JP2003036537A - 光記録媒体、光ピックアップ装置及び記録再生装置 - Google Patents

光記録媒体、光ピックアップ装置及び記録再生装置

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JP2003036537A
JP2003036537A JP2002139207A JP2002139207A JP2003036537A JP 2003036537 A JP2003036537 A JP 2003036537A JP 2002139207 A JP2002139207 A JP 2002139207A JP 2002139207 A JP2002139207 A JP 2002139207A JP 2003036537 A JP2003036537 A JP 2003036537A
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recording
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light
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JP2002139207A
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English (en)
Inventor
Fumiaki Ueno
文章 植野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 媒体の可換性や互換性を確保した大容量の3
次元の記録媒体、その光ピックアップ装置、その制御装
置を提供する。 【解決手段】 本発明の光記録媒体は、予めトラッキン
グ制御用信号を形成した制御層と、光学的性質を変化さ
せることが出来る感光材料と、を重ねた光記録媒体であ
って、前記感光材料の体積中に記録すべきデータに対応
する離散的な光学的性質が変化した部分が分布する領域
を層状に、前記制御層のトラッキング制御用信号によっ
てガイドされた光ビームが通る経路に重ねて形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体、光ピ
ックアップ装置、及び光記録媒体の制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータが高機能化して、コンピュ
ータが情報量の大きな画像データ等を扱うようになって
きた。そのため、大容量の記録媒体や記録装置が求めら
れるようになってきている。記憶媒体の容量を向上させ
るため、記録層を2層以上にする記録媒体が開発され商
品化されている。DVDでは、入射側の記録層の反射膜
を反射率約36%の半透明膜にし、2層目の記録層を全
反射膜にすることで2つの記録層からの反射光量をほぼ
等しくして、2層記録を行っている。しかしながら、半
透明膜を重ねて更に多層化すると、記録層の総数を増や
すに従って各記録層からの反射光量が減少するという問
題が生じる。また、各記録層からの反射光量をほぼ等し
くするためには、各層の反射率を層毎に正確に作製する
必要がある。それ故に記録層の総数を増やすに従って反
射率の精度を高めていかなくてはならないという課題も
生じる。
【0003】このような課題を解決し、多層記録によっ
て大容量化を実現する方法として、感光材料の体積中に
屈折率変化を用いて記録する媒体が提案されている(特
開平6−28672号公報)。この記録媒体では、XY
Zの3軸方向に移動するステージ、または、XY方向の
ビーム走査とZステージとを組み合わせてデータを3次
元的に一点ずつ屈折率変化させて記録し、各点の屈折率
変化を検出して再生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】取り外し可能な光記録
媒体を広い用途に使用する上で、記録媒体の可換性・可
搬性・互換性が要求される。しかしながら、先願発明の
記録媒体では3次元の位置をステージ若しくはビーム走
査で特定するため、媒体を取り外すと同じ位置を特定す
ることが困難であり、媒体の可換性や互換性を得ること
が困難であった。
【0005】本発明は、上記の問題点を解決し、媒体の
可換性や互換性を確保した大容量の記録媒体、その光ピ
ックアップ装置、その制御装置を提供することを目的と
する。本発明は、又、高速で信号を記録し又は再生する
光記録媒体の制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】1つの観点による本発明
の光記録媒体は、上記の課題を解決するため、予めトラ
ッキング制御用信号を形成した制御層と、感光材料とを
重ねた光記録媒体であって、感光材料の体積中に記録す
べきデータに対応する離散的な光学的性質が変化した部
分が分布する領域(記録トラック)を層状に、制御層の
トラッキング制御用の信号によってガイドされた光ビー
ムが通る経路(制御トラック)に重ねて形成する。本発
明によれば、媒体の可換性や互換性を確保し、データを
3次元的に配置した大容量の記録媒体を実現出来る。制
御層にトラッキングをかけ、トラッキング制御用の信号
に沿って層状に形成した記録層に信号を記録又は再生す
ることが出来る。
【0007】感光材料に光ビームを照射して、例えば感
光材料の屈折率を変化させる。異方性を有する感光材料
に光ビームを照射すると、感光材料中に複屈折が生じ、
偏波面が変化する。屈折率(複素数のテンソル量であっ
て、実部がいわゆる屈折率、虚部が吸収係数を表す。)
が変化すると、反射、吸収、透過、偏光の変化として検
出することが出来る。感光材料は光強度に対して線形性
を有する材料(例えば銀塩フィルム)であっても良く、
非線形性を有する材料であっても良い。
【0008】好ましくは、感光材料は光強度に対して大
きな非線形性を有する。「光強度に対して大きな非線形
性を有する」とは、感光材料の性質が、入射光強度の2
乗以上に比例して変化することを意味する。典型的に
は、感光材料に含まれる物質の電子分極Pが、光の電場
ベクトルEに対して2次以上の電気感受率を有する。 P=P(0)+ε(χ(1)・E+χ(2)・E
χ(3)・E+・・・) ここでεは真空中の誘電率、χは電気感受率である。
具体的には、2次の非線形光学効果として、1次の電気
光学効果及びSHG(2次高調波が発生する。)等が知
られている。3次の非線形光学効果として、2次の電気
光学効果、THG(3次高調波が発生する。)、光双安
定性、2光子吸収等が知られている。
【0009】トラッキング制御用信号は、例えば光記録
媒体の基板上に形成された溝、溝間部、溝及び溝間部、
又はウォブルピット等からの再生信号である。「記録す
べきデータ」は、層情報、位置情報、ユーザの記録情報
及びコンテンツ情報等を含む。「制御層のトラッキング
制御用の信号によってガイドされた光ビームが通る経
路」とは、トラッキング制御用信号が光記録媒体の基板
に形成された溝部、溝間部、又は溝部及び溝間部の再生
信号であれば、溝部、溝間部、又は溝部及び溝間部の長
手方向に沿った経路であり、トラッキング制御用信号が
光記録媒体の基板に離散的に形成された対のウォブルピ
ットであれば、対のウォブルピットからの反射光の光量
が同じになるように光ビームをガイドした時に光ビーム
が通る経路である。「層状に」とは、制御層に平行に、
制御層から異なる高さに複数の記録層が形成されている
ことを意味する。
【0010】他の観点による本発明の光記録媒体は、各
層に層を識別する信号を記録する。本発明によれば、光
ビームを速く正確に目的の位置にアクセスさせることが
できる光記録媒体を実現出来る。本発明の光記録媒体を
記録再生装置から取り外して再度取り付けたり、光記録
媒体を他の記録再生装置に取り付けても、改めてトラッ
キング制御をかけ、層を識別する信号で記録層を特定す
ることで、光記録媒体中の同じ位置を特定することが容
易にでき、光記録媒体の可換性や互換性を得ることがで
きる。
【0011】更に他の観点による本発明の光記録媒体
は、層を識別する信号が、制御層に形成された信号の記
録位置と一定の関係を有する位置に記録されている。本
発明によれば、制御層に形成された信号(例えばサーボ
領域に形成された基準パルスとなるクロックピット信号
等)に基づいて、容易に各記録層の識別信号を読み取る
ことが出来る光記録媒体を実現出来る。
【0012】別の観点による本発明の光記録媒体は、制
御層を通して光を各記録層に照射することにより、信号
を記録又は再生する。本発明の光記録媒体によれば、制
御層に結像する光の戻り光が、感光材料の光学的性質が
変化した記録層の影響を受けない故、安定したレベルの
制御層からの戻り光が得られる。制御層からの戻り光を
利用して例えば安定した焦点制御及びトラッキング制御
をすることが出来る。
【0013】更に別の観点による本発明の光記録媒体
は、所定の領域の制御トラックに重なる全ての記録層の
記録トラックの感光材料が、全てその光学的性質を変化
させられている。本発明の光記録媒体によれば、例えば
互換再生時(又は互換による追加記録時)に、上記所定
の領域で光ビームの結像位置を変化させ、光ビームから
の戻り光を検出することにより、記録層が形成されてい
る位置を正確に知ることが出来、光ピックアップ装置の
結像位置のキャリブレーションが出来る。
【0014】更に別の観点による本発明の光記録媒体
は、制御トラックに書換できない固有情報を記録されて
いる。悪意のユーザは、この固有データ(例えばコピー
ガードのための情報)を書き換えできず(改ざん防
止)、通常の記録再生装置を用いて固有情報を読み取る
ことができない。更に別の観点による本発明の光記録媒
体は、各記録層の記録トラックの長手方向の異なる位置
から記録層の厚み方向に互いに逆方向に変移した位置に
対のウォブル信号が記録されている。本発明の光記録媒
体に信号を記録又は再生する制御装置は、ウォブル信号
を利用して、正確に光ビームの結像高さ(感光材料の厚
さ方向の位置)を制御することが出来、高い精度で互換
性を確保できる。
【0015】更に別の観点による本発明の光記録媒体
は、各層の記録トラックの長手方向の異なる位置から記
録層の厚み方向に互いに逆方向に変移した位置に対のウ
ォブル信号が記録されており、且つその記録層内で記録
トラックの長手方向の異なる位置から左右に変移した位
置に他の対のウォブル信号が記録されている。本発明の
光記録媒体に信号を記録又は再生する制御装置は、ウォ
ブル信号を利用して高い精度の互換性を維持しつつ、記
録層への信号の記録又は再生をすることが出来る。更に
別の観点による本発明の光記録媒体は、光記録媒体をそ
の制御装置にクランプするクランプ部、又は表面及び裏
面が、感光材料よりも高い硬度を有する材料で形成され
ている。これにより、軟らかい感光材料を有する光記録
媒体の耐久性(例えば傷つきにくく、変形しにくく、磨
耗しにくいこと)を高めることが出来る。
【0016】更に別の観点による本発明の光ピックアッ
プ装置は、同一光軸上の異なる2つの点である第1の結
像点及び第2の結像点に同時に像を結ぶ光ピックアップ
装置であって、第1の焦点調節部及び第2の焦点調節部
を有し、第1の焦点調節部を調節すると、2つの結像点
が移動し、第2の焦点調節部を調節すると、第2の結像
点のみが移動する。更に別の観点による本発明の光ピッ
クアップ装置は、同一光軸上の異なる2つの点である第
1の結像点及び第2の結像点に同時に像を結ぶ光ピック
アップ装置であって、第1の結像点から戻る光で焦点制
御及びトラッキング制御を行い、第2の結像点に像を結
ぶ光で記録又は再生を行う。本発明の光ピックアップ装
置で本発明の光記録媒体に信号を記録又は再生すること
により、媒体の可換性や互換性を確保して、記録媒体に
3次元的に信号を記録又は再生出来る。
【0017】更に別の観点による本発明の光ピックアッ
プ装置は、予めトラッキング制御用信号を形成した制御
層と、光学的性質を変化させることが出来る感光材料
と、を重ねた光記録媒体に用いる光ピックアップ装置で
あって、第1の波長の第1のレーザと、第1の波長より
波長が短い第2の波長の第2のレーザとを有し、第1の
レーザが制御層からトラッキング制御用信号を再生し、
第2のレーザが感光材料に結像して信号を記録又は再生
する。本発明の光ピックアップ装置によれば、制御層か
らの戻り光と感光材料からの戻り光を容易に区別するこ
とが出来、且つ波長の短いレーザ光を記録又は再生に用
いることにより、光記録媒体に高い記録密度で信号を記
録することが出来る。
【0018】更に別の観点による本発明の光ピックアッ
プ装置は、予めトラッキング制御用信号を形成した制御
層と、光学的性質を変化させることが出来る感光材料
と、を重ねた光記録媒体に用いる光ピックアップ装置で
あって、第1のレーザ、第2のレーザ、第3のレーザ及
び第4のレーザを有し、第1のレーザが制御層に設けた
制御トラックからトラッキング制御用信号を再生し、第
2のレーザが各記録層の記録トラックに、クロック信
号、位置情報の信号、記録層を識別する信号及びデータ
信号の中の少なくとも1つの信号を記録し、第3のレー
ザが、各記録層の記録トラックから記録層の厚み方向に
変移した位置に第1のウォブル信号を記録し、第4のレ
ーザが、各記録層の記録トラックから第1のウォブル信
号と逆方向に変移した位置に第2のウォブル信号を記録
する。
【0019】更に別の観点による本発明の光ピックアッ
プ装置は、第2のレーザ、第3のレーザ及び第4のレー
ザを有し、第2のレーザが各記録層のクロック信号、位
置情報の信号、記録層を識別する信号及びデータ信号の
中の少なくとも1つの信号を記録すると共に、制御層か
らトラッキング制御用信号を再生し、第3のレーザが、
各記録層の記録トラックから記録層の厚み方向に変移し
た位置に第1のウォブル信号を記録し、第4のレーザ
が、第1のウォブル信号と逆方向に変移した位置に第2
のウォブル信号を記録する。本発明の光ピックアップ装
置を搭載した記録装置は、制御層からの戻り光を利用し
て正確にウォブル信号を記録して、本発明の光記録媒体
を生産することが出来る。本発明の光ピックアップ装置
(例えば光記録媒体の製造工場で使用する光記録媒体の
制御装置に搭載する。)によりウォブル信号を記録した
光記録媒体を装着した制御装置は、記録時又は再生時に
正確に光ビームの焦点制御をすることが出来る。
【0020】更に別の観点による本発明の光ピックアッ
プ装置は、上記の構成要素に加えて第5のレーザ及び第
6のレーザを更に有し、第5のレーザが、記録層内であ
って記録トラックの長手方向から左右いずれか一方に変
移した位置に第3のウォブル信号を記録し、第6のレー
ザが、記録層内であって第3のウォブル信号と逆方向に
変移した位置に第4のウォブル信号を記録する。本発明
の光ピックアップ装置を搭載した記録装置は、制御層か
らの戻り光を利用して正確にウォブル信号を記録して、
本発明の光記録媒体を生産することが出来る。本発明の
光ピックアップ装置(例えば光記録媒体の製造工場で使
用する光記録媒体の制御装置に搭載する。)によりウォ
ブル信号を記録した光記録媒体を装着した制御装置は、
記録時又は再生時に正確に光ビームの焦点制御及びトラ
ッキング制御をすることが出来る。
【0021】更に別の観点による本発明の光ピックアッ
プ装置は、制御層とその上の感光材料とを有する光記録
媒体に記録又は再生を行う場合、記録トラックの上下に
記録された対のウォブル信号の再生信号に基づいて焦点
制御を行う。本発明の光ピックアップ装置によれば、記
録時又は再生時に正確に光ビームの焦点制御をすること
が出来る。これにより、媒体の可換性や互換性を確保し
て記録媒体に信号を記録又は再生する光ピックアップ装
置を実現出来る。
【0022】更に別の観点による本発明の光ピックアッ
プ装置は、記録トラックの上下及び左右に2組の対のウ
ォブル信号を記録した光記録媒体で記録又は再生をする
時、光記録媒体の記録層の厚み方向に互いに逆方向に変
移した位置に記録された対のウォブル信号に基づいて焦
点制御を行い、且つ、記録層内であって記録トラックか
ら左右に変移した位置に記録された他の対のウォブル信
号に基づいてトラッキング制御をする。本発明の光ピッ
クアップ装置によれば、記録時又は再生時に正確に光ビ
ームの焦点制御をすることが出来る。これにより、媒体
の可換性や互換性を確保して記録媒体に信号を記録又は
再生する光ピックアップ装置を実現出来る。
【0023】更に別の観点による本発明の光記録媒体の
制御装置は、本発明の光記録媒体に記録又は再生する
時、2つの結像点の間隔を光軸方向に一定間隔で離散的
に変化させて信号の記録又は再生を行う。これにより、
感光材料中に高さ方向に(感光材料の厚さ方向に)一定
間隔で記録トラック(記録層)を形成することが出来
る。好ましくは、制御層を高さ方向の距離の基準とし
て、一定間隔で記録トラックを形成する。制御装置は、
記録装置、再生装置、記録再生装置を含む。
【0024】更に別の観点による本発明の光記録媒体の
制御装置は、記録トラックの高さを検出するための所定
の領域を有する光記録媒体の制御装置であって、所定の
領域において、光ビームの焦点の位置を制御層から各記
録層に変化させ、制御層の位置を基準とする各記録層の
記録トラックの位置(制御層からの高さ)を記憶し、記
憶された各記録トラックの位置情報に基づいて光ビーム
の焦点の位置を定め、記録又は再生を行う。これによ
り、媒体の可換性や互換性を確保して記録媒体に信号を
記録又は再生することが出来る。
【0025】更に別の観点による本発明の光記録媒体の
制御装置は、記録層を識別する信号、ウォブル信号、位
置情報の中の少なくとも1つの信号が記録されている所
定の領域の感光材料中に、信号を記録出来ない。これに
より、媒体の可換性や互換性を確保するために必要な情
報及び規格に準拠した媒体が具備すべき情報を、消去さ
れること又は書き換えられることを防止し、媒体の可換
性や互換性を確保して記録媒体に信号を記録又は再生す
る光記録媒体の制御装置を実現出来る。
【0026】更に別の観点による本発明の光記録媒体の
制御装置は、感光材料の体積中に記録トラックを層状に
形成した光記録媒体の制御装置であって、同一光軸上の
異なる2つの点である第1の結像点及び第2の結像点に
同時に像を結ぶ光ピックアップ装置を有し、第1の結像
点と第2の結像点とを、異なる層の記録トラックに位置
させ、それぞれの記録トラックで信号を記録又は再生す
る。これにより、光記録媒体の制御装置の記録データレ
ート又は再生データレートを実質的に2倍にすることが
出来る。好ましくは光記録媒体の制御装置は、1つの記
録トラックへの記録と、他の1つの記録トラックからの
再生とを同時に実行できる。上記の発明は、同一光軸上
の異なる3つ以上の点に同時に像を結ぶ光ピックアップ
装置を有し、3つ以上の記録トラックで信号を記録又は
再生する光記録媒体の制御装置を含む。発明の新規な特
徴は添付の請求の範囲に特に記載したものに他ならない
が、構成及び内容の双方に関して本発明は、他の目的や
特徴と共に、図面と共同して理解されるところの以下の
詳細な説明から、より良く理解され評価されるであろ
う。
【0027】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施をするための最
良の形態を具体的に示した実施例について図面とともに
記載する。
【0028】《実施例1》図1〜図5を用いて、本発明
の実施例1の光記録媒体、光ピックアップ装置、光記録
媒体の制御装置を説明する。図1及び図2を用いて、実
施例1の光記録媒体の構造を説明する。実施例1の光記
録媒体は、感光材料中に3次元に情報を記録する光ディ
スクである。実施例1において、感光材料は光強度に対
して大きな非線形性を有するフォトリフラクティブ結晶
(例えばLiNbO、BaTiO、LiIO等)
である。これに代えて、感光材料はフォトクロミック分
子(例えばスピロベンゾピラン(spirobenzopyran)
等)を樹脂中に分散したもの、フォトポリマー、重クロ
ム酸ゼラチン、銀塩フィルム等であっても良い。
【0029】フォトリフラクティブ結晶は、強い光を受
けるとその部分の屈折率が変化し、変化した状態で留ま
る。光を一点に集光することで、集光した点のみの屈折
率を変化させ信号を記録することができる。フォトポリ
マーは、光を集光して信号を記録した後自然光を一様に
照射することで屈折率分布を固定させることができる。
重クロム酸ゼラチンや銀塩フィルムは、光を集光して信
号を記録した後、現像することで屈折率分布を固定させ
ることができる。これらの材料も、強い光を受けるとそ
の部分の屈折率が変化し、変化した状態で留まるため、
信号の記録に用いることができる。
【0030】例えばフォトクロミック分子、フォトポリ
マー等は非線形性を有する感光材料であり、2光子吸収
を起こすことが出来る。2光子吸収は、1個の分子が1
度に2個の光子を吸収して励起される現象である。1光
子吸収の遷移確率は光強度の1乗に比例するのに対し
て、2光子吸収の遷移確率は光強度の2乗に比例する。
それ故にレーザ光を集光した場合、1光子吸収の励起確
率は焦点からの距離の2乗に逆比例するのに対して、2
光子吸収の励起確率は焦点からの距離の4乗に逆比例す
る。即ち、2光子吸収の現象を利用することにより、記
録光の回折限界以下の非常に高い空間分解能が得られ
る。又、2光子吸収は光強度が一定の閾値以上で発生
し、光強度が閾値未満であれば発生しない。従って2光
子吸収を生じる感光材料においては、レーザ光の焦点よ
り少し離れると光強度が弱いので光吸収が発生せず、記
録層の深い位置まで記録レーザ光が届き、その焦点近傍
のみに情報を記録できる。従って、大きな非線形性を有
する感光材料は、3次元的に(感光材料の厚み方向を含
む。)任意の位置に情報を記録する光記録媒体に適して
いる。
【0031】図1(a)は実施例1の光ディスク100
の模式的な全体構成図である。図1(a)において、1
01は光ディスク基板、102は光ディスク基板上に重
ねられた感光材料、103は光ディスク基板上に形成さ
れた制御トラック(溝部110にガイドされて形成され
ている。)、104は制御トラック103に重ねて層状
に形成された記録トラック(感光材料中に制御層(制御
トラックを有する層)に平行に、その厚さ(高さ)方向
の異なる位置に複数形成されている。)、105は制御
トラック103及び記録トラック104を1280個に
分割したセグメント、106は各セグメントに設けられ
たサーボ領域である。サーボ領域106は、制御トラッ
ク103及び記録トラック104の両方に設けられてい
る。図示するように、制御トラック103及び記録トラ
ック104は、螺旋状の領域であって、光ディスクの内
周から外周に向かって延びている。光ディスクのフォー
マット構成の説明を目的とする図1(a)においては、
光ディスク全体の大きさに較べて、制御トラック103
及び記録トラック104を著しく拡大して表示してい
る。
【0032】図1(b)は制御トラック103の1個の
セグメント105の模式的な拡大図である。図1(b)
において、セグメント105はサーボ領域106と、1
07の長さを有する溝部110とを有する。サーボ領域
106は、クロックピット108及び1ビットのアドレ
スピット109を有する(1ビットデータの値1又は0
に応じて、アドレスピット109を形成し、又は形成し
ない。)。クロックピット108は、各セグメントにお
いて種々の情報(例えばアドレス情報)を再生等するタ
イミング信号、ウインドウ信号等を生成する基準パルス
を発生する。アドレスピット109は、アドレス情報
(光ディスクの制御層201に平行な平面上における2
次元的な位置情報を示すアドレス情報)を有する。アド
レス情報については後述する(図4)。隣接する溝部1
10は溝間部111により隔てられている。光ピックア
ップ装置は、溝部110の側壁近傍からトラッキング制
御用信号を再生する。クロックピット108、アドレス
ピット109及び溝部110はレーザの波長λの約1/
4の深さを有する。
【0033】なお実施例1においては制御装置が3ビー
ム法によりトラッキング制御を行うことができるよう
に、アドレスピット109及び溝部110の深さを約λ
/4としているが、これに限定されるものではない。ア
ドレスピット109及び溝部110の深さを、制御装置
との関係を考慮して任意に設定することができる。例え
ば制御装置がプッシュプル法によりトラッキング制御を
行うことができるように、アドレスピット109及び溝
部110の深さを約λ/8としても良い。例えば制御装
置が3ビーム法又はプッシュプル法によりトラッキング
制御を行うことができるように、アドレスピット109
及び溝部110の深さを約λ/6としても良い。
【0034】図1(c)は記録トラック104の1個の
セグメント105の模式的な拡大図である。図1(c)
において、セグメント105はサーボ領域106と、1
07の長さを有するデータ記録領域114とを有する。
サーボ領域106には、層識別信号112が記録されて
いる。層識別信号112は、制御層のクロックピット1
08から制御トラック(又は記録トラック)の長手方向
に一定の距離だけ離れた位置(クロックピット108と
層識別信号112とは高さ方向の位置は異なる。)に記
録されている。
【0035】データ記録領域114には、任意のデータ
(例えばユーザデータであって、光学的性質が変化した
部分113と、変化していない部分とを有する。)等が
記録される。図1(c)において、ハッチングを施した
層識別信号112及びデータ113は、感光材料の光学
的性質を変化させた部分を示し、それ以外の部分は感光
材料の光学的性質を変化させていない。実施例1におい
ては、制御トラック103のサーボ領域106の長さ
は、記録トラック104のサーボ領域の長さと同一であ
る。実施例では、制御トラック103のサーボ領域10
6に設けられたクロックピット108に重なる記録トラ
ック104のサーボ領域106に何も記録されていな
い。他の実施例においては、制御トラック103のクロ
ックピット108に重なる記録トラック104のサーボ
領域にも、データ記録領域114としている(記録トラ
ック104のサーボ領域が、層識別信号112の記録位
置近傍のみの狭い領域(制御トラックのサーボ領域より
も狭い領域)になっている。)。
【0036】実施例1の光ディスク100は、螺旋状に
形成された制御トラック103及び記録トラック104
を有し、さらに各制御トラック103及び記録トラック
104は放射線状に(光ディスクの半径方向に)設けら
れたサーボ領域106により、それぞれ1280個のセ
グメント105に分割されている。制御トラック103
及び記録トラック104は、螺旋状に代えて、同心円状
に形成しても良い。各セグメントのサーボ領域106
は、等角度間隔で設けられており、等角度の領域を有
し、それぞれ光ディスクの半径方向に整列している。全
てのサーボ領域106は相似の形状を有しており、各プ
リピット108、109及び層識別信号112は、サー
ボ領域上で相対的に同じ位置に配置されている。従っ
て、光ディスクの中心を原点とする角座標で表した場合
に、制御トラック103及び記録トラック104が位置
する原点からの距離にかかわらず、サーボ領域は光ディ
スク上に360度/1280個=0.28125度毎に
設けられている。
【0037】実施例1の光ディスク100の最内周の所
定の領域(例えば制御トラック103が光ディスクを1
周する長さの領域)において、その制御トラックに重な
る(上に位置する)全ての記録トラック104の感光材
料が、全てその光学的性質を変化させられている。この
光ディスクに信号を記録又は再生する光ディスクの制御
装置が、光ピックアップ装置の焦点位置をキャリブレー
ションするための領域である。
【0038】図2は本発明の実施例1の光記録媒体を図
1(a)のI−Iで示す面で切断した模式的な断面図で
ある。光ディスク基板101上に、紙面に垂直な方向に
延びる溝部110(及び制御トラック103)と、溝部
と溝部との間にある溝間部111とが設けられている。
溝部110、溝間部111、及びプリピット108、1
09等は制御層201を構成している。感光材料102
中に溝部110の上に(感光材料の厚さ方向に)、紙面
に垂直な方向に延びる複数(実施例においては128
層)の記録トラック104が形成されている。制御層2
01から測定して同一高さにある記録トラックの集合が
1つの記録層202を構成している(記録層は128あ
る。)。各記録トラックには、典型的には記録すべきデ
ータに対応させて、感光材料の光学的な性質を変化させ
た部分と変化させない部分とを離散的に分布させて情報
を記録する。図2においては、記録トラックの配置を分
かり易くするため、全ての記録トラックにおいて、感光
材料の光学的な性質が変化した部分113を表示してい
る。
【0039】溝部110と溝間部111との段差は、例
えば33nmである。33nmは、青レーザ(波長40
5nm)の波長域でλ/(8n)程度に相当する。nは
光ディスク基板101の屈折率である。光ディスク基板
101の材料は任意であるが、例えばポリオレフィン、
ガラス又はPMMA等である。これらの材料の屈折率
は、ポリオレフィンがn=1.52〜1.53、ガラス
がn=1.52、PMMAがn=1.49である。高さ
方向に(図2の上下方向)隣接する2つの記録層間の距
離は例えば1μmであり、記録トラックの幅方向に(図
2の左右方向)隣接する2つの記録層間の距離は例えば
1μmである。図2は模式的な構成を示すものであり、
各部分の大きさ、各部分間の距離を正確な比率で表した
ものではない。
【0040】上下に隣接する記録層のピッチは、λ/
(NA×NA)以上であれば隣り合う記録信号を分離で
きる。例えば波長650nm、NA=0.6であれば記
録層のピッチは1.8μm以上、波長405nm、NA
=0.85であれば記録層のピッチは0.56μm以上
に設定する。各層の高さ方向の制御をかける等の便宜
上、より広い方が好ましい(他の実施例も同じ)。記録
再生光の波長をλ、開口率をNA(Numerical Apertur
e)とした時、溝部でトラッキングをかける実施例1で
は、溝ピッチ(記録トラックの幅方向に隣接する2つの
記録層間の距離)は約(2λ)/(3・NA)以上にす
ることが好ましい。トラッキング制御を安定してかける
ためである。例えば波長650nm、NA=0.6であ
れば溝ピッチ0.72μm以上、波長405nm、NA
=0.85であれば溝ピッチ0.32μm以上に設定す
る。
【0041】203は実施例の光ピックアップ装置の対
物レンズを示す。実施例の光ピックアップ装置は、青レ
ーザ(波長405nm)のP偏光及びS偏光の2つの光
ビームを照射する。P偏光及びS偏光の2つの光ビーム
は、それぞれ同一光軸上の異なる2つの点で結像する。
S偏光は光ピックアップ装置に設けられた反射型回折格
子(図示しない。)によって0次回折光(メインビーム
と呼ぶ。)と±1次回折光(サイドビームと呼ぶ。)と
に分けられる。S偏光のメインビーム(0次回折光)2
04はP偏光と同一の光軸上であって、制御層の溝部1
10及びプリピット108、109上に結像する。S偏
光のサイドビーム(±1次回折光)205、206は、
溝部110と溝間部111との間にある側壁部に結像す
る。P偏光207は、任意の記録トラック104上に結
像する(図2においては、記録トラック208に結像し
ている。)。
【0042】光ディスクの制御装置は、光ディスク10
0を回転させ、その制御層201に結像させたメインビ
ーム204の戻り光を利用して焦点制御をかけ(例えば
公知の非点収差法又はスポットサイズ検出法によ
る。)、サイドビーム205、206の戻り光を利用し
てトラッキング制御をかける(例えば、制御トラックの
溝部110の側壁から発生する1次回折光のバランスが
等しくなるようにトラッキング制御を行う公知の3ビー
ムトラッキング方式による。)。光ピックアップ装置
は、P偏光207を、S偏光のメインビーム204と同
一光軸上であって、感光材料中の記録トラック104に
結像するように制御する。光ピックアップ装置は、P偏
光207を用いて、記録トラックに信号を記録又は再生
する。以下、焦点及びトラッキング制御をかけるS偏光
を制御光、P偏光207を記録再生光と呼ぶ。記録する
信号に応じて記録再生光の発光パワーを変化させること
で信号を記録することができる。
【0043】図3は、本発明の実施例1の光ピックアッ
プ装置の概略的な構成図である(トラッキング制御をか
けるためのサイドビーム、及び記録媒体からの戻り光の
光学系は省略している。)。半導体レーザ301(波長
405nmの青レーザ)から出た光は、カップリングレ
ンズ302で略平行光にされ、偏光ビームスプリッタ
(以下PBSと略記する)303で2つに分けられる。
一方の光はミラー306で反射された後、2枚のレンズ
からなるコリーメータ304で可変的に平行光からずら
され(実施例においては、焦点距離が長くなる方向にず
らす。)、ミラー307を経由した後、略平行のままの
他方の光とPBS305で光軸が同じになる様に合成さ
れる。合成された2つの光は、ミラー308を経由して
対物レンズ203により絞り込まれ、光記録媒体100
上で、同一光軸上で異なる点にそれぞれ結像する。
【0044】PBS303に入射する光の偏波面を選ぶ
ことで2つの光の強度比を任意に選ぶことができる。P
BS303に入射する光の偏波面を、半導体レーザ30
1の取り付け方向に基づいて選んでも良く、半導体レー
ザ301とPBS302との間に波長板を挿入して選ん
でも良い。PBS305を透過させたい光とPBS30
5で反射させたい光の偏波面を直交するようにする。一
般にPBSは入射光に対して垂直な振動成分(P偏光成
分)をほぼ100%透過させ、平行な振動成分(S偏光
成分)に対して一定の反射率を有する。従って、PBS
305を透過させたい光をPBS305に対してP偏光
にすることにより、PBS305で光量を失うことなく
2つの光を合成することができる。記録時に記録再生光
は大きなパワーが必要である。光ピックアップ装置の構
造を、記録再生光がPBSで光量を失わない様にするこ
とが好ましい。発明の理解の容易のため光ピックアップ
装置の概略的な構造を示す図3においては、透過し、記
録再生光であるP偏光がPBS305で反射するように
見えるが、図3はそのような細部まで正確に示す図では
ない。実施例では、記録再生光であるP偏光がPBS3
05を透過し、制御光であるS偏光がPBS305で反
射する。
【0045】半導体レーザからの光は一般に楕円形のス
ポットになる。カップリングレンズ302で光を略平行
光にした後に、半導体レーザからの光のスポット形状を
略円形に変換する手段(例えばプリズム)を設けてもよ
い。
【0046】光ピックアップ装置は、対物レンズ203
を光軸方向に(311の方向に)移動させる第1の焦点
調節部(図5の505)と、コリメータ304の1つの
レンズを312に示す方向に移動させる第2の焦点調節
部(図5の506)とを有する。第1の焦点調節部によ
り対物レンズ203を移動させると、制御光及び記録再
生光の両方の焦点(結像点)が移動し、第2の焦点調節
部によりコリメータ304の1つのレンズを移動させる
と、記録再生光の焦点(結像点)のみが移動する。第1
の焦点調節部は、制御光(コリメータ304を通らない
方の光)が溝部110上で結像するように自動調節する
(焦点制御を行う。例えば非点収差法又はスポットサイ
ズ検出法等による。)。トラッキング制御部は、サイド
ビーム205、206からの戻り光の光量が等しくなる
様にトラッキング制御を行う(例えば3ビーム法等によ
る。)。
【0047】第2の焦点調整部は、コリメータ304の
一方のレンズを光路方向に(312の方向に)離散的に
動かすことで、一定の距離(図2で高さ方向に隣接する
2つの記録トラック間のピッチ(規格で定められた所定
のピッチとする。))を単位として、制御光と記録再生
光の結像点間隔を離散的に変化させる。これにより、記
録再生光の焦点が上下の記録層202間で正確に移動す
る。1つの記録層202の記録トラック104に信号を
記録し又は再生している時、第2の焦点調整部は、通常
コリメータ304のレンズを動かさない。記録又は再生
時、記録再生光の焦点は制御光の焦点と同一の光軸上に
あり且つ連動する故、光ディスクのそり等があっても、
光ディスクの溝部110(制御層)から記録再生光の結
像点までの距離は変化せず、且つ記録再生光の結像点は
制御トラック103(溝部110)の真上に位置する。
記録再生光は正確に記録トラック104に信号を記録又
は再生することが出来る。なお、制御光及び記録再生光
の戻り光は、PBSにより適切に分離することが出来
る。
【0048】アドレスピット109及び層識別信号11
2を説明する。また、アドレスピット109は、その有
無でアドレスデータの1ビットを表す。これは、特開2
001−148125号公報に開示された分散アドレス
フォーマットに対応している。この分散アドレスフォー
マットについて図4を用いて説明する。図4は分散アド
レスフォーマットの構成を示す図である。光ディスクを
1周するトラックは1280セグメントに分割されてお
り、1280セグメントの各サーボ領域には、それぞれ
1ビットのアドレスビットが割り当てられている。
【0049】ディスク1周中の1280のセグメント1
05を16個に分割し、1280/16=80ビットの
アドレスを単位とするアドレス情報(アドレスピットの
有無による情報)を生成する。80ビットのアドレス情
報は、7ビットのセグメント管理番号(回転方向の位置
情報)401、11ビットのセグメント管理番号のエラ
ー検出コード402、16ビットの奇数制御トラック1
03のトラック番号情報(制御トラックのトラック番
号)403、15ビットの奇数制御トラックのトラック
番号情報のBCH符号化されたエラー訂正情報404、
16ビットの偶数制御トラック103のトラック番号情
報405、15ビットの偶数制御トラックのトラック番
号情報のBCH符号化されたエラー訂正情報406を含
む。セグメント情報により、光ディスクの角度情報を得
ることが出来る。セグメント管理番号401及びセグメ
ント管理番号のエラー検出コード402は、それぞれ半
径方向に整列している。1周ごとに16個配置されたセ
グメント管理番号401は16個のセグメント管理番号
を表示する。16個のセグメントを起点としてセグメン
トの数を勘定することにより、任意のセグメントのセグ
メント番号を特定することが出来る。)。
【0050】トラック番号403、405を読み出すこ
とにより半径方向の位置情報を得る。このトラック番号
403、405はディスクのシーク等の検索情報として
用いられる。奇数制御トラック103のトラック番号情
報403及び奇数制御トラックのトラック番号情報のエ
ラー訂正情報404が存在するサーボ領域においては、
隣接するサーボ領域に偶数制御トラック103のトラッ
ク番号情報405及び偶数制御トラックのトラック番号
情報のエラー訂正情報406がない。同様に、偶数制御
トラック103のトラック番号情報405及び偶数制御
トラックのトラック番号情報のエラー訂正情報406が
存在するサーボ領域においては、隣接するサーボ領域に
奇数制御トラック103のトラック番号情報403及び
奇数制御トラックのトラック番号情報のエラー訂正情報
404が存在しない。1周16個のアドレス情報におい
て、上記の奇数制御トラック103のトラック番号情報
403等を有するアドレス情報と偶数制御トラック10
3のトラック番号情報405等を有するアドレス情報と
が、交互に一周あたり8個ずつ配置されている。これに
より、隣接するトラック間のクロストークによりトラッ
ク番号を誤って読み取ることを防止することが出来る。
【0051】実施例の層識別信号112(実施例におい
ては18ビットである。)は、制御層に近い方から各層
に順番に割り当てられた7ビットの層識別番号(0、
1、2、・・・127)と、11ビットのエラー検出コ
ードとを含む。18ビットの層識別信号112が、1ビ
ットずつ記録トラック104の各サーボ領域106に記
録されている。実施例においては、ディスク1周中の1
280のセグメント105を16個に分割し、80ビッ
トを単位とするアドレス情報と同期させて、ディスク1
周当たり16個の層識別信号112を繰り返し記録して
いる。層識別信号112は18ビットであり、80ビッ
トのアドレス情報に比べて情報量が少ないが、その差で
ある62ビットには何も記録していない。この62ビッ
トに任意の情報を記録しても良い。
【0052】実施例の構成に代えて、アドレス情報を制
御トラックの特定のアドレス領域に集中して配置し、層
識別信号をそのアドレス領域に重なる記録トラックに記
録しても良い。
【0053】図5を用いて本発明の実施例1の光ディス
クの制御装置を説明する。図5は本発明の実施例1の光
記録媒体の制御装置(図5においては記録再生装置)の
ブロック図である。図5において、100は実施例の光
ディスク、501はスピンドルモータ、502はスピン
ドルモータ制御部、503は光ヘッド、504はヘッド
アンプ、505は第1の焦点調節部、506は第2の焦
点調節部、507はトラッキング制御部、508はトラ
バースモータ、509はトラバースモータ制御部、51
0はレーザ駆動部、511はエンコーダ、512はデコ
ーダ、513は入出力部、514は層識別信号検出部、
515はプリピット検出部、516はクロックピット検
出部、517はアドレス情報検出部、518は記録トラ
ック高さ検出部、519は制御部、520は記憶部であ
る。
【0054】スピンドルモータ制御部502は、制御部
519の指令に従って、スピンドルモータ501を所定
の回転数で制御、駆動する。スピンドルモータ501
は、光ディスク100を所定の回転数で回転させる。光
ヘッド503は光ピックアップ装置の記録系(図3)及
び再生系の光学系、対物レンズ203を制御トラック
(及び記録トラック)の幅方向に移動させるトラッキン
グアクチュエータ、対物レンズ203を光軸方向に移動
させる第1のフォーカスアクチュエータ、コリメータの
レンズを光路方向に移動させる第2のフォーカスアクチ
ュエータ等を有する。トラッキングアクチュエータ、第
1のフォーカスアクチュエータ、第2のフォーカスアク
チュエータはボイスコイルモータである。
【0055】第1の焦点調節部505は、再生系の光学
系で読み出した制御光による再生信号(非点収差法によ
る再生信号)を入力し、第1のフォーカスアクチュエー
タを制御駆動して対物レンズを連続的に動かし、制御光
を溝部110に結像させる。第2の焦点調節部506
は、制御部519の指令に従って第2のフォーカスアク
チュエータを制御駆動してコリメータのレンズを一定間
隔(上下に隣接する記録トラックのピッチ)を単位とし
て離散的に動かし、記録再生光を目標の高さの記録トラ
ック104に結像させる。実施例の光ピックアップ装置
は、コリメータのレンズの位置を検出する位置センサを
有する。第2の焦点調節部506は、位置センサの検出
位置情報を入力して、コリメータの1つのレンズを目標
位置に移動させ、その位置に保持する。
【0056】第2の焦点調節部506は、制御トラック
103の溝部110の位置を基準にして、記録再生光の
焦点を上下に移動させる。記録再生光の焦点(結像点)
が制御光の焦点と一致する位置が定まっていれば(例え
ば温度等の環境により変動しなければ)、第2の焦点調
節部506は、戻り光から負帰還信号を得る必要がな
い。記録再生光の焦点が制御光の焦点と一致する位置が
例えば温度等の環境により変動する場合は、戻り光から
負帰還信号を得ることが好ましい。この場合、例えば記
録再生光の焦点を最初に制御トラック103の溝部11
0に位置させ、制御光と同様の非点収差法により位置決
めをする。これにより記録再生光の焦点を制御光の焦点
と一致させることが出来る。その後、記録再生光の焦点
を一定距離を単位として離散的に移動させ、焦点を各記
録トラックに位置させる。
【0057】トラッキング制御部507は、制御光のサ
イドビームの戻り光の検出信号を入力し、2つのサイド
ビームからの戻り光の光量が一致する様にトラッキング
アクチュエータを制御、駆動する。本明細書において
は、光ヘッド、第1の焦点調節部、第2の焦点調節部、
トラッキング制御部等の集合を光ピックアップ装置と呼
ぶ。
【0058】トラバースモータ制御部509は、制御部
519の指令に従って、トラバースモータ508を駆動
して光ヘッド503を光ディスク100の半径方向に移
動させる。プリピット検出部515は、制御光のメイン
ビームによる再生信号を入力し、プリピット108、1
09の再生信号(「プリピット信号」と呼ぶ。)を検出
し、出力する。クロックピット検出部516は、プリピ
ット信号を入力し、クロックピット108の再生信号
(「クロックピット信号」と呼ぶ。)と、クロックピッ
ト信号を基準にして生成したアドレスピットウインドウ
信号及びサーボ領域ウインドウ信号を出力する。
【0059】アドレスピットウインドウ信号は、クロッ
クピット信号から所定の時間遅延し、所定の時間幅を有
するウインドウ信号であって、ウインドウ信号内にアド
レスピット109の再生信号(「アドレスピット信号」
と呼ぶ。)を有する。アドレス情報検出部517は、プ
リピット信号(アドレスピット信号を含む。)と、アド
レスピットウインドウ信号とを入力し、アドレスピット
信号とアドレス情報(80ビットのアドレス信号を入力
する毎に出力する。)とを出力する。層識別信号検出部
514は、アドレスピットウインドウ信号と、記録再生
光(この時、再生状態である。)による再生信号と、を
入力し、層識別番号の情報を出力する。実施例において
は層識別信号112とアドレスピット109との記録位
置(クロックピットからの制御トラック(又は記録トラ
ック)の長手方向の距離)が一致している故、アドレス
ピットウインドウ信号を共用している。クロックピット
検出部516は、層識別信号の専用のウインドウ信号を
生成しても良い。
【0060】エンコーダ511は、入出力部から入力し
た入力信号(例えば映像信号、音声信号、コンピュータ
用のデータ等)をエンコードして出力する。エンコーダ
511は、クロックピット信号を基準として、エンコー
ドされた信号の出力タイミングを定めている。レーザ駆
動部510は、エンコードされた入力信号及びサーボ領
域ウインドウ信号(クロックピット検出部516の出力
信号)を入力する。記録時にレーザ駆動部510は、サ
ーボ領域区間106を含まない所定の期間に、エンコー
ドされた信号を光ディスク100の記録トラックに書き
込む(例えば値0では感光材料を変化させず、値1では
感光材料を変化させる。)。サーボ領域区間106で
は、記録時にもレーザ駆動部510は、通常再生レベル
のレーザ光を照射する(サーボ領域区間106では、通
常信号を記録できない。)。もっとも、光ディスク10
0の記録トラック104のサーボ領域106に層識別信
号112が記録されていないことを検出した場合に、レ
ーザ駆動部510が記録トラック104のサーボ領域1
06に層識別信号112(制御部519がレーザ駆動部
510に入力する。)を自動的に記録しても良い。再生
時には、レーザ駆動部510は、再生レベルのレーザ光
を照射する。
【0061】デコーダ512は、ヘッドアンプ504の
出力信号をデコードし、デコードされた信号を入出力部
513を通じて出力する。制御部519はマイクロコン
ピュータである。制御部519は、アドレス情報検出部
517からアドレス情報を入力し、層識別信号検出部5
14から層識別番号を入力し、光ビームの3次元の位置
情報を得る。制御部519は、トラバースモータ制御部
509に指令を送って、光ビームの位置(制御層201
に平行な平面上での位置)を移動させる。制御部519
は、記録トラック104の高さ(層の番号)を変更する
時は、第2の焦点調節部506に指令を送り、記録再生
光の焦点の高さを離散的に変化させる。
【0062】新たな光ディスク100が制御装置に挿入
された時、制御部519は、スピンドルモータ制御部5
02に指令を送ってスピンドルモータ501を回転さ
せ、トラバースモータ制御部509に指令を送って、光
ビームを、最内周に移動させる。上述の様に、光ディス
ク100の最内周の所定の領域において、その制御トラ
ックに重なる(上に位置する)全ての記録トラック10
4の感光材料が、全てその光学的性質を変化させられて
いる(サーボ領域を除くデータ記録領域の感光材料を全
て変化させても良く、サーボ領域を含むセグメントの感
光材料を全て変化させても良い。)。この領域は焦点位
置の高さのキャリブレーション用に用いるので、好まし
くは、工場で焦点位置の高さの精度を管理された光ディ
スクの制御装置によってこの領域の記録を行う。
【0063】次に制御部519は、第1の焦点調節部5
05に指令を送って、制御光及び記録再生光の焦点を制
御トラック103の溝部110に位置させる。これによ
り、制御光の焦点制御及びトラッキング制御が出来る。
次に制御部519は、第2の焦点調節部506に指令を
送って、記録再生光の焦点を制御トラック103の溝部
110から次第に高く移動させる。記録トラック高さ検
出部518は、記録再生光による再生信号と、記録再生
光の焦点の高さの情報(制御部519が高さの指令情報
を記録トラック高さ検出部518に伝送する。)とを入
力する。
【0064】記録再生光による再生信号のレベルは、光
学的性質を変化した部分で変化する。記録トラック高さ
検出部518は、記録再生光による再生信号のレベル
と、制御部519からの高さの指令情報とに基づいて、
記録トラックの位置(記録再生光による再生信号のレベ
ルが変化する位置)での制御部519からの高さの指令
情報の値を検出し、制御部519に伝送する。制御部5
19は、各記録トラックに再生光の焦点を位置させるた
めの最適な指令の値を記憶部520に記憶する。このよ
うにして記録トラックの位置を指示する制御部519の
高さの指令情報の値をキャリブレーションすることが出
来る。
【0065】次に光ヘッド503を記録又は再生を行う
所定の場所に移動させる。制御部519は、第1の焦点
調節部505に指令を送って、制御光の焦点を制御トラ
ック103の溝部110に位置させる。これにより、制
御光の焦点制御及びトラッキング制御が出来る。次に制
御部519は、第2の焦点調節部506に指令を送っ
て、記録再生光の焦点を記録又は再生を行う記録トラッ
クの高さ(記憶部520に記憶している。)に移動させ
る。制御部519は、記憶部520から読み出した値に
基づいて、第2の焦点調節部506に指令を送る。記録
再生光の焦点を一旦制御トラック103の溝部110に
位置させ、焦点制御を行った後、記録再生光の焦点を記
録又は再生を行う記録トラックの高さに移動させても良
い。その後、記録又は再生を行う。再生の際に、第2の
焦点調節部506が、記録再生光の戻り光を用い、コリ
メータ304の一方のレンズを動かして記録再生光の焦
点と制御光の焦点との間隔を連続的に動かすことで記録
トラック104に記録された信号に焦点制御をかける
と、より精度よく信号を再生できる。
【0066】層状に記録する際に、実施例のように各層
に層を識別する信号を記録しておくと、追加記録又は再
生する際に層を特定することが容易になり好ましい。ま
た、制御層の位置情報が記録されている部分に重なった
記録層の部分にこの層を識別する信号を記録すると、記
録層内の2次元的な位置と同時に層番号を識別でき、感
光材料中の3次元的な位置を特定することができる。一
般に、記録媒体に信号を記録する場合、特定の信号を選
択的に再生することができるよう記録することが要求さ
れる。本発明の光記録媒体ではこの要求を満たすことが
できる。
【0067】本発明の光記録媒体から信号を再生する場
合は、記録の場合と同様にまず円盤状の光記録媒体を回
転させ、制御層201に焦点制御をかけ、溝110にト
ラッキング制御をかける。次に再生光を感光材料が変化
しない程度のパワーで連続光で感光材料中に結像させ
る。再生光は、制御光と同一光軸上に結像されるので、
制御層201の特定の溝に重なった感光材料の部分が選
択される。ここで、制御光と記録再生光の結像点の間隔
を離散的な値の中から選ぶことで、感光材料の特定の層
が選択される。これにより、感光材料102中の特定の
信号を再生することができる。再生光の戻り光を基に再
生光の結像点と制御光の結像点との間隔を連続的に変化
させて再生光が記録材料中の特定の層に結像するよう焦
点制御をかけるとより精度よく信号を再生できる。
【0068】制御層を通して信号を記録再生すると、制
御光は感光材料の影響を受けないので安定して制御をか
けることができ好ましい。また、焦点制御をかける際
は、一般的に記録媒体から離れた所から対物レンズを近
づけて焦点制御をかけるので、焦点制御をかける層が対
物レンズに近い側にある方が望ましい。尚、制御層の透
過率は変化しないので、制御層を通して感光材料へ信号
を記録再生しても、制御層が信号に影響を及ぼすことは
ない。
【0069】制御層にトラッキングをかけ、トラッキン
グ制御用の信号に沿って層状に信号が記録することで、
データを3次元的に配置されたトラック状に記録する。
また、各層に層を識別する信号を記録しているので、各
トラックを特定することができる。このため、媒体を記
録再生装置から取り外して再度取り付けたり、媒体を他
の記録再生装置に取り付けても、改めてトラッキング制
御をかけ、層を識別する信号で層を特定することで、記
録媒体中の同じ位置を特定することが容易にでき、媒体
の可換性や互換性を得ることができる。
【0070】フォトリフラクティブ結晶のような記録し
た信号を定着する必要の無い感光材料を用いる場合は、
信号を追記録することができる。このような場合、記録
再生光を一定間隔で離散的に感光材料中をずらせ、層を
識別する信号が記録されているかどうかを判断し、層を
識別する信号が記録されていなければ層を識別する信号
を記録してから信号を追記録するようにする。もし、層
を識別する信号が記録されていれば、その層の未記録部
分に追記録するようにする。
【0071】制御層への焦点制御及びトラッキング制御
は制御光の戻り光から得られる信号を元に、対物レンズ
を動かして行う。感光材料中の層状に記録された信号へ
の焦点制御は、記録再生光の戻り光から得られる信号を
元に、制御光と記録再生光との結像点間隔を変化させて
行う。本装置を用いて再生をすると、層状の信号に焦点
制御をかけているので、より精度良く記録再生光を信号
に結像させることができ、より確実に信号を再生するこ
とができる。
【0072】《実施例2》図6を用いて実施例2の光記
録媒体を説明する。実施例2の光記録媒体は、感光材料
中に3次元に情報を記録する光ディスクである。実施例
2の光記録媒体は図1(制御トラック103が溝部11
0でなく、溝間部111を走っている点のみが異な
る。)に示す構成を有する。それ以外の点において、実
施例1と同様であるので図1の説明を省略する。図6は
本発明の実施例2の光記録媒体を図1(a)のI−Iで
示す面で切断した模式的な断面図である。実施例1の光
記録媒体においては、溝部110に制御トラック103
が設けられ、制御トラック103の上に重ねて記録トラ
ック104が設けられていた。実施例2の光記録媒体に
おいては、溝間部111に制御トラック103が設けら
れ、制御トラック103の上に重ねて記録トラック10
4が設けられている。それ以外の点において両者は同一
である。
【0073】記録再生光の波長をλ、開口率をNA(Nu
merical Aperture)とした時、溝間部でトラッキングを
かける実施例2では、溝間部のピッチ(記録トラックの
幅方向に隣接する2つの記録層間の距離)は約(2λ)
/(3・NA)以上にすることが好ましい。トラッキン
グ制御を安定してかけるためである。例えば波長650
nm、NA=0.6であれば溝間部のピッチは0.72
μm以上、波長405nm、NA=0.85であれば溝
間部のピッチは0.32μm以上に設定する。
【0074】実施例2の光記録媒体の制御装置の第1の
焦点調節部は、制御光を溝間部111に結像させて焦点
制御を行う。トラッキング制御部507は、溝間部11
1と溝部110との間に照射するサイドビームに基づい
てトラッキング制御を行う。それ以外の点において、実
施例2の光記録媒体の制御装置は、実施例1と同様であ
る。
【0075】《実施例3》図7を用いて実施例3の光記
録媒体を説明する。実施例3の光記録媒体は、感光材料
中に3次元に情報を記録する光ディスクである。実施例
3の光記録媒体は図1(制御トラック103が溝部11
0と溝間部111との両方を走っている点のみが異な
る。)に示す構成を有する。それ以外の点において、実
施例1と同様であるので図1の説明を省略する。図7は
本発明の実施例3の光記録媒体を図1(a)のI−Iで
示す面で切断した模式的な断面図である。実施例1の光
記録媒体においては、溝部110に制御トラック103
が設けられ、制御トラック103の上に重ねて記録トラ
ック104が設けられていた。実施例3の光記録媒体
は、ランド/グルーブ方式を採用しており、螺旋状の制
御トラック103は、溝部(グルーブ)と溝間部(ラン
ド)とを交互に通る。制御トラック103の上に重ねて
記録トラック104が設けられている。
【0076】制御トラック103が光記録媒体の一定の
角度のセグメントで溝部から溝間部へ、又は溝間部から
溝部へと変化する。それ以外の点において両者は同一で
ある。記録再生光の波長をλ、開口率をNA(Numerica
l Aperture)とした時、溝部及び溝間部でトラッキング
をかける実施例3では、溝部と溝間部とのピッチ(記録
トラックの幅方向に隣接する2つの記録層間の距離)は
約(2λ)/(3・NA)以上にすることが好ましい。
トラッキング制御を安定してかけるためである。例えば
波長650nm、NA=0.6であれば溝部と溝間部と
のピッチは0.72μm以上、波長405nm、NA=
0.85であれば溝部と溝間部とのピッチは0.32μ
m以上に設定する。
【0077】実施例3の光記録媒体の制御装置のアドレ
ス情報検出部517は、制御トラックが溝部を通る時に
ハイレベルであり、制御トラックが溝間部を通る時にロ
ウレベルである制御信号を出力する。第1の焦点調節部
はこの制御信号を入力して内部設定を切り換えて、焦点
制御及びトラッキング制御を行う。同一の記録層におい
ては制御光の焦点と記録再生光の焦点との距離は一定で
ある故、溝部上の記録トラックの高さと、溝間部上の記
録トラックの高さとは、溝部と溝間部との高さの差と同
一の差を有する。それ以外の点において、実施例3の光
記録媒体の制御装置は、実施例1と同様である。
【0078】《実施例4》図8〜10を用いて、実施例
4の光記録媒体を説明する。実施例4の光記録媒体は、
感光材料中に3次元に情報を記録する光ディスクであ
る。実施例4において、感光材料は光強度に対して大き
な非線形性を有するフォトリフラクティブ結晶(例えば
LiNbO、BaTiO、LiIO等)である。
これに代えて、感光材料はフォトクロミック分子(例え
ばスピロベンゾピラン(spirobenzopyran)等)を樹脂
中に分散したもの、フォトポリマー、重クロム酸ゼラチ
ン、銀塩フィルム等であっても良い。
【0079】図8(a)は実施例4の光ディスク800
の模式的な全体構成図である。図8(a)において、8
01は光ディスク基板、802は光ディスク基板上に重
ねられた感光材料、803、804は光ディスク基板上
に形成された制御トラック(ウォブルピット809、8
10にガイドされて形成されている。)、812は制御
トラック803、804に重ねて層状に形成された記録
トラック(感光材料中に、制御層に平行にその厚さ(高
さ)方向に異なる高さで複数形成されている。)、80
5は制御トラック803、804及び記録トラック81
2を1280個に分割したセグメント、806は各セグ
メントに設けられたサーボ領域である。サーボ領域80
6は、制御トラック803、804及び記録トラック8
12の両方に設けられている。図示するように、制御ト
ラック803、804及び記録トラック812は、螺旋
状の領域であって、光ディスクの内周から外周に向かっ
て延びている。光ディスクのフォーマット構成の説明を
目的とする図1(a)においては、光ディスク全体の大
きさに較べて、制御トラック803、804及び記録ト
ラック812を著しく拡大して表示している。
【0080】制御トラック803、804はウォブルピ
ット809、810にガイドされたトラックである。1
つのウォブルピットは、そのウォブルピットを挟む2つ
の制御トラック803、804によって共用されてい
る。光ビームが制御トラック803上を進むと、左右の
順でウォブルピット809、810の再生信号を読み取
り、光ビームが制御トラック804上を進むと、右左の
順でウォブルピット809、810の再生信号を読み取
る。制御トラック803と804との相違点はこれだけ
である。光ビームが制御トラックに沿って進むと、制御
トラック803、804は1周毎に(半径方向に揃った
位置で、即ち同一の角度で)交代する。制御トラック8
03、804は図8(a)のサーボ領域814の終わり
からセグメント813に変化する時点で交代する。
【0081】図8(b)はトラック803、804の1
個のセグメント805の模式的な拡大図である。図8
(b)において、セグメント805はサーボ領域806
を有する。807の長さをサーボ領域以外の領域は平坦
で、何も設けられていない。サーボ領域806は、クロ
ックピット808、ウォブルピット809、810及び
1ビットのアドレスピット811を有する(アドレスピ
ットについては実施例1と同様であるので、説明を省略
する。)。クロックピット808は、各セグメントにお
いて種々の情報(例えばアドレス情報)を再生等するタ
イミング信号、ウインドウ信号等を生成する基準パルス
を発生する。光ピックアップ装置は、ウォブルピット8
09、810からトラッキング制御用信号を再生する。
光ピックアップ装置は、ウォブルピット809、810
からの再生信号のレベルが同一になる様にトラッキング
制御する(公知のサンプリング制御方式)。従って、制
御トラック803、804は2つのウォブルピット80
9、810からの距離が等しくなるような経路になる。
【0082】図8(c)は記録トラック812の1個の
セグメント805の模式的な拡大図である。図8(c)
において、セグメント805はサーボ領域806と、8
07の長さを有するデータ記録領域815とを有する。
サーボ領域806には、層識別信号112が記録されて
いる。層識別信号112は、制御層のクロックピット8
08から制御トラック(又は記録トラック)の長手方向
に一定の距離(その距離は、クロックピット808から
ウォブルピット809、810及びアドレスピット81
1までのいずれの距離とも異なる。)だけ離れた位置
(クロックピット808と層識別信号112とは高さ方
向の位置は異なる。)に記録されている。層識別信号に
含まれる情報は実施例1と同様である故に説明を省略す
る。
【0083】データ記録領域815には、任意のデータ
(例えばユーザデータであって、光学的性質が変化した
部分113と、変化していない部分とを有する。)が記
録される。図8(c)において、ハッチングを施した層
識別信号112及びデータ113は、感光材料の光学的
性質を変化させた部分を示し、それ以外の部分は感光材
料の光学的性質を変化させていない。実施例4において
は、制御トラック803、804のサーボ領域106の
長さは、記録トラック812のサーボ領域の長さと同一
である。
【0084】実施例4の光ディスク800は、螺旋状に
形成された制御トラック803、804及び記録トラッ
ク812を有し、さらに各制御トラック803、804
及び記録トラック812は放射線状に(光ディスクの半
径方向に)設けられたサーボ領域106により、それぞ
れ1280個のセグメント805に分割されている。制
御トラック803、804及び記録トラック812は、
螺旋状に代えて、同心円状に形成しても良い。各セグメ
ントのサーボ領域806は、等角度間隔で設けられてお
り、等角度の領域を有し、それぞれ光ディスクの半径方
向に整列している。全てのサーボ領域806は相似の形
状を有しており、各プリピット808〜811及び層識
別信号112は、サーボ領域上で相対的に同じ位置に配
置されている。従って、光ディスクの中心を原点とする
角座標で表した場合に、制御トラック803、804及
び記録トラック812が位置する原点からの距離にかか
わらず、サーボ領域は光ディスク上に360度/128
0個=0.28125度毎に設けられている。
【0085】実施例4の光ディスク800の所定の領域
(例えば制御トラックが切り換わった後の最初のセグメ
ントであるセグメント813)において、その制御トラ
ックに重なる(上に位置する)全ての記録トラック81
2の感光材料が、全てその光学的性質を変化させられて
いる。この光ディスクに信号を記録又は再生する光ディ
スクの制御装置が、光ピックアップ装置の焦点位置をキ
ャリブレーションするための領域である。
【0086】図9は本発明の実施例4の光記録媒体を図
8(a)のII−IIで示す面で切断した模式的な断面図
(データ記録領域を含む面で切断している。)である。
平坦な光ディスク基板801上に、感光材料802が重
ねられている。光ディスク基板801と感光材料802
との境界面は、制御層201を構成している。制御層2
01において、複数の制御トラックが紙面に垂直な方向
に延びている。感光材料802中に制御トラック80
3、804の上に(感光材料の厚さ方向に)、紙面に垂
直な方向に延びる複数(実施例においては128層)の
記録トラック812が形成されている。制御層201か
ら測定して同一高さにある記録トラックの集合が1つの
記録層202を構成している(記録層は128あ
る。)。各記録トラックにおいては、典型的には記録す
べきデータに対応させて、感光材料の光学的な性質を変
化させた部分と変化させない部分とを離散的に分布させ
て情報を記録する。図8においては、記録トラックの配
置を分かり易くするため、図8の断面では全ての記録ト
ラックにおいて、感光材料の光学的な性質が変化した部
分113を表示している。
【0087】高さ方向に(図9の上下方向)隣接する2
つの記録層間の距離は例えば1μmであり、記録トラッ
クの幅方向に(図2の左右方向)隣接する2つの記録層
間の距離は例えば1μmである。図9は模式的な構成を
示すものであり、各部分の大きさ、各部分間の距離を正
確な比率で表したものではない。
【0088】203は実施例の光ピックアップ装置の対
物レンズを示す。実施例の光ピックアップ装置は、青レ
ーザ(波長405nm)の2つの光ビーム(第1の光及
び第2の光と呼ぶ。)を照射する。2つの光ビームは、
それぞれ同一光軸上の異なる2つの点で結像する。第1
の光904は、制御トラック803、804(プリピッ
ト808〜811を含む。)上に結像する。第2の光9
07は、任意の記録トラック812上に結像する(図9
においては、記録トラック908に結像している。)。
【0089】光ディスクの制御装置は、光ディスク80
0を回転させ、その制御層201に結像させた第1の光
904の戻り光を利用して焦点制御をかけ(例えば公知
の非点収差法又はスポットサイズ検出法による。)、第
1の光904のプリピット809、810からの戻り光
を利用してトラッキング制御をかける(公知のサンプリ
ング制御方式による。)。光ピックアップ装置は、第2
の光907を、第1の光904と同一光軸上であって、
感光材料中の記録トラック812に結像するように制御
する。光ピックアップ装置は、第2の光907を用い
て、記録トラックに信号を記録又は再生する。以下、焦
点及びトラッキング制御をかける第1の光904を制御
光、第2の光907を記録再生光と呼ぶ。記録する信号
に応じて記録再生光の発光パワーを変化させることで信
号を記録することができる。
【0090】図10は、本発明の実施例4の光ピックア
ップ装置の概略的な構成図である(記録媒体からの戻り
光の光学系は省略している。図3と同一の部品には同一
の符号を付している。)。半導体レーザ301(波長4
05nmの青レーザ)から出た光は、カップリングレン
ズ302で略平行光にされ、ハーフミラー1003で2
つに分けられる。一方の光はミラー306で反射された
後、2枚のレンズからなるコリーメータ304で可変的
に平行光からずらされ(実施例においては、焦点距離が
長くなる方向にずらす。)、ミラー307を経由した
後、略平行のままの他方の光とハーフミラー1005で
光軸が同じになる様に合成される。合成された2つの光
は、ミラー308を経由して対物レンズ203により絞
り込まれ、光記録媒体800上で、同一光軸上で異なる
点にそれぞれ結像する。
【0091】ハーフミラー1003、1005の反射率
は、光記録媒体800で得たい2つの光の強度比に応じ
て選択すればよい。例えば、反射率を50%にすると2
つの光の強度は等しくすることができる。
【0092】半導体レーザからの光は一般に楕円形のス
ポットになる。カップリングレンズ302で光を略平行
光にした後に、半導体レーザからの光のスポット形状を
略円形に変換する手段(例えばプリズム)を設けてもよ
い。
【0093】光ピックアップ装置は、対物レンズ203
を光軸方向(311の方向)に移動させる第1の焦点調
節部(図5の505)と、コリメータ304の1つのレ
ンズを光路方向(312にの方向)に移動させる第2の
焦点調節部(図5の506)とを有する。第1の焦点調
節部により対物レンズ203を移動させると、制御光及
び記録再生光の両方の焦点(結像点)が移動し、第2の
焦点調節部によりコリメータ304の1つのレンズを移
動させると、記録再生光の焦点(結像点)のみが移動す
る。第1の焦点調節部は、制御光(コリメータ304を
通らない方の光)が制御トラック803、804上で結
像するように自動調節する(焦点制御を行う。例えば非
点収差法又はスポットサイズ検出法等による。)。トラ
ッキング制御部507(図5)は、2つのウォブルピッ
ト809、810からの戻り光の光量が等しくなる様に
トラッキング制御を行う(サンプリング制御)。
【0094】第2の焦点調整部は、コリメータ304の
一方のレンズを光路方向に(312の方向に)離散的に
動かすことで、一定の距離(図9で高さ方向に隣接する
2つの記録トラック間のピッチ(規格で定められた所定
のピッチとする。))を単位として、制御光と記録再生
光の結像点間隔を離散的に変化させる。これにより、記
録再生光の焦点が上下の記録層202間で正確に移動す
る。1つの記録層202の記録トラック812に信号を
記録し又は再生している時、第2の焦点調整部は、コリ
メータ304のレンズを動かさない。記録又は再生時、
記録再生光の焦点は制御光の焦点と同一の光軸上にあり
且つ連動する故、光ディスクのそり等があっても、光デ
ィスクの制御トラック803、804(制御層)から記
録再生光の結像点までの距離は変化せず、且つ記録再生
光の結像点は制御トラック803、804の真上に位置
する。記録再生光は正確に記録トラック812に信号を
記録又は再生することが出来る。
【0095】制御トラック803、804に信号が記録
されている位置と、記録トラック812に信号が記録さ
れている位置とは異なる故、両者の信号が重なることは
ない。例えばクロックピット検出部516(図5)が、
大きなレベル変化を有し且つ一定のタイミングで読み出
されるクロックピット信号を抽出し、抽出したクロック
ピット信号を基準にして所定のウインドウ信号を生成す
ることにより、制御光及び記録再生光の戻り光の信号を
適切に分離することが出来る。
【0096】実施例4の光ディスクの制御装置は、実施
例1と同様の構成(図5)を有する。光ヘッド503、
トラッキング制御部507及びクロックピット検出部5
16の構成、動作が異なるが(説明済み)、それ以外の
ブロックの動作は同様である。
【0097】尚、溝部又は溝間部を設け、サイドビーム
を利用してトラッキング制御を行う実施例1〜3におい
ても、制御トラックのプリピット信号と、記録トラック
の記録信号とを同一位置に設けなければ(例えばアドレ
ス情報の記録位置と層識別信号の記録位置とをずら
す。)、実施例4の制御装置と同様に、1つのレーザ光
により、偏光を用いないで、焦点及びトラッキング制御
と、信号の記録及び再生とを合わせてすることが出来
る。
【0098】《実施例5》図11を用いて実施例5の光
ピックアップ装置を説明する。実施例5の光ピックアッ
プ装置は、実施例4の光記録媒体と同一の光記録媒体に
信号を記録又は再生する。図11は、本発明の実施例5
の光ピックアップ装置の概略的な構成図である(記録媒
体からの戻り光の光学系は省略している。図3、10と
同一の部品には同一の符号を付している。)。実施例4
の光ピックアップ装置(図10)においては、1つの半
導体レーザ301から出た光をハーフミラー1003で
2つの光に分岐した。これに代えて、実施例5の光ピッ
クアップ装置は、2つの半導体レーザ301、1101
(共に波長405nmの青レーザ)を有する。それ以外
の点において両者は同一である。
【0099】2つの半導体レーザ301、1101から
出た光は、それぞれカップリングレンズ302、110
2で略平行光にされる。半導体レーザ1101から出た
光(記録再生光)は2枚のレンズからなるコリーメータ
304で可変的に平行光からずらされ(実施例において
は、焦点距離が長くなる方向にずらす。)、ミラー30
7を経由した後、略平行のままの半導体レーザ301か
ら出た光(制御光)と、ハーフミラー1005で光軸が
同じになる様に合成される。合成された2つの光は、ミ
ラー308を経由して対物レンズ203により絞り込ま
れ(第1の焦点調節部が対物レンズ203の焦点位置を
制御する。)、光記録媒体800上で、同一光軸上で異
なる点にそれぞれ結像する。第2の焦点調節部がコリー
メータ304の一方のレンズの位置を制御して、半導体
レーザ1101から出た光の結像位置を移動させる。第
1の焦点調節部により対物レンズ203を移動させる
と、制御光及び記録再生光の両方の焦点(結像点)が移
動し、第2の焦点調節部によりコリメータ304の1つ
のレンズを移動させると、記録再生光の焦点(結像点)
のみが移動する。
【0100】2つの半導体レーザを設けることにより、
記録再生光(マーク記録時、スペース記録時及び再生時
で照射ビームのパワーを変える必要がある。)と制御光
(一定の光が好ましい。)とをそれぞれ独立にパワー制
御することが出来る。
【0101】2つの半導体レーザ301、1101を波
長の異なるレーザにすることにより(例えば波長660
nmの赤レーザと、波長405nmの青レーザ)、それ
ぞれの光の戻り光を例えばダイクロイックミラーを用い
て容易に分離出来る。これにより、波長の異なる2つの
レーザを有する実施例5の光ピックアップ装置は、実施
例4の光記録媒体のみならず、上記の任意の光記録媒体
に信号を記録又は再生することが出来る。好ましくは、
波長の長いレーザの光(例えば波長660nm)を制御
光として使用し、波長の短いレーザの光(例えば波長4
05nm)を記録再生光として使用する。波長の短いレ
ーザを使用することにより、より高密度のデータ記録が
出来る。本実施例の光ピックアップ装置を有する光記録
媒体の制御装置の動作は、上記の実施例(図5)と同様
である。
【0102】《実施例6》図12を用いて実施例6の光
ピックアップ装置を説明する。実施例6の光ピックアッ
プ装置は、実施例4の光記録媒体と同一の光記録媒体に
信号を記録又は再生する。図12は、本発明の実施例6
の光ピックアップ装置の概略的な構成図である(サイド
ビーム、記録媒体からの戻り光等の光学系は省略してい
る。図3、10、11と同一の部品には同一の符号を付
している。)。実施例5の光ピックアップ装置(図1
1)においては、半導体レーザ1101から出た光を2
枚のレンズからなるコリーメータ304で平行光からず
らした。これに代えて、実施例6の光ピックアップ装置
は、コリーメータ304を有しておらず、第2の焦点調
節部が直接カップリングレンズ1102を可変的に光路
方向に移動させて、半導体レーザ1101から出た光を
平行光からずらし、その結像点を移動させている。それ
以外の点において両者は同一である。
【0103】図12において、半導体レーザ301(波
長405nmの青レーザ)から出た光は、カップリング
レンズ302で略平行光にされる。半導体レーザ110
1(波長405nmの青レーザ)から出た光は、移動可
能なカップリングレンズ1202の位置に応じて可変的
に平行光からずれた光(実施例においては、焦点距離が
長くなる方向にずらす。)にされる。カップリングレン
ズ1202を通った半導体レーザ1101から出た光
(記録再生光)は、ミラー307を経由した後、略平行
のままの半導体レーザ301から出た光(制御光)と、
ハーフミラー1005で光軸が同じになる様に合成され
る。合成された2つの光は、ミラー308を経由して対
物レンズ203により絞り込まれ(第1の焦点調節部が
対物レンズ203の焦点位置を制御する。)、光記録媒
体800上で、同一光軸上で異なる点にそれぞれ結像す
る。
【0104】第1の焦点調節部により対物レンズ203
を移動させると、制御光及び記録再生光の両方の焦点
(結像点)が移動する。第2の焦点調節部によりカップ
リングレンズ1202と半導体レーザ1101との距離
を変化させると(1203の方向に変化させる。)、記
録再生光が平行からずれる量を変化し、記録再生光の焦
点(結像点)のみが移動する。これにより、制御光の結
像点(同一光軸上にある。)を基準として、記録再生光
の結像点の相対的な位置が変化する。
【0105】再生の際に、カップリングレンズ1202
を動かして記録再生光と制御光との焦点間隔を連続的に
動かしながら、記録再生光の戻り光の信号レベルのピー
クを検出して、光記録媒体800中の記録トラックに記
録された信号に焦点制御をかけても良い。これにより、
より精度よく焦点を制御して信号を再生できる。記録層
での焦点制御の基準信号として、各記録トラックの全て
のサーボ領域に焦点制御用の1ビットの信号を記録して
も良い。例えば記録トラックの各サーボ領域806に、
クロックピット808に重ねて(同一位置に)、クロッ
ク信号を焦点制御用に記録しても良い(図18のクロッ
ク信号1801と同一位置)。
【0106】例えばクロックピット信号を基準としてク
ロック信号の出力レベルをサンプルホールド(又はクロ
ック信号を含むウインドウ内でピーホールド)して上述
のキャリブレーションを行う。制御部519は、第2の
焦点調節部506に指令を送って、記録再生光の焦点を
制御トラック103の溝部110から次第に高く移動さ
せる。記録トラック高さ検出部518は、クロック信号
のサンプルホールド値(又はピークホールド値)と、記
録再生光の焦点の高さの情報(制御部519が高さの指
令情報を記録トラック高さ検出部518に伝送する。)
とを入力する。記録トラック高さ検出部518は、クロ
ック信号のサンプルホールド値(又はピークホールド
値)と、制御部519からの高さの指令情報とに基づい
て、記録トラックの位置(記録再生光による再生信号の
レベルが変化する位置)での制御部519からの高さの
指令情報の値を検出し、制御部519に伝送する。制御
部519は、各記録トラックに再生光の焦点を位置させ
るための最適な指令の値を記憶部520に記憶する。
【0107】記録再生光を制御トラックに照射し、記録
再生光の戻り光から得られる焦点誤差信号を用いて制御
光と同じ点に像を結ぶように一旦調整した後、離散的に
記録再生光の結像点をずらせると、制御光と記録再生光
の結像点間隔を毎回同じ離散的な値にすることができ
る。
【0108】2つの半導体レーザ301、1101を波
長の異なるレーザにすることにより(例えば波長660
nmの赤レーザと、波長405nmの青レーザ)、それ
ぞれの光の戻り光を例えばダイクロイックミラー又はダ
イクロイックフィルタ等を用いて容易に分離出来る。2
つの半導体レーザ301、1101の偏波面を変えても
良い。偏波面を変えた場合は、戻り光を偏光ビームスプ
リッタ又は偏光プリズム等で制御光と記録再生光の戻り
光を分離できる。これにより、この光ピックアップ装置
は、実施例4の光記録媒体のみならず、上記の任意の光
記録媒体に信号を記録又は再生することが出来る。本実
施例の光ピックアップ装置を有する光記録媒体の制御装
置の動作は、上記の実施例と同様である。
【0109】《実施例7》図13〜17を用いて、実施
例7の光記録媒体、光ピックアップ装置、光記録媒体の
制御装置を説明する。実施例7の光記録媒体は、感光材
料中に3次元に情報を記録する光ディスクである。実施
例7において、感光材料は光強度に対して大きな非線形
性を有するフォトリフラクティブ結晶(例えばLiNb
、BaTiO、LiIO等)である。これに代
えて、感光材料はフォトクロミック分子(例えばスピロ
ベンゾピラン(spirobenzopyran)等)を樹脂中に分散
したもの、フォトポリマー、重クロム酸ゼラチン、銀塩
フィルム等であっても良い。
【0110】図13(a)は実施例7の光ディスク13
00の模式的な全体構成図である。図13(a)は図1
(a)と同一であるので、その説明を省略する。制御ト
ラック103の1個のセグメント105の模式的な拡大
図は、図1(b)と同一であるので、図面及び説明を省
略する。
【0111】図13(b)は記録トラック104の1個
のセグメント105のサーボ領域106の模式的な拡大
平面図(光ディスクの面を上から見た図)である。図1
3(c)は本発明の実施例7の光記録媒体を図13
(a)のIII−IIIで示す面で切断した模式的な断面図
(記録トラック104に平行な面で切断している。)で
ある。図13(b)において、セグメント105はサー
ボ領域106と、107の長さを有するデータ記録領域
114とを有する。サーボ領域106には、記録トラッ
クの異なる位置から上下(感光材料の厚さ方向)にウォ
ブルしたウォブル信号1301、1302、層識別信号
112が記録されている。それ以外の点において、実施
例7の光記録媒体は実施例1の光記録媒体と同じであ
る。
【0112】ユーザ等が使用する光ディスク装置(ウォ
ブル信号1301、1302については、再生のみ出来
る。)は、上下にウォブルしたウォブル信号1301、
1302を用いて記録再生光の焦点制御を行う(サンプ
リング制御する。)。これにより実施例7の光ディスク
の制御装置は、精度の高い記録再生光の焦点制御を行う
ことが出来る。ユーザ等が使用する制御装置では光記録
媒体にウォブル信号1301、1302を記録できない
ので、光記録媒体メーカーは、後述する特別な光記録媒
体の制御装置を用いて、上下にウォブルしたウォブル信
号1301、1302を記録する。
【0113】図14は、光記録媒体の生産からユーザが
光媒体を使用するまでの流れを示す図である。光記録媒
体メーカーは、最初にステップ1401でマスタリング
工程で原盤を作成する。次にステップ1402で原盤か
らスタンパを作成する。次にステップ1403でスタン
パからレプリケーションにより光記録媒体を生産する。
次にステップ1404において、完成した光記録媒体に
ディスク識別情報、層識別情報112、ウォブル信号1
301、1302を記録する(ウォブル信号1301、
1302を記録可能な光記録媒体の制御装置を用い
る。)。ステップ1404において使用する光記録媒体
の制御装置に付いては後述する。完成した光記録媒体が
出荷される。
【0114】完成した光記録媒体は、ダビング会社又は
ユーザに渡る。ダビング会社は、ステップ1405で光
記録媒体にコンテンツ(例えば映画)を記録する。コン
テンツを記録した光記録媒体がユーザに売られる。ユー
ザは、データ記録領域に何も記録されていない光記録媒
体又はコンテンツ等が記録された光記録媒体を購入し、
光記録媒体の制御装置を用いて、その光記録媒体に記録
又は再生を行う。ユーザ、ダビング会社等が使用する光
記録媒体の制御装置に付いては後述する。
【0115】図15、16を用いてウォブル信号130
1、1302を記録可能な実施例7の光ピックアップ装
置、光記録媒体の制御装置(例えば光記録媒体メーカー
がステップ1404において使用する。)を説明する。
図15は、実施例7の光記録媒体の制御装置の光ピック
アップ装置の概略的な構成を示す(サイドビーム、再生
系の光学系は省略している。)。実施例7の光ピックア
ップ装置は1個の赤レーザ(波長660nm)1501
と、3個の青レーザ(波長405nm)1502〜15
04とを有する(いずれも半導体レーザである。)。図
15において、1501は制御光用レーザ(赤レー
ザ)、1502は信号記録用レーザ(青レーザ)、15
03は上ウォブル信号用レーザ(青レーザ)、1504
は下ウォブル信号用レーザ(青レーザ)、1505〜1
508はカップリングレンズ、1510、1511、1
515、1516はミラー、1509、1512、15
14はハーフミラー、1513は2個のレンズを有する
コリメータ、1517は対物レンズである。
【0116】上ウォブル信号用レーザ1503から出た
光は、カップリングレンズ1507で略平行光からわず
かにずれた光にされる。対物レンズ1517による上ウ
ォブル信号用レーザ1503から出た光の結像点は、信
号記録用レーザ1502から出た光の結像点よりもわず
かに(上側へウォブルした距離だけ)対物レンズから遠
い。上ウォブル信号用レーザ1503から出た光は、カ
ップリングレンズ1507を通ってハーフミラー150
9に入力される。
【0117】下ウォブル信号用レーザ1504から出た
光は、カップリングレンズ1508で略平行光からわず
かにずれた光にされる。対物レンズ1517による下ウ
ォブル信号用レーザ1504から出た光の結像点は、信
号記録用レーザ1502から出た光の結像点よりもわず
かに(下側へウォブルした距離だけ)対物レンズに近
い。下ウォブル信号用レーザ1504から出た光は、カ
ップリングレンズ1508、ミラー1510を通ってハ
ーフミラー1509に入力される。ハーフミラー150
9はレーザ1503が出力する光とレーザ1504が出
力する光とを光軸が同じになる様に合成する。合成され
た2つの光は、ミラー1511を通って、ハーフミラー
1512に入力される。
【0118】信号記録用レーザ1502から出た光は、
カップリングレンズ1506で略平行光にされ、ハーフ
ミラー1512でレーザ1503及び1504が出力す
る光と光軸が同じになる様に合成される。合成された3
つの光は、2つのレンズを有するコリメータ1513を
通り、ハーフミラー1514に入力され、制御光用レー
ザ1501の光と光軸が同じになる様に合成される。第
2の焦点調節部506は、コリメータ1513の1つの
レンズを光路方向(1522の方向)に動かすことが出
来る。
【0119】制御光用レーザ1501から出た光は、カ
ップリングレンズ1505で略平行光にされ、ミラー1
515を経由して、ハーフミラー1514で他の光(レ
ーザ1502〜1504が出力する光)と光軸が同じに
なる様に合成される。合成された4つの光は、ミラー1
516を経由して対物レンズ1517により絞り込ま
れ、光記録媒体1300上で、同一光軸上で4つの異な
る点にそれぞれ結像する。制御光用レーザの光は、反射
型回折格子(図示しない。)によって0次回折光である
メインビームと±1次回折光であるサイドビームとに分
けられる。サイドビームは、溝部110と溝間部111
との境界部分を照射し、その戻り光がトラッキング制御
に用いられる。図15には制御光用レーザのメインビー
ムのみを示す。
【0120】ハーフミラー1509、1512、151
4の反射率は、光記録媒体1300で得たい4つの光の
強度比に応じて選択すればよい。半導体レーザからの光
は一般に楕円形のスポットになる。カップリングレンズ
1505〜1508で光を略平行光にした後に、半導体
レーザ1501〜1504からの光のスポット形状を略
円形に変換する手段(例えばプリズム)を設けてもよ
い。
【0121】光ピックアップ装置は、対物レンズ151
7を光軸方向に(1521の方向に)移動させる第1の
焦点調節部(図5の505)と、コリメータ1513の
1つのレンズを1522に示す方向に移動させる第2の
焦点調節部(図5の506)とを有する。第1の焦点調
節部により対物レンズ1517を移動させると、レーザ
1501〜1504の4つの光の焦点(結像点)が移動
し、第2の焦点調節部によりコリメータ1513の1つ
のレンズを移動させると、レーザ1502〜1504の
3つの光(制御光以外の光)の焦点(結像点)が移動す
る。第1の焦点調節部は、制御光(制御光用レーザ15
01の光)が制御トラック103上で結像するように自
動調節する(焦点制御を行う。例えば非点収差法又はス
ポットサイズ検出法等による。)。トラッキング制御部
507(図5)は、サイドビームからの戻り光の光量が
等しくなる様にトラッキング制御を行う。
【0122】第2の焦点調整部は、コリメータ1513
の一方のレンズを光路方向に(1522の方向に)離散
的に動かすことで、一定の距離(高さ方向に隣接する2
つの記録トラック間のピッチ(規格で定められた所定の
ピッチとする。))を単位として、制御光(制御光用レ
ーザ1501の光)と記録再生光(信号記録用レーザ1
502の光)の結像点間隔を離散的に変化させる。これ
により、記録再生光の焦点が上下の記録層202間で正
確に移動する。第2の焦点調節部がコリメータ1513
の1つのレンズを動かした時、上ウォブル信号用レーザ
1503の光の結像点及び下ウォブル信号用レーザ15
04の光の結像点は、信号記録用レーザ1502の光の
結像点からそれぞれ上下に一定距離だけ変移した状態
で、信号記録用レーザ1502の光の結像点と連動す
る。それ故、記録装置は、光記録媒体に正確に上下のウ
ォブル信号1301、1302を記録することが出来
る。
【0123】1つの記録層202の記録トラック112
に信号を記録し又は再生している時、第2の焦点調整部
は、コリメータ1513のレンズを動かさない。記録又
は再生時、記録再生光の焦点は制御光の焦点と同一の光
軸上にあり且つ連動する故、光ディスクのそり等があっ
ても、光ディスクの制御トラック103(制御層)から
記録再生光の結像点までの距離は変化せず、且つ記録再
生光の結像点は制御トラック103の真上に位置する。
記録再生光は正確に記録トラック104に信号を記録又
は再生することが出来る。記録トラック104から一定
距離だけ変移した位置にウォブル信号を記録できる。再
生時には、光ピックアップ装置は制御光用レーザ150
1及び信号記録用レーザ1502のみを駆動する。両レ
ーザは波長が異なるので、それぞれの光の戻り光は、ダ
イクロイックフィルタ等により分離することが出来る。
【0124】図16は、実施例7の光記録媒体の制御装
置(ウォブル信号を記録する装置)の概略的な構成を示
す(主として記録系のブロックを記載している。制御系
等は図5に示す実施例1の光記録媒体の制御装置と同一
であり、その記載を省略している。)。図16におい
て、図5と同一のブロックには同一の符号を付してい
る。図5と同一のブロックの説明は省略する。図16に
おいて、1300は光ディスク、501はスピンドルモ
ータ、503は光ヘッド、504はヘッドアンプ、51
0はレーザ駆動部、515はプリピット検出部、516
はクロックピット検出部、519は制御部、1601は
層識別信号記録パルス生成部、1602は上ウォブル信
号記録パルス生成部、1603は下ウォブル信号記録パ
ルス生成部、1604は層識別信号出力部である。レー
ザ駆動部510は、制御光用レーザ駆動部1605、信
号記録用レーザ駆動部1606、上ウォブル信号用レー
ザ駆動部1607、下ウォブル信号用レーザ駆動部16
08を有する。
【0125】プリピット検出部515は、ヘッドアンプ
504の出力信号の中からプリピット信号を抽出する。
クロックピット検出部516は、プリピット信号を入力
し、クロックピット信号を出力する。層識別信号記録パ
ルス生成部1601、上ウォブル信号記録パルス生成部
1602、下ウォブル信号記録パルス生成部1603
は、クロックピット信号を基準としてそれぞれ所定の時
間遅延したパルスである層識別信号記録パルス、上ウォ
ブル信号記録パルス、下ウォブル信号記録パルスを出力
する。各遅延量は、図13(b)における、クロックピ
ット108と各信号との相対距離、及び光ディスクの線
速度に基づいて定められる。層識別信号出力部1604
は、制御部519から記録すべき層識別信号を入力し、
層識別信号記録パルスに応じて1ビットずつ層識別信号
(0又は1)を出力する。
【0126】レーザ駆動部510は、制御部519から
の指令に応じて動作する。制御光用レーザ駆動部160
5は、制御光用レーザ1501を所定の発光パワーで駆
動する。信号記録用レーザ駆動部1606は、層識別信
号記録パルスに応じて信号記録用レーザ1502に電流
を流し、層識別信号(0又は1)を記録する(層識別信
号が0であればスペース信号を記録し、層識別信号が1
であればマーク信号を記録する。)。この実施例では、
信号記録用レーザは層識別信号のみ記録するが、他の任
意の情報を記録しても良い。上ウォブル信号用レーザ駆
動部1607及び下ウォブル信号用レーザ駆動部160
8は、上ウォブル信号記録パルス及び下ウォブル信号記
録パルスに応じてそれぞれ上ウォブル信号用レーザ15
03及び下ウォブル信号用レーザ1504に電流を流
し、1ビットのウォブル信号(感光材料の光学的性質が
変化したマーク信号)を記録する。再生時には、制御光
用レーザ駆動部1605及び信号記録用レーザ駆動部1
606のみが駆動される。その動作は上記の実施例と同
様である。
【0127】次に、実施例7の光記録媒体の制御装置
(ウォブル信号を再生して焦点制御をする装置)を説明
する。実施例7の光記録媒体の制御装置は、基本的に実
施例1の光記録媒体の制御装置と同一の構成(図5)を
有する。実施例7の光記録媒体の制御装置においては、
第2の焦点調節部506の内部構成のみが実施例1と異
なる。図17は、実施例7の光記録媒体の制御装置(ウ
ォブル信号を再生して焦点制御をする装置)の第2の焦
点調節部の概略的な構成を示す。
【0128】図17において、1701はウォブル信号
抽出ウインドウ生成部、1702は上ウォブル信号抽出
部、1703は下ウォブル信号抽出部、1704、17
05はピーク検出部、1706、1707、1709は
減算器、1708はボイスコイルモータ駆動部、171
0はPID制御部(比例、積分、微分による公知の制御
回路)である。実施例1等の第2の焦点調節部は、減算
器1709、PID制御部1710、ボイスコイルモー
タ駆動部1708を有している。実施例7の第2の焦点
調節部は、1701〜1707のブロックを有している
点に特徴を有する。
【0129】ウォブル信号抽出ウインドウ生成部170
1は、入力したクロックピット信号(クロックピット検
出部516が出力)を基準にそれぞれ所定時間遅延した
上ウォブル信号抽出ウインドウ信号及び下ウォブル信号
抽出ウインドウ信号を生成し、それぞれ上ウォブル信号
抽出部1702、下ウォブル信号抽出部1703に伝送
する。各遅延量は、図13(b)における、クロックピ
ット108と各信号との相対距離、及び光ディスクの線
速度に基づいて定められる。
【0130】上ウォブル信号抽出部1702は、再生信
号(ヘッドアンプ504が出力)を入力し、上ウォブル
信号抽出ウインドウ信号がハイレベルである期間の信号
を出力する。ピーク検出部1704は、上ウォブル信号
抽出ウインドウ信号がハイレベルである期間における最
大ピークレベルを検出し、そのレベルをホールドし、出
力する。下ウォブル信号抽出部1703は、再生信号
(ヘッドアンプ504が出力)を入力し、下ウォブル信
号抽出ウインドウ信号がハイレベルである期間の信号を
出力する。ピーク検出部1705は、下ウォブル信号抽
出ウインドウ信号がハイレベルである期間における最大
ピークレベルを検出し、そのレベルをホールドし、出力
する。
【0131】減算器1706は、ピーク検出部1704
の出力信号からピーク検出部1705の出力信号を減算
し、差分信号を出力する。記録再生光の焦点が記録トラ
ックの中心(上下方向の中心)にあれば差分信号はほぼ
0になる。実施例において、記録再生光の焦点が記録ト
ラックの中心より上に寄れば差分信号は正の値になる。
記録再生光の焦点が記録トラックの中心より下に寄れば
差分信号は負の値になる。ピーク検出部1704、17
05が最小ピークレベルを検出する場合は、この反対に
なる。
【0132】減算器1709は、制御部519より伝送
された目標位置指令からコリメータ304のレンズの位
置情報(コリメータのレンズの位置を検出する位置セン
サが出力)を減算し、減算結果を出力する。PID制御
部1710は、減算結果を入力し、公知の比例、積分、
微分演算をして演算結果を出力する。減算器1707
は、PID制御部1710の出力信号から差分信号(減
算器1706の出力信号)を減算して、減算結果を出力
する。ボイスコイルモータ駆動部1708は、減算器1
707が出力する減算結果に比例した電流をコリメータ
レンズを駆動するボイスコイルモータ(光ヘッド503
が有する。)に流す。
【0133】減算器1709、PID制御部1710、
ボイスコイルモータ駆動部1708のみからなる実施例
1等の第2の焦点調節部では、記録トラックの記録位置
が多少上下にバラツク恐れがある。実施例7の第2の焦
点調節部は、差分信号(減算器1706の出力信号)が
正の値であれば記録再生光の焦点距離が短くなる様に
(焦点の位置が下がる様に)コリメータのレンズを動か
し、差分信号(減算器1706の出力信号)が負の値で
あれば記録再生光の焦点距離が長くなる様に(焦点の位
置が上がる様に)コリメータのレンズを動かす。これに
より、記録再生光は正しく記録トラックの中心(上下の
中心)に結像する。
【0134】《実施例8》図18を用いて、実施例8の
光記録媒体を説明する。実施例8の光記録媒体は、感光
材料中に3次元に情報を記録する光ディスクである。図
18(a)は実施例8の光ディスク1800の模式的な
全体構成図である。図18(a)は図13(a)と同一
であるので、その説明を省略する。制御トラック103
の1個のセグメント105の模式的な拡大図は、図1
(b)と同一であるので、図面及び説明を省略する。
【0135】図18(b)は記録トラック104の1個
のセグメント105のサーボ領域106の模式的な拡大
平面図(光ディスクの面を上から見た図)である。図1
8(c)は本発明の実施例8の光記録媒体を図18
(a)のIV−IVで示す面で切断した模式的な断面図
(記録トラック104に平行な面で切断している。)で
ある。図18(b)において、セグメント105はサー
ボ領域106と、107の長さを有するデータ記録領域
114とを有する。サーボ領域106には、クロック信
号1801、上下(感光材料の厚さ方向)にウォブルし
たウォブル信号1301、1302、層識別信号112
が記録されている。
【0136】実施例7と比較して、実施例8の光記録媒
体では記録トラックの上下の間隔が狭くなっており、1
つのウォブル信号をそのウォブル信号を上下に挟む2つ
の記録トラックで共有している。奇数番目の記録層と偶
数番目の記録層でウォブル信号の上下の位置が変わる。
上記以外の点において、実施例8の光記録媒体は実施例
7の光記録媒体と同一である。第2の焦点調節部506
は、層識別番号に基づき、減算器1706(図17)の
出力信号の極性を反転させる。同それ以外の点において
両実施例の制御装置は同一である。
【0137】又、クロックピット108と同様の役割を
果たすクロック信号1801が記録されている。それ以
外の点において両者は同一である。光記録媒体の制御装
置は、クロックピット108の再生信号を基準としてウ
ォブル信号1301、1302等を読み出しても良く、
クロック信号1801の再生信号を基準としてウォブル
信号1301、1302等を読み出しても良い。上記以
外の点において、実施例8の光記録媒体は実施例7の光
記録媒体と同一である。
【0138】《実施例9》図19を用いて、本発明の実
施例9の光ピックアップ装置を説明する。図19は、実
施例9の光ピックアップ装置の概略的な構成図である
(記録系の光学系のみを図示し、再生系の光学系との記
載を省略している。)。実施例7の光ピックアップ装置
は制御光用レーザ1501、そのカップリングレンズ1
505を有していた。これに代えて、実施例9の光ピッ
クアップ装置はハーフミラー1901、ミラー1902
を有する。制御/信号記録用レーザ1502が出力した
光の一部がハーフミラー1901によって分岐され、制
御光として使用される。それ以外の点において、両者は
同一である。
【0139】《実施例10》図20〜23を用いて、本
発明の実施例10の光記録媒体、光ピックアップ装置、
光記録媒体の制御装置を説明する。図20を用いて、本
発明の実施例10の光記録媒体を説明する。実施例10
の光記録媒体は、感光材料中に3次元に情報を記録する
光ディスクである。図20(a)は実施例10の光ディ
スク2000の模式的な全体構成図である。図20
(a)は図13(a)と同一であるので、その説明を省
略する。制御トラック103の1個のセグメント105
の模式的な拡大図は、図1(b)と同一であるので、図
面及び説明を省略する。
【0140】図20(b)は記録トラック104の1個
のセグメント105のサーボ領域106の模式的な拡大
平面図(光ディスクの面を上から見た図)である。図2
0(c)は本発明の実施例10の光記録媒体を図20
(a)のV−Vで示す面で切断した模式的な断面図(記
録トラック104に平行な面で切断している。)であ
る。図20(b)において、セグメント105はサーボ
領域106と、107の長さを有するデータ記録領域1
14とを有する。サーボ領域106には、記録トラック
の異なる位置から上下(感光材料の厚さ方向)にウォブ
ルしたウォブル信号1301、1302、記録トラック
の異なる位置から左右(記録層内(同一高さ)で記録ト
ラックから左右に変移した位置)にウォブルしたウォブ
ル信号2001、2002、層識別信号112が記録さ
れている。
【0141】実施例7と比較して、実施例10の光記録
媒体では記録トラックの上下にウォブルしたウォブル信
号1301、1302のみならず、記録トラックの左右
にウォブルしたウォブル信号2001、2002を有す
る点に特徴がある。上記以外の点において、実施例10
の光記録媒体は実施例7の光記録媒体と同一である。
【0142】図21、22を用いてウォブル信号130
1、1302、2001、2002を記録可能な実施例
10の光記録媒体の制御装置(例えば光記録媒体メーカ
ーがステップ1404(図14)において使用する。)
を説明する。図21は、実施例10の光ピックアップ装
置の概略的な構成を示す(サイドビーム、再生系の光学
系は省略している。)。図21において、図15と同一
の部品には同一の符号を付している。実施例10の光ピ
ックアップ装置は1個の赤レーザ(波長660nm)1
501と、5個の青レーザ(波長405nm)210
1、2102、1502〜1504とを有する(いずれ
も半導体レーザである。)。図21において、1501
は制御光用レーザ(赤レーザ)、2101は左ウォブル
信号用レーザ(青レーザ)、2102は右ウォブル信号
用レーザ(青レーザ)、1502は信号記録用レーザ
(青レーザ)、1503は上ウォブル信号用レーザ(青
レーザ)、1504は下ウォブル信号用レーザ(青レー
ザ)、1505〜1508、2103、2104はカッ
プリングレンズ、1510、1511、1515、15
16、2105、2107はミラー、1509、151
2、1514、2106、2108はハーフミラー、1
513は2個のレンズを有するコリメータ、1517は
対物レンズである。
【0143】上ウォブル信号用レーザ1503及び下ウ
ォブル信号用レーザ1504の経路について図15(実
施例7)と同一であるので、説明を省略する。
【0144】左ウォブル信号用レーザ2101から出た
光は、カップリングレンズ2103で略平行光にされ、
ミラー2105で反射され、ハーフミラー2106で右
ウォブル信号用レーザ2102が出力する光と合成され
る。ミラー2105の角度αは45度より僅かに小さく
((45−ε)度)、これにより左ウォブル信号用レー
ザ2101の光は、対物レンズ1517により、記録ト
ラックの中心(左右の中心)から僅かに左側に変移した
点(左ウォブル信号の記録位置)に結像する(このこと
は、後述するミラー2107の角度βによる右側への変
移を含んだ結果である。)。
【0145】右ウォブル信号用レーザ2102から出た
光は、カップリングレンズ2104で略平行光にされ、
ハーフミラー2106で左ウォブル信号用レーザ210
1が出力する光と合成される。次に、合成された光は、
ミラー2107で反射され、ハーフミラー2108で信
号記録用レーザ1502が出力する光と合成される。ミ
ラー2107の角度βは45度より僅かに大きく((4
5+ε)度)、これにより右ウォブル信号用レーザ21
02の光は、対物レンズ1517により、記録トラック
の中心(左右の中心)から僅かに右側に変移した点(右
ウォブル信号の記録位置)に結像する。
【0146】信号記録用レーザ1502から出た光は、
カップリングレンズ1506で略平行光にされ、ハーフ
ミラー2108でレーザ2101及び2102が出力す
る光と合成され、ハーフミラー1512でレーザ150
3及び1504が出力する光と光軸が同じになる様に合
成される。合成された5つの光は、2つのレンズを有す
るコリメータ1513を通り、ハーフミラー1514に
入力され、制御光用レーザ1501の光と信号記録用レ
ーザ1502の光との光軸が同じになる様に合成され
る。
【0147】制御光用レーザ1501から出た光は、カ
ップリングレンズ1505で略平行光にされ、ミラー1
515を経由して、ハーフミラー1514で他の光(レ
ーザ1502〜1504、2101、2102が出力す
る光)と合成される。合成された6つの光は、ミラー1
516を経由して対物レンズ1517により絞り込ま
れ、光記録媒体2000上で、同一光軸上で4つの異な
る点及び光軸が左右に僅かにずれた2つの点にそれぞれ
結像する。制御光用レーザの光は、反射型回折格子(図
示しない。)によって0次回折光であるメインビームと
±1次回折光であるサイドビームとに分けられる。サイ
ドビームは、溝部110と溝間部111との境界部分を
照射し、その戻り光がトラッキング制御に用いられる。
図21には制御光用レーザのメインビームのみを示す。
【0148】ハーフミラー1509、1512、151
4、2106、2108の反射率は、光記録媒体200
0で得たい6つの光の強度比に応じて選択すればよい。
半導体レーザからの光は一般に楕円形のスポットにな
る。カップリングレンズで光を略平行光にした後に、半
導体レーザからの光のスポット形状を略円形に変換する
手段(例えばプリズム)を設けてもよい。
【0149】光ピックアップ装置は、対物レンズ151
7を光軸方向に(1521の方向に)移動させる第1の
焦点調節部(図5の505)と、コリメータ1513の
1つのレンズを1522に示す方向に移動させる第2の
焦点調節部(図5の506)とを有する。第1の焦点調
節部により対物レンズ1517を移動させると、レーザ
1501〜1504、2101、2102の6つの光の
焦点(結像点)が移動し、第2の焦点調節部によりコリ
メータ1513の1つのレンズを移動させると、レーザ
1502〜1504、2101、2102の5つの光
(制御光以外の光)の焦点(結像点)が移動する。第1
の焦点調節部は、制御光(制御光用レーザ1501の
光)が制御トラック103上で結像するように自動調節
する(焦点制御を行う。例えば非点収差法又はスポット
サイズ検出法等による。)。トラッキング制御部507
(図5)は、サイドビームからの戻り光の光量が等しく
なる様にトラッキング制御を行う。
【0150】第2の焦点調整部は、コリメータ1513
の一方のレンズを光路方向に(1522の方向に)離散
的に動かすことで、一定の距離(高さ方向に隣接する2
つの記録トラック間のピッチ(規格で定められた所定の
ピッチとする。))を単位として、制御光(制御光用レ
ーザ1501の光)と記録再生光(信号記録用レーザ1
502の光)の結像点間隔を離散的に変化させる。これ
により、記録再生光の焦点が上下の記録層202間で正
確に移動する。第2の焦点調節部がコリメータ1513
の1つのレンズを動かした時、上ウォブル信号用レーザ
1503の光の結像点及び下ウォブル信号用レーザ15
04の光の結像点は、信号記録用レーザ1502の光の
結像点からそれぞれ上下に一定距離だけ変移した状態
で、信号記録用レーザ1502の光の結像点と連動す
る。それ故、記録装置は、光記録媒体に正確に上下のウ
ォブル信号1301、1302を記録することが出来
る。
【0151】同様に、第2の焦点調節部がコリメータ1
513の1つのレンズを動かした時、左ウォブル信号用
レーザ2101の光の結像点及び右ウォブル信号用レー
ザ2102の光の結像点は、信号記録用レーザ1502
の光の結像点からそれぞれ左右に一定距離だけ変移した
状態で(焦点の高さは信号記録用レーザ1502の光の
結像点と同一)、信号記録用レーザ1502の光の結像
点と連動する。それ故、記録装置は、光記録媒体に正確
に左右のウォブル信号2001、2002を記録するこ
とが出来る。
【0152】図22は、実施例10の光記録媒体の制御
装置(ウォブル信号を記録する装置)の概略的な構成を
示す(主として記録系のブロックを記載している。制御
系等は図5に示す実施例1の光記録媒体の制御装置と同
一であり、その記載を省略している。)。図22におい
て、図5、図16と同一のブロックには同一の符号を付
している。図5と同一のブロックの説明は省略する。
【0153】図22において、2000は光ディスク、
501はスピンドルモータ、503は光ヘッド、504
はヘッドアンプ、510はレーザ駆動部、515はプリ
ピット検出部、516はクロックピット検出部、519
は制御部、2201は左ウォブル信号記録パルス生成
部、2202は右ウォブル信号記録パルス生成部、16
01は層識別信号記録パルス生成部、1602は上ウォ
ブル信号記録パルス生成部、1603は下ウォブル信号
記録パルス生成部、1604は層識別信号出力部であ
る。レーザ駆動部510は、制御光用レーザ駆動部16
05、左ウォブル信号用レーザ駆動部2203、右ウォ
ブル信号用レーザ駆動部2204、信号記録用レーザ駆
動部1606、上ウォブル信号用レーザ駆動部160
7、下ウォブル信号用レーザ駆動部1608を有する。
【0154】プリピット検出部515は、ヘッドアンプ
504の出力信号の中からプリピット信号を抽出する。
クロックピット検出部516は、プリピット信号を入力
し、クロックピット信号(クロックピット108の再生
信号)を出力する。左ウォブル信号記録パルス生成部2
201、右ウォブル信号記録パルス生成部2202、層
識別信号記録パルス生成部1601、上ウォブル信号記
録パルス生成部1602、下ウォブル信号記録パルス生
成部1603は、クロックピット信号を基準としてそれ
ぞれ所定の時間遅延したパルスである左ウォブル信号記
録パルス、右ウォブル信号記録パルス、層識別信号記録
パルス、上ウォブル信号記録パルス、下ウォブル信号記
録パルスを出力する。遅延量は、図20(b)におけ
る、クロックピット108と各信号との相対距離、及び
光ディスクの線速度に基づいて定められる。層識別信号
出力部1604は、制御部519から記録すべき層識別
信号を入力し、層識別信号記録パルスに応じて1ビット
ずつ層識別信号(0又は1)を出力する。
【0155】レーザ駆動部510は、制御部519から
の指令に応じて動作する。制御光用レーザ駆動部160
5は、制御光用レーザ1501を所定の発光パワーで駆
動する。信号記録用レーザ駆動部1606は、層識別信
号記録パルスに応じて信号記録用レーザ1502に電流
を流し、層識別信号(0又は1)を記録する(層識別信
号が0であればスペース信号を記録し、層識別信号が1
であればマーク信号を記録する。)。この実施例では、
信号記録用レーザは層識別信号のみ記録するが、他の任
意の情報を記録しても良い。
【0156】左ウォブル信号用レーザ駆動部2203及
び右ウォブル信号用レーザ駆動部2204は、左ウォブ
ル信号記録パルス及び右ウォブル信号記録パルスに応じ
てそれぞれ左ウォブル信号用レーザ2101及び右ウォ
ブル信号用レーザ2102に電流を流し、1ビットのウ
ォブル信号(感光材料の光学的性質が変化したマーク信
号)を記録する。上ウォブル信号用レーザ駆動部160
7及び下ウォブル信号用レーザ駆動部1608は、上ウ
ォブル信号記録パルス及び下ウォブル信号記録パルスに
応じてそれぞれ上ウォブル信号用レーザ1503及び下
ウォブル信号用レーザ1504に電流を流し、1ビット
のウォブル信号(感光材料の光学的性質が変化したマー
ク信号)を記録する。再生時には、制御光用レーザ駆動
部1605及び信号記録用レーザ駆動部1606のみが
駆動される。その動作は上記の実施例と同様である。
【0157】次に、実施例10の光記録媒体の制御装置
(ウォブル信号を再生して焦点制御をする装置)を説明
する。実施例10の光記録媒体の制御装置は、基本的に
実施例7の光記録媒体の制御装置と同一の構成(図5)
を有する。実施例10の光記録媒体の制御装置において
は、トラッキング制御部507の内部構成のみが実施例
7と異なる。図23は、実施例10の光記録媒体の制御
装置(ウォブル信号を再生して焦点制御をする装置)の
第2の焦点調節部の概略的な構成を示す。
【0158】図23において、2301はウォブル信号
抽出ウインドウ生成部、2302は左ウォブル信号抽出
部、2303は右ウォブル信号抽出部、2304、23
05はピーク検出部、2306、2309は減算器、2
307、2310はPID制御部(比例、積分、微分に
よる公知の制御回路)、2308はスイッチ、2311
はボイスコイルモータ駆動部である。実施例1及び7等
のトラッキング制御部507は、減算器2309、PI
D制御部2310、ボイスコイルモータ駆動部2311
を有している。実施例10のトラッキング制御部507
は、2301〜2308のブロックを有している点に特
徴を有する。
【0159】ウォブル信号抽出ウインドウ生成部230
1は、入力したクロックピット信号(クロックピット検
出部516が出力)を基準にそれぞれ所定時間遅延した
左ウォブル信号抽出ウインドウ信号及び右ウォブル信号
抽出ウインドウ信号を生成し、それぞれ左ウォブル信号
抽出部2302、右ウォブル信号抽出部2303に伝送
する。遅延量は、図20(b)における、クロックピッ
ト108と各信号との相対距離、及び光ディスクの線速
度に基づいて定められる。
【0160】左ウォブル信号抽出部2302は、再生信
号(ヘッドアンプ504が出力)を入力し、左ウォブル
信号抽出ウインドウ信号がハイレベルである期間の信号
を出力する。ピーク検出部2304は、左ウォブル信号
抽出ウインドウ信号がハイレベルである期間における最
大ピークレベルを検出し、そのレベルをホールドし、出
力する。右ウォブル信号抽出部2303は、再生信号
(ヘッドアンプ504が出力)を入力し、右ウォブル信
号抽出ウインドウ信号がハイレベルである期間の信号を
出力する。ピーク検出部2305は、右ウォブル信号抽
出ウインドウ信号がハイレベルである期間における最大
ピークレベルを検出し、そのレベルをホールドし、出力
する。
【0161】減算器2306は、ピーク検出部2304
の出力信号からピーク検出部2305の出力信号を減算
し、差分信号を出力する。記録再生光の焦点が記録トラ
ックの中心(左右方向の中心)にあれば差分信号はほぼ
0になる。実施例において、記録再生光の焦点が記録ト
ラックの中心より左に寄れば差分信号は正の値になる。
記録再生光の焦点が記録トラックの中心より右に寄れば
差分信号は負の値になる。PID制御部2307は、そ
の減算結果を入力し、公知の比例、積分、微分演算をし
て演算結果を出力する。PID制御部2307は、記録
トラックにおいて減算器2306の出力信号の絶対値が
一定範囲内に収まったことを検出すると、オントラック
情報を制御部519に伝送する。
【0162】減算器2309は、左サイドビームの再生
信号から右サイドビームの再生信号(いずれもヘッドア
ンプ504が出力)を減算し、減算結果を出力する。P
ID制御部2310は、その減算結果を入力し、公知の
比例、積分、微分演算をして演算結果を出力する。PI
D制御部2310は、制御トラックにおいてオントラッ
クしたことを検出すると、オントラック情報を制御部5
19に伝送する。
【0163】スイッチ2308は、制御部519からの
指令に従って、PID制御部2307又は2310の出
力信号を選択的にボイスコイルモータ駆動部2311に
伝送する。ボイスコイルモータ駆動部2311は、入力
信号に比例した電流をトラッキングアクチュエータ(ボ
イスコイルモータであって、光ヘッド503が有す
る。)に流す。実施例10のトラッキング制御部は、減
算器2306又は2309の出力信号が正の値であれば
記録再生光の焦点が右に移動する様にトラッキングアク
チュエータを動かし、減算器2306又は2309の出
力信号が負の値であれば記録再生光の焦点が左に移動す
る様にトラッキングアクチュエータを動かす。これによ
り、記録再生光は正しく記録トラックの中心(左右の中
心)に結像する。
【0164】制御部519は、光ディスクの制御を開始
した時、最初にスイッチ2308に指令を送り、スイッ
チ2308がPID制御部2310の出力信号(制御ト
ラックからのサイドビームの差分信号に基づく制御信
号)をボイスコイルモータ駆動部2311に伝送させ
る。PID制御部2307及び2310の両方がオント
ラック情報(制御トラックにおいてオントラックし、記
録トラックにおいて減算器2306の出力信号の絶対値
が一定範囲内に収まったこと)を制御部519に伝送す
ると、制御部519はスイッチ2308に指令を送る。
スイッチ2308は、指令に従って、PID2310の
出力信号から切り換えて、PID制御部2307の出力
信号(記録トラックの左右のウォブル信号の差分信号に
基づく制御信号)をボイスコイルモータ駆動部2311
に伝送する。その後、PID制御部2307の出力信号
を使用してトラッキング制御を行う。このようにして実
施例10の光記録媒体の制御装置は、高い精度で記録ト
ラックの上下及び左右のトラッキングを実現する。
【0165】《実施例11》図24を用いて、実施例1
1の光記録媒体を説明する。実施例11の光記録媒体
は、感光材料中に3次元に情報を記録する光ディスクで
ある。図24(a)は実施例11の光ディスク2400
の模式的な全体構成図である。図24(a)は図20
(a)と同一であるので、その説明を省略する。制御ト
ラック103の1個のセグメント105の模式的な拡大
図は、図1(b)と同一であるので、図面及び説明を省
略する。
【0166】図24(b)は記録トラック104の1個
のセグメント105のサーボ領域106の模式的な拡大
平面図(光ディスクの面を上から見た図)である。図2
4(c)は本発明の実施例11の光記録媒体を図24
(a)のVI−VIで示す面で切断した模式的な断面図
(記録トラック104に平行な面で切断している。)で
ある。図24(b)において、セグメント105はサー
ボ領域106と、107の長さを有するデータ記録領域
114とを有する。サーボ領域106には、記録トラッ
クの長手方向の異なる位置から上下(感光材料の厚さ方
向)にウォブルしたウォブル信号1301、1302、
記録トラックの長手方向の異なる位置から左右(記録層
内で(光ディスクの面に平行な面内で)左右に変移した
位置)にウォブルしたウォブル信号2001、200
2、層識別信号112が記録されている。
【0167】実施例10と比較して、実施例11の光記
録媒体では記録トラックの上下及び左右の間隔が狭くな
っており、1つのウォブル信号をそのウォブル信号を上
下に挟む2つの記録トラックで共有し、1つのウォブル
信号をそのウォブル信号を左右に挟む2つの記録トラッ
クで共有している(共用している)。奇数トラックと偶
数トラックでウォブル信号の左右の位置が変わる。光デ
ィスクの一定角度のセグメントの先端を境界として、ウ
ォブル信号の左右の位置が変わる。奇数番目の記録層と
偶数番目の記録層でウォブル信号の上下の位置が変わ
る。上記以外の点において、実施例11の光記録媒体は
実施例10の光記録媒体と同一である。第2の焦点調節
部506は、層識別番号に基づき、減算器1706(図
17)の出力信号の極性を反転させる。同様にトラッキ
ング制御部507は、ウォブル信号の左右の位置が切り
換わる点で(光ディスクの一定角度のセグメントの先端
で)減算器2306(図23)の出力信号の極性を反転
させる。それ以外の点において両実施例の制御装置は同
一である。
【0168】実施例10(図20)の光記録媒体におい
ては、各記録トラックは専用の(他の記録トラックと共
用しない)上下及び左右のウォブル信号を有しており、
実施例11(図24)の光記録媒体においては、各記録
トラックは隣接する記録トラックと共用の上下及び左右
のウォブル信号を有していた。他の実施例の光記録媒体
においては、各記録トラックは専用の上下のウォブル信
号と、隣接する記録トラックと共用の左右のウォブル信
号とを有している。更に他の実施例の光記録媒体におい
ては、各記録トラックは専用の左右のウォブル信号と、
隣接する記録トラックと共用の上下のウォブル信号とを
有している。これらの光記録媒体においても、実施例と
同様の効果が得られる。
【0169】《実施例12》図25を用いて、本発明の
実施例12の光ピックアップ装置を説明する。図25
は、実施例12の光ピックアップ装置の概略的な構成を
示す(サイドビーム、再生系の光学系は省略してい
る。)。実施例10の光ピックアップ装置は制御光用レ
ーザ1501、そのカップリングレンズ1505を有し
ていた。これに代えて、実施例12の光ピックアップ装
置はハーフミラー2501、ミラー2502を有する。
制御/信号記録用レーザ1502が出力した光の一部が
ハーフミラー2501によって分岐され、制御光として
使用される。それ以外の点において、両者は同一であ
る。
【0170】《実施例13》図26、27を用いて、本
発明の実施例13の光ピックアップ装置、光記録媒体の
制御装置を説明する。実施例13の光ピックアップ装置
は複数の(実施例13においては2つの)信号記録用レ
ーザ(再生にも使用する。)2602、2603を有す
ることを特徴とする。2つの信号記録用レーザを用い
て、実施例13の光記録媒体の制御装置は、実施例1等
と比較して2倍の伝送レートで信号を記録し、又は再生
して出力することが出来る。実施例13の光ピックアッ
プ装置、光記録媒体の制御装置は、実施例1の光記録媒
体(他の実施例の光記録媒体でも良い。)に信号を記録
又は再生する。
【0171】図26は、実施例13の光ピックアップ装
置の概略的な構成を示す(サイドビーム、再生系の光学
系は省略している。)。実施例13の光ピックアップ装
置は1個の赤レーザ(波長660nm)2601と、2
個の青レーザ(波長405nm)2602、2603と
を有する(いずれも半導体レーザである。)。図26に
おいて、2601は制御光用レーザ(赤レーザ)、26
02は第1の信号記録用レーザ(青レーザ)、2603
は第2の信号記録用レーザ(青レーザ)、2604〜2
606はカップリングレンズ、2609、2611はミ
ラー、2607はPBS、2610はハーフミラー、2
608は2個のレンズを有するコリメータ、2612は
対物レンズである。
【0172】第2の信号記録用レーザ2603から出た
光は、カップリングレンズ2606で平行光からわずか
にずれた光にされる。対物レンズ2612による第2の
信号記録用レーザ2603から出た光の結像点は、第1
の信号記録用レーザ2602から出た光の結像点よりも
記録層間の上下のピッチ1つ分の距離だけ対物レンズか
ら遠い(第2の信号記録用レーザ2603の光は、第1
の信号記録用レーザ2602の光が結像する記録トラッ
クの上に隣接する記録トラックに結像する)。第2の信
号記録用レーザ2603から出た光は、PBS2607
に入力される。
【0173】第1の信号記録用レーザ2602から出た
光は、カップリングレンズ2605で略平行光にされ
る。第1の信号記録用レーザ2602から出た光は、カ
ップリングレンズ2605を通ってPBS2607に入
力される。PBS2607は、第2の信号記録用レーザ
2603から出た光のS偏光成分と、第1の信号記録用
レーザ2602から出た光のP偏光成分とを、光軸が同
じになる様に合成する。合成された光は、2つのレンズ
を有するコリメータ2608を通り、ハーフミラー26
10に入力され、制御光用レーザ2601の光と光軸が
同じになる様に合成される。第2の焦点調節部506
は、コリメータ2608の1つのレンズを光路方向(2
622の方向)に動かすことが出来る。
【0174】制御光用レーザ2601から出た光は、カ
ップリングレンズ2604で略平行光にされ、ミラー2
609を経由して、ハーフミラー2610で他の光(第
1及び第2の信号記録用レーザ2602、2603が出
力する光)と光軸が同じになる様に合成される。合成さ
れた3つの光は、ミラー2611を経由して対物レンズ
2612により絞り込まれ、光記録媒体100上で、同
一光軸上で3つの異なる点にそれぞれ結像する。制御光
用レーザの光は、反射型回折格子(図示しない。)によ
って0次回折光であるメインビームと±1次回折光であ
るサイドビームとに分けられる。サイドビームは、溝部
110と溝間部111との境界部分を照射し、その戻り
光がトラッキング制御に用いられる。図26には制御光
用レーザのメインビームのみを示す。
【0175】ハーフミラー2610の反射率を変えて、
及びPBS2607に入射する光の偏波面を選んで、3
つの光の強度比が適切な値になる様にする。半導体レー
ザからの光は一般に楕円形のスポットになる。カップリ
ングレンズ2604〜2606の後に、半導体レーザ2
601〜2603からの光のスポット形状を略円形に変
換する手段(例えばプリズム)を設けてもよい。
【0176】光ピックアップ装置は、対物レンズ261
2を光軸方向に(2621の方向に)移動させる第1の
焦点調節部(図5の505)と、コリメータ2608の
1つのレンズを2622に示す方向に移動させる第2の
焦点調節部(図5の506)とを有する。第1の焦点調
節部により対物レンズ2612を移動させると、レーザ
2601〜2603の3つの光の焦点(結像点)が移動
し、第2の焦点調節部によりコリメータ2608の1つ
のレンズを光路方向(2622の方向)に移動させる
と、レーザ2602、2603の2つの光(制御光以外
の光)の焦点(結像点)が移動する。第1の焦点調節部
は、制御光(制御光用レーザ1501の光)が制御トラ
ック103上で結像するように自動調節する(焦点制御
を行う。例えば非点収差法又はスポットサイズ検出法等
による。)。トラッキング制御部507(図5)は、サ
イドビームからの戻り光の光量が等しくなる様にトラッ
キング制御を行う。
【0177】第2の焦点調整部は、コリメータ2622
の一方のレンズを光路方向に(1522の方向に)離散
的に動かすことで、一定の距離(高さ方向に隣接する2
つの記録トラック間のピッチ(規格で定められた所定の
ピッチとする。)の2倍の距離)を単位として、制御光
(制御光用レーザ1501の光)と第1の記録再生光
(第1の信号記録用レーザ2602の光)の結像点間隔
を離散的に変化させる。これにより、記録再生光の焦点
が上下の記録層202間で正確に移動する。第2の焦点
調節部がコリメータ2608の1つのレンズを動かした
時、第1の信号記録用レーザ2602の光の結像点は、
第2の信号記録用レーザ2603の光の結像点と、上に
一定間隔(高さ方向に隣接する2つの記録トラック間の
ピッチの距離)だけ離れて連動する。それ故、記録装置
は、光記録媒体の2つの記録トラックに同時に信号を記
録又は再生することが出来る。
【0178】再生時には、ダイクロイックフィルタ等を
用いて波長の異なる制御光用レーザ2601の光の反射
光と、記録再生光(第1及び第2の信号記録用レーザ2
602、2603の光)の反射光とを分離している。第
1及び第2の信号記録用レーザ2602、2603の光
(P偏光及びS偏光)の反射光は、PBSを用いて分離
している。
【0179】図27は、実施例13の光記録媒体の制御
装置の概略的な構成を示す(主として記録系のブロック
を記載している。制御系等は図5に示す実施例1の光記
録媒体の制御装置と同一であり、その記載を省略してい
る。)。図27において、図5と同一のブロックには同
一の符号を付している。図5と同一のブロックの説明は
省略する。図27において、100は光ディスク、50
1はスピンドルモータ、503は光ヘッド、504はヘ
ッドアンプ、510はレーザ駆動部、511はエンコー
ダ、512はデコーダ、513は入出力部である。
【0180】エンコーダ511は、エンコード部270
1とメモリ2702とを有する。デコーダ512は、デ
コード部2703とメモリ2704とを有する。レーザ
駆動部510は、制御光用レーザ駆動部2705、第1
の信号記録用レーザ駆動部2706、第2の信号記録用
レーザ駆動部2707を有する。
【0181】エンコード部2701は、入出力部513
から入力した信号を1セクタを単位としてエンコード
(符号化)し、符号化された信号をメモリ2702に書
き込む。メモリ2702は、書き込まれた2セクタの符
号化された信号を同時に読出し、それぞれ第1の信号記
録用レーザ駆動部2706、第2の信号記録用レーザ駆
動部2707に伝送する。エンコード部2701がメモ
リ2702に符号化された信号を書き込むクロックを、
メモリ2702が書き込まれた2セクタの符号化された
信号を同時に読出すクロックの2倍にする。本発明の光
記録媒体の制御装置は、実施例1等の制御装置と比較し
て、実質的に2倍のデータレートで信号を光記録媒体に
記録又は再生できる。
【0182】制御光用レーザ駆動部2705は、制御光
用レーザ2601を所定の発光パワーで駆動する。第1
の信号記録用レーザ駆動部2706は、偶数番目のセク
タ(0、2、・・)の信号に応じて第1の信号記録用レ
ーザ2602に電流を流して、偶数番目のセクタの信号
を偶数の層識別番号(0、2、・・126)を有する記
録層の記録トラックに記録する。第2の信号記録用レー
ザ駆動部2707は、奇数番目のセクタ(1、3、・
・)の信号に応じて第2の信号記録用レーザ2603に
電流を流して、奇数番目のセクタの信号を奇数の層識別
番号(1、3、・・127)を有する記録層の記録トラ
ックに記録する。
【0183】再生時には、制御光用レーザ、第1及び第
2の信号記録用レーザ2601〜2603に所定の再生
用電流を流す。光ヘッド503は3つのレーザ光の反射
光を入力する。光ヘッド503は、ダイクロイックフィ
ルタを用いて波長の異なる制御光用レーザ2601の光
の反射光と、記録再生光(第1及び第2の信号記録用レ
ーザ2602、2603の光)の反射光とを、ダイクロ
イックフィルタを用いて分離し、第1及び第2の信号記
録用レーザ2602、2603の光の反射光をPBSを
用いて分離している。制御光の処理については説明を省
略する(既に説明済み)。
【0184】ヘッドアンプ504が出力した2つの記録
トラックからの再生信号(それぞれ第1及び第2の信号
記録用レーザ2602、2603の光の反射光によっ
て、読み取られる。)は、デコーダ512のメモリ27
04に同時に書き込まれる。デコード部2703は、メ
モリ2703から符号化された信号をセクタ単位で読み
出してデコードし(復号化し)、復号化された信号を入
出力部513を通じて出力する。デコード部2703
は、第1の信号記録用レーザ2602で読み出されたセ
クタと、第2の信号記録用レーザ2603で読み出され
たセクタとを交互に復号化する。
【0185】デコード部2703がメモリ2704から
再生信号を読み出すクロックを、メモリ2704が再生
信号を書き込むクロックの2倍のクロックにする。本発
明の光記録媒体の制御装置は、実施例1等の制御装置と
比較して、実質的に2倍のデータレートで光記録媒体に
信号を記録又は再生することが出来る。又、第1の信号
記録用レーザ2602を用いて1つの記録トラックに信
号を記録すると同時に、第2の信号記録用レーザ260
3を用いて他の記録トラックから信号を再生することも
出来る。
【0186】《実施例14》図28を用いて、本発明の
実施例14の光記録媒体を説明する。実施例14の光記
録媒体は、軟らかい材料である感光材料中に3次元に情
報を記録する光ディスクである。「軟らかい材料」と
は、もし光記録媒体全体がその材料のみで形成されてい
たならば硬度が不十分な材料を意味する。光記録媒体
は、通常の使用により、光記録媒体の表面に傷が付きに
くいこと、変形しにくいこと及び磨耗しにくいこと等の
条件を満たす必要がある。これらの条件を満たさなけれ
ば、光記録媒体は実用性を有しない。実施例14の光記
録媒体の感光材料は、軟らかい樹脂に感光材料を分散し
たもの(フォトクロミック分子(例えばスピロベンゾピ
ラン(spirobenzopyran)等)を樹脂中に分散したも
の)である。実施例14の光記録媒体は、所定の部分を
硬い材料(感光材料よりも高い硬度であって使用上必要
な硬度を有する材料)で形成することにより、光記録媒
体全体として実用上十分な硬度を有する。光記録媒体
は、強度的にも実用性を有する。
【0187】図28(a)は、実施例14の光記録媒体
2800の模式的な平面図(全体構成図)、図28
(b)は、その光記録媒体を図28(a)のVII−V
IIで示す面で切断した模式的な断面図である。発明の
理解の容易のため、図28(b)は、半径(約50m
m)に比べて厚さ(約1.4mm)を拡大して光記録媒
体を表示している(図28(c)、(d)においても同
様)。図28(a)は図1(a)と同一であるから説明
を省略する。図28(b)において、2801は軟らか
い感光材料、2802は第1の基板(感光材料より硬い
材料、例えばポリオレフィン、ガラス又はPMMA等で
形成されている。)である。光記録媒体2800は、中
央にクランプ穴2803を有する。第1の基板2802
の上面に、制御層2805が形成されている。制御層等
の詳細に付いては実施例1で説明している。
【0188】制御装置は中央に凸部を有するターンテー
ブルを有する。光記録媒体をそのターンテーブルに乗
せ、光記録媒体のクランプ穴2803にその凸部を嵌合
させることにより、光記録媒体2800をその制御装置
に装着する。光記録媒体のクランプ部2804(制御装
置において光記録媒体が位置ずれしない様にする、光記
録媒体の位置決め部分であって、実施例においては凸部
と嵌合する光記録媒体の内周側面)、裏面及び外周側面
は、第1の基板2802で構成されている。実施例14
の光記録媒体は、樹脂製のケース2806に入れて使用
される。光記録媒体2800がケース2806から取り
出されることはない。光記録媒体を制御装置に挿入する
と、制御装置が自動的にケース2806の蓋(蓋の構造
は任意である。)を開けて、制御装置の光ピックアップ
が光記録媒体に情報を記録又は再生する。実施例14の
光記録媒体は、他の物と接触する部分が全て高い硬度を
有する第1の基板2802の一部である故に、傷つきに
くく、変形しにくく、磨耗しにくい。
【0189】図28(c)は、本発明の他の光記録媒体
を図28(a)のVII−VIIで示す面で切断した模
式的な断面図である(その平面図は実施例14と同一の
図28(a))。実施例14と同一の部分には同一の符
号を付している。図28(c)に示す他の光記録媒体
は、感光材料2801(その材料は実施例14と同一)
と、第1の基板2807(光記録媒体のクランプ部28
04及び光記録媒体の裏面を構成する。制御層2805
を有する。)と、光記録媒体の上面を覆う高い硬度を有
する第2の基板2808(感光材料より硬い材料、例え
ばポリオレフィン、ガラス又はPMMA等で形成されて
いる。)とを有する。他の光記録媒体はケースに入れな
いで使用される。他の光記録媒体を制御装置に装着する
方法は、実施例14と同様である。他の光記録媒体は、
他の物と接触する部分が全て高い硬度を有する第1の基
板2807及び第2の基板2808で構成されている故
に、傷つきにくく、変形しにくく、磨耗しにくい。
【0190】図28(d)は、本発明の更に他の光記録
媒体を図28(a)のVII−VIIで示す面で切断し
た模式的な断面図である(その平面図は実施例14と同
一の図28(a))。図28(d)に示す他の光記録媒
体は、感光材料2801(その材料は実施例14と同
一)と、第1の基板2802(光記録媒体のクランプ部
2804、光記録媒体の裏面及び外周側面を構成す
る。)と、光記録媒体の上面を覆う高い硬度を有する第
2の基板2809(感光材料より硬い材料、例えばポリ
オレフィン、ガラス又はPMMA等で形成されている。
制御層2805を有する。)とを有する。他の光記録媒
体はケースに入れないで使用される。更に他の光記録媒
体を制御装置に装着する方法は、実施例14と同様であ
る。更に他の光記録媒体は、他の物と接触する部分が全
て高い硬度を有する第1の基板2802及び第2の基板
2809で構成されている故に、傷つきにくく、変形し
にくく、磨耗しにくい。上記の様に、制御層2805
は、第1の基板(第1の基板又はその一部が光記録媒体
の裏面を形成する。)に形成しても良く(図28
(b)、(c))、第2の基板(第2の基板又はその一
部が光記録媒体の表面を形成する。)に形成しても良い
(図28(d))。光記録媒体の外周側面を硬い材料で
形成するか否かは、その用途、感光材料の種類等を考慮
して、選択することが好ましい。
【0191】上記の実施例においてはクロックピットか
らの再生信号を基準に各種の信号を生成している。これ
に代えて、光記録媒体にクロックピットを設けず、光記
録媒体の溝部からサーボ領域への変化点(又はサーボ領
域から溝部への変化点)で制御光の再生信号のレベルが
変化することを利用し、この変化点を基準に各種の信号
を生成しても良い。同様に、光記録媒体の溝間部からサ
ーボ領域への変化点(又はサーボ領域から溝間部への変
化点)で制御光の再生信号のレベルが変化することを利
用し、この変化点を基準に各種の信号を生成しても良
い。クロックピットをなくし、1つのウォブルピットが
クロックピットの役割を兼ねての良い。
【0192】実施例1〜3等においてはトラッキング制
御用信号として、溝部又は溝間部を設けたが、これに代
えて、連続した信号ピット列を設け、連続した信号ピッ
ト列を制御トラックとしても良い。実施例1等の光ピッ
クアップ装置、制御装置において、3ビーム法によりト
ラッキング制御を行っているが、これに代えてプッシュ
プル法等を用いても良いことは言うまでもない。位置情
報を、溝の蛇行により記録しても良い。例えば、サイド
ビームの出力信号に基づいて、位置情報を再生すること
が出来る。溝部、溝間部、又は溝部及び溝間部を設けた
光記録媒体の最内周又は最外周の制御トラック103
に、同一の原盤から複製された光記録媒体に共通の、書
換できない固有情報(他の原盤から複製された光記録媒
体に記録された情報と異なる情報)を記録しても良い。
例えば光記録媒体の識別情報、ユーザの不正コピーを防
止するための秘密情報等を記録する。同様に、サンプル
サーボ方式の光記録媒体の鏡面部分、最内周、又は最外
周に同一の原盤から複製された光記録媒体に共通の、書
換できない固有情報を記録しても良い。
【0193】上記の実施例においては、制御トラック及
び記録トラックは放射線状に(光ディスクの半径方向
に)設けられたサーボ領域により、それぞれ1280個
のセグメント105に分割されていた。これは例示であ
って、他の任意の構成であっても良い。例えば、光記録
媒体は複数のゾーンを有し、各ゾーンにおいて放射線状
に設けられたサーボ領域により、複数のセグメントに分
割されていても良い。又は例えば、制御トラック及び記
録トラックに沿って、等しい長さを有するセグメントが
設けられていても良い(セグメントの境界は半径方向に
整列していない。)。分散アドレスでなく、例えば所定
のデータ記録領域にアドレス情報がまとめて記録されて
いても良い。
【0194】上記の実施例では位置情報を制御トラック
に記録したが、これに代えて又は制御トラックに加え
て、記録トラックに位置情報及び層識別信号を記録して
も良い。上記の実施例では制御層を有する光ディスクを
例示したが、感光材料表面に直接制御層を形成しても良
い。上記の実施例では円盤状の光記録媒体の例で説明し
たが、カード状の光記録媒体でも良く、この場合はトラ
ッキング制御用の溝は直線状でも良い。
【0195】
【発明の効果】本発明によれば、媒体の可換性や互換性
を確保した大容量の3次元の光記録媒体、光ピックアッ
プ装置、光記録媒体の制御装置を実現出来るという有利
な効果が得られる。光記録媒体を記録再生装置から取り
外して再度取り付けたり、光記録媒体を他の記録再生装
置に取り付けても、改めてトラッキング制御をかけ、記
録層を識別する信号で層を特定することで、記録媒体中
の同じ位置を特定することが容易にできる。これにより
光記録媒体の可換性や互換性を得ることができる。本発
明によれば、高速で信号を記録し又は再生する光記録媒
体の制御装置を実現出来るという有利な効果が得られ
る。発明をある程度の詳細さをもって好適な形態につい
て説明したが、この好適形態の現開示内容は構成の細部
において変化してしかるべきものであり、各要素の組合
せや順序の変化は請求された発明の範囲及び思想を逸脱
することなく実現し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の実施例1の光記録媒体の
模式的な全体構成図であり、図1(b)はその制御トラ
ックの1個のセグメントの模式的な拡大図であり、図1
(c)はその記録トラックの1個のセグメントの模式的
な拡大図である。
【図2】図2は本発明の実施例1の光記録媒体の模式的
な断面図である。
【図3】図3は本発明の実施例1の光ピックアップ装置
の概略的な構成図である。
【図4】図4は本発明の実施例の光ピックアップ装置の
分散アドレスフォーマットの構成を示す図である。
【図5】図5は本発明の実施例1の光記録媒体の制御装
置のブロック図である。
【図6】図6は本発明の実施例2の光記録媒体の模式的
な断面図である。
【図7】図7は本発明の実施例3の光記録媒体の模式的
な断面図である。
【図8】図8(a)は本発明の実施例4の光記録媒体の
模式的な全体構成図であり、図8(b)は制御トラック
の1個のセグメントの模式的な拡大図であり、図8
(c)は記録トラックの1個のセグメントの模式的な拡
大図である。
【図9】図9は本発明の実施例4の光記録媒体の模式的
な断面図である。
【図10】図10は本発明の実施例4の光ピックアップ
装置の概略的な構成図である。
【図11】図11は本発明の実施例5の光ピックアップ
装置の概略的な構成図である。
【図12】図12は本発明の実施例6の光ピックアップ
装置の概略的な構成図である。
【図13】図13(a)は本発明の実施例7の光記録媒
体の模式的な全体構成図であり、図13(b)はその記
録トラックの1個のセグメントのサーボ領域の模式的な
拡大平面図であり、図13(c)はその模式的な断面図
である。
【図14】図14は、光記録媒体の生産からユーザが光
媒体を使用するまでの流れを示す図である。
【図15】図15は本発明の実施例7の光ピックアップ
装置の概略的な構成図である。
【図16】図16は本発明の実施例7の光記録媒体の制
御装置の概略的な構成図である。
【図17】図17は本発明の実施例7の光記録媒体の制
御装置の第2の焦点調節部の概略的な構成図である。
【図18】図18(a)は本発明の実施例8の光ディス
クの模式的な全体構成図であり、図18(b)はその記
録トラックの1個のセグメントのサーボ領域の模式的な
拡大平面図であり、図18(c)はその模式的な断面図
である。
【図19】図19は、本発明の実施例9の光ピックアッ
プ装置の概略的な構成図である。
【図20】図20(a)は本発明の実施例10の光記録
媒体の模式的な全体構成図であり、図20(b)はその
記録トラックの1個のセグメントのサーボ領域の模式的
な拡大平面図であり、図20(c)はその模式的な断面
図である。
【図21】図21は本発明の実施例10の光ピックアッ
プ装置の概略的な構成図である。
【図22】図22は本発明の実施例10の光記録媒体の
制御装置の概略的な構成図である。
【図23】図23は本発明の実施例10の光記録媒体の
制御装置の第2の焦点調節部の概略的な構成図である。
【図24】図24(a)は本発明の実施例11の光記録
媒体の模式的な全体構成図であり、図24(b)はその
記録トラックの1個のセグメントのサーボ領域の模式的
な拡大平面図であり、図24(c)はその模式的な断面
図である。
【図25】図25は本発明の実施例12の光ピックアッ
プ装置の概略的な構成図である。
【図26】図26は本発明の実施例13の光ピックアッ
プ装置の概略的な構成図である。
【図27】図27は、実施例13の光記録媒体の制御装
置の概略的な構成図である。
【図28】図28(a)は本発明の実施例14の光記録
媒体の模式的な全体構成図であり、図28(b)は、そ
の模式的な断面図であり、図28(c)は本発明の他の
光記録媒体の断面図であり、図28(d)は、本発明の
更に他の光記録媒体の断面図である。
【符号の説明】
100、800、1300、1800、2000、24
00、2800光ディスク 101、801 光ディスク基板 102、802 感光材料 103、803、804 制御トラック 104、812 記録トラック 105、805、813 セグメント 106、806、814 サーボ領域 108、808 クロックピット 109、811 アドレスピット 809、810 ウォブルピット 110 溝部 111 溝間部 112 層識別信号 113 データ(光学的性質が変化した部分) 114,815 データ記録領域 201 制御層 202 記録層 1301、1302、2001、2002 ウォブル
信号 1801 クロック信号 203、1517、2612 対物レンズ 204 制御光のメインビーム 205、206 制御光のサイドビーム 207 記録再生光 301、1101、1501、1502、1503,1
504、2101、2102、2601、2602、2
603 レーザ 302、1102、1202、1505、1506、1
507、1508、2103、2104、2604、2
605、2606 カップリングレンズ 303、305、2607 PBS 304、1513、2608 コリメータ 306、307、308、1510、1511、151
5、1516、1902、2105、2107、250
2、2609、2611 ミラー 1003、1005、1509、1512、1514、
1901、2106、2108、2501、2610
ハーフミラー 501 スピンドルモータ 502 スピンドルモータ制御部 503 光ヘッド 504 ヘッドアンプ 505 第1の焦点調節部 506 第2の焦点調節部 507 トラッキング調節部 508 トラバースモータ 509 トラバースモータ制御部 510 レーザ駆動部 511 エンコーダ 512 デコーダ 513 入出力部 514 層識別信号検出部 515 プリピット検出部 516 クロックピット検出部 517 アドレス情報検出部 518 記録トラック高さ検出部 519 制御部 520 記憶部 1601 層識別信号記録パルス生成部 1602 上ウォブル信号記録パルス生成部 1603 下ウォブル信号記録パルス生成部 2201 左ウォブル信号記録パルス生成部 2202 右ウォブル信号記録パルス生成部 1604 層識別信号出力部 1605、2705 制御光用レーザ駆動部 1606、2706、2707 信号記録用レーザ駆
動部 1607 上ウォブル信号用レーザ駆動部 1608 下ウォブル信号用レーザ駆動部 2203 左ウォブル信号用レーザ駆動部 2204 右ウォブル信号用レーザ駆動部 1701、2301 ウォブル信号抽出ウインドウ生
成部 1702 上ウォブル信号抽出部 1703 下ウォブル信号抽出部 1704、1705、2304、2305 ピーク検
出部 1706、1707、1709、2306、2309
減算器 1708、2311 ボイスコイルモータ駆動部 1710、2307、2310 PID制御部 2302 左ウォブル信号抽出部 2303 右ウォブル信号抽出部 2308 スイッチ 2701 エンコード部 2703 デコード部 2702、2704 メモリ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/135 G11B 7/135 Z 7/24 522 7/24 522A 522L 522Z 535 535A Fターム(参考) 5D029 HA06 JB16 JC01 LB04 LC13 MA33 5D090 AA01 AA03 BB12 BB16 BB17 BB18 BB19 CC01 CC04 CC06 DD01 FF02 FF05 FF11 FF21 GG03 GG16 GG23 GG25 GG28 HH01 KK06 KK07 KK13 KK15 LL01 5D118 BA01 BA06 BB03 BB08 BC04 BC05 BF02 BF03 CA11 CA13 CD02 CD03 CG03 CG04 CG05 CG07 CG14 CG26 DC04 DC05 5D119 AA10 AA11 AA22 AA24 BA01 BA02 BB02 BB13 CA15 DA01 DA05 EA02 EA03 EC07 EC33 EC40 EC41 EC47 FA05 FA08 JA02 JA43 JA70

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予めトラッキング制御用信号を形成した
    制御層と、光学的性質を変化させることが出来る感光材
    料と、を重ねた光記録媒体であって、前記感光材料の体
    積中に記録すべきデータに対応する離散的な光学的性質
    が変化した部分が分布する領域(以下、「記録トラッ
    ク」と呼ぶ。)を層状(以下、各層を「記録層」と呼
    ぶ。)に、前記制御層のトラッキング制御用信号によっ
    てガイドされた光ビームが通る経路(以下、「制御トラ
    ック」と呼ぶ。)に重ねて形成したことを特徴とする光
    記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記感光材料が、光強度に対して大きな
    非線形性を有することを特徴とする請求項1に記載の光
    記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記制御層に、位置情報を記録したこと
    を特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 各層に層を識別する信号を記録したこと
    を特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記層を識別する信号が、前記制御層に
    形成された信号の記録位置と一定の関係を有する位置に
    記録されていることを特徴とする請求項4に記載の光記
    録媒体。
  6. 【請求項6】 前記位置情報が前記制御層に離散的に記
    録され、前記位置情報が記録された領域に重なった各記
    録層の領域に、記録層を識別する信号を記録したことを
    特徴とする請求項4に記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記制御層を通して光を各記録層に照射
    することにより、信号を記録又は再生することを特徴と
    する請求項1から請求項6のいずれかの請求項に記載の
    光記録媒体。
  8. 【請求項8】 所定の領域の前記制御トラックに重なる
    全ての記録層の前記記録トラックの感光材料が、全てそ
    の光学的性質を変化させられていることを特徴とする請
    求項1に記載の光記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記制御トラックに、書換できない固有
    情報を記録したことを特徴とする請求項1に記載の光記
    録媒体。
  10. 【請求項10】 各記録層の前記記録トラックの長手方
    向の異なる位置から記録層の厚み方向に互いに逆方向に
    変移した位置に対のウォブル信号が記録されていること
    を特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記対のウォブル信号が、前記制御層
    に形成された信号の記録位置と所定の関係を有する位置
    に記録されていることを特徴とする請求項10に記載の
    光記録媒体。
  12. 【請求項12】 各層の前記記録トラックの長手方向の
    異なる位置から記録層の厚み方向に互いに逆方向に変移
    した位置に対のウォブル信号が記録されており、且つ前
    記記録層内であって前記記録トラックの長手方向の異な
    る位置から左右に変移した位置に他の対のウォブル信号
    が記録されていることを特徴とする請求項1に記載の光
    記録媒体。
  13. 【請求項13】 光記録媒体をその制御装置にクランプ
    するクランプ部を有し、前記クランプ部が前記感光材料
    よりも高い硬度を有する材料で形成されていることを特
    徴とする請求項1から請求項12のいずれかの請求項に
    記載の光記録媒体。
  14. 【請求項14】 表面及び裏面が前記感光材料よりも高
    い硬度を有する材料で覆われていることを特徴とする請
    求項1から請求項12のいずれかの請求項に記載の光記
    録媒体。
  15. 【請求項15】 同一光軸上の異なる2つの点である第
    1の結像点及び第2の結像点に同時に像を結ぶ光ピック
    アップ装置であって、前記第1の結像点から戻る光で焦
    点制御及びトラッキング制御を行い、前記第2の結像点
    に像を結ぶ光で記録又は再生を行うことを特徴とする光
    ピックアップ装置。
  16. 【請求項16】 予めトラッキング制御用信号を形成し
    た制御層と、光学的性質を変化させることが出来る感光
    材料と、を重ねた光記録媒体に用いる光ピックアップ装
    置であって、 制御層に位置させた前記第1の結像点の光で焦点制御及
    びトラッキング制御を行い、感光材料中に位置させた前
    記第2の結像点の光で記録又は再生を行うことを特徴と
    する請求項15に記載の光ピックアップ装置。
  17. 【請求項17】 同一光軸上の異なる2つの点である第
    1の結像点及び第2の結像点に同時に像を結ぶ光ピック
    アップ装置であって、 第1の焦点調節部及び第2の焦点調節部を有し、 前記第1の焦点調節部を調節すると、2つの結像点が移
    動し、 前記第2の焦点調節部を調節すると、前記第2の結像点
    のみが移動する、 ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  18. 【請求項18】 少なくとも1つのレーザとカップリン
    グレンズとを有し、前記レーザから出力された光が前記
    カップリングレンズを通って前記第2の結像点で像を結
    び、前記第2の焦点調節部が前記レーザと前記カップリ
    ングレンズとの距離を光路方向に変化させて前記第2の
    結像点の位置を変化させることを特徴とする請求項17
    に記載の光ピックアップ装置。
  19. 【請求項19】 少なくとも複数のレンズを有するコリ
    メータを有し、レーザから出力された光が前記コリメー
    タを通って前記第2の結像点で像を結び、前記第2の焦
    点調節部が前記コリメータのレンズ間隔を光路方向に変
    化させて前記第2の結像点の位置を変化させることを特
    徴とする請求項17に記載の光ピックアップ装置。
  20. 【請求項20】 予めトラッキング制御用信号を形成し
    た制御層と、光学的性質を変化させることが出来る感光
    材料と、を重ねた光記録媒体に用いる光ピックアップ装
    置であって、 第1の波長の第1のレーザと、前記第1の波長より波長
    が短い第2の波長の第2のレーザとを有し、 前記第1のレーザが前記制御層からトラッキング制御用
    信号を再生し、 前記第2のレーザが前記感光材料に結像して信号を記録
    又は再生する、 ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  21. 【請求項21】 予めトラッキング制御用信号を形成し
    た制御層と、光学的性質を変化させることが出来る感光
    材料と、を重ねた光記録媒体に用いる光ピックアップ装
    置であって、 第1のレーザ、第2のレーザ、第3のレーザ及び第4の
    レーザを有し、 前記第1のレーザが前記制御層に設けた制御トラックか
    らトラッキング制御用信号を再生し、 前記第2のレーザが各記録層の記録トラックに、クロッ
    ク信号、位置情報の信号、記録層を識別する信号及びデ
    ータ信号の中の少なくとも1つの信号を記録し、 前記第3のレーザが、各記録層の前記記録トラックから
    記録層の厚み方向に変移した位置に第1のウォブル信号
    を記録し、 前記第4のレーザが、各記録層の前記記録トラックから
    前記第1のウォブル信号と逆方向に変移した位置に第2
    のウォブル信号を記録する、 ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  22. 【請求項22】 第2のレーザ、第3のレーザ及び第4
    のレーザを有し、 前記第2のレーザが各記録層のクロック信号、位置情報
    の信号、記録層を識別する信号及びデータ信号の中の少
    なくとも1つの信号を記録すると共に、前記制御層から
    トラッキング制御用信号を再生し、 前記第3のレーザが、各記録層の前記記録トラックから
    記録層の厚み方向に変移した位置に第1のウォブル信号
    を記録し、 前記第4のレーザが、前記第1のウォブル信号と逆方向
    に変移した位置に第2のウォブル信号を記録する、 ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  23. 【請求項23】 第5のレーザ及び第6のレーザを更に
    有し、 前記第5のレーザが、記録層内であって前記記録トラッ
    クの長手方向から左右いずれか一方に変移した位置に第
    3のウォブル信号を記録し、 前記第6のレーザが、記録層内であって前記第3のウォ
    ブル信号と逆方向に変移した位置に第4のウォブル信号
    を記録する、 ことを特徴とする請求項21又は請求項22に記載の光
    ピックアップ装置。
  24. 【請求項24】 請求項10に記載の光記録媒体に記録
    された対のウォブル信号の再生信号に基づいて焦点制御
    を行うことを特徴とする光ピックアップ装置。
  25. 【請求項25】 請求項10又は請求項11に記載の光
    記録媒体に記録された対のウォブル信号の再生信号に基
    づいて焦点制御を行い、且つ前記制御層に形成されたト
    ラッキング制御用信号に基づいてトラッキング制御をす
    ることを特徴とする光ピックアップ装置。
  26. 【請求項26】 請求項12に記載の光記録媒体の記録
    層の厚み方向に互いに逆方向に変移した位置に記録され
    た対のウォブル信号に基づいて焦点制御を行い、且つ、 前記記録層内であって前記記録トラックから左右に変移
    した位置に記録された他の対のウォブル信号に基づいて
    トラッキング制御をすることを特徴とする光ピックアッ
    プ装置。
  27. 【請求項27】 請求項15から請求項19のいずれか
    の請求項に記載の光ピックアップ装置を有し、2つの結
    像点の間隔を光軸方向に一定間隔で離散的に変化させて
    信号の記録又は再生を行うことを特徴とする光記録媒体
    の制御装置。
  28. 【請求項28】 請求項15から請求項19のいずれか
    の請求項に記載の光ピックアップ装置を有し、前記第1
    の結像点を光軸方向に連続的に変化させて焦点制御を行
    い、2つの結像点の間隔を光軸方向に一定間隔で離散的
    に変化させて信号の記録又は再生を行うことを特徴とす
    る光記録媒体の制御装置。
  29. 【請求項29】 請求項15から請求項19のいずれか
    の請求項に記載の光ピックアップ装置を有し、前記第2
    の結像点に結像する光をこの光の戻り光から得られる焦
    点誤差信号を用いて前記第1の結像点と同じ点に像を結
    ぶように調整した後、一定間隔で離散的に前記第2の結
    像点をずらせて、信号を記録又は再生することを特徴と
    する光記録媒体の制御装置。
  30. 【請求項30】 請求項8に記載の光記録媒体の制御装
    置であって、前記所定の領域において、光ビームの焦点
    の位置を前記制御層から各記録層に変化させ、前記制御
    層の位置を基準とする各記録層の前記記録トラックの位
    置を記憶し、記憶された各記録トラックの位置情報に基
    づいて光ビームの焦点の位置を定め、記録又は再生を行
    うことを特徴とする光記録媒体の制御装置。
  31. 【請求項31】 予めトラッキング制御用信号を形成し
    た制御層と、光学的性質を変化させることが出来る感光
    材料と、を重ねた光記録媒体の制御装置であって、 請求項17から請求項19のいずれかの請求項に記載の
    光ピックアップ装置を有し、 前記第1の焦点調節部が前記第1の結像点を前記制御層
    に位置させ、前記第1の結像点に結像する光の反射光に
    基づいて焦点制御及びトラッキング制御を行い、 前記第2の焦点調節部が前記第1の結像点を基準に前記
    第2の結像点を光軸方向に一定間隔で離散的に動かし
    て、感光材料中に信号を記録又は再生することを特徴と
    する光記録媒体の制御装置。
  32. 【請求項32】 前記第1の焦点調節部が前記第1の結
    像点を光軸方向に連続的に動かして焦点制御を行うこと
    を特徴とする請求項31に記載の光記録媒体の制御装
    置。
  33. 【請求項33】 前記制御層には更に位置情報が記録さ
    れており、 前記位置情報信号が記録された領域に重なった感光材料
    中に記録層を識別する信号が記録されているかどうかを
    判定し、記録していなければ記録層を識別する信号を記
    録することを特徴とする請求項31に記載の光記録媒体
    の制御装置。
  34. 【請求項34】 記録層を識別する信号、ウォブル信
    号、位置情報の中の少なくとも1つの信号が記録されて
    いる所定の領域の感光材料中に、信号を記録出来ないこ
    とを特徴とする請求項31に記載の光記録媒体の制御装
    置。
  35. 【請求項35】 感光材料の体積中に記録トラックを層
    状に形成した光記録媒体の制御装置であって、 同一光軸上の異なる2つの点である第1の結像点及び第
    2の結像点に同時に像を結ぶ光ピックアップ装置を有
    し、 前記第1の結像点と前記第2の結像点とを、異なる層の
    記録トラックに位置させ、それぞれの記録トラックで信
    号を記録又は再生することを特徴とする光記録媒体の制
    御装置。
  36. 【請求項36】 前記光ピックアップ装置は第1のレー
    ザと第2のレーザとを有し、前記第1のレーザが出力し
    た光ビームは前記第1の結像点で結像し、前記第2のレ
    ーザが出力した光ビームは前記第2の結像点で結像し、 前記第1のビームにより1つの記録トラックに信号を記
    録すると同時に、前記第2のビームにより他の1つの記
    録トラックから信号を再生することを特徴とする請求項
    35に記載の光記録媒体の制御装置。
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