JP2003191338A - 耐摩耗性シートの製造方法及びそれを用いる耐摩耗施工方法 - Google Patents

耐摩耗性シートの製造方法及びそれを用いる耐摩耗施工方法

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JP2003191338A
JP2003191338A JP2001394190A JP2001394190A JP2003191338A JP 2003191338 A JP2003191338 A JP 2003191338A JP 2001394190 A JP2001394190 A JP 2001394190A JP 2001394190 A JP2001394190 A JP 2001394190A JP 2003191338 A JP2003191338 A JP 2003191338A
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sandpaper
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Tadashi Bando
紀 坂東
Nakatsugu Nakamura
仲次 中村
Kazuo Akagane
華津男 赤金
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SANTO SHOJI KK
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SANTO SHOJI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、新規かつ極めて有用な樹脂シート若
しくはゴムシート、特には耐摩耗性の樹脂シート若しく
はゴムシートを、新素材として使用することによって、
装置、設備、配管等、或いは各種の被着物体面に耐摩耗
性を付与する、経済的、工業的に有利な画期的な方法を
提供することである。本発明の特徴とするところは、サ
ンドペーパー等を用いる独特の製造方法にあり、この製
造方法によるときは、装置、設備、配管等、或いは各種
の被着物体面に耐摩耗性を付与する経済的、工業的に有
利な画期的な方法を提供することである。 【解決手段】サンドペーパー等の表面に、必要により予
め接着剤及び/又はプライマーを塗布した合成樹脂シー
ト若しくは未加硫ゴムシートを重ね合わせ、加熱処理
(加硫又は硬化)及び/又は押圧(圧着)処理すること
を特徴とするサンドペーパー等−合成樹脂シート若しく
はゴムシートから成る耐摩耗性シートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は装置,設備、その他
の被着物体面に、例えば耐摩耗施工、遠赤外線放射性付
与、その他の保護膜を形成するのに有利な耐摩耗性樹脂
シート又は耐摩耗性ゴムシートの製造方法及びそれらを
用いる各種耐摩耗施工、耐摩耗ライニング施工等各種用
途に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄鉱石,石炭,土砂などの原材料
を貯蔵や搬送する装置、設備等は摩耗が激しいため各種
の耐摩耗対策が行われ、例えばベルトコンベアー搬送に
おいては駆動プーリーを始め、テンションプーリー、ス
ナッププーリーなど多くのプーリーに摩耗や滑りを防止
するべくゴムライニングが施されて来た。しかし従来の
ゴムライニングはベルトとプーリーとの間に石屑など硬
いものが混入したとき、プーリーのゴム被覆面を損傷,
摩耗させ、その結果として被着ゴムの剥離を生じプーリ
ー面に錆を生じさせたり、摩損させる問題があった。そ
のため近時、ゴム板の内面や表面に金属粒やセラミック
粒などを埋め込んだり張りつけたりしたシートをプーリ
ー表面に被着することが行われると共に、熱硬化性樹脂
と金属粒、セラミック粒などの耐摩耗材からなる耐摩耗
性組成物をプーリー表面に塗着することが提案されてい
る。
【0003】ところが上述の如き各ライニング層の形成
方法は、ゴムライニングやゴム板に金属粒,セラミック
粒を混入したものを用いる方法では、焼付炉や成型炉が
必要であり、ライニング層形成に装置,設備などをその
都度、それら炉の所在場所に持ち運んで形成しなければ
ならないため現場作業に不適であり、また熱硬化性樹脂
とセラミック粒からなる組成物を塗着する方法は効果は
頗る良好であるが、大量施工では混合に労力を要し、混
合物は可使時間に制約され、塗布作業に時間を要し、更
には精密な膜厚を出すには熟練を要するなどの問題があ
る。
【0004】本発明者らは、先に、貫通空隙を有するシ
ート状の耐摩耗材を保持する基材を用いることにより、
上記問題点を解決し得ることを見出し、特許出願を行な
った(特開平6‐64041号公報、特開平6‐143480号公
報)。この発明は、耐摩耗ライニング保護層の形成にあ
たり、基材の提供により計画生産を可能とし、如何なる
形態であっても自由にかつ均一に好みの膜厚に容易にラ
イニング施工を実施せしめることが出来る点で優れる
が、貫通空隙を有するシート状基材(網状物など)を用
いるため、これに耐摩耗材をきっちり固定するのに難し
さがあり、特に工業的及び/又は連続的大量生産におい
て困難を伴い、これの改善が要請されていた。
【0005】更に、例えば、高炉水砕スラッグホッパ
ー、高炉水砕スラッグ・スラリーライン、製鋼ミルスケ
ール・スラリーライン等の配管の補修は、耐摩耗材であ
るセラミックチップを接着剤或いは加硫接着により貼り
付けたり一体化したゴム板を用いた、いわゆるパッチ当
て方式によるものが知られ、現実に行われているが、高
価であるばかりでなく、特に屈曲部における補修等の場
合、通常数十ミリの大きさのチップのためチップエッヂ
が飛び出し、このため摩耗を受け易く、チップが破損、
剥がれやすい等の欠点があり、これらの更なる改善が要
請されていたのである。また、いわゆるすべり止めの目
的で、サンドペーパーなどを靴底に接着剤を介して接着
することは知られているが、サンドペーパー等を未加硫
ゴム等と重ね合わせ耐摩耗性ゴムシートとしたり、これ
を装置,設備等の被着物体面の耐摩耗ライニングに用い
ることは殆ど知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の如き実
状に対処し、特に耐摩耗ライニング作業の簡素化、効率
化、更には耐摩耗性の向上、コストの削減などを課題と
して、鋭意研究、検討の結果、特に独特の柔軟性と強靭
性とを兼備する樹脂シート若しくはゴムシート、特に耐
摩耗性の樹脂シート又はゴムシートを見出すことによ
り、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明の合成樹脂シート若しくはゴムシー
トは、工業的大量/又は連続生産、計画生産等を可能と
し、独特の柔軟性と強靭性とを兼備するシートであるた
め如何なる形態・形状であっても自由にかつ好みの膜厚
に容易にライニング施工を行うことが出来、またその取
り扱いが容易なテープ状或いは帯状で使用することが出
来、その応用範囲は工業用から日用品に至るまで極めて
広範囲に渡る。すなわち、本発明の狙い(課題)とする
ところは、かかる新規かつ極めて有用な樹脂シート若し
くはゴムシート、特には耐摩耗性の樹脂シート若しくは
ゴムシートを、新素材として使用することによって、装
置、設備、配管等、或いは各種の被着物体面に耐摩耗性
を付与する、経済的、工業的に有利な画期的な方法を提
供することである。本発明の特徴とするところは、独特
の製造方法にあり、この製造方法によるときは、装置、
設備、配管等、或いは各種の被着物体面に耐摩耗性を付
与する経済的、工業的に有利な画期的な方法を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、サンドペーパ
ー等の表面に、必要により予め接着剤及び/又はプライ
マーを塗布した合成樹脂シート若しくは未加硫ゴムシー
トを重ね合わせ、加熱処理(加硫又は硬化)及び/又は
押圧(圧着)処理することを特徴とするサンドペーパー
等−合成樹脂シート若しくはゴムシートから成る耐摩耗
性シートの製造方法である(請求項1)。
【0009】また、本発明は、サンドペーパー等の表面
に、必要により予め接着剤及び/又はプライマーを塗布
した合成樹脂シート若しくは未加硫ゴムシートを重ね合
わせ、加熱処理(加硫又は硬化)及び/又は押圧(圧
着)処理することによりサンドペーパー等−合成樹脂シ
ート若しくはゴムシートから成るシート状物を作成し、
次いでサンドペーパー等の基板を剥離することを特徴と
する耐摩耗性シートの製造方法である(請求項3)。
【0010】更に、本発明は、サンドペーパー等の表面
に、必要により予め接着剤及び/又はプライマーを塗布
した合成樹脂シート若しくは未加硫ゴムシートを重ね合
わせ、加熱処理(加硫又は硬化)及び/又は押圧(圧
着)処理することによりサンドペーパー等−合成樹脂シ
ート若しくはゴムシートから成るシート状物を作成し、
このシート状物の裏面を固着材を用いて、装置、設備等
の被着物体面に固定することを特徴とする耐摩耗施工方
法である(請求項5)。
【0011】更にまた、本発明は、サンドペーパー等の
表面に、必要により予め接着剤及び/又はプライマーを
塗布した合成樹脂シート若しくは未加硫ゴムシートを重
ね合わせ、加熱処理(加硫又は硬化)及び/又は押圧
(圧着)処理することによりサンドペーパー等−合成樹
脂シート若しくはゴムシートから成るシート状物を作成
し、このシート状物の裏面を固着材を用いて、装置、設
備等の被着物体面に固定し、次いで該サンドペーパー等
の基板を剥離することを特徴とする耐摩耗施工方法であ
る(請求項6)。
【0012】本発明の方法によって得られたサンドペー
パー等−合成樹脂シート若しくはゴムシートから成る耐
摩耗性シートは、種々の用途に適用される。例えば、装
置、設備の類、道路、階段、床、壁、浴室、浴槽等の耐
摩耗性付与、その他の保護膜形成等、堰堤・テトラポッ
ト等の消波摩耗対策等である。
【0013】これらの被着物体面に本発明の合成樹脂シ
ート若しくはゴムシートを形成させる方法は、例えば該
合成樹脂シート若しくはゴムシートを、接着剤、貼着
剤、粘着剤又はそれらの類から成る固着材を介して固定
する(接着、固着或いはライニング施工)ことによって
行われる。
【0014】被着物体面に本発明の合成樹脂シート若し
くはゴムシートを形成させる他の方法の最も好ましい実
施態様は、被着物体面にライニング施工を行なうにあた
り、サンドペーパー等の表面に、必要により予め接着剤
及び/又はプライマーを塗布した合成樹脂シート又は未
加硫ゴムシートを重ね合わせ、加熱処理(加硫又は硬
化)及び/又は押圧(圧着)処理してサンドペーパー等
−合成樹脂シート又はゴムシートから成るシート状物を
作成し、次いで該合成樹脂シート又はゴムシート側に接
着剤、貼着剤、粘着剤又はそれらの類を用いて前記被着
物体面に接着或いは固着し、次いで該サンドペーパー等
の基板を剥離することによって行われる。
【0015】以下、本発明の方法について、更に詳しく
説明する。本発明は、サンドペーパー等の表面に、必要
により予め接着剤及び/又はプライマーを塗布した合成
樹脂シート若しくは未加硫ゴムシートを重ね合わせ、加
熱処理(加硫又は硬化)及び/又は押圧(圧着)処理す
ることを特徴とするサンドペーパー等−合成樹脂シート
若しくはゴムシートから成る耐摩耗性シートの製造方法
である。
【0016】本発明にいうサンドペーパー等とは、研磨
材等粒子をバインダーを介して基板(紙、フィルム、不
織布、織物、布、各種樹脂シート等)に接着、貼着又は
粘着してなる研磨材等粒子貼着シートを意味し、その名
称はサンドペーパー、研磨紙、研磨布紙、研磨シートな
どの名称で使用されているが、名称を問わず、いずれを
も含む概念である。
【0017】ここで、バインダーとは、ニトロセルロー
ス、アセチルセルロース、トリエチルセルロース、ポリ
ビニルアセタール、ポリアクリル酸エステル、ポリビニ
ルアルコール、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、ポリイ
ソブチレン若しくは天然ゴム又はこれらの混合物、紫外
線硬化型樹脂接着剤であって、光開始剤、増感剤を含む
エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウ
レタンアクリレート、ジエン系アクリレート、若しくは
シリコン系アクリレート又はこれらの混合物、熱接着性
樹脂であって、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂若しくはナイロン又はこれら混
合物である。更に、常温で硬化する、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸樹脂、若しくはポリ塩
化ビニル樹脂、又はこれらの混合物を使用することがで
きる。このような接着性樹脂を均一に塗布したプラスチ
ックシート基板を研磨層に重ね、ローラ等で加圧する
(又は、熱ローラで加熱し加圧する)と、常温で、プラ
スチックシート基板を研磨層に接着することができる。
【0018】またここで、研磨材粒子とは、具体的には
例えばコルク、クルミ殻、椰子殻、獣骨等の動植物性粒
子、ベークライト、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等
の合成樹脂系物の粒子、砂、バラス、ケイ砂、石英ガラ
ス、ケイ藻土、エメリー、ガーネット、ダイヤモンド
(C)、アルミナ(Al2O3)、アルミナジルコニア、ウッ
ド若しくはRBセラミックス粒子、酸化鉄(Fe2O3)、
カーボランダム(SiC)、酸化クロム(Cr2O3)、若しく
は酸化セリウム(CeO2)、タングステン、チタン、高ク
ロム鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、カ焼アルミナ等の天然および合成の金属、金属化合
物、合金、鉱物等の粒子、炭化ケイ素、炭化ホウ素、窒
化ケイ素、窒化ホウ素、チタンナイトライド、窒化アル
ミニウム、ランタンボライド、溶解アルミナ、溶解ジル
コニア等のセラミックス粒子、アルミナジルコニア、ウ
ッド若しくはRB(米ぬかの焼成炭)セラミックス等が
挙げられ、これらの天然または人造の高硬度化合物の細
粒、それらのウイスカまたは焼結、細砕して得られた粉
粒体が用いられ、高炉焼結鉱等の副次生産品、碍子粉砕
品、コンクリート粉砕品あるいは耐摩耗材含有組成物再
利用としてこれらの破砕粒等も対象となし、目的により
材質、形状、大きさ、密度などが適宜選択され、これら
は単独または併用して用いることができる。本発明の目
的に特に好ましい研磨材粒子としては、ダイヤモンド
(C)、アルミナ(Al2O3)、アルミナジルコニア、ウッ
ド若しくはRBセラミックス粒子、酸化鉄(Fe2O3)、
カーボランダム(SiC)、酸化クロム(Cr2O3)、若しく
は酸化セリウム(CeO2)又はそれらの混合物である。
【0019】本発明に言う研磨材粒子をバインダーによ
り接着する基板としては、天然又は合成の紙、フィル
ム、不織布、織物、布、各種樹脂シート等を含み、具体
的にはポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン又
はポリウレタンシート、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、フッ素樹脂或いは環境に優しい生分解性ポリマ
ーから選ばれるシート状物、和紙、皮革などを含む。本
発明に言うサンドペーパー等の製造方法は、通常公知の
製造方法によって研磨材等粒子を固着剤によって基板
(布、紙、不織布、織物又は各種樹脂フィルム若しくは
シート状物等)に平面的に固着配列することによって容
易に製造される。
【0020】本発明において、サンドペーパー等と、該
サンドペーパー等の裏面を被着物体に固定せしめる固着
材としては、施工対象物体とをよく固着することのでき
るもので、耐摩耗性に一応の耐えるものならば、無機
性、有機性を問わないで使用される。例えば天然または
合成のゴム、樹脂、具体的にはゴム糊、水ガラス、セメ
ント、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン樹
脂、ナイロン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミドアミド樹
脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、シアノ
アクリレート樹脂、ABS樹脂、ふっ素樹脂、シリコン
樹脂等1種又は2種以上が挙げられる。
【0021】以下、本発明の実施の態様について更に詳
細に説明する。なお、本発明の合成樹脂シート又はゴム
シートは、サンドペーパー等に接着された研磨材等粒子
とゴム面が平滑であるものが見栄え、取り扱い上などか
ら一般的には好ましいが、必ずしも平滑であることは必
須ではなく、使用目的によっては多少の凹凸がある方が
好ましい場合もある。
【0022】本発明の合成樹脂シート又はゴムシートの
特異性は、例えば耐摩耗性ゴムシートの場合、ゴムの特
性である柔軟性、変形性、衝撃吸収性などを保持しなが
ら、比較的強靭な耐摩耗性を保有するという、新規な素
材「耐摩耗性ゴムシート」を提供することである。特
に、本発明においては、研磨材等粒子が用いられるの
で、研磨材等粒子がゴムシートに緊密(好ましくはかつ
均一)に埋め込まれ及び/又は敷き詰められているため
に、これが投錨(又はアンカー)効果を伴い、接着剤及
び/又はプライマーと相まって該研磨材等粒子とゴムと
がシート状に強固に一体化され、それらに因って従来に
無い強靭な耐摩耗性を保有するものと考えられる。
【0023】本発明の特徴とする合成樹脂シート若しく
はゴムシートは、前記した本発明の合成樹脂シート又は
ゴムシートの製造方法(請求項1又は3)によって特徴
づけられる耐摩耗性合成樹脂シート又は耐摩耗性ゴムシ
ートである。本発明による耐摩耗性合成樹脂シート又は
ゴムシートを製造する方法は、研磨材等粒子とサンドペ
ーパー等の基板と合成樹脂シート又はゴムシートに対す
る接着力の差異を適当に利用して平滑でかつ強靭な研磨
材等粒子が埋め込まれた合成樹脂シート又はゴムシート
を製造しようとするものであり、極めて特異な製造方法
と言える。
【0024】ここで、未加硫ゴムシートを形成している
ゴム成分としては、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、ポ
リイソブテンゴム、水素添加ポリブタジエンゴム、シス
ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンブ
タジエンゴム、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム
(NBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレン−プロピレン
ゴム(EPDM)、ブタジエン−ビニルピリジンゴム、塩素
化ポリイソプレンゴム、ポリウレタンゴム、ネオプレン
等で例示される天然ゴム及び合成ゴム等が例示される。
これらゴムの1種又は2種以上の混合物であってもよい
し、またこれらのゴムと塩化ビニルなどの他のポリマー
との混合物であってもよい。
【0025】未加硫ゴムシートは、通常、上記ゴム成分
に、カーボンブラック、可塑剤(オイル)、ステアリン
酸、老化防止剤等のゴム配合物、及び所要量の加硫剤
(イオウ、加硫促進剤など)とを混練りし、シート状に
したものである。本発明の耐摩耗性ゴムシートにあって
は、適度な柔軟性を有するものが好ましく用いられる。
更に本発明者らは、制振、防振、耐振などの目的で原料
ゴムに対して例えば、硫黄、チウラム系加硫促進剤又は
チアゾ−ル系加硫促進剤、ペルオキシド系加硫剤などを
添加した静的ばね定数が大きく、動的ばね定数が小さい
ものなど、各種添加剤、充填剤などを配合し制振ゴム、
防振ゴム、耐振ゴムとなるゴム組成物を用いることも出
来、時に耐摩耗性の向上に極めて効果的に作用すること
を見出した。
【0026】本発明において、合成樹脂シートを形成し
ている合成樹脂シートの類としては、種々のものが適用
される。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化
ビニリデン樹脂、アクリロニトリースチレンーブタヂエ
ン(ABS)樹脂、ポリスチレン(AS)樹脂、メタク
リル樹脂、ポリビニルアルコール(EVA)、エチレン
酢酸ビニル共重合樹脂、部分ケン化エチレン酢酸ビニル
共重合樹脂、セルロース系プラスチック、ポリウレタン
系、ポリエステル系、ポリアミド系等の熱可塑性エラス
トマー、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱
可塑性ポリエステル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹
脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹
脂、フッ素樹脂などのいわゆるエンジニアリングプラス
チック、更には、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、フェノール樹脂、ユリア・メラミン樹脂、ポリウレ
タン樹脂、シリコーン樹脂、光硬化性樹脂などの熱硬化
性樹脂が挙げられ、これらは1種又は2種以上を混合し
て用いられる。
【0027】さらにまた、本発明にいうサンドペーパー
等に接着された研磨材等粒子の平均粒径は、通常50〜40
00ミクロン、特に好ましくは100〜2000ミクロンの粒状の研磨材
等粒子が用いられる。また、これら研磨材等粒子の形状
について、球状、多面体、円筒体、角柱体等、特に制限
されない。本発明においては、さらに耐摩耗性を向上さ
せるため、サンドペーパー等の表面に耐摩耗性プラスチ
ック、金属、合金、酸化物、炭化物、窒化物、セラミッ
クス等をめっき、化学蒸着、真空蒸着、スパッタリン
グ、イオンブレーティング、プラズマ溶射等の手法で
(前処理)コーティングさせた粒子を使用することもで
きる。また、チタン酸アルカリ化合物のウイスカを含有
させることもできる。
【0028】また、本発明の方法において、サンドペー
パー等の表面に予め接着剤及び/又はプライマーを塗布
することもでき、場合によっては極めて効果的である。
係る接着剤及び/又はプライマーとしては、具体的に
は、天然または合成のゴム、ラテックス、蛋白質、澱
粉、膠等の動植物系、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸
ビニル、ポリアクリレート、シアノアクリレート、エチ
レン酢酸ビニル共重合体及びそのケン化物、ポリエステ
ル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、クロルスルホン化ポリエ
チレン、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、レゾルシン樹脂等の合
成樹脂系ポリアクリレート、ポリイミドアミド樹脂、ポ
リウレタン、エポキシアクリレート樹脂、ABS樹脂、
ふっ素樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシ
ン樹脂、フラン樹脂等の合成樹脂系、水ガラス、粘度、
石膏、セメント等の無機系、更に発泡ウレタン、発泡ス
チレン、発泡コンクリート等で例示される発泡体等が挙
げられ、無機性、有機性を問わず、これらは単独または
併用して用いることができる。しかしながら、相応の耐
摩耗性や、他の目的を著しく阻害するものは適宜選択、
使用を避けるべきことは云うまでもない。
【0029】また、ここで用いられるプライマーとして
は、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、加
硫接着剤を1種乃至2種以上混合したもの等が挙げられ
る。更に、必要により、その他に各種の強化剤、可撓性
付与剤、充填剤、難燃剤、可塑剤、繊維状物質(ガラス
繊維、炭素繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維若し
くはそれらの織物の類など)、帯電防止剤などを混合
し、差込み或いは塗付し又は着色剤で着色しておくこと
もできる。
【0030】また、必要により予め接着剤及び/又はプ
ライマーを塗布した合成樹脂シート若しくは未加硫ゴム
シートにおける接着剤及び/又はプライマーとしては、
具体的には、天然または合成のゴム、ラテックス、蛋白
質、澱粉、膠等の動植物系、ポリビニルアルコール、ポ
リ酢酸ビニル、ポリアクリレート、シアノアクリレー
ト、エチレン酢酸ビニル共重合体及びそのケン化物、ポ
リエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、クロルスルホン
化ポリエチレン、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、レゾルシン樹
脂等の合成樹脂系ポリアクリレート、ポリイミドアミド
樹脂、ポリウレタン、エポキシアクリレート樹脂、AB
S樹脂、ふっ素樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂、
レゾルシン樹脂、フラン樹脂等の合成樹脂系、水ガラ
ス、粘度、石膏、セメント等の無機系、更に発泡ウレタ
ン、発泡スチレン、発泡コンクリート等で例示される発
泡体等が挙げられ、無機性、有機性を問わず、これらは
単独または併用して用いることができる。しかしなが
ら、相応の耐摩耗性や、他の目的を著しく阻害するもの
は適宜選択、使用を避けるべきことは云うまでもない。
更に、該サンドペーパー等には、シリコン樹脂のような
剥離剤を塗付しておくことも出来、本発明の好ましい実
施態様である。
【0031】次いでサンドペーパー等に、必要により予
め接着剤及び/又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシ
ートを重ね合わせ、加熱(加硫又は硬化)及び押圧処理
してサンドペーパー等−樹脂シート又はゴムシートから
成るシート状物を作成する。このときの加熱(加硫又は
硬化)処理は通常のゴム加硫処理の温度範囲で行なわ
れ、通常100℃〜200℃である。
【0032】更にまた、本発明のサンドペーパー等−合
成樹脂シート若しくはゴムシートから成る耐摩耗性シー
トの製造方法の変形として、上記の通り、必要により予
め接着剤及び/又はプライマーを塗布したサンドペーパ
ー等裏面同士で重ね合わせ、この両面に、必要により予
め接着剤及び/又はプライマーを塗布した合成樹脂シー
ト又は未加硫ゴムシートを重ね合わせ、加熱(加硫又は
硬化)及び押圧処理して樹脂シート又はゴムシート−サ
ンドペーパー等−サンドペーパー等−合成樹脂シート又
はゴムシートから成る多層シート状物を作成し、次いで
剥離することによって、一度に2枚分の研磨粒子含有樹
脂シート又はゴムシートを製造することができる。
【0033】本発明の方法によって製造された合成樹脂
シート又はゴムシートは、それ自体、独立の耐摩耗性付
与素材(製品)として取り扱われ、任意の形状で例え
ば、遠赤外線放射性又は耐摩耗性を付与したい被着物体
面に、接着剤、貼着剤、粘着剤又はそれらの類を介して
前記被着物体面に接着、装着又は固着することでライニ
ング施工が行なわれる。特に本発明の耐摩耗性ゴムシー
トは、柔軟性と強靭性を兼ね備えており、この柔軟性か
ら屈曲した被着物体面にも容易に施工することが出来る
大きな利点を有する。また、本発明の合成樹脂シート又
はゴムシートは、遠赤外線放射性付与の目的から、以下
のような用途に利用することができる。例えば、セメン
トモルタル面、レンガ面、鉄鋼面、その他金属面、布帛
面、木質表面、ゴムを含むプラスチック面、タイル面、
ガラス面、陶器面、岩石面、シートおよびベルト表面
等、遠赤外線放射性又は耐摩耗性を付与することを望む
表面に適用されことができる。
【0034】本発明の合成樹脂シート又はゴムシート
は、薄手のものにあっては、鋏、ダイヤモンドカッター
等で適宜必要形状に切断成型することができ、任意の形
状に例えば耐摩耗層を作ることができる。特に細かい基
盤や、装置、機器などに必要な部分にだけ、いわゆるプ
リントの方式によって精密に耐摩耗層を形成することも
できる利点を有する。係るシートの形状としては特に制
限はないが、例えば、シート状、矢板状、帯状、短冊
状、波板状、パイプ状、棒状、リング状、球状、中空
状、箱状、網状等が挙げられる。また、本発明の例えば
耐摩耗性ゴムシートは、テープ状或いは帯び状など任意
の形状で使用することが出来る点で特に装置の補修等に
好都合であり、工業的に優れている。以上のように耐摩
耗性ゴムシートが、種々の形状に加工できることは、被
着物体面が筒、管や複雑な形状の狭い個所や屈曲部を持
つ場合、しかも本発明の耐摩耗性ゴムシートがゴムシー
トであって柔軟性、屈曲性に優れることから、極めて好
都合であり、その工業的利用価値は計り知れないものが
ある。
【0035】本発明の合成樹脂シート又はゴムシートの
用途、使用方法は種々の方法が考えられる。最も典型的
には、本発明になる耐摩耗性ゴムシートを接着、貼着又
は粘着して成る物品であり、具体的には、各種の装置、
設備、配管等の被着物体面、更には道路、車両、階段、
床等の建材、堰堤・テトラポット等の消波摩耗対策など
の物品への適用が考慮される。本発明の耐摩耗性合成樹
脂シート又はゴムシートは、その遠赤外線放射効果によ
り、流動する流体が高い温度のもので、その移動による
摩擦に対する耐摩耗性能を必要とする場所に用いて効果
的である。例えば高温のスラリーを取り扱う配管、高圧
蒸気配管内、特にベンド管、その他熱低下を防止するの
に保温処理を施している摩耗を伴なう流動体取り扱い
部、などの摩擦面に用いる。このほかに、例えば、サン
ドブラスト加工を行う周辺部分、キャビテーションや砂
をまきあげることによって摩耗の激しいスクリュー付近
の船底、固形物を含む流体を通す配管、生コンクリート
ミキサー車のシュート部およびホッパー部、ダンプトラ
ック等の荷台、粉粒体を取り扱うホッパー部、粉砕設備
において衝撃的な摩擦を受ける個所、振動機械、激しい
波による浸蝕を受ける水中およびスプラッシュゾーンの
構築物面、空気輸送のパイプラインにおける曲り部等。
あるいは送風機のケーシング内面、ランナーなどに塗布
使用することができる。 作 用: 本発明の耐摩耗材は遠赤外線放射物質が、その
まま耐摩耗性機能を発揮し、耐摩耗性が要求される流体
と擦過する場所での摩耗を阻止する役目を果すと共に、
遠赤外線の放射によって、流体に熱が付与される。すな
わち、耐摩耗材であると共に、加熱材としての働きをす
る。
【0036】次に、本発明の耐摩耗性合成樹脂シート又
はゴムシート、例えば耐摩耗性ゴムシートを用いる耐摩
耗ライニング方法は、具体的には、被着物体面に耐摩耗
ライニング施工を行なうにあたり、本願発明になる耐摩
耗性合成樹脂ゴムシートを、接着剤、貼着剤、粘着剤又
はそれらの類を介して前記被着物体面に接着或いは固着
することによって容易に行われる。更にまた、被着物体
面に例えば耐摩耗ライニング施工を行なうにあたり、必
要により予め接着剤及び/又はプライマーを塗布したサ
ンドペーパー等の表面に、必要により予め接着剤及び/
又はプライマーを塗布した未加硫ゴムシートを重ね合わ
せ、加熱(加硫)及び押圧処理してサンドペーパー等−
ゴムシートから成るシート状物を作成し、次いで該シー
ト状物のゴムシート側に接着剤、貼着剤、粘着剤又はそ
れらの類を用いて前記被着物体面に接着或いは固着し、
次いで該サンドペーパー等の基板を剥離することによっ
ても行われ、本発明の好ましい実施態様である。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、例えば、耐摩耗材性を
向上させたい被着物体面に、その裏面に接着剤、貼着
剤、粘着剤又はそれらを塗布した本発明の合成樹脂シー
ト又はゴムシートを接着又は固着することで容易に耐摩
耗ライニング施工を行うことができ、係る該合成樹脂シ
ート又はゴムシートは予め計画的に作成・準備しておく
ことが可能であるため、ライニングの必要に応じて随
時、消費することができ、いわゆる、計画生産が可能で
無駄をなくすことができるのみならず、如何なる場所で
も搬送、保存、取扱いが可能であるため、特に現場ライ
ニング作業が誰でも、また何時でも容易にでき、被着物
体である装置,設備などを遠隔移動させる必要がないた
め、作業能率が著しく向上し、また、ライニング層の取
替えの手間も簡単となって装置,設備の保守管理を極め
て合理化し得る極めて顕著な効果を有する。しかも、本
発明の合成樹脂シート又はゴムシートは成型,裁断が自
由で、如何なる形態でも自由に対応し得ると共に、ライ
ニング層の厚さに応じても自由に、均厚あるいは厚さを
変える必要がある場合でも、厚さ、大きさなど適宜変化
させ得るなどライニング層形成に極めて有利であり、装
置,設備本体の例えば摩耗損傷を防止し寿命を長期化す
る実用的効果は極めて大である。
【0038】更にまた、本発明の合成樹脂シート又はゴ
ムシートによる施工は、従前の肉盛溶接やセラミックス
プレートの張設などに比して作業性が頗る簡単で、しか
も例えば耐摩耗性ゴムシートと前記被着物体面とを例え
ば、熱硬化性エポキシ樹脂系接着剤を用い、迅速に硬化
して強靱な耐摩耗膜を短時間に得ることができるので操
業を停止することなく高温度操業配管に対し容易に施工
可能であるのみならず、またその取り扱いが容易なテー
プ状或いは帯状で使用することが出来、配管内の内圧や
吸気圧の有無に関係なく穿孔部等を閉塞し、必要により
重ね巻きもでき、補修を極めて容易に短時間に完成させ
ることができるなど、その応用範囲は工業用から日用品
に至るまで極めて広範囲に渡る。本発明の合成樹脂シー
ト又はゴムシートは、特に、工業的大量/又は連続生
産、計画生産等を可能とし、独特の柔軟性と強靭性とを
兼備するため如何なる形態であっても自由にかつ均一に
好みの膜厚に容易にライニング施工を行うことが出来る
点でも優れ、その工業的利用価値は計り知れないものが
ある。
【0039】
【実施例】以下、本発明を参考例及び実施例を掲げて更
に具体的に説明する。 参考例(サンドペーパー等の製法)サンドペーパー1 基板としての綿の平織物に、仮接着剤としてABSラテ
ックス(日本エイアンドエル社製ゴムラテックス)を一
面に塗布し、これにプライマーとしてシランカップリン
グ剤で処理したジルコニア系セラミック(角柱体を主体
とする、平均粒径1000ミクロン)を1300g/平方メートルを
均一に撒布し、付着されなかったセラミックを除き、ロ
ール押し圧乾燥してサンドペーパー1を製造した。
【0040】サンドペーパー2 平均粒径300ミクロンのジルコニア系研磨材粒子(9
5重量%)と、ニトロセルロース(5重量%)とを均一
に混合し、粘度10cpの低粘度スラリーを調製し、こ
れを仮保持シートとしての厚さ20μmのポリプロピレ
ンシートの片面に塗布し、乾燥させて、研磨材粒子をシ
ート表面に単層配列して仮保持させた。次に、ポリエス
テル樹脂及びイソシアネート系硬化剤を混合して粘度1
00cpの高粘度バインダー接着剤を調製し、この高粘
度バインダー接着剤を、基板シートとしての厚さ20μ
mのポリエステルシートの表面に一様に塗布し、厚さ1
0μmの高粘度バインダー接着剤の層を形成した。次
に、基板シートと保持シートとを、上下に配置した加圧
ローラ(軸圧力:10kg重/cm)の間を通過させ
て、単層配列した研磨材粒子を高粘度バインダー接着剤
の層に押し込み、乾燥機を通過させて高粘度バインダー
接着剤の層を乾燥させ、高粘度バインダー接着剤の乾燥
物である固着層に研磨材粒子を固着させた後に、固着層
に固着した研磨材粒子を保持シートから剥離し、サンド
ペーパー2を製造した。
【0041】サンドペーパー3の製法 ポリウレタン系発泡性樹脂に水酸化アルミニウム粉末と
砥粒(平均粒径500ミクロンの炭化ケイ素)を加えて
ポットミルにて混合した後、これに気泡剤、反発回復整
泡剤及び架橋剤等を加えて混合し、さらに、硬化剤及び
増粘剤を加えて混合し、気泡分散塗料を製造した。この
気泡分散塗料を、ナイフコーターにより、基板としての
厚さ75μmのPETシートの表面に400μmの厚み
に塗布し、100℃の雰囲気中で乾燥させた後、遠赤外
線を使用してさらに乾燥させ、気泡分散塗料を完全に硬
化させた。乾燥後、家庭用扇風機で冷却してサンドペー
パー3を製造した。
【0042】サンドペーパー4の製法 基板としての厚み75μmのテトロンSM(サンドブラ
ストによるマット加工を施し凹凸形状を設けたポリエス
テルフィルム帝人(株)製 商品名)の凹凸形状の凹凸
面に、プライマーを塗布した後、下記組成(塗工液1)
の研磨層をグラビアリバース法で5g/m2 塗工・乾燥
してサンドペーパー4を作成した。 (塗工液1の組成) ・グラスカHPC7502(ポリオルガノシロキサン系
樹脂) 25重量部 (日本合成ゴム(株)製 商品名) ・IPA−ST (イソプロパノールシリカゾル) 75
重量部 (平均粒径10〜20μm 日産化学工業(株)
製 商品名)
【0043】サンドペーパー5の製法 平均粒径1200ミクロンのRBセラミックス研磨材粒
子(=米ぬか焼成炭:95重量%)と、ニトロセルロー
ス(5重量%)とを均一に混合し、粘度10cpの低粘
度スラリーを調製し、これを仮保持シートとしての厚さ
20μmのポリプロピレンシートの片面に塗布し、乾燥
させて、RBセラミックスをシート表面に単層配列して
仮保持させた。次に、ポリエステル樹脂及びイソシアネ
ート系硬化剤を混合して粘度100cpの高粘度バイン
ダー接着剤を調製し、この高粘度バインダー接着剤を、
基板シートとしての厚さ20μmのポリエステルシート
の表面に一様に塗布し、厚さ10μmの高粘度バインダ
ー接着剤の層を形成した。次に、基板シートと保持シー
トとを、上下に配置した加圧ローラ(軸圧力:10kg
重/cm)の間を通過させて、単層配列した研磨材粒子
を高粘度バインダー接着剤の層に押し込み、乾燥機を通
過させて高粘度バインダー接着剤の層を乾燥させ、高粘
度バインダー接着剤の乾燥物である固着層に研磨材粒子
を固着させた後に、固着層に固着した研磨材粒子を保持
シートから剥離し、サンドペーパー5を製造した。
【0044】実施例1 予めプライマー処理した厚さ2mmの未加硫ゴムシートを
前記サンドペーパー1の表側に重ね合わせて、これを接
触加圧ロールで加圧しながら、170℃の温度で30分加熱
(加硫)処理することによって、基板−研磨材等粒子−
ゴムシートから成るシート状物を作成し、次いで該基板
を剥離することによって、耐摩耗性ゴムシートが得られ
た。この耐摩耗性ゴムシートは、研磨材等粒子とゴムと
が層状に一体形成されて成る耐摩耗性ゴムシートであっ
た。
【0045】実施例2 予めプライマー処理した厚さ2mmの未加硫ゴムシートを
前記サンドペーパー2の表側に重ね合わせて、これを接
触加圧ロールで加圧しながら150℃の温度で40分加熱
(加硫)処理することによって、基板−研磨材等粒子−
ゴムシートから成るシート状物を作成した。次いで該基
板を剥離することによって耐摩耗性ゴムシートが得られ
た。この耐摩耗性ゴムシートは、研磨材等粒子とゴムと
が層状に一体形成されて成る耐摩耗性ゴムシートであっ
た。
【0046】実施例3 サンドペーパー3の表面に予めプライマーとしてチップ
トップ社製SC2000(ゴム糊)で前処理した未加硫ゴムシ
ートを重ね合わせ、加熱(加硫)及び押圧処理して基板
−研磨材等粒子−ゴムシートから成るシート状物を作成
し、次いで該基板を剥離することによって、研磨材等粒
子とゴムとが層状に一体形成された耐摩耗性ゴムシート
を得た。この耐摩耗性ゴムシートの耐摩耗性を見るため
に、粒度40番のレジノイド砥石(直径205mm、幅5mm、回
転数1200rpm)を1分間軽く接触させたところ、僅かな擦
過傷を認めるだけで、粒体の欠落は殆んど無く、極めて
強靭であった。これに対して、レジセラSZ-E(三東化工
業株式会社製 エポキシ樹脂−セラミック粒複合耐摩耗
材)を3mm厚にゴムに接着処理により塗付し、硬化さ
せた後、ゴム面をゴムのり鉄板に接着させて固定した耐
摩耗面に同様のレジノイド砥石を1分間軽く接触させた
ところ、耐摩耗材は瞬時に欠落し、削り取られた。
【0047】実施例4 サンドペーパー4を用いて、他は実施例2と同じ方法に
よって得られた基板−研磨材等粒子−ゴムシートから成
るシート状物を用い、ゴムシート側にエポキシ樹脂系接
着剤を塗付し、サンドブラスト、脱脂した10×30cm軟鋼
板に重ね合わせて150℃で2時間加熱硬化させて接着
した。次い基板を剥離することにより、耐摩耗性付与軟
鋼板を得た。この耐摩耗性付与軟鋼板の耐摩耗性を見る
ために、粒度40番のレジノイド砥石(直径205mm、幅5
mm、回転数1200rpm)を1分間軽く接触させたところ、
僅かな擦過傷を認めるだけで、粒体の欠落は殆んど無
く、極めて強靭であった。これに対して、レジセラSZ-E
(三東化工業株式会社製 エポキシ樹脂−セラミック粒
複合耐摩耗材)を前記同様の軟鋼板に塗付し、乾燥させ
て固定した耐摩耗面に同様のレジノイド砥石を1分間軽
く接触させたところ、耐摩耗材は瞬時に欠落し、削り取
られた。
【0048】実施例5 予めプライマー処理した厚さ2mmのポリアミド樹脂シー
トを前記サンドペーパー5の研磨材等粒子貼着側に重ね
合わせて、これを接触加圧ロールで加圧しながら150℃
の温度で40分加熱(硬化)処理することによって、基板
−研磨材等粒子−ポリアミド樹脂シートから成るシート
状物を作成した。次いで該基板を剥離することによって
研磨材等粒子埋め込みポリアミド樹脂シートが得られ
た。この研磨材等粒子埋め込みポリアミド樹脂シート
は、破砕細粒の耐摩耗材がポリアミド樹脂シートに緊密
に埋め込まれ及び/又は敷き詰められ、かつ該耐摩耗材
とポリアミド樹脂とが層状に一体形成されて成る耐摩耗
性ポリアミド樹脂シートであった。
【0049】実施例6 30cm角のサンドペーパー(前記サンドペーパー2)
をB−ステージ化したエポキシ系シート(下記*1)に
市販のエポキシ系接着剤を介して貼合し、未硬化の内に
サンドペーパー表面に不飽和ポリエステル樹脂ワニス
(下記*2)を塗布後、筒状に曲げてから両エツジ部を
クリツプで固定した状態で、エポキシ樹脂系接着剤と不
飽和ポリエステル系ワニスを常温硬化させた後、50℃
で2時間、80℃で1時間で、B−ステージ化したエポ
キシ樹脂系シートを硬化させることにより、内側に耐摩
耗層を有するパイプを得た。 *1:B−ステージ化したエポキシ樹脂シートは30c
m角のロービングク ロスにスミエポキシELA−128(100部)にトリ
メリツト酸無水物(35部)、促進剤としてスミキユア
ーD(0.5部)からなるエポキシ樹脂組成物を塗布含
浸後30℃で数時間放置してBーステージ化した。 *2:不飽和ポリエステル樹脂ワニスは昭和高分子社製
フタル酸エステル系不飽和ポリエステル樹脂(100
部)にMEKパーオキサイド(1部)、ナフテン酸コバ
ルト(0.1部)からなる。
【0050】実施例7 径100mmx2000mmのマンドレルの表面に離型
剤塗布又は離型紙貼合した後、エポキシ樹脂ワニス(下
記*3)を塗布し、硬化が始まるまでにその表面にベル
ト状サンドペーパー(前記サンドペーパー5)を包帯を
巻く要領で巻きつけ、常温硬化させて一体化させた。そ
の表面に帯状に切つたチョツプドストランドマツトを巻
きつけながら、エポキシ樹脂ワニスを含浸させた。常温
硬化後、5時間60℃で後硬化したのち、マンドレルよ
り取り外した。内面に耐摩耗層を有するパイプを得た。 * 3:エポキシ樹脂ワニスはELA128(100
部)、硬化剤ショーアミンX(20部)よりなる。
【0051】実施例8 50cm角の未加硫ゴムシート上に幅5cm長さ50c
mの短冊状に裁断したサンドペーパ(前記サンドペーパ
ー1)を5cm間隔で並べた後、80℃1時間熱プレス
で加硫し一体化した後、表面にウレタン樹脂ワニスをト
ツプコートした。表面に模様を有する耐摩耗シートを得
た。このシートは一方向に容易に曲げられるという特徴
を有していた。
【0052】実施例9 10cm角x高さ5cmの金型に不飽和ポリエステル系
粉末状コンパウンドを入れた後、その表面に10cm角
のサンドペーパ(前記サンドペーパー1)を乗せ100
℃30分熱プレスして硬化一体化した。表面に耐摩耗層
を有するタイル状耐摩耗材を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AC06C AC10C AK01A AK01D AN00A AR00D AT00E BA05 BA07 BA10A BA10E CA16E CC00B DE01C DG10D DG11D DG12D DG15D EJ172 EJ422 EJ65B GB07 GB31 JK09 JL14D 4F211 AA45 AB16 AC03 AC04 AD02 AD05 AD08 AD34 AE08 AG01 AG03 AH81 SA03 SC06 SH22 SN01 SP05 SP36 TA03 TA09 TC02 TD11 TH22 TJ21 TJ31 TN06 TN42 TQ03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サンドペーパー等の表面に、必要により予
    め接着剤及び/又はプライマーを塗布した合成樹脂シー
    ト若しくは未加硫ゴムシートを重ね合わせ、加熱処理
    (加硫又は硬化)及び/又は押圧(圧着)処理すること
    を特徴とするサンドペーパー等−合成樹脂シート若しく
    はゴムシートから成る耐摩耗性シートの製造方法。
  2. 【請求項2】サンドペーパー等が、研磨材等粒子をバイ
    ンダーを介して基板(紙、フィルム、不織布、織物、
    布、各種樹脂シート等)に接着、貼着又は粘着してなる
    研磨材等粒子貼着シートである請求項1に記載の耐摩耗
    性シートの製造方法。
  3. 【請求項3】サンドペーパー等の表面に、必要により予
    め接着剤及び/又はプライマーを塗布した合成樹脂シー
    ト若しくは未加硫ゴムシートを重ね合わせ、加熱処理
    (加硫又は硬化)及び/又は押圧(圧着)処理すること
    によりサンドペーパー等−合成樹脂シート若しくはゴム
    シートから成るシート状物を作成し、次いでサンドペー
    パー等の基板を剥離することを特徴とする耐摩耗性シー
    トの製造方法。
  4. 【請求項4】合成樹脂シート若しくは未加硫ゴムシート
    が、未加硫ゴムシートであることを特徴とする請求項1
    又は3に記載の耐摩耗性ゴムシートの製造方法。
  5. 【請求項5】サンドペーパー等の表面に、必要により予
    め接着剤及び/又はプライマーを塗布した合成樹脂シー
    ト若しくは未加硫ゴムシートを重ね合わせ、加熱処理
    (加硫又は硬化)及び/又は押圧(圧着)処理すること
    によりサンドペーパー等−合成樹脂シート若しくはゴム
    シートから成るシート状物を作成し、このシート状物の
    裏面を固着材を用いて、装置、設備等の被着物体面に固
    定することを特徴とする耐摩耗施工方法。
  6. 【請求項6】サンドペーパー等の表面に、必要により予
    め接着剤及び/又はプライマーを塗布した合成樹脂シー
    ト若しくは未加硫ゴムシートを重ね合わせ、加熱処理
    (加硫又は硬化)及び/又は押圧(圧着)処理すること
    によりサンドペーパー等−合成樹脂シート若しくはゴム
    シートから成るシート状物を作成し、このシート状物の
    裏面を固着材を用いて、装置、設備等の被着物体面に固
    定し、次いで該サンドペーパー等の基板を剥離すること
    を特徴とする耐摩耗施工方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100434246C (zh) * 2004-12-23 2008-11-19 黄山市阊林木业有限责任公司 细木工板加工过程中的降醛工艺
CN113372624A (zh) * 2021-06-16 2021-09-10 福建省足友体育用品有限公司 一种轻质耐磨的橡胶发泡鞋底及其制备方法、运动鞋

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