JP2003038885A - ロックミシン - Google Patents

ロックミシン

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JP2003038885A
JP2003038885A JP2001235825A JP2001235825A JP2003038885A JP 2003038885 A JP2003038885 A JP 2003038885A JP 2001235825 A JP2001235825 A JP 2001235825A JP 2001235825 A JP2001235825 A JP 2001235825A JP 2003038885 A JP2003038885 A JP 2003038885A
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grease
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drive shaft
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Yasuaki Hirano
靖明 平野
Seiho O
性宝 応
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Juki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縫製物を汚染する潤滑油の漏洩防止とミシン
の耐久性とを両立することのできるロックミシンを提供
する。 【解決手段】 ミシンフレーム2に、連結機構収納部1
6と、送り機構収納部17とを設け、連結機構収納部1
6を密封してその内部に配設される連結機構の摺動部位
を潤滑油による油潤滑とし、送り機構収納部17に、グ
リースを収容可能なグリース収納部97を設け、送り機
構収納部17の内部に配設される機構の摺動部位をグリ
ースによるグリース潤滑とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑油の漏洩によ
る縫製物への汚染を防止するのに好適なロックミシンに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、高速で二重環縫い、縁かがり縫
いを行うロックミシンにおいては、ミシン主軸の駆動力
を、針駆動軸、送り駆動軸、上ルーパ駆動軸および下ル
ーパ駆動軸などの各駆動軸に伝達する連結機構、各駆動
軸から出力される駆動力を針棒に伝達する針機構、送り
歯に伝達する送り機構、上ルーパに伝達する上ルーパ機
構などに代表される各部品のうちの少なくとも一方の部
品が可動とされ、この一方の部品が他方の部品に接触す
るようにして支持されている摺動部位が随所に設けられ
ている。
【0003】このような従来のミシンの摺動部位は、ミ
シンの高速運転にともなって、摺動部位の摩耗による摩
耗粉の発生や、摺動部位に摺動抵抗(摩擦抵抗)が生じ
て発熱し、この発熱に起因して焼付損傷などが生じると
いうことが知られている。
【0004】そこで、このような摺動部位の摩耗による
摩耗粉の発生や焼付損傷の発生などを防止するため、従
来のロックミシンにおいては、ミシンフレームの下部に
オイルパンを設けることで例えば動粘度5〜25cSt
程度の低粘度の潤滑油を貯留し、この貯留した潤滑油を
ミシン主軸の駆動力によって駆動されるオイルポンプを
用いて摺動部位に強制給油したり、貯留した潤滑油を油
芯を用いて摺動部位に給油したりすることで、摩耗によ
る摩耗粉の発生および焼付損傷の発生などを防止するた
めの潤滑膜を形成するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のロックミシンにおいては、潤滑膜の形成に必要
な潤滑油の供給量が摺動部位によって異なっており、摺
動部位毎に潤滑油の供給量を正確に制御することができ
ず、特に直線運動が行われる針棒部、上ルーパ部、主送
り揺動桿および副送り揺動桿などの送り部から潤滑油の
漏洩が生じ、潤滑油の漏洩による布などの縫製物の汚染
が避けられないという問題点があった。
【0006】すなわち、潤滑油の供給量が多いと摺動部
位から潤滑油が漏洩して縫製物の汚染が発生し、潤滑油
の供給量が少ないと焼付損傷が発生し、潤滑油の漏洩防
止とミシンの耐久性とを両立させることが困難である。
【0007】なお、すべての摺動部位に潤滑油を供給す
る構成は、ミシンの構成を複雑なものとするとともに、
部品点数や組立に要する時間が増加し、経済的負担も増
加する。
【0008】本発明はこの点に鑑みてなされたものであ
り、縫製物を汚染する潤滑油の漏洩防止とミシンの耐久
性とを両立することのできるロックミシンを提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため特許請求の範囲の請求項1に係る本発明のロックミ
シンの特徴は、ミシンフレームに、ミシン主軸の駆動力
を少なくとも針駆動軸、送り駆動軸、上ルーパ駆動軸お
よび下ルーパ駆動軸に伝達する連結機構が収納される連
結機構収納部と、送り駆動軸の先端側に配置され送り駆
動軸から出力される駆動力を所定の運動に変換して送り
歯に伝達する送り機構が収納される送り機構収納部とを
設け、連結機構収納部を密封してその内部に配設される
連結機構の摺動部位を潤滑油による油潤滑とし、送り機
構収納部に、グリースを収容可能なグリース収納部を設
け、送り機構収納部の内部に配設される機構の摺動部位
をグリースによるグリース潤滑とした点にある。そし
て、このような構成を採用したことにより、摺動部位の
要求機能に応じて油潤滑とグリース潤滑とを使い分けす
ることができるので、荷重が高く、摩耗粉の発生、焼付
損傷およびフレッチングが生じ易い摺動部位を連結機構
収納部に配置して油潤滑することにより耐久性を向上で
き、また、送り機構収納部をグリース潤滑することによ
り縫製物の汚染に影響する収納部である送り機構収納部
のドライ化を容易に実現できる。
【0010】また、請求項2に係る本発明のロックミシ
ンの特徴は、請求項1において、ミシン主軸と送り駆動
軸とを連結するとともに、ミシン主軸に対する送り駆動
軸の駆動量を調節する送りカム機構を連結機構収納部に
配置し、この送りカム機構の摺動部位を潤滑油による油
潤滑とした点にある。そして、このような構成を採用し
たことにより、送り機構のうちの荷重の大きな摺動部位
を具備する送りカム機構を連結機構収納部に収納して油
潤滑することができるので、送りカム機構の耐久性を向
上できる。
【0011】また、請求項3に係る本発明のロックミシ
ンの特徴は、請求項2において、送りカム機構の送り駆
動用連結ロッドの内径が、ミシン主軸の最大外径より大
きく形成されている点にある。そして、このような構成
を採用したことにより、ミシンフレームの内部に送り駆
動用連結ロッドを配置した状態で、ミシンフレームの内
部にミシン主軸を挿入してミシン主軸に送り駆動用連結
ロッドを組み付けることができる。
【0012】また、請求項4に係る本発明のロックミシ
ンの特徴は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に
おいて、ミシン主軸の連結機構収納部に配置される部位
に、潤滑油を連結機構収納部の内部に供給するための潤
滑油供給路が形成されている点にある。そして、このよ
うな構成を採用したことにより、連結機構収納部の内部
に配置される摺動部位の潤滑油による油潤滑を確実にで
きる。
【0013】また、請求項5に係る本発明のロックミシ
ンの特徴は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
おいて、グリース収納部が、送り機構収納部に配置され
るミシン主軸に形成されている点にある。そして、この
ような構成を採用したことにより、送り機構収納部に個
別のグリース収納部を設ける必要がないので、省スペー
ス化を図ることができる。
【0014】また、請求項6に係る本発明のロックミシ
ンの特徴は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に
おいて、ミシン主軸の送り機構収納部に配置される部位
に、グリース収納部に収納したグリースを外部に吐出す
るグリース吐出口が形成されている点にある。そして、
このような構成を採用したことにより、ミシン主軸の回
転に伴ってグリースをグリース吐出口から送り機構収納
部の摺動部位に自動的に供給できる。
【0015】また、請求項7に係る本発明のロックミシ
ンの特徴は、請求項6において、グリース吐出口が、ミ
シン主軸の径方向に沿って形成されている点にある。そ
して、このような構成を採用したことにより、ミシン主
軸の回転に伴うグリース吐出口からのグリースの吐出状
態をより円滑にできる。
【0016】また、請求項8に係る本発明のロックミシ
ンの特徴は、請求項1において、各駆動軸の少なくとも
一つに、グリース潤滑に用いるグリースを収納可能なグ
リース収納部が形成されている点にある。そして、この
ような構成を採用したことにより、連結機構収納部を除
く部位のグリース潤滑を容易にできる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形
態により説明する。
【0018】図1および図2に示すように、本実施形態
のロックミシン1は、ミシンフレーム2の下部にオイル
パン3が配設されている。このオイルパン3は、上部が
開口とされており、その内部の下部には、摺動部位の油
潤滑を行うための例えば動粘度5〜25cSt程度の低
粘度の潤滑油が貯留されている。そして、オイルパン3
の内部の図2右側部には、摺動部位に対して潤滑油の供
給を行うための図示しないオイルポンプが配設されてい
る。このロックミシン1は、図1右斜め下方側が各種の
操作および作業を行うオペレータと対峙する操作側であ
る正面側FSとされており、図1左斜め上方側が正面側
FSに対して反対側に位置する背面側RSとされてい
る。また、ロックミシン1の正面側FSから見て右側
は、ロックミシン1の駆動機構が配置される基端側BS
とされており、正面側FSから見て左側は、布などの縫
製物に縫製が行われる先端側TSとされている。
【0019】本実施形態のミシンフレーム2の構成につ
いて図3から図8により詳しく説明する。
【0020】本実施形態のロックミシン1のミシンフレ
ーム2は、正面側FSから見て右側の基端側BSに配置
されている基部2Aと、基部2Aの左側下部から先端側
TSに向かって延出された布台受け部2Bと、前記基部
2Aの左側上部から布台受け部2Bと平行に先端側TS
に向かって延出された頭部2Cとを有しており、全体と
して正面ほぼ逆コ字状に形成されている。このミシンフ
レーム2は、鋳物などにより一体形成されているのが一
般的である。また、ミシンフレーム2は、正面側FSに
配置された正面壁2FWと、背面側RSに配置された背
面壁2RWと、基端側BSに配置された基端壁2BW
と、基部2Aと布台受け部2Bとの境界部分に配置され
た中間壁2MWと、先端側TSに配置された先端壁2T
Wとを有している。
【0021】前記正面壁2FWは、基部2Aに配置され
ている高さの高い基部正面壁2FWAと、布台受け部2
Bに配置されその高さが基部正面壁2FWAのほぼ半分
程度とされた布台受け部正面壁2FWBとにより正面側
FSから見てほぼ逆L字状に形成されている。また、背
面壁2RWは、正面壁2FWと同様にして、基部2Aに
配置されている高さの高い基部背面壁2RWAと、布台
受け部2Bに配置されその高さが基部背面壁2RWAの
ほぼ半分程度とされた布台受け部背面壁2RWBとによ
り正面側FSから見てほぼ逆L字状に形成されている。
さらに、基端壁2BWおよび中間壁2MWは、側面ほぼ
縦長の矩形状に形成されており、先端壁2TWは、その
高さが基端壁2BWおよび中間壁2MWの高さのほぼ半
分程度とされたほぼ横長の矩形状に形成されている。さ
らにまた、基部正面壁2FWA、基部背面壁2RWA、
基端壁2BWおよび中間壁2MWのそれぞれの高さは同
一に形成されており、布台受け部正面壁2FWB、布台
受け部背面壁2RWB、先端壁2TWのそれぞれの高さ
は同一に形成されている。
【0022】すなわち、基部2Aは、基部正面壁2FW
A、基部背面壁2RWA、基端壁2BWおよび中間壁2
MWにより四側面が囲まれてその内部が上下方向に貫通
するほぼ四角筒状に形成されており、布台受け部2B
は、布台受け部正面壁2FWB、布台受け部背面壁2R
WB、中間壁2MWおよび先端壁2TWにより四側面が
囲まれてその内部が上下方向に貫通するほぼ四角筒状に
形成されている。なお、基部2Aの上面には、基部2A
の上部の開口を塞ぐように、図1および図2に示すフレ
ーム上カバー4が配設されている。
【0023】前記基端壁2BWと中間壁2MWとの相互
間のほぼ中央には、基端壁2BWおよび中間壁2MWの
それぞれと平行に延在するほぼ平板状の第1支持壁2S
Waが配置されている。この第1支持壁2SWaの正面
側FSに位置する側面は正面壁2FWの内面に接続され
ており、第1支持壁2SWaの背面側RSに位置する側
面は背面壁2RWの内面に接続されている。また、第1
支持壁2SWaは、図8に詳示するように、先端側TS
から見て左下角部の部位、すなわち第1支持壁2SWa
の背面側RSに位置する部位が、前後方向の長さの半分
程度で、布台受け部2Bの高さ位置とほぼ同一高さ位置
まで側面ほぼ矩形状に切り取られて基部内連通孔11が
形成されており、これにより、第1支持壁2SWaの左
右に位置する基部2Aの内部空間が連通されている。
【0024】また、中間壁2MWの下部は、先端側TS
から見て右下角部、すなわち中間壁2MWの正面側FS
に位置する部位が、前後方向の長さの半分程度で、布台
受け部2Bの高さの半分程度の高さにわたり側面ほぼ矩
形状に切り取られて四角状連通孔12(図8)が形成さ
れており、この四角状連通孔12の正面側FSに位置す
る面には、前記正面壁2FWと背面壁2RWとの相互間
のほぼ中央位置に左右方向に延在するほぼ平板状の第2
支持壁2SWbの長手方向のほぼ中央部に接続されてい
る。
【0025】この第2支持壁2SWbの中間壁2MWの
右側、すなわち基部2Aの内部に位置する部位の高さ
は、第1支持壁2SWaに形成されている基部内連通孔
11の高さとほぼ同一とされており、この第2支持壁2
SWbの右端面は、第1支持壁2SWaの左側面の基部
内連通孔11の形成部位に接続されている。また、第2
支持壁2SWbの中間壁2MWの左側、すなわち、布台
受け部2Bの内部に位置する部位の高さは、布台受け部
2Bの高さの半分程度とされており、この第2支持壁2
SWbの左端部は、布台受け部2Bの左右方向の長さの
ほぼ半分程度の位置まで延出されている。そして、第2
支持壁2SWbの左端部は、先端壁2TWと平行に配設
されたほぼ平板状の第3支持壁2SWcの背面側RSに
位置する側面に接続されており、この第3支持壁2SW
cの正面側FSに位置する正面は、布台受け部正面壁2
FWBの内面に接続されている。
【0026】これにより、第2支持壁2SWbの正面側
FSにおいて、中間壁2MWの右側に位置する基部2A
の基部内部空間2Aaと、中間壁2MWの左側に位置す
る布台受け部2Bの布台受け部内部空間2Baが連通さ
れている。
【0027】すなわち、布台受け部内部空間2Baは、
第2支持壁2SWbおよび第3支持壁2SWcの上方に
おいては、布台受け部正面壁2FWB、布台受け部背面
壁2RWB、中間壁2MWおよび先端壁2TWにより四
側面が囲まれた平面ほぼ矩形状に形成されており、第2
支持壁2SWbおよび第3支持壁2SWcの形成部にお
いては、第2支持壁2SWbおよび第3支持壁2SWc
を境にして2つに区分されている。
【0028】また、前記布台受け部2Bの布台受け部正
面壁2FWB、第3支持壁2SWcの上端、第2支持壁
2SWbの上端、中間壁2MWを接続するようにして平
面矩形状に形成された平板状の仕切板13がその厚さ方
向を上下方向にして配置されており、布台受け部内部空
間2Baのうちの仕切板13の下方に位置する第1布台
受け部内部空間2Baaのみを基部2Aの基部内部空間
2Aaに連通させている。すなわち、仕切板13は、図
8に示すように、布台受け部2Bの布台受け部内部空間
2Baを基部2Aに連通する第1布台受け部内部空間2
Baaと、基部2Aの基部内部空間2Aaから遮断した
第2布台受け部内部空間2Babとに2区分する隔壁の
機能を受け持っている。
【0029】さらにまた、布台受け部2Bの布台受け部
正面壁2FWB、先端壁2TW、布台受け部背面壁2R
WB、中間壁2MW、第2支持壁2SWbおよび第3支
持壁2SWcのそれぞれの下端を接続するようにして平
面ほぼ倒立L字状に形成された平板状の底板14がその
厚さ方向を上下方向にして配置されている。すなわち、
底板14の上方に位置する布台受け部2Bの第2布台受
け部内部空間2Babは、仕切板13により基部2Aの
基部内部空間2Aaから遮断され、底板14によりオイ
ルパン3の内部空間から遮断されるようになっている。
【0030】前記基部2Aの基部内部空間2Aaと、こ
れに連通する布台受け部2Bの第1布台受け部内部空間
2Baaとにより、本実施形態の連結機構収納部16が
構成されており、前記布台受け部2Bの第2布台受け部
内部空間2Babにより、本実施形態の送り機構収納部
17が構成されている。
【0031】よって、前記仕切板13は、本実施形態の
連結機構収納部16と送り機構収納部17との間を遮断
する機能を備えている。
【0032】前記中間壁2MWの左側面の上部には、頭
部2Cを形成するための頭部用枠状壁2CWが先端側T
Sに向かって延出形成されており、この頭部用枠状壁2
CWにより囲まれている頭部内部空間2Caにより、本
実施形態の針機構収納部18が構成されている。そし
て、頭部2Cには、頭部用枠状壁2CWの開口部を塞ぐ
ように、図1および図2に示す頭部カバー19が配設さ
れている。
【0033】前記正面壁2FWの外面の左右方向のほぼ
中央部分の下部には、図3に示すように、ほぼ枠状に形
成された上ルーパ用突出壁2FPWが正面側FSに向か
って延出形成されており、この上ルーパ用突出壁2FP
Wの開口部は、ルーパフタ20aの右側部分によって覆
われるようになっている。そして、上ルーパ用突出壁2
FPWにより囲まれている上ルーパ用内部空間2FPW
aにより、本実施形態の上ルーパ機構収納部21が構成
されている。また、ルーパフタ20aの前側にはルーパ
カバー20bが配置され、左右方向に移動し、開閉でき
るように構成されている。
【0034】前記正面壁2FWの外面の上ルーパ用突出
壁2FPWが形成された部位の左側には、外側用突出壁
2FOWが正面側FSに向かって延出形成されており、
この外側用突出壁2FOWの開口部は、ルーパフタ20
aの左側部分および布台受け部2Bの先端側TSに配設
される布受け台カバー22によって覆われるようになっ
ている。そして、この正面壁2FWの外面のルーパフタ
20aの左側部分および布受け台カバー22によって覆
われる外側内部空間2FOWaにより、下ルーパ・二重
環機構収納部23が構成されている。
【0035】なお、布台受け部2Bの左端部に配設され
ている布受け台カバー22およびミシンフレーム2の布
受け台2Bの上面には、図1および図2に示すように、
縫製動作を実行する際に布などの縫製物が載置される布
載置板24が配設されている。
【0036】つぎに、本実施形態のロックミシン1の要
部の構成について図1から図13により説明する。
【0037】本実施形態のロックミシン1のミシンフレ
ーム2の下部内の正面側FSには、図9および図10に
示すように、水平方向に延在するミシン主軸31が配設
されている。このミシン主軸31は、ミシンフレーム2
の基部2Aおよび布台受け部2B、詳しくは基端壁2B
W、第1支持壁2SWa、中間壁2MWおよび先端壁2
TWを同軸上に貫通するようにして形成された第1主軸
支持孔32A、第2主軸支持孔32B、第3主軸支持孔
32Cおよび第4主軸支持孔32Dにそれぞれ保持され
ている第1主軸用軸受33A、第2主軸用軸受33B、
第3主軸用軸受33Cおよび第4主軸用軸受33Dに回
転自在に支持されている。なお、本実施形態における第
1主軸用軸受33A、第2主軸用軸受33Bおよび第4
主軸用軸受33Dとしてはころがり軸受が用いられてお
り、第3主軸用軸受33CとしてはCメタル(すべり軸
受)が用いられている。また、第1主軸用軸受33A
は、図10に詳示するように、フランジ状ハウジング3
4を介して第1主軸支持孔32Aに装着されており、第
1主軸用軸受33Aとフランジ状ハウジング34との相
互間およびフランジ状ハウジング34と第1主軸支持孔
32Aとの相互間には、密封装置としてのOリング35
がそれぞれ配設されている。このフランジ状ハウジング
34を用いることで、基端壁2BWに形成する第1主軸
支持孔32Aの内径をミシン主軸31の最大外径より大
きくして、ミシン主軸31のミシンフレーム2の内部へ
の装着性を向上できるようになっている。なお、フラン
ジ状ハウジング34は、必ずしも用いる必要はない。
【0038】図11に詳示するように、前記ミシン主軸
31の第2主軸用軸受33Bが装着される第2軸受装着
部36Bと第3主軸用軸受33Cが装着される第3軸受
装着部36Cとの間に位置する部位は、4つの太鼓状の
クランクピン37A,37B,37C,37Dが配設さ
れたクランクシャフトとされており、図9に示すよう
に、基端側BSのクランクピン37Aには上ルーパ駆動
用連結ロッド41、クランクピン37Bにはメス駆動用
連結ロッド42、クランクピン37Cには針駆動用連結
ロッド43、クランクピン37Dには下ルーパ駆動用連
結ロッド44のそれぞれの基端部が装着されている。そ
して、図9に示すように、上ルーパ駆動用連結ロッド4
1の先端部には、一端が上ルーパ駆動軸46に接続され
た上ルーパ駆動用リンク47の他端が接続されている。
さらに、メス駆動用連結ロッド42の先端部には、一端
がメス駆動軸48に接続されたメス駆動用リンク49の
他端が接続されている。さらにまた、針駆動用連結ロッ
ド43の先端部には、一端が針駆動軸50に接続された
針駆動用リンク51の他端が接続されている。またさら
に、下ルーパ駆動用連結ロッド44の先端部には、一端
が下ルーパ駆動軸52に接続された下ルーパ駆動用リン
ク53の他端が接続されている。
【0039】前記ミシン主軸31の第1主軸用軸受33
Aが装着される第1軸受装着部36Aと第2主軸用軸受
33Bが装着される第2軸受装着部36Bとの間は、送
り機構の一部を構成する送りカム機構配設部56とされ
ており、この送りカム機構配設部56には、図12に示
す送りカム機構60が配設されている。この送りカム機
構60は、ミシン主軸31とこのミシン主軸31に平行
に延在する送り駆動軸61とを連結するとともに、ミシ
ン主軸31に対する送り駆動軸61の駆動量を調節する
ためのものであり、図12に示すように、2つのラチェ
ット用ねじ62a,62bによってミシン主軸31の基
端部側に固定されるラチェットギア62を有している。
このラチェットギア62の先端側TSに位置する左側に
は、ばね64によって押圧されてラチェットギア62に
噛合するラチェット65がミシン主軸31の長手方向に
対して直交する方向に移動可能に配設されている。
【0040】前記ラチェット65の左側には、ミシン主
軸31に挿入される送り調節カム66が配設されてお
り、この送り調節カム66の右端面には、ラチェット6
5のスライド面65aが摺動可能に係合される一対のラ
チェット用スライド面66aが形成されている。また、
送り調節カム66には一対のストッパピン67が装着さ
れる2つのピン用貫通孔66bと、ばね64の一端が挿
入されるばね用貫通孔66cとが形成されている。
【0041】前記送り調節カム66の左端部には、偏心
カム部66dが形成されており、この偏心カム部66d
には、角駒68が外挿されている。そして、角駒68の
外周には、送りカム69の内周面が係合されており、角
駒68の外周面に形成されている一対の送りカム用スラ
イド面68aと、送りカム69の内周面に形成されてい
る一対の角駒用スライド面69aとがミシン主軸31の
軸方向に沿って摺動可能に嵌合されている。さらに、送
りカム69の左端には、一対の支持台係合部69bが形
成されており、この支持台係合部69bには、2つの支
持台固定ねじ70によってミシン主軸31に固定されて
いる支持台71の被係合部71aが係合されている。
【0042】前記送りカム69の右端には、カム部69
cが形成されており、このカム部69cには、ベアリン
グ72を介して送り駆動用連結ロッド73の基端部が装
着されている。この送り駆動用連結ロッド73の内径
は、ミシン主軸31の最大外径より大きく形成されてお
り、ミシンフレーム2の内部に送り駆動用連結ロッド7
3を配置した状態で、ミシンフレーム2の内部にミシン
主軸31を挿入してミシン主軸31に送り駆動用連結ロ
ッド73を容易に組み付けることができるようになって
いる。また、送り駆動用連結ロッド73の先端部には、
二股止めねじ74によって送り駆動軸61に固定された
送り二股クランク75に回動自在に支持されている支持
ピン76が支持ピン止めねじ77によって固定されてい
る。さらにラチェット65の外周には、送りカム機構6
0による送り駆動軸61の駆動量を調整する送り調整ボ
タン78の作動端78aが接離する凹部65bが形成さ
れている。前記送りカム機構60の要部の実際の部品配
置について基端側BSから見た状態を図13に示す。
【0043】したがって、本実施形態のロックミシン1
においては、図9に示すように、ミシン主軸31の駆動
力を少なくとも針駆動軸50、送り駆動軸61、上ルー
パ駆動軸46および下ルーパ駆動軸52に伝達する連結
機構、詳しくは、針駆動用連結ロッド43、針駆動用リ
ンク51、上ルーパ駆動用連結ロッド41、上ルーパ駆
動用リンク47、下ルーパ駆動用連結ロッド44および
下ルーパ駆動用リンク53と、従来公知の送り機構10
5の一部を構成する送りカム機構60とがミシンフレー
ム2の連結機構収納部16の内部に収納されている。
【0044】前記送り調整ボタン78は、図1および図
2に示すように、ミシンフレーム2のオペレータが対峙
する正面側FS下方に配置されている。詳しくは、図1
0に示すように、ミシンフレーム2の基部正面壁2FW
Aの基端壁2BWと第1支持壁2SWaとの間で、かつ
ミシン主軸31の軸心とほぼ同一高さ位置に、その長手
方向をミシン主軸31の長手方向に対して直交する方向
に向けて配置されており、送り調整ボタン78の先端部
たる作動端78aがラチェット65の外周に形成された
凹部65bに当接可能とされている。
【0045】前記送り調整ボタン78と基部正面壁2F
WAとの相互間には、連結機構収納部16の内部の潤滑
油が外部に漏洩するのを防止する漏洩防止手段としての
密封装置、詳しくはオイルシール80が配設されてい
る。これにより、送り調整ボタン78の操作部78bを
ミシンフレーム2の外部に露出できるようになってい
る。また、送り調整ボタン78は、大径の操作部78b
と止め輪81とにより基部正面壁2FWAの厚さ方向に
沿った最大移動位置が規制されているとともに、送り調
整ボタン78の作動端78a側に配置された圧縮ばね8
2の付勢力をもって、常にはミシンフレーム2の外部に
露出する操作部78bが基部正面壁2FWAの外面から
離間する方向に付勢されており、送り調整ボタン78の
作動端78aも、ラチェット65の外周に形成された凹
部65bから離間されている。
【0046】このような本実施形態の送りカム機構60
および送り調整ボタン78によれば、送り調整ボタン7
8の操作端78bがオペレータにより押されると、送り
調整ボタン78の作動端78aがラチェット65の外周
に形成された凹部65bに当接し、ラチェット65とラ
チェットギア62とのかみ合いが外れる。ここで、ミシ
ン主軸31を回動させて送りカム69の偏心量を変更す
ることで送りピッチを変更することができる。この時、
送り調節カム66は、ラチェット65がラチェット用ス
ライド面66aに位置しているため回動しない。また、
支持台71は、ミシン主軸31とともに回動する。ここ
で、送りカム69の支持台係合部69bが支持台71の
被係合部71aと係合されているので、送りカム69が
ミシン主軸31とともに回動するが、送りカム69の内
周面は角駒68に係合しているので、ミシン主軸31と
同心に回動することができず、送りカム69のカム部6
9cがミシン主軸31に対する偏心量を変化させること
になる。これにより、ミシン主軸31に対する送り駆動
軸61の駆動量を容易に調節できるようになっている。
【0047】本実施形態の送りカム機構60の支持台7
1は、図10および図13に示すように、その外周に台
形ねじ85aなどが形成されてウォーム85とされてい
る。すなわち、従来個別の別部品とされていたウォーム
85が、本実施形態においては、送りカム機構60のう
ちのミシン主軸31と同心に一体回転する部位である支
持台71の外周に一体形成されている。そして、ウォー
ム85には、従来と同様に、ウォームホイール86(図
10)が噛合されており、このウォームホイール86
は、基部2Aの内部に鉛直に支持された図示しないポン
プ駆動軸の上端部に固着されている。そして、ミシン主
軸31の駆動力によってオイルパン3の内部に配設され
た図示しないオイルポンプを駆動してオイルパン3の底
部に貯留されている潤滑油を汲み上げることができるよ
うに構成されている。
【0048】図11に戻って、前記ミシン主軸31の内
部の右端部と第3軸受装着部36Cとの間には、潤滑油
が流動可能な潤滑油供給路88が形成されている。この
潤滑油供給路88は、第3軸受装着部36Cの中央部に
潤滑油の給油に用いる潤滑油給油口88aが形成されて
おり、4つのクランクピン37A,37B,37C,3
7Dおよび送りカム機構60の配設部の中央部分の総計
5箇所に潤滑油を摺動部位に供給するための潤滑油吐出
口88bが配設されており、潤滑油給油口88aから供
給された潤滑油を図11に矢印Oにて示すように、各潤
滑油吐出口88bから吐出することで各摺動部位、詳し
くはミシン主軸31に対する上ルーパ駆動用連結ロッド
41、メス駆動用連結ロッド42、針駆動用連結ロッド
43、下ルーパ駆動用連結ロッド44および送りカム機
構60の送りカム69などの摺動部位を油潤滑できるよ
うに形成されている。なお、ミシン主軸31の潤滑油給
油口88aに対する潤滑油の供給は、オイルパン3の下
部の貯留されている潤滑油をミシン主軸31の駆動力に
よって駆動する図示しないオイルポンプで汲み上げ、こ
のオイルポンプで汲み上げた潤滑油を図示しない給油パ
イプによって第3主軸用軸受33Cに形成されている給
油孔33Caを介して供給できるように形成されてい
る。
【0049】前記ミシン主軸31の第3軸受装着部36
Cの左側には、偏心カムとされた二重環駆動用連結ロッ
ド装着部91および送り上下角駒連結部92がこの順に
形成されている。そして、二重環駆動用連結ロッド装着
部91には図9に示す二重環駆動用連結ロッド94の基
端部が装着されており、送り上下角駒連結部92には送
り上下角駒95が装着されている。また、ミシン主軸3
1の内部の先端部TSと第3軸受装着部36Cの左側と
の間には、グリースを収納可能なグリース収納部97が
形成されており、このグリース収納部97に収納したグ
リースを、図11に矢印Gにて示すように、二重環駆動
用連結ロッド装着部91および送り上下角駒連結部92
のそれぞれの中央部に形成されている2つのグリース吐
出口97aから、図11に矢印Gにて示すように、少し
ずつ外部に滲出するように吐出させることで、ミシンフ
レーム2の送り機構収納部17を形成する第2布台受け
部内部空間2Babに配置されたミシン主軸31の各摺
動部位、詳しくはミシン主軸31に対する二重環駆動用
連結ロッド94、送り上下角駒95などとの摺動部位を
グリース潤滑可能に形成されている。また、グリース吐
出口97aは、ミシン主軸31の径方向に沿って形成さ
れており、ミシン主軸31の回転に伴うグリース吐出口
97aからのグリースの吐出状態をより円滑にできるよ
うになっている。すなわち、ミシン主軸31が回転駆動
した際の遠心力により、グリースを円滑にグリース吐出
口97aから吐出できるようになっている。なお、送り
上下角駒95には、図9に示すように、主送り揺動桿9
8および副送り揺動桿99が連結されている。また、グ
リース収納部97に収納するグリースとしては、ポリα
オリフィンリチウム系のものが好ましい。このような、
グリース収納部97およびグリース吐出口97aをミシ
ン主軸31に設ける構成は、グリース潤滑を行う部位に
配設される駆動軸、従動軸などの可動とされた各種の軸
に適用できる。
【0050】前記ミシン主軸31の基端側BSに位置す
る基端部は、図10に示すように、ミシンフレーム2の
外側に延出されており、このミシン主軸31の基端部に
は、従来公知の如く、ミシンモータの回転をベルトを介
して伝達されるプーリ100が固着されている。
【0051】図9および図10に示すように、ミシンフ
レーム2の下部内の背面側RSには、ミシン主軸31と
平行に延在する送り駆動軸61が配設されている。この
送り駆動軸61は、ミシンフレーム2の基部2Aおよび
布台受け部2B、詳しくは基端壁2BW、中間壁2MW
および先端壁2TWを同軸上に貫通するようにして形成
された送り軸支持孔101A,101B,101C(図
6)にそれぞれ保持されている第1送り軸用軸受102
A、第2送り軸用軸受102Bおよび第3送り軸用軸受
102Cによって回転自在に支持されている。なお、本
実施形態における第1送り軸用軸受102A、第2送り
軸用軸受102Bおよび第3送り軸用軸受102Cとし
ては軸受メタル(すべり軸受)が用いられている。そし
て、送り駆動軸61は、第2送り軸受装着部103Bを
境界としてミシンフレーム2の連結機構収納部16に配
置される部位と、ミシンフレーム2の送り機構収納部1
7に配置される部位とに区分されている。
【0052】前記送り駆動軸61の第1送り軸用軸受1
02Aが装着される第1送り軸受装着部103Aと第2
送り軸用軸受102Bが装着される第2送り軸受装着部
103Bとの間に位置する部位には、前記送りカム機構
60の送り二股クランク75が接続されている。また、
送り駆動軸61の第2送り軸用軸受102Bが装着され
る第2送り軸受装着部103Bと第3送り軸用軸受10
2Cが装着される第3送り軸受装着部103Cとの間に
は、図9に示すように、送りカム機構60を除く従来公
知の送り機構105の一部を構成する主送り腕106お
よび副送り腕107の基端部が接続されている。そし
て、主送り腕106の先端部には、一端が主送り揺動桿
98に接続された主送りリンク108の他端が接続され
ている。さらに、副送り腕107の先端部は、副送りピ
ン角駒109を介して、副送り揺動桿99に接続されて
おり、この副送りピン角駒109には、副送りピン11
0を介して差動調節リンク111の一端が接続されてい
る。そして、差動調節リンク111の他端は、ミシンフ
レーム2の先端壁2TWに設けられた図示しない差動調
節軸支持孔に保持されている差動調節軸用軸受112
(図9)に回転自在に支持されている差動調節軸113
に接続されている。
【0053】また、送り駆動軸61の主送り腕106お
よび副送り腕107のそれぞれの基端部が接続されてい
る部位の間には、一端が二重環駆動用連結ロッド94の
先端部に接続されている二重環前後腕114の他端と、
ミシンフレーム2の第2布台受け部内部空間2Babの
内部に位置する二重環駆動軸115の基端部に接続され
る二重環前後腕114の基端部とが接続されている。な
お、送り駆動軸61から出力される駆動力を上下前後の
所定の運動に変換して図示しない送り歯に伝達する送り
機構105の構成は、従来公知のものが用いられてお
り、その詳しい説明は省略する。
【0054】前記送り駆動軸61の第2送り軸用軸受1
02Bが装着される部位の左側には、図10に示すよう
に、グリースを収納可能なグリース収納部としての送り
軸用グリース収納部117が形成されており、この送り
軸用グリース収納部117に収納したグリースを、図1
0に示すように、4つの送り軸用グリース吐出口117
aから少しずつ外部に滲出するように吐出することで、
ミシンフレーム2の送り機構収納部17に配置された送
り駆動軸61の各摺動部位、詳しくは、送り駆動軸61
に対する二重環前後腕114および第3送り軸用軸受1
02Cなどとの摺動部位をグリース潤滑可能に形成され
ている。また、送り軸用グリース吐出口117aは、送
り駆動軸61の径方向に沿って形成されており、ミシン
主軸31に連動して揺動する送り駆動軸61の揺動に伴
う送り軸用グリース吐出口117aからのグリースの吐
出状態をより円滑にできるようになっている。すなわ
ち、送り駆動軸61が揺動した際の遠心力により、グリ
ースを円滑に送り軸用グリース吐出口117aから吐出
できるようになっている。なお、送り軸用グリース収納
部117に収納するグリースとしては、ポリαオリフィ
ンリチウム系のものが好ましい。
【0055】前記上ルーパ駆動軸46は、ミシンフレー
ム2の正面壁2FWと、第2支持壁2SWbの正面側F
Sから見て中間壁2MWの右側をミシン主軸31の長手
方向に対して直交する方向において両壁2FW,2SW
bを同軸上に貫通するようにして形成された上ルーパ軸
支持孔121A,121B(図7)にそれぞれ保持され
ている第1上ルーパ軸用軸受122Aおよび第2上ルー
パ軸用軸受122B(図9)によって回転自在に支持さ
れている。この上ルーパ駆動軸46の正面側FSに位置
する先端部は、正面壁2FWの外側に形成されている上
ルーパ機構収納部21内に突出されている。そして、上
ルーパ駆動軸46の先端部には、図示しない従来公知の
上ルーパ機構が接続されている。なお、上ルーパ駆動軸
46の先端側に、ミシン主軸31または送り駆動軸61
と同様のグリースを収納可能なグリース収納部を設ける
ことで、上ルーパ機構収納部21の内部に配設される上
ルーパ機構の摺動部位をグリースによるグリース潤滑と
することができる。また、グリース収納部を設けない場
合には、上ルーパ機構の摺動部位にグリースを塗布する
とよい。さらに、上ルーパ駆動軸46から出力される駆
動力を揺動運動に変換して上ルーパに伝達する上ルーパ
機構の構成は、従来公知のものが用いられており、その
詳しい説明は省略する。
【0056】前記メス駆動軸48は、図5に示すよう
に、ミシンフレーム2の基部2Aのミシン主軸31が配
設される部位の上方、詳しくは第1支持壁2SWaおよ
び中間壁2MWの高さ方向のほぼ中央位置を左右方向に
おいて両壁2SWa,2MWを同軸上に貫通するように
して形成されたメス軸支持孔124A,124B(図
5)にそれぞれ保持されている第1メス軸用軸受125
Aおよび第2メス軸用軸受125Bによって回転自在に
支持されている。このメス駆動軸48の先端側TSに位
置する先端部は、ミシンフレーム2の布台受け部2Bの
上方に突出されており、このメス駆動軸48の先端部に
は、図示しない従来公知の布切り機構が配設されてい
る。この布切り機構は、従来公知のものが用いられてお
り、その詳しい説明は省略する。なお、メス駆動軸48
の先端側に、ミシン主軸31または送り駆動軸61と同
様のグリースを収納可能なグリース収納部を設けてもよ
い。
【0057】前記針駆動軸50は、ミシンフレーム2の
基部2Aのミシン主軸31が配設される部位の上方、詳
しくは第1支持壁2SWaおよび中間壁2MWの高さ方
向の上部を左右方向において両壁2SWa,2MWを同
軸上に貫通するようにして形成された針軸支持孔127
A,127B(図5)にそれぞれ保持されている第1針
軸用軸受128Aおよび第2針軸用軸受128Bによっ
て回転自在に支持されている。この針駆動軸50の先端
側TSに位置する先端部は、ミシンフレーム2の頭部内
部空間2Caによって形成されている針機構収納部18
内に突出されている。そして、針駆動軸50の先端部
は、従来公知の針棒駆動機構を介して針棒129に接続
されており、針棒129の下端部に取着された針N(図
1)をミシン主軸31の駆動力をもって上下動できるよ
うになっている。この針棒駆動機構は、従来公知のもの
が用いられており、その詳しい説明は省略する。
【0058】また、針棒129は、従来と同様に、ミシ
ンフレーム2の頭部2Cに配設された上下一対の軸受で
ある針棒上メタル130Aおよび針棒下メタル130B
(図9)により往復動可能に支持されている。なお、針
駆動軸50の先端側に、ミシン主軸31または送り駆動
軸61と同様のグリースを収納可能なグリース収納部を
設けることで、針機構収納部18の内部に配設される針
機構の摺動部位をグリースによるグリース潤滑とするこ
とができる。また、グリース収納部を設けない場合に
は、針機構の摺動部位にグリースを塗布したり、針機構
収納部18に個別のグリース収納部、例えばグリースカ
ップなどを配置するとよい。さらに、針駆動軸50の基
端側BSに、ミシン主軸31と同様の潤滑油の潤滑油供
給路を設けることや、もしくは、図示しないオイルポン
プからの潤滑油を軸受部分(128A,128B)に噴
射することで、針駆動軸50の連結機構収納部16に配
置される摺動部位を潤滑油による油潤滑とすることがで
きる。
【0059】前記下ルーパ駆動軸52は、ミシンフレー
ム2の正面壁2FWと第2支持壁2SWbの中間壁2M
Wの左側をミシン主軸31の長手方向に対して直交する
方向において両壁2FW,2SWbを同軸上に貫通する
ようにして形成された下ルーパ軸支持孔132A,13
2B(図7)にそれぞれ保持されている第1下ルーパ軸
用軸受133Aおよび第2下ルーパ軸用軸受133B
(図9)によって回転自在に支持されている。この下ル
ーパ駆動軸52の正面側FSに位置する先端部は、正面
壁2FWの外側に形成されている下ルーパ・二重環機構
収納部23を構成する外側内部空間2FOWa内に突出
されている。そして、下ルーパ駆動軸52の先端部に
は、図示しない従来公知の下ルーパ機構が接続されてい
る。この下ルーパ機構は、従来公知のものが用いられて
おり、その詳しい説明は省略する。
【0060】前記二重環駆動軸115は、ミシンフレー
ム2の正面壁2FWと第2支持壁2SWbの先端側TS
をミシン主軸31の長手方向に対して直交する方向にお
いて両壁2FW,2SWbを同軸上に貫通するようにし
て形成された二重環軸支持孔135A,135B(図
7)にそれぞれ保持されている第1二重環軸用軸受13
6Aおよび第2二重環軸用軸受136B(図9)によっ
て回転自在に支持されている。この二重環駆動軸115
の正面側FSに位置する先端部は、正面壁2FWの外側
に形成されている下ルーパ・二重環機構収納部23を構
成する外側内部空間2FOWa内に突出されている。そ
して、二重環駆動軸115の先端部には、図示しない従
来公知の二重環機構が接続されている。この二形成重環
機構は、従来公知のものが用いられており、その詳しい
説明は省略する。
【0061】なお、下ルーパ駆動軸52と二重環駆動軸
115とは、図9に示すように、ミシンフレーム2の連
結機構収納部16の一部を構成する第1布台受け部内部
空間2Baa内において結合連結リンク138によって
同期駆動可能に接続されている。
【0062】また、下ルーパ駆動軸52および二重環駆
動軸115の先端側に、ミシン主軸31または送り駆動
軸61と同様のグリースを収納可能なグリース収納部を
設けることで、下ルーパ・二重環機構収納部23に配置
される摺動部位をグリースによるグリース潤滑とするこ
とができる。さらに、グリース収納部を設けない場合に
は、下ルー機構および二重環機構の摺動部位にグリース
を塗布するとよい。
【0063】前記ミシンフレーム2の連結機構収納部1
6とこの連結機構収納部16に隣位する針機構収納部1
8、送り機構収納部17および上ルーパ機構収納部21
とのそれぞれの境界部分には、潤滑油の漏洩を防止する
図示しない漏洩防止手段が設けられている。
【0064】すなわち、ミシンフレーム2の連結機構収
納部16とこの連結機構収納部16に隣位する針機構収
納部18との境界部分である第2針軸用軸受128Bの
配設部には、潤滑油が針機構収納部18(頭部内部空間
2Ca)へ漏洩するのを防止する漏洩防止手段が設けら
れている。そして、ミシンフレーム2の連結機構収納部
16とこの連結機構収納部16に隣位する送り機構収納
部17との境界部分である第3主軸用軸受33C、第2
送り軸用軸受102B、第1下ルーパ軸用軸受133
A、第1二重環軸用軸受136Aのそれぞれの配設部に
は、潤滑油が送り機構収納部17(第2布台受け部内部
空間2Bab)へ漏洩するのを防止する漏洩防止手段が
設けられている。さらに、ミシンフレーム2の連結機構
収納部16とこの連結機構収納部16に隣位する上ルー
パ機構収納部21との境界部分である第1上ルーパ軸用
軸受122Aの配設部には、潤滑油が上ルーパ機構収納
部21(上ルーパ用内部空間2FPWa)へ漏洩するの
を防止する漏洩防止手段が設けられている。また、ミシ
ンフレーム2の連結機構収納部16とこの連結機構収納
部16に隣位する外部との境界部分である第1主軸用軸
受33A、第1送り軸用軸受102A、第2メス軸用軸
受125B、第2下ルーパ軸用軸受133B、第2二重
環軸用軸受136B、フランジ状ハウジング34、送り
調整ボタン78、フレーム上カバー4およびオイルパン
3の配設部にも潤滑油が外部へ漏洩するのを防止する漏
洩防止手段が設けられている。
【0065】前記漏洩防止手段としては、Oリング、オ
イルシール、パッキン、ガスケットなどの密封装置や、
シール剤、接着剤、粘着剤などの軸受の外周部分からの
漏洩を防止する外周シール手段、軸受として焼結金属を
用いる場合には封孔処理を施して用いたり、軸受として
燒結金属を用いない構成としたり、シール付きのベアリ
ングを用いたりするなどの軸受自身からの潤滑油の漏洩
を防止する軸受シール手段などから、漏洩防止部位の構
成および設計コンセプトなどの必要に応じて選択でき
る。
【0066】このような漏洩防止手段を設けることによ
り、本実施形態のロックミシン1は、そのミシンフレー
ム2の連結機構収納部16を密封してその内部に配設さ
れる連結機構の摺動部位を潤滑油による油潤滑とするこ
とができるようになっている。また、ミシンフレーム2
の針機構収納部18、送り機構収納部17および上ルー
パ機構収納部21のうちの少なくとも一つの収納部の内
部に配設される機構摺動部位をグリースによるグリース
潤滑とすることができるようになっている。
【0067】つぎに、前述した構成からなる本実施形態
の作用について説明する。
【0068】本実施形態のロックミシン1によれば、ミ
シンフレーム2の連結機構収納部16に配置される摺動
部位への潤滑油の供給(給油)は、図示しないオイルポ
ンプを駆動することで行う。このオイルポンプの駆動
は、図示しないミシンモータの駆動力によって回転駆動
するミシン主軸31の回転運動を、ミシン主軸31に固
着されている送りカム機構60の支持台71の外周に形
成されているウォーム85の台形ねじ85aから出力
し、このウォーム85からの出力を、このウォーム85
に噛合されているウォームホイール86およびこのウォ
ームホイール86が上端部に配設されているポンプ駆動
軸をこの順に伝達することで行う。そして、オイルポン
プの駆動により、オイルパン3の底部に貯留されている
潤滑油を汲み上げて、このオイルポンプで汲み上げた潤
滑油を図示しない給油パイプによって第3主軸用軸受3
3Cに形成されている給油孔33Caを介してミシン主
軸31に形成されている潤滑油給油口88aに供給す
る。そして、ミシン主軸31の潤滑油給油口88aに供
給された潤滑油は、潤滑油供給路88を通過して各潤滑
油吐出口88bから吐出し、これにより連結機構収納部
16の内部に配置されているミシン主軸31に対する上
ルーパ駆動用連結ロッド41、メス駆動用連結ロッド4
2、針駆動用連結ロッド43、下ルーパ駆動用連結ロッ
ド44および送りカム機構60の送りカム69などの摺
動部位を油潤滑する。また、これらの摺動部位に供給さ
れた潤滑油は、ミシン主軸31の回転によってミシンフ
レーム2の連結機構収納部16の内部に飛散(油飛散)
して連結機構収納部16の内部に配置されている他の摺
動部位の油潤滑に用いられるとともに、オイルパン3の
底部に流下して貯留され、その後循環使用される。な
お、連結機構収納部16の内部の摺動部位の油潤滑に用
いられる潤滑油は、前記漏洩防止手段によって、連結機
構収納部16の内部に確実に密封される。
【0069】また、本実施形態のロックミシン1によれ
ば、ミシンフレーム2の送り機構収納部17に配置され
る摺動部位は、ミシン主軸31の先端側TSの内部に形
成されたグリース収納部97および駆動送り軸61の先
端側TSの内部に形成された送り軸用グリース収納部1
17との両者に収納されたグリースによってグリース潤
滑される。
【0070】このように、本実施形態のロックミシン1
によれば、ミシンフレーム2に、ミシン主軸31の駆動
力を少なくとも針駆動軸50、送り駆動軸61、上ルー
パ駆動軸46および下ルーパ駆動軸52に伝達する連結
機構が収納される連結機構収納部16と、送り駆動軸6
1の先端側に配置され送り駆動軸61から出力される駆
動力を上下前後の所定の運動に変換して送り歯に伝達す
る送り機構105が収納される送り機構収納部17とを
設け、連結機構収納部16を密封してその内部に配設さ
れる連結機構の摺動部位を潤滑油による油潤滑とし、送
り機構収納部17に、グリースを収容可能なグリース収
納部としての送り軸用グリース収納部117を設け、送
り機構収納部17の内部に配設される機構の摺動部位を
グリースによるグリース潤滑とする構成としているの
で、摺動部位の要求機能に応じて油潤滑とグリース潤滑
とを使い分けすることができる。
【0071】すなわち、本実施形態のロックミシン1に
よれば、摺動部位の要求機能に応じて油潤滑とグリース
潤滑とを使い分けすることができるので、荷重が高く、
摩耗粉の発生、焼付損傷およびフレッチングが生じ易い
摺動部位を連結機構収納部16に配置して油潤滑するこ
とにより耐久性を向上でき、また、送り機構収納部17
をグリース潤滑することにより縫製物の汚染に影響する
収納部である送り機構収納部のドライ化を容易に実現で
きる。その結果、縫製物の汚染を確実に防止できる。
【0072】したがって、本実施形態のロックミシン1
によれば、縫製物を汚染する潤滑油の漏洩防止とミシン
の耐久性とを容易かつ確実に両立することができる。
【0073】また、本実施形態のロックミシン1によれ
ば、ミシン主軸31と送り駆動軸61とを連結するとと
もに、ミシン主軸31に対する送り駆動軸61の駆動量
を調節する送りカム機構60を連結機構収納部16に配
置し、この送りカム機構60の摺動部位を潤滑油による
油潤滑とする構成としているので、送り機構105の一
部を構成する摺動部位に加わる荷重の大きな送りカム機
構60を容易かつ確実に油潤滑とすることができる。
【0074】すなわち、本実施形態のロックミシン1に
よれば、送り機構105のうちの荷重の大きな摺動部位
を具備する送りカム機構60を連結機構収納部16に収
納して油潤滑することができるので、送りカム機構60
の耐久性、ひいてはミシン自身の耐久性を向上できる。
【0075】また、本実施形態のロックミシン1によれ
ば、送りカム機構60の送り駆動用連結ロッド73の内
径が、ミシン主軸31の最大外径より大きく形成されて
いるので、ミシンフレーム2の内部に送り駆動用連結ロ
ッド73を配置した状態で、ミシンフレーム2の内部に
ミシン主軸31を挿入してミシン主軸31に送り駆動用
連結ロッド73を組み付けることができる。
【0076】すなわち、本実施形態のロックミシン1に
よれば、ミシンフレーム2に対するミシン主軸31およ
びミシン主軸31に対する送りカム機構60の組み付け
性を向上できる。
【0077】また、本実施形態のロックミシン1によれ
ば、ミシン主軸31の連結機構収納部16に配置される
部位に、潤滑油を連結機構収納部16の内部に供給する
ための潤滑油が流動可能な潤滑油供給路88が形成され
ているので、連結機構収納部16の内部に配置される摺
動部位の潤滑油による油潤滑を確実にできる。
【0078】また、本実施形態のロックミシン1によれ
ば、グリース収納部97が、送り機構収納部17に配置
されるミシン主軸31に形成されているので、送り機構
収納部17に個別のグリース収納部を設ける必要がない
ので、省スペース化を図ることができる。
【0079】また、本実施形態のロックミシン1によれ
ば、ミシン主軸31の送り機構収納部17に配置される
部位に、グリース収納部97に収納したグリースを外部
に吐出するグリース吐出口97aが形成されているの
で、ミシン主軸31の回転に伴ってグリースをグリース
吐出口97aから送り機構収納部17の摺動部位に自動
的に供給できる。
【0080】また、本実施形態のロックミシン1によれ
ば、グリース吐出口97aが、ミシン主軸31の径方向
に沿って形成されているので、ミシン主軸31の回転に
伴うグリース吐出口97aからのグリースの吐出状態を
より円滑にできる。
【0081】また、本実施形態のロックミシン1によれ
ば、針駆動軸50、送り駆動軸61、上ルーパ駆動軸4
6および下ルーパ駆動軸52などの各駆動軸の少なくと
も一つ、本実施形態においては送り駆動軸61に、グリ
ース潤滑に用いるグリースを収納可能なグリース収納部
としての送り軸用グリース収納部117が形成されてい
るので、連結機構収納部16を除く部位、詳しくは送り
機構収納部18のグリース潤滑を容易にできる。
【0082】なお、本発明は、前記実施形態に限定され
るものではなく、必要に応じて種々変更することができ
る。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に係る本発
明のロックミシンによれば、摺動部位の要求機能に応じ
て油潤滑とグリース潤滑とを使い分けすることができる
ので、荷重が高く、摩耗粉の発生、焼付損傷およびフレ
ッチングが生じ易い摺動部位を連結機構収納部に配置し
て油潤滑することにより耐久性を向上でき、また、送り
機構収納部をグリース潤滑することにより縫製物の汚染
に影響する収納部である送り機構収納部のドライ化を容
易に実現できるので、縫製物を汚染する潤滑油の漏洩防
止とミシンの耐久性とを容易かつ確実に両立することが
できるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0084】また、請求項2に係る本発明のロックミシ
ンによれば、送り機構のうちの荷重の大きな摺動部位を
具備する送りカム機構を連結機構収納部に収納して油潤
滑することができるので、送りカム機構の耐久性を向上
できるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0085】また、請求項3に係る本発明のロックミシ
ンによれば、ミシンフレームの内部に送り駆動用連結ロ
ッドを配置した状態で、ミシンフレームの内部にミシン
主軸を挿入してミシン主軸に送り駆動用連結ロッドを組
み付けることができるなどの極めて優れた効果を奏す
る。
【0086】また、請求項4に係る本発明のロックミシ
ンによれば、連結機構収納部の内部に配置される摺動部
位の潤滑油による油潤滑を確実にできるなどの極めて優
れた効果を奏する。
【0087】また、請求項5に係る本発明のロックミシ
ンによれば、送り機構収納部に個別のグリース収納部を
設ける必要がないので、省スペース化を図ることができ
るなどの極めて優れた効果を奏する。
【0088】また、請求項6に係る本発明のロックミシ
ンによれば、ミシン主軸の回転に伴ってグリースをグリ
ース吐出口から送り機構収納部の摺動部位に自動的に供
給できるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0089】また、請求項7に係る本発明のロックミシ
ンによれば、ミシン主軸の回転に伴うグリース吐出口か
らのグリースの吐出状態をより円滑にできるなどの極め
て優れた効果を奏する。
【0090】また、請求項8に係る本発明のロックミシ
ンによれば、連結機構収納部16を除く部位のグリース
潤滑を容易にできるなどの極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るロックミシンの実施形態の要部
を示す外観斜視図
【図2】 図1の正面図
【図3】 図1のミシンフレームおよびその近傍の要部
の分解斜視図
【図4】 図1のミシンフレームを簡略化して示す左側
面図
【図5】 図4の5−5線に沿った断面図
【図6】 図4の6−6線に沿った断面図
【図7】 図4の下面図
【図8】 図4のミシンフレームの要部を簡略化して示
す斜視図
【図9】 本発明に係るロックミシンの実施形態の要部
を模式化して示す機構線図
【図10】 本発明に係るロックミシンの実施形態のミ
シン主軸および送り駆動軸近傍を示す下面図
【図11】 本発明に係るロックミシンの実施形態のミ
シン主軸の構造を示す正面図
【図12】 本発明に係るロックミシンの実施形態の送
りカム機構の要部の構成を示す分解斜視図
【図13】 本発明に係るロックミシンの実施形態の送
りカム機構の要部の実際の部品配置について基端側から
見た状態を示す展開図
【符号の説明】
1 ロックミシン 2 ミシンフレーム 2A 基部 2Aa 基部内部空間 2B 布台受け部 2Ba 布台受け部内部空間 2Baa 第1布台受け部内部空間 2Bab 第2布台受け部内部空間 2C 頭部 2Ca 頭部内部空間 2FW 正面壁 2RW 背面壁 2BW 基端壁 2MW 中間壁 2TW 先端壁 2SWa 第1支持壁 2SWb 第2支持壁 2SWc 第3支持壁 2FPW 上ルーパ用突出壁 2FPWa 上ルーパ用内部空間 2FOW 外部用突出壁 2FOWa 外側内部空間 3 オイルパン 13 仕切板 16 連結機構収納部 17 送り機構収納部 18 針機構収納部 21 上ルーパ機構収納部 23 下ルーパ・二重環機構収納部 31 ミシン主軸 41 上ルーパ駆動用連結ロッド 42 メス駆動用連結ロッド 43 針駆動用連結ロッド 44 下ルーパ駆動用連結ロッド 46 上ルーパ駆動軸 47 上ルーパ駆動用リンク 48 メス駆動軸 49 メス駆動用リンク 50 針駆動軸 51 針駆動用リンク 52 下ルーパ駆動軸 53 下ルーパ駆動用リンク 60 送りカム機構 61 送り駆動軸 73 送り駆動用連結ロッド 78 送り調整ボタン 85 ウォームホイール 86 ウオーム 88 潤滑油供給路 88a 潤滑油給油口 88b 潤滑油吐出口 94 二重環駆動用連結ロッド 97 グリース収納部 97a グリース吐出口 105 送り機構 114 二重環前後腕 115 二重環駆動軸 117 送り軸用グリース収納部 117a 送り軸用グリース吐出口 129 針棒 138 結合連結リンク FS 正面側 RS 背面側 BS 基端側 TS 先端側 N 針
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B150 AA08 CC07 CE23 CE26 CE27 DE06 DE17 DE23 DE29 DE33 GA01 GB01 GB04 GB05 GB07 GB08 JA20 JA28 JA32 JA36

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも二重環縫いおよび縁かがり縫
    いを行うロックミシンにおいて、 ミシンフレームに、ミシン主軸の駆動力を少なくとも針
    駆動軸、送り駆動軸、上ルーパ駆動軸および下ルーパ駆
    動軸に伝達する連結機構が収納される連結機構収納部
    と、前記送り駆動軸の先端側に配置され前記送り駆動軸
    から出力される駆動力を所定の運動に変換して送り歯に
    伝達する送り機構が収納される送り機構収納部とを設
    け、 前記連結機構収納部を密封してその内部に配設される連
    結機構の摺動部位を潤滑油による油潤滑とし、 前記送り機構収納部に、グリースを収容可能なグリース
    収納部を設け、前記送り機構収納部の内部に配設される
    機構の摺動部位をグリースによるグリース潤滑としたこ
    とを特徴とするロックミシン。
  2. 【請求項2】 前記ミシン主軸と前記送り駆動軸とを連
    結するとともに、前記ミシン主軸に対する前記送り駆動
    軸の駆動量を調節する送りカム機構を前記連結機構収納
    部に配置し、この送りカム機構の摺動部位を潤滑油によ
    る油潤滑としたことを特徴とする請求項1に記載のロッ
    クミシン。
  3. 【請求項3】 前記送りカム機構の送り駆動用連結ロッ
    ドの内径が、前記ミシン主軸の最大外径より大きく形成
    されていることを特徴とする請求項2に記載のロックミ
    シン。
  4. 【請求項4】 前記ミシン主軸の前記連結機構収納部に
    配置される部位に、潤滑油を前記連結機構収納部の内部
    に供給するための潤滑油供給路が形成されていることを
    特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記
    載のロックミシン。
  5. 【請求項5】 前記グリース収納部が、前記送り機構収
    納部に配置される前記ミシン主軸に形成されていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
    記載のロックミシン。
  6. 【請求項6】 前記ミシン主軸の前記送り機構収納部に
    配置される部位に、前記グリース収納部に収納したグリ
    ースを外部に吐出するグリース吐出口が形成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載のロックミシン。
  7. 【請求項7】 前記グリース吐出口が、前記ミシン主軸
    の径方向に沿って形成されていることを特徴とする請求
    項6に記載のロックミシン。
  8. 【請求項8】 前記各駆動軸の少なくとも一つに、グリ
    ース潤滑に用いるグリースを収納可能なグリース収納部
    が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のロ
    ックミシン。
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KR1020020045728A KR100900367B1 (ko) 2001-08-03 2002-08-02 오버록 재봉틀
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