JP2003045794A - 光学特性計測方法、投影光学系の調整方法、露光方法、及び露光装置の製造方法、並びにマスク検査方法 - Google Patents

光学特性計測方法、投影光学系の調整方法、露光方法、及び露光装置の製造方法、並びにマスク検査方法

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JP2003045794A
JP2003045794A JP2002134875A JP2002134875A JP2003045794A JP 2003045794 A JP2003045794 A JP 2003045794A JP 2002134875 A JP2002134875 A JP 2002134875A JP 2002134875 A JP2002134875 A JP 2002134875A JP 2003045794 A JP2003045794 A JP 2003045794A
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Koji Kaise
浩二 貝瀬
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Nikon Corp
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70591Testing optical components

Abstract

(57)【要約】 【課題】 投影光学系の光学特性を高精度に計測する方
法を提供する。 【解決手段】 パターン形成部材60が物体面に位置し
かつ開口板66がその投影光学系PL側に位置するよう
に計測用マスクRTを配置し、計測用マスクを照明光に
より照射して複数の計測用パターン67i,jをそれぞれ
に対応する各ピンホール状の開口70i,j及び投影光学
系PLを介して像面上に配置された基板W上に転写す
る。次に、基板W上の各計測用パターンの転写位置の基
準位置からの位置ずれ量を計測する。そして、この計測
された位置ずれ量と予め計測された各計測用パターンの
描画誤差とに基づいて、投影光学系の光学特性を算出す
る。これにより、計測用パターンの描画誤差(設計値に
対する位置誤差、配列誤差)が補正された光学特性が算
出される。従って、投影光学系の光学特性を高精度に計
測することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学特性計測方
法、投影光学系の調整方法、露光方法、及び露光装置の
製造方法、並びにマスク検査方法に係り、さらに詳しく
は、第1面上のパターンを第2面上に投影する投影光学
系の光学特性を計測する光学特性計測方法、該光学特性
計測方法によって計測された結果に基づいて投影光学系
を調整する調整方法、該調整方法によって調整された投
影光学系を用いてマスクのパターンを基板上に転写する
露光方法、及び前記光学特性計測方法を含む露光装置の
製造方法、並びにマスクのパターンの位置誤差を検査す
るマスク検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子(CPU、DRA
M等)、撮像素子(CCD等)及び液晶表示素子、薄膜
磁気ヘッド等を製造するリソグラフィ工程では、基板上
にデバイスパターンを形成する種々の露光装置が用いら
れている。近年においては、半導体素子等の高集積化に
伴い、高いスループットで微細パターンを精度良くウエ
ハ又はガラスプレート等の基板上に形成可能なステップ
・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆる
ステッパ)やこのステッパに改良を加えたステップ・ア
ンド・スキャン方式の走査型露光装置(いわゆるスキャ
ニング・ステッパ)等の投影露光装置が主として用いら
れている。
【0003】ところで、半導体素子等を製造する場合に
は、異なる回路パターンを基板上に幾層にも積み重ねて
形成する必要があるため、回路パターンが描画されたレ
チクル(又はマスク)と、基板上の各ショット領域に既
に形成されたパターンとを正確に重ね合わせることが重
要である。かかる重ね合せを精度良く行うためには、投
影光学系の光学特性を正確に計測し、これを所望の状態
に調整し管理する必要がある。
【0004】従来、投影光学系の光学特性の計測方法と
して、所定の計測用パターンが形成された計測用マスク
を用いて露光を行い、計測用パターンの投影像が転写さ
れた基板を現像して得られるレジスト像を計測した計測
結果に基づいて光学特性を算出する方法(以下、「焼き
付け法」と呼ぶ)が、主として用いられている。この
他、実際に露光を行うことなく、計測用マスクを照明光
により照明し投影光学系によって形成された計測用パタ
ーンの空間像(投影像)を計測し、この計測結果に基づ
いて光学特性を算出する方法(以下、「空間像計測法」
と呼ぶ)も行われている。
【0005】従来の露光装置では、いわゆるザイデルの
5収差と呼ばれる球面収差、コマ収差、非点収差、像面
湾曲、歪曲収差(ディストーション)等の低次の収差を
上記焼き付け法又は空間像計測法によって計測し、この
計測結果に基づいて投影光学系の上記諸収差を調整し管
理することが主として行われていた。
【0006】しかるに、半導体素子は年々高集積化し、
これに伴って露光装置には、より一層の高精度な露光性
能が要求されるようになり、近年では、上記の低次収差
のみを調整するのみでは不十分となっている。従って、
露光装置の製造工場内での組み立て時のみならず、半導
体製造工場のクリーンルーム内に設置後においても、投
影光学系の波面収差を計測してより高次の収差を含む投
影光学系の光学特性を維持管理する必要が生じている。
【0007】上記の焼き付け法を利用して波面収差を計
測する技術として、特殊な構造のマスクを用い、そのマ
スク上の複数の計測用パターンのそれぞれを、個別に設
けられたピンホール及び投影光学系を順次介して基板上
に焼き付けるとともに、マスク上の基準パターンを集光
レンズ及びピンホールを介することなく、投影光学系を
介して基板上に焼き付けて、それぞれの焼き付けの結果
得られる複数の計測用パターンのレジスト像それぞれの
基準パターンのレジスト像に対する位置ずれ量を計測し
て所定の演算により、波面収差を算出する技術に関する
発明が、米国特許第5,978,085号に開示されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記米国特
許に開示される技術をステッパ等に適用して投影光学系
の波面収差を精度良く計測するためには、マスク上の計
測用パターンの位置や配列が正確に設計値に一致してい
ること、すなわちパターンの描画誤差がないことが重要
である。その理由は、かかる描画誤差があると、焼き付
けの結果得られる複数の計測用パターンの前記位置ずれ
量に描画誤差が影響を与え、位置ずれ量が投影光学系の
波面収差を正確に反映した量とならず、ひいては波面の
正確な再現が困難となるためである。
【0009】しかしながら、現状のマスクの製造工程を
考えれば、描画誤差を無くすことは、事実上非常に困難
である。
【0010】また、上記米国特許に開示される技術で
は、各パターンを1回の露光で基板上にそれぞれ転写
し、その基板を現像後に得られるレジスト像について1
度の計測で得られる計測結果に基づいて波面収差を算出
することを基本としている。このため、レジストの特性
や現像プロセス、あるいは露光時の基板の位置決め誤差
などが、前記位置ずれ量の計測結果に影響を与えるとと
もに、計測器の計測誤差そのものも波面収差の計測誤差
の要因となる。
【0011】さらに、前述の如く、焼き付けの結果得ら
れる複数の計測用パターンの前記位置ずれ量にパターン
描画誤差が影響を与えるということは、これを利用すれ
ばマスクの検査が可能になるものと予想される。
【0012】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、その第1の目的は、投影光学系の光学特性を高精度
に計測することが可能な光学特性計測方法を提供するこ
とにある。
【0013】本発明の第2の目的は、投影光学系の光学
特性を精度良く調整することが可能な投影光学系の調整
方法を提供することにある。
【0014】本発明の第3の目的は、マスクのパターン
を基板上に精度良く転写することが可能な露光方法、及
び露光装置の製造方法を提供することにある。
【0015】本発明の第4の目的は、マスクのパターン
の位置誤差を高精度に検出することができるマスク検査
方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、第1面上のパターンを第2面上に投影する投影光学
系(PL)の光学特性を計測する光学特性計測方法であ
って、複数の計測用パターン(67i,j)がパターン面
に所定の位置関係で形成されたパターン形成部材(6
0)と、前記パターン形成部材の前記パターン面の一側
に前記各計測用パターンに個別に対応する複数のピンホ
ール状の開口(70i,j)が形成された開口板(66)
とを備えた計測用マスクを用意し、前記複数の計測用パ
ターンそれぞれの描画誤差を計測する描画誤差計測工程
と;前記パターン形成部材が前記第1面上に位置しかつ
前記開口板がその前記投影光学系側に位置するように前
記計測用マスクを配置し、前記計測用マスクを照明光に
より照射して前記複数の計測用パターンをそれぞれに対
応する前記各ピンホール状の開口及び前記投影光学系を
介して前記第2面上に配置された基板上に転写する第1
転写工程と;前記基板上の前記各計測用パターンの転写
位置の基準位置からの位置ずれ量を計測する位置ずれ量
計測工程と;前記位置ずれ量と前記描画誤差とに基づい
て、前記投影光学系の光学特性を算出する算出工程と;
を含む光学特性計測方法である。
【0017】ここで、計測用マスクは、フォトマスクあ
るいはレチクル等の原版に限らず、上記各構成要件を具
備するものの全てを含む。
【0018】これによれば、パターン形成部材が第1面
上に位置しかつ前記開口板がその投影光学系側に位置す
るように計測用マスクを配置した状態で、計測用マスク
を照明光により照射して複数の計測用パターンをそれぞ
れに対応する各ピンホール状の開口及び投影光学系を介
して第2面(像面)上に配置された基板上に転写する
(第1転写工程)。次に、基板上の各計測用パターンの
転写位置の基準位置からの位置ずれ量を計測する(位置
ずれ量計測工程)。そして、この計測された位置ずれ量
と予め描画誤差計測工程で計測された描画誤差とに基づ
いて、投影光学系の光学特性を算出する(算出工程)。
ここで、算出工程では、描画誤差を用いて計測された位
置ずれ量を補正し、その補正後の位置ずれ量を用いて投
影光学系の光学特性を算出しても良いし、位置ずれ量に
基づいて投影光学系の光学特性を算出し、その算出結果
を前記描画誤差を考慮して補正し、その補正後に得られ
た光学特性を光学特性の算出結果としても良い。いずれ
にしても、計測用パターンの描画誤差(設計値に対する
位置誤差、配列誤差)が補正された光学特性が算出され
る。従って、本発明によれば、投影光学系の光学特性を
高精度に計測することが可能となる。
【0019】この場合において、請求項2に記載の光学
特性計測方法の如く、前記描画誤差は、前記各計測用パ
ターンを構成する各パターンの設計値に対する位置誤差
であることとすることができる。あるいは、請求項3に
記載の光学特性計測方法の如く、前記パターン形成部材
には、前記計測用マスクの位置合わせのための少なくと
も1つの位置合わせマークが更に形成されている場合、
前記描画誤差は、前記各計測用パターンと前記少なくと
も1つの位置合わせマークとの相対位置の設計値に対す
る誤差であることとすることもできる。この場合におい
て、請求項4に記載の光学特性計測方法の如く、前記パ
ターン形成部材には、前記位置合わせマークが少なくと
も2つ、所定の位置関係で形成されていることとするこ
ともできる。
【0020】上記請求項1〜4に記載の各光学特性計測
方法において、基板上の前記各計測用パターンの転写位
置の位置ずれ量の計測に際して、設計値あるいは前記基
板上に予め形成された基準パターンの位置などを基準位
置として前記各計測用パターンの転写位置の位置ずれ量
を計測することができる。しかし、これに限らず、請求
項5に記載の光学特性計測方法の如く、前記パターン形
成部材には、前記各計測用パターンの投影位置の位置ず
れの基準となる基準パターン(741,742)が更に形
成され、前記照明光を用いて前記基準パターンを前記各
計測用パターンの位置ずれの基準として前記投影光学系
を介して前記基板上に順次転写する第2転写工程を更に
含み、前記位置ずれ量計測工程では、前記基板上の前記
基準パターンの各転写位置を基準とする対応する前記各
計測用パターンの転写位置を前記位置ずれ量として計測
することとすることができる。
【0021】請求項6に記載の発明は、第1面上のパタ
ーンを第2面上に投影する投影光学系(PL)の光学特
性を計測する光学特性計測方法であって、前記第1面上
に、複数の計測用パターン(67i,j)を所定の位置関
係で配置し、前記複数の計測用パターンを照明光で照明
し、前記複数の計測用パターンを個別に対応するピンホ
ール状の開口(70i,j)及び前記投影光学系を介して
前記第2面上に配置された基板上の少なくとも1つの部
分領域に転写する第1転写工程と;前記第1面上に、前
記各計測用パターンの投影位置の位置ずれの基準となる
基準パターンを配置し、該基準パターンを前記照明光で
照明して前記基準パターンを前記投影光学系を介して前
記第2面上に配置された前記基板上の前記各計測用パタ
ーンの転写領域に個別に対応する領域それぞれに順次、
複数回繰り返し転写する第2転写工程と;前記第1、第
2転写工程の後に得られる前記基板上の前記各計測用パ
ターンの転写位置情報とこれに対応する前記基準パター
ンの転写位置情報とに基づいて前記各計測用パターンの
基準位置からの位置ずれ量を求める位置ずれ量計測工程
と;前記位置ずれ量に基づいて前記投影光学系の光学特
性を算出する算出工程と;を含む光学特性計測方法であ
る。
【0022】これによれば、第1面(投影光学系の物体
面)上に、複数の計測用パターンを所定の位置関係で配
置し、複数の計測用パターンを照明光で照明し、複数の
計測用パターンを個別に対応するピンホール状の開口及
び投影光学系を介して第2面(投影光学系の像面)上に
配置された基板上の少なくとも1つの部分領域に転写す
る(第1転写工程)。また、第1面上に、各計測用パタ
ーンの投影位置の位置ずれの基準となる基準パターンを
配置し、該基準パターンを照明光で照明して基準パター
ンを投影光学系を介して第2面上に配置された基板上の
各計測用パターンの転写領域に個別に対応する領域それ
ぞれに順次、複数回繰り返し転写する(第2転写工
程)。前記第1、第2転写工程の後に得られる基板上の
各計測用パターンの転写位置情報とこれに対応する前記
基準パターンの転写位置情報とに基づいて前記各計測用
パターンの基準位置からの位置ずれ量を求める(位置ず
れ量計測工程)。そして、その求められた位置ずれ量に
基づいて投影光学系の光学特性を算出する(算出工
程)。
【0023】ここで、第2転写工程では、基準パターン
を照明光で照明して基準パターンを投影光学系を介して
第2面上に配置された基板上の各計測用パターンの転写
領域に個別に対応する領域それぞれに順次、複数回繰り
返し転写するので、その転写後に得られる基板上の各計
測用パターンの転写領域に個別に対応する領域それぞれ
の基準パターンの各転写像の位置は、複数回の転写の際
の基板の位置決め誤差の平均値を含む位置となる。すな
わち、それぞれの基準パターンの転写位置情報は、転写
時の位置決め誤差が平均化された値となり、これを基準
位置として各計測用パターンの転写位置情報に基づいて
各計測用パターンの前記基準位置に対する位置ずれ量を
求めれば、上記平均化の効果により、位置ずれ量の計測
精度の向上が可能である。従って、この精度良く計測さ
れた位置ずれ量に基づいて投影光学系の光学特性を精度
良く算出することが可能となる。
【0024】この場合において、請求項7に記載の光学
特性計測方法の如く、前記第2転写工程では、前記照明
光のエネルギ量の総量が必要とされるエネルギ量となる
ように前記エネルギ量を調整しつつ、前記基準パターン
を前記基板上の同一の複数領域に複数回繰り返して転写
することとすることができる。例えば、各回の照明光の
エネルギ量を必要とされるエネルギ量の1/N(Nは2
以上の整数)に調整して、基板上の同一の複数領域にN
回繰り返して転写することとすることができる。なお、
複数回の露光でそれぞれ基板に与えるエネルギ量を異な
らせても良く、要はエネルギ量の総和が必要とされるエ
ネルギ量(フォトレジストの感度などに応じた適正な露
光ドーズ量)となれば良い。
【0025】上記請求項6に記載の光学特性計測方法に
おいて、複数の計測用パターンを基板上の1つの部分領
域に転写しても勿論良いが、請求項8に記載の発明の如
く、前記第1転写工程では、前記複数の計測用パターン
を前記基板上の複数の部分領域に転写し、これに対応し
て、前記第2転写工程では、前記照明光のエネルギ量の
総量が全体として必要とされるエネルギ量となるように
前記エネルギ量を調整しつつ、前記基準パターンを前記
基板上の前記複数の部分領域内の前記計測用パターンの
転写領域に個別に対応する領域それぞれに順次、複数回
繰り返し転写し、前記位置ずれ量計測工程では、前記基
板上の複数の部分領域における前記各計測用パターンの
転写位置と前記基準パターンの転写位置との相対位置の
平均値に基づいて、前記各計測用パターンの基準位置か
らの位置ずれ量を求めることとしても良い。
【0026】この場合において、請求項9に記載の光学
特性計測方法の如く、前記第1転写工程では、前記照明
光のエネルギ量の総量が全体として必要とされるエネル
ギ量となるように前記エネルギ量を調整しつつ、前記複
数の計測用パターンを前記基板上の前記複数の部分領域
に順次、複数回繰り返し転写することとすることができ
る。
【0027】請求項10に記載の発明は、第1面上のパ
ターンを第2面上に投影する投影光学系(PL)の光学
特性を計測する光学特性計測方法であって、前記第1面
上に、複数の計測用パターンを所定の位置関係で配置
し、前記複数の計測用パターン(67i,j)を所定エネ
ルギの照明光で照明し、前記複数の計測用パターンを個
別に対応するピンホール状の開口(70i,j)及び前記
投影光学系を介して前記第2面上に配置された基板上の
少なくとも1つの部分領域に、複数回繰り返し転写する
転写工程と;前記転写工程の後に得られる前記基板上の
各計測用パターンの転写位置の基準位置からの位置ずれ
量の平均値を求める位置ずれ量計測工程と;前記位置ず
れ量に基づいて前記投影光学系の光学特性を算出する算
出工程と;を含む光学特性計測方法である。
【0028】これによれば、第1面上に、複数の計測用
パターンを所定の位置関係で配置し、複数の計測用パタ
ーンを所定エネルギの照明光で照明し、複数の計測用パ
ターンを個別に対応するピンホール状の開口及び投影光
学系を介して第2面上に配置された基板上の少なくとも
1つの部分領域に、複数回繰り返し転写する(転写工
程)。次いで、前記転写工程の後に得られる基板上の各
計測用パターンの転写位置の基準位置からの位置ずれ量
の平均値を求める(位置ずれ量計測工程)。そして、求
められた位置ずれ量に基づいて投影光学系の光学特性を
算出する(算出工程)。
【0029】ここで、上記の「複数回繰り返し転写」
は、基板上の異なる部分領域に対して各計測用パターン
を各1回又は各複数回転写する場合は勿論、基板上の同
一の部分領域に各計測用パターンを複数回転写する場合
の双方を含む。従って、算出工程で算出される、基板上
の各計測用パターンの転写位置の基準位置からの位置ず
れ量の平均値は、各計測用パターンの転写位置の基準位
置からの位置ずれ量の複数の部分領域における平均値の
みならず、同一の部分領域に対する複数回の露光におけ
る各計測用パターンの転写位置の基準位置からの位置ず
れ量の平均値をも含む。後者の場合、「平均値」は、各
計測用パターンについて、複数回の露光により光学的に
平均化された(転写時の位置決め誤差が平均化された)
1つの転写位置の基準位置からの位置ずれ量となる。
【0030】ここで、基板上の異なる部分領域に対して
各計測用パターンを各1回転写する場合には、上記の基
板上の各計測用パターンの転写位置の基準位置からの位
置ずれ量の平均値は、複数の部分領域についての平均値
演算による平均化効果により、1つの部分領域に対する
1回の露光により転写された各計測用パターンの基準位
置からの位置ずれ量に比べて計測値に含まれる計測誤差
が低減された値となる。また、基板上の同一の部分領域
に各計測用パターンを複数回転写する場合には、上記の
基板上の各計測用パターンの転写位置の基準位置からの
位置ずれ量の平均値は、複数回の転写の際の基板の位置
決め誤差(ランダム誤差)が平均化効果により低減され
た位置となる。特に、基板上の異なる部分領域に対して
各計測用パターンを各複数回転写する場合には、各計測
用パターンの基準位置からの位置ずれ量の平均値は、上
記の二重の平均化効果により、転写時の基板の位置決め
誤差、及び計測誤差の影響が軽減された更に精度の良い
値となる。従って、いずれにしても、算出工程では、上
記の位置ずれ量の平均値に基づいて投影光学系の光学特
性を精度良く算出することが可能となる。
【0031】なお、基板上に転写される基準パターンを
前記基準位置として計測用パターンの位置ずれ量を計測
しても良いが、例えば投影光学系の視野(照明光の照射
領域)内で計測用パターンを配置すべき複数の計測点と
同一の位置関係で複数の基準パターンが形成された基準
基板を用い、その各計測点で基準パターンを前記基準位
置として計測用パターンの位置ずれ量を計測しても良
い。この場合、基準パターンの転写が不要となり、計測
用パターンの位置ずれ量の計測精度を向上させることが
できる。このとき、基準基板上での複数の基準パターン
の位置関係(間隔など)を計測しておき、例えばこの計
測結果を用いて計測用パターン毎に前述の位置ずれ量を
求める、あるいは投影光学系の光学特性の計測結果を補
正することが望ましい。これにより、基準基板の製造誤
差(基準パターンの位置誤差など)に起因した光学特性
の計測誤差を低減することができる。
【0032】上記請求項1〜10に記載の各光学特性計
測方法において、請求項11に記載の発明の如く、前記
算出工程では、前記光学特性として前記投影光学系の波
面収差を算出することとすることができる。
【0033】請求項12に記載の発明は、マスク(R)
のパターンを投影光学系(PL)を介して基板(W)上
に転写する露光装置を製造する方法であって、請求項1
〜11のいずれか一項に記載の光学特性計測方法を用い
て前記投影光学系の光学特性を計測する工程と;前記光
学特性の計測結果に基づいて前記投影光学系を調整する
工程と;を含む露光装置の製造方法である。
【0034】これによれば、請求項1〜11に記載の各
光学特性計測方法を用いて投影光学系の光学特性を精度
良く計測し、その計測された光学特性に基づいて投影光
学系を調整するので、投影光学系の光学特性(結像特性
を含む)が精度良く調整される。従って、投影光学系の
光学特性が精度良く調整された露光装置が製造され、該
露光装置を用いて露光を行うことにより、マスクのパタ
ーンを投影光学系を介して基板上に精度良く転写するこ
とが可能になる。
【0035】請求項13に記載の発明は、請求項1〜1
1のいずれか一項に記載の光学特性計測方法を用いて投
影光学系の光学特性を計測する工程と;前記光学特性の
計測結果に基づいて前記投影光学系を調整する工程と;
を含む投影光学系の調整方法である。
【0036】これによれば、請求項1〜11に記載の各
光学特性計測方法を用いて投影光学系の光学特性を計測
するので、投影光学系の光学特性が精度良く計測され
る。そして、この精度良く計測された光学特性の計測結
果に基づいて投影光学系が調整されるので、投影光学系
の光学特性を精度良く調整することができる。
【0037】請求項14に記載の発明は、マスク(R)
のパターンを投影光学系(PL)を介して基板(W)上
に転写する露光方法であって、請求項12に記載の調整
方法を用いて前記投影光学系を調整する工程と;該調整
後の前記投影光学系を用いて前記パターンを前記基板上
に転写する工程と;を含む露光方法である。
【0038】これによれば、請求項12に記載の調整方
法を用いて投影光学系を調整するので、投影光学系の光
学特性が精度良く調整され、この光学特性が精度良く調
整された投影光学系を用いてマスクのパターンを基板上
に転写するので、マスクのパターンを基板上に精度良く
転写することが可能になる。
【0039】請求項15に記載の発明は、複数のパター
ンが所定の繰り返し周期で2次元的に配置されたパター
ン領域を有するマスクを第1面上に配置し、前記パター
ン領域の一部にその照明領域が設定された照明光により
前記マスクを照明して前記照明領域部分の前記パターン
を投影光学系を介して第2面上に配置された基板上の第
1領域に転写する第1転写工程と;前記照明領域を固定
したままの状態で、前記マスクを前記第1面上で所定方
向に移動した後、前記照明光により前記マスクを照明し
て前記照明領域部分の前記パターンを投影光学系を介し
て前記第2面上に配置された基板上の第2領域に転写す
る第2転写工程と;前記第1、第2転写工程の後に得ら
れる前記基板上の第1領域内の前記パターンの転写像の
位置と、前記第2領域内の前記パターンの転写像の位置
との関係に基づいて前記マスクのパターンの位置誤差を
検査する検査工程と;を含むマスク検査方法である。
【0040】これによれば、複数のパターンが所定の繰
り返し周期で2次元的に配置されたパターン領域を有す
るマスクを第1面上に配置し、前記パターン領域の一部
にその照明領域が設定された照明光により前記マスクを
照明して前記照明領域部分の前記パターンを投影光学系
を介して第2面上に配置された基板上の第1領域に転写
する(第1転写工程)。次いで、照明領域を固定したま
まの状態で、マスクを第1面上で所定方向に例えば前記
繰り返し周期の整数倍の移動量だけ移動し、照明光によ
りマスクを照明して照明領域部分の前記パターンを投影
光学系を介して第2面上に配置された基板上の第2領域
に転写する(第2転写工程)。従って、マスク上のパタ
ーンが設計値通りに形成されている場合には、第1、第
2転写工程により、基板上の第1領域、第2領域には、
投影光学系の収差の大小を問わず、同一の位置関係で複
数のパターンが転写されている筈である。従って、第
1、第2転写工程の後に得られる基板上の第1領域内の
前記パターンの転写像の位置と、第2領域内の前記パタ
ーンの転写像の位置との関係に基づいて、マスクのパタ
ーンの位置誤差を検査する(検査工程)ことにより、精
度良くパターンの位置誤差を検出することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】≪第1の実施形態≫以下、本発明
の第1の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
【0042】図1には、第1の実施形態に係る露光装置
10の概略構成が示されている。この露光装置10は、
露光用光源(以下「光源」という)にパルスレーザ光源
を用いたステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露
光装置、すなわちいわゆるステッパである。
【0043】この露光装置10は、光源16及び照明光
学系12を含む照明系、この照明系からのエネルギビー
ムとしての露光用照明光ELにより照明されるマスクと
してのレチクルRを保持するマスクステージとしてのレ
チクルステージRST、レチクルRから出射された露光
用照明光ELを基板としてのウエハW上(像面上)に投
射する投影光学系PL、ウエハWを保持するZチルトス
テージ58が搭載された基板ステージとしてのウエハス
テージWST、及びこれらの制御系等を備えている。
【0044】前記光源16としては、ここでは、ArF
エキシマレーザ光源(出力波長193nm)が用いられ
ている。なお、光源16として、F2レーザ光源(出力
波長157nm)等の真空紫外域のパルス光を出力する
光源や、KrFエキシマレーザ光源(出力波長248n
m)などの近紫外域のパルス光を出力する光源などを用
いても良い。
【0045】前記光源16は、実際には、照明光学系1
2の各構成要素及びレチクルステージRST、投影光学
系PL、及びウエハステージWST等から成る露光装置
本体が収納されたチャンバ11が設置されたクリーンル
ームとは別のクリーン度の低いサービスルームに設置さ
れており、チャンバ11にビームマッチングユニットと
呼ばれる光軸調整用光学系を少なくとも一部に含む不図
示の送光光学系を介して接続されている。この光源16
は、主制御装置50からの制御情報TSに基づいて、内
部のコントローラにより、レーザ光LBの出力のオン・
オフ、レーザ光LBの1パルスあたりのエネルギ、発振
周波数(繰り返し周波数)、中心波長及びスペクトル半
値幅などが制御されるようになっている。
【0046】前記照明光学系12は、シリンダレンズ,
ビームエキスパンダ及びズーム光学系(いずれも不図
示)及びオプティカルインテグレータ(ホモジナイザ)
としてのフライアイレンズ又は内面反射型インテグレー
タ(本実施形態ではフライアイレンズ)22等を含むビ
ーム整形・照度均一化光学系20、照明系開口絞り板2
4、第1リレーレンズ28A、第2リレーレンズ28
B、レチクルブラインド30、光路折り曲げ用のミラー
M及びコンデンサレンズ32等を備えている。
【0047】前記ビーム整形・照度均一化光学系20
は、チャンバ11に設けられた光透過窓17を介して不
図示の送光光学系に接続されている。このビーム整形・
照度均一化光学系20は、光源16でパルス発光され光
透過窓17を介して入射したレーザビームLBの断面形
状を、例えばシリンダレンズやビームエキスパンダを用
いて整形する。そして、ビーム整形・照度均一化光学系
20内部の射出端側に位置するフライアイレンズ22
は、レチクルRを均一な照度分布で照明するために、前
記断面形状が整形されたレーザビームの入射により、照
明光学系12の瞳面とほぼ一致するように配置されるそ
の射出側焦点面に多数の点光源(光源像)から成る面光
源(2次光源)を形成する。この2次光源から射出され
るレーザビームを以下においては、「照明光EL」と呼
ぶものとする。
【0048】フライアイレンズ22の射出側焦点面の近
傍に、円板状部材から成る照明系開口絞り板24が配置
されている。この照明系開口絞り板24には、ほぼ等角
度間隔で、例えば通常の円形開口より成る開口絞り(通
常絞り)、小さな円形開口より成りコヒーレンスファク
タであるσ値を小さくするための開口絞り(小σ絞
り)、輪帯照明用の輪帯状の開口絞り(輪帯絞り)、及
び変形光源法用に複数の開口を偏心させて配置して成る
変形開口絞り(図1ではこのうちの2種類の開口絞りの
みが図示されている)等が配置されている。この照明系
開口絞り板24は、主制御装置50により制御されるモ
ータ等の駆動装置40により回転されるようになってお
り、これによりいずれかの開口絞りが照明光ELの光路
上に選択的に設定され、後述するケーラー照明における
光源面形状が、輪帯、小円形、大円形、あるいは四つ目
等に制限される。
【0049】なお、本実施形態では開口絞り板24を用
いて照明光学系の瞳面上での照明光の光量分布(2次光
源の形状や大きさ)、すなわちレチクルRの照明条件を
変更するものとしたが、開口絞り板24の代わりに、あ
るいはそれと組み合わせて、例えば照明光学系の光路上
に交換して配置される複数の回折光学素子、照明光学系
の光軸に沿って移動可能な少なくとも1つのプリズム
(円錐プリズムや多面体プリズムなど)、及びズーム光
学系の少なくとも1つを含む光学ユニットを光源16と
オプティカルインテグレータ(フライアイレンズ)22
との間に配置し、オプティカルインテグレータ(フライ
アイレンズ)22の入射面上での照明光の強度分布ある
いは照明光の入射角度範囲を可変として、前述の照明条
件の変更に伴う光量損失を最小限に抑えることが好まし
い。
【0050】照明系開口絞り板24から出た照明光EL
の光路上に、レチクルブラインド30を介在させて第1
リレーレンズ28A及び第2リレーレンズ28Bから成
るリレー光学系が配置されている。レチクルブラインド
30は、レチクルRのパターン面に対する共役面に配置
され、レチクルR上の矩形の照明領域IARを規定する
矩形開口が形成されている。ここで、レチクルブライン
ド30としては、開口形状が可変の可動ブラインドが用
いられており、主制御装置50によってマスキング情報
とも呼ばれるブラインド設定情報に基づいてその開口が
設定されるようになっている。
【0051】リレー光学系を構成する第2リレーレンズ
28B後方の照明光ELの光路上には、当該第2リレー
レンズ28Bを通過した照明光ELをレチクルRに向け
て反射する折り曲げミラーMが配置され、このミラーM
後方の照明光ELの光路上にコンデンサレンズ32が配
置されている。
【0052】以上の構成において、フライアイレンズ2
2の入射面、レチクルブラインド30の配置面、及びレ
チクルRのパターン面は、光学的に互いに共役に設定さ
れ、フライアイレンズ22の射出側焦点面に形成される
光源面(照明光学系の瞳面)、投影光学系PLのフーリ
エ変換面(射出瞳面)は光学的に互いに共役に設定さ
れ、ケーラー照明系となっている。
【0053】このようにして構成された照明光学系12
の作用を簡単に説明すると、光源16からパルス発光さ
れたレーザビームLBは、ビーム整形・照度均一化光学
系に入射して断面形状が整形された後、フライアイレン
ズ22に入射する。これにより、フライアイレンズ22
の射出端に前述した2次光源が形成される。
【0054】上記の2次光源から射出された照明光EL
は、照明系開口絞り板24上のいずれかの開口絞りを通
過した後、第1リレーレンズ28Aを経てレチクルブラ
インド30の矩形開口を通過した後、第2リレーレンズ
28Bを通過してミラーMによって光路が垂直下方に折
り曲げられた後、コンデンサレンズ32を経て、レチク
ルステージRST上に保持されたレチクルR上の矩形の
照明領域IARを均一な照度分布で照明する。
【0055】前記レチクルステージRST上にはレチク
ルRが装填され、不図示の静電チャック(又はバキュー
ムチャック)等を介して吸着保持されている。レチクル
ステージRSTは、不図示の駆動系により水平面(XY
平面)内で微小駆動(回転を含む)が可能な構成となっ
ている。また、レチクルステージRSTは、Y軸方向に
ついては、所定のストローク範囲(レチクルRの長さ程
度)で移動可能な構成となっている。なお、レチクルス
テージRSTの位置は、不図示の位置検出器、例えばレ
チクルレーザ干渉計によって、所定の分解能(例えば
0.5〜1nm程度の分解能)で計測され、この計測結
果が主制御装置50に供給されるようになっている。
【0056】前記投影光学系PLは、例えば両側テレセ
ントリックな縮小系が用いられている。この投影光学系
PLの投影倍率は例えば1/4、1/5あるいは1/6
等である。このため、前記の如くして、照明光ELによ
りレチクルR上の照明領域IARが照明されると、その
レチクルRに形成されたパターンが投影光学系PLによ
って前記投影倍率で縮小された像が表面にレジスト(感
光剤)が塗布されたウエハW上の矩形の露光領域IA
(通常は、ショット領域に一致)に投影され転写され
る。
【0057】投影光学系PLとしては、図1に示される
ように、複数枚、例えば10〜20枚程度の屈折光学素
子(レンズ)13のみから成る屈折系が用いられてい
る。この投影光学系PLを構成する複数枚のレンズ13
のうち、物体面側(レチクルR側)の複数枚(ここで
は、説明を簡略化するために4枚とする)のレンズ13
1,132,133,134は、結像特性補正コントローラ
48によって外部から駆動可能な可動レンズとなってい
る。レンズ131,132,134は、不図示のレンズホ
ルダにそれぞれ保持され、これらのレンズホルダが不図
示の駆動素子、例えばピエゾ素子などにより重力方向に
3点で支持されている。そして、これらの駆動素子に対
する印加電圧を独立して調整することにより、レンズ1
1,132,134を投影光学系PLの光軸方向である
Z軸方向にシフト駆動、及びXY面に対する傾斜方向
(すなわちX軸回りの回転方向及びY軸回りの回転方
向)に駆動可能(チルト可能)な構成となっている。ま
た、レンズ133は、不図示のレンズホルダに保持さ
れ、このレンズホルダの外周部に例えばほぼ90°間隔
でピエゾ素子などの駆動素子が配置されており、相互に
対向する2つの駆動素子をそれぞれ一組として、各駆動
素子に対する印加電圧を調整することにより、レンズ1
3をXY面内で2次元的にシフト駆動可能な構成とな
っている。
【0058】なお、レチクルR、及び投影光学系PLの
光学素子(特にレンズエレメント)はそれぞれ照明光E
Lの波長に応じてその硝材が適宜選択される。例えば、
照明光ELの波長が190nm程度以上(照明光ELが
ArFエキシマレーザ光、KrFエキシマレーザ光な
ど)では、合成石英を用いることができる。しかし、例
えば、照明光ELの波長が180nm程度以下(照明光
ELがF2レーザ光など)では、透過率などの点で合成
石英の使用が困難なので、ホタル石などのフッ化物結晶
や不純物(フッ素など)ドープした合成石英などが用い
られる。
【0059】前記ウエハステージWSTは、ウエハステ
ージ駆動部56によりXY2次元面内で自在に駆動され
るようになっている。このウエハステージWST上に搭
載されたZチルトステージ58上には不図示のウエハホ
ルダを介してウエハWが静電吸着(あるいは真空吸着)
等により保持されている。Zチルトステージ58は、ウ
エハWのZ方向の位置(フォーカス位置)を調整すると
共に、XY平面に対するウエハWの傾斜角を調整する機
能を有する。また、ウエハステージWSTのX、Y位置
及び回転(ヨーイング、ピッチング、ローリングを含
む)は、Zチルトステージ58上に固定された移動鏡5
2Wを介して外部のウエハレーザ干渉計54Wにより計
測され、このウエハレーザ干渉計54Wの計測値が主制
御装置50に供給されるようになっている。
【0060】また、Zチルトステージ58上には、不図
示のウエハアライメント系のいわゆるベースライン計測
用の第1基準マークその他の基準マークが形成された基
準マーク板FMが、その表面がほぼウエハWの表面と同
一高さとなるように固定されている。
【0061】制御系は、図1中、前記主制御装置50に
よって主に構成される。主制御装置50は、CPU(中
央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモ
リ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等からな
るいわゆるワークステーション(又はマイクロコンピュ
ータ)等から構成され、露光動作が的確に行われるよう
に、例えば、ウエハステージWSTのショット間ステッ
ピング、露光タイミング等を統括して制御する。
【0062】次に、本実施形態の露光装置10の投影光
学系PLの光学特性の計測の際に用いられる、光学特性
計測用マスクとしての計測用レチクルRTについて説明
する。
【0063】図2には、この計測用レチクルRTの概略
斜視図が示されている。また、図3には、レチクルステ
ージRST上に装填した状態におけるレチクルRTの光
軸AX近傍のXZ断面の概略図が、投影光学系PLの模
式図とともに示されている。また、図4には、レチクル
ステージRST上に装填した状態におけるレチクルR T
の−Y側端部近傍のXZ断面の概略図が、投影光学系P
Lの模式図とともに示されている。
【0064】図2から明らかなように、この計測用レチ
クルRTの全体形状は、通常のペリクル付きレチクルと
ほぼ同様の形状を有している。この計測用レチクルRT
は、パターン形成部材としてのガラス基板60、該ガラ
ス基板60の図2における上面のX軸方向中央部に、固
定された長方形板状の形状を有するレンズ取付け部材6
2、ガラス基板60の図2における下面に取り付けられ
た通常のペリクルフレームと同様の外観を有する枠状部
材から成るスペーサ部材64、及びこのスペーサ部材6
4の下面に取り付けられた開口板66等を備えている。
【0065】前記レンズ取付け部材62には、Y軸方向
の両端部の一部の帯状の領域を除く、ほぼ全域にマトリ
ックス状配置でn個の円形開口63i,j(i=1〜p、
j=1〜q、p×q=n)が形成されている。各円形開
口63i,jの内部には、Z軸方向の光軸を有する凸レン
ズから成る集光レンズ65i,jがそれぞれ設けられてい
る(図3参照)。
【0066】また、ガラス基板60とスペーサ部材64
と開口板66とで囲まれる空間の内部には、図3に示さ
れるように、補強部材69が所定の間隔で設けられてい
る。
【0067】更に、前記各集光レンズ65i,jに対向し
て、図3に示されるように、ガラス基板60の下面に
は、計測用パターン67i,jがそれぞれ形成されてい
る。また、開口板66には、図4に示されるように、各
計測用パターン67i,jにそれぞれ対向してピンホール
状の開口70i,jが形成されている。このピンホール状
の開口70i,jは、例えば直径100〜150μm程度
とされる。
【0068】図2に戻り、レンズ保持部材62には、Y
軸方向の両端部の一部の帯状の領域の中央部に、開口7
1、722がそれぞれ形成されている。図4に示される
ように、ガラス基板60の下面(パターン面)には、一
方の開口721に対向して基準パターン741が形成され
ている。また、図示は省略されているが、他方の開口7
2に対向して、ガラス基板60の下面(パターン面)
に、基準パターン741と同様の基準パターン(便宜
上、「基準パターン742」と記述する)が形成されて
いる。
【0069】また、図2に示されるように、ガラス基板
60のレチクル中心を通るX軸上には、レンズ保持部材
62の両外側に、レチクル中心に関して対称な配置で一
対のレチクルアライメントマークRM1,RM2が形成
されている。
【0070】ここで、本実施形態では、計測用パターン
67i,jとして、図5(A)に示されるような網目状
(ストリートライン状)のパターンが用いられている。
【0071】上記の計測用パターン67i,jに対応し
て、基準パターン741、742として、図5(B)に示
されるような、計測用パターン67i,jと同一ピッチで
正方形パターンが配置された2次元の格子パターンが用
いられている。
【0072】なお、基準パターン741、742として図
5(A)のパターンを用い、計測用パターンとして図6
(B)に示されるパターンを用いることは可能である。
また、計測用パターン67i,jは、これに限られず、そ
の他の形状のパターンを用いても良く、その場合には、
基準パターンとして、その計測用パターンとの間に所定
の位置関係があるパターンを用いれば良い。すなわち、
基準パターンは、計測用パターンの位置ずれの基準とな
るパターンであれば良く、その形状等は問わないが、投
影光学系PLの光学特性(結像特性を含む)を計測する
ためには、投影光学系PLのイメージフィールド又は露
光エリアの全面に渡ってパターンが分布しているパター
ンが望ましい。
【0073】次に、計測用レチクルRTを用いて、投影
光学系PLの光学特性を計測する際の手順について説明
する。
【0074】計測の開始に先立って、計測用レチクルR
T上のレチクルアライメントマークRM1,RM2と各
計測用パターン67i,jとの相対位置(位置関係)が、
不図示の計測装置、例えば座標測定装置、あるいはSE
M(走査型電子顕微鏡)を用いて高精度に計測され、こ
の計測値と、対応する設計値との差が各計測用パターン
67i,jの描画誤差として、主制御装置50の不図示の
メモリ内に記憶されているものとする。そして、計測が
終了した計測用レチクルRTが、露光装置のレチクル保
管部にセットされているものとする。
【0075】まず、主制御装置50では、不図示のレチ
クルローダを介して計測用レチクルRTをレチクルステ
ージRST上にロードする。次いで、主制御装置50で
は、レーザ干渉計54Wの出力をモニタしつつ、ウエハ
ステージ駆動部56を介してウエハステージWSTを移
動し、基準マーク板FM上の一対のレチクルアライメン
ト用基準マーク(以下、「第2基準マーク」と呼ぶ)を
予め定められた基準位置に位置決めする。ここで、この
基準位置とは、例えば一対の第2基準マークの中心が、
レーザ干渉計54Wで規定されるステージ座標系上の原
点に一致する位置に定められている。
【0076】次に、主制御装置50では、計測用レチク
ルRT上の一対のレチクルアライメントマークRM1,
RM2とこれらに対応する第2基準マークとを、不図示
の一対のレチクルアライメント顕微鏡により同時に観察
し、レチクルアライメントマークRM1,RM2の基準
板FM上への投影像と、対応する第2基準マークとの位
置ずれ量が、共に最小となるように、不図示の駆動系を
介してレチクルステージRSTをXY2次元面内で微少
駆動する。これにより、レチクルアライメントが終了
し、レチクル中心が投影光学系PLの光軸にほぼ一致す
る。
【0077】次に、主制御装置50では、不図示のウエ
ハローダを用いて表面にレジスト(感光剤)が塗布され
たウエハWをZチルトステージ58上にロードする。
【0078】次いで、主制御装置50では、計測用レチ
クルRTの集光レンズ65i,jの全てが含まれ、かつ開口
721,722が含まれず、レンズ保持部材62のX軸方
向の最大幅以内のX軸方向の長さを有する矩形の照明領
域を形成するため、不図示の駆動系を介してレチクルブ
ラインド30の開口を設定する。また、これと同時に、
主制御装置50では、駆動装置40を介して照明系開口
絞り板24を回転して、所定の開口絞り、例えば小σ絞
りを照明光ELの光路上に設定する。このとき、前述し
た照明光学系内の光学ユニット(不図示)、例えばズー
ム光学系などを用いてオプティカルインテグレータ(フ
ライアイレンズ22)に入射する照明光の光束径(又は
入射角度範囲)を小さくして光量損失を最小限とするこ
とが望ましい。
【0079】このような準備作業の後、主制御装置50
では、制御情報TSを光源16に与えて、レーザビーム
LBを発光させて、照明光ELをレチクルRTに照射し
て露光を行う。これにより、図3に示されるように、各
計測用パターン67i,jが、対応するピンホール状の開
口70i,j及び投影光学系PLを介して同時にウエハW
上のレジスト(ポジレジスト)層に転写される。この結
果、ウエハW上のレジスト層には、図6(A)に示され
るような各計測用パターン67i,jの縮小像(潜像)6
7’i,jが、所定間隔でXY2次元方向に沿って所定間
隔で形成される。
【0080】次に、主制御装置50では、不図示のレチ
クルレーザ干渉計の計測値とレチクルセンタと一方の基
準パターン741との設計上の位置関係とに基づいて、
基準パターン741の中心位置が光軸AX上に一致する
ように、不図示の駆動系を介してレチクルステージRS
TをY軸方向に所定距離移動する。次いで、主制御装置
50では、その移動後の開口721を含むレンズ保持部
材62上の所定面積の矩形領域(この領域は、いずれの
集光レンズにも掛からない)にのみ照明光ELの照明領
域を規定すべく、不図示の駆動系を介してレチクルブラ
インド30の開口を設定する。
【0081】次に、主制御装置50では、最初の計測用
パターン671,1の潜像67’1,1が形成されたウエハW
上の領域(領域S1,1と呼ぶ)のほぼ中心が、投影光学
系PLの光軸上にほぼ一致するように、レーザ干渉計5
4Wの計測値をモニタしつつ、ウエハステージWSTを
移動する。
【0082】そして、主制御装置50では、制御情報T
Sを光源16に与えて、レーザビームLBを発光させ
て、照明光ELをレチクルRTに照射して前記領域S1,1
に対する基準パターン741を用いた第1回目の露光を
行う。この第1回目の露光に際し、主制御装置50で
は、露光量を制御し、例えばウエハW上に塗布されたレ
ジストのレジスト感度(resist sensitivity)、すなわ
ち通常与えられるべきエネルギ量の1/N(Nは2以上
の整数、本実施形態ではNは5とする)が、ウエハW上
の各点に与えられるようにする。ここでは、主制御装置
50は1回の露光でウエハWに与えるエネルギ量の積算
値(露光量)を、上記レジスト感度に対応する適正露光
量の1/N(この場合1/5)に設定するものとする。
なお、複数回の露光でそれぞれウエハに与える露光量を
異ならせても良く、要は各回の露光でウエハに与えられ
る露光量の総和が適正露光量となれば良い。
【0083】次いで、主制御装置50では、レチクルR
T上の計測用パターン67i,jの配列ピッチと投影光学系
PLの投影倍率とに基づいて、ウエハW上の計測用パタ
ーン67i,jの設計上の配列ピッチpを算出し、そのピ
ッチpだけ、ウエハステージWSTをX軸方向に移動し
て、第2番目の計測用パターン671,2の潜像が形成さ
れたウエハW上の領域(領域S1,2と呼ぶ)のほぼ中心
が、投影光学系PLの光軸上にほぼ一致するように、ウ
エハステージWSTを移動する。
【0084】そして、主制御装置50では、制御情報T
Sを光源16に与えて、レーザビームLBを発光させ
て、照明光ELをレチクルRTに照射して前記領域S1,2
に対する基準パターン741を用いた第1回目の露光を
行う。この第1回目の露光に際し、主制御装置50で
は、露光量を、前記レジスト感度(resist sensitivit
y)に対応する露光量の1/Nに設定する。
【0085】以後、上記と同様の領域間ステッピング動
作と、露光動作とを繰り返すことにより、ウエハW上の
全ての領域Si,jに対して第1回目の露光を行う。この
ようにして、第1回目の露光が終了すると、主制御装置
50では、上記第1回目の露光の際と同様の手順で、ウ
エハW上の全ての領域Si,jに対して、レジスト感度に
対応する露光量の1/Nで、基準パターン741を用い
た第2回目、第3回目、……第N回目の露光を繰り返し
行う。そして、第N回目(本実施形態では第5回目)の
露光が終了すると、ウエハW上のレジスト層の各計測用
パターン67i, jの潜像が既に形成されている領域Si,j
のそれぞれに基準パターン741が重ねて転写され、各
領域Si,jには、図6(B)に示されるように、計測用
パターン67i,jの潜像67’i,jと基準パターン741
の潜像74’1とが、同図のような位置関係で形成され
る。
【0086】このようにして、全ての露光が終了する
と、主制御装置50では、不図示のウエハローダを介し
てウエハWをZチルトステージ58上からアンロードし
た後、チャンバ11にインラインにて接続されている不
図示のコータ・デベロッパ(以下、「C/D」と略述す
る)に送る。そして、C/D内で、そのウエハWの現像
が行われ、その現像後にウエハW上には、マトリックス
状に配列された各領域S i,jに図6(B)と同様の配置
で計測用パターンと基準パターンとのレジスト像が形成
される。
【0087】その後、現像が終了したウエハWは、C/
Dから取り出され、外部の重ね合せ測定器(レジストレ
ーション測定器)を用いて、各領域Si,jについて重ね
合せ誤差の測定が行われ、この結果に基づいて、各計測
用パターン67i,jのレジスト像の対応する基準パター
ン741のレジスト像に対する位置誤差(位置ずれ量)
が算出される。
【0088】ここで、本実施形態では、基準パターン7
1を照明光で照明して基準パターン741を投影光学系
PLを介してウエハW上の各計測用パターンの転写領域
に個別に対応する領域それぞれに順次、N回繰り返し転
写するので、その転写後に得られるウエハW上の各計測
用パターンの転写領域に個別に対応する領域それぞれの
基準パターン741の各レジスト像(転写像)の位置
は、複数回の転写の際のウエハWの位置決め誤差(ウエ
ハステージWSTの位置決め誤差)が一種の平均化効果
により低減された位置となる。すなわち、それぞれの基
準パターンの転写位置情報は、転写時の位置決め誤差が
低減された値となり、これを基準位置として各計測用パ
ターンのレジスト像の位置(転写位置情報)に基づいて
各計測用パターンの前記基準位置に対する位置ずれ量を
求めれば、位置ずれ量の計測精度を向上させることが可
能である。
【0089】そして、本実施形態では、前述のようにし
て求められた各領域Si,jについての基準パターンに対
する計測用パターンのX,Y2次元方向の位置ずれ量
(Δ’ξ,Δ’η)のデータが、オペレータ等により、
図1の入出力装置44を介して主制御装置50に入力さ
れる。なお、外部の重ね合せ測定器から、演算した各領
域Si,jについての位置ずれ量(Δ’ξ,Δ’η)のデ
ータを、オンラインにて主制御装置50に入力すること
も可能である。
【0090】いずれにしても、上記の入力に応答して、
主制御装置50内では、メモリ内に記憶している各計測
用パターン67i,jの描画誤差(レチクルアライメント
マークRM1,RM2と各計測用パターン67i,jとの
相対位置(位置関係))を用いて、所定の演算を行い、
前記各領域Si,jについての位置ずれ量(Δ’ξ,Δ’
η)に含まれる描画誤差を補正した、各計測用パターン
67i,jの真の位置ずれ量(Δξ,Δη)を算出する。
【0091】ここで、この位置ずれ量(Δξ,Δη)に
基づいて、投影光学系PLの波面を演算により求めるの
であるが、その前提として、位置ずれ量(Δξ,Δη)
と波面との物理的な関係を、図3及び図4に基づいて簡
単に説明する。ここでは、簡単のため、各計測用パター
ン67i,jに描画誤差がない、すなわち位置ずれ量
(Δ’ξ,Δ’η)が位置ずれ量(Δξ,Δη)に一致
しているものとして説明する。本実施形態では、上記の
描画誤差を補正した位置ずれ量(Δξ,Δη)に基づい
て後述する波面収差を算出するので、このように仮定し
ても何らの不都合も生じない。
【0092】図3に、計測用パターン67k,lについ
て、代表的に示されるように、計測用パターン67i,j
(67k,l)で発生した回折光のうち、ピンホール状の
開口70 i,j(70k,l)を通過した光は、計測用パター
ン67i,j(67k,l)のどの位置に由来する光であるか
によって、投影光学系PLの瞳面を通る位置が異なる。
すなわち、当該瞳面の各位置における波面は、その位置
に対応する計測用パターン67i,j(67k,l)における
位置を介した光の波面と対応している。そして、仮に投
影光学系PLに収差が全くないものとすると、それらの
波面は、投影光学系PLの瞳面では、符号F1で示され
るような理想波面(ここでは平面)となるはずである。
しかるに、収差の全く無い投影光学系は実際には存在し
ないため、瞳面においては、例えば、点線で示されるよ
うな曲面状の波面F2となる。従って、計測用パターン
67i,j(67k,l)の像は、ウエハW上で波面F2の理
想波面に対する傾きに応じてずれた位置に結像される。
【0093】この一方、基準パターン741(又は7
2)から発生する回折光は、図4に示されるように、
ピンホール状の開口の制限を受けることなく、しかも投
影光学系PLに直接入射し、該投影光学系PLを介して
ウエハW上に結像される。更に、この基準パターン74
1を用いた露光は、投影光学系PLの光軸上に基準パタ
ーン741の中心を位置決めした状態で行われることか
ら、基準パターン741から発生する結像光束は殆ど投
影光学系PLの収差の影響を受けることなく、光軸を含
む微小領域に位置ずれなく結像する。
【0094】従って、位置ずれ量(Δξ,Δη)は、波
面の理想波面に対する傾斜をそのまま反映した値にな
り、逆に位置ずれ量(Δξ,Δη)に基づいて波面を復
元することができる。なお、上記の位置ずれ量(Δξ,
Δη)と波面との物理的な関係から明らかなように、本
実施形態における波面の算出原理は、周知のShack-Hart
manの波面算出原理そのものである。
【0095】次に、上記の位置ずれ量に基づいて、波面
を算出する方法について、簡単に説明する。
【0096】上述の如く、位置ずれ量(Δξ,Δη)は
波面の傾きに対応しており、これを積分することにより
波面の形状(厳密には基準面(理想波面)からのずれ)
が求められる。波面(波面の基準面からのずれ)の式を
W(x,y)とし、比例係数をkとすると、次式
(1)、(2)のような関係式が成立する。
【0097】
【数1】
【0098】位置ずれ量のみでしか与えられていない波
面の傾きをそのまま積分するのは容易ではないため、面
形状を級数に展開して、これにフィットするものとす
る。この場合、級数は直交系を選ぶものとする。ツェル
ニケ多項式は軸対称な面の展開に適した級数で、円周方
向は三角級数に展開する。すなわち、波面Wを極座標系
(ρ,θ)で表すと、ツェルニケ多項式をRn m(ρ)と
して、次式(3)のように展開できる。
【0099】
【数2】
【0100】なお、Rn m(ρ)の具体的な形は、周知で
ある(例えば光学の一般的な教科書などに記載されてい
る)ので、詳細な説明は省略する。直交系であるから各
項の係数、An m,Bn mは独立に決定することができる。
有限項で切ることはある種のフィルタリングを行うこと
に対応する。
【0101】実際には、その微分が上記の位置ずれ量と
して検出されるので、フィッティングは微係数について
行う必要がある。極座標系(x=ρcosθ,y=ρs
inθ)では、次式(4)、(5)のように表される。
【0102】
【数3】
【0103】ツェルニケ多項式の微分形は直交系ではな
いので、フィッティングは最小自乗法で行う必要があ
る。1つの計測用パターンからの情報(ずれの量)はX
とY方向につき与えられるので、計測用パターンの数を
N(Nは、例えば81〜400程度とする)とすると、
上式(1)〜(5)で与えられる観測方程式の数は2N
(=162〜800程度)となる。これから例えば27
の係数を決めるため各係数の誤差はかなり小さくなる
(面の傾きを表すA1 1,B1 1を除けば係数のばらつきは
数nm程度に収まっている)。
【0104】ツェルニケ多項式のそれぞれの項は光学収
差に対応する。しかも低次の項はザイデル収差にほぼ対
応する。従って、ツェルニケ多項式を用いることによ
り、投影光学系PLの波面収差を求めることができる。
【0105】そこで、主制御装置50では、前述のよう
にして位置ずれ量(Δξ,Δη)を算出した後、所定の
演算プログラムを用いて、位置ずれ量(Δξ,Δη)に
基づいて、前述した原理に従って、各領域Si,jに対応
する、すなわち投影光学系PLの視野内の第1計測点〜
第n計測点に対応する波面(波面収差)、ここでは、ツ
ェルニケ多項式の各項の係数、例えば第2項の係数Z2
〜第36項の係数Z36を演算する。
【0106】ところで、本実施形態の露光装置10で
は、定期的にメンテナンスが行われる。その際に、前述
した計測用レチクルRTを用いて、前述した手順で波面
収差の計測が行われ、その計測結果に基づいて、投影光
学系PLが調整される。この調整は、例えば、主制御装
置50が波面収差の計測結果に基づいて、非点収差、コ
マ収差、ディストーション、像面湾曲(又はフォーカ
ス)、球面収差などの低次収差、すなわちザイデルの5
収差等を求め、これらの収差を補正すべき旨の指令を結
像特性補正コントローラ48に与える。これにより、結
像特性補正コントローラ48により、可動レンズ131
〜134のうちの少なくとも1つの所定の可動レンズ
を、少なくとも1自由度方向に駆動する所定の駆動素子
に対する印加電圧が制御され、前記所定の可動レンズの
位置及び姿勢の少なくとも一方が調整され、投影光学系
PLの結像特性、例えばディストーション、像面湾曲、
コマ収差、球面収差、及び非点収差等が補正される。
【0107】この場合において、予め各可動レンズの各
自由度方向の単位駆動量と、波面収差(ツェルニケ多項
式の各項の係数)の変化量との関係を予め求め、これを
データベースとしてメモリ内に記憶しておくとともに、
このデータベースとツェルニケ多項式の各項の係数とに
基づいて結像特性の調整量を演算する調整量演算プログ
ラムを準備しておくこととしても良い。このようにする
と、主制御装置50では、波面収差の計測結果(ツェル
ニケ多項式の各項の係数の算出値)が得られた時点で、
上記のデータベースとその得られた波面収差の計測結果
とを用いて上記の調整量演算プログラムに従って、可動
レンズ131〜134を各自由度方向に駆動すべき調整量
を演算し、この調整量の指令値を、結像特性補正コント
ローラ48に与える。これにより、結像特性補正コント
ローラ48により、可動レンズ131〜134をそれぞれ
の自由度方向に駆動する各駆動素子に対する印加電圧が
制御され、可動レンズ131〜134の位置及び姿勢の少
なくとも一方がほぼ同時に調整され、投影光学系PLの
結像特性、例えばディストーション、像面湾曲、コマ収
差、球面収差、及び非点収差等が補正される。なお、コ
マ収差、球面収差、及び非点収差については、低次のみ
ならず高次の収差をも補正可能である。
【0108】本実施形態の露光装置10では、半導体デ
バイスの製造時には、レチクルとしてデバイス製造用の
レチクルRがレチクルステージRST上に装填され、そ
の後、レチクルアライメント及び不図示のウエハアライ
メント系のいわゆるベースライン計測、並びにEGA
(エンハンスト・グローバル・アライメント)等のウエ
ハアライメントなどの準備作業が行われる。その後、前
述した光学特性の計測時と同様のステップ・アンド・リ
ピート方式の露光が行われる。但し、この場合、ステッ
ピングは、ウエハアライメント結果に基づいて、ショッ
ト間を単位として行われる。なお、露光時の動作等は通
常のステッパと異なることがないので、詳細説明につい
ては省略する。
【0109】但し、露光装置10では、露光に先立っ
て、前述したメンテナンス時、あるいはその他必要なタ
イミングで、前述した投影光学系PLの結像特性の補正
(調整)が行われ、この結像特性補正後の投影光学系P
Lを用いて、上記のステップ・アンド・リピート方式の
露光が行われる。
【0110】次に、露光装置10の製造方法について説
明する。
【0111】露光装置10の製造に際しては、まず、複
数のレンズ、ミラー等の光学素子などを含む照明光学系
12、投影光学系PL、多数の機械部品から成るレチク
ルステージ系やウエハステージ系などを、それぞれユニ
ットとして組み立てるとともに、それぞれユニット単体
としての所望の性能を発揮するように、光学的な調整、
機械的な調整、及び電気的な調整等を行う。
【0112】次に、照明光学系12や投影光学系PLな
どを露光装置本体に組むとともに、レチクルステージ系
やウエハステージ系などを露光装置本体に取り付けて配
線や配管を接続する。
【0113】次いで、照明光学系12や投影光学系PL
については、光学的な調整を更に行う。これは、露光装
置本体への組み付け前と組み付け後とでは、それらの光
学系、特に投影光学系PLの光学特性が微妙に変化する
からである。本実施形態では、この露光装置本体へ組み
込み後に行われる投影光学系PLの光学的な調整に際し
て、前述した計測用レチクルRTを用いて前述した手順
で、投影光学系PLの波面収差の計測を行う。そして、
この波面収差結果に基づいて、前述のメンテナンス時と
同様にして、ザイデル収差等の補正が行われる。また、
より高次の収差に基づいて必要であればレンズ等の組付
けを再調整する。なお、再調整により所望の性能が得ら
れない場合などには、一部のレンズを再加工する必要も
生じる。なお、投影光学系PLの光学素子の再加工を容
易に行うため、投影光学系PLを露光装置本体に組み込
む前に前述の波面収差を計測し、この計測結果に基づい
て再加工が必要な光学素子の有無や位置などを特定し、
その光学素子の再加工と他の光学素子の再調整とを並行
して行うようにしても良い。
【0114】その後、更に総合調整(電気調整、動作確
認等)をする。これにより、光学特性が高精度に調整さ
れた投影光学系PLを用いて、レチクルRのパターンを
ウエハW上に精度良く転写することができる、本実施形
態の露光装置10を製造することができる。なお、露光
装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリ
ーンルームで行うことが望ましい。
【0115】以上説明したように、本第1の実施形態に
よると、投影光学系PLの波面収差の計測に際し、計測
用レチクルRTがレチクルステージRST上に装填さ
れ、レチクルアライメントが行われた状態で、計測用レ
チクルRT上の複数の計測用パターン67i,jが照明光で
照明される。これにより、各計測用パターン67
i,jが、個別に対応するピンホール状の開口70i,j及び
投影光学系PLを介してウエハステージWST上に保持
され、投影光学系PLの像面上に配置されたウエハW上
のレジスト層に転写される。このとき、各計測用パター
ン67i,jの像は、前述の如く、投影光学系PLにより
それぞれの計測用パターン67i,jを介した光の波面の
理想波面に対する傾きに応じてずれた位置に結像され
る。
【0116】次いで、計測用レチクルRT上の基準パタ
ーン741(又は742)が、ウエハW上の各計測用パタ
ーンの転写領域に個別に対応する領域それぞれにステッ
プ・アンド・リピート方式で順次、N回繰り返して投影
光学系PLを介して転写される。ここで、各回の露光の
際には、露光量がレジスト感度に対応する適正露光量の
1/Nに設定される。
【0117】その後、ウエハWが計測されるが、その現
像後に得られるウエハW上の各計測用パターンの転写領
域に個別に対応する領域それぞれの基準パターンの各レ
ジスト像(転写像)の位置は、複数回の転写の際のウエ
ハWの位置決め誤差が一種の平均化効果により低減され
た位置となる。すなわち、それぞれの基準パターンの転
写位置は、1回の転写により転写像が形成された場合に
比べて、転写時の位置決め誤差がより小さい位置とな
る。
【0118】次いで、重ね合わせ計測装置により各計測
用パターンのレジスト像について対応する基準パターン
のレジスト像を基準位置として、位置ずれ量が計測され
るので、この位置ずれ量の計測精度の向上が図られてい
る。
【0119】さらに、上記の計測された位置ずれ量と予
め計測された計測用レチクルRT上の各計測用パターン
の描画誤差(位置ずれ)を用いて、上記の位置ずれ量の
計測値を補正した真の位置ずれ量が算出され、この真の
位置ずれ量を用いて、投影光学系PLの波面収差が算出
される。
【0120】従って、本実施形態によると、投影光学系
PLの波面収差を精度良く算出することが可能となって
いる。
【0121】また、本実施形態によると、メンテナンス
時等において定期的に投影光学系PLの波面収差が精度
良く計測され、この精度良く計測された波面収差の計測
結果に基づいて投影光学系PLが調整されるので、投影
光学系PLの光学特性を精度良く調整することができ
る。
【0122】そして、本実施形態に係る露光装置による
と、露光に先立って、上述の如くして光学特性が調整さ
れた投影光学系PLを用いて、レチクルRのパターンが
ウエハW上に転写されるので、レチクルRのパターンを
ウエハW上に精度良く転写することが可能になる。
【0123】さらに、本実施形態によると、露光装置1
0の製造時においても、投影光学系PLを露光装置本体
に組み込んだ後において、前述のように投影光学系PL
の波面収差が計測され、その計測された波面収差に基づ
いて投影光学系PLを調整するので、投影光学系の結像
特性が精度良く調整される。従って、投影光学系の結像
特性が精度良く調整された露光装置10が製造され、該
露光装置10を用いて露光を行うことにより、レチクル
パターンを投影光学系PLを介してウエハ上に精度良く
転写することが可能になる。
【0124】なお、上記実施形態では、計測用レチクル
T上の基準パターン741(又は742)を、ウエハW
上の各計測用パターンの転写領域に個別に対応する領域
それぞれにステップ・アンド・リピート方式で順次、N
回繰り返して投影光学系PLを介して転写するととも
に、そのウエハWを現像後に得られた各計測用パターン
のレジスト像の対応する基準パターンのレジスト像に対
する位置ずれ量と予め計測された計測用レチクルRT
の各計測用パターンの描画誤差(位置ずれ)を用いて、
上記の位置ずれ量の計測値を補正した真の位置ずれ量を
算出するものとしたが、本発明がこれに限定されるもの
ではない。すなわち、上記実施形態と同様に、各計測用
パターンの描画誤差を用いて位置ずれ量の計測値を補正
する場合には、必ずしも基準パターンの転写を複数回に
分けて行う必要はない。かかる場合であっても、描画誤
差を補正することにより、描画誤差を考慮しない場合に
比べて投影光学系PLの波面収差を精度良く算出するこ
とができる。なお、描画誤差を用いて位置ずれ量の計測
値を補正することなく、その位置ずれ量の計測値に基づ
いて算出された投影光学系の波面収差の算出結果(上記
実施形態では、ツェルニケ多項式の各項の係数の算出
値)を、描画誤差を用いて補正することとしても良い。
【0125】一方、上記実施形態と同様に、基準パター
ンの転写を複数回に分けて行う場合には、各計測用パタ
ーンの描画誤差を用いて、上記位置ずれ量あるいはそれ
に基づいて算出された投影光学系の波面収差の算出結果
を必ずしも補正する必要はない。かかる場合であって
も、上記の複数回の分割露光により、ウエハW上に形成
される基準パターンの各レジスト像(転写像)の位置
は、複数回の転写の際のウエハWの位置決め誤差が一種
の平均化効果により低減された位置となるので、上記実
施形態と同様に位置ずれ量の計測精度の向上が可能とな
り、結果的に投影光学系の波面収差の計測精度の向上が
可能である。
【0126】また、上記実施形態では、各計測用パター
ンの転写像の位置ずれを基準パターンの転写像の位置を
基準位置として求める場合について説明したが、これに
限らず、基準位置として設計値を用いることも可能であ
る。あるいは、後に説明する第2の実施形態と同様に基
準ウエハ上に予め形成された基準パターンの位置を基準
位置として用いても良い。かかる場合であっても、前述
した描画誤差を用いた位置ずれ量あるいは波面収差の算
出結果の補正により、投影光学系の波面収差の計測精度
の向上が可能となる。
【0127】なお、上記実施形態では、計測用レチクル
T上の計測用パターンを1回の露光によりウエハW上
の1つの矩形領域(部分領域)にのみ転写する場合につ
いて説明したが、本発明がこれに限定されるものではな
い。
【0128】すなわち、上記第1の実施形態において、
計測用レチクルRT上の計測用パターン、及び基準パタ
ーンをウエハW上の1つの部分領域に前述した手順で転
写した後、ウエハステージWSTを所定距離移動した
後、計測用レチクルRT上の計測用パターン、及び基準
パターンをウエハW上の別の部分領域に対して同様の手
順で転写する。このようにして、ウエハW上の複数の部
分領域に対して計測用パターンと基準パターンとを転写
する。その後、そのウエハWを現像して上記実施形態と
同様に各部分領域について、各計測用パターンのレジス
ト像の対応する基準パターンに対する位置ずれ量をそれ
ぞれ求め、さらに、それらの位置ずれ量の平均値を求め
る。そして、求められた位置ずれ量に基づいて投影光学
系PLの波面収差を前述と同様の手順で算出する。この
ようにすると、ウエハW上の各部分領域の各計測用パタ
ーンの転写領域に重ねて転写された基準パターンのレジ
スト像の位置(基準位置)は、前述した一種の平均化効
果により、転写時のウエハの位置ずれ誤差が低減されて
いる。また、ウエハ上の複数の部分領域における各計測
用パターンの転写位置の上記の基準位置からの位置ずれ
量の平均値は、各部分領域内の各計測用パターンの転写
位置の基準位置からの位置ずれ量の計測値に含まれる計
測誤差が、平均値演算に伴なう平均化効果により低減さ
れる。従って、各計測用パターンの基準位置からの位置
ずれ量は、上記の二重の平均化効果により、転写時の基
板の位置決め誤差、及び計測誤差の影響が軽減された精
度の良い値となる。従って、この位置ずれ量に基づいて
投影光学系の波面収差を精度良く算出することが可能と
なる。この場合、前述した描画誤差を用いた位置ずれ量
等の補正は、行っても良いし、行わなくても良い。
【0129】上述の如く、ウエハW上の複数の部分領域
に対して複数の計測用パターンを転写する場合に、前述
した計測用パターンの転写をデバイス製造時と同様にス
テップ・アンド・リピート方式で行い、ウエハW上の複
数の部分領域に順次、複数回繰り返し転写することとし
ても良い。この場合、前述と同様に、複数回の露光によ
りウエハ上に与えられる照明光のエネルギ量の総量が全
体として必要とされるエネルギ量となるように、各回の
露光の際の露光量を調整する。このようにすると、その
転写後に得られるウエハ上の各部分領域内の計測用パタ
ーンの転写像の位置は、複数回の転写の際のウエハの位
置決め誤差(ランダム誤差)が平均化効果により低減さ
れた位置となる。すなわち、それぞれの計測用パターン
の転写像の位置は、1回の転写により転写像が形成され
た場合に比べて、転写時の位置決め誤差がより小さい位
置となる。従って、この場合に求められる位置ずれ量
は、いわば三重の平均化効果により、より一層誤差が低
減された値となる。
【0130】なお、上記実施形態では、計測用レチクル
Tを構成するガラス基板60上に一対のアライメント
マークRM1,RM2が形成され、各計測用パターンの
描画誤差として、レチクルアライメントマークRM1,
RM2と各計測用パターン67i,jとの相対位置(位置
関係)の計測値と、対応する設計値との差としたが、本
発明がこれに限定されるものではない。すなわち、レチ
クルアライメントマークは、1つだけ又は3つ以上あっ
ても良く、各レチクルアライメントマークと各計測用パ
ターンとの相対位置(計測値)と設計値との差を描画誤
差としても良い。あるいは、描画誤差は、各計測用パタ
ーンを構成する各パターンの設計値に対する位置誤差で
ある、又は複数の計測用パターンの各形成位置やその相
対位置(間隔)の誤差であることとしても良い。
【0131】なお、上記実施形態では、計測用パターン
と基準パターンとが、同一の計測用レチクルRT上に形
成されている場合について説明したが、これに限らず、
基準パターンを計測用パターンとは別のレチクル(マス
ク)上に形成しても良い。
【0132】≪第2の実施形態≫次に、本発明の第2の
実施形態を図7及び図8(A)〜図8(C)に基づいて
説明する。ここで、前述した第1の実施形態と同一若し
くは同等の構成部分については、同一の符号を用いると
ともに、その説明を簡略にし若しくは省略する。
【0133】本第2の実施形態では、投影光学系PLの
光学特性、具体的には波面収差の計測に際して、前述し
た計測用レチクルRTに代えて、図7に示される計測用
レチクルR’Tが用いられる点、及びこれに対応して基
板として図8(A)に示される基準ウエハWFが用いら
れる点に特徴を有する。
【0134】計測用レチクルR’Tは、前述した計測用
レチクルRTと基本的には同様に構成されているが、ガ
ラス基板60の下面(パターン面)には、基準パターン
が一切形成されてなく、これに対応してレンズ保持部材
62に基準パターンに対する照明光の通路を成す開口が
設けられていない点において相違する。その他の部分
は、計測用レチクルRTと同様に構成されている。
【0135】本第2の実施形態では、基準パターンを計
測用レチクルR’Tに設けていない代わりに、基準パタ
ーンが設けられた基準ウエハWFを用いるものである。
この基準ウエハWFには、図8(A)に示されるよう
に、計測用レチクルR’T上の計測用パターン67i,j
全てが含まれる矩形領域を投影倍率倍した矩形の区画領
域SA1〜SAm(図8(A)の場合はm=8)が予め形
成されたウエハである。各区画領域SAには、図8
(B)中に区画領域SAmについて拡大して示されるよ
うに、計測用パターン67i,jに対応するマトリクス状
配置の各領域Si,j内に基準パターン76i,jが予め形成
されている。基準パターン76i,jとしては、図8
(C)に拡大して示されるように、前述した第1の実施
形態における基準パターン741,742と同様の計測用
パターン67i,jに対応するピッチで正方形パターンが
配置された2次元の格子パターン(但し、この場合、各
正方形パターンは、投影倍率に応じて縮小した計測用パ
ターンに対応する配置及び大きさとされている)が用い
られている。
【0136】次に、本第2の実施形態における計測用レ
チクルR’Tを用いて、投影光学系PLの光学特性を計
測する際の手順について説明する。
【0137】計測の開始に先立って、前述した第1の実
施形態と同様にして、計測用レチクルR’T上の各計測
用パターン67i,jの描画誤差が計測され、主制御装置
50の不図示のメモリ内に記憶される。そして、計測が
終了した計測用レチクルR’Tが、露光装置のレチクル
保管部にセットされる。
【0138】次に、主制御装置50では、不図示のレチ
クルローダを介して計測用レチクルR’Tをレチクルス
テージRST上にロードし、その計測用レチクルR’T
のレチクルアライメントを前述と同様の手順で行う。
【0139】次に、主制御装置50では、不図示のウエ
ハローダを用いて表面にレジスト(感光剤)が塗布され
た基準ウエハWFをZチルトステージ58上にロードす
る。
【0140】そして、主制御装置50では、計測用レチ
クルR’Tの集光レンズ65i,jの全てが含まれ、かつ開
口721,722が含まれず、レンズ保持部材62のX軸
方向の最大幅以内のX軸方向の長さを有する矩形の照明
領域(この照明領域は、基準ウエハ上の矩形の区画領域
SAを投影倍率の逆数倍した大きさの領域である)を形
成するため、不図示の駆動系を介してレチクルブライン
ド30の開口を設定する。また、これと同時に、主制御
装置50では、駆動装置40を介して照明系開口絞り板
24を回転して、所定の開口絞り、例えば小σ絞りを照
明光ELの光路上に設定する。
【0141】次いで、主制御装置50では、基準ウエハ
F上の最初の区画領域SA1の設計値に基づいて、干渉
計54Wの計測値をモニタしつつ、ウエハ駆動装置56
を介して区画領域SA1を、前記矩形の照明領域の投影
位置(以下、適宜「露光位置」と呼ぶ)に位置決めす
る。
【0142】このような準備作業の後、主制御装置50
では、制御情報TSを光源16に与えて、レーザビーム
LBを発光させて、照明光ELをレチクルR’Tに照射
して区画領域SA1に対する、計測用パターン67i,j
写のための第1回目の露光を行う。但し、この第1回目
の露光に際し、主制御装置50では、露光量を制御し、
例えば基準ウエハ上に塗布されたレジストのレジスト感
度(resist sensitivity)、すなわち通常与えられるべ
きエネルギ量の1/M(Mは2以上の整数、本実施形態
ではMは8)が、基準ウエハ上の各点に与えられるよう
にする。ここでは、主制御装置50は、1回の露光でウ
エハに与えるエネルギ量の積算値(露光量)を、上記レ
ジスト感度に対応する適正露光量の1/M(この場合1
/8)に設定するものとする。なお、複数回の露光でそ
れぞれウエハに与える露光量を異ならせても良く、要は
各回の露光でウエハに与えられる露光量の総和が適正露
光量となれば良い。
【0143】次いで、主制御装置50では、ウエハステ
ージWSTを所定量移動し、隣接する区画領域SA2
露光位置に位置決めする。そして、前述と同様にして、
区画領域SA2に対する計測用パターン67i,j転写のた
めの第1回目の露光を行う。この露光の際にも、主制御
装置50では、露光量を上記レジスト感度に対応する露
光量の1/M(この場合1/8)に設定する。以後、上
記と同様の区画領域SA間のステッピング動作と、露光
動作とを繰り返すことにより、基準ウエハW上の全ての
区画領域SA1〜SAmに対して第1回目の露光を行う。
このようにして、第1回目の露光が終了すると、主制御
装置50では、上記第1回目の露光の際と同様の手順
で、基準ウエハW上の全ての区画領域SA1〜SAmに対
して、レジスト感度に対応する露光量の1/Mで、計測
用レチクルR’T(計測用パターン67i,j)転写のため
の、第2回目、第3回目、……第M回目の露光を繰り返
し行う。そして、第M回目(本実施形態では第8回目)
の露光が終了すると、基準ウエハW上のレジスト層の区
画領域SAのそれぞれに計測用パターン67i,jの潜像
がそれぞれ形成される。
【0144】次いで、その基準ウエハWFが不図示のC
/Dにより現像され、この現像後に基準ウエハWF上に
は、マトリックス状に配列された各区画領域SAに基準
パターン76i,jとの位置関係が、図6(B)と同様の
配置で、計測用パターン67i ,jのレジスト像がそれぞ
れ形成される。
【0145】その後、現像が終了したウエハWは、C/
Dから取り出され、外部の重ね合せ測定器(レジストレ
ーション測定器)を用いて、各区画領域SAについて、
各計測用パターン67i,jの対応する基準パターンに対
するX,Y2次元方向の位置ずれ量(Δ”ξ,Δ”η)
が求められる。
【0146】そして、本第2の実施形態では、前述のよ
うにして求められた各区画領域SAについての各計測用
パターン67i,jの対応する基準パターンに対するX,
Y2次元方向の位置ずれ量(Δ”ξ,Δ”η)のデータ
が、オペレータ等により、図1の入出力装置44を介し
て主制御装置50に入力される。なお、外部の重ね合せ
測定器から、演算した各区画領域Si,jについての位置
ずれ量(Δ”ξ,Δ”η)のデータを、オンラインにて
主制御装置50に入力することも可能である。
【0147】いずれにしても、上記の入力に応答して、
主制御装置50内では、入力されたデータに基づいて、
位置ずれ量(Δ”ξ,Δ”η)を全ての区画領域につい
て平均した新たな位置ずれ量(Δ”ξ,Δ”η)
newを、すべての計測用パターン67i,jについて求め、
この求めた新たな位置ずれ量(Δ”ξ,Δ”η)new
メモリ内に記憶している各計測用パターン67i,jの描
画誤差を用いて、所定の演算を行い、前記各計測用パタ
ーン67i,jについての位置ずれ量に含まれる描画誤差
を補正した、各計測用パターン67i,jの真の位置ずれ
量(Δξ,Δη)を算出する。
【0148】その後、主制御装置50では、前述と同様
の手順で、位置ずれ量(Δξ,Δη)に基づいて、投影
光学系PLの光学特性として波面収差を計測する。
【0149】本実施形態では、各回の露光の際に、各計
測用パターン67i,jの像は、前述したように、投影光
学系PLによりそれぞれの計測用パターン67i,jを介
した光の波面の理想波面に対する傾きに応じてずれた位
置に結像される。この場合、各回の露光(転写)の際の
基準ウエハの位置は、ウエハステージWSTの位置決め
誤差(ランダム誤差)を含む。しかし、M回の露光の結
果基準ウエハ上のレジスト層に形成される転写像(潜
像)の位置は、複数回の露光(転写)の際の基準ウエハ
の位置決め誤差(ランダム誤差)が平均化効果により低
減された位置となる。すなわち、それぞれの計測用パタ
ーンの転写像の位置は、1回の転写により転写像が形成
された場合に比べて、転写時の位置決め誤差がより小さ
い位置となる。
【0150】基準ウエハWFは、予め作製することがで
きるので、高精度なパターン描画装置等を用いることに
より、基準パターン76i,jの配置をほぼ設計値通りに
することができる。このため、基準ウエハWF上におけ
る各計測用パターン67i,jの転写像の対応する基準パ
ターン76i,jに対する位置ずれ量は、投影光学系PL
の光学特性を正確に反映した量となっている。
【0151】また、前述した新たな位置ずれ量(Δ”
ξ,Δ”η)newの計測に際しては、基準ウエハ上の複
数の区画領域における各計測用パターンの転写位置(平
均化効果により露光時の基板の位置決め誤差の影響が軽
減された情報)の基準位置(基準パターンの位置)から
の位置ずれ量の平均値を求める。このため、各区画領域
内の各計測用パターンの転写位置の基準位置からの位置
ずれ量の計測値に含まれる計測誤差が、平均値演算に伴
なう平均化効果により低減された値が、各計測用パター
ンの基準位置からの位置ずれ量(Δ”ξ,Δ”η)new
として求められる。従って、当該各計測用パターンの基
準位置からの位置ずれ量(Δ”ξ,Δ”η)newは、上
記の二重の平均化効果により、転写時の基準ウエハの位
置決め誤差、及び計測誤差の影響が軽減された精度の良
い値となる。
【0152】以上より、本第2の実施形態によると、投
影光学系PLの波面収差を上記第1の実施形態と同等、
あるいはそれ以上に精度良く算出することが可能とな
る。
【0153】本第2の実施形態においても、露光装置の
メンテナンスを定期的に行い、その際に、前述した計測
用レチクルR’Tを用いて、前述した手順で波面収差の
計測が行われ、その計測結果に基づいて、第1の実施形
態と同様にして投影光学系PLが調整される。そして、
デバイス製造の際には、この調整後の投影光学系を介し
てレチクルRのパターンがウエハ上に精度良く転写され
る。また、露光装置の製造工程においても、投影光学系
PLの露光装置本体への組み付け後において波面収差の
計測及びこれに基づく、投影光学系PLの調整が第1の
実施形態と同様にして行われる。
【0154】以上説明した本第2の実施形態によると、
前述した第1の実施形態と同等の効果を得ることができ
る。これに加え、本実施形態では、投影光学系PLの光
学特性の計測に際し、計測用パターンの転写を行うのみ
で足りるので、基準パターンの転写(通常のこの転写
は、ステップ・アンド・リピート方式で行われる)が不
要となり、その分計測時間の短縮が可能となり、より一
層投影光学系の波面収差の計測に要する時間の短縮、ひ
いては投影光学系の調整時間の短縮が可能となる。ま
た、基準パターンの転写が不要となるので、基準パター
ンの転写誤差及び計測誤差に起因する、位置ずれ量成分
を零にすることができるので、その分計測用パターンの
位置ずれ量の計測精度を向上させることができる。
【0155】なお、この場合も、各計測用パターンの描
画誤差を用いて位置ずれ量の計測値を補正することな
く、その位置ずれ量の計測値に基づいて算出された投影
光学系の波面収差の算出結果を、描画誤差を用いて補正
することとしても良いことは勿論である。
【0156】また、上記第2の実施形態においても、各
計測用パターンの描画誤差を用いて、上記位置ずれ量あ
るいはそれに基づいて算出された投影光学系の波面収差
の算出結果を必ずしも補正する必要はない。かかる場合
であっても、上記の二重の平均化効果により、上記第2
の実施形態と同様に位置ずれ量の計測精度が向上してい
るので、結果的に投影光学系の波面収差の計測精度の向
上が可能である。
【0157】なお、上記第2の実施形態では、基準ウエ
ハ上での複数の基準パターンの位置関係(間隔など)を
計測しておき、例えばこの計測結果を用いて計測用パタ
ーン毎に前述の位置ずれ量を求める、あるいは投影光学
系の光学特性の計測結果を補正することが望ましい。こ
れにより、基準基板の製造誤差(基準パターンの位置誤
差など)に起因した光学特性の計測誤差を低減すること
ができる。
【0158】なお、上記第1、第2の実施形態では、基
準パターンあるいは計測用パターンの転写のため、複数
回の露光を行うに当たり、各回の露光の際の露光量の調
整は、例えば、照明光学系12内に照明光透過率が連続
的、あるいは等比級数的に変更可能なNDフィルタ等を
含む減光装置を配置し、この減光装置による透過率を適
宜設定することにより行うこととすることができる。あ
るいは、光源16から射出されるパルス光の1パルス当
たりのエネルギ量を変更するか、パルス光の繰り返し周
波数を変更することにより、露光量を制御することがで
きる。この他、光源として連続光源を用いる場合に、上
記各実施形態のような静止露光に当たり、連続光の照射
時間、すなわち露光時間を制御することにより露光量を
調整することもできる。あるいは、これらの少なくとも
2つを組み合わせて露光量を調整しても良い。すなわ
ち、露光量の制御方法は、如何なる方法を用いても良
い。
【0159】なお、上記各実施形態では、計測用パター
ン(及び基準パターン)をウエハW上に転写した後に、
そのウエハを現像して得られるレジスト像の計測結果に
基づいて、投影光学系PLの波面収差を算出するものと
したが、これに限らず、レジスト層に形成された計測用
パターン及び基準パターンの潜像あるいはウエハをエッ
チングして得られる像を計測することとしても良い。か
かる場合であっても、計測用パターンの潜像又はエッチ
ング像の基準位置(例えば設計上の計測用パターンの投
影位置、あるいは基準パターンの潜像又はエッチング像
の位置)からの位置ずれ量を計測すれば、その計測結果
に基づいて上記各実施形態と同様の手順で投影光学系の
波面収差を求めることは可能である。さらに、上記各実
施形態では前述した位置ずれ量を重ね合せ測定器を用い
て計測するものとしたが、それ以外、例えば露光装置内
に設けられるアライメントセンサなどを用いても良い。
【0160】また、上記各実施形態では、投影光学系の
光学特性として波面収差を求める場合について説明した
が、上記の各計測用パターンの投影位置の所定の基準位
置からの位置ずれ量に基づいて求められるものであれ
ば、光学特性は、波面収差に限られない。
【0161】≪マスク検査方法≫次に、前述した第1、
第2の実施形態においても、計測用レチクルRT又は
R’T上の計測用パターンの描画の計測に好適に適用で
きる、本発明に係るマスク検査方法の一実施形態につい
て説明する。ここで、前述した第1の実施形態と同一若
しくは同等の構成部分については、同一の符号を用いる
とともに、その説明を簡略にし若しくは省略する。な
お、ここでは、露光装置10にマスク検査方法を適用し
て、計測用レチクルRTの検査を行うものとする。
【0162】まず、主制御装置50では、不図示のレチ
クルローダを介して計測用レチクルRTをレチクルステ
ージRST上にロードする。次いで、主制御装置50で
は、前述した第1の実施形態と同様にして、レチクルア
ライメントを行う。これにより、レチクル中心が投影光
学系PLの光軸にほぼ一致する。
【0163】次に、主制御装置50では、不図示のウエ
ハローダを用いて表面にレジスト(感光剤)が塗布され
たウエハWをZチルトステージ58上にロードする。
【0164】次いで、主制御装置50では、計測用レチ
クルRTの集光レンズ65i,jのうちの一部が含まれ、か
つ開口721,722が含まれず、レンズ保持部材62の
X軸方向の最大幅以内のX軸方向の長さを有する長方形
の照明領域を形成するため、不図示の駆動系を介してレ
チクルブラインド30の開口を設定する。また、これと
同時に、主制御装置50では、小σ絞りを照明光ELの
光路上に設定する。
【0165】このような準備作業の後、主制御装置50
では、制御情報TSを光源16に与えて、レーザビーム
LBを発光させて、照明光ELをレチクルRTに照射し
て露光を行う。これにより、照明領域内に含まれる各計
測用パターン67i,jが、対応するピンホール状の開口
70i,j及び投影光学系PLを介して同時にウエハW上
のレジスト層に転写される。この結果、ウエハW上のレ
ジスト層には、図9に示されるように、長方形領域RA
1内に各計測用パターン67i,jの縮小像(潜像)67’
i,j(i=h〜h+2、j=1〜q)がXY2次元方向
に沿って所定間隔で形成される。
【0166】次に、主制御装置50では、前記照明領域
を固定したままの状態で、レチクルステージRSTをY
軸方向に沿って、計測用パターン67i,jの配列周期の
1ピッチ分だけ移動する。主制御装置50では、ウエハ
ステージWSTをY軸方向に所定距離移動する。そし
て、主制御装置50では、前述と同様にして、照明光E
LをレチクルRTに照射して露光を行う。これにより、
ウエハW上のレジスト層には、長方形領域RA1から所
定間隔を隔てた長方形領域RA2内に各計測用パターン
67i,jの縮小像(潜像)67’i,j(i=h+1〜h+
3,j=1〜q)が、XY2次元方向に沿って所定間隔
で形成される。
【0167】その後、上記と同様にレチクルステージR
STの移動及びウエハステージWSTを移動する動作
と、露光動作とを繰り返すことにより、ウエハW上のレ
ジスト層には、図9と同様の配置の各計測用パターン6
i,jの縮小像(潜像)67’i ,jが、Y軸方向に所定間
隔を隔てた長方形領域に順次形成される。
【0168】このようにして、露光が終了すると、主制
御装置50では、不図示のウエハローダを介してウエハ
WをZチルトステージ58上からアンロードした後、チ
ャンバ11にインラインにて接続されている不図示のコ
ータ・デベロッパ(以下、「C/D」と略述する)に送
る。そして、C/D内で、そのウエハWの現像が行わ
れ、その現像後にウエハW上には、図9と同様の配置の
計測用パターンのレジスト像が、所定間隔を隔てた同一
面積の長方形領域にそれぞれ形成される。
【0169】その後、現像が終了したウエハWは、C/
Dから取り出され、SEM等の計測装置を用いて、全て
の計測用パターンの位置が計測される。この計測結果
が、例えば図1の入出力装置44を介して入力され、主
制御装置50では、その計測結果に基づいて、各長方形
領域内の対応する位置にある計測用パターンのレジスト
像同士の位置関係を、1つの長方形領域内にある計測用
パターンのレジスト像の位置を基準として算出する。
【0170】この場合、各計測用パターンが設計値通り
に形成されている場合には、ウエハ上の各長方形領域に
は、投影光学系PLの収差の大小を問わず、同一の位置
関係で複数の計測用パターンが転写されている筈であ
る。従って、上述のようにして算出された各長方形領域
内の対応する位置にある計測用パターンのレジスト像同
士の位置関係に基づいて得られる位置誤差の情報は、計
測用パターンの描画誤差に他ならない。
【0171】従って、本実施形態によると、計測用レチ
クルRTの計測用パターンの描画誤差を精度良く検出す
ることができる。なお、これまでの説明から明らかなよ
うに、本実施形態の方法は、ピンホール状の開口の有無
を問わないので、前述したような計測用レチクルに限ら
ず、所定のパターンが2次元的に配置されているレチク
ル(又はマスク)であれば、同様に適用が可能である。
【0172】なお、上記実施形態では、計測用パターン
をウエハW上に転写した後に、そのウエハを現像して得
られるレジスト像の計測結果に基づいて、計測用パター
ンの描画誤差を算出するものとしたが、これに限らず、
レジスト層に形成された計測用パターンの潜像あるいは
ウエハをエッチングして得られる像を計測することとし
ても良い。かかる場合であっても、各長方形領域内の対
応する位置にある計測用パターンの潜像又はエッチング
像同士の位置関係に基づいて得られる位置誤差の情報か
ら、上記実施形態と同様に計測用パターンの描画誤差を
求めることは可能である。
【0173】更に、投影光学系PLの投影視野(照明光
の照射領域)に対応して複数の計測用パターンをレチク
ルに形成することなく、少なくとも1つの計測用パター
ンをレチクルに形成するだけでも良く、この場合は投影
光学系の物体面(第1面)内でそのレチクルを移動する
ことになる。このとき、レチクルステージRSTの移動
時に生じ得る位置決め誤差を、例えば計測用パターンを
配置すべき位置毎に計測しておき、この計測結果を用い
て計測用パターン毎に前述の位置ずれ量を求める、ある
いは投影光学系の光学特性の計測結果を補正することが
望ましい。更に、上記実施形態では計測用レチクルを用
いるものとしたが、例えばレチクルステージRST上に
少なくとも1つの計測用パターンを形成するとともに、
投影光学系の光学特性の計測時にピンホールが形成され
たプレートをレチクルのパターン面に近接して配置す
る、あるいはレチクルステージの下面にその計測用パタ
ーンに近接してピンホール板を設けても良い。すなわ
ち、計測用パターンが形成されるパターン形成部材はマ
スク又はレチクルに限られるものではなく、例えばレチ
クルステージなどに設けられるパターン板などをも含む
概念である。また、パターン形成部材に複数の計測用パ
ターンを形成する場合、前述した基準パターンと同様に
その位置関係(間隔など)を実測しておき、この計測結
果を用いて前述の位置ずれ量を求める、あるいは光学特
性の計測結果を補正することが好ましい。
【0174】なお、本発明に係るマスク検査方法は、マ
スク又はレチクルに限らず、レチクルステージなどに設
けられるパターン板などの検査にも好適に適用すること
ができる。
【0175】なお、上記実施形態では、本発明がステッ
パに適用された場合について説明したが、これに限ら
ず、例えば米国特許第5,473,410号等に開示さ
れるマスクと基板とを同期移動してマスクのパターンを
基板上に転写する走査型の露光装置にも適用することが
できる。この場合において、上記第1、第2の実施形態
と同様に、基準パターンあるいは計測用パターンの転写
のため、複数回の露光を行う際には、各回の露光量の調
整は、例えば光源がパルス光である場合には、マスクと
基板の走査速度、照明光が照射される照明領域の走査方
向の幅、パルスの繰り返し周波数、及びマスクに照射さ
れる照明光の1パルス当たりのエネルギ量(前述したN
Dフィルタなどの減光装置を用いる場合を含む)の少な
くとも1つを調整することにより行うことができる。
【0176】露光装置の用途としては半導体製造用の露
光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプ
レートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光
装置や、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシーン及びDNA
チップなどを製造するための露光装置にも広く適用でき
る。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでな
く、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び
電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを
製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに
回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用でき
る。
【0177】また、上記実施形態の露光装置の光源は、
2レーザ光源、ArFエキシマレーザ光源、KrFエ
キシマレーザ光源などの紫外パルス光源に限らず、g線
(波長436nm)、i線(波長365nm)などの輝
線を発する超高圧水銀ランプを用いることも可能であ
る。
【0178】また、DFB半導体レーザ又はファイバー
レーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レ
ーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテ
ルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増
幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高
調波を用いても良い。また、投影光学系の倍率は縮小系
のみならず等倍および拡大系のいずれでも良い。
【0179】なお、半導体デバイスは、デバイスの機能
・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づい
たレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエ
ハを製作するステップ、前述した実施形態の露光装置に
よりレチクルのパターンをウエハに転写するステップ、
デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディ
ング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を
経て製造される。
【0180】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の投影光学
系の光学特性計測方法によれば、投影光学系の光学特性
を高精度に計測することができるという効果がある。
【0181】また、本発明の投影光学系の調整方法によ
れば、投影光学系の光学特性を精度良く調整することが
できるという効果がある。
【0182】また、本発明の露光方法、及び露光装置の
製造方法によれば、マスクのパターンを基板上に精度良
く転写することが可能な露光方法、及び露光装置の製造
方法が提供される。
【0183】本発明のマスク検査方法によれば、マスク
のパターンの位置誤差を高精度に検出することができる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る露光装置の概略構成を示
す図である。
【図2】計測用レチクルを示す概略斜視図である。
【図3】レチクルステージ上に装填した状態における計
測用レチクルの光軸近傍のXZ断面の概略図を投影光学
系の模式図とともに示す図である。
【図4】レチクルステージ上に装填した状態における計
測用レチクルの−Y側端部近傍のXZ断面の概略図を投
影光学系の模式図とともに示す図である。
【図5】図5(A)は、第1の実施形態の計測用レチク
ルに形成された計測用パターンを示す図であり、図5
(B)は、第1の実施形態の計測用レチクルに形成され
た基準パターンを示す図である。
【図6】図6(A)は、ウエハ上のレジスト層に所定間
隔で形成される計測用パターンの縮小像(潜像)を示す
図であり、図6(B)は、図6(A)の計測用パターン
の潜像と基準パターンの潜像の位置関係を示す図であ
る。
【図7】第2の実施形態に係る計測用レチクルを示す概
略斜視図である。
【図8】図8(A)〜図8(C)は、基準ウエハを説明
するための図である。
【図9】マスク検査方法の一実施形態において、ウエハ
上のレジスト層に所定間隔で形成される計測用パターン
の縮小像(潜像)を示す図である。
【符号の説明】
10…露光装置、60…ガラス基板(パターン形成部
材)、66…開口板、67i,j…計測用パターン、70
i,j…ピンホール状の開口、741,742…基準パター
ン、EL…照明光、PL…投影光学系、R…レチクル
(マスク)、RT…計測用レチクル(計測用マスク)、
W…ウエハ(基板)、WF…基準ウエハ。
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Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1面上のパターンを第2面上に投影す
    る投影光学系の光学特性を計測する光学特性計測方法で
    あって、 複数の計測用パターンがパターン面に所定の位置関係で
    形成されたパターン形成部材と、前記パターン形成部材
    の前記パターン面の一側に前記各計測用パターンに個別
    に対応する複数のピンホール状の開口が形成された開口
    板とを備えた計測用マスクを用意し、前記複数の計測用
    パターンそれぞれの描画誤差を計測する描画誤差計測工
    程と;前記パターン形成部材が前記第1面上に位置しか
    つ前記開口板がその前記投影光学系側に位置するように
    前記計測用マスクを配置し、前記計測用マスクを照明光
    により照射して前記複数の計測用パターンをそれぞれに
    対応する前記各ピンホール及び前記投影光学系を介して
    前記第2面上に配置された基板上に転写する第1転写工
    程と;前記基板上の前記各計測用パターンの転写位置の
    基準位置からの位置ずれ量を計測する位置ずれ量計測工
    程と;前記位置ずれ量と前記描画誤差とに基づいて、前
    記投影光学系の光学特性を算出する算出工程と;を含む
    光学特性計測方法。
  2. 【請求項2】 前記描画誤差は、前記各計測用パターン
    を構成する各パターンの設計値に対する位置誤差である
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学特性計測方法。
  3. 【請求項3】 前記パターン形成部材には、前記計測用
    マスクの位置合わせのための少なくとも1つの位置合わ
    せマークが更に形成され、 前記描画誤差は、前記各計測用パターンと前記少なくと
    も1つの位置合わせマークとの相対位置の設計値に対す
    る誤差であることを特徴とする請求項1に記載の光学特
    性計測方法。
  4. 【請求項4】 前記パターン形成部材には、前記位置合
    わせマークが少なくとも2つ、所定の位置関係で形成さ
    れていることを特徴とする請求項3に記載の光学特性計
    測方法。
  5. 【請求項5】 前記パターン形成部材には、前記各計測
    用パターンの投影位置の位置ずれの基準となる基準パタ
    ーンが更に形成され、 前記照明光を用いて前記基準パターンを前記各計測用パ
    ターンの位置ずれの基準として前記投影光学系を介して
    前記基板上に順次転写する第2転写工程を更に含み、 前記位置ずれ量計測工程では、前記基板上の前記基準パ
    ターンの各転写位置を基準とする対応する前記各計測用
    パターンの転写位置を前記位置ずれ量として計測するこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光
    学特性計測方法。
  6. 【請求項6】 第1面上のパターンを第2面上に投影す
    る投影光学系の光学特性を計測する光学特性計測方法で
    あって、 前記第1面上に、複数の計測用パターンを所定の位置関
    係で配置し、前記複数の計測用パターンを照明光で照明
    し、前記複数の計測用パターンを個別に対応するピンホ
    ール状の開口及び前記投影光学系を介して前記第2面上
    に配置された基板上の少なくとも1つの部分領域に転写
    する第1転写工程と;前記第1面上に、前記各計測用パ
    ターンの投影位置の位置ずれの基準となる基準パターン
    を配置し、該基準パターンを前記照明光で照明して前記
    基準パターンを前記投影光学系を介して前記第2面上に
    配置された前記基板上の前記各計測用パターンの転写領
    域に個別に対応する領域それぞれに順次、複数回繰り返
    し転写する第2転写工程と;前記第1、第2転写工程の
    後に得られる前記基板上の前記各計測用パターンの転写
    位置情報とこれに対応する前記基準パターンの転写位置
    情報とに基づいて前記各計測用パターンの基準位置から
    の位置ずれ量を求める位置ずれ量計測工程と;前記位置
    ずれ量に基づいて前記投影光学系の光学特性を算出する
    算出工程と;を含む光学特性計測方法。
  7. 【請求項7】 前記第2転写工程では、前記照明光のエ
    ネルギ量の総量が必要とされるエネルギ量となるように
    前記エネルギ量を調整しつつ、前記基準パターンを前記
    基板上の同一の複数領域に複数回繰り返して転写するこ
    とを特徴とする請求項6に記載の光学特性計測方法。
  8. 【請求項8】 前記第1転写工程では、前記複数の計測
    用パターンを前記基板上の複数の部分領域に転写し、 前記第2転写工程では、前記照明光のエネルギ量の総量
    が全体として必要とされるエネルギ量となるように前記
    エネルギ量を調整しつつ、前記基準パターンを前記基板
    上の前記複数の部分領域内の前記計測用パターンの転写
    領域に個別に対応する領域それぞれに順次、複数回繰り
    返し転写し、 前記位置ずれ量計測工程では、前記基板上の複数の部分
    領域における前記各計測用パターンの転写位置と前記基
    準パターンの転写位置との相対位置の平均値に基づい
    て、前記各計測用パターンの基準位置からの位置ずれ量
    を求めることを特徴とする請求項6に記載の光学特性計
    測方法。
  9. 【請求項9】 前記第1転写工程では、前記照明光のエ
    ネルギ量の総量が全体として必要とされるエネルギ量と
    なるように前記エネルギ量を調整しつつ、前記複数の計
    測用パターンを前記基板上の前記複数の部分領域に順
    次、複数回繰り返し転写することを特徴とする請求項8
    に記載の光学特性計測方法。
  10. 【請求項10】 第1面上のパターンを第2面上に投影
    する投影光学系の光学特性を計測する光学特性計測方法
    であって、 前記第1面上に、複数の計測用パターンを所定の位置関
    係で配置し、前記複数の計測用パターンを所定エネルギ
    の照明光で照明し、前記複数の計測用パターンを個別に
    対応するピンホール状の開口及び前記投影光学系を介し
    て前記第2面上に配置された基板上の少なくとも1つの
    部分領域に、複数回繰り返し転写する転写工程と;前記
    転写工程の後に得られる前記基板上の各計測用パターン
    の転写位置の基準位置からの位置ずれ量の平均値を求め
    る位置ずれ量計測工程と;前記位置ずれ量に基づいて前
    記投影光学系の光学特性を算出する算出工程と;を含む
    光学特性計測方法。
  11. 【請求項11】 前記算出工程では、前記光学特性とし
    て前記投影光学系の波面収差を算出することを特徴とす
    る請求項1〜10のいずれか一項に記載の光学特性計測
    方法。
  12. 【請求項12】 マスクのパターンを投影光学系を介し
    て基板上に転写する露光装置の製造方法であって、 請求項1〜11のいずれか一項に記載の光学特性計測方
    法を用いて前記投影光学系の光学特性を計測する工程
    と;前記光学特性の計測結果に基づいて前記投影光学系
    を調整する工程と;を含む露光装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜11のいずれか一項に記載
    の光学特性計測方法を用いて投影光学系の光学特性を計
    測する工程と;前記光学特性の計測結果に基づいて前記
    投影光学系を調整する工程と;を含む投影光学系の調整
    方法。
  14. 【請求項14】 マスクのパターンを投影光学系を介し
    て基板上に転写する露光方法であって、 請求項12に記載の調整方法を用いて前記投影光学系を
    調整する工程と;該調整後の前記投影光学系を用いて前
    記パターンを前記基板上に転写する工程と;を含む露光
    方法。
  15. 【請求項15】 複数のパターンが所定の繰り返し周期
    で2次元的に配置されたパターン領域を有するマスクを
    第1面上に配置し、前記パターン領域の一部にその照明
    領域が設定された照明光により前記マスクを照明して前
    記照明領域部分の前記パターンを投影光学系を介して第
    2面上に配置された基板上の第1領域に転写する第1転
    写工程と;前記照明領域を固定したままの状態で、前記
    マスクを前記第1面上で所定方向に移動した後、前記照
    明光により前記マスクを照明して前記照明領域部分の前
    記パターンを投影光学系を介して前記第2面上に配置さ
    れた基板上の第2領域に転写する第2転写工程と;前記
    第1、第2転写工程の後に得られる前記基板上の第1領
    域内の前記パターンの転写像の位置と、前記第2領域内
    の前記パターンの転写像の位置との関係に基づいて前記
    マスクのパターンの位置誤差を検査する検査工程と;を
    含むマスク検査方法。
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