JP3686004B2 - サービス管理方法、サービス管理装置、サービス管理ネットワークシステム、並びにサービス管理方法を実行するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

サービス管理方法、サービス管理装置、サービス管理ネットワークシステム、並びにサービス管理方法を実行するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、消耗物品・消費物品に対するサービス管理方法およびそれに係わるサービス管理ネットワークシステムに関し、好適には、複写機・プリンタ等の画像形成装置の消耗物品・消費物品を含め、サービス受給者に備えとして納品可能で、使用数に応じて課金することが可能な消耗物品・消費物品の管理方法、納入方法、課金方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機・プリンタ等の画像形成装置を継続的に使用すると、トナーカートリッジ、感光体カートリッジ等の消耗部品・消費物品の交換が必要になる。
【0003】
ここで、消耗部品とは、消耗材としての感光体を有する感光体カートリッジ等の部品を意味し、一方、消費物品とは、消費材としてのトナー、インク等の部材を有するトナーカートリッジ、インクカートリッジ等の部品を意味するものとする。しかし、消耗部品の場合も、新たな消耗部品と交換されるという意味では、消費物であること、また、上記感光体カートリッジおよびトナーカートリッジを単一のカートリッジとして形成したカートリッジ形態も存在すること等から、特に、両者を区別する必要がない場合には、両者を統合した意味で、消費物品を用いることにする。
【0004】
このような、消費物品の交換を前提とした機器では、消費物品の枯渇に伴う機器の不稼動状態を回避するために、機器使用者は、予備としての消費物品を予め購入して用意しておくのが一般的である。
【0005】
このとき、当然の事ながら料金が発生する。すなわち、現在の課金サービス方法は、消費物品の購入過程の後に該消費物品を保有する権利が発生するシステムであるので、購入過程無くして保有権を得ることができず、したがって、予備の消費物品を用意しておくためには、消費物品の購入が必要であるからである。
【0006】
予算申請が厳しい状況にあっては、消費物品に対する出費を抑制することが求められる。その一つの解決方法として、予め購入しておく消費物品の数を少量にすることが考えられるが、予備の消費物品を補充するサイクルも短くなるので、現在使用している消費物品の残量および予備の消費物品の数の確認等の作業も頻繁に行わなければならず、負担が大きくなる。このような作業は、通常、機器使用者あるいは管理者が行うことになるが、本来の業務の合間に行われるため、対応できない、あるいは対応しないといった可能性が大きい。
【0007】
このような理由により、結局は、現在必要とする数以上の消費物品を予備として購入しておくことが多く行われている。
【0008】
一方、商品の販売者と購入者との間で契約上のミスがあった場合には、購入者側の一方的な落ち度がない限り、一旦納入された商品の返品は許容されている。さらに、通信販売に見られるように、一旦受け取った商品であっても、一定期間以内であれば商品の開封等を行わない限り返品を認めたビジネスモデルが既に存在している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、リース切れ等により現在の画像形成装置をリース会社に返却する場合、あるいは、画像形成装置の償却が終了して廃棄する場合等において、機器使用者が、これまでの装置用の消費物品を有していれば、該消費物品は全く無駄になってしまう。
【0010】
また、リース契約更新時において機種を変更した場合であっても、これまでの装置用の消費物品と新たな装置用の消費物品との間に互換性が保たれなければ、保有している古い装置用の消費物品は全く無駄になってしまう。
【0011】
特に、オフィス等の多量印刷シーンにおいては、その需要に応じるために、多量の消費物品を購入しておく必要があり、多大な事前出費を伴っている。したがって、上記事態が生じた場合の損害も多大なものとなる。
【0012】
上記課題を極力解決する方法として、機器の使用状況、たとえば、消費物品の前回の交換日時、消費物品が交換されてからの機器の使用時間、印字枚数等の情報を、該消費物品に装備したICチップ等に記憶させ、該情報を参照することで、感光体およびトナーの寿命予測を行う技術がある。
【0013】
このような機能を有する画像形成装置によれば、感光体カートリッジおよびトナーカートリッジ等の寿命予測を電子的手段によって正確に行うようにすれば、消費物品の事前購入数をなるべく少なくした状態であっても、日頃の消費物の管理を自動化して確実に行うことができないこともない。
【0014】
しかしながら、予測の精度を向上できたとしても、予備の消費物品が必要であり、該消費物品の入手には出費が伴うという点には変わりはない。さらに、予測を行うアルゴリズムの性能次第で、予測精度は大幅に変わり、予測である以上、本質的に100%の精度は得られない。
【0015】
以上のように、消費物品の枯渇に伴う機器の不稼動状態を回避するためには予備の消費物品の確保が必要であるが、現在の課金システムでは該消費物品の確保のために購入する必要があり、さらに、出費により得た該予備の消費物品が、実際には必要とせず無駄になるかも知れないという点に問題がある。
【0016】
一方、ある購入者に一旦納入された商品が返品された場合には、該商品は在庫となり、特に、購入者に対してカスタマイズされた商品等の場合には、その特殊性故に正規の価格では販売できない場合がある。したがって、販売者は、返品された商品の処分を創出する必要があるが、商品の性格あるいは販売者の考え方によって多様であり、ディスカウント品として処分される場合もあれば、ホームページ上でネットワークオークションを実施する場合等もあり、あるいは、新品として購入者には分からないように販売される場合もあり得る。
【0017】
商品を別の購入者に対して再度サービス対象とすることは、有効利用の観点からは効率的なサービス方法ではある。しかしながら、全く新規の商品と上記回収された商品とは、ともに未使用状態であるにもかかわらず、購入者からみれば、同一料金を課金されることに関しては心理的な抵抗がある。また、再利用品であることの通知が購入者に対してなされない場合には、企業の姿勢として許されないとの評価を受ける要因にもなりかねない。
【0018】
さらに、回収および再度の納入に伴う流通段階で商品が見栄え上の損傷を受けることは避けられない。損傷が視覚的に認識でき、また、その程度が数値化され段階的に区分けできるのであれば、損傷具合によって課金額に反映することも可能ではあるが、このような評価テーブルの作成は時間を要し、また、困難である。
【0019】
本発明は、以上を解決するためになされたものであって、消費物品の枯渇に伴う機器の不稼動状態や消費物品の枯渇に伴う不便さを回避するためにサービス受給者に納入する消耗物品・消費物品の内、実際に使用した消耗物品・消費物品に対してのみ課金対象とすることにより、予測といった不確実な方法を採る必要なしに、不必要な出費を抑制することができる方法およびシステム等を提供する。
【0020】
さらに、回収品をも扱うシステムにおいて、回収回数という数値化可能な情報を用いて課金額算出の根拠とし、該課金計算システムを初めから明らかにすることで企業としての透明性を公言し、回収回数情報に基づいて課金額を変動するという合理的な課金システムを提供する。
【0021】
なお、サービス対象としての流通物の例としては、消費物品を必要とする機器に用いられる消費物品に限らず、記録紙などのオフィス用品、石鹸等の一般家庭における日用品、さらには、工場において商品の製造に用いられる部品等、予め納品しておいて使った分だけ課金される方がサービス受給者にとって無駄がなく、便利と言える物品であれば適用し得る。
【0022】
【課題を解決するための手段】
・本発明のサービス管理方法は、以下の流通物情報テーブル、管理テーブル、課金係数テーブル、および基本課金額テーブルが記憶されている記憶部と、演算処理部とを有しているコンピュータによるサービス管理方法であって、
上記流通物情報テーブルは、サービス受給者に対し納入する流通物一つ一つに割り当てられ、流通物を個々に識別するための固有情報と、上記流通物の回収回数を示す回収回数情報とを対応付けるものであり、
上記管理テーブルは、サービス受給者毎に一意的に割り振られた契約者ID情報により呼び出し可能で、サービス受給者毎に作成されたものであり、さらに、上記固有情報と、 流通物の使用状況を示す情報とを対応付けるものであり、
上記課金係数テーブルは、上記回収回数情報と課金係数とを対応付けるものであり、
上記基本課金額テーブルは、固有情報と基本課金額とを対応付けるものであり、
上記コンピュータの演算処理部が、上記流通物が使用される機器によりネットワークを介して送信される契約者ID情報に対応する管理テーブルにアクセスし、上記機器がネットワークを介して送信する固有情報と、上記アクセスされた管理テーブルに記録されている固有情報とを比較し、上記管理テーブルに未使用と記録されている流通物の固有の情報と、上記機器が送信する固有情報とが一致した場合に、サービス受給者に納入した流通物が使用されたと検出する第1ステップと、
上記コンピュータの演算処理部が、上記流通物情報テーブルから、サービス受給者に納入された流通物のうち、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する回収回数情報を読み出す第2ステップと、
上記コンピュータの演算処理部が、上記課金係数テーブルから、上記第2ステップにて読み出された回収回数情報に対応する課金係数を読み出す第3ステップと、
上記コンピュータの演算処理部が、上記基本課金額テーブルから、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する基本課金額を読み出す第4ステップと、
上記コンピュータの演算処理部が、上記第3ステップにて読み出された上記課金係数と、上記第4ステップにて読み出された上記基本課金額とを乗算して、流通物に対する課金額を計算する第5ステップと、を有することを特徴としている。
【0023】
これによれば、サービス受給者に納入しただけに過ぎない未使用状態の流通物は課金処理の対象とならず、サービス受給者が購入したと認定し得る流通物のみについて求めた課金額が、サービス受給者に請求される。この結果、サービス受給者に無駄の無い課金額を請求する、合理的なサービスを提供することができ、サービス受給者にとっては在庫管理の負担が軽減され、余計な事前支出を抑えることができ、また、サービス提供者にとっては、上記のサービスを提供することによって、顧客の確保が確実に行えるので、流通物の販売を安定に行うことができる。
【0024】
さらに、数値化管理が可能な流通物の回収回数情報を考慮して課金額を算出しているので、課金額算出の根拠としての曖昧さを排除することができ、また、同一流通物であっても、回収回数が異なれば課金額を変動させることができるため、たとえば、回収回数の多い流通物に対しては課金額を低減させること等により、回収回数が多い流通物であっても販売を促進することができる。
【0025】
回収回数情報は、記録部に登録し、管理しているので、基本的には、流通物への該情報の形成を行う必要がなく、したがって、流通物から回収回数情報を入手する必要がなく、サービス提供者によるコンピュータ操作によって簡単に入手し、電子的な加工が行え、容易に更新を行うことができる。
【0026】
なお、基本額については、通常行われる販売手法に従い、大量生産による価格低減効果、あるいは、発売から長期間経過後の販売力の低下をリカバリーするための低価格化、さらには、需要/供給バランスの不均衡に基づく価格の上昇等を反映して変化させてもよい。
【0027】
なお、回収回数情報は、回収回数のほかに、たとえば、「表面に傷あり」や「包装なし」といった付加情報を含むものであってもよい
【0028】
本発明のサービス管理装置は、以下の流通物情報テーブル、管理テーブル、課金係数テーブル、および基本課金額テーブルが記憶されている記憶部と、以下の第1〜第5ステ ップを実行する演算処理部とを有していることを特徴としている。
【0029】
流通物情報テーブル:サービス受給者に対し納入する流通物一つ一つに割り当てられ、流通物を個々に識別するための固有情報と、上記流通物の回収回数を示す回収回数情報とを対応付けるテーブル。
【0030】
管理テーブル:サービス受給者毎に一意的に割り振られた契約者ID情報により呼び出し可能で、サービス受給者毎に作成されたものであり、さらに、上記固有情報と、流通物の使用状況を示す情報とを対応付けるテーブル。
【0031】
課金係数テーブル:上記回収回数情報と課金係数とを対応付けるテーブル。
【0032】
基本課金額テーブル:固有情報と基本課金額とを対応付けるテーブル。
【0033】
第1ステップ:上記流通物が使用される機器によりネットワークを介して送信される契約者ID情報に対応する管理テーブルにアクセスし、上記機器がネットワークを介して送信する固有情報と、上記アクセスされた管理テーブルに記録されている固有情報とを比較し、上記管理テーブルに未使用と記録されている流通物の固有の情報と、上記機器が送信する固有情報とが一致した場合に、サービス受給者に納入した流通物が使用されたと検出するステップ。
【0034】
第2ステップ:上記流通物情報テーブルから、サービス受給者に納入された流通物のうち、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する回収回数情報を読み出すステップ。
【0035】
第3ステップ:上記課金係数テーブルから、上記第2ステップにて読み出された回収回数情報に対応する課金係数を読み出すステップ。
【0036】
第4ステップ:上記基本課金額テーブルから、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する基本課金額を読み出すステップ。
【0037】
第5ステップ:上記第3ステップにて読み出された上記課金係数と、上記第4ステップにて読み出された上記基本課金額とを乗算して、流通物に対する課金額を計算するステップ。
【0038】
これによれば、演算処理部が、流通物情報記憶部に登録された流通物の情報から納入数を取り込み、入力部を介して入力された使用状況の情報から使用数を取り込んで、納入数から使用数を引き算することにより、実際の消費数を求めることができるので、予め納入される未使用状態の流通物には課金せず、実際に使用した流通物に対してのみ課金するというサービスを一元的に管理することが可能となる。
【0039】
さらに、サービス管理装置は、数値化管理が可能な流通物の回収回数情報を考慮して課金額を算出しているので、同一流通物であっても、回収回数が異なれば課金額を変動させることができるため、たとえば、回収回数の多い流通物に対しては課金額を低減させること等により、回収回数が多い流通物であっても販売を促進することができ、結果的にサービス提供者が抱える在庫の一掃を行うことができる。
【0040】
なお、登録時に流通物の固有情報または該流通物を特定する情報(たとえば、商品の名称、型番等)とサービス受給者情報とを対にして保存しておくならば、流通物の使用過程において、サービス受給者が流通物の該情報のみを上記サービス管理装置に送信する場合であっても、サービス管理装置において該流通物を使用したサービス受給者を特定することができる。したがって、流通物の使用時に流通物の固有情報とサービス受給者情報とを対にして受信する場合に比べて、受信すべき情報量を削減することができるので、入力負荷および演算処理負荷を軽減することができる
【0041】
本発明のサービス管理ネットワークシステムは、固有情報を有し消費または消耗される流通物が、装脱着可能に配設された機器であって、該流通物から該流通物の固有情報を検出するための読み取り部と、該固有情報を含む情報をネットワークを介して外部に送信する送信部と、該読み取り部および送信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器と、
上記機器と通信を行うための通信部と、以下の流通物情報テーブル、管理テーブル、課金係数テーブル、および基本課金額テーブルが記憶されている記憶部と、以下の第1〜第5ステップを実行する演算処理部とを備えているサービス管理装置とから構成されることを特徴としている。
【0042】
流通物情報テーブル:サービス受給者に対し納入する流通物一つ一つに割り当てられ、流通物を個々に識別するための固有情報と、上記流通物の回収回数を示す回収回数情報とを対応付けるテーブル。
【0043】
管理テーブル:サービス受給者毎に一意的に割り振られた契約者ID情報により呼び出し可能で、サービス受給者毎に作成されたものであり、さらに、上記固有情報と、流通物の使用状況を示す情報とを対応付けるテーブル。
【0044】
課金係数テーブル:上記回収回数情報と課金係数とを対応付けるテーブル。
【0045】
基本課金額テーブル:固有情報と基本課金額とを対応付けるテーブル。
【0046】
第1ステップ:上記流通物が使用される機器によりネットワークを介して送信される契約者ID情報に対応する管理テーブルにアクセスし、上記機器がネットワークを介して送信する固有情報と、上記アクセスされた管理テーブルに記録されている固有情報とを比較し、上記管理テーブルに未使用と記録されている流通物の固有の情報と、上記機器が送信する固有情報とが一致した場合に、サービス受給者に納入した流通物が使用されたと検出するステップ。
【0047】
第2ステップ:上記流通物情報テーブルから、サービス受給者に納入された流通物のうち、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する回収回数情報を読み出すステップ。
【0048】
第3ステップ:上記課金係数テーブルから、上記第2ステップにて読み出された回収回数情報に対応する課金係数を読み出すステップ。
【0049】
第4ステップ:上記基本課金額テーブルから、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する基本課金額を読み出すステップ。
【0050】
第5ステップ:上記第3ステップにて読み出された上記課金係数と、上記第4ステップにて読み出された上記基本課金額とを乗算して、流通物に対する課金額を計算するステップ。
【0051】
これにより、本発明のサービス管理方法をネットワークシステムおよび回収回数の電子管理、ICチップ等のIT技術を利用することにより実現することができる。
【0052】
なお、上記機器が画像形成装置であるシステムであれば、ネットワーク接続された画像形成装置に対し、トナーカートリッジ等の流通物情報をネットワークを通じて一元管理することができる
【0053】
本発明のプログラムは、本発明のサービス管理方法を実行するプログラムであり、本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、該プログラムを記録したことを特徴としている。
【0054】
上記構成によれば、上記プログラムを、サービス管理装置にロードすることによって、本発明のサービス管理方法をサービス受給者に提供することができる。また、上記プログラムを、コンピュータにロードすることによって、一般的なコンピュータを用いて、本発明のサービス管理方法をサービス受給者に提供することができる。
【0055】
なお、本発明のサービス管理方法において用いられる流通物に関していえば、以下のとおりである。
【0056】
該流通物は、本発明によるサービス管理方法によって管理されるので、サービス提供者にとっては、使用状況を正確に把握できるというメリットを生み、サービス受給者にとっては、使用した分だけ課金され、予備分に対して余計な支払いをしなくて済むというメリットを生む。
【0057】
さらに、予め流通物の固有情報が形成されていることを特徴とするならば、該流通物の固有情報により、サービス提供者は、“どのサービス受給者に対し、どのような流通物を事前納入したか?”を流通物の納入時に確認することができる。
【0058】
また、該サービス受給者の流通物の使用情報を、例えば電子的に検出するに当たり、同一流通物の使用か、あるいは、交換による新規流通物の使用かを判断することができ、検出された流通物の該情報が新たな場合、その通知結果をもって、流通物の購入と同定することが可能となる。
【0059】
なお、流通物に形成される固有情報を、たとえば、それ単体では意味をなさないコード情報とし、サービス提供者側で用意される商品テーブルの参照によって初めて、該流通物のコード情報を商品名として翻訳するようにしてもよい。
【0060】
この場合、本発明における流通物の固有情報は、第三者に流出し、あるいは解読されてもサービス提供者およびサービス受給者双方にとって危険度の低い情報であるので、暗号化、復号化等の高度な処理を行う必要がない。故に、セキュリティー対策として行われるこのような情報の読み出し時に比べ、ハードウエアおよびソフトウエア規模を小さくでき、また、復号化を行わない分だけ処理時間の短縮を行うことができるので高速読み出しを行うことができる。
【0061】
また、サービス提供者は、流通物の納入時において該流通物情報とサービス受給者情報を関連づけて登録しておけば、流通物の固有情報を入手するだけで契約者を特定することができる。すなわち、流通物の固有情報に加えて、該流通物の使用者であるサービス受給者情報を対にして入手する場合に比べて、情報伝達量を削減することができ、ネットワークを利用する場合には、通信負荷を抑えることができる。
【0062】
また、本願発明のサービス管理方法において用いれば、第三者が上記流通物の固有情報を含めて流通物のコピーを製造・販売したとしても、サービス提供者が該流通物を取り扱わない限りサービス対象とはならないので、海賊版を排除することができる。
【0063】
さらに、該流通物の固有情報が形成された第1の情報記録体が添付されていることを特徴とするならば、流通物に対して、固有情報を直接形成する必要がないので、流通物の製造プロセスを全く変更する必要が無く、別途、固有情報を形成した第1の情報記録体を製造し、該第1の情報記録体を流通物に添付するという簡単なステップの追加のみで、流通物を本発明によるサービス対象とすることが可能となる。
【0064】
さらに、複数の商品を1パック化したものであると共に、該パック化された流通物に対し流通物の固有情報が形成された第1の情報記録体を添付したことを特徴とするならば、流通物単体のみならず、該単体の流通物を複数、あるいは他の流通物と組み合わせることにより新たな商品を生み出した場合にも、本発明によるサービス対象とすることが可能となる。例えば、自動車のタイヤの如く、4本、場合によっては2本(前輪用あるいは後輪用)、あるいは、テンポラリータイヤが装着タイヤと同じ場合には、それぞれ5本、3本が最小の単位となる場合には、複数本のタイヤをまとめて本発明における1つのサービス対象とすることができる。また、シャンプー、リンス等のように異なる流通物を組み合わせることにより新たなセット商品を創出してもよい。
【0065】
また、個々の流通物の製造メーカによっては流通物の有効な組み合わせの仕方が創出されず、あるいは、速やかには組み合わせ販売ができない場合であっても、サービス提供者は、市場の動向に敏感に反応して、流通物を用いて、最適な組み合わせ販売を速やかに行えるという利点がある。
【0066】
さらに、梱包部材により商品をパックしたものであり、梱包部材内部に流通物の固有情報が形成された第1の情報記録体が配置され、かつ梱包部材における第1の情報記録体の配置位置に対応する部位が少なくとも透明になっていることを特徴とするならば、梱包部材内部の第1の情報記録体の配置位置が、梱包部材の透明部位に対応しているので、パック化した商品の内容、すなわち、種類、種別等の情報を開封することなく視覚的、ないし光学的に認識することができるので、商品の確認を容易に行えるという利点がある。
【0067】
なお、第1の情報記録体に形成された情報は、視覚的または光学的に検出できるので、流通物の納入時に、サービスマンが梱包部材を開封することなく、納入した流通物の情報を得るための後述する第2の情報記録体を省略することができる。上記梱包部材の構成は、第1の情報記録体に形成された情報が、特に、秘密保持性を有しないことに大きく係わっているとも言える。
【0068】
さらに、該流通物を梱包もしくは包装する保護材と、該保護材の表面あるいは内部に上記流通物の固有情報と同じ内容の情報が形成された第2の情報記録体とを備えていることを特徴とするならば、サービスマンは、流通物の納入時において納入する該流通物の情報を梱包材等の流通物表面に貼付された第2の情報記録体から入手することができるので、梱包材等を開封して流通物を取り出し、該流通物に形成されている固有情報を入手する必要が無く、開封に伴う商品性の喪失を生じることがない。
【0069】
また、該第2の情報記録体に形成されている情報の入手は、スキャナで読み込むことにより行うことができる。たとえば、固有情報をバーコード化して形成しておけば、簡単かつ迅速に行うことができ、納入時の納品チェック等の作業の迅速化を図ることができる。
【0070】
さらに、第2の情報記録体が流通物表面に貼付されている場合には、情報の読み取り性に優れているので、上記作業の迅速化を図ることができる。
【0071】
また、第2の情報記録体を流通物内部に添付する場合には、開封に伴う商品性の喪失を生じさせないような注意が必要とされるものの、表面に貼付する方法に比べ、該第2の情報記録体が破損等のダメージを受けることがないので、第2の情報記録体の紛失、破損等により、情報を読み取れないという事態を回避することができる。
【0072】
なお、該第2の情報記録体を流通物から切り離せるように形成しておけば、第2の情報記録体の有無により、未納品か既納品かの判断を行うことができる。また、該第2の情報記録体を持ち帰ることが可能となるので、スキャナが故障している場合等においても、事前登録が行えないという事態を回避することができ、サービス提供者宅に持ち帰って情報の読み取りおよび事前登録を行うことができる。
【0073】
さらに、上記第2の情報記録体は流通物に対し取り外し可能なように形成されていることを特徴とするならば、上記第2の情報記録体の有無を確認することで、該流通物が納入されたものか、あるいは納入前のものなのかを容易に区別することができる。また、該第2の情報記録体をサービス提供者はサービス提供者宅に持ち帰ることが可能となり、納入後においてサービス提供者宅で、納入した流通物の登録を行うことができる。したがって、納入した流通物の固有情報を納入時に登録する場合に比べ、より確実に納入品の確認を行うことができる。また、両者を併用すれば、より確実性が向上する。
【0074】
さらに、第2の情報記録体を繰り返し貼付可能な接着剤等により流通物に貼付するようにすれば、一度、納入したことにより第2の情報記録体を剥がした場合であっても、流通物の外観を損ねることなく、再度該第2の情報記録体を再貼付することが可能となる。このような状況は、あるサービス受給者に一旦納入したにも係わらず、サービス受給者が本発明によるサービスのメリットを最大限に生かした結果、購入しなかった場合に、該未使用状態の流通物を回収して、他のサービス受給者に納入する場合が該当する。
【0075】
さらに、ICチップを有しており、該ICチップ内に上記流通物の固有情報が記憶されていることを特徴とするならば、従来、海賊版を排除する目的で装着が検討されているICチップをそのまま利用することができ、ハードウエア上の新たなコストアップを発生することなく、本発明において必要な流通物の固有情報を記憶させることができる。
【0076】
さらに、トナーを蓄えてなるカートリッジであることを特徴とするならば、電子写真方式の画像形成装置は、一般に、該トナーカートリッジ等の消耗品の交換を前提として設計されており、画像形成装置本体以上にアフターマーケットとしての市場が大きいため、海賊版の製造・販売が横行している。このような状況にあって、本発明によるサービス管理方法を利用すれば、海賊版を排除しながら、正規流通物を提供することができるという効果を奏する。つまり、該流通物は、製造、流通、販売全ての過程をサービス提供者が保証および管理しているので、海賊版が紛れ込む余地がなく、さらに、納入時において流通物を登録するのはサービス提供者であるので、サービス提供者が認めた流通物のみをサービス対象とすることができる。
【0077】
さらに、インクを蓄えてなるカートリッジであることを特徴とするならば、インクジェットプリンタのインクカートリッジに対しても上記トナーカートリッジと同様の効果を有する。
【0078】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
(流通物)
本実施の形態に於いて、流通物とは、機能から見れば装置の一部を構成し、交換により性能が回復・保持できる交換部品等を指す。たとえば、装置が、画像形成装置の場合には、トナーカートリッジあるいは現像カートリッジ、感光体カートリッジ、現像部材と感光体が一体的に形成されたカートリッジ、インクカートリッジ、インクタンクと印字ヘッドが一体的に形成されたカートリッジ等が相当する。当業界では、これらの商品をサプライ品と呼ぶ場合がある。
【0079】
図4に、流通物6がトナーカートリッジの場合の一般例を示す。流通状態のトナーカートリッジ60は、包装材62および梱包材63により、包装および梱包されている。これら包装材62および梱包材63は、品質保持上あるいは保護上使用されており、包装材62は、たとえば、アルミパックであり、また、梱包材63は紙、ダンボールであり、トナーカートリッジの実使用上は不要のものである。したがって、流通状態の流通物6には、上記包装材62および梱包材63等を含めるものとするが、機器装着時の流通物6はトナーカートリッジ60を指すものとする。
【0080】
上記トナーカートリッジ60に対し、流通物を個別に特定(識別)可能な固有情報を形成した固有情報形成部としてのICチップ61が備わっている点が、本発明の特徴とするところである。
【0081】
インクジェットプリンタのインクカートリッジも同様な構成である。
【0082】
(ネットワーク構成および装置構成)
図3は、サービス提供者10と契約者1とのネットワーク上の一般的な構成を示している。
【0083】
サービス提供者10は、契約者1(サービス受給者)に対し、以下で詳細に説明するようなトナーカートリッジ60等の流通物6に関するサービスを提供する。
【0084】
サービス提供者10がリース会社等の場合には、画像形成装置本体に対するリース契約を結ぶサービスであってもよい。
【0085】
ネットワーク20は、たとえば、電話回線等のパブリックネットワークである。以下では、特定の契約者1とサービス提供者10の関係について説明する。
【0086】
まず、サービス提供者10は、画像形成装置2の納入と共に、該画像形成装置2に適合したトナーカートリッジ60等の流通物6を納入する。一般に、同一メーカ製であっても、画像形成装置の機種が異なれば、それに用いられる流通物も異なる場合が多いので、画像形成装置2の本体情報を基に流通物6の型番・コード番号等を決定・確認する。
【0087】
このとき、流通物6の納入数は、特に規定はなく、装置本体で直ちに使用するものを除き、予備が1個以上であればよい。
【0088】
ネットワーク20として、図1に示すように、契約者1側の画像形成装置2は、電話回線20A等によりサービス提供者10側の端末12と接続されている。
【0089】
以下に、契約者1側の画像形成装置2の構成について説明する。画像形成装置2(機器)は、紙等の記録材に対しトナー、インク等により画像形成を行う図示しない画像形成手段と、消耗部品としてのトナーカートリッジ60と、該トナーカートリッジ60に形成されている情報(後述)を読み取るための読み取り部4と、該読み込んだ情報を外部に出力する送受信部5と、読み取り部4および送受信部5の制御を行うコントローラ部3と、を有している。センサ回路9は、トナーカートリッジ60が画像形成装置2に装着されているか否かを検出するためのセンサおよびその周辺回路からなり、通常の複写機・プリンタには装備されている場合が多いので、それを利用することを前提とする。しかし、該センサがない場合には、代替手段を用いることができるので、必ずしも必要な要件ではない。
【0090】
トナーカートリッジ60としては、前述のようにその表面あるいは内部に固有情報が記録されていることが好ましい。たとえば、図2に示すように、ICチップ61(第1の情報記録体)として搭載し、その中のEEPROM、強誘電体メモリ等の不揮発性メモリに商品種別番号およびID番号を予め記憶させておく。あるいは、バーコード等の簡易な方法により形成しても良い。本発明において、ICチップ61に保存するID番号には、特段の秘密保持性を必要としないからである。
【0091】
なお、流通管理、在庫管理等の目的のため、従来から流通物種別を特定するためのバーコードが印刷されている場合がある。このとき、印刷負担、印刷時間、管理負担等を削減するために、同一の流通物に対しては、同一のバーコードが用いられる。したがって、この状態では、異なる種別である場合には、当バーコードによって判別が可能であるが、同じ種別である場合には個々の流通物6の判別が行えない。
【0092】
これに対し、本発明において流通物6に付与されるバーコードは、流通物6を個別に特定可能な固有情報であり、流通物6の個々の判別を可能とする点で、従来のバーコードとは異なっている。
【0093】
本発明に於いては、ICチップ61に記憶させる情報は、基本的に商品種別番号および該特定の商品におけるID番号(換言すれば、流通物6を個々に識別するための各カートリッジのID番号)だけであり、通常は情報の書き換えは必要ないので、メモリ容量・機能も少なくて済み、また、メモリコントローラ等のソフトウエア規模・ハードウエア規模を大幅に削減できる。
【0094】
また、必要に応じて、トナー残量検出センサを設けることにより、現在使用中のトナー量を比較的正確に検出することができる。
【0095】
読み取り部4は、上記トナーカートリッジ60に形成される情報の形態によって異なり、バーコードの場合にはバーコードリーダであり、また、ICチップの場合には電気的あるいは高周波による読み取り手段から構成される。
【0096】
送受信部5は、たとえば、モデムである。接続形態は、電話回線に限定されるものではなく、CATV等でもよい。また、画像形成装置2と端末12との伝送形態としては、全てが有線である必要はなく、一部に無線を介して伝送するものであってもよい。たとえば、図37に示すように、画像形成装置2に搭載もしくは接続される送受信部5の伝送形態を無線とし、契約者1内に設置される第2の送受信部51に対し無線状態で送信し、該第2の送受信部51は有線状態でネットワーク20(電話回線20A)と接続されている形態を採用することができる。また、ローカルネットワーク21に接続するための機能を有していてもよい。なお、第2の送受信部51と端末12の通信部121との間が、無線伝送を一部に用いるものであっても当然よい。
【0097】
センサ回路9は、各種センサおよび該センサからの信号を加工する周辺回路から成る。センサとしては、扉センサ、カートリッジセンサであり、機械式、光学式等の原理のものが用いられる。扉センサは、画像形成装置2の扉の開閉状態を検出するセンサであり、また、カートリッジセンサは、トナーカートリッジ60が画像形成装置2に対し装着されているか否かを検出するためのセンサである。周辺回路としては、該センサ出力の波形整形を行う波形整形回路、フィルタ回路、2値化回路、電圧レベル調整回路等が含まれ、センサ出力を0−5Vの論理レベルを有するデジタル信号に変換する。
【0098】
コントローラ部3は、トナーカートリッジ60の交換があったときなどに、ICチップ61にアクセスしてトナーカートリッジ情報を読み出すよう、読み取り部4に指示を出す。また、該読み取った情報を必要に応じて、外部に送信するよう送受信部5に指示する。また、各種センサからの信号を監視しており、信号内容に応じて所定の指示を行う。装置全体の制御のためにCPUを用いている画像形成装置の場合には、コントローラ部3として該CPUを用いることができる。
【0099】
次に、トナーカートリッジ60に形成される情報の記録内容について説明する。ICチップ61には、トナーカートリッジ60を特定する情報(ID番号)として、
0011 0001 0010 1101 1010
等の2進化された20桁の数字が予め記憶されている。なお、桁数はこれに限定されるものではない。該数字は、サービス提供者10によって作成され、端末12の流通物情報記憶部124における流通物情報テーブル上で管理される。
【0100】
次に、上記数字の意味について説明する。
【0101】
最上位4桁の数字は、商品種別を表し、複数あるトナーカートリッジ60の種類を特定するための情報である。この場合、0000から1111まで、16機種まで区別可能となる。なお、カラー機種の場合であって、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の4色のトナーカートリッジ60が必要である場合には、最上位2桁をカラー情報に割り当ててもよく、例えば、
【0102】
【表1】
Figure 0003686004
【0103】
とすれば、残りの2桁によって4機種まで区別可能となる。たとえば、表2のようになる。
【0104】
【表2】
Figure 0003686004
【0105】
あるいは、表3に示すように、トナーカートリッジAおよびB、感光体カートリッジCおよびDである。
【0106】
【表3】
Figure 0003686004
【0107】
これらの対応表は、以下に述べる、サービス提供者10側の端末12に、流通物情報テーブルとして用意される。
【0108】
残り16桁の数字部分は、上記例でいえば、0011という種別番号を有するトナーカートリッジ60を個々に識別可能とする個別番号(固有情報)であり、
0000 0000 0000 0000
から
1111 1111 1111 1111
までの65536とおりの数字が、1つのトナーカートリッジ60に対して単一かつ唯一の数字として割り当てられる。この情報も、サービス提供者10側の端末12に、上記流通物情報テーブルに加えられる。なお、上記個別番号をトナーカートリッジ60を個々に識別するための固有情報として説明したが、種別番号と個別番号とを合わせた全体を固有情報として位置付けても構わない。
【0109】
次に、サービス提供者10の端末12(サービス管理装置)の構成について説明する。
【0110】
端末12は、たとえば、パーソナルコンピュータ(PC)またはワークステーション(WS)であり、通信部121と、演算処理部122と、入力部123と、記憶部124と、出力部125とから構成されている。
【0111】
通信部121は、ネットワーク20に対して接続するためであり、電話回線20Aの場合には、たとえば、モデムである。また、ローカルネットワーク22に接続するための機能を有していてもよい。
【0112】
演算処理部122は、通信部121あるいは入力部123から入力された情報に対して演算を行う部分であり、たとえば、CPUおよびメモリである。メモリは、処理結果を一時的に保存しておくためのRAM等のメモリである。演算処理をソフトウエア的に行う場合には、処理手順を記したプログラムを保存しておくための不揮発性メモリを用意する。あるいは、後述する記憶部124にプログラムを保存しておき、プログラム動作時に該記憶部124から読み出し、RAM上で展開してもよい。
【0113】
入力部123は、たとえば、キーボード、マウス、ポインティングデバイス、イメージスキャナ、バーコードスキャナ等であり、契約者1の情報等を入力するために用いられる。
【0114】
記憶部124は、通信部121あるいは入力部123から入力された情報および演算処理部122により行われた演算結果を記憶するための部分(流通物情報記憶部、課金係数記憶部、基本課金額記憶部、リスト記憶部)であり、たとえば、ハードディスク、光ディスクである。記憶内容としては、先述した表1乃至3に示した流通物情報テーブル、後述する契約者情報テーブル、契約者毎のサービス管理テーブル(流通物の使用状況を随時記録した管理テーブル)、本発明によるサービス管理方法の処理フローを記したアプリケーションプログラム等がある。なお、記憶部124は、本発明の記録媒体に相当する。
【0115】
上記テーブルおよび後述するテーブルは共通するキーを主キーとして互いに関連付けることができる。たとえば、流通物情報テーブル、サービス管理テーブル、基本課金額テーブル、固有情報−契約者IDテーブルは、固有情報を主キーとして、また、契約者テーブル、サービス管理テーブル、端末テーブル、固有情報−契約者IDテーブルは、契約者IDを主キーとして、それぞれ互いに結び付けることができる。
【0116】
出力部125は、情報のソフトコピーおよびハードコピーのためであり、前者に対してはCRTあるいは液晶等のディスプレイが、また、後者に対してはプリンタが該当する。
【0117】
(サービス対象の流通物の登録過程)
次に、システムの動作について説明する。
【0118】
まず、サービス提供者10は、図6(a)に示すように、サービス対象としての流通物情報テーブル[1]を作成し、記憶部124に保存する。
【0119】
流通物情報テーブル[1]として重要な点は、流通物6の固有情報と該流通物6の回収回数情報とが対にして関連付けられていることである。流通物情報テーブル[1]には、さらに、該流通物6が何であるかを示すための”流通物の備考情報”、および該流通物6が課金対象となったか否かを示す”課金の有無情報”が設けられている。
【0120】
回収回数情報とは、本発明のサービスにおける課金計算の際に必要となる情報であり、流通物の回収を許容したサービスにおいて、回収した未使用の流通物6を再度サービス対象として利用する場合に、これまでの回収回数を積算・更新して管理される情報である。初期値は”0”であり、回収回数の増加に伴い1、2、3・・・と変化する。
【0121】
課金の有無情報は補助的に設けられており、流通物6がサービス対象として有効か否かを示すものであり、具体的には、”済”と記載された流通物6は、いずれかの契約者1に使用されてサービス対象として現在は無効であることを意味しており、また、”未”と記載された流通物6は、契約者1に使用されずに未使用状態として存在することを示しており、サービス対象として有効であることを意味している。
【0122】
図6(c)は、他の流通物情報テーブルの一例を示すものであり、これについては後述する。
【0123】
(契約者情報の登録過程)
次に、サービス提供者10は、事前情報として契約者1の情報を入手する。図7(a)に契約者テーブル[1]として示すように、該情報は、契約者1を特定できるものであれば何でもよく、たとえば、契約者1が1企業である場合には会社名であり、また、同一会社であっても、事業所毎に契約する場合には該事業所名までを特定する必要があるため、部署名までを登録する。
【0124】
次に、端末12において上記契約者情報を扱うために、サービス提供者10は、契約者1毎に契約者IDを発行する。該契約者IDは、ユニークであり、000125等の番号のような1つのIDが1つの契約者1毎に割り振られる。
【0125】
さらに、サービス対象物としての流通物6を納品するために所在地情報を、また、料金回収のために支払方法等の情報を入手する。
【0126】
以上の契約者情報を、電子ファイルという形態で端末12の記憶部124に保存する。前述の図7(a)は、該ファイルを端末12の出力部125に表示した場合の一例である。
【0127】
次に、サービス提供者10は、契約者1にサービスマンを派遣し、画像形成装置2の設置・設定および流通物6の納入を行う。該画像形成装置2は外部のネットワーク20と通信可能に接続・設定され、通信可能な状態となった時点で、上記与えられた契約者IDに加えて、該画像形成装置2の機種番号、製品個別の機器ID番号等の情報を送るようにしてもよい。
【0128】
契約者1がどのような種類の画像形成装置を有しているかを知りさえすればよいのであれば、機器ID番号は、機種を特定できる機種番号、商品番号等でよいが、契約者1が同一の画像形成装置2を複数有している場合であって、各画像形成装置2毎の情報を個別に知る必要がある場合には、該画像形成装置2を特定できる製造番号等のユニークな情報がよい。
【0129】
複写機の場合には、印字枚数を指定する等のためにテンキーが具えられているので、該入力手段を利用して契約者ID番号あるいは/および画像形成装置2のID番号を画像形成装置2に簡単に入力することができる。一度入力した契約者ID番号は、不揮発性のメモリに保存されるようにしておけば、契約者1からサービス提供者10に情報を送信する際、改めて入力を行う必要はない。また、画像形成装置ID番号も出荷時に不揮発性のメモリに保存するようにしておけば、その後において入力動作を省略することができるので、一連の動作を電子的に自動で行うことができる。上述した不揮発性メモリは、コントローラ部3の構成要素の一部として形成する。
【0130】
以上のようにして、端末12には、図7(b)に示すように、契約者テーブル[2]に必要事項が入力される。たとえば、ID番号000003の契約者は、AR−2000およびAR−2001という2つの画像形成装置について、本発明によるサービスを受けていることが分かる。
【0131】
なお、上記契約者テーブル[1]と本契約者テーブル[2]とは、ID番号(契約者ID)を関連づけるための共通情報として結合し得る。したがって、図7(a)を参照すれば、図7(b)のID番号000003の契約者は、“C株式会社 △△△事業部”であることが分かる。
【0132】
該端末12は、このステップにより、契約者1の画像形成装置2の機種を自動的に検知することができ、サービス対象としての機種情報を入手することができる。
【0133】
また、該画像形成装置2用のトナーカートリッジ60が性能向上等のため変更されて、該トナーカートリッジ60の種別番号が変更になっても、画像形成装置2の機種情報を基に、最新のトナーカートリッジ60を提供することができる。また、製品個別のID番号は特に必要ではないが、機種は同じでも、製造途中で一部変更等がある場合があるので、トナーカートリッジ60等の流通物6等に係わる、あるいはそれらに及ぶ変更がなされた場合には、それに正しく対応するためである。また、一部変更の前後に於いて、画像形成装置2の不具合が発見されたときに、契約者1への不具合の通知等の付加的なサービスを行う場合にも、機器ID番号を利用できる。
【0134】
なお、サービス提供者10側の端末12には、各契約者1に対し、サービス管理ファイル(前記サービス管理テーブル)が作成され、記憶部124に保存されている。該ファイルを端末12の出力部125に表示した場合の一例を図8に示す。この場合、使用中カートリッジ・テーブル(同図(a))および予備カートリッジ・テーブル(同図(b))が用意されているが、予備カートリッジ・テーブルのみであってもよい。初期状態では、図8(a)および(b)に示すように、契約者1の画像形成装置2で現在使用中のカートリッジ情報および契約者1側に納入されている予備のカートリッジ情報は入っていない。
【0135】
(納入した流通物情報の登録過程)
次に、サービス提供者10は、契約者1側に予め納めるトナーカートリッジ60全てについて情報を収集しておき、該情報を即時に、あるいは後でサービス提供者10の端末12に蓄える。
【0136】
情報収集方法としては、図5に示すように、トナーカートリッジ60を個別に特定できる情報(流通物の固有情報)を記した情報記録体7(第2の情報記録体)を、流通物6の梱包材63に別途貼付しておき、契約者1側に納入する際に、該情報記録体7の情報形成部分73に形成された情報をスキャナで読み込むことで行う。上記情報記録体7の内容は、トナーカートリッジ60に搭載されているICチップ61の記憶内容と同一であり、たとえば、トナーカートリッジ60毎に割り振られたID番号であるが、情報の形成方法は同一である必要はない。すなわち、バーコードスキャナで読み取るようなバーコード化したものであってよい。本発明において、流通物の固有情報としてICチップ61に保存するID番号には、特段の秘密保持性がないので暗号化、復号化のような複雑なデータ処理を要しない簡易な情報形成方法を採用することができる。
【0137】
このように、ICチップ61と同様の内容(すなわち、流通物の固有情報)を形成した情報記録体7を、流通物6の梱包材63に別途貼付しておくことにより、サービスマンは、流通物6の納入時において納入する該流通物6の情報を梱包材63等の流通物6の表面に貼付された情報記録体7から入手することが可能となり、梱包材63等を開封して流通物6を取り出し、該流通物6に形成されている固有情報を入手する必要が無く、開封に伴う商品性の喪失を生じることがない。
【0138】
情報収集後、サービスマンは読み込みが済んだことを確認するために、該情報記録体7を回収する。このように、情報記録体7を流通物6から切り離し可能に形成しておけば、情報記録体7の有無により、未納品か既納品かの判断を行うことができる。また、該情報記録体7を持ち帰ることが可能となるので、スキャナが故障している場合等においても、事前登録が行えないという事態を回避することができ、サービス提供者10宅に持ち帰って情報の読み取りおよび端末12への事前登録を行うことができる。
【0139】
この場合の、情報記録体7の添付方法は、該トナーカートリッジ60を開封することなく得られるように、図5(a)に示すように、梱包材63あるいは包装材62等の保護部材の外表面部分にその一部71を接着剤等によって接着あるいはステープラー等により結合し、情報が記された部分72は切取線Kにより一部71から切り取り可能なように構成されている。
【0140】
該情報記録体7の材質としては、紙、樹脂等のフィルム部材、カール等が生じない程度に厚みを有するシート部材である。硬質のシート部材の場合には、切取線Kから折り取ることとなる。耐久性、情報の読み取り性から、硬質の樹脂である方が好ましい。
【0141】
また、情報記録体7の他の添付方法としては、図5(b)に示すように、情報が形成されていない情報記録体7の裏面に接着剤等により流通物6の梱包材63に貼付しておき、情報73が記された部分72は切取線K1およびK2により接着部分71から切り取り可能なように構成されている。
【0142】
また、情報記録体7のさらに他の添付方法としては、図5(c)に示すように、破損することなく開閉可能な保護部材63の蓋部分の内部64であってもよい。これにより、流通過程において、情報記録体7が劣化することがないので、紙等の素材であっても問題ない。
【0143】
なお、以上では、流通状態の流通物6は梱包材63により梱包されているとしたので、情報記録体7を貼付する箇所は梱包材63であったが、流通状態の流通物6の最外表部分という意味である。ただし、ポケット状に形成された梱包材63の該ポケット部分に情報記録体7を挿入することとしてもよい。
【0144】
このように、ICチップ61に記憶されている情報と情報記録体7に形成されている情報とは、内容的には同一であるが、形成の仕方は必ずしも同一である必要はない。
【0145】
スキャナで読み取った情報は、即座に、図示しない通信手段を介してサービス提供者10側の端末12に送信する。あるいは、スキャナで読み取った情報をフロッピィディスク、メモリスティック等の媒体に保存しておき、持ち帰った後で、サービス提供者10側の端末12に入力する形態であってもよい。
【0146】
通信手段を用いて即座に送信する場合には、スキャナで読み取った情報と契約者ID番号を対にして、端末12に送信する。これにより、端末12側で、契約者1と該契約者1に納入した流通物6の情報とを関連づけることができる。
【0147】
端末12の動作についてより詳細に説明すると、通信部121にて受信した情報から、契約者1を特定する。これは、受信した情報に含まれる契約者IDを演算処理部122が識別することで行うことができる。次に、演算処理部122は該特定された契約者1に関するサービス管理テーブル(図8)を呼び出す。該管理テーブルは、契約時等において、サービス対象が明確になった時点で契約者1毎に作成されている。
【0148】
次に、演算処理部122は受信した情報に含まれるトナーカートリッジ60のID番号を抽出する。該ID番号は、図の「全情報(全桁)」欄に入力されるべきデータである。図9(b)は、受信した全情報の入力が完了した状態を示している。同図では、受信順に通し番号が付けられているが、色毎にソートし直してもよい。また、一旦、全受信情報を記憶部124の仮記憶領域(あるいは、作業領域)に保存しておき、全情報に含まれるカラー情報(全情報の最上位2桁)を識別することにより、色毎に整理した上で、図9(b)のように予備カートリッジ・テーブルに自動的に入力するようにすることもできる。このとき、同一色の場合には、ID番号を比較し、該番号の若い順にテーブルに入力するとよい。
【0149】
また、現場では携帯情報端末等を用いて、スキャナで読み取った情報と契約者ID番号を対にして記憶しておき、サービス提供者10宅に帰った時点で、端末12と携帯情報端末を有線接続あるいは赤外線等の無線通信を行うことにより、携帯情報端末に記憶されている情報を端末12に転送するようにしてもよい。
【0150】
あるいは、現場でスキャナを用いずとも、回収した情報記録体7の部分72を持ち帰り、サービス提供者10側の端末12に接続されたバーコードスキャナ等の入力部123を用いて情報の読み込み、あるいは、キーボード等を用いて手入力で端末12に入力するようにしてもよい。この場合も、流通物6の固有情報を契約者ID情報と対にして入力する。現場で電子的に情報の読み取りおよび送信を行う前者の方法は、即時性があり、また、納品書内容と実際の納入品とが異なるというミスを排除できるので確実性があり、より好ましいといえる。
【0151】
なお、流通物6の固有情報を契約者ID情報と対にして入力する処理は、サービス提供者10から契約者1へ流通物6を発送する前に、サービス提供者10側の端末12に、キーボード等を用いて手入力で行っておく形態でも構わない。
【0152】
以上の操作により、サービス提供者10側の端末12に、契約者1側に納入した未使用状態のトナーカートリッジ60の数、種類および個別番号情報が蓄積される。
【0153】
なお、本実施例では、現場で電子的に情報の読み取りおよび送信を即座に行う場合について説明する。
【0154】
サービス提供者10側の端末12は、受信された情報を基に情報の更新を行う。すなわち、図9(b)は、黒、イエロー、マゼンタ、シアンのトナーカートリッジ60を各2個づつ、合計8個を納入した場合を示しているが、全てについて、異なる20桁のコード情報が入力される。なお、同図の説明では、ユーザーインターフェースの観点から、トナーカートリッジ60等の種別の情報に関する表示は、コード情報だけでなく、“黒トナー”等のように実際の名称を補助的に使用している。この時点では、各トナーカートリッジ60に関する情報が予備カートリッジ・テーブルに初めて入力されることを演算処理部122がトナーカートリッジ60毎に判断することによって、使用状況欄は、全て“未(予備)”と自動的に表示されるようになっている。
【0155】
他の情報として、納入日付、回収回数情報が入力される。
【0156】
納入日付の欄には、予備カートリッジ・テーブルに流通物6の固有情報が入力部123または通信部121により入力された日付が自動的に入力されるようになっている。端末12には図示しないタイマ部が装備されているので、演算処理部122は予備カートリッジ・テーブルに流通物6の固有情報が入力されたことを検知した場合に、該タイマ部から現在の日時情報を取得し、該取得した日時情報を“納入日付”欄に入力するようになっている。より詳細に説明すると、“予備カートリッジ情報”として設けられている“全情報(全桁)”欄の入力が完成し、図示しない“登録”ボタンをクリックした場合に、演算処理部122は上記“全情報(全桁)”欄の入力の有無を確認し、入力の確認が行えた場合に、上述したステップにより取得した“納入日付”を自動入力するようになっている。
【0157】
さらに、“全情報(全桁)”欄に入力された流通物6の固有情報を検索キーとして、図6あるいは表1乃至3に示した流通物情報テーブルを参照することにより、“カラー情報(最上位2桁)”、“機器情報”等の入力が自動的に入力されるようになっている。
【0158】
あるいは、サービス提供者10が入力部123により納入日付を入力するようにしてもよい。これにより、タイマ部の日付情報が実際の日付と異なっていた場合には、正確な値を入力することができる。
【0159】
次に、回収回数情報Nを取得する方法について説明する。
【0160】
演算処理部122は、流通物6の固有情報を基に、図6に示した流通物情報テーブルを参照して“回収回数N”欄から回収回数Nの値を読みだす。より詳細に説明すると、図8(b)、図9(b)等の“全情報(全桁)”欄を検索し、データが入力されていれば、該データ値(流通物6の固有情報)を読み出す。該読み出した情報は演算処理部122のRAMに一時記憶される。何も入力されていなければ処理を終了する。
【0161】
次に、演算処理部122は、図6に示される流通物情報テーブル[1]を記憶部124から読み出し、既に取得したRAMに一時保存されている流通物6の固有情報を検索キーとして、該流通物に対する回収回数Nの値を取得し、RAMに一時記憶する。演算処理部122は、該取得した回収回数情報Nを、図8(b)に示される予備カートリッジ情報テーブルの“回収回数N”欄にコピーする。
【0162】
以上の動作により、図9(b)に示すように、“回収回数N”欄が自動的に入力される。
【0163】
なお、予備カートリッジ情報テーブルにおいて、No.♯(♯は、1、2、3・・・)で指定される1行をレコードと称する場合がある。
【0164】
図9(a)に示される現在使用中のカートリッジ情報テーブルは、流通物6の固有情報をネットワークを介して取得した場合に、あるいは、電話、電子メール等による連絡のように別の手段により流通物6の使用が確認できた場合に、情報が入力されるため、納入直後の時点では変化はなく、図8(a)と同内容である。
【0165】
(納入した流通物の使用確認過程)
次に、サービスマンは、画像形成装置2を動作させるに必要なトナーカートリッジ60を開封し、画像形成装置2にセットする。画像形成装置2は、既に、外部と通信可能に接続・設定され、通信可能な状態となっているので、画像形成装置2は、サービス提供者10側の端末12に対し、セットされた上記トナーカートリッジ60の情報を送信する。端末12側で、どの契約者1からの情報かを判別するために、契約者IDとともに送信する。
【0166】
以上の動作を自動的に行う場合について、以下に説明する。画像形成装置2には、一般に、扉の開閉具合、トナーカートリッジ60の装着有無を検出するための各種センサが配設されており、コントローラ部3は、各センサを監視する機能を有している。トナーカートリッジセンサからの信号に基づきトナーカートリッジ60の装着を検出すると、コントローラ部3は読み取り部4に対し、トナーカートリッジ60のICチップ61に記憶されている情報を読み出すよう指示する。さらに、コントローラ部3は送受信部5から該情報を送信するよう送受信部5に送信命令を出す。送受信部5は、上述した送信先に対して、情報を送信する。該動作の詳細については、後述する。
【0167】
サービス提供者10側では、端末12の演算処理部122は、通信部121で受信した情報を基に、図10(a)に示すように、契約者1の画像形成装置2で現在使用中のカートリッジ情報欄を更新する。また、同図(b)に示すように、予備カートリッジ情報として入力されているトナーカートリッジ60であって、上記操作により、現在使用中として設定されたトナーカートリッジ60に対しては、使用状況欄が、“未(予備)”から“現在使用中”に更新される。
【0168】
なお、通信部121で受信した情報に、新たに使用されたトナーカートリッジ60の固有情報が含まれているかどうかは、使用中カートリッジ・テーブルに同じ固有情報が既に記録されているかどうかを演算処理部122がチェックすることによって検出することができる。また、予備カートリッジ・テーブルで使用状況欄が、“未(予備)”と記録されているトナーカートリッジ60の固有情報と通信部121で受信した情報に含まれている固有情報とを演算処理部122が比較することによっても、たとえば両者が一致した場合に、通信部121で受信した情報に新たに使用されたトナーカートリッジ60の固有情報が含まれていることを検出することができる。
【0169】
以上で、初期の設定・登録は終了する。
【0170】
なお、以上の説明では、該画像形成装置2の機種番号、製品個別のID番号等の情報が、サービス提供者10側の端末12に自動的に送られるとしたが、サービス提供者10側が入力部123により端末12に登録するようにしてもよい。
【0171】
(流通物の交換過程)
次に、トナーカートリッジ60の交換が行われた場合の動作について説明する。
【0172】
サービス提供者10と契約している契約者1の中の機器管理者あるいは機器利用者は、画像形成装置2から発せられている“トナーカートリッジ交換”メッセージを基に、予備として備えられている新規のトナーカートリッジ60と交換する。本実施例では、黒トナーのみが消費された場合について説明する。
【0173】
画像形成装置2から、図10(b)に示す使用済みのトナーカートリッジ60(予備カートリッジNo.1)を取り出し、その代わりに未使用状態のトナーカートリッジ60(予備カートリッジNo.5)を装着する。
【0174】
以下に、図38を用いて、画像形成装置2の内部動作について説明する。
【0175】
画像形成装置2には、一般に、トナーカートリッジ60の装着の有無を検出するためのセンサが設けられている。したがって、該センサの反応結果を用いて、トナーカートリッジ60の脱着および装着を検出することができる。
【0176】
同図(a)および(b)は、トナーカートリッジ60の装着/脱着動作およびその時のセンサ出力の一例を示している。トナーカートリッジ60が装着されている時のセンサ出力信号はロー・レベルであり、脱着されている時のセンサ出力信号はハイ・レベルである。
【0177】
次に、センサ回路9は、上記センサ出力信号を基に、同図(c)に示すようなトリガ・パルスを発生する。すなわち、センサ出力信号の立ち下がりをタイミングとして、一定パルス幅のパルス信号を発生する。回路的には、モノマルチ・バイブレータを用いて、センサ出力信号をモノマルチ・バイブレータの入力信号とし、センサ出力信号の立ち下がりタイミングで立ち上がるパルスを生成することができる。なお、センサ出力信号に含まれるノイズ、チャッタリングにより、モノマルチ・バイブレータの誤動作が生じないように、センサ出力信号をシュミットトリガ回路、フィルタ回路等を通してモノマルチ・バイブレータに入力するようにしてもよい。
【0178】
以上のようにして、トナーカートリッジ60の装着タイミングを検出し、該タイミングを読み取り部4が動作を行うためのトリガとする。
【0179】
次に、該トリガが発生すると、読み取り部4は、トナーカートリッジ60のICチップ61にアクセスを行う。同図(d)には、読み取り部4がICチップ61にアクセスを行っている期間について示している。具体的には、ストローブ信号であり、該期間中にアドレス指定、データ読み出しを行う。読み出したデータは、RAM等の揮発性メモリに記憶する。
【0180】
上記ストローブ信号の立ち下がりをタイミングとして、同図(e)に示すように、一定パルス幅のパルス信号を発生する。
【0181】
上記トリガパルスは、読み取り部4が読み取った情報を送受信部5により送信するためのタイミング信号として用いられる。すなわち、上記トリガパルスにより、送受信部5において通信形態に応じて情報の加工等が行われ、同図(f)に示すように、送信される。
【0182】
以上の動作により、画像形成装置2からは、未使用状態のトナーカートリッジ60に関する情報がサービス提供者10の端末12に送信される。
【0183】
以上では、画像形成装置2にトナーカートリッジ60の装着の有無を検出するためのセンサが設けられているとしたが、ない場合には、扉センサを利用してもよい。扉は、トナーカートリッジ60の交換のために、あるいは、紙詰まりの際に紙を取り除くために設けられており、該扉には安全のために、開閉状態のチェックのための扉センサが設けられているのが一般的である。したがって、トナーカートリッジ60を交換する時は、必ず扉を開閉する動作が発生するため、間接的ではあるが、扉センサの開閉動作をトナーカートリッジ60へのアクセスタイミングとすることもできる。
【0184】
さらに、一切のセンサがない機器の場合には、コントローラ部3を一定間隔毎に読み取りのためのイベントが発生するようにプログラミングしておくことで対応可能である。
【0185】
サービス提供者10の端末12においては、図11(b)に示すように、予備カートリッジNo.1およびNo.5の使用状況欄がそれぞれ“使用済み”および“現在使用中”に更新される。また、同図(a)に示すように、使用中カートリッジ・テーブルでは、黒トナー・カートリッジの情報(交換日付、全情報、固有情報、回収回数情報、予備カートリッジ対応)のみが更新される。
【0186】
すなわち、演算処理部122は、予備カートリッジ・テーブルで使用状況欄が、“未(予備)”と記録されているトナーカートリッジ60の固有情報と通信部121で受信した情報に含まれている固有情報とを比較することによって、トナーカートリッジ60(予備カートリッジNo.5)の固有情報を検出した場合に、同色トナーの予備カートリッジNo.1が予備カートリッジNo.5に交換されたと認定する。つまり、演算処理部122は、通信部121で受信した流通物6の固有情報の変化を検出することによって、契約者1における流通物6の交換を認定する交換認定部として機能する。
【0187】
また、演算処理部122は、この認定に基づいて、予備カートリッジNo.5の使用状況欄を“現在使用中”に更新する。このとき同時に、演算処理部122は、新たに使用されたトナーカートリッジ60(予備カートリッジNo.5)が黒トナー用であることを検知し、同じ黒トナー用のトナーカートリッジ60(予備カートリッジNo.1)を使用済みになったと認定し、予備カートリッジNo.1の使用状況欄を“使用済み”に更新する。このような演算処理部122の判定動作によって、予備カートリッジ・テーブルの更新が実行される。
【0188】
この段階に於いて、予備の黒トナー・カートリッジはないので、サービス提供者10は、少なくとも黒トナー・カートリッジを契約者1に発送する。図12(a)(b)はこの状態を表示しており、前記の初期の設定・登録の処理と同様にして、No.9の新たな予備カートリッジ情報が追加されている。
【0189】
以上のようにして、サービス提供者10は、予備のトナーカートリッジ情報を常に監視し、予備のトナーカートリッジ60がなくなると同時に、あるいはなくなる前に、新たな予備のトナーカートリッジ60を契約者1に発送することにより、契約者1側での消費物品の欠如を阻止するようになっている。
【0190】
すなわち、以上の処理を端末12が電子的に行うには、納入されている流通物6の数をNf、使用された流通物6の数をNu、とした場合、演算処理部122によりNf−Nuの演算を行った結果、Nf−Nu=0であれば、演算処理部122は発送の指示に関する処理を行う。Nfの値は、契約者1別に記憶部124に保存されており、上記演算を行う場合には該記憶部124から値を読み出す。また、新たな納入が行われた場合に、該値を更新するようになっている。Nfの値は、図11(b)等において、通し番号(図中No.)の最大値を用いることができる。
【0191】
また、Nuの値は、以下のようにして算出する。
【0192】
前回までの累計使用数を記憶部124に保存しておき、今回、端末12に入力された最新情報としての使用数を上記累計使用数に対し加算する。これにより、最新の使用数を算出することができる。たとえば、図11(b)等において、使用状況欄において、“使用済み”および“使用中”と表示された全件数を加算することで可能である。この場合も、記憶部124に保存されている累計使用数値を更新する。
【0193】
発送する旨の指示内容としては、端末12の出力部125に表示するものであってもよいし、あるいは、通信部121に接続されたローカルネットワーク22を利用して、サービス提供者10の社内の発送部門に電子メール等の手段により通知するものであってもよい。さらには、通信部121に接続されたネットワーク20(電話回線20A)を利用して、契約者1に対し、発送の予告連絡を行うようにしてもよい。
【0194】
なお、予備のトナーカートリッジ60を契約者1に対し発送するタイミングおよびその判断は、予め、基準となる数N(≠0)を設定しておき、契約者1側に予備として保管されている数N’との比較により、
N>N’
となった場合に行うようにしてもよい。N=0の場合に比べ、危険度は減少するが、発送回数(発送頻度)は増えることになる。危険度と発送回数とはトレードオフの関係にあるので、経験により適切なNに設定すればよい。
【0195】
(課金額計算過程)
次に、課金処理方法について説明する。図13は、課金対象となる消費物品リスト(課金リスト[1]〜[3])である。課金対象期間は、たとえば、1ヶ月単位である。該消費物品リストは、たとえば、図10(b)、図11(b)に示す予備カートリッジ・テーブルを基に、課金計算の締め日(本実施例では、毎月15日)から1ヶ月前までに使用されたカートリッジ情報を抜き出したものである。このときの抽出方法は、上記予備カートリッジ・テーブルの使用状況欄において、使用済みあるいは現在使用中のものを対象とし、かつ、使用日付が課金計算の締め日から1ヶ月前までに該当するものを抽出することで行われる。
【0196】
以上のようにして課金対象の流通物6の特定を行う。
【0197】
次に、課金計算の処理フローについて、図14を参照して説明する。
【0198】
ステップ〔10〕(S10)
流通物6の回収回数Nの値を取得する。
【0199】
より詳細には、図6に示す流通物情報テーブル[1]を記憶部124から読み出し、流通物6の固有情報を基に、該流通物6の回収回数Nを取得する。
【0200】
ステップ〔11〕(S11)
回収回数Nを基に、図15に示す課金係数テーブル[1]を記憶部124から読み出し、課金係数kを取得する。該課金係数kは、演算処理部122のRAMに一時記憶する。
【0201】
ステップ〔12〕(S12)
流通物6の固有情報を基に、図16に示す基本課金額テーブル[1]を記憶部124から読み出し、基本課金額pを取得する。該基本課金額pは、演算処理部122のRAMに一時記憶する。
【0202】
ステップ〔13〕(S13)
RAMに一時記憶されている課金係数kおよび基本課金額pの乗算を行い、回収回数Nを考慮した課金額Pを算出する。
【0203】
ステップ〔14〕(S14)
流通物6の固有情報を基に、図17に示す固有情報−契約者テーブルを参照して、契約者IDを取得することにより契約者1を特定する。
【0204】
ステップ〔15〕(S15)
以上の処理により得られた結果を基に、契約者1毎に図13に示す課金リストを作成する。
【0205】
ステップ〔16〕(S16)
他に課金計算対象の流通物6があるかの判断を行い、なければ終了、あれば該流通物6に対して同様の処理を行うために、ステップ10に戻る。
【0206】
なお、引き続き、同一の契約者1に対してステップ10以下を繰り返す場合には、上記ステップ14は省略してもよい。
【0207】
図13では、過去3ヶ月分のリストを表示している。
【0208】
課金リスト[1]によれば、黒トナーカートリッジに対する課金係数kはk3(<1)であり、また、Y、MおよびCトナーカートリッジに対する課金係数kはk0=1となっており、回収回数Nに応じて調整されていることが分かる。
【0209】
以上のように、本発明においては、契約者1が実際に使用したトナーカートリッジ60のみを課金対象としており、未使用のトナーカートリッジ60については課金対象としていないことを特徴としている。これにより、契約者1側に於いては、無用の在庫を抱えることなく、また、消費物品の欠如を生じることなく、また、煩雑な管理を行うことなく、画像形成装置2を使用することが可能になる。
【0210】
また、回収回数Nが多い流通物6に対しては、課金額を低額に設定することができ、契約者1の該流通物6の使用に関する心理的不安を排除し、購入しやすい状況を作ることができる。また、サービス提供者10にとっても、回収回数Nの多い流通物6の販売を促進することで、在庫量を低減することができる。
【0211】
また、新たなトナーカートリッジ60が装着されたことを検出することによって、予備カートリッジの数を確認するようにしているため、単一の管理方法によって、従来の画像形成装置2自体の管理と、予備のトナーカートリッジ60の在庫管理の両方を実現することができる。
【0212】
(回収過程)
画像形成装置2の継続的使用の一般形態においては、新たな流通物6を契約者1に対して補充するものであるが、たとえば、サービス契約の解消等によって、契約者1宅に一時的に納入されている流通物6を回収する必要が生ずる。
【0213】
図12は、その一例を示しており、No.6乃至8で示されるY、MおよびCトナーカートリッジが回収された場合の管理テーブルである。“使用日付”欄および“使用状況”欄に、“回収”という情報が入力されている。該“回収”という情報の入力は、端末12の入力部123から行われる。しかし、回収日が納入日から一定期間経過後に行われるようなシステムの場合には、該回収予定日の到来時点で自動的に“回収”という情報が入力される方法であってもよい。しかし、この場合には、あくまで回収日の予定にすぎず、回収動作の確認を行っていないので、別途回収指示を行う必要がある。さらに、回収動作の確認が行われるまでの間は、“回収予定”“回収指示”あるいは“回収予定日(○○年△△月□□日)”等の表示を行い、回収が実際に確認された時点で、“回収”あるいは“回収確認”等の表示を行うようにしてもよい。これによれば、回収動作の進捗状況の確認を確実に行うことができる。
【0214】
以上のような状況は、たとえば、画像形成装置2がカラー対応機のとき、モノクロ印刷しか行わないため、Y、MおよびCカラーのトナーカートリッジに対するサービス契約のみを解約する場合、あるいは、Y、MおよびCカラーのトナーカートリッジの消費が黒カートリッジの消費に比べて著しく遅いことがサービス開始後に判明した場合に、一旦納入されたY、MおよびCカラーのトナーカートリッジを返却したほうが、サービス提供者10および契約者1双方にとって有効と判断される場合等に生じ得る。
【0215】
また、回収動作が行われた場合には、図6(b)に示すように流通物情報テーブルが更新される。すなわち、図12(b)の予備トナーカートリッジ・テーブルにおいて、No.6乃至8で示された示された流通物6に関して、回収回数の値が更新され、前回値“0”に対し、+1インクリメントされて“1”と入力されている。
【0216】
以下に、図18を参照して、回収回数を更新する処理フローについて説明する。
【0217】
ステップ〔20〕(S20)
まず、回収した流通物があるかを判断する。該判断の具体的手法としては、たとえば、予備カートリッジ・テーブルの“使用日付”欄に“回収”という情報が入力されている流通物6を検索することで行う。あるいは、回収部門が管理する図示しない回収テーブルを参照して、回収が確認された流通物6の有無を確認することで行う。該回収テーブルとは、流通物6の固有情報と該固有情報を有する流通物6の回収の有無を管理しているファイルであり、電子化されていれば検索処理をコンピュータ処理によって簡単に行うことができる。なお、回収することが確実な場合には、回収の確認を待たずに回収指示段階で上記判断を行ってもよい。
【0218】
ステップ〔21〕(S21)
該流通物の固有情報を取得する。上記例では、回収テーブルにおいて、回収欄にチェックされている流通物6に対する固有情報を読みだすことで行う。
【0219】
ステップ〔22〕(S22)
取得された固有情報を検索キーとして、図6(a)に示す流通物情報テーブル[1]を基に、該流通物の現在の回収回数の値Nを読みだす。
【0220】
ステップ〔23〕(S23)
上記読みだした回収回数の値を下記のように+1インクリメントする。
【0221】
N=N+1
ステップ〔24〕(S24)
流通物情報テーブルの回収回数情報欄を更新する。
【0222】
ステップ〔25〕(S25)
他に更新対象の流通物があるかを判断し、なければ処理を終了し、あれば、再びステップ21に戻る。
【0223】
次に、サービス提供者10は、このように回収した未使用状態の流通物6を他の契約者1に対して利用することは合理的である。
【0224】
図17(b)は、契約者ID:000125の契約者から回収した流通物6を、他の契約者1(契約者ID:102611)に納入した場合の固有情報−契約者テーブルの一例を示している。同図(a)と比較すればわかるように、2000年3月22日時点では、契約者ID:000125として入力されていた3つの流通物6について、同年6月20日時点では、契約者ID:102611に変更されている。
【0225】
上記の場合、回収した流通物6の提供を新たに受ける契約者1を検索するには、図7(b)に示す契約者テーブル[2]を用いて行うことができる。
【0226】
以下に、図19を参照して上記変更の処理フローについて説明する。
【0227】
ステップ〔30〕(S30)
契約者ID:000125の契約者から回収した流通物6が装着される機種情報(この例では、AR−2000という画像形成装置)を基に、契約者テーブル[2]を参照して、該当する契約者IDをリストアップすることで一次検出を行う。
【0228】
ステップ〔31〕(S31)
該契約者ID情報を基に、契約者1毎に用意される予備カートリッジ・テーブルを参照して、該流通物6の要/不要を判断する。
【0229】
要/不要の判断の方法は、たとえば、図10(a)、図11(a)、図12(a)等の予備カートリッジ数情報を検索し、値が“0”あるいは“1”等の有無を検出する。“0”であれば、在庫としての予備カートリッジがないことを示しており、画像形成装置2の継続的使用を希望する契約者1に対しては、トナーカートリッジ60の枯渇に伴う画像形成装置2の不稼働状態を阻止する必要がある。
【0230】
ステップ〔32〕(S32)
上記判断の結果、“要”と判断された契約者1の存在を検出し、存在すればステップ33へ、存在しなければステップ34へ進む。
【0231】
ステップ〔33〕(S33)
上記検出の結果、“要”と判断された契約者1が存在すれば、その数を検出し、複数存在すればステップ35へ、その数が1であればステップ36へ進む。
【0232】
ステップ〔34〕(S34)
上記検出の結果、“要”と判断された契約者1が存在しなければ、固有情報−契約者テーブルにおいて、該固有情報に対応した契約者情報欄に、契約者1が確定していない旨の記載を行い、固有情報−契約者テーブルを更新する。このとき、契約者1が確定していない旨の記載は、既に入力されている契約者IDの削除であったり、さらに、“保留状態”または“−”等の入力である。
【0233】
ステップ〔35〕(S35)
使用中カートリッジ・テーブルを参照して、予備カートリッジ数情報が“0”である契約者1の中から最初に検索された契約者1を候補に決定する。なお、候補の決定については、さらに、予備カートリッジ・テーブルを参照して、現在使用中の流通物6の使用日付から現在の日時までの期間を算出し、該期間が最も長い契約者1を候補としてもよい。これによれば、最も早く新たな流通物6の補充が必要とされる契約者1を予測しているので、より合理的な方法といえる。なお、予測方法は他の方法であってもよい。
【0234】
ステップ〔36〕(S36)
ステップ33の分岐命令により、“要”と判断された契約者1の数が1であれば、固有情報−契約者テーブルにおいて、該固有情報に対応した契約者情報欄に、“要”と判断された契約者の契約者IDを上書き保存する。
【0235】
ステップ〔37〕(S37)
発送部門等に対し、“要”と判断された契約者1に該流通物6の発送を指示する。
【0236】
ステップ〔38〕(S38)
固有情報−契約者テーブルにおいて、該固有情報に対応した契約者情報欄に、上記契約者の契約者IDを上書き保存する。
【0237】
以上により、図17に示す固有情報−契約者テーブルを参照すれば、固有情報を検索キーとして、該固有情報を有する流通物6の最新の契約者1を確認・特定することができる。
【0238】
また、契約者ID情報が入力されていない流通物6は、納入先が確定していないことを示しており、したがって、該流通物6を必要とする契約者1に対してのサービス対象となる。
【0239】
次に、図33乃至図36を参照して、サービス管理テーブル(使用中カートリッジ・テーブルおよび予備カートリッジ・テーブル)の新規登録処理およびその更新を行う演算処理部122の処理手順について説明する。以下、フローチャートに基づき演算処理部122の制御動作を説明する。
(1)予備カートリッジ・テーブルの新規登録処理
ステップ〔40〕(S40)
初めに、予備カートリッジ・テーブルの新規登録を行うプログラムの実行指示命令により、図8に示す予備カートリッジ・テーブルの新規登録画面を出力部125に表示する。予備カートリッジ・テーブルの新規登録を行うプログラムとは、以下に示すS41〜S48の処理を行うプログラムである。また、該プログラムは端末12の記憶部124に予めインストールされており、またその実行は、出力部125に表示される新規登録を行うプログラムの実行ボタンのクリックの検出により行われる。
【0240】
ステップ〔41〕(S41)
次に、”契約者ID””本体機種”情報、および予備カートリッジ情報欄の”全情報(全桁)”情報欄が入力可能状態となり、入力部123からの情報の入力待ちとなっていることを表示する。たとえば、プロンプトを用いて入力箇所の表示および催促を行う。図8は、”契約者ID”および”本体機種”情報が入力された後の状態を示している。
【0241】
ステップ〔42〕(S42)
次に、図示しない確認ボタンのクリックにより、登録画面の入力内容に対して確認命令が発生したか否かを検出する。確認命令が発生した場合にはS43に処理が移行し、発生しなければ、そのまま待機状態となる。
【0242】
ステップ〔43〕(S43)
続いて、S23では、上記情報および情報欄(入力が必須の情報)の入力が全て行われているか否かを検出する。入力が完了していれば、S44に処理が移行し、入力されていない項目があれば、S45に処理が移行する。
【0243】
ステップ〔44〕(S44)
S44では、”全情報(全桁)”欄に入力された固有情報を基に、図6に示す流通物情報テーブル[1]の”流通物の備考”欄を参照して、商品名、型番を読み出し、予備カートリッジ・テーブルの”カラー情報”欄、”機種情報”欄等に転記する。また、”納入日付”欄に対する日付の入力は、”全情報(全桁)”欄に固有情報が入力されたことによって、その入力した日付、すなわちトナーカートリッジ60を契約者1に納入した日付が自動的に書き込まれるようにしてもよい。この日付の自動入力には、端末12が有するタイマ機能が利用される。
【0244】
当ステップは、端末12の操作者に対する操作性の向上を意図したものである。すなわち、数値化されたトナーカートリッジ60の固有情報(ここでは”全情報”)だけでは、操作者がその商品名、型番等を具体的に特定できないため、付加的に設けられたステップであり、コンピュータ処理においては必ずしも必要ではない。
【0245】
ステップ〔45〕(S45)
S43で上記情報および情報欄の入力が全て行われていない場合、S45で入力催促のメッセージを表示し、S41に戻る。より詳細に説明すれば、
”全情報(全桁)が入力されていません。”
等のエラーメッセージおよび該メッセージに対する確認ボタンの表示を行い、該確認ボタンのクリックを検出した場合に、S41の状態に戻るようにする。なお、この場合のS41の状態とは、単に入力可能状態であることを意味し、既に入力されている情報をクリアするものではない。
【0246】
ステップ〔46〕(S46)
”全情報(全桁)”欄に入力された固有情報を基に、図6の”回収回数N”欄を参照して、該当の流通物の回収回数の値を読み出し、”回収回数N”欄に転記する。
【0247】
ステップ〔47〕(S47)
S46に続いて、予備カートリッジ・テーブルの新規登録が完了し、登録ボタンのクリックによって登録命令が発生したか否かを検出する。
【0248】
ステップ〔48〕(S48)
上記情報を予備カートリッジ・テーブルに保存し、新規登録処理が完了する。これにより、管理画面は、図8から図9に示したように変化する。
【0249】
以上の操作により、サービス提供者10側の端末12に、契約者1側に納入した未使用状態のトナーカートリッジ60の数、種類及び個別番号情報が蓄積される。
(2)予備カートリッジ・テーブルの更新処理1
次に、図34を参照して、予備カートリッジ・テーブルの更新処理について説明する。
【0250】
ステップ〔50〕(S50)
通信部121より、契約者1から情報(契約者IDおよび流通物6の固有情報)の受信を行ったか否かの判断を行う。
【0251】
ステップ〔51〕(S51)
受信した契約者IDを基に、上記新規登録処理により記憶部124に保存されている契約者1毎の予備カートリッジ・テーブル(図9参照)を読み出し、必要に応じて出力部125に表示する。
【0252】
ステップ〔52〕(S52)
受信した流通物6の固有情報を基に、“使用日付”欄に日付を入力する。該日付は受信日付でよく、上述したように、端末12が有するタイマ機能を利用して受信した時点のタイマ値を読み出して、コピーする方法であってもよい。
【0253】
ステップ〔53〕(S53)
“使用状況”欄に、“現在使用中”という項目を入力する。該“使用状況”欄について説明すると、該“使用状況”欄には、予め以下の5つの項目、すなわち、“情報なし”“未(予備)”“現在使用中”“使用済み”“回収”が用意されており、登録画面においては、初期値“情報なし”が自動的に選択されて入力されている。また、登録が完了した時点では、“情報なし”から“未(予備)”に変更されるようになっている。
【0254】
本更新処理においては、受信により取得した固有情報について、登録されている固有情報と照合し、該当する固有情報に対応する“使用状況”欄に対し、“未(予備)”から“現在使用中”への変更を行う。
【0255】
ステップ〔54〕(S54)
他に受信した固有情報があるか否かを判断し、該固有情報がなければ上記の情報を更新して処理を終了し、該固有情報があればステップ53に戻る。
(3)予備カートリッジ・テーブルの更新処理2
上記のステップは、初めて流通物6の使用が検出された場合の処理についてであったが、機器2の継続的使用の際には、流通物6の交換過程が発生する。
【0256】
次に、図35を参照して、上記交換過程における予備カートリッジ・テーブルの更新処理について説明する。
【0257】
ステップ〔60〕(S60)
まず、固有情報の検出が初めてか否かの判断を行い、初めてであれば上述したステップ51以下の処理を行い、初めてでなく交換過程と認められれば、以下の処理を行う。
【0258】
上記判断の詳細について説明すると、固有情報の受信時において、該当の契約者1に関する予備カートリッジ・テーブルを読み出し、“使用状況”欄に“現在使用中”と入力されたレコードの有無を検索する。初めて流通物6の使用を行う場合には、固有情報6の検出も初めてであり、“現在使用中”との入力は存在しない一方、流通物6の交換を行う場合には、固有情報6の検出は2回目以降となり、“使用状況”欄には“現在使用中”との入力が存在する。
【0259】
図10(b)の例では、No.1乃至No.4の4つのレコードにおいて、“現在使用中”との入力が存在する。
【0260】
ステップ〔61〕(S61)
受信した固有情報の種別情報を読み出すことにより、カラー情報の特定を行う。該特定の方法について説明すると、受信した固有情報のうち、上述した固有情報の作成ルールに従えば、上位4桁が種別を表す情報であるので、上位4桁の読み出しを行い、表1ないし表3等で与えられる流通物情報テーブルを参照することにより特定することができる。
【0261】
図11(b)の例では、受信した固有情報はNo.5で示されるレコードであり、上位4桁の情報“0000”からAR−2000という画像形成装置2の黒トナーカートリッジであることが分かる。
【0262】
なお、契約者1のサービス対象としての画像形成装置2が1つしかない場合には、機種情報は省略することができ、上位2桁で表されるカラー情報のみであってもよい。
【0263】
ステップ〔62〕(S62)
上記ステップ61で得たカラー情報を用いて、既に“使用状況”欄が“現在使用中”と入力されているレコードを検索する。図10(b)の例では、No.1のレコードが該当することが分かる。
【0264】
ステップ〔63〕(S63)
上記ステップ62で検索したレコードの“使用状況”欄を、“現在使用中”から“使用済み”に変更する。さらに、受信した固有情報に対応するNo.5のレコードについては、“使用状況”欄を“未(予備)”から“現在使用中”に変更する。
【0265】
ステップ〔64〕(S64)
他に該当の固有情報があるか否かを判断し、該固有情報がなければ上記の情報を更新して処理を終了し、該固有情報があればステップ61に戻る。
【0266】
以上の処理の結果の一例が図11(b)に示される。No.1およびNo.5のレコードが更新されていることが分かる。
(4)予備カートリッジ・テーブルの更新処理3
次に、図36を参照して、流通物6の回収過程における予備カートリッジ・テーブルの更新処理について説明する。
【0267】
ステップ〔70〕(S70)
まず、任意の回収情報の受信ないしは入力を基に、回収対象の流通物6があるか否かを判断する。
【0268】
ステップ〔71〕(S71)
回収対象の流通物6が存在する場合、該流通物6の固有情報から契約者IDを取得し、該契約者IDを基に、契約者1毎の予備カートリッジ・テーブルを読み出す。
【0269】
ステップ〔72〕(S72)
流通物6の固有情報を基に、該当のレコードの“使用日付”欄および“使用状況”欄に、“回収”という情報を入力する。
【0270】
ステップ〔73〕(S73)
該当のレコードの“使用日付”欄および“使用状況”欄を更新する。
【0271】
ステップ〔74〕(S74)
回収対象とされている他の固有情報があるか否かを判断し、該固有情報がなければ処理を終了し、該固有情報があればステップ72に戻る。
【0272】
以上の処理の結果の一例が図12(b)に示される。No.6ないしNo.8のレコードが更新されていることが分かる。
【0273】
次に、使用中カートリッジ・テーブルについてであるが、基本的には、上述した予備カートリッジ・テーブルの一部を抽出しただけであり、データ内容的には一切の加工を行わず、表示上の整理を行ったものである。このように、データ主体を予備カートリッジ・テーブルのみとし、使用中カートリッジ・テーブル独自の情報の修正を禁止するようにすれば、両テーブル間でデータの同一性を保つことができる。
【0274】
より詳細に説明すると、予備カートリッジ・テーブルにおいて、“使用日付”欄が入力されているレコードを対象とし、カラー種別情報が一致するレコードが複数ある場合には、“使用日付”欄が最新のレコードの情報を表示するようになっている。
【0275】
したがって、図9の例では、予備カートリッジ・テーブルにおいて一部に情報の入力があるが、“使用日付”欄が未入力なので、使用中カートリッジ・テーブルには情報は一切入力されていない。
【0276】
また、図11(b)に示す例では、カラー情報として“00”を有するレコードはNo.1およびNo.5の2つが存在するが、両者の“使用日付”欄を比較した結果、No.5のレコードの情報が表示されるようになっている。
【0277】
なお、契約者1がサービス提供者10から納入された純正品ではない、模造品等の海賊版を使用したことは、以下のようにして検出される。
【0278】
例えば、通信部121が受信した情報を、演算処理部122が図12(b)等に示すサービス管理テーブルに登録した情報と照合した結果、「使用済み」として既に登録されているID番号と同じID番号、若しくは「使用済み」として既に登録されている個別番号(固有情報)と同じ個別番号(固有情報)が含まれていることを、演算処理部122が検出した場合、模造品等の海賊版の使用が疑われるので、演算処理部122は、その旨をサービス提供者10に知らせる処理(表示処理、電子メール送信処理等)を行う。
【0279】
これにより、サービス提供者10は、模造品等の海賊版の使用が疑われる契約者1へサービスマンを派遣する等して、事実関係を確認したり、模造品等の海賊版の流通経路を探る等、海賊版の排除に必要な措置を取ることができる。
【0280】
なお、通信部121が受信した情報は、全ての契約者1に関してそれぞれ作成された全サービス管理テーブルに登録した情報と照合される。また、流通物6の製造時ないし梱包時に、各流通物6に割り振られるID番号を管理するID番号管理ファイルを別途作成して記憶部124等の記憶手段に格納しておき、通信部121が受信した情報をID番号管理ファイルに登録された全ID番号と照合するようにしてもよい。この場合には、ID番号管理ファイルに登録されていないID番号またはそれらしき情報を通信部121が受信したときに、演算処理部122は実際には製造されていない非純正品であると判断できる。
【0281】
また、通信部121が、契約者1側から契約者IDと流通物6のID番号とを、常にセットで受信する実施形態では、契約者IDと流通物6のID番号との両方を、登録された情報とそれぞれ照合するようにすれば、模造品等の海賊版の使用チェックの精度を向上させることができる。
【0282】
図39は、上述した予備カートリッジ・テーブルの自動更新処理、在庫管理、海賊版の検出処理に関する演算処理部122の制御動作の流れをまとめた形で示すフローチャートであり、該フローチャートに基づいてさらに説明する。
【0283】
ステップ〔80〕(S80)
まず、通信部121を介して、契約者1の画像形成装置2から流通物6の情報(契約者ID、トナーカートリッジ60の固有情報等)を受信したか否かの判断を行う。該情報を受信した場合、S81に進み、受信しない場合には受信待ちの状態となる。
【0284】
ステップ〔81〕(S81)
S80で受信した流通物6の情報から契約者IDを検出し、検出した契約者IDを基にして、記憶部124に保存されている複数の予備カートリッジ・テーブルの中から、該当する契約者IDの付された予備カートリッジ・テーブル(図10(b))を読み出す。なお、出力部125には、読み出した予備カートリッジ・テーブルを必要に応じて表示する。
【0285】
ステップ〔82〕(S82)
次に、S80で受信した固有情報(全情報)を含むトナーカートリッジ60について、予備カートリッジ・テーブルの”使用状況”欄を検索する。
【0286】
ステップ〔83〕(S83)
続いて、該当する”使用状況”欄が”未(予備)”と記録されているか否かを判定する。判定の結果、”使用状況”欄が”未(予備)”と記録されている場合には、S84へ処理が進み、そうでない場合にはS93へ処理が進む。
【0287】
ステップ〔84〕(S84)
上記S83において、”使用状況”欄が”未(予備)”と判定された場合は、S80で受信したトナーカートリッジ60の固有情報(全情報)から、カラー情報を読み出すことにより、トナーカートリッジ60の色の種類を特定する。特定の仕方については上述したとおりである(ステップ〔61〕参照)。
【0288】
ステップ〔85〕(S85)
次に、予備カートリッジ・テーブルに対し、S84で特定したカラー情報を含むトナーカートリッジ60の”使用状況”欄を検索する。
【0289】
ステップ〔86〕(S86)
上記S85における”使用状況”欄の検索の結果、”現在使用中”と記録されている”使用状況”欄が有るか否かを判定する。判定の結果、”現在使用中”と記録された”使用状況”欄が有る場合には、S87へ処理が進み、そうでない場合にはS88へ処理が進む。
【0290】
つまり、本ステップで”現在使用中”と記録されている”使用状況”欄が無かった場合には、予備カートリッジ・テーブルに固有情報を登録して以降、その固有情報の検出が、契約者1の画像形成装置2にとって初めてのケースに該当する。すなわち、契約者1に納入済みで未使用のトナーカートリッジ60の1つが、画像形成装置2に初めて装着され、その固有情報が読み取り部4で読み取られ、端末12へ送信されたことになる。
【0291】
一方、本ステップで”現在使用中”と記録されている”使用状況”欄が有った場合は、”現在使用中”と記録されているトナーカートリッジ60が、S80で固有情報を受信したトナーカートリッジ60に交換されたケースに該当する。すなわち、画像形成装置2に装着されていたトナーカートリッジ60が取り外されて、契約者1に納入済みで未使用のトナーカートリッジ60の1つに交換された結果、その固有情報が読み取り部4で読み取られ、端末12へ送信されたことになる。
【0292】
ステップ〔87〕(S87)
そこで、S86において、”現在使用中”と記録された”使用状況”欄が有った場合には、本ステップへ処理が進み、”現在使用中”と記録された”使用状況”欄を”使用済み”に更新し、S88に処理を進める。
【0293】
ステップ〔88〕(S88)
本ステップでは、S30で受信したトナーカートリッジ60の固有情報(全情報)を含むトナーカートリッジ60について、”使用状況”欄を”未(予備)”から”現在使用中”に更新する。
【0294】
これにより、画像形成装置2にトナーカートリッジ60が初めて装着された場合も、装着されていたトナーカートリッジ60が別の新しいトナーカートリッジ60に交換された場合も、いずれも予備カートリッジ・テーブルの”使用状況”欄は、”現在使用中”と記録され、その記録に基づいて画像形成装置2に装着されているトナーカートリッジ60を識別することができる。
【0295】
ステップ〔89〕(S89)
S88に引き続き、本ステップで、S80で固有情報を受信したトナーカートリッジ60の”使用状況”欄が”未(予備)”となっていた場合に、その”使用日付”欄に、固有情報を検出した当日の日付を入力する。この日付の自動入力には、前述のように、端末12が有するタイマ機能が利用され、固有情報を受信した時点のタイマ値を読み出し、コピーする方法を採用することができる。
【0296】
ステップ〔90〕(S90)
次に、上記S84において特定したカラー情報を含むトナーカートリッジ60について、”使用状況”欄が”未(予備)”となっている数を調べる。
【0297】
ステップ〔91〕(S91)
続いて、S90で求めた数を規定値と比較し、”使用状況”欄が”未(予備)”となっているトナーカートリッジ60の数が、該規定値以下になったか否かを判定する。判定結果が規定値以下の場合には、S92へ処理が進む。
【0298】
また、判定結果が該規定値を上回っている場合には、予備カートリッジ・テーブル更新処理を終了する。もしくは、S80に処理を戻し、予備カートリッジ・テーブル更新処理を繰り返すようにしてもよい。
【0299】
ステップ〔92〕(S92)
上記S91で、”使用状況”欄が”未(予備)”となっているトナーカートリッジ60の数が、規定値以下の場合には、契約者1の手元に置かれている当該カラー用のトナーカートリッジ60の在庫が少なくなっている状態を意味しているので、当該契約者1にトナーカートリッジ60を補給するための発送処理を行う。なお、在庫管理の詳細については前述したとおりである。
【0300】
ステップ〔93〕(S93)
一方、S83で、受信した固有情報を含むトナーカートリッジ60の”使用状況”欄が”未(予備)”となっていなかった場合には、本ステップへ処理が進み、当該”使用状況”欄が”現在使用中”となっているか否かを、更に判定する。
【0301】
ステップ〔94〕(S94)
S93で、当該”使用状況”欄が”現在使用中”となっている場合、画像形成装置2でトナーカートリッジ60の交換が行われたのではなく、同一のトナーカートリッジ60が、後でも説明するように、何らかの理由で抜き差しされたと判断する。したがって、この場合には、予備カートリッジ・テーブルの更新処理を行わないようにする。
【0302】
ステップ〔95〕(S95)
これに対し、S93で、当該”使用状況”欄が”現在使用中”ともなっていなかった場合には、該当するトナーカートリッジ60の記録自体が無いか、”使用状況”欄が”使用済み”または”回収”となっている、等の不正常な状態に該当する。すなわち、画像形成装置2に装着されたトナーカートリッジは、海賊版であるとの疑いが持たれるので、原因究明処理を行う。具体的には、出力部125の表示画面に警告メッセージを表示したり、通信部121に接続されたローカルネットワーク22を利用して、サービス提供者10の社内の管理部門に電子メール等の手段により通知する等の処理を行う。
【0303】
なお、本発明は、プリンタだけでなく、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0304】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。
【0305】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0306】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,等を用いることができる。
【0307】
また、上記プログラムコードは、通信ネットワークのような伝送媒体を介して、他のコンピュータシステムから端末12の記憶部124へダウンロードされるものであってもよい。
【0308】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0309】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0310】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードを格納することになる。
【0311】
本発明は上述した各実施形態に限らず、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
【0312】
なお、全体を通じ、本発明の主要部分は、消費物品・消耗物品等の交換サービスに関する内容であるので、画像形成装置本体に対する契約は必ずしも前提ではなく、また、必須ではない。つまり、契約者側が別ルートでリース契約、レンタル契約もしくは購入した画像形成装置本体に対し、本発明によるサービスを適用できることはいうまでもない。しかし、新たに画像形成装置本体をリース契約、レンタル契約もしくは購入した者に対しては、本体契約・購入と同時に本発明によるサービスに関する契約を行うことは、手続き上本発明のサービス管理方法をスムーズに行わせることができる。
【0313】
また、本発明に係わる機器は、複写機・プリンタ等と、その交換部品である流通物に限定されるわけではなく、本体装置の消費および消耗期限より短い流通物、およびそのような流通物を使用して所定の動作を行う全ての機器が対象となり得る。さらに好ましくは、流通物の固有情報が形成されており、本体装置によって該情報が読み出し可能であれば、流通物の脱着・装着を電子的に検知できる。
【0314】
[実施の形態2]
実施の形態1では、契約者1側で使用する契約対象としての画像形成装置2は、サービス提供者10の端末12に対し、常時接続していたが、カートリッジ交換の頻度からみて、1回/日あるいは1回/週、1回/月等であってもよい。契約者1およびサービス提供者10間で、契約者1側が情報を送信する接続時間を予め設定しておき、たとえば、1回/日の場合、24時に接続するようにしておき、当日の0時から23時59分までに発生したイベント内容を図示しない記憶手段に記憶させ、接続時間にサービス提供者10側の端末12に対し送信する。
【0315】
トナーカートリッジ60の交換が行われた場合には、改めて装着されたトナーカートリッジ60の情報を送信し、トナーカートリッジ60の交換が全く行われなかった場合には、現在装着されているトナーカートリッジ60の情報あるいは変化なしを意味する情報を送信する。トナーカートリッジ60の交換が行われなかった場合にも、何らかの情報を発信することで、トナーカートリッジ60の交換が実際になされなかったのか、あるいは、通信自体の不具合によるものなのかを区別することができる。
【0316】
一方、サービス提供者10側の端末12は、契約者1側の機器から送信される時間帯、たとえば、23時55分から24時5分の間(接続開始時の前後5分間)を少なくともカバーするように、activeの状態にしておく。ここで、activeな状態とは、契約者1側の機器から送信される情報を的確に処理できる状態にあることをいう。
【0317】
以上のように接続時間を制限することで、電話回線の場合には、通信回線費用の削減ができ、また、契約者1側およびサービス提供者10側両方の通信機器(5,121等)の消費電力を削減することができる。
【0318】
また、画像形成装置2は、夜間等の非就業時間帯は電源を切ることが一般的であるが、接続時間帯が上述のように非就業時間帯に設定されている場合では、画像形成装置2本体の電源のOFFと同時に通信手段の電源がOFFにされると通信不能となってしまうので、通信手段(送受信部5)の電源は画像形成装置2本体の電源とは別の系統から取るようにする方がよい。また、誤って、通信手段の電源がOFFにされても、それまでに保存されていた記憶手段の内容が消去されることがないように、記憶手段のメモリとしては、書き換え可能な不揮発性メモリであることが好ましい。
【0319】
[実施の形態3]
画像形成装置2を使用する際、装置搬送系が主な原因となるトラブルにより、用紙が機器内部で詰まる状況、いわゆる、ペーパージャムが生じることがある。この場合、用紙を取り除くために、抜き差し可能になっているトナーカートリッジ60類を取り出す必要がある。
【0320】
このようなカートリッジ交換に関係しない同一カートリッジの抜き差しが行われた場合、上記実施の形態で説明した手順通りに、一々情報を送信していては煩雑である。
【0321】
一方、受信者側であるサービス提供者10においても、このような有用でない情報を受信しても意味ないばかりか、更新日付欄等が更新されてしまうと、課金計算の場合に誤った計算を行ってしまうという虞がある。
【0322】
したがって、本実施の形態では、同一カートリッジの抜き差しが行われた場合には、カートリッジ情報を送信しないようにする。この目的のために、図40に示すように、画像形成装置2に演算部8を設ける。該演算部8は、記憶部81と比較部82とから構成されており、読み取り部4から入力された最新の情報と既に記憶されている情報とを比較器82により比較し、異なる場合には、該情報を送受信部5に送信すると共に記憶部81に記憶されている記憶内容を更新し、また、同一である場合には、記憶更新も情報送信も行わないような処理を行う。
【0323】
なお、演算部8を別途設ける必要はなく、コントローラ部3の機能に含ませるように構成してもよい。
【0324】
また、画像形成機能の一部としてハードディスク等の記憶装置を有する画像形成装置の場合には、記憶部81として該ハードディスクを用いることができる。
【0325】
[実施の形態4]
前実施の形態では、契約者1側において対応する方法であったが、別途、演算部8を設ける必要があり、装置のコストアップにつながるという問題がある。
【0326】
したがって、本実施の形態では、サービス提供者10側に於いて、受信した情報が「現在使用中」として既に登録されている情報と同じ場合には、演算処理部122は同一カートリッジの抜き差しであると判断し、情報の一切の更新を行わないようにし、一方、異なる場合には、カートリッジ交換が行われたと判断し、予備カートリッジ・テーブルおよび使用中カートリッジ・テーブルを更新するような処理を行う。このような処理は、前実施の形態で説明したと同様なハードウエアで実現してもよいし、あるいは、端末12においてソフトウエア処理により行ってもよい。後者の方が、汎用性、コスト、制御方法の変更への対応の柔軟さ等からよい。
【0327】
[実施の形態5]
上記実施の形態1乃至4においては、画像形成装置2の動作に必要な流通物6をサービス対象とする例を示したが、本発明はこれに限らず、より一般的な商品を契約者1に提供する場合にも適用することができる。
【0328】
以下の実施形態において、通常商品とは、一般消費者が通常入手し得る状態のものを意味し、従って、実際に使用または消費する使用物、消費物に加え、それらを収容している容器、ケース、さらに、それらを梱包、包装している部材を含んでよい。
【0329】
上記通常商品に対し、商品個別のID番号等の情報を格納した前述のICチップ61のような固有情報形成部(第1の情報記録体)を内包するように新たに梱包、包装等の再加工を施した状態の消耗物品・消費物品を、改めて流通物と呼ぶことにする。したがって、通常商品をいくつかまとめて新たに梱包、包装することにより(=パック化)、当サービスにおいては1つの新たな商品として扱うこともできる。一方、詰め合わせセットのようにメーカが自ら上記新たな梱包、包装を行って上記パック化商品を製造・販売している場合であって、製造時点等において、上記第1の情報記録体を収容した形で梱包、包装等が可能な場合も本発明による流通物である。なお、本システム上、単に商品と称する場合もある。このような例としては、4本あるいは2本のタイヤあるいはホイール等を1セットとする場合や、複数種類の日用品あるいは嗜好品等を詰め合わせる場合が相当する。
【0330】
さらに、上記流通物は、前記情報記録体7の添付等の加工を行ったものであってよい。
【0331】
流通物の例としては、いわゆるエンドユーザが購入対象とする商品の他、モジュールメーカを契約者1とすれば、商品を構成する部品等も含み得る。たとえば、液晶の表示装置を具備したコンピュータ装置は、液晶表示装置、液晶モジュール、液晶ドライバ等もそれぞれ流通物に該当する。
【0332】
その他の例を示せば、以下のようなものが含まれる。すなわち、シャンプー・洗剤等の日用品、化粧品、乳幼児・高齢者等の介護用品、タイヤ・モジュール化された構成部品等の自動車部品、事務用品、書籍・CD・ビデオテープ・DVD等の情報記録媒体、比較的保存期間の長い食料品、衣料品、医療品、IC等の電子部品、玩具、電気・機械製品、電気・機械部品、化学薬品、プロパンガスボンベ、住宅用等の建材、金属・プラスチック材料等がある。
【0333】
また、以上の例でも分かるように、実際に使用または消費される使用物、消費物が粉体、あるいは、液体、気体、液状のように不可算の場合であっても、一定量を収容することにより可算できる場合には、当然に本発明の範囲内である。
【0334】
(ネットワークシステム)
まず、図20に示すように、サービス提供者10は、契約者1に対して第2の端末40の提供と共に、プリンタのサプライ商品としての用紙、あるいは、画像・映画・音楽、アプリケーションソフト、ゲームソフト等が記録されたCD、DVD等の光ディスク、ビデオテープ等の商品65(実施の形態1乃至4との統一的表記からは流通物6。しかし、トナーカートリッジ60等のような機器の動作に必要な流通物と区別する場合には、商品65と称する場合がある。)を納入する。このとき、商品の種類、納入数に特に規定はないが、パック化商品を除き、本発明の趣旨を有効に実行するためには2以上あればよい。
【0335】
サービス提供者10は、必要に応じて、次回以降に納入される商品リストが記載された、パンフレット等を契約者1に提供する。これにより、次回以降に納入される商品リストを契約者1側で決定・指示することが可能となり、ユーザ・ニーズにマッチした商品のみを提供することができ、サービス提供者10にとっては、販売実績を増やすことができる。なお、上記パンフレットに代えて、サービス提供者10が予めリストアップした流通物6の中から、所望のものを契約者1がリクエストし、該リクエスト結果を反映させて事前納入する流通物6を決定してもよい。詳細については後述する。
【0336】
図20のブロック図を参照し、装置的には、契約者1側に設置される第2の端末2は、電話回線20A等によりサービス提供者10側の端末12と送受信部41を介して接続されている。送受信部41は、たとえば、モデムである。接続形態は、電話回線に限定されるものではなく、CATV等でもよい。あるいは、専用のネットワークシステムであってよい。
【0337】
より詳細に説明すると、第2の端末40の基本構成は、商品65に付随している情報記録体161(ICチップ61に代わる第1の情報記録体)の情報を読み取る読み取り部42と、該制御を行うコントローラ部43と、該読み込んだ情報を外部に出力する送受信部41と、を有している。
【0338】
外観上は、たとえば、図21に示すように第2の端末40は、機器の電源スイッチ23、読み取り部42が収容され情報記録体161を設置する読み取り口212、送受信部41のコネクタ22、表示部243から構成されている。なお、第2の端末40に電源を供給するためのケーブル、コネクタは省略している。
【0339】
また、上記第2の端末40は、通信ケーブル200を介して家屋等に設置されたネットワーク・コネクタ210と接続されている。
【0340】
コントローラ部43は、同図(b)に示すように、第2の端末40の読み取り口212にICカード等の情報記録体161が人為的に挿入もしくは接続された場合などに、電子情報を自動的に読み出し、さらに、その後、送信ボタン243が押された場合に、送受信部41から該情報を外部に送信するための制御を行う。
【0341】
なお、送信動作を自動化することにより、送信ボタン243を省略することもできる。
【0342】
サービス提供者10側の端末12は、ネットワーク20(電話回線20A)を介して、あるいは/および入力部123により、契約者1側の情報を登録・更新・修正等するようになっている。
【0343】
(流通物のリクエスト)
図41を用いて、契約者1に事前に納入される流通物6として、該契約者1の希望を加味した決定方法について説明する。
【0344】
同図(a)、(b)は、インターネット上で契約者1が事前に納入される流通物6のリクエストを行う画面(以下、事前リクエスト画面と称する)の一例を示している。
【0345】
共に、本発明によるサービスの提供を受けていることを証明する情報として、契約者IDを入力する入力欄がある。
【0346】
同図(a)は、事務用品、娯楽用品、日用品、・・・等のように、概略の商品カテゴリーをリクエストする場合であり、また、同図(b)は、該カテゴリーをより細分化した場合を示している。これらは択一的に用いられてもよいし、あるいは、同図(a)において、たとえば、”娯楽用品”を選択した場合に、該カテゴリーの詳細を示す同図(b)の事前リクエスト画面が新たに表示され、さらなる入力要求を行うものであってもよい。この場合には、同図(b)の事前リクエスト画面に契約者IDを入力する入力欄を表示する必要はない。さらに、後述する図27に示したように、「△△△」情報検索・活用ソフトのように具体的な流通物名を事前リクエスト画面に表示する形態であってもよい。
【0347】
契約者1は上記事前リクエスト画面において、希望する商品カテゴリー、商品名、具体的流通物名等を選択し、送信ボタンをクリックすることで、該アンケート結果はサービス提供者10の端末に送信される。該端末は、一般にはWEBサーバとして用意されるものであるが、上述した端末12を代用してもよい。
【0348】
同図(c)は、同図(b)に示した事前リクエスト画面のHTML(Hyper Text Markup Language)ソースの一部を示したものである。このように、<FORM>タグを用いれば簡単にアンケートを行うことができる。さらに、複数の項目を選択可能にするために、<INPUT>タグのTYPE属性として”checkbox”が用いられている。なお、該ファイルはWEBサーバ上に置かれる。
【0349】
なお、上記WEBサーバを端末12で代用する実施形態では、端末12の記憶部124(第3の記憶部)に、契約者1に納入可能な流通物6のリストを上記HTMLソースとして格納しておき、ブラウザ機能を有する第2の端末40からの要求に応じて、該流通物6のリストをHTMLドキュメントの形式で、端末12から端末40へ送信する。これにより、契約者1は端末12に保持された流通物6のリストにアクセス可能となる。
【0350】
次に、サービス提供者10は、契約者1からのリクエスト結果を集計する。
【0351】
具体的には、同図(b)に示したように、契約者1が”PC用ソフトウエア”という項目を選択した場合には、同図(c)により、NAME属性で設定された”0210”というコードデータが送受信部41を介して端末12に送信される。同様に、契約者1が選択した”洋画(DVD)”に対応した”0220”というコードデータも同時に送信される。
【0352】
したがって、端末12には、契約者1毎に、たとえば、
(契約者ID)+(該契約者により選択されたコードデータ)
という形で、事前リクエスト情報が取り込まれる。
【0353】
次に、端末12は、受信した全ての契約者1からの事前リクエスト情報を集計する。集計テーブルの一例を図41(d)に示す。データ欄に記入されたコードデータは、同図(a)(b)で示した選択項目に1対1に対応しており、該対応関係は同図(c)に示したファイルにより決定されたものである。なお、該対応関係を同図(e)に示した。また、集計テーブルの回答数欄は、上記コードデータ毎に集計された回答数(リクエスト数)である。
【0354】
次に、同図(c)の回答数欄について、回答数が大きい順にコードデータを再配列する。
【0355】
次に、たとえば、上位10番目までを事前納入する、すなわち本発明のサービス管理方法によるサービス対象とする流通物6として決定する。なお、どれだけの流通物6をサービス対象として決定するかは、サービス提供者10の選択範囲内である。
【0356】
次に、同図(e)を参照して、上記処理により決定された流通物6のコードデータを商品名称等に翻訳することで、人間が理解できる情報となる。
【0357】
なお、契約者1の数が多くなければ、契約者1毎の希望通りに事前納入する流通物6を決定してもよい。
【0358】
以上の処理は、演算処理部122が行い、また、該処理手順を示したリクエスト・プログラム、集計プログラムは記憶部124に保存されている。
【0359】
以上のように、契約者1に納入される流通物6に関して、契約者1に事前リクエストをさせ、購入希望の有る流通物6を選択させるので、契約者1に最適な流通物6を納入することができ、契約者1による購入確率を向上させることができる。また、事前リクエストを集計するので、その事前リクエスト結果を基に、サービス提供者10は流通物6を準備することができる。したがって、サービス提供者10自らの発注・在庫管理等が容易になる。
【0360】
さらに、事前リクエスト結果を反映した流通物6のリストを契約者1に提示することにより、人気の高い流通物6を契約者1に知らせることができるので、購入確率をさらに向上させることができる一方、購入に至らない不良在庫を低減する効果を得ることができる。
【0361】
なお、契約者1の事前リクエスト結果等を基に人気のある流通物6、逆に人気のない流通物6をサービス提供者10は知ることができるので、このような事前リクエスト結果を、サービス対象としての流通物6の選定の際に迅速にフィードバックすることで、さらに購入確率を向上させることができる等、効率的なサービス提供を行うことができる。
【0362】
(流通物の形態)
図22乃至24を用いて、流通物6について説明する。
【0363】
図22(a)は、前記商品65および情報記録体161(情報保持部)を収容するための開口部660を有した透明の樹脂袋状の包装材66を用いて、商品65および情報記録体161を包装することによって流通物6を形成する例を示している。商品65および情報記録体161を収容後、開口部660を熱的に接着して封止する(封止部分661)。
【0364】
包装材66内での、商品65および情報記録体161の衝突・摩擦による、情報記録体161の破損を避ける目的で、必要に応じて、情報記録体161を商品65に対して、テープ等で接着・固定する。
【0365】
また、包装材66の収容容積が商品65の容積に比べ大きい場合には、流通物6の容積は、商品65の容積に比べ増加してしまう虞があるため、これに対応するため、封止時に、包装材66内の空気を抜気してもよい。
【0366】
次に、図22(b)は、ラミネート包装等の形態を取ることのできる包装材66により、商品65および情報記録体161を包装する例を示したものである。図22(a)の方法に比べ、商品65および情報記録体161に対し、密着包装することができるので、商品65および情報記録体161の衝突による、情報記録体161の破損を避けることができる。また、商品65以上に、かさばることがない。
【0367】
以上いずれも、包装材66として、透明樹脂部材を用いたが、開封せずに中身の確認を容易ならしめるためである。
【0368】
次に、図22(c)は、ダンボールケース状の包装材66に、商品65および情報記録体161を収容する例を示したものである。上記2例は共に、包装材66として透明な部材を使用したので、包装加工後も、外部から商品65の内容を確認することが可能であった。このような要求に対応するため、ダンボールケース状の包装材66に開口部662を設け、該開口部662を透明樹脂フィルムで覆うように形成されている。これにより、商品65を視覚的に判別可能となる。なお、情報記録体161は、その添付状態を確認することを目的とするので有れば、少なくともその一部が開口部662から見えるように配置しておくだけでもよい。
【0369】
以上の例では、情報記録体161としては、磁気カード、ICカード等のカード状の媒体が、好適に用いることができる。情報記録体161の詳細については、後で述べる。
【0370】
次に、図23(a)(b)は、情報記録体161として、ディスク型の媒体を用いた例である。図23(a)は、商品65のサイズに対し、情報記録体161のサイズが小さい場合を示しており、商品65としては、たとえば、A4サイズの100枚入りの記録用紙等が挙げられる。また、図23(b)は、情報記録体161のサイズが商品65のサイズと同等、あるいは、大きい場合について示しており、商品65としては、たとえば、インクジェットプリンタ用カートリッジ等が挙げられる。いずれの場合も、透明樹脂フィルム67により密着包装している。
【0371】
図23(c)は、情報記録体161として、バーコード形成している媒体の例を示している。このような情報形成の場合に、視覚的に、かつ、容易に情報内容が認識されてしまい模造されることを防ぐため、また、情報面が損傷するのを防ぐために、情報面を裏にして商品65に配置して、透明樹脂フィルム67で密着包装する。密着包装に代えて、セロハンテープ等により、情報記録体161を商品65に接着することも可能である。
【0372】
さらに、商品65をいくつかまとめて梱包、包装することにより、1パック化したものでもよい。たとえば、インクジェットプリンタ用の普通紙(100枚入り)、フォト紙(20枚入り)、シール紙をセットにしてもよい。この場合、それら集合体が本発明のサービス管理方法における新たな商品となる。これらの例を図23に示す。
【0373】
上記図22(a)乃至(c)に対応した場合を、それぞれ、図24(a)乃至(c)に示す。
【0374】
以上では、商品65全体をさらに梱包、包装する形態のため、商品65の確認のし易さの観点から、梱包、包装部材としての包装材66を少なくとも一部が透明な部材で構成した。しかしながら、商品65の一部を包装する形態では、商品65の露出部があるので、必ずしも、包装材66が透明部材である必要はない。
【0375】
(第1の情報記録体の例1)
次に、情報記録体161としては、その表面あるいは内部に商品の固有情報が記録されていることが好ましい。たとえば、図22(b)の例では情報記録体161はICチップであり、固有情報が電子データの形で記憶されている。
【0376】
ICチップの中のEEPROM、マスクROM等の不揮発性ROMに商品種別番号およびID番号を予め記憶させておく。あるいは、バーコード等の簡易な方法であっても良い。海賊版を排除する目的からすれば、コピーおよび類似品の製造が困難な前者の方が好ましい。
【0377】
本発明に於いては、ICチップに記憶させる情報は、基本的に商品種別番号および該特定の商品におけるID番号だけでよい。
【0378】
また、ICカード、ICチップとしては、特別なものを用意する必要はなく、実用化されている各種メモリ・カード、すなわち、コンパクトフラッシュ(CF)、スマートメディア(SM)、メモリースティック(MS)等を利用できる。
【0379】
なお、本発明において必要とするICカード、ICチップの場合、記憶させる情報は、基本的に商品種別番号および該特定の商品におけるID番号だけであり、通常は情報の書き換えは必要ないので、メモリ容量・機能も少なくて済み、また、メモリコントローラ等のソフトウエア規模・ハードウエア規模を大幅に削減できる。
【0380】
(第1の情報記録体の例2)
他の情報形成方法を用いる場合について説明する。
【0381】
情報記録体161として、可逆的な記録材料を用いることができる。たとえば、サーモクロミズム、フォトクロミズム、エレクトロクロミズム等、熱、光、磁気、電気により記録の書き込みおよび消去を行う方法がある。
【0382】
その中で、熱エネルギーを用いた感熱記録媒体は、取り扱いが簡便であり、既に、スーパーマーケット、カー用品店等において実用化がなされており、記録媒体のリサイクルおよびリユースが可能であるという特徴を有する。該可逆的感熱記録媒体は、電子供与性染料前駆体であるロイコ染料の発色、消色特性を利用したものや、高分子化合物を利用した相分離・相転移などによる光の散乱、あるいは、屈折率の変化により生じる透明・不透明(白濁)の光学的変化を利用したタイプがある。
【0383】
上記読み取り手段としても基本的に可逆性感熱記録媒体のリーダーを用いればよい。
【0384】
(第1の情報記録体の例3)
さらに他の情報形成方法を用いる場合について説明する。
【0385】
図25(b)は情報記録体161として、光磁気記録媒体を用いた例であり、該媒体を用いたシステムとしては、音楽、データを記録対象としたMD、MD2、MO等において実用化がなされており、情報の繰り返し記録が可能なため、記録媒体のリユースが可能である。上記読み取り手段としても基本的に光磁気記録媒体用のドライブ装置、あるいは、ピックアップ装置をそのまま用いることができるので、本販売システムへの移行も、新たな設備投資を行うことなく、比較的簡単に行うことができる。
【0386】
さらには、本発明において必要な記録情報量は、上記実用化レベルのディスク容量に比べ極めて少ないため、より小径なディスクを用いることができる。この場合には、現状のピックアップ装置に対し、簡単な設計変更を加えるだけで対応することができる。商品に添付するためには、情報記録体161の大きさとして、小さいものが要求されるため、12cmよりは5cmといった小径のディスクを用いる必要性が発生する。一方で、光ディスク分野においては、ディスクの小径化に関する研究開発は常に進行しているので、これらの規格および市販フェーズにあわせれば、特段の設備投資を行うことなく、また、本販売システムだけの特殊装置に終わらせることなく導入・利用することができる。
【0387】
なお、ディスクが本来有する記憶容量を活用する目的で、次回納入する商品リスト情報、新着情報、広告等の付加情報を情報記録体161に予め記憶させていてもよい。
【0388】
(第1の情報記録体の例4)
以上では、商品の固有情報を磁気データあるいは電子データの形で、磁気カードあるいはICチップ、ICカード内に記憶させていたが、より低コスト、簡易な方法について説明する。
【0389】
情報記録体161の詳細について説明する。該情報記録体161は、図23(c)に示すように、たとえば、15mm×50mmの媒体上に、消費物品である流通物6を特定する情報、
A00000001
・・・
A99999999
等の10進化された9桁の英数字が印刷されている。なお、10進および桁数はこれに限定されるものではなく、2進、14桁であってもよい。また、数字のみで構成されていてもよい。また、記録媒体の大きさもこれに限るわけではなく、対象とする商品が多岐にわたる場合には、そのサイズが最も小さい商品に合わせることが望ましく、これにより、商品に関係なく同一サイズの記録媒体を商品中に同包して使用可能であり、したがって、読み取り手段としても単一のものが使用できる。
【0390】
次に、上記英数字の意味について説明する。
【0391】
最上位の英字は、複数ある商品の種類を特定するための情報である。この場合、英字26文字に対応して、26種類まで区別可能となる。
【0392】
数字部分は、例えばAという種類の商品における個別番号であり、1つの商品に対して単一かつ唯一の数字が割り当てられる。
【0393】
また、情報の形成方法としては、印刷に限らず、パンチングによる穴開け・凹凸形成、バーコードであってもよい。
【0394】
また、媒体の材料としては、紙、プラスチック、金属、それらの複合体等いずれを用いてもよく、紙の場合には使い捨てができ、廃棄が簡単で、また、コストを抑えることができる。また、プラスチックの場合は、耐久性がより優れているので、リサイクル・リユースが可能である。さらに、金属を用いれば、さらに、リサイクル性・リユース性に優れており、環境の面でメリットがある。
【0395】
また、媒体の厚みは、上記材質・大きさ等にもよるが、薄すぎると紙、プラスチックシートの場合にはカールの問題があるので、実用化されている各種情報カードのサイズを参考にすればよい。
【0396】
また、大きさは、小さければ小さいほど、小さな従来の消費物品の内部にも収容することができるが、あまりに小さすぎると、ハンドリングに問題を生じたり、また、紛失し易いので、切手サイズ程度が下限として妥当である。
【0397】
(商品の固有情報の例1)
次に、情報記録体161としては、その表面あるいは内部に商品の固有情報が形成されていることが好ましい。たとえば、情報記録体161は、図42(b)に示すような磁気カードであり、固有情報が磁気情報として記録されている。
【0398】
本発明に於いては、情報記録体161に記憶させる情報は、基本的に商品種別番号および該特定の商品におけるID番号だけでよい。
【0399】
次に、情報の記録内容について説明する。磁気カードには、商品65を特定する情報、
0011 0001 0010 1101 1010
等の2進化された20桁の数字が予め記憶されている。なお、桁数はこれに限定されるものではない。なお、メモリの記憶原理からすればこのような2値表示であるが、マン−マシン・インターフェースの観点からは、10進表示であっても良い。これにより、2進数に関し知識を有さない専門家以外の一般の人であっても2進−10進変換を行うことなく通常使用している10進表示に基づいて該情報を取り扱うことが可能となる。
【0400】
次に、上記数字の意味について説明する。
【0401】
最上位4桁の数字は、複数ある商品65の種類を特定するための情報である。この場合、0000から1111まで、16種類まで区別可能となる。例えば、最上位2桁を商品大分類、次の2桁を商品小分類として、以下の表4に示す割り当てが考えられる。
【0402】
【表4】
Figure 0003686004
【0403】
詳細に説明すると、大分類用識別ビットは用紙サイズを規定しており、また、小分類は、用紙の種類を表すように規定されている。
【0404】
例えば、大分類用識別ビットが”00”は、商品65がA6サイズのインクジェット用紙であることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットが”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、普通紙、専用紙、光沢紙、フォト紙が割り当てられている。
【0405】
同様に、大分類用識別ビットが”01”は、商品65がA4サイズのインクジェット用紙であることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットが”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、普通紙、専用紙、光沢紙、フォト紙が割り当てられている。
【0406】
さらに、大分類用識別ビットが”11”は、商品65が裏面に郵便番号記入欄等を予め印刷した、はがきサイズのインクジェット用紙であることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットが”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、普通紙、専用紙、光沢紙、フォト紙が割り当てられている。
【0407】
次に、残り16桁の数字部分は、先の例では、0011という種別番号を有する商品、(すなわち、A6サイズ、フォト紙のインクジェット用紙)の個別番号であり、
0000 0000 0000 0000
から
1111 1111 1111 1111
までの65536とおりの数字が、1つの商品に対して単一かつ唯一の数字として割り当てられる。
【0408】
これにより、契約者1がA6サイズ、フォト紙のインクジェット用紙という商品65を2つ購入した場合、それぞれに、異なった個別番号が割り当てられているので、サービス提供者10は、該個別番号情報を基に正確に購入情報を入手することができる。
【0409】
なお、商品65として、インクジェットプリンタ用シール紙、コピー用紙、OHP用紙等を付加する場合には、大分類ビットを増やして構成すればよい。
【0410】
また、用紙の枚数、たとえば、フォト紙20枚セット品、フォト紙50枚セット品等の区別を行うために、さらに、そのための識別ビットを設けてもよい。
【0411】
(商品の固有情報の例2)
以上は、同一メーカにおけるインクジェットプリンタ用紙であったが、同一メーカ製品であっても、機種により最適な用紙特性が異なる場合もあり、また、ビデオプリンタ用の専用紙のように、画像形成方法に応じた専用紙が存在する。これらに適用させることは容易である。
【0412】
さらには、以下に示すように、複数メーカのインクジェットプリンタ用紙を含ませることも可能である。
【0413】
情報記録体161には、商品65を特定する情報として、
000011 000101 011010 101101
等の2進化された24桁の数字が予め記憶されている。なお、桁数はこれに限定されるものではない。次に、上記数字の意味について説明する。
【0414】
最上位6桁の数字は、複数ある商品65の種類を特定するための情報である。この場合、000000から111111まで、64種類まで区別可能となる。例えば、最上位2桁を商品大分類、次の2桁を商品中分類、最下位2桁を商品小分類として、以下の表5に示す割り当てが考えられる。
【0415】
【表5】
Figure 0003686004
【0416】
詳細に説明すると、大分類用識別ビットはメーカ情報を規定しており、また、中分類は、用紙サイズを、また、小分類は用紙の種類を表すように規定されている。
【0417】
例えば、大分類用識別ビットが”00”は、商品65がA社のインクジェット用紙であることを示しており、中分類用識別ビットについて、”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、A6、A4、B5、はがきサイズを表しており、さらに、小分類用識別ビットについて、”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、普通紙、フォト紙、専用紙、光沢紙が割り当てられている。
【0418】
同様に、大分類用識別ビットが”01”は、商品65がB社のインクジェット用紙であることを示しており、中分類用識別ビットについて、”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、A6、A4、A3、はがきサイズを表しており、さらに、小分類用識別ビットについて、”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、普通紙、フォト紙、専用紙、光沢紙が割り当てられている。
【0419】
さらに、大分類用識別ビットが”10”および”11”は、商品65がC社およびD社のインクジェット用紙であることをそれぞれ示している。
【0420】
次に、残りの数字部分は、先の例では、000011という種別番号を有する商品65、すなわち、A社のインクジェット用紙であって、サイズA6、用紙種別が光沢紙の商品65に割り当てた個別番号である。
【0421】
(商品の固有情報の例3)
次に、他の情報記録内容について説明する。情報記録体161には、商品65を特定する情報として、
0011 0001 0010 1101 1010
等の2進化された20桁の数字が予め記憶されている。なお、桁数はこれに限定されるものではない。
【0422】
次に、上記数字の意味について説明する。
【0423】
最上位4桁の数字は、複数ある商品65の種類を特定するための情報である。この場合、0000から1111まで、16種類まで区別可能となる。例えば、最上位2桁を商品大分類、次の2桁を商品小分類として、以下の表6に示す割り当てが考えられる。
【0424】
【表6】
Figure 0003686004
【0425】
詳細に説明すると、商品65はインクジェットプリンタにおけるインクカートリッジであり、大分類用識別ビットはメーカ情報を表しており、また、小分類は、機種情報を表すように規定されている。
【0426】
例えば、大分類用識別ビットが”00”は、商品がA社のインクジェットプリンタ用のインクカートリッジであることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットとして”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、機種a1、機種a2、機種a3、機種a4が割り当てられている。
【0427】
同様に、大分類用識別ビットが”01”は、商品がB社のインクジェットプリンタ用のインクカートリッジであることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットが”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、機種a1、機種a2、機種a3、機種a4が割り当てられている。
【0428】
さらに、大分類用識別ビットが”10”および”11”は、商品がC社およびD社のインクジェットプリンタ用のインクカートリッジであることをそれぞれ示している。
【0429】
なお、カートリッジ形態として、(1)全色一体型、(2)黒、カラー分離型、(3)全色分離型等があるため、分離型の場合には、その色を特定するために、小分類用識別ビットの桁数を増やせばよい。
【0430】
次に、残り16桁の数字部分は、先の例では、0011という種別番号を有する商品の個別番号である。
【0431】
(商品の固有情報の例4)
次に、さらに他の情報記録内容について説明する。情報記録体161には、商品65を特定する情報、
0011 0001 0010 1101 1010
等の2進化された20桁の数字が予め記憶されている。なお、桁数はこれに限定されるものではない。
【0432】
次に、上記数字の意味について説明する。
【0433】
最上位4桁の数字は、複数ある商品65の種類を特定するための情報である。この場合、0000から1111まで、16種類まで区別可能となる。例えば、最上位2桁を商品大分類、次の2桁を商品小分類として、以下の表7に示す割り当てが考えられる。
【0434】
【表7】
Figure 0003686004
【0435】
詳細に説明すると、大分類用識別ビットが”00”は、商品がCD−ROMであることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットについて”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、音楽、ゲーム・ソフト、アプリケーション・ソフト、業務支援・ソフトが割り当てられている。
【0436】
同様に、大分類用識別ビットが”01”は、商品がDVD−ROMであることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットについて”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、映画、ナビゲーション用ソフト、百科事典等のデータベース・ソフト、・・・が割り当てられている。
【0437】
さらに、大分類用識別ビットが”10”および”11”は、それぞれ、VHS規格のビデオテープおよび未記録の生テープであることをそれぞれ示している。
【0438】
なお、大分類としては、以上に限らず、MD等の光磁気ディスク、リムーバブル・HDD、フロッピーディスク、スーパーディスク等の磁気ディスク、DVD−RW、CD−RW、PD(Phase Change Optical Disk )等の光ディスクであってよい。また、中分類以下に、小分類を設けてもよい。
【0439】
次に、残り16桁の数字部分は、先の例では、0011という種別番号を有する商品の個別番号であり、
0000 0000 0000 0000
から
1111 1111 1111 1111
までの65536とおりの数字が、1つの商品に対して単一かつ唯一の数字として割り当てられる。
【0440】
(第2の端末40の例1)
図42(a)〜(c)は、情報記録体161として磁気カードを用いる場合に、契約者1に提供する第2の端末40の一例であり、第2の端末40に該磁気カードを挿入するスリット部42aを設けておき、図42(b)に示すように、該スリット部42aに沿って人為的に磁気カードを移動させることにより、読み取り装置のスリット部42aの内部に設けられた固定型のヘッド部(図示せず)によって情報を読み取る。
【0441】
該読み取った情報は、送受信部41、通信コネクタ22、通信ケーブル200、ネットワークコネクタ210等から構成される通信手段により、外部に発信され、ネットワーク20を通じて端末12の通信部121により受信される。
【0442】
なお、読み取り装置に対し情報記録体161を固定配置し、移動可能に設けられたヘッド部を移動することにより読み出す形態であってもよい。
【0443】
(第2の端末40の例2)
図21を用いて、第2の端末40の他の実施形態について説明する。
【0444】
図21(a)〜(c)は、情報記録体161としてメモリーカードを用いた場合の例であり、第2の端末40に該メモリーカードを接続するコネクタ部212を設けておき、該コネクタ部212にメモリーカードを接続することにより、電気的に情報を読み取る。
【0445】
該読み取った情報は、送受信部41、通信コネクタ22、通信ケーブル200、ネットワークコネクタ210等から構成される通信手段により、外部に発信される。
【0446】
発信する動作を行うための送信ボタン243、メモリーカードを排出するためのイジェクトボタンが装備されている。
【0447】
なお、さらに、エラーメッセージ警告用等の表示部242が装備されていてもよい。
【0448】
このような表示部242を設けることで、読み取りが確実に行われたか、あるいは、情報の送信が確実に行われたかを、使用者に対し通知することができるので、使用者は、安心して該プロセスを行うことができる。
【0449】
(第2の端末40の例3)
図25を用いて、第2の端末40のさらに他の例について説明する。
【0450】
図25(a)〜(c)は、情報記録体161が光ディスクである場合の例であり、該光ディスクを回転させることにより、読み取り装置に設けられたヘッドにより読み出す形態であり、基本的に、光ディスクドライブ装置である。光ディスクの挿入方法により、同図(a)、(c)にそれぞれ示す構造が考えられる。
【0451】
同図(a)(b)は、ディスク挿入口211に対し、情報記録体161としての光ディスクを挿入する形態であり、同図(c)の方法に比べ、ローディング用のトレー213がないため、挿入完了までに要する時間の短縮、装置の信頼性の向上、部品の削減による低コスト化等にメリットがある。
【0452】
一方、同図(c)に示した方法は、光ディスクを収容するためのトレー213を有するタイプであり、同図(a)の方法に比べ、防塵性能に優れ、複数の径を有したディスクに対応可といったメリットがある。
【0453】
本発明において、情報記録体161としては、そのリサイクル性から、繰り返し記録可能な媒体が好ましいが、第2の端末40の機能としては、情報記録体161に記録された情報の読み取りだけでよいので、不用意な情報の書き込み、消去を避けるため、第2の端末40のピックアップ構成としては、再生専用の機能だけ持たせて構成すればよい。
【0454】
たとえば、光磁気ディスクの場合であって、磁気変調により情報を記録する形態の場合には、磁気回路が不要である。また、相変化型等の光ディスクの場合には、書き込みおよび消去のためのレーザパワーが必要ないため、使用するレーザとしては、再生に必要なより低出力のパワーを出力するレーザでよく、低出力化による信頼性の向上、低コスト化が図れる。また、制御回路も再生専用に簡略化できる。
【0455】
なお、ディスク型の情報記録体161としては、光磁気ディスクに限らず、磁気ディスク、相変化型の光ディスク、等が適用できる。さらに、リサイクル性を望まなければ、CD−ROM、CD−R等の媒体であってもよい。
【0456】
(第2の端末40の例4)
消費者側に設置される第2の端末40は、図42(c)、図25(c)および図43に示すように、該情報記録体161を配置すると共に該情報記録体161に記録された情報を読み出す読み取り部と、サービス提供者10との通信を行うためのインターフェース部と、さらに、液晶ディスプレイ等の表示部24・241を備えていてもよい。
【0457】
このように、表示部24・241を液晶ディスプレイ等で構成することにより、より多くの情報を瞬時に表示することが可能となり、前実施の形態同様の効果に加え、インターネットを通じて、外部の情報の取り込み・表示を行うことができる。
【0458】
たとえば、第2の端末40に、ブラウザ機能を追加することにより、WWW(World−Wide Web)で使用されているHTML(Hyper Text Markup Language)ドキュメントを表示させることができる。ドキュメント内容としては、契約者1に納入可能な流通物6をリスト表示したものが考えられる。該リストの形式は、通常のオンラインショッピングで使用されているものを流用することができ、たとえば、希望する納入品にチェックあるいはクリックすることにより該流通物を納入希望品としてリクエストすることができる。
【0459】
これにより、サービス提供者10側にあっては、通常のPC(パーソナルコンピュータ)を利用してアクセスする利用者向けに作成したHTMLドキュメントを、該契約者1にもそのまま提供することができるので、別途ファイルを作成する必要がない。また、ブラウザ機能は、パーソナルコンピュータ(PC)において使用されるものに対し、機能の制限、独自機能の追加等を行った独自仕様であれば、不要な機能の省略によるソフトウエア負担、ハードウエア規模の軽減、独自機能の追加による利便性向上が図れる。
【0460】
また、利用者においては、第2の端末40はOSを意識しない手軽な情報端末という位置づけであり、通常のPCと比較し、瞬時起動、特別な知識・習得を必要としない、機能の特化による小型化・低消費電力化等の多大なメリットがある。
【0461】
なお、ブラウジングの際の画面のスクロール、ページ切り替え(戻る、進む)、アクション決定(クリック)動作を行う選択部として、図43(a)のようなプッシュ式ボタン251、図43(b)に示したダイヤル式のボタン252を設けてもよい。あるいは、静電容量式等のポインティングデバイスを予め装備する、あるいは、図43(c)に示すようにマウス等の入力デバイス254を接続するためのコネクタを設けておいてもよい。
【0462】
さらに、インターネット接続のためのURL(Uniform Resource Locator)等の入力のために、キーボードを予め装備する、あるいは、外付けでキーボードを接続するためのコネクタを設けておいてもよい。
【0463】
これらの入力手段は、納入可能な流通物リストから、所望の流通物を選択する際の選択部の働きを担う。
【0464】
また、契約者1の管理情報を表示することも可能である。すなわち、第2の端末40側に、各契約者1の情報、たとえば、月別の利用明細をデータベース化しておき、該ファイルにアクセスすることにより、契約者1は、該当月の利用明細を入手および表示できるようになる。これにより、リアルタイムでの確認が行え、また、利用明細書、請求書等の発行を省略でき、ペーパーレス化を推進することができる。
【0465】
さらに、次回納品リストをネットワークを介して、提供することも可能である。カタログ配布に比べて、サービス提供者10においては、ペーパーレス化に伴う制作費用・時間の削減、最新情報の迅速な提供、契約者1においては、迅速なリクエスト、保管不要等のメリットがある。
【0466】
(第2の端末40の例5)
前実施例と異なる点は、ブラウザ機能に代えて、あるいは、それに加えて、電子メール機能を第2の端末40が備えたことである。また、情報記録体161としては、情報記録体161の例2あるいは4に示した形態であり、情報記録体161に形成した情報が、人間にとって直接認識可能な場合に以下のような効果を有する。
【0467】
すなわち、仮に、第2の端末40の読み取り部42のみが故障した場合などには、マニュアル動作によって、契約者1のID番号、購入した商品情報等をサービス提供者10へ発信することができる。
【0468】
(第2の端末40の例6)
本実施例の第2の端末40は、前実施例に対し、さらに大容量ハードディスク、TVチューナー機能を付加したものである。大容量ハードディスクは、内蔵型であっても、外部接続型であってもよい。これにより、TV放送の受信および記録が可能となり、セットトップボックスあるいはホームサーバとして機能させることができる。
【0469】
音声に関しては、オーディオボードあるいは/およびスピーカを内蔵する方法であっても良いし、オーディオ端子あるいは/およびスピーカ端子を配設しておくことにより、外部のアンプ、スピーカを利用する方法であっても良い。
【0470】
なお、ケーブルTV等の場合には、放送受信とインターネット利用を同一のケーブルで済ませることができる。
【0471】
(第2の端末40の例7)
図44に示す第2の端末40は、図20に示した基本構成に対し、電話機能を付加したものである。電話に必要な通信機能に加え、番号を入力するためのキーボード26が用意されている。
【0472】
これにより、例5と同様、仮に、情報記録体161に形成した情報が、人間にとって直接認識可能な場合であって、第2の端末40の読み取り部のみが故障した場合などには、マニュアル動作によって、契約者1のID番号、購入した商品情報等をサービス提供者1へ発信することができる。
【0473】
通常の据え置き型電話と同様、複数の子機からも同様の操作ができるようにすることは可能である。
【0474】
(第2の端末40の例8)
図45(a)(b)に示す第2の端末40は、図20に示した基本構成に対し、携帯電話(あるいはPHS)29と接続可能なようにインターフェース部28を付加したものである。電話に必要な機能は、携帯電話29の方に備わっているので、第2の端末40からは省略することができる。つまり、第2の端末40の基本的機能としては、情報記録体161からの情報の読み取りだけで十分であり、表示部241および242は、必ずしも必要ではない。
【0475】
より詳細に説明すると、
(ステップ1)コントローラ部43(図20参照)は、情報記録体161が該端末40にセットされると、該情報記録体161に記憶されている情報を読み出すよう、ヘッド部、駆動部等に指示し、読み取り部は待機状態となる。
【0476】
(ステップ2)第2の端末40に携帯電話29が接続されており、該携帯電話29から第2の端末40に向けて、情報読み出しのためのリクエスト信号が送信されると、コントローラ部43は、情報記録体161から情報を読み出すと共に、該情報に端末40の固有情報を加えて携帯電話29に向けて送信するよう指示する。携帯電話29の接続の有無、接続具合(電気的に不完全接続等の場合)等のエラー表示を表示部242により行うこともできる。
【0477】
(ステップ3)携帯電話29は、第2の端末40から送信された情報を内部のメモリに記憶させる。
【0478】
(ステップ4)携帯電話29により、端末12に対しネットワーク接続を行う。
【0479】
(ステップ5)内部メモリに記憶した情報を、端末12に向けて送信する。
【0480】
なお、上記(ステップ1)において、別途、第2の端末40にメモリ手段を内蔵させておくことにより、読み出した情報を該メモリに記憶させることもできる。この場合、第2の端末40に携帯電話29が接続された時点で、再度、記憶している情報を携帯電話29に送信するよう指示することになる。さらに、メモリ手段に情報が記憶されているか否かの表示を、表示部242により行わせることもできる。
【0481】
また、(ステップ3)と(ステップ4)が、逆転していてもよい。
【0482】
さらに、情報記録体161からの情報に加えて送信する情報は、第2の端末40の固有情報に限られず、サービス提供者10から契約者1に対して割り振られたユーザ情報(契約者ID)であってもよい。この場合、第2の端末40には、上記基本機能に比べ、該ユーザ情報を記憶しておくための不揮発性メモリが必要である。
【0483】
以上の効果として、技術の進歩により電話機能のみが陳腐化しても、携帯電話の交換のみでよく、第2の端末40はそのまま使用することができる。逆に、第2の端末40の方が早く陳腐化した場合には、第2の端末40の交換のみでよく、携帯電話29はそのまま使用することができる。
【0484】
さらに、電話機能を分離して構成しておけば、携帯電話29の携帯性を最大限に活用することができる。
【0485】
(サービス対象の流通物の登録過程)
次に、システムの動作について説明する。
【0486】
まず、サービス提供者10は、図6(c)に示すように、サービス対象としての流通物情報テーブル[2]を作成し、記憶部124に保存する。
【0487】
流通物情報テーブル[2]として重要な点は、流通物6の固有情報と回収回数情報とが対にして関連付けられていることである。同図では、さらに、流通物6が課金対象となったか否かを示す”課金の有無”情報欄が設けられている。
【0488】
回収回数情報について以下に説明すると、本発明によるサービスにおいては、契約者1に納入した流通物6であって、契約者1に購入されなかった流通物6は、一定期間後に回収されるシステムを許容している。したがって、納入された流通物6の回収回数の値がサービス提供者10によって管理され、課金額計算の際に利用されるようになっている。
【0489】
また、”課金の有無”情報欄は、流通物6がサービス対象として有効か否かを示すものであり、具体的には、”済”とされた流通物6は、契約者1に使用されてサービス対象として無効であることを意味し、したがって、上述したように除外し得る。一方、”未”と記載された流通物6は、契約者1に使用されずに未使用状態として存在することを示しており、サービス対象として有効であることを意味している。
【0490】
(契約者情報の登録過程)
第1の実施形態で説明したのと同様の方法にて、図7に示した契約者テーブルが作成され、記憶部124に記憶されている。
【0491】
(納入した流通物情報の登録過程)
次に、契約者1側に設置される第2の端末40は、外部と通信可能に接続・設定され、通信可能な状態となった時点で、該第2の端末40の機種番号、製品個別のID番号等の情報が、サービス提供者10側の端末12に送られる。該端末12は、このステップにより、契約者1の第2の端末40の機種を自動的に検知することができ、別途、関連づけられている機種情報テーブルと契約者情報テーブルとにより、複数の契約者1の中から該当の契約者1を識別することができる。
【0492】
あるいは、別途、契約者1に対し契約者IDを提供しておき、端末12との通信時に該契約者IDも送信することで、契約者1を特定するようにしてもよい。図26に、端末12側で管理される、端末テーブルと顧客テーブルの一例を示した。
【0493】
端末テーブルとは、同図左側に示すように、端末ID(機器の固有情報)と契約者ID(契約者の固有情報)が1対1あるいは1対多の関係で結びつけられたテーブルである。一方、顧客テーブルとは、同図右側に示すように、契約者IDと名称、名前等の契約者一般情報が1対1の関係で結びつけられたテーブルである。これら2つのテーブルは、契約者IDという共通のキーにより結合することが可能であり、たとえば、端末IDが”000001”である契約者1の名前は、契約者IDを基にして顧客テーブルを検索することにより、”△△ △△”であることが分かるようになっている。
【0494】
なお、サービス提供者10側の端末12には、図27に示すように、契約者1毎に管理テーブルが用意される。この段階では、図27に示すように、サービス提供者10側の端末12内には、情報は入っていない。
【0495】
次に、サービス提供者10は、契約者1側に予め納める商品全てについて、情報を収集しておき、該情報を即時に、あるいは後でサービス提供者10の端末12に蓄える。
【0496】
情報収集方法としては、すでに説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
【0497】
サービス提供者10側の端末12は、上記情報を受信し、受信された情報を基に、図28に示すように、契約者1側に納入されている商品65について、管理テーブルに該当情報が入力される。なお、同図の説明では、ユーザーインターフェースの観点から、商品等の種別の情報に関する表示は、コード情報だけではなく、実際の商品名等を補助的に使用している。この時点では、購入状況欄は、全て”未”と表示されている。
【0498】
以上で、初期の設定・登録は終了する。
【0499】
(購入検出過程)
次に、商品購入時の動作について説明する。
【0500】
契約者1は、購入を決定した商品65を開封し、開封したことでのみ得られる情報記録体161を第2の端末40にセットする。本実施例では、該梱包材もしくは該包装材の内に、商品65とは別に、商品65を特定する固有情報を記した情報記録体161を同包することを特徴とする。つまり、商品65を特定するだけでなく、開封したという動作を確定するために、上記梱包材あるいは包装材の中に同包しているのである。
【0501】
なお、これら梱包材あるいは包装材は、商品65自体の梱包材あるいは包装材とは別物であるので、梱包材あるいは包装材の開封により商品65が商品性を失うことはない。ただし、商品65の梱包材あるいは包装材の中に情報記録体161が同抱されている場合には、該梱包材あるいは包装材の開封が行われた場合に、該商品65は使用されたと見なし、開封した契約者1以外には商品価値が消失するとしてもよい。
【0502】
第2の端末40は、既に、外部と通信可能に接続・設定され、通信可能な状態となっているので、第2の端末40は、サービス提供者10側の端末12に対し、セットされた情報記録体161に形成されている商品情報を送信する。
【0503】
サービス提供者10側の端末12では、演算処理部122が上記情報を受けて、送信された情報を基に契約者1および商品65を特定し、図29に示すように、契約者1が開封、すなわち購入した商品65を検知して、管理テーブルの該当する購入状況欄の情報を”未(予備)”から”購入”に更新する。
【0504】
サービス提供者10と契約している契約者1は、納入されている商品65の中から、必要なものを購入する。該購入は、購入を決定した商品65を開封し、開封したことでのみ得られる情報記録体161の情報を第2の端末40に読み取らせ、該情報がネットワークを通じてサービス提供者10側の端末12に登録される、すなわち上記管理テーブルに記録されることで確定する。
【0505】
(課金過程)
次に、課金処理方法について説明する。図32は、課金対象となる消費物品リストを示す。課金対象期間は、たとえば、1ヶ月単位である。該消費物品リストは、たとえば、上記管理テーブルを基に、課金計算の締め日(本実施例では、毎月15日)から1ヶ月前までに使用された商品情報を抜き出したものである。このときの抽出方法は、上記管理テーブルの購入状況欄において、”購入”と記録済みのものを対象とし、かつ、使用日付が課金計算の締め日から1ヶ月前までに該当するものを抽出することで行われる。
【0506】
以上のようにして課金対象の商品65の特定を行う。課金計算の処理フローについては、第1の実施形態において説明したとおりである。
【0507】
図32では、過去3ヶ月分のリストを表示している。
【0508】
以上のように、本発明においては、契約者1が使用のために実際に購入した商品65のみを課金対象としており、未使用の商品65については課金対象としていないことを基本とし、さらに、商品65のこれまでの回収回数に応じて課金額を変更することを特徴としている。これにより、契約者1側に於いては、必要な商品65を直ちに使用することができ、先行出費、無用の在庫を抱えることなく、また、消費物品の欠如を生じることなく、また、煩雑な管理を行うことなく、商品65をオン・デマンドで使用することが可能になる。さらに、回収回数が多い商品65に対しては課金額を低額に設定する等により、契約者1の該商品65の使用に関する心理的不安を排除し、購入しやすい状況を作ることができる。
【0509】
(未使用商品の回収および新規商品の納入過程)
次に、未使用商品の回収および新規商品の納入システムについて説明する。
【0510】
課金対象期間に合わせて、例えば毎月1回、決められた日時にサービス提供者10は、前月に納入した商品65のうち、購入されなかった商品65の回収および当月の新規納入商品の納入作業を行う。
【0511】
図30においては、毎月1日を回収日および納入日とした場合を示している。前月、すなわち、3月1日に納入した商品65のうち、契約者1が購入しなかった商品65を特定する。その特定は、演算処理部122が図30に示す管理テーブルを、購入状況欄の記録データが”未(予備)”になっている条件1と、商品65の中で、納入日付が回収対象期間に該当する条件2とで検索し、両方の条件1・2とも満足する商品65を選別することによって行う。
【0512】
ただし、毎月1日を回収日と決めている場合には、条件2の検索が不要となる。また、図30に示す管理テーブルを出力部125の表示画面に表示させ、サービス提供者10がポインティングデバイス等を用いて表示画面上で特定する手法を用いることもできる。
【0513】
このような回収対象となる商品65の特定処理の結果、たとえば、No.2、3、4が特定されるので、No.2、3、4の商品65について演算処理部122またはサービス提供者10は、商品65の発送部門に対し回収の指示を出す。これにより、当該商品65が、4月1日に回収される。回収情報が、サービス提供者10の端末12に入力されると、同図に示したように、回収日付欄に該情報が表示される。
【0514】
また、上記未購入商品の回収と共に、4月分の新規納入商品、すなわち、No.6、7、8を契約者1に納入する。納入時の設定・登録は、上述した通りであるので、説明は省略する。新規納入情報が、サービス提供者10の端末12に入力されると、同図に示したように、納入日付欄に該情報が表示される。
【0515】
なお、新規商品の選定方法については、契約者1がこれまでに購入した商品内容を基に、さらには、家族構成等の付加情報を加味して、サービス提供者10が予測・提案する形で決めてもよく、あるいは、既に説明したように、事前に契約者1に配布された納入可能な全商品リストの中から、契約者1が自分の好みにあった商品65を選択し、サービス提供者10へ知らせる方法であっても良い。該商品リストは、情報記録体161の1例で示したところの光磁気ディスクに記録していてもよく、あるいは、カタログによる配布、さらには、インターネットを通じて閲覧可能な形態で提供する。これらの方法を採ることにより、契約者1のニーズにあった商品65を提供することができる。
【0516】
また、前月の未購入商品の回収日と当月の新規商品の納入日とは、同じであれば、回収・納入作業が単一化できるので、好ましいと言える。
【0517】
図30では、回収された後の商品65の情報は今後も継続的に存在する例であるが、回収日時が入力され、回収が確定・確認された商品65に対しては、図31に示すように管理テーブルから削除する、もしくは削除したものを表示するものであってもよい。
【0518】
(未使用商品の回収の例1)
本発明における販売システムでは、新たな商品65の納品と、購入に至らなかった商品65の回収という2つのサービスが必要である。
【0519】
現在の物流システムを考えた場合、上記サービス手段として宅配車を利用することが考えられる。さらに、複数の契約者1を巡回すると共に、1つの契約者1に対して、商品65の納入および回収を同時に行うのが効率的である。
【0520】
その場合、ある契約者1からの回収商品と、該契約者1への新規納入商品と、他の契約者1からの回収商品と、該契約者1への新規納入商品とが規則なく混在した状態では、納入および回収に多大な時間を要してしまう。さらに、契約者1毎に商品65が異なると、扱う商品数は膨大となり、納入および回収を行うサービスマンに対し、商品65の正確な管理を任せることは不可能になる。
【0521】
また、同一の契約者1に対しても、単一のコンテナを用いた場合には、納入商品と回収商品が混在してしまった場合に、それらを迅速に区別することができず、時間を要する場合がある。たとえば、納入商品と回収商品が共に光ディスクであった場合、タイトル名等の情報を基に、サービス提供者の端末12に登録されている内容と照合する方法が確実であるが、そのような環境が要求されること、および、照合に時間を要すること等問題が多い。一方、登録動作が行われる前にあっては、第2の情報記録体7の有無により、回収品か新規納入品かの判断を行うことができるが、登録動作後にあっては、サービスマンは正確に区別することができない。
【0522】
以上の問題を解決するために、本発明では、1つの契約者1毎に、専用のコンテナを用意すると共に、さらに、納入用のコンテナと回収用のコンテナを用意することを特徴とする。これにより、回収品と新規納入品との不用意な混入を避けている。
【0523】
サービス提供者10側は、契約者1からの事前リクエスト等により、商品配送センター等において、該当商品65をまとめて契約者1毎に新規納入用コンテナに収容する。契約者1宅において、サービスマンは、該新規納入用コンテナごと契約者1に納入する。
【0524】
一方、契約者1は、前回(回収サイクルが1月の場合には、前月)納入されたコンテナに、非購入の商品65を収容しておく。新規納入および回収日において、新規納入用コンテナをサービスマンから受け取ると共に、該非購入の商品65を収容したコンテナをサービスマンに受け渡す。
【0525】
確実性を増すために、各コンテナには、少なくとも、納入日、さらには回収予定日を記した情報を形成しておくとよい。この情報を基に、今回の新規納入および回収日時点において、納入用コンテナか、回収用コンテナかを判断することができる。
【0526】
あるいは、コンテナのカラーと納入月とを関連づけておき、たとえば、回収サイクルが1月の場合には、納入月が偶数月の場合のコンテナ・カラーは青、奇数月の場合のコンテナ・カラーをグレーとしておけば、瞬時に判断を行うことができる。
【0527】
(未使用商品の回収の例2)
上記実施例に関連し、本実施例は、コンテナを収容する宅配車の構造および宅配車に対するコンテナの収容方法を提供するものである。
【0528】
宅配車の貨物室は、新規納入用コンテナを収容する貨物室と、回収用コンテナを収容する貨物室とに分離もしくは区分された構造になっている。
【0529】
これにより、新規納入および回収作業を一層迅速かつ正確に行うことができる。
【0530】
なお、本発明は、以下のように表現することもできる。
【0531】
・本発明のサービス管理方法は、機器を動作させるのに必要な流通物を提供するコンピュータを用いたサービス管理方法において、サービス提供者が管理する端末が、サービス受給者に対し納入する流通物の固有情報と該流通物の回収回数情報とをコンピュータがアクセス可能な記憶手段に登録するステップと、サービス受給者に設置される機器が、該機器に装着されている流通物の固有情報を読み出すステップと、該流通物の固有情報を含む情報を上記サービス提供者が管理する端末に対し送信するステップと、サービス提供者が管理する端末が、上記情報をネットワークを介して検出するステップと、該流通物の固有情報を基に該機器への装着を購入アクションと認定するステップと、流通物の納入数の内、該購入アクションと認定された流通物を対象として該流通物の回収回数情報を考慮して 課金額を計算するステップと、をコンピュータに実行させる構成であってもよい。
【0532】
これによれば、機器に装着されている流通物の固有情報を読み出すというサービス受給者側における簡単なステップにより、流通物の使用を検知すると共に、サービス提供者側において、該使用が購入に該当するかを上記固有情報を基にして認定することにより、流通物の実際の消費数を正確に知ることができる。
【0533】
さらに、サービス提供者が管理する端末は、数値化管理が可能な流通物の回収回数情報を考慮して課金額を算出しているので、同一流通物であっても、回収回数が異なれば課金額を変動させることができるため、たとえば、回収回数の多い流通物に対しては課金額を低減させること等により、回収回数が多い流通物であっても販売を促進することができる。
【0534】
なお、流通物の固有情報を読み出すステップおよび該読み出した情報を少なくとも含む情報をサービス提供者に対し送信するステップは、サービス受給者に設置された機器が自動的に行うようにすれば、サービス受給者の意識なしに、サービス受給者の手を煩わせることなく、確実に行うことができる。また、ネットワークを介した処理であるので、リアルタイム処理が可能となる。
【0535】
また、サービス受給者に設置される機器に装着されている流通物の固有情報を読み出すステップにより、上記サービス受給者による該流通物の使用状況を入手するステップと、該使用状況が流通物の使用と判断される情報の場合に該使用を購入アクションと認定するステップとを同時に行うことができるので、処理を簡単にすることができる。
【0536】
・本発明のサービス管理方法は、サービス受給者に対し納入した流通物のうち、一定期間後にサービス受給者から回収する未使用状態の流通物を(例えば、管理テーブル上で)特定するステップを有する構成であってもよい。
【0537】
これによれば、回収の対象となる流通物を特定することにより、未使用状態の流通物をサービス受給者から回収することができるので、納入した流通物がサービス受給者において長期間、使用されることなく、したがって、購入に至らずに保管される状態を排除することができる。また、該回収した流通物を他のサービス受給者に納入することが可能となる。つまり、一定期間中に使用されなかった流通物は、納入したサービス受給者に対しては購入の意志がないものと判断し、他のサービス受給者に提供することで、該流通物の購入機会ないし販売機会を増大することができる。
【0538】
なお、回収する期日は、たとえば納入日から1月後のように納入日基準でもよいし、あるいは、毎月末のように設定してもよい。
【0539】
さらに、流通物がリサイクル可能な場合には、使用後の流通物であっても回収対象とし、上記回収日において該使用後の流通物を回収するようにしてもよい。
【0540】
・本発明のサービス管理装置は、サービス受給者に対し納入する流通物の固有情報と該流通物の回収回数情報とを対にして登録する流通物情報記録部と、該流通物の使用をネットワークを介して検出するための通信部と、納入された流通物の内、該通信部により使用が検出された流通物を対象として、該流通物の回収回数情報を考慮して該流通物に対する課金額を計算する演算処理部と、を有する構成であってもよい。
【0541】
これによれば、ネットワークからの情報の受信により、通信部において自動的に流通物の使用を検出できるため、流通物の使用の確認を別途行う必要がなく、サービス受給者お よびサービス提供者双方の手間を省くことができる。
【0542】
また、サービス受給者に提供する流通物一つ一つについて固有情報を割り当てて記憶部に登録しているので、電子管理が容易となり、さらに、たとえば、画像形成装置に装着された流通物から受信した該流通物の固有情報が、登録されているものと同じであるか異なっているかによって、ペーパージャム処置時等の同一流通物の抜き差しか、あるいは、交換による新規流通物の装着かを演算処理部は電子的に判断することができる。したがって、装着された流通物の該情報が新たな場合、その通知結果をもって、流通物の購入アクションと同定することが可能となる。
【0543】
また、通信部によって流通物の使用をネットワークを介して検出するため、サービス提供者は遠隔地に居ながら確実かつほぼリアルタイムで、サービス受給者の購入状況を入手することができる。
【0544】
なお、登録時に該流通物の固有情報とサービス受給者情報とを対にして保存しておくならば、複数のサービス受給者が存在しても、流通物の固有情報を基にして、サービス受給者を特定することが可能となる。つまり、基本となる管理情報として、流通物の固有情報を用いることにより、流通物管理のみならずサービス受給者管理を行うことができる。また、流通物の使用過程において、サービス受給者が流通物の固有情報のみを上記サービス管理装置に送信する場合であっても、サービス管理装置において該流通物を使用したサービス受給者を特定することができる。したがって、流通物の使用時に流通物の固有情報と契約者情報とを対にして受信する場合に比べて、受信すべき情報量を削減することができるので、ネットワーク負荷および演算処理負荷を軽減することができる。
【0545】
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、固有情報を有する流通物から該流通物の固有情報を検出するための読み取り部と、該固有情報を含む情報をネットワークを介して外部に送信する送信部と、該読み取り部および送信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループと、上記流通物の固有情報と該流通物の回収回数情報とを登録する流通物情報記録部と、上記第1のグループと通信を行い、上記固有情報を含む情報を取得する通信部と、上記第1のグループに納入された流通物の内、上記情報から使用が検出された流通物を対象として、該流通物の回収回数情報を考慮して該流通物に対する課金額を計算する演算処理部と、を有するサービス管理装置から構成される第2のグループと、から構成されてもよい。
【0546】
これによれば、サービス対象が、機器を動作させるのに必要な流通物に限定されることなく、一般に流通している殆どの通常商品、すなわち、備えとしてサービス受給者に納品することが可能で、使用数に応じて課金することが可能な全ての商品をサービス対象とすることができる。
【0547】
なぜなら、機器の読み取り部は、固有情報を有する流通物から該流通物の固有情報を検出する機能を備えており、流通物が機器に装着されることを必要としないからである。また、一般に流通している殆どの商品は、該商品を個別に特定する固有情報を、ICチップ、バーコード等の各種情報記録形態を用いて伴わせることができるからである。
【0548】
なお、サービス管理装置に、流通物の使用状況を入力する入力部を別途設け、流通物の使用状況を入力部からの手入力によって随時更新してもよい。
【0549】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、消費物品の枯渇に伴う機器の不稼動状態を回避するために機器使用者に納入する消費物品の内、実際に使用した消費物品に対してのみ課金対象としているので、契約者側に於いて、不要な在庫を有することなく、消費物品の交換を行うことができる。
【0550】
また、事前納入のための納品作業と、請求作業が必ずしも同一時期である必要はなく、納品作業は、実際の消費状況を基に決定・実行し、一方、請求作業は、納品作業に関係なく、たとえば、月単位を区切りとして、定期的に実行することができるので、それぞれ、効率的かつ都合の良い最良の方法で行うことができる。
【0551】
請求項毎に対応して述べれば次のようである。
【0552】
・本発明のサービス管理方法は、以下の流通物情報テーブル、管理テーブル、課金係数テーブル、および基本課金額テーブルが記憶されている記憶部と、演算処理部とを有しているコンピュータによるサービス管理方法であって、
上記流通物情報テーブルは、サービス受給者に対し納入する流通物一つ一つに割り当てられ、流通物を個々に識別するための固有情報と、上記流通物の回収回数を示す回収回数情報とを対応付けるものであり、
上記管理テーブルは、サービス受給者毎に一意的に割り振られた契約者ID情報により呼び出し可能で、サービス受給者毎に作成されたものであり、さらに、上記固有情報と、流通物の使用状況を示す情報とを対応付けるものであり、
上記課金係数テーブルは、上記回収回数情報と課金係数とを対応付けるものであり、
上記基本課金額テーブルは、固有情報と基本課金額とを対応付けるものであり、
上記コンピュータの演算処理部が、上記流通物が使用される機器によりネットワークを介して送信される契約者ID情報に対応する管理テーブルにアクセスし、上記機器がネットワークを介して送信する固有情報と、上記アクセスされた管理テーブルに記録されている固有情報とを比較し、上記管理テーブルに未使用と記録されている流通物の固有の情報と、上記機器が送信する固有情報とが一致した場合に、サービス受給者に納入した流通物が使用されたと検出する第1ステップと、
上記コンピュータの演算処理部が、上記流通物情報テーブルから、サービス受給者に納入された流通物のうち、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する回収回数情報を読み出す第2ステップと、
上記コンピュータの演算処理部が、上記課金係数テーブルから、上記第2ステップにて読み出された回収回数情報に対応する課金係数を読み出す第3ステップと、
上記コンピュータの演算処理部が、上記基本課金額テーブルから、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する基本課金額を読み出す第4ステップと、
上記コンピュータの演算処理部が、上記第3ステップにて読み出された上記課金係数と、上記第4ステップにて読み出された上記基本課金額とを乗算して、流通物に対する課金額を計算する第5ステップと、を有することを特徴としている。
【0553】
これによれば、サービス受給者に納入しただけに過ぎない未使用状態の流通物は課金処理の対象とならず、サービス受給者が購入したと認定し得る流通物のみについて求めた課金額が、サービス受給者に請求される。この結果、サービス受給者に無駄の無い課金額を請求する、合理的なサービスを提供することができ、サービス受給者にとっては在庫管理の負担が軽減され、余計な事前支出を抑えることができ、また、サービス提供者にとっては、上記のサービスを提供することによって、顧客の確保が確実に行えるので、流通物の販売を安定に行うことができる。
【0554】
さらに、数値化管理が可能な流通物の回収回数情報を考慮して課金額を算出しているので、課金額算出の根拠としての曖昧さを排除することができ、また、同一流通物であっても、回収回数が異なれば課金額を変動させることができるため、たとえば、回収回数の多い流通物に対しては課金額を低減させること等により、回収回数が多い流通物であっても販売を促進することができる。
【0555】
回収回数情報は、記録部に登録し、管理しているので、基本的には、流通物への該情報の形成を行う必要がなく、したがって、流通物から回収回数情報を入手する必要がなく、サービス提供者によるコンピュータ操作によって簡単に入手し、電子的な加工が行え、容易に更新を行うことができる。
【0556】
本発明のサービス管理装置は、以下の流通物情報テーブル、管理テーブル、課金係数テーブル、および基本課金額テーブルが記憶されている記憶部と、以下の第1〜第5ステップを実行する演算処理部とを有していることを特徴としている。
【0557】
流通物情報テーブル:サービス受給者に対し納入する流通物一つ一つに割り当てられ、流通物を個々に識別するための固有情報と、上記流通物の回収回数を示す回収回数情報とを対応付けるテーブル。
【0558】
管理テーブル:サービス受給者毎に一意的に割り振られた契約者ID情報により呼び出し可能で、サービス受給者毎に作成されたものであり、さらに、上記固有情報と、流通物の使用状況を示す情報とを対応付けるテーブル。
【0559】
課金係数テーブル:上記回収回数情報と課金係数とを対応付けるテーブル。
【0560】
基本課金額テーブル:固有情報と基本課金額とを対応付けるテーブル。
【0561】
第1ステップ:上記流通物が使用される機器によりネットワークを介して送信される契約者ID情報に対応する管理テーブルにアクセスし、上記機器がネットワークを介して送信する固有情報と、上記アクセスされた管理テーブルに記録されている固有情報とを比較し、上記管理テーブルに未使用と記録されている流通物の固有の情報と、上記機器が送信する固有情報とが一致した場合に、サービス受給者に納入した流通物が使用されたと検出するステップ。
【0562】
第2ステップ:上記流通物情報テーブルから、サービス受給者に納入された流通物のうち、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する回収回数情報を読み出すステップ。
【0563】
第3ステップ:上記課金係数テーブルから、上記第2ステップにて読み出された回収回数情報に対応する課金係数を読み出すステップ。
【0564】
第4ステップ:上記基本課金額テーブルから、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する基本課金額を読み出すステップ。
【0565】
第5ステップ:上記第3ステップにて読み出された上記課金係数と、上記第4ステップにて読み出された上記基本課金額とを乗算して、流通物に対する課金額を計算するステップ。
【0566】
これによれば、演算処理部が、流通物情報記憶部に登録された流通物の情報から納入数を取り込み、入力部を介して入力された使用状況の情報から使用数を取り込んで、納入数から使用数を引き算することにより、実際の消費数を求めることができるので、予め納入される未使用状態の流通物には課金せず、実際に使用した流通物に対してのみ課金するというサービスを一元的に管理することが可能となる。
【0567】
さらに、サービス管理装置は、数値化管理が可能な流通物の回収回数情報を考慮して課金額を算出しているので、同一流通物であっても、回収回数が異なれば課金額を変動させることができるため、たとえば、回収回数の多い流通物に対しては課金額を低減させること等により、回収回数が多い流通物であっても販売を促進することができ、結果的にサービス提供者が抱える在庫の一掃を行うことができる。
【0568】
本発明のサービス管理ネットワークシステムは、固有情報を有し消費または消耗される流通物が、装脱着可能に配設された機器であって、該流通物から該流通物の固有情報を検出するための読み取り部と、該固有情報を含む情報をネットワークを介して外部に送信する送信部と、該読み取り部および送信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器と、
上記機器と通信を行うための通信部と、以下の流通物情報テーブル、管理テーブル、課金係数テーブル、および基本課金額テーブルが記憶されている記憶部と、以下の第1〜第5ステップを実行する演算処理部とを備えているサービス管理装置とから構成されることを特徴としている。
【0569】
流通物情報テーブル:サービス受給者に対し納入する流通物一つ一つに割り当てられ、流通物を個々に識別するための固有情報と、上記流通物の回収回数を示す回収回数情報とを対応付けるテーブル。
【0570】
管理テーブル:サービス受給者毎に一意的に割り振られた契約者ID情報により呼び出し可能で、サービス受給者毎に作成されたものであり、さらに、上記固有情報と、流通物の使用状況を示す情報とを対応付けるテーブル。
【0571】
課金係数テーブル:上記回収回数情報と課金係数とを対応付けるテーブル。
【0572】
基本課金額テーブル:固有情報と基本課金額とを対応付けるテーブル。
【0573】
第1ステップ:上記流通物が使用される機器によりネットワークを介して送信される契約者ID情報に対応する管理テーブルにアクセスし、上記機器がネットワークを介して送信する固有情報と、上記アクセスされた管理テーブルに記録されている固有情報とを比較し、上記管理テーブルに未使用と記録されている流通物の固有の情報と、上記機器が送信する固有情報とが一致した場合に、サービス受給者に納入した流通物が使用されたと検出するステップ。
【0574】
第2ステップ:上記流通物情報テーブルから、サービス受給者に納入された流通物のうち、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する回収回数情報を読み出すステップ。
【0575】
第3ステップ:上記課金係数テーブルから、上記第2ステップにて読み出された回収回数情報に対応する課金係数を読み出すステップ。
【0576】
第4ステップ:上記基本課金額テーブルから、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する基本課金額を読み出すステップ。
【0577】
第5ステップ:上記第3ステップにて読み出された上記課金係数と、上記第4ステップにて読み出された上記基本課金額とを乗算して、流通物に対する課金額を計算するステップ。
【0578】
これにより、本発明のサービス管理方法をネットワークシステムおよび回収回数の電子管理、ICチップ等のIT技術を利用することにより実現することができる。
【0579】
なお、上記機器が画像形成装置であるシステムであれば、ネットワーク接続された画像形成装置に対し、トナーカートリッジ等の流通物情報をネットワークを通じて一元管理することができる
【0580】
本発明のプログラムは、本発明のサービス管理方法を実行するプログラムであり、本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、該プログラムを記録したことを特徴としている。
【0581】
上記構成によれば、上記プログラムを、サービス管理装置にロードすることによって、本発明のサービス管理方法をサービス受給者に提供することができる。また、上記プログラムを、コンピュータにロードすることによって、一般的なコンピュータを用いて、本発明のサービス管理方法をサービス受給者に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるサービス管理ネットワークシステムの概略図である。
【図2】 本発明による流通物の形態を説明するための概略的な斜視図である。
【図3】 本発明によるサービス管理ネットワークシステムの接続イメージを示す説明図である。
【図4】 本発明による流通物の梱包状態を説明するための図である。
【図5】 (a)〜(c)は、本発明による流通物の流通形態を説明するための説明図である。
【図6】 流通物情報と該流通物の回収回数情報とが対にして登録された流通物情報テーブルの一例を示した図である。
【図7】 (a)(b)は、情報管理画面に表示された契約者テーブルの一例を示した図である。
【図8】 (a)(b)は、情報管理画面に表示された管理テーブル(初期状態)の一例を示した図である。
【図9】 (a)(b)は、情報管理画面に表示された管理テーブル(事前登録時点)の一例を示した図である。
【図10】 (a)(b)は、情報管理画面に表示された管理テーブル(流通物使用時点)の一例を示した図である。
【図11】 (a)(b)は、情報管理画面に表示された管理テーブル(流通物交換時点)の一例を示した図である。
【図12】 (a)(b)は、情報管理画面に表示された管理テーブル(流通物回収時点)の一例を示した図である。
【図13】 課金方法を説明するための図である。
【図14】 本発明による課金処理方法の処理フローの一例を示した図である。
【図15】 本発明による課金処理に用いられる課金係数テーブルの一例を示した図である。
【図16】 本発明による課金処理に用いられる基本課金額テーブルの一例を示した図である。
【図17】 本発明による固有情報−契約者IDテーブルの一例を示した図である。
【図18】 回収回数を更新する方法の処理フローの一例を示した図である。
【図19】 図17に示す固有情報−契約者IDテーブルを更新する方法の処理フローの一例を示した図である。
【図20】 本発明による他のサービス管理ネットワークシステムの概略図である。
【図21】 図20に示したサービス管理ネットワークシステムにおいて用いられる機器の他の例である。
【図22】 通常商品の固有情報を一体形成する一例を示した図である。
【図23】 通常商品の固有情報を一体形成する他の例を示した図である。
【図24】 通常商品の固有情報を一体形成するさらに他の例を示した図である。
【図25】 図20に示したサービス管理ネットワークシステムにおいて用いられる機器のさらに他の例である。
【図26】 図20に示したサービス管理ネットワークシステムにおいて、契約者IDをキーとして、端末管理テーブルと顧客テーブルを結合した様子を表した図である。
【図27】 図20に示したサービス管理ネットワークシステムにおいて、情報管理画面に表示された管理テーブル(初期状態)の一例を示した図である。
【図28】 図20に示したサービス管理ネットワークシステムにおいて、情報管理画面に表示された管理テーブル(事前登録時点)の一例を示した図である。
【図29】 図20に示したサービス管理ネットワークシステムにおいて、情報管理画面に表示された管理テーブル(流通物使用時点)の一例を示した図である。
【図30】 図20に示したサービス管理ネットワークシステムにおいて、情報管理画面に表示された管理テーブル(流通物回収時点)の一例を示した図である。
【図31】 図30に示す管理テーブルにおいて、回収対象となった流通物に関する表示を削除した場合の管理テーブル(流通物回収時点)の一例を示した図である。
【図32】 図20に示したサービス管理ネットワークシステムにおいて、課金方法を説明するための図である。
【図33】 サービス管理テーブルの初期登録を行う処理フローの一例を示した図である。
【図34】 サービス管理テーブルの初回の更新を行う処理フローの一例を示した図である。
【図35】 サービス管理テーブルの2回目以降の更新を含む処理フローの一例を示した図である。
【図36】 サービス管理テーブルの回収時の更新を含む処理フローの一例を示した図である。
【図37】 本発明によるさらに他のサービス管理ネットワークシステムの概略図である。
【図38】 (a)〜(f)は、機器の動作を説明するためのタイミングチャートを示した図である。
【図39】 予備カートリッジ・テーブルの自動更新処理に関する演算処理部の制御動作の流れを示すフローチャートである。
【図40】 本発明による他のサービス管理ネットワークシステムの概略図である。
【図41】 (a)〜(e)は、流通物に対する事前リクエスト方法を説明するための図である。
【図42】 図20に示したサービス管理ネットワークシステムにおいて用いられる第2の端末の一例を示す概略斜視図である。
【図43】 図20に示したサービス管理ネットワークシステムにおいて用いられる機器のさらに他の例である。
【図44】 図20に示したサービス管理ネットワークシステムにおいて用いられる機器のさらに他の例である。
【図45】 図20に示したサービス管理ネットワークシステムにおいて用いられる機器のさらに他の例である。
【符号の説明】
1 契約者(サービス受給者、消費者)
2 画像形成装置(機器)
3 コントローラ部
4 読み取り部
5 送受信部
6 流通物
7 情報記録体(第2の情報記録体)
8 演算部
9 センサ回路
10 サービス提供者
12 端末(サービス管理装置)
20 ネットワーク
24 表示部
40 第2の端末
41 送受信部
42 読み取り部
43 コントローラ部
60 トナーカートリッジ(流通物)
61 固有情報保持部(第1の情報記録体)
63 梱包材(保護材)
65 商品(流通物)
66 包装材(梱包部材)
67 透明樹脂フィルム(梱包部材)
81 記憶部
82 比較部
121 通信部
122 演算処理部
123 入力部
124 記憶部(第1、第2、第3の記憶部、リスト記憶部、記録媒体)
125 出力部
161 情報記録体(第1の情報記録体)
241 表示部
251 プッシュ式ボタン(選択部)
252 ボタン(選択部)

Claims (7)

  1. 以下の流通物情報テーブル、管理テーブル、課金係数テーブル、および基本課金額テーブルが記憶されている記憶部と、演算処理部とを有しているコンピュータによるサービス管理方法であって、
    上記流通物情報テーブルは、サービス受給者に対し納入する流通物一つ一つに割り当てられ、流通物を個々に識別するための固有情報と、上記流通物の回収回数を示す回収回数情報とを対応付けるものであり、
    上記管理テーブルは、サービス受給者毎に一意的に割り振られた契約者ID情報により呼び出し可能で、サービス受給者毎に作成されたものであり、さらに、上記固有情報と、流通物の使用状況を示す情報とを対応付けるものであり、
    上記課金係数テーブルは、上記回収回数情報と課金係数とを対応付けるものであり、
    上記基本課金額テーブルは、固有情報と基本課金額とを対応付けるものであり、
    上記コンピュータの演算処理部が、上記流通物が使用される機器によりネットワークを介して送信される契約者ID情報に対応する管理テーブルにアクセスし、上記機器がネットワークを介して送信する固有情報と、上記アクセスされた管理テーブルに記録されている固有情報とを比較し、上記管理テーブルに未使用と記録されている流通物の固有の情報と、上記機器が送信する固有情報とが一致した場合に、サービス受給者に納入した流通物が使用されたと検出する第1ステップと、
    上記コンピュータの演算処理部が、上記流通物情報テーブルから、サービス受給者に納入された流通物のうち、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する回収回数情報を読み出す第2ステップと、
    上記コンピュータの演算処理部が、上記課金係数テーブルから、上記第2ステップにて読み出された回収回数情報に対応する課金係数を読み出す第3ステップと、
    上記コンピュータの演算処理部が、上記基本課金額テーブルから、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する基本課金額を読み出す第4ステップと、
    上記コンピュータの演算処理部が、上記第3ステップにて読み出された上記課金係数と、上記第4ステップにて読み出された上記基本課金額とを乗算して、流通物に対する課金額を計算する第5ステップと、を有することを特徴とするサービス管理方法。
  2. 上記記憶部は、上記契約者ID情報と、上記流通物が装着される機種を示す契約機種情報とを対応付ける契約者テーブル、および、上記固有情報と、上記契約機種情報とを対応付ける固有情報−契約者IDテーブルを記憶するものであり、
    上記管理テーブルは、さらに、流通物の種別情報と、上記契約機種情報と、予備流通物数情報とを対応付けるものであり、
    さらに、上記コンピュータの演算処理部が、サービス受給者に対し納入された流通物のうち、上記第1ステップにより使用されたことが検出されない状態が一定期間続く未使用の流通物の回収指示を行う第6ステップと、
    上記コンピュータの演算処理部が、上記固有情報−契約者IDテーブルから、上記第6ステップで付与された回収指示により回収された未使用の流通物の固有情報に対応する契約機種情報を読み出す第7ステップと、
    上記コンピュータの演算処理部が、上記契約者テーブルから、上記第7ステップで読み出された契約機種情報に対応する契約者ID情報を読み出す第8ステップと、
    上記コンピュータの演算処理部が、上記第8ステップで読み出された契約者ID情報に対応する管理テーブルにアクセスし、該アクセスされた管理テーブルから、上記第6ステ ップで付与された回収指示により回収された未使用の流通物と同じ種別情報および契約機種情報に対応する予備流通物数情報を読み出し、該予備流通物数情報が0であるか否かを上記管理テーブルを参照することにより判断して、上記未使用の流通物を補充する必要があるサービス受給者の存在を検出する第9ステップと、を有することを特徴とする請求項1に記載のサービス管理方法。
  3. 上記コンピュータの演算処理部は、上記第9ステップにおいて、上記予備流通物数が0である契約者ID情報が複数存在している場合、上記管理テーブルから、それぞれの契約者ID情報に対応する現在使用中の流通物の使用日付を読み出し、該使用日付から現在の日時までの期間を算出し、該期間が最も長い契約者ID情報に対応するサービス受給者を、サービスの適用を新たに受ける必要性があるサービス受給者の候補とすることを特徴とする請求項1に記載のサービス管理方法。
  4. 以下の流通物情報テーブル、管理テーブル、課金係数テーブル、および基本課金額テーブルが記憶されている記憶部と、以下の第1〜第5ステップを実行する演算処理部とを有しているサービス管理装置。
    流通物情報テーブル:サービス受給者に対し納入する流通物一つ一つに割り当てられ、流通物を個々に識別するための固有情報と、上記流通物の回収回数を示す回収回数情報とを対応付けるテーブル。
    管理テーブル:サービス受給者毎に一意的に割り振られた契約者ID情報により呼び出し可能で、サービス受給者毎に作成されたものであり、さらに、上記固有情報と、流通物の使用状況を示す情報とを対応付けるテーブル。
    課金係数テーブル:上記回収回数情報と課金係数とを対応付けるテーブル。
    基本課金額テーブル:固有情報と基本課金額とを対応付けるテーブル。
    第1ステップ:上記流通物が使用される機器によりネットワークを介して送信される契約者ID情報に対応する管理テーブルにアクセスし、上記機器がネットワークを介して送信する固有情報と、上記アクセスされた管理テーブルに記録されている固有情報とを比較し、上記管理テーブルに未使用と記録されている流通物の固有の情報と、上記機器が送信する固有情報とが一致した場合に、サービス受給者に納入した流通物が使用されたと検出するステップ。
    第2ステップ:上記流通物情報テーブルから、サービス受給者に納入された流通物のうち、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する回収回数情報を読み出すステップ。
    第3ステップ:上記課金係数テーブルから、上記第2ステップにて読み出された回収回数情報に対応する課金係数を読み出すステップ。
    第4ステップ:上記基本課金額テーブルから、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する基本課金額を読み出すステップ。
    第5ステップ:上記第3ステップにて読み出された上記課金係数と、上記第4ステップにて読み出された上記基本課金額とを乗算して、流通物に対する課金額を計算するステップ。
  5. 固有情報を有し消費または消耗される流通物が、装脱着可能に配設された機器であって、該流通物から該流通物の固有情報を検出するための読み取り部と、該固有情報を含む情報をネットワークを介して外部に送信する送信部と、該読み取り部および送信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器と、
    上記機器と通信を行うための通信部と、以下の流通物情報テーブル、管理テーブル、課金係数テーブル、および基本課金額テーブルが記憶されている記憶部と、以下の第1〜第5ステップを実行する演算処理部とを備えているサービス管理装置とから構成されるサービス管理ネットワークシステム。
    流通物情報テーブル:サービス受給者に対し納入する流通物一つ一つに割り当てられ、 流通物を個々に識別するための固有情報と、上記流通物の回収回数を示す回収回数情報とを対応付けるテーブル。
    管理テーブル:サービス受給者毎に一意的に割り振られた契約者ID情報により呼び出し可能で、サービス受給者毎に作成されたものであり、さらに、上記固有情報と、流通物の使用状況を示す情報とを対応付けるテーブル。
    課金係数テーブル:上記回収回数情報と課金係数とを対応付けるテーブル。
    基本課金額テーブル:固有情報と基本課金額とを対応付けるテーブル。
    第1ステップ:上記流通物が使用される機器によりネットワークを介して送信される契約者ID情報に対応する管理テーブルにアクセスし、上記機器がネットワークを介して送信する固有情報と、上記アクセスされた管理テーブルに記録されている固有情報とを比較し、上記管理テーブルに未使用と記録されている流通物の固有の情報と、上記機器が送信する固有情報とが一致した場合に、サービス受給者に納入した流通物が使用されたと検出するステップ。
    第2ステップ:上記流通物情報テーブルから、サービス受給者に納入された流通物のうち、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する回収回数情報を読み出すステップ。
    第3ステップ:上記課金係数テーブルから、上記第2ステップにて読み出された回収回数情報に対応する課金係数を読み出すステップ。
    第4ステップ:上記基本課金額テーブルから、上記第1ステップにて使用されたと検出された流通物の固有情報に対応する基本課金額を読み出すステップ。
    第5ステップ:上記第3ステップにて読み出された上記課金係数と、上記第4ステップにて読み出された上記基本課金額とを乗算して、流通物に対する課金額を計算するステップ。
  6. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のサービス管理方法を実行するプログラム。
  7. 請求項6記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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