JP2003026878A - 樹脂組成物およびその成形体 - Google Patents

樹脂組成物およびその成形体

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JP2003026878A
JP2003026878A JP2001221249A JP2001221249A JP2003026878A JP 2003026878 A JP2003026878 A JP 2003026878A JP 2001221249 A JP2001221249 A JP 2001221249A JP 2001221249 A JP2001221249 A JP 2001221249A JP 2003026878 A JP2003026878 A JP 2003026878A
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styrene
rubber
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resin
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JP2001221249A
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English (en)
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Takeshi Yamada
毅 山田
Tetsumi Ikeda
哲美 池田
Katsumi Ito
勝実 伊藤
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電防止性能、透明性、衝撃強度に優れる樹
脂組成物および該樹脂組成物を射出成形してなる成形体
を提供するものである。 【解決手段】 特定の構成単量体単位および構成量を有
するスチレン系樹脂とゴム変性スチレン系樹脂とからな
る樹脂成分に特定のポリエーテルエステルアミドを添加
することにより、従来の帯電防止性樹脂と比較して物性
バランス、透明性に優れ、持続性のある帯電防止性能を
有する樹脂組成物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電防止性能、透
明性、衝撃強度に優れた樹脂組成物およびその樹脂組成
物を射出成形してなる成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にABS樹脂に代表されるスチレン
系樹脂は電気、電子機器部品、OA機器、パチンコ部品
等に幅広く使用されており、特に機能面、デザイン面で
透明性を必要とされる用途には、透明ABSが使用され
る。一方スチレン系樹脂は、電気固有抵抗値が高いため
に、成形品にほこりが付着したり、電子機器において
は、帯電した電気による誤作動等の静電気障害を生じる
問題があり、帯電防止性能が要求されている。そこで、
これらの帯電防止方法としては、一般に、樹脂に帯電防
止剤、カーボンブラック、金属紛を練り込む方法が知ら
れている。
【0003】樹脂に帯電防止剤を練り込む方法は、帯電
防止性能を付与する方法として有効であるが、帯電防止
効果に持続性がないという欠点がある。一方、カーボン
ブラックや金属紛を練り込む方法は、帯電防止効果の持
続性はあるが、外観、成形加工性、衝撃強度を低下させ
る問題を有しており、特に透明ABSに対しては、その
特長である透明性を失わせるため、使用することが出来
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、帯電防止性
能、透明性、衝撃強度に優れる樹脂組成物およびその樹
脂組成物を射出成形してなる成形体を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、スチレン
系樹脂において、前記課題を解決すべく鋭意検討した結
果、特定のゴム変性スチレン系樹脂組成物に特定の添加
剤を配合することにより、透明性を損なうことなく衝撃
強度に優れ、かつ帯電防止性能に優れた樹脂組成物を見
出し、本発明に到達したのものである。
【0006】すなわち、本発明は下記(A)成分および
(B)成分を、(A)/(B)=98/2〜80/20
質量比の割合で含有していることを特徴とする樹脂組成
物およびその組成物を成形してなる射出成形体である。 (A)成分:(I)スチレン系単量体単位20〜80質
量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位80〜
20質量%およびこれらの単量体と共重合可能な他のビ
ニル系単量体単位0〜10質量%からなるスチレン系樹
脂の連続相40〜95質量部と、(II)スチレン系単
量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体単位80〜20質量%およびこれらの単量体
と共重合可能な他のビニル系単量体単位0〜10質量%
からなる共重合体のグラフト枝20〜90質量部が、ゴ
ム状弾性体10〜80質量部にグラフトしたグラフト共
重合体の分散相60〜5質量部とからなり、さらに、分
散相の体積平均粒子径が0.1〜0.6μmであり、か
つ、連続相と分散相との屈折率の差が0.05以下であ
るゴム変性スチレン系樹脂組成物 (B)成分:(B1)炭素原子数6以上のアミノカルボ
ン酸もしくはラクタム、または炭素原子数6以上のジア
ミンとジカルボン酸の塩、(B2)次化式(1)〜
(3)から選ばれた1種もしくは2種以上のジオール化
合物(ただし式中、R1はエチレンオキシド基、R2はエ
チレンオキシド基またはプロピレンオキシド基を示す。
Yは共有結合で炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数1
〜6のアルキリデン基、炭素数7〜17のシクロアルキ
リデン基、炭素数7〜17のアリールアルキリデン基、
O、SO、SO2、CO、S、CF2、C(CF32また
はNHを示し、Xは水素、炭素数1〜6のアルキル基、
ハロゲン基、スルホン基またはその金属塩を示す。XL
のLは0または1〜4の整数を示し、mおよびnは各々
16以上の整数を示す。)および(B3)炭素原子数4
〜20のジカルボン酸を共重合してなるポリエーテルエ
ステルアミド。
【化4】
【化5】
【化6】
【0007】特に、A成分として(A1)スチレン系単
量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体単位80〜20質量%およびこれらの単量体
と共重合可能な他のビニル系単量体単位0〜10質量%
からなるスチレン系樹脂40〜95質量部と、(A2)
スチレン系単量体20〜80質量%、(メタ)アクリル
酸エステル系単量体80〜20質量%およびこれらの単
量体と共重合可能な他のビニル系単量体0〜10質量%
からなる単量体混合物20〜90質量部をゴム状弾性体
10〜80質量部の存在下で重合した重合体からなり、
かつゴム状弾性体を主成分とする軟質成分の体積平均の
分散粒子径が0.1〜0.6μmであるゴム変性スチレ
ン系樹脂5〜60質量部とからなり、さらに、スチレン
系樹脂(A1)とゴム変性スチレン系樹脂(A2)との屈
折率の差が0.05以下であるゴム変性スチレン系樹脂
組成物を用いることが好ましい。
【0008】また、(A)成分の(A1)がスチレン系
単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体および必
要に応じてこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系
単量体からなる単量体混合物を共重合して得られるスチ
レン系樹脂であることが好ましく、また、(A2)が、
ゴム状ラテックスの存在下でスチレン系単量体、(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体およびこれらの単量体
と共重合可能な他のビニル系単量体からなる単量体混合
物を乳化グラフト重合して得られゴム変性スチレン系樹
脂を用いることが好ましいことを本発明者らは見出した
ものである。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
(A)成分の連続相を構成するスチレン系樹脂は、スチ
レン系単量体単位、(メタ)アクリル酸エステル系単量
体単位およびこれらの単量体と共重合可能な他のビニル
系単量体単位からなる共重合体である。また、分散相を
構成するグラフト共重合体とは、スチレン系単量体単
位、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位およびこ
れらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体単位か
らなる共重合体がゴム状弾性体にグラフトしてなる共重
合体である。
【0010】本発明の(A)成分として使用されるスチ
レン系単量体とは、スチレン、α−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、エチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、ク
ロロスチレン、ブロモスチレン等をあげることができる
が、好ましくはスチレン、α−メチルスチレン、特に好
ましくはスチレンである。これらスチレン系単量体は、
単独でもよいが二種類以上を併用してもよい。
【0011】本発明で使用される(メタ)アクリル酸エ
ステル系単量体とは、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、ブチルメタクリレート等のメタクリル酸
エステル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
n−ブチルアクリレート、2−メチルヘキシルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアク
リレート等のアクリル酸エステルがあげられるが、好ま
しくはメチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート
である。これらの(メタ)アクリル酸エステル系単量体
は単独で用いてもよいが二種類以上を併用してもよい。
【0012】必要に応じてこれらの単量体と共重合可能
な他のビニル系単量体として使用される他のビニル系単
量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニ
トリル、メタアクリロニトリル、フマロニトリル、マレ
イミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシル
マレイミド等があげられる。好ましくはメタクリル酸、
アクリロニトリル、N−フェニルマレイミドである。
【0013】本発明で使用されるゴム状弾性体として
は、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンブロック共
重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチ
レン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−イソプ
レンランダム共重合体等があげられる。
【0014】本発明の(A)成分は、スチレン系単量体
単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル系
単量体単位80〜20質量%およびこれらの単量体と共
重合可能な他のビニル系単量体単位0〜10質量%から
なるスチレン系樹脂の連続相40〜95質量部と、スチ
レン系単量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル
酸エステル系単量体単位80〜20質量%およびこれら
の単量体と共重合可能な他のビニル系単量体単位0〜1
0質量%からなる共重合体のグラフト枝20〜90質量
部がゴム状弾性体10〜80質量部にグラフトしたグラ
フト共重合体(但し、合計量は100重量部とする)の
分散相5〜60量部とからなるゴム変性スチレン系樹脂
組成物である。なお、連続相と分散相との合計量は10
0質量部とする。各単量体単位の比率がこの範囲を外れ
ると得られる樹脂組成物の透明性が低下して好ましくな
い。また、グラフト共重合体中のゴム状弾性体が10質
量部未満では良好な衝撃強度を得ることができず、80
質量部を超えると透明性が低下して好ましくない。同様
に、ゴム変性スチレン系樹脂組成物中の分散相が5質量
部未満ではやはり良好な衝撃強度を得ることができず、
60重量部を超えると透明性が低下して好ましくない。
【0015】また、分散相の体積平散粒子径が0.1〜
0.6μmであることが樹脂組成物の良好な透明性、衝
撃強度を得るために好ましい。体積平均粒子径が0.1
μm未満では、衝撃強度が低下し、0.6μmを超える
と透明性が低下して好ましくない。
【0016】さらに、本発明の樹脂組成物のA成分は、
スチレン系単量体単位、(メタ)アクリル酸エステル系
単量体単位およびこれらの単量体と共重合可能な他のビ
ニル系単量体単位からなるスチレン系樹脂(A1)と、
スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量
体およびこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単
量体からなる単量体混合物をゴム状弾性体存在下で重合
したゴム変性スチレン系樹脂(A2)とからなるゴム変
性スチレン系樹脂組成物を用いることが好ましい。
【0017】(A1)を構成する単量体単位の比率は、
スチレン系単量体単位20〜80質量%、(メタ)アク
リル酸エステル系単量体単位80〜20質量%およびこ
れらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体単位0
〜10質量%である。各単量体単位の比率がこの範囲を
外れると得られる樹脂組成物の透明性が低下し好ましく
ない。
【0018】(A2)は、ゴム状弾性体の存在下、スチ
レン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体お
よびこれらと共重合可能な他のビニル系単量体からなる
単量体混合物を共重合して得られるゴム変性スチレン系
樹脂である。なお、この場合の(A2)は、ゴム状弾性
体に完全に各単量体がグラフトしたグラフト共重合体で
もよく、また、グラフト共重合体と未グラフト共重合体
の混合物であってもよい。
【0019】(A2)を構成する単量体単位の比率は、
スチレン系単量体単位20〜80質量%、(メタ)アク
リル酸エステル系単量体単位20〜80質量%およびこ
れらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体単位0
〜10質量%である。各単量体単位の比率がこの範囲を
外れると、得られる樹脂組成物の透明性が低下し好まし
くない。
【0020】(A2)で使用されるゴム状弾性体の量
は、ゴム変性スチレン系樹脂(A2)100質量部中1
0〜80質量部である。ゴム状弾性体が10質量部未満
では良好な衝撃強度を得ることができず、80質量部を
越えると透明性が低下して好ましくない。
【0021】また、ゴム状弾性体を主成分とする軟質成
分の分散粒子の体積平均粒子径は0.1〜0.6μmで
あることが樹脂組成物の良好な透明性、衝撃強度を得る
ために好ましい。体積平均粒子径が0.1μm未満で
は、衝撃強度が低下し、0.6μmを超えると透明性が
低下して好ましくない。
【0022】なお、分散相の体積平均粒子径は、N,N
−ジメチルホルムアミド(DMF)にゴム変性スチレン
系樹脂組成物(A)を分散させて光散乱式粒度分布測定
装置で測定した体積基準のメジアン径である。また、ゴ
ム変性スチレン系樹脂(A2)のゴム状弾性体を主成分
とする軟質成分の分散粒子径も同様にして測定すること
ができる。なお、乳化グラフト重合法で(A2)成分を
製造した場合には、粒度分布、ゴム状弾性体へのスチレ
ン系樹脂のグラフト率、ゴム状弾性体のゲル化度や膨潤
度等の特性の制御性に優れ、また(A1)成分との押出
時においても粒度分布の変化が殆どないので、乳化グラ
フト重合法で得られたゴム変性スチレン系樹脂(A2)
をゴム変性スチレン系樹脂組成物(A)を構成する成分
として用いた場合には、(A)の分散粒子径を、(A
2)のゴム状弾性体を主成分とする軟質成分の分散粒子
径で代用することもできる。
【0023】また、本発明で使用される(A)成分の
(A1)/(A2)の配合割合は、(A1)/(A2)
=40/60〜95/5質量比である。(A1)/(A
2)質量比が95/5を超えると得られる樹脂組成物の
衝撃強度が低下し、(A1)/(A2)質量比が40/
60未満になると得られる樹脂組成物の成形性が低下し
好ましくない。また、得られる樹脂組成物の良好な透明
性を保持する為、(A1)成分の屈折率と(A2)の屈
折率との差は、0.05以下、特に0.03以下が好ま
しい。
【0024】本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物の
製造方法には特に制限がないが、スチレン系樹脂(A
1)の製造には、塊状重合法、懸濁重合法、塊状−懸濁
重合法、溶液重合法を、ゴム変性スチレン系樹脂(A
2)の製造には、乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合
法、塊状−懸濁重合法、溶液重合法等を用いることがで
きるが、乳化重合法が好適に採用できる。また、回分式
重合法、連続式重合法のいずれの方法も用いることがで
きる。なお、スチレン系樹脂(A1)とゴム変性スチレ
ン系樹脂(A2)を用いるときは、別々に製造したもの
を事前に混合して(A)成分としてもよいし、(A)/
(B)成分の樹脂組成物の製造時に溶融混合してもよ
い。また、本発明の(A)成分のゴム変性スチレン系樹
脂組成物は塊状重合法、懸濁重合法、塊状−懸濁重合
法、溶液重合法、乳化重合法等の公知技術により製造し
てもよい。
【0025】これらの重合法は、重合開始剤としてアゾ
ビスブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニ
トリル等のアゾ化合物や、ベンゾイルパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパー
オキサイド、ジクミルパーオキサイド、エチル−3,3
−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブチレート等の有機過
酸化物を用いることができる。また、分子量調整剤とし
てt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタ
ン、4−メチル−2,4−ジフェニルペンテン−1を、
可塑剤としてジイソブチルアジペートやブチルベンジル
フタレート等を必要に応じて添加してもよい。
【0026】次に、本発明において用いられるポリエー
テルエステルアミド(B)について説明する。(B1)
は、炭素原子数6以上のアミノカルボン酸もしくはラク
タム、または炭素原子数6以上のジアミンとジカルボン
酸の塩から選ばれる。炭素原子数6以上のアミノカルボ
ン酸としては、ω−アミノカプロル酸、ω−アミノカプ
リル酸、ω−アミノエナント酸、1,2アミノドデカン
酸が好ましく、ラクタンとしてはカプロラクタム、エナ
ントラクタム、カプリルラクタムが好ましい。炭素原子
数6以上のジアミンとジカルボン酸の塩としては、ヘキ
サメチレンジアミン−アジピン酸塩、ヘキサメチレンジ
アミン−セバシン酸塩およびヘキサメチレンジアミン−
イソフタル酸塩等が好ましい。特にカプロラクタム、
1,2アミノドデカン酸およびヘキサメチレンジアミン
−アジピン酸塩が好ましい。
【0027】(B2)のジオール化合物としては、次化
式(1)〜(3)で示される。
【化7】
【化8】
【化9】
【0028】(ただし式中、R1はエチレンオキシド
基、R2はエチレンオキシド基またはプロピレンオキシ
ド基を示す。Yは共有結合で炭素数1〜6のアルキレン
基、炭素数1〜6のアルキリデン基、炭素数7〜17の
シクロアルキリデン基、炭素数7〜17のアリールアル
キリデン基、O、SO、SO2、CO、S、CF2、C
(CF32またはNHを示し、Xは水素、炭素数1〜6
のアルキル基、ハロゲン基、スルホン基またはその金属
塩を示す。XL のLは0または1〜4の整数を示し、
mおよびnは各々16以上の整数を示す。)
【0029】具体的な例としては、ビスフェノールAの
エチレンオキシドおよび/またはプロピオンオキシド付
加物、2,2−ビス(4,4’−ヒドロキシシクロヘキ
シル)プロパンのエチレンオキシドおよび/またはプロ
ピレンオキシド付加物、ジメチルビスフェノールAのエ
チレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加
物、テトラメチルビスフェノールAのエチレンオキシド
および/またはプロピレンオキシド付加物、2,2−ビ
ス(4,4’−ヒドロキシフェニル−3,3’−スルホ
ン酸ナトリウム)プロパンのエチレンオキシドおよび/
またはプロピレンオキシド付加物、ビスフェノールSの
エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付
加物、4,4’−(ヒドロキシ)ビフェニルのエチレン
オキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加物、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィドのエチレンオ
キシドおよび/またはプロピレンオキシド付加物、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)メタンのエチレンオキシド
および/またはプロピレンオキシド付加物、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)アミンのエチレンオキシドおよび
/またはプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エーテルのエチレンオキシドおよび/ま
たはプロピレンオキシド付加物、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクリヘキサンのエチレンオキシド
および/またはプロピレンオキシド付加物、1,4−ジ
ヒドロキシシクロヘキサンのエチレンオキシドおよび/
またはプロピレンオキシド付加物、ハイドロキノンのエ
チレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加
物、ジヒドロキシナフタレンのエチレンオキシドおよび
/またはプロピレンオキシド付加物およびそれらのブロ
ック共重合体等が挙げられる。
【0030】好ましいジオール化合物としてはハイドロ
キノンのエチレンキシド付加物、ビスフェノールAのエ
チレンオキシド付加物、ビスフェノールSのエチレンオ
キシド付加物、ジヒドロキシナフタレンのエチレンオキ
シド付加物およびそのブロック重合体であり、特にビス
フェノールAのエチレンオキシド付加物およびそのブロ
ック重合体が好ましい。
【0031】(B3)のジカルボン酸成分としては、例
えば炭素数4〜20のジカルボン酸が好ましく、テレフ
タル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6
−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸等
の芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環
族ジカルボン酸およびコハク酸、シュウ酸、アジピン
酸、セバシン酸、アジピン酸および1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸が好ましい。
【0032】ポリエーテルエステルアミド(B)の重合
方法は、例えば(B1)アミノカルボン酸またはラクタ
ムと(B3)ジカルボン酸を反応させて、両末端がカル
ボン酸基のポリアミドプレポリマーをつくり、これに
(B2)ジオール化合物を真空下に反応させる方法や前
記(B1)、(B2)および(B3)の各化合物を反応
槽に仕込み、高温で反応させ、ジカルボン酸末端のポリ
アミドプレポリマーを生成させ、その後常圧または減圧
下で重合を進める方法等を用いることができる。
【0033】次に、本発明の樹脂組成物について説明す
る。本発明の、樹脂組成物は、(A)/(B)=98/
2〜80/20質量比であり、(B)成分が98/2質
量比(2質量%)未満では帯電防止性能が充分でなく、
80/20質量比(20質量%)を超えると衝撃強度が
低下し好ましくない。(A)成分と(B)成分の混合方
法については特に制限はないが、例えば、ヘンシェルミ
キサーやタンブラーミキサー等の公知の混合装置にて予
備混合した後、単軸押出機または二軸押出機等の押出し
機を用いて溶融混練を行うことにより、均一に混合する
ことができる。
【0034】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて添
加剤を配合することができる。例えば、流動性や離型性
を向上させるために、可塑剤、滑剤、シリコーンオイル
等を配合することができる。また、耐候性を付与するた
めに、光安定剤や紫外線吸収剤を配合することができ
る。その他、酸化防止剤や、着色剤等を配合することが
できる。
【0035】本発明の樹脂組成物は、透明性、衝撃強
度、持続性のある帯電防止性能に優れるので、透光性遊
技基板、センターカバー、保護ケース、玉よせ等のパチ
ンコ台部品、照明機器・製氷器・プリンター・シュレッ
ダー等のカバー類、複写機トレーやカセット等のケース
類、日用雑貨や玩具、ゲーム機、携帯電話・シェーバー
・ラジカセ等の家電製品、冷蔵庫やクーラーボックス等
の内装用成形品、アイスクリームカップ、菓子容器、エ
アゾール製品等のキャップ、人工透析の部品、レンズ、
文房具等の射出成形品、銘板、仕切板、食品トレー、卵
容器、ブリスターパック、絶縁プレート、IC関連マガ
ジンレール、ICキャリアテープ、レンチキュラーシー
ト、等のカランダー、(異形)押出成形品に好適であ
る。
【0036】
【実施例】次に実施例をもって本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
なお、本発明記載の部および比は特に記載がなければ、
いずれも質量基準で示したものである。
【0037】まず、実施例および比較例において使用し
たゴム変性スチレン系樹脂組成物(A)、および(B)
ポリエーテルエステルアミド(B)を示す。 ゴム変性スチレン系樹脂組成物(A)の製造 (1) スチレン系樹脂(A1) スチレン系樹脂(A1)−1 容量200リットルのオートクレーブにスチレン25.
0Kg、メチルメタクリレート75Kgの単量体混合
物、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド80
g、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン150
gを添加し撹拌しながら温度95℃で6時間、さらに温
度130℃で2時間加熱した後、冷却して懸濁重合を停
止した。反応終了後、洗浄、脱水後乾燥しビーズ状のス
チレン系樹脂(A1)−1を得た。スチレン系樹脂(A
1)−1の組成を表1に示した。
【0038】スチレン系樹脂(A1)−2 スチレン23Kg、メチルメタクリレート73Kgおよ
びアクリロニトリル4Kgとした以外は、前記スチレン
系樹脂(A1)−1と同様に操作してビーズ状のスチレ
ン系樹脂(A1)−2を得た。スチレン系樹脂(A1)
−2の組成を表1に示した。
【0039】(2)ゴム変性スチレン系樹脂(A2) ゴム変性スチレン系樹脂(A2)−1 容量200リットルのオートクレーブに、ブタジエン6
5kg、純水150kg、オレイン酸カリウム0.5k
g、t−ブチルハイドロパ−オキサイド130g、ロン
ガリット30g、硫酸第一鉄2g、エチレンジアミンテ
トラ酢酸ナトリウム塩3g、ピロリン酸ナトリウム10
0g、t−ドデシルメルカプタン1kgを仕込み、温度
45℃にて17時間重合した。得られたブタジエンゴム
ラテックスの体積平均粒子径は、0.08μmであっ
た。このラテックスに、ナトリウムスルホサクシネート
5gを加えて安定化させた。さらにこのラテックスに、
攪拌下にて、塩化水素水溶液を加えることにより、ラテ
ックス粒子を凝集肥大化させ、体積平均粒子径0.2μ
mのゴムラテックスを得た。このラテックスにスチレン
8.4kg、メチルメタクリレート26.6kg、ジビ
ニルベンゼン40g、t−ブチルハイドロパーオキサイ
ド80gを加え、温度60℃で6時間重合した。このラ
テックスにt−ブチルフェノール500g、ジラウリル
チオプロピオネート500gを添加した後、塩酸により
共重合体を析出し、中和洗浄、脱水乾燥して、粉末状の
共重合体(A2)−1を得た。ゴム変性スチレン系樹脂
(A2)−1の組成を表1に示した。
【0040】ゴム変性スチレン系樹脂(A2)−2、
3、4、5 ゴム変性スチレン系樹脂(A2)−1の製造と同様の方
法にて、ゴムラテックスの凝集条件のみを変化させるこ
とにより、体積平均粒子径0.12μmの分散粒子を有
するゴム変性スチレン系樹脂(A2)−2、0.4μm
の分散粒子を有するゴム変性スチレン系樹脂(A2)−
3、0.08μmの分散粒子を有するゴム変性スチレン
系樹脂(A2)−4、0.8μmの分散粒子を有するゴ
ム変性スチレン系樹脂(A2)−5を得た。ゴム変性ス
チレン系樹脂(A2)−2、3、4、5の組成を表1に
示した。
【0041】(3)ゴム変性スチレン系樹脂組成物
(A) 上記の方法で得られたスチレン系樹脂(A1)とゴム変
性スチレン系樹脂(A2)を表2に示す配合割合にてヘ
ンシェルミキサーで混合した後、二軸押出機(東芝機械
社製TEM35B、シリンダー温度220℃)を用いて
溶融混練してペレットを作成しA−1〜8を得た。
【0042】ポリエーテルエステルアミド(B) カプロラクタム50質量部、ビスフェノールAのエチレ
ンオキシド32モル付加物35質量部およびアジピン酸
15質量部からポリエーテルエステルアミドBを得た。
なお、このポリエーテルポリアミドの屈折率は1.52
0であった。
【0043】実施例1〜6、比較例1〜6 上記の方法で得られたA−1〜8とポリエーテルエステ
ルアミドBを表3に示す配合割合にてヘンシェルミキサ
ーで混合した後、二軸押出機(東芝機械社製TEM35
B、シリンダー温度220℃)を用いて溶融混練してペ
レットを作成し樹脂組成物を得た。次いでこのペレット
を2オンスインラインスクリュー射出成形機(新潟鉄工
所社製SN−51B、シリンダー温度220℃)で射出
成形し、得られた成形試片を用いて物性および透明性測
定を行った。測定値を表3および表4に示した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】本発明において用いたスチレン系樹脂(A
1)、ゴム変性スチレン系樹脂(A2)およびゴム変性
スチレン系樹脂組成物(A)を構成する各種測定値およ
び実施した各物性値の測定方法および評価基準を以下に
説明する。 (1)ゴム変性スチレン系樹脂(A2)中のゴム状弾性
体の量:ゴム変性ポリスチレンで一般的に用いられてい
る赤外吸収スペクトル法で測定した。即ち、予めゴム状
弾性体のスチレンとブタジエンの質量比率を赤外吸収ス
ペクトル法で測定しておき、次いでゴム変性スチレン系
樹脂(A2)のブタジエンの質量比率を赤外吸収スペク
トル法で測定し、両測定値よりゴム変性スチレン系樹脂
(A2)中のゴム状弾性体量を求めた。なお、赤外吸収
スペクトル測定装置には、日本バイオラッドラボラトリ
ーズ社製 FTS−575C型を用いた。
【0049】(2)ゴム変性スチレン系樹脂(A2)中
の連続相の構成単位:ゴム変性スチレン系樹脂(A2)
をトルエンに溶解後、遠心分離機を行い、上澄み液を分
取しメターノルを加え、スチレン系重合体を沈澱させ
る。この沈澱物を乾燥し、これを重クロロホルムに溶解
して2%溶液に調製して測定試料として、FT−NMR
(日本電子社製FX−90Q型)を用いて13C測定
し、スチレンおよびメチルメタアクリレートのピーク面
積から算出した。なお、スチレン系樹脂(A1)の単量
体もFT−NMR(日本電子社製FX−90Q型)を用
いて13C測定し、スチレン、メチルメタアクリレート
およびアクリロニトリルのピーク面積から算出した。
【0050】(3)グラフト率の測定方法:上記の遠心
分離操作で得られた沈殿物を真空乾燥機で乾燥し、不溶
分Xとした。さらに、この不溶分の試料を用いて熱分解
ガスクロマトグラフィーにより定量したスチレンの質量
Yとメチルメタアクリレートの質量Zを求め、グラフト
率(%)=100×(Y+Z)/{X−(Y+Z)}の
式から計算した。
【0051】(4)ゴム状弾性体を主成分とする分散粒
子の体積平均粒子径:ゴム変性スチレン系樹脂(A2)
約1gをN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)10
0g中に24時間撹拌し、DMFを加えて適当な濃度に
希釈し、光散乱式粒度分布測定装置(COULTER社
LS230型)で測定し、体積基準のメジアン径で示
す。
【0052】(5)屈折率の測定:スチレン系樹脂(A
1)をプレス成形機にて0.5mm厚みの試験片を作成
し、デジタル屈折計RX−2000(ATAGO社製)
を用いて、温度25℃で測定した。なお、接触液として
ヨウ化カリウム飽和水溶液を使用した。また、ポリエー
テルエステルアミドBも同様に測定した。また、ゴム変
性スチレン系樹脂組成物(A)およびゴム変性スチレン
系樹脂(A2)の屈折率を実測することは難しいため、
組成分析により(A2)を構成する単量体単位の組成比
を測定し、次式1を用いて計算により屈折率を求めるも
のとする。 n=XA×nA+XB×nB+XC×nC+・・式1 すなわち、ゴム変性スチレン系樹脂(A2)を構成する
単量体単位の組成が、Am単量体:XA、Bm単量体:
B およびCm単量体:XCからなる場合(但し、質量
比でXA+XB+XC=1)、nAはAm単量体からなるポ
リマーの屈折率、n BはBm単量体からなるポリマーの
屈折率、nCはCm単量体からなるポリマーの屈折率を
示すものとし、スチレン単量体、メチルメタクリレート
単量体、アクリロニトリル単量体、ブタジエン単量体の
屈折率をそれぞれ、1.595、1.494、1.51
6、1.518とした。
【0053】(6)アイゾット(IZOD)衝撃強度:
ASTM D256に準拠して、12.7×64×6.
4mm厚の試験片に深さ2.54mmのノッチを入れ、
打撃速度3.46m/秒で測定した。
【0054】(7)曇度:ASTM D1003に準拠
して射出成形体30×90×2mm厚の試験片を用いて
測定した。
【0055】(8)全光線透過率:ASTM D100
3に準拠して射出成形体30×90×2mm厚の試験片
を用いて測定した。
【0056】(9)帯電防止効果:帯電防止効果は、射
出成形した厚さ2mmの角板を用い、次の2条件で測定
した表面固有抵抗値で評価した。 (a)成形直後:成形直後の角板を純水中で1分間洗浄
し、充分乾燥させた後、JIS K−6911に準拠し
て温度23℃、湿度50%RHで24時間調湿して表面
固有抵抗値を測定した。 (b)300日放置直後:成形した角板を温度23℃、
湿度50%RH中に300日間放置した後、純水中で1
分間洗浄し、充分乾燥させた後、JIS K−6911
に準拠して温度23℃、湿度50%RHで24時間調湿
して表面固有抵抗値を測定した。 なお、表面固有抵抗(Ω)と帯電防止効果の相関は、表
面固有抵抗が1011以下であれば帯電防止効果は優れて
いる。表面固有抵抗が1011を超え1013以下では、帯
電防止効果は良好であるが、表面固有抵抗が1013を超
え1014未満では帯電防止効果が若干不足し、表面固有
抵抗が1014以上では帯電防止効果は不足する。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、特定の構成単量体単位
および構成量を有するスチレン系樹脂とゴム変性スチレ
ン系樹脂とからなる樹脂成分にポリエーテルエステルア
ミドを混合することにより、従来の帯電防止性樹脂と比
較して物性バランス、透明性に優れ、持続性のある帯電
防止性能を有する樹脂組成物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33/04 C08L 33/04 51/04 51/04 77/12 77/12 Fターム(参考) 2C088 BC56 DA17 EA02 EA34 EA36 4F071 AA12X AA22X AA33X AA57 AA77 AF23 AF30 AF38 AH16 AH19 BA01 BB05 BB06 BC01 BC03 BC04 4J002 BC07W BG03W BN14X CL08Y GB01 GC00 GQ00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)成分および(B)成分を、
    (A)/(B)=98/2〜80/20質量比の割合で
    含有してなることを特徴とする樹脂組成物。 (A)成分:(I)スチレン系単量体単位20〜80質
    量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位80〜
    20質量%およびこれらの単量体と共重合可能な他のビ
    ニル系単量体単位0〜10質量%からなるスチレン系樹
    脂の連続相40〜95質量部と、(II)スチレン系単
    量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステ
    ル系単量体単位80〜20質量%およびこれらの単量体
    と共重合可能な他のビニル系単量体単位0〜10質量%
    からなる共重合体のグラフト枝20〜90質量部が、ゴ
    ム状弾性体10〜80質量部にグラフトしたグラフト共
    重合体の分散相60〜5質量部とからなり、さらに、分
    散相の体積平均粒子径が0.1〜0.6μmであり、か
    つ、連続相と分散相との屈折率の差が0.05以下であ
    るゴム変性スチレン系樹脂組成物 (B)成分:(B1)炭素原子数6以上のアミノカルボ
    ン酸もしくはラクタム、または炭素原子数6以上のジア
    ミンとジカルボン酸の塩、(B2)次化式(1)〜
    (3)から選ばれた1種もしくは2種以上のジオール化
    合物(ただし式中、R1はエチレンオキシド基、R2はエ
    チレンオキシド基またはプロピレンオキシド基を示す。
    Yは共有結合で炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数1
    〜6のアルキリデン基、炭素数7〜17のシクロアルキ
    リデン基、炭素数7〜17のアリールアルキリデン基、
    O、SO、SO2、CO、S、CF2、C(CF32また
    はNHを示し、Xは水素、炭素数1〜6のアルキル基、
    ハロゲン基、スルホン基またはその金属塩を示す。XL
    のLは0または1〜4の整数を示し、mおよびnは各々
    16以上の整数を示す。)および(B3)炭素原子数4
    〜20のジカルボン酸を共重合してなるポリエーテルエ
    ステルアミド。 【化1】 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】 (A)成分が、(A1)スチレン系単量
    体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル
    系単量体単位80〜20質量%およびこれらの単量体と
    共重合可能な他のビニル系単量体単位0〜10質量%か
    らなるスチレン系樹脂40〜95質量部と、(A2)ス
    チレン系単量体20〜80質量%、(メタ)アクリル酸
    エステル系単量体80〜20質量%およびこれらの単量
    体と共重合可能な他のビニル系単量体0〜10質量%か
    らなる単量体混合物20〜90質量部をゴム状弾性体1
    0〜80質量部の存在下で重合した重合体からなり、か
    つゴム状弾性体を主成分とする軟質成分の体積平均の分
    散粒子径が0.1〜0.6μmであるゴム変性スチレン
    系樹脂5〜60質量部とからなり、さらに、スチレン系
    樹脂(A1)とゴム変性スチレン系樹脂(A2)との屈折
    率の差が0.05以下であるゴム変性スチレン系樹脂組
    成物を用いることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 (A)成分の(A2)が、ゴム状ラテッ
    クスの存在下でスチレン系単量体単位、(メタ)アクリ
    ル酸エステル系単量体単位およびこれらの単量体と共重
    合可能な他のビニル系単量体単位からなる単量体混合物
    を乳化グラフト重合して得られるゴム変性スチレン系樹
    脂であることを特徴とする請求項2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分のゴム変性スチレン系樹脂組
    成物の屈折率と(B)成分の屈折率との差が0.05以
    内であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1
    項記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の樹
    脂組成物を射出成形して得られた表面固有抵抗値が10
    10〜1012Ωである成形体。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の射出成形して得られた成
    形体がパチンコ台部品として使用される成形体。
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