JP2003027807A - ラッチ装置 - Google Patents

ラッチ装置

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JP2003027807A JP2001220951A JP2001220951A JP2003027807A JP 2003027807 A JP2003027807 A JP 2003027807A JP 2001220951 A JP2001220951 A JP 2001220951A JP 2001220951 A JP2001220951 A JP 2001220951A JP 2003027807 A JP2003027807 A JP 2003027807A
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純也 平野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 互いに異なる向きに突出される二つの掛合爪
体を、単一のスライドノブのスライド操作によって、付
勢手段の付勢に抗して適切に引き込み移動させる。 【解決手段】 掛合穴201に掛合する第一及び第二の
掛合爪体6、6を備えた差込部5と、スライド操作によ
り第一及び第二の掛合爪体6、6を引き込み移動させる
スライドノブ1aと、偏心位置にスライドノブ1aの一
部に押圧される当接部2aを有する回動体2と、第一及
び第二の掛合爪体6、6を突出位置に常時付勢する付勢
手段7とを備えている。回動体2には、スライドノブ1
aのスライド操作による回動によって、第一及び第二の
掛合爪体6、6の突出側と反対の側に形成された接触部
6gに押し当たって、付勢手段7の付勢に抗して第一及
び第二の掛合爪体6、6を引き込み移動させる引き込み
面10aが形成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可動部材側に取
り付けられると共に、当該可動部材の所定の移動停止位
置において固定部材側に形成された掛合穴にその一部を
入り込ませた状態で当該掛合穴に掛合して、当該可動側
部材を当該所定の移動停止位置において保持するラッチ
装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車の車室内に設けられるグ
ローブボックスの開口を閉塞するリッドを、当該開口を
閉塞する移動停止位置において、当該グローブボックス
本体側に掛合させて保持させるようにするために、グロ
ーブボックス側に設けられた掛合穴に当該リッドの移動
によって入れ込まれ当該掛合穴に掛合される差込部と、
スライド操作によって当該差込部と掛合穴との掛合を解
くスライドノブとを備えたラッチ装置が用いられてい
る。
【0003】この種のラッチ装置は、前記差込部に内蔵
されたバネなどの付勢手段によって常時当該差込部の側
部から突き出す掛合爪体を有している。そして、前記掛
合穴へのこの差込部の入れ込みに伴ってかかる付勢手段
の付勢に抗して一旦当該掛合爪体を差込部の内部に引き
込み移動させた後の、当該付勢手段の弾発によって、か
かる掛合爪体を当該掛合穴に掛合させるように構成され
ている。また、このように掛合穴に掛合爪体を掛合させ
た状態を、前記スライドノブをスライド操作することに
より、前記付勢手段の付勢に抗して前記掛合爪体を引き
込み移動させて解除できるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、この種のラ
ッチ装置による前記掛合穴との掛合状態を高く確保する
観点からは、前記掛合爪体を前記付勢手段の付勢によっ
てそれぞれ反対の向きに突出される一対の掛合爪体によ
って構成し、かかる掛合穴の対向位置にある穴縁部の一
方に一方の掛合爪体を掛合させると共に、かかる掛合穴
の対向位置にある穴縁部の他方に他方の掛合爪体を掛合
させるようにすることが望まれる。
【0005】そこでこの発明は、付勢手段によって互い
に異なる向きに突出される二つの掛合爪体を固定部材側
に設けた掛合穴に掛合させるように当該掛合穴への差込
部に備えた可動部材側に設けられるラッチ装置におい
て、かかる二つの掛合爪体を、単一のスライドノブのス
ライド操作によって、当該付勢手段の付勢に抗してそれ
ぞれ適切に引き込み移動させて、当該掛合穴と当該二つ
の掛合爪体との掛合をワンアクションで解除できるよう
にすることを主たる目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明にあっては、ラッチ装置が以下
の(1)〜(6)の構成を備えたものとした。 (1)可動部材側に取り付けられると共に、当該可動部
材の所定の移動停止位置において、固定部材側に形成さ
れた掛合穴に入り込んで当該掛合穴に掛合する第一及び
第二の掛合爪体を備えた差込部と、(2)スライド操作
により当該第一及び第二の掛合爪体と掛合穴との掛合を
解く向きに当該第一及び第二の掛合爪体を引き込み移動
させるスライドノブと、(3)回動中心に対し偏心した
位置に当該スライドノブのスライド操作により当該スラ
イドノブの一部に押圧される当接部を有すると共に、当
該押圧によって回動されるように支持された回動体と、
(4)当該第一及び第二の掛合爪体を突出位置に常時付
勢する付勢手段と、を備えたラッチ装置であって、
(5)前記差込部における前記第一の掛合爪体の突出位
置と対向する位置が前記第二の掛合爪体との突出位置と
なるようにしてあると共に、(6)前記回動体の当接部
が設けられた側と反対の側には、前記スライドノブのス
ライド操作による当該回動体の回動によって、前記第一
及び第二の掛合爪体の突出側と反対の側に形成された接
触部に押し当たって、前記付勢手段の付勢に抗して当該
第一及び第二の掛合爪体を引き込み移動させる引き込み
面が形成してある。
【0007】かかる構成によれば、向き合った穴縁間の
間隔を、突出位置にある前記第一の掛合爪体の先端と突
出位置にある前記第二の掛合爪体の先端間の寸法よりも
小さくする掛合穴に対し、前記可動部材の所定の移動停
止位置に向けた移動によって前記差込部を入れ込ませる
ようにすることにより、当該第一及び第二の掛合爪体の
双方を前記付勢手段の付勢に抗して一旦引き込み移動さ
せた後、この第一及び第二の掛合爪体の先端が前記掛合
穴の入れ込み先側にある穴縁を乗り越えた位置で、当該
第一及び第二の掛合爪体の双方を前記付勢手段により突
出位置に再び移動させて、かかるラッチ装置を介して当
該可動部材を当該所定の移動停止位置において当該固定
部材に掛合させるようにすることができる。
【0008】また、このようにラッチ装置を介して前記
可動部材を前記所定の移動停止位置において前記固定部
材に掛合させた状態から、前記スライドノブをスライド
操作することにより、当該スライドノブの一部に前記回
動体の当接部を押し当てさせて、前記軸穴内で当該回動
体を回動させることができる。
【0009】これにより、前記スライドノブのスライド
操作によって前記のように回動される回動体の前記引き
込み面によって当該引き込み面に前記接触部を接しさせ
る前記両掛合爪体をそれぞれ、前記付勢手段の付勢に抗
して引き込み移動させることができ、当該第一及び第二
の掛合爪体と前記掛合穴との掛合を解いて、再び当該掛
合穴から前記差込部を抜き出させる向きに前記可動部材
を移動させることができる。
【0010】また、前記目的を達成するために、請求項
2記載の発明にあっては、ラッチ装置が以下の(1)〜
(6)の構成を備えたものとした。 (1)可動部材側に取り付けられると共に、当該可動部
材の所定の移動停止位置において、固定部材側に形成さ
れた掛合穴に入り込んで当該掛合穴に掛合する第一及び
第二の掛合爪体を備えた差込部と、(2)スライド操作
により当該第一及び第二の掛合爪体と掛合穴との掛合を
解く向きに当該第一及び第二の掛合爪体を引き込み移動
させるスライドノブと、(3)当該第一及び第二の掛合
爪体を突出位置に常時付勢する付勢手段と、を備えたラ
ッチ装置であって、(4)前記差込部における前記第一
の掛合爪体の突出位置と対向する位置が前記第二の掛合
爪体との突出位置となるようにしてあると共に、(5)
前記第一の掛合爪体は、前記差込部の側部の一部を構成
するように前記スライドノブから延設された延設部に形
成されており、(6)前記第二の掛合爪体は、両端部間
において回動可能に組み付けられると共に、一端を前記
付勢手段の付勢により前記延設部の内面に突き当てたア
ーム体の他端に設けられている。
【0011】かかる構成によれば、向き合った穴縁間の
間隔を、突出位置にある前記第一の掛合爪体の先端と突
出位置にある前記第二の掛合爪体の先端間の寸法よりも
小さくする掛合穴に対し、前記可動部材の所定の移動停
止位置に向けた移動によって前記差込部を入れ込ませる
ようにすることにより、当該第一及び第二の掛合爪体の
双方を前記付勢手段の付勢に抗して一旦引き込み移動さ
せた後、この第一及び第二の掛合爪体の先端が前記掛合
穴の入れ込み先側にある穴縁を乗り越えた位置で、当該
第一及び第二の掛合爪体の双方を前記付勢手段により突
出位置に再び移動させて、かかるラッチ装置を介して当
該可動部材を当該所定の移動停止位置において当該固定
部材に掛合させることができる。
【0012】また、このようにラッチ装置を介して前記
可動部材を前記所定の移動停止位置において前記固定部
材に掛合させた状態から、前記スライドノブをスライド
操作することにより、このスライドノブの延設部に設け
られた前記第一の掛合爪体を前記付勢手段の付勢に抗し
て引き込み移動させることができると共に、この延設部
の内面に一端を突き当てたアーム体を介して前記第二の
掛合爪体を前記付勢手段の付勢に抗して引き込み移動さ
せることができ、これにより当該第一及び第二の掛合爪
体と前記掛合穴との掛合を解いて、再び当該掛合穴から
前記差込部を抜き出させる向きに前記可動部材を移動さ
せることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の典型的な実施の
形態について説明する。
【0014】(第一の実施の形態)先ず、図1ないし図
34に示される構成例について、説明する。
【0015】なお、ここで図1は、ラッチ装置R1を斜
視の状態で、また、図2及び図3は、かかるラッチ装置
R1を構成する各部材を分離して斜視の状態として示し
ている。また、図4ないし図6は、かかるラッチ装置R
1をそれぞれ異なる向きから見て示しており、また、図
7は、かかるラッチ装置R1を断面にして示している。
【0016】また、図8は、スライド操作体1、ここで
は、スライドノブ1aをスライド操作する前のラッチ装
置R1の初期状態を、また、図9は、かかるスライドノ
ブ1aをスライド操作させ切った状態を、それぞれ示し
ている。図8および図9における(イ)図は、ラッチ装
置R1を平面視した状態で、前記スライドノブ1aを二
点鎖線で表して、このスライドノブ1aのスライド操作
によって回動される回動体2の様子が分かるように表し
たものであり、図8および図9における(ロ)図は、ハ
ウジング3の下部空間3hを断面にした状態で、当該ハ
ウジング3の上部3e側から当該ハウジング3内を見て
表わすと共に、第一及び第二の掛合爪体6、6の接触部
6gに前記回動によってこの第一及び第二の掛合爪体
6、6を付勢手段7の付勢に抗して引き込み移動させる
ように押し当てられる前記回動体2の引き込み面10a
との関係が分かるように、この回動体2に形成された隆
起部10を二点鎖線で併せて表したものである。
【0017】また、図10および図11は、かかるラッ
チ装置R1の使用状態をそれぞれ示したものであり、図
11は、図10の上方からかかる使用状態を表したもの
である。
【0018】また、図12ないし図18は、前記スライ
ドノブ1aを、図19ないし図23は、前記ハウジング
3を、図24ないし図30は、前記回動体2を、図31
ないし図34は、前記第一の掛合爪体6及び前記第二の
掛合爪体6を、それぞれ表している。
【0019】この図1ないし図34に示されるラッチ装
置R1は、(1)スライド操作体1と、(2)当該スラ
イド操作体1のスライド操作により回動して当該スライ
ド操作体1のスライド移動力を回転力に変換する回動体
2と、(3)当該回動体2を前記スライド操作体1が設
けられる側の穴口より回動可能に受け入れる軸穴3aを
備えたハウジング3とを備えて構成される、前記スライ
ド操作体1のスライド移動力の変換機構Hkをラッチ装
置R1に適用したものである。
【0020】そして、かかるラッチ装置R1は、可動部
材100側に取り付けられると共に、当該可動部材10
0の所定の移動停止位置において固定部材200側に形
成された掛合穴201にその一部を入り込ませた状態で
当該掛合穴201に掛合して、当該可動部材100を当
該所定の移動停止位置において保持するように用いられ
るものである。
【0021】可動部材100としては、典型的には、各
種の蓋体が予定される。また、固定部材200として
は、典型的には、こうした蓋体によって開口を閉塞され
るように当該蓋体を当該開口を開放させる向きに移動可
能に備えた当該開口を有する各種の物品が予定される。
【0022】例えば、自動車の車室内に設けられるグロ
ーブボックスの開口を閉塞するリッドを、当該開口を閉
塞する移動停止位置において、当該グローブボックス本
体側に掛合させて保持させるように用いることができ
る。
【0023】(変換機構Hk)そこで先ず、前記スライ
ド操作体1のスライド移動力の変換機構Hkについて説
明する。
【0024】かかる変換機構Hkは、前記のように、ス
ライド操作体1と、回動体2と、ハウジング3とを備え
て構成されている。
【0025】(ハウジング3)前記ハウジング3は、こ
の図1ないし図34に示される例にあっては、(1)上
部3eと、(2)底部3fと、(3)この上部3eと底
部3fとの間に亙る一対の側部3g、3gと、(4)こ
の上部3eと底部3fと一対の側部3g、3gとによっ
て構成される下部空間3hと、(5)前記上部3eの外
面と当該上部3eの内面とにおいてそれぞれ開放され
て、ハウジング3の内外を連通させる軸穴3aとを備え
ている。
【0026】かかる軸穴3aは、当該軸穴3aの穴軸線
に交叉する向きの断面形状を、当該穴軸線方向にある各
所においてそれぞれ、円形とするように構成されてい
る。
【0027】そして、このように構成されるハウジング
3の軸穴3aに、前記上部3eの外面側にある穴口から
前記回動体2が回動可能に納められると共に、このよう
に回動体2を納めた状態で前記上部3eの外面部に前記
スライド操作体1がスライド操作可能に組み付けられる
ようにしてある。
【0028】(スライド操作体1)前記スライド操作体
1は、この図1ないし図34に示される例にあっては、
スライドノブ1aとして構成されている。
【0029】かかるスライドノブ1aは、(1)当該ス
ライドノブ1aのスライド移動方向に直交する向きにあ
る一方の縁部に指の引っかけ部1cを備えたノブ本体1
bと、(2)このノブ本体1bの裏面側、つまり、前記
ハウジング3の上部3eの外面に向き合った側に形成さ
れた、当該ハウジング3の上部3eへの組み付け部1d
とを備えている。
【0030】かかる組み付け部1dは、(1)前記スラ
イドノブ1aのスライド移動方向に沿って形成されると
共に、他方のガイド側部1eとの間に間隔を開けて形成
された一対のガイド側部1e、1eと、(2)このガイ
ド側部1eにおける他方のガイド側部1eに向き合う側
と反対の側、つまり、当該ガイド側部1eの外面に、当
該ガイド側部1eの延長方向に沿って形成されたガイド
リブ1fと、(3)当該一対のガイド側部1e、1eの
下端部間に亘るように、前記ノブ本体1bの裏面との間
に間隔を開けて形成された摺接板部1gと、(4)この
摺接板部1gにおける前記引っかけ部1cと反対の板縁
側において外方に開放されると共に、当該引っかけ部1
c側に内奥部を配するように、当該摺接板部1gに形成
された割欠き部1hとを備えている。
【0031】そして、この図1ないし図34に示される
例にあっては、かかるスライドノブ1aの摺接板部1g
に形成された割欠き部1hの内奥部が、このスライドノ
ブ1aのスライド操作により後述する回動体2の当接部
2aを押圧する構成としてある。
【0032】そして、この例にあっては、前記ハウジン
グ3の上部3eが、当該ハウジング3における前記側部
3gが形成されていない両側においてそれぞれ、当該側
部3gの縁よりも外方に張り出されていると共に、この
ように張り出された部分の上面側に前記スライドノブ1
aのスライド移動方向に沿って長く続く立ち上がり部3
iが形成されている。すなわち、この例にあっては、前
記軸穴3aの穴口を間においた両側にそれぞれ、前記側
部3gの壁面に交叉する向きに長く続くように、かかる
立ち上がり部3iが設けられている。また、この立ち上
がり部3iにおける、他方の立ち上がり部3iに向き合
った側には、当該立ち上がり部3iの長さ方向に沿った
案内溝3jが形成されている。この案内溝3jは、当該
立ち上がり部3iの両末端部においてそれぞれ、溝端を
外方に開放させている。
【0033】そして、この例にあっては、前記スライド
ノブ1aのガイドリブ1fを前記立ち上がり部3iの案
内溝3jに当該案内溝3jにおける一方の溝端から入れ
込むことにより、当該案内溝3jに沿って当該スライド
ノブ1aが規則的にスライド移動されるようにハウジン
グ3に組み付けられている。
【0034】また、この例にあっては、前記ハウジング
3の上部3eに形成された一対の立ち上がり部3i、3
iの間であって、前記軸穴3aの側方に、当該立ち上が
り部3iの延長方向にほぼ交叉する向きに壁面を配する
壁部3kが形成されていると共に、前記スライドノブ1
aの摺接板部1gとノブ本体1bの背面との間に当該壁
部3kに向けて突き出すバネ端の固定部1iが形成され
ており、前記のようにハウジング3の上部3eにスライ
ド移動可能に組み付けられるスライドノブ1aの当該固
定部1iに一方のバネ端を固定し、かつ、前記壁部3k
に他方のバネ端を固定した状態で、この固定部1iと壁
部3kとの間に圧縮された状態で圧縮コイルバネ4が介
装される構成としてある。
【0035】これにより、この例にあっては、前記スラ
イドノブ1aのスライド操作は前記圧縮コイルバネ4の
付勢に抗してなされるものとされ、また、かかるスライ
ド操作をし切った位置で当該スライド操作を止めると、
当該スライドノブ1aは当該圧縮コイルバネ4の弾発力
により当該スライド操作開始前の位置に押し戻されるも
のとされる。
【0036】また、この例にあっては、前記ハウジング
3の上部3eの外面部であって、前記一対の立ち上がり
部3i、3iと前記軸穴3aの穴口との間にそれぞれ、
当該立ち上がり部3iの延長方向に沿った溝3mが形成
されていると共に、前記スライドノブ1aの摺接板部1
gの外面に、前記案内溝3jへのガイドリブ1fの入れ
込みに伴って当該溝3mに入り込む抜け止め突起1jが
設けられており、さらに、かかる溝3mの長さ方向ほぼ
中程の位置に、かかる溝3mへの抜け止め突起1jの入
れ込みに伴って当該抜け止め突起1jが弾性的に乗り越
えると共に、この乗り越え後は前記圧縮コイルバネ4の
付勢により前記抜け止め突起1jが前記溝3m内におい
て引っかかるストッパ突起3nが形成されており、これ
により当該ハウジング3と前記スライドノブ1aとの前
記組み付け状態が維持されるようにしてある。
【0037】(回動体2)前記回動体2は、この図1な
いし図34に示される例にあっては、この回動体2の一
方の軸端における当該回動体2の回動中心に対し偏心し
た位置に、前記スライド操作体1のスライド操作により
当該スライド操作体1の一部、つまり、前記摺接板部1
gの割欠き部1hの内奥部に押圧される当接部2aを有
すると共に、当該押圧によって前記軸穴3a内で回動し
て当該スライド操作体1のスライド移動力を回転力に変
換する構成のものとしてある。
【0038】かかる当接部2aは、この例にあっては、
前記ハウジング3の上部3eの外面側の前記軸穴3aの
穴口に臨んだ前記回動体2の軸端面から当該軸端面に対
しほぼ直交する向きに突き出す突起状をなすように構成
されている。
【0039】また、かかる回動体2は、(1)前記当接
部2aが設けられた軸端側から当該回動体2の長さ方向
ほぼ中程の位置までを太軸部2bとし、(2)この太軸
部2bの終了位置から前記当接部2aが設けられた軸端
と反対の軸端までの間を当該太軸部2bよりも外径を小
さくした細軸部2cとしていると共に、(3)この太軸
部2bと細軸部2cとの間に、当該太軸部2bと細軸部
2cとの寸法差により形成された周回段差面2dを有し
ており、(4)さらに、前記当接部2aが設けられた軸
端に、前記のように軸穴3aに納められた回動体2の前
記当接部2aが設けられた軸端面の直上に位置される前
記スライド操作体1の一面、この例にあっては、前記摺
接板部1gの外面に常時弾性的に先端を押し付けるよう
に、形成された弾性片2eを有している。
【0040】この例にあっては、かかる弾性片2eは、
前記回動体2の軸端面の縁部側から当該回動体2の回動
中心に向けて他方の割溝2fとの間に間隔を開けて形成
された一対の割溝2f、2fと、この一対の割溝2f、
2fにおける当該回動体2の回動中心側にある溝端に両
溝端を連通させた状態で当該一対の割溝2f、2f間に
亙って設けられた連通割溝2gとによって当該軸端面の
一部を区分させることにより形成されている。また、か
かる回動体2は、この弾性片2eの形成側に、当該弾性
片2eの内面が臨む内部空所2hを有しており、この内
部空所2hによって当該弾性片2eの弾性変形が許容さ
れている。また、この例にあっては、かかる弾性片2e
の外面先端に、前記軸端面から突き出す円形突子2iが
形成されており、このように突き出される円形突子2i
が前記摺接板部1gの外面に押し込まれて当該弾性片2
eが前記内部空所2hに撓み込まされ、この結果、この
弾性片2eが常時その先端、つまり、前記円形突子2i
を当該摺接板部1gの外面に押し付けさせるものとされ
ている。
【0041】また、この例にあっては、前記軸穴3a
は、(1)前記ハウジング3の上部3eの外面の穴口か
ら当該軸穴3aの穴軸線方向ほぼ中程の位置までを大径
部3bとし、(2)この大径部3bの終了位置から前記
ハウジング3の上部3eの内面の穴口までの間を当該大
径部3bよりも内径を小さくした小径部3cとしている
と共に、(3)この大径部3bと小径部3cとの間に、
当該大径部3bと小径部3cとの寸法差により形成され
た周回段差面3dとを備えている。
【0042】また、前記回動体2の周回段差面2dは、
前記太軸部2bの側から細軸部2cの側に向けて次第に
当該回動体2を細める向きに傾斜した面となるようにし
てあると共に、前記軸穴3aの周回段差面3dは、前記
大径部3bの側から小径部3cの側に向けて次第に当該
軸穴3aを狭める向きに傾斜した面となるようにしてあ
る。
【0043】そして、この例にあっては、前記スライド
ノブ1aの摺接板部1gに弾性的に押し付けられる前記
弾性片2eの弾発によって、前記回動体2が前記軸穴3
aに、当該回動体2の周回段差面2dを当該軸穴3aの
周回段差面3dに押し付けさせた状態で、納められる構
成とされている。
【0044】(変換機構の機能)以上に説明した変換機
能は、以上に説明した構成を備えていることから、 (1)前記スライドノブ1a、すなわち、前記スライド
操作体1のスライド操作によるスライド移動力を、前記
回動体2によって、当該回動体2の前記当接部2aが設
けられた軸端と反対の軸端側から回転力に変換して出力
させることができる。 (2)また、前記弾性片2eの弾発によって、かかる回
動体2は前記軸穴3aに、当該回動体2の周回段差面2
dを当該軸穴3aの周回段差面3dに押し付けさせた状
態で納められ、この状態で回動されることから、かかる
回動において当該回動体2は当該回動体2の回動軸線に
交叉する向きにガタつき難く、 (3)さらに、当該回動体2の回動軸線方向にもガタつ
き難い。 (4)この結果、かかる変換機構Hkによれば、前記回
動体2と軸穴3aとの間のクリアランスに格別の配慮を
しなくても、前記スライド操作体1のスライド操作によ
るスライド移動力を、異音などを発生させることなく、
前記回動体2によって、当該回動体2の前記当接部2a
が設けられた軸端と反対の軸端側から円滑に回転力に変
換して出力させることができる。
【0045】また、この例にあっては、前記回動体2の
周回段差面2dと軸穴3aの周回段差面3dとがいずれ
も、当該回動体2の回動軸線に平行な仮想の線分に対し
ほぼ等しい角度分傾斜した面となるようにしてある。
【0046】この結果、この例にあっては、かかる周回
段差面2d、3dを円錐周面含む仮想の円錐の中心軸を
前記回動軸線とすることができ、ブレなく前記回動体2
を前記スライド操作体1のスライド操作によって回動さ
せることができる。
【0047】また、この例にあっては、前記弾性片2e
の先端、つまり、円形突子2iが、前記回動体2のほぼ
回動軸線上においてスライド操作体1の一面、つまり、
前記摺接板部1gに押し当てられるようにしてある。
【0048】この結果、この例にあっては、かかる弾性
片2eによって、前記回動体2を前記軸穴3a内におい
て傾かせることなく前記両周回段差面2d、3dを押し
付け合わせるように押圧することができ、一層ブレなく
前記回動体2を前記スライド操作体1のスライド操作に
よって回動させることができる。
【0049】(ラッチ装置R1)次いで、以上に説明し
た変換機構Hkを備えて構成されたラッチ装置R1につ
いて説明する。
【0050】かかるラッチ装置R1は、(1)可動部材
100側に取り付けられると共に、当該可動部材100
の所定の移動停止位置において、固定部材200側に形
成された掛合穴201に入り込んで当該掛合穴201に
掛合する掛合爪体6を備えた差込部5と、(2)スライ
ド操作により当該掛合爪体6と掛合穴201との掛合を
解く向きに当該掛合爪体6を引き込み移動させるスライ
ドノブ1aと、(3)回動中心に対し偏心した位置に当
該スライドノブ1aのスライド操作により当該スライド
ノブ1aの一部に突き当てられる当接部2aを有すると
共に、当該突き当てによって回動される回動体2と、
(4)当該回動体2を前記スライドノブ1aが設けられ
る側の穴口より回転可能に受け入れる軸穴3aと、
(5)当該掛合爪体6を突出位置に常時付勢する付勢手
段7と、を備えている。
【0051】具体的には、図1ないし図34に示される
例にあっては、前記変換機構Hkのハウジング3におけ
る下部空間3hに前記掛合爪体6を、当該下部空間3h
から前記付勢手段7によって常時側方に突出されるよう
に納めると共に、前記スライドノブ1aのスライド操作
に伴う前記回動体2の回動によって、当該付勢手段7の
付勢に抗して当該掛合爪体6が引き込み移動されるよう
にして、ラッチ装置R1を構成させている。
【0052】すなわち、この例にあっては、前記ハウジ
ング3の下部空間3h側が前記差込部5として機能され
るようにしてある。
【0053】この例にあっては、かかるハウジング3を
構成する上部3eのうち、前記立ち上がり部3iが設け
られた張り出し部の張り出し端部にそれぞれ、前記可動
部材100の外面部への取付部8が設けられている。
【0054】より具体的には、この例にあっては、かか
る取付部8は、一端面を前記立ち上がり部3iの突き出
し端面と同面上に位置させ、かつ、他端面を前記張り出
し部の下面、つまり、前記ハウジング3の下部空間3h
側に向けられた当該張り出し部の面と同面上に位置させ
ると共に、当該両端面間に亘ってネジ穴8aを貫通状態
に備えた柱状をなすように構成されている。
【0055】そして、この例にあっては、前記可動部材
100に形成させた取付穴101に対し当該取付部8に
おける前記底部3f側に向けられた端面が当該取付穴1
01の側方にある当該可動部材100の外面部に突き当
てられる位置まで当該取付穴101に前記ハウジング3
を前記底部3f側から入れ込ませた状態で、当該取付部
8に形成させたネジ穴8aを利用して当該可動部材10
0に当該ハウジング3が取り付けられるようにしてあ
る。そして、このように取り付けられるハウジング3に
おける前記可動部材100の取付穴101から当該可動
部材100の内面部側より突き出された部分が、前記差
込部5となるようにしてある。
【0056】また、この例にあっては、かかる差込部5
となる前記ハウジング3の底部3f側に形成された前記
下部空間3h内に、二つの掛合爪体6、6、すなわち、
第一の掛合爪体6と第二の掛合爪体6が、その先端を当
該下部空間3hに連通した突出開口9から前記付勢手段
7の付勢によりそれぞれ常時突き出すようにした状態
で、納められている。
【0057】この例にあっては、前記下部空間3hは、
前記上部3eと底部3fと一対の側部3g、3gとによ
って構成されており、この一対の側部3g、3gによっ
て閉塞されていない前記ハウジング3の底部3f側にそ
れぞれ、かかる下部空間3hに連通した前記突出開口9
が形成されている。
【0058】そして、前記第一の掛合爪体6が、このよ
うに形成された突出開口9の一方からその先端を前記付
勢手段7の付勢により突き出し、かつ、前記第二の掛合
爪体6が、このように形成された突出開口9の他方から
その先端を前記付勢手段7の付勢により突き出すように
構成されている。
【0059】かかる第一及び第二の掛合爪体6、6はそ
れぞれ、前記付勢手段7の付勢による前記突出開口9か
らの突出側であって、前記スライドノブ1aに向けられ
た側に前記固定部材200に設けられる掛合穴201へ
の掛合面6aを、前記ハウジング3の底部3fに向けら
れた側にこれら掛合爪体6の先端に向かうに連れて次第
にこれら掛合爪体6の肉厚寸法を狭めさせる向きに傾斜
した傾斜面6bを備えている。
【0060】これにより、この例にあっては、前記差込
部5を前記掛合穴201に入れ込むように前記可動部材
100を移動させることに伴って、前記固定部材200
の外面側202にある当該掛合穴201の穴縁部に突き
当てられる前記傾斜面6bの傾斜により、前記付勢手段
7の付勢に抗して前記第一及び第二の掛合爪体6、6を
徐々に引き込み移動させることができ、かかる差込部5
を掛合穴201に入れ込むにあたっては前記スライドノ
ブ1aをスライド移動させなくても当該第一及び第二の
掛合爪体6、6の先端が固定部材200の内面側203
にある前記掛合穴201の穴縁から先に入り込む位置ま
で差込部5を入れ込むことができるようにしてある。
【0061】また、この例にあっては、前記第一及び第
二の掛合爪体6、6は、ほぼ同寸、同形をなすように構
成されている。
【0062】また、かかる第一及び第二の掛合爪体6、
6はいすれも、前記突出側と反対の側に、(1)これら
掛合爪体6の前記付勢手段7の付勢に抗した又は付勢に
よる移動方向に沿って延びる一対の脚片6c、6cと、
(2)この一対の脚片6c、6c間にあって、当該脚片
6cと同じ向きに突き出すバネ端部の固定突部6fと、
(3)この一対の脚片6c、6cのうちの、一方の脚片
6cの先端側であって、前記軸穴3aの穴口の直下に位
置される部分に前記上部側に向けて突き出すピン状をな
す接触部6gとを有している。
【0063】また、この例にあっては、かかる一対の脚
片6c、6cの一方の上面6d(前記軸穴3aの穴口側
に位置される面)と、かかる一対の脚片6c、6cの他
方であって前記接触部6gが設けられた脚片6cの下面
6e(当該上面6dと反対の側に位置される前記底部3
fに向けられた面)とがほぼ同面上に位置されるよう
に、かかる一対の脚片6c、6cが段違いに設けられて
おり、前記第一の掛合爪体6の接触部6gが設けられた
脚片6cの下方に前記第二の掛合爪体6の接触部6gが
設けられていない脚片6cを入り込ませると共に、当該
第二の掛合爪体6の接触部6gが設けられた脚片6cの
下方に前記第一の掛合爪体6の接触部6gが設けられて
いない脚片6cを入り込ませるようにして、前記スライ
ドノブ1aのスライド操作により前記回動体2が回動さ
れることに伴って前記付勢手段7の付勢に抗して第一及
び第二の掛合爪体6、6がいずれも引き込み移動される
ようにしてある。(図8から図9)
【0064】また、この例にあっては、前記付勢手段7
は、一方のバネ端からバネ内側に前記第一の掛合爪体6
の固定突部6fを入れ込ませて当該一方のバネ端を当該
第一の掛合爪体6に押し当てさせると共に、他方のバネ
端からバネ内側に前記第二の掛合爪体6の固定突部6f
を入れ込ませて当該他方のバネ端を当該第二の掛合爪体
6に押し当てさせるように、当該第一及び第二の掛合爪
体6、6間に圧縮方向に弾性変形させられた状態で納め
られた圧縮コイルバネ7aとして構成されている。
【0065】また、この例にあっては、前記回動体2に
おける前記当接部2aが設けられた側と反対の軸端に、
前記スライドノブ1aのスライド操作による当該回動体
2の回転によって、前記第一及び第二の掛合爪体6、6
の接触部6gに押し当たって、前記付勢手段7の付勢に
抗して当該第一の及び第二の掛合爪体6を引き込み移動
させる引き込み面10aが形成してある。
【0066】この例にあっては、かかる引き込み面10
aは、前記回動体2の前記当接部2aが設けられた側と
反対の軸端面から突き出して前記軸穴3aから下部空間
3h内に入り込むと共に、その突き出し端面(前記底部
3fの内面に向けられた面)を前記第一及び第二の掛合
爪体6、6の接触部6gが設けられた脚片6cの上面の
上方に位置させる隆起部10に形成してある。
【0067】具体的には、かかる隆起部10は、前記回
動体2の軸端面において、当該回動体2の回動中心から
当該回動体2の直径方向両側に向けて延びるように形成
されていると共に、回動体2の軸端面を巡る縁部側にそ
れぞれ前記接触部6gに対し前記付勢手段7の付勢によ
り側方から引っかかる顎部10bを備えている。
【0068】すなわち、この例にあっては、かかる隆起
部10の一方の顎部10bが前記第一の掛合爪体6の接
触部6gに対し前記付勢手段7の付勢により側方から引
っかかると共に、かかる隆起部10の他方の顎部10b
が前記第二の掛合爪体6の接触部6gに対し当該付勢手
段7の付勢により側方から引っかかるように構成されて
おり、前記回動体2の回動中心を挟んだ一方であって、
前記隆起部10の一方の突き出し方向にある側面(回動
体2の回動軸線方向にある面)に前記第一の掛合爪体6
の接触部6gが接触し、かつ、当該回動体2の回動中心
を挟んだ他方であって、前記隆起部10の他方の突き出
し方向にある側面に前記第二の掛合爪体6の接触部6g
が接触するように構成されている。(図8(ロ)図)
【0069】そして、このようにこれら掛合爪体6の接
触部6gにそれぞれ隆起部10の顎部10bを引っかけ
させる回動体2によって、前記付勢手段7により突出方
向に付勢力を受けた状態でこれら掛合爪体6がそれぞれ
前記突出位置に保持されるようにしてある。
【0070】具体的には、この例にあっては、前記軸穴
3aにおける前記ハウジング3の上部3eの外面側にあ
る穴口の一部が、前記回動体2におけるこの穴口側にあ
る側部に形成されたストッパ突起11が納まるように外
側に広がり出されていると共に、前記隆起部10を接触
部6gに引っかけさせることによって前記付勢手段7の
付勢により回動力(図8及び図9における反時計回りの
向きの回動力)を受ける回動体2が、このように広がり
出された前記軸穴3aの穴口部12と当該軸穴3aの内
周面との間に形成された段差面13にかかるストッパ突
起11を突き当てさせて、前記各掛合爪体6をそれぞれ
前記突出位置に保持するように構成されている。
【0071】この図1ないし図34に示されるラッチ装
置R1は、以上に説明した構成を備えていることから、 (1)向き合った穴縁間の間隔を、突出位置にある前記
第一の掛合爪体6の先端と突出位置にある前記第二の掛
合爪体6の先端間の寸法よりも小さくする掛合穴201
に対し、前記可動部材100の所定の移動停止位置に向
けた移動によって前記差込部5を入れ込ませるようにす
ることにより、当該第一及び第二の掛合爪体6、6の双
方を前記付勢手段の付勢に抗して一旦引き込み移動させ
た後、この第一及び第二の掛合爪体6、6の先端が前記
掛合穴201の入れ込み先側にある穴縁を乗り越えた位
置で、当該第一及び第二の掛合爪体6、6の双方を前記
付勢手段により突出位置に再び移動させて、かかるラッ
チ装置R1を介して当該可動部材100を当該所定の移
動停止位置において当該固定部材200に掛合させるこ
とができる。 (2)また、このようにラッチ装置R1を介して前記可
動部材100を前記所定の移動停止位置において前記固
定部材200に掛合させた状態から、前記スライドノブ
1aをスライド操作することにより、当該スライドノブ
1aの一部、すなわち、前記摺接板部1gの割欠き部1
hの内奥部に前記回動体2の当接部2aを押し当てさせ
て、前記軸穴3a内で当該回動体2を回動(図8及び図
9における時計回りの向きに)させることができる。
【0072】なお、この例にあっては、前記回動体2
は、前記付勢手段7によって前記突出位置に向けて付勢
された各掛合爪体6、6によって、前記ストッパ突起1
1を前記段差面13に突き当てさせた位置から、かかる
スライドノブ1aのスライド操作によって当該ストッパ
突起11を当該段差面13から離隔させる向き、つま
り、前記各掛合爪体6の接触部6gを前記引き込み面1
0aによって前記ハウジング3の下部空間3hの内方側
に向けて押圧させる向きにのみ回動されるように構成と
してある。
【0073】具体的には、前記スライドノブ1aのスラ
イド移動方向に沿った仮想の直線であって前記回動体2
の回動中心を通る仮想の線分を挟んだ一方側において前
記段差面13とストッパ突起11とが突き当てられると
共に、この仮想の線分を挟んだ他方側において前記当接
部2aと前記スライドノブ1aの一部、すなわち、前記
摺接板部1gの割欠き部1hの内奥部とが接触するよう
にしてある。(図8(イ)図)
【0074】また、この例にあっては、かかる時計回り
の向きへの回動体2の回動を許容するように、この向き
への回動体2の回動によって、前記隆起部10の顎部1
0bが設けられた側をそれぞれ納め入れる凹部14が前
記ハウジング3の一対の側部の内側に形成されている。
【0075】(3)これにより、この例にあっては、前
記スライドノブ1aのスライド操作によって前記のよう
に回動される回動体2の前記引き込み面10aによって
当該引き込み面10aに前記接触部6gを接しさせる前
記両掛合爪体6、6をそれぞれ、前記付勢手段7の付勢
に抗して引き込み移動させることができ、(図9)これ
により当該第一及び第二の掛合爪体6、6と前記掛合穴
201との掛合を解いて、再び当該掛合穴201から前
記差込部5を抜き出させる向きに前記可動部材100を
移動させることができる。
【0076】(4)また、このように掛合穴201から
差込部5を抜き出させた後に前記スライドノブ1aのス
ライド操作を止めると、前記付勢手段7の付勢により、
前記第一及び第二の掛合爪体6、6の双方は再び突出位
置に移動されると共に、このように移動される両掛合爪
体6、6の接触部6gに前記引き込み面10aを接触さ
せる前記回動体2は再び前記スライドノブ1aのスライ
ド操作開始前の回動位置(図8の位置)に復帰される。
【0077】(5)それと共に、前記スライドノブ1a
は前記スライド操作開始前の位置に、当該スライドノブ
1aを付勢する前記付勢手段4の付勢により移動され、
初期状態への復帰が図られる。
【0078】(第二の実施の形態)次いで、図35ない
し図38に示される構成例について、説明する。
【0079】なお、ここで図35は、かかるラッチ装置
R2を構成する各部材を分離して斜視の状態として表し
ており、また、図36は、差込部5を固定部材200の
掛合穴201に掛合させた状態を、図37は、スライド
ノブ1aをスライド操作してかかる掛合を解いた状態
を、それぞれ断面の状態として示している。また、図3
8は、図37の状態を、図37の断面位置とほぼ90度
異なる位置において断面にして示している。
【0080】この図35ないし図38に示されるラッチ
装置R2は、可動部材100側に取り付けられると共
に、当該可動部材100の所定の移動停止位置において
固定部材200側に形成された掛合穴201にその一部
を入り込ませた状態で当該掛合穴201に掛合して、当
該可動部材100を当該所定の移動停止位置において保
持するように用いられるものである。
【0081】可動部材100としては、典型的には、各
種の蓋体が予定される。また、固定部材200として
は、典型的には、こうした蓋体によって開口を閉塞され
るように当該蓋体を当該開口を開放させる向きに移動可
能に備えた当該開口を有する各種の物品が予定される。
【0082】例えば、自動車の車室内に設けられるグロ
ーブボックスの開口を閉塞するリッドを、当該開口を閉
塞する移動停止位置において、当該グローブボックス本
体側に掛合させて保持させるように用いることができ
る。
【0083】すなわち、かかるラッチ装置R2は、
(1)可動部材100側に取り付けられると共に、当該
可動部材100の所定の移動停止位置において、固定部
材200側に形成された掛合穴201に入り込んで当該
掛合穴201に掛合する第一及び第二の掛合爪体22、
23を備えた差込部20と、(2)スライド操作により
当該第一及び第二の掛合爪体22、23と掛合穴201
との掛合を解く向きに当該第一及び第二の掛合爪体2
2、23を引き込み移動させるスライドノブ24と、
(3)当該第一及び第二の掛合爪体22、23を突出位
置に常時付勢する付勢手段25と、を備えている。
【0084】(差込部20)前記差込部20は、この図
35ないし図38に示される例にあっては、(1)前記
掛合穴201への入れ込み方向に沿った壁面を有する一
対の側部21a、21aと、(2)この一対の側部21
a、21aにおける前記掛合穴201への入れ込み先側
の端部間に亘るように形成された底部21bと、(3)
この一対の側部21a、21aにおける前記掛合穴20
1への入れ込み手前側の端部間に亘るように形成された
上部21cと、(4)前記一対の側部21a、21aの
外側にそれぞれ形成された前記可動部材100の外面部
への取付部21dとを備えたハウジング21の一部によ
って構成されている。
【0085】より具体的には、この例にあっては、かか
る取付部21dは前記上部21cから前記底部21bに
向けて突き出すように形成されており、可動部材100
に形成させた取付穴101に対し当該取付部21dにお
ける当該底部21b側に向けられた端部が当該取付穴1
01の側方にある前記可動部材100の外面部に突き当
てられる位置まで当該取付穴101に前記ハウジング2
1を前記底部21b側から入れ込ませた状態で、当該取
付部21dに形成させたネジ穴(図示は省略する。)を
利用して当該可動部材100に当該ハウジング21が取
り付けられるようにしてある。そして、このように取り
付けられるハウジング21における前記可動部材100
の取付穴101から当該可動部材100の内面部側より
突き出された部分が、かかる差込部20となるようにし
てある。
【0086】また、前記一対の側部21a、21aにお
ける前記掛合穴201への入れ込み方向に沿った一方側
の縁部間が、後述するスライドノブ24の延設部24a
の入り込む開放部21eとされており、この例にあって
は、当該延設部24aによって当該開放部21eは常時
閉塞された状態となるように構成されている。
【0087】また、かかる一対の側部21a、21aに
おける前記掛合穴201への入れ込み方向に沿った他方
側の縁部間は、目隠し板部21fによって覆われてい
る。この目隠し板部21fは、当該目隠し板部21fに
おける前記底部21bの側に向けられた板縁と当該底部
21bの内面との間に前記第二の掛合爪体23の突出開
口21gを形成させる大きさを持つように構成されてい
る。
【0088】また、前記上部21cには、前記スライド
ノブ24の延設部24aの入り込む開放部21eに連通
した前記延設部24aの入り込み可能な大きさの割欠き
部21hが形成されており、この割欠き部21hの内奥
端に当該延設部24aが突き当たる位置までの当該スラ
イドノブ24の前記スライド操作が許容されるようにし
てある。
【0089】また、かかる上部21cの外面側であっ
て、前記割欠き部21hを挟んだ両側にはそれぞれ、当
該割欠き部21hの延設方向(つまり、前記スライドノ
ブ24のスライド移動方向)に沿って長く続く立ち上が
り部21iが形成されている。また、この立ち上がり部
21iにおける、他方の立ち上がり部21iに向き合っ
た側には、当該立ち上がり部21iの長さ方向に沿った
案内溝21jが形成されている。この案内溝21jは、
当該立ち上がり部21iの両末端部においてそれぞれ、
溝端を外方に開放させている。
【0090】(スライドノブ24)前記スライドノブ2
4は、この図35ないし図38に示される例にあって
は、(1)かかるスライドノブ24のスライド移動方向
に直交する向きにある一方の縁部に指の引っかけ部24
cを備えたノブ本体24bと、(2)このノブ本体24
bにおける背面側(つまり、前記ハウジング21の上部
21cの外面に向き合う側)であって、指の引っかけ部
24cの形成された側に一端を一体に連接させて、前記
スライド移動方向にほぼ直交する向きに突き出す板状を
なす延設部24aと、(3)前記ハウジング21の外側
に向けられた側において、この延設部24aにおける突
き出し端より外方に突き出す前記第一の掛合爪体22と
を備えている。かかる第一の掛合爪体22は、前記ノブ
本体24bに向けられた側に前記固定部材200に設け
られる掛合穴201への掛合面22aを、前記ハウジン
グ21の底部21bに向けられた側に当該第一の掛合爪
体22の先端に向かうに連れて次第に当該第一の掛合爪
体22の前記入れ込み方向における肉厚寸法を狭めさせ
る向きに傾斜した傾斜面22bを備えている。
【0091】これにより、この例にあっては、前記差込
部20を前記掛合穴201に入れ込むように前記可動部
材100を移動させることに伴って、前記固定部材20
0の外面側202(前記可動部材100の内面に向き合
う側)にある当該掛合穴201の穴縁部に突き当てられ
る前記傾斜面22bの傾斜により、前記付勢手段25の
付勢に抗して前記第一の掛合爪体22を徐々に引き込み
移動させると共に前記スライドノブ24をスライド移動
させることができ、かかる差込部20を掛合穴201に
入れ込むにあたっては当該スライドノブ24をスライド
移動させなくても当該第一の掛合爪体22の先端が固定
部材200の内面側203にある前記掛合穴201の穴
縁から先に入り込む位置まで差込部20を入れ込むこと
ができるようにしてある。
【0092】また、前記ノブ本体24bの背面側であっ
て、前記スライドノブ24のスライド移動方向に沿った
両側部にはそれぞれ、前記ハウジング21の上部21c
に形成された立ち上がり部21iの案内溝21jに当該
案内溝21jにおける前記割欠き部21hの入り口側に
ある溝端から当該案内溝21j内に入れ込まれるガイド
リブ24dが設けられており、これにより当該案内溝2
1jに沿って当該スライドノブ24が規則的にスライド
移動されるようにハウジング21に組み付けられてい
る。
【0093】また、前記延設部24aの末端には、かか
る案内溝21jへのガイドリブ24dの入れ込みに伴っ
てハウジング21の底部21bの内面に形成されたスト
ッパ突起21kを弾性的に乗り越えると共に、この乗り
越え後は前記付勢手段25の付勢により当該ストッパ突
起21kに前記第一の掛合爪体22を当該ハウジング2
1の外方に突出させた状態で突き当たる抜け止め突起2
4eが形成されており、これにより当該ハウジング21
と前記スライドノブ24との前記組み付け状態が維持さ
れるようにしてある。
【0094】(第二の掛合爪体23)前記第二の掛合爪
体23は、前記差込部20における前記第一の掛合爪体
22の突出位置と対向する位置を当該第二の掛合爪体2
3との突出位置とするように、前記ハウジング21に組
み付けられている。
【0095】図35ないし図38に示される例にあって
は、前記ハウジング21の両側部の内面にそれぞれ、前
記スライドノブ24の延設部24aが入り込む開放部2
1e側にある当該側部の縁部において一方の溝端を外方
に開放させると共に、他方の溝端を前記突出開口21g
の近傍に位置させるガイド溝21mが設けられている。
また、かかる第二の掛合爪体23におけるかかるハウジ
ング21の側部の内面に向けられた側には、このガイド
溝21mに納まるガイドリブ23aが設けられている。
そして、この例にあっては、かかるガイド溝21mにお
ける外方に開放された一方の溝端から当該ガイド溝21
mに前記ガイドリブ23aを入れ込むことにより、この
ガイド溝21mに沿って前記第二の掛合爪体23が規則
的にスライド移動するように前記ハウジング21に組み
付けられている。
【0096】また、かかる第二の掛合爪体23は、両端
部間において前記ハウジング21に回動可能に組み付け
られると共に、一端を前記付勢手段25の付勢により前
記延設部24aの内面に突き当てたアーム体26の他端
に設けられている。
【0097】具体的には、かかるアーム体26は、前記
第二の掛合爪体23をガイドするガイド溝21mの形成
位置よりも前記ハウジング21の上部21cに近い位置
において、当該アーム体26における当該ハウジング2
1の側部21aに向けられる側に形成された軸突起26
aを当該側部21aの内面に形成させた軸穴21nに納
めさせることにより、当該ハウジング21内に回動可能
に組み付けられている。
【0098】また、この例にあっては、前記第二の掛合
爪体23の突出側と反対の側には、かかるアーム体26
の他端部を間に受け入れる受け入れ部23bが形成され
ていると共に、この受け入れ部23bの内面には、軸突
起23cが形成されている。また、かかるアーム体26
の他端部には、この軸突起23cの納まる軸穴26bが
形成されている。そして、この例にあっては、かかる軸
突起23cをかかる軸穴26bに納めさせるようにして
前記受け入れ部23bに前記アーム体26の他端部が入
れ込まれており、これにより当該アーム体26と前記第
二の掛合爪体23とが組み付け合わされている。
【0099】後述するように、前記スライドノブ24が
スライド操作されると、このスライドノブ24の延設部
24aの内面に一端を突き当てているアーム体26は、
当該一端部側を前記ハウジング21における前記第二の
掛合爪体23の突出側に近付ける向きに回動されると共
に、前記他端部側を前記第一の掛合爪体22の突出側に
近付ける向きに回動されることとなり、このアーム体2
6の回動によって当該第二の掛合爪体23は前記ガイド
溝21mに沿って引き込み移動されるが、この例にあっ
ては、かかる第二の掛合爪体23の引き込み移動が直線
的になされるスライド移動となるようにしていることか
ら、このスライド移動を許容するように、前記アーム体
26の他端部に形成された軸穴26bは当該第二の掛合
爪体23の突出位置において前記軸突起23cを一方の
穴端側に位置させると共に、(図36)当該第二の掛合
爪体23が引き込み移動され切った位置では当該軸突起
23cを他方の穴端側に位置させる(図37)長穴状を
なすように構成されている。
【0100】また、かかる第二の掛合爪体23は、前記
ノブ本体24bに向けられた側に前記固定部材200に
設けられる掛合穴201への掛合面23dを、前記ハウ
ジング21の底部21bに向けられた側に当該第二の掛
合爪体23の先端に向かうに連れて次第に当該第二の掛
合爪体23の前記入れ込み方向における肉厚寸法を狭め
させる向きに傾斜した傾斜面23eを備えている。
【0101】これにより、この例にあっては、前記差込
部20を前記掛合穴201に入れ込むように前記可動部
材100を移動させることに伴って、前記固定部材20
0の外面側202にある当該掛合穴201の穴縁部に突
き当てられる前記傾斜面23eの傾斜により、前記付勢
手段25の付勢に抗して前記第二の掛合爪体23を徐々
に引き込み移動させることができ、かかる差込部20を
掛合穴201に入れ込むにあたっては当該スライドノブ
24をスライド移動させなくても当該第二の掛合爪体2
3の先端が固定部材200の内面側203にある前記掛
合穴201の穴縁から先に入り込む位置まで差込部20
を入れ込むことができるようにしてある。
【0102】(付勢手段25)前記付勢手段25は、こ
の図35ないし図38に示される例にあっては、(1)
両バネ端を前記ハウジング21の底部21bに向けた状
態でバネ巻回部25bを前記アーム体26に保持される
と共に、(2)一方のバネ端を前記スライドノブ24の
延設部24aの内面に押し当て、(3)かつ、他方のバ
ネ端を前記第二の掛合爪体23の突出側と反対の側に押
し当てた状態で、(4)前記両バネ端を互いに離れ出さ
せる向きへの弾発力を持つように前記バネ巻回部25b
を弾性変形させたねじりコイルバネ25aとされてい
る。
【0103】具体的には、この例にあっては、前記アー
ム体26の両端部間が枠状をなすように構成されてお
り、この枠状構成部26cの内面に設けられた支持突起
26dを前記バネ巻回部25bに入れ込ませることによ
って、この枠状構成部26cからそれぞれバネ端を突き
出させた状態で当該アーム体26に前記ねじりコイルバ
ネ25aが組み付けられている。
【0104】(機能)この図35ないし図38に示され
るラッチ装置R2は、以上に説明した構成を備えている
ことから、(1)向き合った穴縁間の間隔を、突出位置
にある前記第一の掛合爪体22の先端と突出位置にある
前記第二の掛合爪体23の先端間の寸法よりも小さくす
る掛合穴201に対し、前記可動部材100の所定の移
動停止位置に向けた移動によって前記差込部20を入れ
込ませるようにすることにより、当該第一及び第二の掛
合爪体22、23の双方を前記付勢手段25の付勢に抗
して一旦引き込み移動させた後、この第一及び第二の掛
合爪体22、23の先端が前記掛合穴201の入れ込み
先側にある穴縁を乗り越えた位置で、当該第一及び第二
の掛合爪体22、23の双方を前記付勢手段25により
突出位置に再び移動させて、かかるラッチ装置R2を介
して当該可動部材100を当該所定の移動停止位置にお
いて当該固定部材200に掛合させることができる。
【0105】(2)また、このようにラッチ装置R2を
介して前記可動部材100を前記所定の移動停止位置に
おいて前記固定部材200に掛合させた状態から、前記
スライドノブ24をスライド操作することにより、この
スライドノブ24の延設部24aに設けられた前記第一
の掛合爪体22を前記付勢手段25の付勢に抗して引き
込み移動させることができると共に、この延設部24a
の内面に一端を突き当てたアーム体26を介して前記第
二の掛合爪体23を前記付勢手段25の付勢に抗して引
き込み移動させることができ、これにより当該第一及び
第二の掛合爪体22、23と前記掛合穴201との掛合
を解いて、再び当該掛合穴201から前記差込部20を
抜き出させる向きに前記可動部材100を移動させるこ
とができる。
【0106】(3)また、このように掛合穴201から
差込部20を抜き出させた後に前記スライドノブ24の
スライド操作を止めると、前記付勢手段25の付勢によ
り、前記第一及び第二の掛合爪体22、23の双方は再
び突出位置に移動されると共に、当該スライドノブ24
は前記スライド操作開始前の位置に移動され、初期状態
への復帰が図られる。
【0107】(別の構成例)図39及び図40は、図3
5ないし図38に示される構成例の、構成の一部を変更
した一例を示している。
【0108】なお、ここで図39は、差込部20を固定
部材200の掛合穴201に掛合させた状態を、図40
は、スライドノブ24をスライド操作してかかる掛合を
解いた状態を、それぞれ断面の状態として示している。
【0109】この図39及び図40に示される例(ラッ
チ装置R2’)にあっては、前記スライドノブ24及び
第一の掛合爪体22を付勢する付勢手段28と、前記第
二の掛合爪体23を付勢する付勢手段27とを、それぞ
れ独立させて設けている。
【0110】この例にあっては、前記第二の掛合爪体2
3を付勢する付勢手段27は、(1)両バネ端を前記ハ
ウジング21の上部21cに向けた状態でバネ巻回部2
7bを前記アーム体26に保持されると共に、(2)一
方のバネ端を前記アーム体26の回動組み付け位置より
も前記ハウジング21の上部21cに近い位置で当該ア
ーム体26に固定し、(3)かつ、他方のバネ端を前記
目隠し板部21fの内面に押し当てた状態で、(4)前
記両バネ端を互いに離れ出させる向きへの弾発力を持つ
ように前記バネ巻回部27bを弾性変形させたねじりコ
イルバネ27aとされている。
【0111】また、この例にあっては、前記スライドノ
ブ24及び第一の掛合爪体22を付勢する付勢手段28
は、(1)一方のバネ端を、前記スライドノブ24のス
ライド移動方向の前方側にある前記ハウジング21の上
部21cの外面に形成させた壁面29に押し当てると共
に、(2)他方のバネ端を、当該スライドノブ24の背
面側において、当該壁面29に向き合うように形成され
た壁面30に、当該壁面30に形成された支持突起を当
該他方のバネ端からバネ内側に入れ込ませて押し当てさ
せた状態で、(3)両バネ端の間隔を広げ出させる向き
への弾発力を持つように弾性変形させられた圧縮コイル
バネ28aとされている。
【0112】この図39及び図40に示される構成例に
あっても、(1)向き合った穴縁間の間隔を、突出位置
にある前記第一の掛合爪体22の先端と突出位置にある
前記第二の掛合爪体23の先端間の寸法よりも小さくす
る掛合穴201に対し、前記可動部材100の所定の移
動停止位置に向けた移動によって前記差込部20を入れ
込ませるようにすることにより、当該第一の掛合爪体2
2を前記圧縮コイルバネ28aの付勢に抗して一旦引き
込み移動させると共に、当該第二の掛合爪体23を前記
ねじりコイルバネ27aの付勢に抗して一旦引き込み移
動させた後、この第一及び第二の掛合爪体22、23の
先端が前記掛合穴201の入れ込み先側にある穴縁を乗
り越えた位置で、当該第一及び第二の掛合爪体22、2
3の双方を突出位置に再び移動させて、かかるラッチ装
置R2’を介して当該可動部材100を当該所定の移動
停止位置において当該固定部材200に掛合させること
ができる。
【0113】(2)また、このようにラッチ装置R2’
を介して前記可動部材100を前記所定の移動停止位置
において前記固定部材200に掛合させた状態から、前
記スライドノブ24をスライド操作することにより、こ
のスライドノブ24の延設部24aに設けられた前記第
一の掛合爪体22を前記圧縮コイルバネ28aの付勢に
抗して引き込み移動させることができると共に、この延
設部24aの内面に一端を突き当てたアーム体26を介
して前記第二の掛合爪体23を前記ねじりコイルバネ2
7aの付勢に抗して引き込み移動させることができ、こ
れにより当該第一及び第二の掛合爪体22、23と前記
掛合穴201との掛合を解いて、再び当該掛合穴201
から前記差込部20を抜き出させる向きに前記可動部材
100を移動させることができる。
【0114】(3)また、このように掛合穴201から
差込部20を抜き出させた後に前記スライドノブ24の
スライド操作を止めると、前記スライドノブ24及び第
一の掛合爪体22は前記圧縮コイルバネ28aの付勢に
より再び突出位置に移動されると共に、前記第二の掛合
爪体23は前記ねじりコイルバネ27aの付勢により再
び突出位置に移動され、初期状態への復帰が図られる。
【0115】
【発明の効果】この発明によれば、付勢手段によって互
いに異なる向きに突出される二つの掛合爪体を固定部材
側に設けた掛合穴にそれぞれ掛合させるように当該掛合
穴への差込部に備えたラッチ装置において、かかる二つ
の掛合爪体を、単一のスライドノブのスライド操作によ
って、当該付勢手段の付勢に抗してそれぞれ適切に引き
込み移動させて、当該掛合穴と当該二つの掛合爪体との
掛合をワンアクションで解除させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態にかかるラッチ装置R1の斜
視図
【図2】同分解斜視図
【図3】図2と異なる向きからの同分解斜視図
【図4】同側面図
【図5】同平面図
【図6】同底面図
【図7】同縦断面図
【図8】同ラッチ装置R1の初期状態を示す平面構成図
((イ)図)およびハウジング3の底部3f側の横断面
構成図((ロ)図)
【図9】同ラッチ装置R1の掛合解除状態を示す平面構
成図((イ)図)およびハウジング3の底部3f側の横
断面構成図((ロ)図)
【図10】同ラッチ装置R1の使用状態を示す側面図
【図11】図10と異なる向きから同ラッチ装置R1の
使用状態を示す側面図
【図12】スライドノブ1aの平面図
【図13】同底面図
【図14】同側面図
【図15】図14と異なる向きから同スライドノブ1a
を見た側面図
【図16】図14および図15と異なる向きから同スラ
イドノブ1aを見た側面図
【図17】図15におけるA−A線断面図
【図18】図16におけるB−B線断面図
【図19】ハウジング3の側面図
【図20】同平面図
【図21】図19におけるC−C線断面図
【図22】図19におけるD−D線断面図
【図23】図20におけるE−E線断面図
【図24】回動体2の側面図
【図25】図24と異なる向きから同回動体2を見た側
面図
【図26】同平面図
【図27】同底面図
【図28】図24におけるF−F断面図
【図29】同回動体2を図24及び図25と異なる向き
から見た一部破断側面図
【図30】図25におけるG−G線断面図
【図31】第一及び第二の掛合爪体6、6の側面図
【図32】図31におけるH−H線の矢印方向から見た
側面図((イ)図)および図31におけるI−I線の矢
印方向から見た側面図((ロ)図)
【図33】第一及び第二の掛合爪体6、6の平面図
【図34】同底面図
【図35】第二の実施の形態にかかるラッチ装置R2の
分解斜視図
【図36】同使用状態を示す断面図(掛合状態)
【図37】同使用状態を示す断面図(掛合解除状態)
【図38】図37におけるJ−J線断面図
【図39】図36ないし図38に示されるラッチ装置R
2の構成の一部を変更させたラッチ装置R2’の使用状
態を示す断面図(掛合状態)
【図40】同使用状態を示す断面図(掛合解除状態)
【符号の説明】
100 可動部材 200 固定部材 201 掛合穴 R1 ラッチ装置 1a スライドノブ 2 回動体 2a 当接部 6 掛合爪体 6g 接触部 7 付勢手段 10a 引き込み面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 康優 神奈川県川崎市幸区堀川町580番地16 三 菱自動車エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 平野 純也 神奈川県川崎市幸区堀川町580番地16 三 菱自動車エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 本間 久義 神奈川県横浜市戸塚区舞岡町184番地1 株式会社ニフコ内 Fターム(参考) 3D022 CA08 CB01 CD19

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動部材側に取り付けられると共に、当
    該可動部材の所定の移動停止位置において、固定部材側
    に形成された掛合穴に入り込んで当該掛合穴に掛合する
    第一及び第二の掛合爪体を備えた差込部と、 スライド操作により当該第一及び第二の掛合爪体と掛合
    穴との掛合を解く向きに当該第一及び第二の掛合爪体を
    引き込み移動させるスライドノブと、 回動中心に対し偏心した位置に当該スライドノブのスラ
    イド操作により当該スライドノブの一部に押圧される当
    接部を有すると共に、当該押圧によって回動されるよう
    に支持された回動体と、 当該第一及び第二の掛合爪体を突出位置に常時付勢する
    付勢手段と、を備えたラッチ装置であって、 前記差込部における前記第一の掛合爪体の突出位置と対
    向する位置が前記第二の掛合爪体との突出位置となるよ
    うにしてあると共に、 前記回動体の当接部が設けられた側と反対の側には、前
    記スライドノブのスライド操作による当該回動体の回動
    によって、前記第一及び第二の掛合爪体の突出側と反対
    の側に形成された接触部に押し当たって、前記付勢手段
    の付勢に抗して当該第一及び第二の掛合爪体を引き込み
    移動させる引き込み面が形成してあることを特徴とする
    ラッチ装置。
  2. 【請求項2】 可動部材側に取り付けられると共に、当
    該可動部材の所定の移動停止位置において、固定部材側
    に形成された掛合穴に入り込んで当該掛合穴に掛合する
    第一及び第二の掛合爪体を備えた差込部と、 スライド操作により当該第一及び第二の掛合爪体と掛合
    穴との掛合を解く向きに当該第一及び第二の掛合爪体を
    引き込み移動させるスライドノブと、 当該第一及び第二の掛合爪体を突出位置に常時付勢する
    付勢手段と、を備えたラッチ装置であって、 前記差込部における前記第一の掛合爪体の突出位置と対
    向する位置が前記第二の掛合爪体との突出位置となるよ
    うにしてあると共に、 前記第一の掛合爪体は、前記差込部の側部の一部を構成
    するように前記スライドノブから延設された延設部に形
    成されており、 前記第二の掛合爪体は、両端部間において回動可能に組
    み付けられると共に、一端を前記付勢手段の付勢により
    前記延設部の内面に突き当てたアーム体の他端に設けら
    れていることを特徴とするラッチ装置。
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