JP2003035527A - 積載物の体積計測方法及び装置 - Google Patents

積載物の体積計測方法及び装置

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JP2003035527A JP2001221669A JP2001221669A JP2003035527A JP 2003035527 A JP2003035527 A JP 2003035527A JP 2001221669 A JP2001221669 A JP 2001221669A JP 2001221669 A JP2001221669 A JP 2001221669A JP 2003035527 A JP2003035527 A JP 2003035527A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】振動等が生じる環境下でも精確な計測が維持で
きる積載物の体積計測方法及び装置を提供する。 【解決手段】既知三次元形状の積載面を有する上端開放
搬送器2が走行する通路5の上方にステレオ式撮像機対
10a、10bを下向きに支持し、撮像機対10a、10bの視野重
畳域全域に分散した複数の既知位置に視標7を固定す
る。撮像機下方に搬送器2が無い時に、撮像機対10a、1
0bによるステレオ画像対IgL0、IgR0上の各視標7の像の
二次元座標から、撮像機対10a、10bの位置及び向きを標
定する。撮像機下方の搬送器2の通過時に、撮像機対10
a、10bによる搬送器2のステレオ画像対IgL、IgR上の各
点の二次元座標と前記標定した位置及び向きとから搬送
器2の積載面端縁4の三次元座標とその内側の積載物1
表面の三次元形状とを検出し、積載面端縁4の三次元座
標に位置合わせした前記積載面3の既知三次元形状と前
記積載物1表面の三次元形状とから積載物1の体積を算
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積載物の体積計測方
法及び装置に関し、とくに走行する上端開放搬送器上に
積載した土砂や掘削ズリ、廃棄物等の積載物の体積を計
測する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ダンプトラックの荷台(以下、ベ
ッセルということがある。)等の積載土砂の体積(以
下、土量ということがある。)を計測するため、図8に
示すように、非接触式距離計(超音波距離計、光波距離
計、レーザ距離計等)を用いた土量計測方法が提案され
ている。同図では、例えばダンプトラック等の通路の上
方に複数の非接触式距離計38を通路走行方向と交差する
方向に一列又は複数列に並べて配置し、トラックを一定
速度で移動させながら各距離計38によりベッセル2の積
載土砂1の表面までの距離を計測する。各距離計38の位
置と各距離計38による計測距離とトラックの移動量とか
ら積載土砂表面の複数点の三次元座標を計測し、積載土
砂1の表面の三次元形状を求める。求めた積載土砂1の
表面の三次元形状とベッセル2の積載面(内面)形状と
から、土量を算出することができる。図9に示すよう
に、単独の揺動式の非接触式距離計38を通路の上方に設
け、非接触式距離計38を扇状に揺動させながら積載土砂
1の表面上を通路走行方向と交差する方向に線状に走査
し、積載土砂1の表面上の複数点の三次元位置を計測す
る方法もある。
【0003】しかし、図8及び9に示す方法は、積載土
砂1の荷重によりベッセル2が沈み込んだり揺動したり
する場合に、積載土砂1表面の形状とベッセル2内面の
形状との位置合わせが難しい問題点がある。積載土砂1
表面の形状とベッセル2内面の形状との位置合わせに誤
差があると、精確な土量の算出が難しくなる。また、非
接触式距離計38の相互干渉等や非接触式距離計38の配置
間隔の粗さも土量の算出精度を下げる原因となる。精度
向上のために非接触式距離計38の配置間隔を狭くして計
測点数を増やす方法も考えられるが、この方法では距離
計38の設置台数を増やす必要あるだけでなくベッセルの
移動速度を遅くする必要があり、費用の面で高コストと
なり計測時間もかかる。
【0004】非接触式距離計38を用いた土量計測方法に
対し、本発明者等は、ステレオ写真測量技術を用いて面
的に積載土砂表面の三次元形状及び土量を計測する方法
を開発し、特開2000-304511公報に開示した。図10を
参照するに、同公報の土量計測方法は、三次元形状が既
知の上端開放搬送器42内に土41を積載し、下向き三次元
画像計測装置45により搬送器42の上端縁43a及び積載土4
1の表面の三次元座標を計測し、上端縁43aの三次元座標
から搬送器42の形状の三次元座標を定め、積載土41の表
面の三次元座標と搬送器42の形状の三次元座標とから土
41の容積を算出するものである。図示例の三次元画像計
測装置45は、例えばCCDカメラ装置である一対のステ
レオ式撮像機52R、52Lと、格子状に組み合わせた可視ス
リット光の群(以下、メッシュ光という。)を投光する
投光器50と、撮像機52R、52Lによる一対の二次元画像か
ら三次元座標を算出する座標算出手段55とを有し、三次
元画像計測法の一例であるステレオ画像法(以下、ステ
レオ測量ということがある。)に基づき計測対象の三次
元座標を計測するものである。
【0005】ステレオ測量とは、異なる位置に設けた一
対の撮像機52R、52Lにより計測対象を異なる向きから撮
影し、2枚の写真の重畳部分における対象の像の二次元
座標(像に対応する水平画素及び垂直画素の画像上での
位置座標をいう。以下同じ。)からステレオ変換パラメ
ータに基づく画像解析により対象の三次元座標及び/又
は三次元形状を求める画像計測法である。ステレオ測量
によれば、画像解析には数分程度の時間を要するが撮影
は瞬時に完了するため、土量を短時間で計測することが
できる。また、必要機材として少なくとも2台の撮像機
52R、52Lと画像解析用のコンピュータ等があれば足りる
ため、システムの低コスト化を図ることができる。しか
も図10の計測方法によれば、積載土41の表面形状と搬
送器42の内面形状とを精確に位置合わせすることがで
き、搬送器42が沈み込んだり揺動した場合でも積載土量
の精確な計測が可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図10の土量
計測方法においても、トラック等の走行に伴う振動等に
よって撮像機52R、52Lの位置や向きが変動し得る問題点
がある。前述したステレオ変換パラメータには、カメラ
の撮影位置及び向き(以下、外部パラメータということ
がある。)が含まれる。カメラの位置や向きが変動しな
ければ、計測開始当初のステレオ変換パラメータを用い
てステレオ測量を継続することができる。しかし、カメ
ラの位置や向きが変動し得る環境下では、当初の変換パ
ラメータを用いてステレオ測量を継続すると、計測精度
が低下するおそれがある。
【0007】そこで本発明の目的は、振動等が生じる環
境下でも精確な計測が維持できる積載物の体積計測方法
及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1のシステムブロック
図、及び図2、3の流れ図を参照するに、本発明の積載
物の体積計測方法は、既知三次元形状31(図7(A)参
照)の積載面3を有する上端開放搬送器2が走行する通
路5の上方にステレオ式撮像機対10a、10bを下向きに支
持し、撮像機対10a、10bの視野重畳域全域に分散した複
数の既知位置に視標7を固定し、撮像機下方に搬送器2
が無い時に撮像機対10a、10bによるステレオ画像対I
gL0、IgR0(図4参照)上の各視標7の像の二次元座標
と各視標7の既知位置とから撮像機対10a、10bの位置及
び向きを標定し、撮像機下方の搬送器2の通過時に撮像
機対10a、10bによる搬送器2のステレオ画像対IgL、IgR
(図5参照)上の各点の二次元座標と前記標定した撮像
機対10a、10bの位置及び向きとから搬送器2の積載面端
縁4の三次元座標とその内側の積載物1表面の三次元形
状32(図7(B)参照)とを検出し、積載面端縁4の三
次元座標に位置合わせした前記積載面3の既知三次元形
状31と前記積載物1表面の三次元形状32とから積載物1
の体積を算出してなるものである。
【0009】好ましくは、搬送器2の通過時と次回の通
過までの間とに前記積載物1表面の三次元形状32の検出
と前記撮像機対10a、10bの位置及び向きの標定とを交互
に繰り返す。すなわち、撮像機対10a、10bによるステレ
オ測量と撮像機対10a、10bの外部パラメータの標定とを
交互に繰り返す。
【0010】また、撮像機対10a、10bの外部パラメータ
の標定は、撮像機対10a、10bの位置又は向きがズレた
(変動した)場合にのみ行うこととしてもよい。例え
ば、搬送器2の通過時にステレオ画像対IgL、IgR上の搬
送器2に重ならない視標7の像の二次元座標と前記標定
した撮像機対10a、10bの位置及び向きとから該視標7の
三次元座標と既知位置との偏差を検出し、最大許容値以
上の偏差が検出されたときは次回の通過までの間に撮像
機対10a、10bの位置及び向きを標定し直す。この場合、
撮像機対10a、10bの位置や向きのズレ(変動)を、視標
7の三次元座標と既知位置との偏差から判断している。
【0011】撮像機対10a、10bの位置又は向きのズレ
は、視標7の三次元座標と既知位置との偏差に代えて、
標定時におけるステレオ画像対IgL0、IgR0上の視標像の
二次元座標と搬送器2の通過時におけるステレオ画像対
IgL、IgR上の視標像の二次元座標との偏差から判断する
ことができる。すなわち、標定時にステレオ画像対I
gL0、IgR0上の各視標7の像の二次元座標を記憶し、搬
送器2の通過時にステレオ画像対IgL、IgR上の搬送器2
に重ならない視標7の像の二次元座標と前記標定時の二
次元座標との偏差を検出し、最大許容値以上の偏差が検
出されたときは次回の通過までの間に撮像機対10a、10b
の位置及び向きを標定し直す。
【0012】また図1のシステムブロック図を参照する
に、本発明の積載物の体積計測装置は、上端開放搬送器
2が走行する通路5の上方に下向きに支持したステレオ
式撮像機対10a、10b;撮像機対10a、10bの視野重畳域全
域に分散した複数の位置に固定した視標7;搬送器2の
撮像機下方通過を検知する検知手段11;搬送器2の積載
面3の三次元形状31(図7(A)参照)と視標7の固定
位置とを記憶した記憶手段15;撮像機対10a、10bによる
通路5のステレオ画像対IgL0、IgR0(図4参照)を入力
し、該画像対IgL0、IgR0上の各視標7の像の二次元座標
と各視標7の固定位置とから撮像機対10a、10bの位置及
び向きを標定する標定手段19;撮像機対10a、10bによる
搬送器2のステレオ画像対IgL、IgR(図5参照)を入力
し、該画像対IgL、IgR上の各点の二次元座標と前記標定
した撮像機対10a、10bの位置及び向きとから積載面端縁
4の三次元座標とその内側の積載物1表面の三次元形状
32(図7(B)参照)とを検出する画像解析手段20;検
出した積載面端縁4の三次元座標へ位置合わせした前記
積載面3の既知三次元形状31と前記積載物1表面の三次
元形状32とから積載物1の体積を算出する体積算出手段
26;並びに検知手段11に接続され且つ搬送器2の通過時
又は次回の通過までの間に画像解析手段20又は標定手段
19を起動する制御手段18を備えてなるものである。
【0013】好ましくは、制御手段18により、搬送器2
の通過時と次回の通過までの間とに画像解析手段20と標
定手段19とを交互に起動し、撮像機対10a、10bによるス
テレオ測量と撮像機対10a、10bの外部パラメータの標定
とを交互に繰り返す。
【0014】また、解析手段20に、ステレオ画像対I
gL、IgR上の搬送器2に重ならない視標7の像の二次元
座標と前記標定した撮像機対10a、10bの位置及び向きと
から該視標7の三次元座標と前記既知位置との偏差を検
出し且つ最大許容値以上の偏差が検出された時に制御手
段18に対して標定手段19の起動を指示する標定指示手段
22を設け、撮像機対10a、10bの位置又は向きがズレた
(変動した)場合にのみ撮像機対10a、10bの外部パラメ
ータの標定を行うこととしてもよい。
【0015】標定手段19によりステレオ画像対IgL0、Ig
R0上の各視標7の像の標定時の二次元座標を記憶手段15
に記憶し、解析手段20に、ステレオ画像対IgL、IgR上の
搬送器2に重ならない視標7の像の二次元座標と前記標
定時の二次元座標との偏差を検出し且つ最大許容値以上
の偏差の検出時に制御手段18に対して標定手段19の起動
を指示する標定指示手段22を設け、標定時における視標
像の二次元座標と搬送器2の通過時における視標像の二
次元座標との偏差から撮像機対10a、10bの位置又は向き
のズレを判断してもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の計測装置のシステ
ムブロック図の一例を示す。図示例は、トラック等の車
両のベッセルを上端開放搬送器2とし、ベッセル上に積
載した土量を計測する実施例を示す。但し、搬送器2は
トラックベッセルに限定されず、上端開放のものであれ
ば足りる。また、積載物も土砂に限定されない。例え
ば、土石や掘削ズリ、廃棄物等を運搬する水上の運搬船
等に対して本発明を適用し、船の荷台の積載物の体積を
計測することができる。
【0017】図1に示すように、本発明の計測装置は、
上端開放搬送器2が走行する通路5の上方に支持した一
対のステレオ式撮像機対10a、10bを有する。図示例で
は、通路5を跨ぐ一対の門型部材8a、8aとそれらの頂端
間を連結する梁部材8bとを有する支持枠8の頂部に撮像
機対10a、10bを下向きに取り付けているが、撮像機対10
a、10bの支持方法は図示例に限定されない。撮像機10の
一例はCCDカメラ等のデジタルカメラであるが、従来
の光学フィルム式カメラを用いることも可能であり、そ
の場合は撮像機10の出力端にフィルム画像をデジタルデ
ータに変換するスキャナー等を設ける。撮像機対10a、1
0bの支持位置は、両撮像機対10a、10bの重複範囲(重畳
域)に搬送器2の積載面3全体が収まるように検討のう
え決定することができる。撮像機10は少なくとも2台必
要であるが、積載面3が広い場合や測定精度向上を図る
場合は3台以上の撮像機10を使用してもよい。
【0018】搬送器2の積載面3の三次元形状31は予め
計測し、後述する記憶手段15に記憶する。例えば、積載
面3の三次元形状31をCAD等で作成した搬送器2の三
次元設計データや後述するデジタル標高モデルによるデ
ータ、又はデジタル標高モデル等が作成できる内寸形状
等の数値データとして記憶することができる。また、積
載前の搬送器2を撮像機対10a、10bの下方に位置付け、
撮像機対10a、10bによるステレオ画像対から積載面3の
三次元形状31を求めてもよい。積載面3の三次元形状31
の一例を図7(A)に示す。複数種類の搬送器2を用い
る場合は、搬送器2の種類別に積載面3の三次元形状31
を記憶手段15にデータベースとして記憶しておくことが
できる。記憶手段15に記憶した積載面3の三次元形状31
は、後述する積載物1の体積の算出に使用する。
【0019】支持枠8には、搬送器2による撮像機対10
a、10bの下方の通過を検知するための検知手段11を取り
付ける。図示例の検知手段11は、撮像機対10a、10bの視
野重畳域内、好ましくは視野重畳域の中心に搬送器2が
到達したときに、搬送器2の通過又は進入を検知するも
のである。検知手段11としては、例えば一対の透過型/
反射型光電センサ、超音波センサ、近接センサ等を使用
することができる。例えば透過型光電センサを用いる場
合は、通路5を介して発光器と受光器とを対向させて配
置し、発光器から受光器へ向けて赤外光を飛ばして受光
器に常時受光させ、受光器の受光遮断により搬送器2の
通過を検知する。
【0020】また、撮像機対10a、10bの下方の通路5上
には、図4に示すように、撮像機対10a、10bの位置及び
向きの標定(以下、外部パラメータの標定、又は単に外
部標定ということがある。)に使用する視標7を撮像機
対10a、10bの視野重畳域(図4に示す右斜線の視野と左
斜線の視野とが重なる領域)の全域に分散させて固定す
る。外部パラメータの標定に際しては、視野重畳域の全
域に分散した視標7を用いることが好ましい。通路5上
に視標7を分散して固定することにより、視野重畳域の
全域に視標7が分散した外部標定用画像を適宜撮影する
ことができる。
【0021】外部パラメータの標定のためには、同一直
線状に位置せず且つその三次元座標を別途測量等により
高精度に求めて後述する記憶手段15に記憶した3点以上
の点、及びそれらを含む5点以上の視標7を固定する必
要がある。
【0022】更に図示例の計測装置は、記憶手段15、標
定手段19、画像解析手段20、体積算出手段26、及び画像
解析手段20又は標定手段19を起動する制御手段18を備え
たコンピュータ14を有する。記憶手段15の一例は、コン
ピュータ14に設けたメモリ又は外部記憶装置である。標
定手段19の一例は、撮像機対10a、10bによる通路5のス
テレオ画像対IgL0、IgR0(図4参照)を入力し、画像対
IgL0、IgR0上の各視標7の像の二次元座標と各視標7の
固定位置とから撮像機対10a、10bの外部パラメータを標
定するコンピュータ14内蔵のプログラムである。また、
画像解析手段20の一例は、撮像機対10a、10bによる搬送
器2のステレオ画像対IgL、IgR(図5参照)を入力し、
画像対IgL、IgR上の各点の二次元座標と前記標定した外
部パラメータとから搬送器2の積載面端縁4の三次元座
標と積載物1表面の三次元形状32とを検出するコンピュ
ータ14内蔵のプログラムである。また、体積算出手段26
及び制御手段18の一例もコンピュータ14に内蔵のプログ
ラムである。
【0023】図示例の画像解析手段20は三次元形状検出
手段24を有する。三次元形状検出手段24は、例えばステ
レオ画像対IgL、IgRから一方の画像IgL上の各画素と対
応する他方の画像IgR上の画素をテンプレートマッチン
グ等のステレオマッチング画像処理技術により検出し、
対応する画素対の二次元座標と撮像機対10a、10bの内部
及び外部パラメータとから当該画素の三次元座標を算出
し、ステレオ画像対Ig L、IgR上の各画素に対応する三次
元座標から撮影対象物のデジタル標高モデル(Digital
Elevation Model。以下、DEMということがある。)を作
成する。このように適当なステレオマッチング画像処理
技術を用いてステレオ画像対IgL、IgRから撮影対象物の
DEMを作成するプログラムは従来技術に属する。
【0024】但し、DEM作成時間の短縮のため、また不
必要なデータによるDEM精度の低下を防止するため、画
像全体から実際に必要な範囲を限定してDEMを作成する
ことが望ましい。図1の実施例では、搬送器2の積載面
3(図6(B)参照)の範囲に限定してDEMを作成すれ
ば足りるものの、搬送器2が常に同じ位置を走行すると
は限らないので、計測の都度、搬送器2の走行位置に合
わせて積載面3の位置や傾き等を認識してDEMの作成範
囲を設定する必要がある。図示例の画像解析手段20はス
テレオ画像対IgL、IgRから積載面3の端縁4(図6
(B)参照)を認識する端縁認識手段21を有し、端縁認
識手段21により認識された積載面端縁4によってDEM解
析範囲を画定している。
【0025】図2は、図1のコンピュータ14による処理
の流れ図の一例を示す。以下、図2を参照して、本発明
による積載物の体積計測方法を説明する。先ずステップ
201において、計測前に撮像機対10a、10bの内部パラメ
ータを標定する。例えば、撮像機対10a、10bにより専用
の標定治具を撮影し、その画像を解析することにより内
部パラメータの標定を行う。また、計測中に撮像機対10
a、10bの内部パラメータが変化しないように、例えばレ
ンズを固定することが望ましい。内部パラメータの標定
は、撮像機対10a、10bを通路5の上方に支持する前又は
後に行うことができる。
【0026】ステップ202において、例えばコンピュー
タ14の制御手段18が検知手段11の出力信号がないことか
ら通過の間であると判断し、通路5の上方に支持した撮
像機対10a、10bに対して撮影を指示し、例えば図4に示
すような視野重畳域全域に視標7が分散した外部標定用
のステレオ画像対IgL0、IgR0を撮影する。撮影した外部
標定用の画像対IgL0、IgR0はコンピュータ14へ入力され
る。ステップ203において制御手段18により標定手段19
が起動され、入力された画像対IgL0、IgR0に基づき標定
手段19が撮像機対10a、10bの外部パラメータを標定す
る。外部パラメータの標定により撮像機対10a、10bの位
置と向きとが求まる。
【0027】ステップ202及び203は、搬送器2が撮像機
対10a、10bの下方にない時に、制御手段18を自動又は手
動で起動して行うことができる。搬送器2が撮像機対10
a、10bの撮影範囲内にある場合は、視標7の少なくとも
一部分が搬送器2により隠されてしまうため、搬送器2
の通過時の画像から外部パラメータの精確な標定を行う
ことは困難である。本発明は、搬送器2が撮像機対10
a、10bの下方にないことを条件として外部標定用画像の
撮影を随時可能とすることにより、撮像機対10a、10bに
よるステレオ測量を中断することなく、撮像機対10a、1
0bの外部パラメータの適宜な修正を可能としたものであ
る。
【0028】ステップ204において検知手段11により撮
像機対10a、10b下方の搬送器2の通過を検知し、通過を
検知した場合はステップ205において撮像機対10a、10b
に対して同時撮影を指示し、図5に示すような搬送器2
のステレオ画像対IgL、IgRを撮影する。撮影した画像対
IgL、IgRはコンピュータ14へ入力される。図1のブロッ
ク図では、検知手段11の出力信号をコンピュータ14の制
御手段18に入力し、制御手段18が2台の撮像機対10a、1
0bに対してそれぞれ同時撮影を指示している。但し、検
知手段11の出力信号を分岐させて撮像機対10a、10bに直
接入力することにより撮影指示信号としてもよい。撮像
機対10a、10bによる撮影は、搬送器2が走行中に可能で
あるが、搬送器2を停止させた上で行ってもよい。走行
中に撮影を行う場合は、走行時の搬送器2の揺れの影響
を少なくするため、撮像機対10a、10bのシャッター速度
を速くすることが望ましい。また撮影のため、適宜照明
を設置することができる。
【0029】ステップ206において、制御手段18により
画像解析手段20が起動され、コンピュータ14に入力され
た画像対IgL、IgRを画像解析手段20により処理する。画
像解析手段20では、先ず端縁認識手段21が画像対IgL、I
gRから例えば通路5と搬送器2及び積載面3との彩度や
明度の違いを利用して積載面端縁4を認識し、次に端縁
の位置関係(例えば、端縁として抽出された直線同士の
交点)から画像対IgL、IgRにおける積載面端縁4の基準
部位30の二次元座標を検出する(図5参照)。
【0030】また、図5の実施例に示すように、搬送器
2の積載面端縁4の基準部位30に座標検出用視標28を取
り付けた上でステレオ画像対IgL、IgRを撮影し、端縁認
識手段21が画像対IgL、IgRから例えばテンプレートマッ
チング等の画像処理により座標検出用視標28の像を抽出
することにより積載面端縁4を認識し、積載面端縁4の
基準部位30の二次元座標を検出することも可能である。
基準部位30の二次元座標は、ステップ207におけるDEM作
成処理において三次元座標に変換され、搬送器2上の積
載物1の範囲を限定するために使用する。また、ステッ
プ209における積載面3の既知三次元形状31と積載物1
表面の三次元形状32との位置合わせに使用する。
【0031】なお、搬送器2が複数種類ある場合は画像
解析手段20に搬送器識別手段23(図1参照)を設け、ス
テップ206において搬送器識別手段23により搬送器2の
種類を識別することができる。搬送器識別手段23は、例
えば端縁認識手段21により認識された積載面端縁4の形
状から積載面サイズ等を算出し、積載面サイズ等から搬
送器2の種類を識別する。また、図5の実施例に示すよ
うに、各搬送器2にIDを付すと共に搬送器2の積載面
3の外にID付き視標29を上向きに取り付け、搬送器識
別手段23が画像対IgL、IgR上のID付き視標29の像から
搬送器IDすなわち搬送器2を識別することも可能であ
る。この場合は、コンピュータ14の記憶手段15に積載面
3の三次元形状31を搬送器の種類別又は搬送器ID別に
記憶し、ステップ208において識別手段23により識別さ
れた搬送器2の種類に応じた積載面3の三次元形状31を
呼び出して、ステップ209における積載物1の体積算出
に使用する。但し、単一種類の搬送器2を用いる場合
は、ステップ208は不要である。
【0032】従来からナンバープレート等を利用してト
ラック等の搬送器2を識別する方法は提案されている
が、土木工事現場等ではナンバープレートが泥等の付着
により視認困難になることがある。また撮影機材を別途
用意する必要もあり、ハードウェア構成が複雑になる。
本発明では、積載面端縁4の形状や泥等が付着し難い部
位に取付けたID付き視標29を用いて搬送器2を識別す
ることができるので、土木工事現場においても識別困難
となるおそれが小さい。また、計測用の撮像機対10a、1
0bを用いて搬送器2を識別できるので、識別用の特別の
装置等を必要としない。
【0033】ステップ207は、端縁認識手段21により認
識された積載面端縁4に基づき、その内側の積載物1の
表面の三次元形状32(DEM)を検出する処理を示す。図
6はステップ207における処理の一例を示し、同図
(A)は座標検出用視標28を取り付けた積載面端縁4の
基準部位30の内側に限定して積載物1の表面のDEMを作
成することを示す。図示例のように積載面端縁4の範囲
よりもDEM作成範囲が狭い場合は、同図(B)に示すよ
うに、DEM作成範囲の外周縁と積載面端縁4との間に例
えば次の方法で標高データを外挿することにより積載物
1の表面の三次元形状32を作成する。例えば積載面端縁
4の標高よりもDEM作成範囲の外周縁の標高が低い場合
は、その外周縁の標高を外挿する。また、積載面端縁4
の標高よりもDEM作成範囲の外周縁の標高が高い場合
は、外周縁と積載面端縁4とを結ぶ斜面を外挿する。但
し、外挿方法はこの例に限定されない。図7(B)は、
ステップ207において検出された積載物1の表面の三次
元形状32(DEM)の一例を示す。なお、ステップ207にお
いて積載面端縁4の基準部位30の三次元座標が求まる。
【0034】ステップ209において、体積算出手段26に
より、ステップ208で呼び出した積載面3の三次元形状3
1(図7(A)参照)を、ステップ207で求めた積載面端
縁4の基準部位30へ位置合わせすることにより、積載物
1の表面の三次元形状32と重ね合わせる(同図(C)参
照)。同図(A)に示すように、積載面3の三次元形状
31のデータには積載面端縁4の基準部位30の相対三次元
座標データを含めることができ、基準部位30の相対三次
元座標データをステップ207で求めた基準部位30の三次
元座標と一致させることにより、積載面3の三次元形状
31と積載物表面の三次元形状32とを容易に且つ精確に位
置合わせすることができる。両者を位置合わせした後、
所定平面に対する両者の標高差と単位面積とを乗じた値
を積載物1の全体について積分する方法(柱状法又は点
高法)により、積載物1の体積を算出することができ
る。
【0035】ステップ209で積載物1の体積を算出した
後、図2の流れ図ではステップ202へ戻り、後続の搬送
器2に対してステップ202〜209を繰り返す。この流れ図
によれば、搬送器2の通過の間における撮像機対10a、1
0bの外部パラメータの標定と、搬送器2の通過時におけ
る積載物1表面の三次元形状32の検出及び積載物1の体
積算出とを交互に繰り返すことができるので、搬送器2
の走行に伴う振動等によって撮像機対10a、10bの位置や
向きが変動した場合であっても、次回の体積算出時まで
に撮像機対10a、10bの外部パラメータを修正(再標定)
することができ、三次元形状又は体積の高精度の算出を
維持できる。
【0036】また本発明によれば、画像全体から必要な
範囲を限定して積載物表面の三次元形状32を検出できる
ので、不必要なデータによる検出精度の低下を防止し
て、走行する搬送器2上の積載物体積を迅速且つ高精度
に算出できる。積載物体積の高精度算出により、例えば
土量等に関する管理レベルの向上を図ることができる。
更に、搬送器2が複数種類ある場合でも、積載面端縁4
の形状等から搬送器2を識別して搬送器2毎の積載物体
積を精確に求めることができ、積載物の自動計測による
施工管理の簡易化、コスト低減等への寄与も期待でき
る。
【0037】こうして本発明の目的である「振動等が生
じる環境下でも精確な計測が維持できる積載物の体積計
測方法及び装置」の提供が達成できる。
【0038】ステップ207において検出されたDEMデータ
や積載面端縁4の基準部位30の三次元座標は、例えば図
1に示す出力装置16に出力して他の用途等に供すること
ができる。また、ステップ209において、計測日時、積
載物の体積、ダンプ・ベッセル等の搬送器の種別、撮影
写真等を必要に応じ組み合わせて帳票を作成し、出力装
置16に出力することができる。更に、必要に応じて積載
物1の体積を累積し、施工総合管理等に利用することが
できる。
【0039】
【実施例】図3は、図1のコンピュータ14における処理
の他の一例の流れ図を示す。同流れ図では、撮像機対10
a、10bによるステレオ測量と撮像機対10a、10bの外部パ
ラメータの標定とを交互に繰り返す方法(常時標定型)
に代えて、撮像機対10a、10bの位置又は向きがズレた場
合にのみ撮像機対10a、10bの外部パラメータの標定を行
う方法(常時チェック型)を示す。図2に示す常時標定
型の方が精度の面において確実であるが、搬送器2の通
過の前後に標定用画像の撮影を行う時間を確保するのが
困難である場合や、カメラ取付位置・向きのズレが比較
的起こり難いので標定に要する時間をできるだけ節約し
たい場合には、図3に示す常時チェック型が有利であ
る。
【0040】常時標定型では撮像機対10a、10bの位置や
向きのズレを確認する必要はないが、常時チェック型で
は、画像解析手段20に標定指示手段22を設け、標定指示
手段22において、搬送器2の通過時に撮像機対10a、10b
によるステレオ画像対IgL、IgR上の搬送器2に重ならな
い視標(以下、非重畳視標という。)7の像を用いて、
撮像機対10a、10bの位置又は向きのズレをチェックす
る。すなわち、図3のステップ306において、搬送器2
の通過時の画像対IgL、IgR上からテンプレートマッチン
グ等の画像処理により非重畳視標7の二次元座標を抽出
し、抽出した二次元座標と撮像機対10a、10bの外部パラ
メータとにより非重畳視標7の三次元座標を検出し、検
出した三次元座標と当該視標7の既知位置との偏差を算
出する。
【0041】撮像機対10a、10bの位置や向きが変動した
場合は、非重畳視標7の画像対IgL、IgR上における二次
元座標及び検出された三次元座標もズレるので、前記既
知位置との偏差は撮像機対10a、10bの位置や向きの変動
の関数であるといえる。偏差が許容範囲内である場合
は、外部パラメータの再標定を行わずに図3のステップ
304〜309を繰り返す。最大許容値以上の偏差が検出され
た場合は標定指示手段22が制御手段18に対して標定手段
19の起動(ステップ302、303の起動)を指示し、次回の
搬送器の通過までの間に撮像機対10a、10bにより外部標
定用の画像対Ig L0、IgR0を撮影し(ステップ302)、標
定手段19により撮像機対10a、10bの外部パラメータを標
定し直す(ステップ303)。
【0042】なお、ステップ306において、通過時にお
けるステレオ画像対IgL、IgR上の視標像の二次元座標と
ステップ303の標定時におけるステレオ画像対IgL0、Ig
R0上の視標像の二次元座標との偏差から、撮像機対10
a、10bの位置又は向きのズレを簡易に判断することがで
きる。すなわち、ステップ303においてステレオ画像対I
gL0、IgR0上の各視標7の像の二次元座標を標定手段19
によって記憶手段15に記憶し、ステップ306において、
画像解析手段20の標定指示手段22により、搬送器2の通
過時の画像対IgL、IgR上における非重畳視標7の二次元
座標と該非重畳視標7の標定時における画像対IgL0、Ig
R0上の二次元座標との偏差を算出する。最大許容値以上
の偏差が検出されたときは、標定指示手段22が制御手段
18に対して標定手段19の起動(ステップ302、303の起
動)を指示し、次回の通過までの間に撮像機対10a、10b
の外部パラメータを標定し直す。
【0043】図3の流れ図によれば、不必要な外部パラ
メータの標定作業を避け、体積計測の迅速化を図ること
が期待できる。なお、図3のステップ301〜305、307〜3
09における各処理内容は、図2のステップ201〜205、20
7〜209における処理とそれぞれ同様のものである。
【0044】[実験例1]図1の構成の計測装置を用
い、図2又は3の流れ図に従ってトラック・ベッセル上
の土量を算出する実験を行った。本実験では、全長11m
×高さ9m×幅6m、門型開口部高さ4.3mの支持枠8
を使用し、支持枠8の頂部に取付けた2000×1312画素の
デジタルカメラ2台(焦点距離18mm)により、全長4.4
m×全幅3.3m×高さ2.6mのベッセル上の土量を計測し
た。
【0045】本発明装置の計測精度を評価するための比
較対照となる適当な方法がないため、撮像機10の標定精
度、DEMの形状精度、及び土量算出値の安定性から本発
明の計測精度を評価した。先ず撮像機10の標定精度とし
て、通路5に固定した各視標7についてステップ203又
はステップ303で標定した撮像機10の三次元座標(計測
値)と測量等により求めた撮像機10の三次元座標(真
値)との比較の結果、標定結果の計測値と真値との最大
誤差は水平方向3.0mm、垂直方向7.3mm程度であり、誤差
の標準偏差は水平方向1.2mm、垂直方向3.3mm程度であ
り、本発明による標定結果は真値と高い精度で一致する
ことが確認できた。また、ステップ207又はステップ307
で求めた積載物表面のDEM形状とその積載物表面をRTK-G
PSで実際に測量した三次元座標とを比較した結果、同一
測定点における垂直精度は、最大誤差30mm、標準偏差12
mmであった。さらに、同一の積載物の体積を本発明の計
測方法で10回計測したところ、計測体積の標準偏差は平
均値の約0.4%であり、十分に安定した算出値が得られ
ることが確認できた。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の積載物の
体積計測方法及び装置は、既知三次元形状の積載面を有
する上端開放搬送器が走行する通路上方にステレオ式撮
像機対を下向きに支持し、撮像機対の視野重畳域全域に
分散した複数の既知位置に視標を固定し、撮像機下方に
搬送器が無い時に撮像機対の外部パラメータを標定し、
標定した外部パラメータを用いて撮像機下方を通過する
搬送器の積載物表面の三次元形状を検出し、積載面の既
知三次元形状と前記積載物表面の三次元形状とから積載
物の体積を算出するので、次の顕著な効果を奏する。
【0047】(イ)トラック等の走行に伴う振動が生じ
る環境下においても、トラック等の積載物の体積を直接
的に且つ精確に計測できる。 (ロ)撮像機の外部パラメータの標定を高精度にできる
だけでなく、撮像機の位置や向きのずれを随時チェック
することができ、計測の精度及び信頼性が向上する。 (ハ)積載面端縁の検出により必要なステレオ解析範囲
を絞ることができ、画像解析時間を短縮することがで
き、積載物の体積を迅速に算出できる。 (ニ)また、積載面端縁の検出により積載物表面の三次
元形状(DEMデータ)と積載面の三次元形状との位置合
わせを高精度に行うことができ、積載物の体積の算出精
度が向上できる。 (ホ)積載物体積の精確な計測により、積載物搬送の施
工管理の質及びレベルの向上が期待できる。 (ヘ)撮像機とコンピュータという簡単なシステム構成
で積載物の体積を算出することができ、システムの低コ
スト化を図ることができる。 (ト)ダンプトラックや土運搬船を始め、広範囲な形状
の搬送器に適用することが期待できる。 (チ)撮影から土量算出までを自動で処理することが可
能であり、積載物体積計測の自動化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の一実施例のシステムブロック図で
ある。
【図2】は、本発明方法の流れ図の一例である。
【図3】は、本発明方法の流れ図の他の一例である。
【図4】は、通路上に配置した視標の説明図である。
【図5】は、ステレオ画像対の説明図である。
【図6】は、ステレオ画像対からの三次元形状検出方法
の説明図である。
【図7】は、積載物の体積算出方法の説明図である。
【図8】は、従来の土量計測方法の一例の説明図であ
る。
【図9】は、従来の土量計測方法の他の一例の説明図で
ある。
【図10】は、従来の土量計測方法の更に他の一例の説
明図である。
【符号の説明】
1…積載物(積載土砂) 2…上端開放搬送器(ベッセ
ル) 3…積載面 4…積載面端縁 5…通路 7…視標 8…支持枠 10…ステレオ式撮像機 11…検知手段 14…コンピュータ 15…記憶手段 16…出力装置 18…制御手段 19…標定手段 20…画像解析手段 21…端縁認識手段 22…標定指示手段 23…搬送器識別手段 24…三次元形状検出手段 26…体積算出手段 28…座標検出用視標 29…ID付き視標 30…基準部位 31…積載面の三次元形状 32…積載物表面の三次元形状 38…非接触式距離計 41…土(積載土) 42…上端開放搬送器 43a…搬送器上端縁 43b…搬送器積載面 45…三次元画像計測装置 46…記憶手段 47…座標割付手段 48…容積算出手段 49…重量測定装置 50…投光器 52R、52L…撮像機 53…メッシュ光制御回路 54…映像入力ボード 55…座標算出手段 56…コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 道男 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA01 AA04 AA31 AA53 BB05 BB15 BB27 CC00 CC11 DD14 EE00 FF05 JJ03 JJ05 JJ26 PP01 PP11 QQ23 QQ25 QQ38 QQ41

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】既知三次元形状の積載面を有する上端開放
    搬送器が走行する通路上方にステレオ式撮像機対を下向
    きに支持し、前記撮像機対の視野重畳域全域に分散した
    複数の既知位置に視標を固定し、撮像機下方に搬送器が
    無い時に前記撮像機対によるステレオ画像対上の各視標
    像の二次元座標と前記既知位置とから撮像機対の位置及
    び向きを標定し、撮像機下方の搬送器通過時に前記撮像
    機対による搬送器のステレオ画像対上の各点の二次元座
    標と前記標定した撮像機対の位置及び向きとから搬送器
    の積載面端縁の三次元座標とその内側の積載物表面の三
    次元形状とを検出し、前記積載面端縁の三次元座標に位
    置合わせした前記積載面の既知三次元形状と前記積載物
    表面の三次元形状とから前記積載物の体積を算出してな
    る積載物の体積計測方法。
  2. 【請求項2】請求項1の計測方法において、前記搬送器
    の通過時と次回の通過までの間とに前記積載物表面の三
    次元形状の検出と前記撮像機対の位置及び向きの標定と
    を交互に繰り返してなる積載物の体積計測方法。
  3. 【請求項3】請求項1の計測方法において、前記搬送器
    の通過時に前記ステレオ画像対上の搬送器に重ならない
    視標像の二次元座標と前記標定した撮像機対の位置及び
    向きとから該視標の三次元座標と前記既知位置との偏差
    を検出し、最大許容値以上の偏差が検出されたのち次回
    の通過までの間に前記撮像機対の位置及び向きを標定し
    直してなる積載物の体積計測方法。
  4. 【請求項4】請求項1の計測方法において、前記標定時
    に前記ステレオ画像対上の各視標像の二次元座標を記憶
    し、前記搬送器の通過時に前記ステレオ画像対上の搬送
    器に重ならない視標像の二次元座標と前記標定時の二次
    元座標との偏差を検出し、最大許容値以上の偏差が検出
    されたのち次回の通過までの間に前記撮像機対の位置及
    び向きを標定し直してなる積載物の体積計測方法。
  5. 【請求項5】請求項1から4の何れかの計測方法におい
    て、前記搬送器の積載面端縁に座標検出用視標を取り付
    け、前記撮像機の通過時に前記座標検出用視標の三次元
    座標を検出してなる積載物の体積計測方法。
  6. 【請求項6】請求項1から5の何れかの計測方法におい
    て、複数種類の前記搬送器を用いる場合に、前記積載面
    の既知三次元形状を搬送器種別に記憶し、前記搬送器の
    通過時に検出した積載面端縁の形状から前記搬送器の種
    類を識別し、識別した搬送器種の積載面三次元形状から
    前記積載物の体積を算出してなる積載物の体積計測方
    法。
  7. 【請求項7】請求項1から5の何れかの計測方法におい
    て、前記搬送器にIDを付し且つ前記積載面の既知三次
    元形状を搬送器ID別に記憶し、各搬送器の積載面外に
    ID付き視標を上向きに取り付け、前記搬送器の通過時
    に前記ステレオ画像対上のID付き視標像から搬送器I
    Dを識別し、識別した搬送器IDと対応する積載面三次
    元形状から前記積載物の体積を算出してなる積載物の体
    積計測方法。
  8. 【請求項8】請求項1から7の何れかの計測方法におい
    て、前記搬送器を車両又は船の荷台としてなる積載物の
    体積計測方法。
  9. 【請求項9】上端開放搬送器が走行する通路上方に下向
    きに支持したステレオ式撮像機対;前記撮像機対の視野
    重畳域全域に分散した複数の位置に固定した視標;前記
    搬送器の撮像機下方通過を検知する検知手段;前記搬送
    器の積載面の三次元形状と前記視標の固定位置とを記憶
    した記憶手段;前記撮像機対による通路のステレオ画像
    対を入力し、該画像対上の各視標像の二次元座標と前記
    固定位置とから撮像機対の位置及び向きを標定する標定
    手段;前記撮像機対による搬送器のステレオ画像対を入
    力し、該画像対上の各点の二次元座標と前記標定した撮
    像機対の位置及び向きとから前記積載面端縁の三次元座
    標と積載物表面の三次元形状とを検出する画像解析手
    段;前記検出した積載面端縁の三次元座標へ位置合わせ
    した前記積載面の既知三次元形状と前記積載物表面の三
    次元形状とから前記積載物の体積を算出する体積算出手
    段;並びに前記検知手段に接続され且つ前記搬送器の通
    過時又は次回の通過までの間に前記画像解析手段又は標
    定手段を起動する制御手段を備えてなる積載物の体積計
    測装置。
  10. 【請求項10】請求項9の計測装置において、前記解析
    手段に、前記ステレオ画像対から前記積載面端縁を認識
    する端縁認識手段を含めてなる積載物の体積計測装置。
  11. 【請求項11】請求項10の計測装置において、前記搬
    送器の積載面端縁に座標検出用視標を取り付け、前記端
    縁認識手段により前記ステレオ画像対上の座標検出用視
    標像から積載面端縁を認識してなる積載物の体積計測装
    置。
  12. 【請求項12】請求項9から11の何れかの計測装置に
    おいて、前記制御手段により、前記搬送器の通過時と次
    回の通過までの間とに前記画像解析手段と前記標定手段
    とを交互に起動してなる積載物の体積計測装置。
  13. 【請求項13】請求項9から11の何れかの計測装置に
    おいて、前記解析手段に、前記ステレオ画像対上の搬送
    器に重ならない視標像の二次元座標と前記標定した撮像
    機対の位置及び向きとから該視標の三次元座標と前記既
    知位置との偏差を検出し且つ最大許容値以上の偏差の検
    出時に前記制御手段に対して前記標定手段の起動を指示
    する標定指示手段を設けてなる積載物の体積計測装置。
  14. 【請求項14】請求項9から11の何れかの計測装置に
    おいて、前記標定手段により前記ステレオ画像対上の各
    視標像の標定時の二次元座標を前記記憶手段に記憶し、
    前記解析手段に、前記ステレオ画像対上の搬送器に重な
    らない視標像の二次元座標と前記標定時の二次元座標と
    の偏差を検出し且つ最大許容値以上の偏差の検出時に前
    記制御手段に対して前記標定手段の起動を指示する標定
    指示手段を設けてなる積載物の体積計測装置。
  15. 【請求項15】請求項9から14の何れかの計測装置に
    おいて、複数種類の前記搬送器を用いる場合に、前記記
    憶手段に各搬送器の積載面の三次元形状を搬送器種別に
    記憶し、前記解析手段に前記搬送器の積載面端縁の形状
    から搬送器種を識別する搬送器識別手段を設け、前記体
    積算出手段により前記識別した搬送器種の積載面三次元
    形状から前記積載物の体積を算出してなる積載物の体積
    計測装置。
  16. 【請求項16】請求項9から14の何れかの計測装置に
    おいて、前記搬送器にIDを付し且つ各搬送器の積載面
    外にID付き視標を上向きに取り付け、前記記憶手段に
    各搬送器の積載面の三次元形状を搬送器ID別に記憶
    し、前記解析手段に前記ステレオ画像対上のID付き視
    標像から搬送器IDを検出する搬送器識別手段を設け、
    前記体積算出手段により前記識別した搬送器IDと対応
    する積載面三次元形状から前記積載物の体積を算出して
    なる積載物の体積計測装置。
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