JP2003033990A - 遮水テープ - Google Patents
遮水テープInfo
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Abstract
した遮水テープを提供せんとするものである。 【解決手段】 かゝる本発明は、ベースフィルム2とこ
の片面に施された蒸着金属層3とこの蒸着金属層3上に
設けた保護層4とベースフィルム2の他方の片面に設け
た接着層4とからなる遮水テープ1にあり、蒸着による
蒸着金属層3は厚さが自在に調整できるため、テープ全
体に適度の可撓性を持たせることができ、また、ベース
フィルム2の片面に直接蒸着金属層3を設けることか
ら、コストダウンも可能となる。
Description
の遮水層に用いて、有用な遮水テープに関するものであ
る。
は、吸水があると、樹脂中に水が樹枝状に凝集した形の
水トリーが生じ、これを起点として絶縁破壊が生じ易く
なる。このため、絶縁体中にはなるべく水が入らないよ
うにするため、絶縁体の外方(外側)に遮水層を設ける
のが一般的に行われている。
用いられる。遮水テープは、シース(外皮)を押し出す
際、ケーブルコア上に縦添えすると共に、その一部をラ
ップさせ、このラップ部分を熱融着させることで遮水性
を得ている。
な構造のものが提案されている。先ず、ベースフィルム
(PETフィルムやPVCフィルム)の片面にホットメ
ルト系の樹脂接着層を設ける一方、他方の片面側には、
金属箔(鉛箔やアルミニウム箔)を貼り付け、この上に
半導電層を設けてある。
によって優れた遮水性能が得られると同時に、金属箔層
は半導電層によって保護され、また、シースの押出時に
は、押出熱によって、ホットメルト系の樹脂接着層が機
能し、縦添えしたケーブルコア側へやラップ部分同士が
ほぼ自動的に接着されるという機能が得られる。このた
め、従来から、この種の構造のものが、多用されてきて
いる。
造の遮水テープでは、次のような問題点があった。先
ず、その第1として、用いる金属箔の厚さが、通常30
〜200μm程度と厚いため、特にアルミニウム箔で
は、遮水テープ自体が硬くなり、加工し難くなるという
問題があった。
ーブルのような長尺物に適用する場合、その全長に渡
り、金属箔を外傷などから護り、ピンポールなどを発生
させることなく貼り付けることは、難しくなるという新
たな問題が生じる。
ート化では、ベースフィルムや金属箔側に接着剤を塗布
する工程と、この塗布後は、両者を貼り付ける工程も必
要となる。もちろん、接着剤自体も必要とされる。した
がって、これらの工程数や材料費がコスト上昇要因とな
る。
たものである。つまり、本発明は、遮水テープにおい
て、ベースフィルムの片面側に直接蒸着金属層を設ける
ことで、厚さを自在に(薄く)調整して、テープ自体に
適度の可撓性を持たせる一方、金属層の形成が蒸着工程
のみでよいことから、従来の遮水テープにおける、金属
層形成時のラミネート化に比較して、工程数及び材料費
が減るため、コストダウンも可能となる。
は、ベースフィルムとこの片面に施された蒸着金属層と
この蒸着金属層上に設けた保護層と前記ベースフィルム
の他方の片面に設けた接着層とからなることを特徴とす
る遮水テープにある。
の厚さが50〜1000オングストロームであることを
特徴とする請求項1記載の遮水テープにある。
の金属がアルミニウムであることを特徴とする請求項1
又は2記載の遮水テープにある。
導電保護層であることを特徴とする請求項1,2又は3
記載の遮水テープ。
ース材料が、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエ
ステル樹脂、ポリエステル樹脂/オレフィン系共重合
体、酸変性ポリオレフィンの少なくとも一つから選ばれ
ることを特徴する請求項1、2、3又は4記載の遮水テ
ープにある。
を一実施例を示したものである。この遮水テープ1にお
いて、2はベースフィルム、3はこの片面に施された蒸
着金属層、4はこの蒸着金属層3上に設けた保護層、5
はベースフィルム1の他方の片面に設けた接着層であ
る。
されないが、熱可塑性樹脂フィルムである、PETフィ
ルムやPVCフィルムが使用でき、また、その厚さは、
10〜200μm程度とする。
定されないが、コスト的な面から、アルミニウムの使用
が好ましい。蒸着の厚さは、蒸着時間の調整によって自
在に設定できるが、50〜1000オングストローム
(Å=10-8cm)程度とする。その理由は、50オン
グストローム未満では、蒸着密度が不十分で、蒸着ムラ
が生じ易く、十分な遮水性が得られないことが分かった
からである。また、1000オングストロームを越える
場合には、十分な遮水性が得られるものの、蒸着に長時
間を要し、製造コスト的に好ましくないからである。
て、適度の真空度下で送り出し側から出てくるフィルム
上に金属の蒸着させることで行う。蒸着金属層3は、こ
の蒸着工程のみで製造できるため、従来の金属層形成時
におけるラミネート化の場合(接着剤塗布工程とフィル
ム貼付け工程とが必要)に比較して、工程数及び材料費
が減り、コストダウンが可能である。
特に限定されないが、電力ケーブルの遮水テープにあっ
ては、電界緩和効果を有する、半導電材料からなる半導
電保護層とすることが好ましい。もちろん、外傷の保護
用として、単なる樹脂フィルムの貼り付け層や樹脂の塗
布層であってもよい。
適度の導電付与剤(カーボンブラックなど)を添加し
て、体積抵抗率が、106 (Ω・cm)以下となるよう
に調整する。このベース樹脂材料としては、ポリオレフ
ィン系(PE、EVA、EEAなど及びこれらの組み合
わせ)や、軟質などのPVC系が挙げられる。この半導
電組成物を、蒸着金属層3上に塗布してホットメルト層
としたり、或いはフィルム化して貼り合わせ層としても
よい。この半導電保護層の厚さは、10〜30μm程度
が好ましい。
限定されないが、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポ
リエステル樹脂、ポリエステル樹脂/オレフィン系共重
合体、酸変性ポリオレフィンなどから選ばれる少なくと
も一つを用いることが好ましい。特に、ポリエステル樹
脂、ポリエステル樹脂/オレフィン系共重合体では、熱
可塑性高分子量形の使用が望ましく、また、ケーブル用
テープの場合、縦添えされた遮水テープが、シース材料
の押出時の熱により、自動的に接着されるホットメルト
タイプのもの使用が望ましい。そして、その厚さは、1
5〜50μm程度とするとよい。ここで、厚さを15〜
50μm程度とした理由は、15μm未満では、十分な
接着性が得られず、また、逆に50μmを越えるように
なると、テープ全体の可撓性が損なわれるようになるか
らである。
ープは、その用途は、特に限定されないが、上述したよ
うに、電力ケーブルの遮水テープとして用いるとよい。
また、通信ケーブル用として用いることもできる。さら
に、ケーブル接続部用の遮水テープとして用いることも
可能である。
明の要件を満たす遮水テープ(実施例1〜4)と、本発
明の要件を欠く遮水テープ(比較例1〜4)を、サンプ
ル(試料)として製造した。なお、保護層にあっては、
いずれも半導電性とした。そして、これらの各サンプル
について、テープ自体(蒸着金属層)の遮水性、テープ
全体の可撓性、接着層の接着性、製造コストの各面から
の評価を行った。これらの評価は、同表1に併記した。
の遮水テープを用いて、22KV、400mm2 、絶縁
厚さ6mmの電力ケーブルを製造し、遮水テープ層付き
シースから試料を1m程度試料として採取し、湿度セン
サを取り付け、両端を封止して透湿性の度合いを評価し
た。湿度の上昇から算出される透湿係数が、100×1
0-8g・cm/cm2 ・day・mmHg以下を合格
「○」とし、これを越える場合も不合格「×」とした。
層付きシースの曲げ試験を行い、皺のないものを合格
「○」とし、皺のあるものを不合格「×」として評価し
た。接着性については、180°背面剥離法により、1
00mm/minで実施し、10N/15mm幅以上を
合格「○」とし、それ未満を不合格「×」として評価し
た。製造コストについては、工程数や材料費などのコス
ト面から総合的に評価し、良好を「○」で、不良を
「×」で表した。
テープ(実施例1〜4)では、遮水性、可撓性、接着
性、製造コストのいずれでも、良好であることが分かっ
た。これに対して、表2から、本発明の要件を欠く遮水
テープ(比較例1〜4)では、いずれかの特性において
問題があることが分かった。つまり、比較例1では蒸着
金属層が薄過ぎて、十分な遮水性が得られなかった。比
較例2では蒸着金属層が厚い分だけ製造に長時間を要
し、製造コストが上昇した。比較例3では半導電保護層
が薄過ぎて、十分な接着が得られなかった。比較例4で
は接着層が厚い分だけ可撓性の低下があった。
として、アルミニウムを用いたが、本発明は、この他に
も、銅、金などの金属を蒸着させることも可能である。
に係る遮水テープによると、ベースフィルムの片面側に
直接蒸着金属層を設けるものであるため、その厚さを、
自在に調整することが可能となる。したがって、テープ
の他の部分との兼ね合いで、蒸着金属層の厚さを、所定
の範囲(50〜1000オングストローム)に調整し
て、テープ全体の硬さを、適度の可撓性を有するように
調節することができる。
のみの採用でよいため、例えば、従来の遮水テープにお
ける、金属層形成のラミネート化に比較して、工程数及
び材料費(接着剤)の減少が望めるため、コストダウン
も可能となる。
縦断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 ベースフィルムとこの片面に施された蒸
着金属層とこの蒸着金属層上に設けた保護層と前記ベー
スフィルムの他方の片面に設けた接着層とからなること
を特徴とする遮水テープ。 - 【請求項2】 前記蒸着金属層の厚さが50〜1000
オングストロームであることを特徴とする請求項1記載
の遮水テープ。 - 【請求項3】 前記蒸着金属層の金属がアルミニウムで
あることを特徴とする請求項1又は2記載の遮水テー
プ。 - 【請求項4】 前記保護層が半導電保護層であることを
特徴とする請求項1,2又は3記載の遮水テープ。 - 【請求項5】 前記接着層のベース材料が、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリエステ
ル樹脂/オレフィン系共重合体、酸変性ポリオレフィン
の少なくとも一つから選ばれることを特徴する請求項
1、2、3又は4記載の遮水テープ。
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---|---|---|---|---|
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- 2001-07-25 JP JP2001223920A patent/JP5043262B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
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