JP2003043326A - 面合わせ機構、光軸調芯装置 - Google Patents

面合わせ機構、光軸調芯装置

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JP2003043326A
JP2003043326A JP2001235237A JP2001235237A JP2003043326A JP 2003043326 A JP2003043326 A JP 2003043326A JP 2001235237 A JP2001235237 A JP 2001235237A JP 2001235237 A JP2001235237 A JP 2001235237A JP 2003043326 A JP2003043326 A JP 2003043326A
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Sukemitsu Kondo
祐充 近藤
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SHI Control Systems Ltd
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SHI Control Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 面合せ工程において光学部品の保持能力を向
上させる。 【解決手段】 光学部品を保持する傾斜テーブル123
と、この傾斜テーブル123に形成される固定面184
を支持するテーブル固定装置180と、を備える面合わ
せ機構において、テーブル固定装置180が、固定面1
84を締付けることが可能な付勢面182を形成可能な
付勢手段172と、一端側が所定の基台に支持されると
共に他端側が固定面184と付勢面182との間に挿入
されて付勢面182による締付力を固定面184に伝達
可能な少なくとも3つのアーム部材173と、を有する
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の属する技術分野】本発明は、複数の光学部品
を連結する為に光学部品間の当接面を平行にする面合わ
せ機構、及び該面合わせ機構を有する光軸調芯装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】光軸調芯装置は、発光部品や受光部品、
光ファイバ、光導波路等の各種光学部品を組合わせる際
に互いの光軸を合致させるものである。又複数の光学部
品を連結する際には互いの当接面を面合わせする(互い
の当接面を平行にする)必要があり、光軸調芯装置には
面合わせ機構が設置されることが多い。正確に面合わせ
を行い、互いの光学部品の光軸を高精度に一致させれ
ば、光デバイスの光伝達効率を高めることができる上
に、ノイズが低減されて光電送距離を長くすることがで
きる。
【0003】ここでは従来例として、光デバイスの一種
である図7に示されるようなLDモジュール50を製造
する場合を想定して説明する。
【0004】LDモジュール50は発光側ブロック60
と受光側ブロック70を備えている。発光側ブロック6
0は、ケース52の内部に収容されるLD56と、この
ケース52に固定されるレンズ58と、これらを覆う保
護スリーブ59と、を備えている。又、受光側ブロック
70は、光ファイバー62と、この光ファイバー62の
先端側に設けられるフェルール64と、このフェルール
64を固定するスリーブ66と、を備える。発光側ブロ
ック60の保護スリーブ59の端面である当接面59A
と、受光側ブロック70のスリーブ66の端面である当
接面66Aを密着させた状態で、両者を溶接により連結
することによって、LDモジュール50が製造される。
【0005】図8に、発光側ブロック60と受光側ブロ
ック70を光学的に調芯する光軸調芯装置10を示す。
【0006】光軸調芯装置10のベース12には、Y軸
ステージ14、X軸ステージ16、θz軸ステージ1
8、面合わせ機構20が積層状態で設置されている。従
って、面合わせ機構20全体は、X−Y平面内で移動す
ることが可能であり、更にZ軸周りの回転も許容されて
いる。
【0007】ベース12には更にブラケット24を介し
て第1Z軸ガイド26及び第2Z軸ガイド28が設けら
れている。第1Z軸ガイド26には受光側ブロック70
のスリーブ66を保持する第1アーム30が設けられ、
第2Z軸ガイド28にはフェルール64を保持する第2
アーム32が設けられている。このように2つのアーム
30、32をZ軸方向に独立して移動できるようにした
のは、調芯完了後に保護スリーブ59とスリーブ66を
溶接した後、第1アーム30のみを上方に開放して、ス
リーブ66とフェルール64を溶接する必要があるから
である。なお、上記溶接の際に用いられるYAGレーザ
ー34は、図9に示されるように、120度の間隔で計
3箇所に設置されるのが一般的である。
【0008】図10、図11に拡大して示されるよう
に、面合わせ機構20は、発光側ブロック60を保持す
るコネクタ22を有すると共に、この発光側ブロック6
0を傾斜させることが可能な傾斜テーブル23と、この
傾斜テーブル23に形成されるリング状の固定面84
と、固定面84を支持することで前記傾斜テーブル23
を固定可能なテーブル固定装置80と、を備える。傾斜
テーブル23は円盤状の部材であって、その外周面が上
記固定面84となっており、下方に設置される弾性部材
(ばね)86によって支持されている。ばね86は、傾
斜テーブル23と基台(ここではθz軸ステージ18)
の間にZ軸方向に伸縮自在に設けられており、120度
の間隔を空けて周方向に合計3つ配置される。この結
果、傾斜テーブル23は自身の仮想軸線Gを総ての方向
に対して自在に傾斜させることができる。つまり、傾斜
テーブル23はθxとθyの回転(X軸周り及びY軸周
りの回転)が同時に許容されている。
【0009】リング状の固定面84の表面形状は、上記
仮想軸線G上における傾斜テーブル23の厚み中心Cを
中心とする仮想球面Bの表面に沿っている。この結果、
中心Cを基準にして傾斜テーブル23が傾斜したとして
も、固定面84におけるX−Y平面方向の最大外形寸法
Tが殆ど変化しない。
【0010】テーブル固定装置80は、固定面84を挟
持する挟持機構89と、この挟持機構89に挟持力を付
与する一対のエアシリンダー94を備える。挟持機構8
9は、半円弧形状の一対の挟持片95と、この一対の挟
持片95の端部を揺動自在に支持するZ軸に平行な揺動
軸90を有しており、開閉自在な構造となっている。閉
じた状態においては、挟持片95の内周側で略リング状
の付勢面82が形成される。又上記エアシリンダー94
は、各挟持片95の上記揺動軸90と反対側の端部にそ
れぞれ設置されており、挟持片95を揺動させて挟持機
構89を開閉する。
【0011】この結果、挟持機構89が閉じて付勢面8
2が固定面84に接触することにより、傾斜テーブル2
3が固定される。
【0012】次に、面合わせ工程と調芯工程について説
明する。なお、調芯とは、LD56から発生した光がレ
ンズ58を介して集光された焦点に、光ファイバー62
の端面を一致させる作業である。
【0013】光軸調芯装置10に対して受光側ブロック
70と発光側ブロック60を、手作業によって固定す
る。この状態では100 〜500μm 程度の相対的な
光軸のずれが生じており、更に、両当接面59A、66
Aも互いに平行になっていない。
【0014】次に面合わせ工程を実施する。まずエアシ
リンダー94によって挟持機構89を開放し、傾斜テー
ブル23が自在に傾斜できる状態にする。その後、第1
及び第2Z軸ガイド26,28によって受光側ブロック
70を下降させて、スリーブ66を保護スリーブ59に
接触させる。スリーブ66が保護スリーブ59に押し当
てられるとばね86が弾性変形し、発光側ブロック60
の当接面59Aが受光側ブロック70の当接面66Aに
密着(平行)するように傾斜テーブル23が追従する。
両当接面59A、66Aが密着した状態でテーブル固定
装置80によって傾斜テーブル23を固定することで、
面合わせ工程が完了する。
【0015】次に、受光側ブロック70を上昇させて両
当接面59A、66Aに隙間を空けた状態で、発光側ブ
ロック60をX−Y平面内で移動させて光軸調芯を行
う。具体的には、発光側ブロック60のLD56から照
射されるレーザー光を受光側ブロック70により受光
し、受光される光エネルギーが最も大きくなるように発
光側ブロック60をX−Y平面内で位置決めする。
【0016】光軸調芯が完了した後、再度受光側ブロッ
ク70を下降させて両当接面59A、66Aを当接さ
せ、外周端の3箇所をYAGレーザー34によって溶接
する。このようにしてLDモジュール50が完成するこ
とになる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】YAGレーザー34に
よって両当接面59A、66Aを溶接する際、数%の割
合で製品不具合が発生する。原因は溶接時の高熱によっ
て金属歪が発生し、発光側及び受光側ブロック60,7
0の互いの光軸にずれが生じて光エネルギーの伝達が十
分に行われなくなってしまうからある。この問題を軽減
するためにも既に示したように均等間隔の3方向からレ
ーザービームを照射して溶接するようにしているが、実
際にはレーザービーム強度が3方向で必ずしも一様でな
い事から、金属歪も偏在して発生してしまい数%の製品
不具合の発生をどうしても避けることが出来ない。
【0018】最近ではYAGレーザー34によるレーザ
ーの照射パワーを微調整することで金属歪の影響を低減
する試みがなされているが、本発明者は数々の検討を試
みた結果、発光側ブロック60を保持している傾斜テー
ブル23等の剛性に問題が含まれていることに気が付い
た。
【0019】具体的にはリング状の固定面84に対して
リング状の付勢面82を直接的に接触させて傾斜テーブ
ル23を固定する構造の場合、互いの形状の微妙な違い
によって固定面84に一様の圧力(保持力)を作用させ
ることが難しい。その結果、保持力が角度依存性を有す
ることになり、溶接熱によって生じる内部応力によって
傾斜テーブル23が一部方向に容易に傾いてしまい、L
Dモジュール50に光軸誤差が発生しやすいという問題
があった。
【0020】更に、テーブル固定装置80における各挟
持片95は、揺動軸90とエアシリンダー94による両
端支持構造であるので、図10に示される矢印A方向の
剛性は高いが、図12に示される矢印D方向の剛性が低
い。つまり、傾斜テーブル23の剛性も角度依存性を有
しており、溶接時の熱により内部応力が生じると矢印D
方向に傾斜テーブル23が傾いてしまい、調芯誤差が増
大するという問題があった。
【0021】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、面合わせ機構における傾斜テーブルの保持能力
を向上させ、例えば光軸調芯装置における溶接時の金属
歪の影響を軽減することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、光学部品を保
持すると共に該光学部品を傾斜させることが可能な傾斜
テーブルと、前記傾斜テーブルに形成される固定面を支
持することで該傾斜テーブルを固定可能なテーブル固定
装置と、を備え、該光学部品の当接面を相手側光学部品
の当接面に対して平行にすることによって、該光学部品
と該相手側光学部品を連結可能とする面合わせ機構にお
いて、前記テーブル固定装置が、前記固定面を締付ける
ことが可能な付勢面を形成する付勢手段と、一端側が所
定の基台に支持されると共に他端側が前記固定面と前記
付勢面との間に挿入され、前記付勢面による締付力を前
記固定面に伝達可能な少なくとも3つのアーム部材と、
を備えることにより上記目的を達成するものである。
【0023】本発明者は、面合わせ機構における傾斜テ
ーブルの剛性を増大させることに着目し、複数のアーム
部材を利用するようにした。このように、アーム部材を
固定面に押し当てることによって傾斜テーブルを固定す
ると、基台に支持されるアーム部材の剛性と付勢手段の
剛性が相乗的に作用するので、傾斜テーブルを固定した
際の全体の剛性を大幅に高めることが可能になる。
【0024】更に本発明では、付勢面による締付力が、
少なくとも3つのアーム部材を介して固定面に間接的に
伝達しているので、アーム部材と固定面とによって形成
される独立した複数の接触領域に締付力が分散する。そ
の結果、傾斜テーブルの保持力の角度依存性を大幅に低
減させることができる。このようにしたのは、従来のよ
うにリング状の付勢面の全体をリング状の固定面に接触
させて、傾斜テーブルを固定する構造の場合、固定面全
体に均一に圧力を付与することが極めて難しく、予想で
きない部分に締付力が偏在する可能性が高かったからで
ある。
【0025】以上の結果、光学部品側から何らかの外力
が作用した場合であっても、その外力に十分に抵抗する
ことが可能になる。
【0026】特に上記発明においては、前記固定面を略
リング状にすると共に、前記テーブル固定装置における
前記付勢面を、少なくとも前記傾斜テーブルを固定する
際に前記固定面に沿う略リング状とし、少なくとも3つ
の前記アーム部材を、前記固定面と前記付勢面との間に
周方向に配置して、前記付勢面による径方向の締付力を
前記固定面に伝達することが好ましい。
【0027】固定面及び付勢面を略リング状にすると、
径方向の締付力を得ることが出来るので力がリングの中
心に集中し、傾斜テーブルの安定性をより高めることが
可能になる。
【0028】なお、本発明における略リング状の付勢面
は「少なくとも傾斜テーブルを固定する際に」略リング
状になれば充分であり、傾斜テーブルを固定する際に限
って略リング形状となるような場合も含んでいる。例え
ば、従来例で示したような挟持構造によって一時的にリ
ング状の付勢面を形成する場合も該当する。又「略リン
グ状」であることから一部においてリングが途切れてい
ても良く、現実的に固定面を締付けることが可能な形状
であれば十分である。更に、アーム部材を支持する「所
定の基台」については、傾斜テーブルと異なる部材であ
ればその場所を問わない。アーム部材に剛性を提供出来
る合理的な場所であれば良い。
【0029】又上記発明においては、前記テーブル固定
装置における前記付勢手段が、内周側に前記付勢面を有
するリング部材であると共に、前記アーム部材における
前記固定面の径方向の厚みが、該固定面の軸方向に沿っ
て単調に変化するように設定されており、前記リング部
材の前記付勢面を前記軸方向に移動させることにより、
前記アーム部材の厚み変化を利用して前記締付力を生じ
させることが好ましい。
【0030】このように(円環状)のリング部材を利用
すれば、付勢面の形状変化を弾性変形範囲内に納めるこ
とが出来るので、付勢面と固定面の間隔(隙間)を略一
定に維持することができる。従って、この隙間の挿入さ
れるアーム部材の厚み変化を利用して締付力を変化させ
ることによって、各アーム部材が固定面に対して均等に
締付力を伝達することが可能となる。
【0031】なお上記構造においてリング部材を軸方向
に移動させる手法は各種存在するが、特に、前記テーブ
ル固定装置が、前記リング部材を軸方向に移動させるこ
とが可能なねじ機構を備えることが好ましい。
【0032】このようにすると、リング部材によって高
い締付力を生じさせることが可能になる。
【0033】又更に、上記発明においては、前記アーム
部材の前記一端に揺動軸が設置され、該アーム部材が前
記固定面の径方向に揺動自在となっていることが望まし
い。
【0034】このようにすると、アーム部材の部材長手
方向(揺動軸に対する垂直方向)の剛性を確保しなが
ら、付勢面における締付力を固定面に対して効果的に伝
達することが出来るようになる。
【0035】なお、本面合わせ機構は、光学部品間の面
合わせ工程が必要となる数々の装置に利用できるもので
あるが、例えば、光軸調芯装置に利用することが好まし
い。具体的には、光を発する発光側光学部品と、前記光
を受光する受光側光学部品とを相対的に移動させて、該
発光側及び受光側光学部品間の伝達光量が大きくなるよ
うに調芯する光軸調芯装置において、前記発光側光学部
品が、請求項1乃至4のいずれかに記載の面合わせ機構
によって保持されおり、更に、該面合わせ機構全体が、
前記基台を介してX−Yステージ装置によって支持され
ているような構造にする。
【0036】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら本発明の
実施形態の例について詳細に説明する。なお、本実施形
態では図7で説明したLDモジュール50を製造する場
合を示すので、当該LDモジュール50については同一
符号を付することによって詳細な説明は省略する。
【0037】図1に本発明の第1実施形態に係る面合わ
せ機構120が採用された光軸調芯装置100を示す。
【0038】この光軸調芯装置100は、発光側ブロッ
ク60(発光側光学部品)と受光側ブロック70(受光
側光学部品)を光学的に調芯してLDモジュール50を
製造するものである。この光軸調芯装置100のベース
112には、Y軸ステージ114、X軸ステージ11
6、θz軸ステージ118、面合わせ機構120がこの
順に積層されており、それぞれが独立して動くようにな
っている。面合わせ機構120における傾斜テーブル1
23にはLD用のコネクタ122が設けられており、発
光側ブロック60を保持する機能を有している。なお、
このコネクタ122からLD56に対して所定の電力が
供給されることでLD56が発光する。
【0039】ベース112にはブラケット124を介し
て第1Z軸ガイド126及び第2Z軸ガイド128が設
けられる。第1Z軸ガイド126には受光側ブロック7
0のスリーブ66を保持する第1アーム130が設けら
れ、又、第2Z軸ガイド128にはフェルール64を保
持する第2アーム132が設けられている。従って、第
1及び第2Z軸ガイド126,128は、第1及び第2
アーム130,132を受光側ブロック70の光軸方向
に案内することで、受光側ブロック70を発光側ブロッ
ク60に対して近接・離隔可能となっている。なお、調
芯完了後の溶接の際に用いられるYAGレーザー134
は図2に示されるように120度の間隔で周方向に計3
箇所設置されている。
【0040】図3に、面合わせ機構120を拡大して示
す。
【0041】面合わせ機構120は、発光側ブロック6
0を保持する上記コネクタ122を有すると共に、この
発光側ブロック60を傾斜させることが可能な傾斜テー
ブル123と、この傾斜テーブル123に形成される略
リング状の固定面184と、固定面184を支持するこ
とで前記傾斜テーブル123を固定可能なテーブル固定
装置180と、を備える。
【0042】本実施形態における傾斜テーブル123は
円盤状の部材であって、その外周面が上記固定面184
となっている。しかし、本発明はそれに限定されず傾斜
テーブル123の何処かに略リング状の固定面184が
形成されていれば良い。例えば傾斜テーブル123自体
は方形の部材であって、この方形の部材の背面に別途円
盤状の部材が積層状に設けられており、この円盤状の部
材に略リング状の固定面184が形成されていても構わ
ない。
【0043】傾斜テーブル123は下方に設置される弾
性部材(ばね)186によって支持される。詳細には、
ばね186は筒状のスプリング台186A上に120度
間隔で周方向に合計3つ配置されており、Z軸方向に伸
縮自在となっている。この結果、各ばね186が異なる
ストロークで伸縮することにより、傾斜テーブル123
が自身の仮想軸線Gをあらゆる方向に傾斜できるように
なっている。又傾斜テーブル123にはスプリング台1
86Aと係合するストッパ123Aが設けられており、
ばね186を縮んだ状態に維持して、傾斜テーブル12
3の姿勢を常に安定させている。
【0044】略リング状の固定面184の表面形状は、
上記仮想軸線G上における傾斜テーブル160の厚み中
心Cを中心とする仮想球面Bの表面に沿っている。この
結果、中心Cを基準にして傾斜テーブル123が傾斜し
たとしても、固定面184のX−Y平面方向の最大外形
寸法Tがほぼ一定である。
【0045】テーブル固定装置180は、傾斜テーブル
123を固定する際に前記固定面184に沿う略リング
状の付勢面182を形成可能な付勢手段172と、一端
側が所定の基台(ここではθz軸ステージ118)に支
持されると共に、他端側が固定面184と前記付勢面1
82との間に挿入されるアーム部材173と、を備え
る。
【0046】具体的に上記付勢手段172は、内周面に
付勢面182を形成するリング部材172Aと、このリ
ング部材172Aを強度面からバックアップする筒状の
締め込み部材172Bを備える。又、θz軸ステージ1
18には案内リング175が設置されており、この案内
リング175の内周面と上記締め込み部材172Bの外
周面の間にねじ機構175Aが設けられている。更に締
め込み部材172の外周面にはギヤ174が設けられて
おり、エアモータ176に設置されるピニオン176A
と噛合する。これらの結果、エアモータ176によって
締め込み部材172Bが回転するとねじ機構175Aに
よって締め込み部材172Bが軸方向に移動するように
なっている。
【0047】本実施形態ではアーム部材173が周方向
に計8つ配置されており(図4参照)、各アーム部材1
73の一端側には揺動軸(ピン)190が設けられ、固
定面184の径方向に揺動自在となっている。アーム部
材173とスプリング台186Aの間には径方向に伸縮
自在の開閉ばね192が設置されており、外力が作用し
ない限りアーム部材173を径方向外側に開放し、固定
面184から離れるようになっている。又アーム部材1
73の先端側にはテーパ面173Aが形成されており、
部材における固定面184の径方向の厚みが、該固定面
184の軸方向に沿って単調に変化するようになってい
る。
【0048】固定面184と付勢面182の間に形成さ
れるリング状の隙間Sは常に一定であることから、エア
モータ176の駆動により付勢面182が図3の下方に
移動するとアーム部材173が径方向内側に傾斜し、固
定面184と接触して付勢面182の締付力を固定面1
84に伝達する。なお、本実施形態ではアーム部材17
3が周方向に均等間隔で8つ配置されている場合を示し
たが、本発明では少なくとも3つ配置されていれば十分
である。
【0049】次に、光軸調芯装置100によるLDモジ
ュール50の製造工程について説明する。
【0050】先ず、第1及び第2アーム130、132
を上方に移動させた状態で、作業者が受光側ブロック7
0と発光側ブロック60を光軸調芯装置100にセット
する。この状態では、受光側ブロック70のスリーブ6
6の当接面66Aと発光側ブロック60の保護スリーブ
59の当接面59Aが平行になっていない。
【0051】次に面合わせ工程を実施する。先ず、エア
モータ176によって締付け部材172Bを回転させ、
付勢面182を上方に移動させる。この結果、アーム部
材173が径方向外側に揺動して傾斜テーブル123を
開放する(図3の状態)。
【0052】その後第1及び第2Z軸ガイド126,1
28によって受光側ブロック70を下降させて、スリー
ブ66を保護スリーブ59に押し当てる。このようにす
ると、保護スリーブ59の当接面59Aがスリーブ66
の当接面66Aに密着するように傾斜テーブル123が
追従する。
【0053】両当接面59A、66Aが密着した状態
で、締め込み部材172Bを回転させて付勢面182を
下降させる。付勢面182が下降するとアーム部材17
3が径方向内側に揺動して固定面184に密着し、当該
アーム部材173を介して付勢面182の締付力が固定
面184に伝達される。その結果、傾斜テーブル123
が固定されることで面合わせ工程が完了する(図5参
照)。
【0054】次に調芯工程に入る。
【0055】先ず、受光側ブロック70を上昇させて両
当接面59A、66Aを離隔させ、この状態でコネクタ
122から所定の電力を供給してLD56を発光させ
る。Y軸ステージ114、X軸ステージ116によって
発光側ブロック60をX−Y平面内で移動させながら、
この光を受光側ブロック70の光ファイバー62によっ
て受光し、光ファイバー62に伝達する光パワーが最大
となる点を調芯ポイントとする。
【0056】具体的には、発光側ブロック60を微少移
動させながら、光ファイバー62に接続された光パワー
検出装置(図示省略)によってLD56のレーザー光の
パワーを計測する。その結果、図6に示されるように光
パワーPのピーク地点Tを検出することができるので、
その場所Tを調芯ポイントとする。
【0057】以上のようにして調芯が完了したら、次に
溶接工程を実施する。
【0058】先ず、受光側ブロック70を下降させてス
リーブ66を保護スリーブ59に再度当接させる。既に
面合わせ工程が完了しているので両当接面66A、59
Aは密着状態となっており、両者をYAGレーザー13
4によってレーザー溶接する。この結果、LDモジュー
ル50が完成する。
【0059】本光軸調芯装置100においては、面合わ
せ機構120における傾斜テーブル123の剛性を増大
させる為に複数のアーム部材173を利用している。こ
の結果、θz軸ステージ118に支持されるアーム部材
173の剛性と、付勢手段172の剛性が相乗的に作用
するので、傾斜テーブル123を固定した際の全体の剛
性が大幅に高められている。特に本実施形態においては
アーム部材173の長手方向を固定面184の軸方向
(Z軸方向)に配置することで傾斜テーブル123のθ
x−θy回転に抵抗するように設定しているので、この
θx−θy回転方向に高い剛性を発揮することが出来
る。
【0060】更に本光軸調芯装置100では、付勢面1
82による締付力が、周方向等間隔に配置される8つの
アーム部材173を介在して間接的に伝達しているの
で、アーム部材173と固定面184の接触部分である
計8個所のポイントに締付力が均等に分散する。その結
果、傾斜テーブル123の保持力の角度依存性が大幅に
低減するので、傾斜テーブル123の安定性が向上す
る。
【0061】つまり、これらのアーム部材173を介在
させることによって、締付力(保持力)の角度依存性の
解消と、剛性の増大の双方が合理的に両立されている。
【0062】又本実施形態のように(円環状)のリング
部材172Aを利用すれば、付勢面182の形状変化を
素材の弾性変形の範囲内に納めることが出来、付勢面1
82と固定面184の間隔(隙間)を略一定に維持する
ことが可能となる。従って、この隙間の挿入されるアー
ム部材173のZ軸方向の厚み変化を利用して、締付力
を変化させることで、極めて高い締付力を得ることが出
来る。
【0063】これらの構造によって、発光側及び受光側
ブロック60、70を溶接する際に発生する内部応力に
抵抗することが出来る。この内部応力は金属が熱せられ
たときに一時的に生じるものであり、内部応力に抵抗し
た状態(図5の状態)で冷却すれば熱歪の発生自体を抑
制することが出来るので、溶接時の不具合発生率を低減
することが可能になる。
【0064】なお、ここではリング部材172Aを利用
することで(連続)リング状の付勢面182が得られる
ようにしたが、本発明はそれに限定されず一部において
リングが途切れていても良く、固定面184を締付ける
ことが可能な形状であれば十分である。更に、アーム部
材173を支持する基台はθz軸ステージ118に限ら
れず、アーム部材173の剛性を確保できるような合理
的な場所であればどこでも良い。
【0065】また、本発明における発光側光学部品と
は、LDのように自ら光を発する部品に限定されず、当
該部品に調芯用の光が供給されて間接的に光を発するよ
うな部品(例えば光導波路や光ファイバー)でも構わな
い。
【0066】更に、本実施形態ではLDモジュール50
を組み立てる場合に限って例示したが、本発明はそれに
限定されず、光導波路モジュール等を組み立てる場合の
ように面合せ工程が必要となる全てに状況に適用するこ
とが出来る。
【0067】又、ここでは1つの実施形態を示したが、
本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば他の実施形態も
存在する。なお、明細書全文に表れてくる部材の形容
(機能・形状)はあくまで例示であって、これらの記載
に限定されるものではない。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、面合わせ機構における
傾斜テーブルの剛性を大幅に向上させることが出来るよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光軸調芯装置を示
す側面図
【図2】同光軸調芯装置の示す上面図
【図3】面合わせ前の状態における同光軸調芯装置にお
ける面合わせ機構を拡大して示す側面図
【図4】同面合わせ機構を拡大して示す上面図
【図5】面合わせ後の状態における面合わせ機構を拡大
して示す側面図
【図6】同光軸調芯工程において光ファイバーを介して
計測される光パワーの推移を示す線図
【図7】従来の光軸調芯装置で調芯されるLDモジュー
ルを拡大して示す断面図
【図8】同光軸調芯装置を示す側面図
【図9】同光軸調芯装置を示す上面図
【図10】同光軸調芯装置に採用される面合わせ機構を
拡大して示す側面図
【図11】同面合わせ機構の上面図
【図12】図11のXII−XII矢視断面図
【符号の説明】
50…LDモジュール 100…光軸調芯装置 112…ベース 112A…ストッパ 114…Y軸ステージ 116…X軸ステージ 120…面合せ機構 123…傾斜テーブル 126…Z1軸ステージ 128…Z2軸ステージ 172…付勢手段 173…アーム部材 180…テーブル固定装置 182…付勢面 184…固定面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学部品を保持すると共に該光学部品を傾
    斜させることが可能な傾斜テーブルと、 前記傾斜テーブルに形成される固定面を支持することで
    該傾斜テーブルを固定可能なテーブル固定装置と、を備
    え、 該光学部品の当接面を相手側光学部品の当接面に対して
    平行にすることによって、該光学部品と該相手側光学部
    品を連結可能とする面合わせ機構において、 前記テーブル固定装置が、 前記固定面を締付けることが可能な付勢面を形成する付
    勢手段と、 一端側が所定の基台に支持されると共に他端側が前記固
    定面と前記付勢面との間に挿入され、前記付勢面による
    締付力を前記固定面に伝達可能な少なくとも3つのアー
    ム部材と、を備えることを特徴とする面合わせ機構。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記固定面を略リング状にすると共に、前記テーブル固
    定装置における前記付勢面を、少なくとも前記傾斜テー
    ブルを固定する際に前記固定面に沿う略リング状とし、 少なくとも3つの前記アーム部材を、前記固定面と前記
    付勢面との間に周方向に配置して、前記付勢面による径
    方向の締付力を前記固定面に伝達するようにしたことを
    特徴とする面合わせ機構。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、 前記テーブル固定装置における前記付勢手段が、内周側
    に前記付勢面を有するリング部材であると共に、 前記アーム部材における前記固定面の径方向の厚みが、
    該固定面の軸方向に沿って単調に変化するように設定さ
    れており、 前記リング部材の前記付勢面を前記軸方向に移動させる
    ことにより、前記アーム部材の厚み変化を利用して前記
    締付力を生じさせるようにしたことを特徴とする面合わ
    せ機構。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記テーブル固定装置が、前記リング部材を軸方向に移
    動させることが可能なねじ機構を備えることを特徴とす
    る面合わせ機構。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかにおいて、 前記アーム部材の前記一端に揺動軸が設置され、該アー
    ム部材が前記固定面の径方向に揺動自在となっているこ
    とを特徴とする面合わせ機構。
  6. 【請求項6】光を発する発光側光学部品と、前記光を受
    光する受光側光学部品とを相対的に移動させて、該発光
    側及び受光側光学部品間の伝達光量が大きくなるように
    調芯する光軸調芯装置において、 前記発光側光学部品が、請求項1乃至5のいずれかに記
    載の面合わせ機構によって保持されおり、更に、 該面合わせ機構全体が、前記基台を介してX−Yステー
    ジ装置によって支持されていることを特徴とする光軸調
    芯装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105807390A (zh) * 2016-04-27 2016-07-27 西安应用光学研究所 一种用于校对大间距镜筒光轴的辅助装置
CN110955014A (zh) * 2019-12-19 2020-04-03 上海无线电设备研究所 一种高精度的大口径快速反射镜系统

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CN105807390B (zh) * 2016-04-27 2018-04-03 西安应用光学研究所 一种用于校对大间距镜筒光轴的辅助装置
CN110955014A (zh) * 2019-12-19 2020-04-03 上海无线电设备研究所 一种高精度的大口径快速反射镜系统
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