JP2003024800A - アニオン交換樹脂及びそれを用いた純水の製造方法 - Google Patents

アニオン交換樹脂及びそれを用いた純水の製造方法

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JP2003024800A
JP2003024800A JP2001213081A JP2001213081A JP2003024800A JP 2003024800 A JP2003024800 A JP 2003024800A JP 2001213081 A JP2001213081 A JP 2001213081A JP 2001213081 A JP2001213081 A JP 2001213081A JP 2003024800 A JP2003024800 A JP 2003024800A
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Katsuhiko Yano
勝彦 矢野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 TOCや微粒子の増加の問題がないと共に、
混床式脱塩法におけるカチオン交換樹脂とのクランピン
グも抑制されたアニオン交換樹脂、及びそれを用いた純
水、特に超純水、の製造方法を提供する。 【構成】 粒子形状のアニオン交換樹脂粒子表面におけ
るアニオン交換基の対アニオンの平均密度が、アニオン
交換樹脂粒子全体における対アニオンの平均密度に対し
て0.5以下の割合であるアニオン交換樹脂、及び、イ
オン交換樹脂粒子によるイオン交換処理工程を含む純水
の製造において、該アニオン交換樹脂を用いる純水の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アニオン交換樹
脂、及びそれを用いた純水の製造方法に関し、特に混床
式脱塩法におけるカチオン交換樹脂とのクランピングが
抑制され、混床式脱塩法に用いるに好適なアニオン交換
樹脂、及びそれを用いた純水の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、純水は、粒子形状のアニオン
交換樹脂とカチオン交換樹脂とを用い、その複床式脱塩
法、或いは混床式脱塩法等により製造され、水電解用水
や原子炉用水等に用いられ、近年では、半導体素子の製
造工程におけるウェハーの洗浄用水等に、混床式脱塩法
による超純水が用いられており、更に半導体素子の集積
度の増加に伴い、超純水の純度に対する要求は益々高ま
っている。
【0003】イオン交換樹脂粒子を用いた脱塩による純
水の製造においては、従来より、イオン交換樹脂粒子か
らの溶出物等に起因して純水中の全有機炭素(TOC)
や微粒子が増加する等の問題が提起されており、それに
対して、例えば、イオン交換樹脂粒子の架橋度を制御す
る方法(例えば、特開平4−108588号公報等。)
や、イオン交換樹脂粒子の粒径を制御する方法(例え
ば、特開平10−85740号公報等。)等が提案され
ているが、根本的な解決策となり得ているものではな
く、又、アニオン交換樹脂粒子に基づく微粒子について
は、ポリスチレンスルホン酸のような解離性基を有する
水溶性高分子で処理することにより発生を抑制できるこ
とも知られているが、このような水溶性高分子を用いる
ことは、該高分子の脱落等による効果の喪失、及びTO
C値の上昇等の問題を内在する。
【0004】更に、前述の超純水の製造においては、混
床式脱塩におけるアニオン交換樹脂粒子とカチオン交換
樹脂粒子との間の表面相互作用によって樹脂粒子同士の
凝集、延いては塊化が生じる、所謂、クランピングが起
こり、これにより、イオン交換能が低下するばかりか、
床内での空隙の発生等により被処理水の流動に分布が発
生したり、それを回避するために操作性が低下する等に
より、恒常的に安定した処理ができなくなるという問題
を伴うこととなる。一方、このクランピングを抑制すべ
く、例えば、水不溶性架橋イオン交換樹脂エマルジョン
で処理する方法(例えば、米国特第4,347,328
号明細書等。)、及び、水溶性樹脂状高分子電解質で処
理して表面電荷を中和する方法(例えば、米国特許第
2,961,417号明細書等。)等が提案されている
ものの、前者方法では、得られる超純水においてエマル
ジョン粒子を除去するための洗浄工程が必要となり、
又、後者方法では、イオン交換能が低下するという問題
を生じ、更に、いずれの方法においても、これらの処理
剤の溶出によるTOC値の上昇を伴うものであった。
【0005】又、このような純水や超純水の製造におけ
る脱塩の外にも、例えば、医薬や糖の分離・精製、アミ
ノ酸の精製、金属の除去・回収、水の軟化等の様々な分
野においても、イオン交換樹脂が混床で用いられる場合
があり、それらの場合においても前述のクランピングの
発生の問題があり、解決が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
技術に鑑みてなされたもので、従って、本発明は、TO
Cや微粒子の増加の問題がないと共に、混床式脱塩法に
おけるカチオン交換樹脂とのクランピングも抑制された
アニオン交換樹脂、及びそれを用いた純水、特に超純
水、の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するため鋭意検討した結果、樹脂粒子表面と粒子内
部とで官能基の密度を異ならしめたアニオン交換樹脂が
前記目的を達成できることを見出し本発明に到達したも
ので、従って、本発明は、粒子形状のアニオン交換樹脂
粒子表面におけるアニオン交換基の対アニオンの平均密
度が、アニオン交換樹脂粒子全体における対アニオンの
平均密度に対して0.5以下の割合であるアニオン交換
樹脂、及び、イオン交換樹脂粒子によるイオン交換処理
工程を含む純水の製造において、該アニオン交換樹脂を
用いる純水の製造方法、を要旨とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のアニオン交換樹脂は、樹
脂粒子表面におけるアニオン交換基の対アニオンの平均
密度が、樹脂粒子全体における対アニオンの平均密度に
対して0.5以下の割合であることが必須であり、樹脂
粒子全体における対アニオンの平均密度に対して0.2
以下の割合であるのが好ましく、0.1以下の割合であ
るのが更に好ましい。樹脂粒子表面における対アニオン
の平均密度が前記範囲超過では、混床式脱塩法における
カチオン交換樹脂とのクランピングの抑制効果が劣る
等、本発明の効果を発現できないこととなる。
【0009】本発明の前記アニオン交換樹脂としては、
特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、
イオン交換基として、一般的な4級アンモニウム基と、
両性基との少なくとも2種を有するアニオン交換樹脂、
及び、一般的な4級アンモニウム基と、中性基との少な
くとも2種を有するアニオン交換樹脂、のいずれかであ
って、前者アニオン交換樹脂における両性基、或いは、
後者アニオン交換樹脂における中性基が、粒子形状のそ
の表面に局在化しているものを挙げることができる。
【0010】イオン交換基として、一般的な4級アンモ
ニウム基と、両性基との少なくとも2種を有する前者ア
ニオン交換樹脂としては、例えば、下記一般式(I) で表
される構成繰返し単位20〜99.99モル%と下記一
般式(II)で表される構成繰返し単位80〜0.01モル
%〔但し、両者のモル%はこの両者の合計100モル%
に対するものである。〕とを含有する架橋共重合体から
なるアニオン交換樹脂が挙げられる。
【0011】
【化5】
【0012】〔式(I) 中、A1 は、炭素数1〜10のア
ルキレン基を示し、R1 、R2 、及びR3 は各々独立し
て、水酸基を置換基として有していてもよい炭素数1〜
20のアルキル基を示し、X- は対アニオンを示す。ベ
ンゼン環は更にアルキル基又は/及びハロゲン原子を置
換基として有していてもよい。〕
【0013】
【化6】
【0014】〔式(II)中、A1 は、炭素数1〜10のア
ルキレン基を示し、R4 、及びR5は各々独立して、水
酸基を置換基として有していてもよい炭素数1〜20の
アルキル基を示し、A2 は、エステル結合、エーテル結
合、又はアミド結合を介していてもよい炭素数1〜20
のアルキレン基を示し、Y- は、カルボキシラト(−C
OO -)、ホスホト〔−OPO2 (OH)- 〕、又はス
ルホナト(−SO3 -)アニオン基を示す。ベンゼン環
は更にアルキル基又は/及びハロゲン原子を置換基とし
て有していてもよい。〕
【0015】ここで、前記一般式(I) 及び前記一般式(I
I)におけるA1 のアルキレン基としては、具体的には、
例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、i
−プロピレン基、テトラメチレン基、i−ブチレン基、
ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、デカメチレン基
等の炭素数1〜10の直鎖状或いは分岐状のものが挙げ
られ、中で炭素数1〜4のものが好ましい。
【0016】又、前記一般式(I) におけるR1 、R2
及びR3 、並びに、前記一般式(II)におけるR4 、及び
5 のアルキル基としては、具体的には、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル
基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデ
シル基、エイコシル基等の炭素数1〜20の直鎖状或い
は分岐状のものが挙げられ、それらは水酸基を置換基と
して有していてもよい。中で炭素数1〜4のものが好ま
しい。
【0017】又、前記一般式(II)におけるA2 のアルキ
レン基としては、前記A1 として挙げたと同様の炭素数
1〜20の直鎖状或いは分岐状のものが挙げられ、それ
らはエステル結合、エーテル結合、又はアミド結合を介
していてもよい。中で炭素数1〜4のものが好ましい。
【0018】又、前記一般式(II)におけるY- は、カル
ボキシラト(−COO -)、ホスホト〔−OPO2 (O
H)- 〕、又はスルホナト(−SO3 - )アニオン基で
あり、又、前記一般式(I) における対アニオンX- とし
ては、F- 、Cl- 、Br-、及びI- のハロゲンイオ
ン、及びOH- 等が挙げられる。
【0019】尚、前記一般式(I) 及び前記一般式(II)に
おけるベンゼン環の他の置換基としてのアルキル基とし
ては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、i−プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等の炭素
数1〜10の直鎖状或いは分岐状のものが挙げられ、
又、ハロゲン原子としては、弗素、塩素、臭素、及び沃
素が挙げられる。
【0020】本発明のアニオン交換樹脂としては、前記
一般式(I) で表される構成繰返し単位と前記一般式(II)
で表される構成繰返し単位との割合が、両者の合計10
0モル%に対して、前記一般式(I) で表される構成繰返
し単位20〜99.99モル%、前記一般式(II)で表さ
れる構成繰返し単位80〜0.01モル%からなるのが
好ましく、前者構成繰返し単位90〜99.9モル%で
後者構成繰返し単位10〜0.1モル%であるのが更に
好ましく、前者構成繰返し単位98〜99.5モル%で
後者構成繰返し単位2〜0.5モル%であるのが特に好
ましい。前者構成繰返し単位が前記範囲未満で後者構成
繰返し単位が前記範囲超過では、イオン交換能が低下す
る傾向となり、一方、前者構成繰返し単位が前記範囲超
過で後者構成繰返し単位が前記範囲未満では、混床式脱
塩法におけるクランピングの抑制効果が劣る傾向とな
る。
【0021】尚、本発明における前記一般式(I) で表さ
れる構成繰返し単位と前記一般式(II)で表される構成繰
返し単位とを含有するアニオン交換樹脂は、架橋共重合
体を基本骨格とする樹脂であり、通常、例えば、スチレ
ン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、ビニルナフタレ
ン等のモノビニル芳香族化合物と、例えば、ジビニベン
ゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニル
ナフタレン、トリビニルベンゼン等のポリビニル芳香族
化合物とを、前者モノビニル芳香族化合物50〜99重
量%、後者ポリビニル芳香族化合物50〜1重量%の割
合で、懸濁重合法等の公知の方法で共重合させることに
より架橋共重合体樹脂粒子として製造される。尚、これ
らの架橋共重合体樹脂粒子としては、樹脂粒子内にミク
ロポアーを有する所謂ゲル型と、樹脂粒子内にミクロポ
アーの他に物理的細孔(マクロポアー)を有する所謂ポ
ーラス型のいずれであってもよい。
【0022】そして、前記一般式(I) 及び(II)の構成繰
返し単位を形成する前駆体として、該架橋共重合体に、
公知の方法で、例えば、クロロメチル基、クロロエチル
基、ブロモメチル基、ブロモエチル基等のハロアルキル
基を導入するか、或いは、前記モノビニル芳香族化合物
として、例えば、クロロメチルスチレン、クロロエチル
スチレン、クロロプロピルスチレン、クロロブチルスチ
レン、ブロモメチルスチレン、ブロモエチルスチレン、
ブロモプロピルスチレン、ブロモブチルスチレン等のハ
ロアルキルモノビニル芳香族化合物を用いて、前記ポリ
ビニル芳香族化合物と共重合させる等の方法によりハロ
アルキル基が導入される。中で、本発明においては、ス
チレン−ジビニルベンゼン共重合体にクロロメチル基を
導入したものが好ましい。
【0023】即ち、前記一般式(I) 及び(II)の構成繰返
し単位を形成する前駆体としての架橋共重合体は、下記
一般式(III) で表される構成繰返し単位を含有するもの
として表すことができる。
【0024】
【化7】
【0025】〔式(III) 中、A1 は、炭素数1〜10の
アルキレン基を示し、Zはハロゲン原子を示す。ベンゼ
ン環は更にアルキル基又は/及びハロゲン原子を置換基
として有していてもよい。〕
【0026】ここで、前記一般式(III) におけるA1
アルキレン基としては、前記一般式(I) 及び前記一般式
(II)においてA1 として挙げたと同じ炭素数1〜20の
直鎖状或いは分岐状のものが挙げられる。又、Zのハロ
ゲン原子としては、弗素、塩素、臭素、及び沃素が挙げ
られる。尚、ベンゼン環の他の置換基としてのアルキル
基及びハロゲン原子としては、前記一般式(I) 及び前記
一般式(II)において挙げたと同様のものが挙げられる。
【0027】そして、このハロアルキル基を有する前記
一般式(III) で表される繰返し構成単位を含有する架橋
共重合体に、下記一般式(IV)で表される化合物を反応さ
せることにより、前記一般式(I) の構成繰返し単位が形
成されると共に、下記一般式(V) で表される化合物を反
応させることにより、前記一般式(II)の構成繰返し単位
が形成される。その際、下記一般式(IV)で表される化合
物による反応と、下記一般式(V) で表される化合物によ
る反応とは、同時であってもいずれかを前後とした逐次
であってもよい。
【0028】
【化8】
【0029】〔式(IV)中、R1 、R2 、及びR3 は各々
独立して、水酸基を置換基として有していてもよい炭素
数1〜20のアルキル基を示す。〕
【0030】
【化9】
【0031】〔式(V) 中、R4 、及びR5 は各々独立し
て、水酸基を置換基として有していてもよい炭素数1〜
20のアルキル基を示し、A2 は、エステル結合、エー
テル結合、又はアミド結合を介していてもよい炭素数1
〜20のアルキレン基を示し、Yは、カルボキシル基
(−COOH)、ホスフェート基〔−OPO(O
H)2〕、又はスルホネート基(−SO3 H)を示
す。〕
【0032】ここで、前記一般式(IV)の化合物として
は、具体的には、例えば、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジ
メチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、
トリエタノールアミン等の3級アミンが挙げられ、又、
前記一般式(V) の化合物としては、具体的には、例え
ば、ジメチルグリシン、ジエチルグリシン、ジメチルグ
リシンメチルエステル、ジメチルグリシンエチルエステ
ル、ジエチルグリシンメチルエステル、ジエチルグリシ
ンエチルエステル、ジメチルアミノプロピオン酸、ジメ
チルアミノプロピオン酸メチルエステル、ジメチルアミ
ノプロピオン酸エチルエステル、ジメチルアミノメチル
燐酸、ジエチルアミノメチル燐酸、ジメチルアミノメチ
ルスルホン酸、ジエチルアミノメチルスルホン酸等が挙
げられる。
【0033】尚、前記一般式(I) で表される構成繰返し
単位と前記一般式(II)で表される構成繰返し単位とを含
有するアニオン交換樹脂の製造における前記一般式(IV)
で表される化合物の反応、及び、前記一般式(V) で表さ
れる化合物の反応は、例えば、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、
1,4−ジオキサン、トルエン、塩化メチレン、クロロ
ホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロ
ロエチレン、水等の中から選択されるこれら化合物を溶
解する溶媒の存在下、好ましくは30〜100℃の温度
に加温することにより、容易になすことができる。尚、
このアニオン交換樹脂の製造方法の詳細については、本
願出願人による先の特許出願(特願2000−2679
31)に記載されている。
【0034】又、イオン交換基として、一般的な4級ア
ンモニウム基と、中性基との少なくとも2種を有するア
ニオン交換樹脂としては、例えば、下記一般式(VI)で表
される構成繰返し単位を含有する架橋共重合体に、水酸
基含有化合物を反応させた後、下記一般式(VII) で表さ
れる化合物を反応させることにより得られたアニオン交
換樹脂が挙げられる。
【0035】
【化10】
【0036】〔式(VI)中、A1'は、炭素数1〜10のア
ルキレン基を示し、Z' はハロゲン原子を示す。ベンゼ
ン環は更にアルキル基又は/及びハロゲン原子を置換基
として有していてもよい。〕
【0037】
【化11】
【0038】〔式(VII) 中、R1'、R2'、及びR3'は各
々独立して、水酸基を置換基として有していてもよい炭
素数1〜20のアルキル基を示す。〕
【0039】ここで、前記一般式(VI)で表される構成繰
返し単位を含有する架橋共重合体は、前記一般式(I) 及
び前記一般式(II)で表される構成繰返し単位を含有する
前記アニオン交換樹脂の前駆体として挙げたと同じ前記
一般式(III) で表された架橋共重合体であり、従って、
前記一般式(VI)におけるA1'及びZ' は、前記一般式(I
II) におけるA1 及びZにそれぞれ対応するものであ
る。
【0040】又、前記一般式(VII) で表される化合物
は、前記一般式(I) で表される構成繰返し単位を形成す
るにおいて反応させる化合物として挙げたと同じ前記一
般式(IV)で表された化合物であり、従って、前記一般式
(VII) におけるR1'、R2'、及びR3'は、前記一般式(I
V)におけるR1 、R2 、及びR3 にそれぞれ対応するも
のである。
【0041】そして、前記一般式(VI)で表される構成繰
返し単位を含有する架橋共重合体に反応させる水酸基含
有化合物としては、具体的には、例えば、メタノール、
エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1
−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、アリ
ルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノー
ル、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオー
ル、グリセリン等のアルコール類、或いはこれらの金属
アルコキシド、及び、ポリビニルアルコール、セルロー
ス、デキストラン等の水溶性高分子類等が挙げられる。
中で、前者アルコール類が好ましい。
【0042】尚、前記一般式(VI)で表される構成繰返し
単位を含有する架橋共重合体に、前記水酸基含有化合物
を反応させるには、必要に応じてメタノール、エタノー
ル、プロパノール、ジオキサン、水等を溶媒として用い
て、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、カリウ
ムエトキシド等の活性化剤の共存下、好ましくは25〜
100℃の温度でなされる。その後、前記一般式(VII)
で表される化合物を、前述と同様の条件で反応させる。
尚、このアニオン交換樹脂の製造方法の詳細について
は、本願出願人による先の特許出願(特願2000−2
55880)に記載されている。
【0043】そして、前記一般式(I) で表される構成繰
返し単位20〜99.99モル%と前記一般式(II)で表
される構成繰返し単位80〜0.01モル%〔但し、両
者のモル%はこの両者の合計100モル%に対するもの
である。〕とを含有する架橋共重合体からなる前記アニ
オン交換樹脂、及び、前記一般式(VI)で表される構成繰
返し単位を含有する架橋共重合体に、水酸基含有化合物
を反応させた後、前記一般式(VII) で表される化合物を
反応させることにより得られる前記アニオン交換樹脂
は、いずれも、前述の如く、樹脂粒子表面におけるアニ
オン交換基の対アニオンの平均密度が、樹脂粒子全体に
おける対アニオンの平均密度に対して0.5以下の割合
を満足する。
【0044】本発明において、樹脂粒子表面における対
アニオンの平均密度、及び樹脂粒子全体における対アニ
オンの平均密度は、X線光電子分光分析(ESCA)を
用いた元素組成分析により測定することができ、具体的
には、樹脂粒子の厚み約10Åの表面層における炭素元
素量に対する対アニオン元素量の比(対アニオン元素量
/炭素元素量)を樹脂粒子表面における対アニオンの平
均密度とし、一方、樹脂粒子を粉砕した樹脂粉末におけ
る炭素元素量に対する対アニオン元素量の比(対アニオ
ン元素量/炭素元素量)を樹脂粒子全体における対アニ
オンの平均密度として、両者の比をとることにより捉え
ることができる。尚、ここで、樹脂粒子の形状として
は、通常形状の平均直径が0.05〜2mm程度の球状
である。
【0045】尚、ここで、対アニオンは、アニオン交換
樹脂と化学結合していない全対アニオンの当量で表すも
のとする。又、樹脂粒子表面における対アニオンの平均
密度、及び、樹脂粒子全体における対アニオンの平均密
度を求めるに当たっては、全対アニオンを特定のアニオ
ンに正確に置換して測定する必要がある。そのための方
法としては、例えば、アニオン交換樹脂粒子をカラムに
充填し、アニオン交換樹脂粒子容量に対して、10倍量
(BV)の2N水酸化ナトリウム、10倍量(BV)の
脱塩水、10倍量(BV)の2N塩酸、10倍量(B
V)の脱塩水の通液を100サイクル繰り返した後、1
00倍量(BV)の2N塩酸、及び50倍量(BV)の
脱塩水を通液してアニオン交換樹脂の対アニオンをCl
型として、前述のESCA分析する方法を採ることがで
きる。尚、これらの通液の流速は、1〜50倍量/分
(SV)とする。
【0046】本発明の純水の製造方法は、イオン交換樹
脂粒子によるイオン交換処理工程を含む純水の製造にお
いて、粒子形状のアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂
とを用いた複床式脱塩法、或いは混床式脱塩法等におけ
るアニオン交換樹脂として本発明の前記アニオン交換樹
脂を用いるものであり、本発明の純水の製造方法として
は、混床式脱塩法による超純水の製造において、本発明
の効果を顕著に発現することができることから好まし
い。
【0047】本発明の純水の製造方法によれば、イオン
交換処理工程におけるイオン交換樹脂粒子容量に対して
300倍量(BV)の原水を通液したときの純水におい
て、光散乱(減衰)式パーティクルカウンターを用いた
測定によって、0.05μm以上の大きさの微粒子数が
10個/ml以下という、現在の測定精度の限界に近い
値を有する超純水を製造することが可能となる。
【0048】又、1〜2Nの水酸化ナトリウムを樹脂粒
子容量の1〜100倍量(BV)の通液量で、1〜50
倍量/分(SV)の流速で通液して再生処理を施した場
合においても、イオン交換能の低下、及び、TOCや微
粒子の増加もなく、又、混床におけるクランピングも抑
制され、再生前と同様に、例えば、イオン交換樹脂粒子
容量に対して300倍量の原水を通液したときの純水に
おいて、0.05μm以上の大きさの微粒子数が10個
/ml以下の性能を維持することができる。
【0049】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0050】実施例1 スチレン300g、57%ジビニベンゼン21gの混合
物に過酸化ベンゾイル1.5gを添加し、この混合物
を、ポリビニルアルコール1.8gを含む脱塩水180
0ml中に加えて、攪拌下に80℃で8時間重合させ
た。水洗、乾燥させて得られたスチレン−ジビニルベン
ゼン架橋共重合体樹脂粒子300gにクロロメチルメチ
ルエーテル1020gと塩化亜鉛105gを加え、50
℃で5時間反応させた後、未反応のクロロメチルメチル
エーテルと塩化亜鉛を水で不活性化し、架橋共重合体樹
脂粒子をクロロメチル化した。引き続いて、クロロメチ
ル化架橋共重合体樹脂粒子300gに水1000mlと
ジメチルグリシンエチルエステル250gを加え、80
℃で8時間反応させ、濾過後、その樹脂粒子300gに
1,4−ジオキサン1000mlと30重量%トリメチ
ルアミン水溶液420mlを加え、50℃で8時間反応
させ、濾過後、2N水酸化ナトリウム溶液を20BV通
液してエステルを加水分解し、4重量%塩化ナトリウム
溶液を20BV通液して塩型をCl型とすることによ
り、アニオン交換樹脂粒子Aを製造した。
【0051】得られたCl型アニオン交換樹脂粒子Aに
ついて、以下に示す方法により、前記一般式(I) で表さ
れる構成繰返し単位と前記一般式(II)で表される構成繰
返し単位との割合を算出し、結果を表1に示した。
【0052】<構成繰返し単位>三菱化学(株)編「ダ
イヤイオンマニュアル」第1巻145頁記載の方法に従
って、前記一般式(I) におけるトリメチルアンモニウム
基の量を示す中性塩分解容量(meq/ml樹脂)を測
定し、一方、樹脂粒子5mlに0.1N塩酸250ml
を加え、30℃で13時間振盪後、上澄みの塩酸を水酸
化ナトリウムで滴定することにより、前記一般式(II)に
おけるカルボキシラト(−COO -)アニオン基の量を
示す塩酸吸着量(meq/ml樹脂)を測定し、下記式
から前記一般式(I) で表される構成繰返し単位と前記一
般式(II)で表される構成繰返し単位との割合を算出し
た。 前記一般式(I) の構成繰返し単位(モル%)=中性塩分
解容量/(中性塩分解容量+塩酸吸着量)×100 前記一般式(II)の構成繰返し単位(モル%)=塩酸吸着
量/(中性塩分解容量+塩酸吸着量)×100
【0053】別に、得られたCl型アニオン交換樹脂粒
子Aについて、以下に示す方法により、樹脂粒子表面に
おけるカチオンの対アニオンの平均密度と樹脂粒子全体
における対アニオンの平均密度を測定し、後者平均密度
に対する前者平均密度の割合を算出し、結果を表1に示
した。
【0054】<対アニオンの平均密度>X線光電子分光
分析(ESCA)(KRATOS社製「XSAM800
pci」)を用い、以下の条件で、樹脂粒子の厚み約1
0Åの表面層における炭素元素量と対アニオン元素(C
l)量をそれぞれ測定して、前者炭素元素量に対する後
者対アニオン元素量の比(対アニオン元素量/炭素元素
量)を樹脂粒子表面における対アニオンの平均密度と
し、一方、樹脂粒子を粉砕した樹脂粉末における炭素元
素量と対アニオン元素(Cl)量をそれぞれ測定して、
前者炭素元素量に対する後者対アニオン元素量の比(対
アニオン元素量/炭素元素量)を樹脂粒子全体における
対アニオンの平均密度とした。 X線源:Al Kα,15kV×15mA,モノクロメ
ータ使用 Pass Energy:サーベイスペクトル 80e
V,ナロースペクトル20eV 取り出し角:90度(分析深度 〜10Å)
【0055】次いで、得られたCl型アニオン交換樹脂
粒子A500mlに2N水酸化ナトリウムの20BVを
20SVの流速で通液してOH型とした後、メタノール
の2BVを1SVの流速で通液し、更に、脱塩水の50
BVを10SVの流速で通液して洗浄した。このOH型
アニオン交換樹脂粒子Aを内径30mmのカラムに充填
し、TOC0.5ppbで、0.05μm以上の微粒子
数50個/リットルの原水の300BVを30SVの流
速で通液し、得られた超純水について、以下に示す方法
で、TOC、及び微粒子数を測定し、結果を表1に示し
た。 <TOC>有機炭素分析計(ANATEL社製「A−1
00PSE」)を用いて測定した。 <微粒子数>光散乱式リキッドパーティクルカウンター
(PMS社製「HSLIS−M50−DI」)を用いて
測定した。
【0056】更に、OH型アニオン交換樹脂粒子Aにつ
いて、以下に示す方法で、カチオン交換樹脂との混床に
おける耐クランピング性を評価し、結果を表1に示し
た。 <クランピング性>OH型アニオン交換樹脂粒子A10
mlと、H型としたカチオン交換樹脂粒子(三菱化学社
製「ダイヤイオンSK1B」)10mlとを混合し、タ
ップ法で混合体積を測定した。クランピングが生じると
体積が増加することから、混合体積が小さい方がクラン
ピングが抑制されていることが判断できる。
【0057】実施例2 実施例1で原水を通液してTOC及び微粒子数を測定評
価した後のOH型アニオン交換樹脂粒子A500ml
に、2N水酸化ナトリウム10BV通液、及び2N塩酸
10BV通液を1サイクルとして100サイクル繰り返
して再生処理を施した後、実施例1におけると同様にし
て、原水を通液し、得られた超純水についてTOC、及
び微粒子数を測定し、カチオン交換樹脂との混床におけ
る耐クランピング性を評価し、結果を表1に示した。
【0058】実施例3 実施例1におけると同様にして製造したクロロメチル化
スチレン−ジビニルベンゼン架橋共重合体樹脂粒子30
0gに、イソプロパノール1500mlとナトリウムメ
トキシド50gを加え、85℃で8時間反応させ、濾過
後、その樹脂粒子150gに1,4−ジオキサン500
mlと30重量%トリメチルアミン水溶液210mlを
加え、50℃で8時間反応させ、濾過後、4重量%塩化
ナトリウム溶液を20BV通液して塩型をCl型とする
ことにより、アニオン交換樹脂粒子Bを製造した。
【0059】得られたCl型アニオン交換樹脂粒子Bに
ついて、実施例1におけると同様にして、前記一般式
(I) で表される構成繰返し単位と前記一般式(II)で表さ
れる構成繰返し単位との割合、及び、樹脂粒子表面にお
けるカチオンの対アニオンの平均密度の樹脂粒子全体に
おける対アニオンの平均密度に対する比を算出し、結果
を表1に示した。更に、得られたCl型アニオン交換樹
脂粒子BをOH型とし、実施例1におけると同様にし
て、原水を通液し、得られた超純水についてTOC、及
び微粒子数を測定し、カチオン交換樹脂との混床におけ
る耐クランピング性を評価し、結果を表1に示した。
【0060】比較例1 実施例1におけると同様にして製造したクロロメチル化
スチレン−ジビニルベンゼン架橋共重合体樹脂粒子30
0gに、1,4−ジオキサン1000mlと30重量%
トリメチルアミン水溶液420mlを加え、50℃で8
時間反応させ、濾過後、4重量%塩化ナトリウム溶液を
20BV通液して塩型をCl型とすることにより、アニ
オン交換樹脂粒子Cを製造した。
【0061】得られたCl型アニオン交換樹脂粒子Cに
ついて、実施例1におけると同様にして、前記一般式
(I) で表される構成繰返し単位と前記一般式(II)で表さ
れる構成繰返し単位との割合、及び、樹脂粒子表面にお
けるカチオンの対アニオンの平均密度の樹脂粒子全体に
おける対アニオンの平均密度に対する比を算出し、結果
を表1に示した。更に、得られたCl型アニオン交換樹
脂粒子CをOH型とし、実施例1におけると同様にし
て、原水を通液し、得られた超純水についてTOC、及
び微粒子数を測定し、カチオン交換樹脂との混床におけ
る耐クランピング性を評価し、結果を表1に示した。
【0062】比較例2 比較例1で得られたOH型アニオン交換樹脂粒子C50
0mlにポリスチレンスルホン酸溶液(酸当量2mmo
l/l)250mlを加え、25℃で1時間攪拌してポ
リスチレンスルホン酸を担持させることにより、電解質
で処理されたOH型アニオン交換樹脂粒子Dを製造し
た。得られたOH型アニオン交換樹脂Dについて、実施
例1におけると同様にして、原水を通液し、得られた超
純水についてTOC、及び微粒子数を測定し、カチオン
交換樹脂との混床における耐クランピング性を評価し、
結果を表1に示した。
【0063】比較例3 比較例2で原水を通液してTOC及び微粒子数を測定評
価した後のOH型アニオン交換樹脂粒子Dに、実施例1
におけると同様にして再生処理を施した後、実施例1に
おけると同様にして、原水を通液し、得られた超純水に
ついてTOC、及び微粒子数を測定し、カチオン交換樹
脂との混床における耐クランピング性を評価し、結果を
表1に示した。
【0064】
【表1】
【0065】実施例4 実施例1で製造したアニオン交換樹脂粒子A150ml
と、カチオン交換樹脂粒子(三菱化学社製「ダイヤイオ
ンSB1B」)100mlとを混合して内径25mmの
カラムに充填し、0.0185g/Lの硫酸ナトリウム
溶液を0.8L/時で30分間通液して得られた超純水
について、比抵抗計(堀場製作所製「α900」)を用
いて比抵抗を測定したところ、16.6メガオームであ
った。
【0066】実施例5 実施例3で製造したアニオン交換樹脂粒子Bを用いた外
は実施例4と同様にして得られた超純水の比抵抗は、1
6.8メガオームであった。
【0067】比較例4 比較例2で製造したアニオン交換樹脂粒子Dを用いた外
は実施例4と同様にして得られた超純水の比抵抗は、1
2.9メガオームであった。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、TOCや微粒子の増加
の問題がないと共に、混床式脱塩法におけるカチオン交
換樹脂とのクランピングも抑制されたアニオン交換樹
脂、及びそれを用いた純水、特に超純水、の製造方法を
提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 25:18 C08L 25:18 Fターム(参考) 4D025 AA04 AB01 AB18 BA08 BA16 BA22 BB03 BB04 CA05 CA10 4F071 AA22 AH15 FA10 FB02 FC01 4J100 AB02P AB07P AB08P AB16Q BA03P BA32H BA32P BA33H BA33P BB01H CA01 CA04 CA31 DA28 HA27 HA31 HA61 HC05 HC43 HC44 HC45 HC47 JA15 JA18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子形状のアニオン交換樹脂粒子表面に
    おけるアニオン交換基の対アニオンの平均密度が、アニ
    オン交換樹脂粒子全体における対アニオンの平均密度に
    対して0.5以下の割合であることを特徴とするアニオ
    ン交換樹脂。
  2. 【請求項2】 アニオン交換樹脂が、下記一般式(I) で
    表される構成繰返し単位20〜99.99モル%と下記
    一般式(II)で表される構成繰返し単位80〜0.01モ
    ル%〔但し、両者のモル%はこの両者の合計100モル
    %に対するものである。〕とを含有する架橋共重合体か
    らなる請求項1に記載のアニオン交換樹脂。 【化1】 〔式(I) 中、A1 は、炭素数1〜10のアルキレン基を
    示し、R1 、R2 、及びR3 は各々独立して、水酸基を
    置換基として有していてもよい炭素数1〜20のアルキ
    ル基を示し、X- は対アニオンを示す。ベンゼン環は更
    にアルキル基又は/及びハロゲン原子を置換基として有
    していてもよい。〕 【化2】 〔式(II)中、A1 は、炭素数1〜10のアルキレン基を
    示し、R4 、及びR5は各々独立して、水酸基を置換基
    として有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基を
    示し、A2 は、エステル結合、エーテル結合、又はアミ
    ド結合を介していてもよい炭素数1〜20のアルキレン
    基を示し、Y- は、カルボキシラト(−COO -)、ホ
    スホト〔−OPO2 (OH)- 〕、又はスルホナト(−
    SO3 -)アニオン基を示す。ベンゼン環は更にアルキ
    ル基又は/及びハロゲン原子を置換基として有していて
    もよい。〕
  3. 【請求項3】 アニオン交換樹脂が、下記一般式(VI)で
    表される構成繰返し単位を含有する架橋共重合体に、水
    酸基含有化合物を反応させた後、下記一般式(VII) で表
    される化合物を反応させることにより得られたものであ
    る請求項1に記載のアニオン交換樹脂。 【化3】 〔式(VI)中、A1'は、炭素数1〜10のアルキレン基を
    示し、Z' はハロゲン原子を示す。ベンゼン環は更にア
    ルキル基又は/及びハロゲン原子を置換基として有して
    いてもよい。〕 【化4】 〔式(VII) 中、R1'、R2'、及びR3'は各々独立して、
    水酸基を置換基として有していてもよい炭素数1〜20
    のアルキル基を示す。〕
  4. 【請求項4】 イオン交換樹脂粒子によるイオン交換処
    理工程を含む純水の製造において、アニオン交換樹脂と
    して請求項1乃至3のいずれかに記載のアニオン交換樹
    脂を用いることを特徴とする純水の製造方法。
  5. 【請求項5】 イオン交換処理工程が混床式脱塩法によ
    るものである請求項4に記載の純水の製造方法。
  6. 【請求項6】 イオン交換処理工程におけるイオン交換
    樹脂粒子容量に対して300倍量の原水を通液したとき
    の純水において、0.05μm以上の大きさの微粒子数
    が10個/ml以下である請求項4又は5に記載の純水
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 再生処理を施したアニオン交換樹脂粒子
    を用いたイオン交換処理工程におけるイオン交換樹脂粒
    子容量に対して300倍量の原水を通液したときの純水
    において、0.05μm以上の大きさの微粒子数が10
    個/ml以下である請求項4乃至6のいずれかに記載の
    純水の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005239961A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Mitsubishi Chemicals Corp 半金属錯体形成基を有する芳香族架橋重合体及び吸着剤
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WO2022205565A1 (zh) * 2021-03-29 2022-10-06 凯莱英医药集团(天津)股份有限公司 聚苯乙烯型树脂的氨基化方法、氨基化树脂固定酶的方法

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