JP2003035511A - 位置検出装置、および該位置検出装置を備えた露光装置 - Google Patents

位置検出装置、および該位置検出装置を備えた露光装置

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JP2003035511A
JP2003035511A JP2001223158A JP2001223158A JP2003035511A JP 2003035511 A JP2003035511 A JP 2003035511A JP 2001223158 A JP2001223158 A JP 2001223158A JP 2001223158 A JP2001223158 A JP 2001223158A JP 2003035511 A JP2003035511 A JP 2003035511A
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light
photosensitive substrate
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Tadashi Nagayama
匡 長山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな分解能の確保と大きな検出ストローク
の確保との両立を図ることのできる位置検出装置。 【解決手段】 対物光学系(17)の焦点位置に対する
物体面(Wa)の相対位置を検出する位置検出装置。物
体面からの光束を対物光学系のほぼ瞳面またはほぼ瞳共
役面において少なくとも第1光束および第2光束に分割
するための瞳分割素子(22)と、分割された少なくと
も第1光束および第2光束に基づいて物体面の相対位置
を検出するための検出系(24,25)とを備えてい
る。瞳分割素子は、物体面から射出された第1光束を検
出系へ導くための第1分割部(22b、22c)と、第
1光束よりも大きい射出角度で物体面から射出された第
2光束を検出系へ導くための第2分割部(22a、22
d)とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位置検出装置、お
よび該位置検出装置を備えた露光装置に関する。さらに
詳細には、本発明は、半導体素子、撮像素子、液晶表示
素子、薄膜磁気ヘッド等のマイクロデバイスを製造する
リソグラフィ工程で用いる露光装置における感光性基板
などの自動合焦に好適な位置検出装置(焦点位置検出装
置)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体素子や液晶表示素子等の
デバイスの製造に際して、マスク(またはレチクル)の
パターンを投影光学系により感光性基板(感光材料の塗
布されたウェハまたはガラスプレート等の)上の各露光
領域に焼き付けるための露光装置が用いられる。この種
の露光装置には、投影光学系の結像面に対する感光性基
板の相対位置を検出するための位置検出装置が搭載され
ている。
【0003】従来、この種の位置検出装置として、たと
えば特開平8−167550号公報に開示されているよ
うに、いわゆる瞳分割方式の位置検出装置が知られてい
る。瞳分割方式の位置検出装置では、例えばスリット状
の光束で物体面(露光装置の場合には感光性基板面)を
照明し、照明された物体面からの光束を対物光学系の瞳
面または瞳共役面の近傍で瞳分割する。そして、瞳分割
された光束の位置情報に基づいて、対物光学系の焦点位
置に対する物体面の相対位置(露光装置の場合には投影
光学系の結像面に対する感光性基板面の相対位置)を検
出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の瞳分割方式の位
置検出装置では、物体面の位置変動に対する瞳分割され
た光束の位置変動の感度を向上させるには、すなわち位
置検出装置の分解能を向上させるには、対物光学系の物
体側開口数を大きく設定する必要がある。しかしなが
ら、大きな分解能を確保するために対物光学系の物体側
開口数を単に大きく設定すると、物体面の検出可能な位
置範囲すなわち検出ストロークが小さくなってしまうと
いう不都合があった。
【0005】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、大きな分解能の確保と大きな検出ストローク
の確保との両立を図ることのできる位置検出装置を提供
することを目的とする。また、本発明の位置検出装置を
備え、たとえば投影光学系の結像面に対して感光性基板
を高精度に設定して良好な露光を行うことのできる露光
装置を提供することを目的とする。さらに、本発明の露
光装置を用いて、良好な露光により良好なマイクロデバ
イスを製造することのできるマイクロデバイス製造方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の第1発明では、対物光学系の焦点位置に対
する物体面の相対位置を検出する位置検出装置におい
て、前記物体面からの光束を前記対物光学系のほぼ瞳面
またはほぼ瞳共役面において少なくとも第1光束および
第2光束に分割するための瞳分割素子と、前記瞳分割素
子で分割された前記少なくとも第1光束および第2光束
に基づいて前記物体面の相対位置を検出するための検出
系とを備え、前記瞳分割素子は、前記物体面から射出さ
れた前記第1光束を前記検出系へ導くための第1分割部
と、前記第1光束よりも大きい射出角度で前記物体面か
ら射出された前記第2光束を前記検出系へ導くための第
2分割部とを有することを特徴とする位置検出装置を提
供する。
【0007】第1発明の好ましい態様によれば、前記第
1分割部は前記第1光束を反射するための第1反射面を
有し、前記第2分割部は前記第2光束を反射するための
第2反射面を有する。この場合、前記第1反射面は、第
1方向に沿って前記第1光束を反射するように設定さ
れ、前記第2反射面は、前記第1方向とは異なる第2方
向に沿って前記第2光束を反射するように設定されてい
ることが好ましい。また、前記第1反射面で反射された
前記第1光束および前記第2反射面で反射された前記第
2光束を所定の検出面に集光させるための集光光学系を
さらに備えていることが好ましい。
【0008】あるいは、第1発明の好ましい態様によれ
ば、前記第1分割部は前記第1光束を所定の検出面に集
光させるための第1集光レンズ要素を有し、前記第2分
割部は前記第2光束を前記所定の検出面に集光させるた
めの第2集光レンズ要素を有する。なお、第1発明で
は、前記物体面を所定形状の光束で照明するための照明
系をさらに備えていることが好ましい。
【0009】本発明の第2発明では、所定のパターンが
形成されたマスクを照明するための露光用照明系と、前
記マスクのパターン像を感光性基板上に形成するための
投影光学系と、該投影光学系の光軸に沿った前記感光性
基板の位置を検出するための第1発明の位置検出装置と
を備えていることを特徴とする露光装置を提供する。
【0010】本発明の第3発明では、第2発明の露光装
置により前記マスクのパターンを前記感光性基板上に露
光する露光工程と、前記露光工程により露光された前記
感光性基板を現像する現像工程とを含むことを特徴とす
るマイクロデバイスの製造方法を提供する。
【0011】本発明の第4発明では、対物光学系の焦点
位置に対する物体面の相対位置を検出する位置検出方法
において、前記物体面からの光束を前記対物光学系のほ
ぼ瞳面またはほぼ瞳共役面において少なくとも第1光束
および第2光束に分割する瞳分割工程と、前記第1光束
に基づいて前記物体面の相対位置を粗精度で検出する第
1検出工程と、前記第2光束に基づいて前記物体面の相
対位置を細精度で検出する第2検出工程とを含むことを
特徴とする位置検出方法を提供する。
【0012】本発明の第5発明では、第3発明の位置検
出方法を用いて、マスクのパターン像を感光性基板に投
影する投影光学系の結像面に対する前記感光性基板の相
対位置を検出する検出工程と、前記検出工程による検出
結果に基づいて前記投影光学系の結像面に対して前記感
光性基板を設定する位置決め工程と、前記位置決め工程
の後に、前記投影光学系を介して前記マスクのパターン
像を前記感光性基板に投影する露光工程とを含むことを
特徴とする露光方法を提供する。
【0013】第5発明の好ましい態様によれば、前記位
置決め工程は、前記第1検出工程による検出結果に基づ
いて前記投影光学系の結像面に対して前記感光性基板を
設定する粗精度の第1位置決め工程と、前記第2検出工
程による検出結果に基づいて前記投影光学系の結像面に
対して前記感光性基板を設定する細精度の第2位置決め
工程とを含む。
【0014】本発明の第6発明では、第5発明の露光方
法により前記マスクのパターンを前記感光性基板上に露
光する露光工程と、前記露光工程により露光された前記
感光性基板を現像する現像工程とを含むことを特徴とす
るマイクロデバイスの製造方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の典型的な形態にしたがう
位置検出装置では、対物光学系のほぼ瞳面またはほぼ瞳
共役面に配置された瞳分割素子により、物体面からの光
束を第1光束および第2光束に分割する。そして、瞳分
割された第1光束および第2光束に基づいて、対物光学
系の焦点位置に対する物体面の相対位置を検出する。こ
こで、第2光束は、第1光束よりも実質的に大きい射出
角度で物体面から射出された光束である。
【0016】したがって、比較的小さい射出角度で物体
面から射出された第1光束に基づいて位置検出を行う場
合、分解能は比較的小さいが、比較的大きな検出ストロ
ークを確保することができる。一方、比較的大きい射出
角度で物体面から射出された第2光束に基づいて位置検
出を行う場合、検出ストロークは比較的小さいが、比較
的大きな分解能を確保することができる。
【0017】そこで、本発明では、比較的小さい射出角
度で物体面から射出された第1光束に基づいて、比較的
小さい分解能および比較的大きい検出ストロークの条件
下で、対物光学系の焦点位置に対する物体面の相対位置
を粗精度で検出することができる。そして、比較的大き
い射出角度で物体面から射出された第2光束に基づい
て、比較的大きい分解能および比較的小さい検出ストロ
ークの条件下で、対物光学系の焦点位置に対する物体面
の相対位置を細精度で検出することができる。
【0018】こうして、本発明の位置検出装置では、大
きな分解能の確保と大きな検出ストロークの確保との両
立を図ることができ、対物光学系の焦点位置に対して物
体面を高精度に設定することが可能になる。したがっ
て、本発明の位置検出装置が搭載された露光装置では、
投影光学系の結像面に対して感光性基板を高精度に設定
して良好な露光を行うことができる。また、本発明の露
光装置を用いたマイクロデバイス製造方法では、良好な
露光により良好なマイクロデバイスを製造することがで
きる。
【0019】本発明の実施形態を、添付図面に基づいて
説明する。図1は、本発明の実施形態にかかるフォーカ
ス方向での位置検出装置を備えた露光装置の構成を概略
的に示す図である。本実施形態では、露光装置において
投影光学系の結像面に対する感光性基板の相対位置を検
出するための位置検出装置に対して本発明を適用してい
る。図1では、投影光学系PLの光軸に対して平行にZ
軸が、Z軸に垂直な平面内において図1の紙面に平行な
方向にX軸が、Z軸に垂直な平面内において図1の紙面
に垂直な方向にY軸がそれぞれ設定されている。
【0020】図示の露光装置は、適当な露光光でマスク
(投影原版)としてのレチクルRを均一に照明するため
の露光用照明系ILを備えている。レチクルRはレチク
ルステージRS上においてXY平面とほぼ平行に支持さ
れており、そのパターン領域PAには転写すべき回路パ
ターンが形成されている。露光用照明系ILで照明され
てレチクルRを透過した光は、投影光学系PLを介して
ウェハWに達し、ウェハW上にはレチクルRのパターン
像が形成される。なお、ウェハWは、ウェハホルダWH
を介してZステージZS上においてXY平面とほぼ平行
に支持されている。ZステージZSは、ステージ制御系
SCによって、投影光学系PLの光軸に沿って駆動され
るように構成されている。
【0021】さらに、ZステージZSは、XYステージ
XY上に支持されている。XYステージXYは、同じく
ステージ制御系SCによって、投影光学系PLの光軸に
対して垂直なXY平面内において二次元的に駆動される
ように構成されている。なお、ステージ制御系SCは、
主制御系MCによって制御されるように構成されてい
る。前述したように、露光装置では、投影露光に先立っ
て、投影光学系PLの結像面に対してウェハWの露光面
を設定する必要がある。そこで、露光装置には、投影光
学系PLの結像面に対する光軸に沿ったウェハWの相対
位置を検出するための位置検出装置1が搭載されてい
る。
【0022】図2は、図1に示す位置検出装置の構成を
概略的に示す斜視図である。また、図3は、図1に示す
位置検出装置の構成を概略的に示すもう1つの図であ
る。図2および図3を参照すると、本実施形態にかかる
位置検出装置1は、たとえばハロゲンランプのような光
源11を備えている。光源11から供給された照明光
は、リレーレンズ系12を介して、光ファイバーのよう
なライトガイド13に入射する。ライトガイド13の内
部を伝播した照明光は、その射出端から射出された後、
第1リレーレンズ14および第2リレーレンズ15を介
して、ハーフプリズム16に入射する。
【0023】ハーフプリズム16で反射された照明光
は、対物レンズ17を介して、被検物体であるウェハW
の表面(露光面)Waを照明する。なお、第1リレーレ
ンズ13と第2リレーレンズ14との間の光路中におい
てウェハ面Waと光学的にほぼ共役な位置には、ウェハ
面Waに形成される照明領域の形状を規定するための照
明視野絞り18が設けられている。ここで、照明視野絞
り18は、Y方向に沿って長手方向を有するスリット状
(細長い矩形状)の開口部(光透過部)を有する。ただ
し、図2では、スリット状の開口部の形成を明瞭に図示
するために、Z方向に沿って延びたスリット状の開口部
を表示している。
【0024】こうして、ウェハ面Waには、照明視野絞
り18のスリット状開口部の像として、Y方向に沿って
延びたスリット状の照明領域が形成される(すなわちス
リット状の光束で照明される)。スリット状の光束で照
明されたウェハWからの反射光は、対物レンズ17を介
してハーフプリズム16に入射する。ハーフプリズム1
6を透過した光は、第2対物レンズ19を介して、中間
結像面においてY方向に沿って長手方向を有するスリッ
ト像を形成する。なお、中間結像面には、結像視野絞り
(図2では不図示)20が配置されている。したがっ
て、中間結像面に形成されたスリット像からの光は、Y
方向に沿って長手方向を有するスリット状の開口部(光
透過部)を有する結像視野絞り20で制限された後、リ
レーレンズ21を介して、瞳分割ミラー22に入射す
る。
【0025】図3を参照すると、瞳分割ミラー22は、
対物レンズ17の瞳共役面の近傍において入射光束を4
つの光束に分割して互いに異なる方向に反射するための
4つの反射面22a〜22dを有する。ここで、内側の
一対の反射面22bと22cとの交線は、対物レンズ1
7の光軸AXを通りY方向に沿って延びるように設定さ
れている。また、外側の反射面22aおよび22dと隣
接する内側の反射面22bおよび22cとの交線も、そ
れぞれY方向に沿って延びるように設定されている。な
お、図2では、図面の明瞭化のために、瞳分割ミラー2
2への入射光束が2つの光束に分割される様子だけを示
している。
【0026】こうして、瞳分割ミラー22により4分割
された光束、すなわち第1反射面22a〜第4反射面2
2dでそれぞれ反射された第1光束〜第4光束は、集光
光学系としての結像レンズ23を介して、一次元撮像素
子(ラインセンサ)24の撮像面(検出面)24a上
に、Y方向に沿って長手方向を有する4つのスリット像
を形成する。一次元撮像素子24は、その撮像面24a
上に形成された4つのスリット像を光電検出し、検出信
号を信号処理系(図2では不図示)25に供給する。信
号処理系25では、対応する2つのスリット像の中心間
距離を後述の信号処理を介して計測し、計測した中心間
距離に基づいて対物レンズ17の焦点位置に対するウェ
ハWの表面Waの相対位置ずれ量を検出する。
【0027】信号処理系25で検出されたウェハWの相
対位置ずれ量に関する情報は、主制御系MCに供給され
る。主制御系MCでは、信号処理系25から供給された
相対位置ずれ量に関する情報に基づいて、検出した相対
位置ずれ量だけZステージZSを光軸AXに沿って駆動
させるための指令をステージ制御系SCに供給する。こ
うして、主制御系MCからの指令に基づいて作動するス
テージ制御系SCの作用により、対物レンズ17の焦点
位置に、ひいては投影光学系PLの結像面に、ウェハW
の露光面Waが設定される。
【0028】図4は本発明による位置検出の基本的な原
理を説明する図であって、(a)は対物レンズの焦点位
置とウェハ面とが一致している状態を、(b)は対物レ
ンズの焦点位置よりも下方にウェハ面がある状態を、
(c)は対物レンズの焦点位置よりも上方にウェハ面が
ある状態をそれぞれ示している。なお、図4では、本発
明による位置検出の原理を簡単に且つ明瞭に説明するた
めに、4つの反射面を有する瞳分割ミラー22に代え
て、2つの偏向プリズムからなる瞳分割プリズム30を
配置している。また、図面の明瞭化のために、対物レン
ズ17と瞳分割プリズム30との間の光路中に配置され
た光学部材の図示を省略している。
【0029】図4(a)を参照すると、対物レンズ17
の焦点位置とウェハWの表面Waとが一致しているの
で、瞳分割プリズム30の第1偏向プリズム30aで偏
向された第1光束および第2偏向プリズム30bで偏向
された第2光束は、結像レンズ23を介して、一次元撮
像素子24の撮像面24a上でそれぞれ結像する。すな
わち、ウェハ面Waからの反射光のうち外側光線と光軸
AX方向に反射される中心光線とが、撮像面24a上に
おいて同じ位置に達する。このとき、撮像面24a上に
形成される2つの像の中心間距離D0は、たとえば各偏
向プリズム30aおよび30bの偏向角、および結像レ
ンズ23の焦点距離に依存する。
【0030】図4(b)を参照すると、対物レンズ17
の焦点位置よりもd1だけ下方にウェハ面Waがあるの
で、第1偏向プリズム30aで偏向された第1光束およ
び第2偏向プリズム30bで偏向された第2光束は、撮
像面24aよりも前側に(物体側に)それぞれ結像す
る。すなわち、ウェハ面Waからの反射光のうち外側光
線が、一次元撮像素子24の撮像面24a上では、ウェ
ハ面Waから光軸AX方向に反射される中心光線よりも
内側に達することになる。その結果、図4(b)におい
て撮像面24a上に形成される2つの像の中心間距離D
1は、図4(a)の合焦状態における2つの像の中心間
距離D0よりも小さくなる。
【0031】図4(c)を参照すると、対物レンズ17
の焦点位置よりもd2だけ上方にウェハ面Waがあるの
で、第1偏向プリズム30aで偏向された第1光束およ
び第2偏向プリズム30bで偏向された第2光束は、撮
像面24aよりも後側に(物体側と反対側に)それぞれ
結像する。すなわち、ウェハ面Waからの反射光のうち
外側光線が、一次元撮像素子24の撮像面24a上で
は、ウェハ面Waから光軸AX方向に反射される中心光
線よりも外側に達することになる。その結果、図4
(c)において撮像面24a上に形成される2つの像の
中心間距離D2は、図4(a)の合焦状態における2つ
の像の中心間距離D0よりも大きくなる。
【0032】ここで、対物レンズ17の焦点位置とウェ
ハ面Waとが一致したときに検出される像中心間距離D
0と対物レンズ17の焦点位置とウェハ面Waとが一致
しないときに検出される像中心間距離Dとの差ΔDは、
対物レンズ17の焦点位置に対するウェハ面Waの相対
位置ずれ量(デフォーカス量)dに依存する。このと
き、ウェハ面Waの相対位置ずれ量dに対する像中心間
距離の変化量ΔDの感度すなわち位置検出装置の分解能
は、ウェハ面Waからの反射光束の開口数すなわち対物
レンズ17の物体側開口数に依存する。
【0033】したがって、大きな分解能を確保するため
には、対物レンズ17の物体側開口数を大きく設定する
必要がある。しかしながら、対物レンズ17の物体側開
口数を単に大きく設定すると、ウェハ面Waの検出可能
な位置範囲すなわち検出ストロークが小さくなってしま
う。その結果、大きな分解能の確保と大きな検出ストロ
ークの確保との両立を図ることができず、投影光学系P
Lの結像面に対してウェハWを高精度に設定することが
困難である。
【0034】そこで、本実施形態では、図3に明瞭に示
すように、瞳分割素子として、4つの反射面を有する瞳
分割ミラー22を用いている。この場合、瞳分割ミラー
22により4分割された光束、すなわち第1反射面22
a〜第4反射面22dでそれぞれ反射された第1光束2
6a〜第4光束26dは、結像レンズ23を介して、一
次元撮像素子24の撮像面24a上に、Y方向に沿って
長手方向を有する4つのスリット像27a〜27dを形
成する。ここで、第1光束26aおよび第4光束26d
は、第2光束26bおよび第3光束26cよりも大きい
射出角度でウェハ面Waから射出された光束である。
【0035】したがって、比較的大きい射出角度でウェ
ハ面Waから射出された第1光束26aおよび第4光束
26dが形成する第1スリット像27aと第4スリット
像27dとの中心間距離に基づいて位置検出を行う場
合、検出ストロークは比較的小さいが、比較的大きな分
解能を確保することができる。一方、比較的小さい射出
角度でウェハ面Waから射出された第2光束26bおよ
び第3光束26cが形成する第2スリット像27bと第
3スリット像27cとの中心間距離に基づいて位置検出
を行う場合、分解能は比較的小さいが、比較的大きな検
出ストロークを確保することができる。
【0036】そこで、本実施形態では、内側の一対のス
リット像27bと27cとの中心間距離に基づいて、比
較的小さい分解能および比較的大きい検出ストロークの
条件下で、投影光学系PLの結像面に対するウェハ面W
aの相対位置を粗精度で検出する。そして、この粗精度
の検出結果に基づいてZステージZS(ひいてはウェハ
W)を駆動することにより、投影光学系PLの結像面に
対してウェハWを粗精度で設定する。次いで、外側の一
対のスリット像27aと27dとの中心間距離に基づい
て、比較的大きい分解能および比較的小さい検出ストロ
ークの条件下で、投影光学系PLの結像面に対するウェ
ハ面Waの相対位置を細精度で検出する。
【0037】そして、細精度の検出結果に基づいてZス
テージZS(ひいてはウェハW)を駆動することによ
り、投影光学系PLの結像面に対してウェハWを細精度
で設定する。こうして、本実施形態の位置検出装置で
は、大きな分解能の確保と大きな検出ストロークの確保
との両立を図ることができ、投影光学系PLの結像面に
対してウェハWを高精度に設定することが可能になる。
その結果、本実施形態の露光装置では、投影光学系の結
像面に対して感光性基板を高精度に設定して良好な露光
を行うことができる。
【0038】図5は、本実施形態の第1変形例にかかる
位置検出装置の要部構成を概略的に示す図である。図5
の第1変形例は、図1の実施形態と類似の構成を有す
る。しかしながら、図5の第1変形例では、図1の実施
形態における瞳分割ミラーおよび結像レンズに代えて集
光レンズ集合体を用いている点だけが基本的に相違して
いる。なお、図5では、対物レンズ17と集光レンズ集
合体31との間の光路中に配置された光学部材の図示を
省略している。以下、図1の実施形態との相違点に着目
して、第1変形例を説明する。
【0039】第1変形例では、図5(a)に示すよう
に、照明されたウェハ面Waからの反射光は、対物レン
ズ17、ハーフプリズム(不図示)16、第2対物レン
ズ(不図示)19、結像視野絞り(不図示)20、およ
びリレーレンズ21(不図示)を介して、瞳分割素子と
しての集光レンズ集合体31に入射する。図5(a)お
よび(b)を参照すると、集光レンズ集合体31は、入
射光束を4つの光束に分割して集光するための4つの集
光レンズ要素31a〜31dを有する。ここで、各集光
レンズ要素31a〜31dは、Y方向に沿って母線を有
するシリンドリカルレンズである。
【0040】そして、内側の一対の集光レンズ要素31
bと31cとの接線は、対物レンズ17の光軸AXを通
りY方向に沿って延びるように設定されている。また、
外側の集光レンズ要素31aおよび31dと隣接する内
側の集光レンズ要素31bおよび31cとの接線も、そ
れぞれY方向に沿って延びるように設定されている。こ
の場合、集光レンズ集合体31により4分割され且つ集
光された光束、すなわち第1集光レンズ要素31a〜第
4集光レンズ要素31dでそれぞれ集光された第1光束
〜第4光束は、一次元撮像素子24の撮像面24a上
に、Y方向に沿って長手方向を有する4つのスリット像
を形成する。
【0041】図5(c)を参照すると、第1変形例で
は、対物レンズ17の焦点位置(図中破線で示す)より
も上方にウェハ面Waがある場合、撮像面24a上に形
成される4つのスリット像のうち、対応する2つのスリ
ット像の中心間距離は図5(a)に示す合焦状態よりも
大きくなる。また、図示を省略したが、対物レンズ17
の焦点位置よりも下方にウェハ面Waがある場合、撮像
面24a上に形成される4つのスリット像のうち、対応
する2つのスリット像の中心間距離は図5(a)に示す
合焦状態よりも小さくなる。
【0042】したがって、第1変形例においても、図1
の実施形態と同様に、内側の一対のスリット像の中心間
距離に基づいて、比較的小さい分解能および比較的大き
い検出ストロークの条件下で、投影光学系PLの結像面
に対するウェハ面Waの相対位置を粗精度で検出するこ
とができる。また、外側の一対のスリット像の中心間距
離に基づいて、比較的大きい分解能および比較的小さい
検出ストロークの条件下で、投影光学系PLの結像面に
対するウェハ面Waの相対位置を細精度で検出すること
ができる。
【0043】また、図4を参照して説明したように、図
1の実施形態における瞳分割ミラー22に代えて瞳分割
プリズムを用いる第2変形例も可能である。この場合、
図6に示すように、瞳分割プリズム32は、入射光束を
4つの光束に分割するための4つの偏向プリズム32a
〜32dを有する。そして、瞳分割プリズム32により
4分割された光束、すなわち第1偏向プリズム32a〜
第4偏向プリズム32dでそれぞれ偏向された第1光束
〜第4光束は、結像レンズ23を介して、一次元撮像素
子24の撮像面24a上に、Y方向に沿って長手方向を
有する4つのスリット像を形成する。
【0044】したがって、第2変形例においても、図1
の実施形態と同様に、内側の一対のスリット像の中心間
距離に基づいて、比較的小さい分解能および比較的大き
い検出ストロークの条件下で、投影光学系PLの結像面
に対するウェハ面Waの相対位置を粗精度で検出するこ
とができる。また、外側の一対のスリット像の中心間距
離に基づいて、比較的大きい分解能および比較的小さい
検出ストロークの条件下で、投影光学系PLの結像面に
対するウェハ面Waの相対位置を細精度で検出すること
ができる。
【0045】次に、図7を参照しながら、第2実施形態
について説明する。図7は第2実施形態にかかる投影露
光装置の概略構成を示し、この図7において、超高圧の
水銀ランプ101から発生した露光光IL1は楕円鏡1
02で反射されてその第2焦点で一度集光した後、コリ
メータレンズ、干渉フィルター、オプティカル・インテ
グレータ(フライアイレンズ)及び開口絞り(σ絞り)
等を含む照度分布均一化光学系103に入射する。ま
た、楕円鏡102の第2焦点の近傍には、モータ105
によって露光光IL1の光路の閉鎖及び開放を行うシャ
ッター(例えば4枚羽根のロータリーシャッター)10
4が配置されている。なお、露光光IL1としては、水
銀ランプ101等の輝線(i線等)の他に、KrFエキ
シマレーザ若しくはArFエキシマレーザ等のレーザ
光、又は金属蒸気レーザやYAGレーザの高調波等を用
いても構わない。
【0046】照度分布均一化光学系103から射出され
たウェハのフォトレジスト層を感光させる波長域の露光
光IL1は、その大部分がビームスプリッタ106を透
過し、この透過光が第1リレーレンズ107、可変視野
絞り(レチクルブラインド)108及び第2リレーレン
ズ109を通過してミラー110に至り、ここでほぼ垂
直に下方に反射された後、メインコンデンサーレンズ1
11を介してレチクルRのパターン領域PAをほぼ均一
な照度分布で照明する。レチクルブラインド108の配
置面はレチクルRのパターン形成面と共役関係(結像関
係)にある。
【0047】レチクルRは、駆動モータ115によって
投影光学系116の光軸方向に微動可能で、且つ水平面
内で2次元的な移動及び微小回転が可能なレチクルステ
ージ112上に載置されている。レチクルステージ11
2の端部にはレーザ光波干渉式測長器(以下、「干渉
計」と呼ぶ)113からのレーザビームを反射する移動
鏡113mが固定され、レチクルステージ112の2次
元的な位置は、干渉計113によって例えば0.01μ
m程度の分解能で常時検出されている。レチクルR上に
はレチクルアライメント系(不図示)が配置され、これ
らレチクルアライメント系は、レチクルRの外周付近に
形成された2組のアライメントマークを検出するもので
ある。レチクルアライメント系からの検出信号に基づい
てレチクルステージ112を微動させることで、レチク
ルRはパターン領域PAの中心点が光軸AXと一致する
ように位置決めされる。
【0048】さて、レチクルRのパターン領域PAを通
過した露光光IL1は、両側テレセントリックな投影光
学系116に入射し、投影光学系116はレチクルRの
回路パターンを1/5に縮小した投影像を、表面にフォ
トレジスト層が形成され、その表面が投影光学系116
の結像面とほぼ一致するように保持されたウェハW上の
1つのショット領域に重ね合わせて投影(結像)する。
【0049】ウェハWは、微小回転可能なウェハホルダ
(不図示)に真空吸着され、このウェハホルダを介して
Zステージ117上に保持され、Zステージ117はX
Yステージ118上に載置されている。装置全体の動作
を統轄制御する主制御系114は、駆動モータ121を
介して、XYステージ118をステップ・アンド・リピ
ート方式で駆動することにより、ウェハWを2次元移動
させ、Zステージ117を介してウェハWを投影光学系
116の光軸に平行なZ方向で位置決めする。Zステー
ジ117内には、ウェハWの水平出し(レベリング)を
行うレベリングステージも組み込まれている。ウェハW
上の1つのショット領域に対するレチクルRの転写露光
が終了すると、XYステージ118によりウェハWは次
のショット位置までステッピングされる。Zステージ1
17の端部には干渉計120からのレーザビームを反射
する移動鏡120mが固定され、Zステージ117の2
次元的な位置は干渉計120によって、例えば0.01
μm程度の分解能で常時検出されている。
【0050】また、Zステージ117上にはベースライ
ン計測時等で用いられる基準マークが形成されたガラス
基板よりなる基準部材119が、その表面の高さがウェ
ハWの露光面の高さとほぼ一致するように設けられてい
る。本例では、Zステージ117でZ方向の位置を変え
て、基準部材119上の基準マークを後述のオフ・アク
シス方式のアライメントセンサ127で観測し、撮像さ
れた基準マーク像のコントラストが最も高くなる位置か
ら、そのアライメントセンサ127のベストフォーカス
位置を求める。その基準部材119上の基準マークとし
ては、ウェハマークと同様のマルチマーク等が使用でき
る。
【0051】また、投影光学系116の結像面の位置
は、例えばテストプリントや、ウェハ側のステージ内に
設けた発光性のマーク(不図示)等を用いて求めること
ができる。また、基準部材119上の基準マークの位置
をアライメントセンサ127により検出し、次にTTL
(スルー・ザ・レンズ)方式の観察系(不図示)により
投影光学系116を介してその基準マークの位置を検出
することにより、投影光学系116の光軸とアライメン
トセンサ127の光軸とのずれ量であるベースライン量
を求めることができる。そして、アライメントセンサ1
27でウェハW上の或るウェハマークの位置を検出し、
その検出結果にそのベースライン量を加算することによ
り、そのウェハマークの属するショット領域を投影光学
系116による露光フィールド内に位置合わせすること
ができる。
【0052】更に本例では、図7において、投影光学系
116の結像特性を調整するための結像特性補正部12
2も設けられている。本実施形態における結像特性補正
部122は、投影光学系116を構成する一部のレンズ
エレメント、特にレチクルRに近い複数のレンズエレメ
ントの各々を、ピエゾ素子等の圧電素子を用いて独立に
駆動(光軸AXに対して平行移動又は傾斜)すること
で、投影光学系116の結像特性、例えば投影倍率やデ
ィストーションを補正するものである。
【0053】投影光学系116とアライメントセンサ1
27との中間位置に環境センサ123を配置し、この環
境センサ123で大気圧及び温度を常時計測し、計測結
果を主制御系114に供給する。主制御系114は、大
気圧及び温度の計測結果より、予め実験的に求めてある
計算式を用いて、投影光学系116の結像特性の変化量
及び結像面の位置の変化量を求め、並行してアライメン
トセンサ127のベストフォーカス位置の変化量を求め
る。投影光学系116の結像特性の変化については、主
制御系114は結像特性補正部122を介して補正を行
う。
【0054】次に、ビームスプリッタ106で反射され
た露光光IL1は集光レンズ124を介して光電検出器
125で受光され、光電検出器125の光電変換信号が
主制御系114に供給されている。予め光電検出器12
5での受光量とウェハWの露光面での露光エネルギーと
の関係が求められており、主制御系114は光電検出器
125の光電変換信号を積算することによりウェハWの
積算露光量をモニタすることができ、これにより露光時
間の制御を行う。同時にその積算露光量から、投影光学
系116を通過する露光光の光量も分かるため、主制御
系114は光電検出器125の光電変換信号の積算結果
より、投影光学系116の結像特性の変化量及び投影光
学系116の結像面の位置の変化量を求め、上述の方法
で補正を行う。
【0055】また、本例の投影露光装置には、ウェハW
の露光面の位置を計測するための露光用フォーカス位置
検出系(以下、「主AFセンサ」という)が設けられて
いる。その主AFセンサ、Zステージ117及び主制御
系114によりオートフォーカスが行われる。図7に示
すように、主AFセンサ(147a,147b)は投影
光学系116の側面に配置された送光系147a及び受
光系147bより構成されている。
【0056】次に、本例のオフ・アクシス方式のアライ
メントセンサ127の構成につき詳細に説明する。図7
に戻り、投影光学系116の側面に、プリズムミラー1
26と共にアライメントセンサ127が配置されてい
る。このアライメントセンサ127において、ハロゲン
ランプ128からの照明光IL2は、集光レンズ129
を介して光ファイバ130に入射し、光ファイバ130
の他端から射出された照明光IL2は、レンズ131を
介して照明視野絞り板132を照明する。
【0057】照明視野絞り板132の開口パターンを通
過した照明光IL2は、レンズ133、ハーフプリズム
134及び対物レンズ135を介してプリズムミラー1
26に入射し、プリズムミラー126で反射された照明
光がウェハW上のウェハマークの近傍をほぼ垂直に照射
する。この場合、ウェハWの露光面は照明視野絞り板1
32の配置面とほぼ共役となっている。
【0058】ウェハW上のウェハマークからの反射光は
同じ経路を戻ってプリズムミラー126、対物レンズ1
35を介してハーフプリズム134に達し、ハーフプリ
ズム134で反射された光が、結像レンズ136を経て
指標板137上にウェハマークの像を結像する。
【0059】指標板137は対物レンズ135と結像レ
ンズ136とによってウェハWの露光面とほぼ共役な面
に配置されている。従って、ウェハW上のウェハマーク
の像は指標板137上に結像され、指標板137からの
光がリレー系138、ビームスプリッタ139、リレー
系140及びハーフプリズム141を介して、それぞれ
2次元CCDカメラ等よりなる撮像素子142X及び1
42Yの撮像面に達する。撮像素子142X及び142
Yの撮像面にはそれぞれウェハマークの像と指標マーク
の像とが結像される。そして、撮像素子142X及び1
42Yからの撮像信号に基づいて、信号処理系143が
指標板137上の指標マークとウェハマークとの位置ず
れ量を検出し、この位置ずれ量を主制御系114に供給
する。
【0060】次に、本例のアライメント系127内に
は、対物レンズ135を介してTTL方式でオートフォ
ーカスを行うためのフォーカス位置検出系(以下、「ア
ライメント用AFセンサ」と呼ぶ)が備えられている。
先ず、レンズ131、照野パターン132a、レンズ1
33、及び対物レンズ135が、そのアライメント用A
Fセンサの送光系の役割を果たしている。
【0061】ウェハW上のAFマーク像からの反射光
(以下、「AF反射光」と呼ぶ)は、照明光と同じ経路
を戻ってプリズムミラー126、対物レンズ135を経
てハーフプリズム134に達し、ハーフプリズム134
で反射されたAF反射光が、結像レンズ136を経て指
標板137上にAFマーク像を再結像する。指標板13
7を通過したAF反射光は、リレー系138、ビームス
プリッタ139、AFリレー系144、光束半遮光板1
45を経て、1次元CCD等よりなる撮像素子146に
入射し、撮像素子146の撮像面にAFマーク像を再度
結像する。従って、対物レンズ135、結像レンズ13
6、リレー系138、AFリレー系144、光束半遮光
板145、及び撮像素子146よりアライメント用AF
センサの受光系が構成されている。そして、その撮像素
子146からの撮像信号に基づいて、信号処理系143
が撮像面上のAFマーク像の位置を検出し、この位置情
報を主制御系114に供給する。この際、信号処理系1
43は主制御系114の指令に基づいて、撮像素子14
6の撮像面上に結像しているAFマーク像に基づいて位
置検出を行う。
【0062】ここで、図7に示すアライメント系(位置
検出装置)127内におけるアライメント用のAFセン
サは、図2〜図6に示した構成を適用させて、アライメ
ント用のAFセンサの検出精度の高精度化を図ることが
できる。例えば、図7に示すアライメント用のAFセン
サの受光系(144〜146)の代わりに、図2に示す
受光系(22〜24)に置き換えれば、図7に示すアラ
イメント用のAFセンサにおいても図1に示したセンサ
と同じ機能を果たすことかできる。なお、図7に示すア
ライメント用のAFセンサの受光系は、図2に示す受光
系(22〜24)に置き換えることが可能であるが、こ
の場含、瞳分割手段として瞳分割ミラー22に限ること
なく、図4〜図6に示す瞳分割手段(30〜32)を用
いることが可能であることは言うまでもない。
【0063】上述の各実施形態にかかる露光装置では、
照明光学装置によってマスク(レチクル)を照明し(照
明工程)、投影光学系を用いてマスクに形成された転写
用のパターンを感光性基板に露光する(露光工程)こと
により、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液
晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができ
る。以下、上述の実施形態の露光装置を用いて感光性基
板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成するこ
とによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイス
を得る際の手法の一例につき図8のフローチャートを参
照して説明する。
【0064】先ず、図8のステップ301において、1
ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ
302において、そのlロットのウェハ上の金属膜上に
フォトレジストが塗布される。その後、ステップ303
において、上述の実施形態の露光装置を用いて、マスク
上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロ
ットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写され
る。その後、ステップ304において、その1ロットの
ウェハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステッ
プ305において、その1ロットのウェハ上でレジスト
パターンをマスクとしてエッチングを行うことによっ
て、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各
ウェハ上の各ショット領域に形成される。その後、更に
上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによっ
て、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導
体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パター
ンを有する半導体デバイスをスループット良く得ること
ができる。
【0065】また、上述の実施形態の露光装置では、プ
レート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パター
ン、電極パターン等)を形成することによって、マイク
ロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。
以下、図9のフローチャートを参照して、このときの手
法の一例につき説明する。図9において、パターン形成
工程401では、上述の実施形態の露光装置を用いてマ
スクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガ
ラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィー工
程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、
感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形
成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッ
チング工程、レチクル剥離工程等の各工程を経ることに
よって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラ
ーフィルター形成工程402へ移行する。
【0066】次に、カラーフィルター形成工程402で
は、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3
つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、
またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組
を複数水平走査線方向に配列したカラーフィルターを形
成する。そして、カラーフィルター形成工程402の後
に、セル組み立て工程403が実行される。セル組み立
て工程403では、パターン形成工程401にて得られ
た所定パターンを有する基板、およびカラーフィルター
形成工程402にて得られたカラーフィルター等を用い
て液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。セル組み立て
工程403では、例えば、パターン形成工程401にて
得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルター
形成工程402にて得られたカラーフィルターとの間に
液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。
【0067】その後、モジュール組み立て工程404に
て、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作
を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付
けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素
子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有
する液晶表示素子をスループット良く得ることができ
る。
【0068】なお、上述の実施形態および変形例では、
瞳分割素子において光束を4つに分割し、外側の一対の
光束に基づいて形成される一対のスリット像の中心間距
離や内側の一対の光束に基づいて形成される一対のスリ
ット像の中心間距離に基づいてフォーカス方向での位置
検出を行っている。しかしながら、原理的には、外側の
1つの光束に基づいて形成される1つのスリット像の絶
対位置や内側の1つの光束に基づいて形成される1つの
スリット像の絶対位置に基づいてフォーカス方向での位
置検出を行うこともできる。
【0069】また、上述の実施形態および変形例では、
被検物であるウェハWの表面をスリット状の光束で照明
しているが、これに限定されることなく、適当な形状の
光束で被検物体面を照明することができる。さらに、上
述の実施形態および変形例では、露光装置に搭載されて
投影光学系の結像面に対する感光性基板の相対位置を検
出するための位置検出装置に本発明を適用しているが、
これに限定されることなく、対物光学系の焦点位置に対
する物体面の相対位置を検出する一般的な位置検出装置
に本発明を適用することもできる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の位置検出
装置では、比較的小さい射出角度で物体面から射出され
た第1光束に基づいて、比較的小さい分解能および比較
的大きい検出ストロークの条件下で、対物光学系の焦点
位置に対する物体面の相対位置を粗精度で検出すること
ができる。また、比較的大きい射出角度で物体面から射
出された第2光束に基づいて、比較的大きい分解能およ
び比較的小さい検出ストロークの条件下で、対物光学系
の焦点位置に対する物体面の相対位置を細精度で検出す
ることができる。
【0071】その結果、本発明の位置検出装置では、大
きな分解能の確保と大きな検出ストロークの確保との両
立を図ることができ、対物光学系の焦点位置に対して物
体面を高精度に設定することが可能になる。したがっ
て、本発明の位置検出装置が搭載された露光装置では、
投影光学系の結像面に対して感光性基板を高精度に設定
して良好な露光を行うことができる。また、本発明の露
光装置を用いたマイクロデバイス製造方法では、良好な
露光により良好なマイクロデバイスを製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるフォーカス方向での
位置検出装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図
である。
【図2】図1に示す位置検出装置の構成を概略的に示す
斜視図である。
【図3】図1に示す位置検出装置の構成を概略的に示す
もう1つの図である。
【図4】本発明による位置検出の基本的な原理を説明す
る図であって、(a)は対物レンズの焦点位置とウェハ
面とが一致している状態を、(b)は対物レンズの焦点
位置よりも下方にウェハ面がある状態を、(c)は対物
レンズの焦点位置よりも上方にウェハ面がある状態をそ
れぞれ示している。
【図5】本実施形態の第1変形例にかかる位置検出装置
の要部構成を概略的に示す図である。
【図6】本実施形態の第2変形例にかかる位置検出装置
の要部構成を概略的に示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態にかかる露光装置の構成
を概略的に示す図である。
【図8】マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得
る際の手法のフローチャートである。
【図9】マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得る
際の手法のフローチャートである。
【符号の説明】
1 位置検出装置 11 光源 12 リレーレンズ系 13 ライトガイド 14 第1リレーレンズ 15 第2リレーレンズ 16 ハーフプリズム 17 対物レンズ 18 照明視野絞り 19 第2対物レンズ 20 結像視野絞り 21 リレーレンズ 22 瞳分割ミラー 23 結像レンズ 24 一次元撮像素子(ラインセンサ) 30,32 瞳分割プリズム 31 集光レンズ集合体 IL 露光用照明系 R レチクル RS レチクルステージ PL 投影光学系 W ウェハ WH ウェハホルダ ZS Zステージ XY XYステージ SC ステージ制御系 MC 主制御系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 G02B 7/11 M N Z

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物光学系の焦点位置に対する物体面の
    相対位置を検出する位置検出装置において、 前記物体面からの光束を前記対物光学系のほぼ瞳面また
    はほぼ瞳共役面において少なくとも第1光束および第2
    光束に分割するための瞳分割素子と、 前記瞳分割素子で分割された前記少なくとも第1光束お
    よび第2光束に基づいて前記物体面の相対位置を検出す
    るための検出系とを備え、 前記瞳分割素子は、前記物体面から射出された前記第1
    光束を前記検出系へ導くための第1分割部と、前記第1
    光束よりも大きい射出角度で前記物体面から射出された
    前記第2光束を前記検出系へ導くための第2分割部とを
    有することを特徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記第1分割部は前記第1光束を反射す
    るための第1反射面を有し、前記第2分割部は前記第2
    光束を反射するための第2反射面を有することを特徴と
    する請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記第1反射面は、第1方向に沿って前
    記第1光束を反射するように設定され、 前記第2反射面は、前記第1方向とは異なる第2方向に
    沿って前記第2光束を反射するように設定されているこ
    とを特徴とする請求項2に記載の位置検出装置。
  4. 【請求項4】 前記第1反射面で反射された前記第1光
    束および前記第2反射面で反射された前記第2光束を所
    定の検出面に集光させるための集光光学系をさらに備え
    ていることを特徴とする請求項2または3に記載の位置
    検出装置。
  5. 【請求項5】 前記第1分割部は前記第1光束を所定の
    検出面に集光させるための第1集光レンズ要素を有し、
    前記第2分割部は前記第2光束を前記所定の検出面に集
    光させるための第2集光レンズ要素を有することを特徴
    とする請求項1に記載の位置検出装置。
  6. 【請求項6】 前記物体面を所定形状の光束で照明する
    ための照明系をさらに備えていることを特徴とする請求
    項1乃至5のいずれか1項に記載の位置検出装置。
  7. 【請求項7】 所定のパターンが形成されたマスクを照
    明するための露光用照明系と、前記マスクのパターン像
    を感光性基板上に形成するための投影光学系と、該投影
    光学系の光軸に沿った前記感光性基板の位置を検出する
    ための請求項1乃至6のいずれか1項に記載の位置検出
    装置とを備えていることを特徴とする露光装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の露光装置により前記マ
    スクのパターンを前記感光性基板上に露光する露光工程
    と、前記露光工程により露光された前記感光性基板を現
    像する現像工程とを含むことを特徴とするマイクロデバ
    イスの製造方法。
  9. 【請求項9】 対物光学系の焦点位置に対する物体面の
    相対位置を検出する位置検出方法において、 前記物体面からの光束を前記対物光学系のほぼ瞳面また
    はほぼ瞳共役面において少なくとも第1光束および第2
    光束に分割する瞳分割工程と、 前記第1光束に基づいて前記物体面の相対位置を粗精度
    で検出する第1検出工程と、 前記第2光束に基づいて前記物体面の相対位置を細精度
    で検出する第2検出工程とを含むことを特徴とする位置
    検出方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の位置検出方法を用い
    て、マスクのパターン像を感光性基板に投影する投影光
    学系の結像面に対する前記感光性基板の相対位置を検出
    する検出工程と、 前記検出工程による検出結果に基づいて前記投影光学系
    の結像面に対して前記感光性基板を設定する位置決め工
    程と、 前記位置決め工程の後に、前記投影光学系を介して前記
    マスクのパターン像を前記感光性基板に投影する露光工
    程とを含むことを特徴とする露光方法。
  11. 【請求項11】 前記位置決め工程は、前記第1検出工
    程による検出結果に基づいて前記投影光学系の結像面に
    対して前記感光性基板を設定する粗精度の第1位置決め
    工程と、前記第2検出工程による検出結果に基づいて前
    記投影光学系の結像面に対して前記感光性基板を設定す
    る細精度の第2位置決め工程とを含むことを特徴とする
    請求項10に記載の露光方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の露光方法により前
    記マスクのパターンを前記感光性基板上に露光する露光
    工程と、前記露光工程により露光された前記感光性基板
    を現像する現像工程とを含むことを特徴とするマイクロ
    デバイスの製造方法。
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