JP2003027507A - 擁壁緑化用の蔦植付け体 - Google Patents
擁壁緑化用の蔦植付け体Info
- Publication number
- JP2003027507A JP2003027507A JP2001211975A JP2001211975A JP2003027507A JP 2003027507 A JP2003027507 A JP 2003027507A JP 2001211975 A JP2001211975 A JP 2001211975A JP 2001211975 A JP2001211975 A JP 2001211975A JP 2003027507 A JP2003027507 A JP 2003027507A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ivy
- vegetation
- wall
- hole
- bamboo
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
- Retaining Walls (AREA)
- Cultivation Of Plants (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 コンクリートの擁壁面又は天然の岩盤からな
る壁面に蔦を這わせて緑化するのに使用する植付け体に
関し、あらゆる壁面をより簡易にかつ短時間に緑化でき
る技術手段を得る。 【解決手段】 奥側に隔壁2を有する天然有機素材の筒
状又は樋状の収容体(竹が好ましい)1aと、この収容
体の隔壁2より奥側の空所5に収容された遅効性肥料6
と、隔壁2を貫通する小孔3と、隔壁2より前方の空所
7に充填した植生土8と、この植生土に植付けた蔦の苗
9とを備える。筒状の収容体を用いたときは、その前端
部分の周面に雨水を筒内に導く複数の貫通孔4を設け
る。緑化しようとする壁面の適宜箇所に植生孔を穿ち、
この植生孔にこの発明の植付け体を挿入して蔦の植付け
を行う。植生孔は壁面を形成しているコンクリートや岩
盤を貫通する必要はない。
る壁面に蔦を這わせて緑化するのに使用する植付け体に
関し、あらゆる壁面をより簡易にかつ短時間に緑化でき
る技術手段を得る。 【解決手段】 奥側に隔壁2を有する天然有機素材の筒
状又は樋状の収容体(竹が好ましい)1aと、この収容
体の隔壁2より奥側の空所5に収容された遅効性肥料6
と、隔壁2を貫通する小孔3と、隔壁2より前方の空所
7に充填した植生土8と、この植生土に植付けた蔦の苗
9とを備える。筒状の収容体を用いたときは、その前端
部分の周面に雨水を筒内に導く複数の貫通孔4を設け
る。緑化しようとする壁面の適宜箇所に植生孔を穿ち、
この植生孔にこの発明の植付け体を挿入して蔦の植付け
を行う。植生孔は壁面を形成しているコンクリートや岩
盤を貫通する必要はない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンクリートブ
ロックなどで構築した人工の擁壁又は天然の岩盤等で形
成されている壁面を緑化するのに用いる蔦の植付け体に
関するもので、この植付け体をコンクリートブロックの
擁壁面又は天然の岩盤からなる壁面に適宜配置すること
により、当該壁面に蔦を這わせて緑化するのに使用する
植付け体に関するものである。
ロックなどで構築した人工の擁壁又は天然の岩盤等で形
成されている壁面を緑化するのに用いる蔦の植付け体に
関するもので、この植付け体をコンクリートブロックの
擁壁面又は天然の岩盤からなる壁面に適宜配置すること
により、当該壁面に蔦を這わせて緑化するのに使用する
植付け体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリートブロックや天然石を積み上
げて構築された擁壁を緑化するために、蔦を用いること
は従来から行われている。例えば、擁壁の下部の地面や
植生用のポットに植付けた蔦を擁壁面やその前方に若干
の間隔を置いて張設したネットに這わせて擁壁面を緑化
することが、特開昭53−21803号公報や特開平9
−294461号公報などで提案されている。
げて構築された擁壁を緑化するために、蔦を用いること
は従来から行われている。例えば、擁壁の下部の地面や
植生用のポットに植付けた蔦を擁壁面やその前方に若干
の間隔を置いて張設したネットに這わせて擁壁面を緑化
することが、特開昭53−21803号公報や特開平9
−294461号公報などで提案されている。
【0003】また、擁壁用ブロックや天然石を積み上げ
て構築した人工の擁壁において、擁壁に背後の地山(背
面土)に達する貫通孔を設けて、この貫通孔に蔦を植付
けた植生土を挿入して、根を地山内に伸ばすことによっ
て成長する蔦を擁壁面に這わせて緑化する技術が、例え
ば実公昭60−11976号公報、特開平6−1084
85号公報及び特開平9−165765号公報などに開
示されている。
て構築した人工の擁壁において、擁壁に背後の地山(背
面土)に達する貫通孔を設けて、この貫通孔に蔦を植付
けた植生土を挿入して、根を地山内に伸ばすことによっ
て成長する蔦を擁壁面に這わせて緑化する技術が、例え
ば実公昭60−11976号公報、特開平6−1084
85号公報及び特開平9−165765号公報などに開
示されている。
【0004】このうち実公昭60−11976号公報に
開示された技術は、不朽性の筒体の内側に腐食性の筒体
を嵌挿し、その内側に肥料を含む植生土を充填して、当
該植生土に蔦を植付けてなる円筒形の挿入体を、擁壁に
設けた貫通孔に挿入して、蔦の根を地山内に伸ばすよう
にしたものである。
開示された技術は、不朽性の筒体の内側に腐食性の筒体
を嵌挿し、その内側に肥料を含む植生土を充填して、当
該植生土に蔦を植付けてなる円筒形の挿入体を、擁壁に
設けた貫通孔に挿入して、蔦の根を地山内に伸ばすよう
にしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来提案されている蔦
による擁壁面の緑化工法は、植生する蔦の根を擁壁背面
の地山か擁壁根元の地面や植生ポットに根付かせるとい
うものであった。しかし、一般的にいえば、擁壁の根元
部分は基礎を強固に固める必要があって、蔦を根付かせ
ることができるような地面は存在しないのが普通であ
る。また、蔦の根を擁壁背面の地山に根付かせる方法
は、擁壁厚さが厚いときには実用が困難であり、特に法
面が天然の岩盤の場合、その岩盤を貫通する孔を設ける
ことは事実上不可能であるから、このような工法での壁
面の緑化ができないという問題がある。
による擁壁面の緑化工法は、植生する蔦の根を擁壁背面
の地山か擁壁根元の地面や植生ポットに根付かせるとい
うものであった。しかし、一般的にいえば、擁壁の根元
部分は基礎を強固に固める必要があって、蔦を根付かせ
ることができるような地面は存在しないのが普通であ
る。また、蔦の根を擁壁背面の地山に根付かせる方法
は、擁壁厚さが厚いときには実用が困難であり、特に法
面が天然の岩盤の場合、その岩盤を貫通する孔を設ける
ことは事実上不可能であるから、このような工法での壁
面の緑化ができないという問題がある。
【0006】この発明は、乾燥にも強くかつ壁面を広く
這ったときにはその壁面に付着した土砂からも水分や養
分を吸収できるという蔦の特性に着目して、あらゆる壁
面をより簡易にかつ短時間に緑化することができる技術
手段を得ることを課題としている。
這ったときにはその壁面に付着した土砂からも水分や養
分を吸収できるという蔦の特性に着目して、あらゆる壁
面をより簡易にかつ短時間に緑化することができる技術
手段を得ることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成したこの
発明の壁面緑化用の蔦植付け体は、奥側に隔壁2を有す
る天然有機素材の筒状又は樋状の収容体1a、1bと、
この収容体の前記隔壁より奥側の空所5に収容された遅
効性肥料6と、前記隔壁を貫通する小孔3と、前記収容
体の前記隔壁より前方の空所7に充填した植生土8と、
この植生土に植付けた蔦の苗9とを備えている。
発明の壁面緑化用の蔦植付け体は、奥側に隔壁2を有す
る天然有機素材の筒状又は樋状の収容体1a、1bと、
この収容体の前記隔壁より奥側の空所5に収容された遅
効性肥料6と、前記隔壁を貫通する小孔3と、前記収容
体の前記隔壁より前方の空所7に充填した植生土8と、
この植生土に植付けた蔦の苗9とを備えている。
【0008】収容体として筒状体1aを用いたときは、
その前端部分の周面に雨水を筒内に導くための複数の貫
通孔4が設けられる。一方、収容体として樋状体1bを
用いたときは、前記遅効性肥料及び植生土の樋状体1b
からの脱漏を防ぐために、樋状体1bと遅効性肥料及び
植生土とをヤシシート等の有機性通水シート13で囲ん
でおく。
その前端部分の周面に雨水を筒内に導くための複数の貫
通孔4が設けられる。一方、収容体として樋状体1bを
用いたときは、前記遅効性肥料及び植生土の樋状体1b
からの脱漏を防ぐために、樋状体1bと遅効性肥料及び
植生土とをヤシシート等の有機性通水シート13で囲ん
でおく。
【0009】収容体1a、1bとしては竹が有効であ
り、その場合には竹の節で隔壁2を形成できる。竹が細
いときは筒状のものをそのまま用い、孟宗竹のように太
いときは、縦に半割にして樋状にして用いる。
り、その場合には竹の節で隔壁2を形成できる。竹が細
いときは筒状のものをそのまま用い、孟宗竹のように太
いときは、縦に半割にして樋状にして用いる。
【0010】この発明の植付け体は、緑化しようとする
壁面の適宜箇所に植生孔を穿ち、この植生孔に収容体1
a、1bを挿入するという作業で蔦の植付けを行う。植
生孔は若干奥下がりとし、深さを収容体1a、1bの長
さより2〜10cm程度短くし、植生孔12に収容体1
a、1bを挿入したとき、収容体1a、1bの前端部分
が壁面から突出するようにする。筒状の収容体1aの前
端部分の貫通孔4は、この突出部分に開口するように設
ける。
壁面の適宜箇所に植生孔を穿ち、この植生孔に収容体1
a、1bを挿入するという作業で蔦の植付けを行う。植
生孔は若干奥下がりとし、深さを収容体1a、1bの長
さより2〜10cm程度短くし、植生孔12に収容体1
a、1bを挿入したとき、収容体1a、1bの前端部分
が壁面から突出するようにする。筒状の収容体1aの前
端部分の貫通孔4は、この突出部分に開口するように設
ける。
【0011】植生孔12は壁面を形成しているコンクリ
ートや岩盤を貫通する必要はない。収容体1a、1bの
長さは60cm程度が適当で、従って植生孔12の深さ
は50cm程度である。収容体1a、1bの直径は4な
いし15cm程度である。壁面を構成しているコンクリ
ートや岩盤の厚さが植生孔12の深さより薄ければ、植
生孔はコンクリートや岩盤背後の地山に達することとな
るが、その場合はそれでも良い。
ートや岩盤を貫通する必要はない。収容体1a、1bの
長さは60cm程度が適当で、従って植生孔12の深さ
は50cm程度である。収容体1a、1bの直径は4な
いし15cm程度である。壁面を構成しているコンクリ
ートや岩盤の厚さが植生孔12の深さより薄ければ、植
生孔はコンクリートや岩盤背後の地山に達することとな
るが、その場合はそれでも良い。
【0012】擁壁面に散水した水や雨水は、擁壁面に沿
って流下し、植生孔12が設けられた部分に達すると、
奥側が若干低くなるように設けられた植生孔12の中に
進入し、また筒状体1aの貫通孔4を通って、又は樋状
体1bの開放された前端上面から有機性通水シート13
を通って収容体1a、1b内に進入する。これらの水は
収容体内の植生土8に保水されて蔦9の根に吸収され
る。隔壁2の奥側に収容した遅効性肥料6は、隔壁の小
孔3を通って植生土8中にゆっくりと拡散し、蔦9の生
育の栄養分となる。
って流下し、植生孔12が設けられた部分に達すると、
奥側が若干低くなるように設けられた植生孔12の中に
進入し、また筒状体1aの貫通孔4を通って、又は樋状
体1bの開放された前端上面から有機性通水シート13
を通って収容体1a、1b内に進入する。これらの水は
収容体内の植生土8に保水されて蔦9の根に吸収され
る。隔壁2の奥側に収容した遅効性肥料6は、隔壁の小
孔3を通って植生土8中にゆっくりと拡散し、蔦9の生
育の栄養分となる。
【0013】降雨があると雨は擁壁の上の地面にも降
り、それが擁壁の上端あるいは壁面に設けられた水抜き
孔から壁面に流れ出す。これらの水には、土中の有機養
分が溶解している。これらの水は壁面に沿って流れて植
生孔12の内部及び収容体1a、1bの内部に流入す
る。また、これらの水には土の粒子も含まれており、こ
れらの土は壁面から突出している収容体1a、1bの前
端部に溜まって土の層を形成する。生育するにつれて蔦
9の根は、筒状体に設けられた貫通孔4から又は樋状体
1bの上面から収容体の外へも伸びて行き、収容体の周
囲に溜まった薄い土の層にも蔦の根が伸びて行く。収容
体の外へ伸びた根は、その部分への土の付着を一層助長
する。
り、それが擁壁の上端あるいは壁面に設けられた水抜き
孔から壁面に流れ出す。これらの水には、土中の有機養
分が溶解している。これらの水は壁面に沿って流れて植
生孔12の内部及び収容体1a、1bの内部に流入す
る。また、これらの水には土の粒子も含まれており、こ
れらの土は壁面から突出している収容体1a、1bの前
端部に溜まって土の層を形成する。生育するにつれて蔦
9の根は、筒状体に設けられた貫通孔4から又は樋状体
1bの上面から収容体の外へも伸びて行き、収容体の周
囲に溜まった薄い土の層にも蔦の根が伸びて行く。収容
体の外へ伸びた根は、その部分への土の付着を一層助長
する。
【0014】このようにして、壁面の植生孔12に収容
体1a、1bを挿入してから時間が経過すると、蔦が伸
びて壁面を覆い、これがまた壁面への土の付着を助長し
て、蔦が水や養分を吸収することが可能な領域が広が
る。収容体1a、1bに収容した遅効性肥料6は、蔦が
十分に成長するまでの間の養分を補給する役目を果し、
また天然有機素材でできた隔壁2及び収容体1a、1b
それ自体が微生物分解されて肥料となり、最終的に蔦9
の生育に寄与する。長い時間が経過すると、植生孔12
は土で埋り、更に植生孔12の出口部分に盛り上った土
の層ができ、かつ繁茂した蔦で覆われた壁面には、雨水
と共に流下してきた土や枯葉が付着し、これらが腐食し
て蔦の生育に必要な保水性と栄養分とを備えた環境が形
成される。
体1a、1bを挿入してから時間が経過すると、蔦が伸
びて壁面を覆い、これがまた壁面への土の付着を助長し
て、蔦が水や養分を吸収することが可能な領域が広が
る。収容体1a、1bに収容した遅効性肥料6は、蔦が
十分に成長するまでの間の養分を補給する役目を果し、
また天然有機素材でできた隔壁2及び収容体1a、1b
それ自体が微生物分解されて肥料となり、最終的に蔦9
の生育に寄与する。長い時間が経過すると、植生孔12
は土で埋り、更に植生孔12の出口部分に盛り上った土
の層ができ、かつ繁茂した蔦で覆われた壁面には、雨水
と共に流下してきた土や枯葉が付着し、これらが腐食し
て蔦の生育に必要な保水性と栄養分とを備えた環境が形
成される。
【0015】収容体1a、1bとして竹を用いれば、隔
壁2となる節に小孔3を開け、その周面の前端部分に適
宜複数個の貫通孔4を設けるか、判割にして、布や紙製
の小袋に詰めた遅効性肥料6を奥端の開口から竹筒内に
挿入し、蔦を植付けた植生土を紙などで円筒形に包んだ
ものを竹の前方の開口から挿入するという作業で、この
発明の蔦の植付け体を製造することができる。
壁2となる節に小孔3を開け、その周面の前端部分に適
宜複数個の貫通孔4を設けるか、判割にして、布や紙製
の小袋に詰めた遅効性肥料6を奥端の開口から竹筒内に
挿入し、蔦を植付けた植生土を紙などで円筒形に包んだ
ものを竹の前方の開口から挿入するという作業で、この
発明の蔦の植付け体を製造することができる。
【0016】竹は成長が早く、竹林が周囲に広がる勢力
も旺盛である。竹は従来各種の竹細工の材料として用い
られてきたが、安価な合成樹脂製品の普及により竹の需
要が減退し、旺盛な成長力のために竹自体が産業廃棄物
になってきている。この発明の蔦の植付け体の収容体と
して竹を用いれば、廃棄している竹の有効な活用を図る
ことができ、林業廃棄物の利用の点でも好ましい。
も旺盛である。竹は従来各種の竹細工の材料として用い
られてきたが、安価な合成樹脂製品の普及により竹の需
要が減退し、旺盛な成長力のために竹自体が産業廃棄物
になってきている。この発明の蔦の植付け体の収容体と
して竹を用いれば、廃棄している竹の有効な活用を図る
ことができ、林業廃棄物の利用の点でも好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の蔦の植付け体の
第1実施例を示す断面図である。竹筒1aを節2から5
〜10cmの位置で切断して筒状体の後端とし、全長が
50〜60cmとなるように切断して前端とする。前端
から後端近傍の節2の間に他の節があれば、その節はの
みなどで打ち抜いて除去する。後端の節2には周辺部に
適宜個数の小孔3を設け、前端部分の長さ10cm程度
の範囲に半径方向の貫通孔4を多数設けておく。節2よ
り後方の空所5には、予め適宜な紙袋等に入れた遅効性
肥料6を押込んで収容し、節2より前方の空所7には、
矩形の紙で植生土8とに蔦9の根を包んで円筒形に巻い
たものを挿入する。
第1実施例を示す断面図である。竹筒1aを節2から5
〜10cmの位置で切断して筒状体の後端とし、全長が
50〜60cmとなるように切断して前端とする。前端
から後端近傍の節2の間に他の節があれば、その節はの
みなどで打ち抜いて除去する。後端の節2には周辺部に
適宜個数の小孔3を設け、前端部分の長さ10cm程度
の範囲に半径方向の貫通孔4を多数設けておく。節2よ
り後方の空所5には、予め適宜な紙袋等に入れた遅効性
肥料6を押込んで収容し、節2より前方の空所7には、
矩形の紙で植生土8とに蔦9の根を包んで円筒形に巻い
たものを挿入する。
【0018】完成した植付け体は、後方部分に節2を有
する竹筒1aの前記節より後方の空所5に遅効性肥料6
が収容され、当該節より前方の空所7に蔦9を植付けた
植生土8が充填された構造を備え、かつ竹筒の節2には
小孔3が貫通しており、竹筒1aの前端部分周面には、
半径方向の複数の貫通孔4が設けられた構造である。
する竹筒1aの前記節より後方の空所5に遅効性肥料6
が収容され、当該節より前方の空所7に蔦9を植付けた
植生土8が充填された構造を備え、かつ竹筒の節2には
小孔3が貫通しており、竹筒1aの前端部分周面には、
半径方向の複数の貫通孔4が設けられた構造である。
【0019】竹が孟宗竹のような太いものであるとき
は、図2に示すように、竹を半割にして用いても良い。
この場合も第1実施例と同様に、後方部分に節2を有す
る割竹1bの前記節より後方の空所5に遅効性肥料6が
収容され、当該節より前方の空所7に蔦9を植付けた植
生土8が充填された構造を備えている。そして、割竹1
bを含む全体をヤシシート13などの通水性を備えた腐
食性シートで巻いて、肥料6や植生土8がこぼれ落ちな
いようにする。
は、図2に示すように、竹を半割にして用いても良い。
この場合も第1実施例と同様に、後方部分に節2を有す
る割竹1bの前記節より後方の空所5に遅効性肥料6が
収容され、当該節より前方の空所7に蔦9を植付けた植
生土8が充填された構造を備えている。そして、割竹1
bを含む全体をヤシシート13などの通水性を備えた腐
食性シートで巻いて、肥料6や植生土8がこぼれ落ちな
いようにする。
【0020】上記のように構成した植付け体10を、図
3に示すように、緑化しようとするコンクリートないし
天然の岩盤の壁面11に奥側が少し低くなるようにして
穿設した植生孔12に挿入して植付ける。植生孔12
は、壁面11の前面に適宜間隔で穿設する。植生孔12
の深さは、植付け体10の竹筒1aないし割竹1bの全
長より2〜10cm短くし、植付け体10を挿入したと
きに、その前端が壁面11から突出するようにする。こ
の植付作業は、日射があまり強くなく、降雨も比較的多
い時期を選んで行うのが好ましい。
3に示すように、緑化しようとするコンクリートないし
天然の岩盤の壁面11に奥側が少し低くなるようにして
穿設した植生孔12に挿入して植付ける。植生孔12
は、壁面11の前面に適宜間隔で穿設する。植生孔12
の深さは、植付け体10の竹筒1aないし割竹1bの全
長より2〜10cm短くし、植付け体10を挿入したと
きに、その前端が壁面11から突出するようにする。こ
の植付作業は、日射があまり強くなく、降雨も比較的多
い時期を選んで行うのが好ましい。
【0021】植生孔12は、図4に示すように、植付け
体10を挿入可能な径の深孔12aとその前半部分に設
けた大径孔12bとの段付き孔とすることができる。大
径孔12bの奥に向けて前下がりの水抜き孔14を設け
ておくのが更に好ましい。このような植生孔にこの発明
の植付け体10を挿入した後、大径孔12bに植生土を
詰めてやれば、蔦の生長に必要なより多くの栄養分を予
め準備しておくことが可能になり、生育不良による蔦の
枯死をより確実に避けることができる。また水抜き孔1
4を設けることにより、植付け孔12内の過剰な水やあ
くが流下し、根腐れによる枯死をより確実に避けること
ができる。
体10を挿入可能な径の深孔12aとその前半部分に設
けた大径孔12bとの段付き孔とすることができる。大
径孔12bの奥に向けて前下がりの水抜き孔14を設け
ておくのが更に好ましい。このような植生孔にこの発明
の植付け体10を挿入した後、大径孔12bに植生土を
詰めてやれば、蔦の生長に必要なより多くの栄養分を予
め準備しておくことが可能になり、生育不良による蔦の
枯死をより確実に避けることができる。また水抜き孔1
4を設けることにより、植付け孔12内の過剰な水やあ
くが流下し、根腐れによる枯死をより確実に避けること
ができる。
【0022】以上のようにして緑化しようとする壁面1
1に適宜個数の植付け体10を挿入したら、必要により
壁面11に適宜散水して蔦9の成長を待つ。蔦9は種類
によって性質が異なるので、日射や降雨量等を考慮して
蔦の種類を選択すれば、降雨が比較的少ない地域におい
ても壁面の緑化を図ることができる。蔦がある程度成長
すれば、壁面に蔦の生育に適した環境が形成されるか
ら、後は何ら人手をかけないで壁面の緑化状態を維持で
きる。
1に適宜個数の植付け体10を挿入したら、必要により
壁面11に適宜散水して蔦9の成長を待つ。蔦9は種類
によって性質が異なるので、日射や降雨量等を考慮して
蔦の種類を選択すれば、降雨が比較的少ない地域におい
ても壁面の緑化を図ることができる。蔦がある程度成長
すれば、壁面に蔦の生育に適した環境が形成されるか
ら、後は何ら人手をかけないで壁面の緑化状態を維持で
きる。
【0023】
【発明の効果】上述したこの発明により、コンクリート
で形成された人工の壁面や自然の岩盤からなる壁面など
を含むあらゆる壁面の緑化を簡単に実現することが可能
な壁面緑化工法を提供することができる。また、筒状体
として竹筒を用いることにより、林業廃棄物として廃棄
される竹の有効利用を図ることができる。
で形成された人工の壁面や自然の岩盤からなる壁面など
を含むあらゆる壁面の緑化を簡単に実現することが可能
な壁面緑化工法を提供することができる。また、筒状体
として竹筒を用いることにより、林業廃棄物として廃棄
される竹の有効利用を図ることができる。
【図1】蔦の植付け体の第1実施例の断面図
【図2】蔦の植付け体の第2実施例の斜視図
【図3】図1の植付け体の壁面への植付状態を示す断面
図
図
【図4】植付け孔の他の例を示す要部の断面図
1a 筒状体
1b 樋状体
2 節
3 小孔
4 貫通孔
5 空所
6 遅効性肥料
7 空所
8 植生土
9 蔦
13 通水シート
フロントページの続き
Fターム(参考) 2B022 AA01 AA03 AA05 AB04 AB20
BA01 BA11 BA15 BB01
2B027 NC02 NC05 NC21 NC22 NC32
ND01 ND09 NE09 QA02 QB03
QB13
2D048 BA00
Claims (3)
- 【請求項1】 奥側に隔壁(2)を有する天然有機素材の
筒状体(1a)と、この筒状体の前記隔壁より奥側の空所
(5)に収容された遅効性肥料(6)と、前記隔壁を貫通する
小孔(3)と、前記筒状体の前記隔壁より前方の空所(7)に
充填した植生土(8)と、この植生土に植付けた蔦の苗(9)
と、前記筒状体の前端部分の周面に設けられた複数の貫
通孔(4)とを備えた、壁面緑化用の蔦植付け体。 - 【請求項2】 奥側に隔壁(2)を有する天然有機素材の
樋状体(1b)と、この樋状体の前記隔壁より奥側の空所
(5)に収容された遅効性肥料(6)と、前記隔壁を貫通する
小孔(3)と、前記樋状体の前記隔壁より前方の空所(7)に
充填した植生土(8)と、この植生土に植付けた蔦の苗(9)
と、前記樋状体と前記遅効性肥料及び植生土とを囲んで
いる有機性通水シート(13)とを備えた、壁面緑化用の蔦
植付け体。 - 【請求項3】 前記筒状体又は樋状体が竹であり、その
隔壁が竹の節である、請求項1又は2記載の擁壁緑化用
の蔦植付け体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001211975A JP2003027507A (ja) | 2001-07-12 | 2001-07-12 | 擁壁緑化用の蔦植付け体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001211975A JP2003027507A (ja) | 2001-07-12 | 2001-07-12 | 擁壁緑化用の蔦植付け体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003027507A true JP2003027507A (ja) | 2003-01-29 |
Family
ID=19047208
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001211975A Pending JP2003027507A (ja) | 2001-07-12 | 2001-07-12 | 擁壁緑化用の蔦植付け体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003027507A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104904519A (zh) * | 2015-06-24 | 2015-09-16 | 三峡大学 | 一种建筑外墙的整体绿化系统 |
KR101608909B1 (ko) | 2015-10-19 | 2016-04-04 | (주)우연산림산업 | 녹화장치 |
CN109699340A (zh) * | 2019-03-13 | 2019-05-03 | 湖南省园艺研究所 | 一种竹节花盆及其立体组合方法 |
-
2001
- 2001-07-12 JP JP2001211975A patent/JP2003027507A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104904519A (zh) * | 2015-06-24 | 2015-09-16 | 三峡大学 | 一种建筑外墙的整体绿化系统 |
KR101608909B1 (ko) | 2015-10-19 | 2016-04-04 | (주)우연산림산업 | 녹화장치 |
CN109699340A (zh) * | 2019-03-13 | 2019-05-03 | 湖南省园艺研究所 | 一种竹节花盆及其立体组合方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10383291B2 (en) | Method and apparatus for planting in arid environments | |
JP3855185B2 (ja) | 砂地等の緑地化方法と該方法に用いる構造材 | |
KR200440909Y1 (ko) | 조립식화분 | |
JP2003268773A (ja) | ポケット付き植生袋体並びに該植生袋体を用いた緑化基盤体及び該緑化基盤体による緑化方法 | |
JP2002205092A (ja) | 水質浄化用植裁 | |
JPH06253684A (ja) | 建物壁面植栽方法及び植栽具 | |
KR100671719B1 (ko) | 녹화 방법 및 녹화를 위한 식재용 포트 | |
JP2789460B2 (ja) | 植生袋体とそれを使用する法面の植栽工法 | |
JP2003027507A (ja) | 擁壁緑化用の蔦植付け体 | |
KR20090113984A (ko) | 다양한 야생화 식생식재를 통한 옹벽의 녹화 방법 | |
JP2000054343A (ja) | 護岸緑化用植生土のう蛇籠工法 | |
JP2003176537A (ja) | 緑化工法及び緑化構造 | |
JP2007138637A (ja) | 播種育成緑化工法及びその播種育成用竹製ポット | |
JPH047708Y2 (ja) | ||
CN218998975U (zh) | 一种高陡坡立体绿化系统 | |
KR200343113Y1 (ko) | 녹화 조성을 위한 씨앗 발아용 포대 | |
JP2001107364A (ja) | 戻し機能付き緑化用ユニットとその施工方法 | |
JP3009808U (ja) | 深山キリシマの栽培装置 | |
JP3793914B2 (ja) | 擁壁面の緑化方法 | |
JPS60338Y2 (ja) | 護岸植栽用植木鉢 | |
AU751639B2 (en) | Method for afforestation of sandy ground and the like structure used for the method | |
JP3118738U (ja) | 種子育成緑化用竹製ポット | |
JP2001241056A (ja) | 緑化用プレキャストコンクリート擁壁 | |
JPH08280277A (ja) | 灌漑装置 | |
JP3043872U (ja) | 植物栽培装置 |