JP2003020433A - インキ組成物 - Google Patents
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Abstract
も、インキの粘度低下による金属顔料の沈降が無く、品
質が低下しないインキ組成物。 【解決手段】 インキ組成物において、少なくともグル
コース、フコース、グルグロン酸、ラムノースを構成単
糖とする多糖類と、金属顔料とを使用。
Description
た光輝性を有するインキ組成物に関する。
に、金属顔料を用いている。例えば、特公昭53−27
975号公報やWO98/40441号公報に開示され
ている。特公昭53−27975号公報には、ある一定
の大きさの金属蒸着箔を使用することで、従来にない分
散性、流動性、反射性等に優れたボールペン用等に使用
可能なインキを得ることが開示されている。また、WO
98/40441には、着色金属(アルミニウム)顔料
やアルミニウムの粉末またはペーストを使用することで
発色の優れたボールペン用に使用可能な金属光沢のある
インキを得ることが開示されている。
粘度を調整するため、粘度調整剤を使用することが知ら
れているが、これは、種々の顔料の分散安定や滑らかな
筆跡を得るために使用されているのである。特に近年で
は、高粘度タイプの油性ボールペンや低粘度タイプの水
性ボールペンの様々な欠点を解決する粘度調整剤とし
て、非筆記時には比較的高粘度であることによってイン
キの移動を制限することで顔料の沈降やインキ洩れや気
泡の混入を抑制し、筆記時には回転するボールの剪弾力
によって粘度低下して滑らかにインキを吐出させる剪弾
減粘性を付与し、また長期間保存した時に物性値が比較
的安定している物質として、種々の多糖類を用いること
が提案されている。
673号公報にはキサンタンガムが、特開平4−214
782号公報には、ウェランガムが、そして、特開平6
−88050号公報にはサクシノグルカンが開示されて
いる。
料は従来知られている多糖類にてインキの粘度調整を行
ったものでは、特に長期保管や50℃や60℃の比較的
高温状態に置かれた場合に、金属顔料の比重が一般的な
顔料と比べて大きいことから、上述の多糖類の剪断減粘
性では、金属顔料を十分に保持しきれなく、金属顔料が
沈降し、筆跡に途切れやカスレ、更には全く筆記不能に
なってしまう等の不具合が生じるという問題があった。
また、金属顔料の金属部がインキ中の他の成分や溶存酸
素等によりインキ中で僅かずつイオン化して溶出したも
のが原因で上記従来の多糖類が凝集や析出あるいは加水
分解等を引き起こし、所望のインキ粘度から粘度低下を
引き起こしてしまい、インキ中の金属顔料の分散状態が
維持されずに沈降し、同様の筆跡の途切れやカスレ、筆
記不能の問題が懸念されるものであった。このことは金
属箔の破砕微小片である金属顔料の場合その破砕部が影
響を受けやすく顕著であるといえる。本発明の目的は、
長期間の保管後や比較的高温の雰囲気中に置かれた場合
に、金属顔料の沈降、それによるペン先でのインキ詰ま
りによって筆記不能になることを極力抑制したインキ組
成物を提供することである。
糖類を含有するインキ組成物において、前記多糖類が、
少なくともグルコース、フコース、グルクロン酸、ラム
ノースを構成単糖とするもので、且つ金属顔料を含有す
ることを特徴とするインキ組成物を要旨とするものであ
る。
使用する金属顔料は、筆跡の色と異なる光輝感を醸し出
す目的として使用するもので、アルミニウム粉やブロン
ズ粉、亜鉛粉等が挙げられる。具体例として、市販され
ているアルミニウム粉末としては、スーパーファインN
o.22000、同No.18000、ファインNo.
900、同No.800(以上、大和金属粉工業(株)
製)等、アルミニウムペーストとしては、WB023
0、WXM0630(以上、東洋アルミ(株)製)等、
着色アルミニウムとしては、フレンドカラー F350
BL−W、同 GR−W、F100 BL−W、同
GR−W(以上、昭和電工(株)製)等が挙げられる。
特に、多色化が可能で、且つ、非常に大きい光輝感が得
られるものとして、アルミニウムを着色樹脂層で被覆し
た破砕微小片が挙げられるが、市販されているものとし
ては、尾池工業(株)製のエルジー Silver #
325、同 Red Gold #325、同 Blu
e Gold #325、同 RED#325、同 B
lue #325、同 Green #325、同 V
iolet #325、同 Black #325、同
Copper #325(以上粒径44μm)、エル
ジー Silver #500、同 Gold #50
0(以上粒径28μm)、更には、エルジー #100
シリーズ(粒径150μm)、エルジー #150シリ
ーズ(粒径105μm)、エルジー #200シリーズ
(粒径74μm)がある。この金属蒸着箔の破砕微小片
は単独でも2種類以上併用しても使用可能である。ま
た、その使用量は、少なすぎると筆跡中で十分な光輝感
が得られず、多すぎると筆跡が金属蒸着箔のみで覆われ
て筆跡の色調とのコントラストが出なくなるために、イ
ンキ全量に対して2.0〜8.0重量%の範囲で使用す
るのが好ましい。
m〜150μmのものが好ましく、より好ましいのは、
20μm〜100μmである。粒子径が20μmより小
さいと十分な光輝感が得られないことがあり、150μ
mより大きいと、ペン先でインキが詰まってしまい筆記
出来なくなる場合があるためである。
フコース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖とする
多糖類は、構成単糖がモル比でフコース:グルコース:
グルクロン酸:ラムノース=1〜2:1〜4:1〜2:
1〜2であることが好ましく、更に、グルコース、グル
クロン酸、ラムノースを有する主鎖と、フコースを有す
る側鎖とを有することが好ましい。その具体例とては、
アルカリゲネス・レータス(Alcaligenes
Latus)B−16株(FERM BP−2015
号)細菌に生産された酸性多糖類であるアルカガム(伯
東(株)製)が挙げられる。このアルカガムは、高分子
成分と低分子成分を約7:1で含む混合物であり、その
主成分である高分子成分が、グルコース、グルクロン
酸、フコース、ラムノースという4つの異なる単糖を
2:1:1:1のモル比で含むユニットから構成された
酸性多糖類である。そしてこのアルカガムは、シュード
プラスチック性が大きく、保湿性といった性質も有して
いる。そして、本発明における少なくともグルコース、
フコース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖とする
多糖類の使用量は、インキ全量に対して0.05〜0.
50重量%であり、好ましくは0.10〜0.50重量
%である。0.05重量%未満では、インキ粘度が低す
ぎて、金属顔料や他の併用する着色剤としての顔料に対
して、沈降防止の効果が少なくなることがある。一方、
0.5重量%を越えた場合、粘度が高くなり過ぎるた
め、ペン先部からのインキの吐出が悪くなる傾向があ
る。
ることもできる。併用により得られたインキからは、金
属顔料或いは着色樹脂被覆等により有彩色に着色された
金属蒸着箔顔料が本来有する色調と、併用する他の着色
剤の色調とによるコントラストを有する筆跡を得ること
ができる。着色剤として顔料を用いる場合は、従来公知
の顔料を使用することが出来、具体例として、ファーネ
ストブラック、コンタクトブラック、サーマルブラッ
ク、アセチレンブラック等のカーボンブラック、黒色酸
化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルト
ブルー、チタンイエロー、ターコイズ、モリブデートオ
レンジ、酸化チタン等の無機顔料、C.I.PIGME
NT RED2、同3、同5、同17、同22、同3
8、同41、同48:2、同48:3、同49、同5
0:1、同53:1、同57:1、同58:2、同6
0、同63:1、同63:2、同64:1、同88、同
112、同122、同123、同144、同146、同
149、同166、同168、同170、同176、同
177、同178、同179、同180、同185、同
190、同194同206、同207、同209、同2
16、同245、C.I.PIGMENT ORANG
E 5、同10、同13、同16、同36、同40、同
43、C.I.PIGMENTVIOLET 19、同
23、同31、同33、同36、同38、同50、C.
I.PIGMENT BLUE 2、同15、同15:
1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:
5、同16、同17、同22、同25、同60、同6
6、C.I.PIGMENT BROWN 25、同2
6、C.I.PIGMENT YELLOW 1、同
3、同12、同13、同24、同93、同94、同9
5、同97、同99、同108、同109、同110、
同117、同120、同139、同153、同166、
同167、同173C.I.PIGMENTGREEN
7、同10、同36等の有機顔料等が挙げられる。こ
れらは、1種もしくは2種以上混合して用いることが出
来る。
顔料を水性媒体に分散した分散顔料の水性インキ組成物
ベースを用いることもできる。具体的には、富士色素
(株)製のFuji.SPシリーズ、山陽色素(株)製
のEmacolシリーズ、Sandyeシリーズ、オリ
エント化学工業(株)製のMicroPigmoシリー
ズ、MicroJetシリーズ、東洋インキ(株)製の
Rio、Fastシリーズ、EM Colorシリーズ
(以上、無機、有機顔料の分散体)、日本蛍光化学
(株)製のNKWシリーズ、東洋ソーダ(株)製のコス
モカラーシリーズ、シンロイヒ(株)製のシンロイヒ・
カラーベースシリーズ(以上、蛍光顔料の分散体)等が
挙げられる。これらは1種もしくは2種以上混合して用
いることが出来る。
知の染料を使用することが出来、具体例として、C.
I.ダイレクトブラック17、同19、同22、同3
2、同38、同51、同71、C.I.ダイレクトイエ
ロー4、同26、同44、同50、C.I.ダイレクト
レッド1、同4、同23、同31、同37、同39、同
75、同80、同81、同83、同225、同226、
同227、C.I.ダイレクトブルー1、同15、同4
1、同71、同86、同87、同106、同108、同
199等の直接染料や、C.I.アシッドブラック1、
同2、同24、同26、同31、同52、同107、同
109、同110、同119、同154、C.I.アシ
ッドイエロー1、同7、同17、同19、同23、同2
5、同29、同38、同42、同49、同61、同7
2、同78、同110、同127、同135、同14
1、同142、C.I.アシッドレッド8、同9、同1
4、同18、同26、同27、同35、同37、同5
1、同52、同57、同82、同83、同87、同9
2、同94、同111、同129、同131、同13
8、同186、同249、同254、同265、同27
6、C.I.アシッドバイオレット15、同17、同4
9、C.I.アシッドブルー1、同7、同9、同15、
同22、同23、同25、同40、同41、同43、同
62、同78、同83、同90、同93、同100、同
103、同104、同112、同113、同158、
C.I.アシッドグリーン3、同9、同16、同25、
同27、C.I.アシッドオレンジ56等の酸性染料、
C.I.フードイエロー3等の食用染料、マラカイトグ
リーン(C.I.42000)、ビクトリアブルーFB
(C.I.44045)、メチルバイオレットFN
(C.I.42535)、ローダミンF4G(C.I.
45160)、ローダミン6GCP(C.I.4516
0)等の塩基性染料等が挙げられる。尚、上記顔料、分
散顔料、染料は混合して使用することもできる。
ば、低温時でのインキ凍結防止、ペン先でのインキ乾燥
防止、顔料の分散媒、染料の溶解剤、粘度調整剤の溶解
・分散等の目的で水並びに従来公知の水溶性有機溶剤を
使用することが可能である。水溶性有機溶剤の具体例と
しては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−
ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリ
セリン等のグリコール類や、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のグ
リコールエーテル類や、2−ピロリドン、N−メチル−
2−ピロリドン、トリエタノールアミン等が挙げられ
る。これらの水溶性有機溶剤は、単独或は混合して使用
することができる。その使用量はインキ組成物全量に対
して10〜60重量%が好ましい。
の湿潤剤や、ベンゾチアゾリン系、オマジン系などの防
腐剤、ベンゾトリアゾールなどの防錆剤、顔料の分散安
定剤としての天然高分子や合成高分子等の樹脂やポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフ
ェニルエーテルやその硫酸塩等の界面活性剤、金属箔や
顔料などを被筆記面に定着させるためにスチレン−アク
リル共重合体やそのアルカリ塩、酢酸ビニル系樹脂等の
エマルジョン、水酸化ナトリウムや2,2−アミノメチ
ル−1,3−プロパンジオール等のpH調整剤、シリコ
ーン系エマルジョン等の消泡剤等といった種々の添加剤
を必要に応じて使用することもできる。
は、従来知られている種々の方法が採用できる。例え
ば、着色剤として染料や分散顔料を用いる場合は、ヘン
シェルミキサー等の撹拌機に水とアルカガムを入れ撹拌
した後、残りの成分を入れ、更に混合撹拌することによ
り容易に得られる。濾過等を必要に応じて行っても良
い。着色剤として顔料を用いた場合は、予め顔料をボー
ルミル、ビーズミル、ロールミル等の分散機により分散
し分散顔料状となした後、上記と同様に行えば、容易に
得られる。
度と、従来の多糖類と比べて非常に大きく、分子同士が
複雑に絡み合って安定で強固な網目構造をとる物質であ
る。またその分子鎖中ではカルボン酸基の一部が解離し
てイオン化(以下、高分子イオンと表記)し、分子内で
相互に反発し合って広がり、同時に水等の溶媒を拘束す
ることでインキを増粘させる物質である。従って、安定
で強固な網目構造をとるために、剪断減粘性が非常に大
きくなるため、金属顔料のように比重が大きいものでも
安定に保持することが可能となる。また、当該多糖類
は、分子量が非常に大きいが、これは分子鎖中の高分子
イオンの存在部分が非常に多くなることを意味し、金属
顔料による溶出イオンによって反発が抑えられる割合が
相対的に僅かになり、更に、分子同士が絡み合っている
ことから、溶出したイオンにより反発を抑えられる高分
子イオンがあっても、分子同士の絡み合いにより全体と
して補われて、その影響を極力抑制することができるも
のである。以上のようなことから、当該多糖類が凝集や
析出や加水分解等を起こし難く、一定の粘度を維持し、
また安定で強固な網目構造によって、金属顔料を安定に
保持することが可能になると推察される。
説明する。実施例、比較例中の各インキの粘度は、トキ
メック製ELD型粘度計STローター1rpmにて測定
した。測定時の温度は25℃であった。尚、各実施例中
単に「部」とあるのは「重量部」を表す。
分間撹拌して得たアルカガム水溶液中に、残りの上記各
成分を加え、更に30分間混合撹拌して粘度5200m
Pa・sの黒色地に紫色系の輝きが散りばめられた筆跡
外観を有するインキ組成物を得た。
・sの青色地に緑色系の輝きが散りばめられた筆跡外観
を有するインキ組成物を得た。
・sの蛍光オレンジ色の地に赤金色系の輝きが散りばめ
られた筆跡外観を有するインキ組成物を得た。
a・sの赤色地に青色系の輝きが散りばめられた筆跡外
観を有するインキ組成物を得た。
分間撹拌して得たアルカガム水溶液中に、残りの上記各
成分を加え、更に30分間混合撹拌して粘度4500m
Pa・sの緑色地に青金色系の輝きが散りばめられた筆
跡外観を有するインキ組成物を得た。
分間撹拌して得たアルカガム水溶液中に、残りの上記各
成分を加え、更に30分間混合撹拌して粘度3600m
Pa・sの赤色地に青色系の輝きが散りばめられた筆跡
外観を有するインキ組成物を得た。
分間撹拌して得たアルカガム水溶液中に、残りの上記各
成分を加え、更に30分間混合撹拌して粘度4000m
Pa・sの蛍光ピンク色の地に赤金色系の輝きが散りば
められた筆跡外観を有するインキ組成物を得た。
分間撹拌して得たアルカガム水溶液中に、残りの上記各
成分を加え、更に30分間混合撹拌して粘度5000m
Pa・sの紫色地に青色系の輝きが散りばめられた筆跡
外観を有するインキ組成物を得た。
分間撹拌して得たアルカガム水溶液中に、残りの上記各
成分を加え、更に30分間混合撹拌して粘度4200m
Pa・sの黄色地に緑色系の輝きが散りばめられた筆跡
外観を有するインキ組成物を得た。
5部にし、その分水を減らした以外は、実施例1と同様
になして粘度38000mPa・sの黒色のインキ組成
物を得た。
4部にし、その分水を増やした以外は、実施例1と同様
になして粘度150mPa・sの黒色のインキ組成物を
得た。
属蒸着箔の破砕微小片に代えて、実施例1と同様になし
て、粘度が5500mPa・sの緑色のインキ組成物を
得た。
507(酢酸ビニル樹脂エマルジョン、ヘキスト合成
(株)製)に代えた以外は、実施例1と同様になして粘
度5400mPa・sの黒色のインキ組成物を得た。
に、キサンタンガムを0.90部にし、その分水を減ら
した以外は、実施例1と同様になして粘度21000m
Pa・sの黒色のインキ組成物を得た。
に、キサンタンガムを1.30部にし、その分水を減ら
した以外は、実施例1と同様になして粘度36000m
Pa・sの黒色のインキ組成物を得た。
に、グァーガム1.10部にし、その増加した分水を減
らした以外は、実施例5と同様になして粘度18000
mPa・sの黒色のインキ組成物を得た。
に、ウェランガムを0.80部にし、その分水を減らし
た以外は、実施例2と同様になして粘度19000mP
a・sの緑色のインキ組成物を得た。
に、サクシノグルカンを1.20部にし、その分水を減
らした以外は、実施例5と同様になして粘度24000
mPa・sの緑色のインキ組成物を得た。
得たインキ組成物について、下記の試験を行った。結果
を表1に示す。
比較例で得たインキ組成物をステンレス製のボールペン
チップ(ボール素材:超硬合金、ボール径:1.0m
m)からなるぺんてる(株)製ハイブリッド(製品符号
K230)のリフィルに0.8g程度充填し、遠心機に
て遠心力を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボ
ールペンを作成した。
条件で筆記試験を行い、連続してインキが吐出されてい
るかについて、その筆跡を確認した。その後、各試験用
ボールペンをペン先を密閉した状態で50℃恒温室内に
ペン先下向きで1ヶ月放置した後、室温に3時間放置
し、試験前と同様に筆記試験を行いその筆跡を確認し
た。尚、筆記用紙は上質紙(JIS P3201筆記用
紙A)を用いた。
ODEL TS−4C−20 精機工業研究所製)に
て、筆記速度7cm/秒、筆記角度70゜、筆記荷重1
00gの条件で100m筆記する。筆記終了後、その筆
跡を観察し、筆記線に不連続な部分や薄い部分が所々発
生するようであれば、その長さを測定した。尚、表中の
結果は、その長さの合計とした。
際、筆跡の上に4cm×4cmに切った上質紙を重ね
て、その上に500gの分銅を載せて1分間放置する。
放置後、重ねた上質紙に金属顔料が転写しているかを目
視で観察した。
スクリューバイアルS−5(日電化学硝子(株)製)に
10g程度取り、密栓して室温並びに50℃恒温槽に一
定期間放置した後、トキメック製ELD型粘度計STロ
ーター1rpmにてインキの粘度を測定した。測定時の
温度は25℃であった。
るインキ組成物は、長期間の保管後や比較的高温の雰囲
気中に置かれた場合にも、金属顔料の沈降が抑制され、
それによるペン先でのインキ詰まりによって途切れやカ
スレ、更には筆記不能になることが極力抑制されるもの
である。
Claims (7)
- 【請求項1】 少なくとも多糖類を含有するインキ組成
物において、前記多糖類が、少なくともグルコース、フ
コース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖とするも
ので、且つ金属顔料を含有することを特徴とするインキ
組成物。 - 【請求項2】 前記金属顔料が、少なくとも一部又は全
部がアルミニウムであることを特徴とする請求項1記載
のインキ組成物。 - 【請求項3】 前記金属顔料が、着色樹脂層で被覆され
ていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
のインキ組成物。 - 【請求項4】 前記多糖類の構成単糖が、モル比でフコ
ース:グルコース:グルクロン酸:ラムノース=1〜
2:1〜4:1〜2:1〜2であることを特徴とする請
求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインキ組成物。 - 【請求項5】 前記多糖類が、グルコース、グルクロン
酸、ラムノースを有する主鎖と、フコースを有する側鎖
とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のい
ずれかに記載のインキ組成物。 - 【請求項6】 前記多糖類が、アルカリゲネス・レータ
ス(Alcaligenes Latus)B−16株
(FERM BP−2015号)の産生する多糖類であ
ることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに
記載のインキ組成物。 - 【請求項7】 前記多糖類がインキ全量に対して0.0
5〜0.50重量%含有されていることを特徴とする請
求項1乃至請求項6のいずれかに記載のインキ組成物。
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