JP2003036106A - 製造管理方法および製造管理装置、流通物、並びに製造管理プログラム - Google Patents

製造管理方法および製造管理装置、流通物、並びに製造管理プログラム

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JP2003036106A
JP2003036106A JP2001223679A JP2001223679A JP2003036106A JP 2003036106 A JP2003036106 A JP 2003036106A JP 2001223679 A JP2001223679 A JP 2001223679A JP 2001223679 A JP2001223679 A JP 2001223679A JP 2003036106 A JP2003036106 A JP 2003036106A
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Masaya Nagata
昌也 永田
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Sharp Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固有の情報が形成された製造物を包装した後
でも、商品性を損ねることなく、該固有の情報を取得で
きる形態を有する製造物の製造管理方法を提供する。 【解決手段】 本発明の製造管理システムは、製造ライ
ン(情報形成ラインL2)上の所定位置におけるインク
カートリッジ60の有無を検出する製造物識別部42、
該インクカートリッジ60が備えるICチップ61に該
インクカートリッジ60を個々に特定する固有の情報を
形成する第1の固有情報形成部43、上記固有の情報を
特定可能な情報を情報記録体7に形成する第2の固有情
報形成部44、これらの動作を管理する管理装置41を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消耗物品・消費物
品に対する製造管理方法及び製造管理装置に関し、特
に、複写機・プリンタ等の画像形成装置の消耗物品・消
費物品に好適で、それらを納入するサービス受給者に対
するサービス管理を良好にするという波及効果を得るこ
とのできる製造管理方法及び製造管理装置等に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】複写機・プリンタ等の画像形成装置を継
続的に使用すると、インクカートリッジ、トナーカート
リッジ、感光体カートリッジ等の消耗物品・消費物品の
交換が必要になる。
【0003】ここで、消耗部品とは、消耗材としての感
光体を有する感光体カートリッジ等の部品を意味し、一
方、消費物品とは、消費材としてのトナー、インク等の
部材を有するトナーカートリッジ、インクカートリッジ
等の部品を意味するものとする。しかし、消耗部品の場
合も、新たな消耗部品と交換されるという意味では、消
費物であること、また、上記感光体カートリッジおよび
トナーカートリッジを単一のカートリッジとして形成し
たカートリッジ形態も存在すること等から、特に、両者
を区別する必要がない場合には、両者を統合した意味
で、消費物品を用いることにする。
【0004】このような、消費物品の交換を前提とした
機器では、消費物品の枯渇に伴う機器の不稼動状態を回
避するために、機器使用者は、予備としての消費物品を
予め購入して用意しておくのが一般的である。
【0005】このとき、当然の事ながら料金が発生す
る。すなわち、現在の課金サービス方法は、消費物品の
購入過程の後に該消費物品を保有する権利が発生するシ
ステムであるので、購入過程無くして保有権を得ること
ができず、したがって、予備の消費物品を用意しておく
ためには、消費物品の購入が必要だからである。
【0006】予算申請が厳しい状況にあっては、消費物
品に対する出費を抑制することが求められる。その一つ
の解決方法として、予め購入しておく消費物品の数を少
量にすることが考えられるが、予備の消費物品を補充す
るサイクルも短くなるので、現在使用している消費物品
の残量および予備の消費物品の数の確認等の作業も頻繁
に行わなければならず、負担が大きくなる。このような
作業は、通常、機器使用者あるいは管理者が行うことに
なるが、本来の業務の合間に行われるため、対応できな
い、あるいは対応しないといった可能性が大きい。
【0007】このような理由により、結局は、現在必要
とする数以上の消費物品を予備として購入しておくこと
が多く行われている。
【0008】しかしながら、リース切れ等により現在の
画像形成装置をリース会社に返却する場合、あるいは、
画像形成装置の償却が終了して廃棄する場合等におい
て、機器使用者が、これまでの装置用の消費物品を有し
ていれば、該消費物品は全く無駄になってしまう。
【0009】また、リース契約更新時において機種を変
更した場合であっても、これまでの装置用の消費物品と
新たな装置用の消費物品との間に互換性が保たれなけれ
ば、保有している古い装置用の消費物品は全く無駄にな
ってしまう。
【0010】特に、オフィス等の多量印刷シーンにおい
ては、その需要に応じるために、多量の消費物品を購入
しておく必要があり、多大な事前出費を伴っている。し
たがって、上記事態が生じた場合の損害も多大なものと
なる。
【0011】上記課題を解決する方法として、本出願人
は、特願2000-291264 号等によって、消費物品の提供を
対象とする新たな販売方法、課金方法に関するサービス
を創出した。
【0012】このようなサービスにおいて、上記消費物
品、たとえば、インクカートリッジにICチップを装備
させ、該ICチップにカートリッジ固有の情報を記憶さ
せている。該固有の情報は、インクカートリッジの種別
を特定できる型番等の情報および同一の型番であって
も、それらインクカートリッジを個々に特定できるよう
に与えられる情報とから構成されている。
【0013】上記固有の情報を記憶したICチップを有
するインクカートリッジが画像形成装置に装着される
と、該画像形成装置に配設された情報読み取り手段によ
って固有の情報が読み取られ、該情報がサービス提供者
に通知される。これにより、サービス提供者は、予め納
入した消費物品の内、通知された情報を有する消費物品
が使用されたことを検知できるようになっている。
【0014】一方で、上記サービスを提供するサービス
提供者は、サービス受給者に納入する消費物品に上記固
有の情報を形成しておく必要がある。また、該固有の情
報を納入時点においてサービス提供者は入手しておく必
要がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記ICチ
ップは消費物品に形成もしくは添付されるものであり消
費物品と一体的に包装/梱包されるため、ICチップに
消費物品の固有の情報を形成するには、消費物品の包装
/梱包前、あるいは消費物品をサービス受給者に納入し
て、消費物品の包装/梱包を開封した後に行う必要があ
る。
【0016】しかしながら、ICチップに消費物品の固
有の情報を形成することによって、消費物品の流通を管
理する手法自体が、本願発明者による新規な手法である
から、消費物品にどのように固有の情報を付与すれば、
効率よく、また管理の確実性も高いかという技術的課題
は未解決であり、未だその有効な方法は提案されていな
い。
【0017】上記問題点を具体的に考察すると、まず、
上記ICチップに固有の情報を形成するタイミングとし
て、サービス提供者が消費物品を納入し、さらに、梱包
材等を開封した上で、ICチップに固有の情報を記憶さ
せる方法が考えられる。
【0018】この場合、消費物品の固有の情報を、該消
費物品を納入したサービス受給者情報と関連付けて別途
記憶することができるため、サービス提供者は消費物品
の所在情報を入手でき、該消費物品の購入履歴を管理す
ることができるようになる。
【0019】しかしながら、この方法では、サービス提
供者のたとえばサービスマンは、ICチップに固有の情
報を記憶させるための携帯端末等を現場に持参する必要
があり、さらに、現場にて消費物品を開封して、該携帯
端末を用いて固有の情報を記憶させる作業を要求するた
め、サービスマンにとって大変煩雑な作業になる。この
ように、ICチップへの該読み出し手段の接続および読
み出しに要する時間が長く、非効率的であり迅速なサー
ビスを提供できない。
【0020】また、上記端末を持参できる程度に小型・
軽量化させるための技術開発も必要となる。
【0021】また、消費物品に形成される情報は固有の
情報であるため、複数のサービスマンが個別に固有の情
報を発行することはできず、たとえば、固有の情報を一
元的に管理するサーバにアクセスすることによって固有
の情報を取得し、該取得した固有の情報を用いて消費物
品に形成する必要がある。すなわち、端末には、サーバ
にアクセスするための機能が必要になる。
【0022】さらに、ICチップは消費物品に形成され
ているため、該ICチップに固有の情報を形成するため
には消費物品を包装/梱包している包装材/梱包材を開
封する必要がある。したがって、画像形成装置への装着
が明らかになっている消費物品を除き、予備としてサー
ビス受給者に納入する消費物品に対して行うことはでき
ない。なぜなら、消費物品の包装材/梱包材の開封によ
り商品価値がなくなるからである。
【0023】次に、ICチップに固有の情報を形成する
タイミングとしては、インクカートリッジ製造時におけ
る包装/梱包工程前が考えられる。受注生産の場合に
は、たとえば、製造時点において購入者(本発明による
サービスにおいては納入先としてのサービス受給者)は
明確になっているので、適用可能である。
【0024】しかしながら、通常の在庫を前提とした少
品種大量生産システムにおいては、このままでは適用で
きない。なぜなら、消費物品は、在庫として製造メーカ
あるいは販売会社の倉庫に保管されることになるが、こ
のような流通状態では包装・梱包されているので、開封
しない限りICチップから情報を再び読み出すことはで
きないからである。
【0025】たとえ、開封を許容したとしても開封され
た消費物品の商品性の回復について、別途対応策を講じ
なければならない等、問題が多い。
【0026】以上のように、これまでは、商品性を保持
したまま、消費物品に固有の情報を形成し、さらには、
該形成された固有の情報を取得する有効な方法が必要と
されず、したがって、有効な方法がなかった。
【0027】本発明は、以上を解決するためになされた
ものであって、消費物品の枯渇に伴う機器の不稼動状態
や消費物品の枯渇に伴う不便さを回避するためにサービ
ス受給者に納入する消耗物品・消費物品の内、実際に使
用した消耗物品・消費物品に対してのみ課金対象とする
ことにより、予測といった不確実な方法を採る必要なし
に、不必要な出費を抑制することができる方法およびシ
ステムに好適に用いることができる流通物に対して、該
流通物の商品性を損なうことなく固有の情報を形成する
方法を提供する。
【0028】なお、サービス対象としての流通物の例と
しては、消費物品を必要とする機器に用いられる消費物
品に限らず、記録紙などのオフィス用品、石鹸等の一般
家庭における日用品、さらには、工場において商品の製
造に用いられる部品等、予め納品しておいて使った分だ
け課金される方がサービス受給者にとって無駄がなく、
便利と言える物品であれば適用し得る。
【0029】
【課題を解決するための手段】・本発明の製造管理方法
は、上記の課題を解決するために、製造物を個々に特定
する固有の情報を製造物に形成する工程と、製造物に添
付可能な情報記録体に、上記固有の情報を特定可能な情
報を形成する工程と、を有することを特徴としている。
【0030】ここで、製造物を個々に特定する固有の情
報とは、たとえばID番号であり、同一の製造物であっ
ても該製造物を個々に特定し得るように異なるID番号
が付与される。具体的な形成方法としては、ICチップ
等の固有情報保持部に該ID番号を電子化データとして
記録する方法、バーコード形式の固有の情報を製造物の
表面に印刷する方法、バーコード形式の固有の情報を印
刷したラベルを製造物に貼付する方法等、種々の方法を
採用し得る。
【0031】また、上記固有の情報を特定可能な情報と
は、たとえば固有の情報と同一の情報、あるいは該固有
の情報の所在を指し示すアドレス情報であり、製造物に
対して付与された固有の情報を特定可能なように固有の
情報に対して1対1に対応して付与された情報であれば
よい。アドレス情報の場合には、該アドレスによって特
定される場所に、該当の固有の情報を記したファイルが
保存されていることが前提となる。該アドレスにアクセ
スして該ファイルをオープンすることにより、所望の固
有の情報を得ることができる。
【0032】上記特定可能な情報の具体的な形成方法
は、数値情報、バーコード情報等の形式で、該特定可能
な情報を情報記録体に印刷形成する方法、磁気的記録、
光記録、光磁気記録等により情報記録体に記録する方法
等、上記特定可能な情報を視覚的、ないし機器を用いて
読み取り、取得することができる方法であれば、種々の
方法を採用し得る。
【0033】上記の構成によれば、製造物を個々に特定
する固有の情報を特定可能な情報を、製造物に添付可能
な情報記録体に形成しているため、たとえば、該情報記
録体を包装/梱包後の製造物に添付することが可能とな
る。
【0034】また、情報記録体に形成された情報は、製
造物を個々に特定する固有の情報を特定可能な情報であ
るため、情報記録体に形成された情報を読み取ることに
より製造物を個々に特定する固有の情報を取得すること
ができる。
【0035】これにより、製造物の包装材/梱包材等を
開封することなく、該製造物に付与された固有の情報を
該情報記録体を介して得ることができる。これにより、
サービス受給者に納入する製造物個々の情報と、製造物
の納入先であるサービス受給者の情報と関連付けて、製
造後の製造物の履歴を管理することができる。
【0036】なお、情報記録体の添付方法は、接着剤、
ステープラー等により梱包材の外表面部分に貼付、結合
してもよいし、梱包材が製造物の商品性を損なうことな
く開封可能な場合には、梱包材内に配設する方法であっ
てもよい。
【0037】・本発明の製造管理方法は、上記の課題を
解決するために、製造ライン上の所定位置における製造
物の有無を検出する工程と、製造物の存在を検出した場
合に、該製造物に対し、該製造物が備える固有情報保持
部に該製造物を個々に特定する固有の情報を形成する工
程と、上記固有の情報を特定可能な情報を情報記録体に
形成する工程と、上記情報記録体を上記製造ライン上で
製造物と対応づけて配置する工程と、を有することを特
徴としている。
【0038】上記構成によれば、製造物の製造工程にお
いて、固有の情報を製造物の固有情報保持部に形成する
ため、サービスマンが現場において固有の情報を形成す
る必要はなく、余分な作業を追わせる必要がない。さら
に、固有の情報の発行管理を一元的に行うことができる
ため、同じ固有の情報の重複付与といった問題を回避で
きる。
【0039】また、製造物が備える固有情報保持部(た
とえば、ICチップ)に製造物固有の情報を形成するこ
とに加え、該固有の情報を特定可能な情報を他の記録媒
体である情報記録体に形成し、該情報記録体を製造ライ
ン上で製造物と対応づけて配置するため、製造物が包装
/梱包された場合であっても、情報記録体に形成された
情報を読み出すことが可能となる。
【0040】ここで、情報記録体に形成される情報は、
固有の情報を特定可能な情報であり、固有の情報と同一
ないし固有の情報の記憶場所を示すアドレス情報等であ
る。したがって、情報記録体に形成された情報によれ
ば、包装材/梱包材等を開封することなく固有の情報を
直接的または間接的に取得することができる。したがっ
て、受注生産方式に限らず、在庫を前提とした大量生産
方式にも対応できる。
【0041】また、該情報記録体は、製造ライン上の搬
送において、対応する製造物に直接配置あるいは近接配
置されること等により、製造物と対応づけて配置される
ので、対応関係が明確となり、異なった固有の情報を有
する製造物と情報記録体とが対応づけられる虞れがな
い。
【0042】情報記録体を製造物と対応づけて配置する
こととは、製造物と情報記録体とを、それぞれに付与さ
れた情報(固有の情報及び関連する情報)の内容で対応
づけられている物同士であることが見てわかるように製
造ライン上に配置することであり、より具体的には、製
造物に情報記録体を貼付すること、他の製造物よりも当
該製造物からの距離が近くなるように情報記録体を配置
すること、対応する製造物と情報記録体を同一のトレー
に積載して搬送すること等、種種の形態が含まれる。
【0043】さらに、製造物の有無を検出する工程が、
製造ライン上の所定位置における製造物の通過を検出す
る機能を有するならば、通過という状態の変化を検出し
ているため、固有の情報の形成のために所定位置を通過
したのか、あるいは、固有の情報の形成後、当該位置か
ら排出された状態であるのかを判別することができる。
したがって、既に固有の情報が形成されている製造物に
対して、再び固有の情報を形成する恐れがなく、また、
固有の情報が形成されていない製造物を情報を形成する
ことなく後工程に排出する恐れがない。
【0044】なお、上述した本構成による効果を基本的
な効果と称し、以下の説明において適宜引用するものと
する。
【0045】・本発明の製造管理方法は、上記の課題を
解決するために、製造ライン上の所定位置における製造
物の有無を検出する工程と、製造物の存在を検出した場
合に、該製造物に対し、該製造物固有の情報が形成され
た固有情報保持部を配設する工程と、上記固有の情報を
特定可能な情報を情報記録体に形成する工程と、上記情
報記録体を上記製造ライン上で製造物と対応づけて配置
する工程と、を有することを特徴としている。
【0046】これによれば、上述した基本的な効果と同
様の効果を得ることができる。また、予め固有の情報が
形成されたICチップ等の固有情報保持部を製造物に配
設するため、固有情報保持部に対するデータ転送時間、
データ記録時間等の固有の情報の形成に係わる処理時間
を製造時間から切り離すことができるため、全体として
の製造時間を短縮することができる。また、データ転送
時間の長い固有情報形成装置あるいは記憶時間が長くか
かるICチップ等の固有情報保持部であっても、該所要
時間を見込んで予め形成しておくことができるので、固
有情報形成装置あるいはICチップ等の固有情報保持部
の選択の自由度が大きい。
【0047】・本発明の製造管理方法は、上記の課題を
解決するために、製造物が備える固有情報保持部に該製
造物を個々に特定可能な固有の情報を形成する第1の工
程と、上記固有の情報を特定可能な情報を情報記録体に
形成する第2の工程と、上記製造物が、製造ライン上の
所定位置に到達しているか否かを検出する第3の工程
と、上記情報記録体を上記製造ライン上で製造物と対応
づけて配置する第4の工程とを有し、第4の工程を第3
の工程の後に行うことを特徴としている。
【0048】これによれば、上述した基本的な効果と同
様の効果を得ることができる。また、製造物を所定位置
まで搬送し、該所定位置に到達したことを検出すること
によって、その製造ライン上の所定位置で、情報記録体
を製造物と対応づけて配置することが可能となる。
【0049】たとえば、固有情報保持部に該製造物固有
の情報を形成する機器、固有の情報を特定可能な情報を
情報記録体に形成する機器、および情報記録体を製造ラ
イン上で製造物と対応づけて配置する機器それぞれの大
きさが大きく、互いに干渉するために各機器を近接配置
できないため同時処理を行うことができないような場合
に有効に用いることができる。
【0050】なお、固有情報保持部に該製造物固有の情
報を形成する第1の工程、固有の情報を特定可能な情報
を情報記録体に形成する第2の工程を、第3および第4
の工程に対してどのようなタイミングで行う製造ライン
レイアウトを設計するかについては、特に限定されず任
意である。なぜなら、情報記録体と製造物とが製造ライ
ン上で対応づけられてさえいれば、情報記録体と製造物
の固有情報保持部とに、固有の情報および固有の情報を
特定可能な情報を対応づけて形成することができるから
である。
【0051】すなわち、第1・第2の工程を終えた後、
第3・第4の工程を行うこともできるし、第3・第4の
工程を終えた後、第1・第2の工程を順次またはほぼ同
時に行うこともできる。さらに、第3の工程と第4の工
程の間で、第1の工程または第2の工程の少なくとも一
方を行うこともできる。
【0052】・本発明の製造管理方法は、上記の課題を
解決するために、製造ライン上の所定位置における製造
物の種別を検出する工程と、製造物の種別毎に管理され
る該製造物を個々に特定する固有の情報を該製造物が備
える固有情報保持部に形成する工程と、上記固有の情報
を特定可能な情報を情報記録体に形成する工程と、上記
情報記録体を上記製造ライン上で製造物と対応づけて配
置する工程と、を有することを特徴としている。
【0053】これによれば、上述した基本的な効果と同
様の効果を得ることができる。さらに、製造物の種別を
検出しているため、同一製造ラインを複数種類の製造物
が流れる場合にも対応することができ、対応自由度の高
い製造ラインを構築することができる。
【0054】また、製造物に形成する固有の情報を、た
とえば管理テーブルにより管理し、該管理テーブルを製
造物の種別毎に形成するようにすれば、種別毎に固有の
情報を整理・管理できるため、固有の情報の作成ルール
等を種別毎に設定することが可能となる。たとえば、最
も流通量の多い製造物に対する固有の情報の桁数を大き
くし、流通量のより小さい製造物に対する固有の情報の
桁数を小さくする等、両者で桁数を異ならせることによ
って、それぞれの製造物に適した固有の情報を付与する
ことができる。したがって、固有の情報の桁数が小さい
製造物に対しては、記憶容量を小さくできるので、該製
造物に形成された固有情報保持部の記憶容量及び管理テ
ーブルを記憶している管理装置の記憶容量を小さくで
き、さらに、桁数が小さい分だけ読み取り速度・書き込
み速度をより高速化することができる。
【0055】なお、製造物の種別の検出方法としては、
製造物の質量、大きさ(長さ、厚み、高さ、ある面への
投影面積)、特定箇所の光学的反射率等を重量センサ、
光センサ、磁気センサ、等のセンサによって検出する方
法や、CCDあるいはTVカメラ等によって画像認識を
行う方法を用いることができる。
【0056】・本発明の製造管理方法は、上記製造物と
情報記録体とを対応づけた配置を保ったまま搬送する工
程と、該製造物に包装処理を行った後に、対応する上記
情報記録体を該製造物に添付する工程と、を有すること
を特徴としている。
【0057】ここで、包装処理とは、品質管理のため、
あるいは流通過程における破損防止のために行われる包
装及び/あるいは梱包を指す。包装処理においては、ア
ルミパック、樹脂シート等の包装材を用いて包装され
る。また、梱包処理においては、ダンボール、再生紙等
の梱包材を用いて梱包される(以下、包装処理と総称す
る)。該包装処理によって製造物は流通状態となる(以
下、流通状態となった製造物を流通物と呼ぶこともあ
る)。
【0058】これによれば、上述した工程によって作成
された情報記録体を、該情報記録体の情報によって特定
される固有の情報が形成された製造物に対して添付する
ため、包装/梱包後において製造物(この場合には流通
状態であるため、流通物といえる)固有の情報を取得し
たい場合には、該情報記録体に形成された情報から取得
することが可能となる。
【0059】なお、情報記録体の製造物に対する添付状
態としては、製造物と対にして流通させることができる
形態であり、好ましくは、包装状態にダメージを与える
ことなく、情報記録体から情報を取得できる形態であれ
ばよい。たとえば、流通物の表面に貼付する場合には、
方法も簡単であり、さらに、流通物とは別物として形成
しているので、流通物から該情報記録体を除去すること
が可能となる。
【0060】なお、相対的に考えれば、切り取り可能な
ように予め形成された梱包材部分に、固有の情報を特定
可能な情報をインクジェットプリンタ等によって印字す
る形態も含む。
【0061】したがって、流通物をサービス受給者に提
供し、該提供した流通物の固有情報を事前に取得するこ
とにより開始される流通物管理サービス、流通物販売サ
ービス、流通物在庫管理サービスにおいて好適に用いる
ことができる。
【0062】なお、製造ライン上で製造物と対応づけて
配置された上記情報記録体に形成された情報は、製造物
に形成された固有の情報と同じまたは固有の情報を特定
可能であるため、製造物の固有情報保持部に形成された
固有の情報と、情報記録体に形成された情報の内容との
一致(1対1の対応関係)が保証される。
【0063】・本発明の製造管理方法は、さらに、上記
製造物と対応づけて配置される情報記録体との距離は、
該製造物の直前あるいは/及び直後の製造物との搬送距
離の半分よりも小さいことを特徴としている。
【0064】これによれば、複数の製造物が製造ライン
上を流れる場合であって、着目する製造物の直前または
直後、あるいは直前直後に他の製造物が存在する場合に
おいて、該製造物と他の製造物との距離の半分を目安と
して、その範囲内にある情報記録体が該製造物に対応し
た固有の情報を有する情報記録体であると判断すること
ができる。したがって、TVカメラ等を用いた認識装置
さらには人為的に両者の対応づけを行うことができる。
【0065】なお、情報記録体を配置したときは所定位
置にあった場合でも、搬送過程において、対応した製造
物と情報記録体との距離が変化し得るため、徐々に該距
離が増加していく虞がある。このような状況に対処する
ために、情報記録体の配置後において、製造物と情報記
録体との距離が一定距離内になるように補正する工程を
設けてもよい。補正手段としては、たとえば、対応した
製造物と情報記録体のみが積載されるトレイに該製造物
及び情報記録体を積載する方法や、搬送中の製造物ある
いは情報記録体の一方を、それと対応した製造物あるい
は情報記録体が搬送されてくるまでせき止める方法等を
採用することができる。
【0066】・本発明の製造管理方法における上記製造
物の種別を検出する工程は、外観検査によって行うこと
を特徴としている。
【0067】これによれば、製造物の種別により外観が
異なれば外観検査によって製造物の種別を判別すること
ができる。したがって、外観検査の結果得られた製造物
の種別情報を基にして、固有情報保持部及び情報記録体
に形成する固有の情報を生成することができる。たとえ
ば、製造物の種別毎に固有の情報を管理している固有情
報管理テーブルにアクセスして、既に発行した最終のI
D番号を取得し、該ID番号を基に最新のID番号を生
成する。
【0068】これにより、製造ライン上の所定位置に製
造物があるか否かの判別を行うことができることに加
え、製造物の自動認識が可能となる。したがって、製造
ラインを流れる製造物の種別が変わっても管理者が対応
する必要がなくなり、さらに、時々刻々変わる場合であ
っても、柔軟な対応を行うことが可能となるため、多品
種少量生産に適応することができる。
【0069】また、製造物の種別を検出する前に、種別
の予測によって固有の情報を予め生成している形態であ
れば、外観検査の結果得られた製造物の種別情報と、固
有情報保持部及び情報記録体に形成しようとしている固
有の情報との妥当性を最終的に確認することができる。
このような状況は、たとえば、固有情報管理テーブルに
アクセスするための処理時間の削減等を目的として、処
理時間に余力がある期間に処理時間のかかるハードディ
スク等へのアクセスを終了して、取得したID番号をR
AM等の高速なメモリに保存しておき、製造物の種別情
報の同一性が得られた場合に、該RAMの情報を速やか
に読み出すという状況が考えられる。
【0070】また、汎用の外観検査装置を用いることが
できるので、特段の技術開発を要求することがなく、低
価格なシステムを構築でき、さらに、高速の処理を行う
ことができる。
【0071】なお、検査内容としては、製造物の種別を
特定できる特徴点の抽出が行えればよいので、輪郭情報
に限らず、特定の部分における凹凸形状の差異、色の差
異等であってもよい。また、製造物に貼付/形成された
種別情報を画像情報として読み取り、数値もしくは文字
データとして取得する形態であってもよい。
【0072】・本発明の製造管理方法における上記製造
物の種別を検出する工程は、製造物表面に形成された該
製造物の種別を表すコード情報の読み取りによって行う
ことを特徴としている。
【0073】これによれば、製造物に形成されるメーカ
情報、型番等の流通物の種別を区別するための情報(種
別情報)が予め形成されている製造物の場合には、該情
報を有効に利用して、該製造物の種別を判別することが
可能となる。該種別情報がバーコードのようなコード情
報であれば、市販されているバーコードリーダによって
簡単に読み込むことができる。また、本構成によって
も、多品種少量生産に適応することができる。
【0074】また、バーコード情報を電子化された数値
データに変換することができるので、パーソナルコンピ
ュータ等の管理装置に取り込んだ後は、数値データによ
って各種演算処理等を行うことができるようになる。た
とえば、該種別情報に、該種別毎に付与・管理されるI
D番号のような個別情報を結合することにより、固有の
情報を生成することができ、さらに、必要に応じて、該
作成された固有の情報をバーコード情報として出力する
ことができる。
【0075】・本発明の製造管理装置は、上記の課題を
解決するために、製造物を個々に特定する固有の情報を
管理した固有情報管理テーブルを記憶する記憶部と、製
造物固有の情報の発行依頼要求が入力されるステップ
と、固有情報管理テーブルから最新の固有の情報を生成
するステップと、該生成された最新の固有の情報を該製
造物が備える固有情報保持部及び該製造物に対し離設可
能な情報記録体に出力するステップと、をプログラムに
従い処理を行う演算処理部と、を有することを特徴とし
ている。
【0076】これによれば、ハードディスク等の記憶部
に、製造物固有の情報を管理した固有情報管理テーブル
を記憶させ、I/Oインターフェース等のボードを介し
て製造物固有の情報の発行依頼要求が入力され、固有情
報管理テーブルから、たとえば最後に発行した固有の情
報を取得し、上記最後に発行した固有の情報を基に最新
の固有の情報を生成し、該生成された最新の固有の情報
を該製造物が備える固有情報保持部及び該製造物に対し
離設可能な情報記録体に出力する演算処理部を有する汎
用のコンピュータによって、固有の情報の発行管理等を
行う製造管理装置を実現することができる。
【0077】なお、固有の情報の発行依頼要求信号は、
該当の製造物が製造ラインの所定位置、たとえば、固有
の情報が形成される位置に到達したことを検出する信
号、あるいは所定位置を通過したことを検出する信号を
用いることができる。
【0078】さらに、記憶部は、演算処理部がアクセス
可能でありさえすればよく、外付け型、内蔵型、脱着型
のような装着形態を問わず、またローカルネットワーク
を介してアクセス可能な形態を採用してもよい。
【0079】・本発明の製造管理装置は、上記の課題を
解決するために、製造物を個々に特定する固有の情報を
製造物の種別毎に管理した複数の固有情報管理テーブル
を記憶する記憶部と、製造物固有の情報の発行依頼要求
が入力されるステップと、上記製造物の種別情報が入力
されるステップと、上記入力された製造物の種別情報を
基に、該当の固有情報管理テーブルを読み出すステップ
と、上記固有情報管理テーブルから最新の固有の情報を
生成するステップと、該生成された最新の固有の情報を
該製造物が備える固有情報保持部及び該製造物に対し離
設可能な情報記録体に出力するステップとをプログラム
に従い処理を行う演算処理部と、を有することを特徴と
している。
【0080】これによれば、上述した同様の効果を得る
ことができる。さらに、複数の種別を有する製造物に対
しても適用可能となるため、単品種多量生産形態に加
え、多品種少量生産形態にも対応できるという効果があ
る。
【0081】・本発明の製造管理装置における上記演算
処理部は、上記該製造物が備える固有情報保持部及び該
製造物に対し離設可能な情報記録体への固有の情報の形
成完了信号を受信した場合に、上記生成した最新の固有
の情報を上記固有情報管理テーブルに登録するステップ
とをプログラムに従い実行することを特徴としている。
【0082】これによれば、発行した固有の情報が製造
物の固有情報保持部及び情報記録体の両方に形成された
ことを確認しているので、発行した固有の情報を確定す
ることができ、したがって、該固有の情報を管理してい
る固有情報管理テーブルを更新することが可能となる。
【0083】たとえば、固有情報保持部あるいは情報記
録体への情報形成のどちらか一方が少なくとも正常に行
われなかった場合、固有情報管理テーブルに保存されて
いる値を用いて、再び情報形成処理を行うことができ
る。これに対し、固有情報保持部への情報形成が完了し
た後に、固有情報管理テーブルを更新した場合であっ
て、情報記録体への情報形成が正常に行われなかった場
合には、現在の固有情報管理テーブルに保存されている
値を読み出し、該値を補正(たとえば、−1デクリメン
ト)した値を用いて情報記録体への情報形成を行わなけ
ればならず、処理的に複雑化し、処理時間・負担の増大
となる。
【0084】なお、少なくともどちらか一方から形成完
了信号を受信しなかった場合には、エラー表示、エラー
として再度情報形成の指示及びそれに係わる処理(固有
の情報データの転送等)を行うようにすれば、情報の形
成が確実となると共に、再度固有の情報の発行を行う方
法に比べて、発行した固有の情報を有効に利用できる。
【0085】・本発明の流通物は、以上の製造管理方法
により固有の情報が形成された製造物と、該固有の情報
を特定可能な情報が形成された情報記録体とが対をな
し、かつ上記特定可能な情報を情報記録体から取得でき
るように包装処理されていることを特徴としている。
【0086】上記の構成によれば、サービス受給者に納
入する際に、本発明による製造管理方法により製造物に
形成された製造物固有の情報を、情報記録体からの特定
可能な情報の取得を介して、入手することができる。し
たがって、サービス提供者が固有の情報を管理すること
によって、該固有の情報を基に、サービス受給者に納入
する流通物を特定することができ、また、納入後におい
てもサービス受給者から該固有の情報を取得することに
よって、固有の情報を用いた在庫管理、販売サービス等
を行うこともできる。
【0087】なお、情報記録体から特定可能な情報を取
得するには、光学的、磁気的、光磁気的等の各種読み取
り機を用いたり、情報記録体をメモリで形成する場合に
は、情報記録体から電気信号として読み出したり、ある
いは情報記録体が特定可能な情報を数値データで記載し
たラベルやタッグのような形態の場合、情報記録体を収
集して、数値データをコンピュータに手入力したりとい
うように、種々の形態を採用し得る。
【0088】該流通物は、本発明が2次的に提供するサ
ービス管理方法によって管理されるので、サービス提供
者にとっては、サービス受給者による製造物の使用状況
を、固有の情報の入手を通じて正確に把握できるという
メリットを生み、サービス受給者にとっては、使用した
分だけ課金され、予備分に対して余計な支払いをしなく
て済むというメリットを生む。
【0089】また、該サービス受給者が現在使用中の製
造物の固有の情報を、電子的に検出してサービス提供者
が取得することによって、異なる固有の情報を取得した
か否かに基づき、同一製造物の使用か、あるいは、交換
による新規製造物の使用かを判断することができ、検出
された該固有の情報が新たな場合、その通知結果をもっ
て、流通物の購入と同定することが可能となる。
【0090】なお、製造物に形成される固有情報を、た
とえば、それ単体では意味をなさないコード情報とし、
サービス提供者側で用意される商品テーブルの参照によ
って初めて、該コード情報を商品名として翻訳するよう
にしてもよい。
【0091】この場合、本発明における固有の情報は、
第三者に流出し、あるいは解読されてもサービス提供者
及びサービス受給者双方にとって危険度の低い情報であ
るので、暗号化、復号化等の高度な処理を行う必要がな
い。故に、セキュリティー対策として行われるこのよう
な情報の読み出し時に比べ、ハードウエア及びソフトウ
エア規模を小さくでき、また、復号化を行わない分だけ
処理時間の短縮を行うことができるので高速読み出しを
行うことができる。
【0092】また、サービス提供者は、流通物の納入時
において該固有の情報とサービス受給者情報を関連づけ
て登録しておけば、固有の情報を入手するだけでサービ
ス受給者を特定することができる。すなわち、製造物の
固有の情報に加えて、該製造物の使用者であるサービス
受給者情報を対にして入手する場合に比べて、情報伝達
量を削減することができ、ネットワークを利用する場合
には、通信負荷を抑えることができる。
【0093】また、本願発明のサービス管理方法におい
て用いられる流通物である限り、第三者が上記固有の情
報を含めて流通物のコピーを製造・販売したとしても、
サービス提供者が該流通物を取り扱わなければサービス
対象とはならないので、海賊版を排除することができ
る。さらに、各固有の情報は、サービス提供者によって
一元的に管理されているので、同じ固有の情報の検出等
を通じて、海賊版を検出することができる。したがっ
て、海賊版を排除する措置を迅速に取ることができる。
【0094】本発明の流通物は、さらに、該流通物を梱
包もしくは包装する保護材と、該保護材の表面あるいは
内部に、上記固有の情報と同じ内容の情報が形成された
情報記録体とを備える構成としてもよい。これにより、
サービスマンは、流通物の納入時において納入する該流
通物の情報を梱包材等の流通物表面に貼付された情報記
録体から入手することができるので、梱包材等を開封し
て製造物を取り出し、該製造物に形成されている固有の
情報を入手する必要が無く、開封に伴う商品性の喪失を
生じることがない。
【0095】また、該情報記録体に形成されている情報
の入手は、スキャナで読み込むことにより行うことがで
きる。たとえば、固有情報をバーコード化して形成して
おけば、簡単かつ迅速に行うことができ、納入時の納品
チェック等の作業の迅速化を図ることができる。
【0096】さらに、情報記録体が流通物表面に貼付さ
れている場合には、情報の読み取り性に優れているの
で、上記作業の迅速化を図ることができる。
【0097】また、情報記録体を流通物内部に添付する
場合には、表面に貼付する方法に比べ、該情報記録体が
破損等のダメージを受けることがないので、情報記録体
の紛失、破損等により、情報を読み取れないという事態
を回避することができる。
【0098】なお、該情報記録体を流通物から切り離せ
るように形成しておけば、情報記録体の有無により、未
納品か既納品かの判断を行うことができる。また、該情
報記録体を持ち帰ることが可能となるので、スキャナが
故障している場合等においても、事前登録が行えないと
いう事態を回避することができ、サービス提供者宅に持
ち帰って情報の読み取りおよび事前登録を行うことがで
きる。
【0099】本発明の流通物は、さらに、ICチップを
有しており、該ICチップ内に上記固有の情報が記憶さ
れている構成としてもよい。これにより、従来、海賊版
を排除する目的で装着が検討されているICチップをそ
のまま利用することができ、ハードウエア上の新たなコ
ストアップを発生することなく、本発明において必要な
製造物の固有の情報を記憶させることができる。
【0100】・本発明の製造管理プログラムは、本発明
の製造管理装置が備える各部として、コンピュータを機
能させるための製造管理プログラムであることを特徴と
している。
【0101】上記構成によれば、上記製造管理プログラ
ムを、製造管理装置にロードすることによって、本発明
の製造管理方法を流通物製造者に提供することができ
る。また、一般的なコンピュータを用いて、製造管理方
法を実施することができる。
【0102】また、本発明の製造管理方法をコンピュー
タに実行させるための製造管理プログラムを記録したコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体が、本発明の権利範
囲に属することはいうまでもない。
【0103】なお、本発明の製造管理方法が対象とする
流通物に関していえば以下の通りである。
【0104】上記流通物は、複数の商品を1パック化し
たものであると共に、該パック化された流通物に対し上
記固有の情報が形成された情報記録体を添付した形態で
もよい。これにより、流通物単体のみならず、該単体の
流通物を複数、あるいは他の流通物と組み合わせること
により新たな商品を生み出した場合にも、本発明による
サービス対象とすることが可能となる。たとえば、自動
車のタイヤの如く、4本、場合によっては2本(前輪用
あるいは後輪用)、あるいは、テンポラリータイヤが装
着タイヤと同じ場合には、それぞれ5本、3本が最小の
単位となる場合には、複数本のタイヤをまとめて本発明
における1つのサービス対象とすることができる。ま
た、シャンプー、リンス等のように異なる流通物を組み
合わせることにより新たなセット商品を創出してもよ
い。
【0105】また、個々の流通物の製造メーカによって
は流通物の有効な組み合わせの仕方が創出されず、ある
いは、速やかには組み合わせ販売ができない場合であっ
ても、サービス提供者は、市場の動向に敏感に反応し
て、流通物を用いて、最適な組み合わせ販売を速やかに
行えるという利点がある。
【0106】さらに、流通物が梱包部材により商品をパ
ックしたものであり、梱包部材内部に上記固有の情報が
形成された第1の情報記録体を配置し、かつ梱包部材に
おける第1の情報記録体の配置位置に対応する部位が少
なくとも透明になっていることを特徴とするならば、パ
ック化した商品の内容、すなわち、種類、種別等の情報
を開封することなく視覚的に認識することができるの
で、商品の確認を容易に行えるという利点がある。
【0107】なお、製造物に設けられた固有情報保持部
の情報面が上記透明部材の範囲内に位置するように配置
しておけば、固有情報保持部に形成された固有の情報を
光学的または磁気的に検出できるので、情報記録体を省
略することができる。これは、固有情報保持部に形成さ
れた固有の情報が、特に、秘密保持性を有しないことに
大きく係わっているとも言える。
【0108】さらに、上記の情報記録体は流通物に対し
取り外し可能なように形成されていることを特徴とする
ならば、情報記録体の有無を確認することで、該流通物
が納入されたものか、あるいは納入前のものなのかを区
別することができる。また、該情報記録体をサービス提
供者はサービス提供者宅に持ち帰ることが可能となり、
納入後においてサービス提供者宅で、納入した流通物の
登録を行うことができる。したがって、納入した流通物
の固有の情報を納入時に登録する場合に比べ、より確実
に納入品の確認を行うことができる。また、両者を併用
すれば、より確実性が向上する。
【0109】さらに、情報記録体を繰り返し貼付可能な
接着剤等により流通物に貼付するようにすれば、一度、
納入したことにより情報記録体を剥がした場合であって
も、流通物の外観を損ねることなく、再度該情報記録体
を再貼付することが可能となる。このような状況は、あ
るサービス受給者に一旦納入したにも拘らず、サービス
受給者が本発明によるサービスのメリットを最大限に生
かして、購入しなかった場合に、該未使用状態の流通物
を回収して、他のサービス受給者に納入する場合が該当
する。
【0110】さらに、流通物がトナーを蓄えてなるカー
トリッジでもよい。電子写真方式の画像形成装置は、一
般に、該トナーカートリッジ等の消耗品の交換を前提と
して設計されており、画像形成装置本体以上にアフター
マーケットとしての市場が大きいため、海賊版の製造・
販売が横行している。このような状況にあって、本発明
によるサービス管理方法を利用すれば、海賊版を排除し
ながら、正規流通物を提供することができるという効果
を奏する。つまり、該流通物は、製造、流通、販売全て
の過程をサービス提供者が保証及び管理しているので、
海賊版が紛れ込む余地がなく、さらに、納入時において
流通物を登録するのはサービス提供者であるので、サー
ビス提供者が認めた流通物のみをサービス対象とするこ
とができる。
【0111】さらに、流通物がインクを蓄えてなるカー
トリッジであることを特徴とするならば、インクジェッ
トプリンタのインクカートリッジに対しても前請求項と
同様の効果を有する。
【0112】これらのカートリッジであれば、特段の追
加工程を生じることなく、従来カートリッジに設けられ
ているICチップを活用して、固有の情報を形成するこ
とができる。したがって、該流通物を使用する画像形成
装置の使用者に対して、流通管理、在庫管理、販売サー
ビス等を行うことができる。
【0113】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕 (流通物)本実施の形態に於いて、流通物とは、工場に
おいて製造される裸状態の製造物に対し、包装を行った
状態のものを指す。該包装には、個装(商品1個1個の
包装)、内装(商品10ケといった単位での包装)、外
装(内装をいくつか集めて段ボールなどに納めたもの)
がある。
【0114】製造物の例としては、機能から見れば装置
の一部を構成し、交換により性能が回復・保持できるも
のを含む。たとえば、装置が、画像形成装置の場合に
は、トナーカートリッジあるいは現像カートリッジ、感
光体カートリッジ、現像部材と感光体が一体的に形成さ
れたカートリッジ、インクカートリッジ、インクタンク
と印字ヘッドが一体的に形成されたカートリッジ等が相
当する。当業界では、これらの商品をサプライ品と呼ぶ
場合がある。
【0115】また、インクやトナーのように補充が可能
な消耗材自体を本発明に係る製造物(したがって、流通
物)と捉えることもできる。
【0116】さらに、シャンプー・洗剤等の日用品、化
粧品、乳幼児・高齢者等の介護用品、タイヤ・モジュー
ル化された構成部品等の自動車部品、事務用品、書籍・
CD・ビデオテープ・DVD等の情報記録媒体、比較的
保存期間の長い食料品、衣料品、医療品、IC等の電子
部品、玩具、電気・機械製品、電気・機械部品、化学薬
品、プロパンガスボンベ、住宅用等の建材、金属・プラ
スチック材料等も含み得る。
【0117】以上のように、本発明が対象とする流通物
は、流通物の流通後において該流通物の使用を検出する
ことが可能なように後述する固有の情報が形成された流
通物全てが該当する。
【0118】図2(a)に、製造物がインクカートリッ
ジの場合の一般例を示す。流通状態の製造物(以下、流
通物6と称す)は、製造物であるインクカートリッジ6
0を包装材62及び梱包材63により、包装及び梱包し
たものである。これら包装材62及び梱包材63は、品
質保持上、保護上あるいは取り扱い上使用されており、
包装材62は、たとえば、アルミパック、樹脂製フィル
ム等であり、また、梱包材63は紙、ダンボールであ
り、インクカートリッジ60の実使用上は不要のもので
ある。したがって、流通物6には、上記包装材62及び
梱包材63等を含めるものとするが、機器装着時の流通
物6はインクカートリッジ60を指すものとする。
【0119】電子写真方式の画像形成装置のトナーカー
トリッジ60’も同様な構成であり、その一例を同図
(b)に示す。
【0120】さらに、インクカートリッジ60には、固
有の情報を記憶したICチップ61が形成されている。
【0121】該ICチップ61は、製造物の固有情報保
持部を構成し、EEPROM、強誘電体メモリ等の不揮
発性メモリ、該メモリを制御する制御回路、コネクタ・
アンテナの交信部等から構成される。また、該ICチッ
プ61は、インクカートリッジ60の表面に形成されて
いる形態に限らず、内蔵されている形態であってもよ
い。ただし、該ICチップ61に流通物固有の情報を形
成するための接続部が、外部からアクセス可能なように
形成されている必要がある。該接続部は、ICチップ6
1の端子であり、あるいは、ICチップ61の端子と接
続されたコネクタ、非接触ICタグのように非接触での
交信を行う場合には、電(磁)波を送受信可能なアンテ
ナ等である。これにより、ICチップ61自体をインク
カートリッジ60の内部に収容することができるため、
ICチップ61の保護を行うことができる。
【0122】次に、インクカートリッジ60のICチッ
プ61に形成される情報の記録内容について説明する。
ICチップ61には、インクカートリッジ60を個々に
特定する固有の情報として、0000 0000 00
00 0101 0000等の2進化された20桁の数
字が予め記憶されている。なお、桁数はこれに限定され
るものではない。該数字は、後述するサービス提供者1
0(図21等参照)が作成し、管理される。
【0123】次に、上記数字の意味について説明する。
【0124】最上位4桁の数字は、複数あるインクカー
トリッジ60の種類を特定するための情報である。この
場合、0000から1111まで、16機種まで区別可
能となる。なお、カラー機種の場合であって、Y(イエ
ロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラッ
ク)の4色のインクカートリッジ60が必要である場合
には、最上位2桁をカラー情報に割り当ててもよく、例
えば、
【0125】
【表1】
【0126】とすれば、残りの2桁によって4機種まで
区別可能となる。たとえば、表2のようになる。
【0127】
【表2】
【0128】したがって、上記各4種類のインクカート
リッジに対して、4種類のカラー情報を持たせることが
できる。上述したID番号の場合には、上位4桁は" 0
000" であるので、SZ−2000用のブラック・イ
ンクカートリッジAであることが分かる。
【0129】あるいは、電子写真方式の画像形成装置の
場合には、表3に示すように、トナーカートリッジA及
びB、感光体カートリッジC及びDである。
【0130】
【表3】
【0131】これらの対応表は、後で図1等に基づいて
説明する、管理装置41に、流通物テーブルとして用意
される。
【0132】残り16桁の数字部分は、上記例で言え
ば、0011という種別番号を有するカートリッジの個
別番号であり、 0000 0000 0000 0000 から 1111 1111 1111 1111 までの65536とおりの数字が、1つのインクカート
リッジ60に対して単一かつ唯一の数字として割り当て
られる。この情報も、サービス提供者10側の管理装置
41における上記流通物テーブルに加えられる。
【0133】なお、後で詳細に説明するが、上記内容と
同じ情報が、情報記録体7にも形成される。情報記録体
7に形成される内容は、ICチップ61に形成される内
容と完全同一である場合に限らず、付加情報を追記した
ものであってよい。あるいは、該情報によって流通物6
を特定し得るのであれば、ICチップ61に形成される
内容の一部を抽出した内容であってもよい。たとえば、
ICチップ61に形成された内容から製造物の種別を表
す内容を省略した形態であってもよい。製造物の種別
は、人為的に識別が可能であるため、該識別した情報を
付加することによりICチップ61に形成された内容を
再生することができるからである。
【0134】さらに、流通物6としては、各種製造装置
における補剤としての接着剤、電子基板製造装置におけ
る部品としてのIC、成形加工装置における加工材とし
ての樹脂、洗浄剤等を含む。
【0135】図3(a)に、流通物6に相当する流通物
600が接着剤の場合の一般例を示す。流通状態の接着
剤601は、金属カン602により密封されており、該
金属カン602表面にバーコード情報603として該流
通物固有の情報が形成されている。同図では、開缶状態
を示している。また、固有の情報の読み取り部として
は、バーコードリーダを用いる。
【0136】図3(b)に、流通物6に相当する流通物
610がICの場合の一般例を示す。流通状態のIC6
11は、プラスチック製の梱包ケース612に収容され
ており、該梱包ケース612表面にバーコード情報61
3として該流通物固有の情報が形成されている。
【0137】なお、エンドユーザにとっては、このよう
な1個の流通物が最小単位となるが、製造メーカに対す
る販売会社の関係のように、中間のユーザに対しては、
上記最小単位を複数まとめたものを流通物としてもよ
い。たとえば、図4に示すインクカートリッジ60を1
0個、さらに梱包したものを流通物6としてもよい。
【0138】(情報記録体7)流通物6には、図2
(a)(b)に示すように、さらに、該流通物6に対し
て取り外し可能な情報記録体7が貼付されている。以下
に、情報記録体7及び該情報記録体7に形成される情報
について説明する。
【0139】該情報記録体7には、ICチップ61に形
成された情報と同じ情報が形成されており、該流通物6
が契約者1に納入された時点で、納入の際のエビデンス
として該情報記録体7の内容が読み出され、サービス提
供者10のサービス管理装置12(図22に基づいて後
述する)に記録される。さらに、必要に応じて該情報記
録体7は流通物6から取り外される。これにより、情報
記録体7の有無を判別することにより、流通物6が既納
入品か、あるいは未納入品かの判別を行うことができる
ようになる。
【0140】このように、ICチップ61と同様の内容
(すなわち、流通物6の固有の情報)を形成した情報記
録体7を、流通物6の梱包材63に別途貼付しておくこ
とにより、サービスマンは、流通物6の納入時において
納入する該流通物6の情報を梱包材63等の流通物6の
表面に貼付された情報記録体7から入手することが可能
となる。したがって、梱包材63等を開封して流通物6
を取り出し、該流通物6に形成されている固有の情報を
入手する必要が無く、開封に伴う商品性の喪失を生じる
ことがない。
【0141】次に、情報記録体7の材質としては、紙、
樹脂等のフィルム部材等であり、また、貼付のし易さか
ら言えば、カール等が生じ難い程度に厚みを有するシー
ト部材が好ましい。硬質のシート部材の場合には、図6
(a)に示すように切取線Kから折り取ることとなる。
耐久性、情報の読み取り性から、硬質の樹脂である方が
好ましいが、ラベルプリンタ等の既存の画像形成装置の
利用によって固有の情報の形成を行う場合には、該画像
形成装置に応じたロール紙、ラベル紙が好ましい。ま
た、後述するように、情報記録体7の裏面の一部もしく
は全部に、また、表面であって、バーコードが形成され
ていない領域に、接着層を有する物であってもよい。
【0142】また、情報記録体7に形成される情報は、
たとえば、バーコードである。該バーコードとしては、
JAN(Japan Article Number)
あるいはITF(Interleaved Two o
f Five)であり、ハンディターミナルによって情
報の読み取り、伝送を行うことができる。
【0143】さらに、サービスマン等に内容の把握を可
能とさせるならば、アラビア数字等の数値情報をそのま
ま用いて形成してもよい。
【0144】さらに、ICチップ61に形成されている
数値情報と1対1の関係となるような新たに生成した数
値情報を用いてもよい。この場合には、新たに生成した
数値情報を基に、両者の対応関係を記したテーブルを参
照することにより、ICチップ61に形成されている数
値情報を得ることになる。
【0145】このように、ICチップ61に記憶されて
いる情報と情報記録体7に形成されている情報とは、内
容的には同一であるが、形成の仕方、表現方法は必ずし
も同一である必要はない。
【0146】さらに、情報記録体7に形成される情報
は、ICチップ61に形成された固有の情報の記憶場所
を示すアドレス情報であってもよい。該アドレス情報に
よって指定される固有の情報にアクセスすることによ
り、ICチップ61に形成された固有の情報を取得する
ことが可能となる。
【0147】以上のように、情報記録体7に形成される
情報は、ICチップ61に形成された固有の情報を特定
可能な情報である。
【0148】次に、情報記録体7の生成方法及び流通物
6に対する添付方法について説明する。以上のようにし
て形成された情報記録体7は、図1(a)に基づいて後
で詳述するように、情報形成工程(情報形成ラインL2
で行われる工程)において、管理装置41の管理の下、
第2の固有情報形成部44によって作成される。
【0149】次に、図5(a)に示すように、1対1に
対応したインクカートリッジ60に仮貼付され、梱包ラ
インL3での処理が行われる。すなわち、固有情報保持
部としてのICチップ61に形成された情報および情報
記録体7に形成された情報は、製造物1つ1つに付与さ
れる固有の情報であり、さらに、それらは最終の流通物
形態においては一致している必要があるので、ラインで
の搬送途中における外乱により、一致しない情報を有す
るインクカートリッジ60と情報記録体7とが対になる
ことを極力避けるためである。
【0150】あるいは、図5(b)に示すように、イン
クカートリッジ60と、それと対をなす情報記録体7と
を収容するケース9を個々に設けることにより、対応関
係の混乱を避けることができる。情報記録体7は、上記
と同様に、ケース9に仮貼付しておけば、より確実であ
る。
【0151】その後、包装工程(包装ラインL3で行わ
れる工程)において、図6(a)に示すように、上記情
報記録体7が梱包材63あるいは包装材62等の保護部
材の外表面部分にその一部71を接着剤等によって接着
あるいはステープラー等により結合される。なお、同図
では、情報が記された部分72は切取線Kにより一部7
1から切り取り可能なように構成された例を示してい
る。
【0152】また、情報記録体7の他の添付方法として
は、図6(b)に示すように、情報が形成されていない
情報記録体7の裏面に接着剤等により流通物6の梱包材
63に貼付しておき、情報73が記された部分72は切
取線K1およびK2により接着部分71から切り取り可
能なように構成されている形態であってもよい。
【0153】なお、以上では、流通物6(流通状態の製
造物)は梱包材63により梱包されているとしたので、
情報記録体7を貼付する箇所は梱包材63であり、最外
表部分となったが、図6(c)に示すように、破損する
ことなく開閉可能な梱包材63の蓋部分の内部、すなわ
ち流通物6の使用前の開封が梱包材63の破壊なしに許
容されている場合には、梱包材63等の内部であっても
よい。これにより、流通過程において、情報記録体7が
劣化することがないので、紙等の素材であっても問題な
い。
【0154】さらに、同一の内容を有した複数の情報記
録体7を流通物6に添付してもよい。これにより、契約
者1への納入前において1つの情報記録体7が剥がされ
た場合、あるいは、一旦納入したものの契約者1により
使用されず、サービス提供者10が回収した場合等にお
いても、当該流通物6の固有の情報を残存する情報記録
体7から取得できるようになり、該流通物6を再度、後
述するようなサービス管理方法に使用することが可能と
なる。
【0155】相対的には、単一の情報記録体7であっ
て、同一の内容を有した部分72が複数形成されている
形態であってもよい。
【0156】以上のように、情報記録体7の流通物6に
対する添付方法としては、梱包材表面部分への貼付、ス
テープラー等による結合、梱包材内部への挿入の他、切
り取り可能に形成された梱包材部分へインクジェットプ
リンタ等の印字装置により固有の情報を特定可能な情報
を印字する形態も含む。
【0157】なお、図2(b)に示すように、流通管
理、在庫管理等の目的のため、流通物種別を特定するた
めの従来形式のバーコードが梱包材63表面等に印刷さ
れている場合がある。このとき、印刷負担、印刷時間、
管理負担等を削減するために、同一種類の流通物に対し
ては、同一内容のバーコードが用いられる。したがっ
て、この状態では、異なる種別である場合には、当バー
コードによってその種別の判別が可能であるが、同じ種
別である場合には個々の流通物の判別が行えない。
【0158】これに対し、本願の情報記録体7に形成さ
れている情報は、同一種別内における個々の流通物6を
判別するために設けられた固有の情報であるため、流通
物6を個々に判別することが可能となる。
【0159】なお、情報記録体7の他の例としては、非
接触のICタグを用いることができる。該非接触のIC
タグは無線ICとアンテナの両方を内蔵したシール状の
ラベルであり、交信のために、後述する第1の固有情報
形成部を接続する必要がないという特徴を有する。該I
Cタグは現在のところ高価ではあるが、使い回しができ
るので、サービスマンがサービス受給者に流通物を納入
した時点で回収する形態であるならば、コストアップ要
因とはならない。
【0160】(製造ラインの構成)以下に、図1を用い
て、本発明による流通物製造管理システムの構成につい
て説明する。
【0161】図1(a)は、流通物製造管理システムの
製造ラインをブロック化して示したものであり、組み立
てラインL1と包装あるいは/および梱包ラインL3
(以下、包装ラインL3と総称する)との間に、本発明
による情報形成ラインL2が存在する。
【0162】上記組み立てラインL1では、インクカー
トリッジ60の組み立ておよびインクの充填、さらに必
要によりメーカ名、商標、カートリッジ型番、カートリ
ッジ種別(黒インク、カラーインク、イエローインク、
・・・等)を記したシール状の情報記録部材(図5
(a)(b)に示したラベル64)の貼付が行われ、製
造物が完成する。
【0163】次に、情報形成ラインL2では、完成され
た製造物であるインクカートリッジ60のICチップ6
1に、固有の情報の形成が行われ、また、該ICチップ
61に形成された内容と同じ情報を有した情報記録体7
が作成される。
【0164】より具体的には、該情報形成ラインL2
は、製造物識別部42と、インクカートリッジ60に装
備されている固有情報保持部としてのICチップ61に
固有の情報を形成するための第1の固有情報形成部43
と、該固有の情報と同じ情報を情報記録体7に形成する
第2の固有情報形成部44と、これらを管理する管理装
置41とから構成されている。
【0165】製造物識別部42は、組み立てラインL1
から流れてくるインクカートリッジ60(ここでは、図
2(a)に示すように、包装材62・梱包材63等を含
まない)が所定位置に到達したか否かを検出する機能を
有している。たとえば、光学式、あるいは機械式のセン
サにより実現することができる。
【0166】該製造物識別部42の検出方法は、情報形
成ラインL2の所定位置に製造物があるか否かを検出す
る形態であってもよいし、あるいは、所定位置を製造物
が通過したか否かを検出する形態であってもよい。
【0167】後者の場合には、透過型の光学センサ(た
とえば、フォトインタラプタ)で構成することができ、
製造物の通過によって生じる信号のレベル変化(たとえ
ば、5Vから0Vへの変化)を管理装置41が検出する
ことにより固有の情報の形成処理を開始することができ
る。
【0168】なお、光学センサに代えて機械式センサ、
その他の原理のセンサを用いてもよい。
【0169】さらに、図7(a)に示す第1の固有情報
形成部43の接続部43cとICチップ61の接続部6
1cとの接続を行う間は、搬送速度を低下する等の処置
を適度に行ってよい。
【0170】このように、製造物の検出をその通過によ
って行っているため、情報形成ラインL2の所定位置に
製造物が存在している場合に、固有の情報の形成のため
に待機している状態なのか、すなわち、固有の情報が形
成される前の状態か、あるいは既に固有の情報の形成が
完了し、梱包ラインL3へ搬送されるのを待機している
状態なのか、すなわち、形成された後の状態かを判別す
ることができる。
【0171】さらに、後で他の実施形態として説明する
ように、製造物識別部42は、製造物の種別を検出する
機能を有しており、たとえば、CCDカメラおよび画像
処理手段等からなり、製造物の外観検査により製造物の
種別を判別する。判別方法の詳細については省略する
が、たとえば、画像処理手段に、予め情報形成ラインL
2で流れる全てのインクカートリッジ60の形状情報
(特徴を表す輪郭情報等)等を入力しておき、CCDカ
メラで得た形状情報が、予め入力されているどの形状情
報と一致するかによって判別を行う形態であってもよ
い。
【0172】以下に、情報の形成方法について説明す
る。
【0173】図7は、インクカートリッジ60のICチ
ップ61に、固有の情報の形成を行う一例を示した図で
あり、製造物識別部42によりインクカートリッジ60
が所定位置に搬送されたことを検出した場合に、ICチ
ップ61の接続端子あるいは該ICチップ61と接続さ
れているコネクタ等の接続部61cに対し、第1の固有
情報形成部43の接続部43cが接続される。
【0174】第1の固有情報形成部43は、たとえば、
I/Oボードであり、管理装置41とはPCI (Periph
eral Component Interconnect)バスにより接続され、管
理装置41によって発行された固有の情報をICチップ
61の入出力特性に合わせて出力する。たとえば、アド
レス信号、データ信号、イネーブル信号等を出力する。
【0175】同図(a)は、接続前の状態を示してお
り、また、同図(b)は、接続後の状態を示している。
接続部43cは、図示しないモータ等からなる駆動装置
によって、ICチップ61の接続部61cに接続され
る。あるいは、人為的に行ってもよい。なお、接続部4
3cと接続部61cの正確な位置合わせのためには、T
Vカメラ等からなる位置決め装置を用いてよい。
【0176】以上によって、ICチップ61に、固有の
情報が形成される。
【0177】また、情報形成ラインL2では、第2の固
有情報形成部44によって、情報記録体7に固有の情報
が形成される。該固有の情報は、ICチップ61に形成
した固有の情報と同じ情報である。
【0178】第2の固有情報形成部44は、たとえば、
インクジェットプリンタであり、ロール紙上に固有の情
報を形成する。該固有の情報がバーコードである場合に
は、"0000 0000 0000 0101 0000"等の数値データを画像
データに変換する等の処理を行う。なお、該処理は、管
理装置41が行ってよい。なお、情報記録体7は流通過
程において露出した状態で取り扱われるため、形成した
情報が水分、湿気等の付着により消失してしまうことが
ないように、インクは油性、顔料系、情報記録体7との
化学的反応により耐水性が発揮もしくは向上する成分で
あることが好ましい。
【0179】バーコード情報の形成が完了すると、図示
しないカッティング装置により、情報記録体7が切断さ
れる。該切断された情報記録体7は、同様の固有の情報
が形成されたICチップ61を有するインクカートリッ
ジ60に対応づけて配置する。たとえば、インクカート
リッジ60から一定距離内に落下するように、第2の固
有情報形成部44の配設位置等を考慮しておく。上記一
定距離とは、該インクカートリッジ60と製造工程上流
側あるいは下流側に隣り合って位置するインクカートリ
ッジ60との距離の半分よりも、該インクカートリッジ
60に近い位置である。
【0180】これにより、作成された情報記録体7がど
のインクカートリッジ60に対応したものであるかを視
覚的に判断することができるようになる。したがって、
後の包装工程終了後において、インクカートリッジ60
が流通形態となった場合に、該インクカートリッジ60
に最も近い距離にある情報記録体7が所望の情報を記録
した情報記録体であり、ICチップ61に形成されてい
る情報と情報記録体7に形成されている情報とを照合す
ることなしに両者を対応づけることができる。
【0181】なお、落下位置からベルトコンベア等の搬
送手段を介して、該当のインクカートリッジ60から一
定距離内に配置する形態であってもよい。
【0182】さらに、図8に示すように、情報記録体7
はロール紙441から分離される形態とし、裏面(印字
面とは反対側)に接着層を有する構造のものであって、
さらにインクカートリッジ60に貼付される大きさにプ
リカット(同図(b)点線部)されたものを用いてもよ
い。
【0183】ロール紙441は、プリカットされた矩形
領域にインクカートリッジ60の固有の情報が形成(印
刷)された後、接着面がインクカートリッジ60に面す
るように巻き取りローラ443によって第2の固有情報
形成部44から排出され、押圧ローラ442によってロ
ール紙441がインクカートリッジ60の一部に適度に
加圧されることにより、プリカットされた矩形領域がロ
ール紙441から剥離し、情報記録体7としてインクカ
ートリッジ60に貼付される。
【0184】この方法によれば、情報記録体7を切断す
る工程が不要であり、また、情報記録体7はインクカー
トリッジ60と一体となって搬送されるため、両者の固
有の情報の対応付けがより確実となる。
【0185】第1の固有情報形成部43及び第2の固有
情報形成部44による固有の情報の形成が共に終了する
と、インクカートリッジ60及び情報記録体7は、上述
した一定距離を保持したまま次工程(包装ラインL3)
へ搬送される。
【0186】次に、包装ラインL3について説明する。
【0187】包装ラインL3では、図1(b)に示すよ
うに、上記情報形成工程後のインクカートリッジ60
が、品質保持等のための包装材62を用いて包装装置D
1により包装され、次に、流通過程における破損防止等
の目的のための梱包材63を用いて梱包装置D2により
梱包され、さらに、本発明に係わる情報記録体7を添付
装置D3により梱包材63の表面に貼付することによ
り、流通形態としての図2に示す流通物6が完成する。
【0188】以上述べたように、インクカートリッジ6
0と情報記録体7とは1対1に対応した状態でライン上
を流れる。
【0189】インクカートリッジ60が、包装ラインL
3の包装領域に配置されると、図1(b)に示すよう
に、包装装置D1により、インクカートリッジ60のみ
を包装材62で包装する。たとえば、アルミパックによ
り真空パッケージする。上述したように、図5(a)に
示した状態で搬送されてくるときには、一旦、仮貼付さ
れている情報記録体7を剥がしておく。図5(b)の状
態の場合には、その必要はない。インクカートリッジ6
0は、一般に、樹脂材、金属で形成されるので、市販さ
れているシール紙において用いられている接着剤等であ
れば、痕跡を残さずに簡単に引き剥がしが可能である。
【0190】次に、インクカートリッジ60が、包装ラ
インL3の梱包領域に配置されると、梱包装置D2によ
り、上記過程によって行われた包装済みのインクカート
リッジ60を梱包材63で梱包する。
【0191】さらに、包装ラインL3の情報記録体貼付
領域に配置されると、添付装置D3により、梱包材63
の表面に情報記録体7を貼付する。
【0192】以上のようにして、固有の情報を有した流
通物6が製造される。
【0193】(管理装置) 1.装置構成 管理装置41は、図9に示すように、演算処理部411
と、記憶部412と、入力部413と、出力部414
と、通信部415とから構成されている。
【0194】演算処理部411は、通信部415あるい
は入力部413から入力された情報に対して演算を行う
部分であり、たとえば、CPU、メモリである。メモリ
は、記憶部412から読み出したデータ(流通物6に付
与する固有の情報)、処理結果等を一時的に保存してお
くためのRAM等のメモリである。演算処理をソフトウ
エア的に行う場合には、処理手順を記したプログラムを
保存しておくための不揮発性メモリを用意する。あるい
は、後述する記憶部412にプログラムを保存してお
き、プログラム動作時に該記憶部412から読み出し、
RAM上で展開してもよい。
【0195】入力部413は、製造物識別部42からの
信号を管理装置41に取り込むためのものであり、たと
えば、I/Oインターフェースである。具体的には、管
理装置41のPCIバスに接続されるI/Oボードによ
って実現でき、インクカートリッジ60の識別の有無に
応じてLowレベル(0V)及びHighレベル(5
V)の信号を出力する製造物識別部42からの入力信号
を、入力ポートから受け付けることが可能となる。ま
た、出力ポートを利用すれば、製造物識別部42を管理
装置41から操作することもできる。
【0196】さらに、入力部413は、キーボード、マ
ウス、ポインティングデバイス等であってもよい。たと
えば、インクカートリッジ60を検出しているにも拘ら
ず製造物識別部42からの信号が入力されず、したがっ
て管理装置41が処理を開始できない場合等において、
特定キーの押圧等のマニュアル操作により処理を強制開
始させる場合には有効である。
【0197】また、情報形成ラインL2を流れるインク
カートリッジ60の種別を選択する場合にも用いること
ができる。たとえば、少品種多量生産等のように、流通
物の種別が単一あるいは時間的に単一の場合であって、
流通物の種別の変更の頻度が少ない場合には、情報形成
ラインL2を流れるインクカートリッジ60の種別を予
め管理装置41に設定しておき、該設定された種別に応
じた固有情報管理テーブルに基づいて固有の情報の発行
・管理を行うことができる。
【0198】したがって、変更があるまで種別の確認を
行う必要がなく、また、変更が生じたとしても、その頻
度は低いため管理者にとって負担を強いるものではな
い。変更があった場合には、キーボード等によって該当
の種別を選択すればよい。該種別の選択の変更を、上記
演算処理部411が検出することにより、該演算処理部
411は、該当の固有情報管理テーブルを後述する記憶
部412から読み出すことができる。
【0199】記憶部412は、通信部415あるいは入
力部413から入力された情報及び演算処理部411に
より行われた演算結果等を記憶するための部分であり、
たとえば、ハードディスク、光ディスクである。記憶内
容としては、発行する固有の情報を管理する管理テーブ
ル、固有の情報の発行アルゴリズム、製造物識別部42
がTVカメラ等の外観検査装置である場合には、撮像し
た製造物の外観に対応した製造物名等の製造物を特定で
きる情報、本発明による処理フローを記したアプリケー
ションプログラム等がある。
【0200】出力部415は、情報のソフトコピー及び
ハードコピーのためであり、前者に対してはCRTある
いは液晶等のディスプレイが、また、後者に対してはプ
リンタが該当する。
【0201】2.管理装置の処理 次に、管理装置41の演算処理部411が実行する処理
フローについて、図10を用いて説明する。
【0202】ステップ[1](S1):製造物識別部4
2から、インクカートリッジ60の検出信号を受信した
かを判断し、検出した場合には、ステップ[2](以
下、S2と略称する)に進み、そうでなければ待機状態
となる。
【0203】ステップ[2](S2):流通物6(製造
過程上は、正確には製造物ともいえる)の種別が入力さ
れているか否かを検出する。入力を検出すればS3に移
行する。なお、流通物6の種別が単一の場合には、種別
を判断する必要はないので、当ステップを省略すること
ができる。
【0204】ステップ[3](S3):検出した流通物
種別を基に、種別毎に管理されている固有情報テーブル
を記憶部412からロードし、最後に発行した固有の情
報(ID番号)を読み出す。たとえば、流通物種別が、
"SZ−2000用黒インクカートリッジ" (このとき
の流通物種別のコード情報は、表1および表2のルール
に従えば "0000" )であった場合には、図15
(a)のテーブルから、ID番号Jの最終の値 "000
1220" を読み出す。なお、該ID番号は、日時 "2
000/5/20/15:10:13" に作成されたこ
とが分かる。
【0205】ステップ[4](S4):上記S1により
読み出したID番号を基に、最新の固有の情報を生成す
る。たとえば、ID番号をインクリメントする。この場
合、" 0001221" となる。
【0206】ステップ[5](S5):第1の固有情報
形成部43に対し、ICチップ61との電気的接続を指
示する。なお、ICチップ61のI/Oインターフェー
スが光学的に形成されているときには、光学的接続を行
う。また、高周波信号にて情報の送受信を行う場合に
は、電磁結合接続を行う。電気的接続のためには、IC
チップ61の接続部61cと第1の固有情報形成部43
の接続部43cとを接触させる必要があるが、光学的接
続および電磁結合接続の場合には、非接触で行えるの
で、この場合の "接続" とは、光および電磁波の送受信
が行える距離に移動させる動作をいう。
【0207】ステップ[6](S6):ID番号を第1
の固有情報形成部43に送信する。
【0208】ステップ[7](S7):ID番号を第2
の固有情報形成部44に送信する。これにより、インク
ジェットプリンタ等の第2の固有情報形成部44は、I
D番号を情報記録体7に形成するために必要な処理、た
とえば、ID番号をバーコード情報に変換する等の画像
処理を行った後、画像情報に応じて吐出部からインクを
吐出させることにより情報記録体7にバーコードを形成
する。
【0209】ステップ[8](S8):第1の固有情報
形成部43から、情報形成完了の信号を受け取ったかを
判断する。受け取った場合には、S9に進み、受け取っ
ていない場合には、当工程を繰り返す。
【0210】本ステップにおける情報形成の完了とは、
ICチップ61への固有情報データの送信が完了した状
態に限らず、送信完了後、ICチップ61の接続部61
cから第1の固有情報形成部43の接続部43cを離脱
させ、インクカートリッジ60が搬送可能となった状態
であってもよい。
【0211】ステップ[9](S9):第2の固有情報
形成部44から、情報形成完了の信号を受け取ったかを
判断する。受け取った場合には、S10に進み、受け取
っていない場合には、当工程を繰り返す。
【0212】なお、S8と異なり、本ステップにおける
情報形成の完了とは、情報記録体7への情報形成が終了
し、さらに、該情報記録体7を、図8の場合には製造物
としてのインクカートリッジ60に対する所定位置に添
付したことを確認した、あるいは確認できる状態を指
す。
【0213】たとえば、情報記録体7への情報形成が終
了して、図8に示す巻き取りローラ443がロール紙4
41の所定長さを巻き取ったことを検出した時点であ
り、あるいは、情報記録体7への情報形成が終了してか
ら所定時間経過後の時点である。前者の場合には、情報
形成後の巻き取りローラ443の動作を検出しているた
め、添付の完了を "確認した" ことになる。一方、後者
の場合には、情報形成後の時間管理で行っているため、
添付の完了を予測していることになるが、該所定時間
を、該情報記録体7をインクカートリッジ60に添付す
るのに要する時間を考慮して設定しておくならば、添付
の完了を "確認した" ことに相当する。
【0214】ステップ[10](S10):第1の固有
情報形成部43および第2の固有情報形成部44から、
情報記録完了の信号を受け取った場合には、図16
(a)に示すように、該当する固有情報管理テーブルを
更新する。すなわち、該固有情報管理テーブルは、図1
5にも示すように、電子ファイルの形で、記憶部412
に記憶されており、図16(a)に示すように、最終的
にインクカートリッジ60に付与したID番号として "
0001221" を追記する。同図では、さらに、更新
が行われた日時情報も" ID生成日時(年/月/日/時
間)" 情報として記載されている。
【0215】ステップ[11](S11):固有の情報
の形成が行われたインクカートリッジ60及び情報記録
体7を次工程である包装ラインL3に搬送するよう、図
示しないベルトコンベア駆動管理装置等に指示する。こ
れにより、固有の情報の形成が行われたインクカートリ
ッジ60及び情報記録体7が、当該情報形成ラインL2
から排出され、次のインクカートリッジ60の受け入れ
態勢が整う。
【0216】なお、上記S8とS9は逆であってもよ
い。
【0217】〔実施の形態2〕前実施形態は、情報形成
ラインL2を流れる製造物の種別を、管理装置41に事
前に登録する形態であった。
【0218】これに対し、本実施形態では、情報形成ラ
インL2を流れる製造物の種別情報を管理装置41が確
認することを特徴とする。たとえば、製造物識別部42
に製造物の種別を判別する機能を持たせることにより実
現できる。この例については後述する。
【0219】初めに、図11に示すように、組み立てラ
インL1等のように、情報形成ラインL2より上流に位
置する端末45からラインを流れる製造物についての情
報を取得する場合について説明する。
【0220】管理装置41は、ネットワーク33に接続
されており、該ネットワーク33を介して、端末45か
らラインを流れる製造物の種別に関する情報を取得す
る。該端末45は、組み立てラインL1を管理する端末
であり、ネットワーク接続機能を有した汎用のコンピュ
ータを用いることができる。
【0221】次に、本実施形態における、管理装置41
の演算処理部411が行う処理フローについて、図12
を用いて説明する。
【0222】前実施形態との差異は、ステップ[2]及
び[3]に代えてステップ[12]乃至ステップ[1
6]が設けられている点、ステップ[10]とステップ
[11]の順序が逆転し、その間にステップ[17]が
設けられている点である。その他の処理は同じなので説
明は省略する。
【0223】まず、一連の処理であるステップ[12]
乃至ステップ[16]について説明する。
【0224】ステップ[12](S12):端末45か
ら、ラインを流れる製造物の種別に関する情報をネット
ワーク33を介して取得する。該情報は、製造物の種別
に変化があった場合にのみ発生する場合であってもよい
し、あるいは、ラインを流れる製造物1つ1つについて
その種別情報を発生する場合であってもよい。ただし、
ネットワーク33のエラー等により、端末45から送信
される製造物の種別に関する情報を受信できなかった場
合と、製造物の種別の変化がなかった場合とを区別する
ためには、ラインを流れる製造物の種別の変化に関わり
なく、製造物の種別に関する情報を取得する方法が好ま
しいと考えられる。
【0225】なお、組み立てラインL1と情報形成ライ
ンL2との間には複数の製造物が存在するため、管理装
置41は、情報形成ラインL2に到達している製造物か
ら何番目以降の製造物が種別が異なっている製造物であ
るかを判断できる必要がある。そのために、端末45
は、種別の変更が生じた製造物に関し、組み立てライン
L1を流れた製造物の累計数情報を併せて送信する。一
方、管理装置41は、累計数を独自にカウントしておけ
ば、ラインから製造物が除外されない限り、該当の製造
物を特定することが可能となる。この時の累積数は、一
日毎にリセットしてもよい。すなわち、この場合の累積
数は、今日の製造ラインの操業において流れた製造物の
総数となる。
【0226】ステップ[13](S13):製造物の種
別が前回と同じか否かを検出する。異なっていればS1
4に進む。同じであればS4に進み、前実施形態と同様
の処理を行うことになる。
【0227】ステップ[14](S14):製造物の種
別が前回と異なっている場合、一連のループ処理におけ
る前回のステップS4で生成した最新のID番号を、前
回の種別の製造物に対して最後に発行した固有の情報と
して固有情報管理テーブルに記憶する。すなわち、本ス
テップにより記録された値は、S15以降の処理におい
て再度、製造物の種別に変更があった場合で、かつ該固
有情報管理テーブルが選択された場合に読み出される。
【0228】ステップ[15](S15):種別毎に管
理される固有情報管理テーブルにアクセスして最後に発
行したID番号を読み出す。本ステップにより選択され
る固有情報管理テーブルは、S14において対象となっ
た前回の種別の製造物に対応する固有情報管理テーブル
とは異なる。なお、該固有情報管理テーブルは、複数の
テーブルである場合に限らず、単一のテーブルであって
も、種別毎に区分して管理されている場合を含む。
【0229】ステップ[16](S16):上記ID番
号をRAMに保存する。
【0230】ステップ[4](S4):この場合には、
RAMに一時保存されているID番号を基にして、新た
な種別の製造物に対し新たなID番号の生成を行う。た
とえば、ID番号を+1インクリメントすることにより
最新の固有の情報を生成する。
【0231】次に、一連の処理であるステップ[1
1],[17],[10]について説明する。
【0232】ステップ[11](S11):S9で、第
2の固有情報形成部44から情報形成完了の信号を受け
取った場合、固有の情報の形成が行われたインクカート
リッジ60及び情報記録体7を次工程である包装ライン
L3に搬送するよう、図示しないベルトコンベア駆動管
理装置等に指示する。これにより、固有の情報の形成が
行われたインクカートリッジ60及び情報記録体7が、
当該情報形成ラインL2から排出され、次のインクカー
トリッジ60の受け入れ態勢が整う。
【0233】ステップ[17](S17):固有情報管
理テーブルの更新命令が発生したか否かの判断を行い、
発生した場合にはS10へ進み、発生しない場合にはS
1に進む。
【0234】ここで、更新命令の発生条件について説明
する。
【0235】たとえば、RAMに保存されているID番
号を基に、一定数の新たなID番号を生成した場合が相
当する。逆に言えば、一定数の新たなID番号の生成が
行われるまで、ハードディスク等に保存・管理されてい
る固有情報管理テーブルへの更新は行われない。したが
って、RAMよりも処理時間を要するハードディスクへ
のアクセスが発生しない。
【0236】ステップ[10](S10):上記S16
の判断の結果、固有情報管理テーブルの更新命令が発生
した場合にのみ、図16(a)に示すように、該当する
固有情報管理テーブルを更新する。
【0237】以上のように、今回検出した製造物の種別
が、前回検出した種別と同じである場合には、S14の
処理を省略するため、同一種別の製造物が連続して流れ
る場合には、演算処理部の記憶部412へのアクセスを
大幅に低減させることができ、処理の高速化、演算処理
部411の処理負担の低減を行うことができる。
【0238】〔実施の形態3〕上述した実施形態と異な
る点は、ハードウエア的には、製造物識別部42がTV
カメラ等の外観検査装置であることである。外観検査機
能を有することにより、情報形成ラインL2の所定位置
にインクカートリッジ60があるか否かの判別を行うこ
とができることに加え、インクカートリッジ60の自動
認識が可能となる。製造物識別部42から管理装置41
に対しては、画像情報が伝達される。
【0239】記憶部412には、情報形成ラインL2を
流れる全ての製造物(ここでは、インクカートリッジ6
0)に対し、その外観と該外観に対応した製造物の種別
情報が対となって記憶されている。これにより、製造物
の形状に差異がある場合には、容易に判別することがで
きる。
【0240】図13(a)及び(b)にそれぞれ、外観
データファイル及び外観情報と製造物種別情報とを関連
付けている製造物種別管理テーブルの一例を示す。製造
物の外観を表す画像データのファイルである該外観デー
タファイルはコード情報によって管理されており、製造
物種別管理テーブルを参照すれば、 "001" というコ
ード情報を有する製造物は"SZ-2000用ブラックインクカ
ートリッジ" であることがわかるようになっている。
【0241】さらに、該"SZ-2000用ブラックインクカー
トリッジ" の種別を表す情報(種別情報)が付加情報と
して記載されている。該種別情報は、表1及び表2に示
した情報に対応する。
【0242】なお、ここでの外観とは、製造物のアウト
ラインに限らず、種別毎の形状的な差異・特徴点、ある
いは、種別を記したバーコード情報を画像的に認識する
場合を含む。これにより、種別が異なっているにも拘ら
ず形状に差がない場合においても、製造物を判別するこ
とができる。
【0243】なお、バーコード情報を画像的に認識する
場合には、図7(a)(b)に示したバーコードラベル
64を製造物識別部42が画像として読み取ることによ
り行われ、また、この場合には、図13(a)に示した
外観データファイルの内容は、バーコードの画像データ
に置き換わることになる。
【0244】次に、管理装置41の演算処理部411が
実行する他の処理フローについて、図14用いて説明す
る。
【0245】ステップ[20](S20):製造物識別
部42から、インクカートリッジ60の検出信号を受信
したかを判断し、検出した場合には、S21に進み、そ
うでなければ待機状態となる。
【0246】ステップ[21](S21):入力された
画像情報について所望の画像処理を行い、特徴点を抽出
する。たとえば、外形である場合には、輪郭を抽出する
処理を行う。
【0247】ステップ[22](S22):記憶部41
2に記憶されている外観情報管理テーブルから製造物の
種別を特定する。具体的には、抽出した輪郭画像を保存
されている輪郭画像と照合し、一致した輪郭画像に関し
て、外観情報管理テーブルを参照して該輪郭画像と関連
付けられている製造物情報(たとえば、「SZ−200
0用のブラック・インクカートリッジ」等の名称等)を
読み出すことにより行う。
【0248】ステップ[23](S23):検出した流
通物種別を基に、種別毎に管理されている固有情報テー
ブルを記憶部412からロードし、最後に発行した固有
の情報(ID番号)を読み出す。
【0249】なお、流通物種別が多い場合には、このよ
うに種別毎に固有情報テーブルを作成しておくことが管
理の上で好ましいといえるが、単一のテーブルであって
も目的は達せられる。
【0250】ステップ[24](S24):上記S23
により読み出したID番号をインクリメントする。
【0251】なお、発行する固有の情報がランダムに選
ばれる場合には、たとえば、乱数発生プログラムを呼び
出し、その実行により得られた乱数をこれまでに発行し
た固有の情報と比較し、一致しない場合に該乱数を固有
の情報として決定する、といった方法であってもよい。
【0252】S25〜S31の処理内容は、図10に基
づいて既に説明したS5〜S11の処理内容と同じであ
るので、その説明を省略する。
【0253】以上のように、製造物識別部42が外観検
査機能を有するため、情報形成ラインL2の所定位置に
製造物があるか否かの判別を行うことができることに加
え、製造物の自動認識が可能となる。したがって、情報
形成ラインL2を流れる製造物の種別が変わっても管理
者が対応する必要がなくなり、さらに、時々刻々変わる
場合であっても、柔軟な対応を行うことが可能となるた
め、多品種少量生産に適応することができる。
【0254】[変形例1]上記実施形態では、インクカ
ートリッジ60にはICチップ61等の固有情報保持部
が既に形成されており、情報形成ラインL2では、該I
Cチップ61に固有の情報を形成する場合について説明
した。
【0255】本変形例では、情報形成ラインL2におい
て、固有の情報が形成されたICチップ61を製造物に
取り付ける工程を特徴とする。
【0256】ハードウエア的な構成はほぼ同じであり、
ICチップ61を製造物に取り付けるための取り付け装
置が、たとえば、図11に示す第1の固有情報形成部4
3と、情報形成ラインL2を流れるインクカートリッジ
60との間に加わる。図17を参照しながら、その動作
について説明する。
【0257】ステップ[32](S32):製造物識別
部42から、インクカートリッジ60の検出信号を受信
したかを判断し、検出した場合には、S33に進み、そ
うでなければ待機状態となる。該検出信号としては、上
述したように、製造物の所定位置における有無あるいは
通過を検出するための信号である。前者においては、そ
の信号レベルを検出することになり、また、後者では、
信号レベルの変化を検出することになる。
【0258】ステップ[33](S33):固有の情報
の発行を行い、第1の固有情報形成部43に対し、固有
の情報の形成指示を行う。
【0259】ステップ[34](S34):第1の固有
情報形成部43から固有の情報の形成が完了したか否か
を検出する。
【0260】ステップ[35](S35):図示しない
取り付け装置に対し、固有の情報の形成が完了したIC
チップ61を製造物に取り付けるよう指示する。
【0261】ステップ[36](S36):上記発行し
た固有の情報を用い、第2の固有情報形成部44に対し
て情報記録体7への形成を指示する。
【0262】ステップ[37](S37):取り付け装
置から、ICチップ61の取り付けが完了したことを示
す信号を受け取ったか否かを判断する。受け取った場合
には、S38に進み、受け取っていない場合には、当工
程を繰り返す。
【0263】ステップ[38](S38):第2の固有
情報形成部44から、情報記録完了の信号を受け取った
かを判断する。受け取った場合には、S39に進み、受
け取っていない場合には、当工程を繰り返す。
【0264】ステップ[39](S39):ICチップ
61の取り付け及び情報記録体7に対する情報記録完了
を示す各信号を受け取った場合に、固有情報管理テーブ
ルを更新する。
【0265】ステップ[40](S40):固有の情報
の形成が行われたインクカートリッジ60及び情報記録
体7を次工程である包装ラインL3に搬送するよう、図
示しないベルトコンベア駆動管理装置等に指示する。
【0266】なお、第2の固有情報形成部44に対する
指示(S36)は、固有の情報の発行が行われた後であ
れば、任意の場所で実行するようにしてもよい。たとえ
ば、S33の後、あるいは、S34の後であってもよ
い。
【0267】〔実施の形態4〕上記実施形態では、固有
の情報の発行は、製造物の種別の設定あるいは検出等に
より種別情報を獲得した上で、種別毎に管理されている
固有情報管理テーブルに従い、管理装置41が行った。
【0268】これに対し、本実施形態では、製造物に形
成される製造物の種別を特定できる情報を読み取り、該
種別毎に管理される固有情報管理テーブルに従い固有の
情報を生成することを特徴としている。
【0269】図18(a)に、組み立てラインL1によ
り製造された状態の製造物の一例を示す。このように、
該製造物は、該製造物の種別を表したラベル64が貼付
されている。
【0270】該ラベル64には、製造物としてのインク
カートリッジ60の型番、インク種別(図では、BLと
記載されており、黒であることが分かる)等の情報64
c、あるいは/さらに、該情報64cの内容をバーコー
ド化した情報64aが形成されている。
【0271】したがって、バーコード情報64aをバー
コードスキャナで読み取ることにより、製造物の種別を
判別することが可能となる。なお、バーコード情報64
aの読み取りは、製造物識別部42に、バーコードスキ
ャナの機能を付加することにより行うことができる。
【0272】管理装置41は、製造物識別部42で判別
された種別情報J1を基に、製造物の種別毎に管理され
る固有情報J2、たとえば、ID番号を作成し、上記種
別情報J1に該種別毎の固有情報J2を加え、固有情報
J3を作成する。上述してきた固有の情報は、J3に相
当する。
【0273】そして、該固有情報J3を固有情報保持部
であるICチップ61に形成するよう、第1の固有情報
形成部43に対し指示を出す。ICチップ61は、たと
えば、EEPROMや強誘電体メモリ等の不揮発性メモ
リであり、第1の固有情報形成部43は、該メモリに応
じた記憶方法(アドレス指定等の入力信号の与え方、入
力タイミング等)に従い固有情報J3の記憶を行う。
【0274】また、管理装置41は、第2の固有情報形
成部44に対し情報記録体7に固有情報J3を形成する
よう指示する。図18(b)に、生成された情報記録体
7に形成された固有情報J3の一例を示す。このよう
に、情報記録体7に形成された情報73は、バーコード
情報64aに対応した種別情報73aと、管理装置41
によって発行された種別毎の固有情報J2をバーコード
化した情報73bとからなっている。該種別情報73a
は、ラベル64に予め形成されている情報64aと同一
であってよい。情報73をバーコードスキャナで読み出
すことにより、流通物種別情報(型番等の流通物の種別
を特定できる情報)に加え、流通物固有情報(シリアル
番号等のID番号)を入手することが可能となり、個々
の流通物を特定することが可能となる。
【0275】管理装置41の演算処理部411の処理フ
ローについて、図19を用いて説明する。
【0276】ステップ[41](S41):製造物識別
部42から入力される種別情報J1を基に、流通物種別
を識別し、該流通物種別に対して与えられている種別毎
の固有情報J2の最終の値を、図15または図16に示
す固有情報管理テーブルから読み出す。
【0277】ステップ[42](S42):上記S41
により読み出した固有情報J2をインクリメントする。
【0278】ステップ[43](S43):製造物識別
部42から入力される流通物の種別情報J1に、上記種
別毎の固有情報J2を結合して、固有情報J3を作成す
る。
【0279】S44〜S49の処理内容は、S5〜S1
0の処理内容と同じなので、説明を省略する。
【0280】ステップ[50](S50):製造物識別
部42が、次のインクカートリッジ60を検知したかを
判断し、検知した場合には、S41に戻り、そうでなけ
れば処理を終了する。
【0281】また、以上では、情報形成ラインL2を種
別の異なる製造物が移動するとしたため、製造物識別部
42は製造物を判別する機能が必要であったが、単一の
製造物しか流れない場合には判別機能は必要なく、製造
物の有無を検知できる機能さえあればよい。これによ
り、CCDセンサ、画像処理手段等の高価で複雑な手段
に代えて、透過型あるいは反射型の光学式センサあるい
は機械式のセンサ等を用いることができ、装置構成の簡
略化、低価格化を行うことができる。以下の実施形態に
おいても同様である。
【0282】〔実施の形態5〕次に、図20を参照しな
がら、他の実施形態について説明する。
【0283】図1に示した製造ラインレイアウトと異な
る点は、組み立てラインL1から排出された直後の製造
物に対して、第1の固有情報形成部43により固有の情
報の形成を行い、該製造物が所定の位置に搬送されたこ
とを検出した場合に、第2の固有情報形成部44によっ
て形成された情報記録体7を製造物に近接して配置する
ことを特徴としている。
【0284】これによれば、図1に示した製造ラインレ
イアウトに限らず、比較的、配置自由度の大きな製造ラ
インレイアウトを選択することが可能となる。
【0285】なお、この場合には、第1の固有情報形成
部43により固有の情報を形成する位置と、第2の固有
情報形成部44によって形成された情報記録体7を製造
物に近接して配置する場所との間に、1つの製造物しか
存在しないことが最も管理しやすい形態である。すなわ
ち、管理装置41にとって、第1の固有情報形成部43
に送信する固有の情報と第2の固有情報形成部44に送
信する固有の情報が同一でよいからである。
【0286】一方、ある瞬間においての製造ラインの状
態が、図20(a)である場合に、すなわち、ある瞬間
において、第1の固有情報形成部43が固有の情報を形
成する製造物と、第2の固有情報形成部44が固有の情
報を形成した情報記録体7に対応する製造物が存在する
場合には、第1の固有情報形成部43が形成する固有の
情報は、第2の固有情報形成部44が形成する固有の情
報に対して、たとえば、+1された情報となる。
【0287】このように、第1の固有情報形成部43に
より固有の情報を形成する位置と、第2の固有情報形成
部44によって形成された情報記録体7を製造物に近接
して配置する場所との間に、複数の製造物が存在してい
る場合には、管理装置41はその数を検出する必要があ
り、さらに、その数に基づいて、第1の固有情報形成部
43が形成する固有の情報と第2の固有情報形成部44
が形成する固有の情報を共に管理しなければならない。
したがって、処理負担が増大すると共に、製造物のIC
チップ61に形成する固有の情報と、該製造物に対して
添付される情報記録体7に形成された情報との間にずれ
が生じる危険性が増大する。
【0288】なお、第1の固有情報形成部43と第2の
固有情報形成部44との配置を互いに代えても構わな
い。
【0289】以下に、本発明によって製造・管理された
流通物6が適用されるサービスについて説明する。
【0290】(ネットワーク構成及び装置構成)図21
に、流通物6のサービス管理に適用されるネットワーク
システムの全体図を示す。複数の契約者1と、サービス
提供者10とが、電話回線等のパブリックネットワーク
としてのネットワーク30を通じて接続されている。
【0291】サービス提供者10は、契約者1(機器の
使用者、サービス受給者)に対し、以下で詳細に説明す
るようなトナーカートリッジ等の流通物6に関するサー
ビスを提供する。
【0292】サービス提供者10は、たとえば、リース
会社、直販メーカ、サプライ品販売メーカであり、リー
ス会社等の場合には、画像形成装置本体に対するリース
契約を結ぶサービスであってもよい。
【0293】このように、一般には、サービス提供者1
0と特定の契約者1との関係は1対多になり、たとえ
ば、複数のプリンタ・複写機を設置・利用している大規
模事業所等が契約者1である場合が相当する。さらに、
同一企業であっても、複数の事業所を有する場合には、
各事業所毎に経理部門を設置し、管理を行う場合があ
る。また、契約者1として、異なる複数の企業である場
合も含まれる。しかし、サービス提供者10側から見れ
ば、契約者1と他の契約者1とが同一企業、あるいは、
他企業であるか否かはさして重要ではなく、契約上の最
小単位として同一とみなされる。
【0294】したがって、説明の都合上、以後は、特定
の契約者1とサービス提供者10との関係を示した図2
2を用いて、本発明が適用されるネットワークシステム
について説明する。
【0295】ネットワークシステムの基本形態は、図中
点線で囲んだ契約者1毎に機器管理サーバまたは第1の
サーバとしてのサーバ5を用意し、該サーバ5はサービ
ス提供者10の第2のサーバ12とネットワーク30に
より接続されている。該サーバ5は、さらに、契約者1
に属する少なくとも1つ以上の画像形成装置21,2
2,・・・と、ローカルネットワーク31により接続さ
れている。
【0296】画像形成装置21,22,・・・がプリン
タ及びデジタル複合機の場合には、同様にネットワーク
接続されたパーソナルコンピュータ3からの印字指令に
より、ローカルネットワーク31を介して画像形成を行
うように構成されている。
【0297】なお、アナログ複写機であっても、ネット
ワーク接続可能な通信手段を有するものであれば、本発
明の対象とすることは可能である。
【0298】一方、図23は、画像形成装置21・22
等(機器)に代わり、製造装置41・42等がローカル
ネットワーク31に接続されたネットワークシステムの
例であり、この場合のサービス対象としての流通物6
は、図3(a)に示した接着剤601、あるいは図3
(b)に示したIC611である。
【0299】接着剤601の固有の情報を有するように
形成されたバーコード情報603、IC611の固有の
情報を有するように形成されたバーコード情報613に
は、固有の情報の読み取り部として、いずれもバーコー
ドリーダを用いる。
【0300】なお、上記バーコード情報603は、金属
カン602の上蓋の内面に形成されてもよい。これによ
れば、該バーコード情報603は、金属カン602を開
封しなければ得られないので、該バーコード情報603
の取得によって、サービス提供者10は、流通物6(6
00)が使用されたことを同定することができる。
【0301】また、IC611の場合も、上記バーコー
ド情報613を、IC611が嵌合されている梱包ケー
ス612の凹部に形成するようにすれば、IC611を
取り出さない限り、上記バーコード情報613を取得す
ることができないので、該バーコード情報613の取得
によって、サービス提供者10は、流通物6(610)
が使用されたことを同定することができる。
【0302】(画像形成装置の構成)次に、契約者1側
の画像形成装置2の構成について、図24を用いて説明
する。本実施の形態では、画像形成装置2がアナログ、
デジタルを問わず、また、電子写真、インクジェット等
の印字方式を問わず、ネットワーク接続が可能なプリン
タ、複写機等である場合について説明する。
【0303】画像形成装置2は、図示しない画像形成手
段と、消耗部品としてのインクカートリッジ60と、該
インクカートリッジ60に形成されている情報(前述)
を読み取るための読み取り部214と、該読み込んだ情
報を外部に出力する送受信部215と、読み取り部21
4及び送受信部215の制御を行うコントローラ部21
3と、を有している。
【0304】センサ回路219は、インクカートリッジ
60が画像形成装置2に装着されているか否かを検出す
るためのセンサ及びその周辺回路からなり、通常の複写
機・プリンタには装備されている場合が多いので、それ
を利用することを前提とする。しかし、該センサがない
場合には、代替手段を用いることができるので、必ずし
も必要な要件ではない。すなわち、定期的にICチップ
61にアクセスするようにしておいてもよいし、装置本
体の電源投入時にインクカートリッジ60の装着検出を
毎回行うようにしておいてもよいからである。
【0305】装置本体の電源投入時に行うようにすれ
ば、装置本体の電源遮断時にインクカートリッジ60の
交換が行われた場合であっても、確実に検知することが
できる。
【0306】また、パーソナルコンピュータ3を介して
リモートで印字を行う場合には、一般に、プリントサー
バ機能として、出力要求先のプリンタの稼働状況、印字
能力情報等を収集する場合があるので、そのタイミング
に合わせてインクカートリッジ60の装着検出を行うよ
うにすれば、処理フローとして簡略化できる。
【0307】インクカートリッジ60としては、前述の
ようにその表面あるいは内部に固有の情報が記録されて
いる。たとえば、図3に示したように、ICチップ61
として搭載し、その中のEEPROM、強誘電体メモリ
等の不揮発性メモリに種別番号及びID番号が予め記憶
されている。
【0308】本発明に於いては、ICチップ61に記憶
させる情報は、基本的に商品種別番号及び該特定の商品
におけるID番号だけであり、通常は情報の書き換えは
必要ないので、メモリ容量・機能も少なくて済み、ま
た、メモリコントローラ等のソフトウエア規模・ハード
ウエア規模を大幅に削減できる。
【0309】また、必要に応じて、トナー残量検出セン
サを設けることにより、現在使用中のトナー量を比較的
正確に検出することができる。
【0310】読み取り部214は、上記インクカートリ
ッジ60に形成される情報の形態によって異なり、バー
コードの場合にはバーコードリーダであり、また、IC
チップの場合には電気的あるいは高周波による読み取り
手段から構成される。
【0311】送受信部215は、たとえば、モデムであ
る。接続形態は、電話回線に限定されるものではなく、
CATV等でもよい。また、画像形成装置2とサーバ5
との伝送形態としては、全てが有線である必要はなく、
一部に無線を介して伝送するものであってもよい。
【0312】センサ回路219を構成するセンサとして
は、扉センサ、カートリッジセンサであり、機械式、光
学式等の原理のものが用いられる。扉センサは、画像形
成装置21の扉の開閉状態を検出するセンサであり、ま
た、カートリッジセンサは、インクカートリッジ60が
画像形成装置21に対し装着されているか否かを検出す
るためのセンサである。周辺回路としては、該センサ出
力の波形整形を行う波形整形回路、フィルタ回路、2値
化回路、電圧レベル調整回路等が含まれ、センサ出力を
0−5Vの論理レベルを有するデジタル信号に変換す
る。
【0313】コントローラ部213は、インクカートリ
ッジ60の交換があったときなどに、ICチップ61に
アクセスしてインクカートリッジ情報を読み出すよう、
読み取り部214に指示を出す。また、該読み取った情
報を必要に応じて、外部に送信するよう送受信部215
に指示する。また、各種センサからの信号を監視してお
り、信号内容に応じて所定の指示を行う。装置全体の制
御のためにCPUを用いている画像形成装置の場合に
は、コントローラ部213として該CPUを用いること
ができる。
【0314】(登録過程)次に、サービスシステムの動
作について説明する。
【0315】まず、サービス提供者10は、事前情報と
して契約者1の情報を入手する。図25(a)に契約者
テーブル[1]として示すように、該情報は、契約者1
を特定できるものであれば何でもよく、たとえば、契約
者1が1企業である場合には会社名であり、また、同一
会社であっても、事業所毎に契約する場合には該事業所
名までを特定する必要があるため、部署名までを登録す
る。
【0316】次に、端末12において上記契約者情報を
扱うために、サービス提供者10は、契約者1毎に契約
者IDを発行する。該契約者IDは、ユニークであり、
000125等の番号のような1つのIDが1つの契約
者1毎に割り振られる。
【0317】さらに、サービス対象物としての流通物6
を納品するために所在地情報を、また、料金回収のため
に支払方法等の情報を入手する。
【0318】以上を、電子ファイルという形態で端末1
2の記憶部124に保存する。
【0319】次に、サービス提供者10は、契約者1に
サービスマンを派遣し、画像形成装置2の設置・設定及
び流通物6の納入を行う。該画像形成装置2は外部のネ
ットワーク30と通信可能に接続・設定され、通信可能
な状態となった時点で、上記与えられた契約者IDに加
えて、該画像形成装置2の機種番号、製品個別のID番
号等の情報を送るようにしてもよい。
【0320】契約者1がどのような種類の画像形成装置
を有しているかを知りさえすればよいのであれば、機種
を特定できる機種番号、商品番号等でよいが、契約者1
が同一の画像形成装置を複数有している場合であって、
各画像形成装置毎の情報を個別に知る必要がある場合に
は、該画像形成装置を特定できる製造番号等のユニーク
な情報がよい。
【0321】複写機の場合には、印字枚数を指定する等
のためにテンキーが具えられているので、該入力手段を
利用して契約者ID番号あるいは/および画像形成装置
2のID番号を画像形成装置2に簡単に入力することが
できる。
【0322】以上のようにして、端末12には、図25
(b)に示すように、契約者テーブル[2]に必要事項
が入力される。たとえば、ID番号000003の契約
者は、SZ−2000及びAR−2001という2つの
画像形成装置について、本発明によるサービスを受けて
いることが分かる。
【0323】なお、上記契約者テーブル[1]と本契約
者テーブル[2]とは、ID番号(契約者ID)を関連
づけの共通情報として結合され得る。したがって、図2
5(a)を参照すれば、図25(b)のID番号000
003の契約者は、“C株式会社 △△△事業部" であ
ることが分かる。
【0324】該端末12は、このステップにより、契約
者1の画像形成装置2の機種を自動的に検知することが
でき、サービス対象としての機種情報を入手することが
できる。
【0325】なお、サービス提供者10側の端末12に
は、各契約者1に対し、サービス管理ファイル(サービ
ス管理テーブル)が作成され、記憶部124に保存され
ている。該ファイルを端末12の出力部125に表示し
た場合の一例を図26乃至図29に示す。この場合、使
用中カートリッジ・テーブル(同図(a))および予備
カートリッジ・テーブル(同図(b))が用意されてい
るが、予備カートリッジ・テーブルのみであってもよ
い。初期状態では、契約者1の画像形成装置2で現在使
用中のカートリッジ情報および契約者1側に納入されて
いる予備のカートリッジ情報は入っていない。
【0326】次に、サービス提供者10は、契約者1側
に予め納めるインクカートリッジ60全てについて情報
を収集しておき、該情報を即時に、あるいは後でサービ
ス提供者10の端末12に蓄える。
【0327】情報収集方法としては、図2に示したよう
に、インクカートリッジ60を個別に特定できる情報
(流通物の固有情報)を記した情報記録体7を、流通物
6の梱包材63に別途貼付しておき、契約者1側に納入
する際に、該情報記録体7の情報形成部分73(図6
(a))に形成された情報をスキャナで読み込むことで
行う。
【0328】このように、ICチップ61と同様の内容
(すなわち、流通物固有の情報)を形成した情報記録体
7を、流通物6の梱包材63に別途貼付しておくことに
より、サービスマンは、流通物6の納入時において納入
する該流通物6の情報を梱包材63等の流通物6の表面
に貼付された情報記録体7から入手することが可能とな
り、梱包材63等を開封して流通物6を取り出し、該流
通物6に形成されている固有情報を入手する必要が無
く、開封に伴う商品性の喪失を生じることがない。
【0329】情報収集後、サービスマンは読み込みが済
んだことを確認するために、該情報記録体7を回収す
る。このように、情報記録体7を流通物6から切り離し
可能に形成しておけば、情報記録体7の有無により、未
納品か既納品かの判断を行うことができる。また、該情
報記録体7を持ち帰ることが可能となるので、スキャナ
が故障している場合等においても、事前登録が行えない
という事態を回避することができ、サービス提供者10
宅に持ち帰って情報の読み取りおよび事前登録を行うこ
とができる。
【0330】スキャナで読み取った情報は、即座に、図
示しない通信手段を介してサービス提供者10側の端末
12に送信する。あるいは、スキャナで読み取った情報
をフロッピィディスク、メモリスティック等の媒体に保
存しておき、持ち帰った後で、サービス提供者10側の
端末12に入力する形態であってもよい。
【0331】通信手段を用いて即座に送信する場合に
は、スキャナで読み取った情報と契約者ID番号を対に
して、端末12に送信する。これにより、端末12側
で、契約者1と該契約者1に納入した流通物6の情報と
を関連づけることができる。
【0332】端末12の動作についてより詳細に説明す
ると、通信部121にて受信した情報から、契約者1を
特定する。これは、受信した情報に含まれる契約者ID
を演算処理部122が識別することで行うことができ
る。次に、演算処理部122は該特定された契約者1に
関するサービス管理テーブル(図26)を呼び出す。該
管理テーブルは、契約時等において、サービス対象が明
確になった時点で契約者1毎に作成されている。
【0333】次に、演算処理部122は受信した情報に
含まれるインクカートリッジ60のID番号を抽出す
る。該ID番号は、図26(a)(b)の「全情報(全
桁)」欄に入力されるべきデータである。
【0334】また、現場では携帯情報端末等を用いて、
スキャナで読み取った情報と契約者ID番号を対にして
記憶しておき、サービス提供者10宅に帰った時点で、
端末12と携帯情報端末を有線接続あるいは赤外線通信
を行うことにより、携帯情報端末に記憶されている情報
を端末12に転送するようにしてもよい。
【0335】あるいは、現場でスキャナを用いずとも、
回収した情報記録体7の部分72を持ち帰り、サービス
提供者10側の端末12に接続されたバーコードスキャ
ナ等の入力部123を用いて情報の読み込み、あるい
は、キーボード等を用いて手入力で端末12に入力する
ようにしてもよい。この場合も、流通物6の固有の情報
を契約者ID情報と対にして入力する。現場で電子的に
情報の読み取りおよび送信を行う前者の方法は、即時性
があり、また、納品書内容と実際の納入品とが異なると
いうミスを排除できるので確実性があり、より好ましい
といえる。
【0336】なお、流通物6の固有の情報を契約者ID
情報と対にして入力する処理は、サービス提供者10か
ら契約者1へ流通物6を発送する前に、サービス提供者
10側の端末12に、キーボード等を用いて手入力で行
っておく形態でも構わない。
【0337】以上の操作により、サービス提供者10側
の端末12に、契約者1側に納入した未使用状態のイン
クカートリッジ60の数、種類および固有の情報が蓄積
される。
【0338】なお、以降では、現場で電子的に情報の読
み取りおよび送信を即座に行う場合について説明する。
【0339】サービス提供者10側の端末12は、受信
された情報を基に情報の更新を行う。すなわち、図26
(b)は、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各
インクカートリッジ60を2個づつ納入した場合を示し
ているが、全てについて、異なる20桁のコード情報が
入力される。他の情報として、納入日が入力される。
【0340】なお、同図の説明では、ユーザーインター
フェースの観点から、インクカートリッジ60等の種別
の情報に関する表示は、コード情報だけでなく、“黒イ
ンク" 等のように実際の名称を補助的に使用している。
この時点では、各インクカートリッジ60に関する情報
が予備カートリッジ・テーブルに初めて入力されること
を演算処理部122がインクカートリッジ60毎に判断
することによって、使用状況欄は、全て“未(予備)"
と自動的に表示されるようになっている。
【0341】したがって、納入直後の時点では、図26
(a)に示す現在使用中のカートリッジ情報に変化はな
い。
【0342】次に、サービスマンは、画像形成装置2を
動作させるに必要なインクカートリッジ60を開封し、
画像形成装置2にセットする。画像形成装置2は、既
に、外部と通信可能に接続・設定され、通信可能な状態
となっているので、画像形成装置2は、サービス提供者
10側の端末12に対し、セットされた上記インクカー
トリッジ60の情報を送信する。端末12側で、どの契
約者1からの情報かを判別するために、契約者IDとと
もに送信する。
【0343】以上の動作を自動的に行う場合について、
以下に説明する。画像形成装置2のコントローラ部3
は、インクカートリッジセンサからの信号に基づきイン
クカートリッジ60の装着を検出すると、読み取り部4
に対し、インクカートリッジ60のICチップ61に記
憶されている情報を読み出すよう指示する。さらに、送
受信部5から該情報を送信するよう送受信部5に送信命
令を出す。
【0344】サービス提供者10側では、端末12の演
算処理部122は、通信部121で受信した情報を基
に、図27(a)に示すように、契約者1の画像形成装
置2で現在使用中のカートリッジ情報欄を更新する。ま
た、同図(b)に示すように、予備カートリッジ情報と
して入力されているインクカートリッジ60であって、
上記操作により、現在使用中として設定されたインクカ
ートリッジ60に対しては、使用状況欄が、“未(予
備)" から“現在使用中" に更新される。
【0345】なお、通信部121で受信した情報に、新
たに使用されたインクカートリッジ60の固有の情報が
含まれているかどうかは、使用中カートリッジ・テーブ
ルに同じ固有の情報が既に記録されているかどうかを演
算処理部122がチェックすることによって検出するこ
とができる。また、予備カートリッジ・テーブルで使用
状況欄が、“未(予備)" と記録されているインクカー
トリッジ60の固有の情報と通信部121で受信した情
報に含まれている固有の情報とを演算処理部122が比
較することによっても、たとえば両者が一致した場合
に、通信部121で受信した情報に新たに使用されたイ
ンクカートリッジ60の固有の情報が含まれていること
を検出することができる。
【0346】以上で、初期の設定・登録は終了する。
【0347】なお、以上の説明では、該画像形成装置2
の機種番号、製品個別のID番号等の情報が、サービス
提供者側の端末12に自動的に送られるとしたが、サー
ビス提供者10側が入力部13により端末12に登録す
るようにしてもよい。
【0348】(交換過程)次に、インクカートリッジ6
0の交換が行われた場合の動作について説明する。
【0349】サービス提供者10と契約している契約者
1の中の機器管理者あるいは機器利用者は、画像形成装
置2から発せられている“インクカートリッジ交換" メ
ッセージを基に、予備として備えられている新規のイン
クカートリッジ60と交換する。本実施例では、ブラッ
クインクのみが消費された場合について説明する。
【0350】画像形成装置2から、図28(b)に示す
使用済みのインクカートリッジ60(予備カートリッジ
No.1)を取り出し、その代わりに未使用状態のイン
クカートリッジ60(予備カートリッジNo.5)を装
着する。
【0351】画像形成装置2には、一般に、インクカー
トリッジ60の装着の有無を検出するためのセンサが設
けられている。したがって、該センサの反応結果を用い
て、インクカートリッジ60の脱着および装着を検出
し、装着されているインクカートリッジ60固有の情報
をICチップ61から読み出し、読み出した内容をサー
ビス提供者10の端末12に送信するという一連の動作
を行うことができる。
【0352】サービス提供者10の端末12において
は、図28(b)に示すように、予備カートリッジN
o.1およびNo.5の使用状況欄がそれぞれ“使用済
み" および“現在使用中" に更新される。また、同図
(a)に示すように、使用中カートリッジ・テーブルで
は、ブラックインク・カートリッジの情報(交換日付、
全情報、固有の情報、予備カートリッジ対応)のみが更
新される。
【0353】すなわち、演算処理部122は、予備カー
トリッジ・テーブルで使用状況欄が、“未(予備)" と
記録されているインクカートリッジ60の固有の情報と
通信部121で受信した情報に含まれている固有の情報
とを比較することによって、インクカートリッジ60
(予備カートリッジNo.5)の固有の情報を検出した
場合に、同色トナーの予備カートリッジNo.1が予備
カートリッジNo.5に交換されたと認定する。つま
り、演算処理部122は、通信部121で受信した流通
物6の固有の情報の変化を検出することによって、契約
者1における流通物6の交換を認定する交換認定部とし
て機能する。
【0354】また、演算処理部122は、この認定に基
づいて、予備カートリッジNo.5の使用状況欄を“現
在使用中" に更新する。このとき同時に、演算処理部1
22は、新たに使用されたインクカートリッジ60(予
備カートリッジNo.5)が黒トナー用であることを検
知し、同じブラックインク用のインクカートリッジ60
(予備カートリッジNo.1)を使用済みになったと認
定し、予備カートリッジNo.1の使用状況欄を“使用
済み" に更新する。このような演算処理部122の判定
動作によって、予備カートリッジ・テーブルの更新が実
行される。
【0355】この段階に於いて、予備のブラックインク
・カートリッジはないので、サービス提供者10は、少
なくともブラックインク・カートリッジを契約者1に発
送する。図29(a)(b)はこの状態を表示してお
り、前記の初期の設定・登録の処理と同様にして、N
o.9、No.10の新たな予備カートリッジ情報が追
加されている。
【0356】以上のようにして、サービス提供者10
は、予備のインクカートリッジ情報を常に監視し、予備
のインクカートリッジ60がなくなると同時に、あるい
はなくなる前に、新たな予備のインクカートリッジ60
を契約者1に発送することにより、契約者1側での消費
物品の欠如を阻止するようになっている。
【0357】すなわち、以上の処理を端末12が電子的
に行うには、納入されている流通物6の数をNf、使用
された流通物6の数をNu、とした場合、演算処理部1
22によりNf−Nuの演算を行った結果、Nf−Nu
=0、あるいは規定値以下であれば、演算処理部122
は発送の指示に関する処理を行う。Nfの値は、契約者
1別に記憶部124に保存されており、上記演算を行う
場合には該記憶部124から値を読み出す。また、新た
な納入が行われた場合に、該値を更新するようになって
いる。Nfの値は、図28(b)等において、通し番号
(図中No.)の最大値を用いることができる。
【0358】(在庫管理)次に、図30を用いて、在庫
管理方法について説明する。図30(a)は、在庫情報
管理画面の一例を示したものであり、サービス提供者1
0の端末あるいは/および契約者1の画像形成装置2の
表示部または契約者1のサーバ5に表示される。
【0359】画面には、契約者No.および契約者名等
の契約者を特定する情報、契約対象の内容、在庫情報等
が用意されている。
【0360】在庫情報としては、ブラックインク・カー
トリッジ等の流通物種別毎に、この場合、2000年6
月22日午前11時27分時点における在庫数が表示さ
れる。つまり、インクカートリッジ60に固有の情報を
記録しておき、該情報を電子的に読み出し、ネットワー
ク30を介してサービス提供者10の端末12に送信す
ることにより、リルタイムで在庫数を確認することがで
きるからである。
【0361】図30から、インクカートリッジ60の中
で最も最近交換されたのはブラックインク・カートリッ
ジであり(前回納入日=2000/6/20)、該情報
は、2000年6月22日午前11時27分時点におけ
る情報であることから、2000年6月20日から20
00年6月22日午前11時27分までの間は、如何な
るインクカートリッジの納入が行われていないことも分
かる。
【0362】なお、時刻情報右の "最新情報" ボタンを
クリックすることにより、現時点での最新情報の問い合
わせを行い、その結果を表示することも可能である。す
なわち、 "最新情報" ボタンをクリックすると、端末1
2は、ネットワーク30を介して契約者1の該当する画
像形成装置2に対し、現在装着されているインクカート
リッジ60の固有の情報を送信する旨の指示を出す。契
約者1の該当する画像形成装置2は、上記信号を送受信
部215で受信すると、コントローラ213は読み取り
部214に対し、現在装着されているインクカートリッ
ジ60のICチップ61に記憶されている情報を読み出
すよう指示を行う。読み取りが完了すると、コントロー
ラ213は、該情報に契約者情報あるいは/および画像
形成装置2のID情報を付加して、サービス提供者10
の端末12に送信するよう、送受信部215に指示を出
す。
【0363】以上のようにして、送信された情報を基
に、端末12は、現在送られてきたカートリッジ情報と
記憶部124に記憶されているカートリッジ情報を比較
し、変化がなければ、現在の確認時点情報のみを更新す
る。すなわち、現在の確認時刻表示欄において、たとえ
ば、現在の日時が2000年6月25日午前9時40分
であれば、2000年6月22日午前11時27分から
2000年6月25日午前9時40分に更新し、その他
の情報は更新しない処理を行う。
【0364】一方、記憶部124に記憶されている前回
(ここでは、2000年6月22日午前11時27分)
のカートリッジ情報と今回(ここでは、2000年6月
25日午前9時40分)のカートリッジ情報は異なると
判断されれば、前回の確認時から現在の間までにカート
リッジ交換が行われていた、と判断することができるた
め、変化があった情報を更新する。たとえば、マゼンタ
・カートリッジが交換されている場合には、該マゼンタ
・カートリッジの在庫数をデクリメントし、たとえば、
3から2に更新する。この場合も、上記同様、現在の確
認時点情報も同時に更新する。
【0365】図30(a)に示した例では、ブラックイ
ンク・カートリッジの在庫数が2個であることが分かる
と共に、付加情報として、該ブラックインク・カートリ
ッジが納入された納入日及び次回の納入予定日が合わせ
て表示されている。
【0366】さらに、 "契約者詳細情報ボタン" をクリ
ックすることにより、図30(b)に示す画面が表示さ
れる。該情報には、契約者を特定するために用いられる
契約者ID番号の他、契約者名、所在地、電子メールア
ドレス・電話番号等の連絡先、契約日、支払方法等が記
載されている。
【0367】また、 "契約対象情報ボタン" をクリック
することにより、図30(d)に示す画面が表示され
る。該情報には、契約対象としてのカートリッジを装着
する機器本体情報が記載されており、同図から、SZ−
2000という画像形成装置1台についてのサービスで
あることが分かる。
【0368】また、在庫数確認欄の右横には、個別の詳
細情報ボタンが用意されており、たとえば、ブラックイ
ンク・カートリッジに対する "詳細情報(B)" をクリ
ックすると、図30(c)に示す画面が表示される。該
情報によれば、2個の在庫数個々のID情報を知ること
ができ、該情報を基に、機器本体に対して適切なカート
リッジであるかどうか、等の確認を行うことができる。
なお、該ID情報は、先述した登録過程において入手し
た情報である。
【0369】以上のような在庫管理情報画面をサービス
提供者10の端末に表示することで、在庫管理が確実に
行えているかの確認を行うことができる。
【0370】また、契約者1側にも表示あるいは通知す
ることによって、たとえば、多量の印字を行うことが予
め分かっており、現在の在庫量では賄いきれないと判断
される場合には、予め設定される通常の補充時期を待た
ずして、追加発注を行うことが可能となる。
【0371】(課金過程)次に、課金処理方法について
説明する。図31は、課金対象となる消費物品リスト
(課金リスト[1]〜[3])である。課金対象期間
は、たとえば、1ヶ月単位である。該消費物品リスト
は、たとえば、図27(b)、図28(b)に示す予備
カートリッジ・テーブルを基に、課金計算の締め日(本
実施例では、毎月15日)から1ヶ月前までに使用され
たカートリッジ情報を抜き出したものである。このとき
の抽出方法は、上記予備カートリッジ・テーブルの使用
状況欄において、使用済みあるいは現在使用中のものを
対象とし、かつ、使用日付が課金計算の締め日から1ヶ
月前までに該当するものを抽出することで行われる。
【0372】図31では、過去3ヶ月分のリストを表示
している。
【0373】以上のように、本発明においては、契約者
1が実際に使用したインクカートリッジ60のみを課金
対象としており、未使用のインクカートリッジ60につ
いては課金対象としていないことを特徴としている。こ
れにより、契約者1側に於いては、無用の在庫を抱える
ことなく、また、消費物品の欠如を生じることなく、ま
た、煩雑な管理を行うことなく、画像形成装置2を使用
することが可能になる。
【0374】また、最大の特徴は、新たなインクカート
リッジ60が装着されたことを検出することによって、
予備カートリッジの数を確認するようにした点である。
これによって、単一の管理方法によって、従来の画像形
成装置2自体の管理と、予備のインクカートリッジ60
の在庫管理の両方を実現することができる。
【0375】なお、契約者1がサービス提供者10から
納入された純正品ではない、模造品等の海賊版を使用し
たことは、以下のようにして検出される。
【0376】例えば、通信部121が受信した情報を、
演算処理部122が図27(a)(b)等に示すサービ
ス管理テーブルに登録した情報と照合した結果、「使用
済み」として既に登録されているID番号と同じID番
号、若しくは「使用済み」として既に登録されている個
別番号(固有の情報)と同じ個別番号(固有の情報)が
含まれているいることを、演算処理部122が検出した
場合、模造品等の海賊版の使用が疑われるので、演算処
理部122は、その旨をサービス提供者10に知らせる
処理(表示処理、電子メール送信処理等)を行う。
【0377】これにより、サービス提供者10は、模造
品等の海賊版の使用が疑われる契約者1へサービスマン
を派遣する等して、事実関係を確認したり、模造品等の
海賊版の流通経路を探る等、海賊版の排除に必要な措置
を取ることができる。
【0378】なお、通信部121が受信した情報は、全
ての契約者1に関してそれぞれ作成された全サービス管
理テーブルに登録した情報と照合される。また、流通物
6の製造時ないし梱包時に、各流通物6に割り振られる
ID番号を管理するID番号管理ファイルを別途作成し
て記憶部124等の記憶手段に格納しておき、通信部1
21が受信した情報をID番号管理ファイルに登録され
た全ID番号と照合するようにしてもよい。この場合に
は、ID番号管理ファイルに登録されていないID番号
またはそれらしき情報を通信部121が受信したとき
に、演算処理部122は実際には製造されていない非純
正品であると判断できる。
【0379】また、通信部121が、契約者1側から契
約者IDと流通物6のID番号とを、常にセットで受信
する実施形態では、契約者IDと流通物6のID番号と
の両方を、登録された情報とそれぞれ照合するようにす
れば、模造品等の海賊版の使用チェックの精度を向上さ
せることができる。
【0380】なお、本発明は、プリンタだけでなく、複
数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェース
機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステム
に適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写
機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0381】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読み出し実行することによっても、達成されることはい
うまでもない。
【0382】この場合、記憶媒体から読み出されたプロ
グラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現する
ことになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体
は本発明を構成することになる。
【0383】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピィディスク,ハードディ
スク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,不揮
発性のメモリカード,等を用いることができる。
【0384】また、上記プログラムコードは、通信ネッ
トワークのような伝送媒体を介して、他のコンピュータ
システムから端末12の記憶部124へダウンロードさ
れるものであってもよい。
【0385】また、コンピュータが読み出したプログラ
ムコードを実行することにより、前述した実施形態の機
能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指
示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペ
レーティングシステム)などが実際の処理の一部または
全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能
が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0386】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることはいうまでもない。
【0387】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応す
るプログラムコードを格納することになる。
【0388】本発明は上述した各実施形態に限らず、請
求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
【0389】なお、全体を通じ、本発明の主要部分は、
消費物品・消耗物品等の交換サービスに関する内容であ
るので、画像形成装置本体に対する契約は必ずしも前提
ではなく、また、必須ではない。つまり、契約者側が別
ルートでリース契約、レンタル契約もしくは購入した画
像形成装置本体に対し、本発明によるサービスを適用で
きることはいうまでもない。しかし、新たに画像形成装
置本体をリース契約、レンタル契約もしくは購入した者
に対しては、本体契約・購入と同時に本発明によるサー
ビスに関する契約を行うことは、手続き上本発明のサー
ビス管理方法をスムーズに行わせることができる。
【0390】また、本発明に係わる機器は、複写機・プ
リンタ等に限定されるわけではなく、本体装置の消費お
よび消耗期限より短い交換部品全てが対象となり得る。
さらに好ましくは、交換部品の固有の情報が形成されて
おり、本体装置によって該情報が読み出し可能であれ
ば、交換部品の脱着・装着を電子的に検知できる。
【0391】
【発明の効果】以上のように、本発明の製造管理システ
ムおよび製造管理装置によれば、製造物に形成する製造
物を個々に特定する固有の情報及び製造物に添付可能な
情報記録体に形成する上記固有の情報を特定可能な情報
を一元的に管理するので、製造物製造時点以後の追跡調
査、経路管理等の管理を行うことができ、したがって、
該情報を基にして在庫管理、販売サービス等を正確に行
うことができる。
【0392】また、本発明によって生産された流通物に
対するサービス管理方法およびサービス管理装置によれ
ば、現在使用中の消費物品の消費状況を検出するのでは
なく、予備の流通物の残量を電子的に検知し、ネットワ
ークを介してサービス提供者に通知すると共に、予め登
録している予備の流通物リストと比較することにより、
予備の流通物がなくなるか、あるいは規定値以下になっ
た場合に、契約者へ新たな予備の流通物を納入するシス
テムであるので、契約者側に於いて、不要な在庫を有す
ることなく、流通物の交換を行うことができる。
【0393】請求項に対応して述べれば次のようであ
る。
【0394】・本発明の製造管理方法は、以上のよう
に、製造物を個々に特定する固有の情報を製造物に形成
する工程と、製造物に添付可能な情報記録体に、上記固
有の情報を特定可能な情報を形成する工程と、を有する
ことを特徴としている。
【0395】上記の構成によれば、製造物を個々に特定
する固有の情報を特定可能な情報を、製造物に添付可能
な情報記録体に形成しているため、たとえば、該情報記
録体を包装/梱包後の製造物に添付することが可能とな
る。
【0396】これにより、製造物の包装材/梱包材等を
開封することなく、該製造物に付与された固有の情報を
該情報記録体を介して得ることができる。これにより、
サービス受給者に納入する製造物個々の情報と、製造物
の納入先であるサービス受給者の情報と関連付けて、製
造後の製造物の履歴を管理することができるという効果
を奏する。
【0397】・本発明の製造管理方法は、以上のよう
に、製造ライン上の所定位置における製造物の有無を検
出する工程と、製造物の存在を検出した場合に、該製造
物に対し、該製造物が備える固有情報保持部に該製造物
を個々に特定する固有の情報を形成する工程と、上記固
有の情報を特定可能な情報を情報記録体に形成する工程
と、上記情報記録体を上記製造ライン上で製造物と対応
づけて配置する工程と、を有することを特徴としてい
る。
【0398】上記構成によれば、製造物の製造工程にお
いて、固有の情報を製造物の固有情報保持部に形成する
ため、サービスマンが現場において固有の情報を形成す
る必要はなく、余分な作業を追わせる必要がない。さら
に、固有の情報の発行管理を一元的に行うことができる
ため、同じ固有の情報の重複付与といった問題を回避で
きる。
【0399】また、製造物が備える固有情報保持部に製
造物固有の情報を形成することに加え、該固有の情報を
特定可能な情報を他の記録媒体である情報記録体に形成
し、該情報記録体を製造ライン上で製造物と対応づけて
配置するため、製造物が包装/梱包された場合であって
も、情報記録体に形成された情報を読み出すことが可能
となる。したがって、情報記録体に形成された情報によ
れば、包装材/梱包材等を開封することなく固有の情報
を直接的または間接的に取得できるので、受注生産方式
に限らず、在庫を前提とした大量生産方式にも対応でき
る。
【0400】また、該情報記録体は、製造ライン上の搬
送において、製造物と対応づけて配置されるので、異な
った固有の情報を有する製造物と情報記録体とが対応づ
けられる虞れがないという効果を奏する。
【0401】なお、上述した本構成による効果を基本的
な効果と称し、以下の説明において適宜引用するものと
する。
【0402】・本発明の製造管理方法は、以上のよう
に、製造ライン上の所定位置における製造物の有無を検
出する工程と、製造物の存在を検出した場合に、該製造
物に対し、該製造物固有の情報が形成された固有情報保
持部を配設する工程と、上記固有の情報を特定可能な情
報を情報記録体に形成する工程と、上記情報記録体を上
記製造ライン上で製造物と対応づけて配置する工程と、
を有することを特徴としている。
【0403】これによれば、上述した基本的な効果と同
様の効果を得ることができる。また、予め固有の情報が
形成されたICチップ等の固有情報保持部を製造物に配
設するため、固有情報保持部に対するデータ転送時間、
データ記録時間等の固有の情報の形成に係わる処理時間
を製造時間から切り離すことができるため、全体として
の製造時間を短縮することができる。また、データ転送
時間の長い固有情報形成装置あるいは記憶時間が長くか
かるICチップ等の固有情報保持部であっても、該所要
時間を見込んで予め形成しておくことができるので、固
有情報形成装置あるいはICチップ等の固有情報保持部
の選択の自由度が大きいという効果を奏する。
【0404】・本発明の製造管理方法は、以上のよう
に、製造物が備える固有情報保持部に該製造物を個々に
特定可能な固有の情報を形成する第1の工程と、上記固
有の情報を特定可能な情報を情報記録体に形成する第2
の工程と、上記製造物が、製造ライン上の所定位置に到
達しているか否かを検出する第3の工程と、上記情報記
録体を上記製造ライン上で製造物と対応づけて配置する
第4の工程とを有し、第4の工程を第3の工程の後に行
うことを特徴としている。
【0405】これによれば、上述した基本的な効果と同
様の効果を得ることができる。また、固有情報保持部に
該製造物固有の情報の形成が行われた製造物を所定位置
まで搬送し、該所定位置に到達したことを第3の工程で
検出することによって、第4の工程で該所定位置に情報
記録体を配置することが可能となる。たとえば、固有情
報保持部に該製造物固有の情報を形成する機器と、情報
記録体を生成し、製造ライン上で製造物と対応づけて配
置する機器の大きさが大きく、両者が干渉するために両
者を近接配置できないため同時処理を行うことができな
いような場合に有効に用いることができるという効果を
奏する。
【0406】・本発明の製造管理方法は、以上のよう
に、製造ライン上の所定位置における製造物の種別を検
出する工程と、製造物の種別毎に管理される該製造物を
個々に特定する固有の情報を該製造物が備える固有情報
保持部に形成する工程と、上記固有の情報を特定可能な
情報を情報記録体に形成する工程と、上記情報記録体を
上記製造ライン上で製造物と対応づけて配置する工程
と、を有することを特徴としている。
【0407】これによれば、上述した基本的な効果と同
様の効果を得ることができる。さらに、製造物の種別を
検出しているため、同一製造ラインを複数種類の製造物
が流れる場合にも対応することができ、対応自由度の高
い製造ラインを構築することができるという効果を奏す
る。
【0408】・本発明の製造管理方法は、以上のよう
に、上記製造物と情報記録体とを対応づけた配置を保っ
たまま搬送する工程と、該製造物に包装処理を行った後
に、対応する上記情報記録体を該製造物に添付する工程
と、を有することを特徴としている。
【0409】これによれば、上述した工程によって作成
された情報記録体を、該情報記録体の情報によって特定
される固有の情報が形成された製造物に対して添付する
ため、包装/梱包後において製造物(この場合には流通
状態であるため、流通物といえる)固有の情報を取得し
たい場合には、該情報記録体に形成された情報を介して
取得することが可能となる。
【0410】したがって、流通物をサービス受給者に提
供し、該提供した流通物の固有の情報を事前に取得する
ことにより開始される流通物管理サービス、流通物販売
サービス、流通物在庫管理サービスにおいて好適に用い
ることができるという効果を奏する。
【0411】・本発明の製造管理方法は、以上のよう
に、上記製造物と対応づけて配置される情報記録体との
距離は、該製造物の直前あるいは/及び直後の製造物と
の搬送距離の半分よりも小さいことを特徴としている。
【0412】これによれば、複数の製造物が製造ライン
上を流れる場合であって、着目する製造物の直前あるい
は直後、あるいは直前直後に他の製造物が存在する場合
において、該製造物と他の製造物の距離の半分を目安と
して、その範囲内にある情報記録体が該製造物に対応し
た固有の情報を有する情報記録体であると判断すること
ができる。したがって、TVカメラ等を用いた認識装置
さらには人為的に両者の対応付けを行うことができると
いう効果を奏する。
【0413】・本発明の製造管理方法は、以上のよう
に、さらに、上記製造物の種別を検出する工程は、外観
検査によって行うことを特徴としている。
【0414】これによれば、製造物の種別により外観が
異なれば外観検査によって製造物の種別を判別すること
ができる。したがって、外観検査の結果得られた製造物
の種別情報を基にして、固有情報保持部及び情報記録体
に形成しようとしている固有の情報を生成することがで
きる。
【0415】これにより、製造ライン上の所定位置に製
造物があるか否かの判別を行うことができることに加
え、製造物の自動認識が可能となる。したがって、製造
ラインを流れる製造物の種別が変わっても管理者が対応
する必要がなくなり、さらに、時々刻々変わる場合であ
っても、柔軟な対応を行うことが可能となるため、多品
種少量生産に適応することができる。
【0416】また、汎用の外観検査装置を用いることが
できるので、特段の技術開発を要求することがなく、低
価格なシステムを構築でき、さらに、高速の処理を行う
ことができるという効果を奏する。
【0417】・本発明の製造管理方法は、以上のよう
に、さらに、上記製造物の種別を検出する工程は、製造
物表面に形成された該製造物の種別を表すコード情報の
読み取りによって行うことを特徴としている。
【0418】これによれば、製造物に形成されるメーカ
情報、型番等の流通物の種別を区別するための情報(種
別情報)が予め形成されている製造物の場合には、該情
報を有効に利用して、該製造物の種別を判別することが
可能となる。該種別情報がバーコードのようなコード情
報であれば、市販されているバーコードリーダによって
簡単に読み込むことができる。また、本構成によって
も、多品種少量生産に適応することができるという効果
を奏する。
【0419】・本発明の製造管理装置は、以上のよう
に、製造物を個々に特定する固有の情報を管理した固有
情報管理テーブルを記憶する記憶部と、製造物固有の情
報の発行依頼要求が入力されるステップと、固有情報管
理テーブルから最新の固有の情報を生成するステップ
と、該生成された最新の固有の情報を該製造物が備える
固有情報保持部及び該製造物に対し離設可能な情報記録
体に出力するステップと、をプログラムに従い処理を行
う演算処理部と、を有することを特徴としている。
【0420】これによれば、ハードディスク等の記憶部
に製造物固有の情報を管理した固有情報管理テーブルを
記憶させ、I/Oインターフェース等のボードを介して
製造物固有の情報の発行依頼要求が入力され、固有情報
管理テーブルから最後に発行した固有の情報を取得し、
上記最後に発行した固有の情報を基に最新の固有の情報
を生成し、該生成された最新の固有の情報を該製造物が
備える固有情報保持部及び該製造物に対し離設可能な情
報記録体に出力する演算処理部を有する汎用のコンピュ
ータによって、固有の情報の発行管理等を行う流通物管
理装置を実現することができるという効果を奏する。
【0421】・本発明の製造管理装置は、以上のよう
に、製造物を個々に特定する固有の情報を製造物の種別
毎に管理した複数の固有情報管理テーブルを記憶する記
憶部と、製造物固有の情報の発行依頼要求が入力される
ステップと、上記製造物の種別情報が入力されるステッ
プと、上記入力された製造物の種別情報を基に、該当の
固有情報管理テーブルを読み出すステップと、上記固有
情報管理テーブルから最新の固有の情報を生成するステ
ップと、該生成された最新の固有の情報を該製造物が備
える固有情報保持部及び該製造物に対し離設可能な情報
記録体に出力するステップとをプログラムに従い処理を
行う演算処理部と、を有することを特徴としている。
【0422】これによれば、上述した同様の効果を得る
ことができる。さらに、複数の種別を有する製造物に対
しても適用可能となるため、単品種多量生産形態に加
え、多品種少量生産形態にも対応できるという効果があ
る。
【0423】・本発明の製造管理装置における上記演算
処理部は、以上のように、上記該製造物が備える固有情
報保持部及び該製造物に対し離設可能な情報記録体への
固有の情報の形成完了信号を受信した場合に、上記生成
した最新の固有の情報を上記固有情報管理テーブルに登
録するステップとをプログラムに従い実行することを特
徴としている。
【0424】これによれば、発行した固有の情報が製造
物の固有情報保持部及び情報記録体の両方に形成された
ことを確認しているので、発行した固有の情報を確定す
ることができ、したがって、該固有の情報を管理してい
る固有情報管理テーブルを更新することが可能となると
いう効果を奏する。
【0425】・本発明の流通物は、以上の製造管理方法
により固有の情報が形成された製造物と、該固有の情報
と関連する情報が形成された情報記録体とが対をなし、
かつ上記特定可能な情報を情報記録体から取得できるよ
うに包装処理されていることを特徴としている。
【0426】それゆえ、サービス受給者に納入する際
に、本発明による製造管理方法により製造物に形成され
た製造物固有の情報を、情報記録体からの特定可能な情
報の取得を介して、入手することができる。したがっ
て、サービス提供者が固有の情報を管理することによっ
て、該固有の情報を基に、サービス受給者に納入する流
通物を特定することができ、また、納入後においてもサ
ービス受給者から該固有の情報を取得することによっ
て、固有の情報を用いた在庫管理、販売サービス等を行
うこともできるという効果を奏する。
【0427】これにより、サービス提供者にとっては、
使用状況を正確に把握できるというメリットを生み、サ
ービス受給者にとっては、使用した分だけ課金され、予
備分に対して余計な支払いをしなくて済むというメリッ
トを生む。
【0428】また、第三者が上記流通物の固有の情報を
含めて流通物のコピーを製造・販売したとしても、各固
有の情報は、サービス提供者によって一元的に管理され
ているので、同じ固有の情報の検出等を通じて、海賊版
を検出することができる。したがって、海賊版を排除す
る措置を迅速に取ることができる。
【0429】・本発明の製造管理プログラムは、以上の
ように、本発明の製造管理装置が備える各部として、コ
ンピュータを機能させるための製造管理プログラムであ
ることを特徴としている。
【0430】上記構成によれば、上記製造管理プログラ
ムを、製造管理装置にロードすることによって、本発明
の製造管理方法を流通物製造者に提供することができ
る。また、一般的なコンピュータを用いて、製造管理方
法を実施することができる。
【0431】また、本発明の製造管理方法をコンピュー
タに実行させるための製造管理プログラムを記録したコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体が、本発明の権利範
囲に属することはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)は、本発明による流通物製造管理
システムの一例を示す説明図である。
【図2】(a)(b)は、本発明による製造物の流通形
態を説明するための斜視図である。
【図3】(a)(b)は、本発明による製造物の他の流
通形態を説明するための斜視図である。
【図4】本発明による製造物のさらに他の流通形態を説
明するための図である。
【図5】(a)(b)は、本発明による製造物の形態を
説明するための斜視図である。
【図6】(a)〜(c)は、本発明による流通物に対し
て添付される情報記録体の添付方法について説明するた
めの図である。
【図7】(a)(b)は、第1の固有情報形成部の一例
について説明するための説明図である。
【図8】(a)(b)は、第2の固有情報形成部の一例
について説明するための説明図である。
【図9】流通物製造管理装置の構成を示す機能ブロック
図である。
【図10】流通物に固有の情報を形成する際の製造管理
プロセスの一例を示したフローチャートである。
【図11】(a)(b)は、本発明による流通物製造管
理システムの他の例を示す説明図である。
【図12】流通物に固有の情報を形成する際の製造管理
プロセスの他の例を示すフローチャートである。
【図13】(a)(b)は、製造物の種別を検出する方
法を説明するための図である。
【図14】流通物に固有の情報を形成する際の製造管理
プロセスのさらに他の例を示すフローチャートである。
【図15】(a)〜(c)は、固有情報管理テーブルの
一例を示した説明図である。
【図16】(a)〜(c)は、固有情報管理テーブルの
他の例を示した説明図である。
【図17】流通物に固有の情報を形成する際の製造管理
プロセスのさらに他の例を示すフローチャートである。
【図18】(a)(b)は、製造物の種別検出を可能と
するコード情報の形成例を示す説明図である。
【図19】流通物に固有の情報を形成する際の製造管理
プロセスのさらに他の例を示すフローチャートである。
【図20】(a)(b)は、本発明による流通物製造管
理システムのさらに他の例を示す説明図である。
【図21】本発明による流通物に対して構築されるサー
ビス管理ネットワークシステムの接続イメージを示す説
明図である。
【図22】サービス提供者と契約者のネットワーク構成
の一例を示す説明図である。
【図23】サービス提供者と契約者のネットワーク構成
の他の例を示す説明図である。
【図24】本発明による流通物に対してなされるサービ
ス管理ネットワークシステムの構成を概略的に示すブロ
ック図である。
【図25】(a)(b)は、契約者情報テーブルの一例
を示した図である。
【図26】(a)(b)は、流通物管理テーブル(事前
登録時)の一例を示した図である。
【図27】(a)(b)は、流通物管理テーブル(機器
装着時)の一例を示した図である。
【図28】(a)(b)は、流通物管理テーブル(カー
トリッジ交換時)の一例を示した図である。
【図29】(a)(b)は、流通物管理テーブル(流通
物補充時)の一例を示した図である。
【図30】(a)〜(d)は、在庫管理情報画面の一例
を示した図である。
【図31】課金方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 契約者 2 画像形成装置 6 流通物 7 情報記録体 10 サービス提供者 12 端末 30 ネットワーク 31 ネットワーク 32 ネットワーク 33 ネットワーク 41 管理装置 42 製造物識別部 43 第1の固有情報形成部 44 第2の固有情報形成部 60 インクカートリッジ(製造物) 61 ICチップ(固有情報保持部) 64a 情報(コード情報) 411 演算処理部 412 記憶部 L1 組み立てライン L2 情報形成ライン L3 包装ライン

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製造物を個々に特定する固有の情報を製造
    物に形成する工程と、 製造物に添付可能な情報記録体に、上記固有の情報を特
    定可能な情報を形成する工程と、を有することを特徴と
    する製造管理方法。
  2. 【請求項2】製造ライン上の所定位置における製造物の
    有無を検出する工程と、 製造物の存在を検出した場合に、該製造物に対し、該製
    造物が備える固有情報保持部に該製造物を個々に特定す
    る固有の情報を形成する工程と、 上記固有の情報を特定可能な情報を情報記録体に形成す
    る工程と、 上記情報記録体を上記製造ライン上で製造物と対応づけ
    て配置する工程と、を有することを特徴とする製造管理
    方法。
  3. 【請求項3】製造ライン上の所定位置における製造物の
    有無を検出する工程と、 製造物の存在を検出した場合に、該製造物に対し、該製
    造物固有の情報が形成された固有情報保持部を配設する
    工程と、 上記固有の情報を特定可能な情報を情報記録体に形成す
    る工程と、 上記情報記録体を上記製造ライン上で製造物と対応づけ
    て配置する工程と、を有することを特徴とする製造管理
    方法。
  4. 【請求項4】製造物が備える固有情報保持部に該製造物
    を個々に特定可能な固有の情報を形成する第1の工程
    と、 上記固有の情報を特定可能な情報を情報記録体に形成す
    る第2の工程と、 上記製造物が、製造ライン上の所定位置に到達している
    か否かを検出する第3の工程と、 上記情報記録体を上記製造ライン上で製造物と対応づけ
    て配置する第4の工程とを有し、 第4の工程を第3の工程の後に行うことを特徴とする製
    造管理方法。
  5. 【請求項5】製造ライン上の所定位置における製造物の
    種別を検出する工程と、 製造物の種別毎に管理される該製造物を個々に特定する
    固有の情報を該製造物が備える固有情報保持部に形成す
    る工程と、 上記固有の情報を特定可能な情報を情報記録体に形成す
    る工程と、 上記情報記録体を上記製造ライン上で製造物と対応づけ
    て配置する工程と、を有することを特徴とする製造管理
    方法。
  6. 【請求項6】上記製造物と情報記録体とを対応づけた配
    置を保ったまま搬送する工程と、 該製造物に包装処理を行った後に、対応する上記情報記
    録体を該製造物に添付する工程と、を有することを特徴
    とする前請求項1乃至5のいずれか1項に記載の製造管
    理方法。
  7. 【請求項7】上記製造物と対応づけて配置される情報記
    録体との距離は、該製造物の直前あるいは/及び直後の
    製造物との搬送距離の半分よりも小さいことを特徴とす
    る前請求項1乃至6のいずれか1項に記載の製造管理方
    法。
  8. 【請求項8】上記製造物の種別を検出する工程は、外観
    検査によって行うことを特徴とする前請求項5に記載の
    製造管理方法。
  9. 【請求項9】上記製造物の種別を検出する工程は、製造
    物表面に形成された該製造物の種別を表すコード情報の
    読み取りによって行うことを特徴とする前請求項5に記
    載の製造管理方法。
  10. 【請求項10】製造物を個々に特定する固有の情報を管
    理した固有情報管理テーブルを記憶する記憶部と、 製造物固有の情報の発行依頼要求が入力されるステップ
    と、固有情報管理テーブルから最新の固有の情報を生成
    するステップと、該生成された最新の固有の情報を該製
    造物が備える固有情報保持部及び該製造物に対し離設可
    能な情報記録体に出力するステップと、をプログラムに
    従い処理を行う演算処理部と、を有することを特徴とす
    る製造管理装置。
  11. 【請求項11】製造物を個々に特定する固有の情報を製
    造物の種別毎に管理した複数の固有情報管理テーブルを
    記憶する記憶部と、 製造物固有の情報の発行依頼要求が入力されるステップ
    と、上記製造物の種別情報が入力されるステップと、上
    記入力された製造物の種別情報を基に、該当の固有情報
    管理テーブルを読み出すステップと、上記固有情報管理
    テーブルから最新の固有の情報を生成するステップと、
    該生成された最新の固有の情報を該製造物が備える固有
    情報保持部及び該製造物に対し離設可能な情報記録体に
    出力するステップと、をプログラムに従い処理を行う演
    算処理部と、を有することを特徴とする製造管理装置。
  12. 【請求項12】上記演算処理部は、上記製造物が備える
    固有情報保持部及び該製造物に対し離設可能な情報記録
    体への固有の情報の形成完了信号を受信した場合に、上
    記生成した最新の固有の情報を上記固有情報管理テーブ
    ルに登録するステップとをプログラムに従い実行するこ
    とを特徴とする前請求項10または11に記載の製造管
    理装置。
  13. 【請求項13】上記請求項1乃至9のいずれか1項に記
    載の製造管理方法により固有の情報が形成された製造物
    と、該固有の情報を特定可能な情報が形成された情報記
    録体とが対をなし、かつ上記特定可能な情報を情報記録
    体から取得できるように包装処理されていることを特徴
    とする流通物。
  14. 【請求項14】上記請求項10乃至12のいずれか1項
    に記載の製造管理装置が備える各部として、コンピュー
    タを機能させるための製造管理プログラム。
  15. 【請求項15】上記請求項14に記載のプログラムを記
    録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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