JP2003038976A - 移動式破砕機用フレーム - Google Patents

移動式破砕機用フレーム

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JP2003038976A
JP2003038976A JP2001232066A JP2001232066A JP2003038976A JP 2003038976 A JP2003038976 A JP 2003038976A JP 2001232066 A JP2001232066 A JP 2001232066A JP 2001232066 A JP2001232066 A JP 2001232066A JP 2003038976 A JP2003038976 A JP 2003038976A
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frame
crusher
main
case
crushing device
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JP2001232066A
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Yukio Moriya
幸雄 森谷
Shuji Yoshida
周司 吉田
Toru Nakayama
徹 中山
Yuji Ozawa
祐二 小澤
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製作時の作業性および品質を向上させること
ができ、かつ重量の軽減、製作コストの削減を確実に実
現できる移動式破砕機用フレームの提供。 【解決手段】 メインフレーム21を構成するメイン部
材25の第1、第2面状部252,253を、板状部材
などの曲げ加工により形成した。このため、メイン部材
25を面倒な溶接作業なしに製作でき、作業性および品
質を向上させることができる。また、メイン部材25
は、断面L字形状の部分と断面コ字形状の部分とで形成
されているので、閉断面とされた従来の箱形部材や中空
角柱状の形鋼材を用いた場合に比し、重量を確実に軽減
でき、フレーム20の軽量化を促進できるうえ、作業性
も向上することから、製作コストを大幅に削減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動式破砕機用フ
レームに係り、岩破砕を行う砕石場や建物の解体現場等
で使用される移動式破砕機のフレームに関する。
【0002】
【背景技術】従来より、砕石場や建物の解体現場等で使
用される移動式破砕機は、例えば、ディーゼルエンジン
や油圧ポンプを有する動力部と、クローラ式の走行部
と、安山岩等の自然石やコンクリート塊などの被破砕物
を破砕する破砕装置と、破砕装置に被破砕物を供給する
ためのホッパおよびフィーダを有する被破砕物供給部と
を備えており、これらの動力部、走行部、破砕装置、お
よび被破砕物供給部が本体フレームに取り付けられてい
る。この本体フレームは、移動式破砕機の前後方向に長
い大きなメイン部材を有し、このメイン部材が平行に一
対配置されている。
【0003】このような本体フレームは、複数の板状部
材を溶接して所望の形状の箱状部材を製作した後、この
ような箱状部材を組み合わせることで製作されている。
すなわち、本体フレームは基本的に、溶接構成の箱状部
材を用いて製作されており、本体フレームを構成する大
きなメイン部材も、そのような箱状部材で製作されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、箱状部
材を用いて本体フレームを製作すると、例えば、箱状部
材の端部を他の箱状部材に溶接する場合では、その端部
を全周にわたって溶接する必要があり、手間がかかって
作業性が悪く、品質も不安定であった。また、溶接構成
の箱状部材では、箱状部材自身の製作に多大な時間がか
かり、作業性が一層悪化する。特に、大きなメイン部材
を箱状部材で製作する場合には、箱状部材製作時の溶接
長がより長くなるため、作業性および品質の悪化が顕著
である。
【0005】そこで、箱状部材として中空角柱状の形鋼
材を使用することも考えられるが、本体フレームは作業
負荷が大きく、少量生産であることにより、設備や型材
等に多大な費用がかかり、これがフレームを高価にする
ため、実際に使用するのは難しい。
【0006】さらに、本体フレームのメイン部材上に
は、前述した動力部や破砕装置が載置されるが、従来で
は、それらの載置位置の高さレベルが異なっており、動
力部の載置位置が破砕機の載置位置よりも上方に設定さ
れていた。このような高さレベルの違いは、曲げ加工の
基準となる面がとれないため、メイン部材を溶接構成の
箱状部材で製作せざるを得ない一要因となっており、こ
のことが、溶接長が長くなってフレーム製作の作業効率
を悪化させるとともに、製作コストを高価にし、溶接部
分の品質を低下させている。また、例えば、動力部載置
用のサブフレームをメイン部材にボルト等で取り付ける
構造では、メイン部材の取付部が大きくなり、重量増と
なって輸送性が悪く、コスト増にもなっていた。
【0007】本発明の第1の目的は、製作時の作業性お
よび品質を向上させることができ、かつ重量の軽減、製
作コストの削減を実現できる移動式破砕機用フレームを
提供することにある。
【0008】さらに、従来では、サブフレームを本体フ
レームに溶接することもある。溶接されるサブフレーム
としては、前述の動力部載置用のサブフレームの他、被
破砕物供給部用載置用のサブフレームや、走行部の一部
を形成する一対のサブフレーム等、各種のサブフレーム
等がある。この際、サブフレームの溶接箇所は、本体フ
レームの様々な位置(上下左右)に設けられているた
め、溶接作業は、本体フレームを特別な回転治具に保持
させ、本体フレームにサブフレームを仮付けした状態に
し、この状態で本体フレームとサブフレームとを回転さ
せて行われる。こうすることにより、様々な位置にある
溶接箇所を上方あるいは側方から下向きで溶接可能な位
置にでき、下方からの溶接作業、すなわち上向きの溶接
作業をなくして品質を向上させることができる。
【0009】しかし、回転治具に保持できるフレームの
大きさには制限があるために、より大型の移動破砕機フ
レームを製作する場合には、対応できなくなるという問
題がある。
【0010】本発明の第2の目的は、従来の特別な治具
を用いなくとも製作でき、かつ品質を確実に維持できる
移動破砕機用フレームを提供することにある。
【0011】ところで、本体フレームには、インパクト
クラッシャ、ジョークラッシャ、シェアクラッシャ、コ
ーンクラッシャ、ロールクラッシャ等の破砕装置が搭載
される。この破砕装置は近年、より大型化の傾向にあ
り、大量の被破砕物をスピーディに破砕して作業効率を
向上させている。
【0012】しかしながら、破砕装置が大型化すると、
それに伴って破砕装置の重量も増大するため、破砕装置
を本体フレームに組み込む作業が容易ではなく、作業効
率が悪いという問題がある。また、破砕装置が大型化す
ることにより、本体フレームによる支持強度も大きくす
る必要があるため、本体フレーム側を補強等して強度の
向上を図らなければならい。このため、補強構造を有す
る分だけ本体フレームの重量が増し、破砕装置と本体フ
レームとの両方の重量増により、移動式破砕機全体の重
量が大幅に増大するという問題がある。
【0013】本発明の第3の目的は、破砕装置を大型化
しても、その重量を軽減でき、かつ移動式破砕機全体と
しての重量増を抑えつつ、破砕装置の支持強度を確実に
向上させることができる移動式破砕機用フレームを提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段と作用効果】本発明の請求
項1の移動式破砕機用フレームは、動力部、走行部、破
砕装置、および被破砕物供給部が取り付けられる本体フ
レームを備え、この本体フレームは、移動式破砕機の前
後方向にメイン部材を備え、このメイン部材は、曲げ加
工にて形成された第1面状部と第2面状部とを備えてい
ることを特徴とする。
【0015】このような移動式破砕機用フレームでは、
最も大がかりとなる本体フレームのメイン部材が、板状
部材などの曲げ加工により形成された第1、第2面状部
を有しており、従来のような板状部材を溶接して製作さ
れた箱状部材や、中空角柱状の形鋼材が用いられていな
い。従って、メイン部材自身の製作にあたっては、面倒
な溶接作業が不要になるうえ、メイン部材と他の部材と
を溶接して接合する場合でも、溶接長さが短くなり、本
体フレームの製作時の作業性が向上し、これに伴って品
質も向上する。さらに、第1、第2面状部を有すること
で、メイン部材を断面L字形状またはコ字形状にできる
から、閉断面とされた従来の箱状部材や中空角柱状の形
鋼材を用いた場合に比して、重量が確実に軽減されると
ともに、前述の作業性の向上も影響して製作コストも大
幅に削減される。以上により、前記第1の目的を達成で
きる。
【0016】なお、メイン部材においては、第1、第2
面状部を従来の箱状部材より大きな肉厚にすること等に
より、部材として要求される十分な強度が確保される。
そして、第1、第2面状部の肉厚を大きくした場合で
も、閉断面とされた従来の箱状部材や形鋼材に比べれ
ば、重量を十分に小さくでき、重量軽減の目的が阻害さ
れる心配はない。
【0017】請求項2の移動式破砕機用フレームは、請
求項1に記載の移動式破砕機用フレームにおいて、前記
メイン部材の少なくとも一部は、前記第1面状部と、前
記第2面状部と、これら第1面状部または第2面状部に
一体の第3面状部とを有し、この第3面状部は、第1面
状部または第2面状部に対して折曲した位置に固着した
板状部材で形成されるか、第1面状部または第2面状部
に対して曲げ加工して形成されていることを特徴とす
る。このような移動式破砕機用フレームは、メイン部材
が断面コ字形状とされ、より強度が大きくなるので、大
きなフレーム強度が要求される大型の移動式破砕機用フ
レームとして好適に用いられる。
【0018】請求項3の移動式破砕機用フレームは、動
力部、走行部、破砕装置、および被破砕物供給部が取り
付けられる本体フレームを備え、この本体フレームは、
移動式破砕機の前後方向にメイン部材を備え、このメイ
ン部材は、前記前後方向に沿った平坦面を備え、この平
坦面には少なくとも、前記動力部が載置される動力部用
載置部と、前記破砕装置が載置される破砕装置用載置部
とが設けられていることを特徴とする。
【0019】このような移動式破砕機用フレームにおい
ては、本体フレームのメイン部材に平坦面を形成し、こ
の平坦面上に動力部用載置部と破砕装置用載置部とを設
けるが、このような平坦面の形成は、破砕装置の載置位
置を従来よりも高くし、動力部の載置位置に合わせるこ
とで可能である。そして、メイン部材が平坦面を有する
ことにより、この平坦面部分を利用して曲げ基準が設定
されるから、メイン部材が曲げ加工によって確実に形成
されるようになり、生産性の向上、品質の向上、重量の
軽減、および製作コストの削減がより確実に実現され
る。以上により、本発明の第1の目的を達成できる。
【0020】請求項4の移動式破砕機用フレームは、動
力部、走行部、破砕装置、および被破砕物供給部が取り
付けられる本体フレームを備え、前記動力部、走行部、
および被破砕物供給部のうちの少なくともいずれかは、
サブフレームを介して前記本体フレームに取り付けら
れ、当該サブフレームが本体フレーム上に載置された状
態で、上方または側方から溶接可能に設けられているこ
とを特徴とする。
【0021】このような移動式破砕機用フレームによれ
ば、本体フレーム上にサブフレームを載置することで、
強度上重要な部位での上方や側方からの下向き溶接が可
能であるから、従来のような回転式の特別な治具が不要
になり、治具による制約がなくなってより大きな本体フ
レームの製作が可能になる。また、上向き溶接を伴わな
いので、溶接ビードの形成が良好に行われ、品質が確実
に維持されるようになる。以上により、本発明の第2の
目的を達成できる。
【0022】請求項5の移動式破砕機用フレームは、動
力部、走行部、破砕装置、および被破砕物供給部が取り
付けられる本体フレームを備え、この本体フレームに
は、前記破砕装置のケースの一部を兼用するケース兼用
部が設けられていることを特徴とする。
【0023】このような移動式破砕機用フレームでは、
本体フレームに設けられたケース兼用部が、破砕装置の
ケースの一部を兼用するので、破砕装置を大型化して
も、ケース兼用部の分だけ破砕装置側のケースとしては
小型化され、破砕装置の重量が軽減される。従って、本
体フレームへの破砕装置の組込作業等が容易になる。ま
た、本発明では、本来破砕装置のケースの一部として存
在するはずのケース兼用部が、本体フレームに設けられ
ているだけであるから、移動式破砕機全体としては、ケ
ース兼用部による重量増が生じない。さらに、本体フレ
ームにケース兼用部を設けることで、本体フレーム自身
が補強されるから、複雑な補強構造なしに大型の破砕装
置が確実に支持されるようになる。このため、移動式破
砕機としては、全体の重量増を抑えつつ、破砕装置の支
持強度が確実に向上する。以上により、本発明の第3の
目的を達成できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るフレー
ムを有した移動式破砕機1の全体を示す側面図、図2
は、移動式破砕機1を被破砕物の投入側から見た図、図
3は、移動式破砕機1の平面図である。
【0025】〔移動式破砕機の全体の説明〕図1ないし
図3において、移動式破砕機1は、基台部2上に作業機
3および動力部4を載置した構成である。基台部2は、
作業現場内を自走するための一対のクローラ式の走行部
10と、この走行部10が取り付けられ、かつ前記作業
機3および動力部4が載置されたフレーム20とを備え
ている。作業機3は、基台部2の略中央に搭載された大
型のインパクトクラッシャ(以下、クラッシャと称す)
30と、クラッシャ30に被破砕物を供給する被破砕物
供給部40と、破砕された破砕物を排出する排出ベルト
コンベア50とを備えている。動力部4は、走行部1
0、クラッシャ30、および排出ベルトコンベア50等
の動力源であり、図示しないエンジンと、このエンジン
で駆動される油圧ポンプと、油圧ポンプからの作動油を
コントロールするコントロールバルブ等を備えている。
動力部4の上部側には、移動式破砕機1の走行操作およ
び旋回操作を行う走行レバー4Aや、走行用のインジケ
ータ類が配置された上部コントロールボックス(不図
示)が設けられ、動力部4の側部近傍には、作業機3を
操作するための側部コントロールボックス(不図示)が
設けられている。また、動力部4のクラッシャ30側
(クラッシャ30の直ぐ前方側)は、当該動力部4の上
面で形成された第1作業用フロア28になっており、こ
の第1作業用フロア28上で走行レバー4A等の操作
や、クラッシャ30のメンテナンス作業、点検作業な
ど、各種の作業が行われる。
【0026】以下には、説明の便宜上、移動式破砕機1
の排出ベルトコンベア50側を前方(図1中の右側)と
し、被破砕物供給部40側を後方(図1中の左側)と
し、この前後方向に直交する向き(図2中の左右方向)
を横方向として、各部位の説明を行う。
【0027】走行部10は、フレーム20の一部を形成
するクローラフレーム22に設けられ、クローラフレー
ム22の前方側に油圧モータ11を備えている。油圧モ
ータ11のスプロケット11Aと他端側のアイドラー1
2とには、当該油圧モータ11で駆動される無限軌道の
クローラベルト13が巻回されている。そして、油圧モ
ータ11は、コントロールバルブを介して動力部4の油
圧ポンプからの油圧で駆動される。
【0028】フレーム20は、一対の前記クローラフレ
ーム22の他、これらのクローラフレーム22が取り付
けられる本体フレームとしてのメインフレーム21を備
えている。メインフレーム21上の一部には平坦な破砕
装置用載置部211(図4)が設けられ、この破砕装置
用載置部211にクラッシャ30が載置されている。メ
インフレーム21上にはさらに、被破砕物供給部40を
載置するためのホッパフレーム23と、動力部4を載置
するためのエンジンフレーム24とが固定されている。
【0029】クラッシャ30は、図4、図5に示すよう
に、被破砕物の投入口31Aを有したケース31を備
え、ケース31内には、ロータ本体321および打撃板
(打撃部)322を有したロータ(回転体)32と、打
撃板322先端の回転軌跡Aから隙間C1,C2,C3
を空けて位置した反発板33とが配置されている。この
ようなクラッシャ30では、投入口31Aから投入され
た被破砕物は、回転する打撃板322で打撃されたり、
打撃時に飛ばされて反発板33に衝突することで破砕さ
れ、ケース31の底面側の排出口31Bから排出ベルト
コンベア50上に落ちて排出される。
【0030】被破砕物供給部40は、被破砕物が積み込
まれるホッパ41と、ホッパ41の下方に若干の隙間を
持って配置されたグリズリ(篩い)フィーダ42とを備
えている。ホッパ41は、四方の支持部411を介して
フレーム20のホッパフレーム23上に支持され、上方
に向けて大きく拡開している。フィーダ42は、動力部
4からの油圧で駆動される振動装置421有した振動式
であって、複数のコイルバネ422を介してホッパフレ
ーム23上に支持され、ホッパ41と接触しないよう前
述の隙間内で振動し、被破砕物をクラッシャ30側に送
る。この際、ホッパ41およびフィーダ42の端部は、
図4中に二点鎖線で示すように、クラッシャ30の投入
口31Aに呑み込まれており、被破砕物がクラッシャ3
0内に確実に投入される。また、フィーダ42は、被破
砕物をクラッシャ30に供給する機能の他、破砕不要な
小さな投入物を櫛状のグリズリ部423(図3)で選別
し、下方に篩い落とす機能を有している。篩い落とされ
た投入物は、図1ないし図3に示す別のベルトコンベア
43上に落ちて排出されるか、図示しないダンパーを切
り換えることで、排出ベルトコンベア50上に落ち、破
砕物と一緒に排出される。
【0031】排出ベルトコンベア50は、その移送方向
の基端側(図1中の左側)がフレーム20の下側に位置
し、クラッシャ30の排出口31Bから排出された破砕
物や、必要に応じて排出されるグリズリ部423からの
排出物(前記投入物に同じ)を先端側(図1中の右側)
に移送する。また、排出ベルトコンベア50は、3段折
り曲げ構造であり、先端側での排出高さが十分に確保さ
れ、2次ベルトコンベアなしでも作業が確実に行える。
この排出ベルトコンベア50も、動力部4からの油圧で
駆動される。排出ベルトコンベア50の中程には、フレ
ーム20に支持されるようにして磁選機51が配置さ
れ、コンクリート塊の破砕時に出る鉄筋等の金属材を永
久磁石で磁着し、付属のベルトコンベアで排出する。
【0032】〔クラッシャの説明〕以下には、図4、図
5を参照し、クラッシャ30について詳説する。クラッ
シャ30のケース31は、フレーム20(図1)に固定
される固定ケース70と、固定ケース70の上部側に取
り付けられた可動ケース80とを有する分割式であり、
固定ケース70内にロータ32が配置され、図5に示す
ように、可動ケース80に反発板33が取り付けられて
いる。
【0033】固定ケース70は、上部側全域が開口し、
かつ底側に前述の排出口31Bを有した箱状であり、横
方向両側が固定ケース側側面部72となっている。各固
定ケース側側面部72のそれぞれには、二つの点検扉7
20,721(一方の固定ケース側側面部72のみを図
示)が設けられており、これらの点検扉720,721
を開けることで、ケース31内を点検したり、ケース3
1の底側の排出口31Bでの破砕物の詰まり具合などを
点検することが可能である。ただし、点検扉の大きさや
数等は、その実施にあたって任意に決められてよい。
【0034】この固定ケース70は、従来のケースに比
して下端縁728の位置が高くなっており、下方に大き
く開口した排出口31Bからは、ロータ32の一部が露
出している。
【0035】一方、可動ケース80は、固定ケース70
の上側開口を覆うように設けられた蓋状であり、可動ケ
ース80自身の後方側の端縁で投入口31Aの一部を形
成している。可動ケース80の横方向の両側は、可動ケ
ース側側面部82となっている。各可動ケース側側面部
82は、固定ケース70の固定ケース側側面部72より
も外側に位置し、可動ケース側側面部82の下縁821
部分が、固定ケース側側面部72の上側である上縁72
4部分を呑み込んで設けられている。つまり、本実施形
態のケース31では、上縁724部分および下縁821
部分が横方向に重なっており、この重なり部分に沿っ
て、固定ケース70および可動ケース80の分割ライン
S−Sが設けられている。
【0036】これらの固定ケース70と可動ケース80
とは、投入口31Aとは反対側の上部に設けられた回動
機構39によって連結されており、この回動機構39の
回動軸を中心として、可動ケース80が固定ケース70
に対して上方に回動して開いたり、下縁821が当接部
725に当接するまで下方に深く沈み込む。つまり、図
4に実線で示す状態は、可動ケース80の作業姿勢であ
り、この姿勢のときに破砕作業が行われる。また、二点
鎖線で示すように、可動ケース80が開いた状態は、可
動ケース80メンテナンス姿勢であり、開くことで露出
する反発板33(331,332,333)の反転作業
や交換作業などが行われる。そして、可動ケース80が
沈み込んだ状態は、可動ケース80の輸送姿勢であり、
沈み込むことでケース31全体の高さが低くなり、移動
式破砕機1をトレーラ輸送する際の高さ制限に対応させ
ている。
【0037】さらに、固定ケース70と可動ケース80
とは、回動機構39より少し投入口31A側において、
油圧シリンダ394で連結されている。この油圧シリン
ダ394は、可動ケース80の回動時に作動し、大重量
となる可動ケース80の回動動作をアシストする。この
ような油圧シリンダ394は、上側がシリンダで、下側
がロッドとなるように配置され、シリンダのロッド側の
端部に砂塵等が堆積するのを防止し、パッキン等の耐久
性の向上が図られている。
【0038】クラッシャ30のロータ32は、横方向の
両端側がケース31外部の図示しない軸受に支持され、
一端側にプーリ34を備えている。また、ケース31の
外部には、二点鎖線で示した油圧モータ35が配置さ
れ、この油圧モータ35のプーリ36および前記プーリ
34にはVベルト37が巻回されている。つまり、ロー
タ32は、Vベルト37を介して油圧モータ35で回転
駆動される。そして、この油圧モータ35も、コントロ
ールバルブを介して動力部4の油圧ポンプからの油圧で
駆動される。
【0039】ロータ32の打撃板322は、横方向(ロ
ータ本体321の軸線方向)に沿ってケース31の横幅
よりもやや狭い範囲にわたって連続して設けられ、ロー
タ本体321の周方向に等間隔で複数枚(本実施形態で
は4枚)突設されている。また、打撃板322は着脱自
在であり、その摩耗状態に応じて反転させて用いられた
り、新たな打撃板と交換される。
【0040】次に、図5において、クラッシャ30の反
発板33は、投入口31A(図4)側からロータ32の
回転方向に沿って順に第1反発板331、第2反発板3
32、および第3反発板333とされている。
【0041】第1反発板331は他よりも大きく、投入
当初の大きな被破砕物を確実に受け止めることが可能で
ある。第1反発板331の裏面側には、一対の係止用突
部331Aが設けられており、この係止用突部331A
は、第1アーム334の下部側の係止部334A間に係
止されるとともに、一方の係止部334Aに設けられた
ネジ式の固定具334Bと、横方向の端部側に設けられ
た止め具334Cで保持されている。このような第1反
発板331は、横方向に複数枚密着して並設されてお
り、固定具334Bおよび止め具334Cを解除するこ
とで、それぞれが横方向に挿抜可能とされ、その摩耗状
態に応じて反転させて用いられたり、新たな反発板と交
換される。
【0042】第2、第3反発板332,333は同一形
状とされ、裏面側の係止用突部332A,333Aを介
して、第2アーム335の下部側に設けられた係止部3
35A間にそれぞれ、固定具335Bおよび止め具33
5Cで保持される。これらの第2、第3反発板332,
333もやはり、第2アーム335に対して挿抜可能と
され、摩耗状態に応じて交換される。ただし、さほど大
きくない第2、第3反発板332,333は、破砕作業
による摩耗が全体的に均一に生じるため、反転して用い
られることはないが、第1反発板331と同様に、反転
可能に構成されていてもよい。
【0043】第1、第2アーム334,335はそれぞ
れ、横方向に間隔を空けて一対並設され、それぞれ連結
プレート334D,335Dおよび連結バー334E、
335Eで一体に連結されている。また、各第2アーム
335は、一対の第1アーム334の内側に配置されて
いる。第1、第2アーム334,335の上部側は、ケ
ース31内上方に回動軸38で共に軸支されている。こ
れに対して、第1、第2アーム334,335の下部側
は、連結バー334E、335Eに取り付けられた伸縮
自在な第1、第2隙間調整装置60(61,62)によ
って吊着されている。
【0044】このような第1、第2隙間調整装置61,
62は、上端側の駆動部63の油圧モータ64を駆動す
ることで伸縮する構造であり、後述するが、ナット状の
部材およびボルト状の部材を有したネジ式が採用されて
いる。第1、第2隙間調整装置61,62を伸縮させる
ことにより、第1、第2アーム334,335が回動軸
38を中心に回動し、打撃板322先端の回転軌跡Aお
よび第1〜第3反発板331〜333間の各隙間C1,
C2,C3の大きさを調整することが可能である。
【0045】なお、第2隙間調整装置62では、第2、
第3反発板332,333のうち、第3反発板333で
の隙間C3を調整する。これは、隙間C3を調整するこ
とが、破砕物の最終的な粒度を決定するうえで重要だか
らである。このため、同じ第2アーム335に設けられ
た第2反発板332での隙間C2の調整は、第2、第3
反発板332,333の互いの位置関係から、隙間C3
を調整することで自ずと完了する。
【0046】また、第1アーム334には、第1隙間調
整装置61の伸び方向への回動量を規制するために、屈
曲式の規制リンク336が設けられている。この規制リ
ンク336によれば、第1隙間調整装置61の過大な伸
びが防止され、第1アーム334の回動量が規制され
る。一方、第2アーム335では、第1アーム334と
の当接により、その回動量が規制される。さらに、第1
アーム334において、第1反発板331の上方には、
やはり挿抜自在とされたライナ337が取り付けられ、
被破砕物等から第1アーム334を保護している。
【0047】以上のクラッシャ30において、固定ケー
ス70の一方の固定ケース側側面部72には、プーリカ
バー75の上側であって、第1作業用フロア28と同じ
高さレベルに第2作業用フロア29が設けられている。
この第2作業用フロア29は、固定ケース側側面部72
の前後方向にわたる足場板状の部材で構成され、固定ケ
ース側側面部72にボルト止め等で固定されている。ま
た、第2作業用フロア29の前端側は、第1作業用フロ
ア28に近接しており、各作業用フロア28,29が平
面略四角形のクラッシャ30の角度を成す二辺に沿って
形成され、各作業用フロア28,29間の往来が容易に
できるようになっている。
【0048】このような第2作業用フロア29からは、
可動ケース80がメンテナンス姿勢にあるとき、固定ケ
ース70を跨いでクラッシャ30に容易に入り込むこと
が可能であり、また、ホッパ41およびフィーダ42の
前端側(投入口31A側)を跨ぐことにより、ホッパ4
1内に入り込んでフィーダ42上に容易に移動すること
が可能である。
【0049】〔フレームの詳細な説明〕以下には、図6
ないし図10を参照し、移動式破砕機1のフレーム20
について詳説する。図6ないし図8に示すように、フレ
ーム20は、メインフレーム21の両側にクローラフレ
ーム22が取り付けられ、メインフレーム21上の後方
側にホッパフレーム23が取り付けられ、メインフレー
ム21上の前方側にエンジンフレーム24が取り付けら
れた構造であり、ホッパフレーム23およびエンジンフ
レーム24が本発明に係るサブフレームになっている。
【0050】メインフレーム21は、移動式破砕機1の
前後方向に沿って平行に配置された一対のメイン部材2
5と、これらのメイン部材25を連結する前後一対の連
結部材26とを備え、メイン部材25の上面251およ
び連結部材26の上面261が面一で、かつ平坦面とさ
れている。また、各メイン部材25は、金属製の板状部
材からなる前後の連結プレート26A,26Bでも連結
されている。
【0051】メインフレーム21には、各メイン部材2
5および各連結部材26で区画された平面四角形の開口
部212が設けられ、この開口部212周りの平坦面部
分には、図7、図8中に二点鎖線で示すように、クラッ
シャ30(図4)が載置される破砕装置用載置部211
が設けられている。破砕装置用載置部211には、クラ
ッシャ30がシール材(不図示)を介して載置される。
また、クラッシャ30が破砕装置用載置部211に載置
された状態では、開口部212が完全に塞がれ、埃等が
上方に舞い出る心配がない。
【0052】その破砕装置用載置部211の後方側は、
各メイン部材25の上面251と、後方側の連結部材2
6の上面261と、これらよりも一段低いメイン部材2
5の載置面213とで形成された段差状の被破砕物供給
部用載置部214(図8)になっており、この被破砕物
供給部用載置部214には、ホッパフレーム23が溶接
され、このホッパフレーム23を介して被破砕物供給部
40(図1)が載置される。
【0053】また、破砕装置用載置部211の前方側
は、各メイン部材25の上面251と、前方側の連結部
材26の上面261とで形成された動力部用載置部21
5(図8)になっている。これら破砕装置用載置部21
1および動力部用載置部215は、それぞれ面一で平坦
な上面251,261上に形成されていることにより、
同一高さレベルに設定されている。そして、この動力部
用載置部215には、エンジンフレーム24が溶接さ
れ、このエンジンフレーム24を介して動力部4(図
4)が載置される。
【0054】メインフレーム21の各メイン部材25
は、図9に示すように、前記上面251を有する水平な
第1面状部252と、第1面状部252に対して折曲し
た鉛直な第2面状部253とを備えている。前後方向に
長いこれらの第1、第2面状部252,253は、図1
0にも断面して示すように、移動式破砕機1の前後にわ
たる長尺な金属製の板状部材を直角に曲げ加工すること
で形成されており、従来のような板状部材の溶接構造に
はなっていない。
【0055】一方、メイン部材25の後方側の載置面2
13は、第2面状部253に溶接等で固着された板状部
材によって形成されている。また、メイン部材25の後
方側および前方側の下縁には、それぞれ第2面状部25
3に対して直角に折曲した補強用の第3面状部254,
255が設けられている。これらの第3面状部254,
255も、第2面状部253に溶接された板状部材で形
成されている。ただし、載置面213や第3面状部25
4,255を、曲げ加工によって形成してもよく、溶接
によるか、曲げ加工によるかは、ベンディングマシーン
等の生産設備の能力や、形状的に曲げ加工可能か否かを
勘案して任意に決められてよい。
【0056】さらに、図6、図10に示すメイン部材2
5の第2面状部253において、破砕装置用載置部21
1の下方に対応した部位は、クラッシャ30下側から露
出したロータ32を覆っており、ケース31の一部を兼
用したケース兼用部256(二点鎖線で図示)になって
いる。そして、図7、図8、図10に示すように、前後
の連結部材26の対向し合う鉛直面も、クラッシャ30
から露出したロータ32を覆うケース兼用部262にな
っている。このように、本実施形態では、メインフレー
ム21の破砕装置用載置部211の下方に、鉛直な面状
部分からなるケース兼用部256,262を一体に設け
ることで、ロー多孔質部材31Q32を完全に覆うのみ
ならず、その破砕装置用載置部211を四周にわたって
補強している。
【0057】また、図示を省略するが、各ケース兼用部
256,262の内面には、ケース31内と同様に、金
属製のライナが外側からのボルト止めによって取り付け
られており、破砕物の衝突からケース兼用部256,2
62を保護している。
【0058】このようなメイン部材25に対して連結部
材26は、図4に断面して示すように、四枚の板状部材
を溶接した従来の箱状部材で構成されている。このよう
な連結部材26は、形状や構造が複雑ではないので、箱
状部材を用いた場合でも、生産性や品質等を低下させる
ことはない。
【0059】クローラフレーム22は、従来と同様に、
箱状部材を用いた構造である。このようなクローラフレ
ーム22も、クローラ式の走行部10を備えた建設機械
に一般的に用いられるものと略同じ構造であり、生産設
備や生産方法も十分に確立されているうえ、大きさもさ
ほど大きくないために、箱状部材を用いた場合でも、製
作に手間がかからず、良好な品質を確保できる。
【0060】ホッパフレーム23は、両側の鉛直部材2
31を前後の連結部材232,233で連結した構造で
ある。鉛直部材231は、メインフレーム21のメイン
部材25と同様に、板状部材の曲げ加工によって形成さ
れた第1面状部234および第2面状部235を備え、
また、板状部材の溶接等で第2面状部に固着された第3
面状部236を備えている。後方の連結部材232は、
メインフレーム21の連結部材26と同様に、箱状部材
を用いた構成である。これに対し、後方の連結部材23
3は、水平な板状部材と鉛直な板状部材とを溶接した構
成である。
【0061】鉛直部材231の第1面状部234で形成
される上面237と、各連結部材232,233の上面
238とは、それぞれ面一とされた平坦面になってお
り、これらの上面237,238上には、ホッパ41
(図1)の支持部411がボルト止めされる取付部23
Aと、フィーダ42(図1)支持用のコイルバネ422
を配置するためのバネ配置部23Bとが設けられてい
る。
【0062】このようなホッパフレーム23は、鉛直部
材231の下縁が被破砕物供給部用載置部214に載置
され、この下縁部分を上方または側方から下向きで溶接
することにより、メインフレーム21に固着される。
【0063】エンジンフレーム24は、両側のサイドプ
レート241を連結部材242で連結した構造であり、
各サイドプレート241に取り付けられた補助部材24
3,244を備えている。サイドプレート241、連結
部材242、および補助部材243,244は、断面コ
字形状あるいはL字形状とされ、いずれも板状部材の曲
げ加工によって形成されている。
【0064】サイドプレート241の上面241A、連
結部材242の上面242A、および一方の補助部材2
43の上面243Aは、それぞれ面一で平坦面とされ、
この平坦面上に動力部4が載置される。ただし、動力部
4を構成する油圧ポンプ、コントロールバルブ、作動油
タンク、燃料タンクなどが、このエンジンフレーム24
上に搭載され、動力部4の中でも最も重量の大きいエン
ジンは、動力部用載置部215に突設された四箇所のエ
ンジンマウント部215A上に搭載される。
【0065】このようなエンジンフレーム24も、連結
部材242および補助部材243,244の下縁が動力
部用載置部215に載置され、この下縁部分を上方また
は側方から下向きで溶接することにより、メインフレー
ム21に固着される。
【0066】〔フレームの製作方法〕以上説明したフレ
ーム20は、以下のようにして製作される。先ず、クロ
ーラフレーム22、ホッパフレーム23、およびエンジ
ンフレーム24をサブアッシーとして予め製作してお
く。次いで、各クローラフレーム22にメイン部材25
を溶接する。
【0067】この後、メイン部材25同士を前後の連結
部材26の溶接によって連結し、クローラフレーム22
を有したメインフレーム21を完成させる。なお、初め
にメイン部材25同士を連結部材26で連結してメイン
フレーム21を完成させ、この後に、クローラフレーム
22を溶接してもよい。
【0068】次いで、メインフレーム21の被破砕物供
給部用載置部214上にホッパフレーム23を、動力部
用載置部215上にエンジンフレーム24をそれぞれ載
置する。そして、ホッパフレーム23およびエンジンフ
レーム24を、上方または側方からの下向き溶接によ
り、メインフレーム21に溶接する。つまり、ホッパフ
レーム23およびエンジンフレーム24の溶接は、これ
らをメインフレーム21上に載置した状態で行われ、こ
れら全体を保持して回転させるような従来の回転治具は
不要である。
【0069】なお、ホッパフレーム23およびエンジン
フレーム24の両方をメインフレーム21上に載置した
後に溶接してもよく、一方を先に載置して溶接し、この
後に他方を載置して溶接してもよく、各フレーム24,
24の載置手順や溶接手順は任意である。
【0070】〔実施形態の効果〕 (1)移動式破砕機1に用いられるフレーム20では、最
も大がかりとなるメインフレーム21のメイン部材25
が、板状部材などの曲げ加工により形成された第1、第
2面状部252,253を有しており、従来のような板
状部材を溶接して製作された箱状部材や、中空角柱状の
形鋼材が用いられていない。従って、メイン部材25自
身の製作にあたっては、面倒な溶接作業を不要にでき、
作業性および品質を向上させることができる。また、メ
イン部材25は、第1、第2面状部252,253を有
した断面L字形状の部分と、加えて第3面状部254,
255を有した断面コ字形状の部分とで形成されている
ので、閉断面とされた従来の箱状部材や中空角柱状の形
鋼材を用いた場合に比し、重量を確実に軽減してフレー
ム20の軽量化を促進できるうえ、作業性も向上するこ
とから、製作コストも大幅に削減できる。
【0071】(2)そして、メイン部材25の後方側およ
び前方側が、第3面状部254,255を有した断面コ
字形状であるから、先細りとなるメイン部材25の両端
を確実に補強でき、大型の移動式破砕機1用のフレーム
20を構成する部材として、メイン部材25を好適に用
いることができる。
【0072】(3)メインフレーム21では、破砕装置用
載置部211と動力部用載置部215とが、メイン部材
25の平坦な上面251に設けられているので、この上
面251を利用して曲げ基準を設定でき、メイン部材2
5を曲げ加工によって確実に形成でき、作業性の向上、
品質の向上、軽量化、コスト削減をより確実に促進でき
る。
【0073】(4)ホッパフレーム23およびエンジンフ
レーム24は、メインフレーム21上に載置された状態
で上方や側方からの下向き溶接で固着されるため、従来
のような回転式の特別な治具を不要にでき、より大きな
フレーム20を確実かつ容易に製作できる。また、下方
からの上向き溶接を伴わないので、溶接ビードの形成を
良好にでき、品質を確実に維持できる。
【0074】(5)メイン部材25にケース兼用部25
6,262が設けられていることで、クラッシャ30の
固定ケース70では、その下端縁728の位置を従来よ
りも高く設けることができ、ロータ32を下側から露出
する程度に小さくできる。このため、クラッシャ30を
大型化かして能力向上を図っても、固定ケース70とし
ては小型化でき、クラッシャ30の軽量化を実現でき
る。従って、クラッシャ30のメインフレーム21への
組込作業等を容易にできる。
【0075】(6)ケース兼用部256,262は、本来
クラッシャ30の固定ケース70の一部として存在する
はずのものが、メインフレーム21に設けられているだ
けであるから、移動式破砕機1全体としては、ケース兼
用部256,262による重量増を抑制できる。
【0076】(7)さらに、メインフレーム21の破砕装
置用載置部211がケース兼用部256,262によっ
て補強されるため、複雑な補強構造なしに大型のクラッ
シャ30を確実に支持でき、移動式破砕機1全体の重量
増を抑えつつ、クラッシャ30の支持強度を確実に向上
させることができる。
【0077】(8)メインフレーム21の破砕装置用載置
部211に設けられた開口部212は、クラッシャ30
が載置されることで完全に塞がれるため、この開口部2
12から破砕作業時の埃が舞い出る心配がなく、ロータ
32の軸受部分や、可動ケース80の動作をアシストす
るシリンダ394が埃まみれになるのを防止でき、それ
らの機能を長期にわたって良好に維持でき、メンテナン
ス性を向上させることができる。
【0078】なお、本発明は、前記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等
を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、メイン部材25にケース兼
用部256,262が設けられ、その分クラッシャ30
の固定ケース70の小型化が図られていたが、固定ケー
ス70をロータ32が全て覆われるような大きさに設け
ることにより、ケース兼用部256,262を不要にし
てもよく、このような場合でも、請求項5の発明を除く
他の発明に含まれる。しかし、ケース兼用部256,2
62を不要にすると、固定ケース70の小型軽量化が図
れず、本発明の第3の目的を十分に達成できない可能性
があるため、やはり、メイン部材25にケース兼用部2
56,262を設けることが望ましい。
【0079】前記実施形態では、ホッパフレーム23お
よびエンジンフレーム24が、メインフレーム21に下
向き溶接で固着されるようになっていたが、例えば、ホ
ッパ41およびフィーダ42がメインフレーム21に直
置きされ、ホッパフレーム23が不要な場合には、エン
ジンフレーム24のみを下向き溶接可能にすればよく、
反対に、油圧ポンプやコントロールバルブ等がメインフ
レーム21に直置きされ、エンジンフレーム24が不要
な場合には、ホッパフレーム23のみを下向き溶接可能
にすればよい。また、前記実施形態のクローラフレーム
22を、その形状等を工夫することで、メインフレーム
21に下向き溶接可能に構成してもよい。
【0080】前記実施形態のメイン部材25に形成され
た平坦面には、破砕装置用載置部211および動力部用
載置部215が形成されていたが、このような平坦面を
後方側に延出させ、被破砕物供給部用載置部214をも
平坦面に形成してもよい。
【0081】本発明に係るメイン部材としては、前期実
施形態のメイン部材25のように、一部が断面コ字形状
とされ、他の一部が断面L字形状にとされたものに限定
されない。すなわち、全体が断面コ字形状であっても、
断面L字形状であってもよい。また、第1〜第3面状部
からなる断面コ字形状の部分は、少なくとも第1面状部
と第2面状部とが曲げ加工によって形成されていればよ
く、第3面状部が曲げ加工で形成されるか、板状部材の
溶接等で形成されるかは任意である。
【0082】さらに、前記実施形態では、第1面状部2
52が水平とされ、第2面状部253が鉛直とされてい
たが、第1、第2面状部252,253を、水平面およ
び鉛直面に対して任意の方向に傾斜させた場合でも本発
明に含まれる。そして、第1、第2面状部252,25
3の成す角度も任意であり、直角に限定されない。
【0083】前記実施形態では、メインフレーム21に
用いられた連結部材26が従来の箱状部材で構成されて
いたが、このような連結部材26を、板状部材を曲げ加
工して形成された断面L字形状や断面コ字形状の部材で
構成してもよく、こうすることで、連結部材26および
メイン部材25相互の溶接長を短くでき、溶接時の作業
性および品質を一層向上させることができる。
【0084】前記実施形態の移動式破砕機1は、クロー
ラ式の走行部10を備えた自走式であったが、クローラ
式に限らず車輪式であってもよく、また、自走式に限ら
ず、牽引式であってもよい。要するに、移動可能に構成
されていれば、本発明の移動式破砕機に含まれる。
【0085】本発明の破砕装置としては、前記実施形態
で説明したインパクトクラッシャ30に限らず、例え
ば、ジョークラッシャ、シェアクラッシャ、コーンクラ
ッシャ、ロールクラッシャ等、任意のクラッシャであっ
てよい。
【0086】その他、被破砕物供給部40、排出ベルト
コンベア50等の構成は勿論、メインフレーム21を構
成するメイン部材25の具体的な形状等も、本発明の目
的を達成できる範囲で任意に変更可能であり、前記実施
形態に限定されない。
【0087】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るフレームを有した移
動式破砕機を示す側面図である。
【図2】前記移動式破砕機を被破砕物の投入側から見た
図である。
【図3】前記移動式破砕機を示す平面図である。
【図4】前記移動式破砕機に搭載された破砕装置を示す
側面図である。
【図5】前記破砕装置の内部構造の一部を示す断面図で
ある。
【図6】前記フレームを示す側面図である。
【図7】前記フレームを示す全体斜視図である。
【図8】前記フレームを示す分解斜視図である。
【図9】前記フレームの本体フレームを構成するメイン
部材を示す斜視図である。
【図10】前記本体フレームの要部を示す断面図であ
り、図7におけるX−X線断面図である。
【符号の説明】
1…移動式破砕機、4…動力部、10…走行部、20…
フレーム、21…本体フレームであるメインフレーム、
23…サブフレームであるホッパフレーム、24…サブ
フレームであるエンジンフレーム、25…メイン部材、
30…破砕装置であるインパクトクラッシャ、31…ケ
ース、40…被破砕物供給部、211…破砕装置用載置
部、215…動力部用載置部、251…平坦面を形成す
る上面、252…第1面状部、253…第2面状部、2
54,255…第3面状部、256,262…ケース兼
用部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 周司 神奈川県川崎市川崎区中瀬3−20−1 株 式会社小松製作所開発本部建機第3開発セ ンタ内 (72)発明者 中山 徹 神奈川県川崎市川崎区中瀬3−20−1 株 式会社小松製作所開発本部建機第3開発セ ンタ内 (72)発明者 小澤 祐二 神奈川県川崎市川崎区中瀬3−20−1 株 式会社小松製作所開発本部建機第3開発セ ンタ内 Fターム(参考) 4D067 DD04 DD06 GA02 GA20 GB03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動式破砕機用フレームにおいて、 動力部(4)、走行部(10)、破砕装置(30)、お
    よび被破砕物供給部(40)が取り付けられる本体フレ
    ーム(21)を備え、 この本体フレーム(21)は、移動式破砕機(1)の前
    後方向にメイン部材(25)を備え、 このメイン部材(25)は、曲げ加工にて形成された第
    1面状部(252)と第2面状部(253)とを備えて
    いることを特徴とする移動式破砕機用フレーム(2
    0)。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の移動式破砕機用フレー
    ム(20)において、 前記メイン部材(25)の少なくとも一部は、前記第1
    面状部(252)と、前記第2面状部(253)と、こ
    れら第1面状部(252)または第2面状部(253)
    に一体の第3面状部(254,255)とを有し、 この第3面状部(254,255)は、第1面状部(2
    52)または第2面状部(253)に対して折曲した位
    置に固着した板状部材で形成されるか、第1面状部(2
    52)または第2面状部(243)に対して曲げ加工し
    て形成されていることを特徴とする移動式破砕機用フレ
    ーム(20)。
  3. 【請求項3】移動式破砕機用フレームにおいて、 動力部(4)、走行部(10)、破砕装置(30)、お
    よび被破砕物供給部(40)が取り付けられる本体フレ
    ーム(21)を備え、 この本体フレーム(21)は、移動式破砕機(1)の前
    後方向にメイン部材(25)を備え、 このメイン部材(25)は、前記前後方向に沿った平坦
    面を備え、 この平坦面には少なくとも、前記動力部(4)が載置さ
    れる動力部用載置部(215)と、前記破砕装置(3
    0)が載置される破砕装置用載置部(211)とが設け
    られていることを特徴とする移動式破砕機用フレーム
    (20)。
  4. 【請求項4】移動式破砕機用フレームにおいて、 動力部(4)、走行部(10)、破砕装置(30)、お
    よび被破砕物供給部(40)が取り付けられる本体フレ
    ーム(21)を備え、 前記動力部(4)、走行部(10)、および被破砕物供
    給部(40)のうちの少なくともいずれかは、サブフレ
    ーム(23,24)を介して前記本体フレーム(21)
    に取り付けられ、 当該サブフレーム(23,24)が本体フレーム(2
    1)上に載置された状態で、上方または側方から下向き
    で溶接可能に設けられていることを特徴とする移動式破
    砕機用フレーム(20)。
  5. 【請求項5】移動式破砕機用フレームにおいて、 動力部(4)、走行部(10)、破砕装置(30)、お
    よび被破砕物供給部(40)が取り付けられる本体フレ
    ーム(21)を備え、 この本体フレーム(21)には、前記破砕装置(30)
    のケース(31)の一部を兼用するケース兼用部(25
    6,262)が設けられていることを特徴とする移動式
    破砕機用フレーム(20)。
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