JP2003027999A - 温度センサの故障判定装置 - Google Patents

温度センサの故障判定装置

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JP2003027999A
JP2003027999A JP2001211348A JP2001211348A JP2003027999A JP 2003027999 A JP2003027999 A JP 2003027999A JP 2001211348 A JP2001211348 A JP 2001211348A JP 2001211348 A JP2001211348 A JP 2001211348A JP 2003027999 A JP2003027999 A JP 2003027999A
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temperature sensor
fuel consumption
failure determination
engine
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English (en)
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Takashi Isobe
高志 磯部
Tetsuya Ono
哲也 大野
Hideyuki Oki
秀行 沖
Kojiro Tsutsumi
康次郎 堤
Yukio Miyashita
幸生 宮下
Koichi Yoshiki
浩一 吉木
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度センサの故障判定を、内燃機関の始動時
および始動後の環境や運転条件に応じて、適正に且つで
きる限り迅速なタイミングで行うことができる温度セン
サの故障判定装置を提供する。 【解決手段】エンジン3の始動時からの燃料消費量を表
す燃料消費パラメータTfuelを演算する燃料消費パ
ラメータ演算手段2と、始動時にエンジン水温センサ4
により検出された温度TWを記憶する始動時温度記憶手
段2と、燃料消費パラメータ演算手段2により演算され
た燃料消費パラメータTfuelが所定値#Tfuel
JUD以上になったとき(ステップ8)にエンジン水温
センサ4により検出された温度TWと、始動時温度記憶
手段2に記憶された温度TWSTKINTとの偏差が、
所定の判定値#TWJUD以下のときに(ステップ
9)、エンジン水温センサ4が故障していると判定する
故障判定手段2と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、内燃機関の運転状態に
応じて変化する温度を検出する温度センサの故障判定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の温度センサの故障判定装
置として、特公平3−56417号公報に記載のものが
知られている。この故障判定装置は、サーミスタを有す
る吸気温センサやエンジン水温センサなどを対象とし
て、温度が上昇したときにセンサの出力値が低下するこ
とを前提として、故障判定を行うものである。故障判定
装置は、温度センサに接続された制御回路を備えてお
り、この制御回路が、温度センサの出力値に基づき、次
のようにして、温度センサの故障を判定する。すなわ
ち、まず、内燃機関の始動時から第1所定時間(例えば
10分)が経過したか否かを判別する。これは、内燃機
関を暖機することで、温度センサで検出される温度を高
くし、これにより、温度センサの実際の出力値を十分に
低くするためである。そして、内燃機関の始動時から第
1所定時間が経過したときに、温度センサの出力値と所
定の判定値とを比較し、出力値が判定値よりも大きい状
態が、第2所定時間を超えて継続したときに、温度セン
サが故障していると判定する。つまり、この故障判定装
置では、温度センサが判定値を上回る値を一時的に出力
したときに、そのことをもって温度センサが故障してい
ると直ちに判定するのではなく、温度センサが第2所定
時間の間、判定値を上回る大きな値を出力し続けたとき
に、温度センサが固着したとして、温度センサが故障し
ていると判定する。これにより、この故障判定装置で
は、温度センサの一時的な誤検出やノイズなどに起因す
る温度センサの故障の誤判定を回避するようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記故障判定
装置では、温度センサの出力値と判定値との比較の開始
を、単に、始動時からの時間(第1所定時間)のみで決
定しているため、例えば、内燃機関が極冷間で始動され
た場合や、その後、アイドル運転が継続した場合、さら
には、ヒータが高い設定温度で作動している場合には、
始動時から第1所定時間が経過しても、内燃機関が十分
に暖機しないことで、温度センサの出力値が十分に低く
ならず、判定値を下回らないことがある。この場合、そ
の状態が第2所定時間、継続すると、温度センサが正常
であるにもかかわらず、故障であると誤判定してしまう
ことになる。
【0004】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたものであり、温度センサの故障判定を、内
燃機関の始動時および始動後の環境や運転条件に応じ
て、適正に且つできる限り迅速なタイミングで行うこと
ができる温度センサの故障判定装置を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る温度センサ
の故障判定装置は、内燃機関3の運転状態に応じて変化
する温度を検出する温度センサの故障判定装置1であっ
て、内燃機関の始動時からの燃料消費量を表す燃料消費
パラメータTfuelを演算する燃料消費パラメータ演
算手段(例えば、実施形態における(以下、本項におい
て同じ)ECU2)と、始動時に温度センサ(エンジン
水温センサ4)により検出された温度TWを記憶する始
動時温度記憶手段(ECU2のRAM)と、燃料消費パ
ラメータ演算手段により演算された燃料消費パラメータ
が所定値#TfuelJUD以上になったとき(ステッ
プ8)に温度センサにより検出された温度TWと、始動
時温度記憶手段に記憶された温度TWSTKINTとの
偏差が、所定の判定値#TWJUD以下のときに(ステ
ップ9)、温度センサが故障していると判定する故障判
定手段(ECU2)と、を備えていることを特徴とす
る。
【0006】この故障判定装置によれば、内燃機関が始
動すると、その始動時に温度センサで検出された温度が
始動時温度記憶手段により記憶され、燃料消費パラメー
タ演算手段により、始動時からの燃料消費量を表す燃料
消費パラメータが演算される。そして、この燃料消費パ
ラメータが所定値以上になったときに温度センサにより
検出された温度と、始動時温度記憶手段に記憶された温
度との偏差が、所定の判定値以下のときに、温度センサ
が故障していると判定する。一般に、内燃機関の温度
は、始動時からの燃料消費量が増加するに連れて上昇
し、始動時に比べて高くなる。このため、始動時からの
燃料消費量を表す燃料消費パラメータが所定値以上にな
ったときに、温度センサで検出されるべき温度は、始動
時に検出された温度に比べて十分に高くなっており、そ
の結果、両検出温度の偏差は大きくなる。したがって、
上述したように、そのように本来、大きくなるべき両検
出温度の偏差が、所定の判定値以下のときに、故障して
いると判定することによって、温度センサの故障判定
を、内燃機関の始動時および始動後の環境や運転条件に
応じて、適正に行うことができる。また、燃料消費パラ
メータが所定値以上になったときに故障判定を行うの
で、温度センサの故障判定をできる限り迅速なタイミン
グで行うことができる。
【0007】この場合、内燃機関に吸入される吸入空気
量、内燃機関の運転に伴って発生する熱を利用したヒー
タ14の使用状態、および外気温の少なくとも1つを検
出する検出手段(ECU2、ヒータ設定温度センサ15
および吸気温センサ10)と、検出手段により検出され
た吸入空気量、ヒータの使用状態および外気温の少なく
とも1つに応じて、燃料消費パラメータおよび所定の判
定値の一方を補正する補正手段(ECU2)と、を更に
備えていることが好ましい。
【0008】この構成によれば、検出手段により、吸入
空気量、ヒータの使用状態および外気温の少なくとも1
つを検出し、その検出結果に応じて、燃料消費パラメー
タおよび所定の判定値の一方を補正する。一般に、内燃
機関の始動時からの温度上昇の度合は、吸入空気量、ヒ
ータの使用状態および外気温などに影響を受ける。すな
わち、例えば、吸入空気量が少ない場合やヒータ作動時
の設定温度が高い場合、さらには外気温が低い場合に
は、内燃機関が暖まりにくく、その温度が上昇しにくく
なる。このため、上述したように、燃料消費パラメータ
および判定値の一方を、検出された実際の吸入空気量、
ヒータの使用状態および外気温の少なくとも1つに応じ
て補正することにより、それらの少なくとも1つを反映
した、より良好な燃料消費パラメータまたは判定値を得
ることができる。したがって、そのような良好な燃料消
費パラメータに基づいて、あるいは良好な判定値を基準
として、故障判定のタイミングを決定することにより、
温度センサの故障判定を最適なタイミングで適正に行う
ことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発
明の一実施形態による温度センサの故障判定装置および
それを適用した内燃機関の概略構成を示している。同図
に示すように、この故障判定装置1は、ECU2(燃料
消費パラメータ演算手段、故障判定手段、検出手段およ
び補正手段)を備えており、本実施形態では、内燃機関
(以下「エンジン」という)3の運転状態に応じて変化
する温度を検出する温度センサとして、後述するエンジ
ン水温センサ4の故障が判定される。
【0010】エンジン3は、例えば直列4気筒タイプな
どのものであり、エンジン3の本体には、サーミスタな
どで構成されたエンジン水温センサ4が取り付けられて
いる。このエンジン水温センサ4は、エンジン3のシリ
ンダブロック内を循環する冷却水の温度であるエンジン
水温TWを検出し、その検出信号をECU2に送る。ま
た、エンジン3には、クランク角センサ5が設けられて
いる。クランク角センサ5は、マグネットロータおよび
MREピックアップを組み合わせたものであり、エンジ
ン3の図示しないクランクシャフトの回転に伴い、所定
のクランク角ごとに、パルス信号であるCRK信号およ
びTDC信号をECU2に出力する。ECU2は、この
CRK信号に基づき、エンジン3のエンジン回転数NE
を算出する。TDC信号は、エンジン3の各気筒におけ
るピストン(図示せず)の吸気行程開始時の上死点付近
の所定タイミングで発生し、したがって、4気筒タイプ
の場合には、クランクシャフトが180度回転するごと
に、1パルスがECU2に出力される。
【0011】また、エンジン3の吸気管6には、スロッ
トル弁7が設けられており、このスロットル弁7にスロ
ットル弁開度センサ8が取り付けられている。スロット
ル弁開度センサ8は、スロットル弁7の開度(スロット
ル弁開度)THを検出し、その検出信号をECU2に送
る。吸気管6のスロットル弁7とエンジン3との間に
は、インジェクタ9、吸気圧センサ10および吸気温セ
ンサ11(検出手段)が取り付けられている。インジェ
クタ9は、その燃料噴射時間TOUTがECU2からの
駆動信号によって制御されることで、燃料を吸気管6内
に噴射し、これにより、燃料供給量が制御される。吸気
圧センサ10は、吸気管6内の絶対圧(吸気管内絶対
圧)PBAを検出し、その検出信号をECU2に送る。
また、吸気温センサ11は、サーミスタなどで構成され
ており、吸気管6内の吸気温TAを検出し、その検出信
号をECU2に送る。
【0012】さらに、エンジン3の排気管12には、排
気温センサ13が取り付けられている。排気温センサ1
3は、サーミスタなどで構成されており、排気管12内
の排気ガスの温度TGASを検出し、その検出信号をE
CU2に送る。また、エンジン3を搭載した図示しない
車両には、冷却水の熱を利用したヒータ14が設けられ
ており、ECU2には、ヒータ作動時の設定温度THE
ATを表す検出信号が、ヒータ設定温度センサ15から
送られる。
【0013】ECU2は、I/Oインターフェース、C
PU、RAMおよびROMなどからなるマイクロコンピ
ュータで構成されており、RAMは、バックアップ電源
などにより、記憶したデータをエンジン3の停止時にも
保持するバックアップRAMを備えている。上述した各
種センサからの検出信号はそれぞれ、I/Oインターフ
ェースでA/D変換や整形がなされた後、CPUに入力
される。CPUは、上記各種センサからの検出信号に応
じ、ROMに記憶された制御プログラムやテーブルなど
に従って、エンジン3の運転状態を判別し、その結果に
応じてエンジン3を制御するとともに、エンジン水温セ
ンサ4の故障を判定する。
【0014】図2は、エンジン水温センサ4の故障判定
処理を示すフローチャートである。本処理は、例えば、
クランク角センサ5からのTDC信号がECU2に入力
されるのに同期して実行される。本処理ではまず、ステ
ップ1(「S1」と図示する。以下同じ)において、エ
ンジン3の運転が始動モードであるか否かを判別する。
この判別は、例えば、エンジン回転数NEに基づいて行
われ、エンジン3がクランキング中である場合など、エ
ンジン回転数NEが所定回転数(例えば400rpm)
以下であるときに、始動モードであると判別する。
【0015】ステップ1の判別結果がYES、すなわち
エンジン3が始動中のときには、ステップ2に進み、エ
ンジン水温センサ4で検出したエンジン水温TWが、所
定の水温上限値#TWSTICK(例えば70℃)より
も高いか否かを判別する。この判別結果がYES、すな
わちTW>#TWSTICKであるときには、故障判定
のための始動時のエンジン水温条件が成立していないと
して、故障判定許可フラグF_TWSTKGOを「0」
にセットして(ステップ3)、本プログラムを終了す
る。一方、ステップ2の判別結果がNO、すなわち、T
W≦#TWSTICKであるときには、故障判定の始動
時のエンジン水温条件が成立しているとして、故障判定
許可フラグF_TWSTKGOを「1」にセットする
(ステップ4)。
【0016】このように、始動時のエンジン水温TWを
故障判定の実行許可の条件とするのは、次の理由によ
る。すなわち、後述するように、この故障判定処理で
は、始動時に検出されたエンジン水温TW(TWSTK
INT)と、始動後に検出されたエンジン水温TWとの
温度差に基づいて、エンジン水温センサ4の故障判定を
行うため、始動時のエンジン水温TWが高いと、始動後
のエンジン水温TWとの温度差が小さいことで、誤判定
をしてしまうおそれがあるからである。
【0017】ステップ4に続くステップ5においては、
後述する故障判定に備えて、そのときのエンジン水温T
Wを、始動時エンジン水温TWSTKINTとして設定
する。
【0018】次いで、ステップ6において、図4に示す
テーブルを検索し、始動時エンジン水温TWSTKIN
Tに応じて、故障判定の実行タイミングを決定するため
の後述する所定のしきい値#TfuelJUDを算出す
る。このテーブルでは、始動時エンジン水温TWSTK
INTが低いときには、エンジン3の温度が上昇しにく
いため、故障判定のタイミングを遅らせるべく、しきい
値#TfuelJUDが大きい値に設定されている。具
体的には、始動時エンジン水温TWSTKINTがW1
以下またはW2以上であるときには、しきい値#Tfu
elJUDがそれぞれJ1またはJ2(J1>J2)の
一定値に設定される一方、始動時エンジン水温TWST
KINTがW1とW2の間の値であるときには、しきい
値#TfuelJUDがJ1とJ2の間でリニアに設定
されている。
【0019】上記ステップ1の判別結果がNO、すなわ
ちエンジン3の始動が終了し、通常の運転に移行したと
きには、上記ステップ3あるいはステップ4でセットさ
れた故障判定許可フラグF_TWSTKGOが「1」で
あるか否かを判別する(ステップ7)。この判別結果が
NO、すなわちF_TWSTKGO=0で、故障判定の
ための始動時のエンジン水温条件が成立していないとき
には、そのまま本プログラムを終了する。
【0020】一方、ステップ7の判別結果がYES、す
なわちF_TWSTKGO=1で、故障判定のための始
動時のエンジン水温条件が成立しているときには、ステ
ップ8に進み、エンジン3の始動時からの燃料消費量に
基づく燃料消費パラメータTfuelが、上記ステップ
6で設定したしきい値#TfuelJUD以上であるか
否かを判別する。この燃料消費パラメータTfuel
は、図3に示す燃料消費パラメータの算出処理によって
算出される。この処理も、図2の故障判定処理と同様
に、例えば、クランク角センサ5からのTDC信号がE
CU2に入力されるのに同期して実行される。
【0021】図3に示すように、ステップ21の判別結
果がYESで、エンジン3が始動中のときには、燃料消
費パラメータTfuelを値0にセットし(ステップ2
2)、本プログラムを終了する。一方、ステップ21の
判別結果がNOで、エンジン3の始動が終了したときに
は、次式(1)により、燃料消費パラメータTfuel
を算出する(ステップ23)。 Tfuel=Tfuel+TOUTn×KGAIR×KHEATER×KTEX …(1) ここで、TOUTnはエンジン3の各気筒の燃料噴射時
間TOUTである。また、KGAIRは吸入空気量に基
づく補正係数であり、KHEATERはヒータ作動時の
設定温度THEATに基づく補正係数であり、さらにK
TEXは外気温に基づく補正係数である。
【0022】上記式(1)に示すように、燃料消費パラ
メータTfuelは、燃料噴射時間TOUTnに、3つ
の補正係数KGAIR、KHEATERおよびKTEX
を乗算することによって補正した値を、Tfuelの前
回値に加算することで求められる。
【0023】補正係数KGAIRは、図5に一例を示す
テーブルを検索し、基本燃料噴射時間TIMとエンジン
回転数NEとの積(TIM×NE)に基づいて求められ
る。ここで、基本燃料噴射時間TIMは、エンジン回転
数NEおよび吸気管内絶対圧PBAに応じ、空燃比がほ
ぼ理論空燃比となるように、図示しないマップで定めら
れたものであり、したがって、上記の積(TIM×N
E)は、エンジン3への単位時間当たりの吸入空気量に
比例する。したがって、図5のテーブルにより、吸入空
気量に基づく補正係数KGAIRを求めることができ
る。このテーブルでは、(TIM×NE)値、すなわち
吸入空気量が少ないときには、燃焼による熱量が少ない
ことで、エンジン3の温度が上昇しにくいため、故障判
定のタイミングを遅らせるべく、補正係数KGAIRが
負の値を含む小さい値に設定されている。具体的には、
上記吸入空気量がG1以下(フューエルカットを含
む)、G2とG3の間、またはG4以上であるときに
は、KGAIRがそれぞれ−1、0または1の一定値に
設定されている。一方、吸入空気量がG1とG2の間ま
たはG3とG4の間であるときにはいずれも、吸入空気
量が多いほど、KGAIRがより大きな値となるように
リニアに設定されている。したがって、吸入空気量が少
ないG4未満のときには、補正係数KGAIRが1未満
の値あるいは負の値に設定されることで、燃料消費パラ
メータTfuelの増加が抑制される。
【0024】また、補正係数KHEATERは、図6に
一例を示すテーブルを検索し、ヒータ作動時の設定温度
THEATに基づいて求められる。このテーブルでは、
ヒータ作動時の設定温度THEATが高いときには、ヒ
ータ14に奪われる冷却水の熱量が増大することで、エ
ンジン3の温度が上昇しにくいため、故障判定のタイミ
ングを遅らせるべく、補正係数KHEATERがより小
さい値に設定されている。具体的には、ヒータ作動時の
設定温度THEATがH1以下またはH2以上であると
きには、補正係数KHEATERがそれぞれ1または
0.5の一定値に設定される一方、ヒータ作動時の設定
温度THEATがH1とH2の間の値であるときには、
設定温度THEATが高いほど、補正係数KHEATE
Rがより小さい値となるように、値1と値0.5の間で
リニアに設定されている。したがって、ヒータ作動時の
設定温度が高いときには、補正係数KHEATERが小
さくなることで、燃料消費パラメータTfuelの増加
が抑制される。
【0025】さらに、補正係数KTEXは、図7に一例
を示すテーブルを検索し、エンジン3の吸気温TAに基
づいて求められる。このテーブルでは、外気温を表すパ
ラメータとして吸気温TAが用いられており、吸気温T
Aが低いときには、外気温が低いことで、エンジン3の
温度が上昇しにくいため、故障判定のタイミングを遅ら
せるべく、補正係数KHEATERが小さい値に設定さ
れている。具体的には、吸気温TAがA1以下またはA
2以上であるときには、補正係数KTEXがそれぞれ
0.5または1の一定値に設定される一方、吸気温TA
がA1とA2の間であるときには、吸気温TAが高いほ
ど、補正係数KTEXが大きい値となるように、値0.
5と値1の間でリニアに設定されている。したがって、
吸気温TAが低いときには、補正係数KTEXが小さく
なることで、燃料消費パラメータTfuelの増加が抑
制される。
【0026】以上のように、吸入空気量、ヒータ作動時
の設定温度および吸気温にそれぞれ基づいて、3つの補
正係数KGAIR、KHEATERおよびKTEXをそ
れぞれ求め、燃料消費パラメータTfuelを算出する
ことにより、エンジン3が暖まりにくい状態において
は、Tfuelの増加を抑制し、エンジン水温センサ4
の故障判定の実行タイミングを遅らせることにより、そ
の故障判定を最適なタイミングで行うことが可能とな
る。
【0027】図2に戻り、ステップ8の判別結果がN
O、すなわちTfuel<#TfuelJUDであると
きには、エンジン3が十分に暖まっておらず、故障判定
を適正に行えないとして、そのまま本プログラムを終了
する。一方、ステップ8の判別結果がYES、すなわち
Tfuel≧#TfuelJUDであるときには、エン
ジン3が十分に暖まっていて、故障判定を適正に行える
として、ステップ9に進み、そのときのエンジン水温T
Wと、上記ステップ5で設定した始動時エンジン水温T
WSTKINTとの偏差(TW−TWSTKINT)
が、所定の判定値#TWJUD(例えば3℃)以上であ
るか否かを判別する。この判別結果がYES、すなわち
上記偏差(TW−TWSTKINT)が判定値#TWJ
UD以上であるときには、その偏差が十分に大きいこと
で、エンジン水温センサ4が正常であると判定し、エン
ジン水温センサ正常フラグF_OKTWを「1」にセッ
トする(ステップ10)。一方、上記ステップ9の判別
結果がNO、すなわち上記偏差(TW−TWSTKIN
T)が判定値#TWJUDを下回るときには、本来、大
きくなるべき偏差が大きくないことで、エンジン水温セ
ンサ4が故障していると判定し、エンジン水温センサ故
障フラグF_FSDTWを「1」にセットする(ステッ
プ11)。
【0028】次いで、上記ステップ10またはステップ
11の後、エンジン水温センサ4の故障判定が終了した
ことを表すために、故障判定許可フラグF_TWSTK
GOを「0」にセットして(ステップ12)、本プログ
ラムを終了する。このように、故障判定が終了した後
は、ステップ12で故障判定許可フラグF_TWSTK
GOが「0」になることで、それ以降、今回の運転では
故障判定は行われない。すなわち、故障判定は1回の運
転に対して1回のみ行われる。
【0029】なお、エンジン水温センサ4が故障してい
ると判定されると、その旨を運転者に報知するために、
図示しない計器盤に設けられた警告灯を点灯するととも
に、フェールセーフ処理が実行される。
【0030】以上詳述したように、本実施形態の温度セ
ンサの故障判定装置1によれば、上述した故障判定時の
エンジン水温TWと始動時のエンジン水温TWSTKI
NTとの偏差が、判定値#TWJUD以下のときに、故
障していると判定するので、エンジン水温センサ4の故
障判定を、エンジン3の始動時および始動後の環境や運
転条件に応じて、適正に行うことができる。また、故障
判定のタイミングを決定する燃料消費パラメータTfu
elがしきい値#TfuelJUD以上になったときに
故障判定を行うので、エンジン水温センサ4の故障判定
をできる限り迅速なタイミングで行うことができる。さ
らに、燃料消費パラメータTfuelを、吸入空気量、
ヒータ作動時の設定温度THEATおよび吸気温TAの
それぞれに基づく3つの補正係数KGAIR、KHEA
TERおよびKTEXで補正することにより、より良好
な燃料消費パラメータTfuelを得ることができ、こ
れに基づいて故障判定のタイミングを決定することによ
り、エンジン水温センサ4の故障判定を最適なタイミン
グで適正に行うことができる。
【0031】なお、本発明は、説明した上記実施形態に
限定されることなく、種々の態様で実施することができ
る。例えば、実施形態では、燃料消費パラメータTfu
elを算出する際に、吸入空気量、ヒータ作動時の設定
温度THEATおよび吸気温TAのそれぞれに基づく3
つの補正係数KGAIR、KHEATERおよびKTE
Xを用いて、燃料消費パラメータTfuelを補正した
が、3つの補正係数のうちのいずれか1つ、あるいは任
意の2つの補正係数で補正するようにしてもよい。ま
た、吸入空気量については、専用のセンサで直接検出
し、その検出結果に基づいて、補正係数KGAIRを求
めてもよい。さらに、燃料消費パラメータTfuelに
代えて、そのしきい値#TfuelJUDを、上記の3
つの補正係数の少なくとも1つで補正するようにしても
よい。
【0032】また、実施形態では、エンジン水温センサ
4を対象として、故障判定を行っているが、本発明は、
エンジン3の運転状態に応じて変化する温度を検出する
他の温度センサ、例えば吸気温センサ11や排気温セン
サ13、潤滑油温センサ(図示せず)などを対象とし、
同様に故障判定を行うことも可能である。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明の温度センサの故
障判定装置は、温度センサの故障判定を、内燃機関の始
動時および始動後の環境や運転条件に応じて、適正に且
つできる限り迅速なタイミングで行うことができるなど
の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による温度センサの故障判
定装置およびそれを適用した内燃機関の概略構成を示す
ブロック図である。
【図2】図1の故障判定装置による故障判定処理を示す
フローチャートである。
【図3】燃料消費パラメータTfuelを算出するフロ
ーチャートである。
【図4】始動時のエンジン水温TWSTKINTと燃料
消費パラメータのしきい値#TfuelJUDとの関係
を示すテーブルである。
【図5】基本燃料噴射時間TIMとエンジン回転数NE
との積と、補正係数KGAIRとの関係を示すテーブル
である。
【図6】ヒータ作動時の設定温度THEATと補正係数
KHEATERとの関係を示すテーブルである。
【図7】吸気温TAと補正係数KTEXとの関係を示す
テーブルである。
【符号の簡単な説明】
1 温度センサの故障判定装置 2 ECU(燃料消費パラメータ演算手段、故障判定手
段、始動時温度記憶手段、検出手段および補正手段) 3 内燃機関 4 エンジン水温センサ(温度センサ) 11 吸気温センサ(検出手段) 13 排気温センサ 14 ヒータ 15 ヒータ設定温度センサ(検出手段) TW エンジン水温 TWSTKINT 始動時エンジン水温 Tfuel 燃料消費パラメータ #TfuelJUD 燃料消費パラメータのしきい値 #TWJUD 判定値 F_TWSTKGO 故障判定許可フラグ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 364 F02D 45/00 364M 41/22 301 41/22 301K (72)発明者 沖 秀行 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 堤 康次郎 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 宮下 幸生 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 吉木 浩一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G084 CA01 DA27 EA11 EB06 EB22 FA00 FA02 FA07 FA20 3G301 JB01 JB09 KA01 NA08 NC01 NE18 PA01B PA10B PB00B PE08B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の運転状態に応じて変化する温
    度を検出する温度センサの故障判定装置であって、 前記内燃機関の始動時からの燃料消費量を表す燃料消費
    パラメータを演算する燃料消費パラメータ演算手段と、 始動時に前記温度センサにより検出された温度を記憶す
    る始動時温度記憶手段と、 前記燃料消費パラメータ演算手段により演算された前記
    燃料消費パラメータが所定値以上になったときに前記温
    度センサにより検出された温度と、前記始動時温度記憶
    手段に記憶された温度との偏差が、所定の判定値以下の
    ときに、前記温度センサが故障していると判定する故障
    判定手段と、 を備えていることを特徴とする温度センサの故障判定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記内燃機関に吸入される吸入空気量、
    前記内燃機関の運転に伴って発生する熱を利用したヒー
    タの使用状態、および外気温の少なくとも1つを検出す
    る検出手段と、 当該検出手段により検出された前記吸入空気量、前記ヒ
    ータの使用状態および前記外気温の前記少なくとも1つ
    に応じて、前記燃料消費パラメータおよび前記所定の判
    定値の一方を補正する補正手段と、 を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の温
    度センサの故障判定装置。
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