JP2003017973A - 圧電共振子、フィルタ、電子通信機器、圧電共振子の製造方法 - Google Patents

圧電共振子、フィルタ、電子通信機器、圧電共振子の製造方法

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JP2003017973A
JP2003017973A JP2001200772A JP2001200772A JP2003017973A JP 2003017973 A JP2003017973 A JP 2003017973A JP 2001200772 A JP2001200772 A JP 2001200772A JP 2001200772 A JP2001200772 A JP 2001200772A JP 2003017973 A JP2003017973 A JP 2003017973A
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diaphragm
substrate
piezoelectric resonator
opening
forming
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Application number
JP2001200772A
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English (en)
Inventor
Masaki Takeuchi
雅樹 竹内
Yukio Yoshino
幸夫 吉野
Hiroshi Nishida
洋 西田
Yasuhiko Karasawa
泰彦 唐沢
Keiji Ogawa
圭二 小川
Hidehiko Kurihara
秀彦 栗原
Ryuichi Kubo
久保  竜一
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ダイヤフラム強度の補強目的に合わせて梁の太
さなどの形状を自由に設定可能とする。 【解決手段】表面にダイヤフラム3が形成されている基
板2に対してその裏面側から所要の貫通開口6に対応す
る形状にエッチングして当該基板裏面側に少なくとも梁
4の厚さの底部7付き有底開口8を形成する第1工程
と、前記底部に対して当該基板の裏面側からレーザを選
択照射して前記梁を形成する領域を残して前記底部を除
去することにより前記ダイヤフラム裏面側を露出させる
第2工程とを含むから、ダイヤフラム強度の補強目的に
合わせて梁の太さなどの形状を自由に設定可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電共振子、フィ
ルタ、電子通信機器および圧電共振子の製造方法に関す
る。この圧電共振子は、フィルタや発振子などに使用さ
れて、VHF帯、UHF帯、さらにそれ以上の超高周波
帯において厚み縦振動するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者らは、特願2000−3557
75号で、貫通した開口を有する基板と、前記基板の表
面側から前記開口を覆う形態で前記基板の表面に形成さ
れた薄膜状のダイヤフラムと、前記ダイヤフラムの表面
に設けられた共振部と、前記ダイヤフラムの裏面に設け
られた梁とを備えた圧電共振子を出願している。
【0003】この出願に係る圧電共振子にあっては、前
記梁によりダイヤフラムが強度的に補強される。これに
より、ダイヤフラムがそれに作用する大きな応力により
変形することが無くなる。その結果、共振部における振
動特性の劣化など、を防止可能としたものである。
【0004】そして、上記構造を有する圧電共振子の従
来の製造は次の通りである。すなわち、その表面にダイ
ヤフラム用の薄膜が形成されている基板に対して、その
裏面側から前記薄膜に至るまで異方性エッチングする。
これにより前記開口を形成する。この異方性エッチング
に際して、パターニングにより薄膜裏面側に基板の一部
が前記梁として残されるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、前記梁の形成を異方性エッチングにより行うから、
ダイヤフラム強度の補強目的に合わせて梁の太さ形状な
どを自由に設定することが困難である。また、このこと
により圧電共振子の生産性にも劣る。
【0006】したがって、ダイヤフラム裏面にその補強
目的の梁を有する圧電共振子に対し、レーザ加工を用い
て前記梁を形成可能とし、これによって、その生産性を
向上することを解決すべき課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)本発明の圧電共振子
は、表裏面に貫通する開口を有する基板と、この基板の
貫通開口を覆う形態で該基板表面に形成されている薄膜
状のダイヤフラムと、このダイヤフラムの表面に設けら
れた、一対の電極間に少なくとも1層の圧電薄膜を介装
してなる共振部と、前記ダイヤフラム裏面に該ダイヤフ
ラムの機械的強度を補強する補強梁とを備え、前記ダイ
ヤフラム裏面側の梁が、レーザ加工により形成されてい
ることを特徴とする。
【0008】本発明によると、レーザ加工により、ダイ
ヤフラム強度の補強目的に合わせて梁の太さなどの形状
を自由に設定することができるので、特願2000−3
55775に比べ、生産性の高い圧電共振子構造を提供
できる。
【0009】本発明は、好ましくは、前記基板の貫通開
口の内周を構成する内周壁が、前記ダイヤフラムに対し
てほぼ垂直に形成されている。
【0010】この構造とした場合、基板寸法を変えず
に、ダイヤフラム面積を大きくできるから、ダイヤフラ
ム上により多くの共振部を搭載できるようになる。
【0011】本発明は、さらに好ましくは、前記ダイヤ
フラムが、それに対しての応力集中が緩和する形態に構
成されている。
【0012】この構造とした場合、応力集中によるダイ
ヤフラムの割れや反りなどが抑制ないしはなくなり、信
頼性に優れた圧電共振子を提供することができる。
【0013】この応力集中緩和形態として前記ダイヤフ
ラムにおける平面視形状が円形ないしはほぼ円形あるい
は多角形に形成すると、応力集中によるダイヤフラムの
割れや反りなどが抑制ないしはなくなり、信頼性に優れ
た圧電共振子を提供することができる。
【0014】(2)本発明のフィルタは、前記(1)の圧電
共振子の複数を備え、それらの圧電共振子における電極
同士をフィルタ回路の構成に接続してなることを特徴と
する。このフィルタによると、レーザ加工により、ダイ
ヤフラム強度の補強目的に合わせて梁の形状を自由に設
定することができるので、生産性が高く信頼性に優れた
フィルタ構造を提供できる。 (3)本発明の電子通信機器は、前記(1)の圧電共振子を
備え、それらの圧電共振子を電子通信動作に使用するこ
とを特徴とする。このフィルタによると、レーザ加工に
より、ダイヤフラム強度の補強目的に合わせて梁の形状
を自由に設定することができるので、生産性が高く信頼
性に優れた電子通信機器の構造を提供できる。 (4)本発明の圧電共振子の製造方法第1は、表裏面に貫
通する開口を有する基板と、この基板の前記貫通開口を
覆う形態で該基板表面に形成されている薄膜状のダイヤ
フラムと、このダイヤフラムの表面に設けられた共振部
とを有し、前記ダイヤフラム裏面に該ダイヤフラムの機
械的強度を補強する補強梁を備えた圧電共振子を製造す
る方法であって、表面にダイヤフラムが形成されている
基板に対してその裏面側から前記貫通開口に対応する形
状に加工して当該基板裏面側に少なくとも前記補強梁の
厚さの底部を備えた有底開口を形成する有底開口形成工
程と、前記有底開口における前記底部に対して当該基板
の裏面側からレーザを選択照射して前記梁を形成する領
域を残して前記底部を除去することにより前記ダイヤフ
ラム裏面側を露出させる梁形成工程と、前記ダイヤフラ
ム表面に前記共振部を形成する共振部形成工程とを含む
ことを特徴とする。
【0015】本発明第1によると、レーザ加工により、
ダイヤフラム強度の補強目的に合わせて梁の形状を自由
に設定することができるので、特願2000−3557
55に比べ、高い生産性で圧電共振子を生産できる。
【0016】本発明の圧電共振子の製造方法第2は、表
裏面に貫通する開口を有する基板と、この基板の前記貫
通開口を覆う形態で該基板表面に形成されている薄膜状
のダイヤフラムと、このダイヤフラムの表面に設けられ
た共振部とを有し、前記ダイヤフラム裏面に該ダイヤフ
ラムの機械的強度を補強する補強梁を備えた圧電共振子
を製造する方法であって、表面にダイヤフラムが形成さ
れている基板に対してその裏面側から前記貫通開口に対
応する形状に加工して当該基板裏面側に少なくとも前記
補強梁の厚さに所要厚さを加えた厚さの底部を備えた有
底開口を形成する有底開口形成工程と、前記有底開口に
おける前記底部に対して当該基板裏面側からレーザを選
択照射して前記梁を形成する領域を残して前記所要の厚
さに前記底部を加工する底部加工工程と、前記底部を前
記梁を形成する領域を残してエッチングで除去してダイ
ヤフラム裏面側を露出させる梁形成工程と、前記ダイヤ
フラム表面に前記共振部を形成する共振部形成工程とを
含むことを特徴とする。
【0017】本発明第2によると、レーザ加工により、
ダイヤフラム強度の補強目的に合わせて梁の形状を自由
に設定することができるので、特願2000−3557
75に比べて、より高い生産性で圧電共振子を生産でき
る。
【0018】さらに、本発明第2によると、レーザ加工
でダイヤフラム裏面がダメージを受けなくて済むから好
ましい。
【0019】本発明第1および第2は、好ましくは、前
記有底開口形成工程における加工が、エッチング加工で
ある。
【0020】このエッチング加工による場合、有底開口
形成工程において、バッチ処理が可能となるため、加工
時間を短縮できて好ましい。
【0021】本発明第1および第2は、好ましくは、前
記有底開口形成工程における加工が、レーザ加工、イオ
ンミリング加工、ドリル加工から選択された1種の加工
である。
【0022】本発明の圧電共振子の製造方法第3は、表
裏面に貫通する開口を有する基板と、この基板の前記貫
通開口を覆う形態で該基板表面に形成されている薄膜状
のダイヤフラムと、このダイヤフラムの表面に設けられ
た共振部とを有し、前記ダイヤフラム裏面に該ダイヤフ
ラムの機械的強度を補強する補強梁を備えた圧電共振子
を製造する方法であって、表面にダイヤフラムが形成さ
れている基板に対してその裏面側からレーザを選択照射
して前記補強梁の厚さの領域を残して前記貫通開口を形
成して前記ダイヤフラム裏面側を露出させる梁形成工程
と、前記ダイヤフラム表面に前記共振部を形成する共振
部形成工程とを含むことを特徴とする。
【0023】本発明第3によると、レーザ加工により、
ダイヤフラム強度の補強目的に合わせて梁の形状を自由
に設定することができるので、より複雑な形状の梁をも
つ圧電共振子を生産できる。
【0024】本発明の圧電共振子製造方法第1〜第3
は、好ましくは、レーザ照射により前記貫通開口の内周
壁におけるテーパ部を除去する工程を含む。こうした場
合、同一のチップサイズでウェットエッチングで形成さ
れたダイヤフラム寸法に比べてダイヤフラム寸法を大き
くすることができ、また、同一のダイヤフラム寸法とす
ると、ウェットエッチングよりもチップサイズを小さく
することができる。
【0025】本発明の圧電共振子製造方法第1〜第3
は、好ましくは、レーザ照射により前記基板の裏面側か
ら前記貫通開口における表面からの平面視形状を円形な
いしは多角形に形成する。こうした場合、応力集中がお
こりやすいダイヤフラムに対して、その応力集中を緩和
してその変形や反りのない圧電共振子を製造できて好ま
しい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図面に示す
実施の形態に基づいて説明する。
【0027】図1ないし図3は、本発明の実施形態に係
り、図1は、圧電共振子の要部断面図、図2は、圧電共
振子の平面図、図3は、図1の圧電共振子の製造方法を
示す工程図、である。
【0028】図1および図2を参照して、本実施の形態
により製造される圧電共振子の構造を説明する。
【0029】この圧電共振子1は、基板2と、ダイヤフ
ラム3と、補強梁4と、2つの第1、第2共振部5とを
有する。
【0030】基板2は、例えば(100)面のSi基板な
どからなり、その表裏面を貫通した平面視形状が正方形
の貫通開口6を有する。基板2の裏面にSiO2薄膜な
どの誘電薄膜2aが形成されている。
【0031】ダイヤフラム3は、基板2の貫通開口6を
覆う形態で基板2表面に設けられたSiO2薄膜であ
る。
【0032】補強梁4は、基板2と同じ材料からなり、
ダイヤフラム3裏面において前記貫通開口6に対して十
字状に横切るような形態で設けられてダイヤフラム2の
機械的強度を補強する。
【0033】両共振部5は、共に、ダイヤフラム3表面
に設けられ、共に、上下一対の電極5a,5b間に圧電
材料であるZnO薄膜5cが介装されて構成されてい
る。この場合、両電極5a,5bは、基板2上に延びて
配線電極とされる。
【0034】図3を参照して圧電共振子1の製造方法を
説明する。 (第1工程)…SiO2薄膜形成工程 図3(a)で示すように、(100)面のSiからなる基板
2の表裏両面に熱酸化やスパッタやCVD法などの適宜
の成膜技術によりSiO2薄膜2a,2bを形成する。
このSiO2薄膜に代えてSiN薄膜やその他の薄膜で
もよい。 (第2工程)…貫通開口形成工程 図3(b)で示すように、基板2に貫通開口6を形成する
ため、基板2裏面側のSiO2薄膜2aを、フォトリソ
グラフィ法による開口形状にパターニングをしてからこ
のSiO2薄膜2aをHF系エッチャントでウェットエ
ッチングしたり、またはRIEによりドライエッチング
したりすることにより除去して基板2の裏面側を露出さ
せる。 (第3工程) …有底開口形成工程 図3(c)で示すように、基板2裏面の前記露出箇所に対
してTMAHやKOH等のエッチング液によりエッチン
グする。このときのエッチング深さを制御して補強梁の
厚さ分例えば10〜50μmの基板部分7を底部とする
有底開口8が残るように基板2に対してウェットエッチ
ングする。 (第4工程) …梁形成工程 図3(d)で示すように、THG−YAGレーザやSHG
YAGレーザやKrFTエキシマレーザなどのレーザを
用いて有底開口8における底部7を照射して補強梁とな
る部位以外を除去する。こうして、基板2に表裏面を貫
通した貫通開口6が形成されかつ前記SiO2薄膜2b
において貫通開口6を覆うSiO2薄膜b部分が露出さ
れてダイヤフラム3として形成される。そして、このと
き、ダイヤフラム3の裏面側に梁4が形成される。 (第5工程) …共振部形成工程 図3(e)で示すように、ダイヤフラム3の表面に、両共
振部5を形成する。なお、両共振部5の形成方法は、簡
単に説明すると、下側電極5aの電極材料をリフトオフ
蒸着で堆積させて該下側電極5aを形成する。次いで、
下側電極5a上に圧電薄膜5cをスパッタやCVD法な
どの公知の成膜法で成膜し、次いで、その圧電薄膜5c
上に上側電極5bの電極材料をリフトオフ蒸着で堆積さ
せて該上側電極5bを形成する。
【0035】上述の製造方法の場合、第4工程を有する
から、ダイヤフラム3の裏面側に梁4の厚さに対応した
底部7付きの有底開口8に対して、レーザ照射で梁4の
周囲を加工するから、梁4の太さを容易に設定できる。
その結果、圧電共振子1の生産性を高めることができ
る。
【0036】また、第3工程でエッチング加工、第4工
程でレーザ加工を行うが、第3工程についてもレーザ加
工する場合が考えられる。前者を実施形態加工、後者を
比較加工ということにする。
【0037】実施形態加工と比較加工とを比較する。
【0038】まず、基板2の厚さを300μm、梁4の
厚さを30μm、加工対象となる素子数を2000個と
する。また、エッチング加工による加工速度を1μm/
分、レーザ加工による加工速度を10μm/秒とする。
【0039】比較加工の場合、1素子当たり30秒の加
工時間を要する。このとき、2000素子で60000
秒(1000分)となる。
【0040】実施形態加工の場合、1素子当たり第3工
程で270分、第4工程で30秒の加工時間を要する。
したがって、実施形態加工の方が長い加工時間となる。
しかしながら、実施形態加工では、第3工程を比較的小
さな加工設備で多数の素子に対してバッチ処理で加工で
きるから、素子数2000個を加工する場合、実施形態
加工が、比較加工よりも1素子当たりの加工時間が短く
て済む。
【0041】さらに、上述の実施形態では、貫通開口6
の内周壁6aをダイヤフラム3に対して垂直に形成する
ことができるので、ダイヤフラム3の面積が増大し、ダ
イヤフラム3に搭載できる共振部5の数が増える。これ
は、逆に、同一サイズのダイヤフラムをウェットエッチ
ングで形成するときよりもチップサイズを小型にできる
ことにもなる。
【0042】なお、本発明は、上述の実施形態に限定さ
れるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。 (1)上述の実施形態の場合、前記梁4が囲まれた領域に
共振部5を形成したが、その領域のすべてに共振部5を
形成するとは限らず、コンデンサやインダクタを形成す
るものでもよい。 (2)上述の実施形態の場合、図3(c)の工程(有底開口
形成工程)で、ウェットエッチングであったが、これに
限定されるものではなく、ドライエッチングあるいはレ
ーザあるいはイオンミリングあるいはドリル加工であっ
てもよい。 (3)本実施の形態において、図3(c)と図3(d)との間
に、図4で示すような工程を含めてもよい。すなわち、
この工程は、表面にダイヤフラム3が形成されている基
板2に対してその裏面側から前記貫通開口6に対応する
形状にエッチングして当該基板2の裏面側に少なくとも
前記補強梁4の厚さに所要厚さを加えた厚さの底部7付
き有底開口8を形成する工程(有底開口形成工程)であ
る。
【0043】そして、この工程後に図3(d)の工程(底
部加工工程)で、前記底部7に対して当該基板2の裏面
側からレーザを選択照射して梁4を形成する領域を残し
て前記所要の厚さに前記底部7を加工し、そして、図3
(e)の工程(梁形成工程)で前記底部7を前記梁を形成す
る領域を残してエッチングで除去してダイヤフラム3の
裏面側を露出させるとよい。
【0044】この図4の工程を付加することで、梁4を
レーザ加工で形成するときに、ダイヤフラム3の裏面側
が直接、レーザ照射による高温下におかれずに済み、レ
ーザ照射でダイヤフラム3がダメージを受けずに済む。 (4) 上述の実施形態の場合、基板2の貫通開口6の内
周壁6aはテーパ形状を有するが、図5で示すように、
この貫通開口6の内周壁6aをレーザ加工でダイヤフラ
ムに対して垂直ないしはほぼ垂直に加工してもよい。こ
うすると、貫通開口6の内周壁6aにテーパ形状が無く
なるから、同一寸法のダイヤフラム3を得るのに必要な
基板寸法をより小型にできる。 (5)上述の実施形態におけるダイヤフラム3を図6で示
すように、それに対しての応力集中が緩和する形態に構
成されるようにしてもよい。例えば、図6では、その応
力集中緩和形態が、ダイヤフラム3における平面視形状
が円形ないしはほぼ円形に形成されている。この場合、
応力集中緩和形態は、前記ダイヤフラム3における平面
視形状が多角形に形成されているものでもよい。 (6)上述の実施形態の圧電共振子は、図7(a)で示すよ
うなπ型ラダーフィルタ、図7(b)で示すようなT型フ
ィルタ、図7(c)で示すようなL型フィルタに組み込ん
で使用することができる。 (7) 上述の実施形態の圧電共振子は、携帯電話や無線
LANやその他、あらゆる各種電子通信機器に搭載して
もよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ダイヤフラム強度の補強目的に合わせて梁の太さなどの
形状を自由に設定することができるので、エッチングと
は異なり、高い生産性で信頼性の高い圧電共振子を生産
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る圧電共振子の要部断面
【図2】図1の圧電共振子の平面図、
【図3】図1の圧電共振子の製造方法を示す工程図
【図4】本発明の他の実施形態に係る圧電共振子の要部
断面図
【図5】本発明のさらに他の実施形態に係る圧電共振子
の要部断面図
【図6】本発明のさらに他の実施形態に係る圧電共振子
の要部平面図
【図7】本発明の実施形態の圧電共振子を用いたフィル
タの回路図
【符号の説明】
1 圧電共振子 2 基板 3 ダイヤフラム 4 梁 5 共振部 5a,5b 電極 5c 圧電薄膜 6 貫通開口 6a 開口の内周壁 7 底部 8 有底開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 洋 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 唐沢 泰彦 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 小川 圭二 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 栗原 秀彦 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 久保 竜一 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5J108 AA07 BB07 CC04 CC11 EE03 EE04 EE07 EE13 JJ01 KK03 MM04 MM11

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表裏面に貫通する貫通開口を有する基板
    と、 この基板の貫通開口を覆う形態で該基板表面に形成され
    ている薄膜状のダイヤフラムと、 このダイヤフラムの表面に設けられた共振部と、 前記ダイヤフラム裏面に該ダイヤフラムの機械的強度を
    補強する補強梁とを備え、 前記ダイヤフラム裏面側の梁が、レーザ加工により形成
    されている、ことを特徴とする圧電共振子。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の圧電共振子において、 前記基板の貫通開口の内周を構成する内周壁が、前記ダ
    イヤフラムに対してほぼ垂直に形成されている、ことを
    特徴とする圧電共振子。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の圧電共振子にお
    いて、 前記ダイヤフラムが、それに対しての応力集中が緩和す
    る形態に構成されている、ことを特徴とする圧電共振
    子。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の圧電共振子において、 前記応力集中緩和形態が、前記ダイヤフラムにおける平
    面視形状が円形ないしはほぼ円形に形成されているもの
    である、ことを特徴とする圧電共振子。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の圧電共振子において、 前記応力集中緩和形態が、前記ダイヤフラムにおける平
    面視形状が多角形に形成されているものである、ことを
    特徴とする圧電共振子。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5いずれかに記載の圧電共
    振子の複数を備え、それらの圧電共振子をフィルタ回路
    の構成に接続してなる、ことを特徴とするフィルタ。
  7. 【請求項7】請求項1ないし5いずれかに記載の圧電共
    振子を備え、それらの圧電共振子を電子通信動作に使用
    する、ことを特徴とする電子通信機器。
  8. 【請求項8】表裏面に貫通する開口を有する基板と、こ
    の基板の前記貫通開口を覆う形態で該基板表面に形成さ
    れている薄膜状のダイヤフラムと、このダイヤフラムの
    表面に設けられた共振部とを有し、前記ダイヤフラム裏
    面に該ダイヤフラムの機械的強度を補強する補強梁を備
    えた圧電共振子を製造する方法であって、 表面にダイヤフラムが形成されている基板に対してその
    裏面側から前記貫通開口に対応する形状に加工して当該
    基板裏面側に少なくとも前記補強梁の厚さの底部を備え
    た有底開口を形成する有底開口形成工程と、 前記有底開口における前記底部に対して当該基板の裏面
    側からレーザを選択照射して前記梁を形成する領域を残
    して前記底部を除去することにより前記ダイヤフラム裏
    面側を露出させる梁形成工程と、 前記ダイヤフラム表面に前記共振部を形成する共振部形
    成工程と、 を含む、ことを特徴とする圧電共振子の製造方法。
  9. 【請求項9】表裏面に貫通する開口を有する基板と、こ
    の基板の前記貫通開口を覆う形態で該基板表面に形成さ
    れている薄膜状のダイヤフラムと、このダイヤフラムの
    表面に設けられた共振部とを有し、前記ダイヤフラム裏
    面に該ダイヤフラムの機械的強度を補強する補強梁を備
    えた圧電共振子を製造する方法であって、 表面にダイヤフラムが形成されている基板に対してその
    裏面側から前記貫通開口に対応する形状に加工して当該
    基板裏面側に少なくとも前記補強梁の厚さに所要厚さを
    加えた厚さの底部を備えた有底開口を形成する有底開口
    形成工程と、 前記有底開口における前記底部に対して当該基板裏面側
    からレーザを選択照射して前記梁を形成する領域を残し
    て前記所要の厚さに前記底部を加工する底部加工工程
    と、 前記底部を前記梁を形成する領域を残してエッチングで
    除去してダイヤフラム裏面側を露出させる梁形成工程
    と、 前記ダイヤフラム表面に前記共振部を形成する共振部形
    成工程と、 を含む、ことを特徴とする圧電共振子の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項8または9に記載の圧電共振子の
    製造方法において、 前記有底開口形成工程における加工が、エッチング加工
    である、ことを特徴とする圧電共振子の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項8または9に記載の圧電共振子の
    製造方法において、 前記有底開口形成工程における加工が、レーザ加工、イ
    オンミリング加工、ドリル加工から選択された1種の加
    工である、ことを特徴とする圧電共振子の製造方法。
  12. 【請求項12】表裏面に貫通する開口を有する基板と、
    この基板の前記貫通開口を覆う形態で該基板表面に形成
    されている薄膜状のダイヤフラムと、このダイヤフラム
    の表面に設けられた共振部とを有し、前記ダイヤフラム
    裏面に該ダイヤフラムの機械的強度を補強する補強梁を
    備えた圧電共振子を製造する方法であって、 表面にダイヤフラムが形成されている基板に対してその
    裏面側からレーザを選択照射して前記補強梁の厚さの領
    域を残して前記貫通開口を形成して前記ダイヤフラム裏
    面側を露出させる梁形成工程と、 前記ダイヤフラム表面に前記共振部を形成する共振部形
    成工程と、 を含む、ことを特徴とする圧電共振子の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項8ないし12いずれかに記載の圧
    電共振子の製造方法において、 レーザ照射により前記貫通開口の内周壁におけるテーパ
    部を除去するテーパ部除去工程を含む、ことを特徴とす
    る圧電共振子の製造方法。
  14. 【請求項14】請求項8ないし13いずれかに記載の圧
    電共振子の製造方法において、 レーザ照射により前記基板の裏面側から前記貫通開口に
    おける表面からの平面視形状を円形ないしは多角形に形
    成する工程を含む、ことを特徴とする圧電共振子の製造
    方法。
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