JP2003031833A - 太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール

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Masao Inoue
将男 井上
Toshihiro Kondo
俊裕 近藤
Tomoaki Murata
智昭 村田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強風環境下でもモジュール本体が枠から外れ
たり割れたりすることがない太陽電池モジュールを提供
する。 【解決手段】 太陽電池素子11を有するパネル状のモ
ジュール本体10の表側の面に、当該表側面の中線に沿
うようにして細長形状の補強部材30を配する。この補
強部材30の両端を、モジュール本体10の周縁の枠2
0に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池モジュー
ルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開2000−297509号
公報に記載の太陽電池モジュールは、太陽電池素子を有
するパネル状のモジュール本体を備えている。このモジ
ュール本体の周縁に、枠が設けられている。この枠によ
ってモジュール本体が支持されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、モジュール本
体には、その主面に対して垂直に裏から表側へ向かう方
向へ風圧が作用する。モジュールは、この風圧に耐え得
る強度に設計されるが、台風時や高層建築物の屋上など
の強風環境下では許容範囲を越えることも考えられる。
そうすると、モジュール本体が枠から外れたり割れたり
するおそれがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明に係る太陽電池モジュールは、太陽電池素子
を有するパネル状のモジュール本体と、このモジュール
本体の周縁に設けられた枠と、細長形状の補強部材とを
備えている。本発明の第一態様では、上記補強部材が、
上記モジュール本体の表側の面に、当該表側面の中程を
通るようにして配され、その両端が上記枠に固定されて
いる。この第1態様では、上記補強部材が、上記表側面
の中線に沿うように配されていることが望ましい。ま
た、上記モジュール本体の太陽電池素子が、上記補強部
材を避けるように配されていることが望ましい。
【0005】本発明の第二態様では、上記補強部材が、
上記モジュール本体の裏面に、当該裏面の中程を通るよ
うにして配され、しかもモジュール本体に固定されると
ともに、両端が上記枠に固定されている。この第2態様
では、上記補強部材が、上記裏面の中線に沿うように配
されていることが望ましい。また、上記モジュール本体
が、上記太陽電池素子を、カバーガラスとバックアップ
材で表と裏から、接着層を介在させて挟むことによって
構成されており、上記補強部材が、上記バックアップ材
を貫通して上記太陽電池素子の裏側の接着層に接着され
ていることが望ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に
係る太陽電池モジュールM1を示したものである。この
モジュールM1は、パネル状のモジュール本体10と、
このモジュール本体10の周縁に設けられた枠20とを
備えている。
【0007】図3及び図4に示すように、モジュール本
体10は、縦横に整列された複数の太陽電池素子11
を、透明なカバーガラス12と金属製のバックアップフ
ィルム13(バックアップ材)で表と裏から挟むことに
よって構成されている。カバーガラス12と素子11と
の間、各素子11どうしの間、素子11とバックアップ
材13との間には、接着層14が充填されている。接着
層14は、例えばEVA(エチレンビニールアセテー
ト)などの透光性を有する樹脂で出来ている。なお、図
3及び図4において、モジュール本体10の各要素11
〜14の厚さは誇張して示してある。
【0008】図1、図3、図4に示すように、枠20
は、モジュール本体10の4つの縁に対応する4つの枠
材21を有している。これら枠材21は、アルミ型材で
出来ている。各枠材21には、嵌合溝21aが形成され
ている。この嵌合溝21aに、モジュール本体10の縁
が嵌め込まれることによって、モジュール本体10が支
持されている。
【0009】本発明の特徴部について説明する。図1に
示すように、モジュール本体10の表側面には、補強部
材30が配されている。補強部材30は、アルミや鋼な
どの強度の高い材料によって細長い板状(棒状)に形成
され、モジュール本体10の横方向の中線に沿って延び
ている。図4に示すように、補強部材20の下面には、
長手方向に延びる複数のリブ31が設けられ、強度が更
に高められている。
【0010】図2に示すように、補強部材30の両端部
には、それぞれ嵌合部32が形成されている。これら嵌
合部32にモジュール本体10の左右の縁を嵌め込んだ
状態で(図3参照)、補助部材30をカバーガラス12
に沿って縦方向にスライドさせることにより、補助部材
30が、モジュール本体10の横方向中線に位置決めさ
れている(図1、図4参照)。一方、モジュール本体1
0において、上記横方向中線を含む、補強部材30の少
なくとも幅寸法分の帯状領域10aには、太陽電池素子
11が配置されておらず、この帯状領域10aに、補強
部材30が配されることになる。
【0011】補強部材30の嵌合部32は、左右の枠材
21の嵌合溝21aに形成された凹欠部21bに収容さ
れている。嵌合部32には、固定部33が設けられてい
る。この固定部33が、枠材21に設けられた被固定部
22にビス40にて止められている。これによって、補
強部材30の両端部が枠20に固定されている。
【0012】上記のように構成された太陽電池モジュー
ルM1の作用を説明する。風が吹くと、モジュール本体
10に風圧が作用する。図3の矢印に示すように、この
風圧は、モジュール本体10の主面(表側面及び裏面)
に対して垂直に、しかも表方向に作用する。これによっ
て、モジュール本体10の中央部分が補強部材30に押
し付けられ、風圧力が補強部材30に伝わる。補強部材
30は、この風圧力に対して十分な変形強度を有してい
るだけでなく、両端部が枠20に固定されているため、
風圧力を枠20に伝えて枠20にも分担させることがで
きる。これによって、モジュール本体10の変形を阻止
することができる。この結果、台風時や高層建築物の屋
上などの強風環境下でも、モジュール本体10が枠20
から外れたり割れたりするのを防止することができる。
【0013】また、太陽電池素子11が、帯状領域10
aひいては補強部材30を避けるように配されているの
で、補強部材30の影になる部分が生じないようにする
ことができ、素子11を無駄なく利用して、十分な発電
量を得ることができる。
【0014】次に、本発明の他の実施形態を説明する。
以下の実施形態において、既述の実施形態と同様の構成
に関しては図面に同一符号を付して説明を省略する。図
5、図6、図7は、本発明の第2実施形態に係る太陽電
池モジュールM2を示したものである。この太陽電池モ
ジュールM2では、補強部材30が、モジュール本体1
0の裏側に配されている。補強部材30とモジュール本
体10のバックアップフィルム13とは接着剤(図示せ
ず)で接着されている。これによって、補強部材30が
モジュール本体10に固定されている。よって、図6の
矢印で示すように、モジュール本体10に表方向の風圧
が作用すると、この風圧力が補強部材30に伝わり、モ
ジュール本体10が枠20から外れたり割れたりするの
を防止することができる。
【0015】また、図5に示すように、モジュールM2
では、補強部材30がモジュール本体10の裏側に配さ
れているので帯状領域10aを設定する必要がない。し
たがって、太陽電池素子11をモジュール本体10の全
域にわたってほとんど隙間無く配置できる。よって、モ
ジュールM2の面積を最大限利用して発電を行うことが
でき、大型化することなく十分な発電量を得ることがで
きる。
【0016】図8及び図9は、本発明の第3実施形態に
係る太陽電池モジュールM3を示したものである。この
太陽電池モジュールM3では、補強部材30が、上記第
2実施形態と同様にモジュール本体10の裏側に配され
ているが、モジュール本体10との固定方法が第2実施
形態と異なっている。すなわち、太陽電池モジュールM
3の補強部材30は、大略「凸」字形状の断面をなして
いる。一方、モジュール本体10のバックアップフィル
ム13には、横方向中線に沿うスリット13a(貫通
孔)が形成されている。このスリット13aに補強部材
30の上端縁が挿入されている(補強部材30がバップ
アップフィルム13を貫通している)。そして、補強部
材30の上端縁が、太陽電池素子11の裏側の接着層1
4に接着されている。これによって、補強部材30がモ
ジュール本体10に固定されている。
【0017】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではなく、種々の形態を採用することができる。例え
ば、補強部材は、モジュール本体の表側面または裏面の
中程を通るように配すればよく、中線に沿う場合のほ
か、対角線に沿って配してもよい。複数の補強部材を互
いに離して中線や対角線に平行に配してもよい。実施形
態ではモジュール本体の横方向の中線に沿わせてある
が、縦方向の中線に沿わせてもよい。補強部材をモジュ
ール本体の裏面に配する場合は、接着層に接着させるほ
か、ビスなどの他の固定手段を用いてモジュール本体と
固定してもよい。補強部材をモジュール本体の表側面に
配する場合も、裏面に配する場合と同様にしてモジュー
ル本体に固定してもよい。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
モジュール本体の中程に作用する風圧を補強部材ひいて
は枠に伝え、補強部材と枠に上記風圧を担わせることが
できる。これによって、台風時や高層建築物の屋上など
の強風環境下でも、モジュール本体が枠から外れたり割
れたりするのを防止することができる。また、補強部材
をモジュール本体の中線に沿わせることによって、モジ
ュール本体をバランスよく支持、補強でき、枠から外れ
たり割れたりするのを効率良く防止することができる。
【0019】さらに、本発明の第一態様によれば、補強
部材がモジュール本体の表側に配されているので、表方
向の風圧を補強部材で確実に受け止めることができる。
太陽電池素子を、補強部材を避けるように配することに
よって、補強部材の影になる部分が生じないようにする
ことができ、素子を無駄なく利用して、十分な発電量を
得ることができる。
【0020】本発明の第二態様によれば、補強部材がモ
ジュール本体の裏側に配されているので、表面積を最大
限利用して発電を行うことができ、大型化することなく
十分な発電量を得ることができる。補強部材を、バック
アップ材を貫通させて太陽電池素子の裏側の接着層に接
着することによって、補強部材とモジュール本体とを簡
単かつ確実に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る太陽電池モジュー
ルの斜視図である。
【図2】上記太陽電池モジュールの一部分の分解斜視図
である。
【図3】図1のIII−III線に沿う端面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う端面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る太陽電池モジュー
ルの斜視図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う端面図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿う端面図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る太陽電池モジュー
ルの横方向中線に沿う端面図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿う上記第3実施形態に係る
太陽電池モジュールの端面図である。
【符号の説明】
M1,M2,M3 太陽電池モジュール 10 モジュール本体 11 太陽電池素子 12 カバーガラス 13 バックアップフィルム(バックアップ材) 13a スリット(貫通孔) 14 接着層 20 枠 22 被固定部 30 補強部材 33 固定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F051 BA03 BA18 EA02 JA02 JA03 JA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池素子を有するパネル状のモジュ
    ール本体と、このモジュール本体の周縁に設けられた枠
    とを備えた太陽電池モジュールにおいて、上記モジュー
    ル本体の表側の面に、当該表側面の中程を通るようにし
    て細長形状の補強部材を配し、この補強部材の両端を上
    記枠に固定したことを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 【請求項2】 上記補強部材が、上記表側面の中線に沿
    うように配されていることを特徴とする請求項1に記載
    の太陽電池モジュール。
  3. 【請求項3】 上記モジュール本体の太陽電池素子が、
    上記補強部材を避けるように配されていることを特徴と
    する請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 【請求項4】 太陽電池素子を有するパネル状のモジュ
    ール本体と、このモジュール本体の周縁に設けられた枠
    とを備えた太陽電池モジュールにおいて、上記モジュー
    ル本体の裏面に、当該裏面の中程を通るようにして細長
    形状の補強部材を固定し、この補強部材の両端を上記枠
    に固定したことを特徴とする太陽電池モジュール。
  5. 【請求項5】 上記補強部材が、上記裏面の中線に沿う
    ように配されていることを特徴とする請求項4に記載の
    太陽電池モジュール。
  6. 【請求項6】 上記モジュール本体が、上記太陽電池素
    子を、カバーガラスとバックアップ材で表と裏から、接
    着層を介在させて挟むことによって構成されており、上
    記補強部材が、上記バックアップ材を貫通して上記太陽
    電池素子の裏側の接着層に接着されていることを特徴と
    する請求項4または5に記載の太陽電池モジュール。
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