JP2003042256A - トロイダル型無段変速機及びその潤滑方法並びに潤滑油反射部材 - Google Patents

トロイダル型無段変速機及びその潤滑方法並びに潤滑油反射部材

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JP2003042256A
JP2003042256A JP2001230939A JP2001230939A JP2003042256A JP 2003042256 A JP2003042256 A JP 2003042256A JP 2001230939 A JP2001230939 A JP 2001230939A JP 2001230939 A JP2001230939 A JP 2001230939A JP 2003042256 A JP2003042256 A JP 2003042256A
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side disc
input
lubricating oil
power roller
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Takashi Imanishi
尚 今西
Tomomi Yamaguchi
智巳 山口
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意の変速機構造において容易に適用でき、
加工性および経済性に優れた態様でパワーローラのトラ
クション面に潤滑油を供給することができる新規なトロ
イダル型無段変速機及びその潤滑方法並びに潤滑油反射
部材を提供する。 【解決手段】 入力軸1内に設けられ、入力軸1の長手
軸方向に沿って延びるとともに、一端側で潤滑油を受け
る油路1aと、パワーローラ11と対向する入力軸1の
部位に設けられ、油路1aを入力軸1の外部に連通させ
る油穴1bと、油穴1bを通じて流れる潤滑油を、入力
側ディスク2および出力側ディスク3と接するパワーロ
ーラ11のトラクション面11aに向けて反射する潤滑
油反射部材90とを具備するトロイダル型無段変速機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用の変速機
などに利用可能なトロイダル型無段変速機に係わり、特
に、3つのパワーローラおよびトラニオンを備えた3ロ
ーラ式のトロイダル型無段変速機に好適な潤滑方法並び
に潤滑油反射部材に関する。
【0002】
【従来の技術】図5には、自動車用変速機として利用可
能な従来のトロイダル型無段変速機の一例が示されてい
る。このトロイダル型無段変速機は、図示しない2つの
入力側ディスクと、これらの入力側ディスクに対応して
設けられた図示しない出力側ディスクとが、図示しない
入力軸の外周に取り付けられて成る。そして、前記入力
側ディスクの内面(凹面)と前記出力ディスクの内面
(凹面)との間に、パワーローラ11が回転自在に挟持
されている。
【0003】具体的には、前記入力側ディスクと前記出
力側ディスクとの間にトラニオン31が設けられ、トラ
ニオン31の中心部には変位軸32が設けられており、
この変位軸32にパワーローラ11が回転自在に支持さ
れている。なお、パワーローラ11は、前記入力側ディ
スクおよび前記出力側ディスクと接するトラクション部
11aを有し、前記入力側ディスクと前記出力側ディス
クとの間に傾転自在に転接されている。
【0004】また、同一のキャビティ内において、一対
のトラニオン31,31の両端部に設けられた枢軸3
5,35はそれぞれ、一対の支持板40,40に揺動お
よび軸方向に沿って変位自在に支持されている。また、
トロイダル型無段変速機の本体部分を収納するハウジン
グ80内において、一対の支持板40,40はそれぞ
れ、入力側および出力側の両ディスクを両側から挟む状
態で、互いにほぼ平行に、支持ポスト70を中心に変位
自在に配置されている。すなわち、一対の支持板40,
40は、トラニオン31,31の両端において相互の位
置関係を規制し、支持ポスト70は、支持板40の中間
部をケーシングすなわちハウジング80もしくは後述す
るバルブボディ50に支持している。
【0005】また、各トラニオン31,31の一端部に
は駆動ロッド45,45が結合されており、これらの各
駆動ロッド45,45の中間部外周には駆動ピストン
(変速制御ピストン)34,34が固設されている。そ
して、これらの各変位制御ピストン34,34は、バル
ブボディ50によって形成された油圧室38,38内に
移動可能(パワーローラ11の傾転軸Oの方向に移動可
能)に嵌挿されている。
【0006】したがって、上記構成の無段変速機では、
図示しない駆動軸から前記入力軸に回転力が入力される
と、前記入力軸と一体で前記入力側ディスクが回転し、
その回転がパワーローラ11によって前記出力側ディス
クに一定の変速比で伝達される。また、前記出力側ディ
スクの回転は、図示しない各種の伝達要素を介して出力
軸に伝達される。また、前記入力軸と前記出力軸との間
で回転速度比を変える場合には、一対の変位制御ピスト
ン34,34を傾転軸Oに沿って互いに逆方向に変位さ
せれば良い。これらの変位制御ピストン34,34の変
位に伴って一対のトラニオン31,31がそれぞれ逆方
向に変位し、例えば図5の下側のパワーローラ11が同
図の右側に、同図の上側のパワーローラ11が同図の左
側にそれぞれ変位する。その結果、これらの各パワーロ
ーラ11,11の周面11aと前記入力側ディスクおよ
び前記出力側ディスクの内面との当接部に作用する接線
方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変
化に伴って、トラニオン31,31が、支持板40に支
持された枢軸35,35を中心として、互いに逆方向に
揺動する。これにより、各パワーローラ11,11の周
面11aと前記入力側ディスクおよび前記出力側ディス
クの内面との当接位置が変化し、前記入力軸と前記出力
軸との間の回転速度比が変化する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
無段変速機においては、パワーローラ11と入力側およ
び出力側ディスクとが高面圧および高回転で接触する。
そのため、パワーローラ11と入力側および出力側ディ
スクとの接触面であるトラクション面(11a)で焼き
付きが生じないように、このトラクション面に潤滑油を
供給することが一般に行なわれている。
【0008】従来、このような潤滑油は、例えば図5に
矢印で示されるように、バルブボディ50側から、支持
ポスト70に設けられた通油孔72およびノズル孔74
を介して、パワーローラ11のトラクション面11aに
噴き付けられるようになっている(特開平12−346
159号公報等参照)。
【0009】しかしながら、このような潤滑油供給形態
では、バルブボディ50と支持ポスト70とに油供給の
ための穴を加工する必要があるため、加工時間が長くな
るとともに、製造コストも高くなるという問題がある。
【0010】また、バルブボディ50の穴加工時に発生
したバリが潤滑油とともにトラクション面11aに達し
てトラクション面11aが傷付き、剥離や割れといった
破損が生じる可能性も指摘されている。
【0011】更に、3個のパワーローラおよびトラニオ
ンを備えた3ローラ式のトロイダル型無段変速機にあっ
ては、トラニオン31およびパワーローラ11が3方向
に位置するとともに、ピストンがそれぞれのトラニオン
に付設されているため、潤滑油を支持ポスト70から供
給する前述した潤滑油供給形態を適用することが構造上
困難である。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みて為されたもの
で、任意の変速機構造において容易に適用でき、加工性
および経済性に優れた態様でパワーローラのトラクショ
ン面に潤滑油を供給することができる新規なトロイダル
型無段変速機及びその潤滑方法並びに潤滑油反射部材を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、回転力が入力される
入力軸と、前記入力軸に結合されて入力軸と一体で回転
する入力側ディスクと、前記入力軸に回転可能に支持さ
れた出力側ディスクとを備え、前記入力側ディスクの回
転力が、入力側ディスクと出力側ディスクとの間に傾転
自在に設けられたパワーローラを介して、前記出力側デ
ィスクに所定の変速比で伝達されるトロイダル型無段変
速機において、前記入力軸内に設けられ、入力軸の長手
軸方向に沿って延びるとともに、一端側で潤滑油を受け
る油路と、前記パワーローラと対向する入力軸の部位に
設けられ、前記油路を前記入力軸の外部に連通させる油
穴と、前記油穴を通じて流れる潤滑油を、前記入力側デ
ィスクおよび前記出力側ディスクと接するパワーローラ
のトラクション面に向けて反射する潤滑油反射部材とを
具備することを特徴とする。
【0014】この請求項1に記載された発明によれば、
バルブボディや支持ポストといった複数の部材に油供給
のための複雑な穴を加工する必要がなくなる。したがっ
て、加工時間を短くでき、製造コストを低減できるとと
もに、バルブボディ等の穴加工時に発生したバリが潤滑
油とともにトラクション面に達してトラクション面を傷
付けるといった不都合も回避できる(剥離や割れといっ
た破損を防止できる)。特に、油路が入力側ディスクの
ボールスプライン溝への潤滑油供給経路を兼ねていれ
ば、更なる加工時間およびコストの低減を図ることがで
きる。
【0015】また、請求項2に記載された発明は、請求
項1に記載された発明において、前記パワーローラを支
持するトラニオンと、このトラニオンに連結され且つト
ラニオンの両端において相互の位置関係を規制する支持
板と、この支持板を支持する支持ポストと、支持ポスト
を変速機のハウジングに対して支持する支持体とを備
え、前記反射部材が前記支持体に固定されていることを
特徴とする。この請求項2に記載された発明によれば、
既存の部材を有効利用して新規な潤滑供給機構を実現す
ることができる。
【0016】また、請求項3に記載された発明は、請求
項1または請求項2に記載された発明において、3つの
パワーローラと、これらのパワーローラを支持する3組
のトラニオンとを備えた3ローラ式のトロイダル型無段
変速機であることを特徴とする。この請求項3に記載さ
れた発明によれば、潤滑油を支持ポストから供給するこ
とが構造上困難な形態において、簡単且つ確実にパワー
ローラのトラクション面を潤滑することができる。
【0017】また、請求項4に記載された発明は、回転
力が入力される入力軸と、前記入力軸に結合されて入力
軸と一体で回転する入力側ディスクと、前記入力軸に回
転可能に支持された出力側ディスクとを備え、前記入力
側ディスクの回転力が、入力側ディスクと出力側ディス
クとの間に傾転自在に設けられたパワーローラを介し
て、前記出力側ディスクに所定の変速比で伝達されるト
ロイダル型無段変速機に使用され、前記入力軸を通じて
流れる潤滑油を、前記入力側ディスクおよび前記出力側
ディスクと接するパワーローラのトラクション面に向け
て反射する潤滑油反射部材を特徴とする。この請求項4
に記載された発明によれば、前記入力軸を通じて流れる
潤滑油をパワーローラのトラクション面に効率良く導く
ことができる。
【0018】また、請求項5に記載された発明は、回転
力が入力される入力軸と、前記入力軸に結合されて入力
軸と一体で回転する入力側ディスクと、前記入力軸に回
転可能に支持された出力側ディスクとを備え、前記入力
側ディスクの回転力が、入力側ディスクと出力側ディス
クとの間に傾転自在に設けられたパワーローラを介し
て、前記出力側ディスクに所定の変速比で伝達されるト
ロイダル型無段変速機のうち、前記入力側ディスクおよ
び前記出力側ディスクと接するパワーローラのトラクシ
ョン面を潤滑するための潤滑方法において、前記入力軸
内に設けられ且つ入力軸の長手軸方向に沿って延びる油
路を通じて潤滑油を流し、前記油路を通じて流れる潤滑
油を、前記パワーローラと対向する入力軸の部位に設け
られた油穴から前記入力軸の外部に流出させ、前記油穴
から流出する潤滑油を、油穴と対向して配置される潤滑
油反射部材によって前記パワーローラの前記トラクショ
ン面に向けて反射することにより、トラクション面の潤
滑を行なうことを特徴とする。この請求項5に記載され
た発明によれば、バルブボディや支持ポストといった複
数の部材に油供給のための複雑な穴を加工する必要がな
くなる。したがって、加工時間を短くでき、製造コスト
を低減できるとともに、バルブボディ等の穴加工時に発
生したバリが潤滑油とともにトラクション面に達してト
ラクション面を傷付けるといった不都合も回避できる
(剥離や割れといった破損を防止できる)。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施形態について説明する。なお、本発明の特徴
は、パワーローラのトラクション面への潤滑油供給形態
を改良した点にあり、その他の構成および作用は前述し
た従来の構成および作用と同様であるため、以下におい
ては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外
の部分については、図5と同一の符号を付してその詳細
な説明を省略することにする。
【0020】図1〜図4は本発明の一実施形態を示して
いる。本実施形態に係るトロイダル型無段変速機は、3
つのパワーローラ11と、これらのパワーローラ11を
支持する3組のトラニオン31とを備えた3ローラ式の
トロイダル型無段変速機(図2参照)であり、図1に詳
細に示されるように、入力側ディスク2と出力側ディス
ク3とが入力軸1の外周に取り付けられて成る。また、
入力軸1の外周には出力歯車4が回転自在に支持されて
いる。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフ
ランジ部4aには、出力側ディスク3がスプライン係合
によって連結されている。
【0021】なお、入力軸1は、図中左側に位置する入
力側ディスク2とカム板7との間に設けられたローディ
ングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により
回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4
は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を
介してハウジング80内に支持されており、これによ
り、軸線O1を中心に回転できる一方で、軸線O1方向
の変位が阻止されている。
【0022】出力側ディスク3は、入力軸1との間に介
在されたニードル軸受5によって、入力軸1の軸線O1
を中心に回転自在に支持されている。また、入力側ディ
スク2は、入力軸1と共に回転するように、その入力軸
1の両端部にボールスプライン6を介して支持されてい
る。また、入力側ディスク2の内面(凹面)2aと出力
ディスク3の内面(凹面)3aとの間には、パワーロー
ラ11が回転自在に挟持されている。
【0023】したがって、上記構成の無段変速機では、
駆動軸22から入力軸1に回転力が入力されると、入力
軸1と一体で入力側ディスク2が回転し、その回転がパ
ワーローラ11によって出力側ディスク3に一定の変速
比で伝達される。また、出力側ディスク3の回転は、出
力歯車4から図示しない伝達歯車および伝達軸などを介
して、出力軸に伝達される。
【0024】ところで、本実施形態においては、図1お
よび図2に示されるように、入力側ディスク2と出力側
ディスク3との間に位置するトラニオン31の両端部の
枢軸35,35がそれぞれ、一対の支持板40,40に
揺動および軸方向に沿って変位自在に支持されている
が、一対の支持板40,40はそれぞれ、図4に示され
る形態を成しており、トラニオン31,31の両端にお
いて相互の位置関係を規制するとともに、支持ポスト7
0に位置決めされ、支持ポスト70を中心に変位自在と
なっている。そして、支持ポスト70は、三股に分かれ
た図3に示される支持体92に支持されている。なお、
図4中、40aは、支持ポスト70が貫通する貫通孔で
ある。
【0025】図3に詳しく示されるように、支持体92
は3方向に延びる3つのアーム部92aを有しており、
アーム部92aの一端には、仕切壁13に固定される固
定部92bが形成されている。すなわち、支持体92
は、固定部92bを介して、仕切壁13に位置決め固定
されているものである。無論、支持体92をハウジング
80に直接に固定しても良い。なお、各アーム部92a
は、例えばハウジング80に取り付けられたロッド93
によって補助的に支持されている。また、各アーム部9
2aは互いに略平行な一対のアーム部材98,98から
成り、各アーム部材98には、支持ポスト70が貫通す
る孔99と、ロッド93が貫通する孔100とが形成さ
れている。また、支持体92の中央には、入力軸1が貫
通する中央孔102が設けられている。
【0026】また、図示のように、本実施形態に係るト
ロイダル型無段変速機は、パワーローラ11と入力側お
よび出力側ディスク2,3との接触面であるトラクショ
ン面11aで焼き付きが生じないように、トラクション
面11aに潤滑油を供給する改良された潤滑油供給構造
を有しており、図示しない油源からの潤滑油は、図1に
矢印で示されるように、駆動軸22に形成された油路2
2aと入力軸1に形成された油路1aとを介して流れ、
入力軸1に設けられた油穴1bから潤滑油反射部材90
の反射作用によってパワーローラ11のトラクション面
11aに供給されるようになっている。
【0027】具体的には、駆動軸22の軸心部に長手軸
方向に沿って油路22aが形成されるとともに、入力軸
1の軸心部にも油路22aと連通するように長手軸方向
に沿って油路1aが形成されている。この場合、油路1
aは、ボールスプライン6が配置されるボールスプライ
ン溝30への潤滑油供給経路を兼用していても良い。
【0028】また、パワーローラ11と対向する入力軸
1の部位には、入力軸1の周壁を径方向で貫通する油穴
1bが設けられている。この油穴1bは、ここに流れ込
んだ潤滑油を支持体92の中央孔102に取り付け固定
された潤滑油反射部材90に対して噴射するように方向
付けられており(潤滑油反射部材90は油穴1bに対向
して配置されている)、潤滑油反射部材90に噴き付け
られた潤滑油は、潤滑油反射部材90によって反射され
て、パワーローラ11のトラクション面11aに供給さ
れるようになっている。すなわち、潤滑油反射部材90
は、油穴1bから流れ出る潤滑油をパワーローラ11の
トラクション面11aに対して反射できるように形成さ
れて配置されている。
【0029】このように、本実施形態のトロイダル型無
段変速機は、入力軸1内に設けられ且つ入力軸1の長手
軸方向に沿って延びるとともに、一端側で潤滑油を受け
る油路1aと、パワーローラ11と対向する入力軸1の
部位に設けられ且つ油路1aを入力軸1の外部に連通さ
せる油穴1bと、油穴1bを通じて流れる潤滑油をパワ
ーローラ11のトラクション面11aに向けて反射する
潤滑油反射部材90とを備えている。そのため、バルブ
ボディや支持ポストといった複数の部材に油供給のため
の複雑な穴を加工する必要がなくなる。したがって、加
工時間を短くでき、製造コストを低減できるとともに、
バルブボディ50の穴加工時に発生したバリが潤滑油と
ともにトラクション面11aに達してトラクション面1
1aを傷付けるといった不都合も回避できる(剥離や割
れといった破損を防止できる)。特に、油路1aがボー
ルスプライン溝30への潤滑油供給経路を兼ねていれ
ば、更なる加工時間およびコストの低減を図ることがで
きる。
【0030】また、本実施形態のトロイダル型無段変速
機では、潤滑油反射部材90が支持体92に固定されて
いる。したがって、既存の部材を有効利用して新規な潤
滑供給機構を実現することができる。また、以上の作用
効果は、特に、潤滑油を支持ポスト70や支持体92か
ら供給することが構造上困難である3ローラ式のトロイ
ダル型無段変速機において有益である。
【0031】なお、本発明は、前述した実施形態に限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々
変形実施できることは言うまでもない。例えば、前述し
た各実施形態では、本発明が3ローラ式のトロイダル型
無段変速機に適用されているが、本発明は、他の任意の
構造形態のトロイダル型無段変速機にも適用できること
は言うまでもない。
【0032】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、バ
ルブボディや支持ポストといった複数の部材に油供給の
ための複雑な穴を加工する必要がなくなる。したがっ
て、加工時間を短くでき、製造コストを低減できるとと
もに、バルブボディ等の穴加工時に発生したバリが潤滑
油とともにトラクション面に達してトラクション面を傷
付けるといった不都合も回避できる(剥離や割れといっ
た破損を防止できる)。特に、油路が入力側ディスクの
ボールスプライン溝への潤滑油供給経路を兼ねていれ
ば、更なる加工時間およびコストの低減を図ることがで
きる。
【0033】請求項2に記載された発明によれば、既存
の部材を有効利用して新規な潤滑供給機構を実現するこ
とができる。
【0034】請求項3に記載された発明によれば、潤滑
油を支持ポストから供給することが構造上困難な形態に
おいて、簡単且つ確実にパワーローラのトラクション面
を潤滑することができる。
【0035】請求項4に記載された発明によれば、前記
入力軸を通じて流れる潤滑油をパワーローラのトラクシ
ョン面に効率良く導くことができる。
【0036】請求項5に記載された発明によれば、バル
ブボディや支持ポストといった複数の部材に油供給のた
めの複雑な穴を加工する必要がなくなる。したがって、
加工時間を短くでき、製造コストを低減できるととも
に、バルブボディ等の穴加工時に発生したバリが潤滑油
とともにトラクション面に達してトラクション面を傷付
けるといった不都合も回避できる(剥離や割れといった
破損を防止できる)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るトロイダル型無段変
速機の要部断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】支持体の斜視図である。
【図4】支持板の斜視図である。
【図5】従来のトロイダル型無段変速機の要部断面図で
ある。
【符号の説明】
1 入力軸 1a 油路 1b 油穴 2 入力側ディスク 3 出力側ディスク 5 ニードル軸受 6 ボールスプライン 7 カム板 11 パワーローラ 11a トラクション面 22 駆動軸 22a 油路 31 トラニオン 40 支持板 70 支持ポスト 90 潤滑油反射部材 92 支持体 93 ロッド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転力が入力される入力軸と、前記入力
    軸に結合されて入力軸と一体で回転する入力側ディスク
    と、前記入力軸に回転可能に支持された出力側ディスク
    とを備え、前記入力側ディスクの回転力が、入力側ディ
    スクと出力側ディスクとの間に傾転自在に設けられたパ
    ワーローラを介して、前記出力側ディスクに所定の変速
    比で伝達されるトロイダル型無段変速機において、 前記入力軸内に設けられ、入力軸の長手軸方向に沿って
    延びるとともに、一端側で潤滑油を受ける油路と、 前記パワーローラと対向する入力軸の部位に設けられ、
    前記油路を前記入力軸の外部に連通させる油穴と、 前記油穴を通じて流れる潤滑油を、前記入力側ディスク
    および前記出力側ディスクと接するパワーローラのトラ
    クション面に向けて反射する潤滑油反射部材と、 を具備することを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 【請求項2】 前記パワーローラを支持するトラニオン
    と、このトラニオンに連結され且つトラニオンの両端に
    おいて相互の位置関係を規制する支持板と、この支持板
    を支持する支持ポストと、支持ポストを変速機のハウジ
    ングに対して支持する支持体とを備え、前記反射部材が
    前記支持体に固定されていることを特徴とする請求項1
    に記載のトロイダル型無段変速機。
  3. 【請求項3】 3つのパワーローラと、これらのパワー
    ローラを支持する3組のトラニオンとを備えた3ローラ
    式のトロイダル型無段変速機であることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載のトロイダル型無段変速
    機。
  4. 【請求項4】 回転力が入力される入力軸と、前記入力
    軸に結合されて入力軸と一体で回転する入力側ディスク
    と、前記入力軸に回転可能に支持された出力側ディスク
    とを備え、前記入力側ディスクの回転力が、入力側ディ
    スクと出力側ディスクとの間に傾転自在に設けられたパ
    ワーローラを介して、前記出力側ディスクに所定の変速
    比で伝達されるトロイダル型無段変速機に使用され、前
    記入力軸を通じて流れる潤滑油を、前記入力側ディスク
    および前記出力側ディスクと接するパワーローラのトラ
    クション面に向けて反射する潤滑油反射部材。
  5. 【請求項5】 回転力が入力される入力軸と、前記入力
    軸に結合されて入力軸と一体で回転する入力側ディスク
    と、前記入力軸に回転可能に支持された出力側ディスク
    とを備え、前記入力側ディスクの回転力が、入力側ディ
    スクと出力側ディスクとの間に傾転自在に設けられたパ
    ワーローラを介して、前記出力側ディスクに所定の変速
    比で伝達されるトロイダル型無段変速機のうち、前記入
    力側ディスクおよび前記出力側ディスクと接するパワー
    ローラのトラクション面を潤滑するための潤滑方法にお
    いて、 前記入力軸内に設けられ且つ入力軸の長手軸方向に沿っ
    て延びる油路を通じて潤滑油を流し、 前記油路を通じて流れる潤滑油を、前記パワーローラと
    対向する入力軸の部位に設けられた油穴から前記入力軸
    の外部に流出させ、 前記油穴から流出する潤滑油を、油穴と対向して配置さ
    れる潤滑油反射部材によって前記パワーローラの前記ト
    ラクション面に向けて反射することにより、トラクショ
    ン面の潤滑を行なうことを特徴とする潤滑方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008039089A (ja) * 2006-08-07 2008-02-21 Toyota Motor Corp トロイダル式無段変速機
JP2013096561A (ja) * 2011-11-06 2013-05-20 Nsk Ltd トロイダル型無段変速機

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