JP2003027994A - 自動車用インジェクタ駆動回路 - Google Patents

自動車用インジェクタ駆動回路

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JP2003027994A
JP2003027994A JP2001213247A JP2001213247A JP2003027994A JP 2003027994 A JP2003027994 A JP 2003027994A JP 2001213247 A JP2001213247 A JP 2001213247A JP 2001213247 A JP2001213247 A JP 2001213247A JP 2003027994 A JP2003027994 A JP 2003027994A
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Japan
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injector
switching element
drive circuit
valve opening
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JP2001213247A
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English (en)
Inventor
Takashi Hasunuma
蓮沼  隆
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】駆動素子の発熱を低減できる自動車用インジェ
クタ駆動回路を提供することにある。 【解決手段】開弁電流制御回路20は、インジェクタ1
0に開弁に必要な電流を流した後、スイッチング素子S
W1をオフにして、緩やかに電流を立ち下げる。急峻立
ち下げ下流側制御回路30は、スイッチング素子SW2
をハーフ・オン状態にして、その後急峻に電流を立ち下
げる。保持電流制御回路40は、その後、保持電流に切
り替える。インジェクタ10に流す電流を緩やかに立ち
下げることにより、駆動素子の発熱を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用インジェ
クタを駆動する自動車用インジェクタ駆動回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用インジェクタ駆動回路と
しては、例えば、特開平9−209807号公報に記載
されているように、開弁電流を流した後、電流を立ち下
げ、さらに、保持電流に切り替えるものが知られてい
る。ここで、特開平9−209807号公報に記載され
ているものでは、電流立ち下げ時の傾きは、昇圧コンデ
ンサの容量Cと、インジェクタの内部のコイルのリアク
タンスLと、電流が流れる経路上の抵抗の抵抗値Rから
なるLCR回路の時定数で決まるものであるため、急峻
な立ち下がりとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−209807号公報に記載されているように、電流
の立ち下がりを急峻にして、電流立ち下がりから保持電
流に切り替えた場合、インジェクタの開弁エネルギーを
確保するため、開弁電流の設定値を上げなければなら
ず、駆動素子の発熱が大きくなるという問題があった。
【0004】本発明の目的は、駆動素子の発熱を低減で
きる自動車用インジェクタ駆動回路を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、インジェクタに流す電流を制御し
て、インジェクタを駆動する自動車用インジェクタ駆動
回路において、開弁に必要な電流を流した後、緩やかに
電流を立ち下げ、その後急峻に電流を立ち下げ、さら
に、保持電流に切り替える制御手段を備えるようにした
ものである。かかる構成により、駆動素子の発熱を低減
し得るものとなる。
【0006】(2)上記(1)において、好ましくは、
開弁に必要な電流を供給するとともに内部に昇圧コンデ
ンサを内蔵する昇圧電源と、この昇圧電源と上記インジ
ェクタの間に接続されたスイッチング素子と、上記イン
ジェクタと並列に配置された環流ダイオードとを備え、
上記制御手段は、緩やかに電流を立ち下げる際には、上
記スイッチングをオフとして、上記環流ダイオードを介
して、上記インジェクタに電流を流すようにしたもので
ある。
【0007】(3)上記(1)において、好ましくは、
上記インジェクタと接地電位の間に接続された第2のス
イッチング素子を備え、上記制御手段は、急峻に電流を
立ち下げる際に、上記第2のスイッチング素子をハーフ
・オン状態とするようにしたものである。
【0008】(4)上記(1)において、好ましくは、
上記制御手段は、上記インジェクタを流れる電流が所定
電流になったことを検出して、立ち下がり電流を緩やか
から急峻に切り替えるようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を用いて、本発
明の一実施形態による自動車用インジェクタ駆動回路の
構成および動作について説明する。図1は、本発明の一
実施形態による自動車用インジェクタ駆動回路の構成を
示す回路図である。
【0010】インジェクタ10の一方の端子TE1は、
スイッチング素子SW1を介して、昇圧電源PS1に接
続されている。インジェクタ10の内部には、プランジ
ャコイルが配置されている。スイッチング素子SW1
は、開弁電流制御用のFETである。昇圧電源PS1
は、開弁電流をインジェクタ10のプランジャコイルに
供給するための電源であり、その内部には、昇圧コンデ
ンサを含んでいる。
【0011】また、インジェクタ10の他方の端子TE
2は、スイッチング素子SW2および検出抵抗RSの直
列回路を介して、接地されている。スイッチング素子S
W2は、下流側通電用のFETである。スイッチング素
子SW2を構成する下流側通電用のFETのゲート−ド
レイン間には、ツエナーダイオードZDが接続されてい
る。検出抵抗RSは、インジェクタ10を流れるインジ
ェクション電流IINJを検出するための低抵抗である。
【0012】さらに、インジェクタ10の一方の端子T
E1は、スイッチング素子SW3を介して、バッテリー
電源PS2に接続されている。スイッチング素子SW3
は、保持電流制御用のFETである。バッテリ電源PS
2は、インジェクタ10に保持電流を流すための電源で
ある。バッテリ電源PS2の電圧をVBとすると、昇圧
電源PS1の電圧VHは、バッテリ電圧VBを昇圧コンデ
ンサにより昇圧した電圧であり、VH>VBとなってい
る。
【0013】また、インジェクタ10の一方の端子TE
1には、環流ダイオードRDを介して、接地されてい
る。
【0014】スイッチング素子SW1は、開弁電流駆動
用プリドライバPD1を介して、開弁電流制御回路20
によって制御される。スイッチング素子SW2は、急峻
立ち下げ下流側制御回路30によって制御される。スイ
ッチング素子SW3は、保持電流駆動用プリドライバP
D2を介して、保持電流制御回路40によって制御され
る。開弁電流制御回路20,急峻立ち下げ下流側制御回
路30,保持電流制御回路40は、供給される噴射パル
ス信号SINJに基づいて、スイッチング素子SW1,S
W2,SW3をオン・オフして、インジェクタ10に所
定のインジェクション電流IINJが流れるように制御す
る。
【0015】ここで、図2を用いて、本実施形態による
自動車用インジェクタ駆動回路におけるインジェクショ
ン電流IINJと各スイッチング素子SW1,SW2,S
W3のオン・オフ関係について説明する。図2は、本発
明の一実施形態による自動車用インジェクタ駆動回路に
おけるインジェクション電流IINJと各スイッチング素
子SW1,SW2,SW3のオン・オフ関係を示す波形
図である。
【0016】図2において、図2(A)は、開弁電流制
御回路20,急峻立ち下げ下流側制御回路30,保持電
流制御回路40に供給される噴射パルス信号SINJを示
している。図2(B)は、インジェクタ10に流れるイ
ンジェクション電流IINJを示している。図2(C),
(D),(E)は、それぞれ、スイッチング素子SW
1,SW2,SW3のオン・オフ状態を示している。図
2(F)は、インジェクタ10にインジェクション電流
IINJが流れたとき、インジェクタ10の内部のプラン
ジャーの動き(リフト量)を示している。
【0017】本実施形態におけるインジェクション電流
は、図2(B)に実線Xで示すような波形を有してい
る。本実施形態におけるインジェクション電流は、4つ
の期間を有している。即ち、期間T1は、昇圧電源PS
1から供給される高電圧によってインジェクタ10のプ
ランジャコイルに開弁電流が上昇する期間である。この
とき、スイッチング素子SW1とスイッチング素子SW
2は、オン状態となっており、スイッチング素子SW3
はオフである。期間T2は、開弁電流が緩やかにに立ち
下がる期間である。このとき、スイッチング素子SW1
はオフであり、スイッチング素子SW2は、オン状態と
なっており、スイッチング素子SW3はオフ状態であ
る。期間T3は、開弁電流が急峻に立ち下がる期間であ
る。このとき、スイッチング素子SW1はオフであり、
スイッチング素子SW2は、ハーフ・オン状態となって
おり、スイッチング素子SW3はオフ状態である。ハー
フ・オン状態については、後述する。期間T4は、保持
電流をインジェクタ10に流す期間である。このとき、
スイッチング素子SW1はオフであり、スイッチング素
子SW2はオンであり、スイッチング素子SW3はオン
・オフを繰り返している。
【0018】図2における期間T1は、従来と同様に、
高電圧駆動により開弁電流を上昇させる期間であり、期
間T4の保持電流の期間も従来と同様である。
【0019】本実施形態においては、期間T2の開弁電
流の緩やかな立ち下がり期間と、期間3の開弁電流の急
峻な立ち下がり期間を設けた点に特徴がある。
【0020】図1において説明したように、昇圧電源P
S1の中には、昇圧コンデンサの容量Cが含まれてお
り、インジェクタ10の内部には、プランジャコイルの
リアクタンスLが含まれており、さらに、検出抵抗RS
の抵抗値Rが含まれており、LCR回路を構成してい
る。期間T1では、スイッチング素子SW1,SW2が
共に、オンであるため、LCR回路の時定数で急峻に開
弁電流が立ち上がる。
【0021】それに対して、期間T2では、スイッチン
グ素子SW1をオフとすることにより、昇圧電源PS1
はインジェクタ10から切り離されるので、昇圧電源P
S1の中の昇圧コンデンサも切り離される。そして、環
流ダイオードRDをもうけてあるため、インジェクタ1
0の開弁電流は、インジェクタ10,スイッチング素子
SW2,検出抵抗RS,接地電位,環流ダイオードRD
のループで流れることになる。その結果、開弁電流の立
ち下がりは、LR回路の時定数で立ち下がることとな
る。図中、点線Yで示す立ち下がりが、LCR回路の時
定数で立ち下がった場合を示しており、この場合と比べ
ると分かるように、昇圧コンデンサを切り離して、LR
回路の時定数で立ち下がることにより、立ち下がりが緩
やかになっている。
【0022】また、期間T3では、図1に示したスイッ
チング素子SW2のゲートに供給される急峻立ち下がり
下流側制御回路30の出力は、ローレベルとなってい
る。但し、スイッチング素子SW2を構成するFETの
ゲート−ドレイン間には、ツエナーダイオードZDが接
続されており、インジェクタ10の端子TE2に発生す
るサージ電圧によって、スイッチング素子SW2を構成
するFETをハーフ・オン状態としている。すなわち、
スイッチング素子SW2がオンの場合、CR回路の内、
抵抗分は、検出抵抗RSの低抵抗分と、FETの導通時
の内部抵抗だけであるが、FETがハーフ・オン状態と
なることにより、FETの内部抵抗がオン状態に比べて
大きくなる。従って、LR回路の時定数が小さくなり、
立ち下がり電流は急峻に立ち下がることになる。ちなみ
に、FETがオン状態における内部抵抗を0.5Ω程度
とすると、ハーフ・オン状態では、FETの抵抗は20
Ω程度になる。
【0023】図2に、点線Yで示すように、電流の立ち
下がりが急峻にして、その後、電流立ち下がりから保持
電流に切り替えた場合、インジェクタの開弁エネルギー
を確保するため、開弁電流の設定値Iph’を上げなけれ
ばならず、駆動素子の発熱が大きくなる。それに対し
て、電流の立ち下がりを緩やかにして、その後、急峻な
立ち下がりとした後、保持電流に切り替えることによ
り、開弁電流の設定値Iphを低くできるので、駆動素子
の発熱を低減することができる。
【0024】次に、図3を用いて、噴射パルス幅と燃料
噴射量の関係について説明する。
【0025】図3は、本発明の一実施形態による自動車
用インジェクタ駆動回路における噴射パルス幅と燃料噴
射量の関係の説明図である。
【0026】例えば、図2に、一点鎖線Zで示すよう
に、開弁電流の立ち下がりを緩やかな状態から保持電流
に切り替えた場合、インジェクタ噴射流量の小さい部分
では、インジェクタの遮断時の電流が大きいため、閉弁
時間が延び、図3に点線Zで示すように、噴射パルスと
流量の直線性の確保ができなくなる。
【0027】それに対して、本実施形態では、開弁電流
に到達後緩やかに電流を立ち下げるために、インジェク
タの電流値が開弁電流より一定値に下がるまで、還流ダ
イオードでインジェクタ電流を流すようにしている。そ
の後、電流経路を遮断し、急峻に保持電流までインジェ
クタ電流を立ち下げ、保持電流に移行させるようにして
いるので、図3に実線Xで示すように、噴射パルスの小
さい領域での噴射パルスと流量の直線性を確保すること
ができる。
【0028】次に、図1および図4を用いて、各制御回
路20,30,40の構成および動作について説明す
る。図4は、本発明の一実施形態による自動車用インジ
ェクタ駆動回路における各制御回路の動作を示すタイミ
ングチャートである。
【0029】最初に、開弁電流制御回路20の構成およ
び動作について説明する。
【0030】図1に示すように、開弁電流制御回路20
は、ヒス付きのコンパレータCO1と、インバータIV
1,IV2と、フリップフロップFF1と、アンド回路
AND1とから構成されている。コンパレータCO1
は、電圧Vccを分割する抵抗R106,R107と、帰
還抵抗R130と、電圧Vccと出力端子間に接続された
抵抗R116とを備えている。コンパレータCO1の正
入力(+)に入力する基準電圧は、コンパレータCO1
の出力電圧CO1(out)に応じて、高いレベルの開弁電
流基準電圧H1と、基準電圧H1よりも低いレベルの開
弁電流基準電圧L1との2値を取ることができ、コンパ
レータCO1の出力がオフからオンになる場合と、逆に
オンからオフになる場合では、基準電圧のレベルが変わ
るヒス付きのコンパレータである。
【0031】図4(A)は、開弁電流制御回路20に関
連する動作波形を示している。図4(A1)は、噴射パ
ルス信号SINJを示し、図4(A2)は、インジェクシ
ョン電流Iを示している。図4(A3)は、図1に示し
た開弁電流制御回路20のコンパレータCO1の正入力
(+)の基準電圧CO1(+)を示している。図4(A
4)は、検出抵抗RSによって検出されたインジェクシ
ョン電流IINJであり、開弁電流制御回路20のコンパ
レータCO1の負入力(−)CO1(-)を示している。
なお、インジェクション電流IINJは、検出抵抗RSの
両端電圧として検出される。図4(A5)は、コンパレ
ータCO1の出力CO1(out)を示している。図4(A
6)は、フリップフロップFF1の反転出力を示してい
る。図4(A7)は、アンド回路AND1の出力AND
1(out)を示している。
【0032】図4(A1)に示した噴射パルス信号SIN
Jは、時刻t1においてオンとなり、時刻t2におい
て、オフとなるものとする。時刻t1の前においてはス
イッチング素子SW1,SW2,SW3はいずれもオフ
となっている。
【0033】図4(A1)に示すように、時刻t1にお
いて、噴射パルス信号SINJがオンになると、図4(A
7)に示すように、アンド回路AND1の出力AND1
(out)がオンとなり、スイッチング素子SW1が導通す
る。また、同時に、図4(C5)に示すように、ナンド
回路NAND2の出力がオンとなり、プリドライバPD
3によってスイッチング素子SW2も導通する。これに
よって、図4(A2)に示すように、インジェクション
電流IINJは、開弁電流が立ち上がり、インジェクタ1
0の駆動を開始する。従って、図4(A4)に示すよう
に、検出抵抗RSによって検出されたインジェクション
電流IINJ,すなわち、開弁電流制御回路20のコンパ
レータCO1の負入力(−)CO1(-)も上昇する。
【0034】コンパレータCO1は、負入力(−)CO
1(-)を、正入力(+)の基準電圧CO1(+)と比較す
る。このとき、正入力(+)の基準電圧CO1(+)は、
高いレベルの開弁電流基準電圧H1である。この開弁電
流基準電圧H1は、図2(A2)に示した開弁電流の上
レベルIphに相当する基準電圧である。ここで、開弁電
流の上レベルIphは、以下の式(1)によって設定する
ことができる。 Iph=Vcc×R106/(R107//(R130+R116)+R106)/RS …(1) ここで、R106等は、コンパレータCO1の周辺の抵抗
の抵抗値である。
【0035】両者一致すると、図4(A5)に示すよう
に、コンパレータCO1の出力CO1(out)は、オフと
なる。その結果、図4(A6)に示したフリップフロッ
プFF1をセットして、その反転出力および、図4(A
7)に示したアンド回路AND1の出力AND1(out)
は、オフとなり、スイッチング素子SW1がオフとな
り、開弁電流の立ち上がりが停止して、高電圧によるイ
ンジェクタ10の駆動を停止し、図2に示した期間T2
の開弁電流の緩やかな立ち下がり段階に移行する。ここ
で、フリップフロップFF1をセットすることにより、
再び開弁電流制御に入ることを禁止している。
【0036】期間T2では、スイッチング素子SW1が
オフとなるが、図4(C5)に示したナンド回路NAN
D2の出力はオンのままであり、スイッチング素子SW
2も導通したままである。従って、期間T2では、スイ
ッチング素子SW1をオフとすることにより、昇圧電源
PS1はインジェクタ10から切り離されるので、昇圧
電源PS1の中の昇圧コンデンサも切り離される。そし
て、環流ダイオードRDをもうけてあるため、インジェ
クタ10の開弁電流は、インジェクタ10,スイッチン
グ素子SW2,検出抵抗RS,接地電位,環流ダイオー
ドRDのループで流れることになる。その結果、開弁電
流の立ち下がりは、LR回路の時定数で立ち下がること
となり、LCR回路の時定数で立ち下がった場合に比べ
て、緩やかな立ち下がりとなる。
【0037】次に、急峻立ち下がり下流側制御回路30
の構成および動作について説明する。
【0038】図1に示すように、急峻立ち下がり下流側
制御回路30は、アンド回路AND2,AND3と、ナ
ンド回路NAND1,NAND2と、フリップフロップ
FF2と、オア回路OR1と、プリドライバPD3とか
ら構成されている。
【0039】図4(C)は、急峻立ち下がり下流側制御
回路30に関連する動作波形を示している。図4(C
1)は、ナンド回路NAND1の出力Aを示し、図4
(C2)は、フリップフロップFF2の正出力Bを示し
ている。図4(C3)は、フリップフロップFF2の反
転出力Cを示している。図4(C4)は、オア回路OR
1の出力Dを示している。図4(C5)は、ナンド回路
NAD2の出力Eを示している。
【0040】図1に示すように、ナンド回路NAND1
には、コンパレータCO1の出力CO1(out)と、フリ
ップフロップFF1の正出力Qである。開弁電流制御回
路20のコンパレータCO1は、上述したように、ヒス
付きのコンパレータであり、この時点での正入力(+)
の基準電圧CO1(+)は、低いレベルの開弁電流基準電
圧L1である。この開弁電流基準電圧L1は、図2(A
2)に示した開弁電流の下レベルIplに相当する基準電
圧である。ここで、開弁電流の下レベルIplは、以下の
式(2)によって設定することができる。 Ipl=Vcc×(R106//R130)/(R106//R130+R107)/RS …(2) ここで、R106等は、コンパレータCO1の周辺の抵抗
の抵抗値である。
【0041】インジェクション電流IINJがこの基準電
圧に一致するまで低下すると、図4(A5)に示すよう
に、コンパレータCO1の出力CO1(out)は、再び、
オンとなる。ナンド回路NAND2の出力は、図4(A
5)に示したコンパレータCO1の出力CO1(out)が
オンになったタイミングで、オフになる。すると、図4
(C4)に示すように、オア回路OR1の出力Dがオン
からオフになり、図4(C5)に示すように、ナンド回
路NAND2の出力Eがオフとなり、スイッチング素子
SW2がハーフ・オンの状態となる。
【0042】したがって、期間T3が開始して、スイッ
チング素子SW2を構成するFETがハーフ・オン状態
となり、LR回路の時定数が小さくなるため、立ち下が
り電流は急峻に立ち下がることになる。
【0043】次に、保持電流制御回路40の構成および
動作について説明する。
【0044】図1に示すように、保持電流制御回路40
は、ヒス付きのコンパレータCO2と、アンド回路NA
ND2とから構成されている。コンパレータCO2は、
電圧Vccを分割する抵抗R111,R112と、帰還抵
抗R114と、電圧Vccと出力端子間に接続された抵抗
R119とを備えている。コンパレータCO2の正入力
(+)に入力する基準電圧は、コンパレータCO2の出
力電圧CO2(out)に応じて、高いレベルの開弁電流基
準電圧H2と、基準電圧H2よりも低いレベルの開弁電
流基準電圧L2との2値を取ることができ、コンパレー
タCO2の出力がオフからオンになる場合と、逆にオン
からオフになる場合では、基準電圧のレベルが変わるヒ
ス付きのコンパレータである。
【0045】噴射開始時は、噴射信号SINJにより、ス
イッチング素子SW1を導通させ、昇圧電源PS1によ
り、インジェクタ10の駆動を開始する。したがって、
開弁側が昇圧電源PS1でインジェクタ10を駆動する
ため、開弁制御中は、バッテリー電源PS2からの電流
は流れないものである。インジェクタ開弁電流の終了
後、保持電流基準電圧L2に到達すると、保持電流制御
を開始する。
【0046】図4(B)は、保持電流制御回路40に関
連する動作波形を示している。図4(B4)に示すよう
に、コンパレータCO2の基準電圧CO1(+)は、低い
レベルの保持電流基準電圧L2である。この保持電流基
準電圧L2は、図2(B2)に示した保持電流の下レベ
ルIhlに相当する基準電圧である。ここで、保持電流制
御時の開弁電流の下レベルIhlは、以下の式(3)によ
って設定することができる。 Ihl=Vcc×(R111//R114)/(R111//R114+R112)/RS …(3) ここで、R111等は、コンパレータCO2の周辺の抵抗
の抵抗値である。
【0047】インジェクション電流IINJがこの基準電
圧に一致するまで低下すると、図4(B5)に示すよう
に、コンパレータCO2の出力CO2(out)は、オンと
なる。これによって、図4(C2)に示すように、急峻
立ち下げ下流制御回路30のアンド回路AND2の出力
Bがオフとなり、フリップフロップFF2がリセットさ
れ、反転出力Cがオンとなる。その結果、図4(C5)
に示すように、プリドライバPD3がオンとなり、スイ
ッチング素子SW2が再びオンとなる。
【0048】また、図4(B6)に示すように、アンド
回路AND2の出力AND2(out)もオンとなる。した
がって、プリドライバPD2がオンとなり、スイッチン
グ素子SW3がオンとなる。
【0049】スイッチング素子SW2,SW3がオンと
なるので、インジェクタ10には、バッテリ電源PS2
からバッテリ電圧VBが流れることになる。これによっ
て、図4(B2)に示すように、インジェクタ10への
通電を開始して、インジェクション電流IINJも、上昇
する。
【0050】このとき、コンパレータCO2の基準電圧
CO2(+)は、高いレベルの保持電流基準電圧H2とな
っている。この保持電流基準電圧H2は、図2(B2)
に示した保持電流の下レベルIhhに相当する基準電圧で
ある。ここで、保持電流制御時の開弁電流の上レベルI
hhは、以下の式(4)によって設定することができる。 Ihh=Vcc×R111/(R112//(R114+R119)+R111)/RS …(4) ここで、R111等は、コンパレータCO2の周辺の抵抗
の抵抗値である。
【0051】インジェクション電流IINJがこの基準電
圧に一致するまで上昇して、図4(B4)に示すように
両者が一致すると、図4(B5)に示すように、コンパ
レータCO2の出力CO2(out)は、オフとなる。これ
によって、図4(B6)に示すように、保持電流制御回
路40のアンド回路AND2(out)がオフとなり、スイ
ッチング素子SW3がオフとなり、インジェクタ10へ
の通電が遮断される。通電遮断時には、環流ダイオード
RDを介して、インジェクタ10に電流が環流する。その
後、保持電流制御回路40の制御により、スイッチング
素子SW3がオン・オフを繰り返し、図4(B2)に示
すように、インジェクション電流IINJは、ほぼ一定に
保持される。図4(B1)に示した噴射パルス信号SIN
Jがオフになると、アンド回路AND2(out)もオフとな
り、スイッチング素子SW1およびスイッチング素子S
W2がともにオフとなり、保持電流も流れなくなり、イ
ンジェクタ電流IINJは、急峻に立ち下がる。
【0052】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、開弁電流に到達後、緩やかに電流を立ち下げること
により、インジェクタの開弁エネルギーを確保するとと
もに、その後、急峻に保持電流までインジェクタ電流を
立ち下げることにより、噴射パルスの小さい領域での噴
射パルスと流量の直線性を確保した後、保持電流に移行
させるようにしているので、駆動素子の発熱を低減でき
るとともに、噴射パルスの小さい領域での噴射パルスと
流量の直線性を確保することができる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、駆動素子の発熱を低減
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による自動車用インジェク
タ駆動回路の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の一実施形態による自動車用インジェク
タ駆動回路におけるインジェクション電流IINJと各ス
イッチング素子SW1,SW2,SW3のオン・オフ関
係を示す波形図である。
【図3】本発明の一実施形態による自動車用インジェク
タ駆動回路における噴射パルス幅と燃料噴射量の関係の
説明図である。
【図4】本発明の一実施形態による自動車用インジェク
タ駆動回路における各制御回路の動作を示すタイミング
チャートである。
【符号の説明】
10…インジェクタ 20…開弁電流制御回路 30…急峻立ち下げ下流側制御回路 40…保持電流制御回路 AND1,AND2,AND3…アンド回路 FF1,FF2…フリップフロップ CO1,CO2…コンパレータ IV1,IV2…インバータ NAND1,NAND2…ナンド回路 PD1,PD2,PD3…駆動用プリドライバ OR1…オア回路 PS1…昇圧電源 PS2…バッテリ電源 R106,R107,R116,R130…開弁電流設定用抵抗 R111,R112,R114,R119…保持電流設定用抵抗 RD…還流ダイオード RS…電流検出抵抗 SW1,SW2,SW3…スイッチング素子
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F02M 51/06 F02M 51/06 M Fターム(参考) 3G066 AB02 BA00 CC05U CD26 CE22 CE29 DC00 3G301 JA10 JA14 LB01 LB11 NE02 NE08 PG02Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インジェクタに流す電流を制御して、イン
    ジェクタを駆動する自動車用インジェクタ駆動回路にお
    いて、 開弁に必要な電流を流した後、緩やかに電流を立ち下
    げ、その後急峻に電流を立ち下げ、さらに、保持電流に
    切り替える制御手段を備えたことを特徴とする自動車用
    インジェクタ駆動回路。
  2. 【請求項2】請求項1記載の自動車用インジェクタ駆動
    回路において、 開弁に必要な電流を供給するとともに内部に昇圧コンデ
    ンサを内蔵する昇圧電源と、 この昇圧電源と上記インジェクタの間に接続されたスイ
    ッチング素子と、 上記インジェクタと並列に配置された環流ダイオードと
    を備え、 上記制御手段は、緩やかに電流を立ち下げる際には、上
    記スイッチングをオフとして、上記環流ダイオードを介
    して、上記インジェクタに電流を流すことを特徴とする
    自動車用インジェクタ駆動回路。
  3. 【請求項3】請求項1記載の自動車用インジェクタ駆動
    回路において、 上記インジェクタと接地電位の間に接続された第2のス
    イッチング素子を備え、 上記制御手段は、急峻に電流を立ち下げる際に、上記第
    2のスイッチング素子をハーフ・オン状態とすることを
    特徴とする自動車用インジェクタ駆動回路。
  4. 【請求項4】請求項1記載の自動車用インジェクタ駆動
    回路において、 上記制御手段は、上記インジェクタを流れる電流が所定
    電流になったことを検出して、立ち下がり電流を緩やか
    から急峻に切り替えることを特徴とする自動車用インジ
    ェクタ駆動回路。
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