JP2003028836A - マイクロチャンネル立体交差構造体と立体交差多層流の形成方法 - Google Patents
マイクロチャンネル立体交差構造体と立体交差多層流の形成方法Info
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- JP2003028836A JP2003028836A JP2001211254A JP2001211254A JP2003028836A JP 2003028836 A JP2003028836 A JP 2003028836A JP 2001211254 A JP2001211254 A JP 2001211254A JP 2001211254 A JP2001211254 A JP 2001211254A JP 2003028836 A JP2003028836 A JP 2003028836A
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- B01J19/0093—Microreactors, e.g. miniaturised or microfabricated reactors
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01F—MIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
- B01F25/00—Flow mixers; Mixers for falling materials, e.g. solid particles
- B01F25/40—Static mixers
- B01F25/42—Static mixers in which the mixing is affected by moving the components jointly in changing directions, e.g. in tubes provided with baffles or obstructions
- B01F25/43—Mixing tubes, e.g. wherein the material is moved in a radial or partly reversed direction
- B01F25/432—Mixing tubes, e.g. wherein the material is moved in a radial or partly reversed direction with means for dividing the material flow into separate sub-flows and for repositioning and recombining these sub-flows; Cross-mixing, e.g. conducting the outer layer of the material nearer to the axis of the tube or vice-versa
- B01F25/4323—Mixing tubes, e.g. wherein the material is moved in a radial or partly reversed direction with means for dividing the material flow into separate sub-flows and for repositioning and recombining these sub-flows; Cross-mixing, e.g. conducting the outer layer of the material nearer to the axis of the tube or vice-versa using elements provided with a plurality of channels or using a plurality of tubes which can either be placed between common spaces or collectors
- B01F25/43231—Mixing tubes, e.g. wherein the material is moved in a radial or partly reversed direction with means for dividing the material flow into separate sub-flows and for repositioning and recombining these sub-flows; Cross-mixing, e.g. conducting the outer layer of the material nearer to the axis of the tube or vice-versa using elements provided with a plurality of channels or using a plurality of tubes which can either be placed between common spaces or collectors the channels or tubes crossing each other several times
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- B01F33/00—Other mixers; Mixing plants; Combinations of mixers
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- B01F—MIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
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- B01F33/30—Micromixers
- B01F33/3039—Micromixers with mixing achieved by diffusion between layers
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- B81—MICROSTRUCTURAL TECHNOLOGY
- B81B—MICROSTRUCTURAL DEVICES OR SYSTEMS, e.g. MICROMECHANICAL DEVICES
- B81B1/00—Devices without movable or flexible elements, e.g. microcapillary devices
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- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J2219/00—Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
- B01J2219/00781—Aspects relating to microreactors
- B01J2219/00783—Laminate assemblies, i.e. the reactor comprising a stack of plates
Abstract
(57)【要約】
【課題】 マイクロチップへの流路の集積度を大きく向
上させることができ、連続操作や多段操作を容易とし、
しかも安定した界面や良好な相分離性の実現をも容易と
することのできる、高度集積化や多層流形成のための新
しい技術手段を提供することを課題としている。 【解決手段】 マイクロチャンネルが配設された基板が
マイクロチャンネル配設面を対向させて積層されている
構造体であって、各々の基板に配設されたマイクロチャ
ンネルは、少なくともその一部において相互に立体交差
されており、この立体交差部において、マイクロチャン
ネル内を流通する液体の液液界面が形成されるようにす
る。
上させることができ、連続操作や多段操作を容易とし、
しかも安定した界面や良好な相分離性の実現をも容易と
することのできる、高度集積化や多層流形成のための新
しい技術手段を提供することを課題としている。 【解決手段】 マイクロチャンネルが配設された基板が
マイクロチャンネル配設面を対向させて積層されている
構造体であって、各々の基板に配設されたマイクロチャ
ンネルは、少なくともその一部において相互に立体交差
されており、この立体交差部において、マイクロチャン
ネル内を流通する液体の液液界面が形成されるようにす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、マイクロ
チャンネル立体交差構造体と立体交差多層液の形成方法
に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明
は、微細流路(マイクロチャンネル)を有するマイクロ
チップ等において、精密微量分析や精密分離、あるいは
精密化学合成等を行うのに有用な、流路が立体的に交差
されているマイクロチャンネル構造体と、これを用いた
立体交差多層液の形成方法に関するものである。
チャンネル立体交差構造体と立体交差多層液の形成方法
に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明
は、微細流路(マイクロチャンネル)を有するマイクロ
チップ等において、精密微量分析や精密分離、あるいは
精密化学合成等を行うのに有用な、流路が立体的に交差
されているマイクロチャンネル構造体と、これを用いた
立体交差多層液の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明の課題】ガラス基板等に形成した微
細流路を利用して、精密に微量分析や分離、あるいは化
学合成を行う方法が注目されている。たとえば、このよ
うな微細流路であるマイクロチャンネルを用いた化学操
作の一つとして、マイクロチャンネル微小空間の特性を
活した分離方法が各種提案されており、電気泳動法やク
ロマトグラフィー等についての検討が進められている。
細流路を利用して、精密に微量分析や分離、あるいは化
学合成を行う方法が注目されている。たとえば、このよ
うな微細流路であるマイクロチャンネルを用いた化学操
作の一つとして、マイクロチャンネル微小空間の特性を
活した分離方法が各種提案されており、電気泳動法やク
ロマトグラフィー等についての検討が進められている。
【0003】しかしながら、これまでの多くの方法の場
合には水溶液系にしか実際に適用できず、さらには複雑
な集積化が必要とされる連続操作や多段操作に適用する
ことが難しいという問題があった。
合には水溶液系にしか実際に適用できず、さらには複雑
な集積化が必要とされる連続操作や多段操作に適用する
ことが難しいという問題があった。
【0004】このような状況において、この出願の発明
者らは、従来のような汎用性に乏しく、高度な集積化が
難しいという問題を解決するために、溶媒抽出法や化学
合成のための新しい液液2層液の形成や気液界面の形成
方法等を開発してきた。
者らは、従来のような汎用性に乏しく、高度な集積化が
難しいという問題を解決するために、溶媒抽出法や化学
合成のための新しい液液2層液の形成や気液界面の形成
方法等を開発してきた。
【0005】ただ、これまでの発明者らによる検討にお
いても、マイクロチャンネルは同一基板面に形成された
ものであることから、マイクロチップにおいて構成され
るマイクロチャンネルの集積化には制約があり、また、
液液界面の形成についても主として界面張力によるもの
であることから、界面の安定性や相分離の困難さなどの
問題が残されていた。
いても、マイクロチャンネルは同一基板面に形成された
ものであることから、マイクロチップにおいて構成され
るマイクロチャンネルの集積化には制約があり、また、
液液界面の形成についても主として界面張力によるもの
であることから、界面の安定性や相分離の困難さなどの
問題が残されていた。
【0006】そこで、この出願の発明は、以上のとおり
の背景を踏まえ、マイクロチップへの流路の集積度を大
きく向上させることができ、連続操作や多段操作を容易
とし、しかも安定した界面や良好な相分離性の実現をも
容易とすることのできる、高度集積化や多層流形成のた
めの新しい技術手段を提供することを課題としている。
の背景を踏まえ、マイクロチップへの流路の集積度を大
きく向上させることができ、連続操作や多段操作を容易
とし、しかも安定した界面や良好な相分離性の実現をも
容易とすることのできる、高度集積化や多層流形成のた
めの新しい技術手段を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、第1には、マイクロチャ
ンネルが配設された基板がマイクロチャンネル配設面を
対向させて積層されている構造体であって、各々の基板
に配設されたマイクロチャンネルは、少くともその一部
において相互に立体交差されており、この立体交差部に
おいて、マイクロチャンネル内を流通する液体の液液界
面が形成されるようにしたことを特徴とするマイクロチ
ャンネル立体交差構造体を提供する。
の課題を解決するものとして、第1には、マイクロチャ
ンネルが配設された基板がマイクロチャンネル配設面を
対向させて積層されている構造体であって、各々の基板
に配設されたマイクロチャンネルは、少くともその一部
において相互に立体交差されており、この立体交差部に
おいて、マイクロチャンネル内を流通する液体の液液界
面が形成されるようにしたことを特徴とするマイクロチ
ャンネル立体交差構造体を提供する。
【0008】また、この出願は、第2には、立体交差部
を構成する上下のマイクロチャンネルの一方の表面が疎
水性とされ、他方の表面が親水性とされていることを特
徴と前記のマイクロチャンネル立体交差構造体を提供
し、第3には、立体交差される上部基板のマイクロチャ
ンネルは、上部基板上面もしくは中間基板を介して積層
される上部基板の下面または上面に配設されたマイクロ
チャンネルと貫通穴により連通されていることを特徴と
するマイクロチャンネル立体交差構造体を、第4には、
各々の基板のマイクロチャンネルに連通する液体供給部
と排液部とが配設されていることを特徴とする前記マイ
クロチャンネル立体交差構造体を提供する。そして、こ
の出願の発明は第5には、以上いずれかのマイクロチャ
ンネル立体交差構造体により、上下各々の基板のマイク
ロチャンネルに液体を流通させて、立体交差部において
液液界面が形成される多層流とすることを特徴とする立
体交差多層液の形成方法を提供する。
を構成する上下のマイクロチャンネルの一方の表面が疎
水性とされ、他方の表面が親水性とされていることを特
徴と前記のマイクロチャンネル立体交差構造体を提供
し、第3には、立体交差される上部基板のマイクロチャ
ンネルは、上部基板上面もしくは中間基板を介して積層
される上部基板の下面または上面に配設されたマイクロ
チャンネルと貫通穴により連通されていることを特徴と
するマイクロチャンネル立体交差構造体を、第4には、
各々の基板のマイクロチャンネルに連通する液体供給部
と排液部とが配設されていることを特徴とする前記マイ
クロチャンネル立体交差構造体を提供する。そして、こ
の出願の発明は第5には、以上いずれかのマイクロチャ
ンネル立体交差構造体により、上下各々の基板のマイク
ロチャンネルに液体を流通させて、立体交差部において
液液界面が形成される多層流とすることを特徴とする立
体交差多層液の形成方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】この出願の発明は前記のとおりの
特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明する。
特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明する。
【0010】まず、なによりもこの出願の発明において
特徴的なことは、マイクロチャンネルによる流路の3次
元集積化と、それにともなう立体交差液液界面の形成に
ある。
特徴的なことは、マイクロチャンネルによる流路の3次
元集積化と、それにともなう立体交差液液界面の形成に
ある。
【0011】図1および図2はこのことを模式的に例示
したものであるが、たとえば図1に例示したように、こ
の出願の発明の構造体においては、その上面部にマイク
ロチャンネル(1A1)が形成されている下部基板(1
A)と、下面部にマイクロチャンネル(1B1)が形成
されている上部基板(1B)とが、マイクロチャンネル
(1A1)(1B1)の形成面を対向させて積層されて
いる。そして、上下各々のマイクロチャンネル(1A
1)(1B1)は、その交差部(2)において、その各
々の内部を流通する液体が、立体交差して液液界面
(3)が形成されるようにしている。
したものであるが、たとえば図1に例示したように、こ
の出願の発明の構造体においては、その上面部にマイク
ロチャンネル(1A1)が形成されている下部基板(1
A)と、下面部にマイクロチャンネル(1B1)が形成
されている上部基板(1B)とが、マイクロチャンネル
(1A1)(1B1)の形成面を対向させて積層されて
いる。そして、上下各々のマイクロチャンネル(1A
1)(1B1)は、その交差部(2)において、その各
々の内部を流通する液体が、立体交差して液液界面
(3)が形成されるようにしている。
【0012】図2の例も、このような液液界面が形成さ
れる交差部(2)を例示しているが、図1の例の交差部
(2)に比べて、液液界面の流れ方向の長さ(L)はよ
り長いものとなっている。この長さ(L)は、図3にも
部分断面図を示したように、多層流としての接触長さを
意味している。
れる交差部(2)を例示しているが、図1の例の交差部
(2)に比べて、液液界面の流れ方向の長さ(L)はよ
り長いものとなっている。この長さ(L)は、図3にも
部分断面図を示したように、多層流としての接触長さを
意味している。
【0013】もちろん、この交差部(2)の長さ(L)
や交差部(2)の配設個所と数は、この発明の構造体の
操作目的、用途に応じて適宜に定められることになる。
そして、この出願の発明においては、以上のような立体
交差部(2)によって液液界面(3)を形成する上部基
板(1B)の下面に形成したマイクロチャンネル(1B
1)については、たとえば部分断面を例示した図4のよ
うに、上部基板(1B)の上面に形成したマイクロチャ
ンネル(1B2)と貫通穴(1B3)によって連通させ
ることもできる。マイクロチャンネル(1B2)の上部
には、さらに別の基板や、カバープレート(4)を積層
してもよい。たとえばこのような構成とすることによっ
て、下部基板(1A)のマイクロチャンネル(1A1)
に対し、マイクロチャンネル(1B1)の交差部(2)
の位置の選択の自由度が大きくなる。上面のマイクロチ
ャンネル(1B2)により所定の位置にまで上部液体を
導いて、所定の位置で交差部(2)において液液界面を
形成することができるからである。
や交差部(2)の配設個所と数は、この発明の構造体の
操作目的、用途に応じて適宜に定められることになる。
そして、この出願の発明においては、以上のような立体
交差部(2)によって液液界面(3)を形成する上部基
板(1B)の下面に形成したマイクロチャンネル(1B
1)については、たとえば部分断面を例示した図4のよ
うに、上部基板(1B)の上面に形成したマイクロチャ
ンネル(1B2)と貫通穴(1B3)によって連通させ
ることもできる。マイクロチャンネル(1B2)の上部
には、さらに別の基板や、カバープレート(4)を積層
してもよい。たとえばこのような構成とすることによっ
て、下部基板(1A)のマイクロチャンネル(1A1)
に対し、マイクロチャンネル(1B1)の交差部(2)
の位置の選択の自由度が大きくなる。上面のマイクロチ
ャンネル(1B2)により所定の位置にまで上部液体を
導いて、所定の位置で交差部(2)において液液界面を
形成することができるからである。
【0014】このような構成は、基板をさらに多数枚と
することにより、たとえば多層プリント配線板と同様
に、流路回路を三次元に自在に構成することが可能とな
る。このため、たとえば中間層としての基板を介在させ
てもよいことは言うまでもない。
することにより、たとえば多層プリント配線板と同様
に、流路回路を三次元に自在に構成することが可能とな
る。このため、たとえば中間層としての基板を介在させ
てもよいことは言うまでもない。
【0015】いずれの場合であっても上下立体交差によ
る液液界面の形成については、上部液体と下部液体との
安定した界面の形成のために、各々液体の性質や、表面
張力、比重、相溶性等の点が考慮されることになる。ま
た、当然にも、これらの点を考慮して、流速、あるいは
液温等が定められることになる。流路への流体の供給手
段、そして流路からの液の排出手段も適宜に定められる
ことになる。
る液液界面の形成については、上部液体と下部液体との
安定した界面の形成のために、各々液体の性質や、表面
張力、比重、相溶性等の点が考慮されることになる。ま
た、当然にも、これらの点を考慮して、流速、あるいは
液温等が定められることになる。流路への流体の供給手
段、そして流路からの液の排出手段も適宜に定められる
ことになる。
【0016】安定した界面の形成のための手段として
は、立体交差上下のマイクロチャンネルの一方の表面を
疎水性とし、他方を親水性とすることが有効でもある。
たとえばガラス基板に形成したマイクロチャンネルにつ
いては、トリクロロオクタデジルシラン(ODS)等に
よるシラン処理を施すことで効果的にその表面を疎水化
することができる。たとえば表面疎水化したマイクロチ
ャンネルには油相(有機相)を、他方の親水性表面を有
するマイクロチャンネルには水性相を流通させ、上下に
立体交差させることが考慮される。
は、立体交差上下のマイクロチャンネルの一方の表面を
疎水性とし、他方を親水性とすることが有効でもある。
たとえばガラス基板に形成したマイクロチャンネルにつ
いては、トリクロロオクタデジルシラン(ODS)等に
よるシラン処理を施すことで効果的にその表面を疎水化
することができる。たとえば表面疎水化したマイクロチ
ャンネルには油相(有機相)を、他方の親水性表面を有
するマイクロチャンネルには水性相を流通させ、上下に
立体交差させることが考慮される。
【0017】もちろん、マイクロチャンネルそのものに
ついては、従来と同様に、その幅について500μm以
下、深さ200μm以下程度とすることが考慮される
が、これに限定されることはない。また、流体の流速に
ついては、一般的には20μl/min以下程度が考慮
されるが、これに限定されることはない。
ついては、従来と同様に、その幅について500μm以
下、深さ200μm以下程度とすることが考慮される
が、これに限定されることはない。また、流体の流速に
ついては、一般的には20μl/min以下程度が考慮
されるが、これに限定されることはない。
【0018】この発明の立体交差構造体のマイクロチャ
ンネルについては、たとえばフォトリソグラフィー・ウ
ェットエッチング等の各種の加工法によって形成するこ
とができる。
ンネルについては、たとえばフォトリソグラフィー・ウ
ェットエッチング等の各種の加工法によって形成するこ
とができる。
【0019】たとえば図5は、この方法の一例を、ガラ
ス基板の場合について、下部基板のODS疎水化処理を
も含めたプロセス工程として例示したものである。この
例においては、ガラス基板表面にCr(クロム)および
Au(金)をデポジションした後にフォトリソグラフィ
ー・ウェットエッチングによってマイクロチャンネルを
形成し、下部基板(1A)にODS(シラン)処理を施
して疎水表面としている。ODS(シラン)処理は、レ
ジストおよび金属のストリッピングの後に行ってもよい
ことは言うまでもない。
ス基板の場合について、下部基板のODS疎水化処理を
も含めたプロセス工程として例示したものである。この
例においては、ガラス基板表面にCr(クロム)および
Au(金)をデポジションした後にフォトリソグラフィ
ー・ウェットエッチングによってマイクロチャンネルを
形成し、下部基板(1A)にODS(シラン)処理を施
して疎水表面としている。ODS(シラン)処理は、レ
ジストおよび金属のストリッピングの後に行ってもよい
ことは言うまでもない。
【0020】また、立体交差部(2)の形成のための下
部基板(1A)と上部基板(1B)との積層において
は、熱融着によってもよいし、ネジ止めやホルダーによ
る圧着等によってもよい。
部基板(1A)と上部基板(1B)との積層において
は、熱融着によってもよいし、ネジ止めやホルダーによ
る圧着等によってもよい。
【0021】たとえば以上のようなこの出願の発明のマ
イクロチャンネル立体交差構造体による液液界面の立体
的形成は、溶媒抽出等による分離や試薬反応による分
析、光学手段による分析、さらには液液界面反応による
化学合成法等に有用であり、さらには三次元の立体交差
による流路形成そのものとして有用でもある。 その目
的、用途に応じて、立体交差部は流路に複数個所配置さ
れてもよい。たとえば図6に例示したように、下部基板
のマイクロチャンネル(1A1)と上部基板のマイクロ
チャンネル(1B1)を交差させる等の様々な形態が可
能とされる。
イクロチャンネル立体交差構造体による液液界面の立体
的形成は、溶媒抽出等による分離や試薬反応による分
析、光学手段による分析、さらには液液界面反応による
化学合成法等に有用であり、さらには三次元の立体交差
による流路形成そのものとして有用でもある。 その目
的、用途に応じて、立体交差部は流路に複数個所配置さ
れてもよい。たとえば図6に例示したように、下部基板
のマイクロチャンネル(1A1)と上部基板のマイクロ
チャンネル(1B1)を交差させる等の様々な形態が可
能とされる。
【0022】そこで以下に実施例を示し、さらに実施の
形態について説明する。
形態について説明する。
【0023】
【実施例】マイクロチップの基板には、2枚のパイレッ
クス(登録商標)ガラスを用いた(上板・下板)。図5
のプロセスに沿って両基板にフォトリソグラフィー・ウ
ェットエッチング法により、基板間で交差するマイクロ
チャンネルを加工した。下板のみをトリクロロオクタデ
シルシランで修飾し、下板のマイクロチャンネル表面を
疎水性(親油性)とした。化学修飾を保護するため、基
板同士は熱融着せず、図7に例示したように、ネジ止め
とホルダーによる圧力のみにより接着させた。
クス(登録商標)ガラスを用いた(上板・下板)。図5
のプロセスに沿って両基板にフォトリソグラフィー・ウ
ェットエッチング法により、基板間で交差するマイクロ
チャンネルを加工した。下板のみをトリクロロオクタデ
シルシランで修飾し、下板のマイクロチャンネル表面を
疎水性(親油性)とした。化学修飾を保護するため、基
板同士は熱融着せず、図7に例示したように、ネジ止め
とホルダーによる圧力のみにより接着させた。
【0024】図8に化学修飾(疎水処理)したマイクロ
チャンネルを利用した油水2相の流れの様子を示した。
この図8は、上下面に加工した2本のマイクロチャンネ
ルが交差しながら接触している部分の拡大写真である。
油相側にはニトロベンゼンを流通させ、水相側にはプロ
ーブとして蛍光微粒子を分散させている。図8の黒い流
線は、水相側の流線を示している。各相が接触して立体
交差する安定な界面を形成し、表面の親水性(疎水性)
に従って直線的に流れ、その後完全に相分離しているこ
とがわかる。
チャンネルを利用した油水2相の流れの様子を示した。
この図8は、上下面に加工した2本のマイクロチャンネ
ルが交差しながら接触している部分の拡大写真である。
油相側にはニトロベンゼンを流通させ、水相側にはプロ
ーブとして蛍光微粒子を分散させている。図8の黒い流
線は、水相側の流線を示している。各相が接触して立体
交差する安定な界面を形成し、表面の親水性(疎水性)
に従って直線的に流れ、その後完全に相分離しているこ
とがわかる。
【0025】化学修飾により簡単に安定な界面が形成で
き、相分離後の多段操作などの集積化を容易に実現する
ことができる。
き、相分離後の多段操作などの集積化を容易に実現する
ことができる。
【0026】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明によって、マイクロチャンネルへの流路集積度を大
きく向上させることができ、連続操作や多段操作を容易
とし、しかも安定した界面や良好な相分離性の実現をも
容易とすることのできる、高度集積化や多層液形成のた
めの新しい技術手段が提供される。
発明によって、マイクロチャンネルへの流路集積度を大
きく向上させることができ、連続操作や多段操作を容易
とし、しかも安定した界面や良好な相分離性の実現をも
容易とすることのできる、高度集積化や多層液形成のた
めの新しい技術手段が提供される。
【図1】この発明の構造体の概要について例示した模式
図である。
図である。
【図2】図1とは別の模式図である。
【図3】立体交差部について例示した要部断面図であ
る。
る。
【図4】図3とは別の例を示した要部断面図である。
【図5】この発明の構造体のマイクロチャンネルの形成
について例示したプロセス工程図である。
について例示したプロセス工程図である。
【図6】マイクロチャンネルの立体交差の配置について
例示した平面図である。
例示した平面図である。
【図7】実施例におけるこの発明の構造体を例示した分
解斜視図である。
解斜視図である。
【図8】交差部での液液界面について例示した顕微鏡写
真である。
真である。
1A 下部基板
1A1 マイクロチャンネル
1B 上部基板
1B1、1B2 マイクロチャンネル
1B3 貫通穴
2 交差部
3 液液界面
4 カバープレート
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
G01N 27/26 331G
(72)発明者 渡慶次 学
神奈川県川崎市高津区久本3−2−22 ヴ
ァンドーム403号
(72)発明者 内山 堅慈
神奈川県横浜市港北区綱島東1−16−3−
103
Fターム(参考) 4G075 AA13 BB05 BD01 BD15 BD24
DA02 EB23 EC30 EE01 EE34
Claims (5)
- 【請求項1】 マイクロチャンネルが配設された基板が
マイクロチャンネル配設面を対向させて積層されている
構造体であって、各々の基板に配設されたマイクロチャ
ンネルは、少くともその一部において相互に立体交差さ
れており、この立体交差部において、マイクロチャンネ
ル内を流通する液体の液液界面が形成されるようにした
ことを特徴とするマイクロチャンネル立体交差構造体。 - 【請求項2】 立体交差部を構成する上下のマイクロチ
ャンネルの一方の表面が疎水性とされ、他方の表面が親
水性とされていることを特徴とする請求項1のマイクロ
チャンネル立体交差構造体。 - 【請求項3】 立体交差される上部基板のマイクロチャ
ンネルは、上部基板上面もしくは中間基板を介して積層
される上部基板の下面または上面に配設されたマイクロ
チャンネルと貫通穴により連通されていることを特徴と
する請求項1または2のマイクロチャンネル立体交差構
造体。 - 【請求項4】 各々の基板のマイクロチャンネルに連通
する液体供給部と排液部とが配設されていることを特徴
とする請求項1ないし3のいずれかのマイクロチャンネ
ル立体交差構造体。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかのマイクロ
チャンネル立体交差構造体により、上下各々の基板のマ
イクロチャンネルに液体を流通させて、立体交差部にお
いて液液界面が形成される多層液とすることを特徴とす
る立体交差多層液の形成方法。
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