JP2003035817A - 光学フィルター - Google Patents

光学フィルター

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JP2003035817A
JP2003035817A JP2001225013A JP2001225013A JP2003035817A JP 2003035817 A JP2003035817 A JP 2003035817A JP 2001225013 A JP2001225013 A JP 2001225013A JP 2001225013 A JP2001225013 A JP 2001225013A JP 2003035817 A JP2003035817 A JP 2003035817A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定波長においてシャープな吸収(λmax5
00〜620nm、半値巾50nm以下)を有する画像
表示装置用の光学フィルターを提供すること。 【解決手段】 下記一般式(I)で表される化合物を含
有することを特徴とする光学フィルター。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学フィルターに
関し、詳しくは、特定の構造を有する化合物を含有する
画像表示装置、特に、プラズマディスプレイパネル(P
DP)用のフィルターとして好適な光学フィルターに関
するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
多種の画像表示装置(ディスプレイ)例えば、液晶表示
装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PD
P)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL
D)、陰極管表示装置(CRT)、蛍光表示管、電界放
射型ディスプレイの開発とこれらを組み込んだ機器が実
用化されている。これらの各種画像表示装置の中でも、
ハイビジョン用大型壁掛けテレビ、マルチメディア用大
画面ディスプレイとしてカラープラズマディスプレイ
(PDP)が注目を浴びている。
【0003】これらの画像表示装置は、原則として、
赤、青、緑の三原色の光の組合せでカラー画像を表示す
る。しかし、表示のための光を理想的な三原色にするこ
とは、実質的には不可能である。例えば、プラズマディ
スプレイパネル(PDP)は、波長が500〜620n
mの範囲に三原色蛍光体からの発光に余分な光が含まれ
ていることが知られている。そこで、色補正を行うため
の特定の波長の光を吸収するフィルターを用いて、色補
正を行うことが提案されている。フィルターによる色補
正は、例えば、特開昭58−153904号公報、特開
昭61−188501号公報、特開平3−231988
号公報、特開平5−205643号公報、特開平9−1
45918号公報、特開平9−306366号公報、特
開平10−26709号公報、特開2000−1938
20号公報、特開2000−241620号公報、特開
2000−250420号公報、特開2000−266
930号公報等に記載されている。
【0004】フィルターによる色補正には特定の波長に
吸収を有する色素等の化合物が用いられ、具体的には、
スクアリリウム系、アゾメチン系、シアニン系、オキソ
ノール系、キサンテン系、アゾ系等の化合物が挙げられ
る。しかしながら、これまで使用されてきた化合物で
は、その吸収が不十分であったり、特定波長以外の領域
まで吸収したり、満足できるものは得られていない。
【0005】従って、本発明の目的は、特定波長におい
てシャープな吸収(λmax500〜620nm、半値巾
50nm以下)を有する画像表示装置用の光学フィルタ
ーを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、検討を重
ねた結果、特定のインドール化合物を使用してなる光学
フィルターが、特定の波長にシャープな吸収を有するこ
とで画像表示装置の画像特性を著しく改善し得ることを
見出し、本発明に到達した。
【0007】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、下記一般式(I)で表される化合物を含有するこ
とを特徴とする光学フィルターを提供するものである。
【化2】
【0008】
【発明の実施の形態】以下、上記要旨をもってなる本発
明の光学フィルターについて、さらに詳細に説明する。
【0009】本発明に係る上記一般式(I)において、
1及びR1’は、同一でも異なっていてもよく、R1
びR1’で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素が挙げられ、スルホン酸塩基として
は、スルホン酸ナトリウム基、スルホン酸アンモニウム
基が挙げられ、スルホニル基としては、メタンスルホニ
ル、エタンスルホニル、ブタンスルホニル、ベンゼンス
ルホニル、トルエンスルホニルが挙げられ、炭素数2〜
8のアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イ
ソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、第二ブ
トキシカルボニル、第三ブトキシカルボニル、オクチル
オキシカルボニルが挙げられ、カルボキシレート基とし
ては、ナトリウムカルボキシレート基、カリウムカルボ
キシレート基、アンモニウムカルボキシレート基が挙げ
られ、炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、
第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三ア
ミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、イソヘプ
チル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第
三オクチル、2−エチルヘキシルが挙げられ、炭素数1
〜8のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオ
キシ、イソプロピルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオ
キシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘキシル
オキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチル
ヘキシルオキシが挙げられ、炭素数6〜30のアリール
含有基としては、フェニル、ナフチル、2−メチルフェ
ニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−
ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソ
プロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチ
ルフェニル、4−第三ブチルフェニル、4−ヘキシルフ
ェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフ
ェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4−ス
テアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4
−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,
6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、
3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ第三ブチルフェ
ニル、2,5−ジ第三ブチルフェニル、2,6−ジ−第
三ブチルフェニル、2,4−ジ第三ペンチルフェニル、
2,5−ジ第三アミルフェニル、2,5−ジ第三オクチ
ルフェニル、2,4−ジクミルフェニル、シクロヘキシ
ルフェニル、ビフェニル、2,4,5−トリメチルフェ
ニル、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン−
2−イル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、ス
チリル、シンナミル等が挙げられる。
【0010】上記一般式(I)において、R2及びR2
は、同一でも異なっていてもよく、R2及びR2’で表さ
れる炭素数1〜8で表されるアルキル基、炭素数1〜8
のアルコキシ基又は炭素数6〜30のアリール含有基と
しては、上記R1と同様の基が挙げられ、炭素数1〜8
のアルケニル基としては、ビニル、メチルエテニル、プ
ロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、ヘキ
セニル、ヘプテニル、オクテニルが挙げられ、これらの
二重結合に位置は特に限定されない。炭素数1〜8のア
ルキルチオ基としては、メチルチオ、エチルチオ、イソ
プロピルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチ
オ、イソペンチルチオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ、
オクチルチオ、2−エチルヘキシルチオが挙げられ、炭
素数1〜8のカルボニル基としては、アセチル、プロピ
オニル、オクタノイル、アクリロイル、メタクリロイ
ル、フェニルカルボニル、サリチロイルが挙げられる。
【0011】また、上記一般式(I)において、Y及び
Y’は、同一でも異なっていてもよく、Y及びY’で表
される炭素数1〜30の有機基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第
三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミ
ル、ヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチ
ル、2−シクロヘキシルエチル、ヘプチル、イソヘプチ
ル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三
オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、
デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタ
デシル、ヘキサデシル、ペプタデシル、オクタデシル等
のアルキル基、ビニル、1−メチルエテニル、2−メチ
ルエテニル、プロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペ
ンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、デセ
ニル、ぺンタデセニル、1−フェニルプロペン−3−イ
ル等のアルケニル基、フェニル、ナフチル、2−メチル
フェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、
4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−
イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソ
ブチルフェニル、4−第三ブチルフェニル、4−ヘキシ
ルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチ
ルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4
−ステアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、
2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニ
ル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェ
ニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ第三ブチ
ルフェニル、シクロヘキシルフェニル等のアルキルアリ
ール基、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン
−2−イル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、
スチリル、シンナミル等のアリールアルキル基等、それ
がエーテル結合、チオエーテル結合で中断されたもの、
例えば、2−メトキシエチル、3−メトキシプロピル、
4−メトキシブチル、2−ブトキシエチル、メトキシエ
トキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、3−
メトキシブチル、2−フェノキシエチル、3−フェノキ
シプロピル、2−メチルチオエチル、2−フェニルチオ
エチルが挙げられ、更にこれらの基は、アルコキシ基、
アルケニル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子等で
置換されていてもよい。
【0012】上記一般式(I)において、Zで表される
炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜30のアリール
含有基としては、上記R1と同様の基が挙げられる。
【0013】また、上記一般式(I)において、Ann-
で表されるアニオンとしては、例えば、一価のものとし
て、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、フ
ッ素アニオン等のハロゲンアニオン;過塩素酸アニオ
ン、塩素酸アニオン、チオシアン酸アニオン、六フッ化
リンアニオン、六フッ化アンチモンアニオン、四フッ化
ホウ素アニオン等の無機系アニオン;ベンゼンスルホン
酸アニオン、トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオ
ロメタンスルホン酸アニオン等の有機スルホン酸アニオ
ン;オクチルリン酸アニオン、ドデシルリン酸アニオ
ン、オクタデシルリン酸アニオン、フェニルリン酸アニ
オン、ノニルフェニルリン酸アニオン、2,2’−メチ
レンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスホン酸
アニオン等の有機リン酸系アニオン等が挙げられ、二価
のものとして、ベンゼンジスルホン酸アニオン、ナフタ
レンジスルホン酸アニオン等が挙げられ、クエンチャー
アニオンとしては、特開昭60−234892号公報、
特開平5−43814号公報、特開平6−239028
号公報、特開平10−45767号公報に記載のものが
挙げられる。
【0014】上記のクエンチャーアニオンとしては、例
えば、下記一般式(II)で表されるアニオンが挙げられ
る。
【0015】
【化3】
【0016】上記一般式(II)において、R3及びR3
で表されるハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、
炭素数6〜30アリール含有基としては、上記R1で例
示のもの挙げられ、Zで表される炭素数1〜8のアルキ
ル基としては、上記R1で例示のものが挙げられ、ハロ
ゲン原子で置換されていてもよい炭素数6〜30のアリ
ール基としては、上記R1で例示のもの又はこれらのベ
ンゼン環が1〜4個のハロゲン原子で置換されたものが
挙げられ、ジアルキルアミノ基又はジアリールアミノ基
に含有されるアルキル基、アリール基としては、上記R
1で例示のものが挙げられる。
【0017】本発明に係るインドール化合物の具体例と
しては、以下に示すものが挙げられる。なお、以下の例
示では、アニオンを省いた色素カチオンで示している。
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】本発明に係る上記一般式(I)で表される
インドール化合物において、R2及びR2’については、
これらが炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜30
のアリール含有基からそれぞれ選ばれる基であるもの
が、光安定性が良好なので好ましく、メチル又はフェニ
ルがより好ましい。また、環A及び環A’がベンゼン環
であるものが、特に光吸収特性がPDP光学フィルター
として適合するので好ましい。
【0025】本発明に係る上記一般式(I)で表される
インドール化合物は、例えば、該当する構造を有する環
状化合物とトリメチン鎖を導入するためのブリッジ剤化
合物とを反応剤により反応させた後、必要に応じてアニ
オン交換を行うことで合成することができる。例えば、
下記のルートで合成される。
【0026】
【化10】
【0027】上記インドール化合物の使用量は、光学フ
ィルターの単位面積当たり、1〜1000mg/m2
好ましくは、5〜100mg/m2であり、1mg/m2
未満の使用量では、色補正効果を十分に発揮することが
できず、1000mg/m2を超えて使用した場合に
は、フィルターの赤みが強くなりすぎてグレーに補正す
る必要が出てくるおそれがあり、色素の配合量が増える
ことで明度が低下するおそれもあるため好ましくない。
【0028】本発明の光学フィルターには、上記した特
定のインドール化合物の他に、補助的に他の光吸収性の
色素を使用することもでき、これら他の光吸収性色素と
しては、例えば、シアニン色素、スクアリリウム色素、
アゾメチン色素、オキソノール色素、アゾ色素、ベンジ
リデン色素、キサンテン色素、フタロシアニン色素等が
挙げられる。
【0029】また、上記インドール化合物や上記色素の
光あるいは熱に対する安定化を図る目的で各種安定化剤
を使用することができ、安定化剤としては、例えば、ハ
イドロキノン誘導体(米国特許3935016号公報、
米国特許3982944号公報)、ハイドロキノンジエ
ーテル誘導体(米国特許4254216号公報)、フェ
ノール誘導体(特開昭54−21004号公報)、スピ
ロインダン又はメチレンジオキシベンゼンの誘導体(英
国特許公開2077455号公報、英国特許20628
88号公報)、クロマン、スピロクロマン又はクマラン
の誘導体(米国特許3432300号公報、米国特許3
573050号公報、米国特許3574627号公報、
米国特許3764337号公報、特開昭52−1522
25号公報、特開昭53−20327号公報、特開昭5
3−17729号公報、特開昭61−90156号公
報)、ハイドロキノンモノエーテル又はパラアミノフェ
ノールの誘導体(英国特許1347556号、英国特許
2066975号公報)、特公昭54−12337号公
報、特開昭55−6321号公報)、ビスフェノール誘
導体(米国特許3700455号公報、特公昭48−3
1625号公報)、金属錯体(米国特許4245018
号公報、特開昭60−97353号公報)、ニトロソ化
合物(特開平2−300288号公報)、ジインモニウ
ム化合物(米国特許465612号公報)、ニッケル錯
体(特開平4−146189号公報)、酸化防止剤(欧
州特許820057号公報)等が挙げられる。
【0030】本発明の光学フィルターは、少なくとも上
記インドール化合物を含む層を有する光学フィルターで
あり、その形状に関しては特に制限されるものではない
が、通常、透明支持体に、必要に応じて、下塗り層、反
射防止層、ハードコート層、潤滑層等各層を設けてなる
ものである。上記インドール化合物を用いて光学フィル
ターを製造する方法は、特に限定されるものではなく、
例えば、透明支持体又は任意の各層に含有させる方法、
透明支持体又は任意の各層にコーティングする方法、各
層間のバインダー(接着剤)に混入させる方法あるいは
別にフィルター層を設ける方法等が挙げられる。
【0031】別にフィルター層を設ける場合には、本発
明に係るインドール化合物をそのまま使用することもで
きるが、通常は、バインダーを使用する。これらバイン
ダーとしては、例えば、ゼラチン、カゼイン、澱粉、セ
ルロース誘導体、アルギン酸等の天然高分子材料、ある
いは、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポ
リ塩化ビニル、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリ
スチレン、ポリカーボネート、ポリアミド等の合成高分
子材料が用いられる。
【0032】上記透明支持体の材料としては、例えば、
ガラス等の無機材料;ジアセチルセルロース、トリアセ
チルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、
ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロー
ス、ニトロセルロース等のセルロースエステル;ポリア
ミド;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタ
ン−4,4'−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレ
フタレート等のポリエステル;ポリスチレン;ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオ
レフィン;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹
脂;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルス
ルホン;ポリエーテルケトン;ポリエーテルイミド;ポ
リオキシエチレン等の高分子材料が挙げられる。透明支
持体の透過率は80%以上であることが好ましく、86
%以上であることがさらに好ましい。ヘイズは、2%以
下であることが好ましく、1%以下であることがさらに
好ましい。屈折率は、1.45〜1.70であることが
好ましい。
【0033】これらの透明支持体中には、赤外線吸収
剤、紫外線吸収剤、無機微粒子を添加したり、各種の表
面処理を施すことができる。
【0034】上記無機微粒子としては、例えば、二酸化
珪素、二酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、
タルク、カオリン等の無機微粒子が挙げられる。
【0035】上記各種表面処理としては、例えば、薬品
処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線
照射処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ
処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理等が挙
げられる。
【0036】別にフィルター層を設ける場合には、透明
支持体とフィルター層との間に、下塗り層を設けること
が好ましい。下塗り層は、ガラス転移温度が−60〜6
0℃のポリマーを含む層、フィルター層側の表面が粗面
である層又はフィルター層のバインダーポリマーと親和
性を有するポリマーを含む層として形成する。なお、フ
ィルター層が設けられていない透明支持体の面に下塗り
層を設けて、透明支持体とその上に設けられる層(例え
ば、反射防止層、ハードコート層)との接着力を改善し
てもよい。また、下塗り層は、光学フィルターと画像形
成装置とを接着するための接着剤と光学フィルターとの
親和性を改善するために設けてもよい。下塗り層の厚み
は、2nm〜20μmが好ましく、5nm〜5μmがよ
り好ましく、20nm〜2μmがさらに好ましく、50
nm〜1μmがさらにまた好ましく、80nm〜300
nmが最も好ましい。
【0037】ガラス転移温度が−60〜60℃のポリマ
ーを含む下塗り層は、ポリマーの粘着性で、透明支持体
とフィルター層とを接着する。ガラス転移温度が−60
〜60℃のポリマーは、塩化ビニル、塩化ビニリデン、
酢酸ビニル、ブタジエン、ネオプレン、スチレン、クロ
ロプレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、アクリロニトリル又はメチルビニルエーテルの重合
又は共重合により得ることができる。ガラス転移温度
は、50℃以下であることが好ましく、40℃以下であ
ることがより好ましく、30℃以下であることがさらに
好ましく、25℃以下であることがさらにまた好まし
く、20℃以下であることが最も好ましい。下塗り層の
25℃における弾性率は、1〜1000MPaであるこ
とが好ましく、5〜800MPaであることがさらに好
ましく、10〜500MPaであることが最も好まし
い。
【0038】フィルター層側の表面が粗面である下塗り
層は、粗面の上にフィルター層を形成することで、透明
支持体とフィルター層とを接着する。表面が粗面である
下塗り層は、ポリマーラテックスの塗布により容易に形
成することができる。ラテックスの平均粒径は、0.0
2〜3μmであることが好ましく、0.05〜1μmで
あることがさらに好ましい。
【0039】フィルター層のバインダーポリマーと親和
性を有するポリマーの例には、アクリル樹脂、セルロー
ス誘導体、ゼラチン、カゼイン、でんぷん、ポリビニル
アルコール、可溶性ナイロン及び高分子ラテックスが含
まれる。
【0040】上記下塗り層は2以上設けてもよい。下塗
り層には、透明支持体を膨潤させる溶剤、マット剤、界
面活性剤、帯電防止剤、塗布助剤や硬膜剤を添加しても
よい。
【0041】反射防止層としては、低屈折率層が必須で
ある。低屈折率層の屈折率は、上記透明支持体の屈折率
よりも低い。低屈折率層の屈折率は、1.20〜1.5
5であることが好ましく、1.30〜1.50であるこ
とがさらに好ましい。低屈折率層の厚さは、50〜40
0nmであることが好ましく、50〜200nmである
ことがさらに好ましい。低屈折率層は、屈折率の低い含
フッ素ポリマーからなる層(特開昭57−34526
号、特開平3−130103号、同6−115023
号、同8−313702号、同7−168004号の各
公報記載)、ゾルゲル法により得られる層(特開平5−
208811号、同6−299091号、同7−168
003号の各公報記載)、あるいは微粒子を含む層(特
公昭60−59250号、特開平5−13021号、同
6−56478号、同7−92306号、同9−288
201号の各公報に記載)として形成することができ
る。微粒子を含む層では、微粒子間又は微粒子内のミク
ロボイドとして、低屈折率層に空隙を形成することがで
きる。微粒子を含む層は、3〜50体積%の空隙率を有
することが好ましく、5〜35体積%の空隙率を有する
ことがさらに好ましい。
【0042】広い波長領域の反射を防止するためには、
低屈折率層に加えて、屈折率の高い層(中・高屈折率
層)を積層することが好ましい。高屈折率層の屈折率
は、1.65〜2.40であることが好ましく、1.7
0〜2.20であることがさらに好ましい。中屈折率層
の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率
との中間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折
率は、1.50〜1.90であることが好ましく、1.
55〜1.70であることがさらに好ましい。中・高屈
折率層の厚さは、5nm〜100μmであることが好ま
しく、10nm〜10μmであることがさらに好まし
く、30nm〜1μmであることが最も好ましい。中・
高屈折率層のヘイズは、5%以下であることが好まし
く、3%以下であることがさらに好ましく、1%以下で
あることが最も好ましい。
【0043】中・高屈折率層は、比較的高い屈折率を有
するバインダーポリマーを用いて形成することができ
る。屈折率が高いバインダーポリマーの例には、ポリス
チレン、スチレン共重合体、ポリカーボネート、メラミ
ン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂及び環状(脂環
式又は芳香族)イソシアネートとポリオールとの反応で
得られるポリウレタンが含まれる。その他の環状(芳香
族、複素環式、脂環式)基を有するポリマーや、フッ素
以外のハロゲン原子を置換基として有するポリマーも、
屈折率が高い。二重結合を導入してラジカル硬化を可能
にしたモノマーの重合反応によりポリマーを形成しても
よい。
【0044】さらに高い屈折率を得るため、バインダー
ポリマー中に無機微粒子を分散してもよい。無機微粒子
の屈折率は、1.80〜2.80であることが好まし
い。無機微粒子は、金属の酸化物又は硫化物から形成す
ることが好ましい。金属の酸化物又は硫化物の例には、
二酸化チタン(例えば、ルチル、ルチル/アナターゼの
混晶、アナターゼ、アモルファス構造)、酸化錫、酸化
インジウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム及び硫化亜鉛
が含まれる。二酸化チタン、酸化錫及び酸化インジウム
が特に好ましい。無機微粒子は、これらの金属の酸化物
又は硫化物を主成分とし、さらに他の元素を含むことが
できる。主成分とは、粒子を構成する成分の中で最も含
有量(重量%)が多い成分を意味する。他の元素の例に
は、Ti、Zr、Sn、Sb、Cu、Fe、Mn、P
b、Cd、As、Cr、Hg、Zn、Al、Mg、S
i、P及びSが含まれる。被膜形成性で溶剤に分散し得
るか、それ自身が液状である無機材料、例えば、各種元
素のアルコキシド、有機酸の塩、配位性化合物と結合し
た配位化合物(例えば、キレート化合物)、活性無機ポ
リマーを用いて、中・高屈折率層を形成することもでき
る。
【0045】反射防止層は、表面にアンチグレア機能
(入射光を表面で散乱させて、膜周囲の景色が膜表面に
移ることを防止する機能)を付与することによって形成
することができる。例えば、透明フィルムの表面に微細
な凹凸を形成し、そしてその表面に反射防止層を形成す
るか、あるいは反射防止層を形成後、エンボスロールに
より表面に凹凸を形成することにより、アンチグレア機
能を得ることができる。アンチグレア機能を有する反射
防止層は、一般に3〜30%のヘイズを有する。
【0046】ハードコート層は、透明支持体の硬度より
も高い硬度を有する。ハードコート層は、架橋している
ポリマーを含むことが好ましい。ハードコート層は、ア
クリル系、ウレタン系、エポキシ系のポリマー、オリゴ
マー又はモノマー(例えば、紫外線硬化型樹脂)を用い
て形成することができる。シリカ系材料からハードコー
ト層を形成することもできる。
【0047】反射防止層(低屈折率層)の表面に潤滑層
を形成してもよい。潤滑層は、低屈折率層表面に滑り性
を付与し、耐傷性を改善する機能を有する。潤滑層は、
ポリオルガノシロキサン(例えば、シリコンオイル)、
天然ワックス、石油ワックス、高級脂肪酸金属塩、フッ
素系潤滑剤又はその誘導体を用いて形成することができ
る。潤滑層の厚さは、2〜20nmであることが好まし
い。
【0048】フィルター層、下塗り層、反射防止層、ハ
ードコート層、潤滑層、その他の層は、一般的な塗布方
法により形成することができる。塗布方法の例には、デ
ィップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコー
ト法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラ
ビアコート法及びホッパーを使用するエクストルージョ
ンコート法(米国特許2681294号明細書記載)が
含まれる。2以上の層を同時塗布により形成してもよ
い。同時塗布法については、米国特許2761791
号、同2941898号、同3508947号、同35
26528号の各明細書及び原崎勇次著「コーティング
工学」253頁(1973年朝倉書店発行)に記載があ
る。
【0049】本発明の光学フィルターは、液晶表示装置
(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、
エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰
極管表示装置(CRT)のような画像表示装置に適用す
る。低屈折率層を設ける場合は、低屈折率層が設けられ
ていない側の面が画像表示装置の画像表示面と対向する
ように配置する。本発明の光学フィルターは、プラズマ
ディスプレイパネル(PDP)のフィルターとして使用
すると、特に顕著な効果が得られる。プラズマディスプ
レイパネル(PDP)は、ガス、ガラス基板、電極、電
極リード材料、厚膜印刷材料及び蛍光体により構成され
る。ガラス基板は、前面ガラス基板と後面ガラス基板の
二枚である。二枚のガラス基板には電極と絶縁層を形成
する。後面ガラス基板には、さらに蛍光体層を形成す
る。二枚のガラス基板を組み立てて、その間にガスを封
入する。プラズマディスプレイパネル(PDP)は、既
に市販されている。プラズマディスプレイパネルについ
ては、特開平5−205643号、同9−306366
号の各公報に記載がある。プラズマディスプレイパネル
のような画像表示装置では、光学フィルターをディスプ
レイの前面に配置する。光学フィルターをディスプレイ
の表面に直接貼り付けることができる。また、ディスプ
レイの前に前面板が設けられている場合は、前面板の表
側(外側)又は裏側(ディスプレイ側)に光学フィルタ
ーを貼り付けることもできる。
【0050】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例をもって本
発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以
下の実施例等によって何ら制限を受けるものではない。
【0051】〔製造例1〕 (化合物No.1のp−トルエンスルホン酸塩の合成)
窒素置換した反応フラスコにインドール27.5g、
1,1,3,3−テトラメトキシプロパン16.4g、
p−トルエンスルホン酸一水和物20.9g、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル94.1gを仕込み、7
0℃で7時間撹拌した。この系にクロロホルム300m
l、水200mlを加え油水分離して得たクロロホルム
相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮して固相を
得た。これにジメチルホルムアミド50gとメタノール
100gの混合溶媒を加え、50℃〜60℃で撹拌し
た。結晶を濾取し、メタノールで洗浄後、真空乾燥を行
い、赤色の結晶を19.4g(収率41.2%)得た。
【0052】(分析) 構造解析:1H−NMR測定 (ケミカルシフトppm;多重度;プロトン数) (2.26−2.27;s;3)、(2.75−2.7
6;s;6) (7.08−7.09;d;2)、(7.38−7.4
2;t;2) (7.45−7.59;d+m;6)、(7.75−
7.78;t;1) (8.08−8.11;d;2)、(8.54−8.5
8;d;2) (13.43−13.44;s;2) 光学的特性:クロロホルム溶媒でのUVスペクトル測
定 λmax;526nm、ε;1.20×105 融点;215〜216℃、分解点;218〜219℃
【0053】〔製造例2〕 (化合物No.4のp−トルエンスルホン酸塩の合成)
窒素置換した反応フラスコに1−イソアミル−2−メチ
ルインドール4.0g、1,1,3,3−テトラメトキ
シプロパン1.6g、p−トルエンスルホン酸一水和物
2.1g、ジエチレングリコールジメチルエーテル1
2.2gを仕込み、70℃で7時間撹拌した。系内の固
相を濾取し、これをジエチレングリコールジメチルエー
テル、水、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ヘ
キサンの順で洗浄後、真空乾燥して青銀色の結晶を1.
1g(収率18.0%)得た。
【0054】(分析) 構造解析:1H−NMR測定 (ケミカルシフトppm;多重度;プロトン数) (0.98−1.01;d;12)、(1.60−1.
66;q;4) (1.70−1.80;m;2)、(2.26−2.2
7;s;3) (2.83−2.84;s;6)、(4.32−4.3
7;t;4) (7.07−7.10;d;2)、(7.44−7.5
7;d+m;6) (7.74−7.77;d;2)、(7.84−7.9
2;t;1) (8.17−8.20;d;2)、(8.62−8.6
6;d;2) 光学的特性:クロロホルム溶媒でのUVスペクトル測
定 λmax;560.5nm、ε;1.50×105 分解点;181〜182℃
【0055】〔製造例3〕 (化合物No.10のp−トルエンスルホン酸塩の合
成)窒素置換した反応フラスコに5−フルオロ−2−メ
チルインドール4.8g、1,1,3,3−テトラメト
キシプロパン2.6g、p−トルエンスルホン酸一水和
物3.3g、ジエチレングリコールジメチルエーテル1
6.2gを仕込み、70℃で7時間撹拌した。この系に
クロロホルム50ml、水100mlを加え30分撹拌
し、固形物を濾取した。ジメチルホルムアミド30gに
濾取した固形物を加熱溶解した後、メタノールを加え析
出させた結晶をメタノール洗浄、真空乾燥して紫色の結
晶を4.8g(収率59.3%)得た。
【0056】(分析) 構造解析:1H−NMR測定 (ケミカルシフトppm;多重度;プロトン数) (2.23−2.30;s;3)、(2.70−2.8
3;s;6) (7.06−7.11;d;2)、(7.20−7.2
7;t;2) (7.45−7.48;d;2)、(7.51−7.5
5;m;2) (7.58−7.66;t;1)、(7.90−7.9
3;d;2) (8.51−8.57;d;2)、(13.50−1
3.52;s;2) 光学的特性:クロロホルム溶媒でのUVスペクトル測
定 λmax;519nm、ε;1.33×105 融点;180〜181℃、分解点;183〜184℃
【0057】〔製造例4〕 (化合物No.16のp−トルエンスルホン酸塩の合
成)窒素置換した反応フラスコに2−フェニルインドー
ル16.2g、1,1,3,3−テトラメトキシプロパ
ン6.6g、p−トルエンスルホン酸一水和物8.4
g、ジエチレングリコールジメチルエーテル47.6g
を仕込み、70℃で4時間撹拌した。系内の固相を濾取
し、これをジエチレングリコールジメチルエーテル、
水、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ヘキサン
の順で洗浄後、真空乾燥して緑色の結晶を21.5g
(収率90.3%)得た。
【0058】(分析) 構造解析:1H−NMR測定 (ケミカルシフトppm;多重度;プロトン数) (2.26−2.27;s;3)、(7.08−7.1
1;d;2) (7.50−7.9;m;19)、(7.98−8.0
5;s;2) (8.35−8.45;d;2)、(13.83−1
3.87;s;2) 光学的特性:クロロホルム溶媒でのUVスペクトル測
定 λmax;588nm、ε;0.9×105 融点;230〜231℃、分解点;236〜237℃
【0059】〔製造例5〕 (化合物No.17のp−トルエンスルホン酸塩の合
成)窒素置換した反応フラスコに1−メチル−2−フェ
ニルインドール17.4g、1,1,3,3−テトラメ
トキシプロパン6.6g、p−トルエンスルホン酸一水
和物8.4g、エタノール49.8gを仕込み、70℃
で4時間撹拌した。脱溶媒後この系にジメチルホルムア
ミド60gを加え、加熱溶解した後、酢酸エチル60g
を加え冷却し、析出した結晶を酢酸エチル洗浄、真空乾
燥して濃緑色の結晶を11.5g(収率46.0%)得
た。
【0060】(分析) 構造解析:1H−NMR測定 (ケミカルシフトppm;多重度;プロトン数) (2.27−2.28;s;3)、(3.75−3.7
6;s;6) (7.08−7.11;d;2)、(7.44−7.4
7;d;2) (7.50−7.9;d+s+s+d;21) 光学的特性:クロロホルム溶媒でのUVスペクトル測
定 λmax;594.5nm、ε;1.31×105 融点;220〜221℃、分解点;223〜224℃
【0061】〔製造例6〕 (化合物No.4の臭素塩の合成)上記製造例2と同様
の操作により得られた塩のクロロホルム溶液に1.1倍
モルの臭化カリウムナトリウム水溶液を加え、室温で3
時間撹拌して塩交換を行った。固相を濾取し、水、メタ
ノールで洗浄後、真空乾燥して緑色結晶を得た。
【0062】(分析) 光学的特性:クロロホルム溶媒でのUVスペクトル測
定 λmax;560.5nm、ε;1.65×105 分解点;213〜214℃
【0063】〔製造例7〕 (化合物No.17の臭素塩の合成)上記製造例5と同
様の操作により得られた塩のクロロホルム溶液に1.1
倍モルの臭化カリウムナトリウム水溶液を加え、室温で
3時間撹拌して塩交換を行った。固相を濾取し、水、メ
タノールで洗浄後、真空乾燥して緑色結晶を得た。
【0064】(分析) 光学的特性:クロロホルム溶媒でのUVスペクトル測
定 λmax;595nm、ε;1.40×105 分解点;232〜233℃
【0065】〔製造例8〕 (化合物No.17の過塩素酸塩の合成)上記製造例7
と同様に過塩素酸ナトリウムを用いて塩交換を行い、青
緑色結晶を得た。
【0066】(分析) 光学的特性:クロロホルム溶媒でのUVスペクトル測
定 λmax;594.0nm、ε;1.17×105 融点;249〜250℃、分解点;259〜260℃
【0067】〔実施例1〕下記の配合にてUVワニスを
作成し、これを易密着処理した188μm厚のポリエチ
レンテレフタレートフィルムにバーコーター#9を塗布
し、80℃で30秒間乾燥した。その後、赤外線カット
フィルムフィルター付き高圧水銀灯にて紫外線を100
mJ照射し、硬化膜厚約5μmのフィルムを得た。これ
を(株)日立製作所社製スペクトロフォトメーターU−
3010で測定したところ、λmaxが528nmで半値
巾が29nmであり、光学フィルターとして好適である
ことが確認できた。
【0068】 (配合) アデカオプトマーKRX−571−65 100g (旭電化工業(株)製UV硬化樹脂、樹脂分80重量%) 化合物No.1のp−トルエンスルホン酸塩 0.5g メチルエチルケトン 60g
【0069】〔比較例1〕化合物No.1のp−トルエ
ンスルホン酸塩を下記比較化合物No.1のp−トルエ
ンスルホン酸塩に代えた以外は実施例1と同様にしてフ
ィルムを作成し、これを上記U−3010で測定したと
ころ、λmaxが562nmで半値巾が76nmであり、
光学フィルターとして不適当であった。
【0070】
【化11】
【0071】〔実施例2〕下記の配合をプラストミルで
260℃、5分間溶融混練した。混練後、直径6mmの
ノズルから押出し水冷却ペレタイザーで色素含有ペレッ
トを得た。このペレットを電気プレスを用いて250℃
で0.25mm厚の薄板に成形した。これを上記U−3
010で測定したところ、λmaxが596nmで半値巾
が48nmであり、光学フィルターとして好適であるこ
とが確認できた。
【0072】 (配合) ユーピロンS−3000 100g (三菱瓦斯化学(株)製;ポリカーボネート樹脂) 化合物No.17のp−トルエンスルホン酸塩 0.01g
【0073】〔比較例2〕化合物No.17のp−トル
エンスルホン酸塩を下記比較化合物No.2のp−トル
エンスルホン酸塩に代えた以外は実施例2と同様にして
薄板を作成し、これを上記U−3010で測定したとこ
ろ、λmaxが596nmで半値巾が80nmであり、光
学フィルターとして不適当であった。
【0074】
【化12】
【0075】〔実施例3−1〜3−3〕下記の配合にて
バインダー組成物を作成し、これを易密着処理した18
8μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィ
ルムにバーコーター#9を塗布し、80℃で30秒間乾
燥した。その後、このフィルムを0.9mm厚アルカリ
ガラス板に100℃で熱圧着し、ガラス板とPETフィ
ルムの間のバインダー層に光吸収性色素を含有するPE
T保護ガラス板を作成した。これらについて上記U−3
010で測定したところ、λmax及び半値巾から、これ
らはいずれも光学フィルターとして好適であることが確
認できた。このλmax及び半値巾の結果を表1に示す。
【0076】(配合) アデカアークルズR−103 100g (旭電化工業(株)製アクリル樹脂系バインダー、樹脂
分50重量%) 表1に記載の各化合物 0.5g
【0077】
【表1】
【0078】〔実施例4−1〜4−3〕下記表2に示す
各化合物を用いて、実施例3と同様にしてPET保護ガ
ラス板を作成し、これらについて上記U−3010で測
定した。λmax及び半値巾から、これらは光学フィルタ
ーとして好適であることが確認できた。このλmax及び
半値巾の結果を表2に示す。
【0079】
【表2】
【0080】上記実施例より明らかなように、本発明の
特定の構造を有するインドール化合物を使用してなる光
学フィルターは、特定の波長(500〜620nm)に
シャープな吸収(半値巾50nm以下)を有している。
【0081】
【発明の効果】本発明は、特定波長においてシャープな
吸収(λmax500〜620nm、半値巾50nm以
下)を有する画像表示装置用の光学フィルターを提供で
きる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 CA04 CA14 CA19 CA27 2K009 AA02 AA15 CC03 CC09 CC26 DD02 5G435 AA01 BB06 CC12 GG11 HH03 KK07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される化合物を含
    有することを特徴とする光学フィルター。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記一般式(I)において、R2及び
    2’が炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜30
    のアリール含有基からそれぞれ選ばれる基である請求項
    1に記載の光学フィルター。
  3. 【請求項3】 上記一般式(I)において、環A及び環
    A’がベンゼン環である請求項1又は2に記載の光学フ
    ィルター。
  4. 【請求項4】 画像表示装置用のフィルターとして使用
    する請求項の1〜3のいずれかに記載の光学フィルタ
    ー。
  5. 【請求項5】 上記画像表示装置がプラズマディスプレ
    イパネルである請求項4に記載の光学フィルター。
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