JP2003019166A - ボールを駆動輪とする電動車両 - Google Patents
ボールを駆動輪とする電動車両Info
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Abstract
る。 【解決手段】上下両面が開口した筒状のボール収納部4
から放射状に突出した脚5の先端に自在車6を取り付
け、ボール収納部4の内周面沿いに多数のボール受けロ
ーラー8を環状に設けてこれに駆動輪としてのボール7
を回転自在に保持させて台車3を構成し、座席部30付
き回転座15をボール収納部4にボール7の中心を通る
垂直軸の軸周りへ回転自在に支持させ、周面がボール7
に真上から接する駆動ローラー51とこれを回転させる
走行モーター52を有する駆動ユニット50を回転座1
5に回転自在に支持した。回転座15は遊星ゴムローラ
ー83を取り付けたモーター81自体の移動力で回転さ
れて向きを変更し、駆動ユニット50はモーター71で
回転されて走行方向が変更される。従って、座席の向き
や走行方向の変更に車体の平面サイズより大きい空間は
殆ど必要とせず最も小回りが利き横走行もできる。
Description
する新規な電動車両に関し、特に、電動車椅子やショッ
ピングカートなど比較的小型で小回りが要求される種類
のものに適した電動車両に関するものである。
ト、電動フォークリフト等の電動車両は、従来一般的
に、最小でも4つの車輪を備えていて、このうちの左右
一対の駆動輪をモーターで回転させる構造になってい
る。
向きを変えるには、車体全体の向きを変えなければなら
ず、最小限、左右の駆動輪間距離と同じ長さの回転半径
が必要になるので、オフィスや倉庫など狭い場所での使
い勝手が非常に悪いという問題があった。また近時、こ
の種の車両の中には、座席の向きを変えないで横走行へ
走行することができるようにしたものも見られるが、そ
のために駆動輪やこれを回転させるための駆動機構が極
めて複雑になっていて、重量も重く、コストも驚くほど
高いものになっている。
ものであり、走行方向を変更するのに車体全体の向きを
変えたり駆動輪の向きを変更する必要が無くて、回転の
ための特別な空間も殆ど要らず、しかも、駆動輪とこれ
を回転させるための駆動手段がごく簡単なもので済み、
また、それでいて横走行することもできる画期的な電動
車両を提供することを目的とする。
に、請求項1に記載の発明は、駆動輪としてのボールと
これを回転自在に保持したボール保持手段と複数の自在
車が設けられた台車と、この台車に上記ボールのほぼ中
心を通る垂直軸の軸回りへ回転自在に支持された座席部
付き回転座と、該回転座に支持され周面が上記ボールに
接する駆動ローラーと、この駆動ローラーを回転させる
走行モーターと、少なくとも該走行モーターに対する動
作命令を行う操縦手段とを備えたことを特徴とするボー
ルを駆動輪とする電動車両である。
ールを駆動輪とする電動車両において、前記駆動ローラ
ー及び走行モーターを備えた駆動ユニットを前記垂直軸
の軸回りへ回転するように回転座に支持すると共に、こ
の駆動ユニットをモーターの駆動力で回転させる駆動ユ
ニット回転手段と、該駆動ユニット回転手段に対する動
作命令を行う操縦手段を設けたことを特徴とするもので
ある。
にあっては、走行モーターが駆動することで駆動ローラ
ーが回転し、この回転によりボールが回転されて車体が
走行する。走行方向は上から見た駆動ローラーの径方向
とその回転方向とで決まる。この駆動ローラーの径方向
は、駆動ローラーが回転座に対して向きを固定された状
態で支持されている場合は常に回転座の向き即ち座席部
の向きと一致し、請求項2のように駆動ローラーを含む
駆動ユニットを回転座に対して回転させ得るように支持
させた場合は、操縦手段による命令で駆動ユニット回転
手段を駆動させることにより変更される。
て向きを固定された状態で支持されている場合)は、座
席部を所望の方向へ向けたり、走行モーターに対する命
令で座席部の向く方向又はそれと反対の方向へ走行させ
るという操縦を行うことができる。また、後者の場合
(駆動ユニットを回転座に対して回転させ得るように支
持させた場合)は、座席部を所望の方向へ向けることの
他に、駆動ユニット回転手段に対する命令で走行方向を
選択して走行するという操縦を行うことができる。
にあっては、駆動輪としてのボールは1個で足り、座席
部の回転中心や駆動ユニットの回転中心がいずれもボー
ルのほぼ中心を通る垂直軸であるため、座席の向きや走
行方向の変更に、車体の平面サイズより大きい空間は殆
ど必要とせず、最も小回りの利く車両を構成できる。特
に、この電動車両では、走行方向を変更するのに、車体
全体の向きは勿論、駆動輪の向きさえ変更する必要が無
く、この変更には座席部付き回転座又は駆動ローラーの
向きを変更すれば足りるので、駆動輪を駆動させる駆動
系の機械的構造や電気的配線が極めて簡単で済む。
部の向きを変えずに走行方向を変更することができるの
で、横方向への走行も行うこともできる。このことは、
オフィスや倉庫など比較的狭い空間内で優れた機動性を
発揮する。
ット回転手段のモーターは回転座又はこれと一体的に回
転する部材に取り付け、このモーターの回転をベルトや
ギアなどの回転伝達手段で駆動ユニットのベース部材に
伝達するようにすれば、駆動ユニットと駆動ユニット回
転手段との位置関係を固定できるため、構造を簡素化で
きると共に、電気的配線を無理無く行うことができる。
とボールとの位置関係はいろいろ考えられるが、車体の
重心をボールの中心上又はその近くに位置させて安定性
を確保するためには、3以上の自在車を上から見てボー
ルの周囲に配置した形にするのが望ましい。また、ボー
ルに対する駆動ローラーの接触位置は、必ずしも真上か
らで無くても良いが、特に請求項2の発明を実施する場
合は、駆動ローラーがボールに真上から接触するように
すれば、駆動ユニットの回転を1つの垂直軸を中心とし
て行えば済むため、それだけ構造を簡単にすることがで
きる。駆動ローラーの形状は横円柱形や横鼓形、或いは
これらの複合形態などが考えられる。
電動車両は、請求項1又は2に記載したボールを駆動輪
とする電動車両において、ボール保持手段は、上下両面
が開口した筒状のボール収納部と該ボール収納部の内周
面に沿ってぼ環状に配列された多数の回転部材とで構成
し、この回転部材がボールを囲うように保持したことを
特徴とするものである。
に向かって開口するので、ここに収納されたボールに駆
動ローラーを上から接触させることが容易に実現できる
し、ボールや駆動ローラの交換などのメンテナンスを容
易に行うことができる。この発明におけるボール収納部
の形状は、円筒に限らず、例えば、水平断面が正多角形
のものであっても良い。また、回転部材としては、ロー
ラーや球などが考えられる。
電動車両は、請求項1から3のいずれかに記載したボー
ルを駆動輪とする電動車両において、モーターの駆動力
で回転座を回転させる回転座回転手段を設けたことを特
徴とするものである。本発明では、回転座の回転を手操
作で行うようにすることも考えられるが、この請求項4
のように、モーターを駆動源とする電動式で行うように
すれば、操作がより安楽なものになる。
電動車両は、請求項3に記載したボールを駆動輪とする
電動車両において、回転座をボール収納部の周璧に回転
自在に支持させ、回転座に取り付けられた回転座回転モ
ーターとこの回転座回転モーターの出力軸に取り付けら
れていてボール収納部の周璧上を転がる遊星転輪とを備
えた回転座回転手段を設けたことを特徴とするものであ
る。
転モーターが駆動することによって、遊星転輪にはボー
ル収納部の周璧上を転がる回転力が付勢され、この回転
力で回転座回転モーター自体が上記周壁に沿って移動
し、それにより回転座が回転する。従って、本発明によ
れば、回転座回転モーターを回転座の内側に組み込むこ
ともできるため、回転座回転手段を回転座からはみ出さ
ないコンパクトな形に構成することができる。この遊星
転輪としては、ボール収納部の周璧に圧着される摩擦車
でも良いし、ボール収納部の周璧に設けたギア歯列に噛
合するギアであっても良い。
る電動車椅子1を図面に従って説明する。 〔A.構造〕この電動車椅子1は、1個のボール7を回
転自在に保持した台車3と、この台車3に回転自在に支
持された回転座15と、この回転座15に取り付けられ
た座席部30と、ボール7や回転座15を回転させるた
めの各種の手段とその操縦手段などで構成されている。
図6、図7)台車3は、そのボスを為すボール収納部4
と、5本の脚5と、自在車6と、ボール収納部4に収納
されたボール7などから成る。ボール収納部4は、上下
両面が開口した円筒状をしており、その高さは直径の半
分余りで、上端部4a(図2参照)はその余の部分より
多少拡径されている。このボール収納部4の内周面に、
横長のボール受けローラー8(図2、図3参照)が10
個、周方向へ等間隔で取り付けられている。これらボー
ル受けローラー8は、上方から見てコ字形をしたローラ
ー支持金具9に回転自在に支持されており、このローラ
ー支持金具9がボール収納部4の内周面に固定されるこ
とで、10個のボール受けローラー8が平面視ほぼ正十
角形を為すように配列される。このボール収納部4とボ
ール受けローラー8とでボール保持手段が構成される。
下部から水平な姿勢で放射状に突出していて、その先端
部に自在車6が回転自在に取り付けられている。また、
各脚5の基端部上面には単球ベアリング10(図1〜図
3参照)が上向き姿勢で取り付けられている。従って、
5つの自在車6は、上から見てボール収納部4の周囲に
配置される。
為すもので、例えばゴム様弾性を有する皮で中空に形成
されており、その大部分がボール収納部4の中に納ま
る。通常、ボール7の接地点は、図2に示すように、自
在車6が接地する面と同じ高さにあり、この状態で、ボ
ール7の外周面のうちその中心と同じ高さにある部分が
ボール受けローラー8に接触し、これにより、ボール7
が10個のボール受けローラー8に回転自在に保持され
る。
のベースリング16の中心角90゜間隔の位置から垂直
に立ち上がった4本の支柱17と、この支柱17の上端
に固定された水平な円板形の天板18とから成る架構を
備えており、この架構は化粧囲い19(図1だけに示し
てある)で囲撓されている。ベースリング16の上面の
うち各支柱17の脇の位置にベアリング支持金具20が
固定され、この各ベアリング支持金具20に単球ベアリ
ング21が互いに内側を向く姿勢で取り付けられてい
る。
組の支柱(図3における右側2本の支柱)の間にはモー
ター取付け壁22(図2、図3参照)が掛け渡すように
固定され、また、この2本の支柱のそれぞれとこれに各
別に隣接する支柱との間には図示しない側腕取付け壁が
掛け渡すように固定されている。天板18の中心部に
は、縦形円筒状の軸受け24がここを貫通する状態で取
り付けられている。
6がボール収納部4を囲う状態で、脚5の5つの単球ベ
アリング10に着座し、且つ、回転座15の4つの単球
ベアリング21がボール収納部4の外周面に接すること
で、ボール収納部4の中心軸、換言すればボール7の中
心を通る垂直軸を中心として回転するように台車3に回
転自在に支持される。図2を見て分かるように、回転座
15の4つの単球ベアリング21は、ボール収納部4の
外周面のうち上端部4aに続く段差部に接しており、そ
れにより、回転座15を持ち上げたときは台車3が一緒
に持ち上がるようになっている。
図3、図6、図7) 回転座15には座席部30が取り付けられている。即
ち、回転座15の上面にはシート取付け台31(図2参
照)が取り付けられており、ここにシート32が固定さ
れ、このシート32の後端部から背当て33が立ち上が
っている。また、回転座15の図示しない側腕取付け壁
からはそれぞれL字形の側腕34が上に延びていて、こ
の側腕34の上端に水平な肘掛バー35が固定されてい
る。この肘掛バー35にはソフトカバーが被せられてい
る。また、回転座15のベースリング16からはフット
レストステー36が延びており、このフットレストステ
ー36の先端にフットレスト37が固定されている。こ
れらシート32と、背当て33と、左右の肘掛バー35
と、フットレスト37とで座席部30が構成される。従
って、座席部30は常に回転座15と一体的に回転す
る。
ス39(図2参照)が設けられていて、ここに、12ボ
ルト蓄電池40が2個収納されている。この2つの蓄電
池40は直列に接続されて、後述するシーケンス回路の
24ボルト電源となる。
図6、図7) 50は駆動ユニットを示す。この駆動ユニット50は、
ボール7を回転させて車椅子1を走行させるための機構
であって、表面部がゴム製の駆動ローラー51と、これ
を回転させる走行モーター52と、これらを水平な姿勢
で取り付けたユニットベース53と、このユニットベー
ス53から垂直に立ち上がった円柱状のユニット軸54
などから構成されている。
した横長のほぼコ字形を為し、そのコ字形の両側部にピ
ローブロック55が固定され、このピローブロック55
に駆動ローラー51のローラー軸51aの両端部が各別
に支持されている。走行モーター52は減速機構付きの
直流モーターで、駆動ローラー51と並ぶように配置さ
れ、その出力軸にはスプロケットホィール56が取り付
けられている。そして、ローラー軸51aの一端部にも
スプロケットホィール57が取り付けられていて、これ
らスプロケットホィール56、57間にチェーン58が
無端状に掛け渡されている。
うち駆動ローラー51の中央部に対応した位置から立ち
上がっていて、回転座15の前記軸受け24に回転自在
に挿通されると共に、シート取付け台31に形成された
孔31a(図2参照)を通され、この孔31aから上に
突出した上端部に抜止めピン59が取り付けられてい
る。従って、駆動ユニット50は、ある程度の範囲内で
上下方向へ変位することができ且つユニット軸54の軸
回りへ回転し得る状態で回転座15に支持され、その自
重で駆動ローラー51がボール7の頂部に乗る。しかし
て、走行モーター52が駆動すると、駆動ローラー51
が回転してボール7を回転させるので、このボール7の
回転で電動車椅子1が走行する。
〜図4) 前記した2つの側腕34の一方にはその下端面に駆動ユ
ニット回転モーター71(図1、図4参照)が取り付け
られている。この駆動ユニット回転モーター71はウォ
ームギア式の減速機構を備えており、その出力軸にはタ
イミングプーリー72が取り付けられている。また、ユ
ニット軸54の下端部にもタイミングプーリー73が取
り付けられていて、これらタイミングプーリー72と7
3にタイミングベルト74が無端状に掛け渡されてい
る。従って、駆動ユニット回転モーター71が駆動して
いない状態では、ユニット軸54の軸回り方向での向き
が固定するので、回転座15に対する駆動ローラー51
の向きも固定するが、駆動ユニット回転モーター71が
駆動したときは、ユニット軸54が軸回りへ回転される
ので、それによって、回転座15に対する駆動ローラー
51の向きが変更される。
ニット50の位置は、上から見た駆動ローラー51の径
方向が図3に示すように座席部30の前後方向へ延びる
正対位置と、図7に示すように正対位置より90゜左側
を向いた左向き位置と、正対位置より90゜右側を向い
た右向き位置のいずれかに制御される。図示は省略して
あるが、この位置制御を行うために、ユニットベース5
3の上面には磁気近接スイッチのマグネット部が一つ取
り付けられ、回転座15の天板18の下面には上記マグ
ネット部の回転軌跡と対応した位置に磁気近接スイッチ
のコンタクト部が3つ、90゜間隔で取り付けられてい
て、これらマグネット部とコンタクト部とで駆動ユニッ
ト50の上記3つの位置が検出される。
4) 回転座15には、回転座回転モーター81が取り付けら
れている。このモーター81は回転座15を回転させる
ためのもので、逆さ向きでモーターケース82に取り付
けられ、このモーターケース82から下へ突出した出力
軸に遊星ゴムローラー83が固定されている。モーター
ケース82は、左右へ張り出した耳82aを有し、遊星
ゴムローラー83は前記ボール収納部4の上端部4aに
内側から接触するように位置する。回転座15に設けら
れている前記モーター取付け壁22からは、互いに平行
な左右2本のモーター取付けボルト84が内側へ向けて
水平に突出している。このモーター取付けボルト84
は、上記耳82aに形成されている孔を通されると共
に、その孔から先の部分にコイルバネ85とバネ受け座
86が外嵌され、先端部にナット87が取り付けられて
いる。
ト84に対してねじ込み方向へ回して行くと、コイルバ
ネ85が圧縮されてモーターケース82を前方へ押圧す
るので、この押圧によって遊星ゴムローラー83がボー
ル収納部4の上端部4aに内側から圧着される。しかし
て、回転座回転モーター81が駆動すると、遊星ゴムロ
ーラー83にボール収納部4の内周面を転がる回転力が
付勢されるため、この回転力によって回転座回転モータ
ー81自体に移動力が生じる。従って、回転座回転モー
ター81が駆動すると、座席部30付きの回転座15が
ボール収納部4の中心軸を中心として回転する。
5〜図7) 前記バッテリーケース39の下方には制御ボックス90
(図2参照)が設けられており、この中に、前記走行モ
ーター52や駆動ユニット回転モーター71及び回転座
回転モータ81等を制御するための図示しないシーケン
ス回路が組み込まれている。右側の肘掛バー35の先端
部には4方向型のジョイスティック91と、走行方向切
替えレバー92と、スナップスイッチ形の電源スイッチ
93が取り付けられている。電源スイッチ93は、上記
シーケンス回路の電源スイッチである。
で設けられており、シート32の側から見て、これを前
方へ傾けると走行モーター52が正転して駆動ローラー
51を正転(図2における時計回り方向への回転)さ
せ、後方へ傾けると走行モーター52が逆転して駆動ロ
ーラー51を逆転(図2における反時計回り方向への回
転)させる。また、ジョイスティック91を左側へ傾け
ると回転座回転モーター81が正転して回転座15及び
座席部30を上から見た反時計回り方向へ回転させ、右
側へ傾けると回転座回転モーター81が逆転して回転座
15及び座席部30を上から見た時計回り方向へ回転さ
せる。
表示するために、ジョイスティック91の根元周りには
次のようなマークが表示されている(図5参照)。即
ち、ジョイスティック91の前側には前進を意味するマ
ーク94aが、後側には後進を意味するマーク94b
が、左側には左回転を意味するマーク94cが、右側に
は右回転を意味するマーク94dが、それぞれ設けられ
ている。
を持つ3ポジション式スナップスイッチの操作レバーで
あり、これを左側へ倒したときは駆動ユニット回転モー
ター71が正転して駆動ユニット50を上から見た見た
反時計回り方向へ回転させ、右側へ倒したときは駆動ユ
ニット回転モーター71が逆転して駆動ユニット50を
上から見た時計回り方向へ回転させる。
の位置を検出するための図示しない近接スイッチからの
信号入力に従って停止する。例えば、駆動ユニット50
が正対位置に来ている状態から走行方向切替えレバー9
2を右側へ倒すと、駆動ユニット50が時計回り方向へ
回転し始め、駆動ユニット50が右向き位置に到達した
ところでこの位置を検出するコンタクト部から所定の信
号が出力して駆動ユニット回転モーター71の回転が停
止する。また、この状態から走行方向切替えレバー92
を左側へ倒すと、駆動ユニット50が反時計回り方向へ
回転し始め、駆動ユニット50が正対位置に到達したと
ころでこの位置を検出するコンタクト部から所定の信号
が出力して駆動ユニット回転モーター71の回転が停止
する。
は、駆動ユニット50の位置を発光表示する次のような
方向指示マークが設けられている(図5参照)。即ち、
走行方向切替えレバー92の前側には駆動ユニット50
が正対位置に来ていることを示す方向指示マーク95a
が、左側には駆動ユニット50が左向き位置に来ている
ことを示す方向指示マーク95bが、右側には駆動ユニ
ット50が右向き位置に来ていることを示す方向指示マ
ーク95cがそれぞれ設けられている。これら方向指示
マーク95a〜95cの下には図示しない発光体が各別
に配置されていて、駆動ユニット50の現在の位置に対
応した発光体が発光して当該方向指示マークを光輝させ
る。例えば、現在、駆動ユニット50が左向き位置に来
ているときは、電源スイッチ93の投入と同時に、方向
指示マーク95bが光輝する。電動車椅子1は以上のよ
うに構成されている。
1を使用する者は、シート32に腰を下ろしてフットレ
スト37に足を乗せることで乗車する。そして、腕を左
右の肘掛バー35に置き、電源スイッチ93を投入す
る。座席部30の向きを変更するときは、ジョイスティ
ック91を左又は右へ傾けて座席部30付き回転座15
を回転させ、所望の向きになったところでジョイスティ
ック91を中立位置に戻す。この回転が行われるとき、
台車3は全く動かないので、向きを変更するための特別
な空間は殆ど必要無い。
ように、この電動車椅子1は、駆動ローラー51がボー
ル7を回転させることで走行するので、その走行方向
は、駆動ユニット50の位置(駆動ローラー51の向
き)と走行モーター52の回転方向とで規定される。す
なわち、方向指示マーク95aが発光している場合は駆
動ユニット50が正対位置に来ているので、この状態か
らジョイスティック91を前側へ傾けると駆動ローラー
51が正転して車椅子1を座席部30から見た真正面へ
と向かって走行させ、ジョイスティック91を後側へ傾
けると駆動ローラー51が逆転して車椅子1を真後ろへ
向かって走行させる。
の関係は、座席部30付きの回転座15の向きを変えて
も常に同じである。例えば、図6(A)に示す状態か
ら、ジョイスティック91を右側へ傾けて座席部30付
き回転座15を同図(B)に示すように90゜右回転さ
せると、それと一体的に駆動ユニット50も90゜右回
転するからである。従って、この(B)の状態からジョ
イスティック91を前側へ傾ければ車椅子1は前方へ走
行し、ジョイスティック91を後側へ傾ければ車椅子1
は後方へ走行する。
きを変えないで横方向へ走行するときは、走行方向切替
えレバー92を左又は右へ傾けて駆動ユニット50の向
きを変更する。例えば、図6(A)に示す状態から、回
転座15の向きを変えずに左へ横走行しようとする場合
は、走行方向切替えレバー92を左側へ傾ける。これに
より、駆動ユニット回転モーター71が正転して駆動ユ
ニット50を図7に示すように左向き位置へと回転させ
るので、方向指示マーク95bが発光するのを確認して
から、ジョイスティック91を前側へ傾けると、車椅子
1は左真横へ向かって走行する。そして、所望の距離横
走行した後、例えば前方へ走行したいときは、走行方向
切替えレバー92を右側へ傾けて駆動ユニット50を正
対位置に戻し、方向指示マーク95aが発光するのを確
認してから、ジョイスティック91を前側へ傾ければ、
車椅子1は前方へ向かって走行する。
走行方向を変更するのに、車体全体の向きは勿論、駆動
輪であるボール7の向きでさえ変更する必要が無く、こ
の変更には座席部30付き回転座15又は駆動ユニット
50の向きだけを変更すれば足り、駆動ユニット50の
姿勢変更は回転座15の中で行われるので、走行方向を
変更する際に特別な空間は全く必要としない。
て多少上下方向へ変位することができるようになってい
るため、ボール7が何らかの突起物に乗り上がる場合
は、ボール7と共に駆動ユニット50も上へ変位するこ
とで車体の傾きを最小限に抑える。
本発明の具体的構成がこの実施の形態に限定されるもの
では無く、本発明の要旨から外れない範囲での設計変更
等があっても本発明に含まれる。特に、実施の形態にお
いては、回転座に対する駆動ローラーの向きを変更する
ことができるようにしたが、本発明を実施するに当たっ
て横走行させる必要が無い場合は回転座に対する駆動ロ
ーラーの向きを固定しても良い。また、本発明は車椅子
に限らず、ショッピングカートやフォークリフトその他
各種の電動車両として、広く適用することができる。
としてのボールは1個で足り、座席部の回転中心や駆動
ユニットの回転中心がいずれもボールのほぼ中心を通る
垂直軸であるため、座席の向きや走行方向の変更に、車
体の平面サイズより大きい空間は殆ど必要とせず、最も
小回りの利く車両を構成できる。特に、この電動車両で
は、走行方向を変更するのに、車体全体の向きは勿論、
駆動輪の向きでさえ変更する必要が無く、この変更には
座席部付き回転座又は駆動ローラー等の向きだけを変更
すれば足りるので、駆動輪を駆動させるための駆動系の
機械的構造や電気的配線が極めて簡単で済む。
変えずに走行方向を変更することができるので、横方向
への走行も行うこともできる。このことは、オフィスや
倉庫など比較的狭い空間内で優れた機動性を発揮する。
に収納されたボールに駆動ローラーを上から接触させる
ことが容易に実現できるし、ボールや駆動ローラの交換
などのメンテナンスを容易に行うことができる。
なわち座席部の向きの変更もモーターを駆動源とする電
動式で行うことができるので、操作がより安楽なものに
なる。
ターを回転座の内側に組み込むこともできるため、回転
座回転手段を回転座からはみ出さないコンパクトな形に
構成することができる。
視図である。
ある。
る。
図である。
大した平面図である。
図である。
面図である。
…ボール収納部 4、8…ボール保持手段 6…自在車輪 7…ボー
ル 8…回転部材 15…座席部付き回転座 30…座席部 50…駆
動ユニット 51…駆動ローラー 52…走行モーター 71、72、73、74…駆動ユニット回転手段 81…回転座回転モーター 81、82、93,84
…回転座回転手段 83…遊星転輪 91…操縦手段 92…操縦手段
Claims (5)
- 【請求項1】駆動輪としてのボールとこれを回転自在に
保持したボール保持手段と複数の自在車が設けられた台
車と、この台車に上記ボールのほぼ中心を通る垂直軸の
軸回りへ回転自在に支持された座席部付き回転座と、該
回転座に支持され周面が上記ボールに接する駆動ローラ
ーと、この駆動ローラーを回転させる走行モーターと、
少なくとも該走行モーターに対する動作命令を行う操縦
手段とを備えたことを特徴とするボールを駆動輪とする
電動車両。 - 【請求項2】請求項1に記載したボールを駆動輪とする
電動車両において、前記駆動ローラー及び走行モーター
を備えた駆動ユニットを前記垂直軸の軸回りへ回転する
ように回転座に支持すると共に、この駆動ユニットをモ
ーターの駆動力で回転させる駆動ユニット回転手段と、
該駆動ユニット回転手段に対する動作命令を行う操縦手
段を設けたことを特徴とするボールを駆動輪とする電動
車両。 - 【請求項3】請求項1又は2に記載したボールを駆動輪
とする電動車両において、ボール保持手段は、上下両面
が開口した筒状のボール収納部と該ボール収納部の内周
面に沿ってほぼ環状に配列された多数の回転部材とで構
成し、この回転部材がボールを囲うように保持したこと
を特徴とするボールを駆動輪とする電動車両。 - 【請求項4】請求項1から3のいずれかに記載したボー
ルを駆動輪とする電動車両において、モーターの駆動力
で回転座を回転させる回転座回転手段を設けたことを特
徴とするボールを駆動輪とする電動車両。 - 【請求項5】請求項3に記載したボールを駆動輪とする
電動車両において、回転座をボール収納部の周璧に回転
自在に支持させ、回転座に取り付けられた回転座回転モ
ーターとこの回転座回転モーターの出力軸に取り付けら
れていてボール収納部の周璧上を転がる遊星転輪とを備
えた回転座回転手段を設けたことを特徴とするボールを
駆動輪とする電動車両。
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- 2001-07-11 JP JP2001210616A patent/JP4787426B2/ja not_active Expired - Fee Related
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