JP2003021564A - モデルによる鋳型部品のガス圧予測方法 - Google Patents

モデルによる鋳型部品のガス圧予測方法

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JP2003021564A
JP2003021564A JP2001205202A JP2001205202A JP2003021564A JP 2003021564 A JP2003021564 A JP 2003021564A JP 2001205202 A JP2001205202 A JP 2001205202A JP 2001205202 A JP2001205202 A JP 2001205202A JP 2003021564 A JP2003021564 A JP 2003021564A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 砂から成り所定の形状、寸法及び材質の実物
鋳型部品におけるピーク圧の値及び発生場所を、簡単か
つ迅速に予測することである。 【解決手段】 ガス圧予測方法は、砂製の第1実物鋳型
部品16から発生するガスにより上昇するガス圧のピー
ク値を検知する検知工程と、第1実物鋳型部品16をフ
ィルム51で包装して製作した第1モデル鋳型部品50
における空気の供給量及び排出量のデータを収集する収
集工程と、第2実物鋳型部品におけるガス圧のピーク値
を、該第2実物鋳型部品をフィルムで包装した第2モデ
ル鋳型部品に空気を供給及び排出し、収集したデータに
基づき予測する予測工程と、から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中子等の鋳型部品
による鋳造時に鋳型部品から発生する燃焼ガスにより上
昇する圧力を、モデル鋳型部品により予測する、モデル
による鋳型部品のガス圧予測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳造に使用される鋳型の一種に、下型及
び上型と中子とを含むものがある。下型と上型とは上下
方向(縦方向)に型割され、両型により区画されたキャ
ビティ内に中子が設置される。中子は、砂に粘結剤(バ
インダ)たる樹脂を混合して造型されることが多い。そ
のため、鋳造時には溶湯の熱により樹脂が燃焼するとと
もに水分が蒸発し、中子から燃焼ガス(以下「ガス」と
言う)が発生する。ガスの発生量が多く、中子内のガス
の圧力(以下「ガス圧」と言う)が所定値を超えると、
ガスが気泡となって鋳造製品に残留したり、鋳造の次の
工程における工具破損の原因になったりする。
【0003】ガスの発生量を減少させるためには、理論
上は中子中のバインダの含有量を減少させれば良い。し
かし、そうすると中子の強度が低下し、中子折れが多く
なる。このように、バインダの含有量は中子の種々の特
性に関連しており、ガスの発生量の減少のみを考慮して
含有量を減少させることはできない。
【0004】そこで、鋳型からガスを抜いてガス圧が常
に所定値(溶湯圧)以下となるように調節している。ガ
ス圧を調節するには、鋳型内のガス圧を検知することが
必要である。そのために図11に示す第1従来例では、
実物中子104のガス圧を測定したい部位に複数本のガ
ス圧検知用パイプ102を突き立て、該パイプの先端に
圧力センサ101を取り付ける。この実物中子104を
下型106と上型107とにより区画されたキャビティ
108内に設置し、実物溶湯を流し込む。その際に中子
104の各部におけるガス圧の変化を圧力センサ101
により検知する。一方、特開平4ー164218号公報
(以下「第2従来例」と言う)では、図12に示すよう
に、容器110の中にシェル砂111を充填して作成し
たモデル中子112を使用している。このモデル中子1
12に圧力取出し管113が接続され、石英管114内
に配置されている。また、石英管114にはまた、モデ
ル中子112の近くに熱伝対116が配置され、そのま
わりに電気炉117が配置されている。ガス圧の検知時
は、電気炉117によりモデル中子112を加熱し、発
生したガスを圧力取出し管113から取り出し、マノメ
ータ118によりガス圧を検知する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記第1従来
例のように実物中子104をキャビティ108内に設置
し実物溶湯を流し込むことによりガスの圧力を検知する
と、手間と時間がかかる。特に、複雑な形状を持つ鋳造
製品(例えば、内燃機関のシリンダヘッド)を鋳造する
際のガス圧の検知ではこの傾向が顕著になる。即ち、こ
の場合は複数の中子片を組み合わせた中子を用いるが、
ピーク圧はある特定の中子片に発生し、バインダ(樹
脂)の量及びシェル砂の通気性等によりそのピーク圧の
値及び発生位置が変動する場合が多い。それにも関わら
ず、毎回のガス圧検知において該中子片を他の中子片と
組み合わせてキャビティ内に設置しなければならず、時
間及び手間がかかる。しかも、該中子片の形状、寸法等
が決まらなければ結局中子が設計できず、鋳造を開始す
ることができない。
【0006】この点、上記第2従来例によれば、上記第
1従来例に比べて、実物中子104のキャビティ108
内への設置及び実物溶湯の流込みは不要になり、その分
ガス圧の検知が容易になる。しかし、所定の形状、材質
のモデル中子112全体の平均化されたガス圧が検知で
きるのみである。比較的簡単な形状の中子では、各部分
でのガス圧に大差がないので、これでも足りる。
【0007】これに対して、上記複数の中子片を組み合
わせた中子では各部分のガス圧は異なる場合が多く、第
2従来例によるガス圧の検知は十分とは言えない。即
ち、該中子でシリンダヘッド等を鋳造する場合、特定の
中子片のピーク圧が他の中子片のピーク圧に比べて特に
高くなることがある。そして、ピーク圧の値及び発生場
所がシリンダヘッド等に発生するガス欠陥の大きさ及び
場所と対応することが分かっている。従って、このピー
ク圧の値及び発生場所を検知することが重要であるが、
第2従来例は、これらを正確、簡単かつ迅速に検知する
ことはできない。
【0008】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
で、砂粒子が所定の空隙率、形状係数及び直径から成
る、砂製で所定の形状及び寸法を持つ実物鋳型部品内に
おけるピーク圧の値及び発生場所を、モデル鋳型部品に
より簡単かつ迅速に予測することができる、鋳型部品の
ガス圧予測方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、上記第2
従来例の長所を享受しつつ、その欠点を克服することは
できないかどうか、鋭意研究した。その際、砂から成る
鋳型部品(上型、下型又は中子)から発生するガスのガ
ス圧を検知に関して、以下の点に注目した。
【0010】第1に、鋳造製品のガス欠陥に影響するの
はガス圧のピーク圧の値であり、気体の種類はこの値の
大きさには殆ど影響しない。よって、ガス欠陥は、実物
中子及び実物溶湯等を用いて実際に中子等からガスを発
生させる代わりに、空気を内部に供給することによって
も確認することができる。
【0011】第2に、実際の鋳造時に中子等の鋳型部品
から発生したガスが、その周りの溶湯を透過する量は極
めて少ないと考えられる。よって、ガス圧を検知する上
では溶湯は実質的にガスの非透過物と考えることができ
る。
【0012】第3に、実際の鋳造時にガス圧は開始から
終了まで時間の経過につれて変化するが、ガス欠陥に影
響するのはそのピーク値である。よって、そのピーク値
の大きさ及び発生場所さえ分かれば良く、鋳造の全行程
におけるガス圧の変化が分かる必要はない。これに関連
して、中子からガスが発生し、しかも中子が複数の中子
片を組み合わせて成る場合、特定の中子片にガス圧のピ
ーク値が存在する場合が多い。その場合、該中子片にお
けるガス圧の検知を行えば十分である。
【0013】即ち、本発明のモデルよる鋳型部品のガス
圧予測方法は、砂製の第1実物鋳型部品による鋳造時
に、第1実物鋳型部品から発生するガスにより上昇する
第1実物鋳型部品内のガス圧のピーク値を検知する検知
工程と;第1実物鋳型部品を非通気性のフィルムで包装
した第1モデル鋳型部品に空気を供給及び排出して、空
気圧のピーク値をガス圧のピーク値と整合させ、その際
の空気の供給量及び排出量のデータを収集する収集工程
と;第1実物鋳型部品と構成が異なる砂製の第2実物鋳
型部品による鋳造時におけるガス圧のピーク値を、第2
実物鋳型部品を非通気性のフィルムで包装した第2モデ
ル鋳型部品に収集工程で収集したデータに基づき、空気
を供給及び排出することにより予測する予測工程と;か
ら成ることを特徴とする。
【0014】本発明のモデルよる鋳型部品のガス圧予測
方法によれば、第2実物鋳型部品による鋳造時にピーク
圧が所定値(第2実物鋳型部品の溶湯圧)を超えるかど
うか、即ち鋳物にガス欠陥が生ずるおそれがあるかどう
かを、第2モデル鋳型部品により予測することができ
る。その結果、第2実物鋳型製品の鋳型内への設置や実
際の鋳造等が不要になるのみならず、鋳型部品の設計変
更に迅速に対処することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の発明の実施の形態は以下
の通りである。 <鋳造製品、材料、鋳型、鋳造方法>鋳造製品(鋳物)
としては、自動車のシリンダヘッド、シリンダブロッ
ク、クランクケース、カムシャフト及びインテークマニ
ホールドがある。この他にも各種足廻り部品や各種駆動
系部品がある。鋳造製品は様々な材料、鋳型及び鋳造方
法により鋳造される シリンダヘッドの場合、材料はアルミニウムで、鋳型は
中子を含み、低圧鋳造法により鋳造される。シリンダブ
ロックの場合、材料は鋳鉄で鋳型は中子を含み重力鋳造
法により鋳造されることもあるし、材料はアルミニウム
で鋳型は中子を含み高圧鋳造法又はダイカスト鋳造法に
より鋳造されることもある。クランクケース及びカムシ
ャフトの場合、材料は鋳鉄で、鋳型は中子を含まず、重
力鋳造法により鋳造される。インテークマニホールドの
場合、材料は鋳鉄で、鋳型は中子を含み、重力鋳造法に
より鋳造される。
【0016】鋳型が中子を含まない場合は、上型又は下
型の少なくとも一方が実物鋳型部品に相当し、中子を含
む場合は中子が実物鋳型部品に相当する。尚、中子は単
体から成っても良いし、複数の中子片から成っても良
い。複数の中子片から成る場合、そのうちの1つのみに
本発明を適用することもできる。 <実物鋳型部品におけるガス圧検知>ガス圧検知工程
は、鋳物の鋳造時に、砂から成る第1実物鋳型部品から
発生するガスにより上昇するガス圧のピーク値及びその
発生場所を検知する。即ち、第1実物鋳型部品である上
型、下型又は中子等が溶湯に浸ると、その樹脂成分が溶
湯により加熱溶融されてガスが発生し、実物鋳型部品内
のガス圧が上昇する。
【0017】尚、ガス圧が所定値(第1実物鋳型部品の
溶湯圧)を超えないように、実物鋳型部品にはガスの吸
引、通気又は排気するための手段が設けられている。吸
引手段等は第1実物鋳型部品の上面、下面に設けること
ができる。
【0018】ガスの発生量とガスの吸引量等とにより決
まるガス圧は、例えば実物鋳型部品内に埋設した圧力セ
ンサにより検知する。尚、各部分における温度差等によ
りガス圧は鋳型部品内の場所において異なることが多い
ので、センサは複数箇所即ち長手方向の中間部及び端部
や、厚さ方向の浅い部分及び深い部分に配設することが
望ましい。 <モデル鋳型部品と実物鋳型部品との整合、モデル鋳型
部品によるデータ収集>整合、収集工程では、第1実物
鋳型部品を非通気性のフィルムで包装した第1モデル鋳
型部品を製作し、その内部に空気を供給する。その際、
空気の供給量はガス圧のピーク値を示すときの発生量に
見合う量とする。本発明では、空気の総供給量は上記ガ
スの総発生量と等しくする。但し、空気の単位時間当た
りの供給量はガスの単位時間当たりの供給量は等しくな
くて良い。本発明では、ガス圧のピーク値さえ検知でき
れば良く、ガス圧の逐次変化を検知することは不可欠で
はないからである。
【0019】また、モデル鋳型部品の内部から空気を排
出等する。空気の総排出量はガスの総排出量と等しくす
る。
【0020】要するに、モデル鋳型部品の内部の空気圧
のピーク値及びその発生場所が、上記実物鋳型部品のガ
ス圧のピーク値及び発生場所と整合すれば良い。そのた
めには、空気の供給及び排出等の試行錯誤を繰り返し、
空気圧のピーク値及びその発生場所が、ガス圧のピーク
値及び発生場所に極力近づくような給気量及び排気量を
見つけ出し、これをデータとして収集する。 <モデル鋳型部品によるガス圧予測>ガス圧予測工程
は、第1実物鋳型部品と構成が異なる第2実物鋳型部品
で鋳造した場合のガス圧のピーク値を、第2モデル鋳型
部品により予測する。第2モデル鋳型部品は、第2実物
鋳型部品を非通気性のフィルム部材で包装して製作し、
上記第1モデル鋳型部品により収集したデータに基づ
き、空気を供給及び排出される。
【0021】その際、第2モデル鋳型部品内の空気圧を
検知する。検知された空気圧が所定値(第2実物鋳型部
品における溶湯圧)よりも低ければ、これを使用して鋳
造しても、鋳造製品にガス欠陥が発生する心配は殆んど
ない。反対に、検知された空気圧が所定値よりも高けれ
ば、鋳造製品にガス欠陥が発生するおそれがある。この
場合は、第2実物鋳型部品の設計変更等を検討する。
【0022】第2モデル鋳型部品により第2実物鋳型部
品のガス圧を予測できるのは、例えば第2実物鋳型部品
の形状及び寸法が第1実物鋳型部品のそれとは異なると
きである。具体的には、全体又は特定部分の形状自体が
異なったり、形状は同じで寸法が異なる(相似形)こと
である。また、第2実物鋳型部品を形成する砂の粒子の
空隙率、形状係数、直径が第1実物鋳型部品のそれとは
異なる場合にも予測できる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を基にして
説明する。この実施例は、自動車の内燃機関用のシリン
ダヘッドをアルミニウムから低圧鋳造法により鋳造する
際、砂から成る中子から発生するガスのガス圧を予測す
るものある。 実物中子によるガス圧検知 始めに、図1に示す金属製の実物上型10及び実物下型
11と砂製の実物中子15とで区画形成されるキャビテ
ィ13内に実物溶湯を流し込んで、シリンダヘッドを鋳
造する。中子15は高さ方向に組み合わされ、組合せ時
に高さ方向において中間に位置する中間中子片(第1実
物鋳型部品に相当する)16と、上方に位置する上方中
子片19と、下方に位置する下方中子片21とから成
る。
【0024】これまでのシリンダヘッドの鋳造による
と、中間中子片16内のガス圧が上方中子片19及び下
方中子片21内のガス圧よりも高くなることが分かって
いる。その理由は、中子15全体が溶湯に覆われるため
と考えられる。
【0025】中間中子片(以下「第1実物中子片」と呼
ぶ)16の寸法は約縦150mm、横700mm、高さ
100mm、体積は約900mm3である。図2及び図
4に示すように、第1実物中子片16はメイン部17と
サブ部18とから成る。メイン部17は全体に亘って複
数の孔17aが形成されるとともに、前方側及び後方側
にそれぞれ前方(フロント)幅木部22a及び後方(リ
ア)幅木部22bが突設されている。サブ部18はサブ
連結幅木部18eにおいてメイン部17に連結されてい
る。第1実物中子片16は、幅木部22a及び22bを
上型10及び下型11により支持されている。また下面
に突設された多数の幅木部22cが下型11により支持
されている。
【0026】第1実物中子片16のうちでも、特にメイ
ン部17の第1部分17c及び第2部分17dと、サブ
部18の第3部分18c及び第4部分18dのガス圧が
高くなる傾向がある。その理由は、これらは幅木部22
a及び22bから遠い位置にあるためと考えられる。
【0027】そこで、これらの部分のガス圧を検知する
ために、図1に示すように、先端にセンサの付いたガス
圧検知用の第1パイプ23a及び第2パイプ23bをメ
イン部17の上面側に第1部分17c及び第2部分17
dにそれぞれ突き立て、上面側に先端にセンサの付いた
ガス圧検知用の第3パイプ24a及び第4のパイプ24
bをサブ部18の第3部分18c及び第4部分18dに
それぞれ突き立てる。また、第1実物中子片16から発
生するガスを吸引するために、中央部に1本のガス吸引
用パイプ25を突き立てる。
【0028】この状態で第1実物中子片16を上方中子
片19及び下方中子片21と組み合わせて中子15と
し、上型10及び下型11により区画されるキャビテイ
13内に設置する。その際、ガス圧検知用の第1、第
2、第3及び第4パイプ23a,23b,24a及び2
4bは上型10を貫通させ(圧力計測器(不図示)に接
続する。また、ガス吸引用パイプ25は上型10を貫通
させ、上面開口からポンプ27まで延び途中にヤニ溜め
28が形成された第1ホース29に接続する。
【0029】下型11には、上記中子15の2つのサブ
連結幅木部18eに対応する部分にベント(排気孔)3
0aが形成され、その中に多数の細孔を持つ2つのベン
ト部材31aが挿入されている。また、幅木部22a及
び22bにもベント(排気孔)30bが形成され、そこ
にベント部材31bが挿入されている。
【0030】シリンダヘッドの鋳造のためにキャビテイ
13内に溶湯(約700度)を供給すると、供給につれ
て中子15の第1実物中子片16は溶湯に覆われ、温度
が次第に上昇する。第1実物中子片16の温度は常温か
ら約500度までは比較的早く上昇し、それ以後約70
0度までは比較的ゆっくり上昇する。温度が約350度
に達した後、第1実物中子片16等からガスが発生す
る。第1実物中子片16から発生したガスはその周りを
包囲している溶湯内に閉じこめられ、これによって内部
のガス圧が上昇する。
【0031】尚、第1実物中子片16からのガスの総発
生量は、例えば別途測定した第1実物中子片16の単位
重量あたりのガス発生量に、第1実物中子片16の総重
量を乗ずることにより求めることができる。
【0032】上昇する第1実物中子片16内のガス圧の
ピーク値が所定値(第1実物中子片16の溶湯圧)を超
えないように、ベント部材31a,31b及びガス吸引
用パイプ25からガスを鋳型の外部に排気する。ガス吸
引用パイプ25からの吸引量はポンプ27の動力により
調整する。尚、溶湯圧は予め溶湯量制御圧力値により求
めておく。
【0033】その際、第1実物中子片16内のガス圧
を、ガス圧検知用の第1、第2、第3及び第4パイプ2
3a、23b、24a及び24bの先端に取り付けた圧
力センサにより測定する。ガス圧は、第1実物中子片1
6内からのガスの発生量、ガス吸引用パイプ25からの
ガスの吸引量、ベント30a及び30bのガスの通気量
及びベント部材31a及び31bからのガスの排気量に
より決まるガス圧の測定は、ガス吸引用パイプ25から
のガス吸引量を3段階に、ベント30a及び30bから
のガス排気量を2段階に、そしてベント部材31a及び
31bのガス通気性を2段階に変更して行う。実際の鋳
造工程により近い条件でガス圧を検知するためである。
即ち、鋳造の繰返しにより、ホース29にヤニが詰ま
り、ポンプ27の駆動力が一定でもガスの吸引量が変動
する。また、第1実物中子片16のサブ連結幅木部18
eと下型11のベント30aとの隙間にバリが形成さ
れ、ベント30aからの排気を妨げる。更に、ベント部
材31a及び31bの細孔が目詰まりして開孔率が低下
する。これらは何れもガス圧に影響する。尚、第1実物
中子片16の幅木部22a、22b及び22cの周囲に
はバリが形成されるが、ガス圧には影響しない。
【0034】次に、ガス吸引用パイプ25からのガス吸
引量、ベント30からのガス排気量及びベント部材31
a及び31bのガス通気性の設定について説明する。
【0035】たとえポンプ27の出力が一定であって
も、ガス吸引用パイプ25からのガスの吸引量が一定に
なるとは限らない。ガス中に含まれるヤニがホース29
内で詰まって通気性を低下させるからである。そこで、
図3に示すように、上型10及び下型11を開き、上型
10の下面開口をゴムパッキン36で塞いだ状態で、下
面開口に流量計33及び圧力計34が配置されたホース
35を接続する。そして、流量計35により観察される
吸引量が0L/分、5L/分及び15L/分)になると
きの、ポンプ27の出力を調べる。
【0036】また、図1及び図4(図2を下方から見た
斜視図)に示すように、溶湯がサブ連結幅木部18eと
下型11のベント30aとの間の隙間に入り込むと、バ
リが形成される。このバリはベント30aを通ずるガス
の排気を妨げてガス圧を上昇させ、バリがなければガス
圧は低くなる。そこで、2つのサブ連結幅木部18eに
バリが発生した(ガス抜きゼロ)場合と、発生しない場
合とを設定する。具体的には、「バリ有り」は幅木部1
8eの中子を削って強制的にバリを発生させて実現し、
「バリ無し」は正常な中子を使用して実現する。
【0037】さらに、図1において、新品の時は目詰ま
りしていないベント部材31a及び31bの細孔は、鋳
造を繰り返すにつれて目詰まりし、その開孔率が低下す
る。開孔率が低下するとガスの通気量が減少する。そこ
で、細孔に目詰りがない(開孔率100%)場合と、目
詰りがある(目詰り率25%、開孔率75%)場合とを
設定する。具体的には図5に示すように、エアー圧調整
装置41、流量計42及び圧力計43が配置された空気
流通系44に、「目詰り無し」のベント部材31a及び
31bと、「目詰り有り」のベント部材31a及び31
bとをそれぞれ取り付け、所定圧力のエアーを流通させ
たときの単位時間当たりのエアー流量を測定し、記録す
る。
【0038】以上の3つの因子を適宜組み合わせて、表
1に示す6つの条件を設定する。
【0039】
【表1】
【0040】上記条件1から6の下、第1実物中子片1
6内の第1から第4部分17c、17d、18c及び1
8dにおけるガス圧を、ガス圧検知用の第1、第2、第
3及び第4パイプ23a、23b、24a及び24bの
先端に取り付けた圧力センサにより測定し、測定結果を
記録する。条件3の結果を図6の曲線及び図7(c)の
棒グラフで示す。第1から第4部分17c、17d、1
8c及び18dにおけるガス圧の時間に対する変化を示
す図6において、曲線aはメイン部17の第1部分17
cおけるガス圧の変化を示し、曲線bはメイン部17の
第2部分17bにおけるガス圧の変化を示す。また、曲
線c及びdは(殆んど重なっている)それぞれ、サブ部
18の第3部分18c及び第4部分18dにおけるガス
圧の変化を示す。
【0041】このグラフから明らかなように、メイン部
17の第1部分17c及び第2部分17dにおけるガス
圧は当初急速に上昇し、その後緩やかに上昇してピーク
圧に達し、その後緩やかに下降している。サブ部18の
第3部分18c及び第4部分18dにおけるガス圧も同
様に変化している。そして、全体的にサブ部18のガス
圧の方がメイン部17のガス圧よりも高い。
【0042】このガス圧のピーク値が、直線eで示した
溶湯圧よりも高くなると、鋳物製品にガス欠陥が生ず
る。よって、溶湯圧がピーク値を超えないようにパイプ
25からのガスの吸引量やベント部材31からのガスの
通気量等を調整する。
【0043】尚、その他の条件1、2、4、5及び6に
おけるガス圧の変化を図7(a)、(b)、(d)、
(e)及び(f)において棒グラフで示す。条件1から
6の何れの場合も、ピーク値が溶湯圧を超えず、ガス欠
陥は生じなかった。 モデル中子における整合、モデル中子よるデータ収集 次に、モデル第2中子片50の作成及びこれを用いて行
うガス圧の予測について、図8、図9及び図10をもと
に説明する。
【0044】上記実物中子片16をガスを透過させない
樹脂フィルムで全体を包装する。このフィルムの材料シ
リコン樹脂(自硬性)で、厚さは中子15の外径寸法よ
り約50から70mmである。また、16本の給気パイ
プ52と、それぞれ先端に圧力センサを備えた4本のガ
ス検知用パイプ54a、54b、54c及び54dと、
1本の吸引パイプ56と、4本のベントパイプ53を第
1実物中子片16に突き立てる。
【0045】各給気パイプ52はその先端が実物中子片
16に所定深さ(ここでは全て同じ深さである。但し、
深さは異なっても良い)入り込むように突き立て、突立
場所は第1実物中子片16おけるガスの発生場所に対応
させる。即ち、メイン部17及びサブ部18の表面(上
面)側及び裏面(下面)側の全領域に亘らせる。4本の
ガス圧検知用パイプ54aから54d、1本の吸気パイ
プ56及び4本のベントパイプ53の突立場所は、それ
ぞれ上記図1のガス圧検知パイプ23a、23b、24
a及び24b、吸引パイプ25及びベント部材31a及
び31bの突立場所に対応させる。各ベントパイプ53
には流量制御弁57(図9参照)を取り付ける。尚、各
パイプの突立てにより樹脂フィルム51に開いた孔の縁
と各パイプとの間はシール部材によりシールして、空気
漏れを防止する。
【0046】こうして製作したモデル中間中子片(第1
モデル鋳型部品に相当する)50では給気パイプ52か
らその内部にエアーを供給する。その際、単位経過時間
当たりの給気量は一定とし、総給気量はガスの総発生量
と等しくする。
【0047】また、また吸引パイプ56からの空気の吸
引量は上記実物中子片16と同様にポンプ27の駆動力
を調整して3段階に切り換え、総吸引量は上記総吸引量
と等しくする。ベント部材31a及び31bの目詰りに
相当するベントパイプ53の単位時間当たりの通気量
は、図9に示す流量調整弁57の弁開口度を調整して2
段階に設定し、総通気量は上記ベント部材31からの総
通気量と等しくする。尚、下型ベント30a及び30b
からの排気量は、「バリ有り」の代わりに適当な蓋部材
でベント30a及び30bの入口をふさぎ、「バリ無
し」の場合はこの蓋部材を除去することにより2段階に
調整する。
【0048】こうして、第1モデル中子片50において
も、第1実物中子片16の場合と同様に、条件1から6
を設定する。
【0049】次に、第1モデル中子片50の各条件1か
ら6におけるガス圧の調整について説明する。第1モデ
ル中子片50により第1実物中子片16におけるガス圧
を予測するためには、第1モデル中子片50の第1から
第4部分58a、58b、58c及び58dにおける空
気圧(特にピーク圧)を、極力上記図7(a)から
(f)のガス圧(特にピーク圧)に近づけることが必要
である。そのために、単位時間当たりの各給気用パイプ
52からの給気量、吸引パイプ56からの吸引量及び各
ベントパイプ53からの通気量等を調整する。
【0050】その際、第1実物中子片16ではガスは単
位時間に対して不規則に発生するが、第1モデル中子片
50では給気パイプ52からの給気は一定の割合で行っ
ている。よって、吸引パイプ56からの空気の吸引、各
ベントパイプ53からの空気の通気等を第1実物中子片
16の場合と同様に行っても必ずしもガス圧は同じにな
らない。従って、各給気パイプ52からの給気量、吸引
パイプ56からの空気の吸引量、各ベントパイプ53か
らの空気の通気量等の調整を繰り返し調整して、試行錯
誤により、ピーク値が第1実物中子片16のピーク値に
近くなるような給気量、吸引量、通気量等を見つける。
【0051】こうして、条件1から6の下、第1モデル
中子片50を用いて検知した第1から第4部分58aか
ら58dおけるピーク圧を図7(a)から(f)におい
て折れ線グラフで示す。例えば、図7(c)の折れ線グ
ラフは、条件3即ち第1実物中子片16においてパイプ
25からのガスの吸引量は5L/m、サブ連結幅木部1
8eでは「バリ有り」(下型ベント30からのガス抜き
無し)、サブ連結幅木部18eでの目詰まりは「有
り」、そしてベント部材31bの目詰りは「有り」(開
孔率75%)に対応する。これによれば、第1実物中子
片16のガス圧は、メイン部17の前方(第1)部では
9.1であり、後方(第2)部では9.2、サブ部の前
方(第3)部では12.1及び後方(第4)部では1
2.7である。これに対して、第1モデル中子片で50
のガス圧は、メイン部17の前方(第1)部では10.
4、後方部(第2)では11.6であり、サブ部18の
前方(第3)部では13.3及び後方(第4)部では1
1.7である。
【0052】これから明らかなように、ピーク圧が第1
実物中子片16ではサブ部18の後方部18dに発生し
たのに対して、第1モデル中子片50ではサブ部18の
前方部18cに発生し、発生場所は異なる。しかし、ピ
ーク圧の値は第1実物中子片16では12.7であるの
に対して、第1モデル中子片50では13.3であり、
大差はない。
【0053】尚、条件1の場合のピーク圧は第1実物中
子片16では13.6で、第1モデル中子片50では1
3.8である。条件2の場合のピーク圧は第1実物中子
片16では6.0で、第1モデル中子片50では7.6
である。条件4の場合のピーク圧は第1実物中子片16
では9.8で、第1モデル中子片50では10.5であ
る。条件5の場合のピーク圧は第1実物中子片16では
11.0で、第1モデル中子片50では9.7である。
そして、条件6の場合のピーク圧は第1実物中子片16
では8.2で、第1モデル中子片50では7.9であ
る。
【0054】こうして、何れの条件1から6でも、第1
モデル中子片50によれば第1実物中子片16の場合に
近いピーク圧が得れることが確認された。これにより、
前述した3つの前提、即ち鋳造製品のガス欠陥に影響す
るのはピーク圧の値であり気体の種類はこの値の大きさ
には影響しないこと、実際の鋳造時に中子から発生した
ガスはその周りの溶湯を透過から外部に殆ど抜けないこ
と、及び実際の鋳造時にガス圧は開始から終了まで時間
の経過につれて変化するがガス欠陥に影響するのはその
ピーク値であること、の妥当性が裏付けられた。 モデル中子によるピーク値の予測 第1の予測例として、例えば上記第1実物中子片16と
同じ性質(空隙率、慶応係数及び直径)の砂から成り、
同形状で、寸法(体積)の異なる第2実物中子片におけ
るピーク圧の予測について説明する。この場合、例えば
第1実物中子片の1.1倍の体積を持つ実物第2中子片
(第2実物鋳型部品に相当する)を準備し、全体を樹脂
製フィルムで包装する。次に、16本の給気用パイプ5
2、4本の圧力検知用パイプ58aから58d、1本の
吸引用パイプ56、4本のベントパイプ53を突き立て
る。こうして第2モデル中子片(第2モデル鋳型部品に
相当する)を製作する。
【0055】そして、第2モデル中子片において、給気
パイプ52からの単位時間当たりの給気量及び総給気量
や、ベントパイプ53からの単位時間当たりの排気量及
び総排気量を、それぞれ第1実物中子片16即ち第1モ
デル中子片50の場合の1.1倍にして同様に調整す
る。
【0056】このような給排気を行ったときの第1から
第4部分58aから58dにおけるガス圧を検知用パイ
プ54aから54dのセンサにより検知する。その結
果、第1から第4部分58aから58dの何れかのピー
ク圧が、第2実物中子片に対応する溶湯圧よりも大きけ
れば、その部分でガス欠陥が発生するおそれがあること
が予測される。反対に、第1から第4部分54aから5
4dの何れでのピーク圧が溶湯圧よりも低ければ、その
おそれはないと予測できる。
【0057】第2の予測例として、例えば、上記第1実
物中子片16と同形状で同じ体積を持ち、空隙率、形状
係数又は直径が異なる砂から成る第2実物中子片の場合
は、給気量、排気量を同じ条件にして行えば、砂種に応
じたガス圧が予測できる。
【0058】図10に、条件3の場合のガス圧予測の結
果を示す。図10において、曲線g及びhはバリ連結幅
木部18eにバリがある場合のそれぞれサブ部18の前
方部及び後方部のガス圧と時間との関係を示し、曲線i
及びjはバリ連結幅木部18eにバリがない場合のメイ
ン17部のそれぞれ前方部及び後方部のガス圧と時間と
の関係を示す。
【0059】このグラフから明らかなように、サブ部1
8の前方部及びサブ部18の後方部では15から20秒
経過時点で、丸印で示すピーク圧が曲線eで示した溶湯
圧よりも高くなっている。 実施例の効果 このように、本実施例によれば、第1実物中子片16を
用いたガス圧の検知により、条件1から6における第1
から第4部分17c、17d、18c及び18dでのピ
ーク圧を検知する。次に、第1モデル中子片50におけ
る空気の給気量、排気量及び通気量等を繰り返し調整す
ることにより、その条件1から6におけるピーク圧を、
第1実物中子片16の条件1から6におけるピーク圧に
整合させる。これにより、第1モデル中子片50おいて
第1実物中子片16と同等のピーク圧を得るために必要
な給気量、排気量及び通気量等のデータを集める。
【0060】従って、例えば新しい鋳造製品の鋳造のた
めに中子15の中間中子片16の形状や寸法が変更にな
る場合に、以下の効果が得られる。
【0061】第1に、第2モデル中子片によりピーク圧
を予測することが可能になる。その結果、第2実物中子
片の製作、該第2実物中子片を含む中子のキャビティへ
の設置、及びキャビティに溶湯を注入しての鋳造が、何
れもが不要となる。これにより、中間中子片16即ち中
子15の材料費が半減されるのみならず、ガス圧の検知
作業に要する時間及び手間が低減される。
【0062】第2に、中子15を構成する第3つの中子
片16,19及び21のうち、最大ピーク圧が発生する
中間中子片16のみを取り出してピーク圧を予測でき
る。これにより、上方中子片19及び下方中子片21の
製作が不要になり、そのための材料費、時間、手間が節
約できる。また、中間中子片16の設計が中子の設計、
製造を遅らせることがなくなる。
【0063】第3に第1実物中子片16を包装する樹脂
フィルム51や、第1モデル中子片に供給する空気は簡
単に入手でき、ガス圧検知に要する費用が安くできる。
【0064】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明に係るモ
デルよる鋳型部品のガス圧予測方法は、砂製の第1実物
鋳型部品のガス圧のピーク値を検知する検知工程と、第
1モデル鋳型部品における空気の供給量及び排出量のデ
ータを収集する収集工程と、第2実物鋳型部品における
ガス圧のピーク値を、第2モデル鋳型部品に空気を供給
及び排出し収集したデータに基づき予測する予測工程
と、から成る。
【0065】従って、本発明のガス圧予測方法によれ
ば、第2実物鋳型部品を使用した鋳造時に鋳物にガス欠
陥が生ずるおそれがあるかどうかを、第2実物鋳型部品
により実際に鋳造を行うことなく予測することができ
る。その結果、第2実物鋳型製品の鋳型内への設置や実
際の鋳造等が不要になり、ピーク値検知のために要する
時間及び手間を大幅に低減することができる。
【0066】また、鋳物の設計変更に伴い鋳型部品の形
状等を変更する場合に、設計後の鋳型部品によりガス欠
陥が発生するか、を容易かつ迅速に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のガス圧検知工程で使用する実物中子
片16を示す説明図である。
【図2】 図1の中子15を形成する実物中子片16の
表面側斜視図である。
【図3】 図1の吸引パイプ25の吸引量の測定を説明
する説明図である。
【図4】 図2示した中間中子片16の裏面側斜視図で
ある。
【図5】 図1のベント部材31の通気量の測定を説明
する説明図である。
【図6】 図1の実物中子片16の4つの場所から発生
するガスのガス圧の時間に対する変化を示すグラフであ
る。
【図7】(a)(b)(c)(d)(e)及び(f)
は、実物中子片19及びモデル中子片50を使用して6
つの条件の下、4つの場所で検知したガス圧を示すグラ
フである。
【図8】 収集工程で使用するモデル中子片50を示す
説明図である。
【図9】 図8のベントパイプ53の通気量の調整を説
明する説明図である。
【図10】図8のモデル中子片50を使用して4つの場
所で検知したガス圧の時間に対する変化を示すグラフで
ある。
【図11】第1従来例を示す説明図である。
【図12】第2従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
10:上型 11:下型 15:中子 16:中間中子
片 17:メイン部 18:サブ部 17c:第1部分 17d:第2部
分 18c:第3部分 18d:第4部
分 18e:バリ連結幅木部 22a,22
b:幅木部 23a、23b、24a、24b:ガス圧検知パイプ 25:給気パイプ 30a,30
b:ベント 31a,31b:ベント部材 50:モデル中
子片 51:フィルム 52:給気パイ
プ 53:ベントパイプ 56:吸引パイ
プ 54a、54b、54c、54d:ガス圧検知パイプ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砂製の第1実物鋳型部品による鋳造時
    に、第1実物鋳型部品から発生するガスにより上昇する
    該第1実物鋳型部品内のガス圧のピーク値を検知する検
    知工程と、 前記第1実物鋳型部品を非通気性のフィルムで包装した
    第1モデル鋳型部品に空気を供給及び排出して、空気圧
    のピーク値を上記ガス圧のピーク値と整合させ、その際
    の空気の供給量及び排出量のデータを収集する収集工程
    と、 前記第1実物鋳型部品と構成が異なる砂製の第2実物鋳
    型部品による鋳造時におけるガス圧のピーク値を、該第
    2実物鋳型部品を非通気性のフィルムで包装した第2モ
    デル鋳型部品に前記収集工程で収集したデータに基づ
    き、空気を供給及び排出することにより予測する予測工
    程と、から成ることを特徴とするモデルによる鋳型部品
    のガス圧予測方法。
  2. 【請求項2】 前記第1実物鋳型部品は、中子を形成す
    る複数の中子片の一つである請求項1記載のモデルによ
    る鋳型部品のガス圧予測方法。
  3. 【請求項3】前記検知工程において、ガス圧のピーク値
    は前記第1実物鋳型部品の複数箇所で検知する請求項1
    記載のモデルによる鋳型部品のガス圧予測方法。
  4. 【請求項4】 前記検知工程において、ガス圧のピーク
    値が所定値を超えないように前記第1実物鋳型部品から
    ガスを排出する請求項1記載のモデルによる鋳型部品の
    ガス圧予測方法。
  5. 【請求項5】 前記収集工程において、空気は複数箇所
    から供給する請求項1記載のモデルによる鋳型部品のガ
    ス圧予測方法。
  6. 【請求項6】 前記収集工程において、空気は単位時間
    当たり一定量ずつ供給する請求項1記載のモデルによる
    鋳型部品のガス圧予測方法。
  7. 【請求項7】 前記予測工程において、前記第2実物鋳
    型部品と前記第1実物鋳型部品とは形状及び寸法、又は
    砂粒子の空隙率、形状係数及び直径が異なる請求項1記
    載のモデルによる鋳型部品のガス圧予測方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS53166484U (ja) * 1978-05-04 1978-12-27
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