JP2003045939A - 移動ステージ装置 - Google Patents

移動ステージ装置

Info

Publication number
JP2003045939A
JP2003045939A JP2001228074A JP2001228074A JP2003045939A JP 2003045939 A JP2003045939 A JP 2003045939A JP 2001228074 A JP2001228074 A JP 2001228074A JP 2001228074 A JP2001228074 A JP 2001228074A JP 2003045939 A JP2003045939 A JP 2003045939A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stage
regenerative
power
flywheel
semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001228074A
Other languages
English (en)
Inventor
Kensho Murata
憲昭 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001228074A priority Critical patent/JP2003045939A/ja
Publication of JP2003045939A publication Critical patent/JP2003045939A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Details Of Measuring And Other Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速で精密な移動ステージ装置を提供する。
また、移動ステージ装置やこれを用いたデバイス装置あ
るいは工場設備の省電力化を図る。 【解決手段】 所定の方向に移動可能なステージと、該
ステージを駆動するアクチュエータと、該ステージの慣
性力を前記アクチュエータで回生制動させそれによって
得られる回生電力を所定のエネルギー消費手段に供給す
る回生制御手段とを設ける。回生電力は、前記アクチュ
エータや外部抵抗や電力を用いる他装置、例えば半導体
露光装置やコータデベロッパ等に消費させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体露光装置等
のデバイス製造装置および工作機械などに適用される移
動ステージ装置に関し、特に高速かつ精密な位置決めを
必要とする移動ステージ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ICやLSI等の半導体チップ、
液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッドおよびマイクロマ
シン等の精細なデバイスを製造するデバイス製造装置
は、高密度化および高スループット化が要求されてい
る。この要求を満たすため、例えばステップ・アンド・
リピート方式の縮小投影露光装置、すなわちいわゆるス
テッパ等のデバイス製造装置の高精度化および高スルー
プット化が求められている。
【0003】図16は一般的なステッパの構成を示す。
同図のステッパ40は、原版であるレチクル51を保持
し位置決めするためのレチクルステージ52、レチクル
51を照明するための照明系53、レチクル51を照明
して得られた像をウエハ55に縮小転写露光するための
投影系54、ウエハ55を保持し精密に位置決めするた
めのウエハステージ56、ウエハステージ56上にウエ
ハ55をロードおよびアンロードしかつインターフェー
ス装置90に対してウエハ55を搬入および搬出するた
めのウエハ搬送系57、レチクル51を交換するための
図示しないレチクル搬送系、ならびにレチクル51とウ
エハ55の位置合わせを行うための図示しないアライメ
ント系などから構成される。80はウエハ55にレジス
トを塗布してステッパ40に供給しかつステッパ40で
露光されたウエハ55を現像するコータデベロッパ、9
0はステッパ40とコータデベロッパ80との間のウエ
ハの受け渡しを中継するためのインターフェースであ
る。
【0004】図17は、この種のステッパに搭載される
移動ステージであるウエハステージ装置の一従来例を示
すものである。このウエハステージ装置は、床からの振
動を絶縁しかつステージの加減速に伴う反力やステージ
の移動に伴い発生するステージ全体の姿勢変動を減衰さ
せる働きをもつ図示しない除振台で支持されたステージ
定盤60上に置かれる。ステージ定盤60上に配置され
た案内板(Y)67と可動ステージ(Y)66側に設け
られた図示しない静圧流体軸受とにより非接触に可動ス
テージ(Y)66の支持およびY方向へのステージ移動
の規定がなされる。可動ステージ(X)63についても
同様に案内板(X)64と図示しない静圧流体軸受によ
り可動ステージ(X)63の支持およびX方向への移動
の規定がなされる。ステージ63および66の駆動は、
X,Yともに磁石可動型の3相リニアモータによって案
内板64,67に対し非接触に駆動される。磁石可動型
の3相リニアモータは、Xについては可動ステージ
(X)63側に設けられた図示しない可動磁石と可動ス
テージ(Y)66上に設けられた偏平型の複数のリニア
モータコイル(X)65とにより構成され、Yについて
は可動ステージ(Y)66側に設けられた図示しない可
動磁石とステージ定盤60上に設けられた偏平型の複数
のリニアモータコイル(Y)68とにより構成される。
またリニアモータコイル65,68の近傍には、磁界を
検出するホール素子69が配置されている。ホール素子
69は、可動磁石の磁極の位置を検出して電気信号に変
換し、ステージコントローラ41内の相切替コントロー
ラに対して出力する。可動ステージ(X)63上には図
示しないウエハを保持するための吸着チャック70が載
置される。可動ステージ(X)63の移動量は、可動ス
テージ(X)63上に固定されたミラー61とレーザ測
長器62とからなるレーザ測定系によって計測された可
動ステージ位置情報に基づき制御される。可動ステージ
(X)63と吸着チャック70との間には、図示しない
レベリング機構が設けられ、ウエハ面が投影レンズの像
面に一致するように駆動されるのが一般的である。41
はウエハステージ全体の動作を制御するステージコント
ローラ、42は前記X方向用1個とY方向用2個の3個
のリニアモータを駆動するステージ駆動リニアモータド
ライバである。
【0005】ウエハ上の各露光ショットに対して高速か
つ精密にステップ駆動し位置決めするためのステージの
駆動パターンは、図18に示されるような台形駆動が一
般によく用いられる。すなわちA点とB点の間の区間は
加速区間であり、A点(現在位置:停止)からB点(加
速終了)までの間加速駆動される。B点からC点までは
等速移動区間であり、可動ステージ位置情報に基づき速
度制御がなされる。C点からD点までは減速区間であ
り、D点(目標位置:停止)に対して減速駆動される。
【0006】図22は、半導体露光装置や工作機械に用
いられる移動ステージ装置の他の従来例を示す。この移
動ステージ装置は、図示しない除振台で支持されたステ
ージ定盤1上に置かれている。除振台は、床からの振動
を絶縁しかつステージの加減速に伴う反力やステージの
移動に伴い発生するステージ全体の姿勢変動を減衰させ
る働きをもつ。ステージ定盤1上に配置された案内板6
と可動ステージ2側に設けられた静圧流体軸受16(図
22(b))により可動ステージ2の支持および移動方
向の規定がなされる。可動ステージ2の駆動は、ステー
ジ定盤1上に設けられたボールネジ(送りネジ)5をステ
ージ駆動DCモータ3で回転させることによって駆動さ
れる。ボールネジ5は、ステージ定盤1上に配置した軸
受7によって回転可能に支持され、可動ステージ2側に
固定されたボールネジナット8と螺合しており、カップ
リング4を介してステージ駆動DCモータ3に連結され
ている。ステージ駆動DCモータ3にはタコジェネレー
タ3bが同軸に連結されており、DCモータ回転速度を
コントローラ21に対して出力する。コントローラ21
は、タコジェネレータ3bからの回転速度に基づいて、
可動ステージ2が所定の、または上位コンピュータから
与えられた駆動パターンで移動および停止するようにス
テージ駆動DCモータ3の動作を制御する。22はステ
ージ駆動DCモータ3を駆動するステージ駆動モータド
ライバである。可動ステージ2上には図示しない吸着チ
ャック等の工作物を取り付けるための保持盤が載置され
る。可動ステージ2の移動量は、可動ステージ2上に固
定されたミラー9とレーザ測長器10とからなるレーザ
測定系によって計測された可動ステージ位置情報に基づ
き制御される。このステージ装置においても、目標位置
に対して高速かつ精密に位置決めするため、図18に示
すような台形状の駆動パターンがよく用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の移動ステージ装置では、ステージの移動を高速
化し、位置決め時間の短縮化を行うほど、その消費する
エネルギーは増加し、その一部はモータ電流に起因する
ジュール熱などの発熱という形で消費される。この発熱
が、ステージやステージ載置の工作物やステージ位置測
定装置に対して熱変形や計測誤差を与え、精密なステー
ジの移動、測定、加工の妨げとなる、という問題があっ
た。
【0008】本発明の目的は、高速で精密な移動ステー
ジ装置を提供することにある。また、移動ステージ装置
やこれを用いたデバイス装置あるいは工場設備の省電力
化を図ることをさらなる目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を解
決するために本発明の移動ステージ装置は、所定の方向
に移動可能なステージと、該ステージを駆動するアクチ
ュエータと、該ステージの慣性力を前記アクチュエータ
で回生制動させそれによって得られる回生電力を所定の
エネルギー消費手段に供給する回生制御手段とを有する
ことを特徴とする。ここで、アクチュエータとしては、
例えば回転モータと送リネジを用いたもの、あるいはリ
ニアモータ等を用いることができる。回生制動とは、電
動機を発電機として動作させ、運動エネルギーを電気エ
ネルギーに変換することによって運動エネルギーの低下
すなわち制動を行うことである。
【0010】従来の移動ステージ装置においては、以下
に示す問題があった。すなわち、(1)ステージの移動
の度に、ステージの加速、減速、停止あるいは運動方向
の反転を高速で行うため、結果的にステージの慣性エネ
ルギーを位置決め移動の度に浪費している。またステー
ジの移動を高速化し、位置決め時間の短縮化を行うほ
ど、その浪費するエネルギーは増加することになる。
(2)ステージの高速化を行うほど、浪費するエネルギ
ーは増加し、その一部はモータ電流に起因するジュール
熱などの発熱という形で消費される。この発熱が、ステ
ージやステージ載置の工作物やステージ位置測定装置に
対して熱変形や計測誤差を与え、精密なステージの移
動、測定、加工の妨げとなる。
【0011】本発明によれば、ステージの減速、停止お
よび運動方向の反転時に回生制動を行い、これを所定の
エネルギー消費手段に供給するようにしたため、ステー
ジの移動運動に伴う慣性エネルギーの移動ステージ装置
内での浪費を軽減させることができ、慣性エネルギーの
浪費に伴う発熱を抑えることで、高速で精密なステージ
を提供することができる。また、回生電力を貯蔵しアク
チュエータを駆動する電力の一部として再利用するよう
にすれば、移動ステージ装置の省電力化を図ることがで
きる。
【0012】回生電力の貯蔵手段としては、回生電力を
フライホイールの回転エネルギーとして貯蔵するもの、
前記回生電力を超伝導コイル内を流れる循環電流として
貯蔵するもの、または蓄電池を用いることができる。な
お、電力貯蔵手段にフライホイールを用いる場合、フラ
イホイールをステージと独立に支持することにより、フ
ライホイールのジャイロモーメント等の外乱要因がステ
ージに伝達されることを防ぎ、移動ステージ装置や工作
物の精度をより高精度に保つことができる。
【0013】回生電力のうち、電圧が電力貯蔵手段の電
圧より低い部分は、貯蔵できない。すなわち、回生制動
を行うことができない。したがって、電力貯蔵手段の電
圧より低い部分の回生電力を消費するための抵抗を設
け、電圧の十分高い部分は電力貯蔵手段に貯蔵し、電圧
の低い部分は抵抗で消費するように、スイッチングする
ことが好ましい。この場合、抵抗は冷却するか、または
ステージから熱的に絶縁することが好ましい。
【0014】また、より多くの電力を電力貯蔵手段へ回
生するため、インバータ等で回生電力の電圧を昇圧する
ようにしてもよい。あるいは、電源または電力貯蔵手段
からの電力を昇圧してからアクチュエータへ供給するよ
うにして回生電力の電圧が電源電圧より高くなるように
しても良い。また、アクチュエータに界磁コイルを設け
て回生制動時のみアクチュエータの電機子コイルを通過
する磁束(界磁束)を増加し、回生制動時の起電圧がよ
り高くなるようにしてもよい。
【0015】本発明の移動ステージ装置またはこの移動
ステージ装置を有する装置を温度調節のための加熱手段
を有する他の装置と組み合わせた場合、移動ステージ装
置の回生電力をこの加熱手段で消費させることによっ
て、組み合わせた全体での省電力化を図ることができ
る。この場合、加熱手段の負荷としての容量が十分でな
い場合や加熱手段を働かせる必要が無いタイミングで回
生制動が行われる場合に備えて、回生電力を消費するた
めの抵抗と、この抵抗および加熱手段への回生電力の伝
達をオンオフするスイッチとをさらに設けることが好ま
しい。ここで、本発明の移動ステージ装置を有する装置
は、例えば半導体露光装置であり、他の装置は、例えば
加熱手段として基板ベーク処理用のホットプレートを搭
載したコータデベロッパである。
【0016】また、本発明の工場内エネルギー制御シス
テムは、可動ステージを備えた装置と、前記ステージを
回生制動する手段と、前記ステージを回生制動すること
によって得られる回生電力を貯蔵する手段とを有し、前
記回生電力を前記装置を含む2種類以上の装置間で融通
し合うことを特徴とする。
【0017】ステージを回生制動することによってステ
ージでの発熱を抑えてステージの高精度を保つととも
に、回生した電力を複数のデバイス製造装置間で融通し
合うことにより、工場全体としての省電力化を図ること
ができる。回生電力を貯蔵する手段としては、上述した
電力貯蔵手段と同様に、回生電力をフライホイールの回
転エネルギーとして貯蔵するもの、前記回生電力を超伝
導コイル内を流れる循環電流として貯蔵するもの、また
は蓄電池を用いることができる。可動ステージを備えた
装置は例えば半導体露光装置であり、2種類以上の装置
の他方の装置は例えばコータデベロッパである。これら
の工場内エネルギー制御システムを構成する装置には、
それぞれ回生制動電力の入力端および出力端の少なくと
も一方を設けることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態に係
る移動ステージ装置は、所定の方向に移動可能なステー
ジと、該ステージを駆動するアクチュエータと、該アク
チュエータを駆動する第1のモータと、回転支持された
フライホイールと、該フライホイールにトルクを与える
ための第2のモータと、前記ステージの慣性力を前記第
1のモータで回生制動することによって得た電力を前記
第2のモータに伝達するとともに前記フライホイールの
回転慣性力を前記第2のモータで回生制動することによ
って得た電力を前記第1のモータに伝達する回路を有す
ることを特徴とする。ここで、前記アクチュエータは、
回転モータと送リネジにより構成されることを特徴とす
るものである。前記アクチュエータにリニアモータを用
いてもよい。
【0019】また、前記回路は、電力の伝達のオンオフ
を行うスイッチを有することを特徴とする。前記回路
は、前記アクチュエータで発電制動した電力を抵抗で消
費させる回路を併せ持つことを特徴とする。前記フライ
ホイールは、前記ステージと独立に配置されたフライホ
イールであることを特徴とする。前記抵抗は、前記抵抗
で発生した熱に対する冷却手段あるいは熱絶縁手段が設
けられたことを特徴とする。ここで、発電制動とは、回
生制動のうち、回生した電力を実時間で外部抵抗負荷に
消費させる場合の制動を、回生電力を貯蔵する場合と区
別して表現するために用いている。
【0020】本実施形態によれば、ステージの往復駆動
に伴うステージの慣性エネルギーの浪費を抑えると同時
にそれに伴うモータの発熱を軽減する。すなわちステー
ジ減速時にはステージの駆動モータで回生制動を行い、
その電力をフライホイールのモータに伝えて回転慣性エ
ネルギーに変換してエネルギーを貯え、ステージ加速時
にはフライホイールの駆動モータで回生制動を行い、そ
の電力をステージの駆動モータに伝えることによりステ
ージ加速に利用するため、ステージ往復運動に伴う消費
電力を節約する。同時にステージの駆動モータに印加す
る電流量が抑えられ、それに伴うモータの発熱が軽減さ
れるため、発熱によるステージ部材の熱変形や測定系の
測定誤差およびそれにともなうステージ精度の悪化など
を減少させ、より高速で精密なステージの駆動を図るこ
とが可能になる。またエネルギーの回生伝達を電気的な
方法を用いて行うため、ステージ駆動の制御の自由度が
大きい。
【0021】本発明の第2の実施形態に係る移動ステー
ジ装置は、所定の方向に移動可能なステージと前記ステ
ージを駆動するアクチュエータと前記ステージの慣性力
を回生制動することによって得られた回生電力を他の温
調、加熱目的手段に伝達する回路とを有することを特徴
とする。また、前記回路は、電力の伝達のオンオフを行
うスイッチを有することを特徴とする。さらに、前記ス
テージは半導体露光装置に搭載される基板ステージであ
り、前記温調、加熱目的手段は、コータデベロッパ内の
基板ベーク処理用のホットプレートであることを特徴と
する。
【0022】半導体製造工場においては、半導体露光装
置とコータデベロッパが隣接して配置される。半導体露
光装置は、基板ステージなどの移動ステージ装置が組み
込まれる。しかしながら、従来の移動ステージ装置にお
いては、以下に示す問題があった。すなわち、 (1)ステージの移動の度に、ステージの加速、減速、
停止あるいは運動方向の反転を高速で行うため、結果的
にステージの慣性エネルギーをステップ移動の度に浪費
している。またステージの移動を高速化し、位置決め時
間の短縮化を行うほど、その浪費するエネルギーは増加
しエネルギー効率の低下を招く。 (2)ステージの高速化を行うほど、浪費するエネルギ
ーは増加し、その一部はモータ電流に起因するジュール
熱などの発熱という形で消費される。この発熱が、ステ
ージやステージ載置の基板やステージ位置測定装置に対
して熱変形や計測誤差を与え、精密なステージの位置決
めの妨げとなり、レチクルパターンのウエハへの転写精
度を悪化させる要因となる。案内に静圧流体軸受を使用
しリニアモータにより駆動する図17に示す方式の場
合、完全非接触で案内駆動できるためステージをより高
速化することが可能であるが、一方で高速化するほどリ
ニアモータコイルからの発熱が大きくなり、なおかつス
テージ内部に熱がこもりやすい構造でもあるため、リニ
アモータを場合によっては冷却(空冷ないし液冷)する
必要さえも生じる。 (3)同じリソグラフィ工程の隣接した装置同士におい
て、一方(露光装置のステージ装置)では駆動に伴う発
熱を抑えるために冷却する必要があり、他方(コータデ
ベロッパの基板ベーク装置)では加熱する(熱を発生さ
せる)必要がある訳であり、熱エネルギー効率上のロス
が発生していることになる。
【0023】本発明の第2の実施形態によれば、ステー
ジ駆動により生じるステージのアクチュエータの発熱に
伴う熱変形や精度悪化などの悪影響を抑えると同時に副
産物として発生する熱エネルギーを有効に利用すること
ができる。
【0024】本発明の第3の実施形態に係る工場内エネ
ルギー制御システムは、移動ステージを有する装置と、
前記ステージを回生制動する手段と、電力を貯蔵する手
段とを有し、前記ステージを回生制動することによって
得られた回生電力を前記装置を含む2種類以上の異種装
置間で融通し合うことを特徴とする。
【0025】電力を貯蔵する手段は、フライホイールで
あると好都合である。また電力を貯蔵する手段は、蓄電
池であっても構わないし、超伝導コイルであってもよ
い。2種類以上の異種装置には、回生電力の入出力端を
備えると好都合である。2種類以上の異種装置は、具体
的には半導体露光装置とコータデベロッパである。
【0026】上述した従来の移動ステージ装置および移
動ステージを有する半導体露光装置では以下に示す問題
があった。すなわち、 (1)ステージの移動の度に、ステージの加速、減速、
停止あるいは運動方向の反転を高速で行うため、結果的
にステージの慣性エネルギーを位置決め移動の度に浪費
している。装置のスループットを向上させるために、ス
テージの移動を高速化し、位置決め時間の短縮化を行う
ほど、その浪費するエネルギーは増加することになる。 (2)ステージ移動の度に浪費される慣性エネルギー
は、モータ電流に起因するジュール熱として消費され、
発熱が発生する。この発熱がステージやステージ載置の
工作物やステージ位置測定装置に対して熱変形や計測誤
差を与え、精密なステージの移動、測定、加工の妨げと
なる。そのためこれを抑えるために、ステージに使用さ
れるモータを冷却するのが通例となっている。またこの
冷却のために、装置の複雑化や装置コストの増加および
装置運転コストの増加が発生することは言うまでもな
い。
【0027】特開平9−312255号公報では、半導
体露光装置において、マスクステージまたは基板ステー
ジを回生制動制御することが述べられている。しかし、
この半導体露光装置は、マスクステージと基板ステージ
との間に設けられた第1のリニアモータにより、マスク
ステージと基板ステージをその重量比に反比例する速度
で逆方向に同期走査するものであり、その際の同期走査
速度比を微調整するためにマスクステージまたは基板ス
テージを第2または第3のリニアモータにより回生制動
制御するものである。したがって、この半導体露光装置
においては、第1のリニアモータに、マスクステージと
基板ステージを駆動する電力に加えて回生制動する電力
を補う電力を供給する必要があり、移動ステージ装置内
の発熱はむしろ大きくなる。また、この回生制動制御に
より得られた回生電力は抵抗で消費され、同移動ステー
ジ装置または工場内の他の装置で再利用されることも無
い。このように同公報には、回生制動電力を貯蔵するこ
とも複数異種装置間で回生電力を融通し合うことについ
ても述べられていない。
【0028】半導体製造ラインでは、同じ工程内にステ
ージを有する装置(露光装置など)が複数台並んで稼動
している場合が多い。工場内にステージの回生制動電力
を貯蔵する手段を備え、この電力を複数装置間で融通し
あうことができれば、工場全体としてのエネルギー効率
の向上が期待できる。
【0029】特開平9−140979号公報では、縫製
工場などで稼動する複数台のミシンについて回生制動を
行い、その電力を再利用する方法が述べられている。し
かし、これは複数台の装置(ミシン)の間で回生電力の
やりとりを行うものであるものの、ミシンという同種装
置同士での電力のやりとりを実現する方法である。ミシ
ン以外の異種の装置との電力のやりとりを行うものでは
ない。したがってこの方法は半導体製造工場のように、
異種の装置が一緒に稼動するような場所には不十分であ
る。またこの場合ミシン減速時の全ての領域で回生制動
が行えるわけではない。回生電力により充電を行う場
合、回生制動起電力(回生電力)が供給される側の回路
あるいは電源の電圧よりも大きい間しか電力を回生し再
利用することができない。しかし,異種の装置間であれ
ば、その動作可能電圧がより低いものを組み合わせるこ
とにより、より多くの電力を回生再利用することができ
る。
【0030】図21に半導体リソグラフィ工程の一般的
な例を示す。工程のうちレジスト処理および現像はコー
タデベロッパ内で行われ、露光は露光装置(ステッパな
ど)内で行われる。すなわちウエハはコータデベロッパ
内のコータ(塗布)装置においてレジスト塗布され、こ
れを同じくコータデベロッパ内のプリベーク装置でプリ
ベーク処理された後、露光装置に渡され露光が行われ
る。露光後再びコータデベロッパにウエハが渡され、コ
ータデベロッパ内のデベロッパ(現像)装置で現像が行
われ、同じくコータデベロッパ内のポストベーク装置で
ポストベークされる。したがって、露光装置(ステッパ
など)とコータデベロッパは図16および図19に示す
ように隣接して使用されるのが一般的であり、露光装置
(ステッパ)40とコータデベロッパ80間には、両者
間で基板(ウエハ)をやりとりするためのインターフェ
ース装置90を介在させるのが一般的である。
【0031】図19に露光装置(ステッパ)とともに半
導体リソグラフィ工程(半導体製造工程の一部)で使用
されるコータデベロッパを示す。コータデベロッパ80
はレジストをウエハ上に塗布するためのコータ装置7
1、コータ装置71でレジスト塗布されたウエハを加熱
処理(プリベーク)するためのプリベーク装置72、ス
テッパ40で露光後現像処理するための現像装置73、
現像処理されたウエハを加熱処理(ポストベーク)する
ためのポストベーク装置74、ウエハをこれらの各装置
にロードおよびアンロードするためのハンドリング装置
75等から構成される。
【0032】ウエハを加熱処理するためのプリベーク装
置72およびポストベーク装置74には、ホットプレー
トが使用されるのが一般的である。図20に発熱抵抗コ
イルを用いたホットプレートを示す。ホットプレート8
2はアルミニウム、銅、鉄など熱伝導率の良い材料から
なり、その中にニクロム等の発熱抵抗コイル85が埋め
込まれている。プリベーク、ポストベークに適当な温度
は使用するレジストにより異なるが、図示しない温度制
御回路によりホットプレート温度がこれらに適当となる
ように制御される。
【0033】このように半導体製造工程の一部であるリ
ソグラフィ工程において、露光装置のステージのように
熱の発生を極力抑えたいものと、コータデベロッパのウ
エハベーク用ホットプレートのように逆に加熱の必要な
ものとが同じライン内で隣接して稼動している。一方で
発熱に対する冷却を行い、他方で加熱を行うことは、製
造プロセス全体として見た場合エネルギー効率上無駄が
多いと言える。そうした異種装置間での発熱エネルギー
の融通が可能となれば、エネルギー効率上の無駄が軽減
できる。
【0034】半導体製造装置の評価基準となるものに、
米国のセマテックが提唱したCOO(コストオブオーナ
ーシップ)がある。これは半導体製造装置の性能に関す
るあらゆるパラメータを定量化し、一定の計算式に当て
はめて、ウエハ1枚あたりのコストとして評価する方法
である。パラメータのなかには、装置のスループット、
装置のフットプリント、装置の消費電力、装置メンテナ
ンス性などが含まれている。これは、単にカタログ上で
性能安定性が高いとかメンテナンス頻度が少ないといっ
た定性的な表現しかされていなかったことも含めて客観
的評価を与えようとした意味で意義があると思われる。
しかしあくまで同種装置の商品のうちどれを購入するの
が得になるのかを判断するためのものである。前述のエ
ネルギー効率上の問題のように、異種装置同士でのお互
いの長所と短所の相殺によるコストメリットまでは考慮
されていない。自分の装置の問題は、自分の装置内で自
己解決することが前提になっているとも言える。
【0035】半導体露光装置に代表される半導体製造装
置には、精度やスループットのさらなる向上が求められ
ている。それと同時に装置コストや消費電力を含めた運
転コストについては減らすことが求められている。精度
やスループットを上げると同時に装置コストや運転コス
トは減らしていくことは、相矛盾する要求である。
【0036】装置個別でこうした相矛盾する要求に応え
ていくことは、ともすれば製造プロセス全体としてのエ
ネルギー効率上の損失を招くことさえもあり得る。そこ
で、複数の異種装置間でのエネルギーのやりとりややり
くりを行うことができれば、こうした弊害を減らすこと
ができる。
【0037】本発明の第3の実施形態によれば、ステー
ジの回生制動を行うことにより、ステージの移動運動に
伴う慣性エネルギーの浪費を軽減させ、この電力を他の
用途に流用したり、電力の貯蔵を行い複数の異種装置間
で融通し合うことで工場全体としてのエネルギー効率の
向上を図ることができる。
【0038】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。 [実施例1]図1は本発明の第1の実施例に係るステー
ジ装置の概略構成を示す。同図のステージ装置は、図2
2に示した従来例のステージ装置に対して、フライホイ
ール11、フライホイール11を回転駆動するためのモ
ータ14、モータ14の回転速度をコントローラ21に
対して出力するタコジェネレータ15、ステージの慣性
力をステージ駆動モータ3で回生制動することによって
得た電力をフライホイール駆動モータ14に伝達すると
ともにフライホイール11の回転慣性力をフライホイー
ル駆動モータ14で回生制動することによって得た電力
をステージ駆動モータ3に伝達する回生制御回路23、
ステージ駆動DCモータ3で発電制動された電力を消費
させるための外部抵抗とその冷却装置24、およびフラ
イホイール駆動モータ14を駆動するためのフライホイ
ール駆動モータドライバ25を付加したものである。
【0039】回生制御回路23には、回生電力の伝達/
非伝達のオンオフを切り替えるスイッチが設けられてい
る。フライホイール11は回転軸受12によって支持さ
れ、カップリング13を介してフライホイール駆動DC
モータ14およびタコジェネレータ15に連結されてい
る。フライホイール駆動DCモータ14の固定子、タコ
ジェネレータ15の固定子、およびハウジングは図示し
ないホルダによって固定されている。フライホイール1
1の回転速度は、タコジェネレータ15により電気信号
に変換され、コントローラ21に出力される。
【0040】DCモータは、図2に示すような等価回路
として扱うことができる。電圧Vaが印加され角速度ω
でDCモータが回転する時、 E=Keω (1) で表される速度起電力Eが発生する。ここで、Keはモ
ータの起電力定数である。また、Raを電機子回路の抵
抗、Iaを電機子電流とすれば、 Va=IaRa+E (2) の関係がある。またこの時モータが発生するトルクT
は、KTをモータのトルク定数として T=KTIa (3) 一方、モータに加わるトルクTは、モータにかかる摩擦
トルクや風損などの損失が十分小さいものとして無視す
れば、 T=Jr(dω/dt) (4) である。ここで、Jrはモータのロータの慣性モーメン
トである。
【0041】モータヘの電圧の印加を取り去っても、モ
ータは慣性力で回り続けようとするため、速度起電力と
大きさの等しい誘導起電力ecが発生する。ここで式
(3)と(4)の関係より となる。ここで、Crはモータのロータ慣性モーメント
による等価静電容量である。すなわちモータのロータ慣
性モーメントによる等価静電容量を考えれば、電気的等
価回路として全体を扱うことができる。
【0042】したがって本実施例においても、ステージ
やボールネジあるいはフライホイールを含めて等価慣性
モーメントを求め、それらの等価静電容量を考えれば、
図3〜図6に示すような等価回路とみなすことができ
る。図3は、ステージをモータドライバにより加速する
場合の等価回路である。スイッチSW1をオフからオン
に切り替えることによりステージの加速が開始する様子
を示してある。Csはステージ等価慣性モーメントによ
る等価静電容量であり、スイッチSW1のオンと同時に
Csの充電が始まる。すなわちモータドライバ22から
モータ3に電圧Vaの電力が印加され、ステージ2の加
速により等価静電容量Csに慣性エネルギーという形で
エネルギーが貯えられる。ここで、Jsをステージ等価
慣性モーメン卜、Kseをステージ駆動モータ3の起電
力定数、Kstをステージ駆動モータ3のトルク定数と
すると、等価静電容量Csは Cs=Js/KseKst (6) また、ステージ等価慣性モーメントJsは、Jsrをス
テージ駆動モータ3およびタコジェネレータ3bのロー
タ部慣性モーメント、Jssをボールネジの慣性モーメ
ント、pをボールネジのピッチ、mをステージ質量とす
ると、 Js=[Jsr+Jss+(p/2π)2・m] (7) 等価静電容量Csの両端の電位差すなわちステージ駆動
モータ3で発生する速度起電力ecは、ωsをステージ
駆動モータ3の角速度として ec=Kseωs (8) さらに、ωsとステージ速度wの関係より ec=2πKsew/p (9) ステージ所望速度woでの速度起電力をecoとすると eco=2πKsewo/p (10) またステージ駆動モータ3の電機子回路について Va=IaRa+ec (11) の関係があり、Va>ecの間はIa>0となり、Cs
の充電すなわちステージ2が加速され、Va=ecでは
Ia=0となり、ステージ2が定速で駆動されることに
なる。したがってステージ速度が所望速度woに達する
ところでVa=ecoに保って等速駆動する。
【0043】図4は、ステージ2を回生制動により減速
する場合の等価回路図である。Cfはフライホイール駆
動モータ14のロータ部の慣性モーメントによる等価静
電容量である。スイッチSW2をオフからオンに切り替
えることにより、ステージ慣性エネルギーが貯えられた
等価静電容量Csが放電すなわち回生制動による減速が
開始し、等価静電容量Cfが充電すなわちフライホイー
ルの回転速度を増加させ回転慣性エネルギーを貯える。
両者の電位がほぼ等しくなったところでスイッチSW2
をオフにし、回生制動を打ち切る。等価静電容量Cf
は、 Cf=(Jfr+Jf)/KfeKft (12) で表される。ここで、Jfはフライホイールの慣性モー
メント、Jfrはフライホイール駆動モータ14および
タコジェネレータ15のロータの慣性モーメント、Kf
eはフライホイール駆動モータ14の起電力定数、Kf
tはフライホイール駆動モータ14のトルク定数であ
る。
【0044】図5は、上記ステージの回生制動の後、外
部の抵抗Rcにつなぎ替えて発電制動することを示す等
価回路図である。ここで、発電制動とは、回生制動のう
ち、回生電力を実時間で外部の抵抗負荷に消費させる場
合を、それ以外の回生制動と区別するための用語であ
る。図5に示すように、スイッチSW3をオフからオン
にすることにより、等価静電容量Cs(ステージ2およ
びモータ3)に残っていた慣性エネルギーを完全に放出
させる。すなわち発電制動した電力を外部の抵抗Rcで
消費させてステージを減速および停止させる。
【0045】図6は、ステージの停止を行った後フライ
ホイール11の回生制動によりステージ2を加速する状
態を示した等価回路図である。スイッチSW2をオフか
らオンに切り替えることにより、先に充電されたCf
(回転慣性力を貯えたフライホイール11)にCs(ス
テージ駆動モータ3)を接続し、Csを充電する。すな
わちステージを回生により加速する。両者の電位が等し
くなったところでスイッチSW2をオフにして回生によ
る加速を打ち切り、その後はスイッチSW1をオンにし
てドライバ22により所望速度まで加速する。
【0046】モータの回生制動を行い、その電力を電源
に戻すことは一般に行われるが、その際の回生制動可能
条件として、回生制動により発生した誘導起電力ecが
電源の電圧よりも大きい必要がある。このことは、本実
施例においても同様であり、ステージ減速時は、ステー
ジ駆動モータ3で誘起される回生制動誘導起電力ecが
フライホイールDCモータ14で発生する速度起電力E
fよりも大きい状態において回生可能である。図4にお
いてステージ2の回生制動を行い、フライホイール11
の回転慣性エネルギーを貯える場合以下の関係がある ec=Ib(Ra+Rb)+Ef (13) ここで、Ibは回生制動誘導起電力ecにより発生する
回生電流、Raはステージ駆動モータ電機子回路の抵
抗、Rbはフライホイール駆動モータ電機子回路の抵抗
である。
【0047】式(9)において、Ib>0となり回生が成
り立つための条件は、 ec>Ef (14) またステージの減速開始時の回生制動誘導起電力ec
は、ステージの速度とともに次第に減少し、ある時点で
上記条件を満たさなくなる。したがって、ステージの回
生制動は、ステージの減速と同時に開始し、上記条件を
満たすぎりぎりのところまで回生制動し、その後はスイ
ッチを切り替えて(図5:SW2をオフ、SW3をオ
ン)発電制動により得た電力を外部抵抗に消費させてス
テージを減速および停止させる。
【0048】ステージ駆動モータの速度起電力ecと回
生制動すなわち発電機としてモータを使用する場合の回
生制動誘導起電力ecは、意味合いは異なるものの等価
のものであり、回生制動誘導起電力ecは前述の式
(8)、(9)に従う。
【0049】またフライホイール駆動モータで発生する
速度起電力Efは、 Ef=Kfeωf (15) すなわち回生制動誘導起電力ecとフライホイール駆動
モータで発生する速度起電力Efは、それぞれステージ
速度w、フライホイール回転角速度ωfの関数であり、
回生条件ec>Efはステージ速度wとフライホイール
回転角速度ωfの関係に置き換えることができる。した
がってステージ速度wとフライホイール回転速度ωfを
コントローラ21で監視し、ステージ減速時および加速
時はそれらがある一定の関係になったところで回生制動
から外部抵抗で電力を消費させる発電制動に切り替える
ようにする。外部抵抗Rcは、電機子回路抵抗Raに対
して十分に大きくとる。すなわちRc>>Raとするこ
とにより主に外部抵抗で電力消費をさせるようにし、電
機子回路での発熱を抑えるようにするのが望ましい。ま
た外部抵抗からは、発電制動に伴うジュール熱が発生す
るため、冷却手段あるいは熱絶縁手段を設けて精密なス
テージヘの熱影響が及ばないようにするのが望ましい。
図1は外部抵抗に冷却装置を設けた例(外部抵抗および
冷却装置24)を示す。
【0050】フライホイール11は、高速で回転運動す
る回転体を回転支持するという点では、構造的にジャイ
ロと共通している。またジャイロは、外部から加わった
運動や力をその運動や力の軸と直交する別のモードに変
換するという特徴を持つ。
【0051】図7において、フライホイール11を回転
支持する支持台28が、フライホイール11に対してz
軸回りに角速度Ωで動いたとすると、フライホイール1
1にはz軸と直交するy軸回りにジャイロモーメントと
呼ばれるトルクが生じる。そのトルクTgは Tg=−(Jfr+Jf)/ωfΩ (16) ステージ装置を支えるステージ定盤には、ステージ移動
の加減速に伴う反力やステージの移動に伴う重心変動な
どのさまざまな力が加わる。またステージの移動速度や
加減速度および移動ストロークが大きくなるほどステー
ジ定盤に加わる力が増大し、それに伴いステージ定盤の
姿勢変動が起こりやすくなる。上記フライホイールをス
テージ定盤上に支持した場合、フライホイールを支持す
るステージ定盤の姿勢変動に起因して上記ジャイロモー
メントが発生し、これがステージ定盤に対してさらに別
のモードの姿勢変動を励起させることになり、除振台に
よる姿勢制御を困難にすることにつながる可能性があ
る。そこでフライホイールはステージとは別置きにし、
外力の加わらない別の除振台上に回転支持することが望
ましい。
【0052】フライホイールの回転慣性力は、外から力
が加わらないかぎり保存されるはずであるが、風損や軸
受の摩擦などにより徐々に平均回転速度が低下してく
る。フライホイールの回生制動によりDCモータから取
り出される起電力の電圧は、フライホイールの回転速度
とともに低下する。この風損や軸受摩擦に起因するフラ
イホイール回転速度の平均的な低下が発生すると、DC
モータから取り出される起電力も平均的に低下すること
になり、ステージ加速度が低下し、位置決め時間に影響
を及ぼすことになる。したがってフライホイールの回転
速度は、タコジェネレータ出力をコントローラ21で監
視し、平均速度の低下が認められた場合は、ドライバ2
5よりDCモータ14に電流を印加し、回転速度を維持
する。
【0053】図8を用いて駆動シーケンスについて説明
する。ステージ減速シーケンスは、回生制動モードと外
部抵抗により発電制動により得られる電力を消費させる
発電制動モードからなる。回生制動モードでは、スイッ
チを図4の状態(SW2をオフからオン、SW1と3は
オフのまま)に切り替え上述の方法でステージ側モータ
3から回生制動誘導起電力ecを取り出し、フライホイ
ール駆動DCモータ14に印加しフライホイール11を
加速させて回転慣性力を貯える。前述の方法により回生
条件について常に監視し、切替を判定した時点でスイッ
チを図5の状態(SW2をオンからオフ、SW3をオフ
からオン、SW1はオフのまま)に切り替え発電制動モ
ードにして減速停止させる。
【0054】ステージ加速シーケンスは、回生加速モー
ドとドライバ加速モードからなる。回生加速モードで
は、スイッチを図6においてSW3をオフ、SW2をオ
フからオン、SW1はオフのままの状態に切り替え上述
の方法でフライホイール側DCモータ14から回生制動
誘導起電力を取り出し、ステージ側モータ3に印加して
ステージ2を加速する。前述の方法により回生条件につ
いて常に監視し、切替を判定した時点でスイッチを図6
においてSW2をオンからオフ、SW1をオフからオ
ン、SW3はオフのままの状態(図3の状態)に切り替え
ドライバ加速モードに切り替える。ステージの所望速度
woに達したところで定速駆動に切り替える。
【0055】[実施例2]図9に本発明の第2の実施例
を示す。本実施例は、第1の実施例がアクチュエータと
して回転モータ3と送りネジ8を用いていたのに対し、
アクチュエータとしてリニアモータを用いている。図9
において、ステージ定盤1上に配置された案内板6と可
動ステージ2側に設けられた静圧流体軸受16により非
接触に可動ステージ2の支持およびステージ移動方向の
規定がなされる。ステージ2の駆動は、磁石可動型の3
相リニアモータによって非接触に駆動される。磁石可動
型の3相リニアモータは、可動ステージ2側に設けられ
た可動磁石18とステージ定盤1上に設けられた偏平型
の複数のリニアモータコイル17より構成される。また
リニアモータコイル17の近傍には、磁界を検出するホ
ール素子19が配置されている。ホール素子19は、可
動磁石18の磁極の位置を検出して電気信号に変換し、
コントローラ21内の相切替コントローラに対して出力
する。フライホイール11とフライホイール駆動DCモ
ータ14およびタコジェネレータ15の回転軸は同軸に
連結され、回転軸受12により共に回転支持されてい
る。フライホイール11の回転速度は、タコジェネレー
タ15により電気信号に変換され、コントローラ21に
出力される。
【0056】ステージの回生制動によりリニアモータコ
イルに誘起される誘導起電力ecは、 ec=−Ndφ/dt (17) ここで、φはコイルと鎖交する磁束、Nはコイルの巻数
である。また、可動磁石により発生する磁束の分布が正
弦波分布であるとし、コイルと鎖交する磁束の最大値を
Φすると、ステージが速度wで走行した時の磁束φの変
化は、 φ=Φcoswt (18) したがって、 ec=Emsinwt (19) ここで、Em(=NwΦ)は誘起起電力の最大値であ
る。
【0057】すなわち可動磁石型3相リニアモータで回
生制動により誘起される誘導起電力ecは、コイルと鎖
交する磁束が正弦波分布であれば、正弦波状の交番電圧
となる。図10に本実施例で用いた3相磁石可動型リニ
アモータの各相の誘導起電力ecの時間変化を示す。各
相の誘導起電力ecは、正弦波状に符号および大きさが
入れ替わり120°ずつ位相がずれている。このままで
は回生に使用できないため、図11に示す3相ブリッジ
整流回路によってA〜C各相の相間の誘導起電力の最大
値を取り出す(図10:emax)。ステージを回生制
動により減速する場合は、このemaxをフライホイー
ル駆動DCモータ14に印加してフライホイール11を
回転加速させて回転慣性力を貯える。またステージリニ
アモータを回生加速モードで駆動する場合は、フライホ
イール11の回生制動によって得られた誘導起電力ec
をインバータ型チョッパによりスイッチングおよび極性
の反転を行い、ステージ駆動リニアモータに印加して駆
動する。図9に示す回生制御回路23には、上記3相ブ
リッジ整流回路およびインバータ型チョッパが設けられ
上記動作を行う。
【0058】[実施例3]図12は本発明の第3の実施
例に係る半導体製造システムの構成を示す。同図におい
て、ステッパ40は、図16および17に示した従来例
のステッパ40に対して、ステージ63,66の慣性力
をステージ駆動リニアモータ65,68で発電制動する
ことによって得られた電力をコータデベロッパ80のウ
エハベーク装置72,74のホットプレート82のホッ
トプレート加熱回路83に伝達するための発電制動制御
回路43を付加したものである。コータデベロッパ80
は、ホットプレート加熱回路83を有するホットプレー
ト82と、ホットプレート加熱用補助電源87と、前記
発電制動制御回路43およびホットプレート加熱用補助
電源87とホットプレート加熱回路83の電源との接続
を切り替えるスイッチング回路88と、ホットプレート
温度をモニタする温度計84と、ウエハベーク装置7
2,74を管理するウエハベークコントローラ86を有
する。
【0059】図12のシステムにおいて、ステージ6
3,66のステップ駆動の加速時はリニアモータ65,
68をドライバ42により駆動する。減速時は発電制動
制御回路43とスイッチング回路88のスイッチを切り
替えて発電制動を行わせ、この電力をホットプレート加
熱回路83で抵抗消費させることによりホットプレート
82を加熱する。ホットプレート82はステージをステ
ップ駆動しない時すなわちウエハを流す前であっても予
め所定温度(ウエハベーク温度)に予熱しておく必要が
あるが、その場合はスイッチング回路88で切り替えを
行いホットプレート加熱用補助電源87によりホットプ
レートを加熱する。
【0060】ホットプレート82の過熱状態を防ぐため
に、ウエハベークコントローラ86は常に温度計84の
出力を監視し、スイッチング回路88のオン/オフを制
御することによりホットプレート82を所望温度に制御
する。またコータデベロッパ80のウエハベークコント
ローラ86とステッパ40のステージコントローラ41
との間で、ステージ駆動状態やホットプレート温度等の
情報の通信を行うことにより発電制動制御とスイッチン
グの同期がとれるように管理を行う。
【0061】ホットプレート加熱回路83の抵抗は、ス
テージリニアモータ電機子回路抵抗に比べて十分大きく
とるようにすることにより主にホットプレート加熱回路
抵抗で発電制動電力を消費発熱させるようにし、ステー
ジ駆動リニアモータの電機子回路での発熱を抑えるよう
に設定するのが望ましい。
【0062】リニアモータは3相リニアモータであるた
め、発電制動電圧は位相が互いに120°ずつずれた3
相出力である。したがってホットプレート加熱回路83
の発熱抵抗コイル85も3相それぞれに対応してホット
プレート内に3線並列に配置する。
【0063】ステージのステップ駆動は、数秒あるいは
コンマ数秒といったサイクルで行われるものであるた
め、発電制動電力によるホットプレートの加熱も断続的
なものとなる。しかしホットプレートの熱容量には十分
な大きさがあり、ホットプレート温度は時定数が大きく
ゆっくりとした変化であるため、それによる温度変動が
問題となることはない。
【0064】本実施例ではステッパのウエハステージに
おいて発電制動させた適用例を示したが、ステップ・ア
ンド・スキャン方式の走査型投影露光装置のレチクルス
テージおよびウエハステージに適用してもよい。
【0065】以上説明したように本実施例では、ステー
ジ駆動により生じるステージのアクチュエータの発熱に
伴う熱変形や精度悪化などの悪影響を抑えると同時に副
産物として発生する熱エネルギーを有効に利用すること
によりエネルギー効率を向上させることが可能になる。
すなわちステージ減速時にはステージの駆動モータで発
電制動を行い、その電力をステージモータの電機子回路
で消費させる代わりに他の温調、加熱目的手段に供給し
て消費利用させるため、ステージ駆動モータ電機子に印
加するトータル電流量が抑えられ、それに伴うモータの
発熱が軽減される。そのため、ステージアクチュエータ
の発熱によるステージ部材の熱変形や測定系の測定誤差
およびそれにともなうステージ位置決め精度の悪化など
を減少させ、より高速で精密なステージの駆動を図るこ
とになり、レチクルパターンのウエハヘの転写精度を高
めることが可能になる。
【0066】本実施例を半導体リソグラフィ工程で使用
される露光装置およびコータデベロッパに適用すること
により、すなわち露光装置のステージ駆動に伴い副作用
として発生する熱エネルギーを同じ工程で露光装置と隣
接して使用されるコータデベロッパのウエハベーク用ホ
ットプレートの加熱用電力として流用することにより、
リソグラフィ工程全体としてのエネルギー効率を向上さ
せることになる。またエネルギーの回生伝達を電気的な
方法を用いて行うため、ステージ駆動の制御の自由度が
大きい。
【0067】[実施例4]図13に本発明の第4の実施
例に係る工場内エネルギー制御システムの全体図を示
す。工場内の各露光装置(ステッパ)40は、工場内の
一角に据え付けられた電力貯蔵装置(フライホイール)
94と電力ケーブルによって結ばれている。この電力貯
蔵装置94は、本実施例ではフライホイールを用いてい
るが、フライホイールの代わりに蓄電池あるいは常温超
伝導コイルであってもよい。各露光装置40には、電力
のやりとりを行うための入出力端が備えられている。各
露光装置40は電力コントローラ95と接続され、これ
ら全体の電力のやりとりの監視および効率化がなされ
る。
【0068】各コータデベロッパ80は、電力コントロ
ーラ95と接続されている。電力コントローラ95には
電力の伝達を切り替えるためのスイッチング回路も構成
される。これにより露光装置40側からコータデベロッ
パ80側への電力の伝達のオンオフならびに切り替えが
なされる。
【0069】次に露光装置のステージと電力貯蔵装置と
の電力のやりとりについて説明する。図14はその様子
を示す説明図である。露光装置内のステージ装置は、回
生制動制御回路43を介して電力貯蔵装置(フライホイ
ール)94と接続されている。ステージ減速時は、ステ
ージリニアモータ(X)65およびリニアモータ(Y)
68で回生制動を行い、この回生制動電力を電力貯蔵装
置(フライホイール)94に蓄える。ステージコントロ
ーラ41には、ステージリニアモータを回生制動に切り
替えるためのスイッチング回路が構成される。レーザ測
長器62から出力されたステージ速度信号は、ステージ
コントローラ41を介して電カコントローラ95にも出
力される。
【0070】フライホイール装置94は、フライホイー
ル回転体91と全体を支持するハウジング92および駆
動モータ部分93および回転部分を支持する図示しない
回転軸受により構成されている。フライホイール回転体
91の回転速度は、駆動モータ93に構成される図示し
ないタコジェネレータにより電気信号に変換され、電カ
コントローラ95および各露光装置内のステージコント
ローラ41に出力される。
【0071】第2の実施例において述べたように、ステ
ージの回生制動によりリニアモータコイルに誘起される
誘導起電力ecは、φをコイルと鎖交する磁束、Nをコ
イルの巻数として ec=−Ndφ/dt (20) また、可動磁石により発生する磁束の分布が正弦波分布
であるとし、コイルと鎖交する磁束の最大値をΦする
と、ステージが速度wで走行した時の磁束φの変化は、 φ=Φcoswt (21) したがって、誘起起電力の最大値をEm(=NwΦ)と
すると、 ec=Emsinwt (22) である。
【0072】すなわち可動磁石型3相リニアモータで回
生制動により誘起される誘導起電力ecは、コイルと鎖
交する磁束が正弦波分布であれば、正弦波状の交番電圧
となる。図10は本実施例で用いた3相磁石可動型リニ
アモータの各相の誘導起電力ecの時間変化を示す。各
相の誘導起電力ecは、正弦波状に符号および大きさが
入れ替わり120°ずつ位相がずれている。このままで
は回生に使用できないため、図11に示す3相ブリッジ
整流回路によってA〜C各相の相間の誘導起電力の最大
値を取り出す(図10:emax)。ステージを回生制
動により減速する場合は、このemaxをフライホイー
ル駆動モータ93に印加してフライホイール回転体91
を回転加速させて回転慣性力を貯える。またステージリ
ニアモータをフライホイールに蓄えられた電力で駆動す
る場合は、フライホイールの回生制動によって得られた
誘導起電力Eをインバータ型チョッパによりスイッチン
グおよび極性の反転を行い、ステージ駆動リニアモータ
に印加して駆動する。上記3相ブリッジ整流回路および
インバータ型チョッパは回生制動制御回路内に構成され
る。このようにしてステージが減速する時は回生制動に
よりフライホイールヘの電力の貯蔵がなされ、ステージ
が加速する時はフライホイールに蓄えられた電力を受け
取る。
【0073】図14に示したように、このフライホイー
ル装置(電力貯蔵装置)94は各露光装置40とのエネル
ギーのやりとりを電気的に行うため、このステージを有
する露光装置内に配置する必要はない。また、このフラ
イホイール装置を露光装置ごとに1台ずつ設置する必要
もない。工場のどこかに電力貯蔵装置としてのフライホ
イールが設置されていればよい。工場内に設置された複
数の露光装置には、このような電力のやりとりを行うた
めの入出力端が備えられている。複数の露光装置からフ
ライホイール装置に対して回生制動電力の供給蓄電がな
されると同時に、フライホイール装置から露光装置へ電
力の供給がなされる。各露光装置において、ステージは
ウエハロードのために静止している場合もある。しかし
この方式であればフライホイールヘの充電が平均化され
る効果が期待できる。
【0074】本実施例ではステージのリニアモータに
は、通常の銅線を巻いたものを使用している。常温超伝
導コイルのモータを使用することができれば回生制動に
よる発電効率が向上し、さらにエネルギーの回生効率向
上が期待できる。
【0075】次に露光装置40とコータデベロッパ80
とのエネルギーのやりとりについて説明する。図15は
その様子の説明図である。前記回生制動電力は、露光装
置内の回生制動制御回路43、電力コントローラ95お
よびコータデべロッパ80内のスイッチング回路88を
介してプリベーク装置72およびポストベーク装置74
内のホットプレート82内のホットプレート加熱回路8
3に伝達される。ウエハベークホットプレー卜82には
温度計84が備えられ、ホットプレート温度をウエハベ
ークコントローラ86に対してモニタする。
【0076】前記回生制動電力をホットプレート加熱回
路83で抵抗消費させることにより、ホットプレート8
2を加熱する。ホットプレート82はステージをステッ
プ駆動しない時すなわちウエハを流す前であっても予め
所定温度(ウエハベーク温度)に予熱しておく必要があ
る。その場合はスイッチング回路88で切り替えを行
い、ホットプレート加熱用補助電源によりホットプレー
トを加熱する。また補助電源には前記電力貯蔵装置94
からの電力を用いてもよい。
【0077】ホットプレート82の過熱状態を防ぐため
に、ウエハベークコントローラ86は常に温度計84の
出力を監視し、スイッチング回路88のオン/オフを制
御することによりホットプレート82を所望温度に制御
する。また、コータデベロッパ80のウエハベークコン
トローラ86と露光装置40のステージコントローラ4
1と電力コントローラ95との間で、ステージ駆動状態
やホットプレート温度等の情報の通信を行うことにより
発電制動制御とスイッチングの同期および電力の融通の
効率化がなされるように管理を行う。
【0078】ステージのステップ駆動は、数秒あるいは
コンマ数秒といったサイクルで行われるものであるた
め、発電制動電力によるホットプレートの加熱も断続的
なものとなる。しかしホットプレートの熱容量には十分
な大きさがあり、ホットプレート温度の時定数は大きく
ゆっくりとした変化であるため、それによる温度変動が
問題となることはない。
【0079】ステージ回生制動電力の電力貯蔵装置への
充電は、回生制動起電力emaxが電力貯蔵装置94の
電圧Eより高い場合に可能である。すなわちemax>
Eが条件となる。ステージ減速時に回生制動を行う場
合、前記回生条件を満たす間は電力貯蔵装置94への充
電を行う。それ以降はスイッチの切り替えを行い、コー
タデベロッパ80のホットプレート82に電力を供給す
ることによりエネルギー効率を向上させる。またその切
り替えのタイミングは、ステージの回生制動誘導起電力
または発電制動誘導起電力と電力貯蔵装置94の電圧を
比較して、両者の関係が一定(emax≒E)になった
ところで切り替えるようにする。電力貯蔵装置がフライ
ホイールの場合は、ステージ速度とフライホイールの回
転速度の関係に置き換えて構わない。
【0080】この方式によりステージ減速時の全ての領
域に渡ってエネルギーの回生または流用を行うことがで
きる。
【0081】この方法は、露光装置とコータデベロッパ
1台ずつで行うより、製造ライン全体の複数の装置の間
で行うのが望ましい。各露光装置ステージコントローラ
41、各コータデベロッパウエハベークコントローラ8
6、電力貯蔵装置94および電力コントローラ95との
間での通信を行い、適切なタイミングおよび適切な装置
間組み合わせで電力のやりとりが行われるように制御す
る。
【0082】以上説明したように、本実施例によれば、
ステージの回生制動を行うことにより、ステージの移動
運動に伴う慣性エネルギーの浪費を軽減させ、この電力
を半導体製造工程内の他の用途に流用したり、電力の貯
蔵を行い複数の異種装置間で融通し合うことで工場全体
としてのエネルギー効率の向上させることが可能とな
る。
【0083】
【半導体生産システムの実施例】次に、半導体デバイス
(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CC
D、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の生産システ
ムの例を説明する。これは半導体製造工場に設置された
製造装置のトラブル対応や定期メンテナンス、あるいは
ソフトウェア提供などの保守サービスを、製造工場外の
コンピュータネットワークを利用して行うものである。
【0084】図23は全体システムをある角度から切り
出して表現したものである。図中、101は半導体デバ
イスの製造装置を提供するベンダ(装置供給メーカ)の
事業所である。製造装置の実例として、半導体製造工場
で使用する各種プロセス用の半導体製造装置、例えば、
前工程用機器(露光装置、レジスト処理装置、エッチン
グ装置等のリソグラフィ装置、熱処理装置、成膜装置、
平坦化装置等)や後工程用機器(組立て装置、検査装置
等)を想定している。事業所101内には、製造装置の
保守データベースを提供するホスト管理システム10
8、複数の操作端末コンピュータ110、これらを結ん
でイントラネットを構築するローカルエリアネットワー
ク(LAN)109を備える。ホスト管理システム10
8は、LAN109を事業所の外部ネットワークである
インターネット105に接続するためのゲートウェイ
と、外部からのアクセスを制限するセキュリティ機能を
備える。
【0085】一方、102〜104は、製造装置のユー
ザとしての半導体製造メーカの製造工場である。製造工
場102〜104は、互いに異なるメーカに属する工場
であっても良いし、同一のメーカに属する工場(例え
ば、前工程用の工場、後工程用の工場等)であっても良
い。各工場102〜104内には、夫々、複数の製造装
置106と、それらを結んでイントラネットを構築する
ローカルエリアネットワーク(LAN)111と、各製
造装置106の稼動状況を監視する監視装置としてホス
ト管理システム107とが設けられている。各工場10
2〜104に設けられたホスト管理システム107は、
各工場内のLAN111を工場の外部ネットワークであ
るインターネット105に接続するためのゲートウェイ
を備える。これにより各工場のLAN111からインタ
ーネット105を介してベンダ101側のホスト管理シ
ステム108にアクセスが可能となり、ホスト管理シス
テム108のセキュリティ機能によって限られたユーザ
だけがアクセスが許可となっている。具体的には、イン
ターネット105を介して、各製造装置106の稼動状
況を示すステータス情報(例えば、トラブルが発生した
製造装置の症状)を工場側からベンダ側に通知する他、
その通知に対応する応答情報(例えば、トラブルに対す
る対処方法を指示する情報、対処用のソフトウェアやデ
ータ)や、最新のソフトウェア、ヘルプ情報などの保守
情報をベンダ側から受け取ることができる。各工場10
2〜104とベンダ101との間のデータ通信および各
工場内のLAN111でのデータ通信には、インターネ
ットで一般的に使用されている通信プロトコル(TCP
/IP)が使用される。なお、工場外の外部ネットワー
クとしてインターネットを利用する代わりに、第三者か
らのアクセスができずにセキュリティの高い専用線ネッ
トワーク(ISDNなど)を利用することもできる。ま
た、ホスト管理システムはベンダが提供するものに限ら
ずユーザがデータベースを構築して外部ネットワーク上
に置き、ユーザの複数の工場から該データベースへのア
クセスを許可するようにしてもよい。
【0086】さて、図24は本実施形態の全体システム
を図23とは別の角度から切り出して表現した概念図で
ある。先の例ではそれぞれが製造装置を備えた複数のユ
ーザ工場と、該製造装置のベンダの管理システムとを外
部ネットワークで接続して、該外部ネットワークを介し
て各工場の生産管理や少なくとも1台の製造装置の情報
をデータ通信するものであった。これに対し本例は、複
数のベンダの製造装置を備えた工場と、該複数の製造装
置のそれぞれのベンダの管理システムとを工場外の外部
ネットワークで接続して、各製造装置の保守情報をデー
タ通信するものである。図中、201は製造装置ユーザ
(半導体デバイス製造メーカ)の製造工場であり、工場
の製造ラインには各種プロセスを行う製造装置、ここで
は例として露光装置202、レジスト処理装置203、
成膜処理装置204が導入されている。なお図24では
製造工場201は1つだけ描いているが、実際は複数の
工場が同様にネットワーク化されている。工場内の各装
置はLAN206で接続されてイントラネットを構成
し、ホスト管理システム205で製造ラインの稼動管理
がされている。一方、露光装置メーカ210、レジスト
処理装置メーカ220、成膜装置メーカ230などベン
ダ(装置供給メーカ)の各事業所には、それぞれ供給し
た機器の遠隔保守を行うためのホスト管理システム21
1、221、231を備え、これらは上述したように保
守データベースと外部ネットワークのゲートウェイを備
える。ユーザの製造工場内の各装置を管理するホスト管
理システム205と、各装置のベンダの管理システム2
11、221、231とは、外部ネットワーク200で
あるインターネットもしくは専用線ネットワークによっ
て接続されている。このシステムにおいて、製造ライン
の一連の製造機器の中のどれかにトラブルが起きると、
製造ラインの稼動が休止してしまうが、トラブルが起き
た機器のベンダからインターネット200を介した遠隔
保守を受けることで迅速な対応が可能で、製造ラインの
休止を最小限に抑えることができる。
【0087】半導体製造工場に設置された各製造装置は
それぞれ、ディスプレイと、ネットワークインターフェ
ースと、記憶装置にストアされたネットワークアクセス
用ソフトウェアならびに装置動作用のソフトウェアを実
行するコンピュータを備える。記憶装置としては内蔵メ
モリやハードディスク、あるいはネットワークファイル
サーバなどである。上記ネットワークアクセス用ソフト
ウェアは、専用または汎用のウェブブラウザを含み、例
えば図25に一例を示す様な画面のユーザインターフェ
ースをディスプレイ上に提供する。各工場で製造装置を
管理するオペレータは、画面を参照しながら、製造装置
の機種(401)、シリアルナンバ(402)、トラブ
ルの件名(403)、発生日(404)、緊急度(40
5)、症状(406)、対処法(407)、経過(40
8)等の情報を画面上の入力項目に入力する。入力され
た情報はインターネットを介して保守データベースに送
信され、その結果の適切な保守情報が保守データベース
から返信されディスプレイ上に提示される。またウェブ
ブラウザが提供するユーザインターフェースはさらに図
示のごとくハイパーリンク機能(410〜412)を実
現し、オペレータは各項目の更に詳細な情報にアクセス
したり、ベンダが提供するソフトウェアライブラリから
製造装置に使用する最新バージョンのソフトウェアを引
出したり、工場のオペレータの参考に供する操作ガイド
(ヘルプ情報)を引出したりすることができる。
【0088】ここで、保守データベースが提供する保守
情報には、上記説明したレチクルとペリクルの組み合わ
せによって生じるオフセット値の管理に関する情報も含
まれ、また前記ソフトウェアライブラリは上記の管理を
実現するための最新のソフトウェアも提供する。
【0089】次に上記説明した生産システムを利用した
半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図26は半
導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す。
ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計
を行う。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パ
ターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3
(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを
製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼
ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラ
フィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次
のステップ5(組立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4
によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する
工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディ
ング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組立て
工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製
された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト
等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが
完成し、これを出荷(ステップ7)する。前工程と後工
程はそれぞれ専用の別の工場で行い、これらの工場毎に
上記説明した遠隔保守システムによって保守がなされ
る。また前工程工場と後工程工場との間でも、インター
ネットまたは専用線ネットワークを介して生産管理や装
置保守のための情報がデータ通信される。
【0090】図27は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明した露光装置によって
マスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステッ
プ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステッ
プ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部
分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッ
チングが済んで不要となったレジストを取り除く。これ
らのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に
多重に回路パターンを形成する。各工程で使用する製造
機器は上記説明した遠隔保守システムによって保守がな
されているので、トラブルを未然に防ぐと共に、もしト
ラブルが発生しても迅速な復旧が可能で、従来に比べて
半導体デバイスの生産性を向上させることができる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ステージの移動運動に伴う慣性エネルギーの浪費を軽減
させると同時に、慣性エネルギーの浪費に伴う発熱を抑
えることで、高速で精密なステージの駆動が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係るステージ装置の
概略構成図である。
【図2】 DCモータの等価回路図である。
【図3】 図1の装置におけるステージ加速時の等価回
路図である。
【図4】 図1の装置の回生制動によるステージ減速時
の等価回路図である。
【図5】 図1の装置の発電制動によるステージ減速時
の等価回路図である。
【図6】 図1の装置の回生電力によるステージ加速時
の等価回路図である。
【図7】 フライホイールに発生するジャイロモーメン
トについての説明図である。
【図8】 図1の装置の駆動シーケンスについての説明
図である。
【図9】 本発明の第2の実施例に係るステージ装置の
概略構成図である。
【図10】 図9および図14におけるリニアモータか
ら発生する各相ごとの回生制動起電力とそれらを整流し
た波形の様子を示した図である。
【図11】 図10の回生制動起電力を整流するための
3相ブリッジ整流回路の図である。
【図12】 本発明の第3の実施例に係る半導体製造シ
ステムの概略構成図である。
【図13】 本発明の第4の実施例に係る工場内エネル
ギー制御システムの概略構成図である。
【図14】 図13のシステムにおける露光装置のステ
ージと電力貯蔵装置との電力の受け渡しについての説明
図である。
【図15】 図13のシステムにおける露光装置のステ
ージとコータデベロッパのホットプレートとの電力の受
け渡しについての説明図である。
【図16】 一般的な露光装置(ステッパ)の構成を示
す図である。
【図17】 図16のステッパに搭載されるウエハステ
ージ装置の従来例を示す図である。
【図18】 図16の装置におけるステージ駆動パター
ンの説明図である。
【図19】 図16のステッパと組み合わせて用いられ
るコータデベロッパの構成を示す図である。
【図20】 図19におけるコータデベロッパで用いら
れるホットプレートの構成を示す図である。
【図21】 半導体製造工程(リソグラフィ工程)の説
明図である。
【図22】 第2の従来例に係るステージ装置の概略構
成図である。
【図23】 半導体デバイスの生産システムをある角度
から見た概念図である。
【図24】 半導体デバイスの生産システムを別の角度
から見た概念図である。
【図25】 ユーザインターフェースの具体例を示す図
である。
【図26】 デバイスの製造プロセスのフローを説明す
る図である。
【図27】 図26のウエハプロセスを説明する図であ
る。
【符号の説明】
1:ステージ定盤、2:可動ステージ、3:ステージ駆
動DCモータ、3b:タコジェネレータ、4:カップリ
ング、5:ボールネジ、6:案内板、7:軸受、8:ボ
ールネジナット、9:ミラー、10:レーザ測定器、1
1:フライホイール、12:軸受、13:カップリン
グ、14:フライホイール駆動モータ、15:タコジェ
ネレータ、16:静圧流体軸受、17:リニアモータコ
イル、18:可動磁石、19:ホール素子、21:コン
トローラ、22:ステージ駆動モータドライバ、23:
回生制御回路、24:外部抵抗および冷却装置、25:
フライホイール駆動モータドライバ、28:支持台、4
0:露光装置(ステッパ)、41:ステージコントロー
ラ,42:ステージ駆動リニアモータドライバ、43:
発電制動制御回路(または回生制動制御回路)、51:
レチクル、52:レチクルステージ、53:照明系、5
4:縮小投影系、55:ウエハ、56:ウエハステー
ジ、57:ウエハ搬送系、58:ステージコントロー
ラ、59:ステージ駆動リニアモータドライバ、60:
ステージ定盤、61:ミラー、62:レーザ測長器、6
3:可動ステージ(X)、64:案内板(X)、65:
リニアモータ(X)、66:可動ステージ(Y)、6
7:案内板(Y)、68:リニアモータ(Y)、69:
ホール素子、70:吸着チャック、71:コータ装置、
72:プリベーク装置、73:現像装置、74:ポスト
ベーク装置、75:ハンドリング装置、76:ウエハカ
セット、80:コータデベロッパ、81:ウエハ、8
2:ホットプレート、83:抵抗加熱回路、84:温度
計、85:発熱抵抗コイル、86:ウエハベークコント
ローラ、87:ウエハベーク補助電源、88:スイッチ
ング回路、90:インターフェース装置、91:フライ
ホイール回転体、92:フライホイールハウジング、9
3:フライホイール駆動モータ部分、94:電力貯蔵装
置、95:電力コントローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 502G

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の方向に移動可能なステージと、該
    ステージを駆動するアクチュエータと、該ステージの慣
    性力を前記アクチュエータで回生制動させそれによって
    得られる回生電力を所定のエネルギー消費手段に供給す
    る回生制御手段とを有することを特徴とする移動ステー
    ジ装置。
  2. 【請求項2】 前記アクチュエータは、回転モータと送
    りネジを用いたものであることを特徴とする請求項1に
    記載の移動ステージ装置。
  3. 【請求項3】 前記アクチュエータは、リニアモータで
    あることを特徴とする請求項1に記載の移動ステージ装
    置。
  4. 【請求項4】 前記回生制御手段は、前記回生電力を貯
    蔵する電力貯蔵手段を有することを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1つに記載の移動ステージ装置。
  5. 【請求項5】 前記電力貯蔵手段は、フライホイールの
    回転エネルギーとして前記回生電力を貯蔵するものであ
    ることを特徴とする請求項4に記載の移動ステージ装
    置。
  6. 【請求項6】 前記フライホイールは、前記ステージと
    独立に支持されていることを特徴とする請求項5に記載
    の移動ステージ装置。
  7. 【請求項7】 前記電力貯蔵手段は、蓄電池であること
    を特徴とする請求項4に記載の移動ステージ装置。
  8. 【請求項8】 前記電力貯蔵手段は、超伝導コイル内を
    流れる循環電流として前記回生電力を貯蔵するものであ
    ることを特徴とする請求項4に記載の移動ステージ装
    置。
  9. 【請求項9】 前記エネルギー消費手段として、前記ア
    クチュエータを用いることを特徴とする請求項4〜8の
    いずれか1つに記載の移動ステージ装置。
  10. 【請求項10】 前記回生制御手段は、前記回生電力を
    消費するための抵抗と、該抵抗および前記電力貯蔵手段
    への前記回生電力の伝達をオンオフするスイッチとをさ
    らに有することを特徴とする請求項4〜9のいずれか1
    つに記載の移動ステージ装置。
  11. 【請求項11】 前記抵抗で発生した熱に対する冷却手
    段または熱絶縁手段を有することを特徴とする請求項1
    0に記載の移動ステージ装置。
  12. 【請求項12】 前記エネルギー消費手段が、温度調節
    のための加熱手段を有する他の装置の該加熱手段である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の
    移動ステージ装置。
  13. 【請求項13】 前記回生制御手段は、前記回生電力を
    消費するための抵抗と、該抵抗および前記加熱手段への
    前記回生電力の伝達をオンオフするスイッチとをさらに
    有することを特徴とする請求項12に記載の移動ステー
    ジ装置。
  14. 【請求項14】 前記ステージが半導体露光装置に搭載
    される基板ステージであり、前記加熱手段がコータデベ
    ロッパ搭載の基板ベーク処理用のホットプレートである
    ことを特徴とする請求項12または13に記載の移動ス
    テージ装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜13のいずれか1つに記載
    の移動ステージ装置を備えたことを特徴とするデバイス
    製造装置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載のデバイス製造装置
    を含む各種プロセス用の製造装置群を半導体製造工場に
    設置する工程と、該製造装置群を用いて複数のプロセス
    によって半導体デバイスを製造する工程とを有すること
    を特徴とする半導体デバイス製造方法。
  17. 【請求項17】 前記製造装置群をローカルエリアネッ
    トワークで接続する工程と、前記ローカルエリアネット
    ワークと前記半導体製造工場外の外部ネットワークとの
    間で、前記製造装置群の少なくとも1台に関する情報を
    データ通信する工程とをさらに有する請求項16記載の
    方法。
  18. 【請求項18】 前記デバイス製造装置のベンダもしく
    はユーザが提供するデータベースに前記外部ネットワー
    クを介してアクセスしてデータ通信によって前記製造装
    置の保守情報を得るか、または前記半導体製造工場とは
    別の半導体製造工場との間で前記外部ネットワークを介
    してデータ通信して生産管理を行う請求項17記載の方
    法。
  19. 【請求項19】 請求項15に記載のデバイス製造装置
    を含む各種プロセス用の製造装置群と、該製造装置群を
    接続するローカルエリアネットワークと、該ローカルエ
    リアネットワークから工場外の外部ネットワークにアク
    セス可能にするゲートウエイを有し、前記製造装置群の
    少なくとも1台に関する情報をデータ通信することを可
    能にした半導体製造工場。
  20. 【請求項20】 半導体製造工場に設置された請求項1
    5に記載のデバイス製造装置の保守方法であって、前記
    製造装置のベンダもしくはユーザが、半導体製造工場の
    外部ネットワークに接続された保守データベースを提供
    する工程と、前記半導体製造工場内から前記外部ネット
    ワークを介して前記保守データベースへのアクセスを許
    可する工程と、前記保守データベースに蓄積される保守
    情報を前記外部ネットワークを介して半導体製造工場側
    に送信する工程とを有することを特徴とするデバイス製
    造装置の保守方法。
  21. 【請求項21】 可動ステージを備えた装置と、前記ス
    テージを回生制動する手段と、前記ステージを回生制動
    することによって得られる回生電力を貯蔵する手段とを
    有し、前記回生電力を前記装置を含む2種類以上の装置
    間で融通し合うことを特徴とする工場内エネルギー制御
    システム。
  22. 【請求項22】 前記回生電力を貯蔵する手段は、フラ
    イホイールの回転エネルギーとして前記回生電力を貯蔵
    することを特徴とする請求項21に記載の工場内エネル
    ギー制御システム。
  23. 【請求項23】 前記回生電力を貯蔵する手段は、蓄電
    池であることを特徴とする請求項21に記載の工場内エ
    ネルギー制御システム。
  24. 【請求項24】 前記回生電力を貯蔵する手段は、超伝
    導コイル内を流れる循環電流として前記回生電力を貯蔵
    することを特徴とする請求項21に記載の工場内エネル
    ギー制御システム。
  25. 【請求項25】 前記装置は、回生制動電力の入出力端
    を備えることを特徴とする請求項21〜24のいずれか
    1つに記載の工場内エネルギー制御システム。
  26. 【請求項26】 前記2種類以上の装置は、半導体露光
    装置とコータデベロッパであることを特徴とする請求項
    21〜25のいずれか1つに記載の工場内エネルギー制
    御システム。
JP2001228074A 2001-07-27 2001-07-27 移動ステージ装置 Pending JP2003045939A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001228074A JP2003045939A (ja) 2001-07-27 2001-07-27 移動ステージ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001228074A JP2003045939A (ja) 2001-07-27 2001-07-27 移動ステージ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003045939A true JP2003045939A (ja) 2003-02-14

Family

ID=19060634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001228074A Pending JP2003045939A (ja) 2001-07-27 2001-07-27 移動ステージ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003045939A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008218768A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Nikon Corp 移動体装置、パターン形成装置、走査型露光装置及びデバイス製造方法
JP2009168721A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Nippon Thompson Co Ltd 小型スライド装置
JP2009528488A (ja) * 2006-03-02 2009-08-06 ツェットエフ フリードリヒスハーフェン アクチエンゲゼルシャフト リニアモーターを備えた電磁式ギヤ切換装置
JP2011051084A (ja) * 2009-09-04 2011-03-17 Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd 歯車加工装置
WO2016056003A1 (en) * 2014-10-07 2016-04-14 Yaron Zimmerman Device and method for position control using two independently controllable electromagnetic drive arrangements
JP2018057067A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 ファナック株式会社 機械振動抑制機能を備えた駆動装置、及び機械振動抑制機能を備えたシステム

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009528488A (ja) * 2006-03-02 2009-08-06 ツェットエフ フリードリヒスハーフェン アクチエンゲゼルシャフト リニアモーターを備えた電磁式ギヤ切換装置
JP2008218768A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Nikon Corp 移動体装置、パターン形成装置、走査型露光装置及びデバイス製造方法
JP2009168721A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Nippon Thompson Co Ltd 小型スライド装置
JP2011051084A (ja) * 2009-09-04 2011-03-17 Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd 歯車加工装置
WO2016056003A1 (en) * 2014-10-07 2016-04-14 Yaron Zimmerman Device and method for position control using two independently controllable electromagnetic drive arrangements
JP2018057067A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 ファナック株式会社 機械振動抑制機能を備えた駆動装置、及び機械振動抑制機能を備えたシステム
US10166642B2 (en) 2016-09-26 2019-01-01 Fanuc Corporation Drive apparatus comprising mechanical vibration suppression function, and system comprising mechanical vibration suppression function

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6960846B2 (en) Linear pulse motor, stage apparatus, and exposure apparatus
EP1286221B1 (en) Positioning apparatus and exposure apparatus, method of operating a positioning apparatus and device manufacturing method
JP4478470B2 (ja) 位置決めステージ装置
JP3849932B2 (ja) 移動ステージ装置
US6859257B2 (en) Stage system
JP3870002B2 (ja) 露光装置
JPH11191585A (ja) ステージ装置、およびこれを用いた露光装置、ならびにデバイス製造方法
JPH11190786A (ja) ステージ装置、およびこれを用いた露光装置ならびにデバイス製造方法
JP2001304332A (ja) 能動制振装置
JP2003343559A (ja) 支持装置、支持方法、ステージ装置及び露光装置
JP2003045939A (ja) 移動ステージ装置
JP2018113854A (ja) 電磁アクチュエータ用電機子コイル、電磁アクチュエータ、露光装置、及びデバイス製造方法
JP4702958B2 (ja) 位置決め装置
JP2005142501A (ja) ステージ装置および露光装置ならびにデバイス製造方法
JP2002010618A (ja) リニアモータ、及びこれを有するステージ装置、露光装置
JP3963426B2 (ja) ステージ装置および露光装置
JP4366412B2 (ja) ステージ装置および露光装置
JP2000216082A (ja) ステ―ジ装置および露光装置
JP2003333822A (ja) リニアモータ、これを有するステージ装置及び露光装置
US20090251012A1 (en) Planar pulse motor, exposure apparatus, and device manufacturing method
JP2002281731A (ja) リニアパルスモータ、ステージ装置及び露光装置
JP2004096813A (ja) ムービングコイル型多相リニアモータおよびその駆動方法、多相リニアモータおよびその駆動方法、駆動装置、ならびにこれらを備えた露光装置
JP4040660B2 (ja) 走査露光装置
JP2009164422A (ja) ステージ装置及びそれを有する露光装置
JP2003023764A (ja) リニアパルスモータ、ステージ装置及び露光装置