JP2003042251A - 連続可変比変速機のベルト損傷検出装置およびベルト損傷検出方法 - Google Patents
連続可変比変速機のベルト損傷検出装置およびベルト損傷検出方法Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/01—Monitoring wear or stress of gearing elements, e.g. for triggering maintenance
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/01—Monitoring wear or stress of gearing elements, e.g. for triggering maintenance
- F16H2057/012—Monitoring wear or stress of gearing elements, e.g. for triggering maintenance of gearings
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
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- Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ベルト式CVTのベルトの損傷を検出する。
【解決手段】 CVTの入力軸12および出力軸14の
回転速度を、入力軸回転速度センサ50および出力軸回
転速度センサ52により検出し、速度比算出部54によ
り速度比eを算出する。入力プーリ16および出力プー
リ18のそれぞれのシーブに作用する推力を、入力側圧
力センサ44と出力側圧力センサ46により検出し、推
力比算出部48により推力比Fを算出する。速度比eと
推力比Fの関係に基づき、損傷判定部56によりベルト
の損傷を検出する。
回転速度を、入力軸回転速度センサ50および出力軸回
転速度センサ52により検出し、速度比算出部54によ
り速度比eを算出する。入力プーリ16および出力プー
リ18のそれぞれのシーブに作用する推力を、入力側圧
力センサ44と出力側圧力センサ46により検出し、推
力比算出部48により推力比Fを算出する。速度比eと
推力比Fの関係に基づき、損傷判定部56によりベルト
の損傷を検出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルト式連続可変
比変速機のベルトの損傷検知に関する。
比変速機のベルトの損傷検知に関する。
【0002】
【従来の技術】より滑らかな変速、また効率の良い領域
においてエンジンを運転するため車両に連続可変比変速
機(以下CVTと記す)が採用される例が増えている。
このCVTには、入力軸プーリと出力軸プーリの二つの
プーリにベルトを巻き渡し、ベルトのプーリに対する巻
き掛かり半径を変更することによって、変速比を変更す
るベルト式が知られている。プーリは、略円錐面を有す
るシーブを、V字形の溝を形成するように向かい合わせ
て構成され、入出力軸それぞれのプーリのV字形の溝に
ベルトが係合し、巻き渡されている。シーブをプーリ軸
方向に推して、シーブの間隔を変更することにより、ベ
ルトの巻き掛かり半径が変更され、これにより変速比が
変化する。ベルトは、板状のブロックを積層するように
ベルトの長手方向に並べ、これらのブロックをベルト長
手方向に延びる無端帯状のフープによって束ねて形成さ
れる。さらに、フープは、帯状薄板のバンドを複数枚積
層して形成される。
においてエンジンを運転するため車両に連続可変比変速
機(以下CVTと記す)が採用される例が増えている。
このCVTには、入力軸プーリと出力軸プーリの二つの
プーリにベルトを巻き渡し、ベルトのプーリに対する巻
き掛かり半径を変更することによって、変速比を変更す
るベルト式が知られている。プーリは、略円錐面を有す
るシーブを、V字形の溝を形成するように向かい合わせ
て構成され、入出力軸それぞれのプーリのV字形の溝に
ベルトが係合し、巻き渡されている。シーブをプーリ軸
方向に推して、シーブの間隔を変更することにより、ベ
ルトの巻き掛かり半径が変更され、これにより変速比が
変化する。ベルトは、板状のブロックを積層するように
ベルトの長手方向に並べ、これらのブロックをベルト長
手方向に延びる無端帯状のフープによって束ねて形成さ
れる。さらに、フープは、帯状薄板のバンドを複数枚積
層して形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のようなCVTの
ベルトにおいて、ベルト、特にフープの損傷は、CVT
およびベルトを分解して確認するしかなかった。当然、
CVTの運転中には、ベルトの損傷を検出することはで
きなかった。
ベルトにおいて、ベルト、特にフープの損傷は、CVT
およびベルトを分解して確認するしかなかった。当然、
CVTの運転中には、ベルトの損傷を検出することはで
きなかった。
【0004】本発明は、CVT運転中においても、ベル
ト、特にフープの損傷を検出可能とすることを目的とす
る。
ト、特にフープの損傷を検出可能とすることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した形式のベルト式
CVTにおいて、入出力軸の回転速度の比(速度比)
と、目標の速度比を達成するための、入出力軸において
シーブを推す推力の比(推力比)との間には、一定の関
係がある。フープが破断するなどしてベルトの剛性が低
下すると、速度比と推力比の関係が正常時からはずれ
る。これを検出すれば、ベルトの損傷を推定することが
できる。
CVTにおいて、入出力軸の回転速度の比(速度比)
と、目標の速度比を達成するための、入出力軸において
シーブを推す推力の比(推力比)との間には、一定の関
係がある。フープが破断するなどしてベルトの剛性が低
下すると、速度比と推力比の関係が正常時からはずれ
る。これを検出すれば、ベルトの損傷を推定することが
できる。
【0006】このために、本発明にかかるCVTのベル
ト損傷検出装置においては、前記速度比を求める速度比
算出手段と、前記推力比を求める推力比算出手段とを有
し、速度比と推力比の関係が正常時の値から逸脱しない
かを監視し、これが検出されたときベルトが損傷したと
判断する損傷判定手段を有している。
ト損傷検出装置においては、前記速度比を求める速度比
算出手段と、前記推力比を求める推力比算出手段とを有
し、速度比と推力比の関係が正常時の値から逸脱しない
かを監視し、これが検出されたときベルトが損傷したと
判断する損傷判定手段を有している。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。図1は、
ベルト式CVTの一例を示す概略構成図である。CVT
10の入力軸12および出力軸14には、軸と共に回転
する入力プーリ16および出力プーリ18が設けられて
いる。入力プーリ16は、入力固定シーブ20と入力可
動シーブ22を含み、これらシーブ20,22は、向か
い合う面が入力軸12の中心軸線を軸とする円錐面の一
部である略円錐台形状を有している。固定シーブ20
は、入力軸12に対し、回転方向のみならず軸方向にも
固定されている。可動シーブ22は、入力軸12に対し
て回転方向には規制され、軸方向に移動を許容されてい
る。可動シーブ22の背後、すなわち軸方向において固
定シーブ20と反対側に、流体圧シリンダ24が配置さ
れている。そして、可動シーブ22自体がピストンとし
て機能し、流体圧シリンダ24と共にアクチュエータを
形成する。流体圧シリンダ24およびピストンとしての
可動シーブ22により形成される流体圧室26に、作動
流体が流体圧ライン(不図示)より供給され、また流体
圧室26より排出されることにより、可動シーブ22
は、入力軸12に沿って移動する。
実施形態という)を、図面に従って説明する。図1は、
ベルト式CVTの一例を示す概略構成図である。CVT
10の入力軸12および出力軸14には、軸と共に回転
する入力プーリ16および出力プーリ18が設けられて
いる。入力プーリ16は、入力固定シーブ20と入力可
動シーブ22を含み、これらシーブ20,22は、向か
い合う面が入力軸12の中心軸線を軸とする円錐面の一
部である略円錐台形状を有している。固定シーブ20
は、入力軸12に対し、回転方向のみならず軸方向にも
固定されている。可動シーブ22は、入力軸12に対し
て回転方向には規制され、軸方向に移動を許容されてい
る。可動シーブ22の背後、すなわち軸方向において固
定シーブ20と反対側に、流体圧シリンダ24が配置さ
れている。そして、可動シーブ22自体がピストンとし
て機能し、流体圧シリンダ24と共にアクチュエータを
形成する。流体圧シリンダ24およびピストンとしての
可動シーブ22により形成される流体圧室26に、作動
流体が流体圧ライン(不図示)より供給され、また流体
圧室26より排出されることにより、可動シーブ22
は、入力軸12に沿って移動する。
【0008】出力プーリ18に関しても、入力プーリ1
6とほぼ同様の構成を採る。すなわち、出力プーリ18
は、回転方向、軸方向に動きを規制された出力固定シー
ブ28、その動きが回転方向には規制され、軸方向には
許容される出力可動シーブ30を含んでいる。可動シー
ブ30の背後には、流体圧シリンダ32が配置され、こ
れとピストンとしての可動シーブ30により流体圧室3
4を含むアクチュエータが構成される。このアクチュエ
ータにより可動シーブ30の移動が制御される。
6とほぼ同様の構成を採る。すなわち、出力プーリ18
は、回転方向、軸方向に動きを規制された出力固定シー
ブ28、その動きが回転方向には規制され、軸方向には
許容される出力可動シーブ30を含んでいる。可動シー
ブ30の背後には、流体圧シリンダ32が配置され、こ
れとピストンとしての可動シーブ30により流体圧室3
4を含むアクチュエータが構成される。このアクチュエ
ータにより可動シーブ30の移動が制御される。
【0009】入力プーリの二つのシーブ20,22、出
力プーリの二つのシーブ28,30はそれぞれ、二つの
シーブの向き合う面によりベルト36を挟持し、プーリ
16,18はベルト36と係合する。
力プーリの二つのシーブ28,30はそれぞれ、二つの
シーブの向き合う面によりベルト36を挟持し、プーリ
16,18はベルト36と係合する。
【0010】ベルト36は、図示される形状を有する薄
板のブロック38を多数配列し、これらを無端で可撓性
のある2本のフープ40で、たがをかけたようにして形
成されている。このベルト36が、入出力プーリ16,
18に掛け渡され、ブロック38の側面がシーブと係合
している。ベルト36の幅、すなわちブロック38の側
面の幅は一定であるので、対をなすシーブの間隔が決定
すれば、ベルト36のプーリ16,18に対する巻き掛
かり位置、すなわち巻き掛かり半径Rin,Routが定ま
る。入出力の巻き掛かり半径比によって、変速比が決定
される。さらに可動シーブ22,30を移動させること
により巻き掛かり半径を変更することができ、これによ
って変速比の変更が可能となる。具体的には、入力プー
リ16に対する巻き掛かり半径Rinを大きくしようとす
る場合には、流体圧室26内に作動流体を供給し、可動
シーブ22を進出させる方向にアクチュエータを作用さ
せる。この押圧力により、プーリ16およびベルト36
の回転に伴って、ベルト36は押し出されるようにして
巻き掛かり半径Rinが増加する。巻き掛かり半径Rinを
小さくする場合は、可動シーブ22が逆に動き、ベルト
36は、シーブ間の谷間に落ち込むように移動して巻き
掛かり半径Rinが縮小する。出力プーリ18側もほぼ同
様にして巻き掛かり半径Routの変更が行われるが、入
出力プーリ16,18において、シーブの動きは反対向
きである。すなわち、一方の軸において、シーブの間隔
を狭め、巻き掛かり半径を増加させようとしているとき
は、他方の軸においては、シーブの間隔を拡げ、巻き掛
かり半径を増加するように同期して制御される。
板のブロック38を多数配列し、これらを無端で可撓性
のある2本のフープ40で、たがをかけたようにして形
成されている。このベルト36が、入出力プーリ16,
18に掛け渡され、ブロック38の側面がシーブと係合
している。ベルト36の幅、すなわちブロック38の側
面の幅は一定であるので、対をなすシーブの間隔が決定
すれば、ベルト36のプーリ16,18に対する巻き掛
かり位置、すなわち巻き掛かり半径Rin,Routが定ま
る。入出力の巻き掛かり半径比によって、変速比が決定
される。さらに可動シーブ22,30を移動させること
により巻き掛かり半径を変更することができ、これによ
って変速比の変更が可能となる。具体的には、入力プー
リ16に対する巻き掛かり半径Rinを大きくしようとす
る場合には、流体圧室26内に作動流体を供給し、可動
シーブ22を進出させる方向にアクチュエータを作用さ
せる。この押圧力により、プーリ16およびベルト36
の回転に伴って、ベルト36は押し出されるようにして
巻き掛かり半径Rinが増加する。巻き掛かり半径Rinを
小さくする場合は、可動シーブ22が逆に動き、ベルト
36は、シーブ間の谷間に落ち込むように移動して巻き
掛かり半径Rinが縮小する。出力プーリ18側もほぼ同
様にして巻き掛かり半径Routの変更が行われるが、入
出力プーリ16,18において、シーブの動きは反対向
きである。すなわち、一方の軸において、シーブの間隔
を狭め、巻き掛かり半径を増加させようとしているとき
は、他方の軸においては、シーブの間隔を拡げ、巻き掛
かり半径を増加するように同期して制御される。
【0011】図2は、ベルト36の詳細な構造を示す図
である。ブロック38は、ベルト長手方向に、フープ4
0で束ねられて配列されている。左右2本あるフープ4
0は、それぞれ薄い鋼製のバンド42を積層して形成さ
れている。この鋼製バンド42の枚数は、主に当該CV
Tの最大伝達トルクにより決定され、十分な強度が達成
されれば、1枚とすることももちろん可能である。
である。ブロック38は、ベルト長手方向に、フープ4
0で束ねられて配列されている。左右2本あるフープ4
0は、それぞれ薄い鋼製のバンド42を積層して形成さ
れている。この鋼製バンド42の枚数は、主に当該CV
Tの最大伝達トルクにより決定され、十分な強度が達成
されれば、1枚とすることももちろん可能である。
【0012】図3は、ベルト損傷の検出にかかる構成を
示す図である。図1と同様の構成には同一の符号を付
し、その説明を省略する。ベルト36の損傷を検出する
ために、入出力の流体圧シリンダ24,32の流体圧室
26,34の圧力を検出する入力側圧力センサ44およ
び出力側圧力センサ46がそれぞれに設けられている。
これらのセンサ44,46の出力P1,P2は、推力比算
出部48へ送られる。ここでは、入出力の推力比F(=
P1/P2)が算出される。また、入出力軸12,14の
回転速度を検出する入力軸回転速度センサ50、出力軸
回転速度センサ52が設けられている。これらのセンサ
50,52の出力N1,N2は、速度比算出部54に送ら
れる。ここでは、入出力軸の回転の速度比e(=N2/
N1)が算出される。推力比Fおよび速度比eは損傷判
定部56に送出され、ここでベルト損傷の判定が行われ
る。
示す図である。図1と同様の構成には同一の符号を付
し、その説明を省略する。ベルト36の損傷を検出する
ために、入出力の流体圧シリンダ24,32の流体圧室
26,34の圧力を検出する入力側圧力センサ44およ
び出力側圧力センサ46がそれぞれに設けられている。
これらのセンサ44,46の出力P1,P2は、推力比算
出部48へ送られる。ここでは、入出力の推力比F(=
P1/P2)が算出される。また、入出力軸12,14の
回転速度を検出する入力軸回転速度センサ50、出力軸
回転速度センサ52が設けられている。これらのセンサ
50,52の出力N1,N2は、速度比算出部54に送ら
れる。ここでは、入出力軸の回転の速度比e(=N2/
N1)が算出される。推力比Fおよび速度比eは損傷判
定部56に送出され、ここでベルト損傷の判定が行われ
る。
【0013】図4は、正常なベルトと、損傷したベルト
の速度比eと推力比Fの関係を示す図である。この損傷
したベルトは、フープ40を構成するバンド42の枚数
を減じることによって、ベルトの剛性を低下させたもの
である。正常なベルトのフープ40は、左右共に、9枚
のバンド42で構成されている。図4において使用した
損傷ベルトは、左右合わせてバンドを2枚減少させてい
る。すなわち、バンドの枚数を、左右とも1枚減少させ
8枚ずつとしたもの、左右の一方を2枚減少させ、7枚
と9枚の組み合わせとしたものである。図に示されるよ
うに、バンドの数が減少して剛性が低下したベルトは、
正常なベルトに比して、同一の速度比eであれば推力比
Fが大きくなり、同一の推力比Fであれば速度比eが小
さくなる傾向がみられる。具体的な数値を挙げれば、推
力比F=1のとき、入力軸回転速度250rpmにおい
て、正常なベルトの場合、出力軸回転速度は235rp
m、速度比e=0.94であり、左右のベルトの数を1
枚ずつ減少させた場合、出力軸回転速度は215rp
m、速度比e=0.86となっている。
の速度比eと推力比Fの関係を示す図である。この損傷
したベルトは、フープ40を構成するバンド42の枚数
を減じることによって、ベルトの剛性を低下させたもの
である。正常なベルトのフープ40は、左右共に、9枚
のバンド42で構成されている。図4において使用した
損傷ベルトは、左右合わせてバンドを2枚減少させてい
る。すなわち、バンドの枚数を、左右とも1枚減少させ
8枚ずつとしたもの、左右の一方を2枚減少させ、7枚
と9枚の組み合わせとしたものである。図に示されるよ
うに、バンドの数が減少して剛性が低下したベルトは、
正常なベルトに比して、同一の速度比eであれば推力比
Fが大きくなり、同一の推力比Fであれば速度比eが小
さくなる傾向がみられる。具体的な数値を挙げれば、推
力比F=1のとき、入力軸回転速度250rpmにおい
て、正常なベルトの場合、出力軸回転速度は235rp
m、速度比e=0.94であり、左右のベルトの数を1
枚ずつ減少させた場合、出力軸回転速度は215rp
m、速度比e=0.86となっている。
【0014】すなわち、図5に示すように、速度比eと
推力比Fが、実線で表される正常な関係からずれて、破
線で示されるような関係となったことにより、損傷判定
部56は、ベルトの損傷、特にフープを構成するバンド
の破断または損傷を検出する。
推力比Fが、実線で表される正常な関係からずれて、破
線で示されるような関係となったことにより、損傷判定
部56は、ベルトの損傷、特にフープを構成するバンド
の破断または損傷を検出する。
【0015】前述の推力比算出部48、速度比算出部5
4および損傷判定部56は、所定のプログラムによって
コンピュータが動作することによって実現される。ま
た、コンピュータは記憶装置を含み、これに正常時の推
力比と速度比の関係、または異常を判定するための推力
比と速度比の関係が記憶される。
4および損傷判定部56は、所定のプログラムによって
コンピュータが動作することによって実現される。ま
た、コンピュータは記憶装置を含み、これに正常時の推
力比と速度比の関係、または異常を判定するための推力
比と速度比の関係が記憶される。
【0016】以上のように、ベルトの剛性が低下するよ
うな損傷、例えば、フープを構成するバンドが破断した
場合などの異常を、CVTの運転中に検出することがで
きる。バンドの一部が破断したとしても、運転を継続す
ることは可能であるので、損傷が検出された後、修理工
場など適切な施設まで移動することができる。また、損
傷の初期、すなわち大事に至る前に異常を検出すること
ができるので、分解点検などの定期点検の周期を延ばす
ことができる。
うな損傷、例えば、フープを構成するバンドが破断した
場合などの異常を、CVTの運転中に検出することがで
きる。バンドの一部が破断したとしても、運転を継続す
ることは可能であるので、損傷が検出された後、修理工
場など適切な施設まで移動することができる。また、損
傷の初期、すなわち大事に至る前に異常を検出すること
ができるので、分解点検などの定期点検の周期を延ばす
ことができる。
【図1】 本実施形態にかかるベルト式CVTの概略構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図2】 図1のCVTに用いられるベルトの詳細図で
ある。
ある。
【図3】 ベルトの損傷を検出するための構成を示す図
である。
である。
【図4】 ベルトの正常時と損傷時の特性を比較した図
である。
である。
【図5】 ベルトの正常判断と、損傷判断の概念を示す
図である。
図である。
12 入力軸、14 出力軸、16 入力プーリ、18
出力プーリ、24入力軸流体圧シリンダ、32 出力
軸流体圧シリンダ、36 ベルト、40 フープ、42
バンド、44 入力側圧力センサ、46 出力側圧力
センサ、48推力比算出部、50 入力軸回転速度セン
サ、52 出力軸回転速度センサ、54 速度比算出
部、56 損傷判定部。
出力プーリ、24入力軸流体圧シリンダ、32 出力
軸流体圧シリンダ、36 ベルト、40 フープ、42
バンド、44 入力側圧力センサ、46 出力側圧力
センサ、48推力比算出部、50 入力軸回転速度セン
サ、52 出力軸回転速度センサ、54 速度比算出
部、56 損傷判定部。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 2G024 AB08 BA21 CA09 CA16 DA09
FA02 FA14
3J050 AA03 BA03 BB13 CE07 DA01
Claims (2)
- 【請求項1】 入力軸プーリと出力軸プーリ間で、これ
らに巻き渡されたベルトを介して動力伝達を行う摩擦伝
動装置であって、 前記二つのプーリはそれぞれ、略円錐面を有する二つの
シーブを、その略円錐面を向かい合わせ、前記ベルトを
挟持するように配置して構成され、 前記ベルトは、ベルトの長手方向に配列される複数個の
ブロックと、ベルトの長手方向に延びる帯形状であっ
て、前記ブロックをベルト状に束ねるフープと、を有
し、 前記シーブをプーリ軸方向に推して向かい合うシーブの
間隔を変更し、これによりベルトの巻き掛かり半径を変
更して変速比を変更する連続可変比変速機において、 前記入力軸および出力軸の回転速度を検出し、その比を
算出する速度比算出手段と、 入力軸および出力軸プーリにおいて、前記シーブを推す
推力を検出し、その比を算出する推力比算出手段と、 前記速度比と前記推力比の関係が、正常時の関係から逸
脱した場合、前記フープが損傷したと判断する損傷判定
手段と、を有する、連続可変比変速機のベルト損傷検出
装置。 - 【請求項2】 入力軸プーリと出力軸プーリ間で、これ
らに巻き渡されたベルトを介して動力伝達を行う連続可
変比変速機であって、 前記二つのプーリはそれぞれ、略円錐面を有する二つの
シーブを、その略円錐面を向かい合わせ、前記ベルトを
挟持するように配置して構成され、 前記ベルトは、ベルトの長手方向に配列される複数個の
ブロックと、ベルトの長手方向に延びる帯形状であっ
て、前記ブロックをベルト状に束ねるフープと、を有
し、 前記シーブをプーリ軸方向に推して向かい合うシーブの
間隔を変更し、これによりベルトの巻き掛かり半径を変
更して変速比を変更する連続可変比変速機において、そ
の前記ベルトの損傷を検出する方法であって、 制御目標である入出力軸の回転速度比を達成する、入出
力軸プーリの前記シーブを推す推力比が、正常時の値と
異なる値となったことをもって、前記ベルトのフープが
損傷したことを検出する、連続可変比変速機のベルト損
傷検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001233746A JP2003042251A (ja) | 2001-08-01 | 2001-08-01 | 連続可変比変速機のベルト損傷検出装置およびベルト損傷検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001233746A JP2003042251A (ja) | 2001-08-01 | 2001-08-01 | 連続可変比変速機のベルト損傷検出装置およびベルト損傷検出方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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