JP2003040905A - 重合方法 - Google Patents

重合方法

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JP2003040905A
JP2003040905A JP2001230824A JP2001230824A JP2003040905A JP 2003040905 A JP2003040905 A JP 2003040905A JP 2001230824 A JP2001230824 A JP 2001230824A JP 2001230824 A JP2001230824 A JP 2001230824A JP 2003040905 A JP2003040905 A JP 2003040905A
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liquid
polymerization
water
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polymerization method
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Yoshiaki Mori
義昭 森
Taisuke Ishii
泰助 石井
Kiichi Ito
喜一 伊藤
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応速度が速い重合性モノマーを用いた場合
であっても、液滴重合法により高品質なポリマーを大量
に効率よく製造すること。 【解決手段】 第1液および第2液を気相中で混合し、
液滴状で重合させる重合方法であって;重合性モノマー
と重合開始剤が、それぞれ前記第1液または前記第2液
の少なくとも一方に含まれており;前記第1液および前
記第2液を液柱状で気相中に噴出させて、前記第1液と
前記第2液を混合し、その混合液に微粒化手段を施すこ
とによって液滴を形成させることを特徴とする重合方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気相中で2液を混
合することにより重合する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】重合性モノマーを含有する液と重合開始
剤を含有する液を気相中に噴出して混合することにより
重合反応を進行させる液滴重合法が知られている。液滴
重合法は、重合開始剤と接触することにより重合性モノ
マーが瞬時に重合する場合に特に有効な方法である。例
えば、吸水性ポリマーは、脂肪族不飽和カルボン酸を重
合開始剤と接触させることによりラジカル重合させて製
造するが、このとき重合開始剤の選択によってはラジカ
ル重合反応が極めて速くなる。このため、従来は溶液重
合法や逆相懸濁重合法を用いて吸水性ポリマーを製造す
るのが一般的であったが、重合熱を除去しにくいため重
合速度を上げるのに限界があった。そこで近年になっ
て、重合熱の除去が効率的に行われる液滴重合法を用い
て吸水性ポリマーを製造することが提案されている。
【0003】液滴重合法によれば、溶液重合法で必要と
される粉砕工程や、逆相懸濁重合法で必要とされる吸水
性ポリマーと有機溶媒の分離工程や、有機溶媒の蒸留回
収工程が不要となる。また、条件次第では重合熱の一部
を吸水性ポリマー中に含まれる水分の蒸発に利用するこ
とができるため、後に続く乾燥工程でのエネルギー負荷
を低減することができ、エネルギー的に非常に有利であ
るという利点がある。さらに、液滴重合法によれば、気
相中で混合した液滴を繊維質基材の上に直接落下させる
ことにより、粉末を扱うことなく吸水性複合体を短時間
に製造できるという利点もある。このとき、落下のタイ
ミングを調節したり、繊維質基材の搬入速度を調節した
りすることにより、所望の吸水能を有する吸水性複合体
を容易に製造することができる。このため、液滴重合法
を利用することにより、吸水性および吸水速度が高く、
高吸水性ポリマー粒子が繊維質基材上に安定性よく固定
化された吸水性複合体を提供することができる(特開平
9−67403号公報、特開平10−113556号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液滴重
合法は第1液と第2液を気相中で衝突させて混合させる
ものであることから、溶液重合法や逆相懸濁法のように
大量のポリマーを効率よく製造することは原理的に困難
であると考えられている。図1は、従来から用いられて
いる吸水性ポリマー製造用の液滴重合用ノズルを示した
ものである。ここでは、第1液(3)が導入管を経由し
て5本のノズル(1)に供給され、第2液(4)が導入
管を経由して5本のノズル(2)に供給され、第1液と
第2液がノズル先端から噴出された後に合流して落下し
ながら重合を進行させるようになっている。
【0005】ノズルの内径は通常0.1〜0.2mmに
設定されるが、内径を太くすると混合にムラが生じてし
まう。また、混合後の合流液柱の分裂が不十分であるた
めに、形成される液滴が大きくて落下速度が速くなり、
落下距離あたりの重合進行度が低くなってしまうという
問題もある。このため、大量生産するために過度に内径
を太くすることはできない。一方、内径を変えずに流速
を速めることも考えられるが、流速を速めると混合後た
だちに分裂が生じるために2液混合による十分な反応時
間が確保できないという問題がある。したがって、吸水
性ポリマーを大量生産するためには、ノズルの数を増や
して対応せざるを得ないが、それでは製造設備のコスト
がかさむため現実的ではない。
【0006】このような問題に対処するものとして、図
2に示すようなスリット型ノズルを利用する方法が提案
されている(特開平11−49805号公報)。ここで
は、第1液(13)が第1液用ノズル(11)の底部に
開設されたスリット(15)を通して液膜状に噴出さ
れ、第2液(14)が第2液用ノズル(12)の底部に
開設されたスリット(16)を通して液膜状に噴出さ
れ、2つの液膜が気相中で合流して落下しながら重合を
進行させるようになっている。この方法によれば、確か
に図1の対向ノズルを用いた場合よりも吸水性ポリマー
の製造効率は上がるものと期待される。
【0007】しかしながら、実際にスリット型ノズルを
利用すると、スリット(15,16)先端から噴出され
た液膜は、落下するにしたがって表面張力によりその幅
が細くなる。また、液膜の幅が細くなるに伴って液膜の
厚みにもムラが生じ、液膜は一様でなくなる。さらに、
スリット中央部に比べてスリット端部からは多量の液が
噴出されるため、液膜は端部で厚くなり中央部で薄くな
る。このため、衝突地点ではともに一様でない第1液と
第2液が衝突する結果、重合反応にもムラが生じてしま
う。さらに、衝突後の混合液も、落下するに伴って表面
張力によりその液膜の幅が細くなる。このため、期待さ
れる液滴が生じにくくなるとともに、液滴が生じてもそ
の粒径にばらつきが生じてしまう。
【0008】このように、従来の液滴重合法では、反応
速度が速い重合性モノマーを用いて高品質なポリマーを
大量に効率よく製造することはできなかった。そこで本
発明は、このような従来技術の問題点を解消することを
課題とした。すなわち本発明は、反応速度が速い重合性
モノマーを用いて液滴重合法により高品質なポリマーを
大量に効率よく製造する方法を提供することを課題とし
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、第1液と第2液を混合した後に微粒化手段
を施せば従来技術の問題点を解消しうることを見出し、
本発明を提供するに至った。
【0010】すなわち本発明は、第1液および第2液を
気相中で混合し、液滴状で重合させる重合方法であっ
て;重合性モノマーと重合開始剤が、それぞれ前記第1
液または前記第2液の少なくとも一方に含まれており;
前記第1液および前記第2液を液柱状で気相中に噴出さ
せて、前記第1液と前記第2液を混合し、その混合液に
微粒化手段を施すことによって液滴を形成させることを
特徴とする重合方法を提供する。
【0011】本発明の重合方法では、微粒化手段とし
て、混合液に不活性ガスを吹き付ける操作を含むもの
や、混合液に超音波を適用する操作を含むものを挙げる
ことができる。微粒化手段を施す地点において、混合液
は液柱状で落下していることが好ましい。また、第1液
と第2液は重力方向の速度成分を持たせながら噴出さ
せ、合流地点における第1液の液柱と第2液の液柱との
角度が15度以上になるようにすることが好ましい。本
発明の重合方法では、重合開始剤としてレドックス系重
合開始剤である酸化剤と還元剤からなるものを選択し、
重合性モノマー、酸化剤、還元剤が、それぞれ第1液ま
たは第2液の少なくとも一方に含まれていることが好ま
しい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の重合方法
および該重合方法に使用するためのノズルについて詳細
に説明する。なお、本明細書において「〜」はその前後
に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として
含む範囲を意味する。
【0013】本発明の重合方法では、第1液および第2
液を液柱状で気相中に噴出させて、第1液と第2液を混
合し、その混合液に微粒化手段を施すことによって液滴
を形成させることを特徴とする。通常、第1液の液柱と
第2液の液柱を合流させると液柱状の混合液が形成さ
れ、混合液はある程度の距離を液柱状で落下した後に自
ら分裂して液滴状になって落下する。本発明では、混合
液が液柱状または液滴状で落下している間に微粒化手段
を施して、所望のサイズの液滴を形成するものである。
本発明の方法によって所望のサイズの液滴を形成し、そ
の液滴が気相中を落下する間に重合を進行させることに
よって、比較的粒径や重合度がそろった均一な重合体を
効率よく製造することができる。
【0014】従来の方法では、径が太いノズルを使って
大量生産しようとすると、混合液が大きな液滴に分裂し
てしまうため、液滴の落下速度が比較的速かった。この
ため、単位落下距離あたりの重合進行度が低くて重合効
率が悪いという問題や、重合体粒子の形状のばらつきが
大きくなるという問題があった。本発明にしたがって微
粒化手段を施せば、径が小さくて比較的均一な液滴を形
成させることができるため、粒径がそろっていて、効率
よく重合を進行させた重合体粒子を得ることができると
いう利点がある。微粒化手段を施した後の液滴の大きさ
は、本発明の目的を達成しうる範囲内で選択される。具
体的には、微粒化手段を施した後の液滴の大きさは、5
〜3000μm程度であることが好ましく、50〜10
00μm程度であることがより好ましく、100〜70
0μm程度であることが特に好ましい。
【0015】本発明によれば、第1液と第2液の混合液
を所望の位置で微粒化することができる。微粒化手段
は、第1液と第2液が衝突して両者が十分に混合した時
点で施すことが好ましい。衝突後ただちに微粒化を行う
と第1液と第2液が十分に混合しないうちに液滴が形成
されてしまうため、液滴中で重合反応が十分に進行しな
い。また、逆に第1液と第2液が十分に混合した後ある
程度の時間が経過してから微粒化を行うと、微粒化まで
の落下速度が速いため空間的な無駄が大きくなるうえ、
混合液中で重合が進んで均一に微粒化することが難しく
なる。このため、これらの傾向を考慮したうえで、もっ
とも好ましい微粒化のタイミングを決定することが好ま
しい。例えば、後述する実施例1の条件下であれば、第
1液と第2液の合流地点から0.1〜30cm下方で微
粒化手段を施すことが好ましく、0.1〜20cm下方
で施すことがより好ましく、0.5〜10cm下方で施
すことが特に好ましい。
【0016】本発明で用いる微粒化手段は、所望の液滴
を形成することができるものであればその種類は問わな
い。例えば、混合液にガスを吹き付けることにより微粒
化する手段、混合液に超音波を照射することにより微粒
化する手段、混合液に交流電界、直流電界または直流重
畳交流電界をかけることにより微粒化する手段等を例示
することができる。これらの微粒化手段は組み合わせて
用いてもよい。好ましいのは、混合液にガスを吹き付け
ることにより微粒化する手段である。
【0017】ガスの種類としては、窒素ガスなどの不活
性ガス、空気および水蒸気を挙げることができる。ガス
は、ポイントを絞って特定のスポットに吹き付けてもよ
いし、例えば層状にしてある程度の幅を持たせて吹き付
けてもよい。ポイントを絞って特定のスポットに吹き付
ける場合は、放射状に配置されたエアノズルから混合液
が落下する地点に向けてガスを吹き付けることが好まし
い。また、層状のガスを吹き付ける場合は、対向する2
つのエアーブレード等からその中間を落下する混合液に
向けてガスを吹き付けることが好ましい。
【0018】ガスを吹き付ける方向は特に制限されない
が、落下する混合液が飛散してノズルに付着しないよう
にすることが好ましい。このため、垂直方向かそれより
も下向きにガスを吹き付けることが好ましい。また、ガ
スの流量についても落下する混合液が過度に飛散しない
範囲に制御することが好ましく、例えば後述する実施例
1にて用いたエアノズルであれば、ガス流速は0.1〜
200NL/minにすることが好ましく、0.5〜1
00NL/minにすることがより好ましく、1〜50
NL/minにすることが特に好ましい。
【0019】吹き付けるガスの温度は、目的とする重合
体の性質や重合反応の種類等に応じて適宜決定する。通
常は、第1液と第2液を噴出する重合室の温度かそれに
近い温度に設定する。なお、ガスを吹き付けるときに
は、エアノズルを振動させてもよい。
【0020】本発明の方法にしたがって微粒化させれ
ば、微粒化手段を施さなかった場合に比べて粒径が小さ
い重合体が得られる。このため、単位重量あたりの表面
積が大きな重合体を容易に製造することができる。特に
吸水性ポリマーを製造する場合には、単位重量あたりの
表面積が大きいほど吸水性が高まるため、本発明の方法
は極めて効果的である。
【0021】また、本発明の方法にしたがって微粒化さ
せれば、微粒化手段を施さなかった場合に比べて含水率
が低い重合体が得られる傾向がある。第1液と第2液が
混合してできた混合液は、気相中を落下しながら重合し
て重合体となる。気相中を落下している間、混合液内で
は重合反応による反応熱が発生し、この重合熱によって
混合液中の水分の一部が気化する。本発明によって混合
液を微粒化すると、単位重量あたりの混合液の表面積が
大きくなり、かつ、落下地点に到達するまでの時間が幾
分長くなるため、重合熱によって水分が比較的多く気化
して含水率が低い重合体が得られるものと考えられる。
したがって、本発明によれば、含水率が低い重合体を効
率よく製造することが可能であり、重合体を乾燥させる
ためのエネルギーや時間を節約することができるという
利点がある。
【0022】本発明では、微粒化手段を施す前に、第1
液と第2液を液柱状で混合する。第1液と第2液を噴出
するノズルは、それぞれ液柱状で第1液と第2液を気相
中に放出することができるものであればその種類は特に
制限されない。本発明では、従来から用いられているよ
うに内径が0.1〜0.2mmのノズルを用いることが
できるだけでなく、これよりも内径が大きなノズルを用
いて生産効率を大幅に向上させることができる。例え
ば、内径が0.2〜5mmであるノズルを用いることが
可能である。
【0023】第1液を気相中に噴出させる方向と第2液
を気相中に噴出させる方向は特に制限されないが、重力
方向の速度成分を持たせながら噴出させることが好まし
い。好ましいのは、重力方向の速度成分の大きさと水平
方向の速度成分の大きさが第1液と第2液で同じになる
ように噴出させる場合である。すなわち、鉛直方向に対
して同じ角度を持って、同じ速度で第1液と第2液を噴
出させることが好ましい。また、第1液の液柱と第2液
の液柱が合流する地点において、2つの液柱がつくる角
度は0〜150度であることが好ましく、15〜120
度であることがより好ましく、20〜100度であるこ
とが特に好ましい。
【0024】本発明の重合方法では、重合性モノマーと
重合開始剤が、それぞれ前記第1液または前記第2液の
少なくとも一方に含まれている。重合性モノマーが含ま
ている液は、2液を混合する前に重合が進行しないよう
にしておく必要がある。例えば、重合開始剤として、酸
化剤と還元剤からなるレドックス系重合開始剤を使用す
るときには、第1液に酸化剤、第2液に還元剤を含有さ
せておくことができる。このとき、重合性モノマーは第
1液と第2液のいずれか一方または両方に含有させてお
くことができる。また、第1液に重合性モノマーを含有
させておき、第2液を使用直前に酸化剤と還元剤を混合
することにより調製してもよい。
【0025】本発明の重合方法に使用する重合性モノマ
ーの種類は特に制限されない。例えば、ビニル化合物、
ビニリデン化合物、ビニレン化合物、環状オレフィン化
合物等を用途に応じて適宜選択して使用することができ
る。これらの重合モノマーは、置換基の種類によって水
溶性重合モノマーと油溶性重合モノマーに大別される。
水溶性重合モノマーとしては、オレフィン系不飽和カル
ボン酸またはその塩、オレフィン系不飽和スルホン酸ま
たはその塩、オレフィン系不飽和アミン、オレフィン系
不飽和アミド等を挙げることができる。また、油溶性重
合モノマーとしては、スチレン、イソブテン、塩化ビニ
ル、酢酸ビニル、アクリル酸エステル類、メタクリル酸
エステル類等を挙げることができる。本発明で用いるこ
とができる重合性モノマーの具体例や反応例について
は、大津隆行著「高分子合成の化学」(化学同人)34
〜43頁等を参照することができる。これらのモノマー
は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いても
よい。
【0026】以下に、本発明の重合方法によって吸水性
ポリマーを製造するときに好ましく用いられる重合性モ
ノマーを具体的に説明する。吸水性ポリマーを製造する
場合には、重合性モノマーとして脂肪族不飽和カルボン
酸またはその塩が好ましく選択される。具体的には、ビ
ニル化合物であるアクリル酸またはその塩、ビニリデン
化合物であるメタクリル酸またはその塩等の不飽和モノ
カルボン酸またはその塩、或いはマレイン酸またはその
塩、フマル酸またはその塩、イタコン酸またはその塩等
の不飽和ジカルボン酸またはその塩を例示することがで
きる。これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよ
い。この中で好ましいのはアクリル酸またはその塩、お
よびメタクリル酸またはその塩であり、特に好ましいの
はアクリル酸またはその塩である。水溶性あるいは吸水
性ポリマーを製造する場合には、これらの脂肪族不飽和
カルボン酸またはその塩を、重合性モノマーの全量に対
して50モル%以上用いることが好ましく、80モル%
以上用いることがより好ましい。
【0027】脂肪族不飽和カルボン酸の塩としては、水
溶性の塩、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属
塩、アンモニウム塩等が通常用いられる。また、その中
和度は、目的に応じて適宜定められるが、アクリル酸の
場合には、カルボキシル基の20〜90モル%がアルカ
リ金属塩またはアンモニウム塩に中和されたものが好ま
しい。アクリル酸モノマーの部分中和度が20モル%未
満であると、生成する吸水性ポリマーの吸水能が著しく
低下する傾向がある。
【0028】アクリル酸モノマーの中和には、アルカリ
金属の水酸化物や重炭酸塩等または水酸化アンモニウム
等を使用することができるが、好ましいのはアルカリ金
属水酸化物であり、その具体例としては水酸化ナトリウ
ムおよび水酸化カリウムが挙げられる。
【0029】また、本発明の重合方法により吸水性ポリ
マーを製造する場合には、前記の脂肪族不飽和カルボン
酸以外にこれらと共重合可能な重合性モノマー、例え
ば、(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートを共重合させることができる。また、
低水溶性モノマーではあるが、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル等のアクリル酸アルキルエステル類等も生
成する吸水性ポリマーの性能を低下させない範囲の量で
共重合させることができる。なお、本明細書中「(メ
タ)アクリル」という用語は、「アクリル」および「メ
タクリル」の何れをも意味するものとする。
【0030】本発明で用いる重合性モノマー含有液に含
まれる重合性モノマーの濃度は、目的に応じて適宜決定
することができる。例えば、脂肪族不飽和カルボン酸ま
たはその塩を主成分として含む重合性モノマー含有液の
場合は、重合性モノマーの濃度を20重量%以上にする
ことが好ましく、25重量%以上にすることがより好ま
しい。濃度が20重量%より少ないと適度な粘度を有す
る液滴の生成が難しく、ひいては重合後の吸水性ポリマ
ーの吸水能が十分に得られなくなる傾向がある。上限は
重合反応液の取り扱い上から80重量%程度とするのが
よい。
【0031】本発明で用いる重合性モノマー含有液に
は、架橋剤を含有させておいてもよい。例えば、脂肪族
不飽和カルボン酸またはその塩、特にアクリル酸または
その塩は、それ自身で自己架橋ポリマーを形成すること
があるが、架橋剤を併用すれば架橋構造を積極的に形成
させることができる。また、架橋剤を併用すると、一般
に生成する吸水性ポリマーの吸水性能が向上する。架橋
剤としては、前記重合性モノマーと共重合可能なジビニ
ル化合物、例えば、N,N′−メチレンビス(メタ)ア
クリルアミド、(ポリ)エチレングリコール(メタ)ア
クリレート類等、ならびにカルボン酸と反応し得る2個
以上の官能基を有する水溶性の化合物、例えばエチレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル等のポリグリシジルエーテル
等が好適に使用される。この中で特に好ましいのは、
N,N′−メチレンビス(メタ)アクリルアミドであ
る。架橋剤の使用量は、モノマーの仕込み量に対して
0.001〜1重量%、好ましくは、0.01〜0.5
重量%である。なお、これらの架橋剤は開始剤混合液に
含有させてもよい。本発明の重合方法には、この他に特
開平9−255704号公報[0012]〜[001
5]に記載されている材料を使用することもできる。
【0032】本発明の重合方法に使用する重合開始剤の
種類は、重合性モノマーの重合を開始させることができ
るものであれば特にその種類は制限されない。例えば、
過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル
等の過酸化物や、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ
系化合物のような熱分解型の重合開始剤を用いることが
できる。また、上述のようなレドックス系重合開始剤を
好ましく用いることができる。レドックス系重合開始剤
としては、一般に、酸化性を示すラジカル発生剤と還元
剤との組合せからなるものを用いるのが好ましい。
【0033】水系レドックス系重合開始剤の酸化剤とし
ては、過硫酸塩や過酸化水素等を挙げることができる。
また、水系レドックス系重合開始剤の還元剤としては、
第1鉄塩や亜硫酸ナトリウム等の無機系還元剤や、アル
コール類、アミン類、アスコルビン酸等の有機系還元剤
を挙げることができる。非水系レドックス系重合開始剤
の酸化剤としては、t−ブチルヒドロペルオキシドやク
メンヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド類、過
酸化ジアルキル類、過酸化ジアシル類等を挙げることを
挙げることができる。また、非水系レドックス系重合開
始剤の還元剤としては、第3アミン類、ナフテン酸塩、
メルカプタン類等を挙げることができる。
【0034】レドックス系重合開始剤の酸化剤は、重合
性モノマーに対して0.01〜10重量%、特に0.1
〜2重量%となるように用いるのが好ましい。また、レ
ドックス系重合開始剤の還元剤は、重合性モノマーに対
して0.01〜10重量%、特に0.1〜2重量%とな
るように用いるのが好ましい。なお、重合開始剤につい
ては、上記以外に大津隆行著「改定高分子合成の化学」
(化学同人)59〜69頁に記載される材料や技術を利
用することもできる。
【0035】本発明の重合方法を利用して、吸水性ポリ
マーが繊維質基材に固定された吸水性複合体を製造する
場合には、重合室にシート状の繊維質基材を送入し、こ
れを重合室の床面に平行に移動させつつ、その上に落下
してくる重合途上のポリマー粒子を付着させることが好
ましい。繊維質基材としては、一定の形状に形成されて
いて、かつ重合途上のポリマー粒子が付着し易いもので
あればよく、布、紙、パルプ、不織布などを用いること
ができる。なかでも、繊維質基材が粗に集積されていて
ポリマー粒子が内部にまで入り込み易く、かつポリマー
粒子が繊維質基材に強く付着することが可能な、フラッ
フパルプ又は不織布を用いるのが好ましい。特に好まし
いのは湿潤状態でも強度の大きい、ポリエステル、ポリ
オレフィン、ポリアミド、アセテートなどのような
(半)合成繊維からなる不織布である。不織布を構成す
る繊維質基材の繊維の太さは10〜50μmが好まし
く、また不織布の目付量は10〜100g/m2、特に
20〜50g/m2であるのが好ましい。
【0036】重合進行中の液滴が気相中或いは繊維質基
材上に接して凝集粒状体を形成する時点での重合率は、
3〜97%、好ましくは20〜97%、さらに好ましく
は50〜95%になるように諸条件を設定する。この重
合率が余り低い場合には、液滴同士が衝突しても凝集粒
状体とはならず一体化して大粒子となったり、繊維質基
材上に液滴が落下した時に液が基材上に広がったり或い
は吸収ないし含浸されたりして凝集粒状体の形状で繊維
質基材に付着させることが困難になる。また、余り高い
場合には、基材との接着力が発現せず、繊維質基材と吸
水性ポリマーとの固定性が悪くなる。
【0037】ポリマー粒子は、最終的に得られる吸水性
複合体中の含有量が50〜400g/m2となるように
繊維質基材に付着させることが好ましい。用途にもよる
が一般に80〜300g/m2となるように付着させる
のがより好ましい。吸水性複合体のポリマー粒子の含有
量が少ないと、当然のことながら吸水能が小さくなる。
また含有量が多過ぎることは一般に不経済であり、かつ
繊維質基材と結合する部分の割合が減少して、繊維質基
材との結合力が弱くなる。
【0038】本発明の製造方法で製造される吸水性複合
体を構成するポリマー粒子は、その少なくとも一部が重
合途上のポリマー粒子(一次粒子)が相互に結着して凝
集粒状体を構成しており、かつこの凝集粒状体を構成す
るポリマー粒子(一次粒子)の一部は繊維質基材に直接
結合していないものであることが好ましい。このような
凝集粒状体は比表面積が大きいので吸水速度が大きく、
かつ凝集粒状体を構成する一次粒子の一部でしか繊維質
基材に結合していないので、吸水して膨潤するに際し繊
維質基材から受ける拘束が小さく、吸水能に優れてい
る。また凝集粒状体を構成する一次粒子同士の接合面は
一体化しているので、吸水前は勿論のこと吸水後におい
ても、凝集粒状体が一次粒子に崩壊して繊維質基材から
脱落することが少ない。ポリマー粒子の30重量%以上
が凝集粒状体であるのが好ましく、50重量%以上、特
に80重量%以上が凝集粒状体であれば更に好ましい。
一般に凝集粒状体の比率が大きいほど吸水材料としての
性能が優れている。凝集粒状体の粒径は実質的に100
〜3000μmの範囲にあるのが好ましい。粒径が10
0μmより小さいと、吸水性能が十分に発現しない傾向
がある。また粒径が3000μmより大きくなると、シ
ート状の繊維質基材に対する接着力が弱くなる傾向があ
る。凝集粒状体の比率や粒径は、主として気相中におけ
る重合途上の粒子の密度や分布状態、流動状態などを適
宜調整することにより制御することができる。例えば凝
集粒状体の比率を大きくするには、重合途上の粒子が落
下の途中において相互に接触する機会が増加するよう
に、重合室の単位横断面積当たりの落下ポリマー量を大
きくしたり、重合室内に上昇流を発生させてポリマー粒
子の落下速度を遅くしたりすればよい。また重合室内に
偏流を発生させて、落下するポリマー粒子の分布に片寄
りを生じさせるのも一方法である。
【0039】繊維質基材に吸水性ポリマーを適用した後
は、含水率調整工程、表面架橋工程、残存モノマー処理
工程等を適宜行って吸水性複合体を得ることができる。
このようにして製造した吸水性複合体は、これまで吸水
性ポリマーが利用されていた様々な用途に用いることが
できる。「吸水性ポリマー」81〜111頁(増田房
義、共立出版、1987)、「高吸水性樹脂の開発動向
とその用途展開」(大森英三、テクノフォーラム、19
87)、田中健治、「工業材料」42巻4号18〜25
頁、1994、原田信幸、下村忠生、同26〜30頁に
は吸水性ポリマーの様々な用途が紹介されており、適宜
用いることができる。例えば紙おむつ、生理用品、鮮度
保持材、保湿剤、保冷剤、結露防止剤、土壌改良材等が
挙げられる。
【0040】また更に特開昭63−267370号公
報、特開昭63−10667号公報、特開昭63−29
5251号公報、特開昭270801号公報、特開昭6
3−294716号公報、特開昭64−64602号公
報、特開平1−231940号公報、特開平1−243
927号公報、特開平2−30522号公報、特開平2
−153731号公報、特開平3−21385号公報、
特開平4−133728号公報、特開平11−1561
18号公報等に提案されているシート状吸水性複合体の
用途にも用いることができる。
【0041】
【実施例】以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴
をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、
使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨
を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがっ
て、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解
釈されるべきものではない。
【0042】(原料の調整)80重量%のアクリル酸水
溶液125重量部に、48.5重量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液57.3重量部、水6.4重量部、架橋剤とし
てN,N−メチレンビスアクリルアミド0.15重量部
とさらに酸化剤として30重量%の過酸化水素水溶液
5.0重量部を加えて溶液Aを調製した。溶液Aのモノ
マー濃度は60重量%、中和度は50モル%であった。
これとは別に80重量%のアクリル酸水溶液125重量
部に、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液57.
3重量部、水9.9重量部、架橋剤としてN,N−メチ
レンビスアクリルアミド0.15重量部とさらに還元剤
としてL−アスコルビン酸1.5重量部を加えて溶液B
を調製した。溶液Bのモノマー濃度、中和度は溶液Aと
同じであった。
【0043】(実施例1)2つのスプレーノズル(スプ
レーイングシステムズ(株)製、フルコーンノズル:N
o.1/8 TTD2-56SS(オリフィス径1mm))を、吐出口
の軸線が互いに30度で交差し、吐出口間の距離が1.
5cmとなるように設置した。設置した1対の対向スプ
レーノズルの一方に溶液Aを供給し、他方に溶液Bを供
給した。溶液流量はいずれも200ml/minとなる
ようにポンプで供給した。溶液Aと溶液Bは各ノズル吐
出口から液柱状で噴出された後に合流し、合流液柱を形
成した。合流地点から1cm下方の位置に、対向する1
対のエアノズル(シルベント社製、SL−971)から
それぞれ空気を10NL/minであて、合流液柱を分
裂、微粒化させた。これにより生じた液滴は重合を進行
させながら気相中(空気中、温度50℃)を落下した。
液滴の一部は気相中で衝突し凝集粒状体を形成し、ノズ
ルの吐出口の先端より下方3mに設置したポリエステル
製不織布基材(目付量:30g/m2)上に落下し、該
基材上で重合を完了させた。また同時に液滴の一部は該
基材上に落下し、基材上で凝集粒状体を形成後、該基材
上で重合を完了させた。このような複合化工程を経て、
吸水性ポリマーは該基材上に担持された。基材に担持さ
れた吸水性ポリマーの含水率は25重量%であった。さ
らに該複合体には、0.5重量%エチレングリコールジ
グリシジルエーテル(EGDGE)のエタノール溶液
を、EGDGEが担持されたポリマーに対し(乾燥ポリ
マーベース)、3000重量ppmとなるように噴霧し
た。EGDGEのエタノール溶液を施した複合体は、さ
らに110℃温風乾燥機により担持されたポリマーの含
水率が5%になるまで乾燥し、ポリマー担持量が200
g/m2の吸収性複合体を得た。
【0044】(比較例1)実施例1のスプレーノズルの
代わりに図1に示す対向ノズルを用いて実施した。溶液
Aが流出するノズルは1cm間隔に5対配置され、溶液
Bが流出するノズルも1cm間隔に5対配置されてい
る。溶液Aが流出するノズルと溶液Bが流出するノズル
は1本ずつ互いに対向して、合計5つの対向ノズル対を
形成している。各ノズルの内径は0.13mm、対向す
るノズルから流出する溶液Aと溶液Bとの角度は30
度、対向するノズル先端の距離は4mmに調節した。こ
の対向ノズルを用いて、液温40℃の溶液Aと溶液Bを
流量20ml/minとなるようにポンプで供給した。
【0045】溶液A及び溶液Bはそれぞれのノズル対の
ノズルから液柱状で噴出されたところで合流し、それぞ
れ約10mmほど液柱を形成した後、液滴となって重合
を進行させながら気相中(空気中、温度50℃)を落下
し、液滴の一部は気相中で衝突し凝集粒状体を形成し、
ノズルの吐出口の先端より下方3mに設置したポリエス
テル製不織布基材(目付量:30g/m2)上に落下
し、該基材上で重合を完了させた。また同時に液滴の一
部は該基材上に落下し、基材上で凝集粒状体を形成後、
該基材上で重合を完了させた。このような複合化工程を
経て、吸水性ポリマーは該基材上に担持された。基材に
担持された吸水性ポリマーの含水率は20重量%であっ
た。その後、実施例1〜4と同様の処理を行い、ポリマ
ーの含水率が5%、ポリマー担持量が200g/m2
吸収性複合体を得た。
【0046】(比較例2)合流地点から1cm下方の位
置において、対向する1対のエアノズルから空気を合流
液柱にあてなかった点を除いて、実施例1と同じ操作を
繰り返した。合流液柱は合流地点から約2cm下方で分
裂し、液滴となって重合を進行させながら気相中(空気
中、温度50℃)を落下した。液滴の一部は気相中で衝
突し凝集粒状体を形成し、ノズルの吐出口の先端より下
方3mに設置したポリエステル製不織布基材(目付量:
30g/m2)上に落下し、該基材上で重合を完了させ
た。また同時に液滴の一部は該基材上に落下し、基材上
で凝集粒状体を形成後、該基材上で重合を完了させた。
このような複合化工程を経て、吸水性ポリマーは該基材
上に担持された。基材に担持された吸水性ポリマーの含
水率は30重量%であった。その後、実施例1と同様の
処理を行い、ポリマーの含水率が5%、ポリマー担持量
が200g/m2の吸収性複合体を得た。
【0047】(評価)実施例1、比較例1〜2で得た各
吸水性複合体について、以下の測定を行った。 1)粒径の測定 光学顕微鏡を用いて吸水性複合体に担持された吸収性ポ
リマーの粒径を測定した。
【0048】2)生理食塩水保水能の測定 吸水性複合体に担持された吸水性ポリマーの重量W1が
1gとなるように吸水性複合体を切断し、250メッシ
ュのナイロン袋(20cm×10cm)に入れて、室温
の生理食塩水(濃度0.9重量%)500ml中に30
分間浸漬した。次いでナイロン袋を引き出し、15分間
懸垂して水切りしたのち、遠心分離器を用いて90Gで
90秒間脱水した。脱水後ナイロン袋の重量W2を測定
した。また吸水性ポリマーを担持していない不織布を吸
水性複合体と同じ大きさに切断し、同様の操作を行い脱
水後の重量W3を測定した。生理食塩水の保水能は以下
の式に従って算出した。ここでW1〜W3の単位はすべ
てgである。
【0049】
【数1】
【0050】3)製造速度の算出 吐出口に供給する溶液Aの供給速度Raと吐出口に供給
する溶液Bの供給速度Rbを計測し、その和にモノマー
濃度である0.6(60%)を掛け、吐出口の対の数n
で割ることにより製造速度を算出した。計算式は下記の
とおりである。計算される製造速度は、スプレーノズル
を用いた実施例1と比較例2では内側吐出口と外側吐出
口を1つずつ備えた1本のノズルあたりの製造速度であ
り、対向ノズルを用いた比較例1では互いに対向する1
対のノズルあたりの製造速度である。
【0051】
【数2】
【0052】
【表1】
【0053】表1から明らかなように、第1液と第2液
を混合した液柱に対して不活性ガスを吹き付けて微粒化
させた実施例では、望ましい粒径を有し、保水能が高い
吸水性複合体を効率よく製造することができた。これに
対して、対向ノズルを用いた比較例1では製造効率が低
く、不活性ガスを吹き付けなかった比較例2では粒径が
大きくてべたついていた。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、反応速度が速い重合性
モノマーを用いた場合であっても、液滴重合法により高
品質なポリマーを大量に効率よく製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来から用いられている対向ノズルの一例を
示す図である。
【図2】 従来から用いられているスリット型ノズルの
一例を示す図である。
【符号の説明】
1,11 第1液用ノズル 2,12 第2液用ノズル 3,13 第1液 4,14 第2液
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 喜一 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 Fターム(参考) 4J011 AC06 BA09 BB01 BB02 BB13 4J015 CA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1液および第2液を気相中で混合し、
    液滴状で重合させる重合方法であって、 重合性モノマーと重合開始剤が、それぞれ前記第1液ま
    たは前記第2液の少なくとも一方に含まれており、 前記第1液および前記第2液を液柱状で気相中に噴出さ
    せて、前記第1液と前記第2液を混合し、その混合液に
    微粒化手段を施すことによって液滴を形成させることを
    特徴とする重合方法。
  2. 【請求項2】 前記微粒化手段が、前記混合液にガスを
    吹き付ける操作を含むことを特徴とする請求項1に記載
    の重合方法。
  3. 【請求項3】 前記微粒化手段が、前記混合液に超音波
    を適用する操作を含むことを特徴とする請求項1または
    2に記載の重合方法。
  4. 【請求項4】 液柱状で落下している前記混合液に前記
    微粒化手段を施すことを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の重合方法。
  5. 【請求項5】 前記第1液と前記第2液を重力方向の速
    度成分を持たせながら噴出させ、合流地点における前記
    第1液の液柱と前記第2液の液柱との角度が15度以上
    になるようにすることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載の重合方法。
  6. 【請求項6】 前記重合開始剤がレドックス系重合開始
    剤である酸化剤と還元剤からなり、重合性モノマー、酸
    化剤、還元剤が、それぞれ前記第1液または前記第2液
    の少なくとも一方に含まれていることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載の重合方法。
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JPWO2018181548A1 (ja) * 2017-03-31 2020-02-06 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子
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