JP2003018868A - 静電アクチュエータおよびその製造方法 - Google Patents
静電アクチュエータおよびその製造方法Info
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Abstract
生成することができる静電アクチュエータを提供する。 【解決手段】 可動電極13は、第1および第2固定電
極19a、19bに供給される電流に基づき所定の方向
DRに往復移動する。第1および第2固定電極19a、
19bの間には絶縁性の固体片21が挟み込まれる。固
体片21は固定電極19a、19bの剛性を高める。固
定電極19a、19bの壁厚が縮小されても、固定電極
壁19a、19bでは十分な剛性は確保される。こうい
った壁厚の縮小に基づき限られた空間内にできる限り多
くの固定電極19a、19bは作り込まれることができ
る。こうして可動電極13に向き合わせられる固定電極
19a、19bが増加すればするほど、可動電極13に
は大きな駆動力は加えられることができる。
Description
マシンの駆動源として期待される静電アクチュエータに
関する。
極と、この固定電極から空気層で隔てられる可動電極と
を備える。例えば固定電極に微小な電流が供給される
と、固定電極と可動電極との間には静電引力が生成され
る。こういった静電引力の働きで可動電極は固定電極に
引き寄せられる。こうして可動電極の移動は引き起こさ
れる。
の組み合わせすなわち電極対が増加すればするほど、静
電アクチュエータで生成される駆動力は増大する。その
一方で、電極対の増加は静電アクチュエータの占有空間
を増大させる。静電アクチュエータでは、限られた空間
にできる限り多くの電極対が配置されることが望まれ
る。
で、限られた空間内でできる限り大きな駆動力を生成す
ることができる静電アクチュエータを提供することを目
的とする。
に、本発明によれば、基準平面上で変位可能に配置さ
れ、相互に向き合う第1および第2対向面を規定する可
動電極と、可動電極の第1対向面に向き合う第1固定電
極壁と、可動電極の第2対向面に向き合う第2固定電極
壁と、第1および第2固定電極壁を相互に連結する絶縁
性の固体片とを備えることを特徴とする静電アクチュエ
ータが提供される。
固定電極壁に電流が供給されると、可動電極の第1対向
面と第1固定電極壁との間に静電引力は生成される。可
動電極は第1固定電極壁に引き寄せられる。その一方
で、第2固定電極壁に電流が供給されると、可動電極の
第2対向面と第2固定電極壁との間に静電引力は生成さ
れる。その結果、可動電極は第2固定電極壁に引き寄せ
られる。こうして可動電極の移動は実現される。
1および第2固定電極壁の間で電気的隔絶が確立される
にもかかわらず、両者の間では構造的すなわち物理的な
連結が確立されることができる。第1固定電極壁や第2
固定電極壁が単体で存在する場合に比べて第1および第
2固定電極壁の剛性は高められることができる。前述の
ように第1固定電極壁および可動電極の間や第2固定電
極壁および可動電極の間で静電引力が作用しても第1固
定電極壁や第2固定電極壁の撓みや変形は極力回避され
る。期待される通りに可動電極の移動は実現される。
は、第1および第2固定電極壁の壁厚が縮小されても、
第1および第2固定電極壁では十分な剛性は確保される
ことができる。こういった壁厚の縮小に基づき限られた
空間内にできる限り多くの第1および第2固定電極壁は
作り込まれることができる。こうして可動電極に向き合
わせられる固定電極壁が増加すればするほど、可動電極
には大きな駆動力は加えられることができる。
リコン、アルミナ、ガラスおよび樹脂のいずれかから構
成されればよい。第1および第2固定電極壁は互いに平
行に延びればよく、可動電極は、第1および第2固定電
極壁を囲む枠形の可動部材として構成されればよい。
面から立ち上がってもよい。すなわち、こういった第1
固定電極壁や第2固定電極壁絶縁膜で基準平面に固着さ
れてもよい。こうして第1固定電極壁や第2固定電極壁
と基準平面との間に構造的すなわち物理的な連結が確立
されれば、第1および第2固定電極壁の剛性は一層高め
られることができる。
るにあたって、静電アクチュエータの製造方法は、ベー
ス基板およびアクチュエータ用基板の間に絶縁膜を挟み
込みつつベース基板上にアクチュエータ用基板を張り合
わせる工程と、アクチュエータ用基板に空隙を形成し、
絶縁膜の表面を露出させる工程と、形成された空隙に絶
縁材料を充填する工程と、アクチュエータ用基板から、
絶縁材料で隔てられる1対の固定電極を削り出す工程と
を備えればよい。ただし、空隙には、絶縁材料の充填に
も拘わらず空気層や空気溜まりが残存してもよい。
方法は、アクチュエータ用基板から可動電極を削り出す
工程と、可動電極およびベース基板の間で絶縁膜を除去
する工程とをさらに備えてもよい。こうして可動電極お
よび固定電極はアクチュエータ用基板から同時に削り出
されることができる。その後、絶縁膜が除去されると、
可動電極はベース基板から切り離されることができる。
ベース基板に対して可動電極の相対移動は確保される。
このとき、固定電極およびベース基板の間では絶縁膜は
残存することが望まれる。
ばハードディスク駆動装置(HDD)に組み込まれるヘ
ッドスライダに搭載されてもよく、いわゆる光スイッチ
ング機構に組み込まれてもよい。
明の一実施形態を説明する。
を概略的に示す。この静電アクチュエータ11には、ベ
ース基板12の表面すなわち基準平面に沿って前後方向
DRに往復移動する枠形の導電体すなわち可動部材13
が組み込まれる。この可動部材13は、所定の間隔を空
けて相互に平行に延びる複数の可動電極壁14を備え
る。各可動電極壁14の両端は、前後方向に延びる1対
の側フレーム15a、15bに固定される。側フレーム
15a、15b同士は相互に平行に延びればよい。こう
して可動部材13には、隣接する可動電極壁14および
側フレーム15a、15bに囲まれる直方体の収容空間
16が区画される。この収容空間16では、前側の可動
電極片14に規定される第1対向面14aと、後側の可
動電極片14に規定される第2対向面14bとが相互に
向き合わせられる。可動電極壁14および側フレーム1
5a、15bの壁厚は例えば一定に設定されればよい。
可動電極壁14の外側には第1ばね部材17aの一端が
固定される。この第1ばね部材17aの他端は、ベース
基板12の表面に固定される第1固定台18aに連結さ
れる。その一方で、可動部材13の後向き面すなわち最
後方の可動電極壁14の外側には第2ばね部材17bが
固定される。この第2ばね部材17bの他端は、ベース
基板12の表面に固定される第2固定台18bに連結さ
れる。第1および第2ばね部材17a、17bは、ベー
ス基板12に対して可動部材13を連結すると同時に、
前述の前後方向に沿った可動部材13の往復移動を許容
する。各ばね部材17a、17bの壁厚は例えば可動電
極壁14や側フレーム15a、15bのそれよりも小さ
く設定されればよい。ただし、第1および第2固定台1
8a、18bは、ベース基板12の表面上で十分な占有
面積を確保する。可動部材13、各ばね部材17a、1
7bおよび各固定台18a、18bは、後述されるよう
に、例えば同一の素材から削り出されればよい。
ス基板12の表面すなわち基準平面から立ち上がる固定
電極対19が収容される。各固定電極対19は、前後1
対の固定電極19a、19bと、これら固定電極19
a、19b同士の間に挟み込まれる絶縁性の固体片すな
わち絶縁壁21とを備える。この絶縁壁21は第1およ
び第2固定電極壁19a、19bを相互に連結する。同
時に、絶縁壁21は、第1および第2固定電極壁19
a、19bの間で電気的な隔絶を確立する。絶縁壁21
は、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、アルミナ、ガ
ラス、樹脂、その他の絶縁性材料から構成されればよ
い。
14に向き合わせられる電極壁22と、この電極壁22
の一端に接続される支柱23とを備える。前側すなわち
第1固定電極19aの電極壁22は前側の可動電極壁1
4に向き合わせられる。後側すなわち第2固定電極19
bの電極壁22は後側の可動電極壁14に向き合わせら
れる。図2から明らかなように、第1固定電極19aの
電極壁22には、第1対向面14aに平行な仮想平面F
Pに沿って広がる壁面が規定される。この壁面は規定の
厚みの空気層で第1対向面14aから隔てられる。同様
に、第2固定電極19bの電極壁22には、第2対向面
14bに平行な仮想平面RPに沿って広がる壁面が規定
される。この壁面は規定の厚みの空気層で第2対向面1
4bから隔てられる。
支柱23は2つの仮想平面FP、RPの間でベース基板
12の表面に例えば四角形の占有領域24を規定する。
この占有領域24の各辺EDの長さは例えば可動電極壁
14や側フレーム15a、15bの壁厚Wの3倍よりも
大きく設定される。こうして各固定電極19a、19b
の支柱23はベース基板12の表面上で十分な広さ(例
えば9W2 以上)の占有面積を確保する。このとき、各
固定電極19a、19bの電極壁22の壁厚Wは例えば
可動電極壁14や側フレーム15a、15bの壁厚Wと
同等に設定されればよい。
18bや固定電極対19とベース基板12の表面との間
には例えば酸化シリコンの絶縁層26が挟み込まれる。
こういった絶縁層26の働きで固定台18a、18bや
固定電極対19はベース基板12の表面上に固定され
る。これらの絶縁層26には、固定台18a、18bや
固定電極対19の輪郭から引き下がった浸食痕27が形
成される。その一方で、可動部材13やばね部材17
a、17bは空気層でベース基板12の表面から隔てら
れる。すなわち、可動部材13やばね部材17a、17
bは、1対の固定台18a、18bの間でベース基板1
2の表面から浮き上がったまま保持される。
a、19bの支柱23とベース基板12の表面との間で
は絶縁層26中に導電体28が埋め込まれる。この導電
体28は、例えばベース基板12の表面に張り巡らされ
る導電配線パターン29から立ち上がる。導電体28の
頂上面は例えば固定電極19a、19bの支柱23に連
結される。導電配線パターン29は、第1固定電極19
aと第2固定電極19bとで異なる電流経路を構成す
る。
電流が供給されると、各第1固定電極19aの電極壁2
2と、対応する可動電極壁14の第1対向面14aとの
間には静電引力が生成される。静電引力は、後方すなわ
ち第2固定台18bに向かって可動部材13を駆動す
る。可動部材13の後退は実現される。このとき、第1
ばね部材17aは伸張し、第2ばね部材17bは収縮す
る。
が供給されると、各第2固定電極19bの電極壁22
と、対応する可動電極壁14の第2対向面14bとの間
で静電引力が生成される。静電引力は、前方すなわち第
1固定台18aに向かって可動部材13を駆動する。こ
うして可動部材13の前進は実現される。このとき、第
1ばね部材17aは収縮し、第2ばね部材17bは伸張
する。
法を簡単に説明する。図5に示されるように、シリコン
製のアクチュエータ用基板31は用意される。アクチュ
エータ用基板31の裏面には一面に酸化シリコンの絶縁
膜32が形成される。絶縁膜32中には前述の導電体2
8が埋め込まれる。このとき、導電体28は絶縁膜32
の表面で露出する。
ス基板33は同様に用意される。ベース基板33の表面
には酸化シリコンの絶縁膜34が形成される。絶縁膜3
4中には前述の導電配線パターン29が埋め込まれる。
このとき、導電配線パターン29の表面は絶縁膜34の
合間で露出する。
31が重ね合わせられる。アクチュエータ用基板31の
裏面はベース基板33の表面に受け止められる。絶縁膜
32、34は基板31、33同士の間に挟み込まれる。
導電体28の露出面は導電配線パターン29の表面に受
け止められる。
ータ用基板31の表面にはレジスト膜35が形成され
る。このレジスト膜35は、例えば図8から明らかなよ
うに、絶縁壁21の形状を象った細長い溝36を区画す
る。続いてアクチュエータ用基板31の表面からエッチ
ング処理が施される。レジスト膜35の合間で露出する
アクチュエータ用基板31は削り取られていく。こうし
てアクチュエータ用基板31には、絶縁壁21の形状を
象った空隙37が形成される。この空隙37は絶縁膜3
2の表面を露出させる。空隙37の完成後、レジスト膜
35は除去されてもよい。
絶縁材料38に例えば酸化シリコンや窒化シリコンが用
いられる場合には、CVD(化学蒸着法)といった手法
に基づき空隙37に絶縁材料38は充填される。その
他、絶縁材料38に、SOG(Spin On Gla
ss)やレジスト液、樹脂といった液体材料が用いられ
る場合には、例えばスピンコーティング法やディップコ
ーティング法に従って空隙37に絶縁材料38は充填さ
れればよい。充填後、液体材料は固化されればよい。こ
うして固体の絶縁材料38で空隙37が満たされた後
に、アクチュエータ用基板31の表面には例えば平坦化
研磨処理が施される。
(=D/B)が大きいと、液体材料が空隙37に入り込
みにくい。こういった場合には圧力に基づき強制的に液
体材料の注入が実現されてもよい。例えば真空中で空隙
37に液体材料が滴下された後にアクチュエータ用基板
31が大気に取り出されると、液体材料は効率的に空隙
37内に進入していくことができる。ただし、空隙37
は必ずしも完全に絶縁材料38で満たされる必要はな
い。空隙37内には空気層や空気溜まりが残存してもよ
い。固体の絶縁材料38は、少なくとも空隙37内で向
き合う壁面同士を連結すればよい。
エータ用基板31の表面にはレジスト膜41が形成され
る。このレジスト膜41は、例えば図12から明らかな
ように、可動部材13やばね部材17a、17b、固定
台18a、18b、固定電極対19の形状を象る。続い
てアクチュエータ用基板31の表面からエッチング処理
が施される。レジスト膜41の合間で露出するアクチュ
エータ用基板31は削り取られていく。こうして図13
に示されるように、アクチュエータ用基板31から可動
部材13、ばね部材17a、17b、固定台18a、1
8bおよび固定電極対19は削り出されていく。可動部
材13、ばね部材17a、17b、固定台18a、18
bおよび固定電極対19の完成後、レジスト膜41は除
去されてもよい。
2、34のエッチングは実施される。アクチュエータ用
基板31から削り出された可動部材13、ばね部材17
a、17b、固定台18a、18bおよび固定電極対1
9はマスクに用いられる。その結果、シリコン製の可動
部材13、ばね部材17a、17b、固定台18a、1
8bおよび固定電極対19の周囲では絶縁膜32、34
は除去される。こういったエッチングの処理液には例え
ばBHFが用いられればよい。
動部材13、ばね部材17a、17b、固定台18a、
18bおよび固定電極対19とベース基板33との間で
は、可動部材13、ばね部材17a、17b、固定台1
8a、18bおよび固定電極対19といったマスクの存
在にも拘わらず絶縁膜32、34の浸食が引き起こされ
る。この浸食に基づき可動部材13やばね部材17a、
17b下では絶縁膜32、34は完全に除去されること
ができる。こうして可動部材13やばね部材17a、1
7bはベース基板33から切り離される。
板33の表面に沿ってW/2の大きさで浸食が実現され
る程度に設定されればよい。こうした処理時間の設定に
よれば、同様に、固定電極対19や固定台18a、18
b下で固定電極対19や固定台18a、18bの周囲か
らW/2の大きさで浸食が引き起こされる。ただし、図
15から明らかなように、こういった浸食にも拘わら
ず、固定電極対19や固定台18a、18bとベース基
板33との間には十分な絶縁膜32、34は残存する。
特に、固定電極対19は、可動部材13の幅Wと同等な
幅Wで形成されるにも拘わらず、ベース基板33の表面
に強固に固定されることができる。
a、19bの間に固体の絶縁膜21が介在せず、第1お
よび第2固定電極19a、19bが個々に独立してベー
ス基板33の表面から立ち上がる場合には、例えば図1
6に示されるように、第1および第2固定電極19a、
19bの支柱23下のみに絶縁膜32、34は残存す
る。第1および第2固定電極19a、19bでは電極壁
22は完全にベース基板33の表面から切り離される。
例えばこういった第1固定電極19aと可動電極壁14
との間に静電引力が生成されると、第1固定電極19a
の電極壁22は撓んでしまう。その結果、第1固定電極
19aに電流が供給されても期待通りに可動部材13の
移動は実現されることはできない。同様に、第2固定電
極19bに電流が供給されても、第2固定電極19bの
撓みに基づき期待通りに可動部材13の移動は実現され
ることはできない。
第1および第2固定電極19a、19bの電極壁22下
で完全に絶縁膜32、34が除去される場合であって
も、第1および第2固定電極19a、19bの間で固体
の絶縁材料38に基づき結合が確立されれば第1および
第2固定電極19a、19bの剛性は高められることが
できる。したがって、こういった静電アクチュエータ1
1によれば、第1固定電極19aや第2固定電極19b
に電流が供給される際に期待通りに可動部材13の移動
は実現されることができる。
ュエータ11では、第1および第2固定電極19a、1
9bの幅Wが縮小されても第1および第2固定電極19
a、19bに十分な剛性は付与されることができる。固
定電極19a、19bの幅Wの縮小に基づき限られた空
間にできる限り多くの固定電極19a、19bおよび可
動電極壁14は作り込まれることができる。こうして固
定電極19a、19bおよび可動電極壁14の組み合わ
せが増加すればするほど、可動部材13には大きな駆動
力は加えられることができる。
動力が伝達されると、第1および第2ばね部材17a、
17bには比較的に高い剛性が付与されることが可能と
なる。こういった剛性の向上は、静電アクチュエータ1
1に供給される駆動信号に対するばね部材17a、17
bの共振点を上昇させることができる。したがって、静
電アクチュエータ11は比較的に高い周波数領域の駆動
信号に簡単に対応することができる。しかも、こうして
第1および第2ばね部材17a、17bの剛性が高めら
れれば、静電アクチュエータ11の製造時に第1ばね部
材17aや第2ばね部材17bの破損は極力回避される
ことができる。静電アクチュエータ11の歩留まりは向
上する。
例えば図18に示されるように、ハードディスク駆動装
置(HDD)に組み込まれるヘッドスライダ51に組み
込まれてもよい。このヘッドスライダ51は、静電アク
チュエータ11を受け止めるシリコン製のスライダ本体
52を備える。スライダ本体52には、HDDに組み込
まれた際に磁気ディスクに向き合わせられる媒体対向面
53が規定される。磁気ディスクの回転に基づき生成さ
れる気流54はスライダ本体52の空気流入端から空気
流出端に向かってスライダ本体52の前後方向に流れ
る。こうして媒体対向面53で受け止められる気流54
の働きでヘッドスライダ51は回転中の磁気ディスクか
ら浮上することができる。
2の空気流出側端面に搭載される。静電アクチュエータ
11上にはヘッドベース板56が配置される。ヘッドベ
ース板56は静電アクチュエータ11の可動部材13に
固着されればよい。ヘッドベース板56には読み出し書
き込みヘッド57が搭載される。読み出し書き込みヘッ
ド57には、例えば、巨大磁気抵抗効果(GMR)素子
やトンネル接合磁気抵抗効果(TMR)素子といった読
み取り素子や、薄膜コイルパターンを利用した薄膜磁気
ヘッドといった書き込み素子が採用されればよい。読み
取り素子や書き込み素子は、媒体対向面53で露出する
前端で読み出しギャップや書き込みギャップを規定す
る。
と同様に、固定電極対19に供給される電流に基づき可
動部材13すなわちヘッドベース板56の往復移動は実
現される。こうした往復移動によれば、読み出し書き込
みヘッド57は磁気ディスクの半径方向に微小に変位す
ることができる。こうした微小変位によれば、読み出し
書き込みヘッド57は高い精度で磁気ディスク上の記録
トラックを追従し続けることができる。
11は、例えば図19に示されるように、光スイッチン
グ機構61に組み込まれてもよい。この光スイッチング
機構61は、基準平面すなわちベース基板62の表面に
刻まれて、第1直線63に沿って延びる1対の第1ノッ
チ64a、64bと、同様にベース基板62の表面に刻
まれて、第1直線63に直交する第2直線65に沿って
延びる1対の第2ノッチ66a、66bとを備える。第
1ノッチ64a、64b同士の間および第2ノッチ66
a、66b同士の間には、第1および第2直線63、6
5に45°で交差する第3直線67上で往復移動するミ
ラー68が取り付けられる。第3直線67は例えば第1
および第2直線63、65の交点を通過する。ミラー6
8の往復移動は静電アクチュエータ11の駆動力に基づ
き実現される。ミラー68は、例えば静電アクチュエー
タ11の可動部材13に一体に形成される腕部材69に
固定されればよい。
20に示されるように、各ノッチ64a、64b、66
a、66bに1本ずつの光ファイバ71がセットされ
る。可動部材13の最後退位置すなわちミラー68の第
1位置が確立されると、第1ノッチ64a、64bにセ
ットされて相互に先端で向き合う光ファイバ71同士の
間で信号はやり取りされることができる。同時に、ミラ
ー68の第1位置では、第2ノッチ66a、66bにセ
ットされて相互に先端で向き合う光ファイバ71同士の
間で信号はやり取りされることができる。
動部材13の最前位置すなわちミラー68の第2位置が
確立されると、第1ノッチ64aおよび第2ノッチ66
aにセットされる光ファイバ71はミラー68の働きで
互いに向き合わせられる。こうして第1ノッチ64aお
よび第2ノッチ66aにセットされる光ファイバ71同
士の間で信号のやり取りは実現される。同様に、このミ
ラー68の第2位置では、第1ノッチ64bおよび第2
ノッチ66bにセットされる光ファイバ71はミラー6
8の働きで互いに向き合わせられる。こうして第1ノッ
チ64bおよび第2ノッチ66bにセットされる光ファ
イバ71同士の間で信号のやり取りは実現されてもよ
い。以上のようにミラー68の往復移動に基づき光信号
の経路は変更されることができる。
空間内にできる限り多くの電極対すなわち固定電極と可
動電極との組み合わせは配置されることができる。静電
アクチュエータは、限られた空間内でできる限り大きな
駆動力を生成することができる。
を概略的に示す斜視図である。
部分平面図である。
気接続の様子を概略的に示す図2の部分拡大断面図であ
る。
斜視図である。
る。
に示すアクチュエータ用基板の部分拡大断面図である。
チュエータ用基板の部分拡大平面図である。
式的に示すアクチュエータ用基板の部分拡大断面図であ
る。
に示すアクチュエータ用基板の部分拡大断面図である。
スト膜の様子を模式的に示すアクチュエータ用基板の部
分拡大断面図である。
基板の部分拡大平面図である。
動部材および固定電極対の様子を模式的に示すアクチュ
エータ用基板の部分拡大断面図である。
極対の拡大垂直断面図である。
略的に示す固定電極対の拡大平面図である。
残存する絶縁層の様子を概略的に示す固定電極対の拡大
平面図である。
続が確立される固定電極対の様子を概略的に示す固定電
極対の拡大平面図である。
スライダの部分分解斜視図である。
ッチング機構の構成を概略的に示す斜視図である。
グ機構を概略的に示す部分拡大平面図である。
グ機構を概略的に示す部分拡大平面図である。
ベース基板、13 可動電極としての可動部材、14a
第1対向面、14b 第2対向面、19a第1固定電
極、19b 第2固定電極、21 絶縁性の固体片、2
2 第1および第2固定電極壁としての電極壁、26
絶縁層、31 アクチュエータ用基板、32 絶縁膜、
33 ベース基板、34 絶縁膜、37 空隙、38
絶縁性の固体片としての絶縁材料。
Claims (9)
- 【請求項1】 基準平面上で変位可能に配置され、相互
に向き合う第1および第2対向面を規定する可動電極
と、可動電極の第1対向面に向き合う第1固定電極壁
と、可動電極の第2対向面に向き合う第2固定電極壁
と、第1および第2固定電極壁を相互に連結する絶縁性
の固体片とを備えることを特徴とする静電アクチュエー
タ。 - 【請求項2】 請求項1に記載の静電アクチュエータに
おいて、前記固体片は、酸化シリコン、窒化シリコン、
アルミナ、ガラスおよび樹脂のいずれかから構成される
ことを特徴とする静電アクチュエータ。 - 【請求項3】 請求項1に記載の静電アクチュエータに
おいて、前記第1および第2固定電極壁は互いに平行に
延びることを特徴とする静電アクチュエータ。 - 【請求項4】 請求項1に記載の静電アクチュエータに
おいて、前記可動電極は、第1および第2固定電極壁を
囲む枠形の可動部材として構成されることを特徴とする
静電アクチュエータ。 - 【請求項5】 請求項1に記載の静電アクチュエータに
おいて、前記第1および第2固定電極壁の少なくともい
ずれか一方は前記基準平面から立ち上がることを特徴と
する静電アクチュエータ。 - 【請求項6】 請求項1に記載の静電アクチュエータに
おいて、前記第1および第2固定電極壁の少なくともい
ずれか一方は絶縁層で前記基準平面に固着されることを
特徴とする静電アクチュエータ。 - 【請求項7】 ベース基板およびアクチュエータ用基板
の間に絶縁膜を挟み込みつつベース基板上にアクチュエ
ータ用基板を張り合わせる工程と、アクチュエータ用基
板に空隙を形成し、絶縁膜の表面を露出させる工程と、
形成された空隙に絶縁材料を充填する工程と、アクチュ
エータ用基板から、絶縁材料で隔てられる1対の固定電
極を削り出す工程とを備えることを特徴とする静電アク
チュエータの製造方法。 - 【請求項8】 請求項7に記載の静電アクチュエータの
製造方法において、前記固定電極の削り出しにあたって
アクチュエータ用基板から可動電極を削り出す工程と、
可動電極およびベース基板の間で絶縁膜を除去する工程
とをさらに備えることを特徴とする静電アクチュエータ
の製造方法。 - 【請求項9】 請求項8に記載の静電アクチュエータの
製造方法において、前記絶縁膜の除去にあたって、前記
固定電極およびベース基板の間で絶縁膜を残存させるこ
とを特徴とする静電アクチュエータの製造方法。
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