JP2003033589A - 多針刺繍ミシン - Google Patents

多針刺繍ミシン

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JP2003033589A
JP2003033589A JP2001221616A JP2001221616A JP2003033589A JP 2003033589 A JP2003033589 A JP 2003033589A JP 2001221616 A JP2001221616 A JP 2001221616A JP 2001221616 A JP2001221616 A JP 2001221616A JP 2003033589 A JP2003033589 A JP 2003033589A
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Japan
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needle
needle bar
thread
order
setting
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JP2001221616A
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English (en)
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Narihiro Matsushita
成洋 松下
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の針棒の使用順序を設定する操作手順を簡
単化し、その設定時間を短縮すると共に設定ミスを防止
することができる多針刺繍ミシンを提供する。 【解決手段】刺繍模様の複数の色別模様部を順々に縫製
する為に針棒使用順序を設定する為の針棒順序設定手段
と、この針棒順序設定手段で設定された針棒使用順序を
記憶する針棒順序記憶手段を設け、針棒順序設定手段
は、各上糸16の糸駒6から縫針17までの糸経路上の
糸調子器13に組込まれ且つ各上糸16に対応する針棒
3を指定する為の針棒指定スイッチを有することで、糸
経路から離隔した操作パネル9と糸経路との間で視線を
往復させて針棒3の使用順序を設定する操作が必要なく
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、多針刺繍ミシン
に関し、特に複数の上糸の糸駒から複数の針棒の縫針ま
での糸経路付近部に、複数の針棒指定スイッチを夫々配
設し、使用する針棒順序の入力設定作業を簡単化した技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、複数色の刺繍模様を縫製するの
に用いられる工業用ミシンとしては、一般に、縫針が下
端部に夫々装着された複数の針棒を収容した針棒ケース
を有し、その針棒ケースを左右方向へ移動させ、複数の
針棒の中から使用対象の針棒を選択するようにした多針
刺繍ミシンが適用されている。
【0003】この多針刺繍ミシンにおいて、複数の縫針
に上糸を夫々供給する複数の糸駒は、針棒ケースの略後
側に固定的に設けられた糸駒スタンド上にセットされ、
針棒ケースの上半部に形成された糸調子台フレームに、
複数の糸切れセンサ、複数の糸調子器が取付けられてい
る。複数の糸駒から延びる複数の上糸は、これら複数の
糸切れセンサ、複数の糸調子器等を経て複数の縫針に夫
々供給される。ミシンテーブルの後部の操作パネルに
は、複数のキーと液晶ディスプレイが設けられている。
【0004】前記多針刺繍ミシンで刺繍模様の複数の色
別模様部を順々に縫製する場合、必要な複数色の上糸を
複数の縫針に夫々通しておき、これら縫針を支持する複
数の針棒の使用順序を予め設定しておく。具体的には、
指示書に基づき図9〜図11に示すように、操作パネル
9の針棒設定用キー9bを押して針棒順序設定モードに
した後、図10、図11に示すように、縫い順(色順)
に従ってテンキー9fで針棒番号(1,2,5,8,1
0・・・)を順次入力していく。その後、刺繍縫製を開
始すると、刺繍模様の複数の色別模様部が順々に縫製さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 従来、複数の針棒の
使用順序を予め設定する場合、テンキーで針棒番号を入
力する際に、指示書に指定された各色の上糸が何番の針
棒の縫針に通っているか針棒毎に目視確認する必要があ
る。つまり、オペレータは、指示書に基づいて針棒番号
を入力する直前に視線を操作パネルから糸駒、縫針間の
糸経路に一旦移して糸色を確認したうえで(場合によっ
ては針棒ケースの針棒番号も指し示してチェックす
る)、視線を操作パネルに再度戻してその針棒番号を入
力しなければならない。このような一連の操作手順を、
縫製データに含まれる色換え信号の数だけ繰り返し行わ
なければならず、操作手順が煩雑で設定時間が長くかか
るうえ、間違えやすい。本発明の目的は、多針刺繍ミシ
ンにおいて、複数の針棒の使用順序を設定する操作手順
を簡単化すること、その設定時間を短縮すると共に設定
ミスを防止すること、等である。
【0006】
【課題を解決するための手段】 請求項1の多針刺繍ミ
シンは、複数の針棒と、これら針棒のうち縫製に供する
針棒を選択する針棒選択機構と、複数の針棒に対応する
複数色の上糸の糸駒とを備えた多針刺繍ミシンにおい
て、刺繍模様の複数の色別模様部を順々に縫製する為に
針棒使用順序を設定する為の針棒順序設定手段と、この
針棒順序設定手段で設定された針棒使用順序を記憶する
針棒順序記憶手段を設け、前記針棒順序設定手段は、各
上糸の糸駒から縫針までの糸経路付近部に配設され且つ
各上糸に対応する針棒を指定する為の針棒指定スイッチ
を有することを特徴とするものである。
【0007】刺繍模様の複数の色別模様部を順々に縫製
する為に針棒順序設定手段により針棒使用順序を設定す
る際には、縫製停止状態で針棒順序設定モードにした
後、オペレータは、指示書に基づいて、1番目の色の上
糸の糸経路付近部に配設された針棒指定スイッチを操作
し1番目の針棒を指定する。以下、同様に指示書に指示
された次の上糸の糸経路付近部の針棒指定スイッチを順
次操作して針棒使用順序を設定する。針棒順序記憶手段
は、設定された針棒使用順序を記憶し、刺繍縫製する際
に、設定記憶された針棒使用順序に従って複数の色別模
様部が順々に縫製される。
【0008】請求項2の多針刺繍ミシンは、請求項1の
発明において、針棒使用順序を設定する針棒順序設定モ
ードにおいて、最新に指定した針棒の使用順序の番号を
表示する為の表示装置を針棒指定スイッチ群の近くに設
けたことを特徴とするものである。縫製停止状態で針棒
順序設定モードにした後、1番目の色の上糸の糸経路付
近部の針棒指定スイッチを操作し1番目の針棒を指定す
ると、針棒指定スイッチ群の近くの表示装置には「1」
が表示され、以下同様に、n番目の針棒を指定すると、
表示装置には「n」が表示される。即ち、最新に指定し
た針棒の使用順序の番号を、針棒指定スイッチを操作し
つつ認識し得る。
【0009】請求項3の多針刺繍ミシンは、請求項1又
は2の発明において、針棒使用順序を設定する針棒順序
設定モードにおいて、前記針棒指定スイッチから入力し
た指定を1入力単位で取り消す為のリセットスイッチを
針棒指定スイッチ群の近くに設けたことを特徴とするも
のである。針棒順序設定モードにおいて、針棒指定スイ
ッチを入力ミスして間違った針棒を指定した場合、リセ
ットスイッチを押すことで、その入力した指定を1入力
単位で取り消すことができる。
【0010】請求項4の多針刺繍ミシンは、請求項1〜
3の何れかの発明において、前記複数の針棒を収容した
針棒ケースの上部に、複数の上糸に対応する複数の糸調
子器を設け、各糸調子器に前記針棒指定スイッチを組み
込んだことを特徴とするものである。それ故、複数の針
棒指定スイッチを複数の糸調子器に夫々組み込むことか
ら、これら糸調子器と針棒指定スイッチを別体に取り付
ける必要がなくなり、部品点数を大幅に低減し構造を簡
単化することができる。
【0011】請求項5の多針刺繍ミシンは、請求項1〜
3の何れかの発明において、前記複数の針棒を収容した
針棒ケースの上部に、複数の上糸に対応する複数の糸切
れ検出センサを有し、前記針棒指定スイッチは、糸切れ
検出センサと兼用されていることを特徴とするものであ
る。それ故、少なくとも前記複数の糸切れ検出センサを
有する多針刺繍ミシンにおいては、針棒指定スイッチを
新たに設ける必要がなくなり、部品点数を低減し構造を
簡単化することができる。
【0012】請求項1〜3の何れかの発明において、前
記複数の針棒を収容した針棒ケースの上部に、複数の上
糸に対応する複数の糸調子器を設け、前記針棒ケースの
上部の上面に複数の針棒指定スイッチを配設した構造で
あってもよい(請求項6)。
【0013】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態に係
る多針刺繍ミシンについて図面を参照して説明する。最
初にこの多針刺繍ミシンの構造について概略説明し、次
に糸調子器、糸切れ検出センサと兼用されている針棒指
定スイッチ、表示装置、リセットスイッチについて説明
する。尚、図1の前後左右を前後左右として説明する。
【0014】図1に示すように、多針式ミシン1のアー
ム部2の前端部分には、複数(例えば、9本)の針棒3
を左右1列状に収容した針棒ケース4が左右方向へ移動
自在に支持されている。アーム部2の上部側には糸駒ス
タンド5が固定され、複数の糸駒6は、針棒ケース4の
略後側において糸駒スタンド5に付設の複数の糸立棒7
に夫々装着されている。図1、図9〜図11に示すよう
に、ミシンテーブル8の後部には操作パネル9が配置さ
れている。この操作パネル9には、液晶ディスプレイ9
a(LCD)があり、縫製を開始する為のスタートキー
9c、一時停止する為のストップキー9d、縫製停止状
態において針棒順序設定モードにする為の針棒順序設定
キー9b、設定終了キー9e、テンキー9f、カーソル
キー9g等も設けられている。
【0015】図1、図2に示すように、針棒ケース4の
下半部に、複数の針棒3、複数の天秤10が上下動可能
に設けられ、針棒ケース4の上半部に糸調子台フレーム
11が設けられている。糸調子台フレーム11の前面部
分には、その上端から下端側へ向かって順次、左右に並
んだ複数の張力付与器12、左右に並んだ複数の糸調子
器13、糸案内片14、左右に並んだ複数の糸調子器等
15が取付けられている。糸駒6から延びて針棒ケース
4に至る各上糸16は、対応する張力付与器12、糸調
子器13又は糸調子器15、糸案内片14、天秤10等
を経て縫針17に供給される。針棒ケース4は針棒列の
方向へ移動自在に支持され、針棒選択モータ58(図7
参照)により駆動軸を介して針棒ケース4の位置を切換
えて針棒選択する針棒選択機構(図示略)が設けられて
いる。
【0016】1対のY方向移動アームとこれらに固着さ
れてX方向に延びる支持部材が、Y軸駆動モータ53
(図7参照)によりXY平面内のY方向(前後方向)に
移動可能に設けられている。前記支持部材には、X方向
移動アームがX軸駆動モータ54(図7参照)によりX
方向(左右方向)に移動可能に設けられ、このX方向移
動アームの前端部には、加工布を装着する為の刺繍枠が
着脱可能に取付けられている。この刺繍枠に装着された
加工布を相直交するX方向とY方向とに独立に移動駆動
しながら、ミシンモータ48と針棒上下動機構で針棒3
を上下動させ、針棒3と連動して天秤10を上下動させ
て、加工布に種々の刺繍模様を縫製する。
【0017】次に、糸調子器13,15、針棒指定スイ
ッチ18について説明する。尚、上列の糸調子器13と
下列の糸調子器15は同一構造であるから糸調子器13
について説明する。図2〜図4に示すように、この糸調
子器13は、軸部材19、ロータリ皿20、調節機構2
1、糸取りバネ22、フランジ付き本体部材23、永久
磁石部材24、ホール素子25等で構成されている。軸
部材19は、右端側から順次、小径部19a、大径部1
9b、中径部19c、小径部19dからなる段付き構造
で、大径部19bに糸取りバネ22が外装された状態
で、小径部19aと大径部19bを金属製の本体部材2
3に内装し、更に本体部材23を糸調子台フレーム11
にフランジ23aを介してビス26にて固定する。
【0018】このフランジ23aには円弧状の長穴23
bが形成され、この長穴23bを用いて本体部材23を
ビス止めするから、本体部材23つまり糸調子器13は
糸調子台フレーム11に対して位置調節可能になってい
る。軸部材19の小径部19aは、本体部材23の約右
半部の嵌合穴23cにタイトに内嵌され、止めネジ27
で本体部材23に一体的に固定されている。尚、本体部
材23にアース用の止めネジ28も付設されている。
【0019】軸部材19の中径部19cの先端から中径
部19cと小径部19dの略全長にわたって軸方向に延
びる割り溝29が形成され、小径部19dの外周におい
て先端から約1/2長さにわたって雄ネジ30が形成さ
れている。中径部19cの基端部に、薄板部材31が外
装され、更に環状のフェルト材32、ロータリ皿20、
環状のフェルト材33が一体回転可能に外装されてい
る。尚、止めネジ27を緩めておき割り溝29にマイナ
スドライバー等を差し込んで軸部材19を軸心回りに回
動して糸取りバネ22の付勢力を多少調整することがで
きる。
【0020】調節機構21は、ロータリ皿20の回転抵
抗を調節する機構であって、糸調子皿34、調節ダイヤ
ル35、圧縮コイルバネ36、環状のバネ受け部材37
を有する。糸調子皿34は、合成樹脂材料で左端開放の
筒状に形成され、中径部19cの右半部に軸方向に移動
可能に外嵌されている。この糸調子皿34の右端部で、
ロータリ皿20に回転抵抗を付与する為のフェルト材3
3,32を介してロータリ皿20を比較的弱い力で押圧
する。調節ダイヤル35は、合成樹脂材料で右端開放状
の略テーパ筒状に形成され、その右端部分が糸調子皿3
4に内嵌している。調節ダイヤル35内の左半部には筒
部35aが一体形成され、この筒部35aの内周に雌ネ
ジが形成されて軸部材19の雄ネジ30に外嵌螺合可能
になっている。
【0021】筒状のバネ受け部材37は、調節ダイヤル
35内において小径部19dに軸方向移動可能に外装さ
れている。バネ受け部材37の左端部に形成されたフラ
ンジ37a、糸調子皿34間に圧縮コイルバネ36が介
装され、この圧縮コイルバネ36の付勢力でもってバネ
受け部材37のフランジ37aを調節ダイヤル35内の
筒部35aに当接させると共に、糸調子皿32がロータ
リ皿17を押圧するようになっている。従って、調節ダ
イヤル33を指で回してバネ受け部材37を軸方向に移
動させ、コイルバネ36の付勢力を調節し、糸調子皿3
4に作用する押圧力を調節してロータリ皿17の回転抵
抗を調節する。
【0022】ここで、ロータリ皿20について説明する
と、ロータリ皿20は、1対の薄板状の金属製円盤を背
面合わせ状に係合して構成され、その外周部の断面略V
形の糸案内溝38に上糸16が1巻分(1周分)巻回さ
れる。糸案内溝38の底部付近部には複数の抜き穴38
aが周方向一定間隔おきに形成され、これら抜き穴38
aによって糸案内溝38に巻回された上糸16とロータ
リ皿20の間にスリップが生じないようになっている。
【0023】次に、針棒指定スイッチ18について説明
する。図3に示すように、複数の針棒指定スイッチ18
は、複数色の上糸16に対応する複数の針棒3を夫々指
定する為のスイッチであって、永久磁石部材24とホー
ル素子25とを有する。ロータリ皿20の軸心と直交す
る右側面には、ロータリ皿20の約1/2直径で厚さ約
2〜3mmの環状の永久磁石部材24が取付けられてい
る(図5参照)。この永久磁石部材24は、焼結金属製
のものであって、複数のN極と複数のS極をN極とS極
とが交互に位置するように環状に配置した環状の永久磁
石部材からなる。
【0024】図5(b)に示すように、永久磁石部材2
4の磁界はその板厚の方向(糸調子器13の軸心方向)
に向けられている。縫製停止中、操作パネル9の針棒順
序設定キー9bを押して針棒順序設定モードにした後、
回転停止状態のロータリ皿20をオペレータが手動で回
転させると、N極とS極が交互に配設された永久磁石部
材24からホール素子25に投射される磁界の方向が短
時間毎に切り換わるため、ホール素子25には正弦波的
な信号が発生する。図6に示すように、この正弦波的な
検出信号を波形整形回路で波形整形した後、「L」〜
「H」の範囲の矩形波パルスPLに変換する。このよう
に、縫製停止状態で1つのロータリ皿20を回転させて
磁界を変化させることでホール素子25の検出信号から
パルスを発生させ、そのロータリ皿20を通過する上糸
16に対応する針棒3を指定するようになっている。
【0025】糸調子台フレーム11の右端部で針棒指定
スイッチ18群の近くには、最新に指定した針棒3の使
用順序の番号を表示する為の小型の表示装置39があ
り、この表示装置39に表示された番号を確認しつつ次
の針棒3を針棒指定スイッチ18で指定する。この表示
装置39の直ぐ下側にはリセットスイッチ40があり、
針棒指定スイッチ18から入力した指定を1入力単位で
取り消し可能になっている。
【0026】ところで、縫製途中に糸切れが発生する
と、糸駒6から上糸16の供給が中断し、回転状態のロ
ータリ皿20は回転停止する。このとき、図6の仮想線
a,bで示すように、永久磁石部材24からホール素子
25へ発する磁界の変化がなくなるので、ホール素子2
5の検出信号の変化がなくなるので、糸切れ発生と判定
される。従って、各糸調子器13に組み込んだ針棒指定
スイッチ18は、前記糸切れ検出センサと兼用されてい
る。しかも、ホール素子25と針棒番号の対応関係が制
御装置に記憶されるので、糸切れ発生時に糸切れが発生
した針棒3の番号も判るようになっている。
【0027】本体部材23のフランジ23aの左側面に
は矩形状の基板41がビス止めされ、この基板41に、
永久磁石部材24から発する磁界を検出するホール素子
25が実装され、ホール素子25は永久磁石部材24に
近接して配設されている。フランジ23aには貫通穴2
3dが形成され、ホール素子25から貫通穴23dを通
して延びるリード線42はこのミシン1の制御装置43
に接続されている。
【0028】次に、前記制御装置43を含む制御系につ
いて図7のブロック図に基づいて説明する。この制御装
置43は、CPU44とROM45とRAM46とこれ
らを接続するバス50とを含むマイクロコンピュータ
と、入出力インターフェース47と、ミシンモータ48
の為のドライバ49と、X,Y軸駆動モータ54,53
のドライバ56,57と、針棒選択機構の針棒選択用モ
ータ58の為のドライバ59などを有する。入出力イン
ターフェース47には、ホール素子25からの正弦波的
な検出信号を波形整形する波形整形回路と、波形整形し
た検出信号を矩形波パルスに変換する為の変換器が設け
られている。
【0029】入出力インターフェース47には、操作パ
ネル9、前記複数の針棒指定スイッチ18、これら針棒
指定スイッチ18から入力した指定を1入力単位で取り
消す為のリセットスイッチ40、針上センサ51、針下
センサ52、ミシンモータ48、X,Y軸駆動モータ5
4,53、針棒選択用モータ58、表示装置39等が接
続されている。ROM45には、少なくとも刺繍縫製の
制御プログラム、後述する針棒順序設定制御プログラム
や糸切れ検知制御プログラムその他の各種制御プログラ
ムが格納されている。特に針棒順序設定制御プログラム
においては、複数の針棒指定スイッチ18を順次操作す
ることで針棒使用順序が設定され、この設定された針棒
使用順序が針棒順序記憶手段としてのRAM46のワー
クメモリに記憶される。その後、設定された針棒使用順
序に従って刺繍縫製を実行する。尚、刺繍模様の縫製デ
ータは、ホストコンピュータから制御装置43へ送信さ
れ、RAM46に記憶される。
【0030】次に、針棒順序設定制御プログラムで実行
される制御について図8に基づいて説明する。尚Si
(i=1,2,3・・)は各ステップを示す。図8、図
9〜図11に示すように、縫製開始前の縫製停止状態の
とき(S1;Yes)、操作パネル9の針棒順序設定キー9
bを操作して針棒順序設定モードにすると(S2;Ye
s)、カウンタnが「1」に設定され(S3 )、オペレ
ータは、刺繍模様の複数の色別模様部を縫製する順序を
指示する指示書に基づいて、1番目の色の上糸16の糸
経路にある糸調子器13、15のロータリ皿20を軽く
回すことで針棒指定スイッチ18を操作する(S4;Ye
s)。
【0031】これにより1番目の針棒3が指定され、そ
の針棒番号がメモリに記憶されると共に、表示装置39
に「1」が表示される(図1参照)。これと並行してデ
ィスプレイ9aに、この1番目の針棒番号が左から順に
表示される(S5 )。次に、カウンタnが1つインクリ
メントされて「2」に設定され(S9 )た後S4に戻
る。以下、このS4,S5,S9を繰り返す。S4にて
針棒指定スイッチ18を入力ミスして間違った針棒3を
指定した場合、リセットスイッチ40を操作することで
(S6;Yes)、記憶したn番目の針棒3の針棒番号を1
入力単位でクリアし、表示装置39に表示されていた
「1」の表示を消去する。ディスプレイ9aに表示され
ていたn番目の針棒番号も消去する(S7 )。その後、
S4に戻り、正しい針棒指定スイッチ18を操作する。
このサブルーチンを繰り返した後、操作パネル9の設定
終了キー9e(図9参照)を操作することでこの制御は
終了する。図8のフローチャート、この制御プログラム
が格納されたROM45とRAM46とCPU44を含
むマイクロコンピュータ、複数の針棒指定スイッチ18
が針棒順序設定手段に相当する。
【0032】以上説明した多針刺繍ミシン1の作用、効
果について説明する。刺繍模様の複数の色別模様部を順
々に縫製する為に針棒使用順序を設定する際には、縫製
停止状態で操作パネル9の針棒順序設定キー9bを押し
て針棒順序設定モードにした後、オペレータは、指示書
に基づいて、1番目の色の上糸16の糸経路にある糸調
子器13、15のロータリ皿20を軽く回して針棒指定
スイッチ18を操作し、1番目の針棒3を指定する。以
下、所望の上糸16の糸経路にある針棒指定スイッチ1
8を順次操作して針棒使用順序を設定する。
【0033】前記針棒指定スイッチ18によりn番目
(n=1,2,3・・・)の針棒3を指定すると、表示
装置39には「n」が表示される。即ち、最新に指定し
た針棒3の使用順序の番号を、針棒指定スイッチ18を
操作しつつ認識することができる。それ故、一旦針棒順
序設定モードにした後では、糸経路から離隔した操作パ
ネル9により針棒使用順序の番号を確認する必要がなく
なる。つまり糸経路から離隔した操作パネル9と糸経路
との間で視線を往復させて針棒3の使用順序を設定する
操作が必要なくなる。それ故、必要な色の上糸16を目
視しつつその上糸16の針棒指定スイッチ18を操作す
ることができるから、各色の上糸16に対応する針棒番
号そのものに注意を払わなくとも、指定する針棒3の順
番を主体に針棒使用順序を設定することができ、操作手
順を簡単化することができるうえ、その設定時間を短縮
すると共に設定ミスを極力防止することができる。
【0034】針棒順序設定モードにおいて、針棒指定ス
イッチ18を入力ミスして間違った針棒3を指定した場
合、リセットスイッチ40を押すことで、その入力した
指定を1入力単位で取り消すことができる。複数の針棒
指定スイッチ18を複数の糸調子器13、15に夫々組
み込むことから、これら糸調子器13、15と針棒指定
スイッチ18を別体に取り付ける必要がなくなり、部品
点数を大幅に低減し構造を簡単化することができる。し
かも、各糸調子器に組み込んだ針棒指定スイッチは、糸
切れ検出センサと兼用されているので、糸調子器と針棒
指定スイッチと糸切れ検出センサを別体に取り付ける必
要がなくなるから、構造を一層簡単化することができ
る。
【0035】次に、本実施形態を部分的に変更した変更
形態について説明する。 1)針棒ケース4の上部に、複数の上糸16に対応する
複数の糸調子器を設け、針棒ケース4の上部の上面に複
数の針棒指定スイッチを糸調子器とは独立に配設する構
成にしてもよい。 2)糸調子器に一般的なON・OFFスイッチからなる
針棒指定スイッチを設けてもよい。 3)図1に示すように、複数の針棒指定スイッチを糸調
子器13、15とは独立に設ける場合、張力付与器12
と糸調子器13の間の領域61に且つ各上糸16の糸経
路付近部にこれら針棒指定スイッチを配設するのがオペ
レータの操作性の面で望ましい。但し、針棒指定スイッ
チは必ずしもこの配設位置に限定されるものではなく、
張力付与器12の上方の上糸支持部材60に沿って且つ
各上糸16の糸経路付近部に配設する構成にしてもよ
い。
【0036】4)複数の糸立棒7の頂部或いは下端部に
複数の針棒指定スイッチを設けた構造にしてもよい。こ
の場合、上糸の固まりである糸駒6を見つつ針棒指定ス
イッチを操作できるので、微妙に色が異なる上糸を識別
しやすくなる。それ故、照度の低い工場においても色の
認識ミスに起因する設定ミスを防止することができる。
尚、針棒指定スイッチとして、リミッチスイッチや近接
スイッチ等種々のスイッチを適用可能である。その他、
本願発明の趣旨を逸脱しない範囲において前記実施形態
に種々の変更を付加した形態で実施可能である。
【0037】
【発明の効果】 請求項1の発明によれば、縫製停止状
態で針棒順序設定モードにした後、指示書に基づいて、
n番目(但し、n=1,2,3・・・)の色の上糸の糸
経路付近部に配設された針棒指定スイッチを操作し、前
記n番目の針棒を指定することができるから、前記従来
の操作手順、つまり糸経路から離隔した操作パネルと糸
経路との間で視線を往復させて針棒の使用順序を設定す
る操作が必要なくなる。特に、必要な色の上糸を目視し
つつその上糸の針棒指定スイッチを操作することができ
るから、各色の上糸に対応する針棒番号そのものに注意
を払わなくても、指定する針棒の順番を主体に針棒使用
順序を設定することができ、操作手順を簡単化すること
ができるうえ、その設定時間を短縮すると共に設定ミス
を極力防止することができる。
【0038】請求項2の発明によれば、針棒順序設定モ
ードにおいて、最新に指定した針棒の使用順序の番号を
表示する為の表示装置を針棒指定スイッチ群の近くに設
けたので、最新に指定した針棒の使用順序の番号を、針
棒指定スイッチを操作しつつ認識することができる。そ
れ故、一旦針棒順序設定モードにした後では、糸経路か
ら離隔した操作パネルにより針棒使用順序の番号を確認
する必要がなくなる。その他請求項1と同様の効果を奏
する。
【0039】請求項3の発明によれば、針棒順序設定モ
ードにおいて、針棒指定スイッチを入力ミスして間違っ
た針棒を指定した場合、針棒指定スイッチ群の近くのリ
セットスイッチを押すことで、その入力した指定を1入
力単位で取り消すことができ、操作性を向上させること
ができる。その他請求項1または2と同様の効果を奏す
る。
【0040】請求項4の発明によれば、複数の針棒指定
スイッチを複数の糸調子器に夫々組み込むことから、こ
れら糸調子器と針棒指定スイッチを別体に取り付ける必
要がなくなり、部品点数を大幅に低減し構造を簡単化す
ることができる。その他請求項1〜3の何れかと同様の
効果を奏する。
【0041】請求項5の発明によれば、前記複数の針棒
を収容した針棒ケースの上部に、複数の上糸に対応する
複数の糸切れ検出センサを有し、前記針棒指定スイッチ
は、糸切れ検出センサと兼用されているので、少なくと
も前記複数の糸切れ検出センサを有する多針刺繍ミシン
においては、針棒指定スイッチを新たに設ける必要がな
くなり、部品点数を低減し構造を簡単化することができ
る。その他請求項1〜3の何れかと同様の効果を奏す
る。請求項6の発明によれば、針棒ケースの上部の上面
に配設した複数の針棒指定スイッチを操作し、針棒使用
順序を設定することができる。その他請求項1〜3の何
れかと同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の多針刺繍ミシンの要部斜視
図である。
【図2】糸調子器等の部分縦断面図である。
【図3】糸調子器の拡大縦断面図である。
【図4】糸調子器の正面図である。
【図5】永久磁石部材を示し、(a)は複数のN極と複
数のS極の配置を示す正面図、(b)は一部破断した縦
断面図である。
【図6】検出信号とロータリ皿の回転長さとの関係を示
す説明図である。
【図7】ミシンの制御系の概略構成を示すブロック図で
ある。
【図8】針棒使用順序を設定する制御のフローチャート
である。
【図9】操作パネルの正面図である。
【図10】操作パネルの液晶ディスプレイの部分拡大正
面図である。
【図11】操作パネルの液晶ディスプレイの部分拡大正
面図である。
【符号の説明】
1 多針刺繍ミシン 3 針棒 4 針棒ケース 6 糸駒 13,15 糸調子器 16 上糸 17 縫針 39 表示装置 40 リセットスイッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の針棒と、これら針棒のうち縫製に
    供する針棒を選択する針棒選択機構と、複数の針棒に対
    応する複数色の上糸の糸駒とを備えた多針刺繍ミシンに
    おいて、 刺繍模様の複数の色別模様部を順々に縫製する為に針棒
    使用順序を設定する為の針棒順序設定手段と、この針棒
    順序設定手段で設定された針棒使用順序を記憶する針棒
    順序記憶手段を設け、 前記針棒順序設定手段は、各上糸の糸駒から縫針までの
    糸経路付近部に配設され且つ各上糸に対応する針棒を指
    定する為の針棒指定スイッチを有することを特徴とする
    多針刺繍ミシン。
  2. 【請求項2】 針棒使用順序を設定する針棒順序設定モ
    ードにおいて、最新に指定した針棒の使用順序の番号を
    表示する為の表示装置を針棒指定スイッチ群の近くに設
    けたことを特徴とする請求項1に記載の多針刺繍ミシ
    ン。
  3. 【請求項3】 針棒使用順序を設定する針棒順序設定モ
    ードにおいて、前記針棒指定スイッチから入力した指定
    を1入力単位で取り消す為のリセットスイッチを針棒指
    定スイッチ群の近くに設けたことを特徴とする請求項1
    又は2に記載の多針刺繍ミシン。
  4. 【請求項4】 前記複数の針棒を収容した針棒ケースの
    上部に、複数の上糸に対応する複数の糸調子器を設け、
    各糸調子器に前記針棒指定スイッチを組み込んだことを
    特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の多針刺繍ミシ
    ン。
  5. 【請求項5】 前記複数の針棒を収容した針棒ケースの
    上部に、複数の上糸に対応する複数の糸切れ検出センサ
    を有し、前記針棒指定スイッチは、糸切れ検出センサと
    兼用されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか
    に記載の多針刺繍ミシン。
  6. 【請求項6】 前記複数の針棒を収容した針棒ケースの
    上部に、複数の上糸に対応する複数の糸調子器を設け、
    前記針棒ケースの上部の上面に複数の針棒指定スイッチ
    を配設したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記
    載の多針刺繍ミシン。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101988237A (zh) * 2009-08-06 2011-03-23 北京兴大豪科技开发有限公司 电脑刺绣机的控制方法及设备
US7983781B2 (en) 2006-03-28 2011-07-19 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Apparatus for determining sewing sequences, program for determining sewing sequences recorded on computer-readable recording medium, and sewing machine
JP5377724B1 (ja) * 2012-08-21 2013-12-25 日本電波株式会社 刺繍機
CN104233664A (zh) * 2013-06-13 2014-12-24 Candart股份公司 刺绣机

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