬
送病院に搬送するといった救命救急活動が行われてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術では、現場と本部の緊密な連携及び救急
など円滑な現場活動が困難という問題点があった。これ
は上記のような救命救急活動においては、救急現場と、
災害救急情報センターならびに医師との円滑な救命救急
活動が困難であったことを意味する。
【0007】例えば医師は本来、傷病者の顔色、動作、
傷の位置や色彩、出血の状況といった具体的な外観を自
ら確認して、はじめて傷病者の容態を正確に判断できる
場合が多い。一方、従来の救急隊員と医師との音声のみ
による無線通信では、医師は、救急隊員から伝聞する言
葉で間接的に傷病者の症状を想像して容態判断を行うし
かなく、また、救急隊員の状況説明の個人差もあいまっ
て、その傷病者に対し必ずしも最適な救命処置を指示す
ることができない場合も考えられた。
【0008】また、従来では、救急隊員の言葉のみに頼
って傷病者の症状を把握しなければならないことから、
医師が救急隊員に指示する救命処置の種類は限られたも
のであった。例えば、傷病者が内臓損傷などの場合はエ
コー検査器による検査等の映像を用いないと救急隊員は
医師に的確な傷病者状態を伝達できないものであり、現
状の救命救急方法では不可能であり、この点の解消も潜
在的に待望されていた。
【0009】また、現行の救命救急活動には傷病者の状
態などや事故現場の情報を医師や災害救急情報センター
に言葉で詳細に説明することは、そのための相当の時間
や注意力を要し、救急現場における救急隊員同士の救急
活動に制約が生じる問題があった。
【0010】さらに、救急現場から災害救急情報センタ
ーや医師へ音声だけでなく映像も同時に伝達するものと
して、CRTを用いたテレビ電話などの従来技術も知ら
れているが、CRTを用いたテレビ電話のような重量物
を持ちながらの適切な現場活動は困難である。さらに、
コンピュータを用いたこの種の動画伝送機器において、
動画データの圧縮など処理能力を向上させると、CPU
速度や消費電力が増大し小型化と両立しない問題もあっ
た。
【0011】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたもので、その目的は、現場
と本部の緊密な連携及び円滑な現場活動を両立させる遠
隔音声映像通信システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明は、所定の通信先との通信回線によ
り、逐次撮影する映像信号を送信し、受信する音声信号
を再生する遠隔音声映像通信システムにおいて、身体に
装着するためのウェアラブルユニットと、前記ウェアラ
ブルユニットとは別体に構成された信号処理ユニット
と、を備え、前記ウェアラブルユニットは、前記撮影の
ためのカメラ及び前記音声信号を再生する再生手段を備
え、前記信号処理ユニットは、前記ウェアラブルユニッ
トとローカル情報伝送路で接続され、前記通信先との前
記各信号の送受信と、送信する前記映像信号の圧縮処理
及び受信した前記音声信号の伸張処理を行う手段を備え
たことを特徴とする。
【0013】請求項2の発明は、現場用システムと本部
用システムとを通信回線で接続した遠隔音声映像通信シ
ステムにおいて、前記現場用システムは、現場の映像及
び音声を含む信号を上り信号として送信するもので、身
体に装着するためのウェアラブルユニットと、信号処理
ユニットと、をローカル情報伝送路で接続して構成さ
れ、前記本部用システムは、受信した前記上り信号に基
いて前記映像及び音声を再生するとともに、少なくとも
音声信号を含む下り信号を前記現場用システムへ送信す
るように構成され、前記ウェアラブルユニットは、映像
を撮影して映像信号を得るカメラと、前記本部用システ
ムへ送るための音声信号を得るためのマイクロホンと、
前記本部用システムから送信された音声信号を再生する
再生手段と、を備え、前記信号処理ユニットは、前記ウ
ェアラブルユニットについて、上り信号の元となる少な
くとも前記映像信号と、前記各音声信号を入出力する手
段を備え、前記信号処理ユニット及び前記本部用システ
ムは、前記上り信号及び前記下り信号を送受信する手段
と、送信する信号の圧縮処理及び受信した信号の伸張処
理を行う手段と、を備え、前記本部用システムは、前記
上り信号に基いて前記映像及び音声を出力する手段と、
前記現場用システムへ送る音声信号を得るためのマイク
ロホンと、を備えたことを特徴とする。
【0014】これらの態様では、通信回線経由で現場用
システムを通じ、撮影される現場映像を見ながら本部に
いる専門家が音声等で現場へ指示を与えることができる
ので、救急など各種活動が効果的となる。特に、現場用
システムでは、信号の変換・圧縮・伸張・送受信といっ
た負荷の大きい処理はコンピュータなどを用いた信号処
理ユニットで処理するので、現場活動者が身に付けるウ
ェアラブルユニットは軽量小型で済み、救命救急などの
活動を妨げることもない。
【0015】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
遠隔音声映像通信システムにおいて、前記ウェアラブル
ユニットは、ヘッドセットと通信ユニットとを備え、前
記ヘッドセットは、カメラと、マイクロホンと、イヤー
レシーバと、の少なくともいずれかを備え、前記ローカ
ル情報伝送路を経て前記信号処理ユニットと通信するよ
うに構成され、前記通信ユニットは、衣類への装着用ク
リップを備え、前記ヘッドセットと接続ケーブルで接続
されたことを特徴とする。
【0016】この態様では、カメラ、マイクロホン、イ
ヤーレシーバの少なくともいずれかをヘッドセットに一
体化することにより、両手が自由な状態で容易に撮影及
び本部との会話をしながら円滑に救命救急等の活動を行
うことができる。
【0017】請求項4の発明は、請求項1から3のいず
れかに記載の遠隔音声映像通信システムにおいて、前記
ローカル情報伝送路は、無線通信を用いることを特徴と
する。
【0018】この態様では、ウェアラブルユニットと信
号処理ユニット間の映像等の伝送は、電波や赤外線など
による無線通信で行うので、現場作業者は伝送用の物理
的な接続ケーブルに煩わされることなく、容易・効率的
・安全に作業を行うことが可能となる。
【0019】請求項5の発明は、請求項1から3のいず
れかに記載の遠隔音声映像通信システムにおいて、前記
ローカル情報伝送路は、単一の接続ケーブルを用いるこ
とを特徴とする。
【0020】この態様によれば、無線通信経由と比較し
て、電波状況にかかわらず映像や音声の伝達が確実とな
る。
【0021】請求項6の発明は、請求項1から5のいず
れかに記載の遠隔音声映像通信システムにおいて、前記
ローカル情報伝送路は、無線通信及び接続ケーブルを用
い、前記ローカル情報伝送路を、前記接続ケーブルが接
続されているときはその接続ケーブル経由に切り替え、
前記接続ケーブルが接続されていないときは前記無線通
信経由に切り替える制御手段を備えたことを特徴とす
る。
【0022】この態様では、伝送路として、電波状況の
よい通常時は接続ケーブルを接続しなければ自動的に無
線利用となりケーブルさばきが不要で手軽であり、一
方、電波状況の悪い環境では、ケーブルを接続するだけ
でそのケーブル経由に自動的に切り替わるので、電波状
況によらず映像や音声の伝達が確実となり、いずれの場
合も、救急など円滑な現場作業が確保される。
【0023】請求項7の発明は、請求項1から6のいず
れかに記載の遠隔音声映像通信システムにおいて、前記
ローカル情報伝送路又は前記通信回線の少なくとも一方
が多重化され、多重化されたいずれかの障害時に他へ切
り替える手段を備えたことを特徴とする。
【0024】これらの態様では、ローカル情報伝送路や
本部との通信回線が多重化され、障害時には自動切換さ
れるので信頼性が向上し、救命救急活動などエラーの許
されない重要活動に特に適する。
【0025】請求項8の発明は、請求項1から6のいず
れかに記載の遠隔音声映像通信システムにおいて、前記
信号処理ユニットは、与えられる操作に応じ、予め決め
られた複数のウェアラブルユニット間で接続先を選択的
に切り替える手段を備えたことを特徴とする。
【0026】この態様では、単一の信号処理ユニット
を、複数のウェアラブルユニットに対して選択的に切り
替えることにより、最小限の設備で効率的活動が可能と
なる。なお、切り替え操作の例として、本部用システム
のスイッチ操作によるリモコンなどが考えられる。
【0027】請求項9の発明は、請求項1から8のいず
れかに記載の遠隔音声映像通信システムにおいて、前記
接続ケーブルの少なくとも一部分が衣類と一体化したこ
とを特徴とする。
【0028】この態様では、接続ケーブルについて、チ
ョッキ(ベスト)等の衣類と一部分が一体化しているの
で、他の物品等に引っ掛かったり、傷病者が無意識に動
かす手が引っ掛かったりすることが無く、外れや破損が
防止されるので救命救急等の活動が円滑に行われる。な
お、「一体化」は、内面・外面・生地内への縫い付け等
の固着、着脱自在なベルクロ=マジックテープ(商標)
やホック等により必要時に一時的に付着させるなどを含
む。
【0029】請求項10の発明は、請求項9記載の遠隔
音声映像通信システムにおいて、前記接続ケーブルは、
前記衣類に埋設された埋設部と、前記埋設部の一端又は
両端に接続ケーブルの残部分を着脱するための着脱機構
と、を備えたことを特徴とする。
【0030】この態様では、衣類の埋設部の一端や両端
に、ヘッドセット側や通信ユニット側の接続ケーブル
を、ボタン、ホック、プラグとコンセントといった着脱
機構により着脱できる。このため、接続ケーブルの一部
を衣類に埋設しておきながら、場所や状況に応じてヘッ
ドセットや通信ユニットを装着したり外してしまってお
くことが可能となり、より活動が円滑となる。
【0031】請求項11の発明は、請求項2から10の
いずれかに記載の遠隔音声映像通信システムにおいて、
前記本部用システムは、映像の信号を得るためのカメラ
と、前記カメラによる本部の映像を前記現場用システム
へ転送する手段と、を備え、前記現場用システムは、前
記本部の映像を再生する手段を備えたことを特徴とす
る。
【0032】この態様では、本部側から現場側について
も、伝達できる指示などの情報量が映像により飛躍的に
増大するので、より的確な救命処置等の現場活動が可能
となる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の遠隔音声映像通信
システムの実施形態について、図1から図3を参照して
具体的に説明する。なお、各実施形態において、それ以
前の実施形態に登場した部材と同じ部材については同じ
符号をつけ、説明は省略する。
【0034】〔1.第1実施形態〕第1実施形態は、専
門家が災害救急情報センタなど現場から離れた本部にい
ても、救急現場などから送られる映像で現場の状態を適
切に把握・判断でき、現場の准専門的領域の作業員等に
適切な指示を送れる遠隔音声映像通信システムであり、
現場用システムを構成するウェアラブルユニットと信号
処理ユニットとの間のローカル情報伝送路に、無線通信
を用いる例である。
【0035】〔1−1.第1実施形態の構成〕この第1
実施形態は、全体概要構成図(図1)に示すように、救
急現場で用いる現場用システム2と、前記センタで用い
る本部用システム3とを、公衆回線網30や通信衛星3
1などを用いた通信回線で接続し、両システム間で音声
や映像のデータを送受信する遠隔音声映像通信システム
である。
【0036】〔1−1−1.現場用システム〕まず、現
場用システム2は、所定の通信先との通信により、現場
で逐次撮影する映像信号及び現場で逐次採取する音声信
号を上り信号として送信し、また、受信する音声信号を
再生する通信システムであり、ウェアラブルユニットW
と、信号処理ユニットPと、をローカル情報伝送路で接
続するものである。
【0037】なお、現場用システム2から本部用システ
ム3へ送られる現場の映像及びその映像信号を「現場映
像」とも呼び、同様に現場の音声及びその音声信号を
「現場音声」とも呼び、本部用システム3から現場用シ
ステム2へ送られる音声及びその音声信号を「本部音
声」とも呼ぶ。なお、本部音声は、現場の救急活動を行
う救急隊員に対する専門域の救命処置指導等に用いられ
る。また、映像信号や音声信号をデジタル化や圧縮など
で伝送用に加工したものを「映像データ」「音声デー
タ」のように呼ぶ。
【0038】そして、ウェアラブルユニットWは、映像
を撮影して映像信号を得るカメラ5と、本部用システム
へ送るための音声信号を得るためのマイクロホン14
と、本部用システム3から送信された音声信号を再生す
る再生手段としてイヤホン15などのイヤーレシーバと
を備え、身体に装着するためのものである。なお、再生
手段の種類は自由で、通常のスピーカの利用も可能であ
り、また、イヤーレシーバであればイヤホンには限定さ
れずヘッドホンなど自由に選択可能である。
【0039】また、信号処理ユニットPは、前記ウェア
ラブルユニットWとローカル情報伝送路で接続され、通
信先である本部用システム3との各信号の送受信と、送
信する音声信号及び映像信号の圧縮処理と、受信した音
声信号の伸張処理を行うものであり、第2無線機12及
びコンピュータ24を備えている。
【0040】なお、信号処理ユニットP及び本部用シス
テム3は、前記上り信号及び前記下り信号を送受信する
手段として携帯電話端末や専用通信回線などの通信機器
Tを備え、また、それぞれのコンピュータ24及び34
は、送信する信号の圧縮処理及び受信した信号の伸張処
理を行う手段として機能するように構成されている。
【0041】〔1−1−2.ウェアラブルユニット〕よ
り具体的には、ウェアラブルユニットWは、図1に示す
ように、ヘッドセットと第1無線機8とを接続ケーブル
で接続したもので、図1に示すヘッドセットは、例えば
マイクロホン14及びイヤホン15を一体化したもので
あるが、ヘッドセットはカメラ5、マイクロホン14、
イヤホン15などを所望の組合せで一体化すればよい。
また、ヘッドセットにはヘルメットやバイザーなど頭部
等身体に装着できる各種の形態を含むものとする。ま
た、第1無線機8は、衣類への装着用クリップCを備
え、ローカル情報伝送路を経て信号処理ユニットPと通
信する通信ユニットである。
【0042】また、カメラ5は、救急現場で救命処置の
准専門的領域の作業員である救急隊員が傷病者の状態を
撮影するための撮影機器であり、小型CCDカメラ等が
用いられ、例えば救急隊員が装備している眼鏡やヘッド
セットに取り付けて撮影する等、救急隊員が両手を用い
ず空けたまま撮影できるように構成する。
【0043】また、前記カメラ5又は第1無線機8に
は、撮影者が撮影中の映像をリアルタイムに確認するた
めの撮影映像確認装置6が接続されていることが好まし
い。この撮影映像確認装置6は、例えば、撮影を行う救
急隊員が装備する眼鏡のレンズ部分に一体的に取り付
け、具体例として、小型液晶表示パネル、ハーフミラー
面、プリズムなどを組合せにより、画像が目の前の空間
に浮いているように見せる例などが考えられる。
【0044】なお、マイクロホン14は、救急現場にお
いて救急隊員が傷病者の状態を説明している声等の音声
すなわち現場音声を採取するための手段として用いら
れ、イヤホン15は、救急隊員が災害救急情報センタの
側からの声による指示等の音声すなわち本部音声を確認
するための手段として用いられる。
【0045】これらマイクロホン14、イヤホン15及
びヘッドセットは、最小限すなわち1本の被覆にまとめ
られた接続コードで前記第1無線機8に接続されている
ことが望ましい。
【0046】〔1−1−3.第1及び第2無線機の構
成〕上記のようなウェアラブルユニットWから提供され
る現場映像及び現場音声は、ウェアラブルユニットWを
構成する第1無線機8から、信号処理ユニットPに含ま
れる第2無線機12へ伝達されるが、これら第1無線機
8及び第2無線機12は次のように構成される。
【0047】まず、図2に示すように、映像系統とし
て、第1無線機8は映像制御部9及び映像送信部10を
備え、このうち映像制御部9は、カメラ5からの出力を
所定の映像信号に変換する部分であり、この映像信号は
無線通信用映像周波数信号に変調可能なものである。ま
た、映像送信部10は、前記所定の映像信号を例えばア
ナログ2.4GHz等の前記映像周波数信号に変調し、
例えば、可搬式アタッシュケースや救急車の車中に設置
されている第2無線機12に送信する部分である。
【0048】これに対応し、第2無線機12は映像受信
部21及び映像制御部23を備え、映像受信部21は受
信した前記映像周波数信号を前記所定の映像信号に復調
する部分で、映像制御部23は前記所定の映像信号をも
との映像出力に変換する部分である。ただし、映像や音
声の信号やデータについて、アナログやデジタル等の種
類、変復調の規格など具体的事項は適宜自由に変更して
実施可能である。
【0049】また、音声系統として、第1無線機8は音
声制御部17及び音声送受信部18を備え、このうち前
記音声制御部17は、音声アンプ機能を含み、マイクロ
ホン14で採取された音声に基く出力を、無線通信でき
る音声周波数信号に変換可能な所定の音声信号に変換す
る部分であり、また、災害救急情報センタ3からの音声
信号に基いた音声の出力をイヤホン15に出力する機能
も備えている。
【0050】また、音声送受信部18は、前記所定の音
声信号をデジタル8MHz等の前記音声周波数信号に変
調して第2無線機12に送信する部分であり、また、本
部用システム3からの音声周波数信号を音声信号に復調
する機能も備えている。
【0051】これらに対応して、第2無線機12は、音
声送受信部20及び音声制御部22を備え、このうち前
記音声送受信部20は、受信した前記音声周波数信号を
前記所定の音声信号に復調する部分であり、また、本部
用システム3からの音声信号を音声周波数信号に変調す
る機能も備えている。
【0052】また、前記第2無線機12に設けられた音
声制御部22は、救急現場の前記音声信号を音声の出力
に変換するように構成され、また、本部用システム3か
らの音声を音声信号に変換するように構成されている。
【0053】〔1−1−4.信号処理ユニット〕また、
信号処理ユニットPは、ウェアラブルユニットWについ
て、上り信号の元となる少なくとも映像信号と、各音声
信号を入出力する手段を備える。また、信号処理ユニッ
トPのコンピュータ24は、例えば可搬式アタッシュケ
ースや救急車の車中に設置され、図2に示すように、映
像キャプチャ部25、音声入出力端子28及び、音声映
像圧縮通信部26を備えている。
【0054】このうち映像キャプチャ部25は、映像制
御部23から渡される映像出力から、所定のフレームレ
ートや画素数に基いて各フレームごとの映像を取り出し
(キャプチャし)、音声映像圧縮通信部26は、そのよ
うに取り出された映像の各フレームを、ソフトウェアの
作用により、MPEGなど所定の方式で圧縮する手段で
あり、また、音声入出力端子28を介して入力される現
場音声を、PCM,MPEG等の音声データに圧縮する
手段である。
【0055】また、音声映像圧縮通信部26は、このよ
うに圧縮された映像データ及び音声データをストリーミ
ング等のデジタルデータとして、携帯電話端末や公衆回
線網30または衛星通信31などを介して本部用システ
ム3の側のコンピュータ34に送信する手段である。
【0056】さらに、前記音声映像圧縮通信部26は、
本部用システム3からの下り信号を伸張した本部音声の
データを、前記音声入出力端子28を介して前記第2無
線機12に出力するように構成されている。
【0057】なお、公衆回線網30を介して音声データ
及び映像データを送受信する場合には、帯域幅は大きい
ことが望ましく、32又は64kbpsのPHS、W−
CDMA(広帯域CDMA=広帯域の符号分割多元接
続)方式の携帯電話などを、適宜ルータ、TA、モデム
等の通信機器と組み合わせて用いればよい。
【0058】信号処理ユニットPは、具体的には、例え
ばバッテリ、ノートパソコン、携帯電話端末、必要なケ
ーブル類や端子類をアタッシュケース内に収めたような
構成とすれば、蓋を閉めた状態で運搬し、開いた状態で
操作するといった使い方が容易となる。
【0059】〔1−1−5.本部用システム〕一方、災
害救急情報センタ等の本部に設置される本部用システム
3は、受信した上り信号に基いて現場映像及び現場音声
を再生するとともに、少なくとも本部音声を含む下り信
号を現場用システム2へ送信するものである。
【0060】この本部用システム3は、図1に示すよう
に、送受信及び信号処理を行なうコンピュータ34に、
上り信号に基いて映像及び音声を出力する手段として現
場映像確認用の表示画面36及びイヤホン37を、ま
た、現場用システム2へ送る音声信号を得るためのマイ
クロホン38と、を接続したものである。
【0061】また、イヤホン37及びマイクロホン38
はヘッドセットとして一体化され、センタに常駐する医
療の専門家である医師等が装着し、イヤホン37は救急
隊員からの声による説明等の現場音声を確認するため、
また、マイクロホン38は前記医師等の応急治療の指示
等の本部音声を採取するためのものである。
【0062】また、コンピュータ34は、図2に示すよ
うに、音声映像圧縮通信部33及び映像処理部40を備
える。このうち音声映像圧縮通信部33は、圧縮された
上り信号を伸張することによって現場映像の映像データ
を取り出し、映像処理部40に出力する手段であり、映
像処理部40は、現場映像の映像データをそのフレーム
サイズ及びフレームレートなどに基いた動画像に変換
し、表示画面36に出力する手段である。
【0063】また、音声映像圧縮通信部33は、圧縮さ
れた上り信号を伸張することによって現場音声の音声信
号を取り出し、音声入出力端子41を介してイヤホン3
7に出力し、また、マイクロホン38によって採取され
た本部音声を圧縮し、公衆回線網30または衛星通信3
1を介して現場用システム2側のコンピュータ24に送
信する手段である。
【0064】〔1−2.第1実施形態の作用〕上記のよ
うに構成された第1実施形態では、現場用システム2と
本部用システム3間の映像や音声の通信は次のように行
われる。
【0065】〔1−2−1.第1無線機までの処理〕ま
ず、救急現場の現場映像は、救急隊員が装着しているヘ
ッドセットに取り付けられたカメラ5で撮影され、カメ
ラ5の出力は第1無線機8の映像制御部9により所定の
映像信号に変換され、この映像信号は、映像送信部10
へ渡され映像周波数信号に変調される。同様に、救急隊
員が現場状況を説明する音声等をマイクロホン14で採
取した音声は、第1無線機8の音声制御部17により所
定の音声信号に変換され、この音声信号は音声送受信部
18により音声周波数信号に変調される。そして、これ
らの映像周波数信号及び音声周波数信号は、第2無線機
12側に送信される。
【0066】〔1−2−2.信号処理ユニットでの処
理〕第2無線機12では、送信されてきた映像周波数信
号及び音声周波数信号は、それぞれ、映像受信部21及
び音声送受信部20により受信され、それぞれによって
映像信号及び音声信号に復調され、さらにそれぞれ映像
制御部23及び音声制御部22に渡され映像出力及び音
声出力に変換される。
【0067】このうち映像出力は、コンピュータ24の
映像キャプチャ部25に渡され所定の映像信号に変換さ
れ、音声映像圧縮通信部26に出力され、また、音声出
力は、音声入出力端子28を介して音声映像圧縮通信部
26に渡される。これら映像出力及び音声出力は、音声
映像圧縮通信部26により圧縮されて上り信号となり、
災害救急情報センタ等の本部に設けられた本部用システ
ム3のコンピュータ34に送信される。
【0068】〔1−2−3.本部用システムでの処理〕
上り信号を受信した本部用システム3では、コンピュー
タ34の音声映像圧縮通信部33が上り信号から伸張処
理により映像データ及び音声データを取り出し、そのう
ち映像データは、映像処理部40に渡され、映像信号に
変換されて表示画面36に出力される。また、伸張され
た音声データは、前記音声入出力端子41を介して医師
が装備するイヤホン37に出力される。
【0069】〔1−2−4.下り信号に関する処理〕こ
のように出力される現場映像や現場音声に基いて医師は
判断や指示を行うが、指示等の本部音声は、本部用シス
テム3のマイクロホン38から音声入出力端子41を経
て音声映像圧縮通信部33に入力され、圧縮のうえ下り
信号として現場用システム2のコンピュータ24に送信
される。
【0070】この下り信号からは現場用システム2にお
いて、コンピュータ24の音声映像圧縮通信部26によ
る伸張処理で音声データが取り出され、この音声データ
は音声入出力端子28を介して第2無線機12の音声制
御部22に渡されて音声信号に変換され、この音声信号
は音声送受信部20で音声周波数信号に変調されて、第
1無線機8に送信される。
【0071】さらに、この音声周波数信号は、第1無線
機8の音声送受信部18に入力されて音声信号に復調さ
れ、この音声信号は、音声制御部17に渡され増幅など
の処理を経て救急隊員が装備するイヤホン15に出力さ
れる。
【0072】〔1−3.第1実施形態の効果〕以上のよ
うに、第1実施形態では、現場から遠隔の本部等に専門
家がいても、現場の准専門的領域の作業員等から現場用
システム及び通信回線経由で送られて来る現場の映像や
説明の音声が本部用システムで受信され出力される。こ
のため専門家は、これらに基いて、遠隔地である現場の
状況を確認・把握のうえ、本部用システムから現場用シ
ステムを介し音声等で現場の准専門的領域の作業員等に
適切な指示を与えることができる。また、これにより、
准専門的領域の作業員等の側も指示等の音声を確認しな
がら安心して適切な処理が実行でき、救急など各種活動
が効果的となる。
【0073】すなわち、まず、第1実施形態では、救急
隊員が救急現場から、傷病者の状態をマイクロホン14
に対して説明する音声やカメラ5で撮影する傷病者の映
像が災害救急情報センタへ伝送されるので、災害救急情
報センタにいる医師および搬送先病院の医師は、遠隔に
ある救急現場の状況を音声をイヤホン37で聴いたり、
表示画面36にリアルタイムに表示される映像によって
も傷病者の状態を確認することができる。
【0074】また、その医師からの救命処置の指示等の
音声データは、災害救急情報センタから救急現場へ伝送
されるので、救急隊員は、救急現場から遠い災害救急情
報センタにいる医師の救命処置の指示等を、その音声を
イヤホン15を通して聴くことによって確認することが
できる。
【0075】このように、救急現場に医師がいなくて
も、医師は、救急現場から送信された救急現場の音声及
び映像に基づいて、救急現場にいる救急隊員に救命処置
に関する適切な指示をだすことができ、また、救急隊員
は、医師の適切な指示に基づいて適切な応急治療を行う
ことができる。また、医師が救急現場に出動する必要性
を最小限にとどめることができ、また、傷病者の容態を
把握することで受入先の病院確定と搬送先病院側の受入
準備が円滑にできる。
【0076】また、医師は、従来のように無線を通して
聞こえる救急隊員の言葉のみに基づいて傷病者の容態を
判断するものではなく、救急現場からの現場映像にも基
づいて傷病者の容態を判断することができるので、救命
処置に関するより適切な指示を出すことができ、これに
より、救急隊員と医師とが視野を共有することにより救
急隊員が行うことができる救命処置の範囲を広めること
ができる。
【0077】また、第1実施形態では、現場用システム
と本部用システムとの間で、映像や音声の信号を圧縮し
て送受信するので小さな帯域幅でインターネットのよう
なパケット通信を利用する場合でもジッタの影響を受け
にくく、高品位な安定的情報伝送が実現される。さら
に、第1実施形態における現場用システムでは、変換・
圧縮・伸張・送受信といった負荷の大きい処理はコンピ
ュータなどを用いた信号処理ユニットで処理するので、
現場活動者が身に付けるウェアラブルユニットは軽量小
型で済み、救急など緊急活動を妨げることもない。
【0078】すなわち、音声及び映像のデータは、各音
声映像圧縮通信ソフト26、33によって圧縮され送信
され、迅速に音声及び映像を送信することができるの
で、受信側ではより高品質な音声及び映像を確認するこ
とができる。
【0079】また、第1実施形態では、カメラ、マイク
ロホン、イヤーレシーバの少なくともいずれかをヘッド
セットに一体化することにより、両手が自由な状態で容
易に撮影及び本部との会話をしながら円滑に救急等の活
動を行うことができる。
【0080】すなわち、救急隊員は、カメラ5を自己の
装備する眼鏡、ヘッドセット、バイザー等に取り付け、
両手が自由な状態で撮影が可能であるため、適切な救急
活動を行うことができる。また、前記眼鏡等に撮影映像
確認装置6を取り付けることにより、救急隊員は、自己
の撮影している映像を確認することにより、的確な映像
を撮影することができるので、医師に適切な映像を送信
することができる。
【0081】また、第1実施形態では、ウェアラブルユ
ニットと信号処理ユニット間の映像等の伝送は、電波や
赤外線などによる無線通信で行うので、現場作業者は伝
送用の物理的な接続ケーブルに煩わされることなく、容
易・効率的・安全に作業を行うことが可能となる。
【0082】すなわち、救急隊員は第1無線機8を装備
し、救急現場の音声及び映像は、前記第1無線機8から
無線通信で可搬式アタッシュケースや救急車の車内に設
置されている第2無線機12を通じてコンピュータ24
に入力され、救急隊員は音声及び映像を伝送するための
接続ケーブルに拘束されることがないので、適切な救急
活動を行うことができる。
【0083】〔2.第2実施形態〕…図3 第2実施形態は、現場用システムのローカル情報伝送路
として、単一の接続ケーブルで映像及び音声を転送する
例であり、図3に示す以下の構成を備える。まず、第2
実施形態におけるウェアラブルユニットW2では、カメ
ラ5、マイクロホン14及びイヤホン15が、通信ユニ
ットである音声映像中継装置49に接続され、この音声
映像中継装置49が、音声映像ケーブル51及びバッテ
リ52を介して、可搬式アタッシュケースや救急車の車
内に設置されているコンピュータ53に接続されてい
る。
【0084】また、音声映像中継装置49に設けられた
映像制御部55は、カメラ5で撮影された映像を、音声
映像ケーブル51で伝送可能な映像信号に変換し、音声
映像ケーブル51及びバッテリ52を介して信号処理ユ
ニットP2のコンピュータ53に出力するものである。
なお、この場合、映像、音声ともアナログ信号のまま伝
送すれば全体の構成が単純化できる。
【0085】また、音声映像中継装置49に設けられた
音声アンプ56は、マイクロホン14から出力される救
急隊員の声等の音声信号を、音声映像ケーブル51及び
バッテリ52を介して信号処理ユニットP2のコンピュ
ータ53に出力し、また、本部用システム3からの音声
を救急隊員が装備するイヤホン15に出力するものであ
る。また、コンピュータ53は、第1実施形態に準じ、
映像キャプチャ部58及び音声映像圧縮通信部59を備
える。
【0086】上記のように構成された第2実施形態で
は、第1実施形態の作用・効果に加え、ローカル情報伝
送路に有線の接続ケーブルを用いるので、無線通信経由
の場合と比較して、電波状況にかかわらず映像や音声の
高品位な伝達が確実となる。
【0087】すなわち、第2実施形態においては、救急
現場において現場用システム202で得られる現場音声
及び現場映像の信号は、音声映像中継装置49及び接続
ケーブル51を介してコンピュータ53に伝送されるの
で、無線通信経由の伝送と比べ、映像データを確実に伝
達することができる。したがって、より高品質の現場映
像を遠隔地にある本部用システム3へ送信でき、ひいて
は救命処置に関するより適切な指示を出すことが可能と
なり、救急隊員が行うことができる救命処置の範囲を広
めることができる。
【0088】〔3.第3実施形態〕…図4,5 第3実施形態は、第1実施形態に準じた構成に加え、図
4に示すように、接続ケーブルの少なくとも一部分をチ
ョッキなどの衣類Vと一体化し、また、カメラ39及び
表示画面41により本部の映像を現場用システム203
で見られるようにしたものである。なお、本部用システ
ム303から現場用システム203へ送られる映像及び
その映像信号や映像データを「本部映像」とも呼び、本
部映像は現場の救急隊員へ専門域の映像指導等を行うた
めに用いられる。
【0089】〔3−1.第3実施形態の構成及び作用〕
この第3実施形態では、図4に示すように、まず、接続
ケーブル途中の一部分が衣類と一体化されている。具体
的には、接続ケーブルには、衣類Vに埋設された埋設部
V1があり、この埋設部の両端に、接続ケーブルの残部
分を着脱するための着脱機構V2として、ボタン、ホッ
クや、プラグとコンセントといった電気接点などが設け
られている。そして、マイクロホン14、イヤホン1
5、カメラ5などのヘッドセットの配線は、衣類Vの前
記着脱機構V2に接続される。
【0090】また、この第3実施形態における本部用シ
ステム303は、本部映像を撮影するためのカメラ39
を備え、また、受信した上り信号に基いて現場映像及び
現場音声を再生するとともに、本部音声及びカメラ39
による本部映像を含む下り信号を、現場用システム20
3へ送信するものである。
【0091】また、第3実施形態では図5に示すよう
に、本部用システム303において、コンピュータ34
3の映像処理部403が、現場映像の動画像への変換に
加え、本部映像を所定のフレームサイズやフレームレー
トに基いて映像データに変換する。また、コンピュータ
343の音声映像圧縮通信部333は、上り信号の伸張
や出力処理、本部音声の圧縮と現場用システム2への送
信に加え、本部映像を圧縮し下り信号に加えて現場用シ
ステム2へ送信する処理も行う。
【0092】また、この第3実施形態において、現場用
システム203の信号処理ユニットP3は、音声映像圧
縮通信部263、表示画面41、映像処理部42を備
え、このうち音声映像圧縮通信部263は、本部用シス
テム303につき、送信する音声信号及び映像信号の圧
縮処理と、受信した音声信号の伸張処理だけでなく、受
信した本部映像の映像信号についても伸張処理で下り信
号から取り出す。また、映像処理部42は、下り信号か
ら取り出された本部映像の映像データを映像信号に変換
し、コンピュータ243の表示画面41に出力するよう
に構成されている。
【0093】〔3−2.第3実施形態の効果〕以上のよ
うに、第3実施形態では、接続ケーブルについて、チョ
ッキ(ベスト)等の衣類Vと一部分が一体化しているの
で、他の物品等に引っ掛かったり、傷病者が無意識に動
かす手が引っ掛かったりすることが無く、外れや破損が
防止されるので救命救急等の活動が円滑に行われる。な
お、「一体化」は、内面・外面・生地内への縫い付け等
の固着、着脱自在なベルクロ=マジックテープ(商標)
やホック等により必要時に一時的に付着させるなどを含
む。
【0094】また、第3実施形態では、衣類の埋設部の
一端や両端に、ヘッドセット側や通信ユニット側の接続
ケーブルを、ボタン、ホック、プラグとコンセントとい
った着脱機構V2により着脱できる。このため、接続ケ
ーブルの一部を衣類Vに埋設しておきながら、場所や状
況に応じてヘッドセットや通信ユニットを装着したり外
してしまっておくことが可能となり、より活動が円滑と
なる。
【0095】さらに、第3実施形態では、本部側から現
場側についても、救急隊員と医師とが視野を共有し、ま
た、伝達できる指示などの情報量が映像により飛躍的に
増大するので、現場作業員等にとっても安心してより的
確な救命処置等の現場活動が可能となる。
【0096】〔4.第4実施形態〕…図6 上記第3実施形態は、本部用システムから現場用システ
ムへ本部映像を送る態様を、第1実施形態と同様に現場
用システムのウェアラブルユニットと信号処理ユニット
間のローカル情報伝送路に無線通信を用いた例と組み合
わせたものであるが、図6に示すように、第2実施形態
と同様、ローカル情報伝送路に接続ケーブルを用いた例
と組み合わせることもできる。
【0097】〔5.他の実施形態〕なお、本発明は上記
各実施形態に限定されるものではなく、次に例示するよ
うな他の実施形態も含むものである。例えば、救急現場
において傷病者の血圧、脈、心電図、酸素飽和度等の数
値を検知する検知器を傷病者に取り付け、検知した数値
を現場用システムに設けた表示画面上に表示させるとと
もに、それら血圧等の数値のデータを本部用システム3
へ送信するようにすれば、バイタルサイン等数値に基い
たより客観的な診断が可能となる。
【0098】また、現場用システムにおいて、例えば第
2無線機12とコンピュータ24の間に音声映像分配器
を設置し、第2無線機12に送信された音声及び映像の
データをその分配器によって分配し、それらデータをコ
ンピュータ24に出力するだけでなく録音録画装置等に
出力して記録すれば、後の記録資料的利用が可能とな
る。
【0099】また、現場用システムにおけるローカル情
報伝送路について、無線通信及び接続ケーブルを用い、
そのうち接続ケーブルが接続されているときはその接続
ケーブル経由に切り替え、接続ケーブルが接続されてい
ないときは無線通信経由に切り替えるようにしてもよ
い。このようにすれば、伝送路として、電波状況のよい
通常時は接続ケーブルを接続しなければ自動的に無線利
用となりケーブルさばきが不要で手軽であり、一方、電
波状況の悪い環境では、ケーブルを接続するだけでその
ケーブル経由に自動的に切り替わるので、電波状況によ
らず映像や音声の伝達が確実となり、いずれの場合も、
救急など円滑な現場作業が確保される。
【0100】また、現場用システム内のローカル情報伝
送路や、現場用システムと本部用システム間の通信回線
を多重化し、多重化されたうちいずれかの障害時に他へ
自動切換すれば、信頼性が向上し、救急などエラーの許
されない重要活動に特に適する。
【0101】また、単一の信号処理ユニットの接続先
を、予め決められた複数のウェアラブルユニット間で、
与えられる操作に応じて選択的に切り替えれば、最小限
の設備で効率的活動が可能となる。なお、切り替え操作
の例として、本部用システムのスイッチ操作によるリモ
コンなどが考えられる。
【0102】なお、前述した各実施形態においては、現
場を救急現場とし、本局を災害救急情報センタとして、
また、准専門的領域の作業員を救急隊員とし、専門家を
医師として説明しているが、本発明はこれに限定される
ものではなく適用対象分野は自由である。
【0103】例えば、現場をビル等の建物の管理現場と
し、本部を建物の管理会社として、また、准専門的領域
の作業員を前記ビル等の補修員や管理人とし、専門家を
管理会社の建物管理の各専門家としてもよい。この場
合、例えばビル施設の定期検診や破損個所等を前記補修
員が装着しているヘルメット等に取り付けたカメラで撮
影し、その破損箇所の状況を声で説明する。この映像及
び音声を遠隔地にある管理会社に送信し、管理会社にい
る建物管理専門家は、そのビルの破損箇所の映像及び音
声に基づき破損状況を把握し、そして、現場の補修員に
最適な補修工法や補修費用概算を指示する。
【0104】また、現場を介護地とし、本局を病院とし
て、また准専門的領域の作業員を介護者とし、専門家を
医師としてもよい。この場合、例えば介護地にいる介護
者は、被介護者の容態等をカメラで撮影し、その容態の
状況を声で説明する。この映像及び音声を遠隔地にある
病院に送信し、病院にいる医師は、その被介護者の容態
の映像データ及び音声に基づき容態を判断する。そし
て、応急治療に関する指示を行い、この音声を遠隔地に
ある介護地に送信し、介護者はその指示に基づき、応急
治療を行う。
【0105】また、各実施形態においては、音声受信機
器としてイヤホン15、37、46を用いているが、こ
れに限定されるものではなく、例えばスピーカを設置
し、前記専門家及び非専門家はスピーカから音声を聴く
ようにすれば、複数人のチームによる対処も容易とな
る。
【0106】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、現
場と本部の緊密な連携及び円滑な現場活動を両立させる
遠隔音声映像通信システムを提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遠隔音声映像通信システムの第1実施
形態について概要を示す構成図。
【図2】本発明の遠隔音声映像通信システムの第1実施
形態について具体的構成を示す機能ブロック図。
【図3】本発明の遠隔音声映像通信システムの第2実施
形態について具体的構成を示す機能ブロック図。
【図4】本発明の遠隔音声映像通信システムの第3実施
形態について概要を示す構成図。
【図5】本発明の遠隔音声映像通信システムの第3実施
形態について具体的構成を示す機能ブロック図。
【図6】本発明の遠隔音声映像通信システムの第4実施
形態について具体的構成を示す機能ブロック図。
【符号の説明】
1…遠隔音声映像通信システム 2…現場用システム 3…本部用システム 5,39…カメラ 8…第1無線機 12…第2無線機 14,38…マイクロホン 15,37…イヤホン 24,34…コンピュータ 26,33…音声映像圧縮通信部 30…公衆回線網 31…衛星通信 36,41…表示画面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04Q 9/00 341 H04Q 9/00 341A Fターム(参考) 5C054 AA02 CA04 CD03 CE02 CE15 CE16 CG02 CH01 DA07 EA01 EA03 EA05 ED07 FC11 FF06 HA02 HA12 5C087 AA02 AA24 AA25 AA37 BB13 BB20 BB46 BB64 BB65 BB74 DD03 DD29 EE05 EE19 FF01 FF02 FF17 FF19 FF20 GG07 GG19 5K048 AA03 BA02 CA02 DA01 DB01 DC01 EB14 EB15 FB11 HA06 HA21 5K051 AA08 BB04 CC07 DD15 JJ17 JJ18

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の通信先との通信回線により、逐次
    撮影する映像信号を送信し、受信する音声信号を再生す
    る遠隔音声映像通信システムにおいて、 身体に装着するためのウェアラブルユニットと、前記ウ
    ェアラブルユニットとは別体に構成された信号処理ユニ
    ットと、を備え、 前記ウェアラブルユニットは、前記撮影のためのカメラ
    及び前記音声信号を再生する再生手段を備え、 前記信号処理ユニットは、前記ウェアラブルユニットと
    ローカル情報伝送路で接続され、前記通信先との前記各
    信号の送受信と、送信する前記映像信号の圧縮処理及び
    受信した前記音声信号の伸張処理を行う手段を備えたこ
    とを特徴とする遠隔音声映像通信システム。
  2. 【請求項2】 現場用システムと本部用システムとを通
    信回線で接続した遠隔音声映像通信システムにおいて、 前記現場用システムは、現場の映像及び音声を含む信号
    を上り信号として送信するもので、身体に装着するため
    のウェアラブルユニットと、信号処理ユニットと、をロ
    ーカル情報伝送路で接続して構成され、 前記本部用システムは、受信した前記上り信号に基いて
    前記映像及び音声を再生するとともに、少なくとも音声
    信号を含む下り信号を前記現場用システムへ送信するよ
    うに構成され、 前記ウェアラブルユニットは、映像を撮影して映像信号
    を得るカメラと、前記本部用システムへ送るための音声
    信号を得るためのマイクロホンと、前記本部用システム
    から送信された音声信号を再生する再生手段と、を備
    え、 前記信号処理ユニットは、前記ウェアラブルユニットに
    ついて、上り信号の元となる少なくとも前記映像信号
    と、前記各音声信号を入出力する手段を備え、 前記信号処理ユニット及び前記本部用システムは、前記
    上り信号及び前記下り信号を送受信する手段と、送信す
    る信号の圧縮処理及び受信した信号の伸張処理を行う手
    段と、を備え、 前記本部用システムは、前記上り信号に基いて前記映像
    及び音声を出力する手段と、前記現場用システムへ送る
    音声信号を得るためのマイクロホンと、を備えたことを
    特徴とする遠隔音声映像通信システム。
  3. 【請求項3】 前記ウェアラブルユニットは、ヘッドセ
    ットと通信ユニットとを備え、 前記ヘッドセットは、カメラと、マイクロホンと、イヤ
    ーレシーバと、の少なくともいずれかを備え、前記ロー
    カル情報伝送路を経て前記信号処理ユニットと通信する
    ように構成され、 前記通信ユニットは、衣類への装着用クリップを備え、
    前記ヘッドセットと接続ケーブルで接続されたことを特
    徴とする請求項1又は2記載の遠隔音声映像通信システ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記ローカル情報伝送路は、無線通信を
    用いることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記
    載の遠隔音声映像通信システム。
  5. 【請求項5】 前記ローカル情報伝送路は、単一の接続
    ケーブルを用いることを特徴とする請求項1から3のい
    ずれかに記載の遠隔音声映像通信システム。
  6. 【請求項6】 前記ローカル情報伝送路は、無線通信及
    び接続ケーブルを用い、 前記ローカル情報伝送路を、前記接続ケーブルが接続さ
    れているときはその接続ケーブル経由に切り替え、前記
    接続ケーブルが接続されていないときは前記無線通信経
    由に切り替える制御手段を備えたことを特徴とする請求
    項1から5のいずれかに記載の遠隔音声映像通信システ
    ム。
  7. 【請求項7】 前記ローカル情報伝送路又は前記通信回
    線の少なくとも一方が多重化され、多重化されたいずれ
    かの障害時に他へ切り替える手段を備えたことを特徴と
    する請求項1から6のいずれかに記載の遠隔音声映像通
    信システム。
  8. 【請求項8】 前記信号処理ユニットは、与えられる操
    作に応じ、予め決められた複数のウェアラブルユニット
    間で接続先を選択的に切り替える手段を備えたことを特
    徴とする請求項1から6のいずれかに記載の遠隔音声映
    像通信システム。
  9. 【請求項9】 前記接続ケーブルの少なくとも一部分が
    衣類と一体化したことを特徴とする請求項1から8のい
    ずれかに記載の遠隔音声映像通信システム。
  10. 【請求項10】 前記接続ケーブルは、 前記衣類に埋設された埋設部と、 前記埋設部の一端又は両端に接続ケーブルの残部分を着
    脱するための着脱機構と、 を備えたことを特徴とする請求項9記載の遠隔音声映像
    通信システム。
  11. 【請求項11】 前記本部用システムは、映像の信号を
    得るためのカメラと、前記カメラによる本部の映像を前
    記現場用システムへ転送する手段と、を備え、 前記現場用システムは、前記本部の映像を再生する手段
    を備えたことを特徴とする請求項2から10のいずれか
    に記載の遠隔音声映像通信システム。
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