JP2003025505A - 耐摩耗性ゴムシート、その製造方法及び用途 - Google Patents

耐摩耗性ゴムシート、その製造方法及び用途

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JP2003025505A
JP2003025505A JP2001205575A JP2001205575A JP2003025505A JP 2003025505 A JP2003025505 A JP 2003025505A JP 2001205575 A JP2001205575 A JP 2001205575A JP 2001205575 A JP2001205575 A JP 2001205575A JP 2003025505 A JP2003025505 A JP 2003025505A
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sheet
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resistant
rubber
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Tadashi Bando
紀 坂東
Kazui Fujimura
和位 藤村
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SANTO SHOJI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐摩耗ライニング作業の簡素化、効率化、更に
は耐摩耗性の向上、コストの削減などを課題として、鋭
意研究、検討の結果、特に独特の柔軟性と強靭性とを兼
備する従来に無い全く新規な耐摩耗性ゴムシートを見出
すことにより、本発明を完成するに至った。 【解決手段】破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に
埋め込まれ及び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材と
ゴムとが層状に一体形成されて成ることを特徴とする耐
摩耗性ゴムシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は装置,設備、その他
の被着物体面に耐摩耗ライニング保護層を形成するのに
有利な耐摩耗性ゴムシート、その製造方法及びそれを用
いる耐摩耗施工方法並びそれらを用いる各種用途に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄鉱石,石炭,土砂などの原材料
を貯蔵や搬送する装置、設備等は摩耗が激しいため各種
の耐摩耗対策が行われ、例えばベルトコンベアー搬送に
おいては駆動プーリーを始め、テンションプーリー、ス
ナッププーリーなど多くのプーリーに摩耗や滑りを防止
するべくゴムライニングが施されて来た。しかし従来の
ゴムライニングはベルトとプーリーとの間に石屑など硬
いものが混入したとき、プーリーのゴム被覆面を損傷,
摩耗させ、その結果として被着ゴムの剥離を生じプーリ
ー面に錆を生じさせたり、摩損させる問題があった。そ
のため近時、ゴム板の内面や表面に金属粒やセラミック
粒などを埋め込んだり張りつけたりしたシートをプーリ
ー表面に被着することが行われると共に、熱硬化性樹脂
と金属粒、セラミック粒などの耐摩耗材からなる耐摩耗
性組成物をプーリー表面に塗着することが提案されてい
る。
【0003】ところが上述の如き各ライニング層の形成
方法は、ゴムライニングやゴム板に金属粒,セラミック
粒を混入したものを用いる方法では、焼付炉や成型炉が
必要であり、ライニング層形成に装置,設備などをその
都度、それら炉の所在場所に持ち運んで形成しなければ
ならないため現場作業に不適であり、また熱硬化性樹脂
とセラミック粒からなる組成物を塗着する方法は効果は
頗る良好であるが、大量施工では混合に労力を要し、混
合物は可使時間に制約され、塗布作業に時間を要し、更
には精密な膜厚を出すには熟練を要するなどの問題があ
る。
【0004】本発明者らは、先に、貫通空隙を有するシ
ート状の耐摩耗材を保持する基材を用いることにより、
上記問題点を解決し得ることを見出し、特許出願を行な
った(特開平6‐64041号公報、特開平6‐143480号公
報)。この発明は、耐摩耗ライニング保護層の形成にあ
たり、基材の提供により計画生産を可能とし、如何なる
形態であっても自由にかつ均一に好みの膜厚に容易にラ
イニング施工を実施せしめることが出来る点で優れる
が、貫通空隙を有するシート状基材(網状物など)を用
いるため、これに耐摩耗材をきっちり固定するのに難し
さがあり、特に工業的及び/又は連続的大量生産におい
て困難を伴い、これの改善が要請されていた。
【0005】更に、例えば、高炉水砕スラッグホッパ
ー、高炉水砕スラッグ・スラリーライン、製鋼ミルスケ
ール・スラリーライン等の配管の補修は、耐摩耗材であ
るセラミックチップを接着剤或いは加硫接着により貼り
付けたり一体化したゴム板を用いた、いわゆるパッチ当
て方式によるものが知られ、現実に行われているが、高
価であるばかりでなく、特に屈曲部における補修等の場
合、通常数十ミリの大きさのチップのためチップエッヂ
が飛び出し、このため摩耗を受け易く、チップが破損、
剥がれやすい等の欠点があり、これらの更なる改善が要
請されていたのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の如き実
状に対処し、特に耐摩耗ライニング作業の簡素化、効率
化、更には耐摩耗性の向上、コストの削減などを課題と
して、鋭意研究、検討の結果、特に独特の柔軟性と強靭
性とを兼備する従来に無い全く新規な耐摩耗性ゴムシー
トを見出すことにより、本発明を完成するに至った。本
発明の耐摩耗性ゴムシートは、工業的大量/又は連続生
産、計画生産等を可能とし、独特の柔軟性と強靭性とを
兼備するシートであるため如何なる形態・形状であって
も自由にかつ好みの膜厚に容易にライニング施工を行う
ことが出来、またその取り扱いが容易なテープ状或いは
帯状で使用することが出来、その応用範囲は工業用から
日用品に至るまで極めて広範囲に渡る。すなわち、本発
明の狙い(課題)とするところは、かかる新規かつ極め
て有用な耐摩耗性ゴムシートを、新素材として使用する
ことによって、装置、設備、配管等、或いは各種の被着
物体面に耐摩耗性を付与する、経済的、工業的に有利な
画期的な方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の三つの
カテゴリーの発明を包含する。 第1のカテゴリーの発明(物の発明=シートの発明) その1)破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め
込まれ及び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴム
とが層状に一体形成されて成ることを特徴とする耐摩耗
性ゴムシート。(請求項1) その2)ベースシートに、破砕細粒の耐摩耗材がゴムシ
ートに緊密に埋め込まれ及び/又は敷き詰められ、かつ
該耐摩耗材とゴムとが層状に一体形成された耐摩耗性ゴ
ムシートを仮接着されて成ることを特徴とするベースシ
ート−耐摩耗材−ゴムシートから成るシート状物。(請
求項10)
【0008】第2のカテゴリーの発明(製造方法の発明
=シートの製造方法の発明) その1)必要により予め接着剤及び/又はプライマーを
塗布した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め接着剤
及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシートに撒
布し、加熱(加硫)及び押圧処理することを特徴とする
破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め込まれ及
び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴムとが層状
に一体成形されて成る耐摩耗性ゴムシートの製造方法。
(請求項3) その2)必要により予め接着剤及び/又はプライマーを
塗布した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め接着剤
及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシート撒布
し、加熱(加硫)及び押圧処理し或いは加熱(加硫)及
び押圧処理せずに更にその上に必要により予め接着剤及
び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシートを重ね
合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理することを特徴とす
る破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め込まれ
及び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴムとが層
状に一体形成されて成る多層構造の耐摩耗性ゴムシート
の製造方法。(請求項4) その3)必要により予め接着剤及び/又はプライマーを
塗布した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め仮接着
剤及び/又はプライマーを塗布したベースシート仮接着
させて耐摩耗材貼着ベースシートを作成し、該耐摩耗材
貼着ベースシートの表面に、必要により予め接着剤及び
/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシートを重ね合
わせ、加熱(加硫)及び押圧処理してベースシート−耐
摩耗材−ゴムシートから成るシート状物を作成し、次い
で該ベースシートを剥離することを特徴とする破砕細粒
の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め込まれ及び/又は
敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴムとが層状に一体形
成されて成ることを特徴とする耐摩耗性ゴムシートの製
造方法。(請求項6) その4)必要により予め接着剤及び/又はプライマーを
塗布した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め仮接着
剤及び/又はプライマーを塗布したベースシートの両面
に仮接着させて耐摩耗材貼着ベースシートを作成し、該
耐摩耗材貼着ベースシートの両面に、必要により予め接
着剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシート
を重ね合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理してゴムシー
ト−耐摩耗材−ベースシート−耐摩耗材−ゴムシートか
ら成る多層シート状物を作成し、次いで該ベースシート
を剥離することを特徴とする破砕細粒の耐摩耗材がゴム
シートに緊密に埋め込まれ及び/又は敷き詰められ、か
つ該耐摩耗材とゴムとが層状に一体形成されて成ること
を特徴とする耐摩耗性ゴムシートの製造方法。(請求項
7) その5)必要により予め接着剤及び/又はプライマーを
塗布した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め仮接着
剤及び/又はプライマーを塗布したベースシートに仮接
着させて耐摩耗材貼着ベースシートを作成し、該耐摩耗
材貼着ベースシートの表面に、必要により予め接着剤及
び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシートを重ね
合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理して成ることを特徴
とするベースシート−耐摩耗材−ゴムシートから成るシ
ート状物の製造方法。(請求項11)
【0009】第3のカテゴリーの発明(用途発明=耐摩
耗物品又は耐摩耗ライニング方法の発明) その1(耐摩耗物品の発明) 破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め込まれ及
び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴムとが層状
に一体形成されて成る耐摩耗性ゴムシートを接着又は貼
着して成る耐摩耗物品(例えば、各種の装置、設備等、
靴底、ゴルフヘッド、道路、階段、床、堰堤・テトラポ
ット等の消波摩耗対策など)(請求項12) その2(耐摩耗ライニング方法の発明) 被着物体面に耐摩耗ライニング施工を行なうにあたり、
破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め込まれ及
び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴムとが層状
に一体形成されて成る耐摩耗性ゴムシートを、接着剤、
貼着剤、粘着剤又はそれらの類を介して前記被着物体面
に接着或いは固着することを特徴とする耐摩耗ライニン
グ施工方法。(請求項13) その3(耐摩耗ライニング方法の発明) 被着物体面に耐摩耗ライニング施工を行なうにあたり、
必要により予め接着剤及び/又はプライマーを塗布した
破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め仮接着剤及び/
又はプライマーを塗布したベースシートに均一に撒布
し、仮接着させて耐摩耗材貼着ベースシートを作成し、
該耐摩耗材貼着ベースシートの表面に、必要により予め
接着剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシー
トを重ね合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理してベース
シート−耐摩耗材−ゴムシートから成るシート状物を作
成し、次いで該ベースシートのゴムシート側に接着剤、
貼着剤、粘着剤又はそれらの類を用いて前記被着物体面
に接着或いは固着し、次いで該ベースシートを剥離する
ことを特徴とする被着物体の耐摩耗ライニング施工方
法。(請求項14)
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、更に詳しく説明する。本発明は、破砕細粒の耐摩耗
材がゴムシートに緊密に埋め込まれ及び/又は敷き詰め
られ、かつ該耐摩耗材とゴムとが層状に一体形成されて
成ることを特徴とする耐摩耗性ゴムシートである。ここ
で、「緊密に埋め込まれ及び/又は敷き詰められ」と
は、疎らでなく、埋め込まれたり敷き詰められたり又は
その両方であったりする状態を意味する。ここで、「層
状に一体形成」とは、耐摩耗材とゴムとが略同一平面状
に層状に形成され、かつ耐摩耗材とゴムとが強固に一体
化(固着)されている状態を意味する。なお、本発明の
耐摩耗性ゴムシートは、耐摩耗材とゴム面が平滑である
ものが見栄え、取り扱い上などから一般的には好ましい
が、必ずしも平滑であることは必須ではなく、使用目的
によっては多少の凹凸がある方が好ましい場合もある。
本発明の耐摩耗性ゴムシートの特異性は、ゴムの特性で
ある柔軟性、変形性、衝撃吸収性などを保持しながら、
強靭な耐摩耗性を保有するという、従来に無かった全く
新規な素材「耐摩耗性ゴムシート」を提供することであ
る。ここで、強靭な耐摩耗性とは、例えば本発明の耐摩
耗性ゴムシートの上からディスクサンダー(又はサンド
グラインダー)を当ててもゴムの柔軟性と強い一体化効
果などによって、特に耐摩耗材はゴムと強固に一体化し
ており、削り取られることが殆んど無く、また、ゴムと
一体となっているため、耐摩耗材の表面が平面的に磨か
れた状態になるのに対して、従来のエポキシ樹脂と耐摩
耗材からなる耐摩耗性組成物を塗付したものは、柔軟性
がないので上記ディスクサンダー(又はサンドグライン
ダー)によって容易に削り取られる様な状態を意味す
る。
【0011】本発明の耐摩耗性ゴムシートは、外観的に
は、ゴムの海に破砕細粒の耐摩耗材が島を形成し、両者
が層状に整然と埋め込まれ、敷き詰められた状態になっ
ている。この耐摩耗性ゴムシート表面の外観の状況の一
例を示すために、その複写図(4倍拡大図)を図1とし
て示した。図中、Aはいわゆるゴムの海を表し、Bは耐
摩耗材の島の部分を表わす。特に、本発明においては、
耐摩耗材として破砕細粒が用いられるので、耐摩耗材が
ゴムシートに緊密(好ましくはかつ均一)に埋め込まれ
及び/又は敷き詰められているために、これが投錨(又
はアンカー)効果を伴い、接着剤及び/又はプライマー
と相まって該耐摩耗材とゴムとがシート状に強固に一体
化され、それらに因って従来に無い強靭な耐摩耗性を保
有するものと考えられる。本発明の特徴とする耐摩耗性
ゴムシートは、例えば、前記した本発明の耐摩耗性ゴム
シートの製造方法の発明(その1〜その5)によって特
徴づけられる耐摩耗性ゴムシートである。すなわち、本
発明の前記耐摩耗性ゴムシートは、必要により予め接着
剤及び/又はプライマーを塗布した破砕細粒の耐摩耗材
を、必要により予め接着剤及び/又はプライマーを塗布
した未加硫ゴムシートに好ましくは均一に撒布し、加熱
(加硫)及び押圧処理することによって工業的に有利に
製造される。
【0012】ここで、本発明に用いられる破砕細粒の耐
摩耗材としては、通常、目的とする被着物体と近似又は
それより大きな硬度の耐摩耗性を有する粒子であり、例
えばコルク、クルミ殻、椰子殻、獣骨等の動植物性粒
子、ベークライト、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等
の合成樹脂系物の粒子、砂、バラス、ケイ砂、石英ガラ
ス、ケイ藻土、エメリー、ガーネット、ダイヤモンド、
タングステン、チタン、高クロム鉄、酸化チタン、酸化
鉄、酸化クロム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、カ
焼アルミナ等の天然および合成の金属、金属化合物、合
金、鉱物等の粒子、炭化ケイ素、炭化ホウ素、窒化ケイ
素、窒化ホウ素、チタンナイトライド、窒化アルミニウ
ム、ランタンボライド、溶解アルミナ、溶解ジルコニア
等のセラミックス粒子、アルミナジルコニア等が挙げら
れ、これらの天然または人造の高硬度化合物の細粒、そ
れらのウイスカまたは焼結、細砕して得られた粉粒体が
用いられ、高炉焼結鉱等の副次生産品、碍子粉砕品、コ
ンクリート粉砕品あるいは耐摩耗材含有組成物再利用と
してこれらの破砕粒等も対象となし、目的により材質、
形状、大きさ、密度などが適宜選択され、これらは単独
または併用して用いることができる。これらの耐摩耗材
の形状は、通常、球状、多面体、円筒体、角柱体などが
あり、通常の研磨に砥粒には球状、多面体がよく使われ
るが、本発明の目的には面体が少なく、稜角の鋭い角形
状、角柱体が更に好ましく用いられる。また、これらの
耐摩耗材の平均粒径は、本発明においては、通常50〜40
00ミクロン、特に好ましくは100〜2000ミクロンの粒状の耐摩耗
材が用いられる。本発明においては、さらに耐摩耗性を
向上させるためそれらの表面に耐摩耗性プラスチック、
金属、合金、酸化物、炭化物、窒化物、セラミックス等
をめっき、化学蒸着、真空蒸着、スパッタリング、イオ
ンブレーティング、プラズマ溶射等の手法で(前処理)
コーティングさせた粒子を使用することもできる。ま
た、チタン酸アルカリ化合物のウイスカを含有させるこ
ともできる。
【0013】ここで、未加硫ゴムシートを形成している
ゴム成分としては、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、ポ
リイソブテンゴム、水素添加ポリブタジエンゴム、シス
ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンブ
タジエンゴム、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム
(NBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレン−プロピレン
ゴム(EPDM)、ブタジエン−ビニルピリジンゴム、塩素
化ポリイソプレンゴム、ポリウレタンゴム、ネオプレン
等で例示される天然ゴム及び合成ゴム等が例示される。
これらゴムの1種又は2種以上の混合物であってもよい
し、またこれらのゴムと塩化ビニルなどの他のポリマー
との混合物であってもよい。未加硫ゴムシートは、通
常、上記ゴム成分に、カーボンブラック、可塑剤(オイ
ル)、ステアリン酸、老化防止剤等のゴム配合物、及び
所要量の加硫剤(イオウ、加硫促進剤など)とを混練り
し、シート状にしたものである。本発明の耐摩耗性ゴム
シートにあっては、適度な柔軟性を有するものが好まし
く用いられる。
【0014】また、予め接着剤及び/又はプライマーを
塗布した耐摩耗材或いは未加硫ゴムシートにおける接着
剤及び/又はプライマーとしては、天然または合成のゴ
ム、ラテックス、蛋白質、澱粉、膠等の動植物系、ポリ
ビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレー
ト、シアノアクリレート、エチレン酢酸ビニル共重合体
及びそのケン化物、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、クロルスルホン化ポリエチレン、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂、レゾルシン樹脂等の合成樹脂系ポリアクリレー
ト、ポリイミドアミド樹脂、ポリウレタン、エポキシア
クリレート樹脂、ABS樹脂、ふっ素樹脂、シリコン樹
脂、フェノール樹脂、レゾルシン樹脂、フラン樹脂等の
合成樹脂系、水ガラス、粘度、石膏、セメント等の無機
系、更に発泡ウレタン、発泡スチレン、発泡コンクリー
ト等で例示される発泡体等が挙げられ、無機性、有機性
を問わず、これらは単独または併用して用いることがで
きる。しかしながら、相応の耐摩耗性や、他の目的を著
しく阻害するものは適宜選択、使用を避けるべきことは
云うまでもない。また、ここで用いられるプライマーと
しては、シランカップリング剤、チタンカップリング
剤、加硫接着剤を1種乃至2種以上混合したもの等が挙
げられる。更に、必要により、その他に各種の強化剤、
可撓性付与剤、充填剤、難燃剤、可塑剤、繊維状物質
(ガラス繊維、炭素繊維、ナイロン繊維、ポリエステル
繊維若しくはそれらの織物の類など)、帯電防止剤など
を混合し、差込み或いは塗付し又は着色剤で着色してお
くこともできる。
【0015】上記の本発明の耐摩耗性ゴムシートの製造
方法において、未加硫ゴムシートへの該耐摩耗材の撒布
の方法、撒布の量等は、前記した耐摩耗材の種類、平均
粒径、目的とする耐摩耗性を付与したい被着物体面及び
未加硫ゴムシートの厚さ等々により異なるが、通常以下
の基準で行なわれるのが好ましい。まず、撒布の方法
は、まず未加硫ゴムシートを設置し、必要により予め前
記接着剤及び/又はプライマーを塗布し、これに所定の
耐摩耗材を通常の方法、例えば静電塗付などの方法によ
って撒布する。耐摩耗材の撒布量は、本発明の目的とす
る耐摩耗性ゴムシート、即ち、耐摩耗材がゴムシートに
緊密に埋め込まれ及び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩
耗材とゴムとが層状に一体形成されて成る耐摩耗性ゴム
シートを製造するために、具体的には、例えば未加硫ゴ
ムシートの厚さが2mmの場合、通常300〜5000g/平
方メートル、好ましくは1000g〜2000g/平方メートル
の耐摩耗材が撒布される。かくして、未加硫ゴムシート
に耐摩耗材を好ましくは均一に撒布した後、余分の耐摩
耗材は取り除かれ、次いで加熱(加硫)及び押圧処理す
る。ここで、加熱(加硫)処理は通常のゴム加硫処理の
温度範囲で行なわれ、通常100℃〜200℃である。かくし
て、所定の耐摩耗材はゴムシートに緊密に埋め込まれ及
び又は敷き詰められ強固に一体化される。なお、このと
き、ゴムと耐摩耗材との接着をより強固にするために、
該未加硫ゴムシートに溶剤を加えて、一部溶解し、上記
加熱(加硫)及び押圧処理することもできる。
【0016】本発明の耐摩耗性ゴムシートの製造方法の
変形として、上記のとおり、破砕細粒の耐摩耗材を、必
要により予め接着剤及び/又はプライマーを塗布した未
加硫ゴムシートに均一に撒布し、加熱(加硫)及び押圧
処理し或いは加熱(加硫)及び押圧処理せずに、更にそ
の上に、必要により予め接着剤及び/又はプライマーを
塗布した未加硫ゴムシートを重ね合わせ、加熱(加硫)
及び押圧処理することによって多層構造の耐摩耗性付与
シートとするときは、耐摩耗材はゴムシートに更に完全
に固定され、外観もよりすっきりとしたものとなすこと
ができ、商品価値を更に高めることができる。なお、本
発明の多層構造の耐摩耗性付与シートとするときは、未
加硫ゴムシートに変えて、他のシートの類を用いること
も出来る。ここで、未加硫ゴムシート以外の他のシート
の類としては、前記した未加硫ゴム以外に、ポリアミド
樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、部分ケン化エチレン酢
酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレンイソプレン
スチレン樹脂、スチレンブチレンスチレン樹脂等で例示
されるような合成樹脂が挙げられ、これらは1種又は2
種以上を混合して用いられる。
【0017】更にまた、本発明の前記耐摩耗性ゴムシー
トは、次のような方法によっても工業的に有利に製造さ
れる。即ち、必要により予め接着剤及び/又はプライマ
ーを塗布した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め仮
接着剤及び/又はプライマーを塗布したベースシートに
仮接着させて耐摩耗材貼着ベースシートを作成し、該耐
摩耗材貼着ベースシートの表面に、必要により予め接着
剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシートを
重ね合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理してベースシー
ト−耐摩耗材−ゴムシートから成るシート状物を作成
し、次いで該ベースシートを剥離することからなる破砕
細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め込まれ及び/
又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴムとが層状に一
体形成されて成ることを特徴とする耐摩耗性ゴムシート
の製造方法である。なお、ここで、ベースシートを剥離
する前のベースシート−耐摩耗材−ゴムシートから成る
シート状物を製品として取り出し、装置、設備、配管等
の被着物体面に接着、粘着又は貼着して後、ベースシー
トを剥離することにより被着物体面に耐摩耗性を付与す
ることもできる。本発明による、このベースシートを介
して目的とする耐摩耗性ゴムシートを製造する方法は、
耐摩耗材の該ベースシートとゴムシートに対する接着力
の差異を適当に利用して平滑でかつ強靭な耐摩耗性ゴム
シートを製造しようとするものであり、極めて特異な製
造方法と言える。なお、ここで、予め接着剤及び/又は
プライマーを塗布した破砕細粒の耐摩耗材における接着
剤及び/又はプライマーとしては、前記した製造方法で
用いた接着剤及び/又はプライマーが使用される。
【0018】また、必要により予め仮接着剤及び/又は
プライマーを塗布したベースシートにおける仮接着剤及
び/又はプライマーとしては、天然または合成のゴム、
ラテックス、蛋白質、澱粉、膠等の動植物系、ポリビニ
ルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレート、シ
アノアクリレート、エチレン酢酸ビニル共重合体及びそ
のケン化物、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、
クロルスルホン化ポリエチレン、尿素樹脂、メラミン樹
脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、レゾルシン樹脂等の合成樹脂系ポリアクリレート、
ポリイミドアミド樹脂、ポリウレタン、エポキシアクリ
レート樹脂、ABS樹脂、ふっ素樹脂、シリコン樹脂、
フェノール樹脂、レゾルシン樹脂、フラン樹脂等の合成
樹脂系、水ガラス、粘度、石膏、セメント等の無機系、
更に発泡ウレタン、発泡スチレン、発泡コンクリート等
で例示される発泡体等が挙げられ、無機性、有機性を問
わず、これらは単独または併用して用いることができ
る。しかしながら、相応の耐摩耗性や、他の目的を著し
く阻害するものは適宜選択、使用を避けるべきことは云
うまでもない。更に、該ベースシートには、シリコン樹
脂のような剥離剤を塗付しておくことも出来、本発明の
好ましい実施態様である。
【0019】本発明に用いられるベースシートとして
は、天然又は合成の紙、布、不織布、合成樹脂から成る
シート状物が挙げられ、更に、合成樹脂から成るシート
状物としては、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、
ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂、フッ素樹脂或いは環境に優しい生分解性ポリマー
から選ばれるシート状物が用いられる。上記製造方法に
おいて、ベースシートへの該耐摩耗材の撒布の方法、撒
布の量等は、前記した耐摩耗材の種類、平均粒径、目的
とする耐摩耗性を付与したい被着物体面及びベースシー
トの厚さ等々により異なるが、通常以下の基準で行なわ
れるのが好ましい。まず、撒布の方法は、例えば、まず
ベースシートを設置し、必要により前記剥離剤、仮接着
剤及び/又はプライマーを塗布し、これに所定の耐摩耗
材を撒布、静電塗付などの方法によって撒布植設し、乾
燥するなどして仮接着硬化させて耐摩耗材貼着ベースシ
ートを作成する。ここで、耐摩耗材の撒布量は、最終的
に本発明の目的とする耐摩耗性ゴムシート、即ち、耐摩
耗材がゴムシートに緊密に埋め込まれ及び/又は敷き詰
められ、かつ該耐摩耗材とゴムとが層状に一体形成され
て成る耐摩耗性ゴムシートを製造するために、具体的に
は、例えば未加硫ゴムシートの厚さが2mmの場合、通
常300〜5000g/平方メートル、好ましくは1000g〜200
0g/平方メートルの耐摩耗材が撒布される。耐摩耗材
の撒布量は、多すぎるとゴムとの投錨(アンカー)効果
が小さくなる。一方少なすぎると目的とする耐摩耗性が
低くなる傾向を示し、いずれも好ましくない。なお、余
分の耐摩耗材は、除去し、次いで乾燥し又は硬化・接着
処理して仮接着させて耐摩耗材貼着ベースシートを得
る。
【0020】次いで該耐摩耗材貼着ベースシートに、必
要により予め接着剤及び/又はプライマーを塗布した未
加硫ゴムシートを重ね合わせ、加熱(加硫)及び押圧処
理してベースシート−耐摩耗材−ゴムシートから成るシ
ート状物を作成する。このときの加熱(加硫)処理は通
常のゴム加硫処理の温度範囲で行なわれ、通常100℃〜2
00℃である。かくして、所定の耐摩耗材はゴムシートに
緊密に埋め込まれ及び/又は敷き詰められ強固に一体化
されるのである。また、接着剤及び/又はプライマーを
塗布した未加硫ゴムシートの接着剤及び/又はプライマ
ーとしては、前記した製造方法で用いた接着剤及び/又
はプライマーが使用される。更にまた、本発明の耐摩耗
性ゴムシートの製造方法の変形として、上記の通り、必
要により予め接着剤及び/又はプライマーを塗布した破
砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め仮接着剤及び/又
はプライマーを塗布したベースシートの両面に均一に撒
布し、仮接着させて耐摩耗材貼着ベースシートを作成
し、該耐摩耗材貼着ベースシートの両面に、必要により
予め接着剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴム
シートを重ね合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理してゴ
ムシート−耐摩耗材−ベースシート−耐摩耗材−ゴムシ
ートから成る多層シート状物を作成し、次いで該ベース
シートを剥離することによって、一度に2枚分の耐摩耗
性ゴムシートを製造することができる。なお、以上の本
発明の耐摩耗性ゴムシートの製造方法に際して、耐摩耗
材貼着ベースシートに未加硫ゴムシートを重ね合わせ
て、加熱(加硫)及び押圧処理する際に、耐摩耗材貼着
ベースシートと未加硫ゴムシートとの間に、ガラス繊
維、岩綿、綿などの天然又は合成の無機系又は有機系繊
維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維又はそれらの混合
物等からなる合成繊維などの編物、織物などのシート状
物を介在させることによって、耐摩耗性ゴムシートを更
に補強することも出来る。
【0021】本発明の耐摩耗性ゴムシートは、それ自
体、独立の耐摩耗性付与素材(製品)として取り扱わ
れ、任意の形状で耐摩耗性を付与したい被着物体面に、
接着剤、貼着剤、粘着剤又はそれらの類を介して前記被
着物体面に接着、装着又は固着することで耐摩耗ライニ
ング施工が行なわれる。特に本発明の耐摩耗性ゴムシー
トは、柔軟性と強靭性を兼ね備えており、この柔軟性か
ら屈曲した被着物体面にも容易に施工することが出来る
大きな利点を有する。本発明の耐摩耗性ゴムシートは、
薄手のものにあっては、鋏、ダイヤモンドカッター等で
適宜必要形状に切断成型することができ、任意の形状に
耐摩耗層を作ることができる。特に細かい基盤や、装
置、機器などに必要な部分にだけ、いわゆるプリントの
方式によって精密に耐摩耗層を形成することもできる利
点を有する。係るシートの形状としては特に制限はない
が、例えば、シート状、矢板状、帯状、短冊状、波板
状、パイプ状、棒状、リング状、球状、中空状、箱状、
網状等が挙げられる。また、本発明の耐摩耗性ゴムシー
トは、テープ状或いは帯び状など任意の形状で使用する
ことが出来る点で特に装置の補修等に好都合であり、工
業的に優れている。以上のように耐摩耗性ゴムシート
が、種々の形状に加工できることは、被着物体面が筒、
管や複雑な形状の狭い個所や屈曲部を持つ場合、しかも
本発明の耐摩耗性ゴムシートがゴムシートであって柔軟
性、屈曲性に優れることから、極めて好都合であり、そ
の工業的利用価値は計り知れないものがある。
【0022】本発明の耐摩耗性ゴムシートの用途、使用
方法は種々の方法が考えられる。最も典型的には、本発
明になる破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め
込まれ及び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴム
とが層状に一体形成されて成る耐摩耗性ゴムシートを接
着、貼着又は粘着して成る物品であり、具体的には、各
種の装置、設備、配管等の被着物体面、更には靴底、ゴ
ルフヘッド等の生活用品、道路、車両、階段、床等の建
材、堰堤・テトラポット等の消波摩耗対策などの物品へ
の適用が考慮される。次に、本発明の耐摩耗性ゴムシー
トを用いる耐摩耗ライニング方法は、具体的には、被着
物体面に耐摩耗ライニング施工を行なうにあたり、破砕
細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め込まれ及び/
又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴムとが層状に一
体形成されて成る耐摩耗性ゴムシートを、接着剤、貼着
剤、粘着剤又はそれらの類を介して前記被着物体面に接
着或いは固着することによって容易に行われる。更にま
た、被着物体面に耐摩耗ライニング施工を行なうにあた
り、必要により予め接着剤及び/又はプライマーを塗布
した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め仮接着剤及
び/又はプライマーを塗布したベースシートに均一に撒
布し、仮接着させて耐摩耗材貼着ベースシートを作成
し、該耐摩耗材貼着ベースシートの表面に、必要により
予め接着剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴム
シートを重ね合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理してベ
ースシート−耐摩耗材−ゴムシートから成るシート状物
を作成し、次いで該ベースシートのゴムシート側に接着
剤、貼着剤、粘着剤又はそれらの類を用いて前記被着物
体面に接着或いは固着し、次いで該ベースシートを剥離
することによっても容易に行われ、本発明の好ましい実
施態様である。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、例えば、耐摩耗材性を
向上させたい被着物体面に、その裏面に接着剤、貼着
剤、粘着剤又はそれらを塗布した本発明の耐摩耗性ゴム
シートを接着又は固着することで容易に耐摩耗ライニン
グ施工を行うことができ、係る該耐摩耗性ゴムシートは
予め計画的に作成・準備しておくことが可能であるた
め、ライニングの必要に応じて随時、消費することがで
き、いわゆる、計画生産が可能で無駄をなくすことがで
きるのみならず、如何なる場所でも搬送、保存、取扱い
が可能であるため、特に現場ライニング作業が誰でも、
また何時でも容易にでき、被着物体である装置,設備な
どを遠隔移動させる必要がないため、作業能率が著しく
向上し、また、ライニング層の取替えの手間も簡単とな
って装置,設備の保守管理を極めて合理化し得る極めて
顕著な効果を有する。しかも、本発明の耐摩耗性ゴムシ
ートは成型,裁断が自由で、如何なる形態でも自由に対
応し得ると共に、ライニング層の厚さに応じても自由
に、均厚あるいは厚さを変える必要がある場合でも、厚
さ、大きさなど適宜変化させ得るなどライニング層形成
に極めて有利であり、装置,設備本体の摩耗損傷を防止
し寿命を長期化する実用的効果は極めて大である。
【0024】更にまた、本発明の耐摩耗性ゴムシートに
よる施工は、従前の肉盛溶接やセラミックスプレートの
張設などに比して作業性が頗る簡単で、しかも耐摩耗性
ゴムシートと前記被着物体面とを例えば、熱硬化性エポ
キシ樹脂系接着剤を用い、迅速に硬化して強靱な耐摩耗
膜を短時間に得ることができるので操業を停止すること
なく高温度操業配管に対し容易に施工可能であるのみな
らず、またその取り扱いが容易なテープ状或いは帯状で
使用することが出来、配管内の内圧や吸気圧の有無に関
係なく穿孔部等を閉塞し、必要により重ね巻きもでき、
補修を極めて容易に短時間に完成させることができるな
ど、その応用範囲は工業用から日用品に至るまで極めて
広範囲に渡る。本発明の耐摩耗性ゴムシートは、特に、
工業的大量/又は連続生産、計画生産等を可能とし、独
特の柔軟性と強靭性とを兼備するため如何なる形態であ
っても自由にかつ均一に好みの膜厚に容易にライニング
施工を行うことが出来る点でも優れ、その工業的利用価
値は計り知れないものがある。
【0025】
【実施例】以下、更に本発明を実施例を挙げて更に詳し
く説明する。 実施例1 厚さ2mmの未加硫ゴムシートにトルエン溶剤を塗付し
て粘着性を持たせ、この上に平均粒径500ミクロンの珪砂を1
500g/平方メートルを撒布し、接触加圧ロールで加圧
しながら、150℃の温度で40分加熱処理することによっ
て、珪砂が緊密に埋め込まれ及び/又は敷き詰められ、
かつ該珪砂とゴムとが層状に一体形成されて成る耐摩耗
性ゴムシートが得られた。 実施例2 厚さ3mmの未加硫ゴムシートに接着剤としてチップト
ップ社製SC2000(ゴム糊)を塗付し、この上に予めプラ
イマーとしてシランカップリング剤で処理した炭化珪素
(1500ミクロン)を1600g/平方メートル撒布し、接触加圧
ロールで加圧しながら、200℃の温度で30分加熱処理す
ることによって、炭化珪素が緊密に埋め込まれ及び/又
は敷き詰められ、かつ該炭化珪素粒とゴムとが層状に一
体形成されて成る耐摩耗性ゴムシートが得られた。 実施例3 予め接着剤としてチップトップ社製SC2000(ゴム糊)を
塗付した厚さ2mmの未加硫ゴムシートに、予めプライマ
ーとしてシランカップリング剤により前処理したジルコ
ニア系セラミック(平均粒径800ミクロンの角柱体を主体と
するジルコニア系セラミック)を1800g/平方メートル
撒布し、接触加圧ロールで加圧しながら、150℃の温度
で加熱処理することによって、ジルコニア系セラミック
粒が緊密に埋め込まれ及び/又は敷き詰められ、かつ該
ジルコニア系セラミック粒とゴムとが層状に一体形成さ
れて成る耐摩耗性ゴムシートが得られた。 実施例4 厚さ2mmの未加硫ゴムシートに平均粒径1000ミクロンのアラ
ンダムを1300g/平方メートル撒布し、接触加圧ロール
で加圧しながら、200℃の温度で30分加熱処理すること
によって、アランダムが埋め込まれ及び/又は敷き詰め
られた耐摩耗性ゴムシートが得られた。
【0026】実施例5 実施例1で得た珪砂が埋め込まれ及び/又は敷き詰めら
れたゴムシートをチップトップ社製SC2000(ゴム糊)を
用いて耐摩耗性ゴムシートの裏面(ゴム面)を鉄板に貼
り付け、硬化させて耐摩耗製鉄板を得た。この面をサン
ドブラストしたところ、鉄板の20倍の耐摩耗性を有し
た。また、同様にして得た耐摩耗製鉄板に100g鋼球
1mから落下し、落球衝撃を与えると、僅かにクラック
を生じたが珪砂が剥離飛散することはなかった。これに
比し、珪砂をエポキシ樹脂系接着剤で厚さ3mmで固着
させただけのライニング材では耐摩耗性は鉄板の10倍
であったが落球衝撃で局部的に剥離飛散した。 実施例6 実施例3で得たジルコニア系セラミックが埋め込まれ及
び/又は敷き詰められたゴムシートをチップトップ社製
SC2000(ゴム糊)を用いて耐摩耗性ゴムシートの裏面
(ゴム面)を鉄板に貼り付け、硬化させて耐摩耗製鉄板
を得た。この面をサンドブラストしたところ、鉄板の2
0倍の耐摩耗性を有した。また、同様にして得た耐摩耗
製鉄板に100g鋼球1mから落下し、落球衝撃を与
え、僅かにクラックを生じたがジルコニア系セラミック
が剥離飛散することがなかった。これに比し、ジルコニ
ア系セラミックをエポキシ樹脂系接着剤で3mm厚に固
着させただけのライニング材では耐摩性は鉄板の10倍
であったが落球衝撃で局部的に剥離飛散した。 実施例7 厚さ2mmの未加硫ゴムシートに予めプライマーとしてシ
ランカップリング剤により前処理したジルコニア系セラ
ミック角柱体(平均粒径800ミクロン)を2000g/平方メー
トル撒布し、その上に更に厚さ2mmの未加硫ゴムシート
を重ね合わせて多層構造とし、これを接触加圧ロールで
加圧しながら、200℃の温度で30分加熱処理することに
よって、表面がゴムシートで被覆された多層構造の耐摩
耗性ゴムシートが得られた。 実施例8 実施例7で得たジルコニア系セラミック角柱体(平均粒
径800ミクロン)が埋め込まれ及び/又は敷き詰められた多
層構造のゴムシートをエポキシ樹脂系接着剤を用いて鉄
板に貼り付け、硬化させて厚さ6.5mmの耐摩耗ライ
ニング層を得た。この耐摩耗性ゴムシートの耐摩耗性を
見るために、粒度40番のレジノイド砥石(直径205mm、
幅5mm、回転数1200rpm)を1分間軽く接触させたとこ
ろ、表面のゴム層は直ちに剥がれたが、耐摩耗層は、僅
かな擦過傷を認めるだけで、粒体の欠落は殆んど無く、
極めて強靭であった。これに対して、レジセラSZ-E(三
東化工業(株)社製 エポキシ樹脂−セラミック粒複合
耐摩耗材)を3mm厚にゴムに接着処理により塗付し、
硬化させた後、ゴム面をゴムのり鉄板に接着させて固定
した耐摩耗面に同様のレジノイド砥石を1分間軽く接触
させたところ、耐摩耗材は瞬時に欠落し、削り取られ
た。
【0027】実施例9 実施例3で得たジルコニア系セラミックが埋め込まれ及
び/又は敷き詰められたゴムシートを耐熱性接着剤とし
てエポキシ樹脂系接着を用いて、焼結鉱ホッパー鉄製壁
面に貼り固着させた。従来は10mmの耐摩ゴムを用い
て、半年で貼り替え補修していたが、本発明の耐摩耗性
ゴムシートを用いることによって2年耐えられるように
なった。 実施例10 実施例3で得たジルコニア系セラミックが埋め込まれ及
び/又は敷き詰められたゴムシートを接着剤としてチッ
プトップ社製SC2000(ゴム糊)を用いて、ベルトコンベ
ヤー用プーリーの表面に三重にバイヤスに巻きつけ、6
mm厚の耐摩耗ライニングプーリーを得た。従来、10
mmのゴムライで半年で摩耗していたが、本方法で得た
プーリーは2年半経過しても殆ど摩耗していなかった。 実施例11 実施例3で得たジルコニア系セラミックが埋め込まれ及
び/又は敷き詰められたゴムシートをチップトップ社製
SC2000(ゴム糊)を塗布したゴム面を背にして250A
鋼管内壁に巻き込み、接着、固化させて強靭な耐摩耗性
を有する耐摩耗ライニングパイプを得た。
【0028】実施例12 ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂シートに、仮
接着剤としてABSラテックス(日本エイアンドエル社
製ゴムラテックス)を一面に塗布し、これにプライマー
としてシランカップリング剤で処理したジルコニア系セ
ラミック(角柱体を主体とする、平均粒径1000ミクロン)を
1300g/平方メートルを均一に撒布し、付着されなかっ
たセラミックを除き、ロール押し圧乾燥して耐摩耗材貼
着ベースシートを作成した。予めプライマー処理した厚
さ2mmの未加硫ゴムシートを上記ベースシートの耐摩耗
材貼着側に重ね合わせて、これを接触加圧ロールで加圧
しながら、170℃の温度で30分加熱(加硫)処理するこ
とによって、ベースシート−耐摩耗材−ゴムシートから
成るシート状物を作成し、次いで該ベースシートを剥離
することによって、耐摩耗性ゴムシートが得られた。こ
の耐摩耗性ゴムシートは、破砕細粒の耐摩耗材がゴムシ
ートに緊密に埋め込まれ及び/又は敷き詰められ、かつ
該耐摩耗材とゴムとが層状に一体形成されて成る耐摩耗
性ゴムシートであった。
【0029】実施例13 ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂シートに、仮
接着剤としてチップトップ社製SC2000(ゴム糊)を一面
に塗布し、これにプライマーとしてシランカップリング
剤で処理したジルコニア系セラミック(角柱体を主体と
する、平均粒径1200ミクロン)を1700g/平方メートルを均
一に撒布し、付着されなかったセラミックを除き、押し
圧乾燥して耐摩耗材貼着ベースシートを作成した。次
に、予めプライマー処理した厚さ2mmの未加硫ゴムシー
トを上記ベースシートの耐摩耗材貼着側に重ね合わせ
て、これを接触加圧ロールで加圧しながら150℃の温度
で40分加熱(加硫)処理することによって、ベースシー
ト−耐摩耗材−ゴムシートから成るシート状物を作成し
た。次いで該ベースシートを剥離することによって耐摩
耗性ゴムシートが得られた。この耐摩耗性ゴムシート
は、破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め込ま
れ及び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴムとが
層状に一体形成されて成る耐摩耗性ゴムシートであっ
た。この耐摩耗性ゴムシート表面の外観の状況を示すた
めに、その複写図(四倍拡大図)を図1として示した。
図中、黒い(濃い)部分はゴムの海を表わし、白っぽい
(灰色の)部分は耐摩耗材の島の部分を表わす。
【0030】実施例14 シリコン処理したクラフト紙にロールコーターでフェノ
ール樹脂系接着剤を塗付し、平均粒径1000ミクロンの褐色ア
ルミナ粒体を静電塗付し、80℃で30分乾燥し、さらにフ
ェノール樹脂を上塗りし、次いで平均粒径700ミクロンの褐
色アルミナ粒体を塗付して乾燥し、150℃で2時間保持し
て、耐摩耗材貼着ベースシートを作成した。このベース
シートの表面(耐摩耗材塗付側)に予めプライマーとし
てチップトップ社製SC2000(ゴム糊)で前処理した未加
硫ゴムシートを重ね合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理
してベースシート−耐摩耗材−ゴムシートから成るシー
ト状物を作成し、次いで該ベースシートを剥離すること
によって、破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋
め込まれ及び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴ
ムとが層状に一体形成された耐摩耗性ゴムシートを得
た。この耐摩耗性ゴムシートの耐摩耗性を見るために、
粒度40番のレジノイド砥石(直径205mm、幅5mm、回転数
1200rpm)を1分間軽く接触させたところ、僅かな擦過傷
を認めるだけで、粒体の欠落は殆んど無く、極めて強靭
であった。これに対して、レジセラSZ-E(三東化工業
(株)社製 エポキシ樹脂−セラミック粒複合耐摩耗
材)を3mm厚にゴムに接着処理により塗付し、硬化さ
せた後、ゴム面をゴムのり鉄板に接着させて固定した耐
摩耗面に同様のレジノイド砥石を1分間軽く接触させた
ところ、耐摩耗材は瞬時に欠落し、削り取られた。
【0031】実施例15 塩ビシートにウレタン系接着剤をロールコーターで塗布
し、平均粒径1500ミクロン及び平均粒径800ミクロンのアルミナ
ジルコニア粒体を静電塗付し、70℃で30分乾燥し、150
℃で2時間保持して耐摩耗材貼着ベースシートを作成し
た。このベースシートの表面(耐摩耗材塗付側)に予め
プライマーとしてチップトップ社製SC2000(ゴム糊)で
前処理した未加硫ゴムシートを重ね合わせ、加熱(加
硫)及び押圧処理してベースシート−耐摩耗材−ゴムシ
ートから成るシート状物を作成し、次いで該ベースシー
トを剥離した。得られた耐摩耗性ゴムシートは、破砕細
粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め込まれ及び/又
は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴムとが層状に一体
形成された耐摩耗性ゴムシートであった。この耐摩耗性
ゴムシートの耐摩耗性を見るために、粒度40番のレジノ
イド砥石(直径205mm、幅5mm、回転数1200rpm)を1
分間軽く接触させたところ、僅かな擦過傷を認めるだけ
で、粒体の欠落は殆んど無く、極めて強靭であった。こ
れに対して、レジセラSZ-E(三東化工業(株)社製 エ
ポキシ樹脂−セラミック粒複合耐摩耗材)を3mm厚に
ゴムに接着処理により塗付し、硬化させた後、ゴム面を
ゴムのり鉄板に接着させて固定した耐摩耗面に同様のレ
ジノイド砥石を1分間軽く接触させたところ、耐摩耗材
は瞬時に欠落し、削り取られた。
【0032】実施例16 実施例13で得られたベースシート(ポリエチレンテレ
フタレート(PET)樹脂シート)−耐摩耗材−ゴムシー
トから成るシート状物)を用い、ゴムシート側にエポキ
シ樹脂系接着剤を塗付し、サンドブラスト、脱脂した10
×30cm軟鋼板に重ね合わせて150℃で2時間加熱硬化
させて接着した。次いでベースシートを剥離することに
より、耐摩耗性付与軟鋼板を得た。この耐摩耗性付与軟
鋼板の耐摩耗性を見るために、粒度40番のレジノイド砥
石(直径205mm、幅5mm、回転数1200rpm)を1分間軽
く接触させたところ、僅かな擦過傷を認めるだけで、粒
体の欠落は殆んど無く、極めて強靭であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐摩耗性ゴムシート表面の外観の状況
の一例を示すための複写図(四倍拡大図)である。図中
黒い(濃い)部分はゴムの海を表わし、白っぽい(灰色
の)部分は耐摩耗材の島の部分を表わす。
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月1日(2001.8.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明の耐摩耗性ゴムシートは、外観的に
は、ゴムの海に破砕細粒の耐摩耗材が島を形成し、両者
が層状に整然と埋め込まれ、敷き詰められた状態になっ
ている。この耐摩耗性ゴムシート表面の外観の状況の一
例を示すために、その複写図(4倍拡大図)を図1とし
て示した。図中、黒い(濃い)部分はゴムの海を表わ
し、白っぽい(灰色の)部分は耐摩耗材の島の部分を表
わす。特に、本発明においては、耐摩耗材として破砕細
粒が用いられるので、耐摩耗材がゴムシートに緊密(好
ましくはかつ均一)に埋め込まれ及び/又は敷き詰めら
れているために、これが投錨(又はアンカー)効果を伴
い、接着剤及び/又はプライマーと相まって該耐摩耗材
とゴムとがシート状に強固に一体化され、それらに因っ
て従来に無い強靭な耐摩耗性を保有するものと考えられ
る。本発明の特徴とする耐摩耗性ゴムシートは、例え
ば、前記した本発明の耐摩耗性ゴムシートの製造方法の
発明(その1〜その5)によって特徴づけられる耐摩耗
性ゴムシートである。すなわち、本発明の前記耐摩耗性
ゴムシートは、必要により予め接着剤及び/又はプライ
マーを塗布した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め
接着剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシー
トに好ましくは均一に撒布し、加熱(加硫)及び押圧処
理することによって工業的に有利に製造される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/00 B05D 7/00 K 7/04 7/04 7/24 301 7/24 301P 301W B32B 5/16 B32B 5/16 Fターム(参考) 4D075 BB05Z BB21Z CA02 DA03 DA11 DB18 DB20 DB31 DB32 DB35 DB36 DB38 DB48 DB53 DC05 EA02 EA35 EB01 EB05 EB07 EB34 EB39 4F100 AC00H AK04C AK07C AK15C AK17C AK41C AK46C AN00B AR00A AT00D BA02 BA03 BA04 BA10B BA10C BA10D DE01A DE05A DG10C DG11C DG15C EH46A EJ172 EJ422 EJ65A EJ65B JK09 JK09A JL11A JL11B

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に
    埋め込まれ及び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材と
    ゴムとが層状に一体形成されて成ることを特徴とする耐
    摩耗性ゴムシート。
  2. 【請求項2】破砕細粒の耐摩耗材が、角柱体を主体とす
    る形状であって、かつ平均粒径が100〜2000ミクロンである
    ことを特徴とする請求項1に記載の耐摩耗性ゴムシー
    ト。
  3. 【請求項3】必要により予め接着剤及び/又はプライマ
    ーを塗布した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め接
    着剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシート
    に撒布し、加熱(加硫)及び押圧処理することを特徴と
    する破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め込ま
    れ及び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴムとが
    層状に一体成形されて成る耐摩耗性ゴムシートの製造方
    法。
  4. 【請求項4】必要により予め接着剤及び/又はプライマ
    ーを塗布した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め接
    着剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシート
    に撒布し、加熱(加硫)及び押圧処理し或いは加熱(加
    硫)及び押圧処理せずに更にその上に必要により予め接
    着剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシート
    を重ね合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理することを特
    徴とする破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め
    込まれ及び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴム
    とが層状に一体形成されて成る多層構造の耐摩耗性ゴム
    シートの製造方法。
  5. 【請求項5】破砕細粒の耐摩耗材が、角柱体を主体とす
    る形状であって、かつ平均粒径が100〜2000ミクロンである
    ことを特徴とする請求項3又は4の何れかに記載の耐摩
    耗性ゴムシートの製造方法。
  6. 【請求項6】必要により予め接着剤及び/又はプライマ
    ーを塗布した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め仮
    接着剤及び/又はプライマーを塗布したベースシートに
    仮接着させて耐摩耗材貼着ベースシートを作成し、該耐
    摩耗材貼着ベースシートの表面に、必要により予め接着
    剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシートを
    重ね合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理してベースシー
    ト−耐摩耗材−ゴムシートから成るシート状物を作成
    し、次いで該ベースシートを剥離することを特徴とする
    破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密に埋め込まれ及
    び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材とゴムとが層状
    に一体形成されて成ることを特徴とする耐摩耗性ゴムシ
    ートの製造方法。
  7. 【請求項7】必要により予め接着剤及び/又はプライマ
    ーを塗布した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め仮
    接着剤及び/又はプライマーを塗布したベースシートの
    両面に仮接着させて耐摩耗材貼着ベースシートを作成
    し、該耐摩耗材貼着ベースシートの両面に、必要により
    予め接着剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴム
    シートを重ね合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理してゴ
    ムシート−耐摩耗材−ベースシート−耐摩耗材−ゴムシ
    ートから成る多層シート状物を作成し、次いで該ベース
    シートを剥離することを特徴とする破砕細粒の耐摩耗材
    がゴムシートに緊密に埋め込まれ及び/又は敷き詰めら
    れ、かつ該耐摩耗材とゴムとが層状に一体形成されて成
    ることを特徴とする耐摩耗性ゴムシートの製造方法。
  8. 【請求項8】ベースシートが、天然又は合成の紙、布、
    不織布及び合成樹脂から選ばれる請求項6又は7の何れ
    かに記載の耐摩耗性ゴムシートの製造方法。
  9. 【請求項9】ベースシートの合成樹脂が、ポリエステル
    樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリア
    ミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂又はフッ素樹脂から選ば
    れる請求8に記載の耐摩耗性ゴムシートの製造方法。
  10. 【請求項10】ベースシートに、破砕細粒の耐摩耗材が
    ゴムシートに緊密に埋め込まれ及び/又は敷き詰めら
    れ、かつ該耐摩耗材とゴムとが層状に一体形成された耐
    摩耗性ゴムシートを仮接着されて成ることを特徴とする
    ベースシート−耐摩耗材−ゴムシートから成るシート状
    物。
  11. 【請求項11】必要により予め接着剤及び/又はプライ
    マーを塗布した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め
    仮接着剤及び/又はプライマーを塗布したベースシート
    に仮接着させて耐摩耗材貼着ベースシートを作成し、該
    耐摩耗材貼着ベースシートの表面に、必要により予め接
    着剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシート
    を重ね合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理して成ること
    を特徴とするベースシート−耐摩耗材−ゴムシートから
    成るシート状物の製造方法。
  12. 【請求項12】破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密
    に埋め込まれ及び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材
    とゴムとが層状に一体形成されて成る耐摩耗性ゴムシー
    トを接着又は貼着して成ることを特徴とする耐摩耗性付
    与物品。
  13. 【請求項13】被着物体面に耐摩耗ライニング施工を行
    なうにあたり、破砕細粒の耐摩耗材がゴムシートに緊密
    に埋め込まれ及び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材
    とゴムとが層状に一体形成されて成る耐摩耗性ゴムシー
    トを、接着剤、貼着剤、粘着剤又はそれらの類を介して
    前記被着物体面に接着或いは固着することを特徴とする
    耐摩耗ライニング施工方法。
  14. 【請求項14】被着物体面に耐摩耗ライニング施工を行
    なうにあたり、必要により予め接着剤及び/又はプライ
    マーを塗布した破砕細粒の耐摩耗材を、必要により予め
    仮接着剤及び/又はプライマーを塗布したベースシート
    に仮接着させて耐摩耗材貼着ベースシートを作成し、該
    耐摩耗材貼着ベースシートの表面に、必要により予め接
    着剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシート
    を重ね合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理してベースシ
    ート−耐摩耗材−ゴムシートから成るシート状物を作成
    し、次いで該ベースシートのゴムシート側に接着剤、貼
    着剤、粘着剤又はそれらのを用いて前記被着物体面に接
    着或いは固着し、次いで該ベースシートを剥離すること
    を特徴とする被着物体の耐摩耗ライニング施工方法。
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