JP2003041807A - フェライト磁性体を使用した融雪方法 - Google Patents
フェライト磁性体を使用した融雪方法Info
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Abstract
に融雪することができるフェライト磁性体を使用した融
雪方法を提供する。 【解決手段】フェライト磁性材料に対して出力手段から
所定の周波数及び出力の電磁波を照射して透過する電磁
波を熱エネルギーに変換して融雪可能にする。
Description
や凍結した氷、または建物に積雪した雪を融雪或は融氷
したり、着雪或いは着氷を防止するフェライト磁性体を
使用した融雪方法に関する。
に高速道路やトンネルにあっては、舗装道路内に電気ヒ
ータを埋設して加熱したり、散水装置を設置して散水し
て融雪して着雪や凍結を防止している。しかし、電気ヒ
ータにより融雪する場合にあっては、消費電力が多く、
融雪の維持費が高コスト化する問題を有している。
場合、それ自体が重量物であるため、建物の損壊を招く
おそれがあった。このため、定期的に屋根から積雪した
雪を除雪する必要があるが、その作業自体、極めて重労
働であると共に作業者が転落するおそれが高く、作業安
全性が悪かった。特に、高齢者においては除雪作業自体
が困難なため、除雪作業を業者に頼む必要があり、その
費用負担が増大していた。
体的には瓦やコンクリート屋根等の表面や屋根構造体と
の間に電気ヒータを敷設して屋根材を加熱して融雪した
り、着雪を防止することにより解決できるが、電気ヒー
タの敷設作業や保守点検作業に多大な手間がかかり、維
持費が高コスト化する問題を有している。
めに発明されたもので、その課題とする処は、道路や建
物に積雪した雪を簡易、かつ低コストに融雪することが
できるフェライト磁性体を使用した融雪方法を提供する
ことにある。
性材料に対して出力手段から所定の周波数及び出力の電
磁波を照射して透過する電磁波を熱エネルギーに変換し
て融雪可能にしたことを特徴とする。
従って説明する。 実施形態1
瓦(和用瓦及び西洋瓦を含む)やボード等の多数の屋根
材3が敷設され、該屋根材3には下面に焼結フェライト
板、フェライト含有シート等のフェライト磁性体5が設
けられている。具体的には屋根材3を瓦とした場合にあ
っては瓦を成形する際に、予め下面にフェライト磁性体
5の取付け凹所3aを設けて瓦生地に成形し、焼成して
瓦に製造した後に、該取付け凹所3aにフェライト磁性
体5を接着剤等により固定した構造、または焼成された
瓦の底面に焼結フェライト粉を含有したフェライトゴム
シート、フェライト樹脂板等のフェライト磁性体5を接
着した構造であってもよい。
磁波吸収による発熱により屋根材3の表面に着雪した雪
を融雪するのに必要な発熱容量を得るために、例えば1
0〜15mm程度の厚さにする必要がある。このように
フェライト磁性体5を厚くした場合にはその一部が屋根
材3の下面から突出することになるが、この場合にあっ
ては屋根材3を敷設する際にたる木等を設けて突出を吸
収するようにすればよい。
磁波吸収面と反対側の面に金属箔や金属板等の反射板を
設けることによりフェライト磁性体5を透過した電磁波
が外部に漏出するのを防止してもよい。
は、フェライト粉60wt%とコージライト40wt%
に水を添加して混練した後、成形圧力500kg/cm
2で所定の形状に成形する。次に、生地を約1200
℃、30時間焼成してフェライト磁性体5を形成した。
また、フェライト磁性体5をフェライトゴムシートやフ
ェライト樹脂板とする場合の具体例としては、ゴムや樹
脂にフェライト粉を30〜90wt%含有させてシート
状に成形したものでよい。
根材3が敷設された建物1の天井内には電磁波出力装置
7が設けられる。該電磁波出力装置7は出力装置9と、
アンテナ11と、制御装置13とから構成され、その
内、出力装置9および制御装置13については室内に設
けてもよい。
波数帯域で、出力が5〜100W程度の電磁波を出力す
る。アンテナ11は屋根の屋内面側全体に上記電磁波を
ほぼ均一な電界強度で送信する構造のものが適してい
る。具体的には図2に示すように導電線11aの外周面
に電気絶縁物11bを介して金属メッシュのシールド1
1cが被覆形成された同軸ケーブルの外周面に電磁波吸
収磁性材11dを被覆したもので、該同軸ケーブルのシ
ールド11c及び電磁波吸収磁性材11dを、電磁波出
射角度及び出射される電磁波の周波数に応じた長さで切
り欠いた構造からなる。なお、図中の11e及び11f
はケースである。
することにより天井内における敷設作業を簡易化するこ
とができるが、本発明のアンテナ11としては従来公知
の指向性アンテナ又は無指向性のアンテナであってもよ
いことは勿論である。
ー15が設けられ、該温度センサー15により屋根材3
の温度を検出する。そして制御装置13は温度センサー
15により検出される屋根材3の温度が、例えば30〜
50度の温度に達した際に電磁波の出力を禁止制御した
り、出力を低減制御する。
に、該アンテナ11から出射される電磁波が室内に達す
るのを防止するため、天井裏に金属板等の電磁波反射材
(図示せず)を設けて出射される電磁波を室内に侵入す
るのを防止すればよい。
ステムによる融雪方法を説明する。図4に示すように屋
根に雪が積雪した際に制御装置13の融雪スイッチ17
をON操作又は温度センサー15からの信号に基づいて
天井内に配設されたアンテナ11から所定周波数及び出
力の電磁波を屋根裏に向かって照射する。
切除された角度の指向性を有しているため、切欠きを屋
根裏に向けて配置することにより屋根材3に対して電磁
波を効率的に照射することができる。そして電磁波が照
射された屋根材3は、電磁波がフェライト磁性体5を透
過する際に熱エネルギーに変換されて屋根材3を加熱さ
せる。
た雪を融雪したり、屋根への着雪を防止する。
屋根材3の温度が所定の温度に達した際には、制御装置
13は出力装置9をOFF作動制御したり、電磁波の出
力を減少制御し、消費電力を低減させる。なお、これら
の制御は温度センサー15を設けずに作業者が目視に融
雪状態を確認し、不用の場合に電源をOFF操作しても
よい。
と出力に対する温度上昇の実施例を示す。なお、磁性材
料として10cm角、厚さ2.5cmの焼結フェライト
板を使用した。
0W)を使用した際における時間と温度との関係を表1
に示す。
力:80W)を使用した際における時間と温度との関係
を表2に示す。
80W)を使用した際における時間と温度との関係を表
3に示す。
力で高い温度上昇になった。これは使用した磁性材料の
電磁波吸収率等の関係から最適周波数帯域が決定され、
磁性材料を薄くすることにより高周波数帯域で低出力の
電磁波による熱変換効率を高くすることができるが、融
雪に必要な熱容量を得ることが困難になるため、電磁波
吸収効率と熱容量との相関関係から使用電磁波の周波数
帯域及び出力を決定する必要がある。
構成としたが、本実施形態は屋根材3の表面にフェライ
ト含有釉薬をフェライト磁性体として塗布したことを特
徴とする。
乾燥された屋根材51の表面にフェライト含有釉薬53
を釉薬厚さが0.2〜0.5mmになるように塗布す
る。フェライト含有釉薬53としてはフェライト粉:5
0wt/%、フリット:10〜20wt/%、瓦用釉
薬:0〜20wt/%、ペタライト:30〜40wt/
%からなる。
た屋根材51を、1200〜12540℃で所定時間焼
成して屋根材51を製造する。該屋根材51に対して周
波数:2.45GHz、出力:500Wの電磁波を照射
した際における屋根材51の温度測定結果を表4に示
す。
有釉薬はフェライト粉:50wt/%、フリット:10
WT/%、瓦用釉薬:0、ペタライト:40wt/%、
サンプル2のフェライト含有釉薬はフェライト粉:50
wt/%、フリット:0、瓦用釉薬:10wt/%、ペ
タライト:40wt/%、サンプル3のフェライト含有
釉薬はフェライト粉:50wt/%、フリット:20W
T/%、瓦用釉薬:0、ペタライト:30wt/%で調
合し、それぞれを1236℃及び1200℃で焼成した
焼成サンプルについて温度測定した。本実施形態におけ
る電磁波照射については実施形態1と同様であり、その
詳細な説明を省略する。
後に180〜230℃に温度上昇したが、屋根材51表
面の雪を融雪するには電磁波出力を100W程度に設定
しても、充分に融雪することができる。
図6及び図7において、道路71、特にトンネルの出口
付近や峠付近の道路に多数のフェライト加熱体73を直
列接続して埋設する。フェライト加熱体73としては軸
線方向が所定の長さ、具体的には200mmで、中心部
に軸線方向へ連通する中空部75aが形成された、例え
ば円筒形状の絶縁体75の外周面に上記した実施形態2
で使用したフェライト磁性体としてのフェライト含有釉
薬77を、厚さが0.2〜0.5mmで塗布する。
約150℃以上に加熱する必要からコージライト等のセ
ラミックス等が望ましいが、加熱温度によっては例えば
フェノール樹脂等の耐熱樹脂であってもよい。また、フ
ェライト含有釉薬77が塗布された絶縁体75を実施形
態2で述べた焼成温度等と同様の条件で焼成する。
の連結管76を挿通して所望の直列接続した後に相互に
連通する中空部75a内に電磁波出力装置79に接続さ
れたアンテナ線81を挿通し、周波数:1〜10GH
z、出力:100〜3KWの電磁波を出力する。
及び出力の電磁波が出力されると、フェライト含有釉薬
77は透過する電磁波が熱エネルギーに変換されて発熱
して舗装内部を加熱させることにより表面の雪や凍結し
た氷を溶かして融雪する。
0を設置し、該温度センサー80からの温度データに基
づいて電磁波出力装置79を出力制御することにより消
費電力を低減することができる。また、絶縁体75の外
周面にフェライト含有釉薬77によるフェライト磁性体
を被覆形成したが、絶縁体75に円筒形状のフェライト
磁性体を挿嵌した構造であってもよい。
波の多くはフェライト含有釉薬77や円筒状のフェライ
ト磁性体により熱エネルギーに変換されるが、一部はフ
ェライト磁性体を透過して道路71上から漏出し、通行
する車両に搭載された電子機器を誤動作させて安全走行
に障害になるおそれがある。
磁誘導線から出力される電磁波を検出して車両を走行さ
せる車両誘導システムが実現されつつあるが、フェライ
ト加熱体73から漏出した電磁波が誘導システムの電磁
波と干渉して車両を誤誘導するおそれがある。
雪することができるフェライト加熱体91を使用した融
雪システムに関し、図8及び図9に示すようにフェライ
ト加熱体91は鉄パイプ、ステンレスパイプ等からな
り、上部に内部と連通する切欠き93aが形成された金
属パイプ93と、該金属パイプ93内に挿通されて電磁
波出力装置95に接続されるアンテナ線97と、切欠き
93aに応じた金属パイプ93の上部外周面に固着され
るフェライト磁性板99とから構成され、平面コ字形に
曲折して道路101の舗装内に埋設される。
3aとしては電磁波の漏出を最小限にしながらフェライ
ト磁性板99への照射率を高めた平面ハ字形で、必要に
応じて長手方向に対して所定の間隔をおいて設ける。上
記切欠き93aの形状としては上記形状に限定されるも
のではなく、複数の孔や四角形状であってもよく、要は
電磁波の漏れを最小に抑えながらフェライト磁性体99
に対して電磁波を効率的に作用させることができるもの
であればよい。フェライト磁性板99としては実施形態
1で使用したフェライト磁性体5と同様であればよい。
線97の取り付け態様としては金属パイプ93内の全体
又は所定の間隔ごとに電気的絶縁体であるセラミックス
又は耐熱樹脂等で中心部にアンテナ線97が挿通される
孔を有したスペーサ(図示せず)を介して該アンテナ線
97が金属パイプ93のほぼ中心部に位置するように取
り付ければよい。
より道路101上の雪や氷を溶融する。即ち、アンテナ
線97から実施形態3と同様の周波数及び出力の電磁波
が出力されると、金属パイプ93内を多重反射しながら
切欠き93aを通過してフェライト磁性板99に照射さ
れ、透過する際に熱エネルギーへ変換される。これによ
り道路101は加熱したフェライト磁性板99により昇
温して積雪した雪や着氷した氷を溶融する。
うにフェライト加熱体91と共に埋設された温度センサ
ー103からの温度データに基づいて電磁波を出力制御
することにより消費電力を低減して運転コストを低コス
ト化することができる。
易、かつ低コストに融雪することができる。
示す平面図である。
示す平面図である。
磁波出力装置、9−出力装置、11−アンテナ、13−
制御装置
Claims (11)
- 【請求項1】フェライト磁性材料に対して出力手段から
所定の周波数及び出力の電磁波を照射して透過する電磁
波を熱エネルギーに変換して融雪可能にしたフェライト
磁性体を使用した融雪方法。 - 【請求項2】基体に固着されたフェライト磁性体に対し
て電磁波を照射して基体を加熱して融雪する請求項1の
フェライト磁性体を使用した融雪方法。 - 【請求項3】基体の表面にフェライト含有釉薬を塗布し
て焼成することによりフェライト磁性体とした請求項1
のフェライト磁性体を使用した融雪方法。 - 【請求項4】フェライト磁性体を屋根材に取り付け、フ
ェライト磁性体に対して電磁波を照射して屋根材を加熱
して融雪するフェライト磁性体を使用した融雪方法。 - 【請求項5】フェライト磁性体を舗装内に埋設し、該フ
ェライト磁性体に対する電磁波の照射により加熱して道
路上の雪或は氷を溶融するフェライト磁性体を使用した
融雪方法。 - 【請求項6】道路に埋設され、内部に電磁波出力装置に
接続されたアンテナ線を挿通すると共に内部と連通する
切欠きが形成された金属パイプの外周面にフェライト磁
性体を、切欠きを覆うように取り付け、アンテナ線から
出力されて金属パイプ内を多重反射する電磁波を切欠き
からフェライト磁性体に照射して熱エネルギーへ変換す
ることにより道路面を融雪するフェライト磁性体を使用
した融雪方法。 - 【請求項7】フェライト磁性体は金属パイプの上部外周
面に対して切欠きを覆うように取り付けられた請求項6
のフェライト磁性体を使用した融雪方法。 - 【請求項8】アンテナ線は金属パイプに挿嵌されるスペ
ーサによりほぼ中心部に位置するように保持する請求項
6のフェライト磁性体を使用した融雪方法。 - 【請求項9】内部にアンテナ線を挿通する絶縁体の外周
面にフェライト磁性体を設け、アンテナ線から出力され
る電磁波をフェライト磁性体に照射して発熱させる請求
項5のフェライト磁性体を使用した融雪方法。 - 【請求項10】フェライト磁性体は絶縁体の外面にフェ
ライト含有釉薬を塗布して焼成することにより被覆形成
した請求項5のフェライト磁性体を使用した融雪方法。 - 【請求項11】絶縁体の外面にフェライト磁性体を挿嵌
した請求項5のフェライト磁性体を使用した融雪方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001234395A JP2003041807A (ja) | 2001-08-02 | 2001-08-02 | フェライト磁性体を使用した融雪方法 |
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