JP2003019417A - 気液接触装置及び凍結濃縮分離方法 - Google Patents

気液接触装置及び凍結濃縮分離方法

Info

Publication number
JP2003019417A
JP2003019417A JP2001208211A JP2001208211A JP2003019417A JP 2003019417 A JP2003019417 A JP 2003019417A JP 2001208211 A JP2001208211 A JP 2001208211A JP 2001208211 A JP2001208211 A JP 2001208211A JP 2003019417 A JP2003019417 A JP 2003019417A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
solvent
gas
freezing
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001208211A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Hayashi
賢二 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001208211A priority Critical patent/JP2003019417A/ja
Publication of JP2003019417A publication Critical patent/JP2003019417A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水の導電率を調整することにより、溶剤が可
能な限り含まれない氷を製氷し、補給水量を削減するこ
とを課題とする。 【解決手段】 溶剤を含有する水の塩分濃度(導電率)
が塩分濃度計98で測定される。制御部84は、塩分濃
度計98からの情報に基づき、調整水槽92から調整水
を、処理槽14へ補給させ、凍結装置22で凍結される
水の塩分濃度を調整する。これによって、凍結時に氷に
高濃度の溶剤を取り込むことがなく、綺麗な氷が製氷さ
れる。そして、溶剤を余り含まない氷を融解して処理槽
14へ送水して、再び、処理塔12へ導入されたガスと
接触して、ガス中の溶剤を吸収する。このように、綺麗
な氷を溶解し水として再利用することで、処理槽14へ
補給する新鮮水の補給水量を削減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラント等より大
気へ排出される、例えば揮発性有機化合物(VOC)ガ
スを回収する気液接触装置及び凍結濃縮分離方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図4に示すように、プラント等より大気
へ排出されるVOCガスGを吸収処理する散水型気液接
触装置158で使用される水は、処理塔160、16
2、164内において、ガスと接触することで溶剤濃度
が徐々に上昇してくる。この溶剤を吸収した水がそのま
ま処理槽166、168、170へ還流されると、処理
槽全体の水中の溶剤濃度が上昇し、この水を処理塔へ供
給しても、連続的に良好な状態で溶剤を吸収できない
(溶剤の捕集効率が低下する)。
【0003】このため、溶剤吸収効率を維持するために
は、新鮮水Wを導水管172から処理槽170へ連続的
に給水する必要があり、補給水量の削減を図ることがで
きない。
【0004】また、散水型気液接触装置158の処理槽
166の排水管174から最終的に排出される水W1が
含有する溶剤の濃度を如何に高濃度とし、蒸留して再利
用するかがランニングコストを削減する上で大きなポイ
ントとなる。
【0005】そこで、本出願人は、凍結濃縮分離装置に
よって、溶剤を吸収した水を氷と濃縮された溶剤含有水
とに分離する気液接触装置を提案している(特願200
0−074783号参照)。
【0006】この気液接触装置を使用することで、補給
水量を削減でき、溶剤吸収効率を維持すると共に、最終
的に排出される水が含有する溶剤の濃度を高濃度とする
ことができる。しかし、凍結濃縮分離時に、氷に溶剤が
含有しないようにするためには、もう少し工夫する必要
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮して、水の導電率を調整することにより、溶剤が可能
な限り含まれない氷を製氷し、補給水量を削減すること
を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ガス発生源からガスが導入される処理塔とこの処理
塔へ水を供給すると共に溶剤を吸収した水が還流する処
理槽とで構成される気液接触ユニットと、前記処理槽か
ら排水され溶剤を含有する水を凍結する凍結手段と、前
記凍結手段で凍結された氷を融解して前記処理槽へ送水
するリサイクル手段と、を備えた気液接触装置におい
て、前記凍結手段へ送られる水の導電率を測定する導電
計と、前記凍結手段へ送られる水に調整水を補給する補
給手段と、前記導電計の測定結果に基づき、所定の導電
率になるまで前記補給手段から調整水を補給させる制御
手段と、を有することを特徴としている。
【0009】上記構成では、ガス中の溶剤を吸収した水
が、処理槽から排水され凍結手段へ送られる。凍結手段
が溶剤を含有した水を凍結することで、凝固点の違いか
ら溶剤は凍結することなく、水は凍結して純水に近い氷
となる。
【0010】一方、溶剤を含有する水の導電率が導電計
で測定される。制御手段は、導電計からの導電率情報に
基づき、補給手段から調整水を、溶剤を含有した水へ補
給させ、凍結手段で凍結される水の導電率を調整する。
【0011】これによって、凍結時に氷に高濃度の溶剤
を取り込むことがなく、綺麗な氷が製氷される。そし
て、リサイクル手段が、溶剤を余り含まない氷を融解し
て処理槽へ送水して、再び、処理塔へ導入されたガスと
接触して、ガス中の溶剤を吸収する。このように、綺麗
な氷を溶解し水として再利用することで、処理槽へ補給
する新鮮水の補給水量を削減することができる。
【0012】また、水と分離された未凍結水の溶剤の濃
度は、従来の気液接触装置と比較すると、濃縮されて高
くなっており、この高濃度の溶剤を含有する水を洗浄
剤、燃料、平版印刷版に塗布する塗布液として使用する
ことも可能となる。
【0013】請求項2に記載の発明は、導電率から水の
塩分濃度を算出して、前記凍結手段へ送る水の塩分濃度
を0.1ppm〜1000ppmの範囲で管理すること
を特徴としている。
【0014】導電率を変化させる要素のひとつとして塩
分濃度があり、この塩分濃度が氷に取り込まれる溶剤の
量に大きくかかわってくる。このため、凍結手段へ送る
水の塩分濃度を0.1ppm〜1000ppmの範囲で
管理することで、氷内に含まれる溶剤含有濃度を減少さ
せることができる。
【0015】請求項3に記載の発明は、前記調整水が、
新鮮水或は塩分濃度が調整された水であることを特徴と
している。井戸水等の新鮮水だけでなく、塩分濃度が調
整された水を使用することができる。
【0016】請求項4に記載の発明は、溶剤を吸収した
水を凍結濃縮機に送り凍結濃縮して溶剤と水に分離する
凍結濃縮分離方法において、水の導電率を調整して前記
凍結濃縮機へ送水することを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0018】図1及び図2に示すように、本形態に係る
気液接触装置10では、処理塔12と処理槽14で構成
される気液接触ユニット30を備えている。
【0019】気液接触ユニット30の処理槽14には、
補給管24が接続されている。この補給管24には、ポ
ンプ20が設けられており、ポンプ20を作動させるこ
とで、貯留タンク52から処理水としてリサクル水が補
給される。また、処理槽14の側壁に接続された給水管
26には送液ポンプ28が設けられており処理塔12の
頂部へ水が揚水される。処理塔12の頂部へ揚水された
水は散水装置32によって、下方へ向けて散水される。
【0020】一方の処理塔12の外周壁には、プラント
Pから排出された揮発性有機化合物(VOC)ガスが取
り込まれるガス管34が接続されており、連続して処理
塔12内へVOCガスが送られてくる。
【0021】このガス管34から処理塔12へ取り込ま
れたVOCガスは上昇しながら散水装置32で散水され
た水と接触してバッチ処理され、含有する溶剤の濃度が
低下される。そして、水と接触したVOCガスは、処理
塔12の頂部に接続された排気管40を通じて環境に影
響を与えないガスとして大気に放出される。
【0022】また、処理槽14には、排水管44が接続
されている。排水管44には、電磁弁78が設けられて
おり、この電磁弁78を操作することで、処理槽14の
水が中間タンク16へ排水される。
【0023】そして、処理槽14に補給管24から補給
される水量と処理槽14から排水される水量は、ほぼ同
じとされており、バッチ処理でVOCガスを止めること
なく、溶剤を回収できる構成となっている。
【0024】一方、処理槽14には、濃度センサ80が
設けられており、処理槽14の溶剤濃度を検出して、制
御部84へ信号を送る。制御部84は、電磁弁78及び
ポンプ20と接続されており、濃度センサ80の検出結
果に基づき、処理槽14内の水を入れ替えるようになっ
ている。
【0025】また、処理槽14と調整水槽92とが調整
管94で接続されており、調整管94に配置されたポン
プ96によって、調整水槽92内の調整水(塩分濃度が
調整された水で井戸水等が貯留されている)が処理槽1
4へ送られる。
【0026】ここで、濃度センサ80が検出した処理槽
14内の水の溶剤濃度が所定値以上になると、処理槽1
4内に配置された塩分濃度計98で水の塩分濃度が測定
される。このとき、塩分濃度が所定値(1000pp
m)以上である場合、制御部84は、ポンプ96を駆動
して調整水槽92内の調整水を処理槽14へ送る。
【0027】このようにして、処理槽14から排出され
る水の塩分濃度が0.1ppm〜1000ppmとなる
ように管理される。塩分濃度が調整された水は、電磁弁
78を開くことで、排水管44から中間タンク16へ排
水される。なお、塩分濃度を調整する工程は、中間タン
ク16で行ってもよい。
【0028】以上のような操作を繰り返すことにより、
VOCガス中の溶剤を高効率で捕集することができ、ま
た、排水される水の溶剤濃度も高濃度となる。このた
め、次工程の回収効率が上がり、設備コスト及びランニ
ングコストが削減できる。
【0029】なお、気液接触方式としては、散水方式、
充填方式が知られているが、方式についてば特定されな
い。また、気液接触のユニットの数は、本形態のように
1つに特定されるものでなく、複数あってもよい。
【0030】さらに、処理対象となる揮発性有機化合物
ガス濃度は、100ppm以上が好ましく、1000p
pm以上が効果が顕著に現れる。また、溶剤ガスの種類
として、水との溶解度パラメータの差が19(cal・
cm-31/2以内が好ましく、15(cal・cm-3
1/2以内がより好ましい(溶解度パラメータ:Hild
ebrandの溶解パラメータ)。
【0031】さらに、揮発性有機化合物の溶剤は水溶性
であればよく、メチルエチルケトンに限定されず、メタ
ノール、エタノール、及びn−プロパノール等のアルコ
ール類、エチレングリコール等の多価アルコール類、ア
セトン、メチルアセトン、及びシクロヘキサン等のケト
ン類、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、及び乳酸エチル等のエステル類でもよい。さらに、
混合溶剤ガスでも処理可能である。
【0032】さらに、貯留タンク52から補給される水
の温度は30℃以下が好ましく、15℃以下がより好ま
しい。また、補給される水の溶剤濃度は2000ppm
以下が好ましい。さらに、本例では、VOCガス中の溶
剤を回収する処理水として水を使用したが、汚泥水や微
生物を含む活性汚泥でも同様な効果を得ることができ
る。
【0033】次に、中間タンク16に貯留された1バッ
チ分の排水をどのようにリサイクル水とするかを説明す
る。
【0034】中間タンク16から後述する冷却管36へ
水を送る供給管38には電磁弁18が設けられている。
電磁弁18を操作することで、中間タンク16に貯留さ
れた溶剤を含有する水が、凍結装置22へ送水される。
【0035】凍結装置22は、環状につながった管状の
冷却管36を備えている。この冷却管36には、供給管
38から溶剤を含有する水が給水される。そして、冷却
管36内の水は、制御部84で駆動力が制御された循環
ポンプ42によって、設定された流速で冷却面36に沿
って循環する。
【0036】冷却管36の鉛直部は、冷媒が循環する冷
却コイル46によって冷却され、冷却面に氷板が形成さ
れる。冷却管36の下方には、開閉扉48が設けられて
おり、氷板を取り出せるようになっている。なお、冷却
管36内の未凍結水は、排水管50を通じて蒸留器64
へ送られる。
【0037】一方、凍結装置22から取り出された溶剤
を殆ど含まない氷板は、投入管54を通じて蓄氷タンク
56へ一旦蓄氷され、その後、冷水(或は氷粒の混じっ
た水)としてポンプ58で冷水管62を通じて熱交換器
60へ送られる。このように、氷を蓄氷して冷水として
供給することで、熱交換器60へ安定した冷媒の供給が
可能となる。この熱交換器60は、冷水の冷熱を利用す
るもので、工場内の空調等に使用されている。
【0038】さらに、熱交換器60で熱交換された冷水
(溶剤を殆ど含有しない水)は、リサイクル水として貯
留タンク52へ送られ、処理槽14へ再び送水される。
【0039】一方、凍結装置22から排出された高濃度
の溶剤を含有する水は、蒸留器64へ送られる。蒸留器
64は、溶剤と水との沸点の差を利用して気化によって
溶剤と水を分離するもので、蒸留塔66へ高濃度の溶剤
を含有する水が供給口68から投入される。蒸留塔66
内では、蒸気と液とが接触し、低沸成分の溶剤が蒸気の
方に集まり、高沸成分の水が液の方に多く集まる。
【0040】これにより、溶剤が蒸発蒸気として排気管
70を通じて凝縮器72へ送られ、凝縮器72で凝縮さ
れることにより、高濃度の溶剤を含む溶液として回収タ
ンク74へ回収される。また、溶剤と分離された水は、
排水口76から排水され、送水ポンプ86を備えた送水
管82を通じて、貯留タンク52へ送られる。
【0041】ここで、冷凍装置22で溶剤を含む水を凍
結分離して、氷と高濃度の溶剤を含む水に分離する際、
塩分濃度がどのように影響するか、図3の示のように異
なる条件で製氷テストを行って見た。なお、本発明はこ
の条件に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱
しない限り本発明に包含される。
【0042】プラントPから排出されたメタノールを含
有する排ガスから、気液接触装置としてスクラバーにて
メタノールを回収した。
【0043】メタノールを含有する排ガスを1.0Nm
3/minの割合で処理搭12に導入した。排ガス中の
メタノールの含有量は3000ppmであった。処理槽
14から汲み上げた水を処理塔12の散水装置32から
散水し、排ガスを導入してバッチ処理したところ、処理
槽14から排出された水中のメタノール濃度は1000
0ppmとなった。
【0044】この溶剤としてのメタノール濃度1000
0ppmの水の水中塩分濃度を0.005ppm〜13
00ppmの間で、条件1〜条件9となるようにして、
凍結装置22に導入し、凍結濃縮処理した。そして、氷
内に含まれる溶剤濃度、未凍結の濃縮液の溶剤濃度を測
定して見た。なお、凍結時の水の流速は2.0m/se
c、凍結時間は70分とした。
【0045】そして、製氷された氷板を融解して処理槽
14へリターンして排ガスを処理した後、排気管40か
ら大気に放出されるガスを採取して、揮発性有機化合物
(VOC)ガスの除去率を求めて見た。
【0046】VOCガスを吸収する処理液として再利用
可能な目安として、VOCガスの除去率が70%以上で
あることを条件とした場合、上限の条件1(塩分濃度1
300ppm)と下限の条件9(塩分濃度0.005p
pm)を除いて、極めて良い結果が得られた。また、V
OCガスの除去率を80%以上とした場合、凍結装置2
2に導入される水の塩分濃度は、0.1ppm〜500
ppmの範囲であれば達成できる。
【0047】また、未凍結濃縮液の溶剤濃度も塩分濃度
が0.01ppm〜1000ppmの範囲では、360
00ppm〜40000ppmであり、溶剤濃縮度も大
きくなっている。
【0048】以上のように、製氷に含まれる溶剤の含有
量は、塩分濃度を調整することにより、大幅に少なくす
ることができる。また、ここでは、導電率を見る基準と
して、塩分濃度を見たが、抵抗率でもよい。さらに、導
電率を測る導電計の仕組みは、コータシューブリッジ法
のように、高周波電圧を用いてそのブリッジの平衡点を
求め、インピーダンスを算定するものが考えられる。イ
ンピーダンスは、オームの法則によって、電圧と電流の
比で求められるものであり、2端子間の電圧、電流を計
測することで得られる。
【0049】なお、凍結装置22へ送る水に含まれる溶
剤成分の濃度としては、1000ppmが好ましく、さ
らに、5000ppm以上が溶剤を高濃度に濃縮するた
めには好ましい。
【0050】さらに、凍結装置22で濃縮した水をその
まま洗浄液や重油等の代替燃料として再利用してもよ
い。また、この濃縮水を蒸留器64へ送る場合、水中に
含まれる溶剤成分濃度として、1%以上が好ましく、1
0%以上がより好ましい。
【0051】さらに、熱交換された冷水は、活性汚泥等
を用いた廃水処理設備で分解処理してもよく、含有する
溶剤成分の濃度によっては(COD値、BOD値が許容
値内であれば)、そのまま放流しても構わない。
【0052】また、水スクラバーは、スプレー式、充填
式等、その方式は限定されず、水にガスを吸収させる方
式はスクラバーでなくてもよい。さらに、凍結装置22
で濃縮された溶剤を含有する水を溶剤と水に分離する手
段として、蒸留器64を使用したが、膜分離装置、遠心
分離装置等を用いても良い。
【0053】ここで、VOCガスを発生する製造工程の
1つであるPS版の製造工程を簡単に説明しておく。
【0054】PS版は、99.5重量%アルミニウム
に、銅を0.01重量%、チタンを0.03重量%、鉄
を0.3重量%、ケイ素を0.1重量%含有するJIS
―A1050アルミニウム材の厚み0.30mm圧延板
を、400メッシュのパミストン(共立窯業製)の20
重量%水性懸濁液と、回転ナイロンブラシ(6,10−
ナイロン)とを用いてその表面を砂目立てした後、よく
水で洗浄した。
【0055】これを15重量%水酸化ナトリウム水溶液
(アルミニウム4.5重量%含有)に浸漬してアルミニ
ウムの溶解量が5g/m2 になるようにエッチングした
後、流水で水洗した。さらに、1重量%硝酸で中和し、
次に0.7重量%硝酸水溶液(アルミニウム0.5重量
%含有)中で、陽極時電圧10.5ボルト、陰極時電圧
9.3ボルトの矩形波交番波形電圧(電流比r=0.9
0、特公昭58−5796号公報実施例に記載されてい
る電流波形)を用いて160クーロン/dm2の陽極時
電気量で電解粗面化処理を行った。水洗後、35℃の1
0重量%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬して、アルミ
ニウム溶解量が1g/m2 になるようにエッチングした
後、水洗した。次に、50℃30重量%の硫酸水溶液中
に浸漬し、デスマットした後、水洗した。
【0056】さらに、35℃の硫酸20重量%水溶液
(アルミニウム0.8重量%含有)中で直流電流を用い
て、多孔性陽極酸化皮膜形成処理を行った。すなわち電
流密度13A/dm2 で電解を行い、電解時間の調節に
より陽極酸化皮膜重量2.7g/m2 とした。ジアゾ樹
脂と結合剤を用いたネガ型感光性平版印刷版を作成する
為に、この支持体を水洗後、70℃のケイ酸ナトリウム
の3重量%水溶液に30秒間浸漬処理し、水洗乾燥し
た。
【0057】以上のようにして得られたアルミニウム支
持体は、マクベスRD920反射濃度計で測定した反射
濃度は0.30で、JIS B00601に規定する中
心線平均粗さRaは0.58μmであった。
【0058】次に上記支持体にメチルメタクリレート/
エチルアクリレート/2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸ナトリウム共重合体(平均分子量約
6万)(モル比50/30/20)の1.0重量%水溶
液をロールコーターにより乾燥後の塗布量が0.05g
/m2 になるように塗布した。
【0059】さらに、塗布液として下記感光液−1を、
本形態で用いたバーコーターを用いて塗布し、110℃
で45秒間乾燥させた。乾燥塗布量は2.0g/m2
あった。 感光液−1 ジアゾ樹脂−1 0.50g 結合剤−1 5.00g スチライトHS−2(大同工業(株)製) 0.10g ビクトリアピュアブルーBOH 0.15g トリクレジルホスフェート 0.50g ジピコリン酸 0.20g FC−430(3M社製界面活性剤) 0.05g 溶剤 1−メトキシ−2−プロパノール 25.00g 乳酸メチル 12.00g メタノール 30.00g メチルエチルケトン 30.00g 水 3.00g 上記のジアゾ樹脂―1は、次ぎのようにして得たもので
ある。まず、4−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩(純度
99.5%)29.4gを25℃にて、96%硫酸70
mlに徐々に添加し、かつ20分間攪拌した。これに、
パラホルムアルデヒド(純度92%)3.26gを約1
0分かけて徐々に添加し、該混合物を30℃にて、4時
間攪拌し、縮合反応を進行させた。なお、上記ジアゾ化
合物とホルムアルデヒドとの縮合モル比は1:1であ
る。この反応生成物を攪拌しつつ氷水2リットル中に注
ぎ込み、塩化ナトリウム130gを溶解した冷濃厚水溶
液で処理した。この沈澱物を吸引濾過により回収し、部
分的に乾燥した固体を1リットルの水に溶解し、濾過
し、氷で冷却し、かつ、ヘキサフルオロリン酸カリ23
gを溶解した水溶液で処理した。最後に、この沈澱物を
濾過して回収し、かつ風乾して、ジアゾ樹脂−1gを得
た。
【0060】結合剤−1は、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート/アクリロニトリル/メチルメタクリレート
/メタクリル酸共重合体(重量比50/20/26/
4、平均分子量75,000、酸含量0.4meq/
g)の水不溶性、アルカリ水可溶性の皮膜形成性高分子
である。
【0061】スチライトHS−2(大同工業(株)製)
は、結合剤よりも感脂性の高い高分子化合物であって、
スチレン/マレイン酸モノ−4−メチル−2−ペンチル
エステル=50/50(モル比)の共重合体であり、平
均分子量は約100,000であった。このようにして
作成した感光層の表面に下記の様にしてマット層形成用
樹脂液を吹き付けてマット層を設けた。
【0062】
【発明の効果】本発明は上記構成としたので、補給水量
を削減し、溶剤吸収効率を維持すると共に最終的に排出
される処理液の溶剤濃度を高濃度として、再利用するこ
とができる。また、冷熱を利用することで、省エネを図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本形態に係る気液接触装置を示す斜視図であ
る。
【図2】本形態に係る気液接触装置を示すブロック図で
ある。
【図3】凍結装置へ送る水の塩分濃度を変え、氷に含有
される溶剤濃度と濃縮液の溶剤濃度を求めたテスト結果
である。
【図4】従来の気液接触装置を示す側面図である。
【符号の説明】
12 処理塔(気液接触ユニット) 14 処理槽(気液接触ユニット) 22 凍結装置(凍結手段) 52 貯留タンク(リサイクル手段) 84 制御部(制御手段) 92 調整水槽(補給手段) 96 ポンプ(補給手段) 98 塩分濃度計(導電計)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス発生源からガスが導入される処理塔
    とこの処理塔へ水を供給すると共に溶剤を吸収した水が
    還流する処理槽とで構成される気液接触ユニットと、前
    記処理槽から排水され溶剤を含有する水を凍結する凍結
    手段と、前記凍結手段で凍結された氷を融解して前記処
    理槽へ送水するリサイクル手段と、を備えた気液接触装
    置において、 前記凍結手段へ送られる水の導電率を測定する導電計
    と、 前記凍結手段へ送られる水に調整水を補給する補給手段
    と、 前記導電計の測定結果に基づき、所定の導電率になるま
    で前記補給手段から調整水を補給させる制御手段と、 を有することを特徴とする気液接触装置。
  2. 【請求項2】 導電率から水の塩分濃度を算出して、前
    記凍結手段へ送る水の塩分濃度を0.1ppm〜100
    0ppmの範囲で管理することを特徴とする請求項1に
    記載の気液接触装置。
  3. 【請求項3】 前記調整水が、新鮮水或は塩分濃度が調
    整された水であることを特徴とする請求項2に記載の気
    液接触装置。
  4. 【請求項4】 溶剤を吸収した水を凍結濃縮機に送り凍
    結濃縮して溶剤と水に分離する凍結濃縮分離方法におい
    て、 水の導電率を調整して前記凍結濃縮機へ送水することを
    特徴とする凍結濃縮分離方法。
JP2001208211A 2001-07-09 2001-07-09 気液接触装置及び凍結濃縮分離方法 Pending JP2003019417A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001208211A JP2003019417A (ja) 2001-07-09 2001-07-09 気液接触装置及び凍結濃縮分離方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001208211A JP2003019417A (ja) 2001-07-09 2001-07-09 気液接触装置及び凍結濃縮分離方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003019417A true JP2003019417A (ja) 2003-01-21

Family

ID=19044082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001208211A Pending JP2003019417A (ja) 2001-07-09 2001-07-09 気液接触装置及び凍結濃縮分離方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003019417A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4462146B2 (ja) 硫酸リサイクル型洗浄システムおよび硫酸リサイクル型過硫酸供給装置
US20080023334A1 (en) Liquid Treatment Apparatus
US4961859A (en) Method of treating an aqueous processing waste solution of a non-silver halide light-sensitive material and a device therefor
CA1248491A (en) Method and apparatus for regenerating an ammoniacal etching solution
CN106521552A (zh) 一种双氧水‑硫酸微蚀废液铜回收与电余液再生的两段式平台旋流电解装置及电解方法
JP2003019417A (ja) 気液接触装置及び凍結濃縮分離方法
JP2001129551A (ja) 循環水処理方法及び装置
JP4005317B2 (ja) 気液接触装置
JP2002136828A (ja) 気液接触装置及び気液接触方法
WO2006098227A1 (ja) 帯状アルミニウム板の陽極酸化処理方法、平版印刷版材料用支持体及び陽極酸化処理装置
JP2003024736A (ja) 気液接触装置及び凍結濃縮分離方法
JP2002253917A (ja) 気液接触装置
JPH05185094A (ja) 水溶液の濃縮処理方法及び濃縮処理装置
JP2003190938A (ja) 凍結濃縮分離方法及び凍結濃縮分離装置
JP2003190940A (ja) 凍結濃縮分離方法及び凍結濃縮分離装置
JPH02157084A (ja) 廃液処理の作業性等が改善される非銀塩感光材料の処理方法及び処理装置
JP2002336681A (ja) 気液接触装置及び凍結濃縮分離方法
JP2003145137A (ja) 凍結濃縮分離方法及び凍結濃縮分離装置
US4164456A (en) Electrolytic process
JP2003190937A (ja) 凍結濃縮分離方法及び凍結濃縮分離装置
JP2003190939A (ja) 凍結濃縮分離方法及び凍結濃縮分離装置
JP2002191932A (ja) 気液接触装置及び気液接触方法
JP4143235B2 (ja) 塩化銅エッチング液電解再生システム
JP2003245657A (ja) 凍結濃縮分離方法及び凍結濃縮分離装置
JP2002136827A (ja) 気液接触装置及び気液接触方法