JP2003020421A - インクジェット記録用水性顔料インクおよびその製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用水性顔料インクおよびその製造方法

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JP2003020421A
JP2003020421A JP2001204605A JP2001204605A JP2003020421A JP 2003020421 A JP2003020421 A JP 2003020421A JP 2001204605 A JP2001204605 A JP 2001204605A JP 2001204605 A JP2001204605 A JP 2001204605A JP 2003020421 A JP2003020421 A JP 2003020421A
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water
pigment
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soluble organic
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Yuichi Matsumoto
雄一 松本
Yoshiko Matsumoto
美子 松本
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安定吐出可能で、特に受像層処理などを施さな
い紙、プラスチックフィルム等にも直接記録が可能で、
記録画像の耐水性、密着性、耐候性に優れたインクジェ
ット記録用水性顔料インク及びその製造方法の提供にあ
る。 【解決手段】水、顔料、樹脂エマルション及び水溶性有
機化合物で構成されるインクジェット記録用水性顔料イ
ンクであって、該水溶性有機化合物の沸点が150〜3
00℃の範囲にあり、且つその添加量が本インク全体中
で15〜30重量%の範囲であるインクジェット記録用
水性顔料インクとその製造方法とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタ用の水性顔料インク組成物に関するものであり、
ノズル詰まりによる画質ムラを抑え、紙、プラスチック
フィルム等、特に受像層処理をしない基材に直接記録で
き、記録画像の耐水性、密着性、耐候性に優れたインク
ジェット記録用インクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録用インクとし
ては、水性インクが中心であり、このインクは主に水溶
性染料等を水性溶媒に溶解し、且つインクノズルの目詰
まり防止のために湿潤剤、防腐剤、pH調整剤等の添加
剤が添加され構成になっている。これらインクによる記
録画像は総じて耐水性に乏しく、また、色材が染料であ
るため耐光性にも問題があった。また、コピー紙のよう
な表面の粗い吸水性の媒体ならよいが、表面平滑性の高
いアート紙等のコート紙、プラスチックフィルムでは表
面に受像層を設けなければこれらのインクで精細な記録
画像を得ることは不可能であった。
【0003】これらの問題点を解決するため、色材とし
ては顔料を使用し、また、媒体への定着性、耐水性の向
上を目的に樹脂を含有したインク構成が、例えば特公昭
62−1426号公報、特開平4−18462号公報、
特開平3−160068号公報等で提案されている。
【0004】しかしながら、上記樹脂に起因するノズル
詰まり等により常に安定な記録画像を確保することが困
難であり、特に未処理のプラスチックフィルム等への直
接記録は現状、ほとんど提案されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解決するものであり、その課題とすると
ころは、樹脂エマルションを含有しても安定吐出可能
で、特に受像層処理などを施さない紙、プラスチックフ
ィルム等にも直接記録が可能で、記録画像の耐水性、密
着性、耐候性に優れたインクジェット記録用水性顔料イ
ンクおよびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1の発明では、少なくと
も水、顔料、樹脂エマルションおよび水溶性有機化合物
で構成されるインクジェット記録用水性顔料インクであ
って、該水溶性有機化合物の沸点が150〜300℃の
範囲にあり、且つ該水溶性有機化合物の添加量が本イン
ク全体中で15〜30重量%の範囲であることを特徴と
するインクジェット記録用水性顔料インクとしたもので
ある。
【0007】また、請求項2の発明では、前記樹脂エマ
ルションの重量基準の添加量が、前記顔料のそれと比べ
て1倍以上、2倍以下であることを特徴とする請求項1
記載のインクジェット記録用水性顔料インクとしたもの
である。
【0008】また、請求項3の発明では、少なくとも
水、顔料、樹脂エマルションおよび水溶性有機化合物で
構成されるインクジェット記録用水性顔料インクを製造
する製造方法であって、該水溶性有機化合物として、沸
点が150〜300℃の範囲にある水溶性有機化合物を
使用し、且つ、該水溶性有機化合物の添加量を該インク
ジェット記録用水性顔料インク全体中で15〜30重量
%の範囲で使用することを特徴とするインクジェット記
録用水性顔料インクの製造方法としたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を詳細に
説明する。まず本発明のインクジェット記録用水性顔料
インクは、前記課題を解決するために、少なくとも水、
顔料、樹脂エマルションおよび水溶性有機化合物を必須
成分として構成し、前記水溶性有機化合物の沸点が15
0℃以上、300℃以下の範囲であり、且つその添加量
がインク全量の15重量%以上、30重量%以下の範囲
であること、また、樹脂エマルションの添加量が顔料添
加量と同量以上、2倍以下であることで、この樹脂エマ
ルションを含有しても安定吐出可能で、特に受像層処理
などを施さない紙、プラスチックフィルム等にも直接記
録が可能で、記録画像の耐水性、密着性、耐候性に優れ
たインクジェット記録用水性顔料インクが得られること
を見い出し本発明を完成させるに至ったものである。
【0010】前記インク中の水溶性有機化合物の沸点が
150℃以上、300℃以下、且つ添加量がインク全量
の15重量%以上、30重量%以下であることで、イン
クにノズルの耐目詰まり性、保湿性、分散安定性の効果
を付与することができる。この沸点が150℃に満たな
いと水との共沸によりインクの揮発性が高くなり、それ
に起因するノズル近傍でのインクの固化が起こり易くな
り、その結果、ノズル詰まりの原因となる。また、水溶
性有機化合物の添加量がインク全量の15重量%に満た
ないとインクの保湿性、分散安定性への効果が著しく低
下し、インクの長期間での安定性に欠け、その結果、安
定した吐出を行うことが不可能であり、且つノズル詰ま
りの原因になる。逆に水溶性有機化合物の沸点が300
℃を越えると、記録後のインクの乾燥性が著しく低下
し、画像のブロッキング等の問題を引き起こすため好ま
しくなく、この水溶性有機化合物の添加量がインク全量
の30重量%を越えると、インク全体の粘度が高くなる
ため、インクジェット吐出が困難となるので好ましくな
い。
【0011】さらにまた、樹脂エマルションの添加量が
顔料添加量と同量以上、2倍以下であることで、樹脂エ
マルション被膜による顔料の基材への接着効果が高く、
記録画像の優れた耐水性、定着性を発現し得る。この樹
脂エマルジョンの添加量が顔料添加量と同量に満たない
と樹脂エマルション被膜の顔料接着効果が低く、上記性
能が著しく低下し、その添加量が2倍を越えるとインク
ジェット吐出時のノズル詰まりの原因となるので好まし
くない。
【0012】本発明のインクジェット記録用水性顔料イ
ンクの溶媒としては、低粘度であること、安全性に優れ
ること、取扱が容易であること、コストが安いこと、臭
気が無いこと等の理由より主に水が用いられる。このイ
ンク用としてはイオン交換、蒸留等の精製工程を経た純
水または超純水が望ましい。
【0013】本発明のインクジェット記録用水性顔料イ
ンクに用いることができる顔料としては、分散剤等によ
り均一分散が可能であるものであれば使用でき、有機顔
料、無機顔料等が挙げられ、例えば、黒用としては、フ
ァーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラッ
ク、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.
I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.
I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属
類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック
1)等の有機顔料が挙げられる。更にカラー用としては
C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエロー
G)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、1
4、17、24、34、35、37、42(黄色酸化
鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローH
R)、95、97、98、100、101、104、1
08、109、110、117、120、138、15
3、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、1
7、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、
2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカ
ーレット)、23、31、38、48:2(パーマネン
トレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッ
ド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B
(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(M
n))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブ
リリアントカーミン6B)、60:1、63:1、6
3:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、8
3、88、101(べんがら)、104、105、10
6、108(カドミウムレッド)、112、114、1
22(キナクリドンマゼンタ)、123、146、14
9、166、168、170、172、177、17
8、179、185、190、193、209、21
9、C.I.ピグメンバイオレット1(ローダミンレー
キ)、3、5:1、16、19(キナクリドンレッ
ド)、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、
15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:
2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、
15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:
1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン
1、4、7、8、10、17、18、36、等が使用で
きる。
【0014】その添加量は、1.0〜20重量%が好ま
しいが、さらには5.0〜10重量%が好ましい。この
粒子径は1μm以下から用いることができるが、さらに
は平均粒子径が0.5μm以下である粒子からなる顔料
を用いることが好ましい。
【0015】またこれらの顔料を均一分散するために
は、必要により分散剤を顔料に対し0.5〜200重量
%添加することができ、さらに好ましくは1〜50wt
%、特に好ましくは10〜30重量%添加することがで
き、さらにボールミル等で分散処理されることが望まし
い。
【0016】本発明のインクジェット記録用水性顔料イ
ンクに用いられる顔料分散用の分散剤の代表例として
は、アクリル系樹脂等が挙げられ、かかるアクリル系樹
脂の具体例としては、例えばスチレン−アクリル酸共重
合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合
体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合
体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合
体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アク
リル酸アルキルエステル共重合体およびこれらの塩など
が挙げられる。
【0017】なお、分散剤を水中に溶解させるに際して
加える溶媒としては、例えば2−アミノイソブタノー
ル、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノ
エタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミ
ン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエ
チルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、
モルホリン、アンモニア水、さらにはプロピレングリコ
ール、イソプロパノール等を助剤として用いてもよい。
【0018】また本発明のインクジェット記録用水性顔
料インクに用いる樹脂エマルションとしては、その平均
粒径が500nm以下であるものが用いられ、望ましく
は300nm以下のものが用いられ、1種または2種以
上を混合して用いることができる。その添加量は、イン
ク中の顔料に対し等量かそれ以上、**倍以下であるこ
とが必要である。
【0019】樹脂エマルションの樹脂成分の例として、
ポリアクリル酸エステル、ポリメタアクリル酸エステ
ル、ポリエチルアクリル酸エステル、スチレンーブタジ
エン共重合体、ブタジエン共重合体、アクリロニトリル
ーブタジエン共重合体、クロロプレン共重合体、架橋ア
クリル樹脂、架橋スチレン樹脂、フッ素樹脂、フッ化ビ
ニリデン、ベンゾグアナミン樹脂、フエノール樹脂、ポ
リオレフィン樹脂、セルロース、スチレン−アクリル酸
エステル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エステル
共重合体、ポリスチレン、スチレン−アクリルアミド共
重合体、n−イソブチルアクリレート、アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、アクリルアミド、シリコーン樹脂、ポ
リビニルアセタール、ポリアミド、ロジン系樹脂、ポリ
エチレン、ポリカーボネート、塩化ビニリデン樹脂、ポ
リビニルアルコール、セルロース系樹脂、エポキシ樹
脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
酢酸ビニル−アクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリ
ウレタン、ロジンエステル、ポリエチレンワックス、モ
ンタンワックス、アルコールワックス、合成酸化ワック
ス、αオレフィン−無水マレイン酸共重合体、カルナバ
ワックス等の動植物系ワックス、ラノリン、パラフィン
ワックス、マイクロクリスタリンワックス等があるがこ
れに限定されるものではない。
【0020】また本発明のインクジェット記録用水性顔
料インクに用いる水溶性有機化合物としては沸点150
℃以上のものが好ましく、望ましくは180℃以上のも
のが使用される。これはインクにノズルの耐目詰まり
性、保湿性、分散安定性の効果を付与するためである。
また、これら効果を発現するためにインク全量の15重
量%以上の添加量であることが好ましい。
【0021】上記本発明に用いられる水溶性有機化合物
としては、例えばグリセリン、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,2,4−ブタントリオール、2,2
‘−チオジエタノール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等の高沸点低揮発性の多価アルコ
ール類が用いられ、あるいはそれらのモノエーテル化
物、ジエーテル化物、エステル化物、例えばエチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル等が用いられ、その他N−メチ
ル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノ
ン、モノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノー
ルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、ト
リイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等の
含窒素有機溶剤等の水溶性有機溶剤を印字の流れ、にじ
みが生じない範囲で添加することが出来る。
【0022】また、主溶媒である水に対して、乾燥性、
定着性の向上を目的として、エタノール、プロパノー
ル、等の高揮発性のアルコール類も少量ならば添加する
ことが出来る。
【0023】また必要に応じ、記録媒体とインクとの濡
れ性を得るために界面活性剤を用いることができる。こ
の界面活性剤としては、水溶性のアニオン性、カチオン
性、両性、ノニオン性の界面活性剤を一種類または複数
種を添加できる。添加量としては適度な濡れ性を確保す
る為に0.5〜10重量%、望ましくは1〜8重量%が
必要である。
【0024】その他必要に応じて、リン酸二水素カリウ
ム、リン酸水素二ナトリウム等のpH調整剤、また防カ
ビ、防腐、防錆等の目的で安息香酸、ジクロロフェン、
ヘキサクロロフェン、p−ヒドロキシ安息香酸エステ
ル、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、デヒドロ酢
酸ナトリウム、1,2−ベゾチアゾリン−3−オン(プ
ロキセルXLII)、3,4−イソチアゾリン−3−オン
等を添加することができる。
【0025】以上説明したように、本発明のインクジェ
ット記録用水性顔料インクは、少なくとも水、顔料、樹
脂エマルションおよび水溶性有機化合物を必須成分とし
て構成することで、特に受像層処理などを施さない紙、
プラスチックフィルム等にも直接記録が可能で、記録画
像の耐水性、定着性、および吐出安定性に優れたインク
ジェット記録用水性顔料インクが得られる。
【0026】
【実施例】次に実施例により、本発明を具体的に説明す
るが、これら実施例に限定されるものではない。文中
「部」は特に断りのない限り重量基準であり、また、固
形分基準である。
【0027】〈実施例1〉水40部にエチレングリコー
ル20部を溶解した水溶液を攪拌しつつ、そこへ固形分
34%の樹脂エマルジョン15部(29HZ、新中村化
学社製)を徐々に添加し、混合攪拌し完全に均一混合さ
せる。さらにそこに固形分20%カーボンブラック水分
散液25部(CAB−O−JETTM200、キャボット
社製)を徐々に添加し、混合攪拌し完全に均一混合させ
ることでインクジェット記録用水性顔料インクを得た。
【0028】〈実施例2〉上記実施例1におけるエチレ
ングリコールに変えて1,4−ブタンジオールを使用し
た以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用
水性顔料インクを得た。
【0029】〈実施例3〉上記実施例1におけるエチレ
ングリコールに変えてジプロピレングリコールを使用し
た以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用
水性顔料インクを得た。
【0030】〈実施例4〉水25部にエチレングリコー
ル20部を溶解した水溶液を攪拌しつつ、そこへ固形分
34%の樹脂エマルジョン30部(29HZ、新中村化
学社製)を徐々に添加し、混合攪拌し完全に均一混合さ
せる。さらにそこに固形分20%カーボンブラック水分
散液25部(CAB−O−JETTM200、キャボット
社製)を徐々に添加し、混合攪拌し完全に均一混合させ
ることでインクジェット記録用水性顔料インクを得た。
【0031】〈実施例5〉上記実施例4におけるエチレ
ングリコールに変えて1,4−ブタンジオールを使用し
た以外は、実施例4と同様にしてインクジェット記録用
水性顔料インクを得た。
【0032】〈実施例5〉上記実施例4におけるエチレ
ングリコールに変えてジプロピレングリコールを使用し
た以外は、実施例4と同様にしてインクジェット記録用
水性顔料インクを得た。
【0033】〈比較例1〉水50部にエチレングリコー
ル10部を溶解した水溶液を攪拌しつつ、そこへ固形分
34%の樹脂エマルション15部(29HZ、新中村化
学社製)を徐々に添加し、混合攪拌し完全に均一混合さ
せる。さらにそこに固形分20%カーボンブラック水分
散液25部(CAB−O−JETTM200、キャボット
社製)を徐々に添加し、混合攪拌し完全に均一混合させ
ることでインクジェット記録用水性顔料インクを得た。
【0034】〈比較例2〉水45部にエチレングリコー
ル20部を溶解した水溶液を攪拌しつつ、そこへ固形分
34%の樹脂エマルション10部(29HZ、新中村化
学社製)を徐々に添加し、混合攪拌し完全に均一混合さ
せる。さらにそこに固形分20%カーボンブラック水分
散液25部(CAB−O−JETTM200、キャボット
社製)を徐々に添加し、混合攪拌し完全に均一混合させ
ることでインクジェット記録用水性顔料インクを得た。
【0035】上記手順に従い調製した実施例1〜6,比
較例1,2で得られたインクジェット記録用水性顔料イ
ンクをカートリッジ充填時に孔径1.5μmのメンブラ
ンフィルターにて数回濾過してゴミ及び粗大粒子を除去
し、インクジェットプリンタ/エプソンPM−760C
(通常の設定;モノクロインク出力、普通紙モード)を
使用し、吐出試験を行った。なお、記録媒体としては白
色PETの表面未処理品を使用した。
【0036】上記条件での出力物の評価項目および判定
基準は以下の通りである。
【0037】〔吐出安定性〕インクの吐出安定性を間欠
で吐出した出力物と初期出力物を比較することで評価。 ◎;1週間後まで変化なし。 ○;3日後まで変化なし。 △;1日後まで変化なし。 ×;数時間で画質低下。 〔耐水性〕 記録部を水に1日浸した後の記録部の様子を目視で判
断。 ◎;初期画質と全く変化なし。 ○;ややインクが流れるが、視認性に問題なし。 △;部分的にインクの流出が認められ、視認性も低下。 ×;ほとんどの部分のインクが流出。 〔定着性〕 セロハンテープ剥離試験による画質の残像具合を評価。 ◎;剥離なし。 ○;表面にやや剥離が認められるが、視認性に問題な
し。 △;部分的に剥離が認められ、視認性も低下。 ×;ほとんどの部分が剥離。
【0038】上記の評価項目及び判定基準に基づき、実
施例、比較例の評価結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】上記表1に示したように、未処理のPET
上にも耐水性、定着性に優れた記録画像を形成でき、且
つ吐出安定性にも優れたインクジェット記録用水性顔料
インクが得られた。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、本発明のインクジェット記
録用水性顔料インクは、少なくとも水、顔料、樹脂エマ
ルションおよび水溶性有機化合物を必須成分として構成
し、前記水溶性有機化合物の沸点が150℃〜300℃
の範囲であり、且つその添加量がインク全量の15〜3
0重量%の範囲であること、また、樹脂エマルション添
加量が顔料添加量と同量かそれ以上、2倍以下であるこ
とで、特に受像層処理などを施さない紙、プラスチック
フィルム等にも直接記録が可能で、記録画像の耐水性、
定着性、吐出安定性に優れたインクジェット記録用水性
顔料インクを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FB02 FC01 FC02 2H086 BA52 BA53 BA55 BA59 BA60 BA62 4J039 AB02 AB08 AB12 AD01 AD03 AD05 AD08 AD09 AD10 AD11 AD12 AD15 BA04 BA13 BC07 BC10 BC33 BC35 BD02 BE01 BE12 CA06 DA02 EA19 EA34 EA38 EA41 EA42 EA43 GA24

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも水、顔料、樹脂エマルションお
    よび水溶性有機化合物で構成されるインクジェット記録
    用水性顔料インクであって、該水溶性有機化合物の沸点
    が150〜300℃の範囲にあり、且つ該水溶性有機化
    合物の添加量が本インク全体中で15〜30重量%の範
    囲であることを特徴とするインクジェット記録用水性顔
    料インク。
  2. 【請求項2】前記樹脂エマルションの重量基準の添加量
    が、前記顔料のそれと比べて1倍以上、2倍以下である
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用
    水性顔料インク。
  3. 【請求項3】少なくとも水、顔料、樹脂エマルションお
    よび水溶性有機化合物で構成されるインクジェット記録
    用水性顔料インクを製造する製造方法であって、該水溶
    性有機化合物として、沸点が150〜300℃の範囲に
    ある水溶性有機化合物を使用し、且つ、該水溶性有機化
    合物の添加量を該インクジェット記録用水性顔料インク
    全体中で15〜30重量%の範囲で使用することを特徴
    とするインクジェット記録用水性顔料インクの製造方
    法。
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